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特許7438273プログラム、通信方法、および情報処理装置
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  • 特許-プログラム、通信方法、および情報処理装置 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-15
(45)【発行日】2024-02-26
(54)【発明の名称】プログラム、通信方法、および情報処理装置
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/12 20060101AFI20240216BHJP
   B41J 29/38 20060101ALI20240216BHJP
   G03G 21/00 20060101ALI20240216BHJP
   H04N 1/00 20060101ALI20240216BHJP
【FI】
G06F3/12 331
G06F3/12 304
G06F3/12 387
B41J29/38 202
B41J29/38 401
G03G21/00 386
H04N1/00 127B
【請求項の数】 18
(21)【出願番号】P 2022102864
(22)【出願日】2022-06-27
(62)【分割の表示】P 2018125279の分割
【原出願日】2018-06-29
(65)【公開番号】P2022132303
(43)【公開日】2022-09-08
【審査請求日】2022-06-27
(73)【特許権者】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】中本 樹里
【審査官】松浦 かおり
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-149103(JP,A)
【文献】特開2017-049767(JP,A)
【文献】特開2013-250915(JP,A)
【文献】特開2010-160579(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/09- 3/12
B41J 29/00-29/70
G03G 13/34
G03G 15/00
G03G 15/36
G03G 21/00-21/02
G03G 21/14
G03G 21/20
H04N 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷装置と、Webサービスを提供するサーバと通信可能な情報処理装置のコンピュータを、
前記印刷装置から、前記印刷装置を識別するための識別情報を取得する取得手段、
前記印刷装置から取得した第1の表示用情報に基づき第1の画面を表示する表示手段、
として機能させ、
前記表示手段は、前記第1の画面において前記Webサービスへの登録指示を受け付けたことに基づいて、前記識別情報が予め入力された、前記Webサービスに登録するための第2の画面を表示することを特徴とするプログラム。
【請求項2】
前記表示手段は、前記印刷装置から取得した第1の表示用情報に基づき、Webブラウザにより、前記第1の画面を表示することを特徴とする請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記取得手段は、前記第1の表示用情報と前記識別情報とを取得することを特徴とする請求項1または2に記載のプログラム。
【請求項4】
第2の表示用情報を前記サーバから受信する受信手段、としてさらにコンピュータを機能させ、
前記表示手段は、前記受信手段により受信した前記第2の表示用情報に基づいて前記第2の画面を表示することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項5】
前記第2の画面は、前記Webサービスのメニューを選択するための項目を含むことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項6】
前記第1の画面における前記Webサービスへの登録指示はアイコンの選択であり、
当該アイコンには前記サーバの宛先および前記識別情報がハイパーリンクとして設定されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項7】
前記識別情報は、前記印刷装置のシリアルナンバーであることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項8】
前記Webサービスは、前記印刷装置を定額料金で利用可能なサービスであることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項9】
記第1の画面において前記Webサービスへの登録指示を受け付ける受付手段、
前記Webサービスへの登録指示を受け付けたことに基づいて、前記印刷装置に対して前記Webサービスに関する所定の設定の実行を指示する指示手段、
としてさらにコンピュータを機能させることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項10】
前記表示手段は、前記印刷装置から取得した第1の表示用情報に基づき、Webブラウザにより、前記第1の画面を表示することを特徴とする請求項9に記載のプログラム。
【請求項11】
前記指示手段による前記所定の設定の実行の指示のための情報は、前記第1の表示用情報の取得の際に前記印刷装置から取得されることを特徴とする請求項9または10に記載のプログラム。
【請求項12】
前記所定の設定の実行の指示のための情報は、前記印刷装置におけるAPIのURLに関する情報であることを特徴とする請求項11に記載のプログラム。
【請求項13】
前記所定の設定の実行の指示のための情報を前記サーバに送信する送信手段、としてさらにコンピュータを機能させることを特徴とする請求項11または12に記載のプログラム。
【請求項14】
前記表示手段は、前記印刷装置から前記所定の設定の実行の終了の通知を受信したことに基づいて、前記Webサービスへの登録の終了に係る第3の画面を表示することを特徴とする請求項9乃至12のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項15】
印刷装置と、Webサービスを提供するサーバと通信可能な情報処理装置において実行される通信方法であって、
前記印刷装置から、前記印刷装置を識別するための識別情報を取得する取得工程と、
前記印刷装置から取得した第1の表示用情報に基づき第1の画面を表示する表示工程と、
を有し、
前記表示工程では、前記第1の画面において前記Webサービスへの登録指示を受け付けたことに基づいて、前記識別情報が予め入力された、前記Webサービスに登録するための第2の画面を表示することを特徴とする通信方法。
【請求項16】
記第1の画面において前記Webサービスへの登録指示を受け付ける受付工程と、
前記Webサービスへの登録指示を受け付けたことに基づいて、前記印刷装置に対して前記Webサービスに関する所定の設定の実行を指示する指示工程と、
さらに有することを特徴とする請求項15に記載の通信方法。
【請求項17】
印刷装置と、Webサービスを提供するサーバと通信可能な情報処理装置であって、
前記印刷装置から、前記印刷装置を識別するための識別情報を取得する取得手段と、
前記印刷装置から取得した第1の表示用情報に基づき第1の画面を表示する表示手段と、
を備え、
前記表示手段は、前記第1の画面において前記Webサービスへの登録指示を受け付けたことに基づいて、前記識別情報が予め入力された、前記Webサービスに登録するための第2の画面を表示することを特徴とする情報処理装置。
【請求項18】
記第1の画面において前記Webサービスへの登録指示を受け付ける受付手段と、
前記Webサービスへの登録指示を受け付けたことに基づいて、前記印刷装置に対して前記Webサービスに関する所定の設定の実行を指示する指示手段と、
さらに備えることを特徴とする請求項17に記載の情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、Webサービスへの登録を実行可能なプログラム、通信方法、および情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
インターネット上で提供されるWebサービスをプリンタ等の情報機器で利用するための方法として、Webサービス提供装置に情報機器を識別可能な個体識別情報を入力し、情報機器側にもWebサービスを利用開始するための初期設定を行う方法がある。これによりサービスが利用可能となる。
【0003】
特許文献1には、印刷サーバから提供される印刷サービスで使用する印刷装置を該印刷サーバへ登録する印刷システムが記載されている。そして特許文献1には、クライアント端末が、印刷装置から取得した印刷装置の構成情報を印刷サーバに送信することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2010-160579号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、仮に印刷装置においてサービスの利用のための設定が必要であったとしても、特許文献1では、該印刷装置のサーバへの登録とは個別に該設定を行う必要がある。
【0006】
本発明の目的は、このような従来の問題点を解決することにある。上記の点に鑑み、本発明は、Webサービスを利用する場合の利便性を向上させるプログラム、通信方法、および情報処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、本発明に係るプログラムは、印刷装置と、Webサービスを提供するサーバと通信可能な情報処理装置のコンピュータを、前記印刷装置から、前記印刷装置を識別するための識別情報を取得する取得手段、前記印刷装置から取得した第1の表示用情報に基づき第1の画面を表示する表示手段、として機能させ、前記表示手段は、前記第1の画面において前記Webサービスへの登録指示を受け付けたことに基づいて、前記識別情報が予め入力された、前記Webサービスに登録するための第2の画面を表示することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、Webサービスを利用する場合の利便性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】印刷システムの装置構成を示す図である。
図2】クライアント端末の構成を示す図である。
図3】MFPの構成を示す図である。
図4】サービス提供装置の構成を示す図である。
図5】印刷システムの機能ブロック構成を示す図である。
図6】サービス提供装置にMFPを登録するまでの処理を示す図である。
図7】MFPのRemoteUIのTOPページの画面を示す図である。
図8】印刷定額サービス登録ページの画面を示す図である
図9】「登録処理中」を示す画面を示す図である。
図10】印刷定額サービス登録完了を示す画面を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を詳しく説明する。尚、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る本発明を限定するものでなく、また本実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが本発明の解決手段に必須のものとは限らない。なお、同一の構成要素には同一の参照番号を付して、説明を省略する。
【0011】
本実施形態における印刷システム100の構成について、図1を参照しながら説明する。ユーザは、印刷システム100において、サービス提供装置(サーバ)107へ登録し、印刷装置に所定の処理、例えば初期設定を実行することにより、印刷定額サービス等を享受することができる。印刷定額サービスとは、例えば、インクの使用量に関わらず定額料金とするサービスであって、MFP102、103、104は、例えば、ユーザがサービス業者からレンタルにより利用可能な印刷装置である。また初期設定には、各種の設定が含まれる。例えば、印刷定額サービスにおいて、インクや用紙が不足した場合に、自動的に配送を行う等のサービスが設けられていたとする。その自動配送サービス等を行うために、インクや用紙の使用量をMFP102からサーバに通知する構成とする場合、上記初期設定は、その通知を行うための設定を行う。例えば、インクや紙の使用量を示すカウンタを初期化する処理を行う。該カウンタとしては、例えば印刷されたページ数であり、該ページ数によりインクや用紙の使用量が予測されてもよい。
【0012】
図1に示すように、クライアント端末101とMFP(MultiFunction Printer)102、103、104がルーター105を介してネットワーク106に接続されている。ネットワーク106は、例えば、インターネットである。サービス提供装置107は、ネットワーク106に接続されている。クライアント端末101とMFP102、103、104はそれぞれルーター105経由で互いに通信が可能であり、更にネットワーク106上のサービス提供装置107とも通信可能に構成されている。
【0013】
本実施形態では、サービス提供装置107への登録処理として、印刷定額サービスを説明する。しかしながら、印刷定額サービスにおける登録処理に限られず、例えば、オンライン印刷サービスや印刷ポイントサービス、消耗品自動注文サービス等の他のWebサービスであっても良い。また、本実施形態では、サービス提供装置107は1台として説明するが、複数のサービス提供装置107を構成し、各サーバに対応する複数種類のサービスへの登録処理や、ユーザが選択したサービスに対応するサーバへの登録処理が行われても良い。
【0014】
次に、クライアント端末101の構成について、図2を参照しながら説明する。クライアント端末101は、一般的な情報処理装置としての機能ブロックを有し、例えば、CPU202は、RAM203、ROM204或いはハードディスク205に記憶されたプログラムに従って、データや命令に対する演算、判断および制御を行う。RAM203は、例えば、CPU202が各種処理を行う際の一時記憶領域として使用される。ハードディスク205は、オペレーティングシステム(OS)、アプリケーションソフトウェア、後述の登録プログラム等を記憶する。本実施形態におけるクライアント端末101の動作は、例えば、CPU202がROM204に記憶されたプログラムをRAM203にロードして実行することにより実現される。
【0015】
ディスプレイ206は、液晶ディスプレイとグラフィックコントローラとを含む。CPU202は、外部から取得した若しくは内部に保持している表示用データに基づいて、ディスプレイ206に、例えば、ショートカットメニューやランチャーに代表される画像やアイコンなど複数のオブジェクトを集めたオブジェクトの表示、又はGUI等の各種ユーザインタフェース画面の表示を行う。
【0016】
入力部207は、ユーザによるクライアント端末101に対する各種操作を受付可能であり、例えば、ポインティングデバイスやキーボードである。システムバス208を介して、CPU202やRAM203、ROM204、ハードディスク205の各間でのデータの送受信が行われる。また、インタフェース(I/F)部209では、IEEE 802.11aなどの規格に対応した無線LANや有線LANが用いられ、TCP/IP等のプロトコルで同一ネットワークやインターネット上の機器とのデータの送受信が可能となる。
【0017】
なお、図2では、クライアント端末101は、ディスプレイ206と入力部207が、CPU202、RAM203等を含む制御部と一体となった所謂ノート型のPCの場合を示している。しかしながら、図2の構成に限られず、クライアント端末101は、ディスプレイ206と入力部207とが別体となった所謂デスクトップ型のものや、ポインティングデバイスとしてタッチセンサーを用いた所謂タブレット端末でも良い。
【0018】
次に、MFP102、103、104について図3を参照しながら説明する。MFP102、103、104は共通の構成を有するので、以降、特に断らない限り、MFP102をMFP102、103、104の代表例として説明する。MFP102は、操作パネル303と、ROM304、RAM305、読取部306、印刷部307、画像処理部308、インタフェース(I/F)部309、システムバス310を含む。
【0019】
CPU302は、例えば操作パネル303に対するユーザの操作に従い、ROM304に記憶されているプログラムをRAM305上で実行することで、MFP102を統括的に制御する。ROM304は、MFP102の制御命令プログラム等を格納している。RAM305は、CPU302のワーキングメモリとして動作する他、印刷ジョブのスプーラの記憶領域としても用いられる。ROM304は、例えばMFP102が取得した情報が格納される不揮発性メモリである。例えばサービス提供装置107から発行されたプリンタIDは、ROM304に格納され、MFP102の電源が遮断された場合でも記憶しておくことができる。本実施形態におけるMFP102の動作は、例えば、CPU302がROM304に記憶されたプログラムをRAM305にロードして実行することにより実現される。
【0020】
操作パネル303は、ユーザが操作するためのキーやタッチパッド、画像や各種の情報をユーザに提示するための画面を表示するディスプレイを含んで構成される。読取部306は、不図示の原稿台に載置された原稿を光学的に読み取るためのスキャナを備え、スキャナにより読み取った画像データをRAM305に格納する。
【0021】
印刷部307は、記録材としてのインクを貯蔵するインクタンクや、インクを吐出するためのノズルが設けられた記録ヘッド、また、印刷用紙等の記録媒体を搬送する搬送部等を備える。印刷部307は、インクジェット記録方式により記録媒体に画像を形成する。なお、印刷部307は、インクジェット記録方式に限られず、電子写真方式等の他の記録方式により画像の形成が行われても良い。
【0022】
画像処理部308は、読取部306により読み取られて生成された画像データや、印刷部307の印刷対象となる画像データに対して、画像の編集や、色空間変換や補正、印刷部307で処理可能なデータ形式への変換、などの各種の画像処理を行う。画像処理部308は、例えば、読取部306で読み取った画像データを印刷部307で印刷するための画像処理を行うことで、コピー機能が実現される。I/F部309では、IEEE 802.11aなどの規格に対応した無線LANや有線LANを用い、TCP/IP等のプロトコルで同一ネットワークやインターネット上の機器とデータの送受信が可能となる。
【0023】
次に、印刷定額サービスの提供を行うサービス提供装置107の構成について図4を参照しながら説明する。CPU402は、RAM403、ROM404或いはハードディスク405に記憶されたプログラムに従って、データや命令に対する演算、判断および制御を行う。RAM403は、例えば、CPU402が各種処理を行う際の一時記憶領域として使用される。ハードディスク405は、オペレーティングシステム(OS)、アプリケーションソフトウェア、後述の登録プログラム等を記憶する。本実施形態におけるサービス提供装置107の動作は、例えば、CPU402がROM404に記憶されたプログラムをRAM403にロードして実行することにより実現される。
【0024】
ディスプレイ406は、液晶ディスプレイとグラフィックコントローラとを含む。CPU402は、表示用データに基づいて、ディスプレイ406に、例えば、ショートカットメニューやランチャーに代表される画像やアイコンなど複数のオブジェクトを集めたオブジェクトの表示、又はGUI等の各種ユーザインタフェース画面の表示を行う。入力部407は、ユーザによるサーバ提供サーバ107に対する各種操作を受付可能であり、例えば、ポインティングデバイスやキーボードである。システムバス408を介して、CPU402やRAM403、ROM404、ハードディスク405の各間でのデータの送受信が行われる。また、インタフェース(I/F)部409では、IEEE 802.11aなどの規格に対応した無線LANや有線LANが用いられ、TCP/IP等のプロトコルで同一ネットワークやインターネット上の機器とのデータの送受信が可能となる。
【0025】
サービス提供装置107のハードディスク405に保存されているソフトウェアは、クライアント端末101のハードディスク205に保存されているソフトウェアとは異なる。ハードディスク405は、例えば、クライアント端末101のブラウザから定額サービス登録ページアクセスを受けて定額サービス登録ページを作成する定額サービス登録ページ作成プログラムである。また、例えば、定額サービス登録ページにおいて入力された情報に基づいて登録処理を行う定額サービス登録プログラムである。また、ハードディスク405には、例えば、定額サービス登録情報を管理する登録情報管理データベースが保存されている。なお、後述するが、上記の定額サービス登録ページ作成プログラムは、クライアント端末101のブラウザにより、MFP102の個体識別情報と初期処理実行URLを受信して、定額サービス登録ページを生成する。
【0026】
図5は、本実施形態の印刷定額サービスシステムにおけるサービス提供装置107、クライアント端末101及びMFP102の機能ブロック構成を示す図である。サービス提供装置107は、クライアント端末101のWebブラウザ504からのリクエストに応答するためのWebページを生成するWebページ生成部503を含む。ここで、Webページ生成部503は、例えば、クライアント端末101へ印刷定額サービスを提供するための各種操作画面のデータを生成する。この操作画面には、例えば、印刷定額サービスへ登録するための登録情報入力画面や、印刷定額サービスの利用状況を確認する利用状況表示画面等がある。このように、Webページ生成部503は、Webサービス登録管理機能やWebサービス利用状況画面作成機能を有する。また、サービス提供装置107は、印刷定額サービスの利用ユーザの情報を管理するユーザ情報管理部501、ユーザが利用するMFP102の情報を管理するMFP情報管理部502を含む。
【0027】
クライアント端末101は、Webブラウザ504を含む。クライアント端末101のWebブラウザ504は、通信インタフェース209を介して、サービス提供装置107あるいはMFP102にリクエストを送信し、応答として返信されるWebページを表示する。このように、クライアント端末101は、Webブラウザ504を用いることによるリクエスト送信機能及びWebページ閲覧機能を有する。
【0028】
MFP102は、クライアント端末101からのリクエストに応答するためのWebページを生成するWebページ生成部505、MFP102の装置情報507を収集する装置情報収集部506を含む。装置情報507とは、例えば、MFP102のシリアルナンバーやアドレス等の装置識別情報であり、装置情報収集部506は、例えばMFP102の起動時などに、装置情報507を収集して保持する。また、MFP102は、I/F部309を介して、クライアント端末101から印刷定額サービス開始のための初期設定の実行指示を受信する初期設定実行指示受信部508、初期設定の実行指示を受信することでMFP102の初期設定を実行する初期設定実行部509を含む。
【0029】
図6は、本実施形態における、サービス提供装置107への登録処理を示す図である。本実施形態において、サービス提供装置107への登録処理は、印刷装置の情報の登録と、印刷装置の初期設定の実行、を含む。まず、S601において、クライアント端末101のCPU202は、MFP102のRemoteUIを起動するためのユーザからの指示を受け付ける。例えば、ユーザはクライアント端末101にプリンタ管理者としてログインし、Webブラウザ上でURLを入力する。ユーザの指示を受け付けたクライアント端末101のCPU202は、Webブラウザ504により、MFP102に対して、RemoteUIのTOPページのリクエストを送信する。ユーザが、このRemoteUIのTOPページ701にアクセスする方法としては、上述以外の方法として、例えば、ローカルエリアのプリンタ管理者が、このRemoteUIのTOPページのURLをメールでユーザに通知するようにしても良い。あるいは、ユーザは、アクセス可能な社内向けのホームページに掲載されたMFPのURLを用いるようにしても良い。
【0030】
S602において、MFP102のCPU302は、TOPページのリクエストを受信すると装置情報収集部506により、MFP102の装置情報507を取得する。以下、装置情報507をシリアルナンバーとして説明する。そして、CPU302は、Webページ生成部505により、MFP102のシリアルナンバー及び初期設定実行APIのURLをパラメータとして設定した印刷定額サービスへの登録ページのURLへのリンクを含めたRemoteUIのTOPページデータ(Webページデータ)を生成する。そして、MFP102のCPU302は、図7の画面701を表示するためのWebページデータをクライアント端末101に対して返信する。クライアント端末101のCPU202は、Webブラウザ504により、MFP102から返信されたWebページデータに基づいて、図7のRemoteUIのTOPページをリモート表示する。
【0031】
図7は、本実施形態におけるMFP102のRemoteUIのTOPページの画面の一例を示す図である。図7に示す画面がクライアント端末101で表示される。図7に示すように、TOPページ701には、ユーザにより選択可能な複数のメニューが表示されており、選択項目702として、「Webサービス登録」が表示されている。RemoteUIのTOPページ701の選択項目702には、パラメータとして、MFP102のシリアルナンバー及び初期設定実行APIのURLを含む印刷定額サービスへの登録ページのURLへのハイパーリンクが設定されている。また、選択項目702に設定されているハイパーリンクと同じ宛先内容がリンク703として表示されており、ユーザは、TOPページ701上で、Webサービスへの登録指示として選択項目702もしくはリンク703をクリックすることでサービス提供装置107にアクセス可能である。
【0032】
次に、S603において、クライアント端末101のCPU202は、そのWebページを介してユーザの登録指示を受け付ける。そして、S604において、CPU202は、Webブラウザ504により、サービス提供装置107に対して、ハイパーリンクに設定された印刷定額サービス登録ページのURLが示すWebページのリクエストを送信する。ここで、ユーザの登録指示とは、例えば、ハイパーリンクが設定された選択項目702のクリック操作である。上述のとおり、印刷定額サービスへの登録ページのURLは、シリアルナンバーと初期設定実行APIのURLとを含んでいる。従って、印刷定額サービス登録ページのURLが示すWebページのリクエストとともに、上記のシリアルナンバーと初期設定実行APIのURLもサービス提供装置107に送信される。
【0033】
サービス提供装置107のCPU402は、クライアント端末101からWebページのリクエストを受信するとWebページ生成部503により、パラメータとして受け付けたシリアルナンバーを埋め込んだ印刷定額サービス登録ページのWebページデータを生成する。そして、S605において、サービス提供装置107のCPU402は、クライアント端末101に対して、その印刷定額サービス登録ページのWebページデータを返信する。クライアント端末101のCPU101は、Webブラウザ504により、サービス提供装置107から返信されたWebページデータに基づいて、図8に示す印刷定額サービス登録ページを表示する。
【0034】
図8は、本実施形態における印刷定額サービス登録ページの画面の一例を示す図である。サービス登録ページ801には、リンク703のパラメータとして設定されたプリンタのシリアルナンバーが表示フィールド802に反映されている。選択フィールド803には、ユーザが利用可能な印刷定額サービスのプランメニューが選択可能に表示される。ユーザが所望の印刷定額サービスのプランを選択フィールド803で選択して登録ボタン804をクリックすることで、サービス提供装置107に対し、印刷定額サービス登録リクエストが送信される。
【0035】
S606において、クライアント端末101のCPU202は、図8の印刷定額サービス登録ページを介してユーザの登録指示を受け付けると、Webブラウザ504により、サービス提供装置107に対して、印刷定額サービス登録のリクエストを送信する。ここでのユーザの登録指示は、選択フィールド803での印刷定額サービスのプラン選択、及び登録ボタン804のクリック操作である。また、図8には図示されていないが、ユーザ名とパスワードを入力するフィールドが画面801上に設けられ、それらの情報に基づいてサービス提供装置107により認証が行われても良い。また、認証については、S606の後、ユーザ認証ページの送受信が行われるフェーズが実行されても良い。例えば、クライアント端末101のCPU202は、サービス提供装置107に対して、ユーザ認証ページのリクエストを送信する。サービス提供装置107のCPU402は、そのリクエストを受信すると、Webページ生成部503により、ユーザ名とパスワードを受付可能なユーザ認証ページを返信する。そして、クライアント端末101のCPU202は、Webブラウザ504により、ユーザ認証ページを表示する。ユーザ認証ページを介して、ユーザ名およびパスワード、ログインボタン等の押下を受け付けると、ユーザ認証のリクエストがサービス提供装置107に送信される。サービス提供装置107のCPU402は、受信したユーザ名およびパスワードに基づいて認証処理を行い、認証結果をレスポンスとしてクライアント端末101に返信する。
【0036】
S607において、サービス提供装置107のCPU402は、印刷定額サービス登録リクエストを受信すると、ユーザ管理部501により、ユーザ登録処理を行い、MFP情報管理部502によりMFPの登録処理を行う。例えば、MFP102のシリアルナンバーがハードディスク405の登録情報管理データベースにユーザ情報とともに格納される。S608において、サービス提供装置107のCPU402は、Webページ生成部503により、印刷定額サービス登録ページのリクエストをS604で受信した際にパラメータとして設定されていた初期設定実行APIを、実行可能なように埋め込んだWebページデータを返信する。クライアント端末101のCPU202は、Webブラウザ508により、サービス提供装置107から返信されたWebページデータに基づいて図9に示す画面を表示する。
【0037】
図9は、MFP102の初期設定実行APIを実行するよう埋め込まれた「登録処理中」を示す画面の一例を示す図である。画面901には、サービス提供装置107での登録処理は終了しているが、現時点ではMFP102の初期設定が未実施であるので、ユーザに対しては登録処理が途中であることを示す「登録処理中」のメッセージが表示される。また、画面901には、MFP102の初期設定処理の実行指示として、初期設定実行APIのURL902が非表示に埋め込まれている。非表示にすることにより、MFP102の初期設定について不要に意識させなくてすむ。
【0038】
S609において、クライアント端末101のCPU202は、MFP102に対して、画面901のWebページに埋め込まれている初期設定実行APIを実行するようMFP102の初期設定実行リクエストを送信する。S610において、MFP102のCPU302は、初期設定実行リクエストを受信すると、初期設定を実行する。そして、S611において、MFP102は、Webページ生成部505により、印刷定額サービス登録成功の旨のメッセージが埋め込まれたWebページデータを生成し、クライアント端末101に対してレスポンスとして返信する。S612において、クライアント端末101のCPU202は、レスポンスとして返信されたWebページデータに基づいて、図10の画面を表示する。
【0039】
図10は、MFP102の印刷定額サービス登録が完了したことを知らせる印刷定額サービス登録完了ページの画面の一例を示す図である。Webサービス登録完了ページ1001は、MFP102の初期設定が完了した後にMFP102からクライアント端末101から送信される。従って、Webサービス登録完了ページ1001が表示された後は、ユーザは、サービス提供装置107が提供する印刷定額サービスを利用することができる。
【0040】
以上のように、本実施形態によれば、ユーザインタフェース画面上で登録処理を指示することで、Webサービスのための印刷装置の登録と、Webサービスに関する印刷装置の初期設定の両方が実行される。そのため、印刷装置の登録とは個別に初期設定のための指示を行わなくてもよいため、ユーザがWebサービスを利用する場合の利便性を向上させることができる。ユーザは一貫して、Webページ上の操作によりWebサービスの登録処理を行う。つまり、クライアント端末101にWebブラウザ504が実装されていれば、サービス提供装置107へのWebサービスの登録処理を行うことができ、独自の通信プロトコルを用いる必要がなく簡易的な構成とすることができる。
【0041】
また、Webサービスの登録処理において、ユーザがWebページ上で行う操作は、図7のメニュー画面上でのメニュー選択(「Webサービス登録」)と、図8の画面上でのプラン選択である。つまり、MFP102のシリアルナンバーの入力や、MFP102の初期設定の実行を行う必要がなく、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0042】
また、図9に示すように、MFP102の登録が終了したS607の時点では、まだ、MFP102の初期設定の実行は行われていないので、ユーザに対しては、「登録処理中」と表示される。そして、図10に示すように、MFP102の初期設定が終了すると、「登録完了」と表示される。そのような構成により、ユーザに対して登録進行中であることを明示し、ユーザにMFP102の初期設定について不要に意識させなくて済む。
【0043】
図6では、S608においてサービス提供装置107は、初期設定実行APIを実行するように埋め込んだWebページデータを、クライアント端末101に返信するとして説明した。しかしながら、サービス提供装置107は、初期設定実行APIの実行を要求するコマンドをMFP102に対して直接、送信するようにしても良い。その場合、S609の処理は行われず、MFP102は、要求コマンドを受信すると、クライアント端末101に対して、図9の画面を表示させるためのWebページデータを送信する。なお、S609における、クライアント装置101によるMFP102に対する初期設定の指示が実行されるタイミングは、S606におけるサービス提供装置107からの応答に限らない。例えば、S603におけるリンククリックに応じて、初期設定の指示が、S604における送信とともに実行されてもよい。ただし、図6に示したように、初期設定の指示がS606におけるサービス提供装置107からの応答に応じて実行されることで、MFP102がサービス提供装置107に登録されたことを確認したうえで、初期設定が行われる。そのため、MFP102がサービス提供装置107に登録されないにも関わらず、初期設定が無駄に行われることを防ぐことができる。
【0044】
(その他の実施例)
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
【0045】
プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM、CD-R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、DVDなどを用いることができる。
【0046】
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施例の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOperating System(OS)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施例の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0047】
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書きこまれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【符号の説明】
【0048】
100 印刷システム: 101 クライアント端末: 102、103、104 MFP: 107 サービス提供装置: 202、302、402 CPU: 203、305、403 RAM: 204、304、404 ROM
図1
図2
図3
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図5
図6
図7
図8
図9
図10