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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-16
(45)【発行日】2024-02-27
(54)【発明の名称】釣用ルアー
(51)【国際特許分類】
   A01K 85/16 20060101AFI20240219BHJP
【FI】
A01K85/16
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2020102840
(22)【出願日】2020-06-15
(65)【公開番号】P2021193939
(43)【公開日】2021-12-27
【審査請求日】2023-06-12
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 令和2年2月7日~令和2年2月9日にフィッシングショーOSAKA 2020に有限会社GAN CRAFTが展示 〔刊行物等〕 令和2年4月10日にウェブサイトに有限会社GAN CRAFTが掲載 〔刊行物等〕 アングリングバス 6月号 発行日:令和2年6月1日 発行者:株式会社コスミック出版
(73)【特許権者】
【識別番号】510089823
【氏名又は名称】有限会社GAN CRAFT
(74)【代理人】
【識別番号】100076406
【弁理士】
【氏名又は名称】杉本 勝徳
(74)【代理人】
【識別番号】100171941
【弁理士】
【氏名又は名称】辻 忠行
(72)【発明者】
【氏名】平岩 孝典
【審査官】大澤 元成
(56)【参考文献】
【文献】登録実用新案第3130860(JP,U)
【文献】実開昭60-190269(JP,U)
【文献】米国特許第04959920(US,A)
【文献】登録実用新案第3171306(JP,U)
【文献】実開昭59-035562(JP,U)
【文献】特開2019-216657(JP,A)
【文献】特開2020-141699(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01K 85/00-85/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ルアー本体と、前記ルアー本体の下端に設けられ、フックを取り付けるフックアイと、前記ルアー本体の前端に設けられ、リールから繰り出されたラインの先端を固定するラインアイとを備えた釣用ルアーであって、
前記ルアー本体の左右両側面には、前後両端がそれぞれ取り付けられた前後方向へ長い板状の長尺具に基端が挿通された状態で前後方向へ揺動する左右一対の羽根がそれぞれ設けられているとともに、前記各羽根の後方への揺動を規制するように当該各羽根を前記ルアー本体に対し略直交する方向へ広げた状態で当接させる規制片が設けられており、
前記各長尺具は、
その前後両端のうちの一端を前記ルアー本体に対し抜け落ち不能に拘束した状態で他端を前記一端の軸回りに回動自在に支持する支持具と、
前記各長尺具の他端の取付位置に対応する前記ルアー本体の左右両側面に螺着され、前記各長尺具の他端に設けられた切込穴を介して挿通される前記各長尺具の他端を締め付ける締付具と、
前記一端の軸回りの回動により前記各長尺具の他端の切込穴を介して前記締付具に挿通する際に前記規制片に対する当接を回避する切欠穴と、
を備えていることを特徴とする釣用ルアー。
【請求項2】
前記ルアー本体は、長手方向で複数に分割され、その互いに相隣なる分割片同士が上下方向複数のジョイントを介して左右方向に湾曲自在に連結されるようにしている請求項1に記載の釣用ルアー。
【請求項3】
前記締付具は、プラスドライバーにより締緩されるようにしている請求項1又は請求項2に記載の釣用ルアー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、釣用ルアーの改良に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、釣用ルアーとしては、魚などに擬したボディーをハード系素材(ABS樹脂)等により構成したルアー本体と、このルアー本体の下端に設けられ、フックを取り付けるフックアイと、ルアー本体の前端に設けられ、リールから繰り出されたラインの先端を固定するラインアイとを備えたものが知られている(特許文献1参照)。
【0003】
また、釣用ルアーとして、ルアー本体の左右両側面に、前後両端がそれぞれ取り付けられた前後方向へ長い板状の長尺具に基端が挿通された状態で前後方向へ揺動する左右一対の羽根がそれぞれ設けられたものもある。そして、各羽根は、当該各羽根の後方への揺動を規制するようにルアー本体の左右両側面に設けた規制片に基端部を当接させることで、リールによるラインの巻取り時にルアー本体に対し略直交する方向へ広げた状態とするようにしたものもある。この場合、長尺具の前後両端は、ルアー本体の左右両側面に締付具により取り付けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2019-187248号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところが、前述したルアー本体の左右両側面に羽根を設けたものでは、ラインの巻取り時や船舶等による曳航時などにルアー本体の左右両側面に対し略直交する方向へ広げた状態となる羽根に水の負荷が大きく作用し、羽根が変形してしまうことがある。
【0006】
その場合、羽根を付け替える必要があるものの、長尺具の前後両端が締付具により取り付けられていると、長尺具の前後の両締付具をそれぞれ取り外さなければならず、羽根の付け替え作業が非常に煩わしいものとなる。
【0007】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、羽根の付け替え作業を簡単に行うことができる釣用ルアーを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記目的を達成するため、本発明では、ルアー本体と、前記ルアー本体の下端に設けられ、フックを取り付けるフックアイと、前記ルアー本体の前端に設けられ、リールから繰り出されたラインの先端を固定するラインアイとを備えた釣用ルアーを前提とする。更に、前記ルアー本体の左右両側面に、前後両端がそれぞれ取り付けられた前後方向へ長い板状の長尺具に基端が挿通された状態で前後方向へ揺動する左右一対の羽根をそれぞれ設けるとともに、前記各羽根の後方への揺動を規制するように当該各羽根を前記ルアー本体に対し略直交する方向へ広げた状態で当接させる規制片を設ける。そして、前記各長尺具に、その前後両端のうちの一端を前記ルアー本体に対し離脱不能に固定し、かつ他端を前記一端の軸回りに回動自在に支持する支持具と、前記各長尺具の他端の取付位置に対応する前記ルアー本体の左右両側面に螺着され、前記各長尺具の他端に設けられた切込穴を介して挿通される前記各長尺具の他端を締め付ける締付具と、前記一端の軸回りの回動により前記各長尺具の他端の切込穴を介して前記締付具に挿通する際に前記規制片に対する当接を回避する切欠穴と、を設けることを特徴としている。
【0009】
また、前記ルアー本体を、長手方向で複数に分割し、その互いに相隣なる分割片同士が上下方向複数のジョイントを介して左右方向に湾曲自在に連結されるようにしてもよい。
【0010】
更に、前記締付具を、プラスドライバーにより締緩するようにしてもよい。
【発明の効果】
【0011】
以上、要するに、各羽根をルアー本体の左右両側面から取り外す際、締付具を緩め、ルアー本体に対し支持具により一端が離脱不能に固定された各長尺具をその一端の支持具の軸回りに回動させると、他端が切込穴を介して締付具より離脱するとともに、規制片が切欠穴により離脱し、各長尺具の自由端となった他端より各羽根が取り外される。一方、各羽根をルアー本体の左右両側面に取り付ける際、新たな羽根の基端を各長尺具の他端より挿通し、支持具の軸回りに各長尺具の他端を回動させると、各長尺具の他端の切込穴を介して締付具が挿通されるとともに、切欠穴に規制片が挿通され、各長尺具の他端に対し締付具を締めることで各羽根が取り付けられる。これにより、各羽根の付け替え時に長尺具の前後のうちの一方に対し緩めた締付具を切込穴から取り外せば済み、各羽根の付け替え作業を簡単に行うことができる。
【0012】
また、ルアー本体を複数に分割した分割片同士を上下方向複数のジョイントにより左右方向に湾曲自在に連結することで、水中でのルアー本体の挙動に実物に近い変化を付けることができる。
【0013】
更に、締付具をプラスドライバーにより締緩することで、携行率の高いプラスドライバーさえあれば、専用の工具を用意しておく必要がなく、工具の汎用性を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の実施の形態に係る釣用ルアーの羽根を広げた状態で左側方から見た正面図である。
図2図1の釣用ルアーを後方から見た右側面図である。
図3図1の釣用ルアーを前方から見た左側面図である。
図4図1の釣用ルアーを上方から見た平面図である。
図5図1の釣用ルアーを下方から見た底面図である。
図6図1の釣用ルアーのジョイント並びにフックアイ及びラインアイの構造を示す縦断面図である。
図7図6の横断面図である。
図8図1の釣用ルアーの使用状態を示す正面図である。
図9図1の釣用ルアーの羽根であって、(a)は羽根の正面図、(b)は羽根の右側面図、(c)は羽根の左側面図、(d)は羽根の平面図、(e)は羽根の底面図をそれぞれ示している。
図10図1の釣用ルアーの長尺具であって、(a)は長尺具の正面図、(b)は長尺具の右側面図、(c)は長尺具の左側面図、(d)は長尺具の平面図、(e)は長尺具の底面図をそれぞれ示している。
図11図1の釣用ルアーの羽根を閉じた状態での正面図である。
図12図1の釣用ルアーの長尺具を締付具より離脱させて回動させた状態を示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0016】
図1は本発明の実施の形態に係る釣用ルアーの羽根を広げた状態で左側方から見た正面図、図2図1の釣用ルアーを後方から見た右側面図、図3図1の釣用ルアーを前方から見た左側面図をそれぞれ示している。また、図4図1の釣用ルアーを上方から見た平面図、図5図1の釣用ルアーを下方から見た底面図をそれぞれ示している。
【0017】
図1図5に示すように、釣用ルアー1は、魚などに擬したボディーをハード系素材(ABS樹脂)等により構成するルアー本体2と、このルアー本体2の下端における先端寄り位置及び後端寄り位置にそれぞれ固設され、後述するフック33を取り付けるフックアイ31,31と、ルアー本体2の前端(先端)に固設され、図示しないリールから繰り出されたライン40(図8参照)の先端を結わえて固定するラインアイ41とを備えている。
【0018】
図6図1の釣用ルアー1のジョイント並びにフックアイ31及びラインアイ41の構造を示す縦断面図、図7図6の横断面図をそれぞれ示している。この図6及び図7にも示すように、ルアー本体2は、長手方向(前後方向)で2つに分割されている。互いに前後で相隣なる前側分割片21及び後側分割片22同士は、上下方向2つのジョイント23,23を介して左右方向に湾曲自在に連結されている。なお、後側分割片22の後端には、シリコン製の尾ひれ20が取り付けられている。
【0019】
また、前側分割片21の後端は、上方から見た横断面視で前方へ向かって略<字状に凹む凹部24を有する一方、後側分割片22の前端は、上方から見た横断面視で前方へ向かって略<字状に突出する凸部25を有し、各ジョイント23による前側分割片21及び後側分割片22の左右方向への湾曲がスムーズに行えるようにしている。各ジョイント23は、前側分割片21の後端の凹部24の底部に前部が埋設された状態で後方へ環状部261を露呈させる前側ジョイント部26と、後側分割片22の前端の凸部25の先端部に後部が埋設され、前側ジョイント部26の環状部261に対し回動自在に係合する上下一対の係合部271,271をそれぞれ前方へ突出させる後側ジョイント部27とを備えている。
【0020】
フックアイ31,31のうちの前側のフックアイ31は、略ひょうたん型に形成されたフックアイ本体3の下部に設けられている。この前側のフックアイ本体3の上部は、前側分割片21の下端の前後方向略中間位置に埋設された状態で固定されている。そして、前側のフックアイ本体3のフックアイ31は、前側分割片21の下端の前後方向略中間位置より下方へ露出している。
【0021】
後側のフックアイ31も、略ひょうたん型に形成されたフックアイ本体3の下部に設けられている。この後側のフックアイ本体3の上部は、後側分割片22の下端の前後方向略中間位置に埋設された状態で固定されている。そして、後側のフックアイ本体3のフックアイ31は、前側分割片21の下端の前後方向略中間位置より下方へ露出している。
【0022】
ラインアイ41は、略ひょうたん型に形成されたラインアイ本体41の前部に設けられている。このラインアイ本体4の後部は、前側分割片21の先端(前端)の上下方向略中央位置(魚の鼻が位置する部位)付近に埋設された状態で固定されている。そして、ラインアイ41は、前側分割片21の先端(前端)の上下方向略中央位置より前方へ露出している。
【0023】
図8図1の釣用ルアー1の使用状態を示す正面図を示している。この図8に示すように、前後の両フックアイ31,31には、それぞれスプリットリング32を介してフック33(詳述するとトリプルフック)が取り付けられている。
【0024】
また、前側分割片21の左右両側面の略中央位置(上下方向及び前後方向の略中央位置)付近には、左右一対の羽根5,5がそれぞれ設けられている。
【0025】
図9図1の釣用ルアーの羽根であって、(a)は羽根の正面図、(b)は羽根の右側面図、(c)は羽根の左側面図、(d)は羽根の平面図、(e)は羽根の底面図をそれぞれ示している。
【0026】
この図9にも示すように、各羽根5は、各分割片21,22と略一致する長さに設定され、断面略くの字状に屈曲している。各羽根5の基端には、上下方向へ長い略トラック状の孔部51が設けられている。
【0027】
また、前側分割片21の左右両側面の略中央位置(上下方向及び前後方向の略中央位置)付近には、前後方向へ長い板状の長尺具6,6がそれぞれ設けられている。各長尺具6の前後両端は、当該長尺具6に各羽根5の基端の孔部51が挿通された状態で前側分割片21の左右両側面に取り付けられている。この場合、長尺具6に基端の孔部51が挿通された各羽根5は、前後方向へ揺動するようになっている。
【0028】
図10図1の釣用ルアー1の長尺具6であって、(a)は長尺具6の正面図、(b)は長尺具6の右側面図、(c)は長尺具6の左側面図、(d)は長尺具6の平面図、(e)は長尺具6の底面図をそれぞれ示している。この図10にも示すように、各長尺具6は、その前後両端に前側分割片21の左右両側面に接する前後の取付部61,62と、両取付部61,62同士の間を外側方へ膨出した状態で連結する膨出部63とを備えている。また、各長尺具6の膨出部63の前後方向略中央に対応する、前側分割片21の左右両側面の略中央の対応位置には、略前後方向向きに開口する孔部を有する環状の規制片29,29が突設されている。
【0029】
左右の規制片29,29は、各長尺具6の膨出部63よりも外側方に突出し、各羽根5が後方へ揺動した際に孔部51よりも先端側の基部位置に当接して各羽根5のそれ以上後方への揺動を規制することで、当該各羽根5を前側分割片21の左右両側面に対し略直交する方向へ広げた状態(略90°)に規制するようにしている。この場合、各羽根5は、ライン40の巻取り時や船舶等による曳航時などに水の負荷によって後方へ揺動した際に規制片29に当接することで、ルアー本体2の左右両側面に対し略直交する方向へ広げた状態となる。
【0030】
図11図1の釣用ルアー1の羽根5を閉じた状態での正面図を示している。この図11に示すように、各羽根5は、図示しない竿を使って釣用ルアー1を投下する際、尾ひれ20を先頭にして飛翔するルアー本体2によって前方へ揺動し、前側分割片21の左右両側面に沿って閉じた状態となる。
【0031】
そして、各長尺具6は、その一端側となる前側取付部61をルアー本体2の左右両側面に対し抜け落ち不能に拘束した状態で他端側となる後側取付部62を前側取付部61の軸回りに回動自在に支持する支持具64を備えている。この支持具64は、前側取付部61に開口する開口孔611に挿通された状態でルアー本体2の左右両側面に対し離脱不能に取り付けられている。また、各長尺具6は、その他端側となる後側取付部62をルアー本体2の左右両側面に対し抜け落ち可能に螺着する締付具65を備えている。後側取付部62には、下方に開口する切込穴621が設けられている。
【0032】
図12図1の釣用ルアー1の長尺具6を締付具65より離脱させて回動させた状態を示す正面図を示している。この図12に示すように、締付具65は、各長尺具6の支持具64回りの回動時、後側取付部62の切込穴621を介して挿通され、各長尺具6の後側取付部62をルアー本体2の左右両側面に対し締め付けて固定されている。この場合、各締付具65は、金属製のねじにより構成され、図示しないプラスドライバーにより締緩される。
【0033】
更に、各長尺具6は、その前側取付部61の支持具64回りの回動時に規制片29に対する当接を回避するように下方に開口する切欠穴631を膨出部63に備えている。この切欠穴631は、各長尺具6の支持具64回りの回動により後側取付部62の切込穴621を介して締付具65の軸に挿通される際に規制片29に対する当接を回避するように下方に開口している。
【0034】
したがって、本実施の形態では、各羽根5をルアー本体2の左右両側面から取り外す際、締付具65を緩め、ルアー本体2に対し支持具64により前側取付部61が離脱不能に固定された各長尺具6をその前端側の支持具64の軸回りに上方へ回動させると、後側取付部62が切込穴621を介して締付具65より離脱するとともに、規制片29が切欠穴631により離脱し、各長尺具6の自由端となった後端より各羽根5が取り外される。一方、各羽根5をルアー本体2の左右両側面に取り付ける際、新たな羽根5の基端を各長尺具6の後端より挿通し、支持具64の軸回りに各長尺具6の後端を下方へ回動させると、各長尺具6の後側取付部の切込穴621を介して締付具65が挿通されるとともに、膨出部63の切欠穴631に規制片29が挿通され、各長尺具6の後側取付部62に対し締付具65を締めることで各羽根5が取り付けられる。これにより、各羽根5の付け替え時に長尺具6の後側取付部62に対し緩めた締付具65を切込穴621から取り外せば済み、各羽根5の付け替え作業を簡単に行うことができる。
【0035】
また、ルアー本体2を複数に分割した前側及び後側分割片21,22同士が上下方向2つのジョイント23,23により左右方向に湾曲自在に連結されているので、水中でのルアー本体2の挙動に実物に近い変化を付けることができる。
【0036】
更に、締付具65がプラスドライバーにより締緩されるので、携行率の高いプラスドライバーさえあれば、専用の工具を用意しておく必要がなく、工具の汎用性を図ることができる。
【0037】
なお、本発明は、前記実施の形態に限定されるものではなく、その他種々の変形例を包含している。例えば、本実施の形態では、各締付具65をプラスドライバーにより締緩されるねじにより構成したが、マイナスドライバーにより締緩されるねじや、六角レンチにより締緩されるボルトやねじのほか、六角星型のネジ穴を有するトルクス(登録商標)ネジに対応したトルクスレンチにより締緩される締付具であってもよい。更に、各締付具65として金属製のねじを用いたが、樹脂製のネジであってもよい。
【0038】
また、前記実施の形態では、各長尺具6の前側取付部61に支持具64を、後側取付部62に締付具65をそれぞれ設けたが、前側取付部に締付具が、後側取付部に支持具がそれぞれ設けられていてもよい。
【0039】
また、前記実施の形態では、ルアー本体2をABS樹脂などのハード系素材により成形したが、その他の合成樹脂や木材又は合成木材などのほか、金属や非鉄金属により成形されたルアー本体であってもよい。
【0040】
また、前記実施の形態では、魚などに擬したボディーを有するルアー本体2を用いたが、魚などに擬したボディーを有するルアー本体でなくてもよく、ルアー本体の下端に設けられたフックアイと、ルアー本体の前端に設けられたラインアイとを備えた釣用ルアーであればよい。
【0041】
更に、前記実施の形態では、後側取付部62の切込穴621及び膨出部63の切欠穴631をそれぞれ下方に開口させたが、後側取付部の切込穴及び膨出部の切欠穴がそれぞれ上方に開口していてもよく、その場合、各羽根の付け替え時に支持部の軸回りに各羽根を下方へ回動させればよい。
【符号の説明】
【0042】
1 釣用ルアー
2 ルアー本体
21 前側分割片
22 後側分割片
23 ジョイント
29 規制片
31 フックアイ
33 フック
40 ライン
41 ラインアイ
5 羽根
6 長尺具
621 切込穴
631 切欠穴
64 支持具
65 締付具
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12