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特許7437752鏡餅飾り組立装置、及び、鏡餅飾りの製造方法
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  • 特許-鏡餅飾り組立装置、及び、鏡餅飾りの製造方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-15
(45)【発行日】2024-02-26
(54)【発明の名称】鏡餅飾り組立装置、及び、鏡餅飾りの製造方法
(51)【国際特許分類】
   A47G 33/00 20060101AFI20240216BHJP
【FI】
A47G33/00 K
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2020088893
(22)【出願日】2020-05-21
(65)【公開番号】P2021183016
(43)【公開日】2021-12-02
【審査請求日】2023-04-28
(73)【特許権者】
【識別番号】592182274
【氏名又は名称】株式会社石巻アパラタス
(74)【代理人】
【識別番号】100131026
【弁理士】
【氏名又は名称】藤木 博
(74)【代理人】
【識別番号】100194124
【弁理士】
【氏名又は名称】吉川 まゆみ
(72)【発明者】
【氏名】菅原 政幸
【審査官】高橋 祐介
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-227176(JP,A)
【文献】登録実用新案第3205929(JP,U)
【文献】特開昭52-139583(JP,A)
【文献】特開2003-180509(JP,A)
【文献】特開昭61-241133(JP,A)
【文献】登録実用新案第3093291(JP,U)
【文献】米国特許出願公開第2003/0042214(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47G 33/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
台座部、底面部、背面部、及び、上面部が連続して設けられ、かつ、前記上面部に鏡餅を突出させる開口が設けられたカバー体を折り曲げて、前記鏡餅に取り付ける鏡餅飾りの組立装置であって、
前記カバー体を展開した状態で、前記底面部と前記台座部とを接着する接着剤、及び、前記台座部と前記上面部とを接着する接着剤を付着するカバー体接着剤付着手段と、
前記カバー体接着剤付着手段により接着剤を付着した前記カバー体について、前記底面部と前記台座部との間、及び、前記底面部と前記背面部との間で折り曲げ、前記台座部と、前記背面部及び前記上面部とを上に持ち上げる折曲手段と、
前記折曲手段により上に持ち上げた前記台座部を前記底面部に重ねて、前記台座部と前記底面部とを接着する台座接着手段と、
前記台座接着手段により接着した前記台座部の上に、前記鏡餅を配置する鏡餅配置手段と、
前記鏡餅配置手段により前記鏡餅を載せた前記カバー体について、前記背面部と前記上面部との間で折り曲げ、前記開口から前記鏡餅を突出させて前記上面部の一部を前記台座部に重ね、前記上面部と前記台座部とを接着する上面接着手段と
を備えたことを特徴とする鏡餅飾りの組立装置。
【請求項2】
台座部、底面部、背面部、及び、上面部が連続して設けられ、かつ、前記上面部に鏡餅を突出させる開口が設けられたカバー体を折り曲げて、前記鏡餅に取り付ける鏡餅飾りの製造方法であって、
前記カバー体を展開した状態で、前記底面部と前記台座部とを接着する接着剤、及び、前記台座部と前記上面部とを接着する接着剤を付着するカバー体接着剤付着工程と、
前記カバー体接着剤付着工程の後、前記カバー体について、前記底面部と前記台座部との間、及び、前記底面部と前記背面部との間で折り曲げ、前記台座部と、前記背面部及び前記上面部とを上に持ち上げる折曲工程と、
前記折曲工程の後、前記台座部を前記底面部に重ねて、前記台座部と前記底面部とを接着する台座接着工程と、
前記台座接着工程の後、前記台座部の上に鏡餅を配置する鏡餅配置工程と、
前記鏡餅配置工程の後、前記カバー体について、前記背面部と前記上面部との間で折り曲げ、前記開口から前記鏡餅を突出させて前記上面部の一部を前記台座部に重ね、前記上面部と前記台座部とを接着する上面接着工程と
を含むことを特徴とする鏡餅飾りの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鏡餅に装飾台を取り付ける鏡餅飾り組立装置、及び、鏡餅飾りの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、鏡餅に装飾台を取り付けた鏡餅飾りが知られている。例えば、特許文献1には、鏡餅を台座の上に載せ、鏡餅を突出させる開口を設けたカバー体により、鏡餅を載せた台座の上側及び下側を覆うものが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】実用新案登録第3192598号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来は、このような鏡餅飾りを手作業により組み立てていたので、手間と時間がかかり大変であるという問題があった。特に、鏡餅飾りは季節商品であるので、短い期間に多量に生産しなければならない。そこで、大量生産可能な組立装置、及び、製造方法の開発が望まれていた。
【0005】
本発明は、このような問題に基づきなされたものであり、容易に大量生産することができる鏡餅飾り組立装置、及び、鏡餅飾りの製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の鏡餅飾り組立装置は、台座部、底面部、背面部、及び、上面部が連続して設けられ、かつ、上面部に鏡餅を突出させる開口が設けられたカバー体を折り曲げて、鏡餅に取り付けるものであって、カバー体を展開した状態で、底面部と台座部とを接着する接着剤、及び、台座部と上面部とを接着する接着剤を付着するカバー体接着剤付着手段と、カバー体接着剤付着手段により接着剤を付着したカバー体について、底面部と台座部との間、及び、底面部と背面部との間で折り曲げ、台座部と、背面部及び上面部とを上に持ち上げる折曲手段と、折曲手段により上に持ち上げた台座部を底面部に重ねて、台座部と底面部とを接着する台座接着手段と、台座接着手段により接着した台座部の上に、鏡餅を配置する鏡餅配置手段と、鏡餅配置手段により鏡餅を載せたカバー体について、背面部と上面部との間で折り曲げ、開口から鏡餅を突出させて上面部の一部を台座部に重ね、上面部と台座部とを接着する上面接着手段とを備えたものである。
【0007】
本発明の鏡餅飾りの製造方法は、台座部、底面部、背面部、及び、上面部が連続して設けられ、かつ、上面部に鏡餅を突出させる開口が設けられたカバー体を折り曲げて、鏡餅に取り付けるものであって、カバー体を展開した状態で、底面部と台座部とを接着する接着剤、及び、台座部と上面部とを接着する接着剤を付着するカバー体接着剤付着工程と、カバー体接着剤付着工程の後、カバー体について、底面部と台座部との間、及び、底面部と背面部との間で折り曲げ、台座部と、背面部及び上面部とを上に持ち上げる折曲工程と、折曲工程の後、台座部を底面部に重ねて、台座部と底面部とを接着する台座接着工程と、台座接着工程の後、台座部の上に鏡餅を配置する鏡餅配置工程と、鏡餅配置工程の後、カバー体について、背面部と上面部との間で折り曲げ、開口から鏡餅を突出させて上面部の一部を台座部に重ね、上面部と台座部とを接着する上面接着工程とを含むものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明の鏡餅飾り組立装置及び鏡餅飾りの製造方法によれば、底面部と台座部とを接着する接着剤、及び、台座部と上面部とを接着する接着剤を付着した後、底面部と台座部との間、及び、底面部と背面部との間で折り曲げ、台座部と底面部とを接着し、台座部の上に鏡餅を配置して、背面部と上面部との間で折り曲げ、上面部と台座部とを接着するようにしたので、容易に機械で組み立てることができ、大量生産することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の鏡餅飾り組立装置の全体構成を表すブロック図である。
図2図1に示した鏡餅飾り組立装置で組み立てる鏡餅飾りの構成を表す斜視図である。
図3図2に示した鏡餅飾りのカバー体の展開図である。
図4図1に示した鏡餅飾り組立装置のカバー体配置手段及びカバー体接着剤付着手段の構成を表す図である。
図5図4に示したカバー体接着剤付着手段によりカバー体に接着剤を付着する位置を表す図である。
図6図4に示した折曲手段の構成を表す図である。
図7図4に示した台座接着手段の構成を表す図である。
図8図4に示した鏡餅接着剤付着手段の構成を表す図である。
図9図4に示した鏡餅配置手段の構成を表す図である。
図10図4に示した上面接着手段の構成を表す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0011】
図1は、本発明の一実施の形態に係る鏡餅飾り組立装置1の全体構成を表すものである。図2は、この鏡餅飾り組立装置1で組み立てる鏡餅飾りMの構成を表すものである。図3は、鏡餅飾りMのカバー体M20の構成を展開して表すものである。
【0012】
鏡餅飾りMは、例えば、鏡餅M10にカバー体M20を取り付けたものである。鏡餅M10は、例えば、丸く成形した大きさの異なる餅を複数段に重ねたものであり、プラスチック製の容器に収納されていることが好ましい。また、鏡餅M10の上には、図示しないが、橙等の飾りが載せられていてもよい。更に、プラスチック等で鏡餅の形に成形したものを用いてもよい。
【0013】
カバー体M20は、例えば、紙やプラスチック等により形成され、台座部M21、底面部M22、背面部M23、及び、上面部M24がこの順に連続して設けられた長方形状であり、折り曲げて鏡餅M10に取り付けられる。例えば、カバー体M20は、台座部M21と底面部M22との間で折り曲げられ、底面部M22の上に台座部M21が重ねられ、台座部M21の上に鏡餅M10が載せられる。また、カバー体M20は、例えば、底面部M22と背面部M23との間で折り曲げられて背面部M23が上に持ち上げられ、かつ、背面部M23と上面部M24との間で折り曲げられて上面部M24の前面側を台座部M22の上に重ねられる。上面部M24には、鏡餅M10を突出させる開口M25が設けられており、台座部M21の上に載せられた鏡餅M10が開口M25から上面部M24の上に突出される。上面部M24の背面側は、背面部M23により上に持ち上げられ、上向きに傾斜されている。これにより、鏡餅M10の背面側を上面部M24で囲んで装飾することができるようになっている。
【0014】
鏡餅飾り組立装置1は、上述した鏡餅飾りMを組み立てるものであり、具体的には、台座部M21、底面部M22、背面部M23、及び、上面部M24が連続して設けられ、かつ、上面部M24に鏡餅M10を突出させる開口M25が設けられたカバー体M20を折り曲げて、鏡餅M10に取り付けるものである。鏡餅飾り組立装置1は、例えば、図1に示したように、カバー体配置手段10と、カバー体接着剤付着手段20と、折曲手段30と、台座接着手段40と、鏡餅接着剤付着手段50と、鏡餅配置手段60と、上面接着手段70とを備えている。
【0015】
図4は、カバー体配置手段10及びカバー体接着剤付着手段20の構成を表すものである。カバー体配置手段10は、展開した状態のカバー体M20を一枚ずつ取り出して所定位置に配置するものである。カバー体配置手段10は、例えば、展開した状態のカバー体M20を複数積層して収納する収納部11と、収納部11からカバー体M20を一枚ずつ取り出す取出部12と、取出部12により取り出したカバー体M20を所定の位置に移動させる移動部13とを有している。
【0016】
収納部11は、例えば、上にカバー体M20を補充する補充開口が設けられ、下にカバー体M20を供給する供給開口が設けられている。収納部11の供給開口の下には、例えば、カバー体M20の1枚分の厚みを開けて、取出部12が配設されている。取出部12は、例えば、カバー体M20を載置可能なテーブル状であり、水平方向に移動可能とされている。また、取出部12の載置面にはカバー体M20を保持する減圧吸着パットが配設されており、収納部11から供給されたカバー体20を吸着し、水平方向に移動することにより、カバー体M20を取り出すことができるようになっている。移動部13は、例えば、ロボットアームにより構成され、カバー体20を吸着して取出部11から組み立てのための載置台14の上に移動させるようになっている。載置台14には、例えば、台座部M22に対応する位置に凹部14Aが形成されている。
【0017】
カバー体接着剤付着手段20は、カバー体M20を展開した状態で、載置台14に載置したカバー体M20に対し、底面部M22と台座部M21とを接着する接着剤、及び、台座部M21と上面部M24とを接着する接着剤を付着するものである。カバー体接着剤付着手段20は、例えば、ロボットアーム21により構成されており、接着剤の付着場所に対応して、接着剤を吐出するノズル22が設けられている。接着剤は、例えば、展開した状態における底面部M22の上面側(すなわち台座部M21との接着側)、及び、展開した状態における上面部M24の上面側(すなわち台座部M21との接着側)に付着することが好ましい。具体的には、付着位置としては、例えば、図5に○印で示したように、底面部M22の背面部M23側における両側部側に一箇所ずつ、上面部M24の前面側と背面側との中間部における開口M25の両側に一か所ずつ、及び、上面部M24の前面側に二箇所を設けることが好ましい。
【0018】
なお、図5に示した例では、底面部M22に接着剤を付着するようにしたが、底面部M22に変えて、展開した状態における台座部M21の上面側(すなわち、底面部M22との接着側)に付着するようにしてもよい。その場合、付着位置としては、例えば、台座部M21の底面部M22と反対側の両側部側に一箇所ずつ設けることが好ましい。
【0019】
図6は、折曲手段30の構成を表すものである。折曲手段30は、カバー体接着剤付着手段20により接着剤を付着したカバー体M20について、底面部M22と台座部M21との間、及び、底面部M22と背面部M23との間で折り曲げ、台座部M21と、背面部M23及び上面部M24とを上に持ち上げるものである。折曲手段30は、例えば、載置台14に載置されたカバー体M20の底面部M22を押圧する底面押圧部材31を有している。底面押圧部材31は、例えば、載置台14の凹部14Aの上に配置され、下に移動可能とされている。底面押圧部材31には、例えば、底面部M22に付着させた接着剤の位置に対応して切り欠きが設けられていることが好ましい。なお、載置台14は、カバー体接着剤付着手段20から折曲手段30に移動させるようにしてもよく、また、載置台14を固定して、折曲手段30を移動させるようにしてもよい。
【0020】
図7は、台座接着手段40の構成を表すものである。台座接着手段40は、折曲手段30により上に持ち上げた台座部M21を底面部M22に重ねて、台座部M21と底面部M22とを接着するものである。台座接着手段40は、例えば、上に持ち上げられた台座部M21を底面部M22の側に倒す台座押倒部材41と、倒した台座部M21を押圧し、台座部M21と底面部M22とを接着させる台座押圧部材42とを有している。台座押倒部材41は、例えば、板状であり、凹部14Aの側部に対応する高さに配置され、台座部M21が隣接する凹部14Aの外側から内側に向かい、すなわち台座部M21を底面部M22の側に倒す方向に移動可能とされている。台座押圧部材42は、例えば、載置台14の凹部14Aの上方に配置され、下に移動可能とされている。なお、載置台14は、折曲手段30から台座接着手段40に移動させるようにしてもよく、また、載置台14を固定して、台座接着手段40を移動させるようにしてもよい。
【0021】
図8は、鏡餅接着剤付着手段50の構成を表すものである。鏡餅接着剤付着手段50は、台座接着手段40により接着した台座部M21の上に鏡餅M10を接着する接着剤を付着するものである。鏡餅接着剤付着手段50は、例えば、ロボットアーム51により構成され、接着剤を吐出するノズル52が設けられている。接着剤は、例えば、折り曲げた台座部M21の背面部M23の側に付着することが好ましい。なお、載置台14は、台座接着手段40から鏡餅接着剤付着手段50に移動させるようにしてもよく、また、載置台14を固定して、鏡餅接着剤付着手段50を移動させるようにしてもよい。
【0022】
図9は、鏡餅配置手段60の構成を表すものである。鏡餅配置手段60は、台座接着手段により接着し、鏡餅接着剤付着手段50により接着剤を付着した台座部M21の上に、鏡餅M10を配置するものである。鏡餅配置手段60は、例えば、ロボットアーム61により構成され、搬送パレットの上に載置されている鏡餅M10を把持部62でつかみ、台座部M21の上に移動させて載置するようになっている。なお、載置台14は、鏡餅接着剤付着手段50から鏡餅配置手段60に移動させるようにしてもよく、また、載置台14を固定して、鏡餅配置手段60を移動させるようにしてもよい。
【0023】
図10は、上面接着手段70の構成を表すものである。上面接着手段70は、鏡餅配置手段60により鏡餅M10を載せたカバー体M20について、背面部M23と上面部M24との間で折り曲げ、開口M25から鏡餅M10を突出させて上面部M24の一部を台座部M21に重ね、上面部M24と台座部M21とを接着するものである。上面接着手段70は、例えば、背面部M23と上面部M24との間で折り曲げるための型部材71と、上面部M24を台座部M21の側に倒す上面押倒部材と、倒した上面部M24を押圧し、上面部M24と台座部M21とを接着させる上面押圧部材73とを有している。
【0024】
型部材71は、例えば、台座部M21の上に鏡餅M10を間に挟み背面部M23に隣接して一対配置される。型部材71を側部から見た形状は、一辺が背面部M23に対応し、他の一辺が台座部M21の一部に対応した三角形状である。上面押倒部材72は、例えば、板状であり、持ち上げられた上面部M24の下部に対応する高さに配置され、背面部M23が隣接する凹部14Aの外側から内側に向かい、すなわち上面部M24を台座部M21の側に倒す方向に移動可能とされている。上面押倒部材72の先端には、先端から後ろ斜め下に向かい傾斜された傾斜面が設けられていることが好ましい。傾斜面により上面部M24を容易に倒すことができるからである。
【0025】
上面押圧部材73は、例えば、載置台14の凹部14Aの上方に配置され、下に移動可能とされている。上面押圧部材73の形状は、上面部M24の形状に合わせて形成されており、開口M25に対応する位置には凹部が形成され、背面部M23の側には背面部M23の高さに合わせた傾斜部が形成されている。なお、載置台14は、鏡餅配置手段60から上面接着手段70に移動させるようにしてもよく、また、載置台14を固定して、上面接着手段70を移動させるようにしてもよい。
【0026】
この鏡餅飾り組立装置1は、例えば、次のようにして用いられ、鏡餅飾りMを製造する。
【0027】
まず、例えば、図4に示したように、カバー体配置手段10において、収納部11から取出部12により展開した状態のカバー体M20を一枚ずつ取り出し、移動部13により載置台14の上に配置する(カバー体配置工程)。次いで、例えば、図4に示したように、カバー体接着剤付着手段20により、載置台14に載置したカバー体M20に対し、カバー体M20を展開した状態で、底面部M22と台座部M21とを接着する接着剤、及び、台座部M21と上面部M24とを接着する接着剤を付着する(カバー体接着剤付着工程)。接着剤を付着する位置は上述した通りである。
【0028】
続いて、例えば、図6に示したように、折曲手段30において、載置台14の上に載置されたカバー体M20に対し、底面押圧部材31により凹部14Aに沿って底面部M22を下に押圧する。これにより、カバー体M20は、凹部14Aの側部に沿って、底面部M22と台座部M21との間、及び、底面部M22と背面部M23との間で折り曲げられ、台座部M21と、背面部M23及び上面部M24とは上に持ち上げられる(折曲工程)。次に、例えば、図7に示したように、台座接着手段40において、台座押倒部材41を凹部14Aの外側から内側に向かって移動させ、台座部M21を底面部M22の側に倒して重ね、台座押圧部材42を下に移動させて台座部M21を押圧する。これにより、台座部M21と底面部M22とは、カバー体接着剤付着工程で付着させた接着剤により接着される(台座接着工程)。
【0029】
台座接着工程の後、例えば、図8に示したように、鏡餅接着剤付着手段50により、台座接着工程において接着した台座部M21の上に、鏡餅M10を接着する接着剤を付着する(鏡餅接着剤付着工程)。鏡餅接着剤付着工程の後、例えば、図9に示したように、鏡餅配置手段60により鏡餅M10をつかみ台座部M21の上に載置する(鏡餅配置工程)。これにより、鏡餅M10は台座部M21に対して、鏡餅接着剤付着工程で付着させた接着剤により接着される。
【0030】
鏡餅配置工程の後、例えば、図10に示したように、上面接着手段70において、型部材71を台座部M21の上に背面部M23に隣接して配置し、上面押倒部材72を凹部14Aの外側から内側に向かって移動させる。その際、背面部M23は型部材71により支持されるので、カバー体M20は、背面部M23と上面部M24との間で折り曲げられ、上面部M24は台座部M21の側に倒され、開口M25から鏡餅M10が突出して、上面部M24の前面側の一部が台座部M21に重ねられる。次いで、上面押圧部材73を下に移動させて上面部M24を押圧する。これにより、上面部M24と台座部M21とは、カバー体接着剤付着工程で付着させた接着剤により接着される(上面接着工程)。
【0031】
このように、本実施の形態によれば、底面部M22と台座部M21とを接着する接着剤、及び、台座部M21と上面部M24とを接着する接着剤を付着した後、底面部M22と台座部M21との間、及び、底面部M22と背面部M23との間で折り曲げ、台座部M21と底面部M22とを接着し、台座部M21の上に鏡餅M10を配置して、背面部M23と上面部M24との間で折り曲げ、上面部M24と台座部M21とを接着するようにしたので、容易に機械で組み立てることができ、大量生産することができる。
【0032】
以上、実施の形態を挙げて本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、種々変形可能である。例えば、上記実施の形態では、各構成要素について具体的に説明したが、全ての構成要素を備えなくてもよく、また、他の構成要素を備えていてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0033】
鏡餅飾りの製造に用いることができる。
【符号の説明】
【0034】
1…鏡餅飾り組立装置、10…カバー体配置手段、11…収納部、12…取出部、13…移動部、14…載置台、14A…凹部、20…カバー体接着剤付着手段、21…ロボットアーム、22…ノズル、30…折曲手段、31…底面押圧部材、40…台座接着手段、41…台座押倒部材、42…台座押圧部材、50…鏡餅接着剤付着手段、51…ロボットアーム、52…ノズル、60…鏡餅配置手段、61…ロボットアーム、62…把持部、70…上面接着手段、71…型部材、72…上面押倒部材、73…上面押圧部材、M…鏡餅飾り、M10…鏡餅、M20…カバー体、M21…台座部、M22…底面部、M23…背面部、M24…上面部、M25…開口
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10