(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-15
(45)【発行日】2024-02-26
(54)【発明の名称】情報システム、ユーザ端末、サーバ装置、厨房端末、情報処理方法、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/12 20120101AFI20240216BHJP
【FI】
G06Q50/12
(21)【出願番号】P 2019189608
(22)【出願日】2019-10-16
【審査請求日】2022-10-05
(73)【特許権者】
【識別番号】512182441
【氏名又は名称】Okage株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100115749
【氏名又は名称】谷川 英和
(72)【発明者】
【氏名】内田 善久
【審査官】上田 威
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-068872(JP,A)
【文献】特開2009-163309(JP,A)
【文献】特開2004-199136(JP,A)
【文献】特開2019-036277(JP,A)
【文献】岡本 ゆかり,そこが知りたい! LINEの活用ワザ 第5回 LINE Payで友だちへ送金,日経パソコン, 日経BP,2019年06月10日,第819号,P.75-78
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ端末とサーバ装置と厨房端末とを具備する情報システムであって、
前記ユーザ端末は、
2以上のコミュニケーション先のうち一のコミュニケーション先を選択して、通信できる共通コミュニケーション画面を有するコミュニケーションアプリが格納されるユーザ格納部と、
前記コミュニケーションアプリが起動されている場合に、ユーザからのコミュニケーション先の選択指示であるコミュニケーション先選択指示を受け付ける選択指示ユーザ受付部と、
前記コミュニケーション先選択指示の受け付けに基づいて、料理を注文する注文メニュー情報の取得の指示である注文メニュー取得指示を前記サーバ装置に送信する注文メニュー取得指示ユーザ送信部と、
前記注文メニュー取得指示の送信に応じて、前記選択指示されたコミュニケーション先に対応する注文メニュー情報を受信する注文メニュー情報ユーザ受信部と、
前記注文メニュー情報ユーザ受信部が受信した注文メニュー情報を用いて構成された注文用コミュニケーション画面を出力する注文画面ユーザ出力部と、
前記注文画面ユーザ出力部が出力した注文用コミュニケーション画面に対して、ユーザからの料理の注文指示を受け付ける注文指示ユーザ受付部と、
前記注文指示ユーザ受付部における注文指示の受け付けに基づいて、注文指示を前記サーバ装置に送信する注文指示ユーザ送信部と、
前記厨房端末に対する店員の入力に基づいたメッセージを前記サーバ装置から受信するメッセージユーザ受信部と、
前記メッセージユーザ受信部が受信したメッセージを前記共通コミュニケーション画面に出力するメッセージユーザ出力部とを具備し、
前記サーバ装置は、
料理の準備の状況を識別する状況識別子に対応付けた2以上のメッセージ情報が格納されるメッセージ情報格納部と、
注文メニュー情報が格納される注文メニュー情報格納部と、
前記注文メニュー取得指示を前記ユーザ端末から受信する注文メニュー取得指示受信部と、
前記注文メニュー取得指示の受信に応じて、前記注文メニュー情報格納部の注文メニュー情報を取得する注文メニュー情報取得部と、
前記注文メニュー情報取得部が取得した注文メニュー情報を前記ユーザ端末に送信する注文メニュー情報送信部と、
前記注文指示を前記ユーザ端末から受信する注文指示受信部と、
前記注文指示受信部が受信した注文指示を用いて、注文情報を取得する注文情報取得部と、
前記注文情報取得部が取得した注文情報を前記厨房端末に送信する注文情報送信部と、
前記厨房端末から状況識別子を受信する状況識別子受信部と、
前記状況識別子受信部が受信した状況識別子に対応するメッセージ情報を前記メッセージ情報格納部から取得し、当該メッセージ情報を用いて前記ユーザ端末に送信するメッセージを取得するメッセージ取得部と、
前記メッセージ取得部が取得したメッセージを前記ユーザ端末に送信するメッセージ送信部とを具備し、
前記厨房端末は、
前記注文情報を前記サーバ装置から受信する注文情報厨房受信部と、
前記注文情報厨房受信部が受信した注文情報を用いて、出力する注文関連情報を構成する注文関連情報厨房構成部と、
前記注文関連情報厨房構成部が構成した注文関連情報を出力する注文関連情報厨房出力部と、
前記注文関連情報に対応し、料理の準備の状況に関する情報である状況情報を店員から受け付ける状況情報厨房受付部と、
前記状況情報厨房受付部が受け付けた状況情報に対応する状況識別子を取得し、当該状況識別子を前記サーバ装置に送信する状況識別子厨房送信部とを具備する情報システム。
【請求項2】
前記注文メニュー取得指示または前記注文指示は、モードを識別するモード識別子を有し、
前記メッセージ情報格納部には、
状況識別子とモード識別子とに対応付けた2以上のメッセージ情報が格納され、
前記メッセージ取得部は、
前記状況識別子受信部が受信した状況識別子、および前記注文メニュー取得指示または前記注文指示が有するモード識別子に対応するメッセージ情報を前記メッセージ情報格納部から取得し、当該メッセージ情報を用いて前記ユーザ端末に送信するメッセージを取得する請求項1記載の情報システム。
【請求項3】
前記注文メニュー情報は、料理を識別する料理識別子と、厨房端末を識別する厨房端末識別子との対を、1または2対以上有し、
前記注文指示は、料理識別子を有し、
前記注文情報送信部は、
前記注文指示受信部が受信した注文指示を用いて前記注文情報取得部が取得した注文情報を、当該注文指示が有する料理識別子と対になる厨房端末識別子で識別される厨房端末に送信する請求項1または請求項2記載の情報システム。
【請求項4】
2以上のコミュニケーション先のうち一のコミュニケーション先を選択して、通信できる共通コミュニケーション画面を有するコミュニケーションアプリが格納されるユーザ格納部と、
前記コミュニケーションアプリが起動されている場合に、ユーザからのコミュニケーション先の選択指示であるコミュニケーション先選択指示を受け付ける選択指示ユーザ受付部と、
前記コミュニケーション先選択指示の受け付けに基づいて、料理を注文する注文メニュー情報の取得の指示である注文メニュー取得指示をサーバ装置に送信する注文メニュー取得指示ユーザ送信部と、
前記注文メニュー取得指示の送信に応じて、前記選択指示されたコミュニケーション先に対応する注文メニュー情報を受信する注文メニュー情報ユーザ受信部と、
前記注文メニュー情報ユーザ受信部が受信した注文メニュー情報を用いて構成された注文用コミュニケーション画面を出力する注文画面ユーザ出力部と、
前記注文画面ユーザ出力部が出力した注文用コミュニケーション画面に対して、ユーザからの料理の注文指示を受け付ける注文指示ユーザ受付部と、
前記注文指示ユーザ受付部における注文指示の受け付けに基づいて、注文指示を前記サーバ装置に送信する注文指示ユーザ送信部と、
厨房端末に対する店員の入力に基づいたメッセージを前記サーバ装置から受信するメッセージユーザ受信部と、
前記メッセージユーザ受信部が受信したメッセージを前記共通コミュニケーション画面に出力するメッセージユーザ出力部とを具備するユーザ端末。
【請求項5】
コミュニケーションアプリを利用して情報または指示を送受信するユーザ端末と通信するサーバ装置であって、
注文メニュー情報が格納される注文メニュー情報格納部と、
注文メニュー取得指示を
前記ユーザ端末から受信する注文メニュー取得指示受信部と、
前記注文メニュー取得指示の受信に応じて、前記注文メニュー情報格納部の
前記注文メニュー情報を取得する注文メニュー情報取得部と、
前記注文メニュー情報取得部が取得した
前記注文メニュー情報を前記ユーザ端末に送信する注文メニュー情報送信部と、
注文指示を前記ユーザ端末から受信する注文指示受信部と、
前記注文指示受信部が受信した
前記注文指示を用いて、注文情報を取得する注文情報取得部と、
前記注文情報取得部が取得した
前記注文情報を厨房端末に送信する注文情報送信部と、
前記厨房端末から
、料理の準備の状況を識別する状況識別子を受信する状況識別子受信部と、
前記状況識別子受信部が受信した
前記状況識別子に対応するメッセージ情報を
、状況識別子に対応付けた2以上のメッセージ情報が格納されるメッセージ情報格納部から取得し、当該メッセージ情報を用いて前記ユーザ端末に送信するメッセージを取得するメッセージ取得部と、
前記メッセージ取得部が取得した
前記メッセージを前記ユーザ端末に送信するメッセージ送信部とを具備
し、
前記注文メニュー取得指示または前記注文指示は、モードを識別するモード識別子を有し、
前記メッセージ情報格納部には、
状況識別子とモード識別子とに対応付けた2以上のメッセージ情報が格納され、
前記メッセージ取得部は、
前記状況識別子受信部が受信した前記状況識別子、および前記注文メニュー取得指示または前記注文指示が有する前記モード識別子に対応するメッセージ情報を前記メッセージ情報格納部から取得し、当該メッセージ情報を用いて前記ユーザ端末に送信する前記メッセージを取得する、サーバ装置。
【請求項6】
2以上のコミュニケーション先のうち一のコミュニケーション先を選択して、通信できる共通コミュニケーション画面を有するコミュニケーションアプリが格納されるユーザ格納部、選択指示ユーザ受付部、注文メニュー取得指示ユーザ送信部、注文メニュー情報ユーザ受信部、注文画面ユーザ出力部、注文指示ユーザ受付部、注文指示ユーザ送信部、メッセージユーザ受信部、およびメッセージユーザ出力部によって実現される情報処理方法であって、
前記選択指示ユーザ受付部が、前記コミュニケーションアプリが起動されている場合に、ユーザからのコミュニケーション先の選択指示であるコミュニケーション先選択指示を受け付ける選択指示ユーザ受付ステップと、
前記注文メニュー取得指示ユーザ送信部が、前記コミュニケーション先選択指示の受け付けに基づいて、料理を注文する注文メニュー情報の取得の指示である注文メニュー取得指示をサーバ装置に送信する注文メニュー取得指示ユーザ送信ステップと、
前記注文メニュー情報ユーザ受信部が、前記注文メニュー取得指示の送信に応じて、前記選択指示されたコミュニケーション先に対応する注文メニュー情報を受信する注文メニュー情報ユーザ受信ステップと、
前記注文画面ユーザ出力部が、前記注文メニュー情報ユーザ受信部が受信した注文メニュー情報を用いて構成された注文用コミュニケーション画面を出力する注文画面ユーザ出力ステップと、
前記注文指示ユーザ受付部が、前記注文画面ユーザ出力部が出力した注文用コミュニケーション画面に対して、ユーザからの料理の注文指示を受け付ける注文指示ユーザ受付ステップと、
前記注文指示ユーザ送信部が、前記注文指示ユーザ受付部における注文指示の受け付けに基づいて、注文指示を前記サーバ装置に送信する注文指示ユーザ送信ステップと、
メッセージユーザ受信部が、厨房端末に対する店員の入力に基づいたメッセージを前記サーバ装置から受信するメッセージユーザ受信ステップと、
前記メッセージユーザ出力部が、前記メッセージユーザ受信部が受信したメッセージを前記共通コミュニケーション画面に出力するメッセージユーザ出力ステップとを含む情報処理方法。
【請求項7】
コミュニケーションアプリを利用して情報または指示を送受信するユーザ端末と通信するサーバ装置における情報処理方法であって、
料理の準備の状況を識別する状況識別子に対応付けた2以上のメッセージ情報が格納されるメッセージ情報格納部と、注文メニュー情報格納部、注文メニュー取得指示受信部、注文メニュー情報取得部、注文メニュー情報送信部、注文指示受信部、注文情報取得部、注文情報送信部、状況識別子受信部、メッセージ取得部、およびメッセージ送信部によって実現される情報処理方法であって、
前記注文メニュー情報格納部が、注文メニュー情報が格納される注文メニュー情報格納ステップと、
前記注文メニュー取得指示受信部が
、注文メニュー取得指示を
前記ユーザ端末から受信する注文メニュー取得指示受信ステップと、
注文メニュー情報取得部が、前記注文メニュー取得指示の受信に応じて、前記注文メニュー情報格納部の
前記注文メニュー情報を取得する注文メニュー情報取得ステップと、
前記注文メニュー情報送信部が、前記注文メニュー情報取得部が取得した
前記注文メニュー情報を前記ユーザ端末に送信する注文メニュー情報送信ステップと、
前記注文指示受信部が
、注文指示を前記ユーザ端末から受信する注文指示受信ステップと、
前記注文情報取得部が、前記注文指示受信部が受信した
前記注文指示を用いて、注文情報を取得する注文情報取得ステップと、
前記注文情報送信部が、前記注文情報取得部が取得した
前記注文情報を厨房端末に送信する注文情報送信ステップと、
前記状況識別子受信部が、前記厨房端末から状況識別子を受信する状況識別子受信ステップと、
前記メッセージ取得部が、前記状況識別子受信部が受信した
前記状況識別子に対応するメッセージ情報を前記メッセージ情報格納部から取得し、当該メッセージ情報を用いて前記ユーザ端末に送信するメッセージを取得するメッセージ取得ステップと、
前記メッセージ送信部が、前記メッセージ取得部が取得した
前記メッセージを前記ユーザ端末に送信するメッセージ送信ステップと
を具備し、
前記注文メニュー取得指示または前記注文指示は、モードを識別するモード識別子を有し、
前記メッセージ情報格納部には、
状況識別子とモード識別子とに対応付けた2以上のメッセージ情報が格納され、
前記メッセージ取得ステップにおいて、
前記状況識別子受信部が受信した前記状況識別子、および前記注文メニュー取得指示または前記注文指示が有する前記モード識別子に対応するメッセージ情報を前記メッセージ情報格納部から取得し、当該メッセージ情報を用いて前記ユーザ端末に送信する前記メッセージを取得する、情報処理方法。
【請求項8】
2以上のコミュニケーション先のうち一のコミュニケーション先を選択して、通信できる共通コミュニケーション画面を有するコミュニケーションアプリが格納されるユーザ格納部にアクセス可能なコンピュータを、
前記コミュニケーションアプリが起動されている場合に、ユーザからのコミュニケーション先の選択指示であるコミュニケーション先選択指示を受け付ける選択指示ユーザ受付部と、
前記コミュニケーション先選択指示の受け付けに基づいて、料理を注文する注文メニュー情報の取得の指示である注文メニュー取得指示をサーバ装置に送信する注文メニュー取得指示ユーザ送信部と、
前記注文メニュー取得指示の送信に応じて、前記選択指示されたコミュニケーション先に対応する注文メニュー情報を受信する注文メニュー情報ユーザ受信部と、
前記注文メニュー情報ユーザ受信部が受信した注文メニュー情報を用いて構成された注文用コミュニケーション画面を出力する注文画面ユーザ出力部と、
前記注文画面ユーザ出力部が出力した注文用コミュニケーション画面に対して、ユーザからの料理の注文指示を受け付ける注文指示ユーザ受付部と、
前記注文指示ユーザ受付部における注文指示の受け付けに基づいて、注文指示を前記サーバ装置に送信する注文指示ユーザ送信部と、
厨房端末に対する店員の入力に基づいたメッセージを前記サーバ装置から受信するメッセージユーザ受信部と、
前記メッセージユーザ受信部が受信したメッセージを前記共通コミュニケーション画面に出力するメッセージユーザ出力部として機能させるためのプログラム。
【請求項9】
コミュニケーションアプリを利用して情報または指示を送受信するユーザ端末と通信するコンピュータであり、料理の準備の状況を識別する状況識別子に対応付けた2以上のメッセージ情報が格納されるメッセージ情報格納部、および注文メニュー情報が格納される注文メニュー情報格納部にアクセス可能なコンピュータを、
注文メニュー取得指示を
前記ユーザ端末から受信する注文メニュー取得指示受信部と、
前記注文メニュー取得指示の受信に応じて、前記注文メニュー情報格納部の
前記注文メニュー情報を取得する注文メニュー情報取得部と、
前記注文メニュー情報取得部が取得した
前記注文メニュー情報を前記ユーザ端末に送信する注文メニュー情報送信部と、
注文指示を前記ユーザ端末から受信する注文指示受信部と、
前記注文指示受信部が受信した
前記注文指示を用いて、注文情報を取得する注文情報取得部と、
前記注文情報取得部が取得した
前記注文情報を厨房端末に送信する注文情報送信部と、
前記厨房端末から状況識別子を受信する状況識別子受信部と、
前記状況識別子受信部が受信した
前記状況識別子に対応するメッセージ情報を前記メッセージ情報格納部から取得し、当該メッセージ情報を用いて前記ユーザ端末に送信するメッセージを取得するメッセージ取得部と、
前記メッセージ取得部が取得した
前記メッセージを前記ユーザ端末に送信するメッセージ送信部として機能させるためのプログラム
であって、
前記注文メニュー取得指示または前記注文指示は、モードを識別するモード識別子を有し、
前記メッセージ情報格納部には、
状況識別子とモード識別子とに対応付けた2以上のメッセージ情報が格納され、
前記メッセージ取得部は、
前記状況識別子受信部が受信した前記状況識別子、および前記注文メニュー取得指示または前記注文指示が有する前記モード識別子に対応するメッセージ情報を前記メッセージ情報格納部から取得し、当該メッセージ情報を用いて前記ユーザ端末に送信する前記メッセージを取得するものとして、前記コンピュータを機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、LINE(登録商標:以下同様)等のコミュニケーションアプリによる、ユーザ端末と厨房端末との連携等に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、RFIDモジュールを内蔵した移動端末機が、メニューからタグ情報を読み出し、タグ情報に相応するURLを通してメインサーバに接続し、メインサーバからタグ情報に対応する製品情報を受信し、製品の数量を入力し、注文要請メッセージをメインサーバに伝送し、メインサーバが、注文要請メッセージを受信し、注文にともなう決済を行い、決済が完了すれば、メインサーバと連結されたPOSサーバが、厨房サーバに注文内訳を伝送する注文システムが存在した(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、従来、コミュニケーションアプリを用いて、ユーザと厨房の店員との間で、例えば、料理の注文に関する情報、料理の準備の状況に関する情報といった、必要かつ性質の違う情報のやりとりができる仕組みは存在しなかった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本第一の発明の情報システムは、ユーザ端末とサーバ装置と厨房端末とを具備する情報システムであって、ユーザ端末は、2以上のコミュニケーション先のうち一のコミュニケーション先を選択して、通信できる共通コミュニケーション画面を有するコミュニケーションアプリが格納されるユーザ格納部と、コミュニケーションアプリが起動されている場合に、ユーザからのコミュニケーション先の選択指示であるコミュニケーション先選択指示を受け付ける選択指示ユーザ受付部と、コミュニケーション先選択指示の受け付けに基づいて、料理を注文する注文メニュー情報の取得の指示である注文メニュー取得指示をサーバ装置に送信する注文メニュー取得指示ユーザ送信部と、注文メニュー取得指示の送信に応じて、選択指示されたコミュニケーション先に対応する注文メニュー情報を受信する注文メニュー情報ユーザ受信部と、注文メニュー情報ユーザ受信部が受信した注文メニュー情報を用いて構成された注文用コミュニケーション画面を出力する注文画面ユーザ出力部と、注文画面ユーザ出力部が出力した注文用コミュニケーション画面に対して、ユーザからの料理の注文指示を受け付ける注文指示ユーザ受付部と、注文指示ユーザ受付部における注文指示の受け付けに基づいて、注文指示をサーバ装置に送信する注文指示ユーザ送信部と、厨房端末に対する店員の入力に基づいたメッセージをサーバ装置から受信するメッセージユーザ受信部と、メッセージユーザ受信部が受信したメッセージを共通コミュニケーション画面に出力するメッセージユーザ出力部とを具備し、サーバ装置は、料理の準備の状況を識別する状況識別子に対応付けた2以上のメッセージ情報が格納されるメッセージ情報格納部と、注文メニュー情報が格納される注文メニュー情報格納部と、注文メニュー取得指示をユーザ端末から受信する注文メニュー取得指示受信部と、注文メニュー取得指示の受信に応じて、注文メニュー情報格納部の注文メニュー情報を取得する注文メニュー情報取得部と、注文メニュー情報取得部が取得した注文メニュー情報をユーザ端末に送信する注文メニュー情報送信部と、注文指示をユーザ端末から受信する注文指示受信部と、注文指示受信部が受信した注文指示を用いて、注文情報を取得する注文情報取得部と、注文情報取得部が取得した注文情報を厨房端末に送信する注文情報送信部と、厨房端末から状況識別子を受信する状況識別子受信部と、状況識別子受信部が受信した状況識別子に対応するメッセージ情報をメッセージ情報格納部から取得し、メッセージ情報を用いてユーザ端末に送信するメッセージを取得するメッセージ取得部と、メッセージ取得部が取得したメッセージをユーザ端末に送信するメッセージ送信部とを具備し、厨房端末は、注文情報をサーバ装置から受信する注文情報厨房受信部と、注文情報厨房受信部が受信した注文情報を用いて、出力する注文関連情報を構成する注文関連情報厨房構成部と、注文関連情報厨房構成部が構成した注文関連情報を出力する注文関連情報厨房出力部と、注文関連情報に対応し、料理の準備の状況に関する情報である状況情報を店員から受け付ける状況情報厨房受付部と、状況情報厨房受付部が受け付けた状況情報に対応する状況識別子を取得し、状況識別子をサーバ装置に送信する状況識別子厨房送信部とを具備する情報システムである。
【0006】
かかる構成により、コミュニケーションアプリを用いて、ユーザと厨房の店員との間で、必要かつ性質の違う情報のやりとりができる。
【0007】
また、本第二の発明の情報システムは、第一の発明に対して、注文メニュー取得指示または注文指示は、モードを識別するモード識別子を有し、メッセージ情報格納部には、状況識別子とモード識別子とに対応付けた2以上のメッセージ情報が格納され、メッセージ取得部は、状況識別子受信部が受信した状況識別子、および注文メニュー取得指示または注文指示が有するモード識別子に対応するメッセージ情報をメッセージ情報格納部から取得し、メッセージ情報を用いてユーザ端末に送信するメッセージを取得する情報システムである。
【0008】
かかる構成により、コミュニケーションアプリを用いて、ユーザと厨房の店員との間で、必要かつ性質の違う情報のやりとりが、より適切にできる。
【0009】
また、注文メニュー取得指示または注文指示がモードを識別するモード識別子を有することで、モードによって異なるメッセージ情報をユーザ端末に送信できる。例えば、店内での飲食を示すモード情報“店内”に対応するメッセージ情報には、通常の消費税率を示す税率情報が含まれ、店外への持ち帰りを示すモード情報“店外”に対応するメッセージ情報には、軽減された消費税率を示す税率情報が含まれてもよく、それによって、消費税率の違いによる混乱を軽減できる。
【0010】
また、本第三の発明のユーザ端末は、2以上の また、本第三の発明の情報システムは、第一または第二の発明に対して、注文メニュー情報は、料理を識別する料理識別子と、厨房端末を識別する厨房端末識別子との対を、1または2対以上有し、注文指示は、料理識別子を有し、注文情報送信部は、注文指示受信部が受信した注文指示を用いて注文情報取得部が取得した注文情報を、当該注文指示が有する料理識別子と対になる厨房端末識別子で識別される厨房端末に送信する情報システムである。
【0011】
かかる構成により、注文された料理によって、注文情報の送信先となる厨房端末を異ならせることができる。その結果、例えば、2種類以上の料理が異なる場所で調理される店舗において、当該2以上の各調理場所に厨房端末3が配置されている場合でも、スムーズな注文対応が可能になる。
コミュニケーション先のうち一のコミュニケーション先を選択して、通信できる共通コミュニケーション画面を有するコミュニケーションアプリが格納されるユーザ格納部と、コミュニケーションアプリが起動されている場合に、ユーザからのコミュニケーション先の選択指示であるコミュニケーション先選択指示を受け付ける選択指示ユーザ受付部と、コミュニケーション先選択指示の受け付けに基づいて、料理を注文する注文メニュー情報の取得の指示である注文メニュー取得指示をサーバ装置に送信する注文メニュー取得指示ユーザ送信部と、注文メニュー取得指示の送信に応じて、選択指示されたコミュニケーション先に対応する注文メニュー情報を受信する注文メニュー情報ユーザ受信部と、注文メニュー情報ユーザ受信部が受信した注文メニュー情報を用いて構成された注文用コミュニケーション画面を出力する注文画面ユーザ出力部と、注文画面ユーザ出力部が出力した注文用コミュニケーション画面に対して、ユーザからの料理の注文指示を受け付ける注文指示ユーザ受付部と、注文指示ユーザ受付部における注文指示の受け付けに基づいて、注文指示をサーバ装置に送信する注文指示ユーザ送信部と、厨房端末に対する店員の入力に基づいたメッセージをサーバ装置から受信するメッセージユーザ受信部と、メッセージユーザ受信部が受信したメッセージを共通コミュニケーション画面に出力するメッセージユーザ出力部とを具備するユーザ端末である。
【0012】
かかる構成により、コミュニケーションアプリを用いて、ユーザと厨房の店員との間で、必要かつ性質の違う情報のやりとりができるユーザ端末が実現される。
【0013】
また、本第四の発明のサーバ装置は、料理の準備の状況を識別する状況識別子に対応付けた2以上のメッセージ情報が格納されるメッセージ情報格納部と、注文メニュー情報が格納される注文メニュー情報格納部と、注文メニュー取得指示をユーザ端末から受信する注文メニュー取得指示受信部と、注文メニュー取得指示の受信に応じて、注文メニュー情報格納部の注文メニュー情報を取得する注文メニュー情報取得部と、注文メニュー情報取得部が取得した注文メニュー情報をユーザ端末に送信する注文メニュー情報送信部と、注文指示をユーザ端末から受信する注文指示受信部と、注文指示受信部が受信した注文指示を用いて、注文情報を取得する注文情報取得部と、注文情報取得部が取得した注文情報を厨房端末に送信する注文情報送信部と、厨房端末から状況識別子を受信する状況識別子受信部と、状況識別子受信部が受信した状況識別子に対応するメッセージ情報をメッセージ情報格納部から取得し、メッセージ情報を用いてユーザ端末に送信するメッセージを取得するメッセージ取得部と、メッセージ取得部が取得したメッセージをユーザ端末に送信するメッセージ送信部とを具備するサーバ装置である。
【0014】
かかる構成により、コミュニケーションアプリを用いて、ユーザと厨房の店員との間で、必要かつ性質の違う情報のやりとりができるサーバ装置が実現される。
【0015】
また、本第五の発明のサーバ装置は、第四の発明に対して、注文メニュー取得指示または注文指示は、モードを識別するモード識別子を有し、メッセージ情報格納部には、状況識別子とモード識別子とに対応付けた2以上のメッセージ情報が格納され、メッセージ取得部は、状況識別子受信部が受信した状況識別子、および注文メニュー取得指示または注文指示が有するモード識別子に対応するメッセージ情報をメッセージ情報格納部から取得し、メッセージ情報を用いてユーザ端末に送信するメッセージを取得するサーバ装置である。
【0016】
かかる構成により、コミュニケーションアプリを用いて、ユーザと厨房の店員との間で、必要かつ性質の違う情報のやりとりが、より適切にできるサーバ装置が実現される。例えば、店内または店外等のモードによって異なるメッセージ情報を送信できる。
【0017】
また、本第六の発明の厨房端末は、注文情報をサーバ装置から受信する注文情報厨房受信部と、注文情報厨房受信部が受信した注文情報を用いて、出力する注文関連情報を構成する注文関連情報厨房構成部と、注文関連情報厨房構成部が構成した注文関連情報を出力する注文関連情報厨房出力部と、注文関連情報に対応し、料理の準備の状況に関する情報である状況情報を店員から受け付ける状況情報厨房受付部と、状況情報厨房受付部が受け付けた状況情報に対応する状況識別子を取得し、状況識別子をサーバ装置に送信する状況識別子厨房送信部とを具備する厨房端末である。
【0018】
かかる構成により、コミュニケーションアプリを用いて、ユーザと厨房の店員との間で、必要かつ性質の違う情報のやりとりができる厨房端末が実現される。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、コミュニケーションアプリを用いて、ユーザと厨房の店員との間で、必要かつ性質の違う情報のやりとりができる。その結果、例えば、店員によるスムーズな注文対応が可能となる。また、ユーザは、厨房の状況が常時分かることで、注文した料理を安心して待つことができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図5】同ユーザ端末の動作を説明するフローチャート
【
図6】同サーバ装置の動作を説明するフローチャート
【
図11】同注文用コミュニケーション画面の一例を示す図
【
図12】同厨房端末による注文関連情報の出力例を示す図
【
図13】同共通コミュニケーション画面へのメッセージの出力例を示す図
【
図14】同共通コミュニケーション画面へのメッセージの出力例を示す図
【
図16】同コンピュータシステムの内部構成の一例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、情報システム等の実施形態について図面を参照して説明する。なお、実施の形態において同じ符号を付した構成要素は同様の動作を行うので、再度の説明を省略する場合がある。
【0022】
図1は、本実施の形態における情報システムの概念図である。この情報システムは、1または2以上のユーザ端末1、サーバ装置2、および1または2以上の厨房端末3を備える。サーバ装置2は、例えば、LANやインターネット等のネットワーク、無線または有線の通信回線などを介して、1以上のユーザ端末1および1以上の厨房端末3の各々と通信可能に接続される。
【0023】
ユーザ端末1とは、ユーザの端末装置である。なお、端末装置は、例えば、いわゆるスマートフォン、携帯電話、携帯端末、パーソナルコンピュータ(PC)、ノートパソコン、タブレット端末等であり、その種類は問わない(以下同様)。ユーザの端末装置とは、通常、ユーザが保有するスマートフォン等の端末装置である。
【0024】
サーバ装置2は、例えば、情報システムを運営する運営者のサーバである。運営者は、例えば、1または2以上の飲食店を経営する企業、フードコートを有するショッピングセンター等の商業施設などであるが、その種類は問わない。サーバ装置2は、例えば、運営者のサーバでもよいし、クラウドサーバやASPサーバ等でもよく、そのタイプや所在は問わない。
【0025】
厨房端末3とは、厨房の端末装置である。厨房とは、店舗の調理施設である。厨房の端末装置とは、例えば、厨房内に配置されたタブレット等の端末装置が好適であるが、厨房内の店員が保有するスマートフォン等の端末装置でもよい。
【0026】
図2は、ユーザ端末1のブロック図である。ユーザ端末1は、ユーザ格納部11、ユーザ受付部12、ユーザ処理部13、ユーザ送信部14、ユーザ受信部15、およびユーザ出力部16を備える。ユーザ受付部12は、選択指示ユーザ受付部121、および注文指示ユーザ受付部122を備える。ユーザ送信部14は、注文メニュー取得指示ユーザ送信部141、および注文指示ユーザ送信部142を備える。ユーザ受信部15は、注文メニュー情報ユーザ受信部151、およびメッセージユーザ受信部152を備える。ユーザ出力部16は、注文画面ユーザ出力部161、およびメッセージユーザ出力部162を備える。
【0027】
図3は、サーバ装置2のブロック図である。サーバ装置2は、格納部21、受信部22、処理部23、および送信部24を備える。格納部21は、注文メニュー情報格納部211、およびメッセージ情報格納部212を備える。受信部22は、注文メニュー取得指示受信部221、注文指示受信部222、および状況識別子受信部223を備える。処理部23は、注文メニュー情報取得部231、注文情報取得部232、およびメッセージ取得部233を備える。送信部24は、注文メニュー情報送信部241、注文情報送信部242、およびメッセージ送信部243を備える。
【0028】
図4は、厨房端末3のブロック図である。厨房端末3は、厨房格納部31、厨房受付部32、厨房受信部33、厨房処理部34、厨房出力部35、および厨房送信部36を備える。厨房受付部32は、状況情報厨房受付部321を備える。厨房受信部33は、注文情報厨房受信部331を備える。厨房処理部34は、注文関連情報厨房構成部341を備える。厨房出力部35は、注文関連情報厨房出力部351を備える。厨房送信部36は、状況識別子厨房送信部361を備える。
【0029】
ユーザ端末1を構成するユーザ格納部11は、各種の情報を格納し得る。各種の情報とは、例えば、コミュニケーションアプリである。本実施の形態におけるコミュニケーションアプリとは、共通コミュニケーション画面を有するアプリである。共通コミュニケーション画面とは、2以上のどのコミュニケーション先とのコミュニケーションにも共通して用いられる画面である。共通コミュニケーション画面は、通常、2以上のコミュニケーション先のうち一のコミュニケーション先を選択して、通信できる画面である。コミュニケーション先とは、ユーザがコミュニケーションを取る相手である。コミュニケーションとは、メッセージの送信および/またはの受信である、といってもよい。コミュニケーションは、例えば、対話であるが、料理の注文などでもよく、その種類は問わない。
【0030】
コミュニケーション先は、例えば、ユーザの友人や知人、ユーザが料理を注文する店舗などであるが、ユーザがコミュニケーションを取り得る相手であれば、その種類は問わない。なお、店舗については後述する。共通コミュニケーション画面は、例えば、店舗の厨房内の店員とのコミュニケーションに用いられてもよい。
【0031】
コミュニケーションアプリは、具体的には、例えば、LINEであるが、Facebook(登録商標)のMessenger、WeChat(登録商標)等でもよく、その種類は問わない。
【0032】
共通コミュニケーション画面は、具体的には、例えば、LINEの通常のコミュニケーション画面(トーク画面ともいう)であるが、Facebookメッセンジャーの画面などでもよく、その種類は問わない。
【0033】
また、ユーザ格納部11には、通常、ユーザ識別子も格納される。ユーザ識別子とは、ユーザを識別する情報である。ユーザ識別子は、例えば、電話番号であるが、メールアドレス、ID、氏名・住所などでもよく、ユーザを識別し得る情報であれば何でもよい。なお、ユーザ端末1が、例えば、ユーザの保有する端末装置である場合、ユーザ識別子は、ユーザ端末1を識別する端末識別子でもよい。
【0034】
端末識別子とは、ユーザ端末1または厨房端末3等の端末装置を識別する情報である。端末識別子は、例えば、MACアドレス、IPアドレス、IDなど、端末装置を識別し得る情報であれば何でもよい。ただし、ユーザ識別子は必須ではなく、例えば、ユーザが一人だけの場合、ユーザ識別子は格納されなくてもよい。なお、以下では、ユーザ端末1を識別する端末識別子を「ユーザ端末識別子」と記し、厨房端末3を識別する端末識別子を「厨房端末識別子」と記す場合がある。
【0035】
さらに、ユーザ格納部11には、例えば、画面構成情報も格納される。画面構成情報とは、画面を構成するための情報である。画面は、例えば、前述した共通コミュニケーション画面、後述する注文用コミュニケーション画面、後述する初期画面などであるが、その種類は問わない。画面構成情報は、画面の雛形とってもよい。画面構成情報は、例えば、ボタンやキーや図表や写真などの画像、ボタン等に記される文字列、画像等の配置に関する情報(画面内での座標等)などを含む。
【0036】
ユーザ受付部12は、各種の情報を受け付ける。各種の情報とは、例えば、後述するコミュニケーション先選択指示、後述する注文指示などである。なお、その他の指示や情報については、適時説明する。
【0037】
ユーザ受付部12、通常、タッチパネルやキーボードなどの入力デバイスから入力された情報を受け付けるが、例えば、ネットワークや通信回線を介して送信された情報を受信してもよいし、ディスクや半導体メモリなどの記録媒体から読み出された情報を受け付けてもよく、その受け付けの態様は問わない。
【0038】
選択指示ユーザ受付部121は、コミュニケーション先選択指示を受け付ける。コミュニケーション先選択指示とは、ユーザからのコミュニケーション先の選択指示である。コミュにケーション先は、前述したように、例えば、店舗(特に、厨房内の店員)であるが、友人や知人等、誰でもよい。選択指示とは、予め決められた1または2以上のコミュニケーション先のうち一のコミュニケーション先を選択する指示である。
【0039】
予め決められた1以上のコミュニケーション先とは、例えば、後述するコミュニケーション先リストに登録されている1以上のコミュニケーション先識別子のうちの、いずれか1つのコミュニケーション先識別子で識別されるコミュニケーション先である。予め決められた1以上のコミュニケーション先は、具体的には、例えば、LINEの友達リストに登録されている1以上のコミュニケーション先であってもよい。
【0040】
コミュニケーション先選択指示は、例えば、コミュニケーション先識別子を有する。コミュニケーション先識別子とは、コミュニケーション先を識別する情報である。コミュニケーション先識別子は、例えば、電話番号であるが、メールアドレス、ID、氏名や店名などでもよく、ミュニケーション先を識別し得る情報であれば何でもよい。ただし、コミュニケーション先選択指示の構造は問わない。コミュニケーション先識別子は、例えば、ユーザ識別子またはユーザ端末識別子であるが、厨房端末識別子または店舗識別子でもよい。
【0041】
選択指示ユーザ受付部121は、例えば、コミュニケーションアプリが起動されている場合に、コミュニケーション先選択指示を受け付ける。なお、コミュニケーションアプリが起動されていない場合には、例えば、ユーザ受付部12がコミュニケーションアプリの起動指示を受け付け、ユーザ処理部13が当該起動指示に応じてコミュニケーションアプリを起動した後、選択指示ユーザ受付部121は、コミュニケーション先選択指示を受け付ければよい。
【0042】
注文指示ユーザ受付部122は、注文指示を受け付ける。注文指示とは、店舗に対して料理を注文する指示である。料理とは、厨房で調理された食材である。調理とは、食材を切ったり煮たり焼いたりして食べ易くする行為である、といってもよい。ただし、調理は、例えば、冷凍食品を解凍したり、レトルト食品を加熱したりして、解凍後または加熱後の食品を皿に盛り付ける行為や、既製の飲料をグラスや紙コップ等の容器に注ぐ行為も含むと考えてもよく、広く解する。
【0043】
料理は、具体的には、例えば、ピザ、サラダ、スープ、寿司、ラーメンなどであるが、ジュースやビール等の飲料も含むと考えてもよく、広く解する。
【0044】
注文指示は、例えば、料理識別子および数量の組を、1または2組以上、有する。料理識別子および数量の組とは、例えば、“(ピザ,1枚)”、“(寿司,2人前)”などであるが、その形式は問わない。ただし、数量の値が予め決められている場合、注文指示は、料理識別子のみを有し、数量を有さなくてもよい。
【0045】
また、注文指示は、通常、店舗識別子も有する。店舗識別子とは、店舗を識別する情報である。本実施形態でいう店舗とは、料理を提供する店である。店舗は、例えば、ピザ店、ハンバーガーショップ、寿司屋等であるが、その種類は問わない。ただし、例えば、店舗が1つだけの場合や、注文先が予め決められている場合などには、注文指示は、店舗識別子を有さなくてもよい。
【0046】
店舗は、通常、厨房、および飲食スペースを有する。ただし、飲食スペースは、必ずしも当該店舗の内部になくてもよい。店舗は、例えば、ショッピングセンター等に設けられたフードコート内の店でもよい。フードコート内には、2以上の店舗に共通の飲食スペースが設けられている。店内で飲食することは、例えば、フードコート内の共通の飲食スペースで飲食する場合も含む。
【0047】
または、店舗は、例えば、厨房のみを有し、飲食スペースを有さないテイクアウト専門の店でも構わない。
【0048】
店舗が提供する料理は、例えば、店内でのイートイン用の料理でもよいし、店外へのテイクアウト用の料理でもよい。一の店舗が、イートイン用、テイクアウト用の両方の料理を提供してもよいし、いずれか一方の料理のみを提供してもよい。ただし、料理は、イートイン用、テイクアウト用の区別がなくてもよい。
【0049】
店舗識別子は、例えば、電話番号であるが、メールアドレス、ID、店名などでもよく、店舗を識別し得る情報であれば何でもよい。なお、店舗が一の厨房端末3のみ有する場合、店舗識別子は、例えば、厨房端末3を識別する厨房端末識別子でもよい。なお、店舗識別子は、コミュニケーション先識別子でもある。
【0050】
料理識別子とは、料理を識別する情報である。料理識別子は、例えば、料理名、ID等であるが、料理を識別し得る情報であれば何でもよい。数量とは、料理の数または量を示す情報である。数量は、例えば、1枚、2人前、4個等であるが、その形式は問わない。
【0051】
また、注文指示は、例えば、モード識別子を有することは好適である。モード識別子とは、モードを識別する情報である。モードとは、料理の提供の態様である。モードは、例えば、店内か、店外かを示す情報であってもよい。店内とは、店舗の内部での飲食向けに料理を提供する態様である。店内は、例えば、イートインといってもよい。店外とは、店舗の外部での飲食向けに料理を提供する態様である。店外は、例えば、持ち帰り又はテイクアウトといってもよい。
【0052】
モード識別子は、例えば、“店内”や“店外”といった、モード表現する文字列でもよいし、IDでもよく、モードを識別し得る情報であれば何でもよい。
【0053】
注文指示ユーザ受付部122は、例えば、注文画面ユーザ出力部161が出力した注文用コミュニケーション画面に対して、注文指示を受け付ける。
【0054】
注文用コミュニケーション画面とは、注文画面である。注文画面とは、店舗に対して料理を注文するための画面である。注文用コミュニケーション画面は、例えば、後述するユーザ処理部13によって構成される。なお、注文用コミュニケーション画面の構造や構成方法等については後述する。
【0055】
ユーザ処理部13は、各種の処理を行う。各種の処理とは、例えば、起動処理である。起動処理とは、コミュニケーションアプリを起動する処理である。ユーザ処理部13は、例えば、ユーザ受付部12が起動指示を受け付けたことに応じて、ユーザ格納部11に格納されているコミュニケーションアプリを起動する。起動指示とは、コミュニケーションアプリの起動指示である。
【0056】
また、ユーザ処理部13は、例えば、画面の構成、画面の切り換えなどの処理も行う。例えば、ユーザ処理部13は、注文メニュー情報ユーザ受信部151が注文メニュー情報を受信した場合に、当該受信された注文メニュー情報と、ユーザ格納部11に格納されている画面構成情報とを用いて、注文用コミュニケーション画面を構成する。
【0057】
注文用コミュニケーション画面は、例えば、1または2以上の料理情報を含む注文メニュー情報と、料理識別子および数量の組を1または2組以上入力するための1または2以上の入力欄とを含む。また、注文用コミュニケーション画面は、例えば、店内、および店外を含む2以上のモードに対応する2以上のモード選択キーをも含むことは好適である。さらに、注文用コミュニケーション画面は、例えば、“注文する料理と数量を入力してください”等の文字列を含んでいてもよく、その構造は問わない。
【0058】
例えば、ユーザ格納部11に、上記のような文字列、1以上の入力欄の画像、2以上のモード選択キーの画像、および当該文字列等の配置情報を含む画面構成情報が格納されており、ユーザ処理部13は、この配置情報に従って、当該文字列等および受信された1以上の料理情報を一の画面内に配置することにより、注文用コミュニケーション画面を構成してもよい。
【0059】
なお、ユーザ処理部13は、ユーザ格納部11に格納されている画面構成情報等を用いて、例えば、前述した共通コミュニケーション画面、後述する初期画面などを構成してもよく、ユーザ処理部13が構成する画面の種類は問わない。
【0060】
また、ユーザ処理部13は、メッセージユーザ受信部152がメッセージを受信した場合に、例えば、注文用コミュニケーション画面等の、共通コミュニケーション画面以外の画面から、共通コミュニケーション画面への、画面の切り換えを行う。
【0061】
詳しくは、ユーザ処理部13は、例えば、メッセージユーザ受信部152がメッセージを受信したことに応じて、共通コミュニケーション画面が表示されているか否かを判別し、共通コミュニケーション画面が表示されていないと判別された場合に、かかる切り換えを行ってもよい。
【0062】
なお、ユーザ処理部13は、共通コミュニケーション画面から、例えば、注文用コミュニケーション画面等の、共通コミュニケーション画面以外の画面への切り換えも行ってもよく、切り替え元の対象となる画面の種類は問わない。
【0063】
さらに、ユーザ処理部13は、例えば、フローチャートで説明する各種の判別なども行う。なお、その他の処理については、適時説明する。
【0064】
ユーザ送信部14は、各種の情報を送信する。各種の情報とは、例えば、後述する注文メニュー取得指示、前述した注文指示などである。ユーザ送信部14は、注文メニュー取得指示等の情報を、通常、ユーザ格納部11に格納されているユーザ識別子と対に、サーバ装置2に送信する。
【0065】
注文メニュー取得指示ユーザ送信部141は、注文メニュー取得指示をサーバ装置2に送信する。注文メニュー取得指示とは、注文メニュー情報の取得の指示である。注文メニュー情報とは、料理を注文するためのメニューの情報である。注文メニュー情報は、例えば、1または2以上の料理情報を有する。
【0066】
料理情報とは、料理に関する情報である。料理情報は、例えば、料理識別子、価格情報、料理画像などを有する。価格情報とは、料理の価格に関する情報である。価格情報は、例えば、価格を示す情報でもよいし、サイズと価格の組の集合でもよい。料理画像とは、料理の画像である。料理画像は、例えば、料理を撮影した写真であるが、イラスト等でもよく、その形式は問わない。また、料理情報は、例えば、原材料、調理法、カロリー等に関する情報を有していてもよく、その構造は問わない。
【0067】
なお、注文メニュー情報は、コミュニケーション先識別子を有していてもよい。注文メニュー情報が有するコミュニケーション先識別子は、通常、厨房端末識別子である。そして、注文メニュー情報は、例えば、料理識別子と厨房端末識別子との対を、1または2対以上、有していてもよい。つまり、料理によって、注文情報の送信先となる厨房端末3が異なっていてもよい。これによって、例えば、2種類以上の料理が異なる場所で調理される店舗において、各料理の調理場所に厨房端末3が配置されている場合でも、スムーズな注文対応が可能になる。
【0068】
または、店舗が一の厨房端末3のみを有する場合、注文メニュー情報が有するコミュニケーション先識別子は、店舗識別子であってもよい。ただし、注文メニュー情報の構造は問わない。
【0069】
同様に、注文メニュー取得指示も、コミュニケーション先識別子を有していてもよい。
【0070】
注文メニュー取得指示ユーザ送信部141は、例えば、選択指示ユーザ受付部121によるコミュニケーション先選択指示の受け付けに基づいて、注文メニュー取得指示をサーバ装置2に送信する。
【0071】
詳しくは、注文メニュー取得指示ユーザ送信部141は、例えば、選択指示ユーザ受付部121によるコミュニケーション先選択指示の受け付けに応じて、当該コミュニケーション先選択指示が有するコミュニケーション先識別子を含む取得先注文メニュー取得指示を構成し、サーバ装置2に送信してもよい。
【0072】
または、注文メニュー取得指示ユーザ送信部141は、例えば、ユーザ受付部12が注文メニュー取得指示を受け付けたことに応じて、サーバ装置2に当該注文メニュー取得指示を送信してもよく、注文メニュー取得指示の送信のトリガやタイミングは問わない。なお、送信される注文メニュー取得指示は、受け付けられた注文メニュー取得指示と同じ構造でなくてもよい。
【0073】
注文指示ユーザ送信部142は、注文指示ユーザ受付部122における注文指示の受け付けに基づいて、注文指示をサーバ装置2に送信する。なお、送信される注文指示は、受け付けられた注文指示と同じ構造でなくてもよい。
【0074】
ユーザ受信部15は、各種の情報を受信する。各種の情報とは、例えば、前述した注文メニュー情報、後述するメッセージなどである。
【0075】
注文メニュー情報ユーザ受信部151は、注文メニュー情報をサーバ装置2から受信する。注文メニュー情報ユーザ受信部151は、通常、注文メニュー取得指示ユーザ送信部141による注文メニュー取得指示の送信に応じて、選択指示ユーザ受付部121が受け付けたコミュニケーション先選択指示によって選択指示されたコミュニケーション先に対応する注文メニュー情報を、サーバ装置2から受信する。ただし、注文メニュー情報は、サーバ装置2から適宜なタイミングで送信されてもよく、注文メニュー情報ユーザ受信部151が注文メニュー情報を受信するトリガやタイミングは問わない。
【0076】
メッセージユーザ受信部152は、厨房端末3に対する店員の入力に基づいたメッセージをサーバ装置2から受信する。メッセージとは、ユーザから注文を受けた店舗から、当該ユーザに送信される情報である。メッセージは、例えば、文字列であるが、画像でもよく、その形式は問わない。文字列は、例えば、“ご注文を受け付けました。”や“調理中です。”等であるが、その内容は問わない。画像は、例えば、スタンプ、イラスト、写真などのであるが、その種類は問わない。
【0077】
なお、メッセージは、例えば、ユーザ固有情報を含んでもよい。ユーザ固有情報とは、料理を注文したユーザに固有の情報である。ユーザ固有情報は、例えば、注文情報(例えば、料理識別子および数量の組“(握り寿司,2人前)”等)であるが、注文識別子(例えば、“注文番号0234”等)などでもよく、その種類は問わない。
【0078】
ユーザ出力部16は、各種の情報を出力する。各種の情報とは、例えば、注文用コミュニケーション画面、共通コミュニケーション画面などである。ユーザ出力部16は、注文用コミュニケーション画面等の情報を、通常、ディスプレイに表示するが、記録媒体に蓄積したり、他のプログラムに引き渡したりしてもよく、その出力の態様は問わない。
【0079】
注文画面ユーザ出力部161は、注文用コミュニケーション画面を出力する。注文用コミュニケーション画面は、前述したように、例えば、ユーザ処理部13によって、注文メニュー情報ユーザ受信部151が受信した注文メニュー情報等を用いて構成される。
【0080】
メッセージユーザ出力部162は、メッセージユーザ受信部152が受信したメッセージを共通コミュニケーション画面に出力する。メッセージを共通コミュニケーション画面に出力することは、通常、表示されている共通コミュニケーション画面上に、受信されたメッセージを表示することである。メッセージユーザ受信部152がメッセージを受信したとき、注文用コミュニケーション画面が表示されている場合は、例えば、ユーザ処理部13によって、注文用コミュニケーション画面から共通コミュニケーション画面に、画面が切り変わった後、当該共通コミュニケーション画面上に当該メッセージが表示される。
【0081】
サーバ装置2を構成する格納部21は、各種の情報を格納し得る。各種の情報とは、例えば、前述した注文メニュー情報、後述するメッセージ情報などである。
【0082】
注文メニュー情報格納部211には、コミュニケーション先識別子に対応付けた1または2以上の注文メニュー情報が格納される。コミュニケーション先識別子に対応付けた1以上の注文メニュー情報とは、例えば、コミュニケーション先識別子“X”に対応付けた注文メニュー情報1、コミュニケーション先識別子“Y”に対応付けた注文メニュー情報2などである。ただし、一の注文メニュー情報(例えば、注文メニュー情報1)を構成する2以上の料理情報の各々に、コミュニケーション先識別子(例えば、“X1”,“X2”等)が対応付いていてもよい(
図8参照:後述)。なお、対応付くことは、注文メニュー情報がコミュニケーション先識別子を有する場合も含む。
【0083】
メッセージ情報格納部212には、例えば、状況識別子に対応付けた2以上のメッセージ情報が格納される。状況識別子とは、料理の準備の状況を識別する情報である。状況識別子は、例えば、注文を受け付けた旨の“注文受付”、調理中または準備中である旨の“調理中”、調理または準備が完了した旨の“調理完了”などであるが、IDでもよく、料理の準備の状況を識別し得る情報であれば何でもよい。
【0084】
メッセージ情報とは、メッセージに関する情報である。メッセージ情報は、例えば、メッセージを構成する雛形の情報である。雛形の情報は、例えば、1または2以上の変数を含む。変数は、例えば、{注文識別子}、{料理識別子}、{数量}等であるが、その種類は問わない。なお、変数{注文識別子}には、処理部23が生成した注文識別子が代入され、{料理識別子}および{数量}には、後述する注文指示受信部222が受信した料理識別子および数量が代入される
【0085】
状況識別子に対応付けたメッセージ情報とは、例えば、状況識別子“注文受付”に対応付けたメッセージ情報“注文番号{注文識別子}:{料理識別子}{数量}のご注文を受け付けました。”や、状況識別子“調理中”に対応付けたメッセージ情報“注文番号{注文識別子}:只今調理中です。完了までしばらくお待ちください。”などであるが、その内容や構造は問わない。
【0086】
または、メッセージ情報格納部212には、例えば、状況識別子とモード識別子とに対応付けた2以上のメッセージ情報が格納されてもよい。状況識別子とモード識別子とに対応付けたメッセージ情報は、例えば、状況識別子“注文受付”とモード識別子“店内”とに対応付けたメッセージ情報“注文番号{注文識別子}:{料理識別子}{数量}のご注文を受け付けました。先に席をお取りください。”や、状況識別子“注文受付”とモード識別子“店外”とに対応付けたメッセージ情報“注文番号{注文識別子}:{料理識別子}{数量}のご注文を受け付けました。テイクアウト用窓口でお受け取りください。”などであるが、その内容は問わない。
【0087】
ただし、メッセージ情報は、メッセージそのもの(例えば、“ご注文を受け付けました。”等)でもよく、その構造は問わない。
【0088】
受信部22は、各種の情報を受信し得る。各種の情報とは、例えば、前述した注文メニュー取得指示、前述した注文指示、前述した状況識別子等である。
【0089】
注文メニュー取得指示受信部221は、注文メニュー取得指示をユーザ端末1から受信する。注文メニュー取得指示受信部221は、通常、注文メニュー取得指示をユーザ端末1からユーザ識別子と対に受信する。
【0090】
注文指示受信部222は、注文指示をユーザ端末1から受信する。注文指示受信部222は、通常、注文指示をユーザ端末1からユーザ識別子と対に受信する。
【0091】
状況識別子受信部223は、厨房端末3から状況識別子を受信する。状況識別子受信部223は、通常、状況識別子を厨房端末3から厨房端末識別子と対に受信する。
【0092】
処理部23は、各種の処理を行う。各種の処理とは、例えば、注文メニュー情報取得部231、注文情報取得部232、およびメッセージ取得部233などの処理である。また、処理部23は、例えば、後述する注文識別子の生成も行う。さらに、処理部23は、フローチャートで説明する各種の判別も行う。なお、その他の処理については、適時説明する。
【0093】
注文メニュー情報取得部231は、注文メニュー取得指示受信部221による注文メニュー取得指示の受信に応じて、注文メニュー情報格納部211の注文メニュー情報を取得する。
【0094】
詳しくは、前述したように、注文メニュー情報格納部211には、例えば、コミュニケーション先識別子に対付けた1または2以上の注文メニュー情報が格納されており、注文メニュー情報取得部231は、例えば、注文メニュー取得指示受信部221による注文メニュー取得指示の受信に応じて、当該注文メニュー取得指示が有するコミュニケーション先識別子と対になる注文メニュー情報を、注文メニュー情報格納部211から取得する。
【0095】
注文情報取得部232は、注文指示受信部222が受信した注文指示を用いて、注文情報を取得する。注文情報とは、料理の注文に関する情報である。注文情報は、例えば、厨房に送信される情報である。注文情報は、注文指示と同じ構造でもよい。すなわち、注文情報は、例えば、料理識別子と数量との組を1または2組以上有し、さらに、ユーザ識別子、店舗識別子なども有していてもよい。
【0096】
また、注文情報は、通常、注文識別子を有する。注文識別子とは、注文を識別する情報である。注文識別子は、例えば、“0001”,“0002”等の注文番号、IDなどであるが、注文を識別し得る情報であれば何でもよい。注文番号等の注文識別子は、例えば、注文指示の受信に応じて、処理部23によって生成される。
【0097】
処理部23は、例えば、生成済みの1または2以上の注文識別子(例えば、最後に生成した注文番号)を保持しており、当該保持している1以上の注文識別子とは異なる注文識別子(例えば、保持している注文番号に“1”を加算した注文番号)を生成し、当該生成した注文識別子を注文情報取得部232に引き渡してもよい。ただし、注文情報は、注文指示と同じ情報でもよく、その構造は問わない。
【0098】
メッセージ取得部233は、例えば、状況識別子受信部223が受信した状況識別子に対応するメッセージ情報をメッセージ情報格納部212から取得し、当該取得したメッセージ情報を用いて、ユーザ端末1に送信するメッセージを取得する。ここで、メッセージ情報を用いてメッセージを取得することは、例えば、雛形であるメッセージ情報が有する1以上の各変数に、状況識別子受信部223が厨房端末3から受信した状況識別子や、注文指示受信部222がユーザ端末1から受信した料理識別子および数量などを代入することにより、メッセージを取得することである。
【0099】
詳しくは、例えば、メッセージ情報格納部212に、前述したような、状況識別子に対応付く2以上のメッセージ情報が格納されており、注文指示受信部222がユーザ端末1から注文指示“(ピザ,1枚)”を受信しており、状況識別子受信部223が厨房端末3から状況識別子“注文受付”を受信した場合、メッセージ取得部233は、当該受信された状況識別子“注文受付”に対応するメッセージ情報“注文番号{注文識別子}:{料理識別子}{数量}のご注文を受け付けました。”をメッセージ情報格納部212から取得する。そして、メッセージ取得部233は、当該取得したメッセージ情報の3つの変数のうち、“注文識別子”に、処理部23が生成した注文識別子(例えば、“0023”)を代入し、{料理識別子}および{数量}に、注文指示受信部222が受信した注文指示が有する料理識別子(例えば、“ピザ”)および数量(例えば、“1枚”)を代入することにより、ユーザ端末1に送信するメッセージ“注文番号:0023:ピザ2枚のご注文を受け付けました。”を取得する。
【0100】
または、メッセージ取得部233は、例えば、状況識別子受信部223が受信した状況識別子、および注文メニュー取得指示受信部221が受信した注文メニュー取得指示または注文指示受信部222が受信した注文指示が有するモード識別子に対応するメッセージ情報を、メッセージ情報格納部212から取得し、当該取得したメッセージ情報を用いて、ユーザ端末1に送信するメッセージを取得してもよい。
【0101】
詳しくは、例えば、メッセージ情報格納部212に、前述したような、状況識別子とモード識別子と対応付く2以上のメッセージ情報が格納されており、注文指示受信部222がユーザ端末1から注文指示“(ピザ,1枚,店内)”を受信しており、状況識別子受信部223が厨房端末3から状況識別子“注文受付”を受信した場合、メッセージ取得部233は、当該受信された状況識別子“注文受付”に対応するメッセージ情報“注文番号{注文識別子}:{料理識別子}{数量}のご注文を受け付けました。先に席をお取りください。”をメッセージ情報格納部212から取得してもよい。
【0102】
この場合も、メッセージ取得部233は、当該取得したメッセージ情報の3変数のうち、“注文識別子”に、生成された注文識別子(例えば、“0023”)を代入し、{料理識別子}および{数量}に、受信された注文指示が有する料理識別子(例えば、“ピザ”)および数量(例えば、“1枚”)を代入することにより、ユーザ端末1に送信するメッセージ“注文番号:0023:ピザ2枚のご注文を受け付けました。先に席をお取りください”を取得する。
【0103】
送信部24は、各種の情報を送信する。各種の情報とは、例えば、注文メニュー情報、注文情報、およびメッセージなどである。
【0104】
注文メニュー情報送信部241は、注文メニュー情報取得部231が取得した注文メニュー情報をユーザ端末1に送信する。詳しくは、注文メニュー情報送信部241は、例えば、注文メニュー取得指示受信部221が受信した注文メニュー取得指示に応じて、注文メニュー情報取得部231が取得した注文メニュー情報を、当該注文メニュー取得指示と対に受信されたユーザ識別子に対応するユーザ端末1に送信してもよい。
【0105】
注文情報送信部242は、注文情報取得部232が取得した注文情報を厨房端末3に送信する。詳しくは、注文情報送信部242は、例えば、注文指示受信部222が注文指示を受信したことに応じて、注文情報取得部232が取得した注文情報を、当該注文情報に対応付くコミュニケーション先識別子で識別される厨房端末3に送信する。
【0106】
メッセージ送信部243は、メッセージ取得部233が取得したメッセージをユーザ端末1に送信する。詳しくは、メッセージ送信部243は、例えば、注文指示受信部222が注文指示を受信したことに応じて、メッセージ取得部233が取得したメッセージを、当該注文指示と対に受信されたユーザ識別子に対応するユーザ端末1に送信してもよい。
【0107】
厨房端末3を構成する厨房格納部31は、各種の情報を格納し得る。各種の情報とは、例えば、店舗識別子、ボタン情報などである。ボタン情報とは、状況識別子に応じたボタンの情報である。状況識別子に応じたボタンは、例えば、状況識別子“注文受付”に対応付いた第一のボタン、状況識別子“調理中”に対応付いた第二のボタン、“調理完了”に対応付いた第三のボタンなどである。ボタン情報は、例えば、“注文受付”等の文字列を有するボタンの画像であるが、状況識別子に応じた色に着色されたボタンの画像でもよく、その形式は問わない。状況識別子に応じた色とは、例えば、状況識別子“注文受付”に対応する赤、状況識別子“調理中”に対応する黄、“調理完了”に対応する青などであるが、色の種類は問わない。
【0108】
厨房受付部32は、各種の情報を受け付ける。各種の情報とは、例えば、状況情報である。厨房受付部32は、状況情報等の情報を、通常、タッチパネル等の入力デバイスを介して受け付ける。タッチパネルを介した受け付けは、例えば、上記第一~第三のボタン等の各種のボタンの押下が好適であるが、メニュー選択による入力や、ソフトウェアキーボードの操作による入力などでもよく、その態様は問わない。
【0109】
状況情報厨房受付部321は、後述する注文関連情報厨房出力部351が出力した注文関連情報に対応し、状況情報を店員から受け付ける。注文関連情報とは、注文に関連する情報である。注文関連情報は、例えば、注文情報、およびボタン情報などを有する。
【0110】
状況情報とは、料理の準備の状況に関する情報である。状況情報を店員から受け付けることは、例えば、1または2以上の状況に対応する1または2以上のボタン(例えば、上記第一~第三のボタン等)のうち、店員が一のボタンを押下したことに応じて、当該一のボタンに対応するボタン情報(例えば、当該一のボタンに対応付いた状況識別子)を受け付けることであってもよい。
【0111】
厨房受信部33は、各種の情報を受信する。各種の情報とは、例えば、注文情報である。
【0112】
注文情報厨房受信部331は、注文情報をサーバ装置2から受信する。
【0113】
厨房処理部34は、各種の処理を行う。各種の処理とは、例えば、注文関連情報厨房構成部341の処理である。
【0114】
注文関連情報厨房構成部341は、注文情報厨房受信部331が受信した注文情報等を用いて、後述する注文関連情報厨房出力部351が出力する注文関連情報を構成する。詳しくは、例えば、厨房格納部31に、1以上のボタン情報が状況識別子に対応付いて格納されており、注文関連情報厨房構成部341は、受信された注文情報と、格納されている1以上のボタン情報とを有する注文関連情報を構成してもよい。
【0115】
厨房出力部35は、各種の情報を出力する。各種の情報とは、例えば、注文関連情報である。
【0116】
注文関連情報厨房出力部351は、注文関連情報厨房構成部341が構成した注文関連情報を出力する。注文関連情報厨房出力部351は、構成された注文関連情報を、通常、ディスプレイに表示する。ただし、注文関連情報は、例えば、プリンタでプリントアウトされたり、スピーカから音出力されたりしてもよく、その出力態様は問わない。
【0117】
通常、注文関連情報厨房出力部351は、状況情報厨房受付部321が状況情報を受け付けた場合に、注文関連情報の表示を変更する。
【0118】
詳しくは、例えば、表示されている2以上の注文関連情報のうち一の注文関連情報に対して、状況情報厨房受付部321が、当該一の注文関連情報が有する2以上のボタン情報のうち一のボタン情報を受け付けたことに応じて、当該一の注文関連情報の表示を変更する。
【0119】
表示の変更は、例えば、受け付けられたボタン情報に対応するボタンの表示態様の変更であるが、当該ボタンが対応付いた注文情報の表示態様の変更でもよい。変更は、例えば、当該ボタンの表示を、通常表示から強調表示に変更することであるが、当該ボタン以外の各ボタンの表示を、通常表示から、ぼかし表示に変更することでもよい。強調表示は、例えば、着色、拡大、高輝度化等であるが、当該ボタンを目立たせる表示であれば何でもよい。ぼかし表示は、例えば、グレーアウト、縮小、低輝度化等であるが、当該ボタン以外の各ボタンを目立たなくする表示であれば何でもよい。
【0120】
厨房送信部36は、各種の情報を送信する。各種の情報とは、例えば、状況識別子などである。
【0121】
状況識別子厨房送信部361は、状況情報厨房受付部321が受け付けた状況情報に対応する状況識別子を取得し、当該取得した状況識別子をサーバ装置2に送信する。
【0122】
例えば、厨房格納部31に、ボタン情報と状況識別子との対が2対以上格納されており、状況識別子厨房送信部361は、受け付けられた状況情報に対応する状況識別子を厨房格納部31から取得してもよい。
【0123】
ユーザ格納部11、格納部21、注文メニュー情報格納部211、メッセージ情報格納部212、および厨房格納部31は、例えば、ハードディスクやフラッシュメモリといった不揮発性の記録媒体が好適であるが、RAMなど揮発性の記録媒体でも実現可能である。
【0124】
ユーザ格納部11等に情報が記憶される過程は問わない。例えば、記録媒体を介して情報がユーザ格納部11等で記憶されるようになってもよく、ネットワークや通信回線等を介して送信された情報がユーザ格納部11等で記憶されるようになってもよく、あるいは、入力デバイスを介して入力された情報がユーザ格納部11等で記憶されるようになってもよい。入力デバイスは、例えば、キーボード、マウス、タッチパネル等、何でもよい。
【0125】
ユーザ受付部12、選択指示ユーザ受付部121、注文指示ユーザ受付部122、厨房受付部32、および状況情報厨房受付部321は、入力デバイスを含むと考えても、含まないと考えてもよい。ユーザ受付部12等は、入力デバイスのドライバーソフトによって、または入力デバイスとそのドライバーソフトとで実現され得る。
【0126】
ユーザ処理部13、処理部23、注文メニュー情報取得部231、注文情報取得部232、メッセージ取得部233、厨房処理部34、および注文関連情報厨房構成部341は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。ユーザ処理部13等の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。ただし、処理手順は、ハードウェア(専用回路)で実現してもよい。
【0127】
ユーザ送信部14、注文メニュー取得指示ユーザ送信部141、注文指示ユーザ送信部142、送信部24、注文メニュー情報送信部241、注文情報送信部242、メッセージ送信部243、厨房送信部36、および状況識別子厨房送信部361は、通常、有線または無線の通信手段(例えば、NIC(Network interface controller)やモデム等の通信モジュール)で実現されるが、放送手段(例えば、放送モジュール)で実現されてもよい。
【0128】
ユーザ受信部15、注文メニュー情報ユーザ受信部151、およびメッセージユーザ受信部152、受信部22、注文メニュー取得指示受信部221、注文指示受信部222、状況識別子受信部223、厨房受信部33、および注文情報厨房受信部331は、通常、有線または無線の通信手段で実現されるが、放送を受信する手段(例えば、放送受信モジュール)で実現されてもよい。
【0129】
ユーザ出力部16、注文画面ユーザ出力部161、メッセージユーザ出力部162、厨房出力部35、および注文関連情報厨房出力部351は、ディスプレイやスピーカ等の出力デバイスを含むと考えても含まないと考えてもよい。ユーザ出力部16等は、出力デバイスのドライバーソフトによって、または出力デバイスとそのドライバーソフトとで実現され得る
【0130】
次に、情報システムの動作について
図5~
図7のフローチャートを用いて説明する。
図5は、ユーザ端末1の動作を説明するフローチャートである。なお、
図5のフローチャートでは、1または2以上のコミュニケーション先識別子を登録する処理(例えば、LINEの友達登録等)が予め完了しているものとする。
【0131】
(ステップS501)ユーザ処理部13は、ユーザ受付部12がコミュニケーションアプリの起動指示を受け付けたか否かを判別する。ユーザ受付部12がコミュニケーションアプリの起動指示を受け付けたと判別された場合はステップS502に進み、受け付けていないと判別された場合はステップS501に戻る。
【0132】
(ステップS502)ユーザ処理部13は、ユーザ格納部11に格納されているコミュニケーションアプリを起動する。コミュニケーションアプリが起動されると、予め登録された1以上のコミュニケーション先識別子を含む初期画面が表示される。
【0133】
(ステップS503)ユーザ処理部13は、選択指示ユーザ受付部121がコミュニケーション先選択指示を受け付けたか否かを判別する。選択指示ユーザ受付部121がコミュニケーション先選択指示を受け付けたと判別された場合はステップS504に進み、受け付けていないと判別された場合はステップS503に戻る
【0134】
(ステップS504)注文メニュー取得指示ユーザ送信部141は、ステップS503で受け付けられたコミュニケーション先選択指示に基づいて、注文メニュー取得指示をサーバ装置2に送信する。詳しくは、注文メニュー取得指示ユーザ送信部141は、例えば、受け付けられたコミュニケーション先選択指示が有するコミュニケーション先識別子を含む注文メニュー取得指示を、ユーザ格納部11に格納されているユーザ識別子と対に、サーバ装置2に送信する。
【0135】
(ステップS505)ユーザ処理部13は、注文メニュー情報ユーザ受信部151が注文メニュー情報を受信したか否かを判別する。注文メニュー情報ユーザ受信部151が注文メニュー情報を受信したと判別された場合はステップS506に進み、受信していないと判別された場合はステップS505に戻る。
【0136】
(ステップS506)ユーザ処理部13は、ステップS505で受信された注文メニュー情報を用いて、注文用コミュニケーション画面を構成する。
【0137】
(ステップS507)注文画面ユーザ出力部161は、ステップS506で構成された注文用コミュニケーション画面を、ディスプレイ等の出力デバイスを介して出力する。
【0138】
(ステップS508)ユーザ処理部13は、ステップS507で出力された注文用コミュニケーション画面に対し、注文指示ユーザ受付部122が注文指示を受け付けたか否かを判別する。出力された注文用コミュニケーション画面に対し、注文指示ユーザ受付部122が注文指示を受け付けたと判別された場合はステップS509に進み、受け付けていないと判別された場合はステップS508に戻る。
【0139】
(ステップS509)注文指示ユーザ送信部142は、ステップS508で受け付けられた注文指示をサーバ装置2に送信する。注文指示ユーザ送信部142は、受け付けられた注文指示を、例えば、ユーザ格納部11に格納されているユーザ識別子と対に、サーバ装置2に送信する。
【0140】
(ステップS510)ユーザ処理部13は、メッセージユーザ受信部152がメッセージをサーバ装置2から受信したか否かを判別する。メッセージユーザ受信部152がメッセージをサーバ装置2から受信したと判別された場合はステップS511に進み、受信していないと判別された場合はステップS510に戻る。
【0141】
(ステップS511)ユーザ処理部13は、注文用コミュニケーション画面から共通コミュニケーション画面への、画面の切り換えを行う。なお、メッセージが受信されたとき、共通コミュニケーション画面が表示中であれば、画面の切り換えは必要ない。
【0142】
(ステップS512)メッセージユーザ出力部162は、ステップS501で受信されたメッセージを、共通コミュニケーション画面に出力する。これによって、共通コミュニケーション画面上に、メッセージが表示される。
【0143】
(ステップS513)ユーザ処理部13は、ユーザ受付部12がコミュニケーションアプリの終了指示を受けたか否かを判別する。ユーザ受付部12がコミュニケーションアプリの終了指示を受けたと判別された場合はステップS514に進み、受け付けていないと判別された場合はステップSS513に戻る。
【0144】
(ステップS514)ユーザ処理部13は、コミュニケーションアプリを終了する。その後、ステップS501に戻る。
【0145】
なお、
図5のフローチャートにおいて、ユーザ端末1の電源オンやプログラムの起動に応じて処理が開始し、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。ただし、処理の開始または終了のトリガは問わない。
【0146】
図6は、サーバ装置2の動作を説明するフローチャートである。
【0147】
(ステップS601)処理部23は、注文メニュー取得指示受信部221が注文メニュー取得指示をユーザ端末1から受信したか否かを判別する。注文メニュー取得指示受信部221は、注文メニュー取得指示を、ユーザ端末1からユーザ識別子と対に受信する。注文メニュー取得指示受信部221が注文メニュー取得指示をユーザ端末1から受信したと判別された場合はステップS602に進み、受信していないと判別された場合はステップS601に戻る。
【0148】
(ステップS602)注文メニュー情報取得部231は、ステップS601で注文指示受信部222が受信した注文メニュー取得指示を用いて、注文メニュー情報格納部211の注文メニュー情報を取得する。詳しくは、注文メニュー情報取得部231は、例えば、受信された注文メニュー取得指示が有するコミュニケーション先識別子と対になる注文メニュー情報を、注文メニュー情報格納部211から取得する。
【0149】
(ステップS603)注文メニュー情報送信部241は、ステップS602で取得された注文メニュー情報をユーザ端末1に送信する。
【0150】
(ステップS604)処理部23は、注文指示受信部222が注文指示をユーザ端末1から受信したか否かを判別する。注文指示受信部222は、注文指示をユーザ端末1から、例えばユーザ識別子と対に受信する。注文指示受信部222が注文指示をユーザ端末1から受信したと判別された場合はステップS605に進み、受信していないと判別された場合はステップS604に戻る。
【0151】
(ステップS605)注文情報取得部232は、ステップS604で受信された注文指示を用いて、注文情報を取得する。詳しくは、注文情報取得部232は、例えば、ステップS604で注文指示と対に受信されたユーザ識別子と、当該注文指示が有する各種の情報(例えば、コミュニケーション先識別子、料理識別子と数量との組)と、注文識別子とを含む注文情報を取得する。
【0152】
(ステップS606)注文情報送信部242は、ステップS606で取得された注文情報を厨房端末3に送信する。詳しくは、注文情報送信部242は、取得された注文情報を、当該注文情報に含まれるコミュニケーション先識別子に対応する厨房端末3に送信する。なお、取得された注文情報は、例えば、格納部21に蓄積される。
【0153】
(ステップS607)処理部23は、状況識別子受信部223が厨房端末3から状況識別子を受信したか否かを判別する。状況識別子受信部223が厨房端末3から状況識別子を受信したと判別された場合はステップS608に進み、受信していないと判別された場合はステップS607に戻る。
【0154】
(ステップS608)メッセージ取得部233は、ステップS607で受信された状況識別子に対応するメッセージ情報を取得し、当該メッセージ情報を用いてメッセージを取得する。詳しくは、メッセージ取得部233は、例えば、受信された状況識別子に対応するメッセージ情報をメッセージ情報格納部212から取得し、当該メッセージ情報に対応する文字列または画像のうち1種類以上を含むメッセージを取得する。
【0155】
(ステップS609)メッセージ送信部243は、ステップS608で取得されたメッセージをユーザ端末1に送信する。その後、ステップS601に戻る。
【0156】
なお、
図6のフローチャートにおいて、サーバ装置2の電源オンやプログラムの起動に応じて処理が開始し、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。ただし、処理の開始または終了のトリガは問わない。
【0157】
図7は、厨房端末3の動作を説明するフローチャートである。
【0158】
(ステップS701)厨房処理部34は、注文情報厨房受信部331が注文情報をサーバ装置2から受信したか否かを判別する。注文情報厨房受信部331が注文情報をサーバ装置2から受信したと判別された場合はステップS702に進み、受信していないと判別された場合はステップS701に戻る。
【0159】
(ステップS702)注文関連情報厨房構成部341は、ステップS701で受信された注文情報を用いて、注文関連情報を構成する。詳しくは、例えば、厨房格納部31に、1以上のボタン情報が状況識別子に対応付いて格納されており、注文関連情報厨房構成部341は、受信された注文情報と、格納されている1以上のボタン情報とを有する注文関連情報を構成してもよい。
【0160】
(ステップS703)注文関連情報厨房出力部351は、ステップS702で構成された注文関連情報を、ディスプレイ等の出力デバイスを介して出力する。
【0161】
(ステップS704)厨房処理部34は、ステップS703で出力された注文関連情報に対し、状況情報厨房受付部321が状況情報を受け付けたか否かを判別する。状況情報厨房受付部321が状況情報を受け付けたと判別された場合はステップS705に進み、受け付けていないと判別された場合はステップS704に戻る。
【0162】
(ステップS705)状況識別子厨房送信部361は、ステップS704で受け付けられた状況情報に対応する状況識別子を取得し、当該状況識別子をサーバ装置2に送信する。詳しくは、例えば、厨房格納部31に、状況情報と状況識別子との対が1または2対以上、格納されており、状況識別子厨房送信部361は、受け付けられた状況情報に対応付いた状況識別子を厨房格納部31から取得し、サーバ装置2に送信してもよい。その後、ステップS701に戻る。
【0163】
なお、
図7のフローチャートにおいて、厨房端末3の電源オンやプログラムの起動に応じて処理が開始し、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。ただし、処理の開始または終了のトリガは問わない。
【0164】
以下、本実施の形態における情報システムの具体的な動作について説明する。情報システムの概念図は
図1である。本例の情報システムは、2以上のユーザ端末1、サーバ装置2、および3以上の厨房端末3を備える。本例では、あるショッピングセンター内のフードコートに出店している店舗Xおよび店舗Yが、情報システムを利用して、ユーザからの料理の注文の受け付けを行っている。店舗Xはピザ店、店舗Yは寿司屋であるが、各店舗で提供される料理の種類は問わない。
【0165】
2以上のユーザ端末1のうち1つ(以下、「ユーザ端末1a」)は、ユーザaの端末であり、他の1つ(以下、「ユーザ端末1b」)は、ユーザbの端末である。3以上の厨房端末3のうち2つ(以下、厨房端末3X1,厨房端末3X2)は、店舗Xの厨房の端末であり、他の1つ(以下、厨房端末3Y)は、店舗Yの厨房の端末である。
【0166】
ユーザ端末1aのユーザ格納部11には、コミュニケーションアプリ、およびユーザ識別子“a”などが格納されている。ユーザ端末1bのユーザ格納部11には、コミュニケーションアプリ、およびユーザ識別子“b”などが格納されている。なお、コミュニケーションアプリは、例えば、LINEアプリである。
【0167】
厨房端末3X1の厨房格納部31には、厨房端末識別子“X1”が格納されている。厨房端末3X2の厨房格納部31には、厨房端末識別子“X2”が格納されている。厨房端末3Yの厨房格納部31には、店舗識別子“Y”が格納されている。なお、厨房端末識別子“X1”,“X2”,および“Y”は、いずれもコミュニケーション先識別子であり、以下では、コミュニケーション先識別子“X1”等のように記す場合がある。
【0168】
また、厨房端末3Xおよび厨房端末3Yの各々の厨房格納部31に、1以上のボタン情報が状況識別子に対応付いて格納されている。状況識別子“注文受付”に対応付いた第一のボタン情報、状況識別子“調理中”に対応付いた第二のボタン情報、“調理完了”に対応付いた第三のボタン情報なども格納されている。
【0169】
注文メニュー情報格納部211には、例えば、
図8に示すような、コミュニケーション先識別子に対応付けた1または2以上の注文メニュー情報が格納されている。
図8は、注文メニュー情報のデータ構造図である。注文メニュー情報は、1または2以上の料理情報を有する。料理情報は、料理識別子、価格情報、および料理画像を含む。
【0170】
なお、格納されている1以上の各注文メニュー情報には、ID(例えば、“1”,“2”等)が対応付ており、以下では、ID“i”が対応付いた注文メニュー情報を「注文メニュー情報i」のように記す場合がある。コミュニケーション先識別子に対応付けた注文メニュー情報とは、例えば、コミュニケーション先識別子“X”に対応付けた注文メニュー情報1、コミュニケーション先識別子“Y”に対応付けた注文メニュー情報2などであってもよい。コミュニケーション先識別子“X”は、店舗Xを識別する識別子であり、コミュニケーション先識別子“Y”は、店舗Yを識別する識別子である。
【0171】
本例における注文メニュー情報1は、料理情報とコミュニケーション先識別子との対を、2対以上含む。具体的には、注文メニュー情報1は、料理情報“(ミートピザ,1000円,ミートピザ.jpg)”とコミュニケーション先識別子“X1”との対、および料理情報“(シーフードピザ,1500円,シーフートピザ.jpg)”とコミュニケーション先識別子“X2”とに対などを有する。コミュニケーション先識別子“X1”は、店舗Xが有する2以上の厨房端末3のうち、1つ目の厨房端末3を識別する厨房端末識別子である。コミュニケーション先識別子“X2”は、店舗Xが有する2以上の厨房端末3のうち、2つ目の厨房端末3を識別する厨房端末識別子である。
【0172】
注文メニュー情報2は、1以上の料理情報“(握り寿司,1200円,握り寿司.jpg),・・・”、およびコミュニケーション先識別子“Y”を有する。コミュニケーション先識別子“Y”は、店舗Yが有する厨房端末3を識別する厨房端末識別子である。
【0173】
メッセージ情報格納部212には、例えば、
図9に示すような、状況識別子およびモード識別子の組に対応付けた1または2以上のメッセージ情報が格納されている。
図9は、メッセージ情報のデータ構造図である。なお、格納されている1以上の各メッセージ情報には、ID(例えば、“1”,“2”等)が対応付ており、以下では、ID“j”が対応付いたメッセージ情報を「メッセージ情報j」のように記す場合がある。
【0174】
状況識別子“注文受付”およびモード識別子“店内”の組“(注文受付,店内)”には、メッセージ情報1“注文番号{注文識別子}:{料理識別子}{数量}のご注文を受け付けました。先に座席をお取りください。”が対応付いている。状況識別子“調理中”およびモード識別子“店内”の組“(調理中,店内)”には、メッセージ情報2“注文番号{注文識別子}:只今調理中です。完了までしばらくお待ちください。”が対応付いている。状況識別子“料理完了”およびモード識別子“店内”の組“(調理完了,店内)”には、メッセージ情報3“注文番号{注文識別子}:ご注文の料理が完成しました。イートイン窓口にお越し下さい。”が対応付いている。
【0175】
同様に、組“(注文受付,店外)”には、メッセージ情報4“注文番号{注文識別子}:{料理識別子}{数量}のご注文を受け付けました。テイクアウト窓口でお受け取り下さい。”が対応付き、組“(調理中,店外)”には、メッセージ情報5“注文番号{注文識別子}:只今調理中です。完了までしばらくお待ちください。”が対応付き、組“(調理完了,店外)”には、メッセージ情報6“注文番号{注文識別子}:ご注文の料理が完成しました。テイクアウト窓口にお越し下さい。”が対応付いている。
【0176】
なお、メッセージ情報は、消費税率に関する税率情報を含んでいてもよい。その場合、モード識別子が“店内”か“店外”かで、メッセージ情報に含まれる税率情報が異なっていてもよい。具体的には、モード識別子“店内”に対応付いたメッセージ情報(例えば、メッセージ情報1等)は、税率情報“消費税率:10%”を含み、モード識別子“店外”に対応付いたメッセージ情報(例えば、メッセージ情報4等)は、税率情報“消費税率:8%”を含んでいてもよい。
【0177】
(イートイン)
現在時刻は正午前であり、ユーザaはショッピングセンターで買い物をしている。ユーザaは、正午頃、店舗Xでピザを購入し、フードコート内でイートインする予定である。いま、ユーザaは、店舗Xに対し、コミュニケーションアプリでイートイン用のピザを予約しようとしている。予約に必要なコミュニケーション先識別子“X1”,“X2”等は、ユーザ端末1a内のコミュニケーションアプリに登録済みである。なお、予約に必要なコミュニケーション先識別子が未登録である場合は、テイクアウトで説明するような手順で登録が行われる。
【0178】
最初、ユーザaは、ユーザ端末1aの電源をオンし、タッチパネル等の入力デバイスを介して、コミュニケーションアプリの起動指示を行う。
【0179】
ユーザ端末1aにおいて、ユーザ受付部12が上記起動指示を受け付け、ユーザ処理部13は、当該受け付けられた起動指示に応じて、ユーザ格納部11に格納されているコミュニケーションアプリを起動する。
【0180】
コミュニケーションアプリが起動されると、例えば、
図10に示すような初期画面が、ユーザ端末1aのディスプレイに表示される。
図10は、初期画面の一例である。初期画面は、例えば、“友だち”等の文字列と、コミュニケーション先リストと、「友だち登録」ボタンとを有する。なお、本例の「友だち登録」ボタンは、文字列“友だち登録”を有するが、アイコン等の画像でもよく、その態様は問わない。コミュニケーション先リストとは、ユーザが登録した1または2以上のコミュニケーション先識別子に対応する氏名や店名の集合である。
【0181】
コミュニケーション先識別子は、例えば、電話番号である。コミュニケーション先リストは、例えば、コミュニケーション先識別子“A”に対応する氏名“山田○○”、コミュニケーション先識別子“B”に対応する氏名“田中○○”、およびコミュニケーション先識別子“X”に対応する店名“○○ピザ”などを有する。「友だち登録」ボタンとは、コミュニケーション先の登録を行うためのボタンである。
【0182】
ユーザaは、コミュニケーション先リストから店名“○○ピザ”を選択することにより、コミュニケーション先識別子“X”を有するコミュニケーション先選択指示を入力する。
【0183】
ユーザ端末1aにおいて、選択指示ユーザ受付部121が上記コミュニケーション先選択指示を受け付け、注文メニュー取得指示ユーザ送信部141は、当該受け付けられたコミュニケーション先選択指示が選択するコミュニケーション先識別子“X”を有する注文メニュー取得指示を、ユーザ格納部11に格納されているユーザ識別子“a”と対に、サーバ装置2に送信する。
【0184】
サーバ装置2において、注文メニュー取得指示受信部221が上記注文メニュー取得指示をユーザ識別子“a”と対に受信し、注文メニュー情報取得部231は、当該受信された注文メニュー取得指示が有するコミュニケーション先識別子“X”と対になる注文メニュー情報1を、注文メニュー情報格納部211から取得する。注文メニュー情報送信部241は、当該取得された注文メニュー情報1を、上記注文メニュー取得指示と対に受信されたユーザ識別子“a”に対応するユーザ端末1aに送信する。
【0185】
ユーザ端末1aにおいて、注文メニュー情報ユーザ受信部151が上記注文メニュー情報を受信し、ユーザ処理部13は、当該受信された注文メニュー情報を用いて、注文用コミュニケーション画面を構成し、注文画面ユーザ出力部161は、当該構成された注文用コミュニケーション画面を、ディスプレイを介して出力する。
【0186】
これにより、例えば、
図11に示すような注文用コミュニケーション画面が、ディスプレイに表示される。
図11は、注文用コミュニケーション画面の一例を示す図である。この注文用コミュニケーション画面は、2以上の料理情報と、文字列“注文する料理と数量を入力してください”と、料理識別子および数量の組を1または2組以上入力するための1または2以上の入力欄と、店内、および店外を含む2以上のモードに対応する2以上のモード選択キーとを含む。
【0187】
2以上の料理情報のうち1つは、例えば、料理識別子である“ミートピザ”、価格情報である“1000円”、料理画像である“ミートピザ.jpg”などを有する。2以上の料理情報のうち他の1つは、例えば、料理識別子である“シーフードピザ”、価格情報である“1500円”、料理画像である“シーフードピザ.jpg”などを有する。
【0188】
ユーザaは、ディスプレイに表示されている店舗Xの注文用コミュニケーション画面に対し、ミートピザ1枚をイートインで注文する注文指示を、タッチパネル等の入力デバイスを介して入力する。具体的には、例えば、料理識別子および数量の組“(ミートピザ,1枚)”が入力欄に入力され、店内に対応するモード選択キーが操作される。
【0189】
ユーザ端末1aにおいて、注文指示ユーザ受付部122が上記注文指示を受け付け、注文指示ユーザ送信部142は、当該受け付けられた注文指示を用いて、料理識別子“ミートピザ”に対応するコミュニケーション先識別子“X1”と、料理識別子および数量の組“(ミートピザ,1枚)”と、モード識別子“店内”とを有する注文指示を、ユーザ識別子“a”と対に、サーバ装置2に送信する。
【0190】
サーバ装置2において、注文指示受信部222が上記注文指示をユーザ識別子“a”と対に受信し、処理部23は、注文識別子“0023”を生成する。注文情報取得部232は、当該受信された注文指示、および当該生成された注文識別子“0023”を用いて、ユーザ識別子“a”、コミュニケーション先識別子“X1”、料理識別子と数量との組“(ミートピザ,1枚)”、注文識別子“0023”などを有する注文情報を取得する。注文情報送信部242は、当該取得された注文情報を、コミュニケーション先識別子“X1”に対応する厨房端末3X1に送信する。
【0191】
厨房端末3X1において、注文情報厨房受信部331が上記注文情報を受信し、注文関連情報厨房構成部341は、当該受信された注文情報と、厨房格納部31に格納されている第一~第三の3つのボタン情報とを有する注文関連情報を構成する。注文関連情報厨房出力部351は、当該構成された注文関連情報を、ディスプレイ等の出力デバイスを介して出力する。
【0192】
この時点で、厨房端末3X1のディスプレイには、例えば、
図12に示すように、1または2以上の注文情報が、各々3つのボタン(すなわち、第一のボタン情報に対応する「注文受付」ボタン、第二のボタン情報に対応する「調理中」ボタン、および第三のボタン情報に対応する「調理完了」ボタン)に対応付けて表示されている。
【0193】
厨房内の、ミートピザの調理を担当する店員は、厨房端末3X1のディスプレイに表示されている上記ミートピザに関する注文情報に対し、「注文受付」ボタンを押下する。状況情報厨房受付部321は、当該押下された、「注文受付」ボタンに対応する第一のボタン情報を受け付ける。状況識別子厨房送信部361は、当該受け付けられた第一のボタン情報に対応する状況識別子“注文受付”を厨房格納部31から取得し、当該取得した状況識別子を、注文識別子“0023”と対にサーバ装置2に送信する。
【0194】
なお、通常、注文関連情報厨房出力部351は、一の注文関連情報に対して、状況情報厨房受付部321が第一~第三いずれか1つのボタン情報等の状況情報を受け付けた場合に、当該一の注文関連情報の表示を変更する。表示の変更は、例えば、受け付けられたボタン情報に対応するボタンの表示態様の変更であるが、当該ボタンが対応付いた注文情報の表示態様の変更でもよい。変更は、例えば、当該ボタンの表示を、通常表示から強調表示に変更することであるが、当該ボタン以外の各ボタンの表示を、通常表示からぼかし表示に変更することでもよい。強調表示は、例えば、着色、拡大、高輝度化等であるが、当該ボタンを目立たせる表示であれば何でもよい。ぼかし表示は、例えば、グレーアウト、縮小、低輝度化等であるが、当該ボタン以外の各ボタンを目立たなくする表示であれば何でもよい。
【0195】
ここでは、第一のボタン情報の受け付けに応じて、例えば、「注文受付」ボタンの表示が、通常表示から強調表示に変更される。
【0196】
サーバ装置2において、状況識別子受信部223が上記状況識別子“注文受付”を注文識別子“0023”と対に受信し、メッセージ取得部233は、格納部21に格納されている1以上の注文関連情報のうち、注文識別子“0023”に対応する注文関連情報から、モード識別子“店内”を取得する。そして、メッセージ取得部233は、当該受信した注文識別子および当該取得したモード識別子の組“(注文受付,店内)”に対応するメッセージ情報(ここでは、雛形“注文番号{注文識別子}:{料理識別子}{数量}のご注文を受け付けました。先に座席をお取りください。”)をメッセージ情報格納部212から取得する。
【0197】
そして、メッセージ取得部233は、当該取得したメッセージ情報に、注文識別子“ミートピザ”、数量“1枚”、および注文番号“0023”を代入することにより、メッセージ(ここでは、“注文番号0023:ミートピザ1枚のご注文を受け付けました。先に座席をお取りください。”)を取得する。メッセージ送信部243は、当該取得されたメッセージを、注文識別子“0023”と対に、注文識別子“0023”に対応する注文関連情報に含まれるユーザ識別子“a”に対応するユーザ端末1aに送信する。
【0198】
ユーザ端末1aにおいて、メッセージユーザ受信部152が上記メッセージ等を受信し、それに応じて、ユーザ処理部13は、注文用コミュニケーション画面から共通コミュニケーション画面への、画面の切り換えを行う。メッセージユーザ出力部162は、当該受信されたメッセージを共通コミュニケーション画面に出力する。これによって、例えば、
図13に示すように、共通コミュニケーション画面上に上記メッセージが表示され、ユーザaは、ピザの注文がイートインで受け付けられたことを確認できる。
【0199】
その後、店舗Xの厨房内において、店員は、ミートピザの調理に取り掛かる。その前に、店員は、上記ミートピザに関する注文関連情報に対し、「調理中」ボタンを押下する。状況情報厨房受付部321は、当該押下された「調理中」ボタンに対応する第二のボタン情報を受け付け、状況識別子厨房送信部361は、第二のボタン情報に対応する状況識別子“調理中”を取得し、当該取得した状況識別子を、注文識別子“0023”と対にサーバ装置2に送信する。
【0200】
なお、上記ミートピザに関する注文関連情報に対し、第二のボタン情報が受け付けられたことに応じて、ミートピザの注文情報に対応する「調理中」ボタンの表示が、通常表示から協調表示に変化する一方、「注文受付」ボタンの表示は、強調表示から通常表示に戻る。
【0201】
サーバ装置2において、状況識別子受信部223が上記状況識別子“調理中”を注文識別子“0023”と対に受信し、メッセージ取得部233は、注文識別子“0023”に対応する注文関連情報からモード識別子“店内”を取得する。そして、メッセージ取得部233は、当該受信した注文識別子および当該取得したモード識別子の組“(調理中,店内)”に対応するメッセージ情報(ここでは、雛形“注文番号{注文識別子}:只今調理中です。完了までしばらくお待ちください。”)をメッセージ情報格納部212から取得し、当該取得したメッセージ情報に注文識別子を代入することにより、メッセージ(ここでは、“注文番号0023”:只今調理中です。完了までしばらくお待ちください。”を取得する。メッセージ送信部243は、当該取得されたメッセージを注文番号“0023”と対にユーザ端末1aに送信する。
【0202】
ユーザ端末1aにおいて、メッセージユーザ受信部152が上記メッセージ等を受信し、メッセージユーザ出力部162は、当該受信されたメッセージを共通コミュニケーション画面に出力する。これによって、共通コミュニケーション画面上に上記メッセージが表示され、ユーザaは、注文した料理の調理が開始されたことを確認できる。調理開始から適宜な時間(例えば、5分、10分等)が経過すると、ユーザaは、フードコートに向かう。店舗Xの厨房内では、ミートピザの調理が完了し、店員は、上記ミートピザに関する注文関連情報に対し、「調理完了」ボタンを押下する。状況情報厨房受付部321は、当該押下された「調理完了」ボタンに対応する第三のボタン情報を受け付け、状況識別子厨房送信部361は、第三のボタン情報に対応する状況識別子“調理完了”を取得し、当該取得した状況識別子を、注文識別子“0023”と対にサーバ装置2に送信する。
【0203】
なお、第三のボタン情報が受け付けられたことに応じて、「調理完了」ボタンの表示が通常表示から強調表示に変化する一方、「調理中」ボタンの表示は強調表示から通常表示に戻る。
【0204】
サーバ装置2において、状況識別子受信部223が上記状況識別子“調理完了”を注文識別子“0023”と対に受信し、メッセージ取得部233は、注文識別子“0023”に対応する注文関連情報からモード識別子“店内”を取得する。そして、メッセージ取得部233は、当該受信した注文識別子および当該取得したモード識別子の組“(調理完了,店内)”に対応するメッセージ情報(ここでは、雛形“注文番号{注文識別子}:ご注文の料理が完成しました。イートイン窓口にお越し下さい。”)をメッセージ情報格納部212から取得し、当該取得したメッセージ情報に注文識別子“0023”を代入することにより、メッセージ(ここでは、“注文番号0023:ご注文の料理が完了しました。イートイン窓口にお越し下さい。”を取得する。メッセージ送信部243は、当該取得されたメッセージを、注文識別子“0023”と対にユーザ端末1aに送信する。
【0205】
ユーザ端末1aにおいて、メッセージユーザ受信部152が上記メッセージ等を受信し、メッセージユーザ出力部162は、当該受信されたメッセージを共通コミュニケーション画面に出力する。これによって、共通コミュニケーション画面上に上記メッセージが表示され、ユーザaは、注文した料理の完成と、その受取場所とを確認できる。
【0206】
こうして、ユーザaは、注文したピザを好適なタイミングで受け取り、イートインすることができる。
【0207】
(テイクアウト)
現在時刻は正午過ぎであり、ユーザbはフードコート内で食事をしている。ユーザbは、食後に店舗Yで寿司を購入し、テイクアウトする予定である。いま、ユーザbは、店舗Yに対し、コミュニケーションアプリでテイクアウト用の寿司を注文しようとしている。ただし、注文に必要な店舗識別子“Y”は、ユーザ端末1b内のコミュニケーションアプリには未だ登録されていない。
【0208】
最初、ユーザbは、ユーザ端末1bの電源をオンし、コミュニケーションアプリの起動指示を行う。ユーザ端末1bにおいて、ユーザ受付部12が上記起動指示を受け付け、ユーザ処理部13はコミュニケーションアプリを起動する。コミュニケーションアプリが起動されると、例えば、
図10に示したような初期画面が表示される。
【0209】
次に、ユーザbは、初期画面内の「友だち登録」ボタンを押下し、予め決められた手順に従って、店舗Yを新たなコミュニケーション先として登録する。なお、登録の手順は、例えば、LINEアプリにおける「友だちの追加登録」と同様であり、詳しい説明を省略する。店舗Yの登録が完了すると、初期画面内のコミュニケーション先リストに店舗識別子“Y”が表示される。
【0210】
ユーザbは、コミュニケーション先リストからコミュニケーション先識別子“Y”を選択するコミュニケーション先選択指示を、入力デバイスを介して入力する。
【0211】
ユーザ端末1bにおいて、選択指示ユーザ受付部121が上記コミュニケーション先選択指示を受け付け、注文メニュー取得指示ユーザ送信部141は、コミュニケーション先識別子“Y”を有する注文メニュー取得指示を、ユーザ識別子“b”と対にサーバ装置2に送信する。
【0212】
サーバ装置2において、注文メニュー取得指示受信部221が上記注文メニュー取得指示等を受信し、注文メニュー情報取得部231は、コミュニケーション先識別子“Y”と対になる注文メニュー情報2を取得し、注文メニュー情報送信部241は、当該取得された注文メニュー情報2をユーザ端末1bに送信する。
【0213】
ユーザ端末1bにおいて、注文メニュー情報ユーザ受信部151が上記注文メニュー情報を受信し、ユーザ処理部13は、当該受信された注文メニュー情報を用いて注文用コミュニケーション画面を構成する。注文画面ユーザ出力部161は、当該構成された注文用コミュニケーション画面をディスプレイを介して出力する。
【0214】
これにより、ユーザ端末1bのディスプレイに、例えば、図に示したものと同様の注文用コミュニケーション画面が表示される。ただし、ここで表示される注文用コミュニケーション画面において、2以上の料理情報のうち1つは、例えば、料理識別子である“握り寿司”、価格情報である“1200円”、料理画像である“握り寿司.jpg”などを有する。
【0215】
ユーザbは、上記注文用コミュニケーション画面に対し、握り寿司2人前をテイクアウトで注文する注文指示を、タッチパネル等の入力デバイスを介して入力する。具体的には、料理識別子および数量の組“(握り寿司,2人前)”が入力欄に入力され、店外に対応するモード選択キーが操作される。
【0216】
ユーザ端末1bにおいて、注文指示ユーザ受付部122が上記注文指示を受け付け、注文指示ユーザ送信部142は、店舗識別子“Y”と、料理識別子および数量の組“(握り寿司,2人前)”と、モード識別子“店外”とを有する注文指示を、ユーザ識別子“b”と対に、サーバ装置2に送信する。
【0217】
サーバ装置2において、注文指示受信部222が上記注文指示等を受信し、注文情報取得部232は、ユーザ識別子“b”、店舗識別子“Y”、料理識別子と数量との組“(握り寿司,2人前)”、注文識別子“0234”などを有する注文情報を取得する。注文情報送信部242は、当該取得された注文情報を、店舗識別子“Y”に対応する厨房端末3Yに送信する。
【0218】
厨房端末3Yにおいて、注文情報厨房受信部331が上記注文情報を受信し、注文関連情報厨房構成部341は、当該受信された注文情報と3つのボタン情報とを有する注文関連情報を構成する。注文関連情報厨房出力部351は、当該構成された注文関連情報をディスプレイを介して出力する。この時点で、厨房端末3Yのディスプレイには、上記握り寿司に関する注文情報を含む1以上の注文情報が、各々3つのボタンに対応付けて表示されている。
【0219】
厨房内の店員は、厨房端末3Yのディスプレイに表示されている上記握り寿司に関する注文情報に対し、3つのボタンのうち「注文受付」ボタンを押下する。状況情報厨房受付部321は、当該押下された「注文受付」ボタンに対応する第一のボタン情報を受け付け、状況識別子厨房送信部361は、当該受け付けられた第一のボタン情報に対応する状況識別子“注文受付”を取得し、当該取得した状況識別子を、注文識別子“0234”と対にサーバ装置2に送信する。なお、ボタン情報の受け付けに応じて理関連情報の表示を変更する処理については、前述したので繰り返さない(以下同様)。
【0220】
サーバ装置2において、状況識別子受信部223が上記状況識別子“注文受付”等を受信し、メッセージ取得部233は、格納部21に格納されている1以上の注文関連情報のうち、注文識別子“0234”に対応する注文関連情報から、モード識別子“店外”を取得する。そして、メッセージ取得部233は、当該受信した注文識別子および当該取得したモード識別子の組“(注文受付,店外)”に対応するメッセージ情報(ここでは、雛形“注文番号{注文識別子}:{料理識別子}{数量}のご注文を受け付けました。テイクアウト窓口でお受け取り下さい。”)をメッセージ情報格納部212から取得する。そして、メッセージ取得部233は、当該取得したメッセージ情報に、注文識別子“0234”、料理識別子“握り寿司”、および数量“2人前”を代入することにより、メッセージ(ここでは“注文番号0234:握り寿司二人前のご注文を受け付けました。テイクアウト窓口でお受け取り下さい。”)を取得する。メッセージ送信部243は、当該取得されたメッセージを注文識別子“0234と対にユーザ端末1bに送信する。
【0221】
ユーザ端末1bにおいて、メッセージユーザ受信部152が上記メッセージ等を受信し、ユーザ処理部13は、注文用コミュニケーション画面から共通コミュニケーション画面への切り換えを行い、メッセージユーザ出力部162は、当該受信されたメッセージを共通コミュニケーション画面に出力する。これによって、例えば、
図14に示すように、共通コミュニケーション画面上に上記メッセージが表示され、ユーザbは、寿司の注文がテイクアウトで受け付けられたことを確認できる。
【0222】
その後、店舗Yの厨房内において、店員は、握り寿司の調理に取り掛かる。その前に、店員は、上記握り寿司に関する注文情報に対し、「調理中」ボタンを押下する。状況情報厨房受付部321は、当該押下された「調理中」ボタンに対応する第二のボタン情報を受け付け、状況識別子厨房送信部361は、当該受け付けられた第二のボタン情報に対応する状況識別子“調理中”を取得し、当該取得した状況識別子を、注文識別子“0234”と対にサーバ装置2に送信する。
【0223】
サーバ装置2において、状況識別子受信部223が上記状況識別子“調理中”を注文識別子“0023”と対に受信し、メッセージ取得部233は、注文識別子“0023”に対応する注文関連情報からモード識別子“店内”を取得する。そして、メッセージ取得部233は、当該受信した注文識別子および当該取得したモード識別子の組“(調理中,店外)”に対応するメッセージ情報(ここでは、雛形“注文番号{注文識別子}:只今調理中です。完了までしばらくお待ちください。”)をメッセージ情報格納部212から取得し、当該取得したメッセージ情報に注文識別子等を代入することにより、メッセージ(ここでは、“注文番号0234”:只今調理中です。完了までしばらくお待ちください。”)を取得する。メッセージ送信部243は、当該取得されたメッセージを注文識別子“0234と対にユーザ端末1bに送信する。
【0224】
ユーザ端末1bにおいて、メッセージユーザ受信部152が上記メッセージ等を受信し、メッセージユーザ出力部162は、当該受信されたメッセージを共通コミュニケーション画面に出力する。これによって、共通コミュニケーション画面上に上記メッセージが表示され、ユーザbは、注文した料理の調理が開始されたことを確認できる。
【0225】
店舗Yの厨房内では、握り寿司2人前の調理が完了し、店員は、上記握り寿司に関する注文情報に対し、「調理完了」ボタンを押下する。状況情報厨房受付部321は、当該押下された「調理完了」ボタンに対応する第三のボタン情報を受け付け、状況識別子厨房送信部361は、当該受け付けられた第三ボタン情報に対応する状況識別子“調理完了”を取得し、当該取得した状況識別子を、注文識別子“0234”と対にサーバ装置2に送信する。
【0226】
サーバ装置2において、状況識別子受信部223が上記状況識別子“調理完了”を注文識別子“0234”と対に受信し、メッセージ取得部233は、注文識別子“0234”に対応する注文関連情報からモード識別子“店外”を取得する。そして、メッセージ取得部233は、当該受信した注文識別子および当該取得したモード識別子の組“(調理完了,店外)”に対応するメッセージ情報(ここでは、雛形“注文番号{注文識別子}:ご注文の料理が完成しました。テイクアウト窓口にお越し下さい。”)をメッセージ情報格納部212から取得し、当該取得したメッセージ情報に注文識別子“0234”を代入することにより、メッセージ(ここでは、“注文番号0234:ご注文の料理が完了しました。テイクアウト窓口にお越し下さい。”)を取得する。メッセージ送信部243は、当該取得されたメッセージを注文識別子“0234”と対にユーザ端末1bに送信する。
【0227】
ユーザ端末1bにおいて、メッセージユーザ受信部152が上記メッセージ等を受信し、メッセージユーザ出力部162は、当該受信されたメッセージを共通コミュニケーション画面に出力する。これによって、共通コミュニケーション画面上に上記メッセージが表示され、ユーザbは、注文した料理の完了と、その受取場所とを確認できる。
【0228】
こうして、ユーザbは、注文した寿司を好適なタイミングで受け取り、テイクアウトするこができる。
【0229】
以上、本実施の形態によれば、情報システムは、ユーザ端末1とサーバ装置2と厨房端末3とを具備し、ユーザ格納部11に、2以上のコミュニケーション先のうち一のコミュニケーション先を選択して、通信できる共通コミュニケーション画面を有するコミュニケーションアプリが格納され、ユーザ端末1は、コミュニケーションアプリが起動されている場合に、ユーザからのコミュニケーション先の選択指示であるコミュニケーション先選択指示を受け付け、コミュニケーション先選択指示の受け付けに基づいて、料理を注文する注文メニュー情報の取得の指示である注文メニュー取得指示をサーバ装置2に送信し、注文メニュー取得指示の送信に応じて、選択指示されたコミュニケーション先に対応する注文メニュー情報を受信し、受信した注文メニュー情報を用いて構成された注文用コミュニケーション画面を出力し、出力した注文用コミュニケーション画面に対して、ユーザからの料理の注文指示を受け付け、注文指示の受け付けに基づいて、注文指示をサーバ装置2に送信し、厨房端末3に対する店員の入力に基づいたメッセージをサーバ装置2から受信し、受信したメッセージを共通コミュニケーション画面に出力する。
【0230】
メッセージ情報格納部212には、料理の準備の状況を識別する状況識別子に対応付けた2以上のメッセージ情報が格納され、注文メニュー情報格納部211には、注文メニュー情報が格納され、サーバ装置2は、注文メニュー取得指示をユーザ端末1から受信し、注文メニュー取得指示の受信に応じて、注文メニュー情報格納部211の注文メニュー情報を取得し、取得した注文メニュー情報をユーザ端末1に送信し、注文指示をユーザ端末1から受信し、受信した注文指示を用いて、注文情報を取得し、取得した注文情報を厨房端末3に送信し、厨房端末3から状況識別子を受信し、受信した状況識別子に対応するメッセージ情報をメッセージ情報格納部212から取得し、メッセージ情報を用いてユーザ端末1に送信するメッセージを取得し、取得したメッセージをユーザ端末1に送信する。
【0231】
厨房端末3は、注文情報をサーバ装置2から受信し、受信した注文情報を用いて、出力する注文関連情報を構成し、構成した注文関連情報を出力し、注文関連情報に対応し、料理の準備の状況に関する情報である状況情報を店員から受け付け、受け付けた状況情報に対応する状況識別子を取得し、状況識別子をサーバ装置2に送信する。
【0232】
これにより、コミュニケーションアプリを用いて、ユーザと厨房の店員との間で、必要かつ性質の違う情報のやりとりができる。
【0233】
また、上記構成において、前記注文メニュー取得指示または前記注文指示は、モードを識別するモード識別子を有し、前記メッセージ情報格納部212には、状況識別子とモード識別子とに対応付けた2以上のメッセージ情報が格納され、前記サーバ装置2は、受信した状況識別子、および前記注文メニュー取得指示または前記注文指示が有するモード識別子に対応するメッセージ情報を前記メッセージ情報格納部212から取得し、当該メッセージ情報を用いて前記ユーザ端末1に送信するメッセージを取得する。これにより、コミュニケーションアプリを用いて、ユーザと厨房の店員との間で、必要かつ性質の違う情報のやりとりが、より適切にできる。
【0234】
また、上記構成において、注文メニュー情報は、料理を識別する料理識別子と、厨房端末3を識別する厨房端末識別子との対を、1または2対以上有し、注文指示は、料理識別子を有し、サーバ装置2は、受信した注文指示を用いて取得した注文情報を、当該注文指示が有する料理識別子と対になる厨房端末識別子で識別される厨房端末3に送信してもよい。
【0235】
これにより、注文された料理によって、注文情報の送信先となる厨房端末3を異ならせることができる。その結果、例えば、2種類以上の料理が異なる場所で調理される店舗において、当該2以上の各調理場所に厨房端末3が配置されている場合でも、スムーズな注文対応が可能になる。
【0236】
さらに、本実施の形態における処理は、ソフトウェアで実現しても良い。そして、このソフトウェアをソフトウェアダウンロード等により配布しても良い。また、このソフトウェアをCD-ROMなどの記録媒体に記録して流布しても良い。
【0237】
なお、本実施の形態におけるユーザ端末1を実現するソフトウェアは、例えば、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、2以上のコミュニケーション先のうち一のコミュニケーション先を選択して、通信できる共通コミュニケーション画面を有するコミュニケーションアプリが格納されるユーザ格納部11にアクセス可能なコンピュータを、前記コミュニケーションアプリが起動されている場合に、ユーザからのコミュニケーション先の選択指示であるコミュニケーション先選択指示を受け付ける選択指示ユーザ受付部121と、前記コミュニケーション先選択指示の受け付けに基づいて、料理を注文する注文メニュー情報の取得の指示である注文メニュー取得指示をサーバ装置2に送信する注文メニュー取得指示ユーザ送信部141と、前記注文メニュー取得指示の送信に応じて、前記選択指示されたコミュニケーション先に対応する注文メニュー情報を受信する注文メニュー情報ユーザ受信部151と、前記注文メニュー情報ユーザ受信部151が受信した注文メニュー情報を用いて構成された注文用コミュニケーション画面を出力する注文画面ユーザ出力部161と、前記注文画面ユーザ出力部161が出力した注文用コミュニケーション画面に対して、ユーザからの料理の注文指示を受け付ける注文指示ユーザ受付部122と、前記注文指示ユーザ受付部122における注文指示の受け付けに基づいて、注文指示を前記サーバ装置2に送信する注文指示ユーザ送信部142と、厨房端末3に対する店員の入力に基づいたメッセージを前記サーバ装置2から受信するメッセージユーザ受信部152と、前記メッセージユーザ受信部152が受信したメッセージを前記共通コミュニケーション画面に出力するメッセージユーザ出力部162として機能させるためのプログラムである。
【0238】
また、本実施の形態におけるサーバ装置2を実現するソフトウェアは、例えば、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、料理の準備の状況を識別する状況識別子に対応付けた2以上のメッセージ情報が格納されるメッセージ情報格納部212、および注文メニュー情報が格納される注文メニュー情報格納部211にアクセス可能なコンピュータを、前記注文メニュー取得指示をユーザ端末1から受信する注文メニュー取得指示受信部221と、前記注文メニュー取得指示の受信に応じて、前記注文メニュー情報格納部211の注文メニュー情報を取得する注文メニュー情報取得部231と、前記注文メニュー情報取得部231が取得した注文メニュー情報を前記ユーザ端末1に送信する注文メニュー情報送信部241と、前記注文指示を前記ユーザ端末1から受信する注文指示受信部222と、前記注文指示受信部222が受信した注文指示を用いて、注文情報を取得する注文情報取得部232と、前記注文情報取得部232が取得した注文情報を厨房端末3に送信する注文情報送信部242と、前記厨房端末3から状況識別子を受信する状況識別子受信部223と、前記状況識別子受信部223が受信した状況識別子に対応するメッセージ情報を前記メッセージ情報格納部212から取得し、当該メッセージ情報を用いて前記ユーザ端末1に送信するメッセージを取得するメッセージ取得部233と、前記メッセージ取得部233が取得したメッセージを前記ユーザ端末1に送信するメッセージ送信部243として機能させるためのプログラムである。
【0239】
さらに、本実施の形態における厨房端末3を実現するソフトウェアは、例えば、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、コンピュータを、注文情報をサーバ装置2から受信する注文情報厨房受信部331と、前記注文情報厨房受信部331が受信した注文情報を用いて、出力する注文関連情報を構成する注文関連情報厨房構成部341と、前記注文関連情報厨房構成部341が構成した注文関連情報を出力する注文関連情報厨房出力部351と、前記注文関連情報に対応し、料理の準備の状況に関する情報である状況情報を店員から受け付ける状況情報厨房受付部321と、前記状況情報厨房受付部321が受け付けた状況情報に対応する状況識別子を取得し、当該状況識別子を前記サーバ装置2に送信する状況識別子厨房送信部361として機能させるためのプログラムである。
【0240】
図15は、実施の形態におけるプログラムを実行して、サーバ装置2等を実現するコンピュータシステム900の外観図である。本実施の形態は、コンピュータハードウェアおよびその上で実行されるコンピュータプログラムによって実現され得る。
図15において、コンピュータシステム900は、ディスクドライブ905を含むコンピュータ901と、キーボード902と、マウス903と、ディスプレイ904とを備える。なお、キーボード902やマウス903やディスプレイ904をも含むシステム全体をコンピュータと呼んでもよい。
【0241】
図16は、コンピュータシステム900の内部構成の一例を示す図である。
図16において、コンピュータ901は、ディスクドライブ905に加えて、MPU911と、ブートアッププログラム等のプログラムを記憶するためのROM912と、MPU911に接続され、アプリケーションプログラムの命令を一時的に記憶すると共に、一時記憶空間を提供するRAM913と、アプリケーションプログラム、システムプログラム、およびデータを記憶するストレージ914と、MPU911、ROM912等を相互に接続するバス915と、外部ネットワークや内部ネットワーク等のネットワークへの接続を提供するネットワークカード916と、を備える。ストレージ914は、例えば、ハードディスク、SSD、フラッシュメモリなどである。
【0242】
コンピュータシステム900に、サーバ装置2等の機能を実行させるプログラムは、例えば、DVD、CD-ROM等のディスク921に記憶されて、ディスクドライブ905に挿入され、ストレージ914に転送されてもよい。これに代えて、そのプログラムは、ネットワークを介してコンピュータ901に送信され、ストレージ914に記憶されてもよい。プログラムは、実行の際にRAM913にロードされる。なお、プログラムは、ディスク921、またはネットワークから直接、ロードされてもよい。また、ディスク921に代えて他の着脱可能な記録媒体(例えば、DVDやメモリカード等)を介して、プログラムがコンピュータシステム900に読み込まれてもよい。
【0243】
プログラムは、コンピュータの詳細を示す901に、サーバ装置2等の機能を実行させるオペレーティングシステム(OS)、またはサードパーティプログラム等を必ずしも含んでいなくてもよい。プログラムは、制御された態様で適切な機能やモジュールを呼び出し、所望の結果が得られるようにする命令の部分のみを含んでいてもよい。コンピュータシステム900がどのように動作するのかについては周知であり、詳細な説明は省略する。
【0244】
なお、上述したコンピュータシステム900は、サーバまたは据え置き型のPCであるが、ユーザ端末1、および厨房端末3は、例えば、スマートフォンやタブレット端末やノートPCといった携帯端末で実現されてもよい。この場合、例えば、キーボード902およびマウス903はタッチパネルに、ディスクドライブ905はメモリカードスロットに、ディスク921はメモリカードに、それぞれ置き換えられてもよい。ただし、以上は例示であり、サーバ装置2等を実現するコンピュータのハードウェア構成は問わない。
【0245】
また、上記プログラムを実行するコンピュータは、単数であってもよく、複数であってもよい。すなわち、集中処理を行ってもよく、あるいは分散処理を行ってもよい。
【0246】
また、上記実施の形態において、一の装置に存在する2以上の通信手段は、物理的に一の媒体で実現されても良いことは言うまでもない。
【0247】
また、上記実施の形態において、各処理は、単一の装置によって集中処理されることによって実現されてもよく、あるいは、複数の装置によって分散処理されることによって実現されてもよい。
【0248】
本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0249】
以上のように、本発明にかかる情報システムは、コミュニケーションアプリを用いて、ユーザと厨房の店員との間で、必要かつ性質の違う情報のやりとりができるという効果を有し、情報システム等として有用である。
【符号の説明】
【0250】
1 ユーザ端末
2 サーバ装置
3 厨房端末
11 ユーザ格納部
12 ユーザ受付部
13 ユーザ処理部
14 ユーザ送信部
15 ユーザ受信部
16 ユーザ出力部
21 格納部
22 受信部
23 処理部
24 送信部
31 厨房格納部
32 厨房受付部
33 厨房受信部
34 厨房処理部
35 厨房出力部
36 厨房送信部
121 選択指示ユーザ受付部
122 注文指示ユーザ受付部
141 注文メニュー取得指示ユーザ送信部
142 注文指示ユーザ送信部
151 注文メニュー情報ユーザ受信部
152 メッセージユーザ受信部
161 注文画面ユーザ出力部
162 メッセージユーザ出力部
211 注文メニュー情報格納部
212 メッセージ情報格納部
221 注文メニュー取得指示受信部
222 注文指示受信部
223 状況識別子受信部
231 注文メニュー情報取得部
232 注文情報取得部
233 メッセージ取得部
241 注文メニュー情報送信部
242 注文情報送信部
243 メッセージ送信部
321 状況情報厨房受付部
331 注文情報厨房受信部
341 注文関連情報厨房構成部
351 注文関連情報厨房出力部
361 状況識別子厨房送信部