(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-16
(45)【発行日】2024-02-27
(54)【発明の名称】物品管理機及び物品管理システム
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/02 20120101AFI20240219BHJP
E05B 19/00 20060101ALI20240219BHJP
G06Q 10/10 20230101ALI20240219BHJP
【FI】
G06Q10/02
E05B19/00 E
G06Q10/10
(21)【出願番号】P 2020040827
(22)【出願日】2020-03-10
【審査請求日】2022-11-14
(73)【特許権者】
【識別番号】000001432
【氏名又は名称】グローリー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104880
【氏名又は名称】古部 次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100125346
【氏名又は名称】尾形 文雄
(74)【代理人】
【識別番号】100166981
【氏名又は名称】砂田 岳彦
(72)【発明者】
【氏名】大坪 秀彦
(72)【発明者】
【氏名】清水 ゆかり
【審査官】山田 倍司
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-190198(JP,A)
【文献】特開2019-109702(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2010-0110437(KR,A)
【文献】特開2005-188199(JP,A)
【文献】特開2009-146015(JP,A)
【文献】特開2019-121308(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
E05B 1/00-85/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
予約対象の使用時間帯を管理する予約システムと連携し、当該予約対象に関連する物品が連結されている部材を管理する物品管理機において、
前記部材の返却に伴い前記使用時間帯が変更される第1の返却モードと、当該部材の返却に伴い当該使用時間帯が変更されない第2の返却モードを、所定の条件に応じて切り替えるモード切替部
と、
前記部材の返却を受け付けた場合、前記第1の返却モードとしての返却か前記第2の返却モードとしての返却かを画面操作を通じて受け付け、受け付けた操作の内容を前記所定の条件として前記モード切替部に与える受付部と、
を有する物品管理機。
【請求項2】
予約対象の使用時間帯を管理する予約システムと連携し、当該予約対象に関連する物品が連結されている部材を管理する物品管理機において、
前記部材の返却に伴い前記使用時間帯が変更される第1の返却モードと、当該部材の返却に伴い当該使用時間帯が変更されない第2の返却モードを、所定の条件に応じて切り替えるモード切替部
を有し、
前記所定の条件は、返却される前記部材に対応する前記使用時間帯の終了時刻を基準に定まる時間の範囲に、当該部材の返却を受け付けた時刻が含まれるか否かである
、
物品管理機。
【請求項3】
前記時間の範囲は、前記使用時間帯の前記終了時刻よりも前に設定される、請求項
2に記載の物品管理機。
【請求項4】
前記時間の範囲は、ユーザによる設定が可能である、請求項
3に記載の物品管理機。
【請求項5】
予約対象の使用時間帯を管理する予約システムと連携し、当該予約対象に関連する物品が連結されている部材を管理する物品管理機において、
前記部材の返却に伴い前記使用時間帯が変更される第1の返却モードと、当該部材の返却に伴い当該使用時間帯が変更されない第2の返却モードを、所定の条件に応じて切り替えるモード切替部
を有し、
前記第2の返却モードのまま、前記部材に対応する前記使用時間帯の終了時刻が経過した場合、前記モード切替部は、当該第2の返却モードから前記第1の返却モードに切り替える
、物品管理機。
【請求項6】
予約対象の使用時間帯を管理する予約システムと連携し、当該予約対象に関連する物品が連結されている部材を管理する物品管理機において、
前記部材の返却に伴い前記使用時間帯が変更される第1の返却モードと、当該部材の返却に伴い当該使用時間帯が変更されない第2の返却モードを、所定の条件に応じて切り替えるモード切替部と、
前記部材の返却を受け付けた場合、前記第1の返却モードとしての返却か前記第2の返却モードとしての返却かを画面操作を通じて受け付け、受け付けた操作の内容を前記所定の条件として前記モード切替部に与える受付部と、
前記第1の返却モードである場合、前記部材の返却を検知すると、前記使用時間帯の終了時刻を当該部材の返却時刻へ変更するためのデータを前記予約システムに送信し、前記第2の返却モードの場合、当該部材の返却を検知しても、当該データを当該予約システムに送信しない制御部
と、
有する物品管理機。
【請求項7】
予約対象の使用時間帯を管理する予約システムと連携し、当該予約対象に関連する物品が連結されている部材を管理する物品管理機において、
前記物品の返却に伴い前記使用時間帯が変更される第1の返却モードと、当該物品の返却に伴い当該使用時間帯が変更されない第2の返却モードを、所定の条件に応じて切り替えるモード切替部と、
前記部材の返却を受け付けた場合、前記第1の返却モードとしての返却か前記第2の返却モードとしての返却かを画面操作を通じて受け付け、受け付けた操作の内容を前記所定の条件として前記モード切替部に与える受付部と、
前記第1の返却モードにおいて、前記物品が返却される場合、前記使用時間帯の終了時刻を前記部材の返却時刻へ変更するためのデータを前記予約システムに送信し、
前記第2の返却モードにおいて、当該物品が一時的に返却される場合、当該データを当該予約システムに送信しない制御部
と、
を有する物品管理機。
【請求項8】
予約対象の使用時間帯を管理する予約システムと連携し、当該予約対象に関連する物品が連結されている部材を管理する物品管理機において、
前記部材の返却に伴い返却時刻以降の予約がキャンセルされる第1の返却モードと、当該部材の返却に伴い返却時刻以降の予約がキャンセルされない第2の返却モードを、所定の条件に応じて切り替えるモード切替部と、
前記部材の返却を受け付けた場合、前記第1の返却モードとしての返却か前記第2の返却モードとしての返却かを画面操作を通じて受け付け、受け付けた操作の内容を前記所定の条件として前記モード切替部に与える受付部と、
を有する物品管理機。
【請求項9】
予約対象の使用時間帯を管理する予約管理部と、
前記予約対象に関連する物品が連結されている部材を管理する物品管理部と、
前記部材の返却に伴い前記使用時間帯が変更される第1の返却モードと、当該部材の返却に伴い当該使用時間帯が変更されない第2の返却モードを、所定の条件に応じて切り替えるモード切替部と
を有
し、
前記所定の条件は、返却される前記部材に対応する前記使用時間帯の終了時刻を基準に定まる時間の範囲に、当該部材の返却を受け付けた時刻が含まれるか否かである、
物品管理システム。
【請求項10】
予約対象の使用時間帯を管理する予約管理部と、
前記予約対象に関連する物品が連結されている部材を管理する物品管理部と、
前記部材の返却に伴い前記使用時間帯が変更される第1の返却モードと、当該部材の返却に伴い当該使用時間帯が変更されない第2の返却モードを、所定の条件に応じて切り替えるモード切替部と
を有
し、
前記第2の返却モードのまま、前記部材に対応する前記使用時間帯の終了時刻が経過した場合、前記モード切替部は、当該第2の返却モードから前記第1の返却モードに切り替える、
物品管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、物品管理機及び物品管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
鍵を管理する鍵管理機と予約の情報を管理する予約管理システムとをネットワーク経由で連携するシステムが実用化されている。例えば特許文献1には、返却予定時刻よりも前に鍵が返却された場合、鍵が返却された時刻から返却予定時刻までの予約を自動的にキャンセルし、返却された鍵に対する新たな予約を可能にする技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一方で、再度の使用を前提として、鍵を一時的に鍵管理機に返却したいという要望がある。例えば10時から17時まで部屋の使用を予約している場合に、紛失等を防ぐため、昼食等に出かける間だけ鍵を鍵管理機に返却したいことがある。
ところが、特許文献1に記載の技術では、一時的な外出のつもりで鍵を鍵管理機に返却したとしても、部屋の予約が自動的にキャンセルされてしまう。すなわち、予約者の意図とは異なるキャンセルが発生し、利用者の不満になりかねない。
【0005】
本発明は、予約システムと連携する物品管理機に対する物品の返却により、予約者の意図とは異なる使用時間帯の変更が発生しないようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載の発明は、予約対象の使用時間帯を管理する予約システムと連携し、当該予約対象に関連する物品が連結されている部材を管理する物品管理機において、前記部材の返却に伴い前記使用時間帯が変更される第1の返却モードと、当該部材の返却に伴い当該使用時間帯が変更されない第2の返却モードを、所定の条件に応じて切り替えるモード切替部と、前記部材の返却を受け付けた場合、前記第1の返却モードとしての返却か前記第2の返却モードとしての返却かを画面操作を通じて受け付け、受け付けた操作の内容を前記所定の条件として前記モード切替部に与える受付部と、を有する物品管理機である。
請求項2に記載の発明は、予約対象の使用時間帯を管理する予約システムと連携し、当該予約対象に関連する物品が連結されている部材を管理する物品管理機において、前記部材の返却に伴い前記使用時間帯が変更される第1の返却モードと、当該部材の返却に伴い当該使用時間帯が変更されない第2の返却モードを、所定の条件に応じて切り替えるモード切替部を有し、前記所定の条件は、返却される前記部材に対応する前記使用時間帯の終了時刻を基準に定まる時間の範囲に、当該部材の返却を受け付けた時刻が含まれるか否かである、物品管理機である。
請求項3に記載の発明は、前記時間の範囲は、前記使用時間帯の前記終了時刻よりも前に設定される、請求項2に記載の物品管理機である。
請求項4に記載の発明は、前記時間の範囲は、ユーザによる設定が可能である、請求項3に記載の物品管理機である。
請求項5に記載の発明は、予約対象の使用時間帯を管理する予約システムと連携し、当該予約対象に関連する物品が連結されている部材を管理する物品管理機において、前記部材の返却に伴い前記使用時間帯が変更される第1の返却モードと、当該部材の返却に伴い当該使用時間帯が変更されない第2の返却モードを、所定の条件に応じて切り替えるモード切替部を有し、前記第2の返却モードのまま、前記部材に対応する前記使用時間帯の終了時刻が経過した場合、前記モード切替部は、当該第2の返却モードから前記第1の返却モードに切り替える、物品管理機である。
請求項6に記載の発明は、予約対象の使用時間帯を管理する予約システムと連携し、当該予約対象に関連する物品が連結されている部材を管理する物品管理機において、前記部材の返却に伴い前記使用時間帯が変更される第1の返却モードと、当該部材の返却に伴い当該使用時間帯が変更されない第2の返却モードを、所定の条件に応じて切り替えるモード切替部と、前記部材の返却を受け付けた場合、前記第1の返却モードとしての返却か前記第2の返却モードとしての返却かを画面操作を通じて受け付け、受け付けた操作の内容を前記所定の条件として前記モード切替部に与える受付部と、前記第1の返却モードである場合、前記部材の返却を検知すると、前記使用時間帯の終了時刻を当該部材の返却時刻へ変更するためのデータを前記予約システムに送信し、前記第2の返却モードの場合、当該部材の返却を検知しても、当該データを当該予約システムに送信しない制御部と、有する物品管理機である。
請求項7に記載の発明は、予約対象の使用時間帯を管理する予約システムと連携し、当該予約対象に関連する物品が連結されている部材を管理する物品管理機において、前記物品の返却に伴い前記使用時間帯が変更される第1の返却モードと、当該物品の返却に伴い当該使用時間帯が変更されない第2の返却モードを、所定の条件に応じて切り替えるモード切替部と、前記部材の返却を受け付けた場合、前記第1の返却モードとしての返却か前記第2の返却モードとしての返却かを画面操作を通じて受け付け、受け付けた操作の内容を前記所定の条件として前記モード切替部に与える受付部と、前記第1の返却モードにおいて、前記物品が返却される場合、前記使用時間帯の終了時刻を前記部材の返却時刻へ変更するためのデータを前記予約システムに送信し、前記第2の返却モードにおいて、当該物品が一時的に返却される場合、当該データを当該予約システムに送信しない制御部と、を有する物品管理機である。
請求項8に記載の発明は、予約対象の使用時間帯を管理する予約システムと連携し、当該予約対象に関連する物品が連結されている部材を管理する物品管理機において、前記部材の返却に伴い返却時刻以降の予約がキャンセルされる第1の返却モードと、当該部材の返却に伴い返却時刻以降の予約がキャンセルされない第2の返却モードを、所定の条件に応じて切り替えるモード切替部と、前記部材の返却を受け付けた場合、前記第1の返却モードとしての返却か前記第2の返却モードとしての返却かを画面操作を通じて受け付け、受け付けた操作の内容を前記所定の条件として前記モード切替部に与える受付部と、を有する物品管理機である。
請求項9に記載の発明は、予約対象の使用時間帯を管理する予約管理部と、前記予約対象に関連する物品が連結されている部材を管理する物品管理部と、前記部材の返却に伴い前記使用時間帯が変更される第1の返却モードと、当該部材の返却に伴い当該使用時間帯が変更されない第2の返却モードを、所定の条件に応じて切り替えるモード切替部とを有し、前記所定の条件は、返却される前記部材に対応する前記使用時間帯の終了時刻を基準に定まる時間の範囲に、当該部材の返却を受け付けた時刻が含まれるか否かである、物品管理システムである。
請求項10に記載の発明は、予約対象の使用時間帯を管理する予約管理部と、前記予約対象に関連する物品が連結されている部材を管理する物品管理部と、前記部材の返却に伴い前記使用時間帯が変更される第1の返却モードと、当該部材の返却に伴い当該使用時間帯が変更されない第2の返却モードを、所定の条件に応じて切り替えるモード切替部とを有し、前記第2の返却モードのまま、前記部材に対応する前記使用時間帯の終了時刻が経過した場合、前記モード切替部は、当該第2の返却モードから前記第1の返却モードに切り替える、物品管理システムである。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、予約システムと連携する物品管理機に対する物品の返却により、予約者の意図とは異なる使用時間帯の変更が発生しないようにできる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】実施の形態1で使用する鍵管理システムの構成例を説明する図である。
【
図2】予約システムの制御系の構成例を説明する図である。
【
図3】予約データのデータ構成の一例を示す図である。
【
図4】予約データに対応する予約テーブルの表示例を示す図である。
【
図5】鍵管理装置の外観構成の一例を説明する図である。
【
図6】筐体の左側面側の上部に設けられるUSBポートを説明する図である。
【
図7】ホルダ収容領域とホルダ収容部の構成例を説明する図である。
【
図8】本実施の形態で使用するキーホルダの構成例を説明する図である。(A)はキーホルダを斜め前方側から見た外観例であり、(B)はキーホルダを斜め奥側から見た外観例である。
【
図9】キーホルダを構成する2つの部材を説明する図である。(A)は2つの部材が一体化した状態を示し、(B)は2つの部材の一体化が解除された状態を示す。
【
図10】キーホルダに対する物品の連結例を説明する図である。(A)は1本の鍵をキーホルダに連結した例を示し、(B)は1個のUSBメモリをキーホルダに連結した例を示す。
【
図11】鍵管理装置の制御系の構成例を説明する図である。
【
図12】キーホルダの返却時に操作表示部に表示される画面一例を示す図である。
【
図13】予約に対応する使用時間帯を規定する終了時刻を基準に定められる終了時刻変更期間の設定例を説明する図である。
【
図14】返却モード切替部による返却モードの切り替え処理の一例を説明するフローチャートである。
【
図15】キーホルダの取り外しや返却に際して物品管理部が実行する処理の一例を説明するフローチャートである。
【
図16】鍵管理システムの他の構成例を説明する図である。
【
図17】実施の形態6で使用するネットワークシステムの概略構成を説明する図である。
【
図18】ネットワークシステムを構成する端末間でやり取りされる情報を説明する図である。
【
図19】実施の形態7で使用する鍵管理システムの概略構成を説明する図である。
【
図20】鍵管理システムを構成する端末間でやり取りされる情報を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付図面を参照して、実施の形態について詳細に説明する。
<実施の形態1>
<システムの構成>
図1は、実施の形態1で使用する鍵管理システム1の構成例を説明する図である。
本実施の形態における鍵管理システム1は、会議室に対する予約を管理する予約システム100と、会議室への入室等に使用する鍵その他の物品が連結されたキーホルダの取り付けと取り外しを管理する鍵管理装置200と、会議室の利用者が使用する端末装置300と、これらの端末を相互に接続するネットワーク400とで構成される。
【0010】
予約システム100は、予約データを管理するシステムである。本実施の形態の場合、会議室が予約の対象である。
予約システム100は、会議室を使用する時間帯(以下「使用時間帯」という)が他の予約と重ならないように、個々の予約を管理する。
予約システム100は、予約の受け付けだけでなく、予約の変更や予約の削除等も管理する。
予約システム100は、ネットワーク400を通じて接続された端末装置300の表示部に、会議室の予約に用いる画面や予約の状況を示す画面を表示する機能を備えている。
【0011】
鍵管理装置200は、重要物として管理される物品が連結されたキーホルダを管理する装置である。本実施の形態における鍵管理装置200は、専ら会議室の鍵を管理の対象とするが、管理の対象は会議室の鍵に限らない。例えば金庫の鍵、車両の鍵、電子データを記憶するUSB(=Universal Serial Bus)メモリも、管理の対象である物品に含まれる。本実施の形態の場合、鍵管理装置200で管理するキーホルダに連結可能な物品は、いずれも重要物とする。
この意味で、鍵管理装置200は、物品管理機の一例である。また、鍵管理装置200を構成要素に含む鍵管理システム1は、物品管理システムの一例である。
なお、本実施の形態における鍵管理装置200は、予約システム100と通信が可能である。鍵管理装置200は、予約に関係するユーザの情報を予約システム100から取得する機能、予約された使用時間帯の終了時刻の繰り上げを予約システム100に指示する機能その他を有している。
【0012】
本実施の形態における端末装置300は、予約システム100との通信が許可されたユーザが操作する端末である。ここでの端末装置300は、会議室を予約したユーザの端末装置300に限らず、予約された会議室を使用する複数人のユーザの端末装置300も含まれる。
端末装置300は、デスクトップ型のコンピュータでもよいし、ノート型のコンピュータでもよいし、タブレット型の端末やスマートフォンでもよい。
本実施の形態におけるネットワーク400は、LAN(=Local Area Network)を想定する。もっとも、通信の秘匿性が担保されれば、ネットワーク400はインターネットやクラウドネットワークでもよい。また、ネットワーク400は、有線ネットワークか無線ネットワークかを問わない。
図1には、予約システム100、鍵管理装置200、端末装置300をそれぞれ1台ずつ表しているが、これらの端末はいずれも複数台でもよい。
【0013】
<予約システムの構成>
図2は、予約システム100の制御系の構成例を説明する図である。
予約システム100は、いわゆるコンピュータとして構成される。予約システム100は、各部の動作を制御する制御部101と、記憶部102と、通信部103を有している。なお、予約システム100は、不図示の入力装置や表示装置等を含んでもよい。
制御部101は、不図示のCPU(=Central Processing Unit)、ROM(=Read Only Memory)、RAM(=Random Access Memory)等で構成される。ROMには、BIOS(=Basic Input Output System)等のデータが記憶されている。また、RAMは、プログラムの作業エリアとして使用される。
【0014】
本実施の形態における制御部101は、予約受付部101A及び予約管理部101Bとして機能する。予約受付部101A及び予約管理部101Bは、プログラムの実行を通じて実現される機能の一部である。
予約受付部101Aは、新規の予約の受け付けに用いられる。新規の予約に関するデータは、予約データ102Aとして記憶される。
予約管理部101Bは、端末装置300からの指示による予約の追加、変更、削除の他、鍵管理装置200との連携による予約の終了時刻の変更等を実行する。
通信部103は、ネットワーク400との通信に用いるデバイスである。
【0015】
図3は、予約データ102Aのデータ構成の一例を示す図である。
図3に示す予約データ102Aは、予約の番号、会議室の番号、使用日、開始時刻、終了時刻、予約者等で構成される。
例えば予約の番号「Y10101」の場合、会議室の番号には「101」、使用日には「3/20」、開始時刻には「10:00」、終了時刻には「17:00」、予約者にはAさん、Bさん、Cさん、Dさんの4名が登録されている。予約者の欄には、ユーザの氏名や所属の他、これらの情報に紐付けられる社員番号等の識別子が登録されてもよい。
この他、予約データ102Aには、会議室が所在する位置や建物内の階数等を特定する情報も含まれてもよい。
図3のうち、予約の番号が「Y10101」と「Y10201」と「Y10203」に対応する会議室は、複数人のユーザにより使用される。すなわち、グループでの使用の場合である。このため、グループのメンバーである複数人のユーザの情報が、予約者として登録されている。
【0016】
図4は、予約データ102Aに対応する予約テーブル301の表示例を示す図である。予約テーブル301は、端末装置300(
図1参照)の表示部に表示される。
なお、端末装置300の画面サイズによっては、予約テーブル301の一部だけが表示部に表示される。なお、
図4に示す予約テーブル301は、
図3に示す予約データ102Aに対応する。すなわち、3月20日の予約の情報を表している。
図4に示す予約テーブル301は、5つの会議室に対する予約の状況が帯グラフとして表されている。
図4に示す予約テーブル301は、08:00から18:00までの時間帯の状況が表されている。表示する時間帯の範囲はユーザにより指定が可能である。
本実施の形態では、個々の予約を規定する開始時刻から終了時刻までの時間の範囲を「使用時間帯」という。
【0017】
<鍵管理装置の構成>
図5は、鍵管理装置200の外観構成の一例を説明する図である。
図5に示す鍵管理装置200は、略直方体形状の筐体11を有し、その前面には開閉可能な前面扉12が設けられている。
図5に示す前面扉12は、開かれた状態である。前面扉12が開かれた状態の場合、ユーザは、筐体11に収容されているキーホルダ30にアクセスすることができる。換言すると、ユーザは、筐体11の内部からキーホルダ30を取り外したり、筐体11の内側にキーホルダ30を返却したりできる。
【0018】
前面扉12には、前面扉12を施錠する不図示の扉施錠部13(
図11参照)が設けられている。
前面扉12が閉じられた状態で施錠されている場合、ユーザは、前面扉12を開くことができない。当然、ユーザは、筐体11に収容されているキーホルダ30を取り外すことができない。
一方、前面扉12の施錠が解錠された場合、ユーザは、前面扉12を開き、筐体11に収容されているキーホルダ30を取り外すことができる。
【0019】
図5に示す筐体11の上面には、取っ手14が設けられている。
図5に示す取っ手14は、概略U字形状であり、筐体11に対して回転可能に取り付けられている。
図5に示す取っ手14は、収納状態であり、筐体11の上面に沿うように倒れた状態にある。一方、鍵管理装置200を持ち運ぶ場合、取っ手14は、筐体11の上面に対して概略垂直に引き起こされる。取っ手14が引き起こされた状態を、立位状態という。立位状態の取っ手14をユーザが掴んで持ち上げることで、鍵管理装置200の持ち運びが可能になる。
なお、取っ手14は、筐体11の上面に対して垂直方向に出し入れ可能でもよい。この場合、収納状態の取っ手14は、ユーザが掴む部分を除き、筐体11の内部に収納される。一方、使用状態の場合、取っ手14は、筐体11から上方に引き出される。
【0020】
筐体11の内部には、不図示の電源(バッテリー)が内蔵されている。また、筐体11には、不図示の電源スイッチが設けられている。電源スイッチがオン状態の場合、鍵管理装置200を構成する各部に電力が供給され、動作が可能になる。このように、本実施の形態における鍵管理装置200は、外部電源からの電力の供給を受けなくても動作が可能である。もっとも、据え置き状態で使用される鍵管理装置200の場合には、外部電源から電力の供給を受けてもよい。
【0021】
筐体11の前面側の上部には、例えばタッチパネル等で構成される操作表示部15と、ユーザの認証に使用する認証部16とが設けられている。
図5の場合、操作表示部15と認証部16は、板状の基板の左右に並べて配置されている。本実施の形態における板状の基板は、筐体11に対して回転可能に取り付けられている。
図5の場合、板状の基板が筐体11の上面に対して概略垂直となるように起こされている。なお、操作表示部15と認証部16が取り付けられる部位は一例であり、それぞれが異なる部材や位置に取り付けられていてもよい。
【0022】
操作表示部15には、操作画面や物品の保管の状況を示す画面等が表示される他、ユーザからの操作の受付にも使用される。ユーザは、操作表示部15に対するタッチ操作を通じ、不図示の制御部40(
図11参照)に対する様々な指示を与える。
認証部16は、鍵管理装置10を使用するユーザが所持するIC(=Integrated Circuit)カードから、ユーザを識別する情報を読み取るICカードリーダ16Aを有している。ICカードは、スマートカードとも呼ばれる。もっとも、認証部16による情報の読み取り対象となるデバイスは、ICカードに限らず、スマートフォンやウェアラブルコンピュータその他の情報端末でもよい。
本実施の形態における認証部16は、ユーザID(=IDentification)その他のユーザを識別する情報を読み取り、制御部40に送信する。また、認証部16は、ICカードを所持するユーザの権限の確認に必要な情報の読み取りにも使用される。もっとも、ユーザの認証や権限の確認に関する情報は共通でよい。
【0023】
本実施の形態におけるユーザIDには、例えばユーザの氏名、社員番号、所属する部署その他の情報が含まれる。
認証の結果は、前面扉12の解錠や施錠に用いられる他、キーホルダ30の取り外し時や返却時にも使用される。
認証が成功したユーザに限り、前面扉12の解錠や施錠が許可される。また、キーホルダ30へのアクセスは、確認された権限の範囲で許される。権限の情報を活用すれば、例えばあるユーザには全てのキーホルダ30へのアクセスを許可する一方、あるユーザには特定のキーホルダ30へのアクセスしか許可しないという運用が可能になる。
【0024】
本実施の形態における認証部16は、ICカードリーダ16Aを使用してユーザを識別する情報を取得するが、指や掌等の静脈に関する情報を取得する静脈認証ユニットを使用することも可能である。静脈認証ユニットは、遠赤外線光を出力するLED(=Light Emitting Diode)と、対象部位を透過した又は対象部位で反射した遠赤外線光を撮像するカメラとで構成される。静脈認証ユニットを用いる場合、制御部40(
図11参照)は、ユーザ毎に登録されている静脈のパターンを使用してユーザを認証する。
また、筐体11の前面側の上部には、キーホルダ30に設けられているロック機構のロック状態の解除に用いられるロック解除部17が備えられている。本実施の形態の場合、キーホルダ30に設けられているロック機構のロック状態は、ロック解除部17でのみ解除可能である。ロック状態の解除により、キーホルダ30に連結されているリング31の取り外しやリング31に対する不図示の物品の取り付けや取り外しが可能になる。
【0025】
ロック解除部17には、ロック状態が解除されるキーホルダ30を収容するための収容穴17Aが設けられている。収容穴17Aの奥部には、不図示のアンテナが設けられている。このアンテナは、収容穴17Aにキーホルダ30が収容された状態において、キーホルダ30を物理的に識別する情報をキーホルダ30から読み取るために使用される。
アンテナで読み取られた情報は、制御部40のシリアル番号読取部40C(
図11参照)に送信される。本実施の形態の場合、キーホルダ30とアンテナとの通信は、近距離通信の規格に準拠する。もっとも、キーホルダ30を物理的に識別する情報の読み取りには、光通信やカメラによる画像の読み取りを用いることも可能である。
【0026】
この他、筐体11の左側面の上部には、USBポート18が設けられている。
図6は、筐体11の左側面側の上部に設けられるUSBポート18を説明する図である。
USBポート18には、USBインタフェース回路部18Aが設けられている。USBインタフェース回路部18Aは、USBメモリに対するデータの読み書きに用いられる。
また、筐体11の内部には、複数のキーホルダ30を収容するためのホルダ収容領域19が設けられている。ホルダ収容領域19には、キーホルダ30を収容するホルダ収容部20が複数設けられている。ホルダ収容部20は、奥行方向(Y軸方向)に延長する筒型の収容穴20A(
図7参照)で構成される。
ここでのキーホルダ30は、管理の対象である物品が連結される部材の一例であり、ホルダ収容部20は、管理の対象である物品が連結される部材が着脱される収容部の一例である。
【0027】
図5に示す鍵管理装置200の場合、ホルダ収容領域19は、その高さ方向(Z軸方向)について3段に区分され、段毎に10個のホルダ収容部20が配置されている。
図5に示すように、各段における10個のホルダ収容部20は、幅方向(X軸方向)に配列される。結果的に、
図5に示すホルダ収容領域19には、30個のホルダ収容部20が設けられている。
本実施の形態の場合、ホルダ収容部20に装着されるキーホルダ30の外部形状は全て同じである。このため、キーホルダ30が装着される側のホルダ収容部20の形状も全て同じである。従って、キーホルダ30は、いずれのホルダ収容部20にも装着することが可能である。
【0028】
30個のホルダ収容部20には、識別用の番号が付されている。
図5の場合、識別用の番号は不図示である。
本実施の形態の場合、最上段に位置するホルダ収容部20には、左端から右方向に順番に「1」~「10」の番号が付されている。また、中段に位置するホルダ収容部20には、左端から右方向に順番に「11」~「20」の番号が付されている。そして、最下段に位置するホルダ収容部20には、左端から右方向に順番に「21」~「30」の番号が付されている。
なお、ホルダ収容部20を構成する収容穴20A(
図7参照)の外周には、導光体21が取り付けられている。導光体21の内部又は一端には、例えばLEDが取り付けられている。光の色が異なる複数のLEDが導光体21に取り付けられている場合、LEDが発する光の色が、収容穴20Aの外周から出力される。LEDの点灯や発光する色を制御することにより、キーホルダ30を着脱する位置等をユーザに知らせることもできる。
【0029】
図7は、ホルダ収容領域19とホルダ収容部20の構成例を説明する図である。
図7に示す構造は、ある段に対応するホルダ収容領域19の一部分を表している。
ホルダ収容領域19は、ホルダ収容プレート19Aで形成されている。ホルダ収容プレート19Aには、10個のホルダ収容部20に対応する10個の開口19Bが設けられている。
図7では、10個のホルダ収容部20のうちの5個のみが描かれている。キーホルダ30は、開口19Bを通過してホルダ収容部20に着脱される。
図7には示していないが、ホルダ収容プレート19Aのうち開口19Bの上側には、開口19Bに対応するホルダ収容部20を識別する番号が記載されている。
【0030】
前述した導光体21は、
図7に示すように、ホルダ収容プレート19Aに設けられた開口19Bの裏面側から取り付けられる。この際、導光体21は、その光がユーザにより目視できるように、ホルダ収容プレート19Aに取り付けられる。
収容穴20Aには、ホルダ収容プレート19Aの開口19Bに挿入されるキーホルダ30の先端側が収容される。本実施の形態の場合、キーホルダ30の先端側の約半分が収容穴20Aの内部に挿入される。
ホルダ収容部20の内部には、不図示のロック機構が設けられている。不図示のロック機構は、電動式であり、制御部40からの電気信号により、施錠と解除が制御される。
不図示のロック機構により、権限を有しないユーザが、収容穴20Aからキーホルダ30を抜き取ることができないようになっている。なお、
図7に示すキーホルダ30の側面には、収容穴20Aにキーホルダ30が挿入されたときに、収容穴20Aの内部に設けられている可撓性のラッチに当たる突起部30Cが設けられている。
【0031】
図8は、本実施の形態で使用するキーホルダ30の構成例を説明する図である。(A)はキーホルダ30を斜め前方側から見た外観例であり、(B)はキーホルダ30を斜め奥側から見た外観例である。ここでの前方側とは、キーホルダ30が鍵管理装置200に装着された状態でユーザから見える側をいう。奥側とは、キーホルダ30のうち鍵管理装置200の収容穴20A(
図7参照)に装着される側をいう。ここでの奥側は、
図7の説明における先端側と同じである。
なお、本実施の形態では、キーホルダ30のうち鍵管理装置200に装着される側の面を背面ともいう。
【0032】
図9は、キーホルダ30を構成する2つの部材を説明する図である。(A)は2つの部材が一体化した状態を示し、(B)は2つの部材の一体化が解除された状態を示す。
ここでの2つの部材は、本体部材30Aと引出部材30Bである。本実施の形態の場合、引出部材30Bは、本体部材30Aの長辺方向に対して引き出し可能に本体部材30Aに取り付けられている。
換言すると、本体部材30Aは、ホルダ収容部20の収容穴20Aに着脱される部材であり、引出部材30Bは、管理の対象である物品を保持する部材である。
【0033】
本体部材30Aの内側には不図示のロック機構が設けられている。ロック機構は、本体部材30Aに押し込まれた引出部材30Bを機械的にロックする。本体部材30Aと引出部材30Bのロック状態の解除は、ロック解除部17(
図5参照)でのみ可能である。
本実施の形態の場合、引出部材30Bを本体部材30Aに押し込むと、自動的にロック状態となり、2つの部材が一体化される。
なお、本体部材30Aと引出部材30Bには、2つの部材が一体化されると、リング31の取り付けに用いるリング取付穴30Dが形成される。本体部材30Aと引出部材30Bがロック状態の場合、リング31は、リング取付穴30Dから取り外すことができない。換言すると、リング31は、キーホルダ30から取り外すことはできない。なお、リング31は、リング取付穴30Dに対して回転可能に支持される。
一方、引出部材30Bが本体部材30Aから引き出された状態の場合、本体部材30Aと引出部材30Bの間に形成される経路を通じ、リング31をリング取付穴30Dから取り外すことができる。換言すると、リング31は、キーホルダ30から取り外すことができる。
【0034】
図10は、キーホルダ30に対する物品の連結例を説明する図である。(A)は1本の鍵32をキーホルダ30に連結した例を示し、(B)は1個のUSBメモリ33をキーホルダ30に連結した例を示す。
もっとも、本実施の形態におけるキーホルダ30で管理する物品の数は任意である。例えば複数本の鍵32や複数個のUSBメモリ33をキーホルダ30で管理することも可能である。また、1つのキーホルダ30で種類が異なる物品を管理することも可能である。例えば1つのキーホルダ30で、1本の鍵32と1個のUSBメモリ33を管理することも可能である。
なお、
図10では、管理の対象とする物品の一例として鍵32とUSBメモリ33を示しているが、リング31に取り付けることができれば管理の対象とする物品は任意である。例えばICカードや磁気カードを管理の対象としてもよい。
【0035】
図10に示すように、ホルダ収容部20に着脱される本体部材30A(
図9参照)と鍵32等を保持する引出部材30B(
図9参照)とが一体化された状態のキーホルダ30に鍵32等が保持されている状態を、本実施の形態では、鍵32等の管理の対象である物品がキーホルダ30に直接的に連結されている状態という。
なお、ホルダ収容部20に着脱される部材と、鍵32等を保持する部材とが一体化されない状態で使用される場合、鍵32等は、他の部材を介してとホルダ収容部20に着脱される部材に連結されるという。本明細書では、この状態を、鍵32等が間接的に連結されている状態という。
このように、本実施の形態では、「連結」との表現を、管理の対象である物品が直接的に連結される場合だけでなく、間接的に連結される場合も含める意味で使用する。
【0036】
この他、キーホルダ30を構成する本体部材30A(
図9参照)の背面にはICタグ30E(
図8参照)が取り付けられている。
ICタグ30Eは、ホルダ収容部20(
図7参照)の収容穴20A(
図7参照)に装着された状態で、収容穴20Aの奥部に設けられているリーダライタ20B(
図11参照)と対面する位置に設けられている。ICタグ30Eとリーダライタ20Bとかわずかな隙間を挟んで対面することで通信が可能となる。
【0037】
ICタグ30Eの不図示の記憶部に記憶されている情報は、リーダライタ20Bにより読み出される。例えば不図示の記憶部には、キーホルダ30を物理的に識別する情報であるシリアル番号(以下「SN」ともいう)が記憶されている。
また、ICタグ30Eの不図示の記憶部には、リーダライタ20Bを通じ、情報の書き込みが可能である。例えばキーホルダ30に連結されている物品の種類や物品を識別する情報を書き込むことが可能である。
なお、ICタグ30Eとリーダライタ20Bとの通信の成立は、キーホルダ30が装着されているホルダ収容部20の位置の検知にも用いられる。
【0038】
図11は、鍵管理装置200の制御系の構成例を説明する図である。
鍵管理装置200には、各部の動作を制御する制御部40が設けられている。制御部40は、いわゆるコンピュータであり、CPU、ROM、RAM等で構成される。ROMには、BIOS等のデータが記憶されている。また、RAMは、ROM等から読み出されたプログラムの作業エリアとして使用される。CPUによるプログラムの実行により、以下に説明する機能が実現される。
【0039】
制御部40には、扉施錠部13と、操作表示部15と、認証部16と、ロック解除部17と、USBインタフェース回路部18Aと、ホルダ収容部20に内蔵されるリーダライタ20Bと、記憶部22と、通信部23とが接続されている。
制御部40は、これらの各部との通信を通じ、必要な情報の読み出しや動作の制御を実行する。例えば制御部40は、扉施錠部13との通信を通じ、前面扉12の施錠と解錠を制御する。扉施錠部13による施錠と解錠は、前面扉12が閉じられた状態で実行される。前述したように、扉施錠部13により前面扉12が施錠されていると、筐体11(
図5参照)に収容されているキーホルダ30を取り外すことはできない。一方、扉施錠部13が解錠されると、前面扉12を開いて筐体11の内側からキーホルダ30を取り外すことができる。
【0040】
操作表示部15は、ユーザが入力する指示や情報の受け付け、ユーザに対する情報の提示等に用いられる。
例えば操作表示部15は、キーホルダ30の登録、取り外しや返却を希望するキーホルダ30に対応するホルダ収容部20の番号等の入力に用いられる。また例えば操作表示部15は、認証されたユーザによるアクセスが可能なホルダ収容部20の位置や管理の対象である物品に関する情報等の表示に用いられる。
【0041】
認証部16は、ユーザを識別する情報等の読み取りに使用される。読み取られた情報や認証の結果は、認証部16から制御部40に送信される。制御部40は、受け付けた情報を使用して、個人の認証の結果や権限の有無を確認する。例えば権限が確認された場合、制御部40は、扉施錠部13に解錠を指示する。また例えばユーザが認証された場合、制御部40は、認証された個人による操作が可能なホルダ収容部20の位置を操作表示部15等に示す。
ロック解除部17は、ホルダ収容部20に装着されているキーホルダ30のICタグ30Eが対面する位置に、ICタグ30Eの情報を読み取るアンテナを有している。キーホルダ30のICタグ30Eには、キーホルダ30を物理的に識別する情報が記憶されている。アンテナで読み取られた情報は、制御部40に送信される。
【0042】
USBインタフェース回路部18Aは、USBポート18(
図6参照)に設けられている。USBインタフェース回路部18Aは、USBポート18に装着されたUSBメモリ33(
図10参照)に対する情報の書き込み及び読み出しを実行する。USBメモリ33との間で読み書きする情報は、制御部40との間でやり取りされる。本実施の形態の場合、USBインタフェース回路部18Aは、USBメモリ33のデータの消去やウイルスチェックの実行に用いられる。
ホルダ収容部20には、リーダライタ20Bが設けられている。リーダライタ20Bは、ホルダ収容部20に装着されたキーホルダ30のICタグ30Eに対する情報の読み書きに使用される。例えばリーダライタ20Bは、キーホルダ30を識別する情報の読み取りに用いられる。キーホルダ30のICタグ30Eには、キーホルダ30に装着されている鍵32(
図6参照)やUSBメモリ33を物理的に識別する情報を書き込むことも可能である。
【0043】
記憶部22は、鍵管理装置10の設定に関する情報、鍵管理装置10を使用可能なユーザを識別する情報、ホルダ収容部20に対するキーホルダ30の収容の状況等の記憶に用いられる。また、記憶部22には、鍵管理装置10を使用可能なユーザと、各ユーザに対して取り扱いが許可されているキーホルダ30が収容されるホルダ収容部20との関係が記憶されている。
更に、本実施の形態における記憶部22には、各キーホルダ30に連結されている物品に関する情報が、キーホルダ30を物理的に識別する情報とホルダ収容部20を物理的に識別する情報の両方に関連付けて記憶されている。
【0044】
なお、キーホルダ30に連結されている物品に関する情報は、キーホルダ30を物理的に識別する情報とホルダ収容部20を物理的に識別する情報のいずれか一方にだけ関連付けて記憶してもよい。
本実施の形態の場合、物品に関する情報には、キーホルダ30に連結されている物品の種類に関する情報が含まれる。物品の種類に関する情報には、物品の名称、物品の種類の管理に用いられる記号、数字その他の情報が含まれる。
本実施の形態の場合、物品の名称として「鍵」と「USBメモリ」を用いる。なお、物品の種類を記号で管理する場合、鍵32を例えば「A」で表し、USBメモリ33を例えば「B」で表す。また、物品の種類を数字で管理する場合、鍵32を例えば「001」で表し、USBメモリ33を例えば「002」で表す。
【0045】
物品が鍵32の場合、物品に関する情報として、キーホルダ30に連結されている鍵32の本数、鍵32が使用される場所(例えば会議室や車両)、鍵32により解錠される会議室の番号、収納棚や金庫の識別番号等が記憶部22に記憶される。
鍵32を物理的に識別する情報が記憶されたICタグ等が鍵32に付着されている場合、ICタグ等から読み取られた識別用の情報が記憶部22に記憶される。
物品がUSBメモリ33の場合、物品に関する情報として、キーホルダ30に連結されているUSBメモリ33の本数、USBメモリ33を物理的に識別する情報等が記憶部22に記憶される。
通信部23は、ネットワーク400との通信に用いるデバイスである。
【0046】
本実施の形態における制御部40は、プログラムの実行を通じて実現される複数の機能部を有している。
図11では、機能部の代表例として、操作受付部40A、物品管理部40B、シリアル番号(SN)読取部40C、ウイルスチェック実行部40D、データ消去部40E、返却モード切替部40F、使用時間帯変更部40Gを表している。
操作受付部40Aは、例えばキーホルダ30に連結される物品に関する情報の登録、返却モードの指示に関するユーザの操作の受付に用いられる。
キーホルダ30に連結される物品に関する情報には、管理の対象である物品の種類に関する情報も含まれる。
操作受付部40Aは、操作表示部15を通じて入力された、キーホルダ30が装着されるホルダ収容部20の番号、キーホルダ30に連結される物品の種類等の情報を、ホルダ収容部20を物理的に識別するシリアル番号やキーホルダ30を物理的に識別するシリアル番号に対応付けて記憶部22に記憶する。
【0047】
操作受付部40Aは、予約の使用時間帯が終了する前におけるキーホルダ30の返却が、本返却を意図したものか一時的な返却を意図したものかの受付にも使用される。
本実施の形態の場合、本返却とは、会議室の鍵32が連結されているキーホルダ30の返却が一時的な返却ではなく、鍵32の返却後は鍵32の返却者が同じ鍵を使用しないことを意味する。換言すると、本返却は、キーホルダ30の返却が、返却時刻以降の予約のキャンセルを意味する。本返却の場合、対応する予約の終了時刻は、キーホルダ30の返却を受け付けた現在時刻に変更される。因みに、現在時刻とは、操作表示部15に対するユーザの処理を受け付けた時刻、又は、収容穴20Aへのキーホルダ30の装着が検知された時刻である。
一時的な返却とは、予約の対象である会議室の鍵32を返却後も再度使用する予定がある返却を意味する。換言すると、一時的な返却とは、キーホルダ30を返却しても、対応する予約の終了時刻が変更されない返却をいう。
操作受付部40Aに対する返却の指示の受付は、鍵管理装置200からの問い合わせがあった場合、又は、ユーザが操作表示部15上で指示した場合に可能になる。操作受付部40Aは、受付部の一例である。
【0048】
物品管理部40Bは、キーホルダ30に連結されている物品に関する情報を、特定のホルダ収容部20及び特定のキーホルダ30の一方又は両方に対応付けて管理する。
キーホルダ30にUSBメモリ33(
図10参照)が連結される場合、物品管理部40Bは、USBメモリ33を物理的に識別するシリアル番号を、ホルダ収容部20を物理的に識別するシリアル番号やキーホルダ30を物理的に識別するシリアル番号に対応付けて管理する。
本実施の形態における物品管理部40Bは、ユーザによるキーホルダ30の取り外しや返却の可否も管理する。
例えば予約について登録されているユーザが複数人であり、返却モードが終了時刻不変モードの場合、物品管理部40Bは、予約について登録されているユーザであれば、取り外し時のユーザとは違っても、キーホルダ30の返却を許容する。この機能があることで、予約について登録されている複数人のユーザの誰もが、キーホルダ30を返却できる。
【0049】
また、例えば予約について登録されているユーザが複数人であり、返却モードが終了時刻不変モードの場合、物品管理部40Bは、予約について登録されているユーザであれば、返却時のユーザとは違っても、キーホルダ30の取り外しを許可する。この機能があることで、例えば複数人のユーザが昼食休憩のため外出した場合に、先に帰ってきたユーザが会議室の鍵が連結されているキーホルダ30を自由に取り外すことができる。
因みに、キーホルダ30の取り外しについてのセキュリティを高めたい場合には、キーホルダ30の最初の取り外し時に設定しておいたコードの入力を、一時的に返却されているキーホルダ30を取り出そうとしているユーザに求めてもよい。
この場合、予約について登録されているユーザであり、かつ、正しいコードを入力できたユーザだけが、キーホルダ30の取り外しを許可される。もっとも、キーホルダ30の取り外しが許可されるユーザは、会議室を使用するグループのメンバーの一員として登録されているユーザに限る必要はない。例えば午後から会議に急きょ参加することになったユーザでも、正しいコードを入力できるのであれば、キーホルダ30の取り外しを許可してもよい。この場合のユーザは、メンバーの一員として予約システム100に事前に登録されていないが、キーホルダ30の取り外しが許可されるユーザの一例である。
【0050】
なお、物品管理部40Bは、キーホルダ30を返却するユーザの情報を、認証部16から取得する。また、物品管理部40Bは、キーホルダ30に対応する予約について登録されているユーザの情報を、予約システム100から取得する。
本実施の形態における物品管理部40Bは、ユーザの認証後、該当するユーザが取り外すことが可能なキーホルダ30に対応する位置の導光体21を点灯させる。この際、一時的に返却されているキーホルダ30の位置を示す発光の色と、他の使用可能なキーホルダ30の位置を示す発光の色とを異ならせるように制御する。
発光色が異なることで、認証されたユーザの使用が可能なキーホルダ30の数が複数の場合でも、一時的に返却されているキーホルダ30の位置を容易に見つけることができる。特にキーホルダ30を取り出すユーザが、一時的にキーホルダ30を返却したユーザと異なる場合でも、取り外しの対象であるキーホルダ30が取り付けられている位置の確認が容易になる。
ここでの物品管理部40Bは制御部の一例である。
【0051】
シリアル番号読取部40Cは、キーホルダ30やUSBメモリ33から読み取ったシリアル番号(すなわちSN)を記憶部22に登録する機能を実現する。なお、キーホルダ30のICタグ30Eに記憶されているシリアル番号の読み出しには、ロック解除部17に設けられている不図示のアンテナやホルダ収容部20に設けられているリーダライタ20Bが用いられる。なお、30個のホルダ収容部20には、「1」~「30」までの番号が予め付されている。
【0052】
ウイルスチェック実行部40Dは、キーホルダ30にUSBメモリ33が連結されている場合に、キーホルダ30の登録時、ホルダ収容部20からのキーホルダ30の取り外し時、ホルダ収容部20へのキーホルダ30の返却時に、USBメモリ33に記憶されているデータのウイルスチェックを実行する機能である。ウイルスチェックの対象となるデータは、USBインタフェース回路部18Aを通じ、ウイルスチェック実行部40Dに読み出される。本実施の形態の場合、キーホルダ30の返却が一時的な返却の場合、ウイルスチェックの実行はキャンセルされる。もっとも、一時的な返却でも、ウイルスチェックを実行する設定としてもよい。
【0053】
データ消去部40Eは、キーホルダ30にUSBメモリ33が連結されている場合に、キーホルダ30の登録時、ホルダ収容部20からのキーホルダ30の取り外し時、ホルダ収容部20へのキーホルダ30の返却時に、USBメモリ33に記憶されているデータの消去を実行する機能である。本実施の形態では、USBメモリ33に記憶されているデータの全てを消去する処理を初期化という。本実施の形態の場合、キーホルダの返却が一時的な返却の場合、データの消去はキャンセルされる。USBメモリ33に記憶されているデータの再度の利用が想定されるためである。もっとも、一時的な返却でも、データ消去を実行する設定としてもよい。
【0054】
返却モード切替部40Fは、キーホルダ30の返却モードの切り替えを実行する機能である。本実施の形態の場合、返却モードは、終了時刻変更モードと終了時刻不変モードの2つである。
終了時刻変更モードの場合、キーホルダ30の返却が、予約システム100が管理する終了時刻の繰り上げの指示とみなされる。換言すると、終了時刻変更モードの場合、キーホルダ30の返却は本返却とみなされる。結果として、対応する予約の使用時間帯が変更される。終了時刻変更モードは、第1の返却モードの一例である。
終了時刻不変モードの場合、キーホルダ30の返却があっても、予約システム100が管理する終了時刻は変更されない。換言すると、終了時刻不変モードの場合、キーホルダ30の返却は一時的な返却とみなさる。結果として、対応する予約の使用時間帯は変更されない。終了時刻不変モードは、第2の返却モードの一例である。
【0055】
返却モード切替部40Fは、予約システム100との連携により、返却された又は返却されるキーホルダ30に対応する予約の使用時間帯の情報を取得する。返却された又は返却されるキーホルダ30に対応する予約の使用時間帯の情報は、キーホルダ30の返却に伴って取得されてもよいが、返却とは無関係に取得されてもよい。
返却モード切替部40Fは、キーホルダ30の返却時におけるユーザの指示により切り替えられる他、予約の終了時刻との関係で定まる時間の範囲に返却時の現在時刻が含まれるか否かによっても切り替えられる。これらは、返却モードの切り替えに使用される所定の条件の一例である。
【0056】
図12は、キーホルダ30の返却時に操作表示部15(
図5参照)に表示される画面210の一例を示す図である。画面210は、返却モード切替部40Fと連携する操作受付部40Aにより表示される。
図12に示す画面210には、問い合わせ文211と、操作ボタン212、213が配置されている。
図12の場合、問い合わせ文211には、ユーザの意図を確認するため、「返却された鍵を再び使いますか?」と表示されている。
なお、操作ボタン212には「はい、使います」、操作ボタン213には「いいえ、もう使いません」と表示されている。
操作ボタン212が操作された場合、今回の返却は一時的な返却である。このため、返却モード切替部40Fは、返却モードを終了時刻不変モードのままと判断する。一方、操作ボタン213が操作された場合、今回の返却は本返却である。このため、返却モード切替部40Fは、返却モードを終了時刻変更モードに切り替える。
【0057】
図13は、予約に対応する使用時間帯を規定する終了時刻を基準に定められる終了時刻変更期間の設定例を説明する図である。
本実施の形態の場合、開始時刻から終了時刻の30分前までの時間の範囲を、ユーザによる明示的な指示がない場合、キーホルダ30の返却を一時的な返却とみなす期間とする。この範囲は、終了時刻不変期間であり、ユーザによる明示的な指示がない場合、終了時刻不変モードとして管理される。
一方、終了時刻の30分前から終了時刻までの時間の範囲を、ユーザによる明示的な指示がない場合、キーホルダ30の返却を本返却とみなす期間とする。この範囲は、終了時刻変更期間であり、ユーザによる明示的な指示がない場合、終了時刻変更モードとして管理される。
なお、終了時刻の経過後におけるキーホルダ30の返却も、本返却とみなす運用も可能である。ただし、予約時に設定された終了時刻に間に合わなかった返却であることを事後的に追跡できるよう、終了時刻後の返却にはフラグを立てる等してもよい。
【0058】
本実施の形態では、終了時刻から30分前の時間の前後で2つの返却モードを切り替えている。終了時刻より前の返却でも30分未満であれば、予定より早く会議室の使用が終わった可能性があるためである。
なお、終了時刻変更期間を規定する時間の範囲は30分に限らない。例えば10分でも、15分でもよい。なお、ここでの時間の範囲は、全ての予約に対して共通でもよいし、会議室を使用する時間の長さに応じて定められてもよい。例えば予約の時間の長さが1時間の場合には、終了時刻変更期間を終了時刻から5分前までの時間と定めてもよい。
終了時刻変更期間を規定する時間の範囲は、ユーザが設定できることが望ましい。ユーザによる設定は、予約ごとの設定でもよいし、全ての予約を対象としてもよい。
【0059】
使用時間帯変更部40Gは、終了時刻変更モード中におけるキーホルダ30の返却が本返却であった場合、予約システム100に対して終了時刻の変更の指示を送信する。このとき、使用時間帯変更部40Gは、変更後の終了時刻として現在時刻を指示する。
一方、使用時間帯変更部40Gは、キーホルダ30の返却が一時的な返却であった場合、返却モードによらず、予約システム100に対して終了時刻の変更を指示しない。例えば終了時刻変更モード中でも(例えば終了時刻から20分前でも)、キーホルダ30の返却が一時的な返却であるとの指示があった場合、使用時間帯変更部40Gは、予約システム100に対して終了時刻の変更を指示しない。
使用時間帯変更部40Gは、予約システム100に対する終了時刻の変更の指示の送信を制御する制御部の一例である。
【0060】
<処理動作例>
以下では、
図14~
図17を使用して、鍵管理装置200が実行する処理動作について説明する。
図14は、返却モード切替部40Fによる返却モードの切り替え処理の一例を説明するフローチャートである。図中に示す記号のSはステップを意味する。
返却モード切替部40Fは、ユーザによる操作表示部15(
図5参照)に対する操作を受け付けると、キーホルダ30の取り外しか否かを判定する(ステップ1)。キーホルダ30の取り外しの場合、ステップ1で肯定結果が得られる。一方、キーホルダの返却の場合、ステップ1で否定結果が得られる。
【0061】
ステップ1で肯定結果が得られた場合、返却モード切替部40Fは、返却モードを終了時刻不変モードに設定する(ステップ2)。
一方、ステップ1で否定結果が得られた場合、返却モード切替部40Fは、キーホルダ30の返却が一時的な返却の条件を満たすか否かを判定する(ステップ3)。一時的な返却の場合、ステップ3で肯定結果が得られる。一方、本返却の場合、ステップ3で否定結果が得られる。
【0062】
本実施の形態の場合、ステップ3で肯定結果が得られる場合には、画面210(
図12参照)で一時的な返却が指示された場合と、
図14に示す終了時刻不変期間中にキーホルダ30が返却された場合がある。この場合、返却モード切替部40Fは、返却モードを終了時刻不変モードに設定する(ステップ4)。なお、ここでの設定には、終了時刻不変モードを維持する設定と、終了時刻変更モードを終了時刻不変モードに変更する設定がある。因みに、この場合は、一時的な返却であるので、返却されたキーホルダ30に対応する予約の使用時間帯に変更はない。
【0063】
もっとも、終了時刻変更期間中におけるキーホルダ30の返却について、一時的な返却との指示があった場合には、終了時刻変更モードから終了時刻不変モードへの変更から予め定めた時間(例えば5分)が経過した時点で、自動的に終了時刻変更モードに切り替えて本返却に備えてもよい。終了時刻変更期間中におけるキーホルダ30の一時的な返却はあくまでも例外的な返却であり、次回の返却は本返却の可能性が高いためである。
または、終了時刻変更期間中に、一時的に返却されたキーホルダ30が再び取り外しされた場合には、ステップ2とは異なり、終了時刻変更モードに設定されるようにしてもよい。
【0064】
一方、ステップ3で否定結果が得られる場合には、画面210で本返却が指示された場合と、
図14に示す終了時刻変更期間中にキーホルダ30が返却された場合とがある。
この場合、返却モード切替部40Fは、返却モードを終了時刻変更モードに設定する(ステップ5)。なお、ここでの設定には、終了時刻変更モードを維持する設定と、終了時刻不変モードを終了時刻変更モードに変更する設定がある。
ステップ5の実行後、使用時間帯変更部40Gは、対応する予約の終了時刻の現在時刻への変更を予約システム100に送信する(ステップ6)。この場合、返却されたキーホルダ30に対応する予約の使用時間帯が変更され、他の予約の設定が可能な状態になる。
【0065】
図15は、キーホルダ30の取り外しや返却に際して物品管理部40Bが実行する処理の一例を説明するフローチャートである。図中に示す記号のSはステップを意味する。
物品管理部40Bは、ユーザによる操作表示部15(
図5参照)に対する操作を受け付けると、キーホルダ30の取り外しか否かを判定する(ステップ11)。
キーホルダ30の取り外しの場合、物品管理部40Bは、ステップ11で肯定結果を得る。ステップ11で肯定結果が得られた場合、物品管理部40Bは、取り外すユーザは、予約に対応付けられているか否かを判定する(ステップ12)。
ステップ12で肯定結果が得られた場合、物品管理部40Bは、操作表示部15を通じて入力されたコードが予約に対応するコードと一致するか否かを判定する(ステップ13)。ここでのコードは、キーホルダ30を最初に取り出すときに設定されたコードである。
ステップ13で肯定結果が得られた場合、物品管理部40Bは、キーホルダ30の取り外しを許可する(ステップ14)。
一方、ステップ12で否定結果が得られた場合、又は、ステップ13で否定結果が得られた場合、物品管理部40Bは、キーホルダ30の取り外しを不許可に設定する(ステップ15)。
【0066】
キーホルダ30の返却の場合、物品管理部40Bは、返却するユーザは、予約に対応付けられているか否かを判定する(ステップ16)。
図15の例では、返却するユーザが予約に対応付けられているか否かを判定しているが、取り外したユーザと同じか否かを判定してもよい。
ステップ16で肯定結果が得られた場合、物品管理部40Bは、キーホルダ30の返却を許可する(ステップ17)。
ステップ16で否定結果が得られた場合、物品管理部40Bは、キーホルダ30の返却を不許可に設定する(ステップ18)。
【0067】
<まとめ>
以上の通り、前述した鍵管理装置200を用いることにより、例えば使用時間帯に会議室を予約しているユーザが一時的に建物の外に出掛けるために、会議室の鍵32が連結されたキーホルダ30を鍵管理装置200に一時的に返却する場合でも、対応する予約の終了時刻が返却時の時刻に自動的に変更されずに済む。この結果、外出から戻ったユーザは、事前に予約した終了時刻まで会議室を使用することができる。
一方で、キーホルダ30の鍵管理装置200への返却が本返却の場合には、キーホルダ30の返却と同時に、予約の終了時刻が変更され、他のユーザによる予約が可能な状態になる。
また、会議室の鍵32が連結されているキーホルダ30の一時的な返却や一時的に返却されているキーホルダ30の取り外しは、予約に対応するユーザであれば誰もが行えるので、キーホルダ30の一時的な返却や一時的に返却されたキーホルダ30の取り外しが特定のユーザに限られる場合に比してユーザの利便性が向上される。
【0068】
<実施の形態2>
前述の実施の形態1の場合には、
図13に示すように、予約に対応する使用時間帯内に終了時刻不変期間と終了時刻変更期間を設ける場合を説明したが、使用時間帯の全体を終了時刻不変期間としてもよい。
なお、本実施の形態におけるシステム構成や鍵管理装置200の構成は、終了時刻不変期間に関係する機能を除き、実施の形態1と基本的に同じである。
本実施の形態の場合、使用時間帯内にキーホルダ30が返却されるたび、返却モード切替部40Fは、一時的な返却か本返却かをユーザに問い合わせる画面210(
図12参照)を操作表示部15に表示させる。
【0069】
また、本実施の形態における返却モード切替部40Fには、終了時刻不変モードのまま、使用時間帯の終了時刻が経過した場合、返却モードを終了時刻変更モードに自動的に切り替える機能を用意する。この場合、終了時刻の経過後におけるにキーホルダ30の返却は、ユーザに一時的な返却かを問い合わせることなく本返却として扱われる。
また、本実施の形態における返却モード切替部40Fには、終了時刻不変モード中に一時的に返却されたキーホルダ30が使用時間帯の終了時刻の前に取り外されなかった場合、先の返却を本返却とみなす機能を用意する。
ここでの本返却への変更は、返却モード切替部40Fと連携する通信部23を通じて、キーホルダ30の予約に登録されているユーザに対して通知されることが望ましい。この通知により、ユーザが会議室から離れた場所にいる場合でも、ユーザは、返却した鍵32の扱いの変更を知ることができる。結果的に、ユーザが、鍵管理装置200の場所に戻って返却の内容の変更等を入力する手間を無くすことができる。
【0070】
<実施の形態3>
前述の実施の形態1の場合には、一時的に返却されたキーホルダ30の取り外しを、対応する予約について登録されているユーザのうち、正しいコードを入力できたユーザに限り許可しているが、コードの入力を不要としてもよい。
また、一時的な返却の場合には、該当するキーホルダ30を使用する権限を有するユーザであれば、予約について登録されているユーザに限らず、キーホルダ30の取り外しを許可してもよい。
【0071】
<実施の形態4>
前述の実施の形態1の場合には、返却モード切替部40Fや使用時間帯変更部40G等を鍵管理装置200に設ける場合について説明したが、これらの機能を予約システム100に設けてもよい。その場合、鍵管理装置200は、機能の実行に必要な情報の入出力装置として機能する。
また、返却モード切替部40Fや使用時間帯変更部40G等を、予約システム100や鍵管理装置200のいずれとも異なる別の装置に設けてもよい。
【0072】
図16は、鍵管理システム1の他の構成例を説明する図である。
図16には、
図1との対応部分に対応する符号を付して示している。
図16に示す鍵管理システム1Aの場合には、ネットワーク400に接続されたサーバ500が追加されている。サーバ500は、いわゆるコンピュータであり、予約システム100とも、鍵管理装置200とも、端末装置300とも通信が可能である。
サーバ500に返却モード切替部40Fや使用時間帯変更部40G等の機能を設けることにより、予約システム100や鍵管理装置200として返却モード切替部40Fや使用時間帯変更部40G等を有しない既存の装置を用いる場合にも、実施の形態1と同等のサービスを実現することができる。
【0073】
<実施の形態5>
前述の実施の形態1の場合には、終了時刻不変期間中におけるキーホルダ30の返却を一時的な返却と本返却とで区別したが、一律に本返却と扱ってもよい。
【0074】
<実施の形態6>
前述の実施の形態1の場合には、鍵管理装置200を予約システム100と連携させる場合について説明したが、鍵管理装置200を他のネットワークシステムで用いてもよい。
図17は、実施の形態6で使用するネットワークシステム1Bの概略構成を説明する図である。
図17に示すネットワークシステム1Bの場合、ネットワーク400には、鍵管理装置200と、帳簿の残高と現金残高の一致を確認する出納機600と、投入された貨幣を投入金額と等価の別の金種の貨幣で払い戻す両替機700と、入出金の現金処理を実行する入出金機800と、鍵や証書等の重要物を保管する重要物管理機900と、管理者端末1000とが接続されている。
本実施の形態における鍵管理装置200は、出納機600、両替機700、入出金機800、重要物管理機900の筐体に設けられている扉の開閉に必要な鍵を管理している。
管理者端末1000は、いわゆるコンピュータであり、出納機600、両替機700、入出金機800、重要物管理機900のエラーの発生時における鍵管理装置200の動作を制御する。
【0075】
本実施の形態におけるネットワークシステム1Bは、金融機関等での使用を想定している。このため、ネットワーク400には、出納機600、両替機700、入出金機800、重要物管理機900が接続されている。以下では、出納機600、両替機700、入出金機800、重要物管理機900を総称して処理機という。
処理機にエラー等が発生した場合、エラーの解除のために、処理機の鍵が必要になることがある。ところが、処理機の鍵を管理する鍵管理装置200は、多くの場合、処理機から離れた場所にある。
このため、スタッフが鍵管理装置200に鍵を取りに向かう間に、使用したい鍵が貸し出し済みになることがあり、鍵の所在の確認に時間を要している。その結果、エラーの解除等も遅れることになる。
また、鍵管理装置200には、前述したように、多数のキーホルダ30が保管されている。このため、業務に不慣れなスタッフの場合、鍵管理装置200に辿り着いても、目的とする鍵が連結されているキーホルダ30を見つけられないことがある。
【0076】
そこで、本実施の形態における管理者端末1000には、鍵を使用する旨の通知が処理機から受信された場合、対応する鍵が連結されているキーホルダ30を占有状態に変化させ、処理機から鍵を使用する旨を送信した特定のユーザだけがキーホルダ30から取り外せるようにする機能を用意する。
図18は、ネットワークシステム1Bを構成する端末間でやり取りされる情報を説明する図である。図中に示す記号のSはステップを意味する。
図18でも、出納機600、両替機700、入出金機800、重要物管理機900を総称して処理機と表している。
処理機においてエラー等が発生すると(ステップ21)、処理機の表示部には、例えば「鍵が必要な操作です。今から使用しますか?」等の文面が表示される。
表示を見たユーザは、鍵を使用するか否かを入力する。
図18では、鍵の使用を入力する(ステップ22)。
【0077】
鍵の使用の入力を受け付けた処理機は、鍵を必要とするユーザの識別情報(ユーザID)と、送信元である処理機の識別情報(機器ID)と、鍵の占有指示を、管理者端末1000に送信する。
占有指示を受け付けた管理者端末1000は、鍵管理装置200に占有指示を通知する(ステップ23)。占有指示には、ユーザIDと、機器IDに対応する鍵が連結されているキーホルダ30の番号が含まれる。
なお、鍵管理装置200との通信により、専有を指示した鍵が連結されているキーホルダ30が既に使用されていることが判明した場合、管理者端末1000は、その旨を処理機に通知する。この場合、処理機は、鍵を使えないことを操作者であるユーザに表示する。その際、必要とする鍵が連結されているキーホルダ30を使用しているユーザの名前その他の情報を表示してもよい。現在の使用者が分かれば、鍵の入手がスムーズになり、エラーの解消までの時間が短縮される。
【0078】
キーホルダ30の占有が可能な場合、鍵管理装置200は、占有指示の対象であるキーホルダ30を、ステップ23で通知されたユーザIDの占有状態に設定する(ステップ24)。
この後、鍵管理装置200は、操作表示部15を操作するユーザを認証する(ステップ25)。
鍵管理装置200は、認証されたユーザが取り外し可能な収容穴20Aの位置を点滅などにより報知する(ステップ26)。
【0079】
なお、鍵を占有しているユーザとは別のユーザが先に鍵管理装置200を操作する場合に、この別のユーザが占有されている鍵を使用する権限を有していても、既に同鍵が占有状態になっている場合には、この別のユーザに示されるが操作可能な鍵の位置から、占有状態にある鍵の位置が除外される。
鍵管理装置200を操作するユーザが占有者の場合、鍵管理装置200は、キーホルダ30の取り外しを許可する(ステップ27)。この結果、ユーザは、エラーの解消に必要な鍵が連結されているキーホルダ30を迷うことなく取り外すことができる。
【0080】
鍵が連結されているキーホルダ30を取り外したユーザは、処理機に戻って扉等を開き、エラーを解消する。エラーの解消は、処理機においても検知される。エラーの解消を検知した処理機は、エラーの解消を管理者端末1000に通知する(ステップ28)。この通知には、ユーザID、機器ID、占有解除の指示が含まれる。
通知を受信した管理者端末1000は、鍵管理装置200に対し、占有の解除を通知する(ステップ29)。この通知には、ユーザIDと、機器IDに対応する鍵が連結されているキーホルダ30の番号が含まれる。なお、占有状態の解除の通知は、エラーの解消の通知から予め定めた時間が経過した時点に自動的に出力されてもよい。
通知を受信した鍵管理装置200は、該当するキーホルダ30の占有状態を解除する(ステップ30)。この解除は、キーホルダ30の物理的な返却の前に実行される。もっとも、物理的にキーホルダ30が返却された後に占有状態を解除してもよい。
本実施の形態の場合、エラーの発生時の操作に不慣れなユーザでも、確実にエラーの解消に必要な鍵を、確実かつ短時間のうちに入手できる。結果的に、業務が停滞する時間を短くできる。また、その効果として、指導や研修のための時間を削減することができる。
【0081】
<実施の形態7>
前述の実施の形態1における鍵管理装置200は、ネットワーク400に常に接続された状態で用いられているが、鍵管理装置200は、ネットワーク400から切り離された状態で用いられる場合がある。すなわち、鍵管理装置200をスタンドアロンの状態で使用する場合がある。
図19は、実施の形態7で使用する鍵管理システム1Cの概略構成を説明する図である。
図19に示す鍵管理システム1Cは、スタンドアロンで使用される鍵管理装置200と、操作や承認の権限を有しないスタッフが操作するスタッフ端末1100と、操作や承認の権限を有する管理者が操作する管理者端末1000で構成されている。本実施の形態の場合、スタッフ端末1100として、例えばタブレット端末、スマートフォン、ノート型のコンピュータを使用する。
【0082】
このうち、スタッフ端末1100と管理者端末1000は、ネットワーク通信が可能である。
図19の場合、無線LAN通信が可能である。なお、スタッフ端末1100と管理者端末1000との通信の経路の全体が無線LANによる通信とは限らず、経路の一部にインターネットを含んでもよい。
一方、本実施の形態における鍵管理装置200は、近距離通信の規格であるbluetooth通信による通信が可能である。この通信は、bluetooth通信のペアリングが確立された場合に限り可能になる。
【0083】
今日の金融機関では、少人数によるオペレーションが求められている。このため、鍵管理装置200に対する特定の操作に関する権限等を有する管理者が、鍵管理装置200が設置されている店舗から離れた場所にいる状況が今後は増えると考えられる。
なお、本実施の形態では鍵管理装置200を想定するが、重要物管理機900(
図17参照)や貨幣を処理する装置がスタンドアロンで設置されていてもよい。
図20は、鍵管理システム1Cを構成する端末間でやり取りされる情報を説明する図である。図中に示す記号のSはステップを意味する。
操作に権限を必要とする鍵管理装置200の特定の鍵を取り外したい場合、スタッフは、使用の許可を依頼する情報(許可依頼情報)の送信を鍵管理装置200に指示する。このとき、スタッフは、自身が操作するスタッフ端末1100を指定して、bluetooth通信のペアリングを実行する。
bluetooth通信のペアリングが完了すると、鍵管理装置200は、スタッフ端末1100に対し、許可依頼情報を送信する(ステップ31)。
【0084】
許可依頼情報を受信したスタッフ端末1100は、許可依頼情報の転送先として設定されている管理者端末1000を宛先として、受信した許可依頼情報を転送する(ステップ32)。
管理者端末1000は、許可依頼情報を受付けると(ステップ33)、管理者に許可依頼情報の受信を知らせる。管理者は、許可依頼情報に対する可否を入力する。管理者が依頼を認めないことも可能である。もちろん、管理者が承認しない場合、スタッフは鍵管理装置200から鍵を取り外すことはできない。
図20の場合、管理者は、承認を与える。管理者の承認を受け付けると(ステップ34)、管理者端末1000は、スタッフ端末1100を宛先として、承認情報を通知する。
【0085】
スタッフ端末1100は、受信した承認情報を鍵管理装置200に転送する(ステップ35)。
承認情報を受信した鍵管理装置200は、承認情報に対応する鍵のロック状態を解除する(ステップ36)。
本実施の形態の場合、スタンドアロンで使用される鍵管理装置200でも、遠隔からの承認により、スタッフが権限を有しない鍵の使用が可能になる。
なお、スタンドアロンで使用される貨幣を処理する装置に対する操作の承認を遠隔地とやり取りする場合、許可依頼情報とともに、伝票データ等を添付してもよい。
また、本実施の形態の場合に、bluetooth通信のペアリングの操作を鍵管理装置200に対する操作から開始しているが、スタッフ端末1100に対する操作から開始してもよい。また、鍵管理装置200の操作に用いる画面をスタッフ端末1100の表示部に表示させ、操作性を高めてもよい。
【0086】
<他の実施の形態>
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明の技術的範囲は前述した実施の形態に記載の範囲に限定されない。前述した実施の形態に、種々の変更又は改良を加えたものも、本発明の技術的範囲に含まれることは、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0087】
例えば前述の実施の形態の場合には、ユーザの認証に使用する情報をICカードから読み取る場合を想定したが、磁気カードからの読み取りを想定してもよい。磁気カードを用いてユーザの認証を行う場合には、ICカードリーダ16Aの代わりに磁気カードリーダを設ければよい。
【0088】
前述の実施の形態の場合には、キーホルダ30に連結される記憶媒体の一例としてUSBメモリ33(
図10参照)を想定しているが、電気的に読み書きが可能な不揮発性メモリであれば、USBメモリに限らない。すなわち、キーホルダ30に連結される記憶媒体は、他の規格に準拠するフラッシュメモリでもよい。
【0089】
前述の実施の形態の場合には、キーホルダ30に連結される物品の一例として鍵32とUSBメモリ33を例示したが、キーホルダ30への連結が可能であれば、物品の種類は問わない。
【0090】
前述の実施の形態の場合には、キーホルダ30に連結される物品を物理的に識別する情報を読み取る対象としてUSBメモリ33を想定しているが、鍵32やその他の物品に物理的に識別が可能な情報が付されている場合には、各情報が付されている態様に応じた読み取り装置を通じて読み取った識別情報を鍵管理装置200等に登録してもよい。
【0091】
前述の実施の形態の場合には、ホルダ収容部20を30個備える鍵管理装置200について説明したが、ホルダ収容部20の数は任意でよい。例えば鍵管理装置200に設けられるホルダ収容部20の数は10個でもよいし、20個でもよい。
【0092】
前述の実施の形態の場合には、特定のホルダ収容部20に対して特定の種類の物品が割り当てられていない場合について説明したが、鍵32(
図10参照)の管理専用のホルダ収容部20とUSBメモリ33(
図10参照)の管理専用のホルダ収容部20を用意してもよい。例えばホルダ収容部20に割り当てられる通し番号の「1」~「10」を鍵32の管理専用とし、通し番号の「11」~「20」をUSBメモリ33の管理専用としてもよい。
【符号の説明】
【0093】
1、1A、1C…鍵管理システム、1B…ネットワークシステム、100…予約システム、200…鍵管理装置、300…端末装置、400…ネットワーク、500…サーバ、
600…出納機、700…両替機、800…入出金機、900…重要物管理機、1000…管理者端末、1100…スタッフ端末