(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-15
(45)【発行日】2024-02-26
(54)【発明の名称】分散アクティブアンテナ、適応携帯電話進化、及び/又は統合アクセス及びバックホールを含む車両システム
(51)【国際特許分類】
H04B 1/3822 20150101AFI20240216BHJP
H04W 88/08 20090101ALI20240216BHJP
H04W 4/40 20180101ALI20240216BHJP
H04B 7/024 20170101ALI20240216BHJP
B60R 11/02 20060101ALI20240216BHJP
【FI】
H04B1/3822
H04W88/08
H04W4/40
H04B7/024
B60R11/02 A
(21)【出願番号】P 2022116384
(22)【出願日】2022-07-21
【審査請求日】2022-07-21
(32)【優先日】2021-07-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】522434945
【氏名又は名称】モレックス シーブイエス ヒルデスハイム ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】100116207
【氏名又は名称】青木 俊明
(73)【特許権者】
【識別番号】591043064
【氏名又は名称】モレックス エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100116207
【氏名又は名称】青木 俊明
(74)【代理人】
【識別番号】100096426
【氏名又は名称】川合 誠
(72)【発明者】
【氏名】ウルリッヒ モールマン
(72)【発明者】
【氏名】ニコラ ヘンゼラー
(72)【発明者】
【氏名】ライナー ベック
(72)【発明者】
【氏名】マイケル ポッツ
(72)【発明者】
【氏名】ロバート ソサック
【審査官】前田 典之
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2019/0273567(US,A1)
【文献】特表2018-518902(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第113099414(CN,A)
【文献】国際公開第2021/076796(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 1/3822
H04W 88/08
H04W 4/40
H04B 7/024
B60R 11/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
分散アンテナシステムであって、
車両に搭載された中央ユニットであって、該中央ユニットは、セルラネットワークで動作するように構成された送受信器を含み、前記中央ユニットは、前記送受信器に結合されたアナログデジタル変換器/デジタルアナログ変換器を含む、中央ユニットと、
前記車両に搭載された4つのアクティブアンテナであって、各アクティブアンテナは、アナログデジタル変換器/デジタルアナログ変換器と、IQデータ圧縮/解凍及び時間同期モジュールと、デジタルリンクインタフェースと、送信用の電力増幅器及び受信用の低雑音増幅器を含むRFフロントエンドモジュールと、を含み、前記中央ユニットとデジタル的に通信するように構成されている、4つのアクティブアンテナと、
該アクティブアンテナの各々を前記中央ユニットに接続し、信号をデジタル的に伝送するように構成されているリンクであって、前記リンクは、前記中央ユニットと前記アクティブアンテナとの間の少なくとも10GBpsの帯域幅をサポートしている、リンクと、を備える、分散アンテナシステム。
【請求項2】
前記車両に搭載された第5のアクティブアンテナを更に備え、該第5のアクティブアンテナは、アナログデジタル変換器/デジタルアナログ変換器を含み、前記リンクを介して前記中央ユニットとデジタル的に通信するように構成されている、請求項1に記載の分散アンテナシステム。
【請求項3】
前記アクティブアンテナのうちの少なくとも1つは、前記車両の前方に向かって配置されており、
前記アクティブアンテナのうちの少なくとも1つは、前記車両の後方に向かって配置されており、
前記アクティブアンテナのうちの少なくとも1つは、前記車両の上部に配置されており、
前記アクティブアンテナのうちの少なくとも1つは、前記車両の乗員側に沿って配置されており、
前記アクティブアンテナのうちの少なくとも1つは、前記車両の運転者側に沿って配置されている、請求項2に記載の分散アンテナシステム。
【請求項4】
前記リンクは、各アクティブアンテナが前記中央ユニットとの専用通信経路を有するように構成されている、請求項1に記載の分散アンテナシステム。
【請求項5】
前記リンクは、前記中央ユニットと各アクティブアンテナとの間で少なくとも10Gbpsの帯域幅をサポートする、請求項1に記載の分散アンテナシステム。
【請求項6】
前記リンクは、前記中央ユニットと各アクティブアンテナとの間で少なくとも25Gbpsの帯域幅をサポートする、請求項1に記載の分散アンテナシステム。
【請求項7】
前記リンクは、複数のリンクを含み、各リンクは、前記アクティブアンテナの対応する1つを前記中央ユニットに接続し、信号をデジタル的に伝送するように構成されている、請求項1に記載の分散アンテナシステム。
【請求項8】
前記複数のリンクは、前記アクティブアンテナの単一の共有通信ネットワークを定義する、又は
各リンクは、前記対応するアクティブアンテナと前記中央ユニットとの間の通信チャネル専用である、請求項7に記載の分散アンテナシステム。
【請求項9】
各リンクは、前記中央ユニットと前記アクティブアンテナの前記対応する1つとの間で少なくとも10Gbpsの帯域幅をサポートする、請求項7に記載の分散アンテナシステム。
【請求項10】
前記アクティブアンテナは、前記アクティブアンテナが180/360度の半球状のカバレッジを提供するように動作可能であるように、及び/又は前記アクティブアンテナが波長の少なくとも10倍の分離距離を介して分離されるように、前記車両の周囲に分散される、請求項1に記載の分散アンテナシステム。
【請求項11】
前記中央ユニットは、前記リンクを介して前記アクティブアンテナに接続された無線分散アンテナシステム(DAS)結合器を含み、該無線DAS結合器は、モバイルデバイスが前記無線DAS結合器及び前記リンクを介して前記アクティブアンテナに接続可能であるように、前記モバイルデバイスと接続するように構成されている、請求項1に記載の分散アンテナシステム。
【請求項12】
前記無線DAS結合器を含み、前記モバイルデバイスが無線充電器によって充電されている間であっても、前記無線DAS結合器の1つ以上の内部アンテナが無線車両接続性を提供するように動作可能であるように構成された無線充電器を更に備える、請求項11に記載の分散アンテナシステム。
【請求項13】
前記無線DAS結合器は、1つ以上の内部Wi-Fiアンテナと、前記1つ以上の内部Wi-Fiアンテナと通信するバスインタフェースと、該バスインタフェースに接続された複数のデジタルリンクインタフェースとを備え、各デジタルリンクインタフェースは、前記アクティブアンテナのうちの対応するアンテナのデジタルリンクインタフェースに接続される、請求項11に記載の分散アンテナシステム。
【請求項14】
前記中央ユニットは、前記リンクに接続可能であり、モバイルデバイスの1つ以上の内部アンテナから前記分散アンテナシステムの前記アクティブアンテナに切り替えるように動作可能な前記モバイルデバイスを備え、該モバイルデバイスは、前記分散アンテナシステムの前記アクティブアンテナ用のネットワークアクセスデバイスとして動作可能である、請求項1に記載の分散アンテナシステム。
【請求項15】
前記モバイルデバイスは、
1つ以上の内部Wi-Fiアンテナと、
該1つ以上の内部Wi-Fiアンテナと通信するバスインタフェースと、
該バスインタフェースと通信するIQデータ圧縮/解凍及び同期モジュールと、
該IQデータ圧縮/解凍及び同期モジュールと通信するIQデータスイッチと、
該IQデータスイッチと通信するベースバンドモデムと、
前記IQデータスイッチと通信する1つ以上の内部MIMOアンテナと、
前記IQデータスイッチと前記1つ以上の内部MIMOアンテナの各々との間のRFフロントエンドモジュール及びアナログデジタル変換器/デジタルアナログ変換器と、を含む、請求項14に記載の分散アンテナシステム。
【請求項16】
請求項1~15のいずれか1項に記載の分散アンテナシステムと、前記車両に搭載され、該車両内のユーザ機器に無線接続性を提供するための統合アクセス及びバックホール(V-IAB)ネットワークと共に動作可能な車両統合アクセス及びバックホール(IAB)ノードと、を備える車両システムであって、
車両IABノードは、前記分散アンテナシステムの前記中央ユニットの一部であるか、又は前記中央ユニット内に含まれる、又は
前記車両IABノードは前記分散アンテナシステムの前記中央ユニットから分離されている、車両システム。
【請求項17】
前記車両IABノードは、該車両IABノード内のモバイルターミネーションと、コアネットワークインターネットに接続されたアップストリームIABノード内のアップストリーム中央ユニットとの間の無線バックホールリンクを介して実行されるインタフェースを介して、前記アップストリームIABノードに接続可能である、請求項16に記載の車両システム。
【請求項18】
前記車両IABノードは、分散ユニットを含み、ユーザ機器と前記車両IABノード内の前記分散ユニットとの間のインタフェースを介して前記ユーザ機器に接続可能である、請求項16に記載の車両システム。
【請求項19】
前記車両システムは、前記車両の外部に延在しない、及び/又は前記分散アンテナシステムのいずれのアクティブアンテナとも干渉若しくは結合しない無線接続性を、前記車両内のユーザ機器に提供するように動作可能である、請求項16に記載の車両システム。
【請求項20】
前記車両IABノードは、結合された無線ユニット及び分散ユニットを含む車両IABノードを含む、又は
前記車両IABノードは、互いに分離され、デジタルリンクを介して接続された無線ユニット及び分散ユニットを含むスプリット車両IABノードを含む、請求項16に記載の車両システム。
【請求項21】
前記車両システムは、
車両IABノードRadio Mobile Unit Termination(RU-MT)を含み、無線バックホールリンクを介して動作するインタフェースを介してアップストリームIABノードに接続可能なアクティブアンテナを備え、
前記車両IABノードRU-MTを有する前記アクティブアンテナは、フロントホールリンクを介して車両IABノードDistributed Unit with Mobile Termination(DU-MT)に接続されており、
前記車両IABノードDU-MTは、フロントホールリンクを介してRadio Unit Distributed Unit(RU-DU)を有するアクティブ車室内アンテナに接続されており、
前記車両に搭載された前記アクティブ車室内アンテナは、前記車両内のユーザ機器に無線接続性を提供するように動作可能である、請求項16に記載の車両システム。
【請求項22】
車両に搭載された中央ユニットと、
前記車両に搭載され、前記中央ユニットとデジタル的に通信するように構成された1つ以上のアクティブアンテナと、
該1つ以上のアクティブアンテナを前記中央ユニットに接続し、信号をデジタル的に伝送するように構成されたリンクと、を備え、
各アクティブアンテナは、IQデータ圧縮/解凍及び時間同期モジュールと、デジタルリンクインタフェースと、送信用の電力増幅器及び受信用の低雑音増幅器を含むRFフロントエンドモジュールと、を含み、
前記中央ユニットは、前記リンクを介して前記1つ以上のアクティブアンテナに接続された無線分散アンテナシステム(DAS)結合器を含み、該無線DAS結合器は、モバイルデバイスが前記無線DAS結合器及び前記リンクを介して前記1つ以上のアクティブアンテナに接続可能であるように、前記モバイルデバイスと接続するように構成されている、及び/又は
前記中央ユニットは、前記リンクに接続可能であり、前記モバイルデバイスの1つ以上の内部アンテナから前記車両に搭載された前記1つ以上のアクティブアンテナに切り替えるように動作可能なモバイルデバイスを備え、該モバイルデバイスは、前記車両に搭載された前記1つ以上のアクティブアンテナ用のネットワークアクセスデバイスとして動作可能である、車両システム。
【請求項23】
前記無線DAS結合器を含み、前記モバイルデバイスが無線充電器によって充電されている間であっても、前記無線DAS結合器の1つ以上の内部アンテナが無線車両接続性を提供するように動作可能であるように構成された無線充電器を更に備える、請求項22に記載の車両システム。
【請求項24】
前記無線DAS結合器は、1つ以上の内部Wi-Fiアンテナと、該1つ以上の内部Wi-Fiアンテナと通信するバスインタフェースと、該バスインタフェースに接続された1つ以上のデジタルリンクインタフェースとを備え、各デジタルリンクインタフェースは、前記1つ以上のアクティブアンテナのうちの対応するアンテナのデジタルリンクインタフェースに接続される、請求項22に記載の車両システム。
【請求項25】
前記1つ以上のアクティブアンテナは、
前記車両の前方、後方、上部、乗員側、及び運転者側に向かってそれぞれ配置された5つのアクティブアンテナ、及び/又は
複数のアクティブアンテナは、前記アクティブアンテナが180/360度の半球状のカバレッジを提供するように動作可能であるように、及び/又は前記アクティブアンテナ
が波長の少なくとも10倍の分離距離を介して分離されるように、前記車両の周囲に分散される、請求項22に記載の車両システム。
【請求項26】
前記車両に搭載され、該車両内のユーザ機器に無線接続性を提供するための統合アクセス及びバックホール(V-IAB)ネットワークと共に動作可能な車両統合アクセス及びバックホール(IAB)ノードを更に備え、
車両IABノードは、前記中央ユニットの一部であるか、又は前記中央ユニット内に含まれる、又は
前記車両IABノードは、前記中央ユニットから分離されている、請求項22に記載の車両システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2021年7月21日に出願された米国仮特許出願第63/224,082号に対する利益及び優先権を主張する。この仮特許出願の全開示は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
(発明の分野)
本開示は、一般に、分散アクティブアンテナ、適応携帯電話進化(例えば、スマートフォン、モバイルデバイス、ユーザ機器などを介して)並びに/又は統合アクセス及びバックホールを含む車両通信及び測位システムを開示する。
【背景技術】
【0003】
自動車がより多くのデータ駆動されるにつれて、外部の世界と通信する必要性がますます重要になっている。車両内の個人は、音楽のストリーミング、他人との通信、更にはナビゲーションのためにパーソナルモバイルデバイスに依存することが多い。自動車自体もまた、外部システムと接触することができる。そのような通信は、中央サーバからの無線更新、車車間・路車間(V2X)通信を介した車両に関連する外部条件に関する情報、ナビゲーション情報、センサ共有、及び高精度測位を可能にする。車両が自律運転機能を有することを意図している場合、検知したデータを中央サーバに提供する能力を有することにより、改善された運転アルゴリズムの受信を可能にすることができる。したがって、自動車との間で、並びに車両間、車両と歩行者及びサイクリストなどの脆弱な道路利用者との間、及び車両と信号機などのインフラストラクチャとの間で直接、データを提供することには多くの理由がある。
【0004】
しかしながら、車両がアンテナの数を増加させるにつれて、これはより複雑なシステムを作り出す。例えば、V2X及び車両とネットワークとの間の通常のセルラ通信が望まれる場合、2つ以上のアンテナシステムが使用される可能性が高い。これらのアンテナシステムは、離間した位置に取り付けられなければならず、例えば、一方は車両の前方に向けて取り付けることができ、他方は車両の後方に向けて取り付けることができる。通信システムの動作は車両の安全システムにとって重要であり得るので、特定の個人は車両通信システムの更なる改善を理解するであろう。
【発明の概要】
【0005】
このセクションは、本開示の一般的な概要を提供するが、その全ての範囲又はその全ての特徴の包括的な開示ではない。
【0006】
例示的な実施形態は、分散アクティブアンテナ、適応携帯電話進化(例えば、スマートフォン、モバイルデバイス、ユーザ機器などを介して)並びに/又は統合アクセス及びバックホールを含む車両通信システムを開示する。
【0007】
更なる適用範囲は、本明細書で提供される説明から明らかになるであろう。この概要の説明及び具体例は、単に説明の目的のために意図されており、本開示の範囲を限定することを意図するものではない。
【0008】
本出願は、例として図示されるが、添付図面に限定されるものではなく、また図中、同様の参照番号は同様の要素を示す。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】例示的な実施形態による、中央ユニットに接続されたアクティブアンテナを含む車両分散アンテナシステム(V-DAS)のブロック図である。
【
図2】例示的な実施形態による、
図1に示す車両分散アンテナシステムを設置することができる例示的な車両を示す図である。
【
図3】例示的な実施形態による、
図2に示す例示的な車両内に設置された
図1に示す車両分散アンテナシステムを示す図であり、車両分散アンテナシステムは、180/360度半球状のカバレッジを提供するように動作可能である。
【
図4】例示的な実施形態による車両分散アンテナシステムで使用され得るアクティブアンテナのブロック図である。
【
図5】例示的な実施形態による、無線充電器及び無線DAS結合器に接続されたアクティブアンテナと、適応携帯電話進化(ACE)で構成された携帯電話(例えば、スマートフォンなど)とを含む車両分散アンテナシステム(V-DAS)のブロック図である。
【
図6】例示的な実施形態による、
図2に示す例示的な車両内に設置された、
図5に示す車両分散アンテナシステムを示す図である。
【
図7】例示的な実施形態による、車両分散アンテナシステムのブロック図であり、アクティブアンテナの構成要素及び無線DAS結合器の構成要素を示す。
【
図8】例示的な実施形態による、車両分散アンテナシステムで使用するための適応携帯電話進化(ACE)で構成されたスマートフォン又は携帯電話(広義には、ユーザ機器(UE))のブロック図である。
【
図9】例示的な実施形態による、ネットワーク全体の一部としての車両統合アクセス及びバックホール(V-IAB)ノードのプロトコルスタック及びアーキテクチャを示す。
【
図10】例示的な実施形態による、車両内のUEを接続する車両統合アクセス及びバックホール(V-IAB)ネットワークの車両IABノード(組み合わされた無線ユニット(RU)及び分散ユニット(DU))を含む例示的な車両を示す。
【
図11A】例示的な実施形態による、車両内のUEを接続する車両統合アクセス及びバックホール(V-IAB)ネットワークのスプリット車両IABノード(分離された無線ユニット(RU))及びデジタルリンクによって接続された分散ユニット(DU)を含む例示的な車両を示す。
【
図11B】例示的な実施形態による、車両の屋根上の車両IABノードRU-MT(Radio Unit Mobile Termination)を有するアクティブアンテナが車両内の車両IABノードDU-MT(Distributed Unit with Mobile Termination)と接続され、RU-DU(無線ユニット分散ユニット)を有するアクティブ車室内アンテナが車両内のUEに接続性を提供している、例示的な車両を示す。
【
図12】例示的な実施形態による、分散アクティブアンテナと、車両内のUEを接続するための統合アクセス及びバックホール(V-IAB)ネットワークの車両IABノードと、を含む車両システムのブロック図である。
【
図13】例示的な実施形態による、
図2に示す例示的な車両内に設置された、
図12に示す車両システムを示す図である。
【0010】
対応する参照番号は、図面のいくつかの図を通して(必ずしも同一ではないが)対応する部分を示してもよい。
【発明を実施するための形態】
【0011】
例示的な実施形態及び開示される特徴を続いて説明する発明を実施するための形態は、明示的に開示された組み合わせ(複数可)に限定されることを意図するものではない。したがって、特に明記されない限り、本明細書で開示される特徴は、簡潔にする目的で別様に示されなかった追加の組み合わせを形成するために、一緒に組み合わされてもよい。
【0012】
5G高速大容量(eMBB)及び超高信頼低遅延通信(URLLC)について本明細書で認識されるように、MIMO(多入力多出力)は、10x波長である最小分離距離を介して強く分離される最小4つの必須のアンテナを必要とする。例えば、4つのアンテナの最小分離距離は1GHzで12メートルであり、これは以下のように計算される:1GHzで0.3メートルの波長×10×4アンテナ=12メートル。別の例として、4つのアンテナの最小分離距離は3.5GHzで3.4メートルであり、これは以下のように計算される:3.5GHzで0.085メートル波長×10×4アンテナ=3.4メートル。FR2/mmWaveは十分なRF帯域幅を提供するが、いくつかのアンテナを車両の周りに分散させなければならないように、送信機と受信機との間に見通し距離(LOS)が必要である。
【0013】
5.9GHzのLTE/NR-V2Xについて本明細書で認識されるように、他の車両、歩行者、及びインフラストラクチャ(例えば、信号機など)への接続性は、いくつかのアンテナが車両の周りに分散されなければならないように180/360度半球状のカバレッジを必要とする。
【0014】
分散アンテナシステム(DAS)について本明細書で認識されるように、分散アンテナと中央ユニット(CU)との間のリンクは、最大長さ15メートルで車両内にルーティングされる。アナログリンクは、特に高い周波数での大きな損失に悩まされ、周波数が高いほど損失が高くなる。損失がゼロのデジタルリンクは、アナログデジタル(A/D)及びデジタルアナログ(D/A)変換、時間同期(1桁ナノ秒以内)、及びアンテナサイトでのデータ圧縮に依存するデータ帯域幅である。
【0015】
中央ユニットは、例えば、基地局(セルタワー)を含むインフラストラクチャ内のソフトウェアに実装される新しい3GPPリリースが修正される場合、約1.5~2年ごとに頻繁に更新されなければならない。ハンドセットでは、サイズ、消費電力、及び熱発生のために、新しいシリコンシステムオンチップ(SoC)が実装されている。無線通信世代は、アンテナ及びRFフロントエンドを含む新しいハードウェアをインフラストラクチャ及びハンドセットの両方において必要とする、後方互換性を備えた新しい発展型エアインタフェース(例えば、2010年のロングタームエボリューション(LTE)、2020年の5G新無線(NR)など)を用いて約10年ごとに進化している。
【0016】
車両の場合、コストが問題にならない場合には、ライブタイム並びにサイズ及びバッテリの観点から考慮すると、インフラストラクチャソフトウェアの実装を採用することが理にかなっていてもよい。しかし、初期コストは、3GPPリリースソフトウェア更新の5×2年に相当する10年世代のソフトウェア更新を実行する能力を有する高性能処理プラットフォームにとって非常に高く/高費用である。本明細書で開示されるように、代替の選択肢は、ネットワークアクセスデバイス(NAD)として2年ごとに新しいハンドセット(例えば、スマートフォン、他のユーザ機器(UE)など)を使用することである。新しいハンドセットは、DASアクティブアンテナリンクに接続可能であり、ハンドセットの内部の性能の低いアンテナから外部DASアンテナに切り替える。切り替えの後、ハンドセットは、その後、車両分散アンテナシステムの中央ユニットとして使用可能である。切り替えは、ハンドセットのシリコン(SoC)において実施されてもよい。また、車両分散アンテナシステムにおいてネットワークアクセスデバイス(NAD)として2年ごとに新しいハンドセットを使用することにより、新しい3GPPリリースソフトウェア更新ごとにベースバンドモデムのソフトウェアを更新する必要がなくなることがある。
【0017】
上記を認識した後、問題に対処し、かつ/又は上記の車両通信のための技術仕様を満たすことができる車両通信システムの例示的な実施形態が本明細書で開発及び/又は開示された。例示的な実施形態では、車両通信システムは、分散アクティブアンテナ、適応携帯電話進化(例えば、スマートフォン、モバイルデバイス、ユーザ機器など)並びに/又は統合アクセス及びバックホールを含み得る。
【0018】
図を参照すると、
図1は、リンク112を介して中央ユニット108に接続されたアクティブアンテナ104を含む車両分散アンテナシステム(V-DAS)100の例示的な実施形態を示す。車両分散アンテナシステム100は、5つのアクティブアンテナ104を用いて示されているが、本明細書で開示される例示的な実施形態は、例えば、車両分散アンテナシステムが設置される車両(例えば、車両の種類、サイズ、形状など)の構成に応じて、5つより多い又は少ないアクティブアンテナを含んでもよい。なお、
図1では、リンク112は互いに分離して示されている。一実施形態では、リンク112は単一の共有通信ネットワークとすることができ、又は各リンクは、対応するアクティブアンテナ104と中央ユニット108との間の通信チャネルに部分的又は完全に専用とすることができる。
【0019】
図3に示すように、車両分散アンテナシステム100は、アクティブアンテナ104が互いに離間して車両116の周囲に分散されるように、車両116に設置される。より具体的には、アクティブアンテナ104Aは、車両116の前方に向かって、例えば車両フード上に配置される。アクティブアンテナ104Bは、車両116の後方に向かって、例えば車両のトランク上に配置される。アクティブアンテナ104Cは、車両116の上部、例えば車両ルーフに配置される。アクティブアンテナ104D及び104Eはそれぞれ、車両116の乗員側及び運転者側に沿って、例えばサイドミラー上に配置される。アクティブアンテナ104を車両116の周囲に分散することにより、車両分散アンテナシステム100は、例えば、5G eMBB/URLLC及びV2X/RF BW MIMOなどを含む180/360度半球状カバレッジを提供するように動作可能である。
【0020】
この例示的な実施形態では、アクティブアンテナ104と中央ユニット108との間のリンク112は、例えば、5G eMBB/URLLC、V2X/RF BW MIMO、25GB自動車用イーサネットなどに適した比較的高い帯域幅を有するデジタルリンクである。他の実施形態では、リンク112は、10GBイーサネットデジタルリンク又は10GBよりも高い若しくは低い他のデジタルリンクなどを含むことができる。
【0021】
図4は、例示的な実施形態による車両分散アンテナシステムで使用され得るアクティブアンテナ104を示す。例えば、アクティブアンテナ104は、
図1及び
図3に示す車両分散アンテナシステム100に用いられてもよい。その場合、車両分散アンテナシステム100の5つのアクティブアンテナ104の各々は、互いに同一であり、
図4に示すような構成要素を含んでもよい。したがって、車両分散アンテナシステム100の5つのアクティブアンテナ104について、
図4を参照して簡潔にするためにまとめて説明する。
【0022】
図4に示すように、アクティブアンテナ104は、アンテナ120と、アクティブアンテナ電子機器124とを含む。アクティブアンテナ電子機器124は、RFフロントエンドモジュール(FEM)128の一部としてのアンテナ接続性126と、アナログデジタル変換器/デジタルアナログ変換器(ADC/DAC)132と、IQデータ圧縮/解凍及び時間同期モジュール136(例えば、アルゴリズムなど)と、高速デジタルリンクインタフェース140(例えば、10GBイーサネットインタフェース、25GBイーサネットインタフェースなど)と、を含む。RFフロントエンドモジュール(FEM)128は、送信用の電力増幅器及び受信用の低雑音増幅器を含み得る。
【0023】
図5は、無線充電器及び無線DAS結合器210に接続されたアクティブアンテナ204と、適応携帯電話進化(ACE)で構成された携帯電話214(例えば、スマートフォンなど)とを含む車両分散アンテナシステム(V-DAS)202の例示的な実施形態を示す。無線充電器及び無線DAS結合器210(広義には、中央ユニット又はデバイス)は、リンク212を介してアクティブアンテナ204に接続される。無線充電器及び無線DAS結合器210はまた、(例えば、mmWave又は他の高速無線技術を用いて)無線充電器及び無線DAS結合器210である顧客デバイスインタフェース(CDI)を介して、携帯電話214(広義には、モバイルデバイス又はユーザ機器)に接続される。したがって、携帯電話214は、無線充電器及び無線DAS結合器210及びリンク212を介してアクティブアンテナ204に結合される。
【0024】
図6に示すように、車両分散アンテナシステム202は、アクティブアンテナ204が互いに離間して車両116の周囲に分散されるように、車両116に設置される。より具体的には、アクティブアンテナ204Aは、車両116の前方に向かって、例えば車両フード上に配置される。アクティブアンテナ204Bは、車両116の後方に向かって、例えば車両のトランク上に配置される。アクティブアンテナ204Cは、車両116の上部、例えば車両ルーフに配置される。アクティブアンテナ204D及び204Eはそれぞれ、車両116の乗員側及び運転者側に沿って、例えばサイドミラー上に配置される。アクティブアンテナ204を車両116の周囲に分散することにより、車両分散アンテナシステム202は、例えば、5G eMBB/URLLC及びV2X/RF BW MIMOなどを含む180/360度半球状カバレッジを提供するように動作可能である。
【0025】
この例示的な実施形態では、アクティブアンテナ204と無線充電器210との間のリンク212は、例えば、5G eMBB/URLLC、V2X/RF BW MIMO、25GB自動車用イーサネットなどに適した比較的高い帯域幅を有するデジタルリンクである。他の実施形態では、リンク212は、10GBイーサネットデジタルリンク又は10GBよりも高い若しくは低い他のデジタルリンクなどを含むことができる。
【0026】
図5、
図6、及び
図7に示すアクティブアンテナ204は、上述し
図4に示すアクティブアンテナ104と同一であってもよい。その場合、各アクティブアンテナ204はまた、
図4に示されるようにアンテナ120及びアクティブアンテナ電子機器124を含んでもよい。アクティブアンテナ電子機器124は、RFフロントエンドモジュール(FEM)128の一部としてのアンテナ接続性126と、アナログデジタル変換器/デジタルアナログ変換器(ADC/DAC)132と、IQデータ圧縮/解凍及び時間同期モジュール136(例えば、アルゴリズムなど)と、高速デジタルリンクインタフェース140(例えば、10GBイーサネットインタフェース、25GBイーサネットインタフェースなど)と、を含む。RFフロントエンドモジュール(FEM)128は、送信用の電力増幅器及び受信用の低雑音増幅器を含み得る。
【0027】
図7は、アクティブアンテナ204の構成要素と、無線充電器及び無線DAS結合器210の無線DAS結合器の構成要素とを示す。図示のように、無線DAS結合器は、複数の内部アンテナ242、WiGig 802.11 ay 244、バスインタフェース246、及び高速デジタルリンクインタフェース248を含む。バスインタフェース246は、リンク245を介してWiGig 802.11 ay 244と接続される。バスインタフェース246はまた、リンク247を介して高速デジタルリンクインタフェース248と接続される。
【0028】
無線DAS結合器の各高速デジタルリンクインタフェース248は、リンク212を介して対応するアクティブアンテナ204の高速デジタルリンクインタフェースに接続される。無線DAS結合器がアクティブアンテナ204に接続された後、無線DAS結合器は、車両分散アンテナシステム202の中央ユニットとして使用可能であり得る。
【0029】
この例示的な実施形態では、アクティブアンテナ204は、例えば、5G eMBB/URLLC及びV2x/RF BW MIMOなどを含む、180/360度半球状のカバレッジを提供するように動作可能である。無線DAS結合器の内部アンテナ242(例えば、最大7Gbpsの無線通信用の60GHz帯域用のWiGigアンテナなど)は、例えば、スマートフォンが無線充電器及び無線DAS結合器210などによって充電されている間であっても、無線車両接続性(例えば、Wi-Fi、5G、mmWave、WiGigなど)を提供するように動作可能である。
【0030】
図5、
図6、及び
図7は、無線充電器及び無線DAS結合器210を含む車両分散アンテナシステム202を示しているが、車両分散アンテナシステムの他の例示的な実施形態は、無線充電器ではないDAS結合器を有するデバイスを含んでもよい。したがって、本明細書で開示される車両分散アンテナシステムは、無線DAS結合器を含む無線充電器のみでの使用に限定されるべきではない。
【0031】
図7は、WiGigアンテナ242及びWiGig 802.11 ay 244を含む無線DAS結合器を示すが、本明細書で開示される例示的な実施形態は、WiGig又は60GHz Wi-Fi周波数のみに限定されない。代替実施形態は、例えば60GHzより高い又は低い周波数などを含む他の無線周波数で動作可能であるように構成されたDAS結合器を含むことができる。
【0032】
図8は、例示的な実施形態による、車両分散アンテナシステムで使用するための適応携帯電話進化(ACE)で構成されたスマートフォン又は携帯電話314(広義には、モバイルデバイス又はユーザ機器(UE))の構成要素を示す。例えば、スマートフォン314は、車両の周囲に分散されたアクティブアンテナ104(
図1、
図3、
図4)又はアクティブアンテナ204(
図5、
図6及び
図7)と共に使用され得る。
【0033】
スマートフォン314は、内部のWiGigアンテナ342と、WiGig 802.11 ay 344と、バスインタフェース346とを備える。バスインタフェース346は、リンク345を介してWiGig 802.11 ay 344と接続される。
【0034】
スマートフォン314はまた、スマートフォンの内部WiGigアンテナ342によって送受信されるUL/DL(アップリンク/ダウンリンク)IQデータ用のIQデータ圧縮/解凍及び同期モジュール350(例えば、アルゴリズムなど)を含む。UL/DL圧縮IQデータは、リンク349を介してバスインタフェース346とモジュール350との間で伝送可能である。UL/DL IQデータは、リンク351を介してモジュール350とIQデータスイッチ352との間で伝送される。
【0035】
IQデータスイッチ352は、リンク353を介してベースバンドモデム354と通信する。IQデータスイッチ352はまた、リンク355を介してスマートフォン内部MIMOアンテナ358と通信する。スマートフォン314は、MIMOアンテナ358とIQデータスイッチ352との間にRFフロントエンドモジュール(FEM)360及びアナログデジタル変換器/デジタルアナログ変換器(ADC/DAC)362を更に含む。
【0036】
スマートフォン314は、DASアクティブアンテナリンク(例えば、リンク112(
図1、
図3、
図4)又はリンク212(
図5、
図6、
図7)など)に接続可能である。スマートフォン314は、その内部の性能の低いアンテナ358から外部DASアンテナ(例えば、アクティブアンテナ104又は204など)に切り替えるように構成される。切り換え後、スマートフォン314は、ネットワークアクセスデバイス(NAD)機能としての車両分散アンテナシステムのための中央ユニットとしても使用可能である。切り替えは、スマートフォン314のシリコン(SoC)において実施されてもよい。ネットワークアクセスデバイス(NAD)機能として車両分散アンテナシステム用の中央ユニットとして2年ごとに新しいスマートフォン314を使用することにより、新しい3GPPリリースソフトウェア更新ごとにベースバンドモデムのソフトウェアを更新する必要性を排除することができる。
【0037】
図8は、WiGigアンテナ342及びWiGig 802.11 ay 344を示しているが、本明細書で開示される例示的な実施形態は、WiGig又は60GHzのWi-Fi周波数のみに限定されない。代替実施形態は、例えば60GHzより高い又は低い周波数などを含む、他の無線周波数で動作可能に構成された携帯電話又はスマートフォンを含むことができる。
【0038】
図9は、例示的な実施形態による、ネットワーク470全体の一部としての車両統合アクセス及びバックホール(V-IAB)ノード472のプロトコルスタック及びアーキテクチャを示す。車両IABノード472は、車両416に搭載されている。例として、車両IABノード472は、車両分散アンテナシステムの中央ユニットの一部であるか、又は中央ユニットの中に含まれてもよい。又は、例えば、車両IABノード472は、車両分散アンテナシステムの中央ユニットの一部ではないスタンドアロン又は別個のデバイスであってもよい。
【0039】
車両IABノード472は、車両IABノード472内のモバイルターミネーション(MT)とIABドナー476内のアップストリーム中央ユニット(CU-UP)との間の無線バックホールリンクを介して実行されるF1* インタフェースを介してIABドナー476(又はアップストリームIABノード)に接続可能である。IABドナー476は、コアネットワークインターネット477に接続される。
【0040】
車両IABノード472はまた、車両分散アンテナシステム478に接続可能である。本明細書で開示されるように、車両分散アンテナシステム478は、例えばFR1 MIMO、FR2 mmWaveなどを含む、180/360度半球状カバレッジを提供するために車両の周囲に分散されたアクティブアンテナ(例えば、アクティブアンテナ104(
図1、
図3、
図4)又はアクティブアンテナ204(
図5、
図6、
図7)など)を含むことができる。
【0041】
車両IABノード472は、ユーザ機器(UE)480と車両IABノード472内の分散ユニット(DU)との間のUuインタフェース488を介してユーザ機器480に接続可能である。ユーザ機器480は、スマートフォン、eCallモデムIMS(IPマルチメディアサブシステム)、ネットワークアクセスデバイス(NAD)、パーソナルデバイス、標準モバイルデバイスなどのうちの1つ以上を含み得る。
【0042】
ネットワーク470は、車両の外部の車両IABバックホールF1* を介してネットワーク(複数可)に5G URLL及びeMBB FR1(7GHz未満)を提供するように動作可能とすることができる。ネットワーク470はまた、ネットワークアクセスデバイス(NAD)、eCallモデム(IMSバージョン)、複数の運転者及び乗員用パーソナルデバイスなどとして機能する1つ以上の標準モバイルデバイスを含む、ユーザ機器480のための車両416内の5G URLL及びeMBB FR2(mmWave)接続性を提供するように動作可能であり得る。
【0043】
比較的低電力の5G URLL及びeMBB FR2(mmWave)は、好ましくは、車両416の外部に延在せず、いかなる外部DASアクティブアンテナとも干渉も結合もしない。IABノードを介して直接提供される無線接続性は、ソフトウェアアップグレードなどを必要とせずに、標準的なユーザ機器、例えば標準的なスマートフォンによって使用可能であり得る。ネットワーク470は、車両の外部のFR1ベストインクラスMIMOを車両内部のFR2広RF帯域幅に提供することができる。
【0044】
図10は、例示的な実施形態による、車両516内のUE580を接続する車両統合アクセス及びバックホール(V-IAB)ネットワークの車両IABノード572(組み合わされた無線ユニット(RU)及び分散ユニット(DU))を含む例示的な車両516を示す。車両IABノード572は、Uuリンク581を介してバックホールF1を介してIABドナー又はアップストリームIABノード576と通信する。車両IABノード572はまた、Uuリンク583を介して車両516内のスマートフォン580(広義には、ユーザ機器(UE))と通信する。
【0045】
一般に、無線ユニット(RU)は、物理層(PHY)層のデジタルフロントエンド(DFE)部分、及びデジタルビームフォーミング機能を処理する。分散ユニット(DU)は、無線リンク制御(RLC)層、メディアアクセス制御(MAC)層、及びPHY層の一部を実行する。分散ユニット(DU)の動作は、無線リソース制御(RRC)層及びパケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP)層を実行する中央ユニット(CU)によって制御され得る。
【0046】
図11Aは、例示的な実施形態による、車両統合アクセス及びバックホール(V-IAB)ネットワークのスプリット車両IABノード(分離された無線ユニット(RU))682及び分散ユニット(DU)684を含む例示的な車両616を示す。スプリット車両IABノードの無線ユニット(RU)682及び分散ユニット(DU)684は、デジタルリンク686(例えば、フロントホール(FH)O-RAN Split 7.2Xネットワークインタフェース及び25GBイーサネットなどを介して)を介して接続される。
【0047】
スプリット車両IABノードの無線ユニット(RU)682は、Uuリンク681を介してバックホールF1を介してIABドナー又はアップストリームIABノード676と通信する。スプリット車両IABノードの無線ユニット(RU)682はまた、Uuリンク683を介して車両616内のスマートフォン680(1つ以上のモバイルデバイスはユーザ機器(UE)と考えることができる)と通信する。
【0048】
図11Bは、例示的な実施形態による、車両統合アクセス及びバックホール(V-IAB)ネットワークの車両IABノードRU-MT(Radio Unit Mobile Termination)782を有するアクティブアンテナを含む例示的な車両716を示す。車両IABノードRU-MT 782を有するアクティブアンテナは、車両のルーフトップに配置され、Uuリンク781を介してバックホールF1を介してIABドナー又はアップストリームIABノード776と通信する。
【0049】
車両IABノードRU-MT 782を有するアクティブアンテナは、RU-MTとDU-MTとの間のFH-MTフロントホールリンク787を介して、車両IABノードDU-MT(Distributed Unit with Mobile Termination)784に接続される。車両IABノードDU-MT 784はまた、DU-MTとRU-DUとの間のFH-DUフロントホールリンク786を介してRU-DU(Radio Unit Distributed Unit)785とのアクティブ車室内アンテナに接続される。RU-DU(Radio Unit Distributed Unit)785を有するアクティブ車室内アンテナは、車両716内の天井に沿っており、Uuリンク783を介して車両716内のスマートフォン780(広義には、ユーザ機器(UE))に接続性を提供するように動作可能である。
【0050】
図12は、分散アクティブアンテナ804と、車両内のユーザ機器(UE)880を接続するように動作可能な車両IABノード872とを含む車両システム806の例示的な実施形態を示す。例として、車両IABノード872は、車両分散アンテナシステムの中央ユニットの一部であるか、又は中央ユニットの中に含まれてもよい。又は、例えば、車両IABノード872は、車両分散アンテナシステムの中央ユニットの一部ではないスタンドアロン又は別個のデバイスであってもよい。
【0051】
車両IABノード872は、
図9に示され、上述されたような統合アクセス及びバックホール(V-IAB)ネットワークの一部であってもよい。車両IABノード872は、車両IABノード872内のモバイルターミネーション(MT)とIABドナー内のアップストリーム中央ユニット(CU-UP)との間の無線バックホールリンクを介して実行されるF1
* インタフェースを介してIABドナー(又はアップストリームIABノード)に接続可能である。IABドナーは、コアネットワークインターネットと接続可能である。
【0052】
車両IABノード872は、ユーザ機器880と車両IABノード872内の分散ユニット(DU)との間の低減された電力レベルのFR1(7GHz未満)及びFR2 Uuアクセスリンク888を介して、ユーザ機器880に接続可能である。ユーザ機器880は、スマートフォン、eCallモデムIMS(IPマルチメディアサブシステム)、ネットワークアクセスデバイス(NAD)、パーソナルデバイス、標準モバイルデバイスなどのうちの1つ以上を含み得る。
【0053】
車両IABノード872は、高速リンク812を介してアクティブアンテナ804に接続可能である。高速リンク812は、例えば、5G eMBB/URLLC、V2X/RF BW MIMO、25GB自動車用イーサネットなどに適した25GBイーサネットデジタルリンク又は他の比較的高帯域幅のデジタルリンクを含むことができる。他の実施形態では、リンク812は、10GBイーサネットデジタルリンク又は10GBよりも高い若しくは低い他のデジタルリンクなどを含むことができる。
【0054】
アクティブアンテナ804は、例えばFR1 MIMO、FR2 mmWaveなどを含む、180/360度半球状のカバレッジを提供するために車両の周囲に分散されてもよい。
図12に示すアクティブアンテナ804は、上述し
図4に示すアクティブアンテナ104と同一であってもよい。その場合、各アクティブアンテナ804はまた、
図4に示されるようにアンテナ120及びアクティブアンテナ電子機器124を含んでもよい。アクティブアンテナ電子機器124は、RFフロントエンドモジュール(FEM)128の一部としてのアンテナ接続性126と、アナログデジタル変換器/デジタルアナログ変換器(ADC/DAC)132と、IQデータ圧縮/解凍及び時間同期モジュール136(例えば、アルゴリズムなど)と、高速デジタルリンクインタフェース140(例えば、10GBイーサネットインタフェース、25GBイーサネットインタフェースなど)と、を含む。RFフロントエンドモジュール(FEM)128は、送信用の電力増幅器及び受信用の低雑音増幅器を含み得る。
【0055】
図13は、アクティブアンテナ804が互いに離間して車両116の周囲に分散されるように、車両116に設置される車両システム806を示す。より具体的には、アクティブアンテナ804Aは、車両116の前方に向かって、例えば車両フード上に配置される。アクティブアンテナ804Bは、車両116の後方に向かって、例えば車両のトランク上に配置される。アクティブアンテナ804Cは、車両116の上部、例えば車両ルーフに配置される。アクティブアンテナ804D及び804Eはそれぞれ、車両116の乗員側及び運転者側に沿って、例えばサイドミラー上に配置される。アクティブアンテナ804を車両116の周囲に分散することにより、車両システム806は、例えば、5G eMBB/URLLC及びV2X/RF BW MIMOなどを含む180/360度半球状カバレッジを提供するように動作可能である。
【0056】
車両IABノード872は、車両116の外部の車両IABバックホールF1* を介して5G URLL及びeMBB FR1(7GHz未満)を提供するように動作可能なネットワークの一部であり得る。ネットワークは、ネットワークアクセスデバイス(NAD)、eCallモデム(IMSバージョン)、複数の運転者及び乗員用パーソナルデバイスなどとして機能する1つ以上の標準モバイルデバイスを含む、ユーザ機器880のための車両116内の低減された電力レベルでの5G URLL並びにeMBB FR1(7GHz未満)及びFR2(mmWave)接続性を提供するように動作可能であり得る。
【0057】
比較的低電力の5G URLL及びeMBB FR2(mmWave)は、好ましくは、車両116の外部に延在せず、いかなる外部DASアクティブアンテナとも干渉も結合もしない。IABノード872を介して直接提供される無線接続は、ソフトウェアアップグレードなどを必要とせずに、標準的なユーザ機器、例えば標準的なスマートフォンによって使用可能であり得る。ネットワークは、車両の外部のFR1ベストインクラスMIMOを車両内部のFR2広RF帯域幅に提供することができる。
【0058】
したがって、本明細書に開示されるのは、分散アクティブアンテナ、適応携帯電話進化、及び/又は車両統合アクセス及びバックホールを含むシステムの例示的な実施形態である。例示的な実施形態では、分散アンテナシステムは、車両に搭載された中央ユニットを備える。中央ユニットは、セルラネットワークにおいて動作するように構成された送受信器を含む。中央ユニットはまた、送受信器に結合されたアナログデジタル変換器/デジタルアナログ変換器を含む。4つのアクティブアンテナが車両に搭載されている。各アクティブアンテナは、アナログデジタル変換器/デジタルアナログ変換器を含み、中央ユニットとデジタル的に通信するように構成されている。リンクは、アクティブアンテナの各々を中央ユニットに接続する。リンクは、中央ユニットとアクティブアンテナとの間の少なくとも10Gbpsの帯域幅をサポートしながら、信号をデジタル的に伝送するように構成される。
【0059】
例示的な実施形態では、分散アンテナシステムは、車両に搭載された第5のアクティブアンテナを更に備える。第5のアクティブアンテナは、アナログデジタル変換器/デジタルアナログ変換器を含み、リンクを介して中央ユニットとデジタル的に通信するように構成されている。アクティブアンテナは、車両の前方、後方、上部、乗員側、及び運転者側に向かってそれぞれ配置され得る。アクティブアンテナは、アクティブアンテナが180/360度の半球状のカバレッジを提供するように動作可能であるように、及び/又はアクティブアンテナが波長の少なくとも10倍の分離距離を介して分離されるように、車両の周囲に分散され得る。
【0060】
分散アンテナシステムの例示的な実施形態では、リンクは、各アクティブアンテナが中央ユニットとの専用通信経路を有するように構成される。リンクは、好ましくは、中央ユニットと各アクティブアンテナとの間で少なくとも10Gbpsの帯域幅をサポートする。例えば、リンクは、中央ユニットと各アクティブアンテナとの間で25Gbpsの帯域幅をサポートすることができる。
【0061】
分散アンテナシステムの例示的な実施形態では、リンクは複数のリンクを含む。各リンクは、アクティブアンテナの対応する1つを中央ユニットに接続する。各リンクは、信号をデジタル的に伝送するように構成される。複数のリンクは、アクティブアンテナの単一の共有通信ネットワークを定義し得る。又は、各リンクは、対応するアクティブアンテナと中央ユニットとの間の通チャネル信専用であり得る。各リンクは、好ましくは、中央ユニットとアクティブアンテナの対応する1つとの間で少なくとも10Gbpsの帯域幅をサポートする。
【0062】
分散アンテナシステムの例示的な実施形態では、各アクティブアンテナは、IQデータ圧縮/解凍及び時間同期モジュールと、デジタルリンクインタフェースと、送信用の電力増幅器及び受信用の低雑音増幅器を含むRFフロントエンドモジュールと、を備える。
【0063】
分散アンテナシステムの例示的な実施形態では、中央ユニットは、リンクを介してアクティブアンテナに接続された無線分散アンテナシステム(DAS)結合器を備える。無線DAS結合器は、モバイルデバイスが無線DAS結合器及びリンクを介してアクティブアンテナに接続可能であるように、モバイルデバイスと接続するように構成される。分散アンテナシステムは、無線DAS結合器を含む無線充電器を更に備えてもよい。無線充電器は、モバイルデバイスが無線充電器によって充電されている間であっても、無線DAS結合器の1つ以上の内部アンテナが無線車両接続性を提供するように動作可能であるように構成され得る。無線DAS結合器は、1つ以上の内部Wi-Fiアンテナと、1つ以上の内部Wi-Fiアンテナと通信するバスインタフェースと、バスインタフェースに接続された複数のデジタルリンクインタフェースとを備え得る。各デジタルリンクインタフェースは、アクティブアンテナのうちの対応する1つのデジタルリンクインタフェースに接続され得る。
【0064】
分散アンテナシステムの例示的な実施形態では、中央ユニットは、リンクに接続可能であり、モバイルデバイスの1つ以上の内部アンテナから分散アンテナシステムのアクティブアンテナに切り替えるように動作可能なモバイルデバイスを備え、モバイルデバイスは、分散アンテナシステムのアクティブアンテナ用のネットワークアクセスデバイスとして動作可能である。モバイルデバイスは、1つ以上の内部Wi-Fiアンテナと、1つ以上の内部Wi-Fiアンテナと通信するバスインタフェースを備え得る。モバイルデバイスは、バスインタフェースと通信するIQデータ圧縮/解凍及び同期モジュールと、IQデータ圧縮/解凍及び同期モジュールと通信するIQデータスイッチとを更に含み得る。モバイルデバイスはまた、IQデータスイッチと通信するベースバンドモデムと、IQデータスイッチと通信する1つ以上の内部MIMOアンテナとを備えてもよい。更に、モバイルデバイスは、IQデータスイッチと1つ以上の内部MIMOアンテナの各々との間のRFフロントエンドモジュール及びアナログデジタル変換器/デジタルアナログ変換器を含み得る。
【0065】
例示的な実施形態では、車両システムは、本明細書に開示される分散アンテナシステムを含む。車両システムはまた、車両に搭載された車両統合アクセス及びバックホール(IAB)ノードを備える。車両IABノードは、車両内のユーザ機器に無線接続性を提供するための統合アクセス及びバックホール(V-IAB)ネットワークと共に動作可能である。車両IABノードは、分散アンテナシステムの中央ユニットの一部であるか、又は中央ユニット内に含まれ得る。又は、車両IABノードは分散アンテナシステムの中央ユニットから分離され得る。
【0066】
車両システムの例示的な実施形態では、車両IABノードは、車両IABノード内のモバイルターミネーションと、コアネットワークインターネットに接続されたアップストリームIABノード内のアップストリーム中央ユニットとの間の無線バックホールリンクを介して実行されるインタフェースを介して、アップストリームIABノードに接続可能である。
【0067】
車両システムの例示的な実施形態では、車両IABノードは、分散ユニットを含み、ユーザ機器と車両IABノード内の分散ユニットとの間のインタフェースを介してユーザ機器に接続可能である。
【0068】
車両システムの例示的な実施形態では、車両システムは、車両の外部に延在しない、及び/又は分散アンテナシステムのいずれのアクティブアンテナとも干渉若しくは結合しない無線接続性を、車両内のユーザ機器に提供するように動作可能である。
【0069】
車両システムの例示的な実施形態では、車両IABノードは、結合された無線ユニット及び分散ユニットを含む車両IABノードを含む。又は、車両IABノードは、互いに分離され、デジタルリンクを介して接続された無線ユニット及び分散ユニットを含むスプリット車両IABノードを含む。
【0070】
車両システムの例示的な実施形態では、アクティブアンテナは、車両IABノードRadio Mobile Unit Termination(RU-MT)を含み、無線バックホールリンクを介して動作するインタフェースを介してアップストリームIABノードに接続可能である。車両IABノードRU-MTを有するアクティブアンテナは、フロントホールリンクを介して車両IABノードDistributed Unit with Mobile Termination(DU-MT)に接続されている。車両IABノードDU-MTは、フロントホールリンクを介してRadio Unit Distributed Unit(RU-DU)を有するアクティブ車室内アンテナに接続されている。車両に搭載されたアクティブ車室内アンテナは、車両内のユーザ機器に無線接続性を提供するように動作可能である。
【0071】
例示的な実施形態では、車両システムは、車両に搭載された車両統合アクセス及びバックホール(IAB)ノードを含む。車両IABノードは、車両内のユーザ機器に無線接続性を提供するための統合アクセス及びバックホール(V-IAB)ネットワークと共に動作可能である。車両IABノードは、車両IABノード内のモバイルターミネーションと、コアネットワークインターネットに接続されたアップストリームIABノード内のアップストリーム中央ユニットとの間の無線バックホールリンクを介して実行されるインタフェースを介して、アップストリームIABノードに接続可能であり得る。車両IABノードは、分散ユニットを含み得、ユーザ機器と車両IABノード内の分散ユニットとの間のインタフェースを介してユーザ機器に接続可能であり得る。
【0072】
車両システムの例示的な実施形態では、車両IABノードは、結合された無線ユニット及び分散ユニットを含む車両IABノードを含む。又は、車両IABノードは、互いに分離され、デジタルリンクを介して接続された無線ユニット及び分散ユニットを含むスプリット車両IABノードを含む。
【0073】
車両システムの例示的な実施形態では、アクティブアンテナは、車両IABノードRadio Mobile Unit Termination(RU-MT)を含み、無線バックホールリンクを介して動作するインタフェースを介してアップストリームIABノードに接続可能である。車両IABノードRU-MTを有するアクティブアンテナは、フロントホールリンクを介して車両IABノードDistributed Unit with Mobile Termination(DU-MT)に接続されている。車両IABノードDU-MTは、フロントホールリンクを介してRadio Unit Distributed Unit(RU-DU)を有するアクティブ車室内アンテナに接続されている。車両に搭載されたアクティブ車室内アンテナは、車両内のユーザ機器に無線接続性を提供するように動作可能である。
【0074】
例示的な実施形態では、車両システムは、車両に搭載された中央ユニットを備え、1つ以上のアクティブアンテナが車両に搭載されている。1つ以上のアクティブアンテナは、中央ユニットとデジタル的に通信するように構成されている。リンクは、1つ以上のアクティブアンテナを中央ユニットに接続する。リンクは、信号をデジタル的に伝送するように構成される。車両IABノードは、中央ユニットの一部であり得るか、又は中央ユニット内に含まれ得る。又は、車両IABノードは、中央ユニットから分離されていてもよい。車両システムは、車両の外部に延在しない、及び/又は1つ以上のアクティブアンテナのいずれとも干渉若しくは結合しない無線接続性を、車両内のユーザ機器に提供するように動作可能であり得る。1つ以上のアクティブアンテナは、車両の前方、後方、上部、乗員側、及び運転者側に向かってそれぞれ配置された5つのアクティブアンテナ、及び/又はアクティブアンテナが180/360度の半球状のカバレッジを提供するように動作可能であるように、及び/又はアクティブアンテナが波長の少なくとも10倍の分離距離を介して分離されるように、車両の周囲に分散された複数のアクティブアンテナを含み得る。
【0075】
例示的な実施形態では、車両システムは、車両に搭載された中央ユニットと、車両に搭載された1つ以上のアクティブアンテナとを含む。1つ以上のアクティブアンテナは、中央ユニットとデジタル的に通信するように構成されている。リンクは、1つ以上のアクティブアンテナを中央ユニットに接続する。リンクは、信号をデジタル的に伝送するように構成される。中央ユニットは、リンクを介して1つ以上のアクティブアンテナに接続された無線分散アンテナシステム(DAS)結合器を備え得る。無線DAS結合器は、モバイルデバイスが無線DAS結合器及びリンクを介して1つ以上のアクティブアンテナに接続可能であるように、モバイルデバイスと接続するように構成され得る。追加的又は代替的に、中央ユニットは、リンクに接続可能であり、モバイルデバイスの1つ以上の内部アンテナから車両に搭載された1つ以上のアクティブアンテナに切り替えるように動作可能なモバイルデバイスを備えてもよく、モバイルデバイスは、車両に搭載された1つ以上のアクティブアンテナ用のネットワークアクセスデバイスとして動作可能であり得る。
【0076】
例示的な実施形態では、車両システムは、無線DAS結合器を含む無線充電器を更に備える。無線充電器は、モバイルデバイスが無線充電器によって充電されている間であっても、無線DAS結合器の1つ以上の内部アンテナが無線車両接続性を提供するように動作可能であるように構成される。
【0077】
車両システムの例示的な実施形態では、無線DAS結合器は、1つ以上の内部Wi-Fiアンテナと、1つ以上の内部Wi-Fiアンテナと通信するバスインタフェースと、バスインタフェースに接続された1つ以上のデジタルリンクインタフェースとを備える。各デジタルリンクインタフェースは、1つ以上のアクティブアンテナのうちの対応する1つのデジタルリンクインタフェースに接続される。
【0078】
車両システムの例示的な実施形態では、中央ユニットは、1つ以上の内部Wi-Fiアンテナと、1つ以上の内部Wi-Fiアンテナと通信するバスインタフェースと、を含むモバイルデバイスを含む。モバイルデバイスは、バスインタフェースと通信するIQデータ圧縮/解凍及び同期モジュールと、IQデータ圧縮/解凍及び同期モジュールと通信するIQデータスイッチとを更に含む。モバイルデバイスはまた、IQデータスイッチと通信するベースバンドモデムと、IQデータスイッチと通信する1つ以上の内部MIMOアンテナとを含む。更に、モバイルデバイスは、IQデータスイッチと1つ以上の内部MIMOアンテナの各々との間のRFフロントエンドモジュール及びアナログデジタル変換器/デジタルアナログ変換器を含む。
【0079】
車両システムの例示的な実施形態では、1つ以上のアクティブアンテナは、車両の前方、後方、上部、乗員側、及び運転者側に向かってそれぞれ配置された5つのアクティブアンテナ、及び/又はアクティブアンテナが180/360度の半球状のカバレッジを提供するように動作可能であるように、及び/又はアクティブアンテナが波長の少なくとも10倍の分離距離を介して分離されるように、車両の周囲に分散された複数のアクティブアンテナを含む。
【0080】
例示的な実施形態では、車両システムは、車両に搭載され、車両内のユーザ機器に無線接続性を提供するための統合アクセス及びバックホール(V-IAB)ネットワークと共に動作可能な車両統合アクセス及びバックホール(IAB)ノードを更に備える。車両IABノードは、中央ユニットの一部であり得るか、又は中央ユニット内に含まれ得る。又は、車両IABノードは、中央ユニットから分離されていてもよい。
【0081】
分散アクティブアンテナ、適応携帯電話進化、及び/又は車両統合アクセス及びバックホールを含む車両システムの開示された例示的な実施形態は、他のモバイルプラットフォームの中でも、自動車、バス、電車、ボートを含む広範囲のモバイルプラットフォームで使用することができる。したがって、本明細書における車両又は自動車への言及は、本開示の範囲を任意の特定のタイプのモバイルプラットフォームに限定するものとして解釈されるべきではない。更に、本明細書に開示された例示的な実施形態はまた、他の例示的な実施形態が他の周波数帯域と共に使用するように構成され得るため、本明細書に開示された周波数帯域(例えば、WiGig、60GHz Wi-Fi周波数、5G eMBB/URLLC、V2X/RF BW MIMOなど)のみに限定されるべきではない。
【0082】
本明細書で提供される開示は、その好ましい実施形態及び例示的な実施形態の観点から特徴を説明する。当業者には、添付の特許請求の範囲及び趣旨内での多くの他の実施形態、修正、及び変形が、本開示を検討することにより想起されるであろう。