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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-15
(45)【発行日】2024-02-26
(54)【発明の名称】管理システム、管理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04Q 9/00 20060101AFI20240216BHJP
   H04M 11/00 20060101ALI20240216BHJP
   H05B 47/105 20200101ALI20240216BHJP
   H05B 47/175 20200101ALI20240216BHJP
【FI】
H04Q9/00 301C
H04M11/00 301
H05B47/105
H05B47/175
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2022528516
(86)(22)【出願日】2021-05-17
(86)【国際出願番号】 JP2021018595
(87)【国際公開番号】W WO2021246142
(87)【国際公開日】2021-12-09
【審査請求日】2022-11-09
(31)【優先権主張番号】P 2020097263
(32)【優先日】2020-06-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002527
【氏名又は名称】弁理士法人北斗特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】村上 昌史
(72)【発明者】
【氏名】北村 常弘
(72)【発明者】
【氏名】石井 誠
(72)【発明者】
【氏名】井藤 好克
(72)【発明者】
【氏名】吉田 和弘
(72)【発明者】
【氏名】鹿谷 征生
(72)【発明者】
【氏名】十河 知也
(72)【発明者】
【氏名】加藤 薫平
(72)【発明者】
【氏名】奥野 達也
【審査官】前田 健人
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2012/023382(WO,A1)
【文献】特開2006-214624(JP,A)
【文献】特開2009-238548(JP,A)
【文献】特開2005-135658(JP,A)
【文献】特開2010-261710(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04Q 9/00
H04M 11/00
H05B 47/105
H05B 47/175
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
各々に1つ以上の機器が設けられた複数のゾーンを管理する管理システムであって、
前記複数のゾーンの各々は、複数の利用種別のいずれかの利用種別が設定された設定済ゾーン、及び利用種別が設定されていない未設定ゾーンのいずれかであり、
前記管理システムは、
前記複数のゾーンのうち前記設定済ゾーンである1つ以上のゾーンの各々について、当該ゾーンに存在するユーザの数を検出するユーザ数検出部と、
前記複数の利用種別のうち一の利用種別が設定された前記設定済ゾーンである1つ以上の第1ゾーンからなる領域での前記ユーザ数検出部の検出結果から得られる当該領域の利用状況が所定の条件を満たす場合には、前記未設定ゾーンである第2ゾーンに設けられた1つ以上の機器に対する制御の内容を、前記1つ以上の第1ゾーンの各々に設けられた1つ以上の機器に対する制御の内容と同一となるように、前記第2ゾーンを前記領域に含まれる前記設定済ゾーンに変更する変更部と、を備える、
管理システム。
【請求項2】
前記変更部は、
前記第2ゾーンが前記設定済ゾーンに変更された後において、前記第2ゾーンにおける前記ユーザ数検出部の検出結果から得られる前記第2ゾーンでの利用状況が前記所定の利用条件として第1利用条件とは異なる第2利用条件を満たす期間が所定期間以上である場合には、前記第2ゾーンを前記未設定ゾーンに変更する、
請求項1に記載の管理システム。
【請求項3】
前記複数のゾーンのうち前記未設定ゾーンである1つ以上のゾーンについて、前記変更部による前記設定済ゾーンへの変更順序が割り当てられており、
前記変更部は、前記変更順序に基づいて、変更対象の前記未設定ゾーンである前記第2ゾーンを特定し、特定した前記第2ゾーンを前記領域に含まれる前記設定済ゾーンに変更する、
請求項1又は2に記載の管理システム。
【請求項4】
前記変更順序は、1つ以上の前記未設定ゾーンにおける過去のユーザの在席に係る情報に基づいて設定されている、
請求項3に記載の管理システム。
【請求項5】
前記複数のゾーンは、1つのフロアに設けられており、
前記フロアは、前記ユーザが往来する通路を含み、
前記変更順序は、前記複数のゾーンの各々と前記通路との位置関係に基づいて設定されている、
請求項3に記載の管理システム。
【請求項6】
前記所定の条件は、前記複数の利用種別の各々に対して対応付けられている、
請求項1~5のいずれか一項に記載の管理システム。
【請求項7】
前記所定の条件を、前記複数の利用種別のうち前記所定の条件に対応する利用種別が割り当てられたゾーンでの作業に対する連続作業時間に基づいて更新する条件更新部を、更に備える、
請求項6に記載の管理システム。
【請求項8】
前記複数のゾーンについて、ゾーンごとに制御される前記1つ以上の機器は、照明機器を含み、
前記変更部は、前記第2ゾーンに設けられた前記照明機器に対する照度を、前記領域に含まれる前記1つ以上の第1ゾーンの各々に設けられた前記照明機器に対する照度と同一となるように変更する、
請求項1~7のいずれか一項に記載の管理システム。
【請求項9】
前記ユーザ数検出部は、前記複数のゾーンにそれぞれ設けられ、かつ前記ユーザの存在の有無を検知する複数の検知用機器から取得した検知結果を基に、1つ以上の前記設定済ゾーンについて、当該設定済ゾーンに存在する前記ユーザの数を検出する、
請求項1~8のいずれか一項に記載の管理システム。
【請求項10】
各々に1つ以上の機器が設けられた複数のゾーンを管理する管理システムで用いられる管理方法あって、
前記複数のゾーンの各々は、複数の利用種別のいずれかの利用種別が設定された設定済ゾーン、及び利用種別が設定されていない未設定ゾーンのいずれかであり、
前記管理方法は、
前記複数のゾーンのうち前記設定済ゾーンである1つ以上のゾーンについて、当該ゾーンに存在するユーザの数を検出するユーザ数検出ステップと、
前記複数の利用種別のうち一の利用種別が設定された前記設定済ゾーンである1つ以上の第1ゾーンからなる領域での前記ユーザ数検出ステップによる検出結果から得られる当該領域の利用状況が所定の条件を満たす場合には、前記未設定ゾーンである第2ゾーンに設けられた1つ以上の機器に対する制御の内容を、前記1つ以上の第1ゾーンの各々に設けられた1つ以上の機器に対する制御の内容と同一となるように、前記第2ゾーンを前記領域に含まれる前記設定済ゾーンに変更する変更ステップと、を含む、
管理方法。
【請求項11】
コンピュータに、請求項10に記載の管理方法を実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に管理システム、管理方法及びプログラムに関し、より詳細には各々に1つ以上の機器が存在する複数のゾーンを管理する管理システム、管理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、複数のエリアの各々について、人の有無に応じて当該エリアの複数の照明器具(機器)を制御するシステムが知られている(特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1では、複数のエリアの全エリアに対する、人が存在する人存在エリアの割合又は人が存在しない人非存在エリアの割合を検出率とし、検出率に基づいて人存在エリア又は人非存在エリアの1又は2以上の照明器具を制御する。
【0004】
特許文献1では、人の有無の検知のみで複数のエリアの各々の利用状況を管理し、管理結果に応じて、人が存在するエリアと人が存在しないエリアとの2パターンで照明器具(機器)の制御を行っている。
【0005】
そのため、特許文献1では、利用状況及び利用種別に応じて複数のエリアを管理することはできない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開2019-175780号公報
【発明の概要】
【0007】
本開示は上記課題に鑑みてなされ、利用状況及び利用種別に応じて複数のゾーンを管理することができる管理システム、管理方法及びプログラムを提供することを目的とする。
【0008】
本開示の一態様にかかる管理システムは、各々に1つ以上の機器が設けられた複数のゾーンを管理する管理システムである。前記複数のゾーンの各々は、複数の利用種別のいずれかの利用種別が設定された設定済ゾーン、及び利用種別が設定されていない未設定ゾーンのいずれかである。前記管理システムは、ユーザ数検出部と、変更部と、を備える。前記ユーザ数検出部は、前記複数のゾーンのうち前記設定済ゾーンである1つ以上のゾーンの各々について、当該ゾーンに存在するユーザの数を検出する。前記変更部は、前記複数の利用種別のうち一の利用種別が設定された前記設定済ゾーンである1つ以上の第1ゾーンからなる領域での前記ユーザ数検出部の検出結果から得られる当該領域の利用状況が所定の条件を満たす場合には、前記未設定ゾーンである第2ゾーンに設けられた1つ以上の機器に対する制御の内容を、前記1つ以上の第1ゾーンの各々に設けられた1つ以上の機器に対する制御の内容と同一となるように、前記第2ゾーンを前記領域に含まれる前記設定済ゾーンに変更する。
【0009】
本開示の一態様にかかる管理方法は、各々に1つ以上の機器が設けられた複数のゾーンを管理する管理システムで用いられる管理方法である。前記複数のゾーンの各々は、複数の利用種別のいずれかの利用種別が設定された設定済ゾーン、及び利用種別が設定されていない未設定ゾーンのいずれかである。前記管理方法は、ユーザ数検出ステップと、変更ステップと、を含む。ユーザ数検出ステップは、前記複数のゾーンのうち前記設定済ゾーンである1つ以上のゾーンについて、当該ゾーンに存在するユーザの数を検出する。前記変更ステップは、前記複数の利用種別のうち一の利用種別が設定された前記設定済ゾーンである1つ以上の第1ゾーンからなる領域での前記ユーザ数検出ステップによる検出結果から得られる当該領域の利用状況が所定の条件を満たす場合には、前記未設定ゾーンである第2ゾーンに設けられた1つ以上の機器に対する制御の内容を、前記1つ以上の第1ゾーンの各々に設けられた1つ以上の機器に対する制御の内容と同一となるように、前記第2ゾーンを前記領域に含まれる前記設定済ゾーンに変更する。
【0010】
本開示の一態様にかかるプログラムは、コンピュータに、前記管理方法を実行させるためのプログラムである。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、本開示の一実施形態に係る管理システムとしてのゾーン管理装置の構成を説明する図である。
図2図2は、同上のゾーン管理装置を備える機器制御システムの構成を説明する図である。
図3図3は、同上のゾーン管理装置が管理する各ゾーンを含むフロアの平面図である。
図4図4は、同上のゾーン管理装置の動作を説明する流れ図である。
図5図5A図5Cは、同上のゾーン管理装置によって未設定ゾーンが設定済ゾーンに変更される具体例を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に説明する実施形態及び変形例は、本開示の一例に過ぎず、本開示は、実施形態及び変形例に限定されない。以下の実施形態及び変形例以外であっても、本開示に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
【0013】
(実施形態)
以下、本実施形態に係る管理システム1及び機器制御システム2について、図1図5Cを用いて説明する。
【0014】
(1)概要
本実施形態に係る機器制御システム2は、図2に示すように、管理システム1としてのゾーン管理装置10と、位置情報システム3と、制御装置20と、複数の照明機器50と、複数のスピーカ60と、を備える。ここで、スピーカ60は指向性スピーカである。
【0015】
位置情報システム3は、図2に示すように、複数のスキャナ30と、複数のタグ40と、を備える。複数のスキャナ30は、施設に設けられたフロアF1に備えられる。ここで、施設は、オフィスビル又は事務所である。また、フロアF1は、ユーザが往来するメイン通路R1(図3参照)を含む。
【0016】
フロアF1は、各々の1つ以上の機器が存在する複数のゾーン(ここでは、16つのゾーンD11~D14,D21~D24,D31~D34,D41~D44)に分割されている。さらに、複数のゾーンD11~D14,D21~D24,D31~D34,D41~D44には、複数のスキャナ30が一対一に設けられている。各エリアは、当該ゾーンに設けられたスキャナ30の検知領域を含む。本実施形態では、ゾーンと検知領域とは同一の範囲であるとする。
【0017】
複数のゾーンD11~D14,D21~D24,D31~D34,D41~D44の各々は、複数の利用種別のうちいずれかの利用種別が設定された設定済ゾーン、及び複数の利用種別のいずれも設定されていない未設定ゾーンのいずれかである。設定済ゾーンは、複数の利用種別うち1つの利用種別が割り当てられている。複数の利用種別は、第1種別~第4種別を含む。第1種別は、作業等において音(例えば、音楽)が出力されていない環境で集中力を高めたいユーザが利用することを表す。第2種別は、作業等において音(例えば、音楽)が出力されている環境で集中力を高めたいユーザが利用することを表す。第3種別は、音(例えば、音楽)が出力されていない環境で他者とコミュニケーションを取りたいユーザが利用することを示す。第4種別は、音(例えば、音楽)が出力されている環境で他者とコミュニケーションを取りたいユーザが利用することを示す。すなわち、設定済ゾーンでは、第1種別~第4種別のうちいずれかの利用種別が割り当てられている。未設定ゾーンには、第1種別~第4種別のうちいずれの利用種別も割り当てられていない。
【0018】
以下、第1種別が割り当てられたゾーン(設定済ゾーン)を第1集中ゾーン、第2種別が割り当てられたゾーン(設定済ゾーン)を第2集中ゾーンという場合がある。また、第3種別が割り当てられたゾーン(設定済ゾーン)を第1カフェゾーン、第4種別が割り当てられたゾーン(設定済ゾーン)を第2カフェゾーンという場合がある。
【0019】
複数のゾーンD11~D14,D21~D24,D31~D34,D41~D44の各々には、1つ以上の機器が設けられている。本実施形態では、複数のゾーンD11~D14,D21~D24,D31~D34,D41~D44の各々には、1つ以上(図示例では、2つ)の照明機器50と、スピーカ60とが設けられている。
【0020】
複数のタグ40のそれぞれは、スキャナ30と通信可能である。タグ40は、ユーザに所持される。ユーザが検知領域(ゾーン)内に進入すると、当該ゾーンに設けられたスキャナ30と通信を行う。スキャナ30は、タグ40から情報(例えば、タグ40の識別子)を受信すると、スキャナ30の識別子を含む情報であってユーザを検知したことを表す検知位置情報を、ゾーン管理装置10に送信する。
【0021】
ゾーン管理装置10は、複数のゾーンD11~D14,D21~D24,D31~D34,D41~D44に一対一に対応付けられ、対応するゾーンに設けられた1つ以上の照明機器50及びスピーカ60を制御するための複数の制御情報を、記憶している。
【0022】
ゾーン管理装置10は、図1に示すように、ユーザ数検出部104と、変更部107と、を備える。ユーザ数検出部104は、複数のゾーンD11~D14,D21~D24,D31~D34,D41~D44のうち設定済ゾーンである1つ以上のゾーンについて、当該ゾーンに存在するユーザの数を検出する。変更部107は、設定済ゾーンである1つ以上の第1ゾーンからなる領域でのユーザの数から得られる当該領域の利用状況が所定の条件を満たす場合には、未設定ゾーンである第2ゾーンを当該領域に含まれる設定済ゾーンに変更する。具体的には、変更部107は、第2ゾーンに存在する1つ以上の機器に対する制御の内容を、当該1つ以上の第1ゾーンの各々に存在する1つ以上の機器に対する制御の内容と同一となるように、第2ゾーンを上記領域に含まれる設定済ゾーンに変更する。
【0023】
本実施形態では、フロアF1は、複数のゾーン(ここでは、16つのゾーンD11~D14,D21~D24,D31~D34,D41~D44)に分割されており、各ゾーンには、1つの机C1と、複数(図示例では4つ)の椅子C2とが設けられている(図3参照)。すなわち、各ゾーンでは、4人のユーザを収容することができ、フロアF1では、合計64人のユーザを収容することができる。なお、図3では、ゾーンD21~D24,D31~D34,D41~D44については、机C1及び複数(ここでは、4つ)の椅子C2を省略している。また、本実施形態では、フロアF1では、ゾーンD21~D24の組と、ゾーンD31~D34の組との間に、複数のユーザが往来するメイン通路R1(図3参照)が設けられている。なお、図2では、メイン通路R1を省略している。
【0024】
(2)構成
(2.1)ゾーン管理装置
ゾーン管理装置10は、図1に示すように、記憶部11、入力部12、通信部13及び制御部14を備える。
【0025】
ゾーン管理装置10は、例えばプロセッサ及びメモリを有するコンピュータシステムを有している。そして、プロセッサがメモリに格納されているプログラムを実行することにより、コンピュータシステムが制御部14として機能する。プロセッサが実行するプログラムは、ここではコンピュータシステムのメモリに予め記録されているが、メモリカード等の非一時的な記録媒体に記録されて提供されてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通じて提供されてもよい。
【0026】
記憶部11は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、又はEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)等から選択されるデバイスで構成される。
【0027】
記憶部11は、複数のゾーンD11~D14,D21~D24,D31~D34,D41~D44にそれぞれ対応する複数のゾーン情報を記憶している。ゾーン情報は、対応するゾーンについてフロアF1での位置に係るゾーン位置情報、及び対応するゾーンでの収容人数を表す収容情報を含む。ここで、収容情報は、例えば、対応するゾーンに設けられた椅子の数である。ゾーン情報は、さらに、対応するゾーンに含まれるスキャナ30のそれぞれについて当該スキャナ30の識別子を含む。また、ゾーン情報は、種別情報を含む。種別情報は、対応するゾーンが第1種別~第4種別のいずれかの利用種別が割り当てられている場合には、割り当てられた利用種別を表す。種別情報は、対応するゾーンが第1種別~第4種別のいずれかの利用種別も割り当てられていない場合には、未設定ゾーンであることを表す。
【0028】
記憶部11は、複数のゾーンD11~D14,D21~D24,D31~D34,D41~D44が設けられているフロアF1の平面図を表す平面情報を記憶している。例えば、平面情報は、複数のゾーンD11~D14,D21~D24,D31~D34,D41~D44の各々に設けられた机C1及び複数の椅子C2の位置を表す情報、メイン通路R1の位置を表す情報、複数のゾーンD11~D14,D21~D24,D31~D34,D41~D44の各々に設けられた1つ以上の機器(照明機器50、スピーカ60)の位置を表す情報等を含む。
【0029】
記憶部11は、評価部106で用いられる複数の閾値(第1閾値~第8閾値)を記憶している。
【0030】
記憶部11は、さらに、複数のゾーンD11~D14,D21~D24,D31~D34,D41~D44にそれぞれ対応する複数の制御情報を記憶している。制御情報は、制御対象となる1つ以上の照明機器50、つまり対応するゾーンに設けられた1つ以上の照明機器の各々の識別子と、制御対象となるスピーカ60、つまり対応するゾーンに設けられたスピーカ60の識別子と、を含む。制御情報は、さらに、制御内容を含む。ここで、制御内容は、例えば、制御対象である1つ以上の照明機器50の照度、照明色等と、スピーカ60の音出力の有無、音量、出力される音楽の種類等と、を含む。スピーカ60は、指向性スピーカである。そのため、スピーカ60から出力される音は、スピーカ60が設けられたゾーン内で聴き取りが可能である。
【0031】
複数のゾーンD11~D14,D21~D24,D31~D34,D41~D44のうち、第1種別が割り当てられたゾーン(第1集中ゾーン)の制御情報には、当該ゾーンにおける複数の照明機器50に対する照度として高照度の照度(例えば“700~1000lux”)が、スピーカ60の音出力に対して“無し”が、それぞれ設定される。複数のゾーンD11~D14,D21~D24,D31~D34,D41~D44のうち、第2種別が割り当てられたゾーン(第2集中ゾーン)の制御情報には、当該ゾーンにおける複数の照明機器50に対する照度として高照度の照度が、スピーカ60の音出力に対して“有”及び所定の音量が、それぞれ設定される。複数のゾーンD11~D14,D21~D24,D31~D34,D41~D44のうち、第3種別が割り当てられたゾーン(第1カフェゾーン)の制御情報には、当該ゾーンにおける複数の照明機器50に対する照度として低照度の照度(“200~400lux”が、スピーカ60の音出力に対して“無し”が、それぞれ設定される。複数のゾーンD11~D14,D21~D24,D31~D34,D41~D44のうち、第4種別が割り当てられたゾーン(第2カフェゾーン)の制御情報には、当該ゾーンにおける複数の照明機器50に対する照度として低照度の照度が、スピーカ60の音出力に対して“有”及び所定の音量が、それぞれ設定される。複数のゾーンD11~D14,D21~D24,D31~D34,D41~D44のうち、未設定ゾーンの制御情報には、当該ゾーンにおける複数の照明機器50に対する照度として低照度よりも低い照度(例えば“50lux”)が、スピーカ60の音出力に対して“無し”が、それぞれ設定される。なお、これらの数値は一例であり、これらの数値に限定する趣旨ではない。
【0032】
入力部12は、ゾーン管理装置10の操作者の操作により、ゾーン設定、照明機器50の制御に係る情報の入力を受け付ける。例えば、入力部12は、ゾーンの初期設定時において、複数のゾーンD11~D14,D21~D24,D31~D34,D41~D44にそれぞれ対応する複数のゾーン情報の入力を受け付ける。例えば、入力部12は、ゾーンD11に対するゾーン情報として第3種別が割り当てられたことを表す種別情報を含むゾーン情報の入力を受け付ける。入力部12は、ゾーンD14に対するゾーン情報として第1種別が割り当てられたことを表す種別情報を含むゾーン情報の入力を受け付ける。入力部12は、ゾーンD41に対するゾーン情報として第4種別が割り当てられたことを表す種別情報を含むゾーン情報の入力を受け付ける。入力部12は、ゾーンD44に対するゾーン情報として第2種別が割り当てられたことを表す種別情報を含むゾーン情報の入力を受け付ける。入力部12は、他のゾーンに対するゾーン情報として未設定ゾーンであることを表す種別情報を含むゾーン情報の入力を受け付ける。
【0033】
入力部12は、さらに、照明機器50の初期設定時において、複数のゾーンD11~D14,D21~D24,D31~D34,D41~D44にそれぞれ対応する複数の制御情報の入力を受け付ける。
【0034】
なお、複数のゾーン情報及び複数の制御情報の受け付けは、操作者の入力に限らない。例えば、入力部12は、通信により複数のゾーン情報及び複数の制御情報を受け付けてもよい。また、入力部12は、ゾーン情報の一部を、通信により受け付けてもよい。例えば入力部12は、スキャナ30の識別子を、当該スキャナ30から通信により受け取ってもよい。同様に入力部12は、制御情報の一部を、通信により受け付けてもよい。例えば入力部12は、照明機器50の識別子を、当該照明機器50から通信により受け取ってもよい。
【0035】
通信部13は、各スキャナ30及び制御装置20と通信を行うための通信インタフェースを有している。
【0036】
制御部14は、図1に示すように、第1取得部101、第2取得部102、変更順序設定部103、ユーザ数検出部104、算出部105、評価部106、変更部107、条件更新部108及び出力処理部109を有する。
【0037】
第1取得部101は、入力部12が受け付けた複数のゾーン情報及び複数の制御情報を取得する。第1取得部101は、取得した複数のゾーン情報及び複数の制御情報を、記憶部11に記憶する。第1取得部101は、図示しない外部装置から平面情報を取得し、取得した平面情報を記憶部11に記憶する。ここで、外部装置は、例えば、BIMデータ等の施設の設計情報を管理する装置である。
【0038】
第2取得部102は、複数のスキャナ30のそれぞれについて、当該スキャナ30が人を検知した場合には当該スキャナ30の検知結果である検知位置情報を、通信部13を介して取得する。
【0039】
変更順序設定部103は、複数のゾーンD11~D14,D21~D24,D31~D34,D41~D44のうち未設定ゾーンである1つ以上のゾーンについて、変更部107による設定済ゾーンへの変更順序を割り当てる(設定する)。複数のゾーンD11~D14,D21~D24,D31~D34,D41~D44の各々とメイン通路R1との位置関係に基づいて変更順序を設定する。
【0040】
変更順序設定部103は、平面情報及びゾーン情報を用いて、メイン通路R1と、各ゾーンとの位置関係を特定する。変更順序設定部103は、特定した各ゾーンとメイン通路R1との位置関係を用いて、第1種別が割り当てられるべき1つ以上の未設定ゾーンについて変更順序を設定する。変更順序設定部103は、特定した各ゾーンとメイン通路R1との位置関係を用いて、第2種別が割り当てられるべき1つ以上の未設定ゾーンについて変更順序を設定する。変更順序設定部103は、特定した各ゾーンとメイン通路R1との位置関係を用いて、第3種別が割り当てられるべき1つ以上の未設定ゾーンについて変更順序を設定する。変更順序設定部103は、特定した各ゾーンとメイン通路R1との位置関係を用いて、第4種別が割り当てられるべき1つ以上の未設定ゾーンについて変更順序を設定する。
【0041】
例えば、第1集中ゾーン及び第2集中ゾーンは、他者とのコミュニケーションよりもユーザの作業を重視するユーザに利用されるゾーンである。そこで、変更順序設定部103は、多数の人が往来するメイン通路R1から離れた未設定ゾーンを、第1集中ゾーン及び第2集中ゾーンのいずれかに変更するように変更順序を設定する。具体的には、変更順序設定部103は、第1種別が割り当てられたゾーンD14を起点として、未設定ゾーンであるゾーンD13,D12を、この順に、第1集中ゾーンに変更するように変更順序を設定する。変更順序設定部103は、第2種別が割り当てられたゾーンD44を起点として、未設定ゾーンであるゾーンD43,D42を、この順に、第2集中ゾーンに変更するように変更順序を設定する。
【0042】
また、第1カフェゾーン及び第2カフェゾーンは、ユーザの作業よりも他者とのコミュニケーションを重視するユーザに利用されるゾーンである。そこで、変更順序設定部103は、メイン通路R1に近い未設定ゾーンを、第1カフェゾーン及び第2カフェゾーンのいずれかに変更するように変更順序を設定する。具体的には、変更順序設定部103は、第3種別が割り当てられたゾーンD11を起点として、未設定ゾーンであるゾーンD21,D22,D23,D24を、この順に、第1カフェゾーンに変更するように変更順序を設定する。変更順序設定部103は、第4種別が割り当てられたゾーンD41を起点として、未設定ゾーンであるゾーンD31、D32,D33,D34を、この順に、第2カフェゾーンに変更するように変更順序を設定する。
【0043】
ユーザ数検出部104は、人を検知したスキャナ30が送信した検知位置情報を基に、複数のゾーンD11~D14,D21~D24,D31~D34,D41~D44のそれぞれについて、当該ゾーンに存在するユーザの人数を、定期的に検出する。具体的には、ユーザ数検出部104は、複数のゾーンD11~D14,D21~D24,D31~D34,D41~D44のうち設定済ゾーンである1つ以上のゾーンの各々について、当該ゾーンに存在するユーザの数を定期的に検出する。より詳細には、ユーザ数検出部104は、利用種別ごとに、当該利用種別が割り当てられた1つ以上のゾーンの各々について、当該ゾーンに存在するユーザの数を定期的に検出する。すなわち、ユーザ数検出部104は、複数のゾーンD11~D14,D21~D24,D31~D34,D41~D44にそれぞれ設けられ、かつユーザの存在の有無を検知する複数のスキャナ30(検知用機器)から取得した検知結果を基に、1つ以上の設定済ゾーンについて、当該設定済ゾーンに存在するユーザの数を検出する。
【0044】
ユーザ数検出部104は、利用種別ごとに、ユーザ数を検出する。ユーザ数検出部104は、一の利用種別が割り当てられた1つ以上のゾーンの各々において、ユーザ数を検出する。具体的には、ユーザ数検出部104は、第1種別が割り当てられた1つ以上のゾーン(第1集中ゾーン)の各々について、当該第1集中ゾーンに設けられたスキャナ30が送信した検知位置情報の合計数を算出し、当該合計値を当該第1集中ゾーンでのユーザ数として検出する。ユーザ数検出部104は、第2種別が割り当てられた1つ以上のゾーン(第2集中ゾーン)の各々について、当該第2集中ゾーンに設けられたスキャナ30が送信した検知位置情報の合計数を算出し、当該合計値を当該第2集中ゾーンでのユーザ数として検出する。ユーザ数検出部104は、第3種別が割り当てられた1つ以上のゾーン(第1カフェゾーン)の各々について、当該第1カフェゾーンに設けられたスキャナ30が送信した検知位置情報の合計数を算出し、当該合計値を当該第1カフェゾーンでのユーザ数として検出する。ユーザ数検出部104は、第4種別が割り当てられた1つ以上のゾーン(第2カフェゾーン)の各々について、当該第2カフェゾーンに設けられたスキャナ30が送信した検知位置情報の合計数を算出し、当該合計値を当該第2カフェゾーンでのユーザ数として検出する。
【0045】
算出部105は、複数の利用種別のうち1つの利用種別が割り当てられた設定済ゾーンである1つ以上のゾーンからなる領域において、ユーザの在席に関する第1在席関連値を算出する。すなわち、算出部105は、利用種別ごとに、当該利用種別が割り当てられた設定済ゾーンである1つ以上のゾーンからなる領域において、ユーザの在席に関する第1在席関連値を算出する。本実施形態では、算出部105は、利用種別ごとに、当該利用種別が割り当てられた1つ以上のゾーンからなる領域についてユーザの在席率を第1在席関連値として算出する。より詳細には、算出部105は、利用種別が割り当てられた1つ以上のゾーンからなる領域について、当該領域での収容数と、当該領域でのユーザ数とを用いて、当該領域でのユーザの在席率を算出する。ここで、領域での収容数とは、当該領域に含まれる1つ以上のゾーンの各々の収容人数の合計値である。領域でのユーザ数は、ユーザ数検出部104が検出した、当該領域に含まれる1つ以上のゾーンの各々のユーザ数の合計値である。
【0046】
具体的には、算出部105は、第1種別が割り当てられた1つ以上の第1集中ゾーンからなる第1領域について、当該第1領域の収容数と、当該第1領域でのユーザ数とを用いて、当該第1領域でのユーザの在席率を算出する。算出部105は、第2種別が割り当てられた1つ以上の第2集中ゾーンからなる第2領域について、当該第2領域の収容数と、当該第2領域でのユーザ数とを用いて、当該第2領域でのユーザの在席率を算出する。算出部105は、第3種別が割り当てられた1つ以上の第1カフェゾーンからなる第3領域について、当該第3領域の収容数と、当該第3領域でのユーザ数とを用いて、当該第3領域でのユーザの在席率を算出する。算出部105は、第4種別が割り当てられた1つ以上の第2カフェゾーンからなる第4領域について、当該第4領域の収容数と、当該第4領域でのユーザ数とを用いて、当該第4領域でのユーザの在席率を算出する。
【0047】
さらに、算出部105は、設定済ゾーンである1つ以上のゾーンの各々において、ユーザの在席に関する第2在席関連値を算出する。すなわち、算出部105は、利用種別ごとに、ユーザの在席に関する第2在席関連値を算出する。本実施形態では、算出部105は、利用種別ごとに、当該利用種別が割り当てられたゾーンの各々についてユーザの在席率を第2在席関連値として算出する。より詳細には、算出部105は、利用種別が割り当てられたゾーンの各々について、当該ゾーンでの収容人数と、ユーザ数検出部104が検出した当該ゾーンでのユーザ数とを用いて、当該ゾーンでのユーザの在席率を算出する。
【0048】
具体的には、算出部105は、第1種別が割り当てられた第1集中ゾーンの各々について、当該第1集中ゾーンの収容人数と、ユーザ数検出部104が検出した当該第1集中ゾーンでのユーザ数とを用いて、当該第1集中ゾーンでのユーザの在席率を算出する。算出部105は、第2種別が割り当てられた第2集中ゾーンの各々について、当該第2集中ゾーンの収容人数と、ユーザ数検出部104が検出した当該第2集中ゾーンでのユーザ数とを用いて、当該第2集中ゾーンでのユーザの在席率を算出する。算出部105は、第3種別が割り当てられた第1カフェゾーンの各々について、当該第1カフェゾーンの収容人数と、ユーザ数検出部104が検出した当該第1カフェゾーンでのユーザ数とを用いて、当該第1カフェゾーンでのユーザの在席率を算出する。算出部105は、第4種別が割り当てられた第2カフェゾーンの各々について、当該第2カフェゾーンの収容人数と、ユーザ数検出部104が検出した当該第2カフェゾーンでのユーザ数とを用いて、当該第2カフェゾーンでのユーザの在席率を算出する。
【0049】
評価部106は、利用種別ごとに、当該利用種別が割り当てられたゾーン全体での利用状況を評価する。具体的には、評価部106は、複数の利用種別のうち一の利用種別が設定された設定済ゾーンである1つ以上のゾーンからなる領域でのユーザ数検出部104の検出結果から得られる利用状況が所定の条件(第1利用条件)を満たすか否かを判断する。所定の条件は、複数の利用種別(第1種別~第4種別)の各々に対して対応付けられている。評価部106は、利用種別ごとに、当該利用種別に対して対応付けられた所定の条件を満たすか否かを判断する。
【0050】
評価部106は、利用種別ごとに、当該利用種別が割り当てられたゾーン全体での在席率(第1在席関連値)を評価する。本実施形態では、評価部106は、利用種別ごとに、当該利用種別が割り当てられたゾーン全体での在席率と、当該利用種別に応じた閾値とを比較する。具体的には、評価部106は、第1集中ゾーン全体(第1領域)での在席率と、第1種別に応じた閾値(第1閾値)とを比較する。評価部106は、第2種別が割り当てられた第2集中ゾーン全体(第2領域)の在席率と、第2種別に応じた閾値(第2閾値)とを比較する。評価部106は、第3種別が割り当てられた第1カフェゾーン全体(第3領域)の在席率と、第3種別に応じた閾値(第3閾値)とを比較する。評価部106は、第4種別が割り当てられた第2カフェゾーン全体(第4領域)の在席率と、第4種別に応じた閾値(第4閾値)とを比較する。
【0051】
評価部106は、同一の利用種別が割り当てられたゾーン全体での在席率が、当該利用種別に応じた閾値以上である場合には、所定の条件を満たすと判断する。
【0052】
ここで、第3閾値及び第4閾値は、第1閾値及び第2閾値よりも大きい値である。また、第1閾値と第2閾値とは同一の値であってもよい。第3閾値と第4閾値とは同一の値であってもよい。
【0053】
さらに、評価部106は、利用種別ごとに、当該利用種別が割り当てられた1つ以上のゾーンの各々の利用状況を評価する。具体的には、評価部106は、複数の利用種別のうち一の利用種別が設定された設定済ゾーンである1つ以上のゾーンの各々でのユーザ数検出部104の検出結果から得られる当該ゾーンの利用状況が所定の条件であって第1利用条件とは異なる第2利用条件を満たすか否かを判断する。具体的には、評価部106は、利用種別ごとに、当該利用種別が割り当てられた1つ以上のゾーンの各々について在席率(第2在席関連値)を評価する。本実施形態では、評価部106は、種別ごとに、当該利用種別が割り当てられた1つ以上のゾーンの各々の在席率と、当該利用種別に応じた閾値とを比較する。
【0054】
具体的には、評価部106は、1つ以上の第1集中ゾーンの各々での在席率と、第1種別に応じた閾値であって第1閾値よりも小さい第5閾値とを比較する。評価部106は、1つ以上の第2集中ゾーンの各々での在席率と、第2種別に応じた閾値であって第2閾値よりも小さい第6閾値とを比較する。評価部106は、1つ以上の第1カフェゾーンの各々での在席率と、第3種別に応じた閾値であって第3閾値よりも小さい第7閾値とを比較する。評価部106は、1つ以上の第2カフェゾーンの各々での在席率と、第4種別に応じた閾値であって第4閾値よりも小さい第8閾値とを比較する。
【0055】
ここで、第5閾値~第8閾値は、すべて異なる値であってもよい。または、第5閾値~第8閾値のうち少なくとも2つの値は同一であってもよい。ここでは、第5閾値~第8閾値は、すべて同一の値とする。ただし、第5閾値及び第6閾値は、第1閾値及び第2閾値よりも小さい。第7閾値及び第8閾値は、第3閾値及び第4閾値よりも小さい。
【0056】
変更部107は、複数の利用種別のうち一の利用種別が設定された設定済ゾーンである1つ以上の第1ゾーンからなる領域での利用状況が所定の条件(第1利用条件)を満たす場合には、未設定ゾーンである第2ゾーンを当該領域に含まれる設定済ゾーンに変更する。例えば、変更部107は、第2ゾーンに存在する1つ以上の機器に対する制御の内容を、当該領域に含まれる1つ以上の第1ゾーンの各々に存在する1つ以上の機器に対する制御の内容と同一となるように、第2ゾーンを当該領域に含まれる設定済ゾーンに変更する。
【0057】
変更部107は、利用種別ごとに、当該利用種別に応じた変更順序に基づいて、変更対象の未設定ゾーンである第2ゾーンを特定し、特定した第2ゾーンを当該領域に含まれる設定済ゾーンに変更する。より詳細には、変更部107は、変更順序に含まれる1つ以上の未設定ゾーンのうち、変更順序が最上位の未設定ゾーンを第2ゾーンとして特定する。
【0058】
変更部107は、第2ゾーンに対応するゾーン情報に含まれる種別情報の内容を、当該領域に含まれる第1ゾーンに割り当てられた利用種別と同一の利用種別を表す種別情報に更新(変更)する。例えば、変更部107は、第1ゾーンに第1種別が割り当てられている場合には、第2ゾーンに対応するゾーン情報に含まれる種別情報の内容を、第1種別を表す内容に変更する。変更部107は、第1ゾーンに第2種別が割り当てられている場合には、第2ゾーンに対応するゾーン情報に含まれる種別情報の内容を、第2種別を表す内容に変更する。変更部107は、第1ゾーンに第3種別が割り当てられている場合には、第2ゾーンに対応するゾーン情報に含まれる種別情報の内容を、第3種別を表す内容に変更する。変更部107は、第1ゾーンに第4種別が割り当てられている場合には、第2ゾーンに対応するゾーン情報に含まれる種別情報の内容を、第4種別を表す内容に変更する。
【0059】
変更部107は、利用種別ごとに、第2ゾーンに対応する制御情報の内容を、第1ゾーンに対応する制御情報の内容と同一になるように、変更する。変更部107は、複数のうち一の利用種別が割り当てられた1つ以上の第1ゾーンからなる領域に第2ゾーンを含める場合には、第2ゾーンの制御情報の内容を、当該領域に含まれる1つ以上の第1ゾーンの各々の制御情報の内容と同一になるように、変更する。例えば、変更部107は、複数のうち一の利用種別が割り当てられた1つ以上の第1ゾーンからなる領域に第2ゾーンを含める場合には、第2ゾーンに存在する1つ以上の照明機器50に対する照度を、当該領域に含まれる1つ以上の第1ゾーンの各々に存在する1つ以上の照明機器50に対する照度と同一となるように変更する。例えば、変更部107は、複数のうち一の利用種別が割り当てられた1つ以上の第1ゾーンからなる領域に第2ゾーンを含める場合には、第2ゾーンに存在するスピーカ60に対する設定の内容を、当該領域に含まれる1つ以上の第1ゾーンの各々に存在するスピーカ60に対する設定の内容と同一となるように変更する。
【0060】
さらに、変更部107は、未設定ゾーンが設定済ゾーンに変更された後において、当該設定済ゾーンでの利用状況が第2利用条件を満たす期間が所定期間以上である場合には、設定済ゾーンを未設定ゾーンに変更する(戻す)。例えば、変更部107は、未設定ゾーンから変更された1つ以上の第1集中ゾーンのうち在席率(第2在席関連値)が第5閾値以下となる第1集中ゾーンが存在し、かつ当該第1集中ゾーンの在席率が第5閾値以下となってからの期間が所定期間以上である場合に、当第1該集中ゾーンを未設定ゾーンに変更する。変更部107は、未設定ゾーンから変更された1つ以上の第2集中ゾーンのうち在席率(第2在席関連値)が第6閾値以下となる第2集中ゾーンが存在し、かつ当該第2集中ゾーンの在席率が第6閾値以下となってからの期間が所定期間以上である場合に、当該第2集中ゾーンを未設定ゾーンに変更する。変更部107は、未設定ゾーンから変更された1つ以上の第1カフェゾーンのうち在席率(第2在席関連値)が第7閾値以下となる集中ゾーンが存在し、かつ当該第1カフェゾーンの在席率が第7閾値以下となってからの期間が所定期間以上である場合に、当該第1カフェゾーンを未設定ゾーンに変更する。変更部107は、未設定ゾーンから変更された1つ以上の第2カフェゾーンのうち在席率(第2在席関連値)が第8閾値以下となる第2カフェゾーンが存在し、かつ当該第2カフェゾーンの在席率が第8閾値以下となってからの期間が所定期間以上である場合に、当該第2カフェゾーンを未設定ゾーンに変更する。
【0061】
条件更新部108は、複数の利用種別の各々に対する所定の条件(第1利用条件)を、当該所定の条件に対応する利用種別が割り当てられたゾーンでの作業に対する連続作業時間に基づいて更新する。ここで、連続作業時間とは、ユーザが着席した状態で、他者と会話をすることなく、作業を行っている連続時間、つまり作業に没頭した連続時間である。
【0062】
例えば、条件更新部108は、所定の評価対象期間(例えば、1週間)において、第1種別が割り当てられた1つ以上のゾーンからなる領域における連続作業時間と在席率との関係を求める。条件更新部108は、所定の評価対象期間における連続作業時間の平均時間を求めて、求めた平均時間に対応する在席率を求める。条件更新部108は、求めた在席率を、新たな所定の条件(第1閾値)とする。つまり、条件更新部108は、現在の第1閾値を、求めた在席率を新たな第1閾値として更新する。
【0063】
また、条件更新部108は、所定の評価対象期間(例えば、1週間)において、第2種別が割り当てられた1つ以上のゾーンからなる領域における連続作業時間と在席率との関係を求める。条件更新部108は、所定の評価対象期間における連続作業時間の平均時間を求めて、求めた平均時間に対応する在席率を求める。条件更新部108は、求めた在席率を、新たな所定の条件(第2閾値)とする。つまり、条件更新部108は、現在の第2閾値を、求めた在席率を新たな第2閾値として更新する。
【0064】
出力処理部109は、複数のゾーンD11~D14,D21~D24,D31~D34,D41~D44にそれぞれ対応する複数の制御情報を、制御装置20に通信部13を介して出力する。出力処理部109は、制御装置20からの要求に応じて、複数の制御情報を送信してもよい。または、出力処理部109は、変更部107が複数の制御情報のうち少なくとも1つの制御情報に対して変更を行った場合には、制御装置20からの要求の有無にかかわらず複数の制御情報を送信してもよい。または、出力処理部109は、制御装置20からの要求の有無にかかわらず変更したすべての制御情報を送信してもよい。
【0065】
(2.2)制御装置
制御装置20は、例えばプロセッサ及びメモリを有するコンピュータシステムを有している。そして、プロセッサがメモリに格納されているプログラムを実行することにより、コンピュータシステムが制御装置20としての機能を実現する。プロセッサが実行するプログラムは、ここではコンピュータシステムのメモリに予め記録されているが、メモリカード等の非一時的な記録媒体に記録されて提供されてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通じて提供されてもよい。
【0066】
制御装置20は、複数のゾーンD11~D14,D21~D24,D31~D34,D41~D44にそれぞれ対応する複数の制御情報を、ゾーン管理装置10から受け取る。
【0067】
制御装置20は、ゾーンごとに、当該ゾーンに設けられたスピーカ60、及び1つ以上の照明機器50を、ゾーン管理装置10から受け取った複数の制御情報のうち当該ゾーンに対応する制御情報の制御内容に基づいて制御する。
【0068】
(3)動作
ゾーン管理装置10の動作について、図4を用いて説明する。
【0069】
第2取得部102は、複数のスキャナ30のうち人を検知したスキャナ30から検知位置情報を取得する(ステップS1)。
【0070】
ゾーン管理装置10は、以下に説明するステップS2~S7を、利用種別ごとに実行する。本実施形態では、初期設定として実行対象の利用種別が第1種別であるとする。
【0071】
ユーザ数検出部104は、人を検知したスキャナ30が送信した検知位置情報を基に、複数のゾーンD11~D14,D21~D24,D31~D34,D41~D44のうち実行対象の利用種別が設定された1つ以上のゾーン(設定済ゾーン)のそれぞれについて、当該設定済ゾーンに存在するユーザの人数を検出する(ステップS2)。具体的には、ユーザ数検出部104は、設定済ゾーンごとに、当該設定済ゾーンに属するスキャナ30が送信した検知位置情報の合計数を算出し、当該合計値を当該設定済ゾーンに属するユーザ数とする。
【0072】
算出部105は、実行対象の利用種別が割り当てられた1つ以上の設定済ゾーンの各々について検出されたユーザ数に基づいて、算出処理を行う(ステップS3)。算出部105は、実行対象の利用種別が割り当てられた1つ以上の設定済ゾーンからなる領域において、ユーザの在席に関する在席率(第1在席関連値)を算出する。さらに、算出部105は、設定済ゾーンである1つ以上のゾーンの各々において、ユーザの在席に関する在席率(第2在席関連値)を算出する。
【0073】
評価部106は、実行対象の利用種別が割り当てられた1つ以上の設定済ゾーン(第1ゾーン)に対する第1在席関連値が第1利用条件を満たすか否かを判断する(ステップS4)。評価部106は、実行対象の利用種別に対応する第1在席関連値と、第1閾値~第4閾値のうち実行対象の利用種別に対応する閾値とを比較する。評価部106は、第1在席関連値が、比較対象の閾値以上である場合には、第1利用条件を満たすと判断する。評価部106は、第1在席関連値が、比較対象の閾値未満である場合には、第1利用条件を満たさないと判断する。
【0074】
第1在席関連値が第1利用条件を満たすと評価部106が判断する場合(ステップS4における「Yes」)、変更部107は、第1変更処理を行う(ステップS5)。変更部107は、未設定ゾーンである第2ゾーンを実行対象の利用種別が割り当てられた設定済ゾーンに変更する。このとき、変更部107は、第2ゾーンに存在する1つ以上の機器に対する制御の内容を、当該領域に含まれる1つ以上の第1ゾーンの各々に存在する1つ以上の機器に対する制御の内容と同一となるように、第2ゾーンを当該領域に含まれる設定済ゾーンに変更する。さらに、変更部107は、第2ゾーンに対応するゾーン情報に含まれる種別情報の内容を、当該領域に含まれる第1ゾーンに割り当てられた利用種別と同一の利用種別を表す種別情報に更新(変更)する。
【0075】
第1在席関連値が第1利用条件を満たさないと判断する場合(ステップS4における「No」)、評価部106は、実行対象の利用種別が割り当てられた1つ以上の設定済ゾーンのうち第2在席関連値が第2利用条件を満たす設定済ゾーンが存在するか否かを判断する(ステップS6)。また、ステップS5が実行された後においても、評価部106は、ステップS6を行う。評価部106は、実行対象の利用種別が割り当てられた1つ以上の設定済ゾーンの各々に対する第2在席関連値と、第5閾値~第8閾値のうち実行対象の利用種別に対応する閾値とを比較する。評価部106は、第2在席関連値が、比較対象の閾値以上である場合には、第2利用条件を満たすと判断する。評価部106は、第2在席関連値が、比較対象の閾値未満である場合には、第2利用条件を満たさないと判断する。
【0076】
第2在席関連値が第2利用条件を満たす設定済ゾーンが存在すると評価部106が判断する場合(ステップS6における「Yes」)、変更部107は、第2変更処理を行う(ステップS5)。変更部107は、第2在席関連値が第2利用条件を満たす設定済ゾーンについて、当該設定済ゾーンでの利用状況が第2利用条件を満たす期間が所定期間以上である場合には、当該設定済ゾーンを未設定ゾーンに変更する(戻す)。
【0077】
第1在席関連値が第1利用条件を満たさないと判断する場合(ステップS4における「No」)、又はステップS7が実行された後、制御部14は、処理を終了するか否かを判断する(ステップS8)。具体的には、制御部14は、すべての利用種別について、上記ステップS3~S7が実行されたか否かを判断する。制御部14は、すべての利用種別について、上記ステップS3~S7が実行されている場合には、処理を終了すると判断する。制御部14は、複数の利用種別のうち、上記ステップS3~S7が実行されていない利用種別が存在する場合には。処理は終了しないと判断する。
【0078】
制御部14は、処理を終了すると判断する場合(ステップS8における「Yes」)、処理を終了する。処理を終了しないと判断する場合(ステップS8における「No」)、制御部14は、実行対象の利用種別を、上記ステップS3~S7が実行されていない利用種別に変更する。その後、処理は、ステップS3に戻る。例えば、第1種別に対して、上記処理が行われた後、第2種別、第3種別及び第4種別の順に実行対象の利用種別を変更することで、ゾーン管理装置10は、すべての利用種別について、上記ステップS3~S7を実行する。
【0079】
(4)具体例
ここでは、未設定ゾーンから設定済ゾーンへの変更について、具体例を用いて説明する。
【0080】
具体例では、フロアF1において、図5Aに示すように、ゾーンD11には第3種別が、ゾーンD14には第1種別が、ゾーンD41にはゾーン情報として第4種別が、ゾーンD44には第2種別が、それぞれ割り当てられている。その他のゾーンには、未設定ゾーンが割り当てられている。なお、図5A図5Cでは、複数のゾーンD11~D14,D21~D24,D31~D34,D41~D44の各々において、机C1及び複数の椅子C2を省略している。
【0081】
また、第1種別が割り当てられたゾーンD14を起点として、未設定ゾーンであるゾーンD13,D12を、この順に、第1集中ゾーンに変更するように変更順序が設定されている。第2種別が割り当てられたゾーンD44を起点として、未設定ゾーンであるゾーンD43,D42を、この順に、第2集中ゾーンに変更するように変更順序が設定されている。第3種別が割り当てられたゾーンD11を起点として、未設定ゾーンであるゾーンD21,D22,D23,D24を、この順に、第1カフェゾーンに変更するように変更順序が設定されている。第4種別が割り当てられたゾーンD41を起点として、未設定ゾーンであるゾーンD31、D32,D33,D34を、この順に、第2カフェゾーンに変更するように変更順序が設定されている。
【0082】
また、第1閾値及び第2閾値は、40(%)とし、第3閾値及び第4閾値は、60(%)とする。第5閾値~第8閾値は、25(%)とする。
【0083】
図5Aは、各ゾーンの初期状態を表す。具体的には、ゾーンD11には第3種別が、ゾーンD14には第1種別が、ゾーンD41にはゾーン情報として第4種別が、ゾーンD44には第2種別が、それぞれ割り当てられており、その他のゾーンは未設定ゾーンである。
【0084】
初期状態において、ゾーン管理装置10(の変更部107)は、第1集中ゾーンであるゾーンD14からなる領域の在席率が第1閾値(40%)以上である場合には、変更順序に基づいて未設定ゾーンであるゾーンD13を、第1集中ゾーンに変更する(図5B参照)。初期状態において、ゾーン管理装置10(の変更部107)は、第2集中ゾーンであるゾーンD44からなる領域の在席率が第2閾値(40%)以上である場合には、変更順序に基づいて未設定ゾーンであるゾーンD43を、第2集中ゾーンに変更する(図5B参照)。初期状態において、ゾーン管理装置10(の変更部107)は、第1カフェゾーンであるゾーンD11からなる領域の在席率が第3閾値(60%)以上である場合には、変更順序に基づいて未設定ゾーンであるゾーンD21を、第1カフェゾーンに変更する(図5B参照)。初期状態において、ゾーン管理装置10(の変更部107)は、第2カフェゾーンであるゾーンD41からなる領域の在席率が第4閾値(60%)以上である場合には、変更順序に基づいて未設定ゾーンであるゾーンD31を、第2カフェゾーンに変更する(図5B参照)。
【0085】
図5Bにおいて、ゾーン管理装置10(の変更部107)は、第1カフェゾーンであるゾーンD21の在席率が第5閾値(25%)未満となってから所定期間経過した場合には、第1カフェゾーンであるゾーンD21を未設定ゾーンに変更する(図5C参照)。
【0086】
図5Bにおいて、ゾーン管理装置10(の変更部107)は、第2カフェゾーンであるゾーンD41,D31からなる領域の在席率が第4閾値(60%)以上である場合には、変更順序に基づいて未設定ゾーンであるゾーンD32を、第2カフェゾーンに変更する(図5C参照)。
【0087】
ゾーンD32が第2カフェゾーンとして設定された後、第2カフェゾーンであるゾーンD31の在席率が第8閾値(25%)未満となってから所定期間経過した場合には、ゾーンD31は、未設定ゾーンに変更される。その後、変更部107は、第2カフェゾーン全体の在席率が第4閾値以上である場合には、変更順序に基づいて変更対象となる1つの未設定ゾーンを特定する。具体的には、変更部107は、変更順序に含まれる1つ以上の未設定ゾーン(ゾーンD41,D31,D32,D33,D34)のうち、変更順序が最上位の未設定ゾーンであるゾーンD31を変更対象のゾーンとして特定する。変更部107は、特定したゾーンD31を第2カフェゾーンに変更する。
【0088】
本実施形態のゾーン管理装置10は、各ゾーンの利用状況に応じて、利用種別が割り当てられたゾーンの拡張及び縮小を行うことができる。つまり、本実施形態のゾーン管理装置10は、各ゾーンの利用状況に応じて、利用種別が割り当てられた領域の範囲を変更することができる。
【0089】
(5)利点
以上説明したように、本実施形態の管理システム1としてのゾーン管理装置10は、各々に1つ以上の機器(例えば、照明機器50、スピーカ60)が存在する複数のゾーンD11~D14,D21~D24,D31~D34,D41~D44を管理する。複数のゾーンD11~D14,D21~D24,D31~D34,D41~D44の各々は、複数の利用種別のいずれかの利用種別が設定された設定済ゾーン、及び利用種別が設定されていない未設定ゾーンのいずれかである。管理システム1(ゾーン管理装置10)は、ユーザ数検出部104と、変更部107と、を備える。ユーザ数検出部104は、複数のゾーンのうち設定済ゾーンである1つ以上のゾーンの各々について、当該ゾーンに存在するユーザの数を検出する。変更部107は、複数の利用種別のうち一の利用種別が設定された設定済ゾーンである1つ以上の第1ゾーンからなる領域でのユーザ数検出部104の検出結果から得られる当該領域の利用状況が所定の条件を満たす場合には、未設定ゾーンである第2ゾーンを上記領域に含まれる設定済ゾーンに変更する。変更部107は、第2ゾーンに存在する1つ以上の機器に対する制御の内容を、1つ以上の第1ゾーンの各々に存在する1つ以上の機器に対する制御の内容と同一となるように、第2ゾーンを上記領域に含まれる設定済ゾーンに変更する。
【0090】
この構成によると、管理システム1は、複数の利用種別のうち一の利用種別が設定された第1ゾーンを含む領域の利用状況に応じて、未設定ゾーンである第2ゾーンを設定済ゾーンに変更する。このとき、管理システム1は、第2ゾーンに存在する1つ以上の機器に対する制御の内容を、1つ以上の第1ゾーンの各々に存在する1つ以上の機器に対する制御の内容と同一となるように、第2ゾーンを上記領域に含まれる設定済ゾーンに変更する。すなわち、管理システム1は、利用状況及び利用種別に応じて複数のゾーンを管理することができる。
【0091】
(6)変形例
以下に、変形例について列記する。なお、以下に説明する変形例は、上記実施形態と適宜組み合わせて適用可能である。
【0092】
(6.1)変形例1
上記実施形態では、変更順序は、複数のゾーンD11~D14,D21~D24,D31~D34,D41~D44の各々とメイン通路R1との位置関係に基づいて設定されている構成としているが、この構成に限定されない。
【0093】
変更順序は、初期状態が未設定ゾーンである1つ以上のゾーンにおける過去のユーザの在席に係る情報に基づいて設定されてもよい。
【0094】
この場合、ゾーン管理装置10は、未設定ゾーンに対して割り当てた利用種別と、当該利用種別を割り当てたときの在席率とを対応付けて記憶している。すなわち、ゾーン管理装置10は、ゾーンD21に対して各々の利用種別を割り当てた場合の在席率を、割り当てた利用種別と対応付けて記憶する。例えば、ゾーン管理装置10は、ゾーンD21に対して第1種別を割り当てた場合の在席率を第1種別と対応付けて、ゾーンD21に対して第2種別を割り当てた場合の在席率を第2種別と対応付けて、それぞれ記憶する。
【0095】
変更部107は、同一の利用種別が割り当てられた1つ以上のゾーンからなる領域での利用状況が所定の条件を満たす場合には、当該領域に隣接する1つ以上の未設定ゾーンのうち、当該領域での利用種別に応じた在席率が最も高い未設定ゾーンを、当該ゾーンに含まれる設定済ゾーンに変更する。
【0096】
(6.2)変形例2
上記実施形態では、ゾーン管理装置10は、利用種別が割り当てられた1つ以上のゾーンからなる領域でのユーザの在席率を用いて、当該領域の利用状況を評価する構成としている。しかしながら、この構成に限定されない。
【0097】
ゾーン管理装置10は、利用種別が割り当てられた1つ以上のゾーンからなる領域に存在するユーザの数を用いて、当該領域の利用状況を評価してもよい。この場合、変更部107は、利用種別が割り当てられた1つ以上のゾーンからなる領域に存在するユーザの数が所定値以上である場合に、変更順序に基づいて未設定ゾーンを設定済ゾーンに変更する。ここで、利用種別が割り当てられた1つ以上のゾーンからなる領域に存在するユーザの数が所定値以上であることが、第1利用条件を満たすことになる。また、設定済ゾーンごとに評価する場合も同様に、当該設定済ゾーンに存在するユーザの数を用いて、当該設定済ゾーンの利用状況を評価してもよい。この場合、設定済ゾーンに存在するユーザの数は、所定の人数以上であることが、第2利用条件を満たすことになる。
【0098】
または、ゾーン管理装置10は、利用種別が割り当てられた1つ以上のゾーンからなる領域に存在するユーザの数から得られる単位面積当たりの人数(人口密度)を用いて、当該1つ以上のゾーンの利用状況を評価してもよい。この場合、変更部107は、利用種別が割り当てられた1つ以上のゾーンからなる領域における人口密度が所定値以上である場合に、変更順序に基づいて未設定ゾーンを設定済ゾーンに変更する。ここで、利用種別が割り当てられた1つ以上のゾーンからなる領域での人口密度が所定値以上であることが、第1利用条件を満たすことになる。また、設定済ゾーンごとに評価する場合も同様に、当該設定済ゾーンでの人口密度を用いて、当該設定済ゾーンの利用状況を評価してもよい。この場合、設定済ゾーンでの実行密度が所定値以上であることが、第2利用条件を満たすことになる。
【0099】
または、ゾーン管理装置10は、利用種別が割り当てられた1つ以上のゾーンからなる領域におけるユーザの不在率を用いて、当該領域の利用状況を評価してもよい。この場合、変更部107は、利用種別が割り当てられた1つ以上のゾーンからなる領域におけるユーザの不在率が、当該領域に割り当てられた利用種別に応じた閾値未満である場合に、変更順序に基づいて未設定ゾーンを設定済ゾーンに変更する。ここで、利用種別が割り当てられた1つ以上のゾーンからなる領域に存在するユーザの不在率が当該機器地未満であることが、第1利用条件を満たすことになる。また、設定済ゾーンごとに評価する場合も同様に、当該設定済ゾーンにおけるユーザの不在率を用いて、当該設定済ゾーンの利用状況を評価してもよい。この場合、設定済ゾーンでの不在率が所定の閾値未満であることが、第2利用条件を満たすことになる。
【0100】
(6.3)変形例3
上記実施形態では、ゾーン管理装置10は、利用種別が割り当てられた1つ以上のゾーンからなる領域でのユーザの在席率を算出する構成としている。しかしながら、この構成に限定されない。
【0101】
ゾーン管理装置10は、利用種別が割り当てられた1つ以上のゾーンの各々について算出された在席率の平均値を、当該1つ以上のゾーンからなる領域の在席率としてもよい。
【0102】
(6.4)変形例4
上記実施形態では、機器制御システム2は、ユーザの数を検出するために位置情報システム3を備える構成としている。しかしながら、この構成に限定されない。
【0103】
機器制御システム2は、位置情報システム3の代わりに、複数の椅子C2のそれぞれに設けられた複数の座席センサを用いてもよい。すなわち、機器制御システム2は、複数のゾーンD11~D14,D21~D24,D31~D34,D41~D44の各々において、ユーザの数が検出可能な構成であればよい。
【0104】
(6.5)変形例5
上記実施形態では、ゾーン管理装置10は、4つの利用種別(第1種別~第4種別)のうちいずれかの利用種別をゾーンに割り当てる構成としたが、この構成に限定されない。割り当て可能な利用種別は、1種類であってもよいし、2種類であってもよいし、3種類であってもよい。または、割り当て可能な利用種別は、5種類以上であってもよい。
【0105】
(6.6)変形例6
上記実施形態では、ゾーン管理装置10は、利用種別が割り当てられた1つ以上のゾーンからなる領域での利用状況が第1利用条件を満たす場合に、未設定ゾーンを設定済ゾーンに変更する構成としている。しかしながら、この構成に限定されない。
【0106】
ゾーン管理装置10(の変更部107)は、利用種別が割り当てられた1つ以上のゾーンのうち、第1在席関連値が第1利用条件を満たすゾーンが存在する場合に、変更順序に基づいて未設定ゾーンを設定済ゾーンに変更してもよい。
【0107】
(6.7)変形例7
上記実施形態では、照明機器50及びスピーカ60を制御対象の機器として説明している。しかしながら、制御対象の機器は、照明機器50及びスピーカ60に限定されない。制御対象の機器は、他の機器であってもよい。例えば、制御対象の機器は、空調機器であってもよい。この場合、第1種別又は第2種別が割り当てられたゾーンに設けられた空調機器の設定温度を22度とし、第3種別又は第4種別が割り当てられたゾーンに設けられた空調機器の設定温度を25度とし、未設定ゾーン設けられた空調機器の設定温度を28度とする。なお、これらの数値は、一例であり、これらの数値に限定する趣旨ではない。
【0108】
(6.8)変形例8
上記実施形態において、変更部107は、変更対象(利用種別を割り当てる対象)の未設定ゾーンに対して、対応する種別情報のみを変更してもよい。
【0109】
この場合、制御装置20は、種別情報が表す内容に応じた制御内容を記憶している。すなわち、制御装置20は、第1種別が割り当てられたゾーンに対応する制御内容、第2種別が割り当てられたゾーンに対応する制御内容、第3種別が割り当てられたゾーンに対応する制御内容及び第4種別が割り当てられたゾーンに対応する制御内容を記憶している。さらに、制御装置20は、未設定ゾーンに対応する制御内容を、記憶している。
【0110】
ゾーン管理装置10の出力処理部109は、複数のゾーンD11~D14,D21~D24,D31~D34,D41~D44にそれぞれ対応する複数の種別情報を、制御装置20に通信部13を介して出力する。出力処理部109は、制御装置20からの要求に応じて、複数の種別情報を送信してもよい。または、出力処理部109は、変更部107が複数の種別情報のうち少なくとも1つの種別情報に対して変更を行った場合には、制御装置20からの要求の有無にかかわらず複数の種別情報を送信してもよい。または、出力処理部109は、制御装置20からの要求の有無にかかわらず変更したすべての種別情報を送信してもよい。
【0111】
制御装置20は、複数のゾーンD11~D14,D21~D24,D31~D34,D41~D44にそれぞれ対応する複数の種別情報を、ゾーン管理装置10から受け取る。
【0112】
制御装置20は、ゾーンごとに、当該ゾーンに設けられたスピーカ60、及び1つ以上の照明機器50を、ゾーン管理装置10から受け取った複数の種別情報のうち当該ゾーンに対応する種別情報に応じた制御内容に基づいて制御する。
【0113】
(6.9)変形例9
上記実施形態では、変更部107は、予め定められた変更順序に基づいて、未設定ゾーンを設定済ゾーンに変更する構成としているが、この構成に限定されない。
【0114】
予め定められた変更順序を用いることは必須ではない。
【0115】
例えば、変更部107は、利用種別ごとに、当該利用種別が割り当てられた1つ上のゾーンからなる領域に隣接する1つの未設定ゾーンを当該領域に含まれる設定済ゾーンに変更してもよい。
【0116】
(その他の変形例)
上記実施形態は、本開示の様々な実施形態の一つに過ぎない。上記実施形態は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。また、管理システム1と同様の機能は、管理方法、コンピュータプログラム、又はプログラムを記録した非一時的な記録媒体等で具現化されてもよい。一態様に係る管理システム1の管理方法は、各々に1つ以上の機器が存在する複数のゾーンD11~D14,D21~D24,D31~D34,D41~D44を管理する管理システム1で用いられる管理方法ある。複数のゾーンD11~D14,D21~D24,D31~D34,D41~D44の各々は、複数の利用種別のいずれかの利用種別が設定された設定済ゾーン、及び利用種別が設定されていない未設定ゾーンのいずれかである。管理方法は、ユーザ数検出ステップと、変更ステップと、を含む。ユーザ数検出ステップは、複数のゾーンD11~D14,D21~D24,D31~D34,D41~D44のうち設定済ゾーンである1つ以上のゾーンについて、当該ゾーンに存在するユーザの数を検出する。変更ステップは、複数の利用種別のうち一の利用種別が設定された設定済ゾーンである1つ以上の第1ゾーンからなる領域でのユーザ数検出ステップによる検出結果から得られる当該領域の利用状況が所定の条件を満たす場合には、未設定ゾーンである第2ゾーンに存在する1つ以上の機器に対する制御の内容を、1つ以上の第1ゾーンの各々に存在する1つ以上の機器に対する制御の内容と同一となるように、第2ゾーンを当該領域に含まれる設定済ゾーンに変更する。一態様に係るプログラムは、コンピュータシステムを、上述した管理システム1又は管理システム1の管理方法として機能させるためのプログラムである。
【0117】
本開示における管理システム1又は管理システム1の管理方法の実行主体は、コンピュータシステムを含んでいる。コンピュータシステムは、ハードウェアとしてのプロセッサ及びメモリを有する。コンピュータシステムのメモリに記録されたプログラムをプロセッサが実行することによって、本開示における管理システム1又は管理システム1の管理方法の実行主体としての機能が実現される。プログラムは、コンピュータシステムのメモリに予め記録されていてもよいが、電気通信回線を通じて提供されてもよい。また、プログラムは、コンピュータシステムで読み取り可能なメモリカード、光学ディスク、ハードディスクドライブ等の非一時的な記録媒体に記録されて提供されてもよい。コンピュータシステムのプロセッサは、半導体集積回路(IC)又は大規模集積回路(LSI)を含む1乃至複数の電子回路で構成される。ここでいうIC又はLSI等の集積回路は、集積の度合いによって呼び方が異なっており、システムLSI、VLSI(Very Large Scale Integration)、又はULSI(Ultra Large Scale Integration)と呼ばれる集積回路を含む。さらに、LSIの製造後にプログラムされる、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、又はLSI内部の接合関係の再構成若しくはLSI内部の回路区画の再構成が可能な論理デバイスについても、プロセッサとして採用することができる。複数の電子回路は、1つのチップに集約されていてもよいし、複数のチップに分散して設けられていてもよい。複数のチップは、1つの装置に集約されていてもよいし、複数の装置に分散して設けられていてもよい。
【0118】
また、管理システム1における複数の機能が、1つの筐体内に集約されていることは管理システム1に必須の構成ではなく、管理システム1の構成要素は、複数の筐体に分散して設けられていてもよい。さらに、管理システム1の少なくとも一部の機能がクラウド(クラウドコンピューティング)等によって実現されてもよい。
【0119】
(まとめ)
以上説明したように、第1の態様の管理システム(1)は、各々に1つ以上の機器(例えば、照明機器50、スピーカ60)が存在する複数のゾーン(例えば、ゾーンD11~D14,D21~D24,D31~D34,D41~D44)を管理する。複数のゾーンの各々は、複数の利用種別のいずれかの利用種別が設定された設定済ゾーン、及び利用種別が設定されていない未設定ゾーンのいずれかである。管理システム(1)は、ユーザ数検出部(104)と、変更部(107)と、を備える。ユーザ数検出部(104)は、複数のゾーンのうち設定済ゾーンである1つ以上のゾーンの各々について、当該ゾーンに存在するユーザの数を検出する。変更部(107)は、複数の利用種別のうち一の利用種別が設定された設定済ゾーンである1つ以上の第1ゾーンからなる領域でのユーザ数検出部(104)の検出結果から得られる当該領域の利用状況が所定の条件を満たす場合には、未設定ゾーンである第2ゾーンを上記領域に含まれる設定済ゾーンに変更する。変更部(107)は、第2ゾーンに存在する1つ以上の機器に対する制御の内容を、1つ以上の第1ゾーンの各々に存在する1つ以上の機器に対する制御の内容と同一となるように、第2ゾーンを上記領域に含まれる設定済ゾーンに変更する。
【0120】
この構成によると、管理システム(1)は、複数の利用種別のうち一の利用種別が設定された第1ゾーンを含む領域の利用状況に応じて、未設定ゾーンである第2ゾーンを設定済ゾーンに変更する。このとき、管理システム(1)は、第2ゾーンに存在する1つ以上の機器に対する制御の内容を、1つ以上の第1ゾーンの各々に存在する1つ以上の機器に対する制御の内容と同一となるように、第2ゾーンを上記領域に含まれる設定済ゾーンに変更する。すなわち、管理システム(1)は、利用状況及び利用種別に応じて複数のゾーンを管理することができる。
【0121】
第2の態様の管理システム(1)では、第1の態様において、変更部(107)は、第2ゾーンが設定済ゾーンに変更された後において、前記第2ゾーンにおける前記ユーザ数検出部の検出結果から得られる第2ゾーンでの利用状況が所定の利用条件として第1利用条件とは異なる第2利用条件を満たす期間が所定期間以上である場合には、第2ゾーンを未設定ゾーンに変更する。
【0122】
この構成によると、第2ゾーンの利用状況に応じて設定済ゾーンから未設定ゾーンに変更することができる。そのため、利用種別が設定された1つ以上のゾーンからなる領域を、利用状況に応じて拡大縮小することができる。
【0123】
第3の態様の管理システム(1)では、第1又は第2の態様において、複数のゾーンのうち未設定ゾーンである1つ以上のゾーンについて、変更部(107)による設定済ゾーンへの変更順序が割り当てられている。変更部(107)は、変更順序に基づいて、変更対象の未設定ゾーンである第2ゾーンを特定し、特定した第2ゾーンを上記領域に含まれる設定済ゾーンに変更する。
【0124】
この構成によると、変更中所に従って、各ゾーンを管理することができる。
【0125】
第4の態様の管理システム(1)では、第3の態様において、変更順序は、1つ以上の未設定ゾーンにおける過去のユーザの在席に係る情報に基づいて設定されている。
【0126】
この構成によると、過去のユーザの在席に係る情報に基づいて、各ゾーンを管理することができる。
【0127】
第5の態様の管理システム(1)では、第3の態様において、複数のゾーンは、1つのフロア(F1)に設けられている。フロア(F1)は、ユーザが往来する通路(例えば、メイン通路R1)を含む。変更順序は、複数のゾーンの各々と通路との位置関係に基づいて設定されている。
【0128】
この構成によると、通路との位置関係に基づいて各ゾーンを管理することができる。
【0129】
第6の態様の管理システム(1)では、第1~第5のいずれかの態様において、所定の条件は、複数の利用種別の各々に対して対応付けられている。
【0130】
この構成によると、複数の利用種別に応じて、各ゾーンを管理することができる。
【0131】
第7の態様の管理システム(1)は、第6の態様において、条件更新部(108)を、更に備える。条件更新部(108)は、所定の条件を、複数の利用種別のうち当該所定の条件に対応する利用種別が割り当てられたゾーンでの作業に対する連続作業時間に基づいて更新する。
【0132】
この構成によると、ユーザの利用時間に応じて、所定の条件を変更することができる。
【0133】
第8の態様の管理システム(1)では、第1~第7のいずれかの態様において、複数のゾーンについて、ゾーンごとに制御される1つ以上の機器は、照明機器(50)を含む。変更部(107)は、第2ゾーンに存在する照明機器(50)に対する照度を、上記領域に含まれる1つ以上の第1ゾーンの各々に存在する照明機器(50)に対する照度と同一となるように変更する。
【0134】
この構成によると、ゾーンごとに照明機器(50)の照度を制御することができる。
【0135】
第9の態様の管理システム(1)では、第1~第8のいずれかの態様において、ユーザ数検出部(104)は、複数のゾーンにそれぞれ設けられ、かつユーザの存在の有無を検知する複数の検知用機器(例えば、スキャナ30、座席センサ)から取得した検知結果を基に、1つ以上の設定済ゾーンについて、当該設定済ゾーンに存在するユーザの数を検出する。
【0136】
この構成によると、ユーザの数の検出精度を高めることができる。
【0137】
第10の態様の管理方法は、各々に1つ以上の機器(例えば、照明機器50、スピーカ60))が存在する複数のゾーン(例えば、ゾーンD11~D14,D21~D24,D31~D34,D41~D44)を管理する管理システムで用いられる。複数のゾーンの各々は、複数の利用種別のいずれかの利用種別が設定された設定済ゾーン、及び利用種別が設定されていない未設定ゾーンのいずれかである。管理方法は、ユーザ数検出ステップと、変更ステップと、を含む。ユーザ数検出ステップは、複数のゾーンのうち設定済ゾーンである1つ以上のゾーンについて、当該ゾーンに存在するユーザの数を検出する。変更ステップは、複数の利用種別のうち一の利用種別が設定された設定済ゾーンである1つ以上の第1ゾーンからなる領域でのユーザ数検出ステップによる検出結果から得られる当該領域の利用状況が所定の条件を満たす場合には、未設定ゾーンである第2ゾーンを上記領域に含まれる設定済ゾーンに変更する。変更ステップは、第2ゾーンに存在する1つ以上の機器に対する制御の内容を、1つ以上の第1ゾーンの各々に存在する1つ以上の機器に対する制御の内容と同一となるように、第2ゾーンを上記領域に含まれる設定済ゾーンに変更する。
【0138】
この管理方法によると、利用状況及び利用種別に応じて複数のゾーンを管理することができる。
【0139】
第11の態様のプログラムは、コンピュータに、第10の態様の管理方法を実行させるためのプログラムである。
【0140】
このプログラムによると、利用状況及び利用種別に応じて複数のゾーンを管理することができる。
【符号の説明】
【0141】
1 管理システム
10 ゾーン管理装置
30 スキャナ(検知用機器)
50 照明機器(機器)
60 スピーカ(機器)
103 変更順序設定部
104 ユーザ数検出部
107 変更部
108 条件更新部
D11~D14,D21~D24,D31~D34,D41~D44 ゾーン
F1 フロア
R1 メイン通路(通路)
図1
図2
図3
図4
図5