(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-16
(45)【発行日】2024-02-27
(54)【発明の名称】滅菌使用のための不正開封明示クロージャと取り付け保護とを備えた医療用包装スリーブ
(51)【国際特許分類】
B65D 55/02 20060101AFI20240219BHJP
A61M 5/00 20060101ALI20240219BHJP
【FI】
B65D55/02
A61M5/00 510
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2019171078
(22)【出願日】2019-09-20
【審査請求日】2022-09-07
(31)【優先権主張番号】10 2018 123 372.8
(32)【優先日】2018-09-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】518233257
【氏名又は名称】ロースラー イーピー ゲーエムベーハー
【氏名又は名称原語表記】Roesler IP GmbH
【住所又は居所原語表記】Rupolzer Str. 53, D-88138 Hergensweiler, Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100091214
【氏名又は名称】大貫 進介
(72)【発明者】
【氏名】ヴォルフガンク ソーラー
(72)【発明者】
【氏名】ティーモ ロースラー
【審査官】長谷川 一郎
(56)【参考文献】
【文献】特表2011-513147(JP,A)
【文献】特表2011-512305(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 55/02
A61M 5/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
片側が開いており、その開口部が封止プラグでしっかりと閉じることができる、ほぼ円筒形のスリーブ本体からなる、滅菌使用のための不正開封明示クロージャを備えた医療用包装スリーブであって、ここで、前記封止プラグの位置は、前記封止プラグにかみ合う、ほぼスリーブ状の不正開封明示クロージャで固定可能であり、ここで、前記不正開封明示クロージャを前記スリーブ本体にラッチ可能であり、
前記封止プラグは、前記スリーブ本体の前記開口部に、ねじ込み式のねじ込み接続でねじ込み可能であること、及び
前記封止プラグと前記スリーブ本体との間の密封された回転位置を制御するための
目視検査手段があること、
前記不正開封明示クロージャが前記封止プラグに
回転不能に接続され、且つ、前記封止プラグの密閉された回転位置でのみ前記スリーブ本体にラッチできること、
を特徴とする、包装スリーブ。
【請求項2】
前記
目視検査手段により、前記封止プラグと当該包装スリーブの前記スリーブ本体との間の第1のシール面が制御可能であることを特徴とする、請求項1に記載の包装スリーブ。
【請求項3】
前記封止プラグと当該包装スリーブとの間のシールされた
回転位置が、触覚的に知覚可能な戻り止め位置によってさらに確認可能であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の包装スリーブ。
【請求項4】
前記封止プラグと前記不正開封明示クロージャとの間の前記
回転不能な接続が、前記封止プラグが接続された手動トグルから構成されており、前記手動トグルは、前記不正開封明示クロージャの
上部上面に設けられた、前記手動トグルの形状に適合した開口部に係合することを特徴とする、請求項1~3のいずれか一項に記載の包装スリーブ。
【請求項5】
少なくとも1つの軸方向に突出するセンタリング突起部が、前記不正開封明示クロージャの下部スリーブ部分に配置され、前記軸方向に突出するセンタリング突起部は、当該包装スリーブの周囲に配置され、上部が開いている関連するラッチ溝と一致させることができることを特徴とする、請求項1~4のいずれか一項に記載の包装スリーブ。
【請求項6】
前記回転不能な接続により、前記封止プラグの回転位置
が、前記不正開封明示クロージャに
伝達可能であること、及び、前記封止プラグが前記スリーブ本体でチェックされた封止位置に結合されている場合にのみ、前記不正開封明示クロージャ
を前記スリーブ本体に押し込むことが可能であることを特徴とする、請求項1~5のいずれか一項に記載の包装スリーブ。
【請求項7】
前記封止プラグと当該包装スリーブ
の前記スリーブ本体との間にマルチシールが存在することを特徴とする、請求項1~6のいずれか一項に記載の包装スリーブ。
【請求項8】
前記不正開封明示クロージャは、分割継ぎ目によって互いに分離された2つのスリーブ部分から構成され、前記スリーブ部分は、断面積が減少した環状溝を介して互いに材料一体的に接続されており、且つ、引き裂きタブによって分離可能であることを特徴とする、請求項1~7のいずれか一項に記載の包装スリーブ。
【請求項9】
前記不正開封明示クロージャの下部スリーブ部分は、半径方向に弾性的に拡張可能
な切り欠きフランジとして設計され、前記切り欠きフランジは傾斜した入口スロープを含むことを特徴とする、請求項1~8のいずれか一項に記載の包装スリーブ。
【請求項10】
前記切り欠きフランジは、前記スリーブ本体の環状フランジ上で半径方向に拡張可能であ
ることを特徴とする、請求項9に記載の包装スリーブ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1の前文に記載の医療用包装スリーブに関する。
【背景技術】
【0002】
一般的なタイプの医療用包装スリーブは、例えばEP1 055 609 B1の主題によって知られている。当該放送スリーブでは、雌ねじを備えた閉鎖蓋が包装スリーブ又は包装ボトルの雄ねじにねじ込まれ、薄いスポットによって前記蓋から取り外し可能なストリップが前記蓋の下側に形成される。前記蓋は、引き裂きタブと連動して、引き裂きタブが引き裂かれて開いたときに、前記包装スリープ又は前記包装ボトルから前記蓋を取り外すことがでる。
【0003】
そのような既知の医療用スリーブの包装には、不正開封明示クロージャ(Originalitaetsverschluss)によって固定されている前記蓋と前記包装スリーブとの間のシール接続が、シールリングの対応するバイアスがないため、確実にシールしないという欠点がある。
【0004】
既知のスリーブ包装の別の欠点は、前記ねじ込み式蓋と前記包装スリーブのスリーブ本体との間のシール接続のチェック(Kontrolle)がないことである。その結果、ネジ蓋が適切にしっかりとパッケージ本体にネジ止めされているかどうかを確認できない。
【0005】
別の欠点は、シール面が閉鎖蓋の内側に軸方向にのみ配置され、及びしたがって光学的にチェックできないことである。このようなシール面の半径方向の配置は、この印刷物からは明らかではない。
【0006】
しかし、放射状のシール面を設けることには、少なくとも部分的に透明な材料を使用する場合のシール試験の場合、それぞれのシールの破損を検出できるという利点があり、これは、使用されているガスケットの配置のために、EP 1 055 609 B1の主題では不可能である。
【0007】
既知の構成の別の欠点は、前記不正開封明示クロージャが前記蓋と単一の材料一体部品を形成すること、及びしたがって、前記蓋と前記不正開封明示クロージャに関連するそのシールクロージャ(Dichtverschluss)の機能が分離されないこと、である。
【0008】
したがって、第1の検査(Kontrolle)では、蓋をクロージャ本体にしっかりとねじ込んだりすること、もしくは押し込んだりすること、並びにシール効果を制御すること、及び第2のステップでやっと、この密閉された蓋の回転位置を固定し、且つ、不変に保つ前記不正開封明示クロージャを使用すること、は不可能である。これらの特徴はすべて、引用された印刷物からは明らかではない。
【0009】
国際公開第2009/109312 A1号の主題により、取り付け保護を備えたさらなる医療用スリーブ包装が知られており、当該スリーブ包装の場合、最初に包装体がゴム栓で閉じられ、前記包装体に密封配置された前記ゴムプラグがスリーブ状の不正開封明示クロージャで固定されている。前記不正開封明示クロージャは、注射器シリンジバレルの滅菌クロージングに使用される。前記シリンジバレルには、スナップイン型の雌ねじアダプタを備えた外側コーンの形態のロック可能な円錐形接続がある。前記外側コーンはゴムプラグで閉じられている。前記不正開封明示クロージャは、前記ゴムプラグと安全キャップの上に被せられている。
【0010】
これは、上部スリーブ部分が下部スリーブ部分から分離可能な、2つの部分からなる不正開封明示クロージャ(Originalitaetverschluss)に関わる。この場合、前記2つのスリーブ部分の間の接続は、周囲の引き裂きストリップではなく、断面が縮小された接続突起(Verbindungsnoppen)によって形成される。
【0011】
したがって、前記引用された印刷物は、ゴムプラグによって滅菌シールされ、且つ保護スリーブ(Sicherungshuelse)によって固定されている、封鎖可能な円錐アダプターを備えた容器又は注射器の不正開封明示クロージャに関する。この場合、前記円錐アダプター封鎖に解けないように押し込められた前記保護スリーブは、保持部、ブレークオフ部、及びこれらの部間に位置するブレークオフゾーンから構成される。
【0012】
欠点は、前記密閉スリーブで使用される前記ゴムプラグの密閉位置と密閉機能を制御できないことである。また、ねじシールではなく、プラグインシールであるため、外部シールリブを備えた前記ゴムプラグは、前記密閉スリーブにおけるネック状突起の内面に当接する必要がある。
【0013】
さらに、この印刷物から、2つの部分からなる前記不正開封明示クロージャは、その下側の開口端にある下方にある切り欠きフランジ(Rastbund)で、前記包装スリーブの関連する切り欠きエッジ(Rastkante)にスナップ留めでき、これにより、前記包装スリーブ内の前記ゴムプラグの変位位置がそれも同時にチェックされることが知られている。
【0014】
したがって、前記使用されるゴムプラグの閉鎖位置は、前記2つの部分からなる不正開封明示クロージャのスナップ留め可能性(Aufrastbarkeit)についてのみテストできる。前記封止プラグと前記包装スリーブとの間の特別な目視検査又は機械的位置保証(Lagensicherung)は提供されていない。
【0015】
前記包装スリーブ上のこの位置のチェックによる前記封止プラグの機械的位置保証は、この印刷物からは明らかではない。
【0016】
したがって、変形した封止プラグでは所望の封止効果が得られないこと、並びに、とにかくねじ込み接続をねじ込むことにより、医療用スリーブの包装における改善されたシール効果を達成する必要があること、及びそのため、特に医療用スリーブの包装を二重滅菌に設計する必要がある場合、プッシュシール接続(Schubdichtverbindung)が十分に安全ではないことがあり得る。
【0017】
その他の点では、前記不正開封明示クロージャが使用されている場合でも、これだけがプッシュ又は差し込みプラグの位置保証を可能にするため、前記医療用スリーブの包装は機能しているだけであるというさらなる欠点がある。
【0018】
前記不正開封明示クロージャを省略すると、前記包装は使用できなくなる。
【0019】
その他の点では、当該印刷物は、前記封止プラグの特定の回転位置、差し込み位置、若しくは密封位置、又は特定の閉鎖位置を前記不正開封明示クロージャに移すこと、及びこれから位置保証を任意に処理させること、これにより、前記不正開封明示クロージャが前記プラグに適切かつ確実に接続されることが保証されること、ができない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0020】
したがって、本発明は、国際公開第2009/109312 A1号からの、不正開封明示クロージャを備えた医療用スリーブ包装を開発するという目的に基づいており、その結果、封止効果を確保及び確認するための取り付け保護(Montagesicherung)が追加して提供される。
【0021】
したがって、本発明の好ましい特徴は、独立請求項1の技術的特徴により、今まで不正開封明示クロージャの配置により、前記封止プラグが所定の位置に固定されているかどうか、且つ、前記包装スリーブ内に密封されているかどうか、を視覚的及び/又は機械的に確認できること、である。
【課題を解決するための手段】
【0022】
さらに別の好ましい特徴によると、回転位置が、特に前記包装スリーブで正しく配置され且つ密封されている前記封止プラグのガスケット層(Dichtungslage)が、存在するかどうか、機械的及び/又は光学的に確認できる。
【0023】
したがって、好ましい一実施形態において、本発明は、不正開封明示クロージャは、前記封止プラグの回転位置及び密封位置を制御できるように、前記封止プラグにトルク耐性に(drehfest)接続されていること、を意図する。
【0024】
したがって、本発明の第1の実施形態によれば、前記封止プラグは、前記包装スリーブにねじシールコンパウンド(Gewindedichtverbindung)としてねじ込まれ、且つ、そこに第1のシール面を形成することが想定される。
【0025】
このシール面の配置が制御可能であれば、この目的のために、本発明は必要な設計上の特徴を提供することが好ましい。
【0026】
好ましい一変形例において、連続的に実行される制御チェーンがあり、その場合、前記封止プラグと前記包装スリーブとの間の回転位置は、光学封止検査(Dichtkontrolle)によって提供されることが好ましく、それにより、不正開封明示クロージャの配置に関係なく、ねじシールコンパウンド(Gewindedichtverbindung)を備えた前記封止プラグが、前記包装スリーブに、正しい配置で且つシールされて、ねじ込まれているかどうかを確認できる。したがって、前記光学的目視検査(Sichtkontrolle)により、前記封止プラグと前記包装スリーブとの間の第1のシール面が検査される。
【0027】
本発明の一実施形態において、前記封止プラグと前記包装スリーブとの間の端部位置は、機械的な触覚的に知覚可能な戻り止め位置(Raststellung)、但しこれは特別な場合にのみ存在しなければならない、によってさらに確認できること、該とされる。他の場合には、この機械的戻り止め位置が排除され、したがって、前記封止プラグと前記包装スリーブとの間の前記端部位置の知覚される到達もまた省略され得ることが意図され得る。
【0028】
本発明の特徴によれば、前記封止プラグと前記包装スリーブとの間の回転位置の最初の言及された光学的及び/又は機械的制御に基づいて、ここで、前記包装スリーブを備えた前記封止プラグの制御されたシーリング回転位置は、それとは別に適用可能な前記不正開封明示クロージャに移されることが想定される。
【0029】
したがって、好ましい特徴によれば、前記封止プラグは前記不正開封明示クロージャにトルク耐性に(drehfest)接続さることが想定される。これは、例えば、前記不正開封明示クロージャと前記封止プラグとの間にそのようなトルク耐性接続を提供するために、前記不正開封明示クロージャの内側にある関連する受け口に、又はスロット開口部にトルク耐性に係合する、手動操作可能なトグル(Knebel)を前記封止プラグに取り付けることにより実行できる。
【0030】
これには、前述の制御機能に基づき、今最初に、前記封止プラグと前記包装スリーブとの間の回転位置と密封位置との間の光学的及び/又は機械的制御により、前記封止プラグの位置固定された閉鎖位置が、今では前記不正開封明示クロージャに移されるという利点があり、且つ、本発明のさらなる発展形態において、前記包装スリーブと前記封止プラグとの間の前述の安全な回転接続が達成されたとき、前記不正開封明示クロージャは、装スリーブにのみ押し込み可能であること、及びこれでラッチ可能(verrastbar)であることが意図される。前記回転接続(sie)に達していない場合、スリーブ部品としての前記不正開封明示クロージャは、前記包装スリーブにスナップすることもできない。
【0031】
これは、さらに好ましい特徴によれば、少なくとも1つの軸方向に突出するセンタリング突起部(Zentriernase)が、前記不正開封明示クロージャの下部スリーブ部分に配置され、前記軸方向に突出するセンタリング突起部(die)は、当該包装スリーブの周囲に配置され、上部が開いている関連するラッチ溝(Rastnut)と一致させることができることによって実現される。
【0032】
前記少なくとも1つのセンタリング突起部が、前記不正開封明示クロージャの下縁で前記包装スリーブの周囲に配置された前記ラッチ溝と係合した場合にのみ、前記不正開封明示クロージャを前記包装スリーブにスナップできる。
【0033】
したがって、前記包装スリーブに対して特定の回転位置においての前記不正開封明示クロージャが、これにスナップ可能であるようにする、前記包装スリーブと前記不正開封明示クロージャとの間の回転位置コード化キー接続のことである。
【0034】
前記不正開封明示クロージャに配置され、且つ前記包装スリーブの外周の関連するラッチ溝にスナップ留め可能である、センタリング突起部を備えたこのようなキー位置の代わりに、他のキー割り当てもある。
【0035】
最初に述べた実施形態の運動学的反転として設計された別の一変形例において、前記包装スリーブの外周には、前記不正開封明示クロージャの外周にある関連するラッチ溝と協働する、そのようなセンタリング突起部が配置されていることが考えられる。
【0036】
同様に、別の一変形例において、例えば、それぞれの場合に、前記包装スリーブの外周の関連するラッチ溝に係合する、半径方向内側に向けられた放射状突起(radiale Noppen)が、スリーブ部分の環状カラーの内周に形成されている。
【0037】
半径方向に突出する突起(Noppen)の代わりに、前記不正開封明示クロージャのスリーブ部分又は前記包装スリーブの環状フランジ(Ringbund)のいずれかに、それぞれの場合に反対側の部分の関連するラッチ溝と協働する、軸方向に突出した突起を配置することも全く同様に可能である。
【0038】
したがって、これは、前記不正開封明示クロージャは特定の回転位置でのみ前記包装スリーブにのみ押し込み可能であり、及びこれでラッチ可能(verrastbar)である、キー回転接続のことである。ここで、好ましい特徴によれば、前記封止プラグの回転位置は、前記不正開封明示クロージャに移され、そのため、前記不正開封明示クロージャを前記包装スリーブに押し込むこと(Aufschieben)は、前記封止プラグがそのチェックされた密封位置で前記包装スリーブと接続されている場合にのみ可能である。
【0039】
これは、前記封止プラグと前記包装スリーブとの間のマルチシールのことであると、上で言及された。より正確には、前記封止プラグに関連する前記包装スリーブの前面上部の間に第1の前面シール面がある。ここで、好ましい一実施形態において、前記シール面は、2Kプロセスで前記封止プラグの残りのプラスチック材料と材料一体的に(werkstoffeinstueckig)接続された、追加のソフトシールリングとしても設計されることが想定される。
【0040】
シーリングインサートに基づき、これにより、第1の滅菌バリアを提供する、弾性のあるエラストマー前面シール面が得られる。
【0041】
他の2つの滅菌バリアは軸方向に閉じており、且つ、放射状に作用するように形成されている。それらはそれぞれ、前記包装スリーブのシーリングカラー(Dichtbund)の内側に対して半径方向外側に作成し、且つ、軸方向に前後に位置する2つのシール面を形成する、間隔をあけたシールリップ(Dichtlippen)によって形成される。したがって、前記医療用スリーブ包装は、無菌状態を長期間維持することで無菌性を確実に保証することを目的とする。
【0042】
本発明による前記不正開封防止クロージャは、特定の回転位置でのみ前記包装スリーブに押し込み可能であるため、且つ、この回転位置も機械的に封鎖されており、及び制御可能であるため、押し込み嵌合(Schubmontage)が好ましい。したがって、スリーブ状の不正開封防止クロージャは、押し込み嵌合の意味で特定の回転位置でのみ包装スリーブ上に押し込み可能でありこと及びこれでラッチ可能であること、が想定される。
【0043】
前記特定の密封回転位置は、前記不正開封明示クロージャのスリーブ部分の好ましくは下部環状周辺部に突出する、前記包装スリーブの外周にある関連する上方に開いた溝(Nut)に係合可能である、センタリング突起部の間の前述の機械的位置検査(Lagenkontrolle)により検査される。
【0044】
この位置固定キー接続の代替実施形態は、すでに上で説明されている。
【0045】
本発明の好ましい特徴によれば、不正開封防止クロージャの合計2つの形状が提案される。しかし、本発明はそれに限定されない。
【0046】
第1の実施形態において、前記封止プラグは、前記封止プラグギャグの上部上面から軸方向に突出するトグル(Knebel)に接続されていることが意図されおり、ここで、前記トグル及び前記封止プラグの材料は、1つの材料一体部分からなることが好ましい。したがって、前記トグルはプラグと材料一体であり、且つ、トルク耐性に(drehfest)接続されている。
【0047】
しかしながら、他の変形例において、前記トグルは、前記封止プラグの上面から分離されること、及び接着接続によって又はプラグイン接続又はラッチ接続によってこれに接続されていることが想定され得る。
【0048】
以下では、前記トグルと前記封止プラグとのトルク耐性な(drehfesten)材料一体的な接続が想定され、且つ、さらなる特徴によれば、前記トグルが前記不正開封明示クロージャの位置保証を形成することが想定される。したがって、第1の実施形態において、それの上部上面には、前記トグルが通過するスロット開口部を含む、不正開封明示クロージャが想定される。そのため、前記封止プラグと前記不正開封明示クロージャとの間にトルク耐性な(drehfeste)位置保証が提供される。
【0049】
前記不正開封明示クロージャから突出するトグルを配置すると、前記トグルを意図的にねじることにより、パッケージ化済み及び滅菌された包装で改ざんが行われた(manipuliert)ことがわかるという利点があり、且つ、これは、前記包装が使用できないことを示す。
【0050】
本発明の特徴によれば、すなわち、前記それぞれの不正開封明示クロージャは、分割継ぎ目(Trennfugen)によって互いに分離された2つのスリーブ部分から構成されており、且つ、前記2つのスリーブ部分は、断面が縮小された環状溝を介して互いに材料一体的に接続されており、且つ、引き裂きタブ(Aufleisslasche)によって分離可能であること、そのため、前記引き裂きタブを分離するときに、前記上部スリーブ部分を下部から分離できるようすること、が想定される。
【0051】
一方、前記トグルが前記上部スリーブ部分から突出しており、且つ、不注意で前記トグルを回転させた場合、前記分割継ぎ目が破れ、且つ、前記包装スリーブの改ざん(Manipulation)を検出できる。
【0052】
本発明の別の実施形態によれば、その上部スリーブ部品を備えた前記不正開封明示クロージャは、前記密閉プラグのトグルを覆う内蔵型スリーブを形成することが想定されている。ここでこの場合、前記密閉プラグの前記トグルは、2つのリブによって互いに分離された関連する受容開口部において、所定の位置に固定され、且つトルク耐性に(drehfest)、但し外部から見えないように、保持される。
【0053】
したがって、どちらの場合でも、封止プラグの回転位置を伝達する、且つこれにより、そのシール層が前記不正開封明示クロージャに転写される、且つ、不正開封明示クロージャが提案されている。そして、前記不正開封明示クロージャ自体は、特定の回転位置でのみ前記包装スリーブにスナップ留め可能(aufrastbar)である。
【0054】
その結果、一方では、前記包装スリーブは不正開封明示クロージャなしでも使用可能であり、且つ、三重の無菌シール面が維持され、他方では、その様々な実施形態における前記不正開封明示クロージャは、本発明による包装スリーブと共に追加部品として使用することができ、及びしたがって、互いに別個に形成された好ましくは3つのシール面の維持に関して追加の制御機能が提供される。
【0055】
特に、前記包装スリーブが透明なプラスチックから構成されている場合、上記の3つのシール面が適切に機能するかどうか、又は漏れがあるかどうか、真空チャンバー内のシールチェック(Dichtkontrollen)においてで確認できる。
【0056】
前記不正開封明示クロージャは、好ましくは、ポリエチレン材料又はポリプロピレン材料から構成されており、これにより、その間に介在する断面希釈分割線を有する引き裂き開きタブが配置されることが保証される。
【0057】
本発明の主題は、個々の請求項の主題からだけでなく、個々の請求項の相互の組み合わせからも生じる。
【0058】
要約、開示された情報及び特徴を含めて、当該文書におけるすべて、特に、図面に示されている空間展開(raeumliche Ausbildung)は、それらが従来技術に対して個別に、又は組み合わせて新規である限り、本発明に不可欠であると主張することができる。「実質的」又は「発明による」又は「発明に不可欠」という用語の使用は主観的であり、且つ、いわゆる特徴が必ずしも1つ又は複数のクレームの一部でなければならないことを意味するものではない。
【0059】
以下では、本発明を、1つの実施形態のみを示す図面を参照してより詳細に説明する。ここにおいて、図面及びその説明から、本発明に不可欠なさらなる特徴及び本発明の利点が明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【
図1】
図1は、前記封止プラグの密封位置における不正開封明示クロージャのない包装スリーブの斜視図を示す。
【
図4】
図4は、封止プラグのない
図1による包装スリーブの図を示す。
【
図5-6】
図5は、第1の実施形態における、封止プラグ及び不正開封明示クロージャを備えた包装スリーブの図を示す。
図6は、第2の実施形態における不正開封明示クロージャを備えた
図5と同じ図を示す。
【
図7-8】
図7は、
図6による不正開封明示クロージャの断面図を示す。
図8は、
図5による不正開封明示クロージャの断面図を示す。
【
図9-10】
図9は、
図1による不正開封明示クロージャのない包装スリーブの断面を示す。
図10は、
図9による拡大断面図を示す。
【
図11-12】
図11は、非固定位置に部分的に配置された不正開封明示クロージャを備えた
図10による断面図を示す。
図12は、非固定位置にある不正開封明示クロージャの他の実施形態を備えた
図11と同じ図を示す。
【
図13】
図13は、不正開封明示クロージャのない
図1による包装スリーブの側面斜視図を、前記封止プラグと前記包装スリーブとの間の固定位置(Sicherungsstellung)の表示によって示す。
【
図14-15】前記不正開封明示クロージャの第1の実施形態間の機械的ロックの部分的固定位置を示しており、ここで前記トルク耐性な(drehfeste)接続はまだ生成されていない。
図15は、第2の実施形態における前記不正開封明示クロージャを備えた
図14と同じ図を示す。
【
図16】
図16は、封止プラグと包装スリーブとの間の誤った回転位置の表示を示している。
【
図17-18】
図17は、前記不正開封明示クロージャの第1の実施形態と前記包装スリーブとの間の誤った捩じれ位置(Verdrehlage)の表示を示している。
図18は、前記不正開封明示クロージャの第2の実施形態と前記包装スリーブとの間の誤った回転位置の表示を示している。
【
図19】
図19は、第2の実施形態におけるスナップ留め済みの(fertig aufterasteten)不正開封明示クロージャを備えた包装スリーブの固定位置を示す。
【
図20】
図20は、第1の実施形態における前記不正開封防止クロージャを備えた前記包装スリーブの完成した固定位置を示す。
【
図21】
図21は、異なる制御手段を備えた検査チェーンの直列配置を概略的に示している。
【
図22】
図22は、
図21による図を、これらの部品を接続するときのさまざまな関連する検査チェーンのシーケンスによって表している。
【発明を実施するための形態】
【0061】
図1による包装スリーブ1は、本質的に中空円筒状のスリーブ本体2、好ましくは透明なプラスチックからなる。前記包装スリーブのタイプとその機能は、例えば、以前の特許出願DE 10 2015 012 898 A1の主題である。
【0062】
その説明は、以下の説明を参照して行われる。
【0063】
前記スリーブ本体2は通常、丸い円筒形である。ただし、楕円形のボディとして設計することもできる。その場合、前記スリーブ本体の上端面及び下端面は、そこに円筒状にフランジ(Buenden)が形成されていると想定される。
スリーブボディの上端面と下端面は円筒形で、そこにフレットが付いています。
【0064】
スリーブ本体2の底部は、底部で閉じられている円錐基部(Konusansatz)3によって形成されている。
【0065】
前記円錐基部3の領域内において又は前記円錐基部3の領域にわたって、前記スリーブ本体2の外周を超えて半径方向に突出し、且つ、前記スリーブ本体2のロール保護を形成する、タブ形状の基部4が提供される。したがって、前記スリーブ本体2は格納平面の上で転がらないようにすべきである。このことは前記基部4によって防止される。
【0066】
図2において、密閉プラグ5のない前記包装スリーブ1が示されている。前記密閉プラグ(Er)は実質的に上部シーリングカラー(Dichtbund)7から成り、その上部環状エッジ38には、後で説明する密閉プラグ5に関して第1のシール面39が形成される。
【0067】
前記シーリングカラー7の領域において、光学的に認識可能なマーキング記号13も配置されている。
【0068】
シーリングカラー7には、直径が増大した環状フランジ(Ringbund)8が隣接し、その外周には、少なくとも1つ、好ましくは2つの相互に分離したラッチ溝(Rastnuten)12が導入される。
【0069】
前記環状フランジ8には、関連するねじ山間隔を有するねじ山10が形成される、減少した直径のねじ山領域9によって軸方向に隣接している。
【0070】
前記ねじ山領域9において、前記ねじ山領域9の周囲に凹んだ領域として形成された上方に開いたラッチ溝(Rastnut)11が配置されている。
【0071】
図2及び
図3において、前記スリーブ本体2に密封方式で挿入される前記封止プラグ5がより詳細に示されている。前記封止プラグ5(Er)は、封止プラグ5を回転させるためのハンドルとしてプラスチック材料と実質的に一体であり、且つ、環状基部(Ringansatz)19の領域においてこれと接続される、上部トグル6からなる。
【0072】
前記環状基部19の領域において、光学的に認識可能なマーキング記号14が配置されており、これは前記スリーブ本体側マーキング記号13と一致させられる。
【0073】
前記環状基部19の後には、間隔を空けて相互に平行なシーリングリップ15によって形成される、直径が減少した領域が続く。前記シーリングリップ15は(die)、前記スリーブ本体2の関連する内面と共に、後述するシール面36a、36bを形成する。
【0074】
前記シール面36a、36bに関するこの二重シール領域において、直径が縮小されたシールリング35が続き、これは、ねじ山が形成されたねじ山基部(Gewindeansatz)16に合流し、そこからねじ山間隔(Gewindegang)17が見える。
【0075】
前記ねじ山間隔17の領域において、ねじ山付き領域9の前記スリーブ本体2の外周上の関連するラッチ溝(Rastnut)11と協働するラッチ凹部(Rastvertifung)43が形成される。
【0076】
前記封止プラグ5の前記ねじ山17が前記スリーブ本体2の関連するねじ山10の正しい位置に押し込まれた場合にのみ、前記ラッチ凹部43が前記ラッチ溝11に係合し、及びしたがって、操作者は、触覚的に、回転運動において前記互いに係合するねじ山10、17が終点(Endanschlag)到達したことを触知可能である。
【0077】
それと同時に前記包装スリーブ1の前記スリーブ本体2内の前記封止プラグ5の回転位置は、組み立て中に触覚的にチェックされる(kontrolliert)。
【0078】
ただし、
図1に示す光学検査への追加手段としてのみ想定される、このような触覚検査は不要である。
【0079】
実際に、前記封止プラグ5と前記スリーブ本体2との間で正しい回転位置が達成される場合、
図1に示すように、前記封止プラグに配置されたマーキング記号14は、前記スリーブ本体2に配置されたマーキング記号13の反対側にある。
【0080】
封止プラグ5とスリーブ本体2との間のこの位置固定回転位置により、動作中の前記シーリングカラー7の内周の前記封止表面36a、36b(
図3参照)が同時に確保される。
この位置に固定された封止プラグ5とスリーブ本体2との間の回転位置により、動作中の封止カラー7の内周のシール面36a、36b(
図3参照)が同時に確保される。
【0081】
一方ではマーキングシンボル14、15の一致によって達成され、もう一方では前記ラッチ凹部43のラッチ溝11への触覚係合によって達成可能である、このように調整された回転位置は、不正開封明示クロージャ20、30の両方の実施形態においてで前記固定位置(die Sicherungsstellung)をチェックすることができ、且つ、確保することができる。
【0082】
前記封止プラグ5が中空に形成されてること、及びプラグ端部18が閉鎖部を形成しないことも追加される。前記封止プラグ5の閉鎖は、環状基部(Ringansatz)19の領域において行われる。
【0083】
図5及び6に戻ると、前記不正開封明示クロージャ20の第1の実施形態は、断面が希釈された分割継ぎ目24、25によって互いに分離可能なプラスチック材料において材料一体である、2つの分離可能なスリーブ部分21、22から構成されると述べられている。ここで、前記2つの分割継ぎ目24、25は、前記引き裂きタブ23がまだ作動していないときに引き裂き可能な引き裂きタブ23によって相互接続されている。
【0084】
図5による前記不正開封明示クロージャ20と
図6による前記不正開封明示クロージャ30との違いは、
図8によると、
図5による前記不正開封防止クロージャ20では、スロット開口部27が上蓋領域に存在することにある。前記スロット開口部27(welche)を介して、例えば、
図12の断面図に示すように、ねじれに対して固定されて(verdrehgesichert)前記トグル(Knebel)6の前記封止プラグ5に係合する。
【0085】
しかしながら、
図6による前記不正開封明示クロージャ30の場合、上部スリーブ部31は、
図7に示されるように、回転に対して固定されて(drehgesichert)前記封止プラグ5のトグル6を内部に収容する内蔵型封止キャップによって形成される。
【0086】
図7は、前記トグルは、上部スリーブ部31の内側の収容開口部33に収容されていることを示す。この場合、前記収容開口部は、軸方向内方に向けられた2つの離間したリブ(Rippen)32によって形成されている。
【0087】
両方の不正開封明示クロージャ20、30の場合、前記スリーブ本体2の外周上の前述のラッチ溝12と協働する、少なくとも1つの軸方向に突出するセンタリング突起部26が下部スリーブ部22に設けられることもさらに識別可能である。
【0088】
さらに、
図7及び8の断面図から、前記不正開封明示クロージャ20、30の下部スリーブ部分22は、傾斜した入口スロープ29を含む、切り欠きフランジ(Rastbund)28として形成されていることが分かる。そのため、
図14及び
図15に示すように、両方の不正開封明示クロージャ20、30が、プッシュフィットアセンブリの意味で(
図11及び12を参照)前記スリーブ本体に押し込まれ、正しい位置で互いに接続される。
【0089】
従って、前記固定位置(端部位置)において、前記不正開封明示クロージャ20、30の下部スリーブ部分22の前記それぞれ少なくとも1つのセンタリング突起部26は、前記スリーブ本体2の関連する上方に開いたラッチ溝12に係合する。
【0090】
図9と
図10は、前記封止プラグ5が2つの部分から部品として形成されるが、単一のプラスチック射出成形プロセスで製造されたことが識別可能であれば、回転位置の検査を備えた前記封止プラグ5の完成した封止位置を示している。前記封止プラグ5の外周には、
図9及び
図10に従って材料が異なる環状突起部19bが形成され、これは、材料が異なる前記上部環状突起部19aとともに材料一体部分を形成する。
【0091】
したがって、
図10によれば、前記スリーブ本体2の環状エッジ38と材料がより柔らかい環状基部19bの関連エッジとの間に第1のシール面39が形成される。
【0092】
これに続いて、軸方向に2つの別個のシール面36a、36bが続く。
【0093】
前記シール面の各々は、環状に取り囲んだシールリップ(Dichtlippe)15によって形成されている。この場合、互いに平行に間隔を置いて配置され、環状に取り囲んだ前記シールリップは、材料がより柔らかい環状基部19bにおいて成形されている。したがって、それらは、前記スリーブ本体2の内周に、前述の軸方向に分離されたシール面36a、36bを形成する。
【0094】
拡大された環状フランジ(Ringbund)8は環状溝37を形成するが、但し前記環状溝(die)は製造上の理由でのみ利用可能である。
【0095】
前記環状溝37の下方に、前記スリーブ本体2のねじ山10と前記封止プラグ5のねじ山間隔17との間の互いに噛み合うねじ山のねじ領域が配置されている。
【0096】
図11及び12は、前記包装スリーブ1の前記スリーブ本体2との固定接続がまだ行われていない、前記2つの不正開封明示クロージャ20、30の作業位置を示している。したがって、前記切り欠きフランジ28が前記環状フランジ8の上部にまだ着座していること、及び前記切り欠きフランジ28は、前記環状カラー8の下側の前記切り欠きエッジ(Rastkante)47とまだ係合していないことが識別可能である。
【0097】
したがって、
図11及び
図12は、中間位置でそれらの位置が確保された戻り止め位置(Raststellung)に到達する前の両方の不正開封防止クロージャー20、30を示している。
【0098】
したがって、さらなる移行するアセンブリにおいて、前記それぞれの不正開封明示クロージャ20、30は矢印方向40に押し下げられ、及びしたがって、前記切り欠きフランジ28は半径方向に拡張し、環状フランジカラー8上に達する。前記入口スロープ29は前記環状フランジ8の上面上を摺動し、及びその後、前記環状フランジ8の前記切り欠きエッジ47の位置保証された係合のために下部切り欠きフランジ28をもたらす。
【0099】
図13は、前記封止プラグ5と前記包装スリーブ1の前記スリーブ本体2との間の光学的に検査可能な回転位置保証(Drehlagensicherung)を示している。なぜなら、前記封止プラグ5は、前記スリーブ本体2の前記マーカー記号13に並置されたそのマーカー記号14と共に運ばれなければならないことが分かるからである。
【0100】
この回転位置に到達しない場合、前記2つのマーキング記号13、14が互いにずれていると、
図16に示すように、これにより光学的に検査可能な誤った配置(Falschstellung)が生じる。
【0101】
図16による光学的に識別可能な誤った配置は、
図17と18による説明に続く。なぜなら、
図16による誤った配置の前記それぞれの不正開封明示クロージャ20、30が前記封止プラグ5に配置されると、
図17及び
図18に示すように、軸方向に突出するセンタリング突起部26がスリーブ本体側のラッチ溝12と係合しないことが識別可能であるからである。
【0102】
これにより、誤ったアセンブリが除外される。
【0103】
この保証対策の理由は、前記封止プラグ5の前記トグル6が前記それぞれの不正開封明示クロージャ20、30にトルク耐性に接続されているためであり、且つ、
図16によるこの「間違った」回転位置では、そのセンタリング突起部26によってスリーブ本体側のラッチ溝12に係合できないためである。
【0104】
完全に製造された2つの固定位置は、
図19及び
図20に断面で示されている。前記不正開封明示クロージャ30は、
図19において完全な固定位置で示されている。この場合、現在、前記固定位置は、スリーブ本体2に完全にねじ込まれ且つ封止プラグ5によってのみ生成可能であること、及び前記不正開封明示クロージャ30の下部切り欠きフランジ28のみが、前記スリーブ本体2の前記環状フランジ8の関連する切り欠きエッジ47と係合することができるようになっていることが保証されている。
【0105】
同様に、
図20は、前記不正開封明示クロージャ20の位置保証された戻り止め位置(Raststellung)を示している。
【0106】
前記封止プラグ5が前記スリーブ本体2に完全にねじ込まれていない場合、これは一方では2つのマーキング13及び14の対比の欠落によって示され、他方では
図16による隙間42が前記スリーブ本体2と前記封止プラグ5との間に形成される。
【0107】
図21は、本発明の様々な制御機構の連続を概略的に示している。
【0108】
第1の検査ステップでは、前記封止プラグ5と前記スリーブ本体2との間の前記マーキング記号13、14の対比が目視検査44で確認される。
【0109】
前記機械的位置検査45の第2の検査ステップでは、前記封止プラグ5に配置されたラッチ凹部43は、前記スリーブ本体2の外周の関連するラッチ溝11に触覚的に係合することによって、位置割り当ては、前記封止プラグ5と前記スリーブ本体2との間の触覚フィードバックによってさらに制御される。
【0110】
第3の検査ステップでは、更なる位置検査46が形成される。これは、前記封止プラグ5と前記スリーブ本体2の間に正しい回転位置が生成されたとき、不正開封明示クロージャ20、30に配置された1つ以上のセンタリング突起部26は、スリーブ本体側のラッチ溝12とのみ係合させることができるということにより、前記不正開封明示クロージャ20、30と前記スリーブ本体2との間の確実な回転位置及び封止位置を確保する。
【0111】
図22によれば、一連の検査ステップがある。この場合、前記封止プラグと前記スリーブ本体2との間の触覚的に感知可能な位置検査が第1の光学視覚検査44の上にさらに存在することができるが、省くこともできる。
【0112】
ここで、前記封止プラグ5が前記不正開封明示クロージャ20、30によって回転位置が正しく覆われている場合にのみ、この位置検査が成功することは、前記不正開封明示クロージャと前記スリーブ本体2との間の機械位置検査46に決定的に依存する。
【符号の説明】
【0113】
1 包装スリーブ
2 スリーブ本体
3 円錐基部(Konusansatz)
4 基部(Ringansatz)
5 封止プラグ
6 トグル
7 (1の)シーリングカラー
8 (1の)環状フランジ
9 ねじ山領域
10 ねじ山
11 (5のための)ラッチ溝
12 (20のための)ラッチ溝
13 (1の)マーキング記号
14 (5の)マーキング記号
15 シールリップ(Dichtlippen)
16 ねじ山基部(Gewindeansatz)
17 (5の)ねじ山間隔(Gewindegang)
18 プラグ端部
19 環状基部a、b
20 不正開封明示クロージャ(Originalitaetsverschluss)
21 スリーブ部分(上部)
22 スリーブ部分(下部)
23 引き裂きタブ
24 分割継ぎ目、上部
25 分割継ぎ目、下部
26 センタリング突起部
27 (6のための)スロット開口部
28 切り欠きフランジ
29 入口スロープ
30 不正開封明示クロージャ(Originalitaetsverschluss)
31 スリーブ部分(上部)
32 リブ
33 (6のための)収容開口部
34 開口部
35 (5の)シールリング
36 シール面a、b
37 環状溝
38 (1の)環状エッジ
39 (38の)シール面
40 矢印方向
41 (1から)停止面
42 隙間
43 (11における5の)ラッチ凹部
44 (1と5との間の)目視検査
45 (1と5との間の)位置検査(Lagenkontrolle)
46 (20と30と1との間の)位置検査
47 (8の)切り欠きエッジ
【先行技術文献】
【特許文献】
【0114】
【文献】EP1 055 609 B1
【文献】国際公開第2009/109312 A1号