(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-15
(45)【発行日】2024-02-26
(54)【発明の名称】マイクロナノバブラー
(51)【国際特許分類】
B01F 23/2326 20220101AFI20240216BHJP
B01F 25/312 20220101ALI20240216BHJP
B01F 25/452 20220101ALI20240216BHJP
【FI】
B01F23/2326
B01F25/312
B01F25/452
(21)【出願番号】P 2022135987
(22)【出願日】2022-08-29
【審査請求日】2022-08-30
(31)【優先権主張番号】202220206556.6
(32)【優先日】2022-01-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】519281284
【氏名又は名称】上海捷喬納米科技有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100082418
【氏名又は名称】山口 朔生
(74)【代理人】
【識別番号】100167601
【氏名又は名称】大島 信之
(74)【代理人】
【識別番号】100201329
【氏名又は名称】山口 真二郎
(74)【代理人】
【識別番号】100220917
【氏名又は名称】松本 忠大
(72)【発明者】
【氏名】田松
(72)【発明者】
【氏名】蔡木▲華▼
(72)【発明者】
【氏名】▲パン▼洪波
(72)【発明者】
【氏名】張▲ティン▼▲ティン▼
【審査官】塩谷 領大
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-018996(JP,A)
【文献】特開2020-138106(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B01F 21/00-35/95
E03C 1/084
E03C 1/086
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
筒状を呈する固定カバー(1)を含み、
前記固定カバー(1)に切断メッシュ(2)と、泡立てプレート(3)と、ガスケット(4)とが設けられ、
前記ガスケット(4)に第1の加圧孔(5)が開設され、
前記泡立てプレート(3)に第2の加圧孔(6)が開設され、
前記第1の加圧孔(5)と第2の加圧孔(6)とが連通し、
前記泡立てプレート(3)は切断メッシュ(2)とガスケット(4)との間に位置し、
前記切断メッシュ(2)は泡立てプレート(3)における固定カバー(1)の吐水端に近い側に位置し、
前記固定カバー(1)に吸気孔(8)が開設され、
前記固定カバー(1)の内壁に止めリング(9)が設けられ、
前記切断メッシュ(2)が止めリング(9)に当接し、
前記固定カバー(1)の外側壁に固定カバー(1)を固定するための支持具(10)が設けられ
、
複数の位置規制用バー(11)が前記固定カバー(1)の外側壁に一体的に設けられ、
前記吸気孔(8)は複数であり、
前記吸気孔(8)と位置規制用バー(11)とは互いに離間して設けられ、
前記ガスケット(4)に複数の固定用突起(12)が固定接続され、
前記固定用突起(12)ごとに、ガスケット(4)から離れた側に傾斜面(13)が設けられ、
前記固定用突起(12)が吸気孔(8)に係合可能であることを特徴とする、マイクロナノバブラー。
【請求項2】
前記泡立てプレート(3)には、第2の加圧孔(6)と連通する吸気チャネル(7)が開設されていることを特徴とする、請求項1に記載のマイクロナノバブラー。
【請求項3】
前記第1の加圧孔(5)と第2の加圧孔(6)とは同一直線に位置し、前記第2の加圧孔(6)の内径は第1の加圧孔(5)の内径よりも大きいことを特徴とする、請求項1又は2に記載のマイクロナノバブラー。
【請求項4】
吸気チャネル(7)は、吸気孔(8)と連通するストリップ状の溝であることを特徴とする、請求項1又は2に記載のマイクロナノバブラー。
【請求項5】
前記ガスケット(4)における泡立てプレート(3)から離れた側にろ過メッシュ(14)が設けられていることを特徴とする、請求項
1又は2に記載のマイクロナノバブラー。
【請求項6】
前記ろ過メッシュ(14)にゴムリング(15)が固定接続され、前記ガスケット(4)における泡立てプレート(3)から離れた側に固定リング(16)が設けられ、前記ゴムリング(15)が固定リング(16)に外嵌されていることを特徴とする、請求項
5に記載のマイクロナノバブラー。
【請求項7】
前記ガスケット(4)における泡立てプレート(3)に近い側に第1の凹溝(17)が開設され、前記泡立てプレート(3)におけるガスケット(4)から離れた側に第2の凹溝(18)が開設されていることを特徴とする、請求項1又は2に記載のマイクロナノバブラー。
【請求項8】
前記切断メッシュ(2)は2つ以上であり、前記切断メッシュ(2)の間にも、切断メッシュ(2)と泡立てプレート(3)との間にもストッパーリング(19)が設けられていることを特徴とする、請求項1又は2に記載のマイクロナノバブラー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願はバブラーの分野に関し、特に、マイクロナノバブラーに関する。
【背景技術】
【0002】
日常生活で使用するサニタリー製品には、使用効果を向上するために、通常、バブラーが用いられる。バブラーは、それを流れる水と空気とを混合させて、水流に泡立て効果を持たせることができ、空気によって、水による洗い落とし効果を大幅に向上させ、水の使用量を効果的に減少する。
従来の、出願番号CN202020293007.8の中国の特許出願には、液体増圧孔と吸気孔とが設けられているハウジングと、液体増圧孔の外側に遮断するように設けられ、ハウジングに実装されているろ過メッシュと、液体増圧孔に連通する給液路が設けられ、ハウジング内に配置されている空気制御片と、ハウジングに実装される切断構造であって、切断構造の一方の端部が空気制御片に当接し、気液収容空間が形成され、他方の端部に気液排出口が設けられ、切断構造における気液排出口の近くに切断メッシュが設けられ、液体における気泡を切断メッシュによる切断をすることによってマイクロナノバブルを発生させる切断構造と、を含むマイクロナノバブル発生器が開示されている。本発明に提供されるマイクロナノバブル発生器は、構造が簡素で、使用しやすいという特徴があり、蛇口又は配水管に直接実装し、マイクロナノバブルの水への混入を実現することができ、野菜の洗浄及びシャワーに用いることができる。
しかし前記した関連技術におけるバブラーは、構造が複雑であり、マイクロナノバブルを発生するために特製のハウジングが必要であるが、使用者にとって、一般的なバブラーをマイクロナノバブル発生装置に取り換えることは不便であり、取り換えるためのコストも高い。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本願は、使用者が一般的なバブラーをマイクロナノバブル発生装置に容易に取り換え、取り換えるためのコストを低下させるために、マイクロナノバブラーを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本願に提供されるマイクロナノバブラーは以下の技術方式を採用する。
筒状を呈する固定カバーを含み、前記固定カバーに切断メッシュと、泡立てプレートと、ガスケットとが設けられ、前記ガスケットに第1の加圧孔が開設され、前記泡立てプレートに第2の加圧孔が開設され、前記第1の加圧孔と第2の加圧孔とが連通し、前記泡立てプレートは切断メッシュとガスケットとの間に位置し、前記切断メッシュは泡立てプレートにおける固定カバーの吐水端に近い側に位置し、前記固定カバーに吸気孔が開設され、前記固定カバーの内壁に止めリングが設けられ、前記切断メッシュが止めリングに当接し、前記固定カバーの外側壁に固定カバーを固定するための支持具が設けられているマイクロナノバブラー。
前記した技術方式を採用すれば、固定カバーをハウジングに係合し、蛇口を開けると、水流が第1の加圧孔、第2の加圧孔、切断メッシュを通過して流出し、流通中で水に負圧が生じ、ガスが固定カバーの吐水端から、ハウジングと固定カバーとの間の隙間、吸気孔、ガスケットと泡立てプレートとの間の隙間を通過して第2の加圧孔に入り込んで、第2の加圧孔において水流と混合し、空気が混入された水流が第2の加圧孔から流出すると、圧力は瞬間的に低下し、空気が混入された水流は、切断メッシュにより切断されてからマイクロナノバブルが生じ、マイクロナノバブラーを取り換える工程では、ハウジングを取り換えるステップを省略でき、これによって、マイクロナノバブラーを容易に既存のハウジングに直接固定でき、取り換えるためのコストが低くなる。
【0005】
任意に、前記泡立てプレートには、第2の加圧孔と連通する吸気チャネルが開設されている。
前記した技術方式を採用すれば、ガスは吸気チャネルを通過して第2の加圧孔に入り込み、目詰まりが発生しにくく、これによって、吸気をより安定化させる。
【0006】
任意に、前記第1の加圧孔と第2の加圧孔とは同一直線に位置し、前記第2の加圧孔の内径は第1の加圧孔の内径よりも大きい。
前記した技術方式を採用すれば、液体の第1の加圧孔におけるプレッシャーが第2の加圧孔におけるプレッシャーよりも大きく、これによって、第2の加圧孔への空気の入り込みは容易となる。
【0007】
任意に、前記吸気チャネルは、吸気孔と連通するストリップ状の溝である。
前記した技術方式を採用すれば、吸気孔における空気がストリップ状の溝に直接入り込み、吸気効率が高く、途中では折曲がることはない。
【0008】
任意に、複数の位置規制用バーが前記固定カバーの外側壁に一体的に設けられ、前記吸気孔は複数であり、前記吸気孔と位置規制用バーとは互いに離間して設けられている。
前記した技術方式を採用すれば、位置規制用バーは、ハウジングの内壁に当接し、固定カバーを固定することによって、固定カバーの揺れを抑制し、吸気孔と吸気チャネルにおける目詰まりの発生が減少され、吸気効率が向上する。
【0009】
任意に、前記ガスケットに複数の固定用突起が固定接続され、前記固定用突起ごとに、ガスケットから離れた側に傾斜面が設けられ、前記固定用突起が吸気孔に係合可能である。
前記した技術方式を採用すれば、切断メッシュと、泡立てプレートとを順に固定カバーに入れて、ガスケットを押圧し、固定用突起が吸気孔に係合されることによって、泡立てプレートが固定される。
【0010】
任意に、前記ガスケットにおける泡立てプレートから離れた側にろ過メッシュが設けられている。
前記した技術方式を採用すれば、ろ過メッシュによって、水における不純物をろ過し、吸気チャネルにおける目詰まりの発生が減少される。
【0011】
任意に、前記ろ過メッシュにゴムリングが固定接続され、前記ガスケットにおける泡立てプレートから離れた側に固定リングが設けられ、前記ゴムリングが固定リングに外嵌されている。
前記した技術方式を採用すれば、固定リングによってろ過メッシュを固定することで、ろ過メッシュが変位することが減少される。
【0012】
任意に、前記ガスケットにおける泡立てプレートに近い側に第1の凹溝が開設され、泡立てプレートにおけるガスケットから離れた側に第2の凹溝が開設されている。
前記した技術方式を採用すれば、第1の凹溝によって水流のプレッシャーを低下させ、吸気チャネルにおける水流の目詰まりが減少される。水流は第2の加圧孔を流れ、第2の凹溝において空気と十分に混合するとともに、切断メッシュとの接触面積が大きくなり、切断効率が向上する。
【0013】
任意に、前記切断メッシュは2つ以上であり、前記切断メッシュの間にも、切断メッシュと泡立てプレートとの間にもストッパーリングが設けられている。
前記した技術方式を採用すれば、ストッパーリングによって切断メッシュの間にも、切断メッシュと泡立てプレートとの間にも隙間があり、水流と気泡とは十分に混合され、マイクロナノバブルの発生効率が向上する。
【0014】
本発明は、従来技術と比較すると、以下の有益な効果を有する。
本発明では、ガスケットと泡立てプレートとを設置し、固定カバーをハウジングに係合することによって、蛇口を開けると、水流が第1の加圧孔、第2の加圧孔、切断メッシュを通過して流出し、流通中で水に負圧が生じ、ガスが固定カバーの吐水端から、ハウジングと固定カバーとの間の隙間、吸気孔、吸気チャネルを通過して第2の加圧孔に入り込んで、第2の加圧孔において水流と十分に混合し、空気が混入された水流が第2の加圧孔から流出すると、圧力は瞬間的に低下し、空気が混入された水流は、切断メッシュにより切断されてからマイクロナノバブルが生じ、マイクロナノバブラーを取り換える工程では、ハウジングを取り換えるステップを省略できる。これによって、マイクロナノバブラーを容易に既存のハウジングに直接固定でき、取り換えるためのコストが低くなる。
本発明では、位置規制用バーを設置し、位置規制用バーは、ハウジングの内壁に当接し、固定カバーを固定することによって、固定カバーの揺れを抑制し、吸気孔と吸気チャネルにおける目詰まりの発生が減少され、吸気過程がより均一となり、吸気効率が向上する。
本発明では、固定用突起と傾斜面とを設置し、切断メッシュと、泡立てプレートとを順に固定カバーに入れて、ガスケットを押圧し、固定用突起が吸気孔に係合されることによって、泡立てプレートが固定される。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本発明に係るマイクロナノバブラーの実施例1の分解構造模式図である。
【
図3】本発明に係るマイクロナノバブラーの実施例1における固定カバーの構造模式図である。
【
図4】本発明に係るマイクロナノバブラーの実施例1における泡立てプレートの構造模式図である。
【
図5】本発明に係るマイクロナノバブラーの実施例1における泡立てプレートの下面図である。
【
図6】本発明に係るマイクロナノバブラーの実施例2における泡立てプレートの構造模式図である。
【
図7】本発明に係るマイクロナノバブラーの実施例3における泡立てプレートの構造模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明に係る実施例の図面を参照しながら、本発明に係る実施例の技術方式を、明確かつ完全に説明するが、説明される実施例は本発明に係る実施例のすべてではなく、一部に過ぎないことは明らかである。本発明に係る実施例に基づいて、当業者が進歩性のある労働を費やすことなく得られるその他の実施例は、全て本発明の保護範囲に含まれる。
【0017】
図1~
図6を参照する。本発明に提供されるマイクロナノバブラーの1つ目の実施例において、マイクロナノバブラーは、筒状を呈する固定カバー1を含み、固定カバー1に切断メッシュ2と、泡立てプレート3と、ガスケット4とが設けられている。ガスケット4に第1の加圧孔5が開設され、泡立てプレート3に第2の加圧孔6が開設され、第1の加圧孔5と第2の加圧孔6とが連通する。第1の加圧孔5と第2の加圧孔6とは同一直線に位置し、第2の加圧孔6の内径は第1の加圧孔5の内径よりも大きい。液体の第1の加圧孔5におけるプレッシャーは第2の加圧孔6におけるプレッシャーよりも大きく、これによって、空気は第2の加圧孔6に吸い込まれる。
泡立てプレート3は切断メッシュ2とガスケット4との間に位置し、切断メッシュ2は泡立てプレート3における固定カバー1の吐水端に近い側に位置する。
固定カバー1に吸気孔8が開設され、固定カバー1の内壁に止めリング9が設けられ、切断メッシュ2が止めリング9に当接し、固定カバー1の外側壁に、リング状を呈する、固定カバー1を固定するための支持具10が設けられている。
ハウジング21の内壁にリング状の突起22が設けられ、支持具10がリング状の突起22に係合可能であり、ハウジング21の一端が吐水管のネジに接続される。
固定カバー1をハウジング21に係合し、蛇口を開けると、水流が第1の加圧孔5、第2の加圧孔6、切断メッシュ2を通過して流出し、流通中で水に負圧が生じる。ガスケット4と泡立てプレート3は完全に滑らかなものではないので、ガスケット4と泡立てプレート3との間に隙間があり、ガスが固定カバー1の吐水端から、ハウジング21と固定カバー1との間の隙間、吸気孔8、ガスケット4と泡立てプレート3との間の隙間を通過して第2の加圧孔6に入り込んで、第2の加圧孔6において水流と混合し、空気が混入された水流が第2の加圧孔6から流出する。すると、圧力は瞬間的に低下し、空気が混入された水流は、切断メッシュ2により切断されてからマイクロナノバブルが生じ、マイクロナノバブラーを取り換える工程では、ハウジング21を取り換えるステップを省略できる。これによって、マイクロナノバブラーを容易に既存のハウジング21に直接固定でき、取り換えるためのコストが低くなる。
複数の位置規制用バー11が固定カバー1の外側壁に一体的に設けられ、吸気孔8は複数であり、吸気孔8と位置規制用バー11とは互いに離間して設けられている。位置規制用バー11は、ハウジング21の内壁に当接し、固定カバー1を固定することによって、固定カバー1の揺れを抑制し、吸気孔8と吸気チャネル7における目詰まりの発生が減少され、吸気過程がより均一となり、吸気効率が向上する。
ガスケット4に複数の固定用突起12が固定接続され、固定用突起12ごとに、ガスケット4から離れた側に傾斜面13が設けられ、固定用突起12が吸気孔8に係合可能である。切断メッシュ2と、泡立てプレート3とを順に固定カバー1に入れて、ガスケット4を押圧し、固定用突起12が吸気孔8に係合されることによって、泡立てプレート3が固定される。
ガスケット4における泡立てプレート3から離れた側にろ過メッシュ14が設けられている。ろ過メッシュ14によって、水における不純物をろ過し、吸気チャネル7における目詰まりの発生が減少される。
ろ過メッシュ14にゴムリング15が固定接続され、ガスケット4における泡立てプレート3から離れた側に固定リング16が設けられ、ゴムリング15が固定リング16に外嵌されている。固定リング16によってろ過メッシュ14を固定することで、ろ過メッシュ14が変位することが減少される。
ガスケット4における泡立てプレート3に近い側に第1の凹溝17が開設されている。第1の凹溝17によって水流のプレッシャーを低下させ、吸気チャネル7における水流の目詰まりが減少される。泡立てプレート3におけるガスケット4から離れた側に第2の凹溝18が開設されている。水流は第2の加圧孔6を流れ、第2の凹溝18において空気と十分に混合するとともに、切断メッシュ2との接触面積が大きくなり、切断効率が向上する。
切断メッシュ2は2つ以上であり、切断メッシュ2の間にも、切断メッシュ2と泡立てプレート3との間にもストッパーリング19が設けられている。ストッパーリング19ごとに、内壁に支持バー20が設けられ、前記支持バー20とストッパーリング19とは同一平面に位置する。ストッパーリング19と支持バー20によって、切断メッシュ2の間にも、切断メッシュ2と泡立てプレート3との間にも隙間があり、水流と気泡とは十分に混合され、マイクロナノバブルの発生効率が向上する。
かかるマイクロナノバブラーは、蛇口、シャワーヘッド等の吐水デバイスの分野に適用できる。
【0018】
作動原理:
固定カバー1をハウジング21に係合し、蛇口を開けると、水流が第1の加圧孔5、第2の加圧孔6、切断メッシュ2を通過して流出し、流通中で水に負圧が生じる。すると、ガスが固定カバー1の吐水端から、ハウジング21と固定カバー1との間の隙間、吸気孔8、吸気チャネル7を通過して第2の加圧孔6に入り込んで、第2の加圧孔6において水流と混合し、空気が混入された水流が第2の加圧孔6から流出する。すると、圧力は瞬間的に低下し、空気が混入された水流は、切断メッシュ2により切断されてからマイクロナノバブルが生じる。このため、マイクロナノバブラーを取り換える工程では、ハウジング21を取り換えるステップを省略でき、これによって、マイクロナノバブラーを容易に既存のハウジング21に直接固定でき、取り換えるためのコストが低くなる。
位置規制用バー11は、ハウジング21の内壁に当接し、固定カバー1を固定することによって、固定カバー1の揺れを抑制し、吸気孔8と吸気チャネル7における目詰まりの発生が減少され、吸気過程がより均一となり、吸気効率が向上する。
【0019】
実施例2
本実施例は、泡立てプレート3に吸気チャネル7が開設され、吸気チャネル7は、吸気孔8と連通するストリップ状の溝である点で、実施例1と異なる。吸気孔8における空気はストリップ状の溝に直接入り込み、吸気効率が高く、途中では折曲がることはない。吸気チャネル7は4つであり、一端が第2の加圧孔6と連通する。
【0020】
作動原理:
ガスは吸気チャネル7を通過して第2の加圧孔6に入り込み、吸気過程に目詰まりが発生しにくく、これによって、吸気をより安定化させる。
【0021】
実施例3
本実施例は、ガスケット4の外周面に沿って固定用突起12が均等に4つ設けられることによって、固定用突起12が吸気孔8に係合可能である点で、実施例1と異なる。
【0022】
作動原理:
固定用突起12を吸気孔8に係合することによって、ガスケット4が固定される一方、ガスは係合されていない吸気孔8から入り込むことができる。
当業者にとっては、本発明は前記の例示的な実施例の詳細に限定されず、本発明の精神又は基本的な特徴から逸脱することなく、その他の具体的な形態で本発明を実現できることは明らかである。したがって、いずれの点においても、実施例は制限的なものではなく、例示的なものと見なすべきである。本発明の範囲は、前記の説明ではなく、添付の特許請求の範囲に限定されているので、特許請求の範囲と等価な要件の意味と範囲に入っている全ての変形を本発明に包含させることが意図される。特許請求の範囲におけるいずれの図面の符号も、かかる特許請求の範囲を制限するものと見なすべきではない。
【符号の説明】
【0023】
1 固定カバー
2 切断メッシュ
3 泡立てプレート
4 ガスケット
5 第1の加圧孔
6 第2の加圧孔
7 吸気チャネル
8 吸気孔
9 止めリング
10 支持具
11 位置規制用バー
12 固定用突起
13 傾斜面
14 ろ過メッシュ
15 ゴムリング
16 固定リング
17 第1の凹溝
18 第2の凹溝
19 ストッパーリング
20 支持バー
21 ハウジング
22 リング状の突起