(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-16
(45)【発行日】2024-02-27
(54)【発明の名称】合成樹脂製壜体及びプリフォーム
(51)【国際特許分類】
B65D 23/00 20060101AFI20240219BHJP
B29C 49/06 20060101ALI20240219BHJP
B65D 1/02 20060101ALI20240219BHJP
【FI】
B65D23/00 H
B29C49/06
B65D1/02 220
(21)【出願番号】P 2020015133
(22)【出願日】2020-01-31
【審査請求日】2022-08-04
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000006909
【氏名又は名称】株式会社吉野工業所
(74)【代理人】
【識別番号】100165607
【氏名又は名称】渡辺 一成
(72)【発明者】
【氏名】小澤 知之
(72)【発明者】
【氏名】今井 宏明
【審査官】矢澤 周一郎
(56)【参考文献】
【文献】特表2014-534130(JP,A)
【文献】特開2005-187031(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 23/00
B29C 49/06
B65D 1/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
底部(5)の上に胴部(4)を介して連設された肩部(3)と、該肩部(3)の上に立設された口筒部(2)と、該口筒部(2)に形成された雄ネジ(6)と外側に向かって突出する環状のネックリング(8)と、を有して構成される合成樹脂製壜体であって、
前記肩部(3)の近傍に、周方向の形成位置を前記雄ネジ(6)の始端(6a)に対応させたインジケーターマーク(M1)が、
前記ネックリング(8)の下部位置から前記肩部(3)にかけての領域に鉛直方向に沿って縦長に形成されると共に、ブロー成形後の壜体(1)の外周面に形成されるパーティングラインよりも太い幅寸法を有して形成されていることを特徴とする合成樹脂製壜体。
【請求項2】
インジケーターマーク(M1)が、点、縦長の線、三角形又は菱形で形成されている請求項
1に記載の合成樹脂製壜体。
【請求項3】
インジケーターマーク(M1)の幅寸法を、0.2~5.0mmとする請求項1
又は2に記載の合成樹脂製壜体。
【請求項4】
インジケーターマーク(M1)が凹部又は凸部で形成されており、凹部の深さ寸法又は凸部の高さ寸法が、壜体(1)の表面から0.03~1.00mmの範囲に設定されている請求項1乃至
3のいずれか一項に記載の合成樹脂製壜体。
【請求項5】
インジケーターマーク(M1)が、幅方向の中心位置を厚み方向の頂点(Ma)とする断面視三角形状で形成されている請求項1乃至
4のいずれか一項に記載の合成樹脂製壜体。
【請求項6】
筒状の胴部(14)の上端に口部(12)を備え、2軸延伸ブロー成形により請求項1乃至
5のいずれかに記載の所定形状の合成樹脂製壜体(1)に成形されることを特徴とするプリフォーム。
【請求項7】
インジケーターマーク(M1)が、点、縦長の線、三角形又は菱形で形成されている請求項
6に記載のプリフォーム。
【請求項8】
インジケーターマーク(M1)が、幅方向の中心位置を厚み方向の頂点(Ma)とする断面視三角形状で形成されている請求項
6又は7に記載のプリフォーム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネジキャップにより密封される合成樹脂製壜体及びその予備成形体であるプリフォームに関する。
【背景技術】
【0002】
口筒部にネジキャップが螺着されて密封された合成樹脂製壜体は、各種の飲料等の液体からなる内容液が充填されたボトルとして広く使用されている。このようなボトルにおいては、良好な密封性が確保されるようにネジキャップが巻締められていなければならないが、反面、過度に巻締められていると、消費者によるネジキャップの開封が困難となる恐れがある。このため、ボトルにネジキャップを巻締めして密封する際には、適正な密封性と開封性が確保される状態でキャッピング(ネジキャップの巻締め)を行う必要がある。
【0003】
特許文献1では、ボトルに形成されたネックリングの外周と、このボトルの口部に螺着されるネジキャップの外面とに、一定の位置関係を有するマークをそれぞれ配設し、ネジキャップの螺着後に、ボトル側のマークとネジキャップ側のマークとの位置関係による巻締め角度の確認に基づいて、キャッピングが適正に行われたか否かを判別するようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、ネジキャップが構造的にネックリングを覆ってしまうタイプの合成樹脂製壜体の場合には、ネジキャップがボトル側のマークを隠しまうため、外部からボトル側のマークとネジキャップ側のマークとの位置関係による巻締め角度の確認ができず、結果としてキャッピングが適正に行われたか否かを判別することができなくなるという問題がある。
【0006】
また巻締め角度は、ネジキャップを開栓することでも確認することができるが、不正開封防止用の封止リングを備える合成樹脂製壜体の場合には、開栓時にネジキャップと封止リングとの間を繋ぐ連結片を破断しなければならず、不正開封防止機能を果たせなくなることから、開栓後の合成樹脂製壜体は販売することができなくなる。
【0007】
本発明は、上記した従来技術における問題点を解消すべく、外部からボトル側のマークとネジキャップ側のマークとの位置関係による巻締め角度を確実に確認できるようにした合成樹脂製壜体及びその予備成形体であるプリフォームを創出することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するための手段のうち、本発明の第1の主たる手段は、
底部の上に胴部を介して連設された肩部と、肩部の上に立設された口筒部と、口筒部に形成された雄ネジと外側に向かって突出する環状のネックリングと、を有して構成される合成樹脂製壜体であって、
肩部の近傍に、周方向の形成位置を雄ネジの始端に対応させたインジケーターマークが、前記ネックリングの下部位置から前記肩部にかけての領域に鉛直方向に沿って縦長に形成され、且つブロー成形後の壜体の外周面に形成されるパーティングラインよりも太い幅寸法を有して形成されていることを特徴とする、と云うものである。
本発明の第1の主たる手段では、ネジキャップが構造的にネックリングを覆ってしまうものであっても、ネジキャップによるキャッピングが適正に行われたか否かを容易且つ確実に判別することができる。
また壜体側の、インジケーターマークを、キャップ側の、インジケーターマークの近傍に配置することができるため、巻締め角度を容易に確認することが可能となる。
【0010】
また本発明の他の手段は、上記いずれかの手段に、インジケーターマークが、点、縦長の線、三角形又は菱形で形成されている、との手段を加えたものである。
上記手段では、インジケーターマークを様々なバリエーションで形成することができる。
【0011】
また本発明の他の手段は、上記いずれかの手段に、インジケーターマークの幅寸法を、0.2~5.0mmとする、との手段を加えたものである。
上記手段では、パーティングラインと容易に区別することができるため、キャッピングが適正に行われたかの誤判別を防止できる。
【0012】
また本発明の他の手段は、上記いずれかの手段に、インジケーターマークが凹部又は凸部で形成されており、凹部の深さ寸法又は凸部の高さ寸法が、壜体の表面から0.03~1.00mmの範囲に設定されている、との手段を加えたものである。
上記手段では、壜体の機能に何らの影響を与えることなく使用することが可能となる。
【0013】
また本発明の他の手段は、上記いずれかの手段に、インジケーターマークが、幅方向の中心位置を厚み方向の頂点とする断面視三角形状で形成されている、との手段を加えたものである。
上記手段では、インジケーターマークの幅方向の中心位置を、インジケーターマークの頂点とすることができるため、より正確に容器軸回りの巻締め角度を検出することが可能となる。
【0014】
また本発明の第2の主たる手段は、
筒状の胴部の上端に口部を備え、2軸延伸ブロー成形により上記いずれかに記載の合成樹脂製壜体に成形されることを特徴とするプリフォーム、と云うものである。
本発明の第2の主たる手段では、上記第1の主たる手段である合成樹脂壜体を成形するための予備成形体を得ることができる。
【0015】
また本発明の他の手段は、上記手段に、インジケーターマークが、点、縦長の線、三角形又は菱形で形成されている、との手段を加えたものである。
上記手段では、様々なインジケーターマークを備えたプリフォームを提供できる。
【0016】
また本発明の他の手段は、上記いずれかの手段に、インジケーターマークが、幅方向の中心位置を厚み方向の頂点とする断面視三角形状で形成されている、との手段を加えたものである。
上記手段では、頂点を幅方向の中心位置とするインジケーターマークを備えたプリフォームを提供できる。
【発明の効果】
【0017】
本発明は、上記した構成となっているので、以下に示す効果を奏する。
本発明では、ネジキャップが構造的にネックリングを覆ってしまうものであっても、ネジキャップによるキャッピングが適正に行われたか否かを容易且つ確実に判別することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本発明の第1実施例を示す合成樹脂製壜体の正面図である。
【
図2】
図1のIII-III線における断面図を示し、(a)は凹部からなるインジケーターマーク、(b)は凸部からなるインジケーターマークを示している。
【
図3】
図1の合成樹脂製壜体の予備成形体であるプリフォームを示す正面図である。
【
図4】ネジキャップと口筒部との位置関係を示す合成樹脂製壜体の部分正面図であり、(a)は螺着途中の状態、(b)螺着完了状態を示している。
【
図5】本発明の第2実施例を示し、(a)は合成樹脂製壜体の部分正面図、(b)は(a)の予備成形体であるプリフォームを示す正面図である。
【
図6】本発明の第3実施例を示し、(a)は合成樹脂製壜体の部分正面図、(b)は(a)の予備成形体であるプリフォームを示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
図1は本発明の第1実施例を示す合成樹脂製壜体の正面図、
図2は
図1のIII-III線における断面図を示し、(a)は凹部からなるインジケーターマーク、(b)は凸部からなるインジケーターマークを示している。
尚、以下においては、壜体の中心を鉛直方向に通る線を容器軸O(
図4(b)参照)とし、容器軸Oを回る方向を周方向と規定する。また口筒部側を上方とし、底部側を下方と規定する。
【0020】
図1に示す本発明の第1実施例として示す合成樹脂製壜体1(以下、単に「壜体1」という。)は、ペタロイド型の底部5と、底部5の上に連設された円筒状の胴部4と、胴部4から上方に向かうに連れて縮径状に形成された肩部3と、肩部3の上に立設された円筒状の口筒部2を有し、後述するプリフォーム10を2軸延伸ブロー成形することにより形成されている。
口筒部2の外周面には、図示しないネジキャップを螺着させて壜体1を密封するための雄ネジ6と、この雄ネジ6の下部位置に不正開封防止用の封止リングに係合する段差状のカブラ7と、更にカブラ7の下部位置に環状のネックリング8がそれぞれ突設されている。
【0021】
また肩部3の近傍の領域、より詳しくはネックリング8の下部位置から肩部3にかけての領域には、インジケーターマークM1が形成されている。第1実施例に示すインジケーターマークM1は鉛直方向に沿って延びる縦長の線として形成されている。このようにインジケーターマークM1の鉛直方向の形成位置は、口筒部2の下部位置や肩部3以外の胴部4にも形成することが可能であるが、巻締め角度を正確に検知するためには、可能な限りネジキャップ側のインジケーターマークM2(
図4参照)の近傍に形成することが好ましい。
【0022】
またインジケーターマークM1は、その周方向の形成位置が雄ネジ6の始端6aと周方向において対応する位置に設けられている。換言すると、インジケーターマークM1は、雄ネジ6の始端6aの真下に設けられており、インジケーターマークM1は周方向における雄ネジ6の始端6aの形成位置を示している。
【0023】
図2(a)又は
図2(b)に示すように、インジケーターマークM1は、断面視三角状の谷状の凹部又は山状の凸部で形成されており、厚み方向に設けられた凹部又は凸部の頂点MaはインジケーターマークM1の幅方向(周方向でもある)の中心位置を示している。インジケーターマークM1の幅寸法は、ブロー成形後に壜体1の外周面に形成されるパーティングライン(図示せず)と見分けが付くように、パーティングラインよりも太い幅寸法で形成する構成が好ましく、より好ましくは0.2~5.0mmの範囲で形成されている。
【0024】
またインジケーターマークM1は、上記のように凹部として形成しても良いし、凸部として形成しても良いが、ブロー成型後の凹部の深さ寸法又は凸部の高さ寸法を壜体1の表面から0.03~1.00mmの範囲に設定することにより、壜体1の機能に何らの影響を与えることなく使用し続けることが可能となる。
そして、インジケーターマークM1を上記のように構成することにより、ブロー成形後の壜体1上に形成されたインジケーターマークM1の形状を容易且つ確実に見分けることが可能となる。
【0025】
図3は
図1の合成樹脂製壜体の予備成形体であるプリフォームを示す正面図である。
プリフォーム(予備成形体)1は、例えばPET(PolyEthylene Terephthalate:ポリエチレンテレフタレート)等のボトル成形用の合成樹脂材料を用いて射出成形することにより形成されている。
図3に示すように、プリフォーム10は上部に設けられた口部12の下に連設された円筒状の胴部14と、この胴部14の下端を塞ぐ底部15とが一体に設けられた試験管形状からなる部材である。
口部12は、その外周面に、雄ネジ16と、カブラ17と、ネックリング18とを有する。雄ネジ16は口部12の外周面から、プリフォーム10の径方向の外側に向かって螺旋状に突設され、カブラ17は雄ネジ16の下方の位置に径方向外側に向かって周突設されている。またネックリング18は、カブラ17の下方の位置に環状に突設されている。またネックリング18の下方の位置で且つ胴部14の上部位置には、断面視三角形状の凹部又は凸部によって縦長の線状に形成されて成るインジケーターマークM1が形成されている。このインジケーターマークM1は、その周方向の形成位置が雄ネジ16の始端16aと周方向において対応する位置に設けられている。
【0026】
そして、上記構成からなるプリフォーム
10を、所定の金型内にセットした状態で2軸延伸ブローすると、
図1に示すような壜体1が成形される。この際、プリフォーム10の口部12及び底部15は、成形後の壜体1の口筒部2及び底部5を形成し、プリフォーム10の胴部14は成形後の壜体1の肩部3及び胴部4を形成する。またプリフォーム10の雄ネジ16、カブラ17及びネックリング18は、そのまま成形後の壜体1の雄ネジ6、カブラ7及びネックリング8となる。
【0027】
図4はネジキャップと口筒部との位置関係を示す合成樹脂製壜体の部分正面図であり、(a)は螺着途中の状態、(b)螺着完了状態を示している。
図4に破線で示すように、内容液が充填された壜体1は、ネジキャップ20を口筒部2の雄ネジ6に螺着させることで密封される。
ネジキャップ20は頂壁21と、頂壁21の外周縁に円筒状に垂下設された周壁22と、周壁22の下端に破断片(図示せず)を介して連結された封止リング23を有して一体に形成されている。周壁22の内周面には壜体1側の雄ネジ6に螺着する雌ネジ(図示せず)が形成されている。また封止リング23の下端は、ネジキャップ20の径寸法よりも大きな径寸法で形成されており、
図4(b)に示すように螺着完了状態では、ネックリング8を覆い隠すことができるように構成されている。
【0028】
ネジキャップ20にはキャップ側のインジケーターマークM2が設けられている。本実施の形態では、キャップ側のインジケーターマークM2は、周壁22の外周面に縦長の線として形成されている。尚、キャップ側のインジケーターマークM2は、壜体1側のインジケーターマークM1同様に様々な形状とすることができる。
ネジキャップ20は、ネジキャップ20の雌ネジを壜体1側の雄ネジ6に螺着させることにより、口筒部2に装着される。
図4(a)に示すように、螺着完了前の途中の状態では、壜体1側のインジケーターマークM1に対し、キャップ側のインジケーターマークM2は周方向にずれた位置にある。
【0029】
図4(b)に示すように、更にネジキャップ20を回して螺着完了状態(巻き締め完了状態)に設定すると、キャップ側のインジケーターマークM2が壜体1側のインジケーターマークM1に対して周方向において一致する。よって、壜体1側のインジケーターマークM1とキャップ側のインジケーターマークM2の周方向における位置関係から、すなわち容器軸O回りの巻締め角度に基づいて、ネジキャップ20によるキャッピングが適正に行われたか否かを容易且つ確実に判別することができるようになる。
【0030】
しかも壜体1側のインジケーターマークM1とキャップ側のインジケーターマークM2の頂点Ma同士を用いて判別すると、より正確に容器軸O回りの巻締め角度を検出することが可能となる。
【0031】
特に、本発明では、壜体1側のインジケーターマークM1を、肩部3の近傍の領域、より詳しくはネックリング8の下部位置から肩部3にかけての領域に設ける構成としたことから、ネジキャップ20が構造的にネックリング8を覆ってしまうものであっても、ネジキャップ20によるキャッピングが適正に行われたか否かを容易且つ確実に判別することができる。
【0032】
図5は本発明の第2実施例を示し、(a)は合成樹脂製壜体の部分正面図、(b)は(a)の予備成形体であるプリフォームを示す正面図、
図6は本発明の第3実施例を示し、(a)は合成樹脂製壜体の部分正面図、(b)は(a)の予備成形体であるプリフォームを示す正面図である。
【0033】
第2実施例及び第3実施例に示す合成樹脂製壜体及びプリフォームが、上記第1実施例と異なる点は、壜体1側のインジケーターマークM1の形状にあり、その他の構成及び効果は上記第1実施例同様であることから、以下においては第1実施例と異なる点を中心に説明する。
【0034】
図5(a)(b)に示すように、第2実施例は、インジケーターマークM1を平面視三角形状に形成したものである。このインジケーターマークM1は、口筒部2側となる壜体1の上方に向かって先鋭に延設された上方側の頂点Mbを有している。
他方、
図6(a)(b)に示すように、第3実施例は、平面視菱形状をインジケーターマークM1としたものである。このインジケーターマークM1は、口筒部2側の上方及び底部15側の下方に向かって夫々先鋭に延設された上方側の頂点Mb及び下方側の
頂点Mcを有している。そして、上方側の頂点Mbと下方側の
頂点Mcとを結ぶ位置に厚み方向の頂点Ma(図示せず)が位置している。
尚、第2及び第3実施例では、口筒部2側となる上方の位置に設けられた上方側の頂点Mbが、口筒部2と肩部3との境界部分まで延設された構成であるが、これに限られるものではなく、ネックリング8の下部位置まで延設される構成であってもよい。
【0035】
第2及び第3実施例においても、第1実施例同様のネジキャップ20を口筒部2に螺着させ、この際壜体1側のインジケーターマークM1とキャップ側のインジケーターマークM2の周方向における位置関係、すなわち容器軸O回りの巻締め角度に基づいて、ネジキャップ20によるキャッピングが適正に行われたか否かを容易且つ確実に判別することが可能である。
【0036】
以上、実施例に沿って本発明の構成とその作用効果について説明したが、本発明の実施の形態は上記実施例に限定されるものではない。
【0037】
上記実施例では、壜体側のインジケーターマークM1を、縦長の線、二等辺三角形又は菱形の場合を示して説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、点(ドット)などその他の形状あってもよい。
【0038】
上記実施例では、キャップ側のインジケーターマークM2をネジキャップ20の周壁22に形成した場合を示して説明したが、頂壁21に形成する構成であってもよい。
【0039】
更にキャップ側のインジケーターマークM2の形状についても、壜体1側同様に、点、縦長の線、二等辺三角形又は菱形などを採用しもよい。
【産業上の利用可能性】
【0040】
本発明は、合成樹脂製壜体及びプリフォームの分野における用途展開を更に広い領域で図ることができる。
【符号の説明】
【0041】
1 : 合成樹脂壜体(壜体)
2 : 口筒部
3 : 肩部
4 : 胴部
5 : 底部
6 : 雄ネジ
6a : 雄ネジの始端
7 : カブラ
8 : ネックリング
10 : プリフォーム
12 : 口部
14 : 胴部
15 : 底部
16 : 雄ネジ
17 : カブラ
18 : ネックリング
20 : ネジキャップ
21 : 頂壁
22 : 周壁
23 : 封止リング
M1 : 壜体側のインジケーターマーク
M2 : キャップ側のインジケーターマーク
Ma : インジケーターマークの厚み方向の頂点
Mb : インジケーターマークの上方側の頂点
Mc : インジケーターマークの下方側の頂点
O : 容器軸