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特許7438579前方視型RGB/光コヒーレンストモグラフィ二重画像化装置
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-16
(45)【発行日】2024-02-27
(54)【発明の名称】前方視型RGB/光コヒーレンストモグラフィ二重画像化装置
(51)【国際特許分類】
   A61B 1/00 20060101AFI20240219BHJP
   A61B 1/045 20060101ALI20240219BHJP
【FI】
A61B1/00 526
A61B1/00 524
A61B1/045 610
【請求項の数】 16
(21)【出願番号】P 2022546690
(86)(22)【出願日】2021-01-25
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-04-11
(86)【国際出願番号】 US2021014972
(87)【国際公開番号】W WO2021154660
(87)【国際公開日】2021-08-05
【審査請求日】2022-08-31
(31)【優先権主張番号】16/777,807
(32)【優先日】2020-01-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】522304394
【氏名又は名称】ベラバンティ・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】VerAvanti Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100135703
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 英隆
(72)【発明者】
【氏名】マクモロー,ジェラルド
(72)【発明者】
【氏名】ユク,ジョンテ
【審査官】佐々木 創太郎
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第104586344(CN,A)
【文献】米国特許出願公開第2009/0028407(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2012/0140238(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 1/00-1/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像を取得するための二重システムであって、
電子的に制御された振動走査経路に沿ってカンチレバーと共振するシングルモード走査ファイバを有するプローブを備える走査型ファイバ内視鏡と、
少なくとも1つのプロセッサと動作可能に通信するメモリを含む少なくとも1つのコンピューティングデバイスとを備え、
前記メモリは、前記少なくとも1つのプロセッサに対して、
前記内視鏡から複数のRGB表面画像フレームを取得することと、
前記振動走査経路に沿って複数のRGB表面画像フレームを取得する際に、前記内視鏡から複数の透過型OCT断面画像フレームを取得することであって、前記複数の透過型OCT断面画像フレームのうちの各透過型OCT断面画像フレームを、前記振動走査経路に沿って前記走査ファイバが最小速度に達する地点で捕捉することと、
前記複数のRGB表面画像フレーム及び前記複数の透過型OCT断面画像フレームを表示することとを、
実行させる命令を有する、二重システム。
【請求項2】
前記メモリは、前記少なくとも1つのプロセッサに対して、前記複数のRGB表面画像フレームを得る間に行われる複数のAライン走査から複数のBモード画像を構築させ、前記各Bモード画像が走査角度によってオフセットされる命令をさらに含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記メモリは、複数のBモード画像を、さらに三次元画像又はインターベンション前の体積調査を構築するために用いる命令を含む、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記システムは、前記少なくとも1つのプロセッサに対して、前記三次元画像を使用して生体構造の体積を測定させる命令をさらに含む、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記プローブ内のシングルモード走査ファイバは、前記プローブ内の走査経路に沿って振動する、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記複数の透過型OCT断面画像フレームは、閉塞部、石灰化、外膜、及びマイクロチャネルのうちの少なくとも1つを特定する、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
OCTのBモード画像を取得するための方法であって、
振動走査経路に沿ってプローブ内のカンチレバー走査ファイバを振動させることを含み、
前記プローブは、前記走査ファイバによって生成された反射光を得るように構成され、前記振動査経路は、時間とともに振幅が増加し、
前記方法は、
前記走査ファイバが前記振動走査経路上で反射光を生成しているときに、得られた反射光から複数のAライン走査を取得することを含み、Aライン走査は前記振動走査経路において前記走査ファイバが最低速度に達した時点で得られ、
前記方法は、
前記複数のAライン走査からBモード画像を作成すること、と含む方法。
【請求項8】
前記振動走査経路は、2つの正弦波入力によって定義される、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記方法は、前記複数のAライン走査から複数のBモード画像を構築することをさらに含み、前記各Bモード画像は走査角度だけオフセットされる、請求項7に記載の方法。
【請求項10】
前記方法は、前記複数のBモード画像をインターリーブして三次元画像を構築することをさらに含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記プローブは、走査型ファイバ内視鏡にある、請求項7に記載の方法。
【請求項12】
コンピューティングシステムに対して所定の命令を少なくとも実行させかつコンピュータ可読記憶媒体に記憶される命令を含む非一時的コンピュータ可読記憶媒体であって、
前記命令は、
プローブ内のカンチレバー走査ファイバを走査経路に沿って振動させることであって、前記プローブが走査ファイバープローブによって生成された反射光を得るように構成され、振動する走査経路は時間とともに振幅を増加させることと、
前記走査ファイバが振動走査経路上で反射光を生成しているときに、得られた反射光から複数のAライン走査を取得し、各Aライン走査がプローブの速度が最小となる振動走査経路上の地点で取得することと、
前記複数のAライン走査からBモード画像を構築することとを含む、非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項13】
前記非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、前記コンピューティングシステムに対して少なくとも実行させる命令であって、前記複数のAライン走査から複数のBモード画像を構築させるための命令をさらに含み、
前記各Bモード画像は走査角度だけオフセットされる、請求項12に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項14】
前記非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、コンピューティングシステムに対して少なくとも実行させる命令であって、
前記走査ファイバのプローブが前記振動走査経路を移動する間に得られる反射光から複数のRGB画像を構築することと、
前記複数のBモード画像を二重画像の第1の画像としてインターリーブし、前記複数のRGB画像を前記二重画像の第2の画像としてインターリーブすることと、
を実行する命令をさらに含む、請求項13に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項15】
前記第1の画像は、血管内腔の領域を描写する、請求項14に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項16】
前記第1の画像は、血管内の閉塞部を特定する、請求項14に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、前方視型RGB/光コヒーレンストモグラフィ二重画像化装置に関する。
【0002】
(関連出願への相互参照)
本出願は、2020年1月30日に出願された米国特許出願第16/777,807号の利益を主張するものである。
【背景技術】
【0003】
慢性完全閉塞(CTO)とは、冠動脈の完全な閉塞を意味する。CTOは、冠動脈疾患に起因し、アテローム性動脈硬化症に起因して発症することがある。閉塞は、下流の血流をすべて妨げ、胸痛や心臓発作を含む様々な症状や問題を引き起こす可能性がある。しかし、患者さんによっては、CTOが物理的に確認できる症状を起こさず、例えば、サイレントハートアタックのように、CTOが診断されないままになっている場合もある。また、CTOを有する多くの患者は、部分的に完全な血管造影画像で閉塞部を貫通することの実際的な困難さのために、治療を受けずにいる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
血管内超音波(IVUS)及び光コヒーレンストモグラフィー(OCT)は、冠動脈間の画像化(イメージング)のための2つの現在の方法である。IVUSは従来、近位端に超音波プローブを有するカテーテルを利用し、血管の断面図を提供する。OCTも同様であるが、音波の時間遅れではなく、光の縦方向の部分干渉を利用し、反射、散乱光から情報を得る。OCTはミクロンオーダーの解像度が得られるが、浸透深度は組織表面から数ミリ程度に制限されることが多い。IVUSもOCTも撮影位置の半径方向の可視化しかできない。そのため、閉塞部を撮影するためには、閉塞部のそばを撮影装置が通過しなければならない。血管の画像診断やCTOの診断に応用する場合、これらの技術は、例えばプラークの蓄積による血管の狭窄を示すなど、血管の断面情報を提供することができる。しかし、血管内のサイド走査センサーの位置を超える情報を提供することはできない。そのため、CTO又は他の閉塞部が存在する場合、現在のIVUS及びOCTプローブは、CTOの可視化が可能となる前に閉塞部を貫通する必要がある。
【0005】
閉塞部の貫通は、しばしば、ステントを配置するような治療を完了できるようにするための妨げとなるステップである。例えばガイドワイヤによる貫通は、例えば30分以上の非常に時間のかかるものであり、場合によっては貫通が不可能なこともある。ガイドワイヤで誤って内腔から出ることは、そうすることで患者に大きな損傷を与える可能性があるため、さらなるリスクをもたらす。このように、貫通処置の前及び最中に閉塞部を特定し視覚化する能力を有することは有利であろう。
【0006】
走査型ファイバ内視鏡(SFE)は、RGB反射率に基づくカラー画像化、及び内部動脈領域及び近位CTOの広視野観察を提供することができる。SFE画像化技術は、動脈内及びCTOの近位端の表面情報しか提供しない。本明細書における発明は、OCTを使用してCTOの前方貫通型断面画像と組み合わせた前方視RGB反射率画像を組み合わせたものである。
【0007】
SFEプローブは、RGB画像化のために約10kHzで走査し、これは約100マイクロ秒の1回転時間を提供する。この回転では、任意のOCT走査を行う時間はほとんどない。このように早く走査位置を変えながらOCTで走査すると、OCT画像は過度の横方向の動きのアーチファクトから使い物にならなくなる。OCT画像化装置は、1ラインあたり7~8マイクロ秒の画像化時間を必要とし、100kHzのAラインの取得速度を実現する。この速度では、螺旋状の1回転の間に10本のAラインサンプルしか得られないため、波長掃引中のプローブ移動アーチファクトと透過型Bモード画像を構成するAラインの不足によりOCT横分解能が悪くなる。SFEプローブの回転速度を下げるには、SFE内部のファイバの長さを変えるなど、大幅な改造が必要である。しかし、そのような変更はRGB画像化には適切でないことが多く、フレームレートの低下やRGB画像化装置のリジッド長が大きくなる原因となっている。
【0008】
本発明の目的は、前方視SFE表面画像と組み合わせた前方視OCT画像化技術を改善するためのシステム、方法、及び装置を提供することにある。本技術は、様々な医療用途に有用であり、慢性全閉塞などの生体構造の断面情報を特定する、前方視方向を提供することができる。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る実施形態において、システム及び方法は、RGB表面画像化及び光コヒーレンストモグラフィ用のプローブ(例えば、走査型ファイバ内視鏡)を含むことができる。ここで、プローブは、(1)表面画像のフレーム、及び(2)表面画像上の線によって定義される画像平面に沿った直交貫通型画像を得るように電子的に構成される。少なくとも1つの演算装置は、プローブの速度が最小である走査経路に沿った複数の点におけるAライン走査を取得し、複数のAライン走査からBモード画像を有する少なくとも1つのフレームを構築するように動作可能であることができる。
【0010】
様々な実施形態において、走査角度によってオフセットされた複数のBモード画像をコンパイルし、インターリーブして、3次元画像を構築することができる。
【0011】
本明細書で論じるように、本発明は、様々な医療用途に適用することができる。様々な医療用途は、閉塞部、閉塞部内の欠陥、石灰化、外膜、マイクロチャネル、又は血管若しくは身体内の他の特徴のうちの少なくとも1つを特定するための血管内腔内の走査及び画像化を含むが、これらに限定されない。
【0012】
2つの画像化モダリティの組み合わせ及び本開示の他の特徴は、添付の図面と共にとらえた以下の説明及び添付の請求項からより完全に明らかになるであろう。これらの図面は、本開示に従ったいくつかの例のみを描いていることを理解することであり、従って、これらの図面は、その範囲を限定するものとみなされないことを理解した上で、添付の図面を使用することによって、本開示をさらに具体的かつ詳細に説明することにする。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1(a)】添付図に示された人間の指のRGB画像を有する前方視SFE画像を示す図である。
図1(b)】複数のライン走査を示す図であって、ここで、本明細書に記載される方法を用いて、断面「切り出し画像」のOCT貫通画像を表示することができ、従って、本明細書のシステムは、螺旋状のラスター走査で走査することができ、もしくは図1(b)に示すようなライン走査で走査することができる。
図1(c)】RGB表面画像に対して電子的に選択可能な断面画像平面を示す図である。
図2(a)】本明細書に記載の実施形態に係るRGB表面画像及びOCT貫通画像が可能な二重画像化装置のブロック図である。
図2(b)】本明細書に記載される実施形態に係るRGB表面画像及びOCT貫通画像が可能な二重画像化装置のブロック図である。
図3】管腔310に挿入された二重画像化システムを示す図であって、ディスプレイ320は、CTO330のRGB表面画像及びOCT貫通画像を有する二重画像化装置を示す。
図4(a)】OCT貫通画像フレームから三次元画像を構築する2つの方法のうちの1つを説明し、取得された平面を使用する方法を説明する図である。
図4(b)】OCT透過画像フレームから三次元画像を構築する2つの方法のうちの別の1つを説明する図であり、再構成されたスライスを使用する方法を説明する図である。
図5(a)】通常のゆっくり走査されたOCT画像を説明する図である。
図5(b)】シミュレーションされた化合物画像を説明する図である。
図6】表面RGB画像について、通常使用の1フレームの間に、OCTモード貫通走査を走査して取得するための重要な方法を説明する図である。
図7】横分解能とBモード走査の半径との間の関係を示す図である。
図8】様々な波長に対する組織構成要素の吸収係数を示す図である。
図9】本明細書で議論される実施形態に係るコンピューティング環境の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下の詳細な説明において、本明細書の一部を構成する添付の図面を参照する。図面において、同様の記号は、文脈から他に指示されない限り、典型的には同様の構成要素を特定する。
詳細な説明、図面、及び特許請求の範囲に記載された例示的な実施例は、限定的であることを意図していない。ここに提示された主題の精神又は範囲から逸脱することなく、他の例が利用され、他の変更がなされ得る。本明細書で一般的に説明され、図に示されるような本開示の態様は、多種多様な異なる構成で配置、置換、組み合わせ、及び設計され得ることが容易に理解されるであろう。これらは全て、明示的に企図され、本開示の一部を構成する。
【0015】
本開示は、二重画像化(デュプレックスイメージング)技術に関連する。より詳細には、以下の通りである。本開示は、走査型ファイバ内視鏡(SFE)からSFEで得られた高解像度表面画像と、光コヒーレンストモグラフィー(OCT)で得られた高解像度貫通型OCT画像とを組み合わせる。SFEで得られた表面画像と、光コヒーレンストモグラフィー(OCT)で得られた高解像度の透過型OCT画像を、SFEで撮影し、フレームをインターリーブすることにより、解像度を高め、生体構造物の表面以下の情報を特定する。CTOに適用した場合、SFEの高解像度カラー画像技術と前方視型OCTの組み合わせにより、閉塞部の可視化、及び閉塞部表面下の可視化が可能となり、浸透前に可視化することができる。さらに、マイクロチャネル、石灰化、外膜を画像化することで、臨床的な利点と情報を提供することができる。前方視画像化により、医師は、例えば、ガイドワイヤ又は他の手段を用いて、CTOを特定し、より安全に貫通させ、貫通前にCTOの位置及び強い又は弱い局面(石灰化又はマイクロチャネル)を特定することができる。本発明の態様は、3次元(3D)OCTデータを取得する能力をさらに提供する。従って、OCTのSFE及びインターリーブされたフレームを組み合わせることによって、CTOの前方視方向及び断面情報を提供することができる。
【0016】
本発明は、特定のOCTのAライン取得を利用して、複合Bモード画像のフレームを構築し、表面下の組織情報を特定することができる。図1(b)は、例えば、デカルト平面上に直線で示されるように、可能なBモード走査角度を特定する。各入力は正弦波で表され、入力間の位相差が一般的に線形である画像走査の動きを制御する。OCT画像は、リニア走査が最大振幅と最小速度に達したときにのみ収集されることに注意し、これによって優れたOCT横分解能が実現される。このゆっくりとした動きは、子供のブランコが最大の高さに達し、方向を反転するときの一瞬の動きの欠如のようなものである。
【0017】
図1に描かれたスパイラルサーフェスモード走査のフレームもある。これらは、ラスター走査を形成して、目の前のシーンの表面を走査する。走査の表面速度は非常に高く、OCT走査を「汚す」ことになるので、スパイラル走査はOCTにのみ使用されることに留意されたい。
【0018】
さらに、様々な回転角からのBモード走査を組み合わせることで、円錐形の3次元画像を得ることができる。この3次元データは様々な方向と角度から取得又は再構成された複数のBモード画像の形で視覚化することができる。
【0019】
図1(b)は、これらの原理と直交座標平面に対するBモード走査角度を示す図である。OCTプローブへの2つの入力(X及びY)間の相対角度に基づき、プローブ全体の運動は変化する。デカルト平面及びライン110、120、130(本明細書においてより完全に説明される)は、OCT画像の上面に対するプローブの走査角度を示し、言い換えれば、2つの入力X及びYは、画像化面に対するプローブの振動的な動きを表す。XとYとの間の関係は、全体の走査運動を示し、これは、潜在的なOCT視野における特定の領域の画像化をもたらすことができる。
【0020】
第1の実施例において、図1(a)は、画像化SFEカテーテルに面する解剖学的構造の表面の前方視SFE画像を示す図である。SFE画像化装置内のファイバスタブのカンチレバー共振を使用してSFEファイバを曲げるために、スパイラルラスター走査が使用され得る。実際の画像化装置からの、画像化可能な解剖学的構造の一例としての人間の指のRGB画像を挿入図に示す。図1(a)のスパイラル表面走査モードにおいて、同じ周波数の直交する2つの正弦波X、Y、例えばsin(2πft)とcos(2πft)は、正弦波の位相差が90度又はπ/2ラジアンであれば、円運動を作って画像化することが可能である。
【0021】
図1(b)に示す別の例では、OCT貫通走査モード110aでは、位相差が0度、すなわち、各入力に対する位相が同じである。とすると、X=Yのとき、象限I及びIIIのライン110a、及び対応するグラフ110bで示されるように、円運動は直線運動となる。角度は、相対的な振幅を介して制御される。130aと110aの走査は振幅のみ異なり、位相は同じである。
【0022】
図1(b)に示す別の例では、OCT貫通走査モード120aでは、各入力、X及びYの間の位相差が180度又はπラジアンである。また、象限II及びIVのライン120a、及び対応するグラフ120bによって表されるように、走査運動が線形となる。特に、グラフ120bは、X=-Yの関係を示す。ここで、線分110a及びグラフ110bの例と同様に、走査運動は線形であるが、反対方向で反対側の象限において存在する。走査角度は、振幅によって制御され、示される同じ位相は、等しい振幅である。
【0023】
図1(c)は、RGB表面画像に対して電子的に選択することができるそのような断面画像平面の1つを示し、様々な走査角がデカルト平面上にグラフ化されている。直線は、可能な貫通型OCT画像の平面を描写し、螺旋は、RGB表面画像のためのラスター走査を描写している。これらの2つの画像モダリティは、本明細書で開示する毎秒30フレームのシステムでフレームを共有することによって発生する。事実上、RGB画像とOCT「閉塞部への」画像の複数の平面を同時に持つことができる。1秒間に28フレームのRGB画像と2つの別個のOCT「切り取り(カットアウェイ)」画像を有することができ、結果として生じるユーザ画像対は、添付図に示されている。
【0024】
図2(a)及び図2(b)は、本明細書で論じた1つ以上の実施形態で使用可能な例示的二重画像化システム200のブロック図である。この図は、SFEなどの走査プローブ202が、RGB画像220上に示された直線に沿って、RGB走査205及び貫通Bモード走査210の両方を交互に実行する様子を示している。直線に沿ったBモード走査210は、走査の振動端点で得られる複数のAモード情報を収集することで構成される(図6も参照)。Bモード走査から収集された情報は、1つ以上のコンピューティングデバイス(例えば、PC240)、干渉計(例えば、干渉計250)、及び分光計(例えば、分光計255)を介して処理され、OCT画像230を生成してもよい。RGB走査205は、走査プローブ202の収集ファイバ214を介したRGB反射光から作成されるRGB表面画像220を生成する。RGB表面画像は、色分離器223、光検出器224、及びデジタイザ225によって処理され、RGB画像化器290に入力される。
【0025】
画像化位置で様々な角度で撮られた線形走査から得られた複数のOCT画像は、三次元画像、及び/又はSFEの端部から前方を向いたビューに関連する情報を生成するために使用することができる。
【0026】
実施例では、表面モード走査は、螺旋走査ファイバから得ることができる。図2(a)及び図2(b)に図示されるように、走査プローブ202は、1つ又は複数のアクチュエータ212によって作動する振動走査ファイバ211から構成されてもよい。放出された光が方向付けられ、集束され得る1つ以上のレンズ213、及び分析のために反射光を受け取るための収集ファイバ214を備える。RGB光は、影響を受けずに干渉計を伝搬することができる。
【0027】
OCTモードにおいては、反射光の起源及び位置を特定するのに役立ち得る少なくとも1つの干渉計250によって、収集された光を最初に分析することができる。実施形態において、基準アーム215は、干渉計250のための基準点を提供するために利用されてもよく、RGBレーザ270、OCT広帯域光源280、及び合成器260などの追加の構成要素/システムは、干渉計の機能に向けて更に貢献することができる。
【0028】
そこから、干渉計データ、及び追加の分光器255データは、コンピューティングシステム240に渡されてもよく、コンピューティングシステム240は、得られた各OCT画像に関して追加の処理を実行するために、1つ以上のコンピューティングデバイスから構成されてもよい。PC240での処理は、Bモード変換モジュール242、高速フーリエ変換(FFT)244、ベースライン減算モジュール246及び分散補償248から構成されてもよい。この処理により、OCT画像230を生成することができる。
【0029】
図3は、Bモード画像化システム200を利用することができる血管内の画像化動作の例を示している。図3は、閉塞部330、OCT走査/画像化領域340、RGB走査面360、及びRGBSFE及びOCT走査領域の表示320を含む血管内腔310の態様図を示す。本明細書で説明するような振動走査ファイバから構成されてもよい走査プローブ350は、幅360の間を走査して、血管内の前方視ビューを提供する。本明細書で説明するように、この前方視、例えば内腔の長さに沿った、RGB画像360及び340の貫通ビューは、接触又は貫通の前又は動作中において、閉塞部385の表面の観察及び閉塞部390の貫通ビューを可能にすることができる。
【0030】
本実施例において、閉塞部330は、石灰化370と、閉塞部を通るマイクロチャネル380とを含む。これらの特徴は、走査線395aに沿ったRGB表面画像385及び対応する貫通OCT画像390を図示する表示部320において特定され得る。OCT画像390は、石灰化370と同様に表面下マイクロチャネル380を描写していると思われる閉塞部330の第1のビューの観察を可能にすることができる。RGB画像385は、閉塞部385の表面ビューを可能にし、言い換えれば、OCT表面下画像390と組み合わせたRGB画像385は、前方を向いている。従って、組み合わせた画像は、どちらかの画像だけでは不可能な方法で、視野領域内の閉塞部330及び他の表面及び表面下の特徴、例えばマイクロチャネル380、を特徴付け、治療を誘導することができる。
【0031】
OCTサブ表面画像は、線形走査運動から得られ、各線形走査は、深さ情報を提供し、閉塞部、妨害物、及び表面レベルの特徴を超えた領域を、超えた又はその中の1つ又は複数の特徴を特定するために使用可能である、扇形OCT画像390を生成する。得られるBモード画像ターゲットは、走査経路に直交する複数のAラインからなり、走査プローブ350の原点とその光点が幅360の間で振動する一点であるため、典型的には扇形である。扇形Bモードにおける画像化深度は、基準アーム長、掃引光源帯域幅、及び波長分解能を含むがこれらに限定されない、OCT走査方式における1以上の変数によって決定することができる。
【0032】
複数の線形貫通OCT走査は、円形RGB画像走査領域にわたって様々な角度で得られてもよい。例えば、図示された線形走査線395aは、OCT画像390の画像平面の端面図に相当する。ライン395aに沿った走査は、閉塞部330、石灰化370、及びマイクロチャネル380を示す情報を含み得るOCT画像390を生成する。ソフトウェアに対するオペレータのコマンドで、後続の線形走査が得られてもよく、各走査線は、表示領域360の中心点の周りで回転される。
【0033】
様々な角度からの走査パターンを合成することにより、三次元画像を取得することができる。例えば、0度から180度という様々な角度を利用し、間隔を空けて走査する。例えば、15度間隔を利用した場合、12枚の画像面を得ることができる。図4(a)は、取得した複数の直線平面から3次元データを生成することで、この概念を説明するものである。取得された各Aライン情報は光源経路に沿った情報を含むため、画像は経路依存性を持つ。すなわち、画像は視線上の層の反射の影響を受け、そのようなデータは、画像から物体構造を特定するための情報を提供する。医療分野では、例えば、3次元の物体構造は、領域の体積など、臨床医に貴重な情報を提供することができる。さらに、CTOの体積調査を実施して、インターベンション医師が最適な横断技術を選択できるようにすることができる。
【0034】
図4(b)に示される別の例では、経路依存性を有する二次元画像スライスを再構成して、三次元構造を取得することができる。スライスされたBモード画像は、走査原点から任意の走査角度から取得することができる。このようにして、スライス間の経路依存性を保持することができる。
【0035】
図5(a)及び図5(b)は、上記再帰的取得シミュレーションの結果を示す図である。図5(a)は、オリジナルのOCTのBモード画像を示している。ここで、画像は、従来のOCTを使用してゆっくりと取得される。図5(b)は、再帰的データ取得を用いて再構成された合成画像のシミュレーションである。図5(b)の画像のディザリングは、OCT波長掃引中のシミュレーションスキャナ移動によるものである。両方の画像において、Aラインの間隔は10ピクセルの距離である。
【0036】
図6は、Bモードエッジ走査及びデータ取得方式を示す図である。正弦波走査経路600は、線形走査中にプローブ及びその光源が駆動される領域を表している。Bモード走査中、プローブの速度は、中心線630に沿って最大であり、エッジ線620に沿って最小(すなわち、速度ゼロ)であり(この間、Aライン取得が行われる)、増加する直線的な傾き640を有する。取得中の遅い走査動作(すなわち、5マイクロ秒)に注意されたい。
【0037】
OCT走査において、Aライン取得の間にゆっくりと動く走査位置は、歪み及びスメアリング効果を回避する。従って、現在の方法では、Aラインデータは、専らBモード走査の終点で収集される。このため、本方式では、ファイバ走査の反転時に最も動きが遅くなるBモード走査の終点に限定してAラインデータを収集する。これにより、最も安定したプローブ位置でデータを取得することができる。
【0038】
図6の本実施例は、走査領域の端点に沿った500のAライン取得をもたらすOCTのBモード走査610の間の、250の振動又は螺旋を示す。OCTのBモード走査では、半径は、走査が線形スロープ640に沿って移動するにつれて線形に増加する。グラフ650は、Aラインデータが収集され、プローブの移動が最小である点におけるエッジライ走査の一部を拡大する。一例では、従来のスペクトルドメインOCTは、Aライン分光器読み取り660を取るのに5μ秒かかることがある。
【0039】
図7は、動きによる横方向解像度の低下とBモード走査の半径(SFEプローブと画像化面との間の距離として定義される)との関係を示す図である。X軸は画像化面上のBモード走査半径(mm)を表し、Y軸はAライン取得時間中のプローブの変位量を表している。線分740は、各Bモード半径でのAライン取得時のプローブの移動距離を表す。例えば、5マイクロ秒の取得ウィンドウを用いると、2.5mmの深さで、画像は横方向に30ミクロン移動することになる。水平線710、720、730は、最大Bモード走査半径に基づく横方向の解像度を表す。710で表される5mmの深さでは、取得中の動きは20ミクロンであろう。同様に、4mmの深さでは、720は、取得中の動きが約15ミクロンであり、3mmの深さでは、730は、動きが約12ミクロンであるだろう。図8は、本明細書で論じたBモード走査及び方法の様々な実施形態及び用途に適用可能な、組織構成要素の吸収係数を示す図である。SFEは、共有シングルモードファイバを介して、RGB及びOCT画像化のためのシングルモードレーザ光を伝送する。RGBの波長は、典型的には400~700nmであり、OCTは900~1300nmの間である。RGBとOCTの両方をシングルモードで、大きな損失やモード変化(マルチモードへの移行)なく伝送するために、適切なシングルモードファイバとOCT波長を選択する必要がある。図8は、700~1100nmの波長範囲において、材料の平均吸収率が10%未満であり、従って、特に血管用途に適用可能であることを例示している。
【0040】
図9は、本発明の実施形態が適用される例示的な演算処理環境を示す図であって、本発明の実施形態が描かれ、一般に演算処理環境(コンピューティング環境、コンピュータ環境)900として参照される。本書で使用する「コンピューティングシステム」という語は、一般に、処理能力及び記憶メモリを有する専用のコンピューティングデバイスを指し、その上でソフトウェア、アプリケーション、及びコンピュータプログラムの実行を基礎付けるオペレーティングソフトウェアをサポートする。図9によって示されるように、演算処理環境900は、メモリ920、1つ又は複数のプロセッサ930、I/Oインタフェース940、及びネットワークインタフェース950という構成要素を直接的又は間接的に結合するバス910を含む。バス910は、演算処理環境900の様々な構成要素間でデータ、制御、及びコマンドを通信、送信、及び転送するように構成される。
【0041】
PCなどの演算処理環境900は、典型的には、様々なコンピュータ読み取り可能な媒体を含む。コンピュータ可読媒体は、演算処理環境900によってアクセス可能な任意の利用可能な媒体であり得、揮発性媒体と不揮発性媒体、取り外し可能媒体と非取り出し可能媒体の双方を含む。コンピュータ可読媒体は、コンピュータ記憶媒体と通信媒体の両方から構成され得る。コンピュータ記憶媒体は、それ自体、信号を構成せず、実際、明示的に除外する。
【0042】
コンピュータ記憶媒体には、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール又は他のデータなどの情報を記憶するための任意の方法又は技術で実装された、揮発性及び不揮発性、取り外し可能及び取り外し不可能、有形及び非一過性(非一時的な)の媒体が含まれる。コンピュータ記憶媒体は、RAM;ROM;EE-PROM;フラッシュメモリ又は他のメモリ技術;CD-ROM;DVD又は他の光ディスクストレージ;磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスクストレージ又は他の磁気ストレージデバイス;又は他の媒体又はコンピュータ記憶デバイスであって、所望の情報を格納するために使用でき、演算処理環境900によってアクセス可能な媒体又はコンピュータ記憶デバイスを含む。
【0043】
通信媒体は、典型的には、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール又は他のデータを、搬送波又は他の搬送機構などの変調データ信号で具現化し、任意の情報配信媒体を含む。用語「変調データ信号」とは、信号内に情報をエンコード(符号化)するような方法で、その特性の1つ以上が設定又は変更された信号を意味する。例として、通信媒体には、有線ネットワークや直接有線接続などの有線媒体と、音響、RF、赤外線などの無線媒体とが含まれる。また、上記のいずれかの組み合わせも、コンピュータ可読媒体の範囲に含まれるものとする。
【0044】
メモリ920は、揮発性メモリ及び/又は不揮発性メモリの形態のコンピュータ記憶媒体を含む。メモリは、取り外し可能、非取り出し可能、又はそれらの組み合わせであってもよい。メモリ920は、ソリッドステートメモリ、ハードドライブ、光ディスクドライブなどのハードウェアデバイスを使用して実装されてもよい。演算処理環境900はまた、メモリ920、I/Oインタフェース(入出力インタフェース)940、及びネットワークインタフェース950などの様々なエンティティからデータを読み取る1つ以上のプロセッサ930を含む。
【0045】
I/Oインタフェース940は、演算処理環境900が異なる入力デバイス及び出力デバイスと通信することを可能にする。入力デバイスの例には、キーボード、ポインティングデバイス、タッチパッド、タッチスクリーン、スキャナ、マイクロフォン、ジョイスティックなどがある。出力デバイスの例としては、ディスプレイデバイス、オーディオデバイス(例えば、スピーカー)、プリンタなどがある。これら及び他のI/Oデバイスは、システムバスに結合されるシリアルポートインタフェースを介してプロセッサ910に接続されることが多いが、パラレルポート、ゲームポート、又はユニバーサルシリアルバス(USB)などの他のインタフェースによって接続されてもよい。ディスプレイ装置も、グラフィックスプロセッサユニットの一部であるか、又はそれに接続され得るビデオアダプタなどのインタフェースを介してシステムバスに接続され得る。I/Oインタフェース940は、メモリ920、1つ以上のプロセッサ930、ネットワークインタフェース950、及び入力デバイス及び/又は出力デバイスの任意の組み合わせの間のI/Oトラフィックを調整するように構成される。
【0046】
ネットワークインタフェース950は、演算処理環境900が、任意の適切なネットワークを介して他のコンピューティングデバイスとデータを交換することを可能にする。ネットワーク化された環境において、演算処理環境900に関連して描かれたプログラムモジュール、又はその一部は、ネットワークインタフェース950を介してアクセス可能なリモートメモリストレージデバイスに格納されてもよい。図示されたネットワーク接続は例示的なものであり、コンピュータ間の通信リンクを確立する他の手段が使用されてもよいことが理解される。
【0047】
本開示を通じて使用される回路という用語は、特殊なハードウェア構成要素を含み得ることが理解される。同じ又は他の実施形態では、回路は、ファームウェア又はスイッチによって機能(複数可)を実行するように構成されたマイクロプロセッサを含むことができる。同じ又は他の例示的な実施形態において、回路は、機能(複数可)を実行するように動作可能な論理を具現化するソフトウェア命令がメモリ、例えばRAM及び/又は仮想メモリにロードされるときに構成され得る、1又は複数の汎用処理ユニット及び/又はマルチコア処理ユニットなどを含むことができる。例示的な実施形態において、回路がハードウェアとソフトウェアの組合せを含む場合、実装者は、ロジックを具現化したソースコードを書き、そのソースコードを汎用処理装置で処理可能な機械可読コードにコンパイルすることができる。さらに、本発明の態様を具現化するコンピュータ実行可能命令は、ROMEEPROM、ハードディスク(図示せず)、RAM、取り外し可能な磁気ディスク、光ディスク、及び/又は処理ユニットのキャッシュに格納されてもよい。ハードディスク、磁気ディスク、光ディスク、ROM、EEPROM、又はRAMに、オペレーティングシステム、1つ以上のアプリケーションプログラム、他のプログラムモジュール、及びプログラムデータなど、多数のプログラムモジュールが格納されてもよい。上述した様々な特徴及びプロセスは、互いに独立して使用されてもよいし、様々な方法で組み合わされてもよいことが理解される。すべての可能な組み合わせ及び下位の組み合わせは、本開示の範囲内に入ることが意図されている。
【0048】
本明細書で使用される条件付き言語、例えば、とりわけ、「できる」、「可能性がある」、「かもしれない」、「例えば」などは、特に断らない限り、又は使用される文脈内で理解されない限り、一般に、特定の実施形態が含むことを伝えることを意図している。他の実施形態が特定の特徴、要素、及び/又はステップを含まないことを伝えることを一般に意図している。従って、このような条件付き言語は、特徴、要素、及び/又はステップが1つ又は複数の実施形態に何らかの形で必要であること、又は1つ又は複数の実施形態が、これらの特徴、要素、及び/又はステップが任意の特定の実施形態に含まれるかどうか、又は実行されるかどうかを、著者入力又は促しあり又はなしで決定するための論理を必ずしも含むことを意味すると一般に意図されていない。用語「からなる」、「含む」、「有する」などは同義であり、包括的に、開放的に使用され、追加の要素、特徴、行為、操作などを除外するものではない。また、用語「又は」は、その包括的な意味で(排他的な意味ではなく)使用されるので、例えば、要素のリストを接続するために使用する場合、用語「又は」は、リスト内の要素のうちの1つ、いくつか、又はすべてを意味する。
【0049】
一実施形態において、画像を取得するための二重システムは、電子的に制御された走査経路に沿ってカンチレバー共振する単一モード走査ファイバを有するプローブを備える走査ファイバ内視鏡を含んでよい。少なくとも1つのプロセッサと動作可能に通信しているメモリを含む少なくとも1つのコンピューティングデバイスと、を備え、前記メモリは、前記少なくとも1つのプロセッサに、前記内視鏡から1つ又は複数のRGB表面画像フレームを取得させる命令を有するステップと、前記内視鏡から1つ又は複数の透過型OCT断面画像フレームを得るステップと、及び、1つ又は複数のRGB表面画像フレームをインターリーブし、1つ又は複数のOCT断面画像フレームをインターリーブすることによって二重画像を表示することを特徴とする。
【0050】
実施形態において、メモリは、少なくとも1つのプロセッサに、1つ又は複数のRGB表面画像フレームを得る間に実行された複数のAライン走査から複数のBモード画像を構築させる命令を更に含んでもよい。各Bモード画像は、走査角度によってオフセットされる。実施形態において、インターリーブ処理は、複数のBモード画像をインターリーブして三次元画像又はインターベンション前の体積調査を構築することを含む。実施形態では、三次元画像は、生体構造の体積を測定するために使用される。
【0051】
実施形態において、プローブ内のシングルモード走査ファイバは、プローブ内の走査経路に沿って振動する。実施形態において、1つ以上のOCT断面画像フレームは、閉塞部、石灰化、外膜、及びマイクロチャネルのうちの少なくとも1つを特定する。
【0052】
実施形態において、OCTのBモード画像を取得するための方法は、走査経路に沿ってプローブ内のカンチレバー走査ファイバを振動させることを含み、ここで、プローブは、走査ファイバによって生成された反射光を得るように構成され、振動する走査経路が時間とともに振幅を増加させ、前記方法は、得られた反射光から複数のAライン走査を得ることと、プローブの速度が最小である振動走査経路に沿った点で得られた各Aライン走査と、複数のAライン走査からBモード画像を構築することを含む。
【0053】
実施形態において、振動走査経路は、2つの正弦波入力によって定義される。
【0054】
実施形態において、前記方法は、前記複数のAライン走査から複数のBモード画像を構築することをさらに含み、各Bモード画像は、走査角度によってオフセットされる。実施形態において、三次元画像を構築するために複数のBモード画像をインターリーブすることをさらに含む。
【0055】
実施形態において、プローブは、走査型ファイバ内視鏡にある。
【0056】
実施形態において、コンピューティングシステムに、少なくとも走査経路に沿ってプローブを振動させるようにさせ得る命令を格納したコンピュータ可読記憶媒体を備える。前記プローブは、プローブによって生成された反射光を得て、ここで、前記走査経路は、時間とともに振幅が増加し、前記プローブは、得られた反射光から複数のAライン走査を取得し、各Aライン走査は、プローブの速度が最小である走査経路に沿った点で得られ、複数のAライン走査からBモード画像を構築するように構成される。
【0057】
実施形態において、前記方法は、前記コンピューティングシステムに、少なくとも:前記複数のAライン走査から複数のBモード画像を構築させる命令をさらに含み、各Bモード画像は、走査角度によってオフセットされる。
【0058】
実施形態において、前記方法は、前記プローブが前記走査経路に沿って移動する間に得られた反射光から複数のRGB画像を構築し、複数のBモード画像を複数のRGB画像とインターリーブして二重画像を構築することを少なくとも前記コンピューティングシステムに行わせる命令をさらに含む。
【0059】
実施形態において、Bモード画像は、血管内腔内の領域を描写する。
【0060】
実施形態において、Bモード画像は、血管内の閉塞部を特定する。
【0061】
特定の例示的な実施形態が説明されてきたが、これらの実施形態は例示としてのみ提示されており、本明細書に開示される発明の範囲を限定することを意図していない。従って、前述の説明には、特定の特徴、特性、ステップ、モジュール、又はブロックが必要又は不可欠であることを示唆する意図はない。実際、本明細書に記載された新規な方法及びシステムは、他の様々な形態で具現化されてもよく、さらに、本明細書に記載された方法及びシステムの形態における様々な省略、置換及び変更は、本明細書に開示された発明の精神から逸脱せずに行われうる。添付の特許請求の範囲及びその等価物は、本明細書に開示された発明の特定の範囲及び精神に入るような形態又は変更を対象とすることを意図している。
図1(a)】
図1(b)】
図1(c)】
図2(a)】
図2(b)】
図3
図4(a)】
図4(b)】
図5(a)】
図5(b)】
図6
図7
図8
図9