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特許7438100印刷回路板を製造するための方法、装置及びシステム
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  • 特許-印刷回路板を製造するための方法、装置及びシステム 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-15
(45)【発行日】2024-02-26
(54)【発明の名称】印刷回路板を製造するための方法、装置及びシステム
(51)【国際特許分類】
   H05K 3/06 20060101AFI20240216BHJP
【FI】
H05K3/06 Q
H05K3/06 A
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2020504129
(86)(22)【出願日】2018-06-29
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-09-17
(86)【国際出願番号】 EP2018067715
(87)【国際公開番号】W WO2019020318
(87)【国際公開日】2019-01-31
【審査請求日】2021-05-18
(31)【優先権主張番号】102017212887.9
(32)【優先日】2017-07-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】504171628
【氏名又は名称】ゲブリューダー シュミット ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
(74)【代理人】
【識別番号】100103816
【弁理士】
【氏名又は名称】風早 信昭
(74)【代理人】
【識別番号】100120927
【弁理士】
【氏名又は名称】浅野 典子
(72)【発明者】
【氏名】シュミット, クリスティアン
【審査官】原田 貴志
(56)【参考文献】
【文献】特開平08-003767(JP,A)
【文献】特開平05-175637(JP,A)
【文献】特開平06-310856(JP,A)
【文献】特開平10-057877(JP,A)
【文献】特開2000-200958(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05K 3/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
気絶縁材料からのキャリア層、及びそれに付与された電気伝導層を有する基板(112)を処理することによって、印刷回路板を製造するための装置であって、
前記装置が、以下の(a)~(d)の特徴を有する装置:
(a)装置が、駆動システム(117,120)を持ち、それによって基板(112)が、回転されることができるか、又は装置が、かかる駆動システムに結合されていること;
(b)装置が、少なくとも一つのノズル(113)を持ち、それによって現像液及び/又はエッチング液が回転基板(112)に付与されることができること;
(c)装置が、ハウジング(129)を持ち、ハウジングが溝型の入口を有しており、この入口がハウジングを封止するために閉鎖されることができ、ハウジングが、処理室として作用し、それが、処理される基板(112)のための受器(111)が位置される内部空間を包囲すること;及び
(d)可動ノズル(113)が、旋回可能に又は変位可能に装着されているか、又は可動ノズル(113)が、旋回可能又は変位可能なアームに固定されていること。
【請求項2】
以下の(a)~(e)の追加の特徴のうちの少なくとも一つを有する、請求項に記載の装置:
(a)受器(111)が、基板(112)が配置される環状支持フレーム(110)を回転自在に装着するように構成されていること;
(b)装置が、基板のための受器を有する環状支持フレームを含むこと;
(c)装置が、複数のローラー及び/又はシャフト(117,118,119)を含み、その上で、回転するように設定された環状支持フレームの外周が回転できること;
(d)装置が、環状支持フレーム(110)が回転されるために環状支持フレーム(110)の外周(110e)に接線力を及ぼすことができる少なくとも一つの駆動シャフトを含むこと;及び
(e)装置が、環状支持フレームが回転平面において保持されるために二つ又は三つのガイドローラーを含むこと。
【請求項3】
以下の(a)~(b)の追加の特徴のうちの少なくとも一つを有する、請求項又はに記載の装置:
(a)ノズル(113)が、可動装着されており、このノズルによって、現像液及び/又はエッチング液が回転基板に付与されることができること;
(b)可動ノズル(113)が、レール中で変位可能であるように装着されていること。
【請求項4】
以下の(a)~(b)の追加の特徴のうちの少なくとも一つを有する、請求項のいずれかに記載の装置:
(a)ノズル(113)が、エッチング液リザーバーに、及び現像液リザーバーに、及び任意選択的にリンス媒体リザーバーに結合されていること;
(b)ノズル(113)及びエッチング液リザーバー及び現像液リザーバーが、多方弁によって互いに結合され、多方弁は、第一切換位置においてノズルへのエッチング液の移送経路をブロックし、かつノズルへの現像液の移送経路を開放し、多方弁は、第二切換位置においてノズルへのエッチング液の移送経路を開放し、かつノズルへの現像液の移送経路をブロックすること。
【請求項5】
以下の(a)~(b)の追加の特徴のうちの少なくとも一つを有する、請求項のいずれかに記載の装置:
(a)装置が、複数の不可動ノズル(126a,126b,126c)を持ち、回転基板(112)の回転軸に対するそれらの位置が、各不可動ノズルにおいて異なり、前記不可動ノズルが、リンス媒体リザーバーに結合されていること;及び
(b)装置が、複数の不可動ノズル(126a,126b,126c)を持ち、回転基板(112)の回転軸に対するそれらの位置が、各不可動ノズルにおいて異なり、前記不可動ノズルが、圧縮空気源に結合されていること。
【請求項6】
以下の(a)の追加の特徴を有する、請求項のいずれかに記載の装置:
(a)装置が、消費されたエッチング液及び/又は消費された現像液及び/又は消費されたリンス媒体のための出口(129b)を持つこと。
【請求項7】
請求項のいずれかに記載の特徴を有する印刷回路板を製造するための装置を含む、印刷回路板を製造するためのシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
以下に記載される発明は、電気絶縁材料からのキャリア層、及びそれに付与された電気伝導層を有する基板を処理することによって、印刷回路板を製造するための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
印刷回路板(即ち、PCB)は、電子構成要素のためのキャリアとして役立ち、電子構成要素の電気接触を保証する。ほとんどあらゆる電子装置が、一つ又は複数の印刷回路板を含む。
【0003】
印刷回路板は、前側及び後側を有する平坦なキャリア層であって、両方の側が、電気絶縁材料から構成される平坦なキャリア層、及び電子構成要素に電気的に接触するための、キャリア層の上に位置された電気伝導路を含む。例えば繊維強化プラスチック材料、プラスチックフィルム、又は積層紙が、絶縁材料として役立ちうる。電気伝導路は、通常、金属から構成される。
【0004】
最も簡単な場合には、キャリア層の一方の側だけが電気伝導路を与えられる。しかしながら、より複雑な回路に対しては、一つより多い電気伝導路面が要求されることが多い。これらの場合において、キャリア層の両側は、電気伝導路を与えられることができる。この例における二つの電気伝導路面の電気伝導路は、ほとんどスルーコンタクトによって電気的に相互接触される。この目的のため、穴がキャリア層中にせん孔され、せん孔穴の壁は、例えばメタライズされることができる。
【0005】
電気絶縁材料からのキャリア層に加えて、それに付与された電気伝導層を持ち、電気伝導路が電気伝導層から形成される基板は、印刷回路板の製造における最初の基板として役立つ。これは、フォトレジストを使用する多段階フォトリソグラフィック法で実施され、現像液中のその溶解性は、放射線によって、特にUV放射線によって影響されることができる。
【0006】
電気伝導路を形成するための通常の方法の場合では、最初の材料の電気伝導層は、フォトレジストからの層によってマスクされる。フォトレジストからの層は、例えば最初の材料の電気伝導層の上に積層されることができる。フォトレジストからの層は、続いて露光工程で放射線にさらされ、そこで露光マスクによって層の部分領域が、放射線に対するいかなる露光からも保護される。使用されるフォトレジスト及び使用される現像液に依存して、フォトレジストからの層の露光又は未露光の部分領域は、露光工程後に現像液中で溶解可能であり、続く工程で除去されることができる。この続く工程においては、最初の材料の電気伝導層の部分領域の現像工程があり、さらに続く工程においては、エッチング工程があり、湿式化学によって除去され、むき出しにされる。電気伝導層の残りの蒸着物は、所望の電気伝導路構造を形成する。前記電気伝導路構造は、任意選択的にむき出しにされ、蒸着工程で、例えば好適な金属の蒸着によって補強されることができる。
【0007】
各化学処理後の基板は、一般的にリンス工程においてリンス媒体、例えば高純度の脱イオン水で処理される。乾燥工程は、任意選択的にリンス工程の後でかつ基板が次の処理工程を受ける前に行なわれる。
【0008】
多段階フォトリソグラフィック法、特に現像工程に隣接するエッチング、リンス、蒸着工程もまた、原則としてバッチ法の文脈で又はインライン法の文脈で実施されることができる。
【0009】
バッチ法の場合、処理される基板は、複数の浴で連続的に処理され、それは、各浴において異なる化学処理媒体を含む。基板は、任意選択的に一つの浴から次の浴へと自動的な方法で移動されることができるが、個々の処理中の前記基板の位置は、一般的に変更されない。従って、前記基板は、連続的に処理ラインに沿って動かない。
【0010】
対照的に、インライン法は、より厳密な時間順序を保証する。前記インライン法では、処理される基板は、処理ラインに沿って実質的に連続的な方法で移動される。それゆえ、インライン法は、連続法として言及されることが多い。前記基板は、ほとんどの場合においてローラートラックフィールドを横切ってコンベヤベルトで搬送され、互いに厳密に分離されていない処理ラインの連続処理区域における前記基板は、ローラートラックフィールドを残す必要なしで様々な化学及び物理条件を受ける。かかる区域の一例は、DE102005011298A1の図2に示されている。しかしながら、基板が保持設備で固定されること、そして保持設備が処理ラインに沿って移動されることも可能である。ローラートラックフィールドは、この場合において必ずしも要求されない。
【0011】
この目的のために好適な保持設備は、DE102009049905A1から公知である。この保持設備は、矩形フレームを含み、その中に印刷回路板が固定されることができる。移送スライド(これによって、保持設備は、処理ラインに沿って移送されることができる)は、フレームの二つの外部長手方向端に配置されており、処理セクション中に通過され、その中でクリーニング工程又はエッチング工程、又は任意選択的に金属蒸着によるコーティング工程も、実施される。かかる保持設備の使用は、極めて薄い印刷回路板を製造する場合に特に有利である。
【0012】
バッチ法とは反対に、インライン法は、消費された処理媒体及びリンス媒体の交換が方法を妨げることなしに連続的な態様で容易に実施されることができるという大きな利点を有する。しかし、欠点もある。直線的な方法管理のために、処理されるべき基板は、設備(例えば、ノズル)を通過し、それによって基板は、処理ラインに沿って正確に一度、エッチング液をスプレーされる。所望のエッチング結果が達成されるために、多くの場合、極めて多くのノズルが設置されなければならない。前記ノズルは、基板によって連続的に通過される。これは、エッチング設備、及びそれを備えた処理ラインのコストを潜在的に大きく増大させる。基板がノズルを通過する速度を抑制することは、考えられる代替策である。しかし、これは、特にエッチング及び現像工程の場合は好都合な手段ではなく、いずれにせよ処理ラインにおけるボトルネックをしばしば表わす。
【発明の概要】
【0013】
本発明は、特にエッチング工程及び現像工程における改良によって区別される、印刷回路板の製造に対する最適化されたアプローチを与えるという目的に基づいている。
【0014】
この目的を達成するために、本発明は、請求項1に規定される特徴を有する方法、請求項7に規定される特徴を有する装置、及び請求項14に規定される特徴を有するシステムを提案する。本発明の追加の特徴は、従属請求項の主題である。
【0015】
本発明の方法は、印刷回路板を製造するために役立つ。電気絶縁材料からのキャリア層、及びそれに付与された電気伝導層を有する基板(以下、「印刷回路板」とも称される)の処理が、ここで実施される。ここでの基板の処理は、以下のことからなる群からの処理工程の一部又は全部を含む:
メタライズ工程で金属層を基板に化学的に又は電気的に付与すること;
ボーリング工程で穴を基板中に含めること;
コンタクト工程で基板中に含められた穴をスルーコンタクト(through-contacting)すること;
マスキング工程でフォトレジストからの層を電気伝導層に付与すること;
露光工程で露光マスクを使用してフォトレジストを露光すること;
現像工程でフォトレジストからの層の露光又は未露光領域を除去して、その領域で電気伝導層をむき出しにすること;
エッチング工程で電気伝導層のむき出し領域を除去すること;
リンス工程で基板をクリーニングすること;及び
乾燥工程で基板を乾燥すること。
【0016】
方法は、ここでは示していないさらなる処理工程も任意選択的に含むことができる。述べられる工程の多く(例えば、リンス工程及び乾燥工程)は、繰り返し実施されることができる。前記リンス工程及び乾燥工程は、現像工程及びエッチング工程の両方に潜在的に接続される。
【0017】
最初に述べた工程(特に、ボーリング工程、コンタクト工程、マスキング工程、及び露光工程)の範囲の点では、本発明は公知の方法と相違しない。しかし、相違点は、現像工程、エッチング工程、又はこれらの両方の工程に関して生じることができる。さらに、相違点は、リンス工程及び/又は乾燥工程に関しても生じることができる。
【0018】
本発明による方法は、現像工程及び/又はエッチング工程を実施するために基板が回転され、かつ現像液及び/又はエッチング液が少なくとも一つのノズルによって回転基板に付与されることによって特に区別される。要するに、現像工程及びエッチング工程の両方が、回転基板によって実施されることができる。
【0019】
このアプローチは、多数の利点と関連している。回転するため、基板の個々の領域は、ノズルの有効範囲を一度だけではなく何度も通過する。従って、使用されるノズルは、冒頭で論じた直線的な方法管理の場合のノズルよりもずっと効率的に使用されることができる。その結果、同じ結果が達成されるために、より少ない数のノズルしか要求されない。これは、経済的であるとして見られる極めて高級な高価なノズルの使用を可能にする。使用されるエッチング液及び現像液の変更は要求されない。従来のエッチング工程及び現像工程の場合にも使用されているのと同じ化学薬品が使用されることができる。それにもかかわらず、化学薬品の再循環における驚くべき有意な減少が、比較実験で観察されている。また、回転基板への現像液及び/又はエッチング液の付与は、比較的空間節約的な態様で実施されることができるので、有意に少ない量の排気のみが生じる。
【0020】
方法は、基板が、基板とともに回転される環状支持フレームに配置される場合、特に有利な形態で実施されることができる。基板は、支持フレームに直接固定されることが可能である。しかし、前記基板はまず、基板とともに環状支持フレームに配置される保持設備の矩形フレームに固定されることができる。これは、上流の処理工程のための基板が、例えば連続法によって作動される処理ラインにおいて実施される処理工程のために保持設備中に固定されなければならない場合に特に好都合であることができる。
【0021】
本発明の方法において処理されるべき矩形の印刷回路板は、以下の寸法を有することが特に好ましい:
- 厚さ:1μm~10mm;
- 長さ:700mm以下;
- 幅:700mm以下。
【0022】
現像工程及び/又はエッチング工程を実施するための基板は、処理室に移動されることが特に好ましい。これらの工程のうちの一つ、又は両方の工程が連続的に、前記処理室において実施されることができる。
【0023】
好ましくは、処理室中の基板は、環状支持フレームに接線力を及ぼすことができる駆動システムによって回転される。
【0024】
原則として、現像工程及び/又はエッチング工程は、水平方向に整列された基板、及び鉛直方向に整列された基板の両方で実施されることができる。しかし、特に好ましい実施形態では、処理室中の基板は、鉛直方向に、特に環状支持フレームとともに整列される。次に、現像工程及び/又はエッチング工程は、鉛直方向に整列された回転する基板で完了される。
【0025】
より複雑な回路については、一つより多い電気伝導路面を有する印刷回路板が要求されることが冒頭で指摘されている。本発明の方法は、かかる印刷回路板の製造のためにも好適である。この目的のために、前側及び後側を有するキャリア層を含み、各側において一つの電気伝導層が、前記前側及び前記後側に付与される基板が処理される。かかる基板は、本明細書中では、両側被覆基板とも称される。
【0026】
本発明では、これらの場合において、基板の前側及び後側が、特に処理室において、現像工程及び/又はエッチング工程を同時に受けることが好ましい。特に好ましくは、前側が、第一ノズルによって現像液及び/又はエッチング液をスプレーされ、後側が、第二ノズルによって現像液及び/又はエッチング液をスプレーされる。
【0027】
前側及び後側の同時処理は、上述の基板の鉛直方向の整列において特に有利である。水平方向の整列の場合、平坦な基板の上側に液たまりが形成されることがあり得る。それにより、均一でない処理結果が生じ得る。対照的に、鉛直方向の処理の場合は、スプレーされた現像液又はエッチング液は、均一に流れ落ちる。処理強度は、前側と後側で同一になるように維持されることができる。
【0028】
特に好ましい実施形態では、エッチング工程に加えて、直前及び/又は直後のリンス工程もまた、処理室で実施されるか、及び/又は現像工程に加えて、直前及び/又は直後のリンス工程もまた、処理室で実施されることができる。従来技術から公知のように、好ましくは脱イオン水がリンス媒体として使用される。
【0029】
特に有利には、リンス工程のうちの一つに加えて、直後の乾燥工程もまた、処理室で実施されることができる。
【0030】
両側を被覆された基板の処理における追加のリンス工程及び追加の乾燥工程は、現像工程及び/又はエッチング工程と同様に、基板の前側及び後側で同時に実施されることができる。この目的のために、複数のノズルが与えられることができ、これらのノズルによって、前側及び後側が同時に、リンス媒体及び/又は圧縮空気と衝突されることができる。
【0031】
上述の説明から、処理ラインに沿ったインライン法の場合、連続処理セクションにおいて実施される極めて多数の処理工程は、本発明の方法によれば、一つの同じ処理室中で実施されることができることが明らかになる。例えば、以下のことが連続して実施されることができる:
- 基板は、処理室に移動されて、回転されることができる;
- 現像液は、回転基板に付与されることができる;
- 回転基板は、リンス媒体でクリーニングされることができる;
- クリーニングされた回転基板は、エッチング液で処理されることができる;及び
- エッチング液での処理後の回転基板は、リンス媒体で一度以上クリーニングされることができる。
【0032】
特に好ましい実施形態では、本発明の方法は、以下の工程の一つ又は両方によって区別される。
- 基板が、現像工程及び/又はエッチング工程が実施されるために、連続法又はバッチ法によって操作される処理ラインから逸脱される(diverted)こと;及び
- 基板が、現像工程及び/又はエッチング工程を実施した後、連続法又はバッチ法によって操作される処理ラインに戻されること。
【0033】
従って、好ましくは、例えばマスキング工程及び露光工程は、インライン法の異なる処理セクションで実施されることができ、基板は、現像工程及びエッチング工程、並びにエッチング工程の後に続く挿入されたリンス工程のために、処理ラインから逸脱されることができる。所望の続く工程(例えば、最終乾燥工程)は、再びインライン法として実施されることができる。
【0034】
しかし、原理的には、乾燥工程も処理室中で回転基板上で実施されることが考えられ、任意選択的にはこの方が好ましくすらある。
【0035】
特に有利には、現像液及び/又はエッチング液は、可動ノズルによって回転基板に付与される。この目的のためのノズルは、アームに固定されることが好ましい。
【0036】
好ましい実施形態では、回転基板の回転軸に対する少なくとも一つのノズルの位置は、現像工程及び/又はエッチング工程を実施するときに変化される。この目的のために、ノズルは、例えば旋回可能な及び/又は変位可能なアームに固定されることができ、これにより以下に説明されるように、ノズルも位置の変動が、アームの旋回運動及び/又は変位によって生じることができる。これは、基板のそれぞれの点が上方から垂直にスプレーされることができるという利点を有する。これは、最適かつ均一なスプレー効果を保証する。
【0037】
代替的に、現像液及び/又はエッチング液が複数の不可動ノズルによって回転基板に付与されることも可能である。この場合、回転基板の回転軸に対するノズルの位置は、各ノズルにおいて異なる。しかし、方法のこの変形例は、それほど好ましくない。
【0038】
原則として、リンス媒体は、現像液及びエッチング液と同様に、可動ノズルによって基板に付与されることができる。しかし、好ましい実施形態では、現像工程及び/又はエッチング工程の完了後、リンス媒体が、複数の不可動ノズルによって回転基板に付与され、回転基板の回転軸に対する不可動ノズルの位置が、各不可動ノズルにおいて異なる。好ましくは、この目的のためのノズルは、支持アームの上に列で固定される。
【0039】
複数の不可動ノズルは、リンス工程の完了後に基板をブロー乾燥するためにも使用されることができる。この目的のために、前記ノズルは、例えば圧縮空気源と結合されることができる。
【0040】
本発明の装置は、本発明の方法を実施するために特に好適であり、以下の特徴によって区別される:
- 装置が、駆動システムを持ち、それによって基板が、回転されることができるか、又は装置が、かかる駆動システムに結合されていること;及び
- 装置が、少なくとも一つのノズルを持ち、それによって現像液及び/又はエッチング液が回転基板に付与されることができること。
【0041】
好ましい実施形態では、液体が付与されるための出口を除いて、超音波発生器を含む超音波ノズルが、ノズルとして使用されることができる。発生された超音波は、ノズルから出る液体によって基板に伝えられ、エッチング及び現像手順を有意に加速させることができる。
【0042】
特に好ましくは、装置は、ハウジングを持ち、それが、処理される基板のための受器が位置される内部空間を包囲する。受器を有するハウジングの内部空間は、上述の処理室として役立つことができる。
【0043】
上述のように、本発明の方法を実施している間、基板が保持設備に固定されることが有利であり得る。さらに、基板、又は基板が固定された保持設備は、前記基板が現像工程及び/又はエッチング工程の実施のために回転される前に、環状支持フレームに配置されることが有利であり得る。環状支持フレームは、装置の構成要素であるか、又は交換可能なフレームであることができ、それぞれの場合に、処理されるべき基板とともに装置に導入されることができる。
【0044】
従って、環状支持フレームが、装置の構成要素である場合、環状支持フレーム自体は、処理される基板のための受器を有することができる。処理される基板は、まず保持設備に固定されることができ、保持設備は次に環状支持フレームの受器の中に配置されることができる。代替的に、処理される基板は、環状支持フレームの受器の中に直接固定されることができる。
【0045】
従って、受器としての環状支持フレームが処理される基板とともに装置中に導入される場合、好ましくは受器は、装置中に環状支持フレームを回転自在に装着するように構成される。
【0046】
環状支持フレームが使用される場合、好ましい実施形態においては、環状支持フレームが装置の構成要素であるかどうかにかかわらず。装置は、複数のローラー及び/又はシャフトを含み、その上で環状支持フレームの外周が回転できる。
【0047】
環状支持フレームの使用において、さらに好ましくは、装置は、環状支持フレームが回転されるために環状支持フレームの外周に接線力を及ぼすことができる少なくとも一つの駆動シャフトを含む。
【0048】
一つの好ましい実施形態では、装置は、少なくとも一つの上述の駆動シャフトを含み、さらに、環状支持フレームが回転平面において保持されるために二つ又は三つのガイドローラーを含む。ガイドローラー、及び少なくとも一つの駆動シャフトも、ばね態様で設置されることができる。
【0049】
ガイドローラー、及び少なくとも一つの駆動シャフトの両方は、包囲するくぼみを有することができ、特に包囲する溝タイプのくぼみを有することができ、その中で環状支持フレームの外周が回転することができる。
【0050】
特に好ましくは、駆動シャフト及びガイドローラーは、環状支持フレーム(これは、内部空間中に鉛直方向に配置されている)の外周が、前記フレームが回転するにつれて駆動シャフト及びガイドローラー上で回転できるように、内部空間中に配置される。
【0051】
好ましくは、本発明による装置の駆動システムは、上述の駆動シャフトを含む。駆動システムはさらに、モーター、及びモーターを駆動シャフトに結合させるための駆動ユニットを任意選択的に含むことができる。
【0052】
好ましくは、少なくとも一つのノズルが、可動装着されており、特に、旋回可能に又は変位可能に装着されており、このノズルによって、現像液及び/又はエッチング液が回転基板に付与されることができる。この目的のため、前記ノズルは、特に旋回可能な又は変位可能なアームに固定されることができる。しかし、少なくとも一つのノズルが、レール中で変位可能であるように装着されることも可能である。
【0053】
好ましい実施形態では、装置は、旋回可能な又は変位可能なアームを旋回又は変位させるように構成された、又は装着されたノズルをレールに対して変位可能であるように変位させるように構成された、又はかかる駆動システムに結合されたさらならなる駆動システムを含む。
【0054】
特に好ましい実施形態では、装置は、電子制御ユニットを含み、この電子制御ユニットは、両方の駆動システムに結合されており、駆動システムの機械的作用を相互に調節することができる(例えば、基板が回転する速度をノズルが旋回される速度に適合させることができる)。
【0055】
特に好ましい実施形態では、本発明による装置は、少なくとも二つのノズルを含み、それらのノズルによって、現像液及び/又はエッチング液は、回転基板に付与されることができる。ここで、装置内のノズルは、両側で被覆された基板の場合、その前側及び後側がノズルによって同時にスプレーされるような態様で配置される。例えば、少なくとも二つのノズルのうちの第一のものは、前記ノズルが基板の前側をスプレーすることができるような態様で配置されることができ、一方、少なくとも二つのノズルのうちの第二のものは、前記ノズルが基板の後側をスプレーすることができるような態様で配置されることができる。好ましくは、ノズルのそれぞれは、旋回可能な又は変位可能なアームに取り付けられる。
【0056】
特に好ましくは、この目的のための装置は、二重アームを有し、この二重アームは、それぞれの場合において二つの旋回可能な又は変位可能なアームを有し、ノズルのうちの少なくとも一つは、前記アームのそれぞれに取り付けられる。原則として、二つのアームは、相互に独立して旋回可能又は変位可能であることができる。しかし、好ましくは、二つのアームは、共通の旋回軸に固定されており、アーム及びそこに取り付けられているノズルがそれぞれの旋回運動をともに実施するように、相互に対して平行に配列されている。
【0057】
好ましくは、二重アームのアームは、環状支持フレームが基板とともにその間で回転できるように相互に間隔を置かれている。好ましくは、アームに取り付けられたノズルは、前記ノズルのスプレー方向が、回転基板に対して垂直に指向されるように配列されている。
【0058】
本発明による装置は、最も典型的には、エッチング液リザーバー及び/又は現像液リザーバーに結合されており、そこからエッチング液及び/又は現像液が少なくとも一つのノズルに移送されることができる。装置はさらに、リンス媒体移送手段に任意選択的に結合されており、そこからリンス媒体が装置中へ、そして任意選択的にノズル中へ移送されることができる。
【0059】
ある好ましい実施形態では、装置は、専用のエッチング液移送手段及び/又は現像液移送手段を有し、それらによって、エッチング液及び/又は現像液がエッチング液移送手段及び/又は現像液移送手段からノズルへと移送されることができる。また、装置は、任意選択的にリンス媒体移送手段もさらに有し、それによって、リンス媒体がノズルへと移送されることができる。
【0060】
上述の説明から、好ましい実施形態では、ノズルは、エッチング液リザーバーに、及び現像液リザーバーに、及び任意選択的にリンス媒体リザーバーに結合されていることが既に暗示的に導かれる。
【0061】
特に好ましい実施形態では、ノズル及びエッチング液リザーバー及び現像液リザーバーが、少なくとも一つの弁、特に多方弁によって互いに結合され、多方弁は、第一切換位置においてノズルへのエッチング液の移送経路をブロックし、かつノズルへの現像液の移送経路を開放し、多方弁は、第二切換位置においてノズルへのエッチング液の移送経路を開放し、かつノズルへの現像液の移送経路をブロックする。リンス媒体リザーバーがノズルに追加的に結合される場合、特に、多方弁によって第三切換位置(この位置では、ノズルへのリンス媒体の移送経路のみが開放されている)においてノズルに追加的に結合される場合、ノズル及びもちろん基板は、現像工程とエッチング工程の間にリンス媒体でクリーニングされることができる。
【0062】
しかし、可動ノズルは、必ずしも基板をクリーニングすることが要求されない。むしろ、装置が、可動ノズル以外に、複数の不可動ノズルを持ち、回転基板の回転軸に対するそれらの位置が、各不可動ノズルにおいて異なり、前記不可動ノズルが、リンス媒体リザーバーに結合されていることが好ましい。従って、基板のクリーニングは、これらの不可動ノズルによっても実施されることができる。
【0063】
装置が、複数の不可動ノズルを持ち、回転基板の回転軸に対するそれらの位置が、各不可動ノズルにおいて異なり、前記不可動ノズルが、圧縮空気源に結合されていることがさらに好ましい。基板は、前記ノズルによって乾燥工程に供されることができる。
【0064】
好ましい実施形態では、装置は、複数の不可動ノズルを持ち、回転基板の回転軸に対するそれらの位置が、各不可動ノズルにおいて異なり、前記不可動ノズルが、リンス媒体リザーバー並びに圧縮空気源に結合されている。好ましくは、この結合は、多方弁によって実施され、この多方弁は、リンス媒体リザーバー及び圧縮空気源へのアクセスを選択的にブロックすることができる。
【0065】
不可動ノズルは、例えば、列で、不可動のしっかりと固定されたアームに取り付けられることができ、このアームは、回転基板の処理表面に対して平行になるように整列されており、これにより、全てのノズルが処理表面から同じ間隔を有することができる。
【0066】
特に好ましくは、装置は、消費されたエッチング液及び/又は消費された現像液及び/又は消費されたリンス媒体のための出口を持つ。この出口は通常、ハウジングの最下点に配置されている。出口は、放出される液体がそれぞれの意図される目的地へと供給されるために、多方弁に結合されていることができる。従って、ハウジングの内部空間は、多方弁によって、第一切換位置においては、消費された現像液のための容器に連結されることができ、そして第二切換位置においては、消費されたエッチング液のための容器に連結されることができる。もちろん、現像液が再循環法において現像液リザーバーにもう一度供給され、及び/又はエッチング液が再循環法においてエッチング液リザーバーにもう一度供給されることも考えられる。
【0067】
さらに好ましくは、処理室は、排気システムに結合されている。
【0068】
好ましい実施形態では、エッチング液及び/又は現像液がその付与前に所望の付与温度に加熱又は冷却されるために、装置は、温度制御手段を有することができる。
【0069】
上述の装置を含む、印刷回路板を製造するための各システムも同様に、本発明の主題である。
【0070】
上述の説明から既に暗示的に導かれるように、かかるシステムは、上述した装置以外は、処理工程が連続法又はバッチ法で実施されるモジュール(例えば、マスキング工程及び露光工程が連続法で実施されるモジュール)も含む。
【0071】
本発明のさらなる特徴、詳細、及び利点は、特許請求の範囲及び要約書(両者の文章は、参照によって明細書の内容に組み入れられる)から、及び本発明の好ましい実施形態の以下の記述から、そして以下の図面によって導き出される。
【図面の簡単な説明】
【0072】
図1図1は、提案される方法において使用されることができる環状支持フレーム、そこに固定された正方形の印刷回路板、及び基板にエッチング液及び/又は現像液を付与するための可動ノズル(前記ノズルは、旋回可能なアームに取り付けられている)を概略的に示す(上から見た平面図である)。
【0073】
図2図2は、駆動シャフト、複数のローラー及びノズルを含む装置を概略的に示し、これらは、本発明による現像工程及び/又はエッチング工程を実施するために、図1による環状支持フレームに固定された印刷回路板のまわりに集められている(斜め前からの斜視図)。
【0074】
図3a図3aは、ハウジング中に鉛直方向に整列された、図2に示される装置を含む、本発明によって提案されるシステムを概略的に示す。
【0075】
図3b図3bは、図3aに示されるシステムの前方指示側の平面図を示す。
【0076】
図3c図3cは、図3aに示されるシステムの後方指示側の平面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0077】
図1に示される環状支持フレーム110は、中央受器111を有する。この中央受器111は、正方形のフレーム110aによって規定されており、その中に正方形の印刷回路板基板112が固定されている。正方形のフレーム110aは、外部リング110bの中にはめられており、複数の支柱、とりわけ支柱110c及び110dによって外部リング110bに固定して接続されている。可動ノズル113が、旋回可能なアーム114の先端の下側に配置されている。この旋回可能なアーム114は、旋回軸(ここでは見られることができない)に取り付けられており、この旋回軸は、駆動ユニット115に結合されている。
【0078】
可動ノズル113は、アーム114が旋回するために、円形の線116に沿って印刷回路板基板112に対して作用することを可能にされる。環状支持フレーム110及びそこに固定された印刷回路板基板112が同時に回転する場合、旋回位置に応じて、印刷回路板基板112のそれぞれの点が到達されることができ、可動ノズル113によって印刷回路板基板112の面に対して垂直にスプレーされることができる。
【0079】
図2に示される装置は、駆動シャフト117及びガイドローラー118及び119を含む。ガイドローラー118及び119は、図1に示される環状支持フレーム110及びそこに固定された印刷回路板基板112のための受器を形成する。駆動シャフト117は、駆動ユニット120によってモーター(図示されず)に結合されており、このモーターが駆動シャフト117を駆動する。駆動シャフト117並びにガイドローラー118及び119の両方は、包囲する溝タイプのくぼみを有しており、その中で、回転するように設定された環状支持フレーム110の外周110eが回転することができる。ガイドローラー119中の包囲する溝119eは、例えば容易に見られることができる。ガイドローラー118は、例えば旋回アーム又はばね(図示されていない)によって、外周110eに対して押されることができる。従って、駆動シャフト117が回転するとき、前記駆動シャフト117は、環状支持フレーム110の外周110eに対して接線力を及ぼし、外周110eを圧迫し、環状支持フレーム110をその中に位置された基板112とともに回転させる。
【0080】
旋回可能なアーム114及び122は、旋回軸121に取り付けられており、それぞれの場合において、一つのノズルが前記アーム114及び122に取り付けられており、この一つのノズルによって、印刷回路板基板112は、エッチング液又は現像液をスプレーされることができる。旋回可能なアーム114及び122は、旋回軸とともに二重アームを形成する。アーム114及び122は、ここでは、相互に平行でかつ相互に同調して移動するように配列されている。印刷回路板基板112の表面は、それぞれの場合において、前記アーム114及び122に取り付けられたノズルによって上方から垂直にスプレーされることができる。例えば、印刷回路板基板112の表面112aは、アーム114に固定された可動ノズル113によってスプレーされることができる。ノズル113及び印刷回路板基板112がそれぞれの場合において剛性で不可動なら、ノズル113の有効範囲は、スプレー円錐123に限定されるだろう。しかし、印刷回路板基板112は、処理時に回転し、しかもノズル113は旋回可能であるため、表面112aのそれぞれの点は、ノズル113によってスプレーされることができる。同じことが、印刷回路板基板112の下側(ここでは図示されていない)にも類似の態様で当てはまる。前記下側は、アーム122に取り付けられたノズルによって、それぞれの点で到達されることができる。
【0081】
それぞれの場合において、五つのノズルは、相互に対して平行になるように整列された二つの不可動アーム124及び125に列で取り付けられている。前記アーム124及び125は、例えば本発明による装置のハウジングに潜在的に固定されている。印刷回路板基板112は、前記ノズルによって、リンス媒体をスプレーされることができる。従って、表面112aは、例えばノズル127aによって到達されることができ、その有効範囲は、スプレー円錐128に限定されている。印刷回路板基板112の下側(ここでは図示されず)は、例えば、ノズル126a,126b,及び126cによって到達されることができる。アームに取り付けられたこれらのノズルの間隔は、隣接するノズル(例えばノズル126bと126c)の有効範囲が相互に重複するように寸法決定されている。従って、アーム124及び125が旋回可能でないように構成されているにもかかわらず、回転する印刷回路板基板112の表面のそれぞれの点は、ノズルによって到達されることができる。
【0082】
好ましい実施形態では、装置は、複数の不可動ノズル126a,126b,及び126cを有する。回転基板112の回転軸に対するこれらのノズルの位置は、各ノズルにおいて異なり、これらのノズルは、リンス媒体リザーバー並びに圧縮空気源に、好ましくは多方弁によって結合されている。この多方弁は、リンス媒体リザーバー及び圧縮空気源へのアクセスを選択的にブロックすることができる。
【0083】
不可動ノズルは、例えば、不可動のしっかりと固定されたアームに列で取り付けられることができる。このアームは、全てのノズルが回転基板112の処理表面から同じ間隔を有するように、前記表面に対して平行になるように整列されている。
【0084】
図3aに示されるシステムは、透明なハウジング129、及び鉛直方向に整列された、図2に示される装置を含む。前記装置は、ハウジング129によって規定された内部空間に配置されている。図3では、印刷回路板基板112は、鉛直方向に回転され、エッチング液又は現像液をスプレーされることができる。
【0085】
ハウジング129は、溝形の入口129aを有しており、それを通して、ハウジング129内に配置された環状支持フレーム110は、そこに固定された印刷回路板基板112とともに、処理の完了後に除去されることができる。入口129aは、ハウジングを封止するために閉鎖されることができる。
【0086】
出口129bは、ハウジング129の最下点に配置されている。この出口129bは排出される液体がそれらの意図される目的地に供給されるようにするために多方弁(図示されず)に結合されている。多方弁は、第一切換位置において、ハウジング129の内部空間を消費された現像液のための容器に接続し、第二切換位置において、ハウジング129の内部空間を消費されたエッチング液のための容器に接続する。
【0087】
明確さのため、図示された装置では、その全ての機能部品が示されているわけではない。例えば、エッチング液及び現像液への供給ライン、取り付け手段、並びに駆動シャフト117及び駆動ユニット115の駆動のための電気的構成要素は、図面中には存在しない。
【0088】
対照的に、旋回アーム131は示されている。この旋回アーム131により、ガイドローラー118は、環状支持フレーム110の外周に対して押されることができる。
【0089】
図3aに示されるシステムの前方指示側の平面図が図3bに示されており、図3aに示されるシステムの後方指示側の平面図が図3cに示されている。
図1
図2
図3a
図3b
図3c