(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-16
(45)【発行日】2024-02-27
(54)【発明の名称】マイクロフォンセンサ用読み出し回路
(51)【国際特許分類】
H04R 3/00 20060101AFI20240219BHJP
【FI】
H04R3/00 320
(21)【出願番号】P 2022206046
(22)【出願日】2022-12-22
【審査請求日】2022-12-28
(31)【優先権主張番号】10-2022-0019730
(32)【優先日】2022-02-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】522498589
【氏名又は名称】エフワイディー カンパニー,リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】ソン,ジュン ジェ
(72)【発明者】
【氏名】パク,ヨン チェ
【審査官】大野 弘
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-033091(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04R 3/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
マイクロフォンセンサから感知信号が入力される入力端子(IN)と、前記感知信号が出力される出力端子(OUT)とを備える読み出し回路であって、
前記入力端子(IN)に第1のゲート端が連結され、前記出力端子(OUT)及び電源端子(VDD)に第1のソース端が連結され、接地に第1のドレイン端が連結された第1のトランジスタ(M1)と、
前記出力端子(OUT)及び前記第1のソース端に第2のドレイン端が連結され、前記電源端子(VDD)に第2のソース端が連結され、第2のゲート端が基準端子(N)に連結される第2のトランジスタ(M2)と、
前記第1のソース端、前記第2のドレイン端、及び、前記出力端子(OUT)に第3のドレイン端が連結され、前記基準端子(N)に第3のゲート端が連結され、接地に第3のソース端が連結される第3のトランジスタ(M3)と、
前記基準端子(N)及び前記電源端子(VDD)に第4のドレイン端が連結され、前記出力端子(OUT)、前記第3のドレイン端に第4のゲート端が連結され、前記第1のドレイン端に第4のソース端が連結される第4のトランジスタ(M4)と、
前記第4のドレイン端、前記第4のソース端、及び前記第1のドレイン端に連結されたダイオード部(M5)とを含む、マイクロフォンセンサ用読み出し回路。
【請求項2】
前記第2のトランジスタ(M2)は、NTR及びPTRのいずれかの1つのトランジスタであり、
前記第3のトランジスタ(M3)は、NTR及びPTRのいずれかの他の1つのトランジスタである、請求項1に記載のマイクロフォンセンサ用読み出し回路。
【請求項3】
前記ダイオード部(M5)は、NTRダイオード接続、PTRダイオード接続、及び通常の接合ダイオードのいずれか1つが使用される、請求項1に記載のマイクロフォンセンサ用読み出し回路。
【請求項4】
前記第1のトランジスタ(M1)及び第2のトランジスタ(M2)は、P型トランジスタであり、
前記第3のトランジスタ(M3)、前記第4のトランジスタ(M4)、及び前記ダイオード部は、N型トランジスタである、請求項1に記載のマイクロフォンセンサ用読み出し回路。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、読み出しに関し、より詳しくは、低雑音特性のソースフォロワ回路にフィードバック回路を備えることにより、低い出力インピーダンス及び広いダイナミックレンジ(Wide Dynamic Range)を具現することで、読み出し回路を単純に具現して、チップを小型化することで、コスト競争力を確保することができるマイクロフォンセンサ用読み出し回路に関する。
【背景技術】
【0002】
MEMS(Micro Electro Mechanical System)は、半導体製造工程を応用して、マイクロメーター(μm)オーダーの超微細機械部品と電子回路を同時に集積する技術である。MEMS工程で生産されたマイクチップは、既存のエレクトレットコンデンサマイクロフォン(Electret Condenser Microphone、ECM)と比較して、サイズと電力消耗量が小さいので、スマートフォン、タブレット、イヤホンマイクなど、ハイエンドモバイル機器への採用が増えている傾向である。
【0003】
MEMSマイクロフォンは、大きく、静電容量型(Capacitive-type)と圧電型(Piezoelectric-type)方式に分けられる。ここで、静電容量型のMEMSマイクロフォンは、大きく、外部音圧に反応して、物理的信号を電気的信号に変換するセンサ部と、音響センサで発生する高い出力インピーダンス信号を処理する読み出し集積回路(ROIC: Readout integrated circuits)部とからなる。
【0004】
一般に、MEMSマイクロフォンセンサの読み出し回路では、MEMSセンサで発生する音圧によるキャパシタ変化を電圧に変換する初段増幅器として、ソースフォロワ回路を用いている。
【0005】
しかし、このようなソースフォロワ回路だけでは、広いダイナミックレンジを有しながら、数kΩから数nFに該当する負荷を駆動することができないため、低い出力インピーダンスを有するバッファを追加しなければならないという問題がある。
【0006】
これにより、読み出し回路のチップサイズが大きくなり、コスト競争力を確保し難くなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、別のバッファを追加しなくても、広いダイナミックレンジの低い出力インピーダンスを具現することができるマイクロフォンセンサ用読み出し回路を提供することである。
【0009】
本発明の他の目的は、読み出し回路を単純に具現して、チップを小型化することで、コスト競争力を確保することができるマイクロフォンセンサ用読み出し回路を提供することである。
【0010】
本発明の更に他の目的は、以下の詳細な説明と図面から、より明確になるだろう。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の一様態によると、マイクロフォンセンサ用読み出し回路は、マイクロフォンセンサから感知信号が入力される入力端子(IN)と、前記感知信号が出力される出力端子(OUT)とを備える読み出し回路であって、前記入力端子(IN)に第1のゲート端が連結され、前記出力端子(OUT)及び電源端子(VDD)に第1のソース端が連結され、接地に第1のドレイン端が連結された第1のトランジスタ(M1)と、前記出力端子(OUT)及び前記第1のソース端に第2のドレイン端が連結され、前記電源端子(VDD)に第2のソース端が連結され、第2のゲート端が基準端子(N)に連結される第2のトランジスタ(M2)と、前記第1のソース端、前記第2のドレイン端、及び前記出力端子(OUT)に第3のドレイン端が連結され、前記基準端子(N)に第3のゲート端が連結され、接地に第3のソース端が連結される第3のトランジスタ(M3)と、前記基準端子(N)及び前記電源端子(VDD)に第4のドレイン端が連結され、前記出力端子(OUT)、前記第3のドレイン端に第4のゲート端が連結され、前記第1のドレイン端に第4のソース端が連結される第4のトランジスタ(M4)と、前記第4のドレイン端、前記第4のソース端、及び前記第1のドレイン端に連結されたダイオード部(M5)とを含むことを特徴とする。
【0012】
前記第2のトランジスタ(M2)は、NTR及びPTRのいずれか1つのトランジスタであり、前記第3のトランジスタ(M3)は、NTR及びPTRのいずれか他の1つのトランジスタである。
【0013】
前記ダイオード部(M5)は、NTRダイオード接続、PTRダイオード接続、及び通常の接合ダイオードのいずれか1つが使用される。
【0014】
前記第1のトランジスタ(M1)及び第2のトランジスタ(M2)は、P型トランジスタであり、前記第3のトランジスタ(M3)、前記第4のトランジスタ(M4)、及び前記ダイオード部は、N型トランジスタである。
【発明の効果】
【0015】
本発明によるマイクロフォンセンサ用読み出し回路は、以下のような効果を奏する。
【0016】
第1に、低雑音特性のソースフォロワ回路にフィードバック回路を備えることにより、低い出力インピーダンスを具現することができる。
【0017】
第2に、クラスABの特性で広いダイナミックレンジの特性を有することができる。
【0018】
第3に、読み出し回路を単純に具現して、チップを小型化することで、コスト競争力を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】
図1は、従来のマイクロフォンセンサ用読み出し回路を概略的に示す図である。
【
図2】
図2は、本発明の一実施形態に係るマイクロフォンセンサ用読み出し回路を示す図である。
【
図3】
図3は、本発明の一実施形態に係るマイクロフォンセンサ用読み出し回路の低い出力インピーダンス特性を示す図である。
【
図4】
図4は、
図1の従来のマイクロフォンセンサ用読み出し回路と比較して、
図2のマイクロフォンセンサ用読み出し回路の出力ダイナミックレンジ(Output Dynamic Range)を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明は、様々な変更を加えることができ、様々な実施形態を有することができるところ、特定の実施形態を図面に示し、詳細な説明で詳しく説明する。しかし、これは、本発明を特定の実施形態について限定することではなく、本発明の思想及び技術範囲に含まれる全ての変更、均等物乃至代替物を含むことと理解すべきである。各図面を説明するに当たり、類似した図面符号を、類似した構成要素について付している。
【0021】
第1、第2、A、Bなどの用語は、様々な構成要素を説明することに使われるが、前記構成要素は、前記用語により限定されてはいけない。前記用語は、ある構成要素を他の構成要素から区別する目的としてのみ使われる。例えば、本発明の権利範囲を逸脱することなく、第1の構成要素は、第2の構成要素と呼ぶことができ、同様に、第2の構成要素も、第1の構成要素と呼ぶことがある。「及び/又は」という用語は、複数の関連する記載の項目の組み合わせ、又は複数の関連した記載の項目のいずれかの項目を含む。
【0022】
ある構成要素が他の構成要素に「連結されて」または「接続されて」いるとは、その他の構成要素に直接的に連結されているか、又は接続されていることもできるが、中間に他の構成要素が存在することもできると理解されるべきである。一方、ある構成要素が他の構成要素に「直接連結されて」または「直接接続されて」いるとは、中間に他の構成要素が存在しないことと理解すべきである。
【0023】
本発明で使用した用語は、単に、特定の実施形態を説明するために使われており、本発明を限定しようとする意図ではない。単数の表現は、文脈上明白に異なることを意図しない限り、複数の表現をも含む。本発明において、「含む」又は「有する」などの用語は、明細書上に記載された特徴、数字、ステップ、動作、構成要素、部品、又はこれらを組み合わせたものが存在することを指定しようとすることで、1又はそれ以上の他の特徴や数字、ステップ、動作、構成要素、部品、又はこれらを組み合わせたものの存在又は付加可能性を予め排除しないことと理解すべきである。
【0024】
異なって定義されない限り、技術的や科学的な用語を含めて、ここで使用される全ての用語は、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者にとって、一般的に理解されることと同じ意味を有している。一般的に使われる辞典に定義されているような用語は、関連技術の文脈上有する意味と一致する意味を有すると理解されるべきであり、本発明で明白に定義しない限り、理想的や過度に形式的な意味として解析されない。
【0025】
図1は、従来のマイクロフォンセンサ用読み出し回路を概略的に示す図である。
図1に示しているように、従来のマイクロフォンセンサ用読み出し回路1は、トランジスタ1(T1)、トランジスタ2(T2)、及びトランジスタ3(T3)を用いて、フィードバック回路を構成する。従来のマイクロフォンセンサ用読み出し回路1は、このようなフィードバック回路を用いて、出力インピーダンスを下げることはできる。
【0026】
一方、出力端(OUT)に負荷が存在する場合、出力ダイナミックレンジが減少するという問題点がある。そこで、以下では、このような問題点を解決するためのマイクロフォンセンサ用読み出し回路100について説明する。
【0027】
図2は、本発明の一実施形態に係るマイクロフォンセンサ用読み出し回路を示す図である。
図2を参照して、本発明の実施例によるマイクロフォンセンサ用読み出し回路100を説明する。
【0028】
まず、マイクロフォンセンサ(図示せず)は、バイアス電圧を通じて音圧の変化を感知し、感知信号を生成する。例えば、マイクロフォンセンサ(図示せず)は、入力されるバイアス電圧に対応して、内蔵センサを通じて、感知信号を生成する。ここで、バイアス電圧は、マイクロフォンセンサ(図示せず)のバイアスのための電圧で、チャージポンプ(Charge Pump)により電源電圧(VDD)の昇圧で生成される。
【0029】
マイクロフォンセンサ(図示せず)は、受信された音波の振動を基に感知信号を発生させるセンサで構成される。例えば、MEMSマイクロフォンのようなキャパシタ型マイクロフォンセンサが使用される。
【0030】
このようなマイクロフォンセンサ(図示せず)は、音圧によって間隔が変化する電極層を含む。このように変化した電極層の間隔によって、容量値が変化する可変キャパシタの性格を有する。そこで、マイクロフォンセンサ(図示せず)が受信する音圧の大きさによって、感知信号の大きさが変化することになる。
【0031】
図2に示しているように、本発明の実施例によるマイクロフォンセンサ用読み出し回路100は、マイクロフォンセンサ(図示せず)から伝送された感知信号が、入力端子(IN)に入力され、出力端子(OUT)を介して出力される。すなわち、マイクロフォンセンサ(図示せず)の出力端子が、読み出し回路100の入力端子(IN)に連結される。
【0032】
本発明の実施例によるマイクロフォンセンサ用読み出し回路100は、バッファ部110と、フィードバック部120と、ダイオード部130とを含む。マイクロフォンセンサ用読み出し回路100の構成要素は、マイクロフォンセンサ用読み出し回路100上に1つのチップで集積されて具現される。
【0033】
バッファ部110は、前記感知信号を増幅して出力端子(OUT)に伝達するためのもので、マイクロフォンセンサ(図示せず)から提供される感知信号に対する電圧バッファ機能を行う。ここで、バッファ部110に入力される感知信号の位相と、バッファ部110から増幅して出力される感知信号の位相は、同相であるのが望ましい。
【0034】
バッファ部110は、電源端子(VDD)から印加されるバイアス電圧により駆動され、内部にバッファ機能を行うためのソースフォロワ回路が使用される。ここで、バッファ部110には、PMOSFET構造の第1のトランジスタ(M1)が使用される
【0035】
第1のトランジスタ(M1)の第1のゲート端は、入力端子(IN)に連結される。第1のトランジスタ(M1)の第1のソース端は、出力端子(OUT)、電源端子(VDD)、第2のトランジスタ(M2)の第2のドレイン端、第3のトランジスタ(M3)の第3のドレイン端に連結される。第1のトランジスタ(M1)の第1のドレイン端は、接地に連結される。第1のトランジスタ(M1)の第1のソース端には、電流源(I1)が連結される。第1のトランジスタ(M1)の第1のドレイン端と接地の間には、電流源(I3)が連結される。
【0036】
フィードバック部120は、出力電圧(Vout)に対応するフィードバック電圧を生成して、フィードバック経路(図示せず)を介して、第1のトランジスタ(M1)の第1のドレイン端に与える。
【0037】
このようにフィードバック経路を構成することで、出力端子(OUT)からみた出力インピーダンス(Zin)が、負荷のインピーダンス値(数kΩ)と比較して、非常に低いインピーダンス値を有することになる。そこで、数kΩの抵抗値を有する負荷でも、駆動することができるようになる。
【0038】
フィードバック部120は、第2のトランジスタ(M2)、第3のトランジスタ(M3)、第4のトランジスタ(M4)を含む。
【0039】
第2のトランジスタ(M2)及び第3のトランジスタ(M3)は、互いに動作領域が異なるトランジスタを使用することができる。例えば、第2のトランジスタ(M2)は、NTR及びPTRのいずれか1つのトランジスタを使用する。第3のトランジスタ(M3)は、NTR及びPTRのいずれか他の1つのトランジスタであることが望ましい。本実施形態では、第2のトランジスタ(M2)は、PMOSを用い、第3のトランジスタ(M3)は、NMOSを用いている。このようにすることで、出力のダイナミックレンジを改善(拡大)している。
【0040】
第2のトランジスタ(M2)の第2のソース端は、電源端子(VDD)に連結される。第2のトランジスタ(M2)の第2のドレイン端は、出力端子(OUT)、第1のトランジスタ(M1)の第1のソース端、第3のトランジスタ(M3)の第3のドレイン端に連結される。第2のトランジスタ(M2)の第2のゲート端は、基準端子(N)に連結される。
【0041】
第3のトランジスタ(M3)の第3のドレイン端は、第1のトランジスタ(M1)の第1のソース端、第2のトランジスタ(M2)の第2のドレイン端及び出力端子(OUT)に連結される。第3のトランジスタ(M3)の第3のゲート端は、基準端子(N)に連結される。第3のトランジスタ(M3)の第3のソース端は、接地に連結される。
【0042】
第4のトランジスタ(M4)の第4のドレイン端は、基準端子(N)、電源端子(VDD)、及び第5のトランジスタ(M5)の第5のドレイン端に連結される。第4のトランジスタ(M4)の第4のゲート端は、出力端子(OUT)、第3のトランジスタ(M3)の第3のドレイン端に連結される。第4のトランジスタ(M4)の第4のソース端は、第1のトランジスタ(M1)の第1のドレイン端、及び第5のトランジスタ(M5)の第5のソース端に連結される。第4のトランジスタ(M4)の第4のドレイン端と電源電圧の間には、電流源(I3)が連結される。
【0043】
ダイオード部130は、第4のトランジスタ(M4)の出力電圧レベルによらず、フィードバック回路の動作を維持することができる。すなわち、クラスAB特性を具現して、ダイナミックレンジを拡げるために追加した第3のトランジスタ(M3)のために、入力に「-」電圧の印加により、出力が低い電圧に下がる場合、第5のトランジスタ(M5)からなるフィードバック構成が動作せず、出力が0に固定されるという問題が発生する。ここで、第4のトランジスタ(M4)を追加して、出力電圧によらず、フィードバック構成を維持するようにして、広いダイナミックレンジを確保することになる。
【0044】
この時、ダイオード部130は、NTRダイオード接続、PTRダイオード接続、及び通常の接合ダイオードを使用する。本実施例では、第4のトランジスタ(M4)及び第5のトランジスタ(M5)は、NMOSを使用している。
【0045】
図3は、本発明の一実施形態に係るマイクロフォンセンサ用読み出し回路の低い出力インピーダンス特性を示す図である。ここで、本実施例によるマイクロフォンセンサ用読み出し回路の出力端(OUT)に、100kΩの抵抗と1uFのキャパシタを直列に連結した状態で、出力インピーダンスを測定した。
【0046】
図3に示しているように、本実施例によるマイクロフォンセンサ用読み出し回路は、約12Ωの出力インピーダンス特性を有するので、数kΩの負荷を駆動するにも、全く問題がないことが分かる。
【0047】
図4は、
図1の従来のマイクロフォンセンサ用読み出し回路と比較して、
図2のマイクロフォンセンサ用読み出し回路の出力ダイナミックレンジを示す図である。
【0048】
ここで、本実施例によるマイクロフォンセンサ用読み出し回路の出力端(OUT)に、100kΩの抵抗と1uFのキャパシタを直列に連結した状態で、ダイナミックレンジを測定した。
【0049】
この時、
図4に示しているように、赤線は、
図2のマイクロフォンセンサ用読み出し回路100の出力ダイナミックレンジを示し、緑線は、従来のマイクロフォンセンサ用読み出し回路1の出力ダイナミックレンジを示している。
【0050】
図4に示しているように、本実施例によるマイクロフォンセンサ用読み出し回路100は、従来のマイクロセンサ用読み出し回路1と比較して、出力ダイナミックレンジが2倍程度が広いことが分かる。
【0051】
結果として、本発明によるマイクロフォンセンサ用読み出し回路は、別のバッファを追加しなくても、低雑音、低い出力インピーダンス、広いダイナミックレンジの特性を有することになる。そこで、読み出し回路を単純に具現して、チップを小型化することで、コスト競争力を確保することができる。
【0052】
本発明を好適な実施例により詳細に説明したが、これと異なる形態の実施例も可能である。そのため、以下に記載した請求項の技術的思想と範囲は、好適な実施例に限定されない。
【符号の説明】
【0053】
100: マイクロフォンセンサ用読み出し回路
110: バッファ部
120: フィードバック部
130: ダイオード部