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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-16
(45)【発行日】2024-02-27
(54)【発明の名称】整準台及び測量装置及び測量システム
(51)【国際特許分類】
   G01C 15/00 20060101AFI20240219BHJP
   G01C 15/06 20060101ALI20240219BHJP
【FI】
G01C15/00 105S
G01C15/00 103A
G01C15/00 102C
G01C15/06 T
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2020128329
(22)【出願日】2020-07-29
(65)【公開番号】P2022025487
(43)【公開日】2022-02-10
【審査請求日】2023-07-10
(73)【特許権者】
【識別番号】000220343
【氏名又は名称】株式会社トプコン
(74)【代理人】
【識別番号】100083563
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 祥二
(72)【発明者】
【氏名】西田 信幸
【審査官】眞岩 久恵
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-219319(JP,A)
【文献】特開昭54-156665(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01C 1/00-1/14
G01C 5/00-15/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
台座と、該台座に整準螺子を介して整準可能に設けられた整準板と、再帰反射特性を有するプリズムを有するプリズムユニットとを有し、該プリズムユニットは前記整準板に設けられ、前記プリズムユニットは鉛直下方から入射する光線を前記プリズムにより再帰反射し、前記台座には前記プリズムへ入射/反射する光線が通過する下部貫通孔が設けられ、前記整準板の上面には所定の測定機器を着脱可能とする着脱部が設けられた整準台。
【請求項2】
前記整準板には前記下部貫通孔と同心の上部貫通孔が設けられ、前記プリズムユニットは該上部貫通孔に上方から着脱可能に構成された請求項1に記載の整準台。
【請求項3】
前記整準板には水平方向から水平貫通孔が設けられ、前記プリズムユニットは前記水平貫通孔に対して水平方向から着脱可能であり、前記プリズムユニットの先端部に前記プリズムが設けられた請求項1に記載の整準台。
【請求項4】
前記整準板には水平方向から水平貫通孔が設けられ、前記プリズムユニットは前記水平貫通孔に対して水平方向から着脱可能であり、前記プリズムユニットの内端部に鉛直下方から入射する光線を水平方向に偏向する偏向光学部材が設けられ、前記プリズムユニットの外端部に前記プリズムが設けられた請求項1に記載の整準台。
【請求項5】
前記整準板には水平方向から水平貫通孔が設けられ、該水平貫通孔にプリズムユニットを兼ねる求心望遠鏡が水平方向から着脱可能であり、該求心望遠鏡は内端部に鉛直下方から入射する光線を水平方向に偏向する偏向光学部材が設けられ、外端部に望遠鏡見口を有し、求心望遠鏡の内部に前記偏向光学部材で偏向された光線の一部を反射するビームスプリッタが設けられ、該ビームスプリッタの反射光軸上に前記プリズムが設けられた請求項1に記載の整準台。
【請求項6】
請求項1~請求項5のいずれかの整準台と、下端部に前記着脱部に連結解除可能なプラグ部を具備する測定機器とを有し、前記整準台と前記測定機器が連結された状態で、前記プリズムの光学中心と前記測定機器の基準点Oとの位置関係が既知となる様に構成された測量装置。
【請求項7】
前記測定機器はトータルステーションである請求項6に記載の測量装置。
【請求項8】
前記測定機器はレーザスキャナである請求項6に記載の測量装置。
【請求項9】
前記測定機器はGPS装置である請求項6に記載の測量装置。
【請求項10】
前記測定機器はプリズム装置である請求項6に記載の測量装置。
【請求項11】
前記測定機器は、ターゲット装置である請求項6に記載の測量装置。
【請求項12】
請求項6~請求項9のいずれかの測量装置と、鉛直上方の測定対象の3次元座標を測定可能な測量装置を具備し、下層階の原基準点に鉛直上方を測定可能な測量装置を基準測量装置として設置し、上層階に前記いずれかの測量装置をローカル測量装置として設置し、前記基準測量装置により前記上層階の床に設けた墨孔を通して前記ローカル測量装置が具備するプリズムの3次元座標を測定する様構成された測量システム。
【請求項13】
プリズム又は全方位プリズムが前記ローカル測量装置の上端位置に設けられ、前記プリズム又は全方位プリズムの光学中心と前記ローカル測量装置の基準点との位置関係が既知に設定された請求項12に記載の測量システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、測量装置或は測量に関する機器を水平に設置する場合に用いられる整準台及び該整準台を具備した測量装置及び該測量装置を有する測量システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
構造物に於いて、下層階の基準点から上層階の基準点を測定する場合、階上の床に下層階の基準点の鉛直上方に位置する様貫通孔(墨孔)を設け、下方に向けられたプリズムを有する鉛直用ターゲット装置を貫通孔に設置し、下層階の基準点に設置した測定装置から鉛直上方にレーザ光線を発し、前記プリズムからの反射光を検出してプリズムを測定し、更に測定結果に基づき上層階に下層階の基準点を転写、或は下層階の基準点に対する位置を既知化している。
【0003】
更に、下層階の基準点を転写した上層階の第2基準点、或は下層の基準点に対して既知化した上層階の第2基準点に測量装置を設置し、該測量装置により第2基準点を基準として上層階の測定を行う、或は第2基準点に水平用ターゲット装置を設置し、該水平用ターゲット装置を測定することで第2基準点に対する位置を測定している。
【0004】
従って、従来では上層階への基準点の転写、或は上層階の第2基準点の既知化と、測定装置或は水平用ターゲット装置の第2基準点への設置の2工程を必要とし、更に水平用ターゲット装置と第2基準点に設置する測量装置等の装置とを必要としていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開平11-304488号公報
【文献】特開2019-219319号公報
【文献】特許第3008293号公報
【文献】特開平6-323856号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上層階の下層階を基準とした上層階の測定作業の簡略化、更に装置の簡略化を図るものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、台座と、該台座に整準螺子を介して整準可能に設けられた整準板と、再帰反射特性を有するプリズムを有するプリズムユニットとを有し、該プリズムユニットは前記整準板に設けられ、前記プリズムユニットは鉛直下方から入射する光線を前記プリズムにより再帰反射し、前記台座には前記プリズムへ入射/反射する光線が通過する下部貫通孔が設けられ、前記整準板の上面には所定の測定機器を着脱可能とする着脱部が設けられた整準台に係るものである。
【0008】
又本発明は、前記整準板には前記下部貫通孔と同心の上部貫通孔が設けられ、前記プリズムユニットは該上部貫通孔に上方から着脱可能に構成された整準台に係るものである。
【0009】
又本発明は、前記整準板には水平方向から水平貫通孔が設けられ、前記プリズムユニットは前記水平貫通孔に対して水平方向から着脱可能であり、前記プリズムユニットの先端部に前記プリズムが設けられた整準台に係るものである。
【0010】
又本発明は、前記整準板には水平方向から水平貫通孔が設けられ、前記プリズムユニットは前記水平貫通孔に対して水平方向から着脱可能であり、前記プリズムユニットの内端部に鉛直下方から入射する光線を水平方向に偏向する偏向光学部材が設けられ、前記プリズムユニットの外端部に前記プリズムが設けられた整準台に係るものである。
【0011】
又本発明は、前記整準板には水平方向から水平貫通孔が設けられ、該水平貫通孔にプリズムユニットを兼ねる求心望遠鏡が水平方向から着脱可能であり、該求心望遠鏡は内端部に鉛直下方から入射する光線を水平方向に偏向する偏向光学部材が設けられ、外端部に望遠鏡見口を有し、求心望遠鏡の内部に前記偏向光学部材で偏向された光線の一部を反射するビームスプリッタが設けられ、該ビームスプリッタの反射光軸上に前記プリズムが設けられた整準台に係るものである。
【0012】
又本発明は、上記いずれかの整準台と、下端部に前記着脱部に連結解除可能なプラグ部を具備する測定機器とを有し、前記整準台と前記測定機器が連結された状態で、前記プリズムの光学中心と前記測定機器の基準点Oとの位置関係が既知となる様に構成された測量装置に係るものである。
【0013】
又本発明は、前記測定機器がトータルステーションである測量装置に係るものである。
【0014】
又本発明は、前記測定機器がレーザスキャナである測量装置に係るものである。
【0015】
又本発明は、前記測定機器がGPS装置である測量装置に係るものである。
【0016】
又本発明は、前記測定機器がプリズム装置である測量装置に係るものである。
【0017】
又本発明は、前記測定機器がターゲット装置である測量装置に係るものである。
【0018】
又本発明は、上記いずれかの測量装置と、鉛直上方の測定対象の3次元座標を測定可能な測量装置を具備し、下層階の原基準点に鉛直上方を測定可能な測量装置を基準測量装置として設置し、上層階に前記いずれかの測量装置をローカル測量装置として設置し、前記基準測量装置により前記上層階の床に設けた墨孔を通して前記ローカル測量装置が具備するプリズムの3次元座標を測定する様構成された測量システムに係るものである。
【0019】
更に又本発明は、プリズム又は全方位プリズムが前記ローカル測量装置の上端位置に設けられ、前記プリズム又は全方位プリズムの光学中心と前記ローカル測量装置の基準点との位置関係が既知に設定された測量システムに係るものである。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、台座と、該台座に整準螺子を介して整準可能に設けられた整準板と、再帰反射特性を有するプリズムを有するプリズムユニットとを有し、該プリズムユニットは前記整準板に設けられ、前記プリズムユニットは鉛直下方から入射する光線を前記プリズムにより再帰反射し、前記台座には前記プリズムへ入射/反射する光線が通過する下部貫通孔が設けられ、前記整準板の上面には所定の測定機器を着脱可能とする着脱部が設けられたので、前記整準板を整準することで測定対象としてのプリズムの基準光軸を容易に鉛直とすることができ、上層階に下層階の基準点を転写、或は下層階の基準点に対する位置を既知化する為のプリズムの設置が容易となる。
【0021】
更に、着脱部を介して所要の測定機器が任意に前記整準台に実装可能であるので、前記整準台の汎用性が増大し、測定装置の簡略化が図れるという優れた効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】本発明の実施例に係る整準台の概略図である。
図2】(A)(B)は、該整準台の作動説明図である。
図3】第2の実施例の概略図である。
図4】第3の実施例の概略図である。
図5】第4の実施例の概略図である。
図6】本実施例に係る着脱部、プラグ部の構造の一例を示す斜視図である。
図7】同前着脱部、プラグ部の構造を示す側面図である。
図8図7A-A矢視図である。
図9】共通化されたプラグ部を有するトータルステーションの斜視図である。
図10】共通化されたプラグ部を介して整準台に一体化されたGPS装置の斜視図である。
図11】共通化されたプラグ部を介して整準台に一体化されたプリズム装置の斜視図である。
図12】共通化されたプラグ部を介して整準台に一体化されたターゲット装置の斜視図である。
図13】本発明の実施例に係る測量システムの概略図である。
図14】本発明の他の実施例に係る測量システムの概略図である。
図15】本発明の更に他の実施例に係る測量システムの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施例を説明する。
【0024】
図1は本発明の実施例に係る整準台1を示している。
【0025】
該整準台1は床面、或は測定対象物に直接設置可能であると共に3脚等の支持装置に設置可能となっている。図1は床面2に直接設置した状態を示している。尚、図1中、3は上層階の床版、4は該床版に設けられた貫通孔(墨孔)である。
【0026】
前記整準台1は台座5と、該台座5に対して対向配置される整準板6とを有し、前記台座5と前記整準板6とは3本の整準螺子7によって連結され、3本の整準螺子7はそれぞれ回転可能であり、個々の整準螺子7の回転によって前記台座5と前記整準板6間の距離が調整可能であり、前記台座5に対する前記整準板6の高さ調整、前記台座5に対する傾斜調整が可能となっている。
【0027】
前記台座5は床面2等の平面に設置した場合に安定に設置されると共に前記台座5が平面と平行となる形状となっており、例えば、前記台座5の下面には三箇所に突起8が設けられている。尚、前記台座5を床面2に直接設置可能な状況では、前記突起8は省略することができる。
【0028】
又、前記台座5の下面には支持装置に着脱を可能とする固定部(図示せず)が形成されていると共に前記台座5の中央部には下部貫通孔9が形成されている。前記突起8は前記支持装置と干渉しない位置に設けられている。
【0029】
前記整準板6の上面には測定機器11を取付ける為の、着脱部12が形成されている。又、測定機器11の下面には前記着脱部12と連結解除可能なプラグ部13が形成されている。
【0030】
前記着脱部12は前記整準板6の中央部に形成された円形の凹部である嵌合凹部14、該嵌合凹部14に嵌合した前記プラグ部13をロック可能なロック部15を有する。該ロック部15は、前記嵌合凹部14と係合解除可能な爪16を有し、前記プラグ部13が前記嵌合凹部14に嵌入すると、前記爪16がプラグ部13に係合し、該プラグ部13が前記着脱部12にロックされる様になっている。又、前記爪16と前記プラグ部13との係合を解除することで前記測定機器11と前記整準板6との分離が可能となる。
【0031】
前記整準板6の前記嵌合凹部14の中心部で且つ前記下部貫通孔9と同心に上部貫通孔17が貫通して設けられ、該上部貫通孔17にはプリズムユニット18が着脱可能に設けられる。
【0032】
該プリズムユニット18は前記上部貫通孔17に上方から嵌込まれるプリズムホルダ19、該プリズムホルダ19の下面に設けられたプリズム21を有する。該プリズム21は再帰反射特性を有し、下方から入射する光線を再帰反射する。前記プリズム21の基準光軸は、該プリズム21の光学中心を通過し、該整準板6に対して垂直であり、前記整準板6の中心を通過する中心線22と合致している。
【0033】
前記整準板6の上面には傾斜検出器23が設けられ、前記整準螺子7によって前記整準板6が整準された場合の水平を前記傾斜検出器23によって確認、又は検出できる様になっている。尚、傾斜検出器としては、気泡管、傾斜センサ等が含まれる。
【0034】
前記測定機器11としては、トータルステーション、レーザスキャナ、トランシット、GPS装置、プリズム、画像用ターゲット等種々のものが考えられ、それぞれ共通の前記プラグ部13を具備することで、前記整準板6に着脱可能となり、測定状況に応じて交換可能となっている。又、前記測定機器11が傾斜検出器を備えている場合は、測定機器の傾斜検出器を利用して整準を行うことができる。この場合整準台の傾斜検出器を省略してもよい。
【0035】
前記測定機器11は測定時の基準となる基準点Oを有しており、該測定機器11が前記整準板6に装着された状態で、該測定機器11の中心線は前記中心線22と合致し、前記基準点Oは前記中心線22上に位置し、前記基準点Oと前記プリズム21の光学中心との距離は既知となっている。尚、前記基準点Oは必ずしも前記中心線上になくてもよく前記基準点Oと前記光学中心との位置関係が既知となっていればよい。
【0036】
図2(A)、図2(B)により前記整準台1の作用について説明する。又、図2(A)、図2(B)では、前記突起8が省略されている。
【0037】
図2(A)、図2(B)では整準台1が傾斜している床面2に設置された場合を示している。又、前記整準台1には測定機器11が設けられている。該測定機器11の基準点Oは前記中心線22上にあり、上記した様に前記基準点Oと前記光学中心との距離は既知となっている。
【0038】
前記整準台1の中心が、前記墨孔4の中心に略一致する様に、前記整準台1を前記床面2に設置する。
【0039】
前記整準螺子7を用いて前記整準板6の傾斜を修正し、前記整準板6を水平にする(整準する)該整準板6が整準されたかどうかは、前記傾斜検出器23によって確認する。
【0040】
前記測定機器11は前記整準板6と一体となっているので、該整準板6が整準されることで前記測定機器11も整準される。又、前記測定機器11は前記整準板6と一体となっているので、前記基準点Oと前記光学中心との距離には変化がなく、前記測定機器11の中心線は鉛直となっている。
【0041】
下層階の基準点(以下、原基準点と称す)に測量機(図示せず)が設置され、測量装置から鉛直上方に測距光が射出され、更に測距光が前記プリズム21を照射し、測量装置が該プリズム21からの反射光を受光して前記プリズム21の位置測定が行われる。
【0042】
前記プリズム21の位置が測定されることで、原基準点に対する前記基準点Oの位置(3次元座標)が測定される。従って、前記測定機器11により上層階について測定が行われた場合、この測定結果は前記基準点Oを基準とするものであり、上層階での測定結果を原基準点を基準とする測定結果(3次元座標)に変換することができる。
【0043】
各階層で上記測定を実行することで、建築物全体の測定結果を原基準点を基準とした測定値に変換することができる。
【0044】
上記説明では、前記整準台1に測定機器11を設置した場合を説明したが、下層階の基準点を上層階に転写する場合は、前記測定機器11を省略することができる。
【0045】
前記整準台1を前記墨孔4の位置に設置し、前記整準台1の位置(即ち該整準台1の中心)を床面2に罫書く。罫書いた位置を上層階での基準点として設定する。
【0046】
原基準点に設置した測量機でプリズム21の位置を測定し、該測量機によりプリズム21の光学中心(即ち前記測定機器11の中心)を測定し、原基準点に対する光学中心の3次元座標を測定する。光学中心の3次元座標が測定されることで、上層階での基準点が原基準点に対して既知化される。
【0047】
上層階で各種測量機を設置し、又設置した位置を前記上層階での基準点に対して測定することで、上層階での各種測量機を設置位置を原基準点に対して既知化でき。従って、各種測定機で測定した測定結果を原基準点を基準とした測定値に変換することができる。
【0048】
尚、下層階の原基準点を正確に上層階に転写す場合は、前記整準台1を用いて特許文献2で示した基準点のトレース方法を実施すればよい。
【0049】
本実施例の応用例として、前記プリズムユニット18を取外して使用することもできる。
【0050】
測量装置には、測量装置を基準位置に設置する為、測量装置の設置位置を示すガイド光を鉛直下方に照射するものがある。このガイド光の光軸は測量装置の基準点Oを通過する様構成され、前記プリズム21の基準光軸と一致する。
【0051】
従って、前記プリズムユニット18を取除いた状態では、ガイド光は上部貫通孔17、下部貫通孔9を通過して測量装置が設置された面を照射し、該測量装置が設置された位置を示す。
【0052】
ガイド光を鉛直下方に照射しない場合は、前記プリズムユニットは固定的に設けてもよい。
【0053】
上記した様に、前記整準板6の着脱部12にはプラグ部13が連結解除可能であるので、各種の測定機器11に共通のプラグ部13を設けることで、異なる測定機器11を整準台1に取付けることができる。
【0054】
図3は第2の実施例を示し、第1の実施例ではプリズムユニット18を前記整準板6に対して水平方向から着脱可能としたものである。尚、図3中、図1中で示したものと同等のものには同符号を付してある。
【0055】
整準板6には側面から上部貫通孔17迄貫通する水平貫通孔25が穿設される。該水平貫通孔25にプリズムユニット18が水平方向から挿入され実装される。
【0056】
該プリズムユニット18は棒状のプリズムホルダ26とがプリズムホルダ26の先端に設けられるプリズム21とを有しており、前記プリズムユニット18の実装状態では、前記プリズム21の基準光軸は中心線22と合致し、下方からの光を再帰反射する様になっている。前記プリズムホルダ26は中実又は中空の部材であり、基部は前記整準板6から露出し、太径となっており、前記突起8を着脱する差異の摘み27となっている。
【0057】
前記プリズムユニット18は前記整準板6に対して着脱可能となっており、前記水平貫通孔25は求心望遠鏡(後述)を装着する為に設けられた孔を利用してもよい。
【0058】
前記プリズムユニット18を水平方向から着脱可能としたことで、前記整準台1に測定機器11を取付けた状態で前記プリズム21の装着が可能となる。
【0059】
次に、特許文献3に示される様に、測量装置には求心望遠鏡を具備するものがある。
【0060】
求心望遠鏡は、測量装置の中心線22と合致する光軸を有し、測量装置の設置位置を目視確認できる望遠鏡となっている。
【0061】
図4は第3の実施例を示しており、以下に述べる第3の実施例では、求心望遠鏡(図示せず)が整準台1、特に整準板6に設けられる。
【0062】
前記整準板6に水平貫通孔25が穿設され、求心望遠鏡は該水平貫通孔25に挿通されることで前記整準板6に装着される。更に、求心望遠鏡は前記整準板6に対して水平方向から着脱可能となっている。
【0063】
プリズムユニット18は前記求心望遠鏡を取外した後、前記水平貫通孔25を利用して実装される。
【0064】
前記プリズムユニット18のプリズムホルダ29は求心望遠鏡の鏡筒と同形状をしており、中空形状となっている。
【0065】
前記プリズムホルダ29の内端部に偏向光学部材(例えば鏡、又はプリズム)31が設けられ、該偏向光学部材31は前記中心線22に沿って入射する鉛直下方からの光線を前記プリズムホルダ29の軸心方向(水平方向)に偏向する。
【0066】
前記プリズムホルダ29の該偏向光学部材31の外端部にはプリズム21が設けられる。図4では該プリズム21は前記プリズムホルダ29から露出しているが、該プリズムホルダ29の内部に設けられてもよい。
【0067】
前記偏向光学部材31の反射面と基準点O(図1参照)間の距離Aと、前記偏向光学部材31の反射面と前記プリズム21の光学中心間の距離Bが同一となる様に設定されている。尚、同一に設定できない場合は、(A-B)の値を既知としておく。
【0068】
第3の実施例に於いては、距離Aと距離Bとが同一となっているので下方から前記プリズム21を測定した結果は、前記基準点Oを測定した結果と同一となり、前記プリズム21を測定することで基準点Oの座標を直ちに既知化できる。
【0069】
図5は第4の実施例を示している。
【0070】
第4の実施例では、求心望遠鏡33にプリズム21を追加し、前記求心望遠鏡33がプリズムユニット18としても機能する様に構成したものである。
【0071】
尚、図5は前記求心望遠鏡33のみを示し、又前記求心望遠鏡33の光学部材については省略し、図5中、図4中で示したものと同等のものには同符号を付してある。
【0072】
プリズムホルダ29の外端には望遠鏡見口34が設けられている。
【0073】
前記プリズムホルダ29の軸心上にビームスプリッタ35が設けられ、前記プリズムホルダ29の軸心に沿って入射する光の一部を上方に反射し、残部を透過する。前記プリズムホルダ29の前記ビームスプリッタ35の反射光軸が通過する部分には通孔36が設けられ、該通孔36を通過した反射光軸上にプリズム21が設けられる。前記ビームスプリッタ35としては、ハーフミラー、一部透過の反射膜が形成されたプリズム等の光学部材が用いられる。
【0074】
第4の実施例に於いても、前記偏向光学部材31の反射面と基準点O間の距離Aと、前記偏向光学部材31の反射面と前記プリズム21の光学中心間の距離Bが同一となる様に設定する。或は、(A-B)の値を既知としておく。
【0075】
下方からの光は前記プリズム21で反射され、測量機(図示せず)が反射光を受光することで該プリズム21の位置を測定することができ、該プリズム21の測定結果は、前記基準点Oを測定した結果と同一となり、前記プリズム21を測定することで基準点Oの座標を直ちに既知化できる。
【0076】
又、測定機器11が設置される場合は、下方からの光は前記ビームスプリッタ35を透過するので、作業者は前記望遠鏡見口34を介して測定機器11の設置位置、設置状態を確認することができる。
【0077】
上記実施例では、整準台1を床面2に直に設置した状態を説明したが、前記整準台1を3脚等の支持装置に設置しても同様に測定できることは言う迄もない。
【0078】
前記整準台1は着脱部12を有し、該着脱部12にプラグ部13が連結解除可能に構成したので、各種測量機、光学機器に共通化した前記プラグ部13を設けることで、1つの整準台1に作業状態に応じて適切な各種測量機、光学機器を選択して搭載することができる。
【0079】
或は、整準台1を複数準備し、作業状態に応じて適切な組合わせの各種測量機、光学機器を選択して搭載し、作業を実施できる。
【0080】
共通化した前記着脱部12、前記プラグ部13の構造の一例を、図6図8に於いて説明する。又、図6図8中、図1中で示したものと同等のものには同符号を付してある。又、図8図7のA-A矢視図を示している。
【0081】
先ず、測定機器11に共通して設けられるプラグ部13について説明する。
【0082】
該プラグ部13は下端に中心線22と同心に嵌合凸部38が形成され、該嵌合凸部38の底面には3本の突起39が突設される。該突起39は同一円周上に、且つ円周3等分した位置に設けられ、該突起39の中心側には係合溝41が形成されている。
【0083】
次に、整準台1側に設けられる着脱部12について説明する。
【0084】
前記整準板6の上面に前記中心線22と同心に嵌合凹部14が形成される。該嵌合凹部14は前記嵌合凸部38とガタツキなく且つ円滑に嵌合する様形成されている。前記嵌合凹部14の中央部には、上部貫通孔17が穿設され、該上部貫通孔17にはプリズムユニット18が着脱可能となっている。
【0085】
前記嵌合凹部14の底面には、3の係合孔42が穿設される。該係合孔42は前記突起39が設けられている円周と同径の円周上に設けられ、且つ円周3等分した位置に設けられている。
【0086】
更に、前記整準台1に対して前記測定機器11の向きが定められている場合は、該測定機器11が所定の方向となる様に前記係合孔42に対する前記突起39の位置が設定されている。
【0087】
前記嵌合凹部14の下面にはロックプレート43が前記中心線22を中心に回転可能に設けられている。前記ロックプレート43には円周3等分の位置に係合片44が外方に向って突出する様に形成されている。更に、前記ロックプレート43の前記係合片44,44の間にレバー受け45が設けられている。該レバー受け45は外方に向って開口する凹溝46を有し、該凹溝46には後述する駒47が嵌合する。
【0088】
前記整準板6の外周壁を貫通するレバー軸48が回転自在に設けられ、該レバー軸48の外端には摘み49が固着され、前記レバー軸48の内端にはロックレバー50が固着され、更に該ロックレバー50の先端には前記駒47が回転自在に設けられている。
【0089】
而して、前記摘み49を回転させることで前記レバー軸48を介して前記ロックレバー50が回転し、該ロックレバー50の回転によって前記駒47が前記凹溝46を周方向に変位させ、前記凹溝46を介して前記ロックプレート43が回転する。
【0090】
又、前記係合片44は前記ロックプレート43の回転よって、先端が前記係合孔42とオーバラップする様になっている。
【0091】
前記測定機器11を前記整準台1に実装する場合は、前記係合片44を前記係合孔42から後退させた状態とし、前記嵌合凸部38を前記嵌合凹部14に嵌合させると共に前記突起39を前記係合孔42に嵌合させる。
【0092】
次に、前記摘み49を回転させ、前記ロックプレート43を回転させることで前記係合片44を前記係合溝41に係合させる。前記係合片44と前記係合溝41との係合により、前記着脱部12と前記プラグ部13とが連結される。
【0093】
更に、前記着脱部12と前記プラグ部13との連結を固定する為、或はガタツキを抑止する為にロックボルト51が設けられる。該ロックボルト51は螺子込むことで先端が前記嵌合凸部38に嵌合し、或は前記嵌合凸部38を押圧し、前記着脱部12と前記プラグ部13間のガタツキを抑止する。
【0094】
上述した様に、前記測定機器11に前記嵌合凸部38、前記突起39から成るプラグ部13を設けることで、前記測定機器11を前記整準台1に実装することができる。
【0095】
前記測定機器11を前記整準台1に実装した状態では、所定の測定機能を有し、独立して設置可能な測量装置を構成する。
【0096】
前記プラグ部13を有し、前記整準台1に実装可能な測定機器11を以下に例示する。
【0097】
図9では測定機器11としてトータルステーション53を示している。該トータルステーション53は下端部に上記したプラグ部13を有している。
【0098】
該プラグ部13が上記着脱部12に連結することで、前記トータルステーション53が前記整準台1に実装される。尚、測量装置としてトータルステーション53を示したが、レーザスキャナ等の測量機であっても、下端部にプラグ部13を設けることで同様に整準台1に実装することができる。
【0099】
図10は測定機器11としてGPS装置54を示している。又、図10は該GPS装置54が整準台1に実装された状態を示している。
【0100】
前記GPS装置54はGPSアンテナ55を有し、該GPSアンテナ55は、台座56に支柱57を介して支持されており、前記台座56の下面に上記したプラグ部13(図示せず)が設けられている。GPS装置54に於いても、前記プラグ部13が整準台1の着脱部12に連結することで前記整準台1にGPS装置54が実装される。
【0101】
又、整準台1に前記GPS装置54が実装された状態で、前記GPS装置54の基準点(該GPS装置54によって測定される点)と前記整準台1の光学中心との位置関係は既知となっている。
【0102】
図11は測定機器11としてプリズム装置58を示している。図11は、前記プリズム装置58が整準台1に実装された状態を示している。
【0103】
該プリズム装置58は全周プリズム61を有し、該全周プリズム61は台座56に支柱57を介して支持されている。前記台座56の下面には上記したプラグ部13(図示せず)が設けられ、前記プリズム装置58は、前記プラグ部13を介して前記整準台1に実装されている。
【0104】
前記全周プリズム61の光学中心と前記整準台1のプリズムの光学中心との位置関係は既知となっている。
【0105】
図12は測定機器11としてターゲット装置62を示している。図12は、前記ターゲット装置62が整準台1に実装された状態を示している。
【0106】
前記ターゲット装置62は、ターゲット板63を有し、該ターゲット板63は台座56に支柱57を介して支持されている。前記台座56の下面には上記したプラグ部13(図示せず)が設けられ、前記ターゲット装置62は前記プラグ部13を介して前記整準台1に実装されている。
【0107】
前記ターゲット板63が有する基準位置と前記整準台1のプリズムの光学中心との位置関係は既知となっている。
【0108】
尚、整準台1に実装する測定機器11としては上記装置に限定されるものでないことは言う迄もない。
【0109】
図13は、本実施例に係る測量システムを示し、上記整準台1、プラグ部13を具備する測定機器11を含む測量システムを示している。
【0110】
図13に示す実施例では、測定機器11としてトータルステーション53が用いられている。
【0111】
下層階の床面に原基準点Pが設定され、該原基準点に測量装置65が設置される。該測量装置65は鉛直上方の測定対象の3次元座標を測定できる測量装置であればよく、図13では測量装置の一例としてトータルステーションを示している。又、前記測量装置65は原基準点P基準として測定対象の3次元座標を測定するものであり、基準測量装置として機能する。
【0112】
前記測量装置65は上層階の床面2に設けられた墨孔4を通して測定対象を測定する。
【0113】
前記墨孔4の上方にトータルステーション53が設けられる。該トータルステーション53は3脚66を介して上層階の床面2に設置され、該トータルステーション53の基準点が前記墨孔4の中心と略合致する様に設置位置が決定される。
【0114】
前記3脚66に整準台1が搭載され、該整準台1に前記トータルステーション53が設置される。前記整準台1により前記整準板6と一体に前記トータルステーション53が整準される。該トータルステーション53は、前記原基準点Pから離れた位置に設けられるローカル測量装置として機能する。
【0115】
前記測量装置65により前記整準台1に含まれるプリズム21を測定し、該プリズム21の光学中心の3次元座標を取得する(図1参照)。又、前記トータルステーション53の基準点Oは前記プリズム21の光学中心を通過する鉛直線上に存在し、更に前記基準点Oと前記プリズム21の光学中心との距離は既知であるので、前記基準点Oの前記原基準点Pを基準とした3次元座標が取得できる。
【0116】
次に、前記トータルステーション53で上層階について測定を行う。測定は、柱、壁面、開口部、床、梁、内装材、鉄筋等躯体、設備に関わる建築部材等について行われ、前記トータルステーション53の基準点Oを基準とした測定値が得られる。
【0117】
更に、前記基準点Oは前記原基準点Pを基準とした3次元座標値が既知となっており、該3次元座標値に基づき、前記トータルステーション53で測定した上層階の測定値を原基準点Pを基準とした3次元座標値に換算することができる。
【0118】
更に、他の上層階についても同様の測定を実行することで建物全ての階について原基準点Pを基準とした3次元座標値を測定することができる。
【0119】
尚、測量装置としては、トータルステーション53の他に、レーザスキャナ、トランシット、GPS装置、レベル、レーザ墨出し器等が含まれる。
【0120】
図14に示す実施例では、測定機器11としてプリズム装置58が用いられている。
【0121】
該プリズム装置58は整準台1を介して3脚66に搭載されている。前記プリズム装置58は前記整準台1により整準される。
【0122】
下層階の測量装置65により前記整準台1に含まれるプリズム21が測定され、該プリズム21の光学中心の3次元座標が取得され、更にプリズム装置58の全周プリズム61の光学中心の原基準点Pを基準とした3次元座標が既知となる。
【0123】
上層階に設置した測定機で前記全周プリズム61を測定することで、該全周プリズム61を基準とした測定機の設置位置が既知となる。更に、原基準点Pを基準とした測定機の設置位置が既知となり、上層階での測定結果を原基準点P基準の測定結果に換算することができる。
【0124】
尚、GPS装置54、ターゲット板63等、前記整準台1を具備する他の測定機器11についても同様に下層の測量装置65について測定でき、原基準点Pに対する3次元座標が取得できることは言う迄もない。
【0125】
図15に示す実施例は、図13で示したトータルステーション53の所要位置に全方位プリズム68を設けた場合を示している。
【0126】
該全方位プリズム68が設けられる位置は、トータルステーション53の托架部の上端、或は図15に示される様に取手69が設けられている場合は、該取手69に前記全方位プリズム68が設けられてもよい。要は、トータルステーション53の上端位置に設けられ、全方位、或は略全方位からの光が入射し、再帰反射される状態に設けられればよい。
【0127】
又、前記全方位プリズム68の光学中心と前記トータルステーション53の基準点Oとは、既知の位置関係となっている。
【0128】
前記トータルステーション53が設置され、該トータルステーション53に設けられたプリズム21(図示せず。図1参照)が測量装置65によって測定され、更に前記プリズム21と前記測量装置65の基準点Oとの関係から、原基準点Pに対して基準点Oが既知化され、更に基準点Oと前記全方位プリズム68の光学中心との位置関係から前記全方位プリズム68の光学中心の3次元座標が前記原基準点Pを基準として既知となる。
【0129】
従って、上層階に設置した前記トータルステーション53以外の他の測定機で前記全方位プリズム68を測定することで、該全方位プリズム68を基準とした他の測定機の設置位置が既知となり、他の測定機の測定結果を原基準点P基準の測定結果に換算することができる。
【0130】
尚、前記全方位プリズムはプリズムであってもよく、又前記全方位プリズム68が設けられる測量装置としては、トータルステーション53の他にレーザスキャナ、トランシット、GPS装置、レベル、レーザ墨出し器等種々の測量装置が挙げられる。
【符号の説明】
【0131】
1 整準台
2 床面
4 墨孔
5 台座
6 整準板
7 整準螺子
11 測定機器
12 着脱部
13 プラグ部
15 ロック部
17 上部貫通孔
18 プリズムユニット
21 プリズム
22 中心線
23 傾斜検出器
31 偏向光学部材
39 突起
41 係合溝
42 係合孔
43 ロックプレート
44 係合片
46 凹溝
49 摘み
51 ロックボルト
53 トータルステーション
54 GPS装置
58 プリズム装置
62 ターゲット装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15