(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-15
(45)【発行日】2024-02-26
(54)【発明の名称】プログラム、方法、およびシステム
(51)【国際特許分類】
A63F 13/69 20140101AFI20240216BHJP
A63F 13/533 20140101ALI20240216BHJP
A63F 13/80 20140101ALI20240216BHJP
A63F 13/58 20140101ALI20240216BHJP
【FI】
A63F13/69
A63F13/533
A63F13/80 B
A63F13/58
A63F13/69 510
(21)【出願番号】P 2023057629
(22)【出願日】2023-03-31
【審査請求日】2023-07-03
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】511249637
【氏名又は名称】株式会社Cygames
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100170209
【氏名又は名称】林 陽和
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 有一郎
(72)【発明者】
【氏名】桑原 琢人
(72)【発明者】
【氏名】池 亮秀
(72)【発明者】
【氏名】岡部 優紀
(72)【発明者】
【氏名】小林 祐太
(72)【発明者】
【氏名】劉 英楠
(72)【発明者】
【氏名】林 可偉
(72)【発明者】
【氏名】クリストフ サドワン
(72)【発明者】
【氏名】天野 秀男
(72)【発明者】
【氏名】熊田 純也
【審査官】鈴木 崇雅
(56)【参考文献】
【文献】特開2022-141542(JP,A)
【文献】特開2020-043938(JP,A)
【文献】原神 Wiki「深境螺旋」,[online],2021年06月15日,インターネット<URL https://wikiwiki.jp/genshinwiki/%E6%B7%B1%E5%A2%83%E8%9E%BA%E6%97%8B>,<検索日:2023年7月21日>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 13/00-98
A63F 9/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のゲーム媒体から選択された所定数のゲーム媒体を含むデッキ
であって、少なくとも1つの属性が対応付けられるデッキを使用した対戦ゲームをユーザに提供することをコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
前記対戦ゲームを用いた対戦時に発生させることが可能なように予め設定された複数のゲーム効果であって、前記ゲーム媒体に紐づけられた情報とは異なる、
前記デッキに対応付けられた前記少なくとも1つの属性とは関連しない、前記対戦ゲームのルールに関する情報を調整するように発生する第1のゲーム効果
と、前記デッキに対応付けられた前記少なくとも1つの属性と関連する、前記ゲーム媒体に紐づけられた情報を調整するように発生する第2のゲーム効果と、を含む複数のゲーム効果から少なくとも1つのゲーム効果を選択的に決定することと、
選択的に決定された少なくとも1つのゲーム効果を、前記対戦ゲームを用いた対戦時に発生させることと、
を前記コンピュータに実行させるための、プログラム。
【請求項2】
デッキの変更を含まない複数回の対戦を1セットとして提供する対戦モードを実行することと、
前記対戦モードの実行中に、前記少なくとも1つのゲーム効果の選択的な決定を複数回実行することと、
を前記コンピュータに実行させるための、請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記少なくとも1つのゲーム効果の選択的な決定を、ユーザインターフェースを介して受け付けられる前記ユーザの任意の選択に基づいて実行すること
を前記コンピュータに実行させるための、請求項1に記載のプログラム。
【請求項4】
前記複数のゲーム効果から抽選により決定された所定数のゲーム効果を選択可能に表示する前記ユーザインターフェースとしてのゲーム効果選択画面を介して前記ユーザの任意の選択を受け付けること
を前記コンピュータに実行させるための、請求項
3に記載のプログラム。
【請求項5】
前記複数のゲーム効果は、前記ゲーム媒体に紐づけられた情報を調整するように発生する第2のゲーム効果をさらに含み、
前記第1のゲーム効果と前記第2のゲーム効果とを、前記ゲーム効果選択画面上で視覚的に区別可能な態様で表示すること
を前記コンピュータに実行させるための、請求項
4に記載のプログラム。
【請求項6】
複数のゲーム媒体から選択された所定数のゲーム媒体を含むデッキ
であって、少なくとも1つの属性が対応付けられるデッキを使用した対戦ゲームをユーザに提供するためにコンピュータにより実行される方法であって、
前記対戦ゲームを用いた対戦時に発生させることが可能なように予め設定された複数のゲーム効果であって、前記ゲーム媒体に紐づけられた情報とは異なる、
前記デッキに対応付けられた前記少なくとも1つの属性とは関連しない、前記対戦ゲームのルールに関する情報を調整するように発生する第1のゲーム効果
と、前記デッキに対応付けられた前記少なくとも1つの属性と関連する、前記ゲーム媒体に紐づけられた情報を調整するように発生する第2のゲーム効果と、を含む複数のゲーム効果から少なくとも1つのゲーム効果を選択的に決定することと、
選択的に決定された少なくとも1つのゲーム効果を、前記対戦ゲームを用いた対戦時に発生させることと、
を含む、方法。
【請求項7】
複数のゲーム媒体から選択された所定数のゲーム媒体を含むデッキ
であって、少なくとも1つの属性が対応付けられるデッキを使用した対戦ゲームをユーザに提供するためのシステムであって、
前記対戦ゲームを用いた対戦時に発生させることが可能なように予め設定された複数のゲーム効果であって、前記ゲーム媒体に紐づけられた情報とは異なる、
前記デッキに対応付けられた前記少なくとも1つの属性とは関連しない、前記対戦ゲームのルールに関する情報を調整するように発生する第1のゲーム効果
と、前記デッキに対応付けられた前記少なくとも1つの属性と関連する、前記ゲーム媒体に紐づけられた情報を調整するように発生する第2のゲーム効果と、を含む複数のゲーム効果から少なくとも1つのゲーム効果を選択的に決定し、
選択的に決定された少なくとも1つのゲーム効果を、前記対戦ゲームを用いた対戦時に発生させる、
ように構成されている、システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、プログラム、方法、およびシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、各々に属性が対応付けられた複数のゲーム媒体(たとえばデジタルカード)から選択された所定数のゲーム媒体を含むデッキを使用した対戦ゲームをユーザに提供する技術が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一般に、上記のような対戦ゲームにおいて、対戦はある一定のルールの下で行われ、このルールはたとえば対戦毎に変化するようなことはない。この点において、対戦ゲームの興趣性をより向上させる余地がある。
【0005】
そこで、本開示が解決しようとする課題の一つは、対戦ゲームの興趣性をより向上させることが可能なプログラム、方法、およびシステムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一例としてのプログラムは、複数のゲーム媒体から選択された所定数のゲーム媒体を含むデッキを使用した対戦ゲームをユーザに提供することをコンピュータに実行させるためのプログラムであって、対戦ゲームを用いた対戦時に発生させることが可能なように予め設定された複数のゲーム効果であって、ゲーム媒体に紐づけられた情報とは異なる、対戦ゲームのルールに関する情報を調整するように発生する第1のゲーム効果を含む複数のゲーム効果から少なくとも1つのゲーム効果を選択的に決定することと、選択的に決定された少なくとも1つのゲーム効果を、対戦ゲームを用いた対戦時に発生させることと、をコンピュータに実行させるための、プログラムである。
【0007】
また、本開示の他の一例としての方法は、複数のゲーム媒体から選択された所定数のゲーム媒体を含むデッキを使用した対戦ゲームをユーザに提供するためにコンピュータにより実行される方法であって、対戦ゲームを用いた対戦時に発生させることが可能なように予め設定された複数のゲーム効果であって、ゲーム媒体に紐づけられた情報とは異なる、対戦ゲームのルールに関する情報を調整するように発生する第1のゲーム効果を含む複数のゲーム効果から少なくとも1つのゲーム効果を選択的に決定することと、選択的に決定された少なくとも1つのゲーム効果を、対戦ゲームを用いた対戦時に発生させることと、を含む、方法である。
【0008】
また、本開示のさらに他の一例としてのシステムは、複数のゲーム媒体から選択された所定数のゲーム媒体を含むデッキを使用した対戦ゲームをユーザに提供するためのシステムであって、対戦ゲームを用いた対戦時に発生させることが可能なように予め設定された複数のゲーム効果であって、ゲーム媒体に紐づけられた情報とは異なる、対戦ゲームのルールに関する情報を調整するように発生する第1のゲーム効果を含む複数のゲーム効果から少なくとも1つのゲーム効果を選択的に決定し、選択的に決定された少なくとも1つのゲーム効果を、対戦ゲームを用いた対戦時に発生させる、ように構成されている、システムである。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、実施形態にかかるシステムの構成を示した例示的かつ模式的な図である。
【
図2】
図2は、実施形態にかかる端末装置の機能的構成を示した例示的かつ模式的なブロック図である。
【
図3】
図3は、実施形態にかかる端末装置およびサーバ装置により実行される処理の流れを示した例示的かつ模式的なシーケンス図である。
【
図4】
図4は、実施形態にかかるクエスト選択画面の一例を示した例示的かつ模式的な図である。
【
図5】
図5は、実施形態にかかるゲーム効果選択画面の一例を示した例示的かつ模式的な図である。
【
図6】
図6は、実施形態にかかる連戦バトル準備画面の一例を示した例示的かつ模式的な図である。
【
図7】
図7は、実施形態にかかるゲーム効果確認画面の一例を示した例示的かつ模式的な図である。
【
図8】
図8は、実施形態にかかる対戦画面の一例を示した例示的かつ模式的な図である。
【
図9】
図9は、実施形態にかかる対戦画面の
図8とは異なる一例を示した例示的かつ模式的な図である。
【
図10】
図10は、実施形態にかかる連戦バトル準備画面の
図6とは異なる一例を示した例示的かつ模式的な図である。
【
図11】
図11は、実施形態にかかる対戦結果画面の一例を示した例示的かつ模式的な図である。
【
図12】
図12は、実施形態にかかる連戦バトル準備画面の
図6および
図10とは異なる一例を示した例示的かつ模式的な図である。
【
図13】
図13は、実施形態にかかる端末装置およびサーバ装置を構成する情報処理装置のハードウェア構成の一例を示した例示的かつ模式的なブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本開示にかかるプログラム、方法、およびシステムの実施形態を図面に基づいて説明する。以下に記載する実施形態の構成、ならびに当該構成によってもたらされる作用および効果は、あくまで一例であって、以下の記載内容に制限されるものではない。
【0011】
また、以下では、「第1」、「第2」などの序数が必要に応じて使用されるが、これらの序数は、識別の便宜のために使用されるものであり、特定の優先順位を示すものではない。
【0012】
図1は、実施形態にかかるシステムの構成を示した例示的かつ模式的な図である。
【0013】
図1に示されるように、実施形態にかかるシステムは、タッチパネルを有するディスプレイ110Aを含む複数の端末装置110と、サーバ装置120と、を備える。端末装置110とサーバ装置120とは、たとえばインターネットのようなネットワーク150を介して互いに通信可能に接続されている。
【0014】
なお、
図1に示される構成は、あくまで一例であり、本開示の技術的思想を制限するものではない。たとえば、
図1には、ディスプレイ110Aを含む端末装置110の例として、ディスプレイ111Aおよび112Aを含むタブレットコンピュータとして構成された端末装置111および112が例示されている。しかしながら、端末装置110の個数は、3個以上であってもよいし、端末装置110は、一般的なコンピュータと同等の構成(具体例は
図12を参照しながら後述する)を有していれば、タブレットコンピュータ以外の電子機器として構成されていてもよい。
【0015】
上記のような構成により、実施形態では、端末装置110のユーザ間でのネットワーク150を介した対戦ゲームが実現される。たとえば、実施形態において、対戦ゲームは、各々に属性(以下、クラスと表現する)が対応付けられた複数のゲーム媒体としてのたとえばデジタルカード(以下、単にカードと表現する)から選択された所定数のカードを含むデッキを使用した対戦ゲームである。
【0016】
たとえば、実施形態において、各端末装置110のユーザは、対戦ゲームの運営者から提供されるカードを抽選などによりデジタル的に取得することで所有し、所有しているカードからクラスを考慮した上で所定数のカードを選択することでデッキを編成し、編成したデッキを使用して他のユーザとサーバ装置120を介して対戦ゲームをプレイする。
【0017】
また、実施形態において、サーバ装置120は、たとえば、対戦ゲームをプレイするユーザ(プレイヤ)に関するプレイヤ情報を当該対戦ゲームに参加するユーザごとに記録する。プレイヤ情報とは、たとえば、プレイヤが所有しているカードに関する情報、およびプレイヤが過去に編成したデッキに関する情報などである。そして、サーバ装置120は、ユーザの操作に応じて端末装置110から出力される情報に基づいて、記録されたプレイヤ情報を更新したり、対戦ゲームの進行を制御したりする。
【0018】
ところで、上記のような対戦ゲームについて従来から様々に検討されているが、このような従来の対戦ゲームにおいては、一般に、対戦はある一定のルールの下で行われ、このルールはたとえば対戦毎に変化するようなことはない。この点において、対戦ゲームの興趣性をより向上させる余地がある。
【0019】
そこで、実施形態は、以下で詳細に説明する技術により、たとえば複数回の対戦を行う場合に対戦のルールを対戦毎に変化させることが可能なゲーム効果を適宜発生させることで、対戦ゲームの興趣性をより向上させることを実現する。
【0020】
図2は、実施形態にかかる端末装置110の機能的構成を示した例示的かつ模式的なブロック図である。
【0021】
図2に示されるように、端末装置110は、受付処理部201と、管理処理部202と、ゲーム制御処理部203と、表示処理部204と、を含んでいる。
【0022】
受付処理部201は、端末装置110を使用したユーザの各種の操作の入力を受け付ける。たとえば、受付処理部201は、対戦ゲームの開始前に、対戦ゲームのフォーマット(対戦形式)の選択を受け付けたり、対戦ゲームに使用されるデッキに含ませるカードのクラスの選択を受け付けたり、クラスの選択後に、デッキに含ませるカードの選択を受け付けたりする。
【0023】
管理処理部202は、ユーザの操作に応じて編成されたデッキの管理を行う。たとえば、管理処理部202は、ユーザにより選択されたフォーマットに基づいて、デッキに含めることが可能なゲーム媒体のグループ識別子の管理などを行う。
【0024】
ゲーム制御処理部203は、通信によりサーバ装置120と連携しながら、対戦ゲームの進行を制御する。また、表示処理部204は、対戦ゲームに関する画像のディスプレイ110Aへの出力を制御する。
【0025】
上記のような機能的構成に基づき、実施形態にかかる端末装置110は、ユーザに対戦ゲームを提供する際に、次の
図3に示されるような流れで、サーバ装置120と連携しながら、各種の処理を実行する。
【0026】
図3は、実施形態にかかる端末装置110およびサーバ装置120により実行される処理の流れを示した例示的かつ模式的なシーケンス図である。
【0027】
図3に示されるように、実施形態において、端末装置110(たとえばゲーム制御処理部203)は、まず、S311において、当該端末装置110のユーザのプレイヤ情報をサーバ装置120から取得するためのログイン要求処理を実行し、当該ユーザの識別情報などを含むログイン情報をサーバ装置120に送信する。このS311の処理は、たとえば対戦ゲームを提供するために端末装置110にインストールされたアプリケーションの開始時に実行される。
【0028】
そして、サーバ装置120は、S321において、端末装置110から受信されたログイン情報に基づいてログイン処理を実行し、自身が記録しているプレイヤ情報の中から対応するプレイヤ情報を抽出し、抽出したプレイヤ情報を端末装置110に送信する。
【0029】
そして、端末装置110(たとえば受付処理部201、管理処理部202、および表示処理部204)は、S313において、対戦ゲームに使用するデッキをユーザの操作に応じて編成するデッキ編成処理を実行し、編成されたデッキに関するデッキ情報をサーバ装置120に送信する。詳細は後述するが、デッキ編成処理とは、受付処理部201によりユーザの操作を受け付けるとともに必要に応じて表示処理部204により各種の画像(画面)をディスプレイ110Aに表示しながら管理処理部202によりデッキを管理する処理である。
【0030】
そして、サーバ装置120は、S322において、端末装置110から受信されたデッキ情報を保存して自身が記録しているプレイヤ情報を更新するデッキ情報保存処理を実行する。
【0031】
そして、端末装置110(たとえば受付処理部201、ゲーム制御処理部203、および表示処理部204)およびサーバ装置120は、それぞれ、S313およびS323において、通信により互いに連携しながら対戦ゲームを実行するゲーム実行処理を実行する。ゲーム実行処理とは、受付処理部201によりユーザの操作を受け付けるとともに表示処理部204により各種の画像(画面)をディスプレイ110Aに表示しながら、ゲーム制御処理部203によりゲームの進行を制御する処理である。
【0032】
ここで、実施形態では、上記のS313のゲーム実行処理において、まず、次の
図4に示されるようなクエスト選択画面を介して、対戦ゲームの運営者により予め用意された対戦モード(以下、クエストと表現する)をユーザが選択することを受け付ける処理が実行される。
【0033】
図4は、実施形態にかかるクエスト選択画面の一例を示した例示的かつ模式的な図である。
【0034】
図4に示される画像400は、連戦バトル選択画面の一例である。この画像400は、複数のボタン410、420、および430を含む。ボタン410は、「連戦バトル」という対戦モードの選択を受け付ける第1のボタンであり、ボタン420は、「パズル」という対戦モードの選択を受け付ける第2のボタンであり、ボタン430は、その他の対戦モード(たとえば、難易度に応じて段階的に設定された対戦モード、図示は省略する)の選択を受け付ける第3のボタンである。
【0035】
第1のボタン410によって選択可能な「連戦バトル」という対戦モードは、デッキの変更を含まない複数回の対戦を1セットとして実行するモードである。また、第2のボタン402によって選択可能な「パズル」という対戦モードは、対戦において運営者により指定された条件を達成するための手順をパズルとして提供するモードである。
【0036】
上記の「連戦バトル」においては、対戦毎にルールが変化すると、興趣性がより向上する。そこで、「連戦バトル」においては、たとえば各対戦の開始前に、対戦ゲームを用いた対戦時に発生させることが可能なように予め設定された複数のゲーム効果から少なくとも1つのゲーム効果が選択的に決定され、当該少なくとも1つのゲーム効果が、対戦ゲームを用いた対戦時に発生する。なお、複数のゲーム効果は、ゲーム媒体に紐づけられた情報とは異なる、対戦ゲームのルールに関する情報を調整するように発生する第1のゲーム効果に限らず、ゲーム媒体に紐づけられた情報を調整するように発生する第2のゲーム効果も含みうる。
【0037】
より具体的に、実施形態では、上記の複数のゲーム効果から抽選により決定された所定数のゲーム効果を選択可能に表示するユーザインターフェースとしてのゲーム効果選択画面(次の
図5に示される画像500参照)を介してユーザの任意の選択が受け付けられ、当該ゲーム効果選択画面を介して受け付けられるユーザの任意の選択に基づいてゲーム効果の選択的な決定が実行される。
【0038】
図5は、実施形態にかかるゲーム効果選択画面の一例を示した例示的かつ模式的な図である。
【0039】
図5に示される画像500は、上記の画像400(
図4参照)を介して「連戦バトル」が選択された後、当該「連戦バトル」において1セットとして提供される複数回の対戦の各々の開始前にディスプレイ110Aに表示されるゲーム効果選択画面の一例である。
【0040】
画像500は、ユーザが選択可能なゲーム効果が表示される領域510、520、および530を含む。ゲーム効果は、プレイヤ、またはプレイヤに紐づけられたキャラクタ(より具体的にはプレイヤが操作するプレイヤキャラクタ)があたかも特殊能力を発揮するような形で対戦時に発生するため、以下では、ゲーム効果を「能力」とも表現することがある。
【0041】
領域510は、能力の名称が表示された領域511と、能力を示す画像512と、能力の説明が表示された領域513と、ユーザの選択操作を受け付けるボタン514と、を含む。なお、領域511に表示された「クラス能力」は、上記の第2のゲーム効果を意味する用語である。また、画像512は、能力に対応したキャラクタなどを示す画像512Aと、当該画像512Aを囲む枠512Bと、画像512に表示された能力が「クラス能力」であることを識別可能な態様で枠512Bの下部に表示されたアイコン512Cと、を含む。
【0042】
「クラス能力」の具体例としては、たとえば、
・対戦時にプレイヤがゲーム媒体を使用したとき、それがこのターン中に4回目なら、ランダムな自分のゲーム媒体のステータスを上昇させる能力、
・プレイヤが特定のゲーム媒体を使用するたび、そのゲーム媒体のステータスを上昇させる能力、
・プレイヤがゲーム媒体を消費することによって敵キャラクタに与えるダメージを上昇させる能力、
などが考えられる。「クラス能力」として提示される可能性のある能力は、プレイヤがデッキの編成時に選択したクラスに応じて予め決められているため、ゲーム効果選択画面で「クラス能力」として提示される可能性のある能力は、プレイヤが選択したクラスに応じて異なる。
【0043】
領域520および530の基本的な表示内容は、上記の領域510と同様である。より具体的に、領域520(530)は、能力の名称が表示された領域521(531)と、能力を示す画像522(532)と、能力の説明が表示された領域523(533)と、ユーザの選択操作を受け付けるボタン524(534)と、を含む。なお、領域521(531)に表示された「ニュートラル能力」は、上記の第1のゲーム効果を意味する用語である。また、画像522(532)は、能力に対応したキャラクタなどを示す画像522A(532A)と、当該画像522A(532A)を囲む枠522B(532B)と、画像522(532)に表示された能力が「ニュートラル能力」であることを識別可能な態様、すなわち上記のアイコン512Cとは異なる表示態様で枠522B(532B)の下部に表示されたアイコン522C(532C)と、を含む。
【0044】
「ニュートラル能力」の具体例としては、たとえば、
・プレイヤキャラクタの体力の最大値を+5し、プレイヤキャラクタの体力を5回復する能力、
・自分の最初のターンの開始時、特殊なゲーム媒体を手札に追加する能力
・自分のターンの開始時にデッキからカードを通常の1枚に加えてさらに1枚(つまり合計で2枚引く)能力、
などが考えられる。上記の「クラス能力」と異なり、「ニュートラル能力」として提示される可能性のある能力は、プレイヤが選択したクラスに関係なく予め決められているため、ゲーム効果選択画面で「ニュートラル能力」として提示される可能性のある能力は、予め決められた能力のうちいずれかの能力が抽選で決定される。
【0045】
なお、実施形態では、一定の確率で、ユーザに選択肢として提示される「クラス能力」および「ニュートラル能力」が、通常提示される基本の能力の強化バージョン(たとえばステータスの上昇量が多くなったバージョン)としてのプレミアム能力となる場合がありうる。プレミアム能力は、通常提示される基本の能力よりも低確率で提示され、プレミアム能力を示す画像は、基本のクラス能力を示す画像よりも視覚的に豪華な(装飾的な)表示態様で表示される。
【0046】
その他、画像500の右上側には、プレイヤが操作するプレイヤキャラクタに関連するパラメータの一つである体力(対戦においてはプレイヤキャラクタの体力がゼロになったら負けになる)が表示された領域551が設けられている。「連戦バトル」においては、1セットとして提供される複数回の対戦において体力を引き継ぐ(ただし各対戦の終了後には体力が一定量回復する)ように設定される。体力は、たとえば「現在値を示す数値/最大値を示す数値」という形式で表示されるが、たとえばゲーム効果によって体力の最大値が増加した場合、増加した最大値(たとえば21)が、通常の最大値(20)とは異なる表示態様(たとえば文字色を変更した表示態様)で表示されてもよい。このような表示態様の変更は、体力のみではなく、ゲーム効果によって変化しうる様々なステータスまたはパラメータを対象として実行されうる。さらに、画像500の右上側には、「連戦バトル」において使用するデッキを確認する操作を受け付けるボタン552と、今回の「連戦バトル」においてユーザにより選択された能力を確認する操作を受け付けるボタン553と、が設けられている。
【0047】
なお、
図5に示される例では、3つの能力が選択可能に表示されているが、実施形態では、2つの能力が選択可能に表示されてもよいし、4つ以上の能力が選択可能に表示されてもよい。また、複数の能力から1つだけ選択可能な形式に限らず、複数の能力から2つ以上の能力が1度に選択可能な形式が採用されてもよい。
【0048】
ここで、ゲーム効果選択画面にて提示される能力の抽選について簡単に説明する。1回目の抽選は、ユーザによるデッキの選択後に、そのデッキのクラスに応じて予め決められた「クラス能力」とクラスに関わらず予め決められた「ニュートラル能力」の中から行われる。そして、2~4回目の抽選は、それぞれ1~3回目の対戦の終了後、後述する連戦バトル準備画面(
図6および
図10参照)が表示される直前に行われる。この場合、ユーザにより能力の選択が完了した後に連戦バトル準備画面が表示される。
【0049】
能力を抽選する処理は、1戦目~4戦目のそれぞれの開始前に、予め用意された抽選テーブルを利用して、たとえば次のような流れで実行される。
1.X(1~4)戦目の対戦の開始前の第1の抽選用に予め用意された第1の抽選テーブルを参照して、いずれの「クラス能力」および/または「ニュートラル能力」をゲーム効果選択画面上に選択肢として提示するか、および、提示する能力を通常の能力にするかプレミアム能力にするかが決定される。
2.そして、X(1~4)戦目の対戦の開始前の第2の抽選用に予め用意された第2の抽選テーブルを参照して、「クラス能力」および/または「ニュートラル能力」の内容が決定される。たとえば、上記の1.において、X戦目の開始前に、プレミアム能力となった「クラス能力」を選択肢として提示することが決定した場合、当該X戦目に提示する可能性がある全ての「クラス能力」がその提示確率とともに定められた第2の抽選テーブルを参照して、提示する能力の内容を決定する。
3.上記の1.および2.の処理は、選択肢として提示する3つの能力が決定されるまで繰り返し実行される。
【0050】
なお、上記のような能力を抽選する処理においては、選択肢として3つ同じ能力が提示されないように調整されるとともに、ユ―ザが1回選択した能力が再度選択肢として提示されないように調整される。
【0051】
「連戦バトル」における1回目の対戦の開始前に上記のようなゲーム効果選択画面を介して能力が選択されると、次の
図6に示されるような連戦バトル準備画面がディスプレイ110Aに表示される。
【0052】
図6は、実施形態にかかる連戦バトル準備画面の一例を示した例示的かつ模式的な図である。
【0053】
図6に示される画像600は、1回目の対戦の開始前の能力の選択が完了した後にディスプレイ110Aに表示される連戦バトル準備画面の一例である。この画像600は、「連戦バトル」に関する各種の情報が表示された領域601と、1回目の対戦を開始するための操作を受け付けるボタン602と、を含む。
【0054】
領域601は、「連戦バトル」の進行状況が表示された領域610を含む。この領域610には、「連戦バトル」における総対戦回数に対応した個数の領域611~614が設けられている。
図6に示される例は、1回目の対戦の開始前の状況を示しているため、領域611には、1回目に対戦する敵キャラクタを示す画像671と当該敵キャラクタの体力を示す画像671Aとが表示されており、残りの領域612~614は、ブランクとなっている。そして、
図6に示される例では、領域611の上に矢印状のオブジェクト690が表示されていることで、「連戦バトル」の現在の進行状況が1回目の対戦の開始前であることが明確化されている。なお、
図6に示される例では、「連戦バトル」における総対戦回数が4回であるが、総対戦回数は、2回または3回であってもよいし、5回以上であってもよい。
【0055】
また、領域601は、プレイヤによる「連戦バトル」のプレイ状況が表示された領域620を含む。この領域620は、プレイヤキャラクタの現在の体力が表示された領域621と、「連戦バトル」における現在の勝利数が表示された領域622と、「連戦バトル」の結果として獲得可能な報酬を示すオブジェクトが表示された領域623と、を含む。領域621における体力の表示態様は、上述した画像500(
図5参照)の領域551における体力の表示態様と同様である。
【0056】
その他、領域601は、「連戦バトル」において使用するデッキとしてユーザにより選択されたデッキを確認する操作を受け付けるボタン630、今回の「連戦バトル」においてユーザにより選択された能力を確認する操作を受け付けるボタン640、および今回の「連戦バトル」を途中終了(リタイア)する操作を受け付けるボタン650などを含む。
【0057】
ここで、上記の画像500(
図5参照)のボタン553、または上記の画像600(
図6参照)のボタン640がユーザにより選択されると、次の
図7に示されるようなゲーム効果確認画面がディスプレイ110Aに表示されうる。
【0058】
図7は、実施形態にかかるゲーム効果確認画面の一例を示した例示的かつ模式的な図である。
【0059】
図7に示される画像700は、ゲーム効果確認画面の一例である。この画像700の左側には、ユーザにより選択された能力を示す画像を表示可能な複数の領域711~712を含む領域710が設けられている。
図7に示される例は、1回目の対戦の開始前に能力が1つだけ選択された状況を示しているため、領域711にのみ能力を示す画像715が表示されており、残りの領域712~714はブランクとなっている。画像715の表示態様は、
図5に示される画像512、522、および533の表示態様と同様であるため、ここではこれ以上の説明を省略する。なお、1回目の対戦の終了後、2回目の対戦の開始前に2つ目の能力が選択されると、当該選択された能力を示す画像が領域712に表示されるようになる。同様に、領域713および714も、それぞれ3つめの能力および4つ目の能力が選択される毎に、プランクの状態から、能力を示す画像が表示された状態に変化する。
【0060】
また、画像700の右側には、領域710に表示された能力のうちユーザが選択した能力の詳細を表示可能な領域720が設けられている。
図7に示される例は、領域711の能力が選択された場合を示しており、この場合、領域720に、領域711に表示された画像715を拡大した画像721と、当該画像721によって示される能力の説明が表示された領域722と、が表示される。
【0061】
なお、プレイヤキャラクタの能力は、次の
図8に示されるように、対戦中に確認することも可能である。
【0062】
図8は、実施形態にかかる対戦画面の一例を示した例示的かつ模式的な図である。
【0063】
図8に示される画像800は、対戦の進行中にディスプレイ110Aに表示可能な対戦画面の一例である。この画像800の左側には、複数の領域810、821~823が表示されている。領域810には、上記の画像500(
図5参照)を介して「連戦バトル」特有の能力としてユーザが選択した能力が表示されている。一方、領域821~823には、「連戦バトル」特有の能力とは異なる、ユーザが対戦時にゲーム媒体を操作することでプレイヤキャラクタに付与された能力が表示されている。これらの領域810、821~823は、対戦の進行中に所定の操作を行うことで対戦画面上に表示される。
【0064】
なお、実施形態では、次の
図9に示されるように、プレイヤキャラクタの能力だけでなく、敵キャラクタの能力も、対戦中に確認することが可能である。
【0065】
図9は、実施形態にかかる対戦画面の
図8とは異なる一例を示した例示的かつ模式的な図である。
【0066】
図9に示される画像900は、対戦の進行中にディスプレイ110Aに表示可能な対戦画面の一例である。この画像900の左側には、複数の領域910、921~923が表示されている。領域910には、「連戦バトル」特有の能力として敵キャラクタに付与された能力が表示されている。一方、領域921~923には、「連戦バトル」特有の能力とは異なる、対戦相手がゲーム媒体を操作することで敵キャラクタに付与された能力が表示されている。これらの領域910、921~923は、対戦の進行中に所定の操作を行うことで対戦画面上に表示される。ここで、「連戦バトル」の敵キャラクタは、通常、人が操作することなく所定のプログラムに従ってプレイヤとの対戦を実行するノンプレイヤキャラクタであるため、領域910に表示される能力は、プレイヤの選択に基づかない、敵キャラクタに応じて予め決められた能力である。なお、ここでは、プレイヤキャラクタだけでなく敵キャラクタにも「連戦バトル」特有の能力が付与された例について説明しているが、実施形態では、必ずしも敵キャラクタに能力が付与されている必要は無く、プレイヤキャラクタにのみ能力が付与された構成も考えられる。
【0067】
以下、「連戦バトル」の2回目以降の対戦について簡単に説明する。
【0068】
たとえば、実施形態では、「連戦バトル」の2回目の対戦の開始前に2つ目の能力の選択が完了した場合、連戦バトル準備画面は、次の
図10に示されるような態様で表示される。
【0069】
図10は、実施形態にかかる連戦バトル準備画面の
図6とは異なる一例を示した例示的かつ模式的な図である。
図10に示される例では、
図6に示される例と共通の要素には同一の符号が付されているため、以下では、
図6に示される例とは異なる要素について主に説明する。
【0070】
上記の通り、
図10に示される画像1000は、「連戦バトル」の2回目の対戦の開始前の状況を示している。このため、画像1000の領域1101においては、領域612に、2回目に対戦する敵キャラクタを示す画像672と当該敵キャラクタの体力を示す画像672Aとが表示されており、当該領域612の上に矢印状のオブジェクト690が表示されている。また、画像1000には、次の対戦(つまり2回目の対戦)を開始する操作を受け付けるボタン1102が表示されている。なお、
図10に示される例では、1回目に対戦する敵キャラクタを示す画像671および当該敵キャラクタの体力を示す画像671Aがグレーアウトしており、1回目の対戦が終了したことが明確化されている。また、
図10に示される例では、画像672Aによって示される体力が1回目に対戦する敵キャラクタの体力(画像671A参照)と異なっているが、敵キャラクタの体力は、各対戦で同一であってもよい。
【0071】
なお、「連戦バトル」における各対戦が終了した直後には、次の
図11に示されるような対戦結果画面がディスプレイ110Aに表示される。
【0072】
図11は、実施形態にかかる対戦結果画面の一例を示した例示的かつ模式的な図である。
【0073】
図11に示される画像1100は、4回目の対戦が終了した直後にディスプレイ110Aに表示される対戦結果画面の一例である。この画像1100は、「連戦バトル」における現在の勝利数が表示される領域1110と、プレイヤキャラクタの現在の体力が表示される領域1120と、「連戦バトル」特有の能力として各対戦の前にユーザにより選択された能力が表示される領域1130と、が設けられた領域1101を含む。
図11に示される例は、4回目の対戦が終了した直後の状況を示しているため、領域1130には、4つの能力を示す4つの画像1131~1134が表示されている。これらの画像1131~1134の表示態様は、
図5に示される画像512、522、および533の表示態様と同様であるため、ここではこれ以上の説明を省略する。
【0074】
その他、画像1100には、「連戦バトル」の進行状況を確認する連戦バトル準備画面に移行する操作を受け付けるボタン1102と、「連戦バトル」を終了して上記の
図4に示されるようなクエスト選択画面に移行する操作を受け付けるボタン1103と、が設けられている。上記の通り、
図11に示される例は、4回目の対戦が終了した直後の状況を示しているため、
図11のボタン1120を操作すると、次の
図12に示されるような連戦バトル準備画面がディスプレイ110Aに表示される。
【0075】
図12は、実施形態にかかる連戦バトル準備画面の
図6および
図10とは異なる一例を示した例示的かつ模式的な図である。
図12に示される例では、
図6および10に示される例と共通の要素には同一の符号が付されているため、以下では、
図6および
図10に示される例とは異なる要素について主に説明する。
【0076】
図12に示される画像1200は、「連戦バトル」の4回目の対戦が終了した後の状況を示している。このため、画像1200の領域1201においては、領域611~614にそれぞれ表示された対戦済の敵キャラクタを示す画像671~674と当該敵キャラクタの体力を示す画像671A~674Aとがグレーアウトしており、4回の対戦全てが終了したことが明確化されている。また、画像1200には、全ての対戦の終了に応じて報酬を獲得する操作を受け付けるボタン1202が表示されている。
【0077】
以上説明したように、実施形態にかかるシステムは、複数のゲーム媒体から選択された所定数のゲーム媒体を含むデッキを使用した対戦ゲームをユーザに提供するためのシステムである対戦ゲームを用いた対戦時に発生させることが可能なように予め設定された複数のゲーム効果であって、ゲーム媒体に紐づけられた情報とは異なる、対戦ゲームのルールに関する情報を調整するように発生する第1のゲーム効果を含む複数のゲーム効果から少なくとも1つのゲーム効果を選択的に決定し、選択的に決定された少なくとも1つのゲーム効果を、対戦ゲームを用いた対戦時に発生させる処理を実行する。これらの処理は、たとえばサーバ装置120の主導で、端末装置110側で実行される。
【0078】
上記のような構成によれば、選択的に決定された少なくとも1つのゲーム効果によって対戦のルールが適宜変化するので、対戦ゲームの興趣性をより向上させることができる。
【0079】
また、実施形態では、デッキの変更を含まない複数回の対戦を1セットとして提供する対戦モード(「連戦バトル」)が実行され、当該対戦モードの実行中に、上記の少なくとも1つのゲーム効果の選択的な決定が複数回実行される。このような構成によれば、対戦を重ねるごとにゲーム効果が複数重複して発生するため、対戦ゲームの興趣性をさらに向上させることができる。
【0080】
また、実施形態では、上記の複数のゲーム効果は、ゲーム媒体に紐づけられた情報を調整するように発生する第2のゲーム効果をさらに含む。このような構成によれば、たとえば第1のゲーム効果のみが対象となる場合に比べて、第2のゲーム効果が加わることで、対戦ゲームの興趣性をさらに向上させることができる。
【0081】
なお、実施形態において、上記の少なくとも1つのゲーム効果の選択的な決定は、ユーザインターフェースを介して受け付けられるユーザの任意の選択に基づいて実行される。このような構成によれば、対戦時に発生するゲーム効果をユーザが任意に選択することができるので、対戦ゲームの興趣性をより向上させることができる。
【0082】
また、実施形態において、複数のゲーム効果から抽選により決定された所定数のゲーム効果を選択可能に表示するユーザインターフェースとしてのゲーム効果選択画面を介してユーザの任意の選択が受け付けられる。このような構成によれば、ゲーム効果選択画面を介してユーザがゲーム効果を視覚的に簡単に選択することができる。
【0083】
また、実施形態では、上記の第1のゲーム効果と上記の第2のゲーム効果とが、ゲーム効果選択画面上で視覚的に区別可能な態様で表示される。このような構成によれば、第1のゲーム効果と第2のゲーム効果とをユーザが視覚的に簡単に区別することができる。
【0084】
最後に、上述した実施形態にかかる端末装置110およびサーバ装置120のハードウェア構成について説明する。実施形態にかかる認証モジュールは、たとえば次の
図13に示されるような、一般的なコンピュータと同等のハードウェア構成を有する情報処理装置1300として構成される。
【0085】
図13は、実施形態にかかる端末装置110およびサーバ装置120を構成する情報処理装置1300のハードウェア構成を示した例示的かつ模式的なブロック図である。
【0086】
図13に示されるように、情報処理装置1300は、プロセッサ1310と、メモリ1320と、ストレージ1330と、入出力インターフェース(I/F)1340と、通信インターフェース(I/F)1350と、を備えている。これらのハードウェアは、バス1360に接続されている。
【0087】
プロセッサ1310は、たとえばCPU(Central Processing Unit)として構成され、情報処理装置1300の各部の動作を統括的に制御する。
【0088】
メモリ1320は、たとえばROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)を含み、プロセッサ1310により実行されるプログラムなどの各種のデータの揮発的または不揮発的な記憶、およびプロセッサ1310がプログラムを実行するための作業領域の提供などを実現する。
【0089】
ストレージ1330は、たとえばHDD(Hard Disk Drive)またはSSD(Solid State Drive)を含み、各種のデータを不揮発的に記憶する。
【0090】
入出力インターフェース1340は、たとえば、タッチパネルおよびマウスのようなポインティングディバイス、ゲームコントローラ、キーボード、マイク、GPS、および各種のセンサ(加速度センサ、光学センサ、圧力センサ、気圧センサなど)のような入力装置(入力部)から情報処理装置1300へのデータの入力と、たとえば情報処理装置1300からディスプレイ(表示装置)、スピーカ(音響装置)、およびアクチュエータ(振動または触覚などをユーザにフィードバックするための駆動装置)などのような出力装置(出力部)へのデータの出力と、を制御する。
【0091】
通信インターフェース1350は、情報処理装置1300が他の装置と通信を実行することを可能にする。
【0092】
実施形態にかかる端末装置110が有する機能的構成(
図2参照)は、プロセッサ1310がメモリ1320またはストレージ1330に予め記憶されたプログラムを実行した結果として、ハードウェアとソフトウェアとの協働による機能モジュール群として実現される。ただし、実施形態では、
図2に示される機能モジュール群のうち一部または全部が、専用に設計された回路のようなハードウェアのみによって実現されてもよい。さらに、実施形態では、
図2に示される機能モジュール群のうち少なくとも一部がサーバ装置120側に実現されてもよい。
【0093】
なお、上述したプログラムは、必ずしもメモリ1220またはストレージ1230に予め記憶されている必要はない。たとえば、上述したプログラムは、フレキシブルディスク(FD)のような各種の磁気ディスク、またはDVD(Digital Versatile Disk)のような各種の光ディスクなどといった、コンピュータで読み取り可能な媒体にインストール可能な形式または実行可能な形式で記録されたコンピュータプログラムプロダクトとして提供されてもよい。
【0094】
また、上述したプログラムは、インターネットなどのネットワーク経由で提供または配布されてもよい。すなわち、上述したプログラムは、インターネットなどのネットワークに接続されたコンピュータ上に格納された状態で、ネットワーク経由でのダウンロードを受け付ける、といった形で提供されてもよい。
【0095】
以上、本開示の実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これらの新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態およびその変形は、発明の範囲または要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲とに含まれる。
【符号の説明】
【0096】
110 端末装置
120 サーバ装置
201 受付処理部
202 管理処理部
203 ゲーム制御処理部
204 表示処理部
【要約】
【課題】対戦ゲームの興趣性をより向上させる。
【解決手段】本開示の一例としてのプログラムは、複数のゲーム媒体から選択された所定数のゲーム媒体を含むデッキを使用した対戦ゲームをユーザに提供することをコンピュータに実行させるためのプログラムであって、対戦ゲームを用いた対戦時に発生させることが可能なように予め設定された複数のゲーム効果であって、ゲーム媒体に紐づけられた情報とは異なる、対戦ゲームのルールに関する情報を調整するように発生する第1のゲーム効果を含む複数のゲーム効果から少なくとも1つのゲーム効果を選択的に決定することと、選択的に決定された少なくとも1つのゲーム効果を、対戦ゲームを用いた対戦時に発生させることと、をコンピュータに実行させるための、プログラムである。
【選択図】
図2