(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-15
(45)【発行日】2024-02-26
(54)【発明の名称】丸鋸刃用の安全ブレーキ、安全ブレーキを含む丸鋸、及び丸鋸の操作方法
(51)【国際特許分類】
B27G 19/04 20060101AFI20240216BHJP
B23D 47/00 20060101ALI20240216BHJP
B23Q 5/54 20060101ALI20240216BHJP
B23B 19/02 20060101ALI20240216BHJP
B27B 5/38 20060101ALI20240216BHJP
F16D 55/02 20060101ALI20240216BHJP
F16D 65/18 20060101ALI20240216BHJP
B27B 9/00 20060101ALN20240216BHJP
F16D 121/20 20120101ALN20240216BHJP
F16D 125/32 20120101ALN20240216BHJP
【FI】
B27G19/04 Z
B23D47/00 C
B23Q5/54 A
B23B19/02 Z
B27B5/38
F16D55/02
F16D65/18
B27B9/00 A
F16D121:20
F16D125:32
(21)【出願番号】P 2022577504
(86)(22)【出願日】2021-06-24
(86)【国際出願番号】 EP2021067386
(87)【国際公開番号】W WO2022002759
(87)【国際公開日】2022-01-06
【審査請求日】2022-12-16
(32)【優先日】2020-07-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】518361790
【氏名又は名称】フェスツール ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】100169904
【氏名又は名称】村井 康司
(74)【代理人】
【識別番号】100175617
【氏名又は名称】三崎 正輝
(72)【発明者】
【氏名】ジェレミー バーク
(72)【発明者】
【氏名】クリスチャン ショック
(72)【発明者】
【氏名】マルクス シュミット
(72)【発明者】
【氏名】マティアス デニス キューベラー
(72)【発明者】
【氏名】フェリックス トイラー
(72)【発明者】
【氏名】マニュエル ボウエレ
(72)【発明者】
【氏名】ジョシュア フランク
【審査官】石田 宏之
(56)【参考文献】
【文献】特表平11-502159(JP,A)
【文献】特開昭56-164801(JP,A)
【文献】特開昭49-132463(JP,A)
【文献】特開2020-002996(JP,A)
【文献】特開2016-120544(JP,A)
【文献】特表2019-519397(JP,A)
【文献】米国特許第08950305(US,B1)
【文献】米国特許第03785230(US,A)
【文献】仏国特許出願公開第02703943(FR,A1)
【文献】米国特許第06336273(US,B1)
【文献】米国特許出願公開第2008/0245200(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B27G 19/04
B23D 47/00
B23Q 5/54
B23B 19/02
B27B 5/38
F16D 55/02
F16D 65/18
B27B 9/00
F16D 121/20
F16D 125/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
丸鋸用の安全ブレーキであって、
作動パラメータを検出し、及び前記作動パラメータの検出に応答してトリガー信号を生成するように構成されたセンサーアセンブリと、
ブレーキアセンブリであって、
(i) ブレーキカムであって、前記ブレーキカムが前記安全ブレーキの刃受領域から離間される係合解除形態であって、前記刃受領域が丸鋸刃を受け入れるように構成される、係合解除形態と、前記ブレーキカムが、前記刃受領域中へ延在し、及び前記丸鋸刃の平坦な側面に動作可能に係合し、それゆえ前記丸鋸刃の回転に抵抗するように構成される、係合形態との間で選択的に移行するように構成される、ブレーキカム、及び
(ii) パッド摩擦材料を含むブレーキパッドであって、前記ブレーキカムに対して、前記パッド摩擦材料が前記ブレーキカムの方へ対面するように位置決めされるブレーキパッド、
を含む、ブレーキアセンブリと、
前記センサーアセンブリからの前記トリガー信号の受信に応答して、前記ブレーキカムを前記係合解除形態から前記係合形態へ選択的に移行させるように構成されたアクチュエータアセンブリと、
を備える、安全ブレーキ。
【請求項2】
前記ブレーキアセンブリは、前記係合解除形態と前記係合形態との間で選択的に及び繰り返し移行されるように構成された再設定可能なブレーキアセンブリである、請求項1に記載の安全ブレーキ。
【請求項3】
前記ブレーキアセンブリは:
(i) 前記丸鋸刃を損傷させることなく;及び
(ii) 前記ブレーキアセンブリを損傷させることなく
のうちの少なくとも一方で、前記丸鋸刃の回転に抵抗するように構成される、請求項1又は2に記載の安全ブレーキ。
【請求項4】
前記係合形態にあるとき、前記ブレーキカムは:
(i) 前記丸鋸刃の歯との係合が解除されている;及び
(ii) 前記丸鋸刃の前記歯から離間されている
のうちの少なくとも一方である、請求項1~3のいずれか一項に記載の安全ブレーキ。
【請求項5】
前記ブレーキカムは、前記係合解除形態と前記係合形態との間で選択的に移行するために、カム回転軸を中心に回転するように構成され、前記刃受領域は平坦な刃受領域であり、さらに、前記カム回転軸は前記平坦な刃受領域に対して平行である、請求項1~4のいずれか一項に記載の安全ブレーキ。
【請求項6】
前記ブレーキカムのカム回転軸は、前記アクチュエータアセンブリの作動軸に対して垂直である、請求項1~5のいずれか一項に記載の安全ブレーキ。
【請求項7】
前記ブレーキカムは、前記ブレーキカムを前記係合解除形態の方へ向かって付勢するカム付勢機構を含む、請求項1~6のいずれか一項に記載の安全ブレーキ。
【請求項8】
前記ブレーキカムは、前記丸鋸刃の前記平坦な側面に動作可能に係合するように構成された刃係合面を画定する、請求項1~7のいずれか一項に記載の安全ブレーキ。
【請求項9】
前記刃係合面は、前記ブレーキカムが前記係合解除形態から前記係合形態へ移行するにつれて、前記ブレーキカムが前記丸鋸刃を次第に強く押すような形状にされる、請求項8に記載の安全ブレーキ。
【請求項10】
前記刃係合面は、半径増大領域と、一定半径領域とを画定し、前記ブレーキカムは、初めに、前記半径増大領域と前記丸鋸刃を動作可能に係合し、その後、前記一定半径領域と前記丸鋸刃を動作可能に係合するように構成される、請求項8又は9に記載の安全ブレーキ。
【請求項11】
前記係合解除形態から前記係合形態へ移行された後、前記ブレーキカムは、前記ブレーキカムが前記丸鋸の使用者によって前記係合形態から解放されるまで、前記係合形態に留まるような形状にされる、請求項1~10のいずれか一項に記載の安全ブレーキ。
【請求項12】
前記ブレーキアセンブリは、前記ブレーキカムの回転を制限するように構成された停止部を含む、請求項1~11のいずれか一項に記載の安全ブレーキ。
【請求項13】
前記停止部は、前記ブレーキカムとは別個であり、及び前記ブレーキカムの回転を制限するために、前記ブレーキカムに動作可能に係合するように構成される、請求項12に記載の安全ブレーキ。
【請求項14】
前記ブレーキパッドは、前記ブレーキカムに対して、前記刃受領域が前記ブレーキパッドと前記ブレーキカムとの間に少なくとも部分的に延在するように、位置決めされる、請求項1~13のいずれか一項に記載の安全ブレーキ。
【請求項15】
前記ブレーキアセンブリは、前記ブレーキカムが前記係合形態にあるとき、前記刃が前記ブレーキパッドと前記ブレーキカムとの間で押圧されるように構成される、請求項1~14のいずれか一項に記載の安全ブレーキ。
【請求項16】
前記ブレーキパッドは:
(i) 少なくとも1つの枢動軸を中心に;及び
(ii) 回転の中心を中心に
のうちの少なくともの一方で、前記ブレーキパッドの制限された回転を許容するように構成された枢動可能なパッドマウントを含む、請求項1~15のいずれか一項に記載の安全ブレーキ。
【請求項17】
前記枢動可能なパッドマウントは、凹状の窪んだ領域を画定する凹状マウント構成要素と、前記凹状の窪んだ領域内に受け入れられるような形状にされる凸状マウント構成要素とを含み、さらに、前記枢動可能なパッドマウントは、前記凹状マウント構成要素と前記凸状マウント構成要素との間の相対運動によって前記ブレーキパッドの前記制限された回転を許容するように構成される、請求項16に記載の安全ブレーキ。
【請求項18】
前記安全ブレーキは、さらに、前記安全ブレーキの少なくとも一部分に前記丸鋸を動作可能に取り付けるように構成された取付機構を含み、前記取付機構は、前記刃受領域が前記丸鋸の残りの部分に対して動作可能に並進することを許容するように構成された浮動式取付機構を含む、請求項1~17のいずれか一項に記載の安全ブレーキ。
【請求項19】
前記アクチュエータアセンブリは電気アクチュエータアセンブリである、請求項1~18のいずれか一項に記載の安全ブレーキ。
【請求項20】
前記アクチュエータアセンブリは、ソレノイドアーマチュアを含むアクチュエータソレノイドを含み、前記ソレノイドアーマチュアは、前記ブレーキカムを前記係合解除形態から前記係合形態へ移行させるために、前記ブレーキカムに動作可能に係合するように構成される、請求項1~19のいずれか一項に記載の安全ブレーキ。
【請求項21】
前記ソレノイドアーマチュアは、前記アクチュエータアセンブリが前記ブレーキカムを前記係合解除形態から前記係合形態へ移行させるとき、前記ブレーキカムと直接物理的に接触する、請求項20に記載の安全ブレーキ。
【請求項22】
前記アクチュエータアセンブリは、アクチュエータアセンブリ付勢機構と、解放機構とを含み、前記解放機構は、前記トリガー信号の受信に応答して、前記アクチュエータアセンブリ付勢機構が前記ブレーキカムを前記係合解除形態から前記係合形態へ移行させることを選択的に許容するように構成される、請求項1~21のいずれか一項に記載の安全ブレーキ。
【請求項23】
前記安全ブレーキは、さらに、前記丸鋸が被加工物を切断するために利用され及び前記ブレーキカムが前記係合解除形態にあるときに、前記ブレーキカムと接触するような前記丸鋸刃の撓みに抵抗するように構成された撓み軽減構造を含む、請求項1~22のいずれか一項に記載の安全ブレーキ。
【請求項24】
前記撓み軽減構造は、前記丸鋸刃が前記ブレーキカムの方へ向かって撓ませられるとき、前記丸鋸刃に動作可能に接触するように構成された撓み軽減面を含んで、前記ブレーキカムと接触するような前記丸鋸刃の撓みに抵抗し、さらに、前記撓み軽減構造は、前記撓み軽減面を前記安全ブレーキの残りの部分から電気的に絶縁するように構成された電気絶縁構造を含む、請求項23に記載の安全ブレーキ。
【請求項25】
前記安全ブレーキは、さらに、前記ブレーキカムを前記係合形態から前記係合解除形態へ選択的に移行させるように構成された再設定機構を含む、請求項1~24のいずれか一項に記載の安全ブレーキ。
【請求項26】
前記再設定機構は、前記ブレーキカムを前記刃受領域から離れるように動作可能に並進させるように構成された偏心構造を含む、請求項25に記載の安全ブレーキ。
【請求項27】
前記再設定機構は:
(i) 前記刃受領域から離れるように前記ブレーキカムを動作可能に並進させること;及び
(ii) 前記刃受領域から離れるように前記ブレーキアセンブリの前記ブレーキパッドを動作可能に並進させること
のうちの少なくとも一方を行うように構成された圧力作動再設定機構を含む、請求項25又は26に記載の安全ブレーキ。
【請求項28】
前記再設定機構は、前記ブレーキカムを前記丸鋸刃から離れるように選択的に回転させるように構成されたカム回転構造を含む、請求項25~27のいずれか一項に記載の安全ブレーキ。
【請求項29】
前記カム回転構造は、前記ブレーキカムを前記丸鋸刃から離れるように回転させるために、前記ブレーキカムと選択的に係合されるように構成にされたカム回転ツールを含む、請求項28に記載の安全ブレーキ。
【請求項30】
前記安全ブレーキには、前記ブレーキカムと前記アクチュエータアセンブリとの間に枢動可能なリンク機構がない、請求項1~29のいずれか一項に記載の安全ブレーキ。
【請求項31】
丸鋸であって、
シャフト回転軸を中心に回転するように構成されたモータシャフトを含むモータと、
前記モータシャフトに動作可能に取り付けられたアーバと、
請求項1~30のいずれか一項に記載の安全ブレーキと、
丸鋸刃であって、前記アーバを介して前記丸鋸に動作可能に取り付けられ、及び前記ブレーキアセンブリの前記刃受領域内に少なくとも部分的に延在する、丸鋸刃と、
を備える、丸鋸。
【請求項32】
(i) ハンドヘルドの丸鋸、
(ii) マイターソー、
(iii) ラジアルアームソー、
(iv) テーブルソー、
(v) チョップソー、
(vi) プランジソー、
(vii) トラックソー、
(viii) アップカットソー、及び
(ix) パネルソー、
のうちの少なくとも1つを含む、請求項31に記載の丸鋸。
【請求項33】
丸鋸の操作方法であって、
前記丸鋸の丸鋸刃を回転させることと、
前記丸鋸のセンサーアセンブリによって、個人と前記丸鋸刃との間の距離が閾値距離未満であることを検出することと、
前記検出に応答して、前記丸鋸のブレーキアセンブリを利用して、前記丸鋸刃の回転を停止させることであって、前記ブレーキアセンブリは、ブレーキカム及びブレーキパッドを含み、さらに、前記停止させることは、前記丸鋸刃の平坦な側面を前記ブレーキカムと動作可能に係合すること、及び前記ブレーキカムと前記ブレーキパッドとの間に前記丸鋸刃を押圧して、前記丸鋸刃の回転を停止させることを含むこと、
を含む、方法。
【請求項34】
前記停止させることの後に、前記方法は、さらに、前記丸鋸の再設定機構の作動前に、前記ブレーキカムを前記丸鋸刃と動作可能に係合させて保持することを含む、請求項33に記載の方法。
【請求項35】
さらに:
(i) 前記丸鋸刃のそれに続く回転を許容すること、
(ii) 前記丸鋸刃の再使用を許容すること、
(iii) 前記ブレーキアセンブリの再使用を許容すること、及び
(iv) 前記丸鋸を再設定すること、
のうちの少なくとも1つのために、前記丸鋸刃から前記ブレーキカムを係合解除することを含む、請求項33又は34に記載の方法。
【請求項36】
前記停止させることは、前記ブレーキアセンブリのソレノイドのソレノイドアーマチュアを前記ブレーキカムと直接係合させることを含む、請求項33~35のいずれか一項に記載の方法。
【請求項37】
前記停止させることは、前記ブレーキアセンブリのアクチュエータアセンブリの作動軸に対して垂直なカム回転軸を中心に前記ブレーキカムを回転させることを含む、請求項33~36のいずれか一項に記載の方法。
【請求項38】
前記停止させることは、前記ブレーキアセンブリのアクチュエータアセンブリ付勢機構を利用して前記丸鋸刃の前記平坦な側面と接触するように前記ブレーキカムを促すことを含む、請求項33~37のいずれか一項に記載の方法。
【請求項39】
前記促す前に、前記停止させることは、さらに、解放機構を利用して前記ブレーキカムを解放することを含み、前記促すことは前記解放に応答する、請求項38に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2020年7月1日出願の米国仮特許出願第63/046,924号の優先権を主張し、その開示全体を参照することにより本書に援用する。
【0002】
本開示は、概して、丸鋸刃用の安全ブレーキ、安全ブレーキを含む丸鋸、及び/又は丸鋸の操作方法に関する。
【背景技術】
【0003】
丸鋸は、被加工物を切断するために、回転する丸鋸刃を利用する。回転する丸鋸刃は、一般的に、鋭いため、場合によっては丸鋸の使用者に安全上の危険を示し得る。多くの丸鋸は、ブレードガード、及び/又は回転する丸鋸刃との接触から使用者を保護する他の機構を含む。しかしながら、補助的な及び/又は追加的な安全機構を適所に有することがさらに望ましいとし得る。いくつかのそのような補助的な及び/又は追加的な安全機構が開発されている。しかしながら、それらは、一般的に、丸鋸刃に及び/又は安全機構の少なくとも1つの構成要素に悪影響を及ぼし得る、1回限りの使用の安全機構である。それに加えて、又はその代わりに、公知の補助的な及び/又は追加的な安全機構は、据え付けられているより大型の丸鋸並びにより小型及び/又は携帯式の丸鋸を含む、広範な丸鋸への据え付けに適していないかもしれない。それゆえ、丸鋸刃用の改良型の安全ブレーキ、安全ブレーキを含む丸鋸、及び/又は丸鋸の操作方法に対するニーズが存在する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本明細書には、丸鋸刃用の安全ブレーキ、安全ブレーキを含む丸鋸、及び丸鋸の操作方法が開示されている。安全ブレーキは、センサーアセンブリと、ブレーキアセンブリと、アクチュエータアセンブリとを含む。センサーアセンブリは、作動パラメータを検出し、及び作動パラメータの検出に応答してトリガー信号を生成するように構成される。ブレーキアセンブリは、ブレーキカム及びブレーキパッドを含む。ブレーキカムは、ブレーキカムが安全ブレーキの刃受領域から離間される係合解除形態と、ブレーキカムが刃受領域中へ延在し、及び丸鋸刃の平坦な側面に動作可能に係合して丸鋸刃の回転に抵抗するように構成される係合形態との間を選択的に移行するように構成される。ブレーキパッドは、パッド摩擦材料を含み、及びブレーキカムに対して、パッド摩擦材料がブレーキカムの方に対面するように位置決めされる。アクチュエータアセンブリは、センサーアセンブリからのトリガー信号の受信に応答して、ブレーキカムを係合解除形態から係合形態へ選択的に移行させるように構成される。
【0005】
方法は、丸鋸の丸鋸刃を回転させることと、センサーアセンブリによって、個人と丸鋸刃との間の距離が閾値距離未満であることを検出することとを含む。方法はまた、検出に応答して、丸鋸刃の回転を停止させることを含む。停止させることは、丸鋸のブレーキアセンブリの利用を停止させることを含む。ブレーキアセンブリは、ブレーキカム及びブレーキパッドを含み、並びに、停止させることは、丸鋸刃の平坦な側面をブレーキカムと動作可能に係合すること、及びブレーキカムとブレーキパッドとの間に丸鋸刃を押圧することを含む。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】係合解除形態にある安全ブレーキを示す、本開示による丸鋸用の安全ブレーキの例の概略図である。
【
図2】安全ブレーキが係合形態で示されている、
図1の安全ブレーキの例の図である。
【
図3】本開示による安全ブレーキ及び丸鋸刃の例のより模式的でない輪郭図である。
【
図4】本開示による、安全ブレーキを含むハンドヘルドの丸鋸のより模式的でない輪郭図である。
【
図5】本開示による、安全ブレーキを含むマイターソーのより模式的でない輪郭図である。
【
図6】係合解除形態にある安全ブレーキを示す、本開示による、安全ブレーキを含む丸鋸の領域のより模式的でない断面図である。
【
図7】中間形態にある安全ブレーキを示す、
図6の丸鋸の図である。
【
図8】係合形態にある安全ブレーキを示す、
図6~7の丸鋸の図である。
【
図9】本開示による、安全ブレーキを含む丸鋸の領域の別のより模式的でない断面図である。
【
図10】本開示による、半径増大領域と、一定半径領域とを含み、及び安全ブレーキ及び/又は丸鋸と一緒に利用され得るカムのより模式的でない図である。
【
図11】本開示による、偏心プロファイルを含み、及び安全ブレーキ及び/又は丸鋸と一緒に利用され得るカムのより模式的でない図である。
【
図12】本開示による調整機構及び再設定機構を示す、本開示による安全ブレーキ及び丸鋸刃のより模式的でない側面図である。
【
図13】本開示による再設定機構のより模式的でない図である。
【
図16】本開示による別の再設定機構の例の概略図である。
【
図17】本開示による、枢動可能なパッドマウントを含むブレーキアセンブリの概略図である。
【
図18】本開示による別の再設定機構の例の概略図である。
【
図19】本開示による別の再設定機構の例の概略図である。
【
図20】本開示による別の再設定機構の例の概略図である。
【
図21】本開示による丸鋸の操作方法の例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0007】
図1~21は、丸鋸10の丸鋸刃40用の安全ブレーキ100、安全ブレーキ100を含む丸鋸10、及び/又は丸鋸の操作方法1000における様々なステップの例を提供する。類似の又は少なくとも実質的に類似の目的を果たす要素は、
図1~21のそれぞれに同じ番号でラベル付けされており、これらの要素は、
図1~21のそれぞれを参照して本明細書に詳しく検討されないことがある。同様に、全ての要素が、
図1~21のそれぞれにラベル付けされているわけではないが、それに関連した参照番号は、一貫性を保つために本明細書で利用されていることがある。
図1~21の1つ又は複数を参照して本明細書で検討される要素、構成要素、及び/又は特徴は、本開示の範囲から逸脱することなく、
図1~21のいずれかに含まれ、及び/又は
図1~21のいずれかと共に利用されてもよい。
【0008】
概して、特定の実施形態に含まれる傾向がある要素は、実線で例示されている一方で、任意である要素は、破線で例示されている。しかし実線で示された要素は、全ての実施形態に必要不可欠でないことがあり、一部の実施形態では、本開示の範囲から逸脱することなく割愛されてもよい。
【0009】
本開示による、安全ブレーキ100及び/又はその構成要素を含み得る及び/又は利用し得る丸鋸10が、
図1~2に概略的に示されており、及び
図3~20により詳細に示されている。おそらく
図1~2に最もよく示されているように、丸鋸10は、モータ20、アーバ30、及び丸鋸刃40を含む。モータは、シャフト回転軸24を中心に回転するように構成されたモータシャフト22を含む。アーバは、モータシャフトに、直接又は間接的のいずれかで、動作可能に取り付けられる。丸鋸刃は、アーバを介して丸鋸に動作可能に取り付けられる。丸鋸10はまた、刃受領域102を画定する安全ブレーキ100を含み、及び丸鋸刃40は、刃受領域内に少なくとも部分的に延在する。
【0010】
丸鋸10を操作している間、本明細書でより詳細に説明するように、モータ20は、シャフト回転軸24を中心にモータシャフト22及び取り付けられた丸鋸刃40が回転するための原動力をもたらすために利用され得る。おそらく
図3、
図12、及び
図19に最もよく示されているように、丸鋸刃40は歯48を含み得、及びシャフト回転軸を中心にした丸鋸刃の回転は、丸鋸による、それを介する、及び/又はそれを利用する被加工物の切断を許容及び/又は容易にし得る。
【0011】
安全ブレーキ100を含まない従来の丸鋸とは対照的に、本開示による丸鋸10は、丸鋸刃が回転している最中の人と丸鋸刃との接触に起因し得るなどの危害から人を保護し得る追加的な安全特徴を含み得る。より具体的には、本明細書でより詳細に説明するように、丸鋸10は、傷害の可能性がある状況を検出し及びそのような検出に応答して丸鋸刃の回転をすぐに停止させ、それにより、傷害を制限及び/又は回避するように構成される。丸鋸刃の回転は、安全ブレーキ100のブレーキアセンブリ120を
図1及び
図6に示すような係合解除形態140から
図2及び
図8に示すような係合形態142へ移行させることによって、停止され得る。係合解除形態から係合形態へのこの移行はまた、本明細書でより詳細に説明される。
【0012】
安全ブレーキ100が存在することによってもたらされ得る追加的な安全特徴に加えて、丸鋸10はまた、従来の丸鋸に共通する任意の好適な特徴及び/又は複数の特徴を含み得、且つ任意の好適なスタイル及び/又はタイプの丸鋸を含み得る。例として、丸鋸10は、ハンドヘルドの丸鋸、マイターソー、ラジアルアームソー、テーブルソー、チョップソー、プランジソー、アップカットソー、パネルソー、及び/又はトラックソーのうちの1つ以上を含み得る。安全ブレーキ100を含む、ハンドヘルドの丸鋸の形をしている丸鋸10の例が、
図4に示されている。安全ブレーキ100を含む、マイターソーの形をしている丸鋸10の例が、
図5に示されている。丸鋸10は、電源コンセントからのコードの電力及び/又は1つ以上の電池を含む、任意の好適な動力源を利用し得、且つ本明細書では、コード付き丸鋸10及び/又はコードレス丸鋸10と呼ばれ得る。
【0013】
モータ20は、モータシャフト22、アーバ30、及び/又は丸鋸刃40の回転のための原動力をもたらし得る任意の好適な構造を含み得る。モータ20の例は、電動機、交流電動機、直流電動機、ブラシレス直流電動機、変速モータ、及び/又は単一速度モータを含む。丸鋸10は、モータ20及び/又は安全ブレーキ100に給電するために、任意の好適な動力源、及び対応する給電構造を含み得、その例は、電源コード80及び/又は電池85を含み、且つ同じ又は異なる動力源がモータ20及び安全ブレーキ100に使用され得ることは本開示の範囲内にある。
【0014】
アーバ30は、モータシャフト22に動作可能に取り付けられ得る及び/又は丸鋸刃40を丸鋸10に動作可能に取り付け得る若しくはそのために利用され得る任意の好適な構造を含み得、アーバ30の回転によって、動作可能に結合された丸鋸刃40の回転を駆動する。概して、アーバ30は、丸鋸の残りの部分からの丸鋸刃の選択的な及び繰り返しの分離を許容及び/又は容易にするように構成されて、丸鋸刃を研ぐ及び/又は交換することを許容及び/又は容易にする。アーバ30の例は、ネジ式アーバ30を含む。
【0015】
図1~2に破線で示すように、丸鋸10は把持領域50を含み得る。把持領域50は、存在するとき、丸鋸の使用者によって把持されるように構成され得る。把持領域50の例はハンドルを含む。
【0016】
同様に
図1~2に破線で示されているように、丸鋸10はスイッチ55を含み得る。スイッチ55は、存在するとき、丸鋸の使用者によって選択的に作動される及び/又は動力用モータ20などのモータ20に電流を選択的に印加するように構成され得る。スイッチ55の例は、電気スイッチ、ノーマルオープン電気スイッチ、瞬時電気スイッチ、及び/又は係止瞬間電気スイッチを含む。
【0017】
同様に
図1~2に破線で示されているように、丸鋸10はブレードガード60を含み得る。ブレードガード60は、存在するとき、使用者と丸鋸刃との間が接触する可能性を防止する又は減らすなどのために、丸鋸刃40の少なくともある領域を覆う、収納する、及び/又は含むように構成され得る。ブレードガード60は、被加工物を切断するために丸鋸が利用されるときに、折り畳む、回転する、及び/又は他の方法で格納するように構成され得る格納可能な領域62を含み得る。丸鋸10のいくつかの例では、ブレードガード60の少なくともある領域64は、安全ブレーキ100によって画定され得る及び/又はそれを含み得る。換言すると、安全ブレーキ100は、丸鋸の使用者と、刃受領域102内に延在する丸鋸刃40の領域との間の接触を防止することによって、ブレードガード60の少なくとも領域64の機能を果たし得る。同様に
図1~2に破線で示されているように、丸鋸10は、被加工物が丸鋸によって切断されるときに、被加工物を支持する及び/又は被加工物に対して丸鋸を位置決めするように構成され得る被加工物支持体70を含み得る。
【0018】
丸鋸10はクラッチ90を含み得、これは、本明細書では安全クラッチ90とも呼ばれ得る。クラッチ90は、存在するとき、安全ブレーキ100がその係合解除形態140からその係合形態142へ移行するときの、丸鋸の少なくとも1つの構成要素、例えばモータ20、モータシャフト22、アーバ30、丸鋸の歯車列、及び/又は安全ブレーキ100への損傷の可能性を減らして、例えば丸鋸刃40の回転を停止するように構成され得る。この損傷の可能性を減らすことは、丸鋸刃40をモータシャフト22から少なくとも部分的に機械的に切り離し、それにより、丸鋸刃40の回転とは無関係にモータシャフト22の回転を許容すること、並びに安全ブレーキ100によって停止される及び/又はモータシャフト22が丸鋸刃40よりも遅い回転を中止することを許容する必要がある、回転質量、又は運動量を減らすことによって、成し遂げられ得る。クラッチ90は、アーバ30、丸鋸の歯車列、及び/又は丸鋸のベルト駆動アセンブリに組み込まれ得る、それらの内部に画定され得る、及び/又はそれらによって少なくとも部分的に画定され得る。
【0019】
クラッチ90は、任意の好適な方法で動作し得る。例として、クラッチ90は、丸鋸刃とモータシャフトとの間のトルクが閾値トルクを上回るときに、丸鋸刃とモータシャフトとの間の回転、又は相対的回転を選択的に許容するように構成され得る。別の例として、クラッチ90は、丸鋸刃とモータシャフトとの間のトルクが閾値トルクを下回るときに、丸鋸刃とモータシャフトとの間の回転、又は相対的回転に抵抗するように構成され得る。クラッチ90の例は、トルク制限クラッチ及び摩擦クラッチを含む。
【0020】
本明細書でより詳細に説明するように、丸鋸10及び/又はその安全ブレーキ100は、作動パラメータを検出するように構成され得るセンサーアセンブリ110を含む。作動パラメータは、アクチュエータアセンブリが安全ブレーキを作動させる及び/又は係合するために利用されるべきであることを示し得る。作動パラメータの例は、望ましくない事象パラメータを含み、このパラメータは、丸鋸を用いて及び/又はそれによって回避されるべき望ましくない事象を、又はその可能性を示す。作動パラメータの別の例は、反動パラメータを含み、このパラメータは、丸鋸の反動を、又はその可能性を示す。作動パラメータの別の例は、運動パラメータを含み、このパラメータは、丸鋸の望ましくない運動を、又はその可能性を示す。作動パラメータのさらに別の例は、近接パラメータを含み、このパラメータは、丸鋸の使用者などの個人と丸鋸との間の距離が閾値距離未満であることを示す。様々な例において、本明細書でより詳細に説明するように、近接パラメータは、個人と丸鋸刃との間の接触、個人と丸鋸刃との間の差し迫った接触、及び/又は小さな有限距離未満である個人と丸鋸刃との間の距離を示し得、その例を本明細書で開示する。
【0021】
センサーアセンブリの感度、信号対雑音比、及び/又は誤読の可能性を高めるために、丸鋸10は、刃隔離構造95を含み得る。刃隔離構造95は、存在するとき、丸鋸の少なくとも1つの他の構成要素から丸鋸刃40を電気的に隔離するように構成され得る。丸鋸の少なくとも1つの他の構成要素の例は、把持領域50、スイッチ55、丸鋸の外面、及び/又は被加工物を切断するために丸鋸が利用されるときに使用者が触れ得る丸鋸の領域を含む。それに加えて又はその代わりに、刃隔離構造95は、地面、又はアースから丸鋸刃40を電気的に隔離するように構成され得る。
【0022】
安全ブレーキ100は、今までのところ、丸鋸10に含まれる及び/又はその構成要素であると説明されてきた。安全ブレーキ100が任意の好適な方法で丸鋸10に組み込まれ得ることは、本開示の範囲内にある。例として、丸鋸10は、その製造者から、安全ブレーキ100が既にそれに組み込まれて及び/又は含まれて提供され得る。別の例として、安全ブレーキ100は、製造者によって元々生産された及び/又は販売されたときには安全ブレーキ100を必ずしも含んでいなかった既存の丸鋸に含まれる、取り付けられる、及び/又は改良されるように構成され得る。この点を考慮して、安全ブレーキ100の以下の説明は、丸鋸10に組み込まれる安全ブレーキ100、丸鋸10用の交換用安全ブレーキ100として生産及び/又は市場に出され得る安全ブレーキ100、及び/又は安全ブレーキを含んでいなかった既存の丸鋸に改良して据え付けるために生産及び/又は市場に出され得る安全ブレーキ100を指し得る。
【0023】
図1~9及び
図12~17に総合的に示されるように、並びに
図1~2を参照して説明すると、安全ブレーキ100は、丸鋸10の丸鋸刃40用の安全ブレーキとして機能するように構成される。安全ブレーキ100は、センサーアセンブリ110、ブレーキアセンブリ120、及びアクチュエータアセンブリ160を含む。既に述べたように、センサーアセンブリ110は、作動パラメータを検出するように構成され、その例を本明細書で開示する。作動パラメータは、アクチュエータアセンブリが、丸鋸刃の回転を停止させるなどのために、安全ブレーキを作動させる及び/又は係合するために利用されるべきであることを示す。換言すると、センサーアセンブリ110は、危険な状態、例えば個人と丸鋸刃との間の接触の可能性及び/又は個人と丸鋸刃との間の実際の接触を検出するように構成され得る。そのため、センサーアセンブリ110は、作動パラメータの検出に応答して、トリガー信号112(
図1~2に図示)を生成するように構成され得る。
【0024】
いくつかの例では、センサーアセンブリ110は、個人と丸鋸刃との間の接触、又は接触の開始に応答して、又はすぐに応答して、トリガー信号を生成するように構成され得る。そのようないくつかの例では、センサーアセンブリは、本明細書では、個人と丸鋸刃との間の距離が無視できるほど小さい及び/又はゼロであることに応答して、トリガー信号を生成すると呼ばれ得る。いくつかの例では、センサーアセンブリ110は、個人と丸鋸刃との間の距離が短い有限距離であることに応答して、トリガー信号を生成するように構成され得る。そのような短い有限距離の例は、5ミリメートル(mm)未満、4mm未満、3mm未満、2mm未満、1mm未満、又は0.5mm未満の距離を含む。そのようないくつかの例では、短い有限距離はゼロを上回る。
【0025】
ブレーキアセンブリ120はブレーキカム130を含む。ブレーキアセンブリ120及び/又はそのブレーキカム130は、
図1に示す係合解除形態140と、
図2に示す係合形態142との間で移行するように構成され得る。係合解除形態140にあるとき、ブレーキカムは、
図1に示すように、安全ブレーキ100の刃受領域102から離間される、及び/又は丸鋸10の刃40と接触しない。対照的に、係合形態142にあるとき、ブレーキカムは刃受領域102中へと延在し、及び丸鋸刃40の平坦な側面42と動作可能に係合するように構成されて、丸鋸刃の回転に抵抗する及び/又はそれを停止させる。
【0026】
アクチュエータアセンブリ160は、ブレーキアセンブリ120及び/又はそのブレーキカム130を係合解除形態から係合形態へ選択的に移行させるように構成される。この選択的な移行は、センサーアセンブリからの及び/又はアクチュエータアセンブリによるトリガー信号の受信に応答して、及び/又はその結果、実施され得る。この選択的な移行は、
図1~2に、
図1の形態から
図2の形態への移行によって概略的に示されている。この選択的な移行はまた、
図6~8に詳細に示されており、
図6は、丸鋸刃40から離間されており、係合解除形態140にあるカム130を示し、
図7は、カム130を丸鋸刃40と初期接触させようとしており、カムが中間形態141になっている、アクチュエータアセンブリ160を示し、及び
図8は、係合形態142において丸鋸刃40と接触しており、丸鋸刃の回転に抵抗しているカム130を示す。
【0027】
ブレーキアセンブリ120は任意の好適な構造を含み得、この任意の好適な構造は、ブレーキカム130を含み、且つ丸鋸刃の回転を選択的に停止させる及び/又は係合解除形態140と係合形態142との間で選択的に移行するように適合、構成、設計、及び/又は構築され得る。いくつかの例では、ブレーキアセンブリ120は、非破壊的なブレーキアセンブリ120とし得る及び/又はそれを含み得、これは、丸鋸刃及び/又はブレーキアセンブリを損傷させることなく、丸鋸刃の回転を選択的に停止させるように構成され得る。いくつかの例では、本明細書でより詳細に説明するように、ブレーキアセンブリ120は、それに加えて又はその代わりに、再設定可能なブレーキアセンブリとし得る及び/又はそれを含み得、これは、係合解除形態と係合形態との間を選択的に及び繰り返し移行されるように構成され得る。いくつかの例では、ブレーキアセンブリ120は、1つのみすなわち単一のブレーキカム130を含み得る。しかしながら、ブレーキアセンブリ120が、2つ以上のブレーキカム130、例えば複数のブレーキカム130を含み得ることも本開示の範囲内にある。
【0028】
既に述べたように、ブレーキアセンブリ120及び/又はそのブレーキカム130は、丸鋸刃40の平坦な側面42に選択的に係合するように構成され得る。この点を考慮して、ブレーキカム130は、本明細書では、丸鋸刃の歯48との係合が解除されていると、及び/又は丸鋸刃の歯から離間されていると、呼ばれ得る。これは、ブレーキカムが係合解除形態140にあるとき、及びブレーキカムが係合形態142にあるときの双方において、歯との係合が解除されていること及び/又は歯から離間されていることを含み得る。
【0029】
図1の形態から
図2の形態への及び
図6の形態から
図8の形態への移行によって示すように、ブレーキカム130は、係合解除形態140から係合形態142へ及び/又は係合解除形態と係合形態との間で選択的に移行するために、又はブレーキカムが選択的に移行するときに、カム回転軸138を中心に回転するように構成され得る。いくつかの例では、刃受領域102は、平坦な、又は少なくとも実質的に平坦な刃受領域102とし得る及び/又はそれを含み得る。そのような例では、カム回転軸138は、平坦な刃受領域に対して平行、又は少なくとも実質的に平行とし得る。換言すると、カム回転軸138は、丸鋸刃40の平坦な側面42に対して平行、又は少なくとも実質的に平行とし得る。いくつかの例では、カム回転軸138は、アクチュエータアセンブリ160の作動軸166に対して垂直、又は少なくとも実質的に垂直とし得る。
【0030】
図1~2に破線、及び
図9に実線で示すように、ブレーキカム130はカム付勢機構144を含み得る。カム付勢機構144は、ブレーキカム130を、係合解除形態140の方へ向かって及び/又は係合解除形態へと付勢するように構成され得る。換言すると、カム付勢機構144は、ブレーキカムが、例えばアクチュエータアセンブリ160によって係合解除形態から及び/又は係合形態142の方へ向かって促されない限り、ブレーキカム130を係合解除形態140に留まらせ得る。カム付勢機構144の例は、弾性カム付勢機構、カム付勢バネ、及び/又はカム付勢トーションバネを含む。
【0031】
ブレーキカム130は、刃係合面134を有し及び/又は画定し得、これは、例えばブレーキカムが係合形態142にあるとき、丸鋸刃40の平坦な側面42に動作可能に係合するように構成され得る。いくつかの例では、刃係合面134は、ブレーキカムがカム回転軸138を中心に回転するとき、及び/又はブレーキカムが係合解除形態140から係合形態142へ移行するにつれて、ブレーキカムが丸鋸刃の平坦な側面を次第に強く押し得るような形状にされ得る。
【0032】
そのようないくつかの例では、ブレーキカム130は、半径増大領域158及び一定半径領域159を含み得、その例を、
図1~2に概略的に示し、
図6~8に破線で示し、及び
図10により明白に示す。おそらく
図10に最もよく示されているように、カム回転軸138と刃係合面134との間の距離は、破線の円によって示されているような一定半径領域159の半径とこの距離が適合するまで、半径増大領域158内で長くなる。
【0033】
そのようないくつかの例では、ブレーキカムは、初めに丸鋸刃を半径増大領域と係合し、それに続いて丸鋸刃を一定半径領域と係合するように構成され得る。半径増大領域内では、既に述べたように、カム回転軸138と刃係合面134との間の距離は、カム回転軸に対して垂直な平面内で長くなり得、それにより、ブレーキカムが丸鋸刃と接触して回転するにつれて、ブレーキカムが丸鋸刃を次第に強い力で押すようになる。一定半径領域内では、同様に既に述べたように、カム回転軸138と刃係合面134との間の距離は、カム回転軸に対して垂直な平面内で一定とし得、それにより、ブレーキカムが鋸刃と接触してさらに回転するとき、ブレーキカムが一定の、又は少なくとも実質的に一定の力で押すようにする。
【0034】
いくつかの例では、刃係合面134の形状は、ブレーキカムと丸鋸刃の平坦な側面との間の接触に応答して、ブレーキカムが丸鋸刃40を自動的に停止させる及び/又は係合形態に自動的に移行するような形状にされ得る。
【0035】
いくつかの例では、刃係合面134は、カム回転軸138に対して、偏心プロファイル又は形状を有し及び/又は画定し得る。例として、
図11に示すように、刃係合面134は、
図11の破線の円によって示され得るような、一定曲率半径を有し及び/又は画定し得る。しかしながら、この曲率半径の中心点135は、カム回転軸138からオフセットされ得、刃係合面が、カムが回転してさらに丸鋸刃と接触するときに(例えば
図11の時計回りの方向に)、丸鋸刃をより強く押すようにする。
【0036】
別の例として、刃係合面134は、対数スパイラルプロファイル又は形状を有し及び/又は画定し得る。刃係合面134の特定の形状及び/又はプロファイルは、平坦な側面42とブレーキカム130との間の摩擦係数に基づいて設計及び/又は選択され得、ブレーキカムが係合形態へ移行するときに、刃40に所望の停止力をもたらすようにする。別の例として、ブレーキカムと平坦な側面との間の摩擦は、ひとたび開始されると、ブレーキカムを係合形態の方へ向かって及び/又は係合形態へと促し得る。
【0037】
換言すると、安全ブレーキ100、ブレーキカム130、及び/又は刃係合面134は、丸鋸刃とブレーキカムとの間の摩擦力が、丸鋸刃が回転している最中、ブレーキカムを係合形態142の方へ向かって及び/又は係合形態に促すように構成され得る。それゆえ、ひとたびアクチュエータアセンブリ160がブレーキカム130を丸鋸刃40と接触するようにすると、摩擦力によって、丸鋸刃の回転が止まるまで、ブレーキカムがますます大きな停止力を丸鋸刃に加えるようにし得る。この形態は、本明細書では、自己増強型安全ブレーキと呼ばれ得る。
【0038】
いくつかの例では、ブレーキカム130はカム摩擦材料136を含み得、これは、刃係合面134を画定し得る、及び/又は刃係合面と丸鋸刃との間の摩擦係数を増加させるように選択され得る。カム摩擦材料136の例は、ダイアモンド被覆、研磨材、研磨グリット被覆、セラミック材料、焼結材料、及び/又は金属合金を含む。
【0039】
いくつかの例では、刃係合面134は、ブレーキカム130に不可欠とし得る及び/又はそれによって画定され得る。他の例では、刃係合面は、ブレーキカムに当てられ得る及び/又はブレーキカムを被覆し得る。他の例では、
図1~2に示すように、ブレーキカム130は、刃係合面インサート132を含み得る。刃係合面インサート132は、存在するとき、ブレーキカムの残りの部分に動作可能に取り付けられ得る、刃係合面134を形成及び/又は画定し得る、及び/又はカム摩擦材料136を含み得る及び/又はそれによって画定され得る。そのようないくつかの例では、ブレーキカム130及び/又は刃係合面インサート132は、閾値量を上回って摩耗した後及び/又はブレーキカムの係合解除形態から係合形態への移行が閾値回数を上回った後などに、修理及び/又は交換されるように構成され得る。それに加えて又はその代わりに、ブレーキカム130は、修理及び/又は交換されるように構成され得る。
【0040】
安全ブレーキ100、ブレーキアセンブリ120、及び/又はブレーキカム130は、係合解除形態140から係合形態142へ移行されると、ブレーキカムが係合形態に留まるように構成され得る。そのような安全ブレーキ100、ブレーキアセンブリ120、及び/又はブレーキカム130は、本明細書では、それぞれセルフロッキング安全ブレーキ100、セルフロッキングブレーキアセンブリ120、及び/又はセルフロッキングブレーキカム130とし得る及び/又はそのように呼ばれ得る。例として、安全ブレーキ100、ブレーキアセンブリ120、及び/又はブレーキカム130は、丸鋸の使用者などによって、ブレーキカムが係合形態から解放されるまで、係合形態に留まるように構成され得る。換言すると、本明細書でより詳細に説明するように、丸鋸の使用者による再設定機構146の作動は、ブレーキアセンブリ120を係合形態から係合解除形態へ移行させるために必要とされ得る。これは、後続の丸鋸の操作前に、ブレーキアセンブリを係合形態へ移行させた1つ又は複数の条件を使用者に認識させる及び/又は正させることなどによって、さらに、安全ブレーキ100を含む丸鋸10の安全性を高め得る。
【0041】
安全ブレーキ100、ブレーキアセンブリ120、及び/又はブレーキカム130は、係合形態に及び/又は係合形態内に留まるために、任意の好適な機構を利用し得る。例として、ブレーキカム130は、係合形態に留まる形状にされ得る。より具体的な例として、ブレーキカム130は、ロック領域、及び/又はブレーキカムを係合形態に留まらせる扁平領域を含み得る。別の例として、丸鋸刃とブレーキカムとの間の動作可能な係合及び/又は力は、ブレーキカムを係合形態に保持し得る。
【0042】
ブレーキアセンブリ120は、
図1~2に示すように、停止部170を含み得る。停止部170は、存在するとき、カム回転軸138を中心にしたブレーキカム130の回転を制限するように構成され得る。いくつかの例では、停止部170は、係合解除形態停止部172を含み得、これは、ブレーキカムが係合解除形態にある間、刃受領域102から離れるようなブレーキカムの回転を制限するように構成され得る。いくつかの例では、停止部170は、係合形態停止部174を含み得、これは、
図8に示すように、ブレーキカムが係合形態にある間、刃受領域102の方へ向かう及び/又は刃受領域中へのブレーキカム回転を制限するように構成され得る。
【0043】
停止部170が任意の好適な方法で画定され得ることは、本開示の範囲内にある。例として、停止部170は、ブレーキカム130によって、例えば、図示の通り、その回転を制限するブレーキカムの形状及び/又はプロファイルによって、例えば、
図6~8において実線で示され及び係合形態停止部174を画定するカム130の平坦領域によって、少なくとも部分的に画定され得る。別の例として、停止部170は、ブレーキカムと動作可能に係合するように構成され得、おそらく
図6に最もよく示されているように、アクチュエータアセンブリ160のアクチュエータアーム164がブレーキカムに係合するときなど、ブレーキカムの回転を制限する。
【0044】
図1~3、
図10、及び
図16~17に示すように、ブレーキアセンブリ120はハウジング180を含み得、これは、本明細書ではキャリパー180とも呼ばれ得る。ハウジング180は、ブレーキカム130及び/又はアクチュエータアセンブリ160を動作可能に支持するように構成され得る。それに加えて又はその代わりに、ハウジング180は、刃受領域102を少なくとも部分的に囲み得る。ハウジング180は、機械的に剛性の材料、例えば金属又はプラスチックから形成され得る。そのような形態は、ブレーキカム130が係合形態へ移行するときの撓みを減らし得る、及び/又は係合解除形態から係合形態へ移行する際のブレーキカムが丸鋸刃の回転を停止させるために必要な時間を短くし得る。
【0045】
図1~3及び
図18に示すように、ハウジング180はスプリットハウジングを含み得、これは、2つ以上の別々の及び/又は別個のハウジング領域182に分解されるように構成される。そのような形態では、本明細書でより詳細に説明するように、ハウジング領域182の分離によって、係合形態から係合解除形態へのブレーキアセンブリ120の再設定及び/又は移行を許容し得る。
【0046】
図1~2に破線で及び
図6~9に実線で示すように、安全ブレーキ100及び/又はそのブレーキアセンブリ120は、ブレーキカム130に加えて、ブレーキパッド190を含み得る。ブレーキパッド190は、存在するとき、パッド摩擦材料192を含み得、その例を、カム摩擦材料136を参照して本明細書で開示する。ブレーキパッド190は、ブレーキアセンブリ120内に及び/又はブレーキカム130に対して位置決めされ得、パッド摩擦材料192が、ブレーキカム130の方へ対面する、刃受領域102の方へ対面する、及び/又は丸鋸刃40の方へ対面するようにする。それに加えて又はその代わりに、ブレーキパッド190は、刃受領域102がブレーキパッドとブレーキカムとの間に少なくとも部分的に延在するように、位置決めされ得る。ブレーキアセンブリ120は、ブレーキアセンブリが係合形態にあるとき、丸鋸刃40の少なくともある領域がブレーキパッド190とブレーキカム130との間で押圧されるように、構成され得る。
【0047】
いくつかの例では、ブレーキパッド190は、
図1~2及び
図17に示すように、枢動可能なパッドマウント230を含み得る。枢動可能なパッドマウント230は、存在するとき、例えば回転の中心232を中心に、ブレーキパッド190の制限された回転を許容するように構成され得る。それに加えて又はその代わりに、枢動可能なパッドマウント230は、少なくとも1つの枢動軸又はさらには複数の枢動軸を中心に、ブレーキパッド190の制限された回転を許容するように構成され得る。そのような形態は、ブレーキアセンブリ120及び/又は丸鋸刃の間のずれにもかかわらず、及び/又はブレーキアセンブリ及び/又は丸鋸刃の撓みにもかかわらず、ブレーキパッド190の摩擦面244を丸鋸刃と位置合わせさせる、又はそれに対してぴったり接して置くことを許容し得る。これは、丸鋸刃200とブレーキパッド190及び/又はその摩擦面244との間の均一な負荷及び/又は力の分布を許容及び/又は容易にし得る。ブレーキパッドと鋸刃との間のこの均一な負荷及び/又は力の分布はまた、ブレーキカムと丸鋸刃との間の均一な負荷及び/又は力の分布を許容及び/又は容易にし得る。そのような均一な負荷及び/又は力の分布は、丸鋸の様々な構成要素に加わる力の点の大きさを小さくし得、これにより、より軽量な構成要素を利用することを許容し得、構成要素の摩耗を減らし得、及び/又は構成要素の耐用寿命を長くし得る。摩擦面244は、平坦な、又は少なくとも実質的に平坦な摩擦面244とし得る及び/又はそれを含み得、これは、丸鋸刃の平坦な側面と少なくとも部分的に、又はさらには完全に対面接触するように構成され得る。
【0048】
図1~2に破線で及び
図12に実線で示すように、ブレーキアセンブリ120は、調整機構194を含み得る。調整機構194は、存在するとき、ブレーキパッドとブレーキカムとの間の距離196(
図1に示す)を選択的に調整する、又は選択的に調整するように利用されるように構成され得る。そのような調整は、丸鋸10内での異なる厚さを有する丸鋸刃40の利用を許容及び/又は容易にし得る、及び/又は丸鋸刃の厚さ及び/又は他の特性の違いにもかかわらず、安全ブレーキ100がブレーキパッド190と丸鋸刃との間に所望の間隔を画定できるようにし得る。例として、
図12に示すように、調整機構194は、予め画定された及び/又は特定の丸鋸刃の厚さ、例えば図示の例では1.5mm及び3.2mm用の戻り止めを含み得る。調整機構194の例は、ブレーキパッドとブレーキカムとの間の距離を調整するように構成されたねじ部品を含む。
【0049】
丸鋸刃40は、第1の平坦な側面44と、第1の平坦な側面の反対側となり得る第2の平坦な側面46とを含む、複数の平坦な側面42を含み得る。そのような形態では、ブレーキカム130は、丸鋸刃の第1の平坦な側面44に動作可能に係合するように構成され得、並びにブレーキパッド190及び/又はそのパッド摩擦材料192は、第2の平坦な側面に動作可能に係合するように構成され得る。
【0050】
おそらく
図1~3に最もよく示されているように、安全ブレーキ100は取付機構200を含み得、これは、安全ブレーキの少なくとも一部分、例えばブレーキカム130、アクチュエータアセンブリ160、ハウジング180、及び/又はブレーキパッド190を丸鋸10に動作可能に取り付けるように構成され得る。いくつかの例では、取付機構200は、刃受領域102と丸鋸の残りの部分との間に固定、又は少なくとも実質的に固定された相対的な向きを維持し得る。
【0051】
いくつかの例では、取付機構200は、例えば、丸鋸刃の平坦な側面42に対して垂直、又は少なくとも実質的に垂直とし得る浮動軸204に沿って、刃受領域102が丸鋸の残りの部分に対して動作可能に並進することを許容するように構成された浮動式取付機構とし得る及び/又はそれを含み得る。そのような形態は、ブレーキアセンブリ120を係合解除形態から係合形態へ作動している間、ブレーキパッド190を、ハウジング180に対して固定、又は少なくとも実質的に固定されたままにすることを許容し得る一方で、係合形態にあるとき、ブレーキパッド190及びブレーキカム130の双方を丸鋸刃40に係合することを許容するようにする。浮動式取付機構200の例は、1つの取付ピン202、又は複数の取付ピン202を含む。そのような形態では、取付機構は、刃受領域102が丸鋸の残りの部分に対して、取付ピンの長手方向軸、例えば浮動軸204に沿って動作可能に並進することを許容するように構成され得る。
【0052】
そのようないくつかの例では、
図1~2に示すように、浮動式取付機構は浮動式取付機構ロック206を含み得る。浮動式取付機構ロック206は、存在するとき、丸鋸の残りの部分に対する刃受領域102の動作可能な並進を許容するように選択的に構成され得、及び動作可能な並進を抑えるように選択的に構成され得る。例として、浮動式取付機構ロック206は、丸鋸の残りの部分に対する刃受領域102の動作可能な並進を許容するように構成され得、刃受領域と丸鋸刃との間の動作可能な位置合わせを容易にする。その後、浮動式取付機構ロック206は、被加工物を切断するために丸鋸を操作しながら使用している最中などの動作可能な並進を抑えるように構成され得る。
【0053】
アクチュエータアセンブリ160は、センサーアセンブリからのトリガー信号の受信に応答して、係合解除形態から係合形態へブレーキカムを選択的に移行させるように適合、構成、設計、及び/又は構築され得る任意の好適な構造を含み得る。アクチュエータアセンブリ160の例は、電気アクチュエータアセンブリ、空気圧アクチュエータアセンブリ、流体圧アクチュエータアセンブリ、及び/又は爆発アクチュエータアセンブリを含む。アクチュエータアセンブリ160の追加例は、ソレノイド、空気圧シリンダー、流体圧シリンダー、装薬、形状記憶合金アクチュエータアセンブリ、磁気抵抗アクチュエータアセンブリ、圧電アクチュエータアセンブリ、熱アクチュエータアセンブリ、永久磁石アクチュエータアセンブリ、及び/又は電気活性ポリマーアクチュエータアセンブリを含む。アクチュエータアセンブリ160のさらなる例は、アクチュエータアセンブリ付勢機構168、例えば弾性付勢機構、バネ、機械バネ、予負荷バネ、及び/又はプリテンションバネを含む。
【0054】
具体例において、アクチュエータアセンブリ160は、アクチュエータ付勢機構、及びアクチュエータアセンブリ付勢機構を解放するように構成され得る解放機構169の双方を含み得、それにより、トリガー信号の受信に応答して、弾性付勢機構がブレーキカムを係合解除形態から係合形態へ促すことを許容する。換言すると、解放機構は、アクチュエータアセンブリ付勢機構がブレーキカムを係合解除形態から係合形態へ移行させることを選択的に許容するように構成され得る。そのような選択的な作動は、解放機構によるトリガー信号の受信に応答し得る。
【0055】
図1~2に示すように、アクチュエータアセンブリ160は動力源162を含み得る。動力源162は、アクチュエータアセンブリに給電するように構成され得る。いくつかの例では、動力源162は、丸鋸の主電力供給装置が動力用モータ20に利用できない場合でも、アクチュエータアセンブリに給電するように構成され得る。アクチュエータアセンブリ160が電気アクチュエータアセンブリを含むとき、動力源162は、電源、例えば電池及び/又はコンデンサーとし得る及び/又はそれを含み得る。
【0056】
図2及び
図6~8に示すように、アクチュエータアセンブリ160はアクチュエータアーム164を含み得る。アクチュエータアーム164は、アクチュエータアセンブリから選択的に延在する及び/又はブレーキカムを係合解除形態から係合形態へ選択的に移行させるように構成され得る。それに加えて又はその代わりに、アクチュエータアセンブリ160は電磁石を含み得、これは、ブレーキカムを係合解除形態から係合形態へ選択的に移行させるように構成され得る。具体例において、アクチュエータアセンブリ160はアクチュエータソレノイドを含み、これは、ソレノイドアーマチュアの形をしているアクチュエータアーム164を含む。この例では、ソレノイドアーマチュアは、ブレーキカムを係合解除形態から係合形態へ移行させるために、ブレーキカムに動作可能に係合するように構成され得る。
図2及び
図6~8に示すように、ソレノイドアーマチュアの形をしているアクチュエータアーム164は、カムが係合解除形態から係合形態へ移行するときに、カム130と直接物理的に接触し得る。換言すると、ブレーキアセンブリ120には、アクチュエータアームとブレーキカムとを相互接続する、介在する機械的及び/又は枢動可能なリンク機構がないとし得る。そのような構成は、ブレーキアセンブリ内の可動部の全体的な質量を減少させ得る及び/又はブレーキアセンブリが係合解除形態から係合形態へ移行する速度を上げ得る。
【0057】
センサーアセンブリ110は、作動パラメータを検出する及び/又はトリガー信号を生成するように適合、構成、設計、及び/又は構築され得る任意の好適な構造を含み得る。センサーアセンブリ110の例は、作動パラメータを検出するように構成された容量センサーアセンブリを含む。本開示に従って、センサーアセンブリ110の、及び/又は丸鋸10及び/又は安全ブレーキ100に組み込まれ得る及び/又はそれと一緒に利用され得る他の構成要素の追加例は、米国特許第7,536,238号明細書、同第7,971,613号明細書、及び同第9,724,840号明細書、並びにまた国際公開第2017/0210091号パンフレットに開示されており、それらの開示全体を参照することにより本書に援用する。
【0058】
図1~2に破線で及び
図9に実線で示すように、安全ブレーキ100は撓み軽減構造210を含み得、これは、刃受領域102を少なくとも部分的に画定し得る。丸鋸が被加工物を切断するために利用され、及びブレーキカムが係合解除形態にあるとき、撓み軽減構造210は、存在するとき、ブレーキカム130に接触するような鋸刃40の撓みに抵抗するように構成され得る。換言すると、いくつかの例では、被加工物は、丸鋸刃をブレーキカムの方へ向かって撓ませ得る。本書で既に述べたように、ブレーキカム130は、回転する丸鋸刃と接触すると、丸鋸刃とブレーキカムとの間の摩擦力などによって、ブレーキカムが自動的に係合形態へ移行するように構成され得る。丸鋸の通常の切削作業の最中の、又は作動パラメータの検出がなければ、そのような移行は望ましくないかもしれない。そのようなものとして、撓み軽減構造210は、丸鋸刃とブレーキカムとの間のこの望ましくない接触の可能性を減らすために利用され得る。
【0059】
撓み軽減構造210は、任意の好適な方法で、丸鋸刃とブレーキカムとの間の接触に抵抗し得る。例として、撓み軽減構造210は、
図1~2に示すように、撓み軽減面212を含み得、これは、丸鋸刃がブレーキカムの方へ向かって撓ませられるときに、丸鋸刃40に動作可能に接触するように構成され得る。より具体的には、撓み軽減面212は、丸鋸刃がブレーキカムと接触するように撓ませられる前に、丸鋸刃40によって接触されるように位置決めされ得る。その結果、撓み軽減面212は、丸鋸刃がブレーキカムと接触するように撓ませられないようにし得る。
【0060】
刃隔離構造95を参照して本明細書でより詳細に説明するように、丸鋸刃40を丸鋸10の1つ以上の他の構成要素から電気的に絶縁することが望ましいとし得る。この点を考慮して、撓み軽減構造210の少なくとも撓み軽減面212は、丸鋸の残りの部分から電気的に隔離され得る。
【0061】
いくつかの例では、撓み軽減構造210は電気隔離構造214を含み得、これは、本明細書では、撓み軽減構造と丸鋸刃との間が接触している間、丸鋸刃を丸鋸の1つ以上の他の構成要素から電気的に隔離する、電気絶縁スペーサ214とも呼ばれ得る。電気隔離構造の例は電気絶縁体を含む。
【0062】
いくつかの例では、撓み軽減構造210は、撓み軽減面212を画定する電気絶縁材料によって画定され得る。具体例として、撓み軽減構造210は、少なくとも部分的に、又はさらには完全に、セラミック材料によって画定され得る。
【0063】
既に述べたように、係合形態142への移行後、安全ブレーキ100は、少なくとも丸鋸の使用者が丸鋸を係合解除形態へ移行させるまで、係合形態に留まるように構成され得る。この点を考慮して、安全ブレーキ100は再設定機構146を含み得、これは、被加工物を切断するために丸鋸の継続的な利用を許容するなどのために、ブレーキカムを係合形態から係合解除形態へ選択的に移行させる、又は丸鋸の使用者が選択的に移行させることを許容するように構成され得る。
【0064】
再設定機構146の例は、偏心構造148、例えば偏心シャフト、偏心ブッシュ、及び/又は偏心軸受を含む。これは、
図6~9及び
図13~15に示されている。おそらく
図13~15に最もよく示されているように、偏心構造148は、オフセンターローブを有し得る、及び/又は例えば
図13に示す係合形態142から
図14に示す係合解除形態140へ移行させることによって示すように、ブレーキカム130を丸鋸刃40から離れるように動かすために回転されるように構成され得る。丸鋸刃から離れるように動かされた後、ブレーキカム130は、カム付勢機構によって、
図14に破線の矢印によって示すように、係合解除形態まで自動的に回転させられ得る。いくつかの例では、
図1に示すように、安全ブレーキ100はプリテンションレバー156を含み得、これは、偏心構造を回転させる、又は選択的に回転させるように構成され得る。
【0065】
再設定機構146の別の例は調整機構194を含み、これは、ブレーキパッドを丸鋸刃から離れるように動かすために利用され得、それにより、ブレーキカムが係合解除形態へ戻ることを許容する。そのような例では、ツール、例えば六角レンチは、調整機構を緩めるために利用され得、それにより、ブレーキパッド190を丸鋸刃から離れるように動かし、及びブレーキカムが係合解除形態へ戻ることを許容する。
【0066】
再設定機構146のさらに別の例は、
図18に示すような、例えば締結具184によって分離され得る別個のハウジング領域182を備えるハウジング180を含み、それにより、ブレーキカムが係合解除形態へ戻ることを許容する。再設定機構146の別の例は、
図16に示すように、圧力作動再設定機構150を含む。圧力ベースの再設定機構150は、ブレーキパッド190に加えられる圧力を解放する及び/又は減圧する、及び/又はブレーキカム130がブレーキカム及び/又はブレーキパッドを刃受領域102から離れる及び/又は丸鋸刃との接触から外れるように並進させることを許容するように構成され得、それにより、カム付勢機構144の作用によってブレーキカムが係合解除形態へ戻ることを許容する。例として、圧力作動再設定機構150は流体圧シリンダーを含み得、これは、ブレーキパッド190及び/又はブレーキカム130を丸鋸刃から離れる及び/又はそれとの接触から外れるように動かすために減圧され、それにより、ブレーキカムが係合解除形態へ戻ることを許容する。
【0067】
再設定機構146のさらに別の例は、モータ20によって給電されるときに丸鋸刃が回転する方向とは反対方向における丸鋸刃40の回転を含み得る。これは
図19に示されており、被加工物に丸鋸刃を押し付けることによって成し遂げられ得る。それに加えて又はその代わりに、ツール、例えば六角レンチは、モータ20によって給電されるときに丸鋸刃が回転する方向とは反対方向にアーバ30を回転させるために利用され得る。いずれの場合も、この回転によって、ブレーキカム130を係合解除形態の方へ向かって回転させ得、それにより、ブレーキカムによって丸鋸刃に加えられる力を弱める。回転角度が少なくとも閾値角度になった後、ブレーキカムは、カム付勢機構144の作用などによって、係合解除形態へ戻り得る。
【0068】
再設定機構146の別の例は、
図1~2及び
図20に示すように、カム回転構造152を含む。カム回転構造152は、ブレーキカム130に取り付けられ得る、選択的に取り付けられ得る、及び/又はそれと関連付けられ得る、及び/又はブレーキカムを丸鋸刃から離れるように選択的に回転させるように構成され得る。例えば、カム回転構造152は、例えばカム係合構造153をツールと係合することによって、ブレーキカムを丸鋸刃から離れるように回転させるために、使用者によって選択的に作動されるように構成され得る。そのようないくつかの例では、カム回転構造152は、カム回転ツール154、例えばレンチとし得る及び/又はそれを含み得る。他の例では、カム回転ツールは、
図20に示すように、永久的に、又は少なくとも実質的に永久的に、安全ブレーキに取り付けられ得る、及び/又はブレーキカム、例えばブレーキカムのカム係合構造153と選択的に係合若しくは連結されるように構成され得る。カム回転ツールは、ブレーキカムを丸鋸刃から離れるように回転させるために利用され得る。いくつかの例では、カム回転構造は、
図20に示すように、例えばレバーバネ157によって張力が加えられ得るプリテンションレバー156とし得る及び/又はそれを含み得る。
【0069】
既に述べたように、安全ブレーキ100は、使用者と回転する丸鋸刃40との間の接触に起因し得るような傷害から丸鋸10の使用者を保護するために利用され得る。この保護を容易にするために、ブレーキアセンブリ120は、閾値移行時間内でブレーキカム130を係合解除形態から係合形態へ移行させるように構成され得る。閾値移行時間の例は、少なくとも0.1ミリ秒(ms)、少なくとも0.5ms、少なくとも1ms、少なくとも2ms、少なくとも3ms、少なくとも4ms、少なくとも5ms、多くても10ms、多くても9ms、多くても8ms、多くても7ms、多くても6ms、多くても5ms、多くても4ms、多くても3ms、及び/又は多くても2msの閾値移行時間を含む。
【0070】
ブレーキカム130が係合解除形態から係合形態へ移行する速度は、任意の好適な方法で測定及び/又は定量化され得る。例として、例えば毎秒50,000フレームのフレーム速度の高速度カメラが、丸鋸刃が回転している間の丸鋸刃及び/又はブレーキカムを観察するために利用されてきた。光、例えば発光ダイオードも、カメラで確認でき、及びアクチュエータアセンブリによって受信されるトリガー信号に応答して点灯するように構成された。そのような形態では、カムが係合位置に到達するまでの光の点灯からフレーム数を数えることが、ブレーキアセンブリ120が係合解除形態140から係合形態142へ移行するために必要な時間を定量化するために利用された。観察された時間は、様々な形態において、上述の範囲内であった。同じように、丸鋸刃の回転が止まるまでの光の点灯からフレーム数を数えることが、ブレーキアセンブリ120が丸鋸刃の回転を停止させるために必要な時間を定量化するために利用された。観察された時間は、様々な形態において、上述の範囲内であった。
【0071】
いくつかの例では、
図1~2に破線で示すように、丸鋸10及び/又は安全ブレーキ100は連結アセンブリ220を含み得る。連結アセンブリ220は、存在するとき、安全ブレーキ100が丸鋸刃の回転に選択的に抵抗するように構成されるときの、モータ20への電流の供給を許容する、又は選択的に許容するように構成され得る。それに加えて又はその代わりに、連結アセンブリ220は、安全ブレーキの少なくとも1つの構成要素が丸鋸刃の回転に選択的に抵抗するように構成されていない、又は選択的に抵抗できないとき、モータへの電流の供給を遮断する又は選択的に遮断するように構成され得る。換言すると、連結アセンブリ220は、安全ブレーキ100の形態が、安全ブレーキが回転する丸鋸刃との接触から個人を保護するような形態であるとき、モータが丸鋸刃を回転させることを許容するように構成され得、及び連結アセンブリ220は、安全ブレーキ100の形態が、安全ブレーキが回転する丸鋸刃との接触から個人を保護できないような形態であるとき、モータが丸鋸刃を回転させることを許容しないように構成され得る。
【0072】
例として、連結アセンブリ220は、センサーアセンブリ110のステータスを示すように構成されたセンサーステータス検出器を含み得る。そのようないくつかの例では、連結アセンブリ220は、センサーアセンブリの故障及び/又はセンサーアセンブリとの電気的干渉に起因し得るなど、センサーアセンブリが作動パラメータを検出するように構成されていないことをセンサーステータス検出器が示す場合、モータが丸鋸刃の回転を駆動することを許容しないかもしれない。それに加えて又はその代わりに、連結アセンブリは、センサーアセンブリが作動パラメータを検出するように構成されることをセンサーステータス検出器が示す場合、モータが丸鋸刃の回転を駆動することを許容し得る。
【0073】
別の例として、連結アセンブリ220は、ブレーキアセンブリ120のステータスを示すように構成されたブレーキアセンブリステータス検出器を含み得る。そのようないくつかの例では、連結アセンブリ220は、ブレーキアセンブリの故障、ブレーキアセンブリの調整不良、及び/又はブレーキアセンブリの適切な再設定に関するオペレータの失敗に起因し得るなど、ブレーキアセンブリが丸鋸刃の回転に選択的に抵抗するように構成されていないことをブレーキアセンブリステータス検出器が示す場合、モータが丸鋸刃の回転を駆動することを許容しないかもしれない。それに加えて又はその代わりに、連結アセンブリは、ブレーキアセンブリが丸鋸刃の回転に選択的に抵抗するように構成されることをブレーキアセンブリステータス検出器が示す場合、モータが丸鋸刃の回転を駆動することを許容し得る。
【0074】
さらに別の例として、連結アセンブリ220は、アクチュエータアセンブリ160のステータスを示すように構成されたアクチュエータアセンブリステータス検出器を含み得る。そのようないくつかの例では、連結アセンブリ220は、アクチュエータアセンブリの故障及び/又はアクチュエータアセンブリ及び/又はブレーキカムの近くでのデブリの堆積に起因し得るなど、アクチュエータアセンブリがブレーキカムを丸鋸刃と接触するように選択的に促すように構成されていないことをアクチュエータアセンブリステータス検出器が示す場合、モータが丸鋸刃の回転を駆動することを許容しないかもしれない。それに加えて又はその代わりに、連結アセンブリは、アクチュエータアセンブリがブレーキカムを丸鋸刃と接触するように選択的に促すように構成されるとアクチュエータアセンブリステータス検出器が示す場合、モータが丸鋸刃の回転を駆動することを許容し得る。
【0075】
それに加えて又はその代わりに、連結アセンブリ220は、安全ブレーキ100が丸鋸刃の回転に選択的に抵抗するように構成されるとき、モータ20への電流の供給を許容する、又は選択的に許容するように適合、構成、設計、及び/又はプログラムされ得る任意の好適な構造を含み得る。例として、連結アセンブリ220は、トランジスタ、リレー、スイッチ、電気スイッチ、及び/又はコントローラを含み得る。連結アセンブリがコントローラを含むとき、コントローラは、連結アセンブリの動作を制御する及び/又は本明細書で開示される連結アセンブリの機能を実行するようにプログラムされ得る。
【0076】
本開示による、安全ブレーキを含む丸鋸、例えばブレーキアセンブリ120を含む丸鋸10は、丸鋸の使用者などの個人を、丸鋸の回転する丸鋸刃との接触に起因する傷害から保護するように、操作され得る。そのような操作は、本明細書では、丸鋸の操作方法と呼ばれ得、及びそのような方法の例が本明細書で開示される。この点を考慮して、
図21は、本開示による丸鋸、例えば
図1~20の丸鋸10の操作方法1000の例を示すフローチャートである。
【0077】
方法1000は、1010において距離を調整することを含み得、並びに1020において丸鋸刃を回転させること、1030において距離を検出すること、及び1040において回転を停止させることを含み得る。方法1000はまた、1050において丸鋸刃を中心に置くこと、1060においてブレーキカムを動作可能に係合させて保持すること、1070においてブレーキカムを係合解除すること、及び/又は1080において方法の少なくともサブセットを繰り返すこと含み得る。
【0078】
1010において距離を調整することは、ブレーキカムと丸鋸刃との間の距離を調整することを含み得る。いくつかの例では、1010における調整は、回転させることの前に実施され得る。そのようないくつかの例では、1010における調整は、浮動式取付機構を利用して実施され得、その例を、取付機構200を参照して本明細書で開示する。いくつかの例では、及び調整の後で、方法は、さらに、丸鋸の浮動式取付ロック機構などによって、調整を固定、確定、及び/又は保持することを含み得る。
【0079】
1020において丸鋸刃を回転させることは、丸鋸のモータ及び/又はアーバを用いて、それによって、及び/又はそれを利用して、丸鋸刃を回転させることを含み得る。モータの例は、モータ20を参照して本明細書で開示される。アーバの例は、アーバ30を参照して本明細書で開示される。
【0080】
1030において距離を検出することは、個人と丸鋸刃との間の距離が閾値距離未満であることを含み得る。1030における検出は、センサーアセンブリを用いて、それによって、及び/又はそれを利用して検出することを含み得、その例を、センサーアセンブリ110を参照して本明細書で開示する。閾値距離の例も本明細書に開示される。
【0081】
1040において回転を停止させることは、丸鋸刃の回転を停止させることを含み得、並びに1020における回転の後に及び/又は1030における検出に応答して、実施され得る。換言すると、方法1000は、1030における、個人と丸鋸刃との間の距離が閾値距離未満であることを示す検出に応答して、1040における停止を開始し得る。1040における停止は、丸鋸のブレーキアセンブリを用いて、それによって、及び/又はそれを利用して停止させることを含み得る。ブレーキアセンブリの例は、ブレーキアセンブリ120を参照して本明細書で開示される。
【0082】
本明細書でより詳細に説明するように、ブレーキアセンブリはブレーキカムを含む。この点を考慮して、1040における停止は、丸鋸刃の回転を停止させるために、丸鋸刃の平坦な側面をブレーキカムと動作可能に係合することを含む。1040における停止はまた、ブレーキカムを丸鋸刃の平坦な側面と接触するように促すなどのために、ブレーキアセンブリのソレノイドのソレノイドアーマチュアをブレーキカムと直接係合することを含み得る。それに加えて又はその代わりに、1040における停止は、ブレーキカムのアクチュエータアセンブリの作動軸に対して垂直、又は少なくとも実質的に垂直なカム回転軸を中心にブレーキカムを回転させることを含み得る。
【0083】
いくつかの例では、1040における停止は、ブレーキアセンブリのブレーキカムとブレーキパッドとの間で丸鋸刃を押圧することを含み得る。いくつかの例では、1040における停止は、ブレーキパッドの摩擦面を丸鋸刃の平坦な側面に対して枢動させることを含み得る。枢動は、押圧の最中としても、及び/又は押圧を生じても及び/又は発生させてもよい。
【0084】
いくつかの例では、1040における停止は、ブレーキアセンブリのアクチュエータアセンブリ付勢機構を利用して、ブレーキカムを丸鋸刃の平坦な側壁面と接触するように促すことを含み得る。そのようないくつかの例では、1040における停止は、さらに、解放機構を利用してブレーキカムを解放することを含み得、及び促すことは、解放に応答し得る。
【0085】
1050において丸鋸刃を中心に置くことは、ブレーキカムとブレーキパッドとの間で丸鋸刃を中心に置くことを含み得る。1050における中心に置くことは、ブレーキアセンブリを丸鋸の残りの部分に取り付ける浮動式取付機構などによって、1040における停止の最中に及び/又はそれに応答して、実施され得る。
【0086】
1060においてブレーキカムを動作可能な係合させて保持することは、ブレーキカムを丸鋸刃と動作可能な係合させて保持することを含み得る。1060における保持は、1040における停止の後に、それに応答して、及び/又はその結果、実施され得る。いくつかの例では、1060における保持は、丸鋸の再設定機構の作動前に、丸鋸刃の回転に抵抗することを含み得る。換言すると、1040における停止の後、1060における保持は、再設定機構が作動されることにより丸鋸の使用者が被加工物を切断するための丸鋸の操作を再開する準備ができていることを示すまで、丸鋸刃の回転を停止させ得る。
【0087】
1070においてブレーキカムを係合解除することは、丸鋸刃からブレーキカムを係合解除することを含み得、及び1040における停止の後に、実施され得る。1070における係合解除は、それに続く丸鋸刃の回転を許容する、丸鋸刃の再使用を許容する、ブレーキアセンブリの再使用を許容する、及び/又は丸鋸を再設定するために、係合解除することを含み得る。いくつかの例では、1070における係合解除は、丸鋸から丸鋸刃を取り外さずに、丸鋸からブレーキアセンブリを取り外さずに、丸鋸刃を損傷させずに、及び/又はブレーキアセンブリを損傷させずに、係合解除することを含み得る。
【0088】
1070における係合解除は、任意の好適な方法で実施され得る。例として、1070における係合解除は、丸鋸刃から離れるようにカムを回転させることを含み得る。そのようないくつかの例では、カムは、丸鋸刃が被加工物を切断するために利用されているときの回転方向とは反対方向の丸鋸刃の回転によって、丸鋸刃から離れるように回転され得る。そのようないくつかの例では、カムは、丸鋸の再設定機構の作動によって、丸鋸刃から離れるように回転され得る。そのようないくつかの例では、別々のカム回転ツールが、丸鋸刃からカムを係合解除するために利用され得る。
【0089】
1080において方法の少なくともサブセットを繰り返すことは、任意の好適な方法で、方法1000の任意の好適な1つ及び/又は複数のステップを繰り返すことを含み得る。例として、及び1070における係合解除の後に、1080における繰り返しは、丸鋸による被加工物の切断を許容及び/又は容易にするなどのために、1020における回転を繰り返すことを含み得る。そのようないくつかの例では、1080における繰り返しは、丸鋸刃を交換することなく及び/又はブレーキカムを交換することなく、繰り返すことを含み得る。換言すると、既に述べたように、ブレーキアセンブリは、ブレーキカム及び/又は丸鋸刃を損傷させることなく及び/又は交換することなく、繰り返し使用する、すなわち再使用するように構成され得る。
【0090】
本明細書で使用する場合、第1の実体と第2の実体との間に置かれた用語「及び/又は」は、(1)第1の実体、(2)第2の実体、並びに(3)第1の実体及び第2の実体の1つを意味する。「及び/又は」と共にリストにされた複数の実体は、同じ手法で、すなわちそのように統合された実体の「1つ又は複数」と解釈されるべきである。明確に特定された実体に関連しているかどうかに関わらず、「及び/又は」の語句によって明確に特定された実体以外の他の実体が任意に存在してもよい。従って非限定例として、「含む」などのオープンエンド言語と共に使用された時に、「A及び/又はB」の言及は、一実施形態では、Aのみ(B以外の実体を任意に含む)、別の実施形態では、Bのみ(A以外の実体を任意に含む)、尚別の実施形態では、A及びBの両方(他の実体を任意に含む)を指してもよい。これらの実体は、要素、作用、構造、ステップ、動作、値などを指してもよい。
【0091】
本明細書で使用する場合、1つ又は複数の実体のリストに関する語句「少なくとも1つ」は、実体のリストにおけるあらゆる1つ又は複数の実体から選択された少なくとも1つの実体を意味すると理解するべきだが、必ずしも実体のリスト内に明確に一覧にされたありとあらゆる実体の少なくとも1つを含まず、実体のリスト内の実体のあらゆる組み合わせを除外しない。この定義は、語句「少なくとも1つ」が指す実体のリスト内に明確に特定された実体以外の実体が、明確に特定された実体に関連するかどうかに関わらず、任意に存在し得ることも可能にする。従って非限定例として、「A及びBの少なくとも1つ」(又は同等に「A若しくはBの少なくとも1つ」、又は同等に「A及び/若しくはBの少なくとも1つ」)は、一部の実施形態では、Bが存在しない(及びB以外の実体を任意に含む)少なくとも1つの、任意に2つ以上を含むA、別の実施形態では、Aが存在しない(及びA以外の実体を任意に含む)少なくとも1つ、任意に2つ以上を含むB、尚別の実施形態では、少なくとも1つの、任意に2つ以上を含むA、並びに少なくとも1つの、任意に2つ以上を含むB(及び任意に他の実体を含む)を指してもよい。換言すると、語句「少なくとも1つ」、「1つ又は複数」並びに「及び/又は」は、動作中に結合及び分離の両方であるオープンエンドの表現である。例えば、各表現「A、B、及びCの少なくとも1つ」、「A、B、又はCの少なくとも1つ」、「A、B、及びCの1つ又は複数」、「A、B、又はCの1つ又は複数」、並びに「A、B、及び/又はC」は、Aのみ、Bのみ、Cのみ、A及びBを一緒に、A及びCを一緒に、B及びCを一緒に、A、B及びCを一緒に、並びに任意にあらゆる上記を少なくとも1つの他の実体と組み合わせることを意味してもよい。
【0092】
あらゆる特許、特許出願、又は他の参考文献が、参照により本明細書に組み込まれ、(1)本開示の組み込まれていない部分、若しくはあらゆる他の組み込まれた参考文献のいずれかと矛盾する手法で用語を定義し、及び/又は(2)本開示の組み込まれていない部分、若しくはあらゆる他の組み込まれた参考文献のいずれかと別様に矛盾する場合、本開示の組み込まれない部分が優先するものとし、本明細書における用語又は組み込まれた開示は、用語が定義されている、及び/又は組み込まれた開示が本来存在した参考文献に関してのみ優先するものとする。
【0093】
本明細書で使用する場合、用語「適合される」及び「構成される」は、要素、構成要素、又は他の主題が、所与の機能を行うように設計され及び/又は意図されることを意味する。従って用語「適合される」及び「構成される」の使用は、所与の要素、構成要素、又は他の主題が、単に所与の機能を行うことが「できる」ことを意味すると解釈されるべきではなく、要素、構成要素、及び/又は他の主題が、機能を行う目的で明確に選択され、生成され、実装され、利用され、プログラムされ、及び/又は設計されることを意味すると解釈されるべきである。要素、構成要素、及び/又は具体的な機能を行うように適合されると列記された他の列記された主題は、追加として又は別法として、その機能を行うように構成されると記載されてもよく、逆も同様であることも本開示の範囲内である。
【0094】
本明細書で使用する場合、語句「例えば」、語句「例として」、及び/又は単に用語「例」は、本開示による1つ又は複数の構成要素、特徴、詳細、構造、実施形態、及び/又は方法を参照して使用する時に、記載された構成要素、特徴、詳細、構造、実施形態、及び/又は方法が、本開示による構成要素、特徴、詳細、構造、実施形態、及び/又は方法の例示的非排他的例であることを伝えることを意図する。従って記載された構成要素、特徴、詳細、構造、実施形態、及び/又は方法は、限定し、必要であり、又は排他的/包括的であることを意図するのではなく、構造的及び/若しくは機能的に類似の並びに/又は同等の構成要素、特徴、詳細、構造、実施形態、並びに/又は方法を含む、他の構成要素、特徴、詳細、構造、実施形態、並びに/或いは方法も、本開示の範囲内である。
【0095】
本明細書で使用する場合、「少なくとも実質的に」は、程度若しくは関係を修正する時に、列記された「実質的な」程度又は関係だけでなく、列記された程度又は関係の全範囲も含んでもよい。列記された程度又は関係の実質的な量は、列記された程度又は関係の少なくとも75%を含んでもよい。例えば、ある材料から少なくとも実質的に形成された対象は、対象の少なくとも75%がその材料から形成された対象を含み、その材料から完全に形成された対象も含む。別の例では、少なくとも実質的に第2の長さと同じ長さである第1の長さは、第2の長さの75%以内である第1の長さを含み、第2の長さと同じ長さである第1の長さも含む。
【0096】
本開示による安全ブレーキアセンブリ、丸鋸、及び方法の例示的な非排他的例は、以下の列挙された段落に表されている。以下の列挙された段落を含む、本明細書に列記された方法の個々のステップが、追加として又は別法として、列記された動作を行う「ためのステップ」と呼ばれることがあることは、本開示の範囲内にある。
【0097】
A1. 丸鋸用の安全ブレーキであって、
作動パラメータを検出し、及び作動パラメータの検出に応答してトリガー信号を生成するように構成されたセンサーアセンブリと、
ブレーキカムを含むブレーキアセンブリであって、ブレーキカムは、ブレーキカムが安全ブレーキの刃受領域から離間される係合解除形態であって、刃受領域は丸鋸刃を受け入れるように構成される、係合解除形態と、ブレーキカムが刃受領域中へと延在し、及び丸鋸刃の平坦な側面に動作可能に係合し、それゆえ丸鋸刃の回転に抵抗するように構成される係合形態との間で選択的に移行するように構成される、ブレーキアセンブリと、
センサーアセンブリからのトリガー信号の受信に応答して、ブレーキカムを係合解除形態から係合形態へ選択的に移行させるように構成されたアクチュエータアセンブリと、
を含む、安全ブレーキ。
【0098】
A1.1 作動パラメータは、丸鋸による、回避されるべき望ましくない事象を示す、望ましくない事象パラメータを含む、段落A1に記載の安全ブレーキ。
【0099】
A1.2 作動パラメータは、丸鋸の反動の可能性を示す反動パラメータを含む、段落A1又はA1.1に記載の安全ブレーキ。
【0100】
A1.3 作動パラメータは、丸鋸の望ましくない運動を示す運動パラメータを含む、段落A1~A1.2のいずれか一項に記載の安全ブレーキ。
【0101】
A1.4 作動パラメータは、個人と丸鋸刃との間の距離が閾値距離未満であることを示す近接パラメータを含む、段落A1~A1.3のいずれか一項に記載の安全ブレーキ。
【0102】
A1.4.1 閾値距離は、5ミリメートル(mm)未満、4mm未満、3mm未満、2mm未満、1mm未満、又は0.5mm未満のうちの1つである、段落A1.4に記載の安全ブレーキ。
【0103】
A1.4.2 閾値距離は、個人と丸鋸刃との間の接触を含む、段落A1.4又はA1.4.1に記載の安全ブレーキ。
【0104】
A2. ブレーキアセンブリは、丸鋸刃の回転を選択的に停止させるように構成された非破壊的なブレーキアセンブリである、段落A1~A1.4.2のいずれか一項に記載の安全ブレーキ。
【0105】
A3. ブレーキアセンブリは、係合解除形態と係合形態との間との間で選択的に及び繰り返し移行されるように構成された再設定可能なブレーキアセンブリである、段落A1~A2のいずれか一項に記載の安全ブレーキ。
【0106】
A4. ブレーキアセンブリは、
(i) 丸鋸刃を損傷させることなく、及び
(ii) ブレーキアセンブリを損傷させることなく、
のうちの少なくとも一方で、丸鋸刃の回転に抵抗するように構成される、段落A1~A3のいずれか一項に記載の安全ブレーキ。
【0107】
A5. 係合形態にあるとき、ブレーキカムは、
(i) 丸鋸刃の歯との係合が解除されている、及び
(ii) 丸鋸刃の歯から離間されている、
のうちの少なくとも一方である、段落A1~A4のいずれか一項に記載の安全ブレーキ。
【0108】
A6. ブレーキカムは、係合解除形態と係合形態との間で選択的に移行するために、カム回転軸を中心に回転するように構成される、段落A1~A5のいずれか一項に記載の安全ブレーキ。
【0109】
A7. 刃受領域は、平坦な、又は少なくとも実質的に平坦な刃受領域であり、さらに、カム回転軸は、平坦な刃受領域に対して平行、又は少なくとも実質的に平行である、段落A6に記載の安全ブレーキ。
【0110】
A8. ブレーキカムは、ブレーキカムを係合解除形態の方へ向かって付勢するカム付勢機構を含む、段落A1~A7のいずれか一項に記載の安全ブレーキ。
【0111】
A9. カム付勢機構は、
(i) 弾性カム付勢機構、及び
(ii) カム付勢バネ、及び
(iii) カム付勢トーションバネ、
のうちの少なくとも1つを含む、段落A8に記載の安全ブレーキ。
【0112】
A10. ブレーキカムは、丸鋸刃の平坦な側面に動作可能に係合するように構成された刃係合面を画定する、段落A1~A9のいずれか一項に記載の安全ブレーキ。
【0113】
A11. 刃係合面は、ブレーキカムが係合解除形態から係合形態へ移行するにつれて、ブレーキカムが丸鋸刃を次第に強く押すようになるような形状にされている、段落A10に記載の安全ブレーキ。
【0114】
A12. 刃係合面は偏心プロファイルを画定する、段落A10又はA11に記載の安全ブレーキ。
【0115】
A13. 刃係合面は対数スパイラルプロファイルを画定する、段落A10~A12のいずれか一項に記載の安全ブレーキ。
【0116】
A13.1. 刃係合面は、任意にブレーキカムの1つの/そのカム回転軸に対して半径増大領域と、任意にブレーキカムのカム回転軸に対して一定半径領域とを画定する、段落A10~A13のいずれか一項に記載の安全ブレーキ。
【0117】
A13.2. ブレーキカムは、初めに半径増大領域と丸鋸刃を動作可能に係合し、その後、一定半径領域と丸鋸刃を動作可能に係合するように構成される、段落A13.1に記載の安全ブレーキ。
【0118】
A14. 刃係合面は、刃係合面と丸鋸刃との間の摩擦係数を増加させるように選択されたカム摩擦材料を含む、段落A10~A13.2のいずれか一項に記載の安全ブレーキ。
【0119】
A15. カム摩擦材料は、
(i) ダイアモンド被覆、
(ii) 研磨材、
(iii) 研磨グリット被覆、
(iv) セラミック材料、
(v) 焼結材料、及び
(vi) 金属合金、
のうちの少なくとも1つを含む、段落A14に記載の安全ブレーキ。
【0120】
A16. ブレーキカムは、ブレーキカムの残りの部分に動作可能に取り付けられる刃係合面インサートを含み、及び刃係合面を画定する、段落A10~A15のいずれか一項に記載の安全ブレーキ。
【0121】
A17. 刃係合面はブレーキカムに不可欠である、段落A10~A16のいずれか一項に記載の安全ブレーキ。
【0122】
A18. 刃係合面は、ブレーキカムに当てられる、及びブレーキカムを被覆するのは少なくとも一方である、段落A10~A17のいずれか一項に記載の安全ブレーキ。
【0123】
A19. 係合解除形態から係合形態へ移行された後、任意に丸鋸の使用者によってブレーキカムが係合形態から解放されるまで、ブレーキカムは係合形態に留まる形状にされる、段落A1~A18のいずれか一項に記載の安全ブレーキ。
【0124】
A20. 丸鋸刃とブレーキカムとの間の動作可能な係合によって、ブレーキカムを係合形態に保持する、段落A19に記載の安全ブレーキ。
【0125】
A21. ブレーキアセンブリは、ブレーキカムの回転を制限するように構成された停止部を含む、段落A1~A20のいずれか一項に記載の安全ブレーキ。
【0126】
A22. 停止部は、ブレーキカムが係合解除形態にある間は、刃受領域から離れるようなブレーキカムの回転を制限するように構成された係合解除形態停止部を含む、段落A21に記載の安全ブレーキ。
【0127】
A23. 停止部は、ブレーキカムが係合形態にある間は、刃受領域の方へ向かうブレーキカムの回転を制限するように構成された係合形態停止部を含む、段落A21又はA22に記載の安全ブレーキ。
【0128】
A24. 停止部は、ブレーキカムによって少なくとも部分的に画定される、段落A21~A23のいずれか一項に記載の安全ブレーキ。
【0129】
A24.1. 停止部は、ブレーキカムとは別個であり、及びブレーキカムの回転を制限するために、ブレーキカムと動作可能に係合するように構成される、段落A21~A24のいずれか一項に記載の安全ブレーキ。
【0130】
A25. ブレーキアセンブリは、さらに、ブレーキカム及びアクチュエータアセンブリを動作可能に支持するように構成されたハウジングを含む、段落A1~A24.1のいずれか一項に記載の安全ブレーキ。
【0131】
A26. ハウジングは刃受領域を少なくとも部分的に囲む、段落A25に記載の安全ブレーキ。
【0132】
A27. ハウジングは、少なくとも2つのハウジング領域に分解されるように構成されたスプリットハウジングを含む、段落A25又はA26に記載の安全ブレーキ。
【0133】
A28. ブレーキアセンブリは、さらに、パッド摩擦材料を含むブレーキパッドを含む、段落A1~A27のいずれか一項に記載の安全ブレーキ。
【0134】
A29. ブレーキパッドは、ブレーキカムに対して、パッド摩擦材料がブレーキカムの方へ対面するように、位置決めされる、段落A28に記載の安全ブレーキ。
【0135】
A30. ブレーキパッドは、ブレーキカムに対して、刃受領域がブレーキパッドとブレーキカムとの間に少なくとも部分的に延在するように、位置決めされる、段落A28又はA29に記載の安全ブレーキ。
【0136】
A31. ブレーキパッドは、ブレーキパッドとブレーキカムとの間の距離を選択的に調整するように構成された調整機構を含む、段落A28~A30のいずれか一項に記載の安全ブレーキ。
【0137】
A32. 丸鋸刃の平坦な側面は、丸鋸刃の第1の平坦な側面であり、丸鋸刃は、第1の平坦な側面の反対側に第2の平坦な側面を含み、さらに、パッド摩擦材料は、丸鋸刃の第2の平坦な側面に動作可能に係合するように構成される、段落A28~A31のいずれか一項に記載の安全ブレーキ。
【0138】
A33. ブレーキアセンブリは、ブレーキカムが係合形態にあるとき、刃がブレーキパッドとブレーキカムとの間で押圧されるように構成される、段落A28~A32のいずれか一項に記載の安全ブレーキ。
【0139】
A33.1. ブレーキパッドは、
(i) 少なくとも1つの枢動軸を中心に、及び
(ii) 回転の中心を中心に、
のうちの少なくとも一方で、ブレーキパッドの制限された回転を許容するように構成された枢動可能なパッドマウントを含む、段落A28~A33のいずれか一項に記載の安全ブレーキ。
【0140】
A33.2. 枢動可能なパッドマウントは、複数の枢動軸を中心にしたブレーキパッドの制限された回転を許容するように構成される、段落A33.1に記載の安全ブレーキ。
【0141】
A33.3. 枢動可能なパッドマウントは、凹状の窪んだ領域を画定する凹状マウント構成要素と、凹状の窪んだ領域に受け入れられるような形状にされる凸状マウント構成要素とを含み、さらに、枢動可能なパッドマウントは、凹状マウント構成要素と凸状マウント構成要素との間の相対運動によるブレーキパッドの制限された回転を許容するように構成される、段落A33.1又はA33.2に記載の安全ブレーキ。
【0142】
A33.4. 枢動可能なパッドマウントは、さらに、凹状マウント構成要素と凸状マウント構成要素を互いに動作可能に取り付けるマウント締結具を含む、段落A33.3に記載の安全ブレーキ。
【0143】
A33.5. 凹状マウント構成要素はアパーチャを含み、さらに、マウント締結具はアパーチャ中を通って延在する、段落A33.4に記載の安全ブレーキ。
【0144】
A33.6. 回転の中心は、
(i) ブレーキパッドの摩擦面から離間される、及び
(ii) ブレーキパッドの摩擦面と同一平面上にある、
のうちの少なくとも一方である、段落A33.1~A33.5のいずれか一項に記載の安全ブレーキ。
【0145】
A33.7. ブレーキパッドは、枢動可能なパッドマウントを介して安全ブレーキの残りの部分に動作可能に取り付けられる、段落A33.1~A33.6のいずれか一項に記載の安全ブレーキ。
【0146】
A34. 安全ブレーキは、さらに、安全ブレーキの少なくとも一部分を丸鋸に動作可能に取り付けるように構成された取付機構を含む、段落A1~A33.7のいずれか一項に記載の安全ブレーキ。
【0147】
A35. 取付機構は、刃受領域が、丸鋸の残りの部分に対して、任意に丸鋸刃の平坦な側面に対して少なくとも実質的に垂直な浮動軸に沿って、動作可能に並進することを許容するように構成された浮動式取付機構を含む、段落A34に記載の安全ブレーキ。
【0148】
A36. 浮動式取付機構は取付ピンを含み、さらに、取付機構は、刃受領域が丸鋸の残りの部分に対して及び取付ピンの長手方向軸に沿って動作可能に並進することを許容するように構成される、段落A35に記載の安全ブレーキ。
【0149】
A36.1. 浮動式取付機構は、丸鋸の残りの部分に対する刃受領域の動作可能な並進を選択的に許容する、及び選択的に抑えるように構成された浮動式取付機構ロックを含む、段落A35又はA36に記載の安全ブレーキ。
【0150】
A37. アクチュエータアセンブリは電気アクチュエータアセンブリである、段落A1~A36.1のいずれか一項に記載の安全ブレーキ。
【0151】
A38. アクチュエータアセンブリは、アクチュエータアセンブリに給電するように構成された動力源を含み、任意に、動力源はコンデンサーを含む、段落A1~A37のいずれか一項に記載の安全ブレーキ。
【0152】
A39. アクチュエータアセンブリは、ブレーキカムを係合解除形態から係合形態へ選択的に移行させるように構成されたアクチュエータアームを含む、段落A1~A38のいずれか一項に記載の安全ブレーキ。
【0153】
A40. アクチュエータアセンブリは、ブレーキカムを係合解除形態から係合形態へ選択的に移行させるように構成された電磁石を含む、段落A1~A39のいずれか一項に記載の安全ブレーキ。
【0154】
A41. アクチュエータアセンブリは、ソレノイドアーマチュアを含むアクチュエータソレノイドを含み、ソレノイドアーマチュアは、ブレーキカムを係合解除形態から係合形態へ移行させるために、ブレーキカムに動作可能に係合するように構成される、段落A1~A40のいずれか一項に記載の安全ブレーキ。
【0155】
A42. ソレノイドアーマチュアは、アクチュエータアセンブリがブレーキカムを係合解除形態から係合形態へ移行するとき、ブレーキカムと直接物理的に接触する、段落A41に記載の安全ブレーキ。
【0156】
A43. アクチュエータアセンブリは、
(i) 形状記憶合金アクチュエータアセンブリ、
(ii) 磁気抵抗アクチュエータアセンブリ、
(iii) 空気圧アクチュエータアセンブリ、
(iv) 流体圧アクチュエータアセンブリ、
(v) 爆発アクチュエータアセンブリ、
(vi) 圧電アクチュエータアセンブリ、
(vii) 熱アクチュエータアセンブリ、
(viii) 永久磁石アクチュエータアセンブリ、
(ix) 電気活性ポリマーアクチュエータアセンブリ、
(x) 弾性付勢機構、及び
(xi) 解放機構と結合している弾性付勢機構、
のうちの少なくとも1つを含む、段落A1~A42のいずれか一項に記載の安全ブレーキ。
【0157】
A43.1. アクチュエータアセンブリは、アクチュエータアセンブリ付勢機構及び1つの/その解放機構を含み、解放機構は、トリガー信号の受信に応答して、アクチュエータアセンブリ付勢機構がブレーキカムを係合解除形態から係合形態へ移行させることを選択的に許容するように構成される、段落A1~A43のいずれか一項に記載の安全ブレーキ。
【0158】
A43.2. アクチュエータアセンブリ付勢機構は、
(i) 1つの/その弾性付勢機構、及び
(ii) バネ、
のうちの少なくとも1つを含む、段落A43.1に記載の安全ブレーキ。
【0159】
A44. センサーアセンブリは、近接パラメータを検出するように構成された近接センサーを含む、段落A1.4~A43.2のいずれか一項に記載の安全ブレーキ。
【0160】
A45. センサーアセンブリは、作動パラメータを検出するように構成された容量センサーアセンブリを含む、段落A1~A44のいずれか一項に記載の安全ブレーキ。
【0161】
A46. 安全ブレーキは、さらに、丸鋸が被加工物を切断するために利用され及びブレーキカムが係合解除形態にあるときに、ブレーキカムと接触するような鋸刃の撓みに抵抗するように構成された撓み軽減構造を含む、段落A1~A45のいずれか一項に記載の安全ブレーキ。
【0162】
A47. 撓み軽減構造は、刃受領域を少なくとも部分的に画定する、段落A46に記載の安全ブレーキ。
【0163】
A48. 撓み軽減構造は、丸鋸刃がブレーキカムの方へ向かって撓ませられるとき、丸鋸刃に動作可能に接触するように構成された撓み軽減面を含み、ブレーキカムと接触するような刃の撓みに抵抗する、段落A46又はA47に記載の安全ブレーキ。
【0164】
A49. 撓み軽減構造は、安全ブレーキの残りの部分から撓み軽減面を電気的に絶縁するように構成された電気絶縁構造を含む、段落A48に記載の安全ブレーキ。
【0165】
A49.1. 撓み軽減構造は、電気絶縁材料によって画定され、及び撓み軽減面を画定する、段落A49に記載の安全ブレーキ。
【0166】
A49.2. 電気絶縁構造は、安全ブレーキの残りの部分から撓み軽減面を電気的に隔離する電気絶縁スペーサを含む、段落A49又はA49.1に記載の安全ブレーキ。
【0167】
A49.3. 電気絶縁構造はセラミック材料から形成される、段落A49に記載の安全ブレーキ。
【0168】
A50. 安全ブレーキは、さらに、丸鋸の1人の/その使用者が、ブレーキカムを係合形態から係合解除形態へ選択的に移行させるように構成された又はそれを許容する再設定機構を含む、段落A1~A49のいずれか一項に記載の安全ブレーキ。
【0169】
A51. 再設定機構は、刃受領域から離れるようにブレーキカムを動作可能に並進させるように構成された偏心構造を含む、段落A50に記載の安全ブレーキ。
【0170】
A52. 再設定機構は、
(i) 刃受領域から離れるようにブレーキカムを動作可能に並進させること、及び
(ii) 刃受領域から離れるようにブレーキアセンブリの1つの/ブレーキパッドを動作可能に並進させること、
のうちの少なくとも一方を行うように構成された圧力作動再設定機構を含む、段落A50又はA51に記載の安全ブレーキ。
【0171】
A52.1. 再設定機構は、ブレーキカムを丸鋸刃から離れるように選択的に回転させるように構成されたカム回転構造を含む、段落A50~A52のいずれか一項に記載の安全ブレーキ。
【0172】
A52.2. カム回転構造は、ブレーキカムを丸鋸刃から離れるように回転させるために、ブレーキカムと選択的に係合されるように構成にされたカム回転ツールを含む、段落A52.1に記載の安全ブレーキ。
【0173】
A52.3. カム回転構造はプリテンションレバーを含む、段落A52.1又はA52.2に記載の安全ブレーキ。
【0174】
A53. ブレーキアセンブリは、
(i) 少なくとも0.1ミリ秒(ms)、少なくとも0.5ms、少なくとも1ms、少なくとも2ms、少なくとも3ms、少なくとも4ms、又は少なくとも5ms、及び
(ii) 多くても10ms、多くても9ms、多くても8ms、多くても7ms、多くても6ms、多くても5ms、多くても4ms、多くても3ms、又は多くても2ms、
のうちの少なくとも一方で、ブレーキカムを係合解除形態から係合形態へ移行させるように構成される、段落A1~A52のいずれか一項に記載の安全ブレーキ。
【0175】
A54. さらに、
(i) 安全ブレーキが丸鋸刃の回転に選択的に抵抗するように構成されるとき、丸鋸のモータへの電流の供給を許容する、及び
(ii) 安全ブレーキの少なくとも1つの構成要素が丸鋸刃の回転に選択的に抵抗するように構成されていないとき、丸鋸のモータへの電流の供給を遮断する、
ように構成された連結アセンブリを含む、段落A1~A53のいずれか一項に記載の安全ブレーキ。
【0176】
A55. 連結アセンブリは、
(i) センサーアセンブリのステータスを示すように構成されたセンサーステータス検出器、
(ii) ブレーキアセンブリのステータスを示すように構成されたブレーキアセンブリステータス検出器、及び
(iii) アクチュエータアセンブリのステータスを示すように構成されたアクチュエータアセンブリステータス検出器、
のうちの少なくとも1つを含む、段落A54に記載の安全ブレーキ。
【0177】
A56. 安全ブレーキには、ブレーキカムとアクチュエータアセンブリとの間に枢動可能なリンク機構がない、段落A1~A55のいずれか一項に記載の安全ブレーキ。
【0178】
A57. ブレーキカムの1つの/そのカム回転軸は、アクチュエータアセンブリの作動軸に対して垂直、又は少なくとも実質的に垂直である、段落A1~A56のいずれか一項に記載の安全ブレーキ。
【0179】
A58. ブレーキアセンブリは単一のブレーキカムを含む、段落A1~A57のいずれか一項に記載の安全ブレーキ。
【0180】
A59. ブレーキアセンブリは、ひとたびブレーキカムが丸鋸刃に動作可能に係合すると、係合形態に留まるように構成されたロッキングブレーキアセンブリである、段落A1~A58のいずれか一項に記載の安全ブレーキ。
【0181】
B1. 丸鋸であって、
シャフト回転軸を中心に回転するように構成されたモータシャフトを含むモータ;
モータシャフトに動作可能に取り付けられたアーバ、
段落A1~A59のいずれか一項に記載の安全ブレーキ、及び
丸鋸刃であって、アーバを介して丸鋸に動作可能に取り付けられ、及びブレーキアセンブリの刃受領域内に少なくとも部分的に延在する、丸鋸刃、
を含む、丸鋸。
【0182】
B2. モータは電動機を含む、段落B1に記載の丸鋸。
【0183】
B3. アーバは、丸鋸の残りの部分からの丸鋸刃の選択的な及び繰り返しの分離を容易にするように構成される、段落B1又はB2に記載の丸鋸。
【0184】
B4. アーバはネジ式アーバを含む、段落B1~B3のいずれか一項に記載の丸鋸。
【0185】
B5. 丸鋸は、さらに、丸鋸の1人の/その使用者によって把持されるように構成された把持領域を含む、段落B1~B4のいずれか一項に記載の丸鋸。
【0186】
B6. 丸鋸は、さらに、モータシャフトの回転のための原動力をもたらすために、モータに電流を選択的に印加するように構成されたスイッチを含む、段落B1~B5のいずれか一項に記載の丸鋸。
【0187】
B7. 丸鋸は、1人の/その使用者と丸鋸との間の接触を防ぐように構成されたブレードガードを更に含む、段落B1~B6のいずれか一項に記載の丸鋸。
【0188】
B8. ブレードガードは、丸鋸が1つの/その被加工物を切断するために利用された時に、格納するように構成された格納可能な領域を含む、段落B7に記載の丸鋸。
【0189】
B9. ブレードガードの少なくともある領域は、安全ブレーキによって画定される、段落B7又はB8に記載の丸鋸。
【0190】
B10. 丸鋸は、さらに、被加工物が丸鋸によって切断されるとき、被加工物を支持するように構成された被加工物支持体を含む、段落B1~B9のいずれか一項に記載の丸鋸。
【0191】
B11. 丸鋸は、
(i)丸鋸に電流を提供するように構成された電源コード、及び
(ii)丸鋸に電流を提供するように構成された電池のうちの少なくとも1つを更に含む、段落B1~B10のいずれか一項に記載の丸鋸。
【0192】
B12. 丸鋸は、
(i) ハンドヘルドの丸鋸、
(ii) マイターソー、
(iii) ラジアルアームソー、
(iv) テーブルソー、
(v) チョップソー、
(vi) プランジソー、
(vii) トラックソー、
(viii) アップカットソー、及び
(ix) パネルソー、
のうちの少なくとも1つを含む、段落B1~B11のいずれか一項に記載の丸鋸。
【0193】
B13. 丸鋸は、さらに、丸鋸刃の回転を停止させるために、安全ブレーキが係合解除形態から係合形態へ移行するとき、丸鋸の少なくとも1つの構成要素への損傷の可能性を減らすように構成されたクラッチを含む、段落B1~B12のいずれか一項に記載の丸鋸。
【0194】
B14. アーバは、クラッチを少なくとも部分的に画定する、段落B13に記載の丸鋸。
【0195】
B15. クラッチは、
(i) 丸鋸刃とモータシャフトとの間のトルクが閾値トルクを上回るとき、丸鋸刃とモータシャフトとの間の相対的回転を選択的に許容し、及び
(ii) 丸鋸刃とモータシャフトとの間のトルクが閾値トルクを下回るとき、丸鋸刃とモータシャフトとの間の相対的回転に抵抗する、
ように構成される、段落B13又はB14に記載の丸鋸。
【0196】
B16. 丸鋸は、さらに、丸鋸の少なくとも1つの他の構成要素から丸鋸刃を電気的に隔離するように構成された刃隔離構造を含む、段落B1~B15のいずれか一項に記載の丸鋸。
【0197】
C1. 丸鋸の操作方法であって、
丸鋸の丸鋸刃を回転させることと、
丸鋸のセンサーアセンブリを用いて、個人と丸鋸刃との間の距離が閾値距離未満であることを検出することと、
検出に応答して、丸鋸のブレーキアセンブリを利用して丸鋸刃の回転を停止させることであって、ブレーキアセンブリはブレーキカムを含み、さらに、停止させることは、丸鋸刃の回転を停止させるために、丸鋸刃の平坦な側面をブレーキカムと動作可能に係合することを含むことと、
を含む、方法。
【0198】
C2. 停止の後に、方法は、さらに、丸鋸の再設定機構の作動前、ブレーキカムを丸鋸刃と動作可能に係合させて保持することを含む、段落C1に記載の方法。
【0199】
C3. 方法は、さらに、丸鋸刃からブレーキカムを係合解除することを含む、段落C1又はC2に記載の方法。
【0200】
C3.1. 係合解除は、
(i) 丸鋸刃のそれに続く回転を許容すること、
(ii) 丸鋸刃の再使用を許容すること、
(iii) ブレーキアセンブリの再使用を許容すること、及び
(iv) 丸鋸を再設定すること、
のうちの少なくとも1つのために係合解除することを含む、段落C3に記載の方法。
【0201】
C3.2. 係合解除の後で、方法は、さらに、少なくとも回転を繰り返すことを含む、段落C3~C3.1のいずれか一項に記載の方法。
【0202】
C3.3. 回転を繰り返すことは、丸鋸刃を交換することなく、及びブレーキカムを交換することなく、回転を繰り返すことを含む、段落C3.2に記載の方法。
【0203】
C4. ブレーキカムを係合解除することは、
(i) 丸鋸から丸鋸刃を取り外すことなく、
(ii) 丸鋸からブレーキアセンブリを取り外すことなく、
(iii) 丸鋸刃を損傷させることなく、及び
(iv) ブレーキアセンブリを損傷させることなく、
のうちの少なくとも1つで、係合解除することを含む、段落C3に記載の方法。
【0204】
C5. 停止させることは、ブレーキアセンブリのソレノイドのソレノイドアーマチュアをブレーキカムと直接係合することを含む、段落C1~C4のいずれか一項に記載の方法。
【0205】
C6. 停止させることは、ブレーキアセンブリのアクチュエータアセンブリの作動軸に対して垂直、又は少なくとも実質的に垂直なカム回転軸を中心にブレーキカムを回転させることを含む、段落C1~C5のいずれか一項に記載の方法。
【0206】
C6.1. 停止させることは、ブレーキアセンブリのブレーキカムとブレーキパッドとの間で丸鋸刃を押圧することを含む、段落C1~C6のいずれか一項に記載の方法。
【0207】
C6.2. 停止させることは、さらに、押圧している間に、丸鋸刃の平坦な側面に対してブレーキパッドの摩擦面を枢動させることを含む、段落C6.1に記載の方法。
【0208】
C6.3. 停止している間に、方法は、さらに、ブレーキカムとブレーキパッドとの間で丸鋸刃を中心に置くことを含む、段落C6.1又はC6.2に記載の方法。
【0209】
C6.4. 回転の前に、方法は、さらに、丸鋸の浮動式取付機構を利用してブレーキカムと丸鋸刃との間の距離を調整することを含む、段落C1~C6.3のいずれか一項に記載の方法。
【0210】
C6.5. 停止させることは、ブレーキアセンブリのアクチュエータアセンブリ付勢機構を利用して、ブレーキカムを丸鋸刃の平坦な側面と接触するように促すことを含む、段落C1~C6.4のいずれか一項に記載の方法。
【0211】
C6.6. 促す前に、停止させることは、さらに、解放機構を利用してブレーキカムを解放することを含み、促すことは解放に応答する、段落C6.5に記載の方法。
【0212】
C7. ブレーキアセンブリは、段落A1~A59のいずれか一項に記載の安全ブレーキのいずれかの任意の好適な構造を含む、段落C1~C6.6のいずれか一項に記載の方法。
【0213】
C8. 丸鋸は、段落B1~B16のいずれか一項に記載の丸鋸のいずれかの任意の好適な構造を含む、段落C1~C7のいずれか一項に記載の方法。
【0214】
D1. 丸鋸刃の回転に選択的に抵抗するための、丸鋸における、ブレーキカムを含むブレーキアセンブリの使用。
【0215】
D2. 丸鋸の丸鋸刃を選択的に停止させるための、丸鋸における、ブレーキカムの使用。
【0216】
D3. 丸鋸のブレーキアセンブリによる丸鋸刃の回転の停止に続いて、丸鋸の丸鋸刃の回転を選択的に許容するための、丸鋸における、再設定機構の使用。
【0217】
D4. ブレーキカムに直接接触して、ブレーキカムを、ブレーキカムが丸鋸の丸鋸刃から離間される係合解除形態から、ブレーキカムが丸鋸刃と動作可能に係合して丸鋸刃の回転に抵抗する係合形態へ移行させるための、丸鋸における、アクチュエータアセンブリの使用。
【0218】
D5. 段落C1~C8のいずれか一項に記載の方法のいずれかによる、段落A1~A59のいずれか一項に記載の安全ブレーキのいずれか、又は段落B1~B16のいずれか一項に記載の丸鋸のいずれかの使用。
【0219】
D6. 段落A1~A59のいずれか一項に記載の安全ブレーキのいずれか、又は段落B1~B16のいずれか一項に記載の丸鋸のいずれかによる、段落C1~C8のいずれか一項に記載の方法のいずれかの使用。
【0220】
産業上の利用可能性
本明細書に開示された安全ブレーキアセンブリ、丸鋸及び方法は、電動工具業界に利用可能である。
【0221】
上記の本開示は、独立した有用性を持つ複数の別個の発明を包含すると考えられる。これらの発明のそれぞれは、好ましい形で開示されているが、本明細書に開示されて例示されたようにその特定の実施形態は、多くの変形が可能であるので、限定する意味でとらえるべきではない。本発明の主題は、本明細書に開示された様々な要素、特徴、機能、及び/又は特性の全ての新規の自明ではない組み合わせ並びに部分組み合わせを含む。同様に特許請求の範囲が、「1つの」若しくは「第1の」要素又はその等価物を列記した場合、このような特許請求の範囲は、複数のこのような要素を必要とせず又は除外もしない、1つ又は複数のこのような要素の組み合わせを含むと理解するべきである。
【0222】
以下の特許請求の範囲は、本開示された発明の1つに関し、新規で自明ではない、ある特定の組み合わせ及び部分組み合わせを具体的に指摘すると考えられる。特徴、機能、要素、及び/又は特性の他の組み合わせ及び部分組み合わせで具現化された発明は、本特許請求の範囲の修正、又は本特許出願若しくは関連出願における新しい特許請求の範囲の提示を通して主張され得る。このような修正された又は新しい特許請求の範囲も、それらが異なる発明に関するか、若しくは同じ発明に関するかに関わらず、元の特許請求の範囲と異なる、より広い、より狭い、若しくは等しいかに関わらず、本開示の本発明の主題内に含まれるともみなされる。