(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-15
(45)【発行日】2024-02-26
(54)【発明の名称】情報処理装置、化粧料生成装置、プログラム、シミュレーション方法、及び、情報処理システム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20240216BHJP
G16H 20/00 20180101ALI20240216BHJP
A61B 5/00 20060101ALI20240216BHJP
A45D 44/00 20060101ALI20240216BHJP
【FI】
G06Q50/10
G16H20/00
A61B5/00 M
A45D44/00 A
(21)【出願番号】P 2020559809
(86)(22)【出願日】2019-11-01
(86)【国際出願番号】 JP2019043133
(87)【国際公開番号】W WO2020116065
(87)【国際公開日】2020-06-11
【審査請求日】2022-09-01
(31)【優先権主張番号】P 2018228649
(32)【優先日】2018-12-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(31)【優先権主張番号】P 2019091393
(32)【優先日】2019-05-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000001959
【氏名又は名称】株式会社 資生堂
(74)【代理人】
【識別番号】230116816
【氏名又は名称】成川 弘樹
(74)【代理人】
【識別番号】100146123
【氏名又は名称】木本 大介
(72)【発明者】
【氏名】豊田 成人
(72)【発明者】
【氏名】関野 めぐみ
(72)【発明者】
【氏名】金子 佳奈子
【審査官】渡邉 加寿磨
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-190176(JP,A)
【文献】特表2017-510389(JP,A)
【文献】特開2007-175469(JP,A)
【文献】特開2003-6452(JP,A)
【文献】特表2014-525094(JP,A)
【文献】国際公開第2013/122233(WO,A1)
【文献】特開2002-358353(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
G16H 10/00-80/00
A61B 5/00
A45D 44/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
化粧料を肌に使用したときの未来の肌状態を予測するシミュレーションを実行する情報処理装置であって、
シミュレーション対象者の肌に関する対象者肌情報を取得する手段を備え、
複数の被験者のそれぞれが化粧料を肌に使用したときの肌の経時変化を示す複数の被験者肌情報と、各被験者肌情報に対応する前記被験者の肌状態に関する被験者状態情報と、前記化粧料に関する化粧料情報と、に基づく肌状態の遷移に関する状態遷移モデルに対して、前記対象者肌情報を入力することにより、前記シミュレーション対象者の肌状態の遷移を予測する手段を備え、
前記予測された肌状態の遷移を提示する手段を備える、
情報処理装置。
【請求項2】
前記シミュレーション対象者が目標とする肌状態に関する目標情報を取得する手段を備え、
前記予測する手段は、前記シミュレーション対象者の肌状態が前記目標情報に対応する肌状態になるまでの所要時間を予測する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記予測された肌状態に適したスキンケア又はメーキャップに関するレコメンド情報を提示する手段を備える、請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記シミュレーション対象者が肌に使用する化粧料に関する化粧料情報を取得する手段を備え、
前記予測された肌状態及び前記化粧料情報の組合せに基づく前記化粧料の使用方法に関するレコメンド情報を提示する手段を備える、請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記シミュレーションの対象となる対象化粧料に関する化粧料情報を取得する手段を備え、
前記予測する手段は、前記状態遷移モデルに対して、前記対象化粧料の化粧料情報及び前記対象者肌情報を入力することにより、前記シミュレーション対象者の肌状態の遷移を予測する、請求項1~4の何れかに記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記状態遷移モデルは、各肌状態に対応するクラスと、複数のクラス間のリンクと、を規定する、請求項1~5の何れかに記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記状態遷移モデルは、
肌の特徴量の変化の傾向が共通する肌状態が割り当てられる複数のコミュニティを含み、
各コミュニティ間の遷移を規定する、
請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記予測された肌状態に応じて使用が推奨される推奨化粧料に関する推奨化粧料情報を提示する手段を備える、請求項1~
7の何れかに記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記推奨化粧料情報は、前記推奨化粧料の使用量に関する情報を含む、
請求項
8に記載の情報処理装置。
【請求項10】
化粧料を生成する化粧料生成装置に対して、前記推奨化粧料を生成するためのレシピ情報を送信する手段を備える、請求項
8又は請求項9に記載の情報処理装置。
【請求項11】
請求項
10に記載の情報処理装置と接続可能な化粧料生成装置であって、
化粧料の原料を収容する複数のカートリッジを備え、
前記情報処理装置によって送信されたレシピ情報に基づいて、各カートリッジに収容された原料の抽出量を決定する手段を備え、
前記決定された抽出量に基づいて、各カートリッジに収容された原料を抽出する手段を備える、化粧料生成装置。
【請求項12】
前記決定する手段は、前記予測された肌状態に応じて使用が推奨される推奨化粧料の使用量に関する情報が前記レシピ情報に含まれる場合、前記複数のカートリッジに収容された原料の総抽出量が前記使用量になるように、各カートリッジに収容された原料の抽出量を決定する、請求項11に記載の化粧料生成装置。
【請求項13】
コンピュータを、請求項1~10の何れかに記載の各手段として機能させるためのプログラム。
【請求項14】
コンピュータを用いて、化粧料を肌に使用したときの未来の肌状態を予測するシミュレーション方法であって、
前記コンピュータが、
シミュレーション対象者の肌に関する対象者肌情報を取得するステップを実行し、
複数の被験者のそれぞれが化粧料を肌に使用したときの肌の経時変化を示す複数の被験者肌情報と、各被験者肌情報に対応する前記被験者の肌状態に関する被験者状態情報と、前記化粧料に関する化粧料情報と、に基づく肌状態の遷移に関する状態遷移モデルに対して、前記対象者肌情報を入力することにより、前記シミュレーション対象者の肌状態の遷移を予測するステップを実行し、
前記予測された肌状態の遷移を提示するステップを実行する、
シミュレーション方法。
【請求項15】
請求項1から請求項10の何れかに記載の情報処理装置である第1情報処理装置と、
前記第1情報処理装置との間で情報を送受信する第2情報処理装置と、
を備える、情報処理システム。
【請求項16】
第2情報処理装置は、
前記第1情報処理装置に対してリクエストを送信し、
前記第1情報処理装置から前記リクエストに応じたレスポンスを受信する、
請求項15に記載の情報処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、化粧料生成装置、プログラム、シミュレーション方法、及び、情報処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、化粧料の消費者が化粧料を選定する場合、化粧料によって得られる肌状態の変化を知ることが重要である。
肌状態は、肌の皮下組織から予測可能であることが知られている。例えば、特開2014-064949号公報には、肌の皮下組織の光反射特性に基づいて、肌の内部の状態を推定する技術が開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
実際には、化粧料によって得られる肌状態の変化は、化粧料を1回使用した時点で決まるのではなく、化粧料の使用の継続期間、使用頻度、及び、1回あたりの使用量によって決まる。
しかし、特開2014-064949号公報では、化粧料を1回使用したときの皮下組織の状態に基づいて肌状態を推定するので、推定結果は、化粧料を使用した時点の肌状態を示すものに過ぎず、化粧料の使用を継続したときの未来の肌状態を示すものではない。
【0004】
本発明の目的は、化粧料の使用を継続したときの未来の肌状態を予測することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様は、
化粧料を肌に使用したときの未来の肌状態を予測するシミュレーションを実行する情報処理装置であって、
シミュレーション対象者の対象者肌情報を取得する手段を備え、
複数の被験者のそれぞれが化粧料を肌に使用したときの肌の経時変化を示す複数の被験者肌情報と、各被験者肌情報に対応する前記被験者の肌状態に関する被験者状態情報と、前記化粧料に関する化粧料情報と、に基づく肌状態の遷移に関する状態遷移モデルに対して、前記対象者肌情報を入力することにより、前記シミュレーション対象者の肌状態の遷移を予測する手段を備え、
前記予測された肌状態の遷移を提示する手段を備える、
情報処理装置である。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、化粧料の使用を継続したときの未来の肌状態を予測することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】本実施形態の情報処理システムの構成を示すブロック図である。
【
図2】
図1の化粧料生成装置50の構成を示すブロック図である。
【
図4】本実施形態のユーザ情報データベースのデータ構造を示す図である。
【
図5】本実施形態の被験者情報データベースのデータ構造を示す図である。
【
図6】本実施形態の化粧料情報マスタデータベースのデータ構造を示す図である。
【
図7】本実施形態のクラス情報マスタデータベースのデータ構造を示す図である。
【
図8】
図7のクラス情報マスタデータベースに対応する状態遷移モデルの概念図である。
【
図9】
図8の状態遷移モデルの入力及び出力を示す概念図である。
【
図10】本実施形態のシミュレーションログ情報データベースのデータ構造を示す図である。
【
図11】本実施形態のシミュレーションの処理のシーケンス図である。
【
図12】
図11の情報処理において表示される画面例を示す図である。
【
図13】変形例1の情報処理において表示される画面例を示す図である。
【
図14】変形例2の情報処理のフローチャートである。
【
図16】変形例3のコミュニティ情報データベースのデータ構造を示す図である。
【
図17】変形例3のコミュニティ分析の処理のシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の一実施形態について、図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施形態を説明するための図面において、同一の構成要素には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
【0009】
(1)情報処理システムの構成
情報処理システムの構成について説明する。
図1は、本実施形態の情報処理システムの構成を示すブロック図である。
【0010】
図1に示すように、情報処理システム1は、クライアント装置10と、サーバ30と、化粧料生成装置50と、を備える。
クライアント装置10、サーバ30、及び、化粧料生成装置50は、ネットワーク(例えば、インターネット又はイントラネット)NWを介して接続される。
【0011】
クライアント装置10は、サーバ30にリクエストを送信する情報処理装置の一例である。クライアント装置10は、例えば、スマートフォン、タブレット端末、又は、パーソナルコンピュータである。
【0012】
サーバ30は、クライアント装置10から送信されたリクエストに応じたレスポンスをクライアント装置10に提供する情報処理装置の一例である。サーバ30は、例えば、ウェブサーバである。
【0013】
化粧料生成装置50は、クライアント装置10又はサーバ30から送信される化粧料情報に基づいて、化粧料を生成するように構成される。化粧料は、例えば、以下の少なくとも1つである。
・スキンケア用化粧料(一例として、化粧水、乳液、美容液、洗顔料、クリーム、及び、フェイスマスクの少なくとも1つ)
・メーキャップ用化粧料(一例として、化粧下地、ファンデーション、コンシーラ、フェイスパウダ、口紅、リップグロス、アイシャドウ、アイライナ、マスカラ、アイブロウ、チーク、及び、コフレの少なくとも1つ)
【0014】
(1-1)クライアント装置の構成
図1を参照して、クライアント装置10の構成について説明する。
【0015】
図1に示すように、クライアント装置10は、記憶装置11と、プロセッサ12と、入出力インタフェース13と、通信インタフェース14とを備える。
【0016】
記憶装置11は、プログラム及びデータを記憶するように構成される。記憶装置11は、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、及び、ストレージ(例えば、フラッシュメモリ又はハードディスク)の組合せである。
【0017】
プログラムは、例えば、以下のプログラムを含む。
・OS(Operating System)のプログラム
・情報処理を実行するアプリケーション(例えば、ウェブブラウザ)のプログラム
【0018】
データは、例えば、以下のデータを含む。
・情報処理において参照されるデータベース
・情報処理を実行することによって得られるデータ(つまり、情報処理の実行結果)
【0019】
プロセッサ12は、記憶装置11に記憶されたプログラムを起動することによって、クライアント装置10の機能を実現するように構成される。プロセッサ12は、コンピュータの一例である。
【0020】
入出力インタフェース13は、クライアント装置10に接続される入力デバイスからユーザの指示を取得し、かつ、クライアント装置10に接続される出力デバイスに情報を出力するように構成される。
入力デバイスは、例えば、キーボード、ポインティングデバイス、タッチパネル、又は、それらの組合せである。
出力デバイスは、例えば、ディスプレイである。
【0021】
通信インタフェース14は、ネットワークNWを介した通信を制御するように構成される。
【0022】
(1-2)サーバの構成
図1を参照して、サーバ30の構成について説明する。
【0023】
図1に示すように、サーバ30は、記憶装置31と、プロセッサ32と、入出力インタフェース33と、通信インタフェース34とを備える。
【0024】
記憶装置31は、プログラム及びデータを記憶するように構成される。記憶装置31は、例えば、ROM、RAM、及び、ストレージ(例えば、フラッシュメモリ又はハードディスク)の組合せである。
【0025】
プログラムは、例えば、以下のプログラムを含む。
・OSのプログラム
・情報処理を実行するアプリケーションのプログラム
【0026】
データは、例えば、以下のデータを含む。
・情報処理において参照されるデータベース
・情報処理の実行結果
【0027】
プロセッサ32は、記憶装置31に記憶されたプログラムを起動することによって、サーバ30の機能を実現するように構成される。プロセッサ32は、コンピュータの一例である。
【0028】
入出力インタフェース33は、サーバ30に接続される入力デバイスからユーザの指示を取得し、かつ、サーバ30に接続される出力デバイスに情報を出力するように構成される。
入力デバイスは、例えば、キーボード、ポインティングデバイス、タッチパネル、又は、それらの組合せである。
出力デバイスは、例えば、ディスプレイである。
【0029】
通信インタフェース34は、ネットワークNWを介した通信を制御するように構成される。
【0030】
(1-3)化粧料生成装置の構成
本実施形態の化粧料生成装置50の構成について説明する。
図2は、
図1の化粧料生成装置50の構成を示すブロック図である。
【0031】
図2に示すように、化粧料生成装置50は、記憶装置51と、プロセッサ52と、入出力インタフェース53と、通信インタフェース54と、抽出制御部56と、複数のカートリッジ55a~55bと、を備える。
【0032】
記憶装置51は、プログラム及びデータを記憶するように構成される。記憶装置51は、例えば、ROM、RAM、及び、ストレージ(例えば、フラッシュメモリ又はハードディスク)の組合せである。
【0033】
プログラムは、例えば、以下のプログラムを含む。
・OSのプログラム
・化粧料生成装置50の制御プログラム
【0034】
データは、例えば、以下のデータを含む。
・化粧料の生成の履歴に関する情報
・複数のカートリッジ55a~55bに収容された原料の残量に関する情報
【0035】
プロセッサ52は、記憶装置51に記憶されたプログラムを起動することによって、化粧料生成装置50の機能を実現するように構成される。プロセッサ52は、コンピュータの一例である。
【0036】
入出力インタフェース53は、化粧料生成装置50に接続される入力デバイスからユーザの指示を取得し、かつ、化粧料生成装置50に接続される出力デバイスに情報を出力するように構成される。
入力デバイスは、例えば、キーボード、ポインティングデバイス、タッチパネル、又は、それらの組合せである。
出力デバイスは、例えば、ディスプレイである。
【0037】
通信インタフェース54は、ネットワークNWを介した通信を制御するように構成される。
【0038】
各カートリッジ55a~55bには、化粧料の原料が収容される。
抽出制御部56は、クライアント装置10又はサーバ30から送信された化粧料情報に基づいて、各カートリッジ55a~55bから原料を抽出するように構成される。
【0039】
(2)実施形態の概要
本実施形態の概要について説明する。
図3は、本実施形態の概要の説明図である。
【0040】
図3に示すように、サーバ30は、化粧料を肌に使用したときの肌状態のシミュレーションを実行するように構成される。
サーバ30は、複数の被験者のそれぞれが化粧料を肌に使用したときの肌の経時変化を示す複数の被験者肌情報と、各被験者肌情報に対応する前記被験者の肌状態に関する被験者肌状態情報と、化粧料に関する化粧料情報と、に基づいて、肌の状態遷移に関する状態遷移モデルを生成する。
サーバ30は、クライアント装置10を介して、シミュレーションの対象となる対象化粧料に関する化粧料情報を取得する。
サーバ30は、クライアント装置10を介して、シミュレーション対象者の対象者肌情報を取得する。
サーバ30は、対象化粧料の化粧料情報及び対象者肌情報を状態遷移モデルに入力することにより、シミュレーション対象者の肌状態の遷移を予測する。
サーバ30は、クライアント装置10を介して、予測された肌状態の遷移を提示する。
【0041】
本実施形態によれば、化粧料の使用を継続したときの未来の肌状態を予測することができる。
【0042】
(3)データベース
本実施形態のデータベースについて説明する。以下のデータベースは、記憶装置31に記憶される。
【0043】
(3-1)ユーザ情報データベース
本実施形態のユーザ情報データベースについて説明する。
図4は、本実施形態のユーザ情報データベースのデータ構造を示す図である。
【0044】
図4のユーザ情報データベースには、ユーザに関するユーザ情報が格納されている。
ユーザ情報データベースは、「ユーザID」フィールドと、「ユーザ名」フィールドと、「ユーザ属性」フィールドと、を含む。各フィールドは、互いに関連付けられている。
【0045】
「ユーザID」フィールドには、ユーザIDが格納される。ユーザIDは、ユーザを識別するユーザ識別情報の一例である。
【0046】
「ユーザ名」フィールドには、ユーザ名に関する情報(例えば、テキスト)が格納される。
【0047】
「ユーザ属性」フィールドには、ユーザの属性に関するユーザ属性情報が格納される。「ユーザ属性」フィールドは、複数のサブフィールド(「性別」フィールド及び「年齢」フィールド)を含む。
【0048】
「性別」フィールドには、ユーザの性別に関する情報が格納される。
【0049】
「年齢」フィールドには、ユーザの年齢に関する情報が格納される。
【0050】
(3-2)被験者情報データベース
本実施形態の被験者情報データベースについて説明する。
図5は、本実施形態の被験者情報データベースのデータ構造を示す図である。
【0051】
図5の被験者情報データベースには、被験者に関する被験者情報が格納される。被験者情報データベースは、「被験者ID」フィールドと、「被験者属性」フィールドと、「日時」フィールドと、「肌画像」フィールドと、「肌状態」フィールドと、「クラスID」フィールドと、「化粧料ID」フィールドと、を含む。各フィールドは、互いに関連付けられている。
【0052】
「被験者ID」フィールドには、被験者IDが格納される。被験者IDは、被験者を識別する被験者識別情報の一例である。
【0053】
「被験者属性」フィールドには、被験者の属性に関する被験者属性情報が格納される。「被験者属性」フィールドは、複数のサブフィールド(「性別」フィールド及び「年齢」フィールド)を含む。
【0054】
「性別」フィールドには、被験者の性別に関する情報が格納される。
【0055】
「年齢」フィールドには、被験者の年齢に関する情報が格納される。
【0056】
「日時」フィールドには、被験者に対する測定が実施された日時に関する情報が格納される。
【0057】
「肌画像」フィールドには、被験者の肌に関する画像データが格納される。
【0058】
「肌状態」フィールドには、被験者の肌の画像データに基づいて判定された肌状態に関する肌状態情報(「被験者状態情報」の一例)が格納される。
【0059】
「日時」フィールド、「肌画像」フィールド、及び、「肌状態」フィールドは、互いに関連付けられている。「日時」フィールド、「肌画像」フィールド、及び、「肌状態」フィールドは、測定が実施される度にレコードが追加される。
つまり、「肌画像」フィールドには、被験者が化粧料を肌に使用したときの肌の経時変化を示す画像データが格納される。「肌状態」フィールドには、被験者が化粧料を肌に使用したときの肌状態の経時変化を示す情報が格納される。
【0060】
「クラスID」フィールドには、肌画像データに対応するクラス(つまり、肌画像データの特徴量から判定された肌状態が属するクラス)を識別するクラスID(「クラス識別情報」の一例)が格納される。
【0061】
「化粧料ID」フィールドには、被験者が使用している化粧料を識別する化粧料ID(「化粧料識別情報」の一例)が格納される。
【0062】
(3-3)化粧料情報マスタデータベース
本実施形態の化粧料情報マスタデータベースについて説明する。
図6は、本実施形態の化粧料情報マスタデータベースのデータ構造を示す図である。
【0063】
図6の化粧料情報マスタデータベースには、化粧料に関する化粧料情報が格納される。化粧料情報マスタデータベースは、「化粧料ID」フィールドと、「化粧料名」フィールドと、「推奨使用量」フィールドと、「成分」フィールドと、を含む。各フィールドは、互いに関連付けられている。
【0064】
「化粧料ID」フィールドには、化粧料IDが格納される。
【0065】
「化粧料名」フィールドには、化粧料の名称に関する情報(例えば、テキスト)が格納される。
【0066】
「推奨使用量」フィールドには、化粧料の推奨使用量に関する情報が格納される。
【0067】
「成分」フィールドには、化粧料の成分に関する情報が格納される。「成分」フィールドは、複数のサブフィールド(「成分名」フィールド及び「含有比率」フィールド)を含む。
【0068】
「成分名」フィールドには、化粧料の成分の名称に関する情報(例えば、テキスト、又は、成分を識別する成分コード)が格納される。
【0069】
「含有比率」フィールドには、各成分の含有比率に関する情報が格納される。
【0070】
(3-4)クラス情報マスタデータベース
本実施形態のクラス情報マスタデータベースについて説明する。
図7は、本実施形態のクラス情報マスタデータベースのデータ構造を示す図である。
図8は、
図7のクラス情報マスタデータベースに対応する状態遷移モデルの概念図である。
図9は、
図8の状態遷移モデルの入力及び出力を示す概念図である。
【0071】
図7のクラス情報マスタデータベースには、クラス情報が格納される。クラス情報とは、複数の被験者の肌画像データの特徴量に基づく肌の分類に関する情報である。
クラス情報マスタデータベースは、「クラスID」フィールドと、「クラス概要」フィールドと、「肌特性」フィールドと、「レコメンド」フィールドと、「遷移確率」フィールドと、を含む。各フィールドは、互いに関連付けられている。
クラス情報マスタデータベースは、化粧料IDに関連付けられている。
【0072】
「クラスID」フィールドには、クラスIDが格納されている。
【0073】
「クラス概要」フィールドには、クラスの概要説明に関する情報(例えば、テキスト)が格納される。「クラス概要」フィールドの情報は、サーバ30の管理者によって決定される。
【0074】
「肌特性」フィールドには、各クラスに対応する肌の特性に関する肌特性情報が格納されている。肌特性情報は、以下の少なくとも1つを示す。
・肌のキメの特性(一例として、キメの流れ、及び、キメの分布範囲)
・皮溝の特性(一例として、皮溝の状態、及び、皮溝の形状)
・毛穴の特性(一例として、毛穴の状態、毛穴のサイズ、毛穴の数、及び、毛穴の密度)
・皮丘の特性(一例として、皮丘のサイズ、皮丘の数、皮丘の密度)
【0075】
「レコメンド」フィールドには、各クラスに対応するレコメンド情報が格納されている。レコメンド情報は、スキンケアに関するレコメンド情報と、メーキャップに関するレコメンド情報と、を含む。
【0076】
スキンケアに関するレコメンド情報は、例えば、以下の少なくとも1つを含む。
・化粧下地の種類
・ファンデーションの種類
・塗布手段(一例として、指による塗布、又は、スポンジによる塗布)
・塗布方法
・化粧料の種類
・化粧料の使用量(一例として、薄塗り又は厚塗り)
【0077】
メーキャップに関するレコメンド情報は、例えば、以下の少なくとも1つを含む。
・実施が推奨される肌のケア方法(一例として、化粧水又は乳液を用いた日常ケア方法、及び、美容液、クリーム又はマスクを用いた特別ケア方法)
・使用中の化粧料の使用方法(一例として、使用頻度、及び、1回あたりの使用量)
・使用が推奨される化粧料(以下「推奨化粧料」という)
・推奨化粧料の使用量(一例として、使用頻度、及び、1回あたりの使用量)
【0078】
「遷移確率」フィールドは、複数のサブフィールドを含む。複数のサブフィールドは、将来の時点(例えば、1日後、1週間後、1ヶ月後、3ヶ月後、6ヶ月後、及び、1年後)毎に構成される。各サブフィールドには、クラスIDが割り当てられており、且つ、クラス間の遷移確率が格納される。
図7の例では、「クラスID」フィールドにクラスID「CLU001」が格納されたレコードの「遷移確率」フィールドのうち、将来の時点「1日後」が割り当てられたサブフィールドには、クラスID「CLU001」のクラスからの1日後の遷移確率P11~P15が格納される。
「クラスID」フィールドにクラスID「CLU002」が格納されたレコードの「遷移確率」フィールドのうち、将来の時点「1日後」が割り当てられたサブフィールドには、クラスID「CLU002」のクラスからの1日後の遷移確率P21~P25が格納される。
「クラスID」フィールドにクラスID「CLU001」が格納されたレコードの「遷移確率」フィールドのうち、将来の時点「1年後」が割り当てられたサブフィールドには、クラスID「CLU001」のクラスからの1年後の遷移確率が格納される。
【0079】
図8の状態遷移モデルは、
図7のクラス情報マスタデータベースに対応する。つまり、状態遷移モデルは、化粧料IDに関連付けられており、且つ、当該化粧料IDに対応する化粧料を使用した複数の被験者のそれぞれの複数の肌画像データ(つまり、肌の経時変化を示す画像)に基づいて生成される。
【0080】
状態遷移モデルは、複数のクラスと、各クラス間のリンクと、から構成される。リンクは、各クラス間の遷移の確率を示している。
一例として、
図8の状態遷移モデルは、クラスID「CLU001」のクラス1~クラスID「CLU005」のクラス5を含む。各クラス間のリンクは、以下のとおりである。
・1日後のクラス1からクラス2への遷移確率:P12
・1日後のクラス1からクラス3への遷移確率:P13
・1日後のクラス1からクラス4への遷移確率:P14
・1日後のクラス2からクラス5への遷移確率:P25
・1日後のクラス3からクラス4への遷移確率:P34
・1日後のクラス3からクラス5への遷移確率:P35
【0081】
図9に示すように、状態遷移モデルの入力は、画像データである。
状態遷移モデルの出力は、当該化粧料IDに対応する化粧料を使用したときの肌状態の経時変化の予測結果である。
【0082】
クラス情報マスタデータベース(
図7)及び状態遷移モデル(
図8)は、以下の何れかの手法により生成される。
・教師なし学習
・教師あり学習
・ネットワーク分析
【0083】
(3-5)シミュレーションログ情報データベース
本実施形態のシミュレーションログ情報データベースについて説明する。
図10は、本実施形態のシミュレーションログ情報データベースのデータ構造を示す図である。
【0084】
図10のシミュレーションログ情報データベースには、シミュレーションの実行結果の履歴に関するシミュレーションログ情報が格納される。シミュレーションログ情報データベースは、「シミュレーションログID」フィールドと、「日時」フィールドと、「化粧料ID」フィールドと、「肌画像」フィールドと、「シミュレーション結果」フィールドと、を含む。各フィールドは、互いに関連付けられている。
シミュレーションログ情報データベースは、ユーザIDに関連付けられている。
【0085】
「シミュレーションログID」フィールドには、シミュレーションログ情報を識別するシミュレーションログIDが格納される。
【0086】
「日時」フィールドには、シミュレーションの実行日時に関する情報が格納される。
【0087】
「化粧料ID」フィールドには、シミュレーションの対象となる化粧料の化粧料IDが格納される。
【0088】
「肌画像」フィールドには、シミュレーションの対象となる肌画像の画像データが格納される。
【0089】
「シミュレーション結果」フィールドには、シミュレーションの実行結果に関する情報が格納される。「シミュレーション結果」フィールドは、「1日後」フィールドと、「1週間後」フィールドと、「1ヶ月後」フィールドと、「3ヶ月後」フィールドと、「6ヶ月後」フィールドと、「1年後」フィールドと、を含む。
「1日後」フィールドには、シミュレーションの実行日時から1日後の肌が属するクラスのクラスIDが格納される。
「1週間後」フィールドには、シミュレーションの実行日時から1週間後の肌が属するクラスのクラスIDが格納される。
「1ヶ月後」フィールドには、シミュレーションの実行日時から1ヶ月後の肌が属するクラスのクラスIDが格納される。
「3ヶ月後」フィールドには、シミュレーションの実行日時から3ヶ月後の肌が属するクラスのクラスIDが格納される。
「6ヶ月後」フィールドには、シミュレーションの実行日時から6ヶ月後の肌が属するクラスのクラスIDが格納される。
「1年後」フィールドには、シミュレーションの実行日時から1年後の肌が属するクラスのクラスIDが格納される。
【0090】
(4)情報処理
本実施形態の情報処理について説明する。
図11は、本実施形態のシミュレーションの処理のシーケンス図である。
図12は、
図11の情報処理において表示される画面例を示す図である。
【0091】
図11に示すように、クライアント装置10は、シミュレーション条件の受付(S100)を実行する。
具体的には、プロセッサ12は、画面P100(
図12)をディスプレイに表示する。
【0092】
画面P100は、表示オブジェクトA100と、操作オブジェクトB100と、を含む。
表示オブジェクトA100は、クライアント装置10に配置されたカメラ(不図示)が撮影する画像を含む。
操作オブジェクトB100は、撮影を実行するためのユーザ指示を受け付けるオブジェクトである。
【0093】
ユーザ(「シミュレーション対象者」の一例)が、表示オブジェクトA100に自身の肌の画像(例えば、顔の画像)が含まれているときに操作オブジェクトB100を操作すると、プロセッサ12は、表示オブジェクトA100に含まれる画像の画像データ(「対象者肌情報」の一例)を生成する。
プロセッサ12は、画面P101(
図12)をディスプレイに表示する。
【0094】
画面P101は、操作オブジェクトB101と、フィールドオブジェクトF101a~F101cと、を含む。
フィールドオブジェクトF101aは、シミュレーションの対象とする対象化粧料(例えば、ユーザが使用している化粧料)を指定するためのユーザ指示を受け付けるオブジェクトである。
フィールドオブジェクトF101bは、ユーザの肌の特徴量(「対象者肌情報」の一例)を指定するためのユーザ指示を受け付けるオブジェクトである。ユーザの肌の特徴量は、例えば、水分量、毛穴、キメ、皮脂量、角層の状態、及び、肌色の少なくとも1つである。
フィールドオブジェクトF101cは、シミュレーションの対象とする目標を指定するためのユーザ指示を受け付けるオブジェクトである。
【0095】
ステップS100の後、クライアント装置10は、シミュレーションリクエスト(S101)を実行する。
具体的には、ユーザが、フィールドオブジェクトF101a~F101bにユーザ指示を入力し、且つ、操作オブジェクトB101を操作すると、プロセッサ12は、シミュレーションリクエストデータをサーバ30に送信する。
シミュレーションリクエストデータは、以下の情報を含む。
・シミュレーション対象者のユーザID(以下「対象ユーザID」という)
・ステップS100で生成された画像データ
・フィールドオブジェクトF101aに与えられたユーザ指示に対応する対象化粧料の対象化粧料ID
・フィールドオブジェクトF101bに与えられたユーザ指示に対応する特徴量
【0096】
ステップS101の後、サーバ30は、シミュレーション(S300)を実行する。
具体的には、プロセッサ32は、シミュレーションリクエストデータに含まれる画像データから特徴量を抽出する。
プロセッサ32は、画像データから抽出した特徴量、及び、シミュレーションリクエストデータに含まれる特徴量の少なくとも1つに基づいて、ユーザの肌特性を特定する。
プロセッサ32は、クラス情報マスタデータベースの「肌特性」フィールドを参照して、特定した肌特性との類似度が最も高い肌特性に関連付けられたクラスIDを特定する。特定されたクラスIDは、シミュレーションリクエストデータに含まれる画像データに対応する肌が属するクラスを示す。
プロセッサ32は、特定されたクラスIDに関連付けられた「クラス概要」フィールドを参照して、当該肌が属するクラスの概要説明に関する情報を特定する。
プロセッサ32は、特定されたクラスIDに関連付けられた「レコメンド」フィールドを参照して、当該肌が属するクラスに対応するレコメンド情報を特定する。
プロセッサ32は、クラス情報マスタデータベースの「遷移確率」フィールドの各サブフィールドを参照して、サブフィールド毎の遷移確率を特定する。特定された遷移確率は、1日後の肌が属するクラス、1週間後の肌が属するクラス、1ヶ月後の肌状態が属するクラス、3ヶ月後の肌状態が属するクラス、6ヶ月後の肌が属するクラス、及び、1年後の肌が属するクラスを示す。
【0097】
ステップS300の後、サーバ30は、データベースの更新(S301)を実行する。
具体的には、プロセッサ32は、シミュレーションリクエストデータに含まれる対象ユーザIDに関連付けられたシミュレーションログ情報データベース(
図10)に新規レコードを追加する。新規レコードの各フィールドには、以下の情報が格納される。
・「シミュレーションログID」フィールドには、新規のシミュレーションIDが格納される。
・「日時」フィールドには、ステップS300の実行日時に関する情報が格納される。
・「化粧料ID」フィールドには、シミュレーションリクエストデータに含まれる対象化粧料IDが格納される。
・「肌画像」フィールドには、シミュレーションリクエストデータに含まれる画像データが格納される。
・「シミュレーション結果」フィールドの「1日後」フィールドには、1日後の肌が属するクラスのクラスIDが格納される。
・「シミュレーション結果」フィールドの「1週間後」フィールドには、1週間後の肌が属するクラスのクラスIDが格納される。
・「シミュレーション結果」フィールドの「1ヶ月後」フィールドには、1ヶ月後の肌が属するクラスのクラスIDが格納される。
・「シミュレーション結果」フィールドの「3ヶ月後」フィールドには、3ヶ月後の肌が属するクラスのクラスIDが格納される。
・「シミュレーション結果」フィールドの「6ヶ月後」フィールドには、6ヶ月後の肌が属するクラスのクラスIDが格納される。
・「シミュレーション結果」フィールドの「1年後」フィールドには、1年後の肌が属するクラスのクラスIDが格納される。
【0098】
ステップS301の後、サーバ30は、シミュレーションレスポンス(S302)を実行する。
具体的には、プロセッサ32は、シミュレーションレスポンスデータをクライアント装置10に送信する。
シミュレーションレスポンスデータは、以下の情報を含む。
・1日後の肌が属するクラスのクラスID
・1週間後の肌が属するクラスのクラスID
・1ヶ月後の肌が属するクラスのクラスID
・3ヶ月後の肌が属するクラスのクラスID
・6ヶ月後の肌が属するクラスのクラスID
・1年後の肌が属するクラスのクラスID
・ステップS300で特定されたクラスの概要説明に関する情報
・ステップS300で特定されたレコメンド情報
【0099】
ステップS302の後、クライアント装置10は、シミュレーション結果の提示(S102)を実行する。
具体的には、プロセッサ12は、シミュレーションレスポンスデータに基づいて、画面P102(
図12)をディスプレイに表示する。
【0100】
画面P102は、表示オブジェクトA102a~A102bと、操作オブジェクトB102と、を含む。
表示オブジェクトA102aは、1日後の肌が属するクラスの概要説明と、1週間後の肌が属するクラスの概要説明と、1ヶ月後の肌が属するクラスの概要説明と、3ヶ月後の肌が属するクラスの概要説明と、1週間後の肌が属するクラスの概要説明と、1年後の肌が属するクラスの概要説明と、を含む。
表示オブジェクトA102bは、ステップS100で取得された画像データに対応する肌に適したレコメンド情報を含む。レコメンド情報は、例えば、推奨化粧料に関する推奨化粧料情報(一例として、推奨化粧料の化粧料ID及び使用量)である。
操作オブジェクトB102は、推奨化粧料のレシピ情報を化粧料生成装置50に送信するためのユーザ指示を受け付けるオブジェクトである。
【0101】
ステップS102の後、クライアント装置10は、レシピリクエスト(S103)を実行する。
具体的には、ユーザが操作オブジェクトB102を操作すると、プロセッサ12は、レシピリクエストデータをサーバ30に送信する。レシピリクエストデータは、推奨化粧料の化粧料IDを含む。
【0102】
ステップS103の後、サーバ30は、レシピレスポンス(S303)を実行する。
具体的には、プロセッサ32は、化粧料マスタデータベース(
図6)を参照して、レシピリクエストデータに含まれる化粧料IDに関連付けられた「成分」フィールドの情報(成分名及び含有比率)を特定する。
プロセッサ32は、レシピ情報を化粧料生成装置50に送信する。レシピ情報は、以下の情報を含む。
・特定された「成分」フィールドの情報
・推奨化粧料の使用量に関する情報
【0103】
化粧料生成装置50は、サーバ30から送信されたレシピ情報に基づいて、化粧料を生成する。
具体的には、プロセッサ52は、レシピ情報に含まれる使用量に関する情報に基づいて、複数のカートリッジ55a~55bから抽出する原料の総抽出量を決定する。
プロセッサ52は、決定した総抽出量と、レシピ情報に含まれる成分名及び含有比率と、に基づいて、複数のカートリッジ55a~55bに収容された原料のそれぞれの抽出量を決定する。
プロセッサ52は、決定した抽出量の分だけ複数のカートリッジ55a~55bに収容された各原料を抽出するための制御信号を生成する。
抽出制御部56は、プロセッサ52によって生成された制御信号に基づいて、複数のカートリッジ55a~55bに収容された原料を抽出する。
これにより、ステップS100で受け付けられた画像データに対応する肌への使用が推奨される適量の化粧料が生成される。
【0104】
本実施形態によれば、ユーザは、肌の画像をクライアント装置10に与えることにより、表示オブジェクトA102aを介して、使用中の化粧料の使用を継続したときの未来の肌状態を知ることができ、表示オブジェクトA102bを介して推奨化粧料を知ることができ、且つ、化粧料生成装置50を介して適量の推奨化粧料を得ることができる。
【0105】
(5)変形例
本実施形態の変形例について説明する。
【0106】
(5-1)変形例1
本実施形態の変形例1について説明する。変形例1は、シミュレーション対象者が目標とする肌状態を指定する例である。
図13は、変形例1の情報処理において表示される画面例を示す図である。
【0107】
変形例1では、ステップS100において、ユーザは、フィールドオブジェクトF101aに対象化粧料を指定し、且つ、フィールドオブジェクトF101cに目標(一例として、目標とする肌状態)を指定する。この場合、フィールドオブジェクトF101cに指定された目標には、目標とする肌状態に対応するクラスID(「目標情報」の一例)が割り当てられる。
【0108】
ステップS101において、プロセッサ12は、シミュレーションリクエストデータをサーバ30に送信する。
シミュレーションリクエストデータは、以下の情報を含む。
・対象ユーザID
・ステップS100で生成された画像データ
・フィールドオブジェクトF101aに与えられたユーザ指示に対応する対象化粧料の対象化粧料ID
・フィールドオブジェクトF101bに与えられたユーザ指示に対応する特徴量
・フィールドオブジェクトF101cに与えられた目標に割り当てられたクラスID(以下「目標クラスID」という)
【0109】
ステップS300において、プロセッサ32は、シミュレーションリクエストデータに含まれる対象化粧料IDに関連付けられたクラス情報マスタデータベース(
図7)に対応する状態遷移モデル(
図8)に対して、シミュレーションリクエストデータに含まれる画像データを入力する。
プロセッサ32は、画像データから特徴量を抽出する。
プロセッサ32は、画像データから抽出した特徴量、及び、シミュレーションリクエストデータに含まれる特徴量の少なくとも1つに基づいて、ユーザの肌特性を特定する。
プロセッサ32は、クラス情報マスタデータベースの「肌特性」フィールドを参照して、特定した肌特性との類似度が最も高い肌特性に関連付けられたクラスIDを特定する。特定されたクラスIDは、シミュレーションリクエストデータに含まれる画像データに対応する肌が属するクラスを示す。
プロセッサ32は、特定したクラスIDに関連付けられた「遷移確率」フィールドに格納された遷移確率を参照して、所定の遷移確率以上になるまでの所要時間を特定する。例えば、シミュレーションデータに含まれる画像データに対応する肌状態のクラスがクラス1であり、目標とする肌状態のクラスがクラス2であり、且つ、所定の遷移確率以上の遷移確率P12が「1ヶ月後」フィールドに格納されている場合、プロセッサ32は、目標とする肌状態になるまでの所要時間を「1ヶ月」と判定する。
【0110】
ステップS301の後、ステップS302において、プロセッサ32は、シミュレーションレスポンスデータをクライアント装置10に送信する。
シミュレーションレスポンスデータは、ステップS300で判定された所要時間に関する情報を含む。
【0111】
ステップS302の後、ステップS102において、プロセッサ12は、画面P110(
図13)をディスプレイに表示する。
【0112】
画面P110は、表示オブジェクトA110を含む。
表示オブジェクトA110は、目標とする肌状態になるまでの所要時間を含む。
【0113】
変形例1によれば、ユーザは、肌の画像及び目標とする肌状態をクライアント装置10に与えることにより、表示オブジェクトA110を介して、目標とする肌状態になるまでの所要時間を知ることができる。
【0114】
(5-2)変形例2
本実施形態の変形例2について説明する。変形例2は、クラス情報マスタデータベースの生成方法の例である。
図14は、変形例2の情報処理のフローチャートである。
【0115】
図14に示すように、サーバ30は、特徴量の解析(S400)を実行する。
具体的には、プロセッサ32は、被験者情報データベース(
図5)の「肌画像」フィールドの画像データから肌の特徴量を抽出する。肌の特徴量は、例えば、水分量、毛穴、キメ、皮脂量、角層の状態、及び、肌色の少なくとも1つである。
【0116】
ステップS400の後、サーバ30は、クラス分類(S401)を実行する。
記憶装置31には、クラス分類モデルが記憶されている。クラス分類モデルは、ディープラーニングを用いて生成された学習済モデルである。クラス分類モデルには、肌の特徴量と、クラスと、の相関関係が規定されている。
プロセッサ32は、ステップS400で得られた特徴量をクラス分類モデルに入力することにより、肌画像データ毎に、各肌画像データの特徴量に対応するクラスIDを決定する。当該特徴量には、決定されたクラスIDが割り当てられる。これにより、当該特徴量から判定される肌状態が属するクラスが決まる。
【0117】
ステップS401の後、サーバ30は、ネットワーク分析(S402)を実行する。
具体的には、プロセッサ32は、被験者情報データベース(
図5)を参照して、ある被験者IDに関連付けられた複数の肌画像データの特徴量のクラスを分析することにより、ある被験者IDに対応する被験者の肌が属するクラスの遷移を特定する。
プロセッサ32は、全ての被験者IDのクラスの遷移を参照して、1日後の肌が属するクラス、1週間後の肌が属するクラス、1ヶ月後の肌状態が属するクラス、3ヶ月後の肌状態が属するクラス、6ヶ月後の肌が属するクラス、及び、1年後の肌が属するクラスへの遷移確率の統計値(例えば、平均値)を計算する。
プロセッサ32は、計算した遷移確率を、クラス情報マスタデータベース(
図7)の「遷移確率」フィールドに格納する。
【0118】
(5-3)変形例3
複数のクラスのコミュニティを生成する例である。
【0119】
(5-3-1)変形例3の概要
変形例3の概要を説明する。
図15は、変形例3の概要の説明図である。
【0120】
図15に示すように、変形例3の各クラスには、コミュニティが割り当てられる。
例えば、クラス1~クラス5は、コミュニティ1に割り当てられる。
クラス6~クラス10は、コミュニティ2に割り当てられる。
クラス11~クラス15は、コミュニティ3に割り当てられる。
クラス16~20は、コミュニティ4に割り当てられる。
【0121】
これは、以下のことを意味している。
・クラス1~クラス5の肌特性の変化の傾向は互いに共通している。
・クラス6~クラス10の肌特性の変化の傾向は互いに共通している。
・クラス11~クラス15の肌特性の変化の傾向は互いに共通している。
・クラス16~クラス20の肌特性の変化の傾向は互いに共通している。
・コミュニティ1に属するクラスは、隣接するコミュニティ(例えば、コミュニティ2)に属するクラスに遷移し易い。
・コミュニティ2に属するクラスは、隣接するコミュニティ(例えば、コミュニティ1又はコミュニティ3)に属するクラスに遷移し易い。
・コミュニティ3に属するクラスは、隣接するコミュニティ(例えば、コミュニティ2又はコミュニティ4)に属するクラスに遷移し易い。
【0122】
つまり、変形例3の状態遷移モデルには、コミュニティ間の遷移の確率が規定される。換言すると、この状態遷移モデルは、肌特性の変化の傾向の遷移が規定されている。
【0123】
(5-3-2)コミュニティ情報データベース
変形例3のコミュニティ情報データベースについて説明する。
図16は、変形例3のコミュニティ情報データベースのデータ構造を示す図である。
【0124】
図16のコミュニティ情報データベースには、コミュニティ情報が格納される。コミュニティ情報とは、共通の特徴を有する複数のクラスから構成されるコミュニティに関する情報である。
コミュニティ情報データベースは、「コミュニティID」フィールドと、「クラスID」フィールドと、「コミュニティ特徴」フィールドと、を含む。各フィールドは、互いに関連付けられている。
コミュニティ情報データベースは、化粧料IDに関連付けられている。
【0125】
「コミュニティID」フィールドには、コミュニティIDが格納される。コミュニティIDは、コミュニティを識別するコミュニティ識別情報の一例である。
【0126】
「クラスID」フィールドには、コミュニティに割り当てられるクラスのクラスIDが格納される。
【0127】
「コミュニティ特徴」フィールドには、コミュニティの特徴に関する情報(以下「コミュニティ特徴情報」という)が格納される。コミュニティ特徴情報は、例えば、以下の少なくとも1つの情報を含む。
・皮溝均一性に関する情報
・皮溝面積に関する情報
・皮溝放射度に関する情報
・皮溝精細度に関する情報
・毛穴サイズに関する情報
【0128】
(5-3-3)情報処理
変形例3の情報処理について説明する。
図17は、変形例3のコミュニティ分析の処理のシーケンス図である。
【0129】
図17に示すように、サーバ30は、変形例2と同様に、ステップS400~S402を実行した後、グラフクラスタリング(S500)を実行する。
具体的には、プロセッサ32は、被験者情報マスタデータベース(
図5)の「肌画像」フィールド及び「肌状態」フィールドの情報(つまり、肌画像データ及び肌状態情報の組合せ)に対して、以下の何れかの方法を適用することにより、各クラスのコミュニティを抽出する。同一のコミュニティに属する肌クラスの間は、遷移し易い(つまり、クラス間の遷移確率が高い)ことを意味する。
・Modularity Q最大化法
・貪欲アルゴリズムを用いた手法
・辺媒介性を用いた手法
【0130】
プロセッサ32は、抽出したコミュニティにユニークなコミュニティIDを割り当てる。
プロセッサ32は、コミュニティ情報データベース(
図16)の「コミュニティID」フィールドに、各コミュニティに割り当てられたコミュニティIDを格納する。
プロセッサ32は、「クラスID」フィールドに、各コミュニティが割り当てられたクラスのクラスIDを格納する。
【0131】
ステップS500の後、サーバ30は、コミュニティ間の分析(S501)を実行する。
具体的には、プロセッサ32は、コミュニティ毎に、当該コミュニティに割り当てられたクラスに対応する肌画像データの特徴量(以下「コミュニティ特徴量」という)を抽出する。コミュニティ特徴量は、例えば、以下を含む。
・皮溝均一性
・皮溝面積
・皮溝放射度
・皮溝精細度
・毛穴サイズ
【0132】
プロセッサ32は、抽出されたコミュニティ特徴量を正規化することにより、各コミュニティの特徴量の統計値を計算する。
プロセッサ32は、コミュニティ情報データベース(
図16)の「コミュニティ特徴」フィールドの各サブフィールドに、各コミュニティ特徴量の統計値を格納する。
これにより、
図16に示すように、コミュニティ間の遷移パスが得られる。
【0133】
ステップS501の後、サーバ30は、コミュニティ内の分析(S502)を実行する。
具体的には,プロセッサ32は、各コミュニティに属するクラス毎に、コミュニティ特徴量の統計値(以下「コミュニティ内特徴量」という)を計算する。
プロセッサ32は、コミュニティ内特徴量に基づいて、各コミュニティ内において、各コミュニティを構成するクラス間の特徴(具体的には、コミュニティ特徴量の変化)を特定する。
【0134】
変形例3によれば、ユーザの肌の主要な遷移を特定することができる。
【0135】
(6)本実施形態の小括
本実施形態について小括する。
【0136】
本実施形態の第1態様は、
化粧料を肌に使用したときの未来の肌状態を予測するシミュレーションを実行する情報処理装置(例えば、サーバ30)であって、
シミュレーション対象者の対象者肌情報を取得する手段(例えば、ステップS300を実行するプロセッサ32)を備え、
複数の被験者のそれぞれが化粧料を肌に使用したときの肌の経時変化を示す複数の被験者肌情報と、各被験者肌情報に対応する被験者の肌状態に関する被験者状態情報と、化粧料に関する化粧料情報と、に基づく肌状態の遷移に関する状態遷移モデルに対して、対象者肌情報を入力することにより、シミュレーション対象者の肌状態の遷移を予測する手段(例えば、ステップS300を実行するプロセッサ32)を備え、
予測された肌状態の遷移を提示する手段(例えば、ステップS302を実行するプロセッサ32)を備える、
情報処理装置。
【0137】
第1態様によれば、複数の被験者肌情報と、被験者状態情報と、化粧料情報と、に基づく状態遷移モデルに対して、対象者肌情報を入力することにより、シミュレーション対象者の肌状態の遷移を予測する。これにより、化粧料の使用を継続したときの未来の肌状態を予測することができる。
【0138】
本実施形態の第2態様は、
シミュレーション対象者が目標とする肌状態に関する目標情報を取得する手段(例えば、ステップS300を実行するプロセッサ32)を備え、
予測する手段は、シミュレーション対象者の肌状態が目標情報に対応する肌状態になるまでの所要時間を予測する、
情報処理装置である。
【0139】
第2態様によれば、シミュレーション対象者の目標とする肌状態になるまでの所要時間を予測する。これにより、シミュレーション対象者に対して、目標とする肌状態になるまでケア行動を継続することのモチベーションを与えることができる。
【0140】
本実施形態の第3態様は、
予測された肌状態に適したスキンケア又はメーキャップに関するレコメンド情報を提示する手段(例えば、ステップS302を実行するプロセッサ32)を備える、
情報処理装置である。
【0141】
第3態様によれば、肌状態の予測結果に応じたレコメンド情報を提示する。これにより、シミュレーション対象者を適切なスキンケア又はメーキャップに誘導することができる。
【0142】
本実施形態の第4態様は、
シミュレーション対象者が肌に使用する化粧料に関する化粧料情報を取得する手段(例えば、ステップS300を実行するプロセッサ32)を備え、
予測された肌状態及び化粧料情報の組合せに基づく化粧料の使用方法に関するレコメンド情報を提示する手段(例えば、ステップS302を実行するプロセッサ32)を備える、
情報処理装置である。
【0143】
第4態様によれば、肌状態の予測結果に応じて、使用中の化粧料の使用方法に関するレコメンド情報を提示する。これにより、シミュレーション対象者を適切なスキンケア又はメーキャップに誘導することができる。
【0144】
本実施形態の第5態様は、
予測された肌状態に応じて使用が推奨される推奨化粧料に関する推奨化粧料情報を提示する手段を備える、
情報処理装置である。
【0145】
第5態様によれば、肌状態の予測結果に応じた推奨化粧料に関する情報を提示する。これにより、シミュレーション対象者を適切なスキンケア又はメーキャップに誘導することができる。
【0146】
本実施形態の第6態様は、
推奨化粧料情報は、推奨化粧料の使用量に関する情報を含む、
情報処理装置である。
【0147】
第6態様によれば、肌状態の予測結果に応じた推奨化粧料の使用量に関する情報を提示する。これにより、シミュレーション対象者を適切なスキンケア又はメーキャップに誘導することができる。
【0148】
本実施形態の第7態様は、
化粧料を生成する化粧料生成装置に対して、推奨化粧料を生成するためのレシピ情報を送信する手段(例えば、ステップS303を実行するプロセッサ32)を備える、
情報処理装置である。
【0149】
第7態様によれば、肌状態の予測結果に応じた推奨化粧料のレシピ情報を化粧料生成装置50に送信する。これにより、シミュレーション対象者に対して、推奨化粧料を容易に入手させることができる。
【0150】
本実施形態の第8態様は、
シミュレーションの対象となる対象化粧料に関する化粧料情報を取得する手段(例えば、ステップS300を実行するプロセッサ32)を備え、
予測する手段は、状態遷移モデルに対して、対象化粧料の化粧料情報及び対象者肌情報を入力することにより、シミュレーション対象者の肌状態の遷移を予測する、
情報処理装置である。
【0151】
第8態様によれば、ユーザが任意に指定した対象化粧料の使用を継続したときの未来の肌状態を予測することができる。
【0152】
本実施形態の第9態様は、
状態遷移モデル(例えば、
図8)は、各肌状態に対応するクラスと、複数のクラス間のリンクと、を規定する、
情報処理装置である。
【0153】
本実施形態の第10態様は、
状態遷移モデル(例えば、
図15)は、
肌の特徴量の変化の傾向が共通する肌状態が割り当てられる複数のコミュニティを含み、
各コミュニティ間の遷移を規定する、
情報処理装置である。
【0154】
第10態様によれば、ユーザの肌の主要な遷移を特定することができる。
【0155】
本実施形態の第11態様は、
上記に記載の情報処理装置(例えば、サーバ30)と接続可能な化粧料生成装置50であって、
化粧料の原料を収容する複数のカートリッジ55a~55bを備え、
情報処理装置によって送信されたレシピ情報に基づいて、各カートリッジ55a~55bに収容された原料の抽出量を決定する手段(例えば、プロセッサ52)を備え、
決定された抽出量に基づいて、各カートリッジに収容された原料を抽出する手段(例えば、プロセッサ52)を備える、
化粧料生成装置50である。
【0156】
第11態様によれば、肌状態の予測結果に応じた推奨化粧料のレシピ情報を化粧料生成装置50に送信する。これにより、シミュレーション対象者に対して、推奨化粧料を容易に入手させることができる。
【0157】
本実施形態の第12態様は、
決定する手段は、予測された肌状態に応じて使用が推奨される推奨化粧料の使用量に関する情報がレシピ情報に含まれる場合、複数のカートリッジに収容された原料の総抽出量が使用量になるように、各カートリッジに収容された原料の抽出量を決定する、
化粧料生成装置50である。
【0158】
第12態様によれば、肌状態の予測結果に応じた推奨化粧料のレシピ情報を化粧料生成装置50に送信する。これにより、シミュレーション対象者に対して、推奨化粧料を容易に入手させることができる。
【0159】
本実施形態の第13態様は、コンピュータ(例えば、プロセッサ32)を、上記の何れかに記載の各手段として機能させるためのプログラムである。
【0160】
(7)その他の変形例
その他の変形例について説明する。
【0161】
記憶装置11は、ネットワークNWを介して、クライアント装置10と接続されてもよい。記憶装置31は、ネットワークNWを介して、サーバ30と接続されてもよい。
【0162】
上記の情報処理の各ステップは、クライアント装置10及びサーバ30の何れでも実行可能である。
【0163】
上記実施形態では、ユーザ指示に基づいてユーザの肌の特徴量を取得する例を示した。しかし、本実施形態は、水分測定機器から当該特徴量を取置する場合にも適用可能である。
【0164】
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明の範囲は上記の実施形態に限定されない。また、上記の実施形態は、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良や変更が可能である。また、上記の実施形態及び変形例は、組合せ可能である。
【符号の説明】
【0165】
1 :情報処理システム
10 :クライアント装置
11 :記憶装置
12 :プロセッサ
13 :入出力インタフェース
14 :通信インタフェース
30 :サーバ
31 :記憶装置
32 :プロセッサ
33 :入出力インタフェース
34 :通信インタフェース
50 :化粧料生成装置
51 :記憶装置
52 :プロセッサ
53 :入出力インタフェース
54 :通信インタフェース
55a,55b:カートリッジ
56 :抽出制御部