(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-15
(45)【発行日】2024-02-26
(54)【発明の名称】モップ収納ケース
(51)【国際特許分類】
A47L 13/51 20060101AFI20240216BHJP
【FI】
A47L13/51
(21)【出願番号】P 2020006978
(22)【出願日】2020-01-20
【審査請求日】2022-12-05
(31)【優先権主張番号】P 2019164773
(32)【優先日】2019-09-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000133445
【氏名又は名称】株式会社ダスキン
(74)【代理人】
【識別番号】100106518
【氏名又は名称】松谷 道子
(74)【代理人】
【識別番号】100184343
【氏名又は名称】川崎 茂雄
(72)【発明者】
【氏名】西村 和竹
(72)【発明者】
【氏名】足立 知志
【審査官】新井 浩士
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-043124(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第109700398(CN,A)
【文献】特開2011-217859(JP,A)
【文献】登録実用新案第3131381(JP,U)
【文献】中国特許出願公開第105266734(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47L 13/50-13/62
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
使用時において払拭部と柄部とが略T字型を構成しているモップを、前記払拭部と前記柄部とが略I字型を構成するように変形して且つ前記払拭部を下にして、立てて収納するための、モップ収納ケースであって、
上開きの開口を有する縦長の容器と、
前記容器に対して着脱自在に、前記容器内に収容された、メッシュ部と、
を有しており、
前記メッシュ部は、メッシュ板と、該メッシュ板を保持する保持体と、を有しており、
前記容器から取り出された状態の前記メッシュ部は、前記メッシュ板が前記払拭部のための掻き取り板として機能し且つ前記保持体が前記メッシュ板の背後において塵埃受け部として機能する、塵取りとして、機能するようになっており、
前記容器に収容された状態の前記メッシュ部は、前記メッシュ板が略I字型の前記払拭部のための掻き取り板として機能するようになっており、
前記容器は、前記メッシュ部を収容した状態で、前記開口を通して前記払拭部を収納するようになって
おり、
前記保持体は、前記容器に収容された状態で前記容器の前記開口に内嵌する枠体部を、有している、
ことを特徴とするモップ収納ケース。
【請求項2】
前記メッシュ部が、前記容器の前記開口を通して前記容器に対して着脱されるようになっている、
請求項1記載のモップ収納ケース。
【請求項3】
前記容器が、前記容器を傾斜状態で維持する傾斜維持機構を有している、
請求項1又は2に記載のモップ収納ケース。
【請求項4】
前記メッシュ板が、前記容器の横方向に沿って湾曲した、湾曲形態を有している、
請求項1~3のいずれか一つに記載のモップ収納ケース。
【請求項5】
前記メッシュ板が、前記容器の横方向に沿って傾斜した、平面形態を有している、
請求項1~3のいずれか一つに記載のモップ収納ケース。
【請求項6】
前記メッシュ板が、前記払拭部の長手方向寸法と同等以上の長さ寸法を有している、
請求項1~5のいずれか一つに記載のモップ収納ケース。
【請求項7】
前記メッシュ板が、前記保持体に対して着脱自在である、
請求項1~6のいずれか一つに記載のモップ収納ケース。
【請求項8】
前記枠体部は、枠本体と、前記枠本体によって囲まれた枠開口部と、を有しており、
前記枠開口部の縦方向外側の径は、縦方向内側の径よりも小さく設定されている、
請求項
1~7のいずれか一つに記載のモップ収納ケース。
【請求項9】
前記枠本体の内周面は、前記枠開口部の縦方向内側から縦方向外側に向けて漸次小さくなるように、傾斜しており、且つ、縦方向内縁に段差を有していない、
請求項8記載のモップ収納ケース。
【請求項10】
前記容器は、底部に、メッシュ仕切板で隔離された塵埃蓄積空間を、有している、
請求項1~
9のいずれか一つに記載のモップ収納ケース。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、モップを立てて収納するためのモップ収納ケースに関する。
【背景技術】
【0002】
清掃具に付着した塵埃を除去するための塵埃掻き取り部を備えた塵取りは、公知である(特許文献1~3)。しかしながら、それらは、モップを対象とした塵取りとしては、使い勝手の良いものではない。一方、モップに付着した塵埃を除去するための塵埃掻き取りケースは、公知である(特許文献4、7)。しかしながら、それは、塵取り機能及び収納機能を有してはいない。更に、モップを収納するケースは、公知であるが(特許文献5、6)、それらは、塵取り機能を有してはいない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】実開昭60-2463号公報
【文献】登録実用新案第3003410号公報
【文献】特許第6315466号公報
【文献】特開2015-142897号公報
【文献】特許第5632639号公報
【文献】特許第5632640号公報
【文献】実用新案登録第3131381号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
公知の塵取り及び収納ケースは、モップに関して一長一短のものであった。そこで、モップを小スペースで収納できる収納機能だけでなく、塵埃掻き取り機能及び塵取り機能も発揮できる収納ケースがあれば、非常に有益であると考えられる。
【0005】
本発明は、そのような有益なモップ収納ケースを提供することを、目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、使用時において払拭部と柄部とが略T字型を構成しているモップを、前記払拭部と前記柄部とが略I字型を構成するように変形して且つ前記払拭部を下にして、立てて収納するための、モップ収納ケースであって、
上開きの開口を有する縦長の容器と、
前記容器に対して着脱自在に、前記容器内に収容された、メッシュ部と、
を有しており、
前記メッシュ部は、メッシュ板と、該メッシュ板を保持する保持体と、を有しており、
前記容器から取り出された状態の前記メッシュ部は、前記メッシュ板が前記払拭部のための掻き取り板として機能し且つ前記保持体が前記メッシュ板の背後において塵埃受け部として機能する、塵取りとして、機能するようになっており、
前記容器に収容された状態の前記メッシュ部は、前記メッシュ板が略I字型の前記払拭部のための掻き取り板として機能するようになっており、
前記容器は、前記メッシュ部を収容した状態で、前記開口を通して前記払拭部を収納するようになっており、
前記保持体は、前記容器に収容された状態で前記容器の前記開口に内嵌する枠体部を、有している、
ことを特徴としている。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、モップを小スペースで収納できる収納機能だけでなく、塵埃掻き取り機能及び塵取り機能も発揮できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】モップを収納した状態の本発明の一実施形態のモップ収納ケースを示す斜視図である。
【
図5】モップ収納ケースが容器とメッシュ部とに分離された状態を示す斜視図である。
【
図6】横に倒されたメッシュ部が保持体とメッシュ板とに分離された状態を示す斜視図である。
【
図8】
図6における保持体のVIII矢視部分図である。
【
図13】モップ収納ケースを傾斜させる様子を示す側面図である。
【
図14】モップを収納したモップ収納ケースをリビングに配置した様子を示す図である。
【
図15】モップ収納ケースを塵取りとして使用する様子を示す図である。
【
図17】モップ収納ケースを傾斜させて使用する様子を示す図である。
【
図18】傾斜したモップ収納ケースで払拭部の塵埃を掻き取る様子を示す図である。
【
図19】塵埃蓄積空間の別の例を示す縦断面図である。
【
図22】
図20のモップを用いる場合のモップ収納ケースのメッシュ部を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図1は、モップを収納した状態の本発明の一実施形態のモップ収納ケースを示す斜視図である。このモップ収納ケース10は、モップ20を収納しており、垂直に立っている。
図2は、使用時のモップ20を示す斜視図である。
図3は、収納時のモップ20を示す斜視図である。モップ20は、多数のパイルを有する払拭部201と、払拭部201を支持する柄部202と、を有している。払拭部201は、柄部202の先端において、矢印R1のように回動可能に支持されている。モップ20は、使用時においては、
図2に示されるように、払拭部201と柄部202とが略T字型を構成しており、収納時においては、
図3に示されるように、払拭部201と柄部202とが略I字型を構成している。すなわち、モップ20は、略T字型と略I字型との間で変形するようになっている。そして、モップ20は、略I字型の状態で且つ払拭部201を下にして、
図1に示されるように、収納ケース10に、立てて収納されている。モップ20は、収納ケース10の縦方向(Y方向)に移動させることによって、収納ケース10に出し入れされる。収納ケース10には、払拭部201の全部が収納されている。
【0010】
図4は、収納ケース10の斜視図である。収納ケース10は、
図5に示されるように、容器1とメッシュ部3とを有している。容器1は、横方向(Z方向)に沿った断面形状が正方形を有しており、すなわち、横断面正方形を有しており、縦長の形態を有しており、上開きの正方形の開口11を有している。メッシュ部3は、容器1内に収容されており、開口11を通してY方向に移動させることによって、開口11を通して、容器1に対して着脱されるようになっている。
【0011】
容器1から取り出されたメッシュ部3は、
図6に示されるように、横に倒して床面に置くことができる。ここでは、
図6に基づいて、メッシュ部3を説明する。メッシュ部3は、メッシュ板31と、メッシュ板31を保持する保持体32と、を有している。
【0012】
保持体32は、正方形の枠体部33と、Y方向に延びた底面板34及び背面板35と、を有している。枠体部33は、保持体32が容器1に収容された状態において容器1の開口11に内嵌する形態を、有している。保持体32において、底面板34は、枠体部33の第1辺部331に連結しており、背面板35は、第1辺部331に直交した第2辺部332に連結している。すなわち、枠体部33と底面板34と背面板35とは、一体となっている。
【0013】
メッシュ板31は、Z方向(すなわち容器1の横方向)に、すなわち、底面板34及び背面板35に沿うように、湾曲した、湾曲形態を、有しており、
図6のVII-VII断面図である
図7に示されるように、メッシュ板31と底面板34及び背面板35との間には、
図7に示されるように、空間300が構成されている。メッシュ板31は、上縁部311の両端の軸312が背面板35の上縁部の両端の軸受け351に支持されることにより、保持体32に、着脱自在に且つR2方向に回動可能に取り付けられている。メッシュ板31は、払拭部201の長手方向寸法L1と同等以上の長さ寸法L2を有している。
【0014】
図8は、
図6における保持体32のVIII矢視部分図である。枠体部33は、第1辺部331と第2辺部332と第3辺部333と第4辺部334とからなる枠本体330と、枠本体330によって囲まれた枠開口部335と、を有している。
図9は、
図6における枠体部33のIX矢視図である。
図10は、
図8における枠体部33のX矢視図である。枠体部33においては、枠開口部335の縦方向外側の径D1(
図6、
図9、
図10)が縦方向内側の径D2(
図8、
図10)よりも小さく設定されている。また、枠本体330の内周面、すなわち、各辺部の内面3310、3320、3330、3340は、縦方向内側から縦方向外側に向けて、すなわち、矢印Ya方向(
図6、
図8)に窄まるように、同等に、漸次、傾斜しており、これによって、枠開口部335は、D1<D2となっている。更に、内面3310は、底面板34に、段差無く、連続しており、内面3320は、背面板35に、段差無く、連続している。すなわち、内面3310、3320は、縦方向内縁に段差を有していない。枠本体330は、径D1の枠開口部335を囲む枠端面336を、有している。
【0015】
図11は、容器1の付属物を示す斜視図である。容器1は、メッシュ仕切板12及び傾斜維持機構13を備えている。メッシュ仕切板12は、
図12に示されるように、容器1に内嵌するとともに容器1内のリブ14に支持されることによって、容器1内に取り付けられており、これによって、容器1の底部に塵埃蓄積空間101を隔離している。傾斜維持機構13は、容器1の4つの側壁111、112、113、114の内の1つの側壁111の外面に設けられており、板状脚部材131が回動ピン132を介してピン受け133に支持されることによって、構成されている。傾斜維持機構13において、脚部材131は、
図13に示されるように、容器1の側壁111から離れるように所定角度αだけ回動すると、それ以上は回動しないようになっており、
図13の(c)に示されるように、容器1を傾斜した状態で支持するようになっている。所定角度αは、60~70度が好ましいが、他の角度でもよい。容器1が直立している状態において、脚部材131は、容器1の側壁111に沿って垂下した状態にあり、床面との間に隙間L3を有している。
【0016】
上記構成のモップ収納ケース10は、次のような作用効果を発揮できる。
(1)収納ケース10は、すなわち、メッシュ部3を収容した容器1は、
図3に示される略I字型のモップ20の払拭部201を、開口11を通して、収納できる。すなわち、収納ケース10は、略I字型のモップ20を、払拭部201を下にして、
図1に示されるように立てて収納できる。すなわち、収納ケース10は、収納機能を発揮できる。
【0017】
(2)収納ケース10は、モップ20を収納した状態で、
図14に示されるように、リビングの壁面に沿わせて、立てておくことができる。これによれば、モップ20を収納した収納ケース10を、他の家具等と違和感なく並べて配置でき、よって、モップ20を、変に目立つことなく、収納できる。
【0018】
(3)収納ケース10から、モップ20を取り出し、更に、メッシュ部3を取り出して、メッシュ部3を横に倒して床面に置くことにより、
図15に示されるように、メッシュ部3を塵取りとして使用できる。すなわち、収納ケース10は、塵取り機能を発揮できる。そして、その際、次のような作用効果を発揮できる。
【0019】
(3-1)メッシュ板31が払拭部201の長手方向寸法L1と同等以上の長さ寸法L2を有しているので、
図15の一部拡大図である
図16に示されるように、掃き集めた塵埃を払拭部201の全体を使ってそのままメッシュ部3へ掃き込むことができる。したがって、清掃効率を向上でき、また、モップ20の使い勝手を向上できる。
【0020】
(3-2)掃き集めた塵埃をメッシュ部3へ掃き込む際に、払拭部201をメッシュ板31に擦り付けることができる。これにより、払拭部201に付着している塵埃をメッシュ板31によって掻き取ることができる。すなわち、メッシュ板31は、掻き取り板として機能できる。したがって、払拭部201を良好な状態で使用し続けることができる。
【0021】
(3-3)メッシュ板31が湾曲形態を有しているので、塵埃を掃き込む際に、払拭部201をメッシュ板31に沿わせて滑らかに移動させることができる。したがって、モップ20の使い勝手を向上できる。
【0022】
(3-4)掃き込まれた塵埃及びメッシュ板31によって掻き取られた塵埃を、空間300へ落下させて貯めることができる。すなわち、保持体32は、塵埃受け部として機能できる。したがって、保持体32の空間300に掃き込まれた塵埃が払拭部201に再付着するのを防止でき、メッシュ板31の機能を継続して良好に維持でき、また、枠体部33を上にするようにメッシュ部3を立てることによって、空間300に貯められた塵埃を空間300から落下させてゴミ箱へ廃棄できる。
【0023】
(3-5)メッシュ板31を保持体32から離れるようにR2方向に回動させることにより、空間300に残った塵埃を手等によって掃き落とすことができる。
【0024】
(4)
図13に示されるように、収納ケース10を、傾斜維持機構13を用いて、傾斜させることができる。そして、
図17に示されるように、傾斜した状態の収納ケース10内に、略I字型の状態のモップ20の払拭部201を挿し込んでY方向に進退させることができる。これによれば、
図18に示されるように、収納ケース10内において、払拭部201を、その自重によってメッシュ板31に適度に擦り付けることができ、払拭部201に付着している塵埃を収納ケース10内にて除去できる。すなわち、収納ケース10内のメッシュ板31は、払拭部201のための掻き取り板として機能できる。この場合、メッシュ板31は、容器1内において、傾斜した側に位置しているのが好ましい。なお、収納ケース10内における払拭部201の掻き取りは、傾斜維持機構13を用いなくても可能である。
【0025】
(5)収納ケース10内において、払拭部201から落下した塵埃及び払拭部201から掻き取られた塵埃を、塵埃蓄積空間101に貯めることができる。そして、貯められた塵埃を、収納ケース10からモップ20、メッシュ部3、及びメッシュ仕切板12を取り去った後に容器1を逆さにすることによって、廃棄できる。
【0026】
(6)塵埃蓄積空間101がメッシュ仕切板12によって隔離されているので、塵埃蓄積空間101に貯まった塵埃が収納ケース10に収納された払拭部201に再付着するのを防止できる。
【0027】
(7)容器1にメッシュ部3を取り付けた際に、枠体部33を容器1の開口11に内嵌させることができるので、容器1に対してメッシュ部3を安定して固定できる。
【0028】
(8)枠本体330の各辺部の内面3310、3320、3330、3340が内側から外側に向けて窄まるように傾斜しており、しかも、内面3310が底面板34に段差無く連続しており、内面3320も背面板35に段差無く連続しているので、収納されたモップ20を収納ケース10から引き出す際に、払拭部201が枠本体330に引っ掛かってしまうのを防止でき、よって、払拭部201を収納ケース10から円滑に取り出すことができる。
【0029】
(9)枠体部33の枠開口部335の外側の径D1が内側の径D2よりも小さく設定されているので、
図1に示されるように、収納されたモップ20の柄部202は、枠開口部335の縦方向外側の内縁3351に当接するところまでしか傾斜しない。したがって、収納されたモップ20の柄部202が大きく傾くのを防止でき、よって、収納されたモップ20の安定性、ひいてはモップ20を収納した収納ケース10の安定性を、向上できる。
【0030】
[変形構成]
(a)容器1の横断面形状は、正方形に限るものではなく、矩形であればよい。
【0031】
(b)メッシュ板31は、湾曲形態を有するものに限るものではなく、平面形態(
図22)を有するものでもよい。
【0032】
(c)塵埃蓄積空間101は、
図19に示されるように構成されてもよい。
図19は、容器1の縦断面図である。容器1の底部には、中央が窪んだ底板15が内嵌している。そして、メッシュ仕切板12は、容器1に内嵌するとともに底板15の周縁151に支持されることによって、容器1内に取り付けられており、これによって、底板15上に塵埃蓄積空間101を隔離している。この構成によれば、塵埃が底板15の窪みに溜まるので、塵埃を塵埃蓄積空間101から容易に掃き出すことができる。
【0033】
(d)上記実施形態のモップ20の払拭部201は、パイルによって払拭機能を発揮するようになっている。しかるに、本発明のモップ20の払拭部201は、払拭シートによって払拭機能を発揮するように構成されてもよい。
図20及び
図21は、その具体例を示している。すなわち、
図20及び
図21に示された払拭部201は、柄部202の先端に支持された平板基部2011と、平板基部2011の少なくとも一面側に保持された払拭シート2012と、からなっている。なお、平板基部2011は、柄部202の先端において、矢印R1のように回動可能に、且つ、矢印R1に対して直交した方向である矢印R2のように回動可能に、支持されており、よって、このモップ20も、上記実施形態のモップ20と同じく、略T字型と略I字型との間で変形するようになっている。但し、モップ20は、矢印R1方向へ回動することによって略I字型へ変形する。そして、このモップ20を用いる場合、メッシュ部3のメッシュ板31は、
図22に示されるように、湾曲形態ではなく、平面形態を有しているのが、好ましい。すなわち、メッシュ板31は、Z方向(すなわち容器1の横方向)に、すなわち、底面板34及び背面板35に沿うように、傾斜した、平面形態を、有しており、メッシュ板31と底面板34及び背面板35との間には、空間300が構成されている。なお、メッシュ部3の他の構成は、上記実施形態のメッシュ部3と同じである。このような構成によっても、上記実施形態と同様の効果を発揮でき、特に、払拭シート2012をメッシュ板31に擦り付けることができるので、払拭シート2012に付着している塵埃をメッシュ板31によって掻き取ることができ、更に、掻き取られた塵埃を空間300へ落下させることができ、これによって、掻き取られた塵埃が払拭シート2012に再付着するのを防止できる。
【産業上の利用可能性】
【0034】
本発明のモップ収納ケースは、モップを小スペースで収納できる収納機能だけでなく、塵埃掻き取り機能及び塵取り機能も発揮できるので、産業上の利用価値が大である。
【符号の説明】
【0035】
1 容器
10 モップ収納ケース
11 開口
12 メッシュ仕切板
13 傾斜維持機構
20 モップ
201 払拭部
202 柄部
3 メッシュ部
31 メッシュ板
32 保持体
33 枠体部
330 枠本体
335 枠開口部