IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 京東方科技集團股▲ふん▼有限公司の特許一覧 ▶ 成都京東方光電科技有限公司の特許一覧

特許7438972ディスプレイパネルおよびディスプレイ装置
<>
  • 特許-ディスプレイパネルおよびディスプレイ装置 図1
  • 特許-ディスプレイパネルおよびディスプレイ装置 図2
  • 特許-ディスプレイパネルおよびディスプレイ装置 図3
  • 特許-ディスプレイパネルおよびディスプレイ装置 図4a
  • 特許-ディスプレイパネルおよびディスプレイ装置 図4b
  • 特許-ディスプレイパネルおよびディスプレイ装置 図5
  • 特許-ディスプレイパネルおよびディスプレイ装置 図6
  • 特許-ディスプレイパネルおよびディスプレイ装置 図7
  • 特許-ディスプレイパネルおよびディスプレイ装置 図8
  • 特許-ディスプレイパネルおよびディスプレイ装置 図9a
  • 特許-ディスプレイパネルおよびディスプレイ装置 図9b
  • 特許-ディスプレイパネルおよびディスプレイ装置 図10
  • 特許-ディスプレイパネルおよびディスプレイ装置 図11
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-16
(45)【発行日】2024-02-27
(54)【発明の名称】ディスプレイパネルおよびディスプレイ装置
(51)【国際特許分類】
   G09G 3/3233 20160101AFI20240219BHJP
   G09G 3/3275 20160101ALI20240219BHJP
   G09F 9/30 20060101ALI20240219BHJP
   G09G 3/20 20060101ALI20240219BHJP
【FI】
G09G3/3233
G09G3/3275
G09F9/30 338
G09F9/30 365
G09G3/20 611J
G09G3/20 621M
G09G3/20 622C
G09G3/20 642B
G09G3/20 680G
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2020557985
(86)(22)【出願日】2019-05-20
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-11-25
(86)【国際出願番号】 CN2019087656
(87)【国際公開番号】W WO2020024664
(87)【国際公開日】2020-02-06
【審査請求日】2022-05-13
(31)【優先権主張番号】201810852874.8
(32)【優先日】2018-07-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】510280589
【氏名又は名称】京東方科技集團股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】BOE TECHNOLOGY GROUP CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.10 Jiuxianqiao Rd.,Chaoyang District,Beijing 100015,CHINA
(73)【特許権者】
【識別番号】511121702
【氏名又は名称】成都京東方光電科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】CHENGDU BOE OPTOELECTRONICS TECHNOLOGY CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.1188,Hezuo Rd.,(West Zone),Hi-tech Development Zone,Chengdu,Sichuan,611731,P.R.CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】トン ジェンシアオ
(72)【発明者】
【氏名】ホアン ウェイユン
(72)【発明者】
【氏名】ドン シアンダン
(72)【発明者】
【氏名】リウ ティンリアン
(72)【発明者】
【氏名】シアオ ユンション
【審査官】武田 悟
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2018/0204889(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0151660(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09G 3/00 - 3/38
G09F 9/00 - 9/46
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のゲートラインと、
複数の出力端子を含むゲート駆動回路と、
少なくとも1つの前記出力端子と少なくとも1つの前記ゲートラインとの間に配置された少なくとも1つの負荷補償ユニットと
を含み、
前記複数の出力端子の少なくとも1つは、前記複数のゲートラインの少なくとも1つのゲートラインに電気的に接続され、
前記少なくとも1つのゲートラインは、前記少なくとも1つの出力端子に電気的に接続され、
ディスプレイパネルは、表示領域と、当該表示領域を囲む非表示領域とを含み、前記複数のゲートラインは、前記表示領域に配置され、前記ゲート駆動回路と前記少なくとも1つの負荷補償ユニットは、前記非表示領域に配置され、
前記ゲート駆動回路の各前記出力端子は、前記複数のゲートラインのうちの1つに接続され、異なる前記出力端子は異なるゲートラインに接続され、
第1の電圧電源ラインおよび第1の電圧電源端子をさらに含み、
前記第1の電圧電源ラインは前記表示領域に配置され、前記第1の電圧電源端子は、前記非表示領域に配置され、前記第1の電圧電源ラインに電気的に接続され、
前記第1の電圧電源ラインは、前記複数のゲートラインと交差するように配置され、すべての負荷補償ユニットは、前記第1の電圧電源ラインが前記第1の電圧電源端子から離れる方向に沿って順次に少なくとも2つのユニットグループに分割され、前記ユニットグループそれぞれに少なくとも1つの負荷補償ユニットがあり、
前記ユニットグループが前記第1の電圧電源端子から離れるほど、前記ユニットグループ内の前記負荷補償ユニットの補償負荷値が大きく、
前記負荷補償ユニットは、補償抵抗および補償コンデンサの少なくとも1つを含み、ここで、前記ゲート駆動回路の出力端子は、前記補償抵抗を介して対応するゲートラインに電気的に接続され、前記補償コンデンサの一端は、前記ゲート駆動回路の出力端子に電気的に接続され、他端は接地端に電気的に接続され、
前記負荷補償ユニットに補償抵抗が含まれている場合、前記補償抵抗の抵抗値が前記負荷補償ユニットの補償負荷値として使用され、
前記負荷補償ユニットに補償コンデンサが含まれている場合、前記補償コンデンサの容量値が前記負荷補償ユニットの補償負荷値として使用され、
前記負荷補償ユニットに補償抵抗と補償コンデンサが含まれる場合、前記補償抵抗の抵抗値と前記補償コンデンサの容量値の積は、前記負荷補償ユニットの補償負荷値として使用される、ことを特徴とするディスプレイパネル。
【請求項2】
前記ユニットグループのそれぞれは、少なくとも2つの隣接する負荷補償ユニットを含む、ことを特徴とする請求項1に記載のディスプレイパネル。
【請求項3】
同じ前記ユニットグループ内の各前記負荷補償ユニットの補償負荷値は同じであり、異なる前記ユニットグループ内の補償負荷値は異なる、ことを特徴とする請求項2に記載のディスプレイパネル。
【請求項4】
各前記ユニットグループ内の負荷補償ユニットの数は同じである、ことを特徴とする請求項1に記載のディスプレイパネル。
【請求項5】
前記補償抵抗は、折り線形状の抵抗トレースを含み、ここで、前記抵抗トレースの一端は、前記ゲート駆動回路の出力端子に電気的に接続され、他端は前記ゲートラインに電気的に接続されている、ことを特徴とする請求項1に記載のディスプレイパネル。
【請求項6】
前記抵抗トレースは、第1の方向に延びる複数の第1の抵抗トレースと、第2の方向に延びる複数の第2の抵抗トレースとを含み、前記第1の抵抗トレースは、前記第2の抵抗トレースに順番に電気的に接続され、前記第1の方向は前記第2の方向と交差している、ことを特徴とする請求項5に記載のディスプレイパネル。
【請求項7】
前記第1の抵抗トレースと前記第2の抵抗トレースのうちの少なくとも1つの断面積は前記ゲートラインの断面積よりも小さい、ことを特徴とする請求項6に記載のディスプレイパネル。
【請求項8】
前記ディスプレイパネルは、各前記抵抗トレースのそれぞれに対応し、絶縁される異なる層に配置された第1の導電層をさらに含み、ここで、前記ディスプレイパネル上の前記第1の導電層の正射投影とディスプレイパネル上の対応する抵抗トレースの正射投影には、重なり合う領域があり、
前記補償コンデンサは、前記重なり合う領域に配置された前記第1の導電層と、前記抵抗トレースによって形成された第1のコンデンサとを含む、ことを特徴とする請求項から請求項7のいずれか一項に記載のディスプレイパネル。
【請求項9】
前記ディスプレイパネル上の前記第1の導電層の正射投影は、前記ディスプレイパネル上の対応する前記抵抗トレースの正射投影を覆う、ことを特徴とする請求項8に記載のディスプレイパネル。
【請求項10】
前記ディスプレイパネルは、前記第1の抵抗トレースと前記第2の抵抗トレースとの間に接続された第2の導電層をさらに含み、ここで、前記ディスプレイパネル上の前記第1の導電層の正射投影は、前記ディスプレイパネル上の前記第2の導電層の正射投影を覆い、
前記補償コンデンサは、前記第1の導電層と前記第2の導電層によって形成された第2のコンデンサをさらに含む、ことを特徴とする請求項8に記載のディスプレイパネル。
【請求項11】
前記ディスプレイパネルは、前記負荷補償ユニットを備えた出力端子に対応する第3の導電層と前記負荷補償ユニットを備えた出力端子に電気的接続された第4の導電層を含み、前記第3の導電層と前記第4の導電層は、絶縁のために異なる層で配置され、
前記ディスプレイパネル上の前記第3の導電層の正射投影と、前記ディスプレイパネル上の対応する前記第4の導電層の正射投影には、重なり合う領域があり、
前記補償コンデンサは、前記重なり合う領域に配置された前記第4の導電層と前記第3の導電層によって形成された第3のコンデンサを含む、ことを特徴とする請求項1に記載のディスプレイパネル。
【請求項12】
前記ディスプレイパネル上の前記第3の導電層の正射投影は、前記ディスプレイパネル上の前記第4の導電層の正射投影を覆う、ことを特徴とする請求項11に記載のディスプレイパネル。
【請求項13】
請求項1から請求項12のいずれか一項に記載のディスプレイパネルを備えるディスプレイ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信技術分野に関し、特にディスプレイパネルおよびディスプレイ装置に関する。
【0002】
[関連出願の相互参照]
本出願は、2018年7月30日に中国特許局に提出し、出願番号が201810852874.8であり、発明名称が「ディスプレイパネルおよびディスプレイ装置」との中国特許出願を基礎とする優先権を主張し、その開示の総てをここに取り込む。
【背景技術】
【0003】
有機発光ダイオード(Organic Light-Emitting Diode,OLED)は、自己発光、広い色域、高コントラスト、明るさ、薄さという利点があり、ディスプレイ装置で広く使用されている。図1に示すように、OLEDディスプレイパネルは、表示領域AA、表示領域AAに配置されたピクセルユニットPX、各ピクセルユニットPXのピクセル回路に電気的に接続された高レベル電圧電源ライン110、および高レベル電圧電源トレース110に電気的に接続されている高レベル電圧電源端子120を含む。高レベル電圧電源端子120は、外部電力管理チップと電気的に接続して、電力信号ELVADを表示領域AAに入力するために使用される。高レベル電圧電源ライン110は抵抗を有するので、電力信号ELVADの電圧は、高レベル電圧電源端子120から高レベル電圧電源ライン110に向かう方向に減少する、すなわち、IRドロップ(IR Drop)現象である。このように、表示領域AAの輝度は、高レベル電圧電源端子120から高レベル電圧電源配線110の方向から徐々に低下し、輝度均一性が悪くなり、表示効果に影響を与える。
【発明の概要】
【0004】
本開示の実施形態は、ディスプレイパネルおよびディスプレイデバイスを提供し、特定の解決策は以下の通りである。
【0005】
したがって、本開示の実施形態によって提供されるディスプレイパネルは、ゲート駆動回路と、前記少なくとも1つの出力端子と前記少なくとも1つのゲートラインとの間に配置された少なくとも1つの負荷補償ユニットと、を含み、
前記ゲート駆動回路は複数の出力端子を含み、前記複数の出力端子の少なくとも1つは、前記複数のゲートラインの少なくとも1つのゲートラインに電気的に接続され、
前記少なくとも1つのゲートラインは、前記少なくとも1つの出力端子に電気的に接続され、
ここで、前記ディスプレイパネルは、表示領域と、表示領域を囲む非表示領域とを含み、前記複数のゲートラインは、前記表示領域に配置され、前記ゲート駆動回路と前記少なくとも1つの負荷補償ユニットは、前記非表示領域に配置され、
前記ゲート駆動回路の各前記出力端子は、前記複数のゲートラインのうちの1つに接続され、異なる前記出力端子は異なるゲートラインに接続され
第1の電圧電源ラインおよび第1の電圧電源端子をさらに含み、
前記第1の電圧電源ラインは前記表示領域に配置され、前記第1の電圧電源端子は、前記非表示領域に配置され、前記第1の電圧電源ラインに電気的に接続され、
前記第1の電圧電源ラインは、前記複数のゲートラインと交差するように配置され、すべての負荷補償ユニットは、前記第1の電圧電源ラインが前記第1の電圧電源端子から離れる方向に沿って順次に少なくとも2つのユニットグループに分割され、前記ユニットグループそれぞれに少なくとも1つの負荷補償ユニットがあり、
前記ユニットグループが前記第1の電圧電源端子から離れるほど、前記ユニットグループ内の前記負荷補償ユニットの補償負荷値が大きく、
前記負荷補償ユニットは、補償抵抗および補償コンデンサの少なくとも1つを含み、ここで、前記ゲート駆動回路の出力端子は、前記補償抵抗を介して対応するゲートラインに電気的に接続され、前記補償コンデンサの一端は、前記ゲート駆動回路の出力端子に電気的に接続され、他端は接地端に電気的に接続され、
前記負荷補償ユニットに補償抵抗が含まれている場合、前記補償抵抗の抵抗値が前記負荷補償ユニットの補償負荷値として使用され、
前記負荷補償ユニットに補償コンデンサが含まれている場合、前記補償コンデンサの容量値が前記負荷補償ユニットの補償負荷値として使用され、
前記負荷補償ユニットに補償抵抗と補償コンデンサが含まれる場合、前記補償抵抗の抵抗値と前記補償コンデンサの容量値の積は、前記負荷補償ユニットの補償負荷値として使用される
【0007】
任意選択で、本開示の実施形態では、前記ユニットグループのそれぞれは、少なくとも2つの隣接する負荷補償ユニットを含む。
【0008】
任意選択で、本開示の実施形態では、同じ前記ユニットグループ内の各前記負荷補償ユニットの補償負荷値は同じであり、異なる前記ユニットグループ内の補償負荷値は異なる。
任意選択で、本開示の実施形態では、各前記ユニットグループ内の負荷補償ユニットの数は同じである。
【0009】
任意選択で、本開示の実施形態では、前記ユニットグループのそれぞれは、1つの負荷補償ユニットを含む
【0010】
任意選択で、本開示の実施形態では、前記補償抵抗は、折り線形状の抵抗トレースを含み、ここで、前記抵抗トレースの一端は、前記ゲート駆動回路の出力端子に電気的に接続され、他端は前記ゲートラインに電気的に接続されている。
【0011】
任意選択で、本開示の実施形態では、前記抵抗トレースは、第1の方向に延びる複数の第1の抵抗トレースと、第2の方向に延びる複数の第2の抵抗トレースとを含み、前記第1の抵抗トレースは、前記第2の抵抗トレースに順番に電気的に接続され、前記第1の方向は前記第2の方向と交差している。
【0012】
任意選択で、本開示の実施形態では、前記第1の抵抗トレースと前記第2の抵抗トレースのうちの少なくとも1つの断面積は前記ゲートラインの断面積よりも小さい。
【0013】
任意選択で、本開示の実施形態では、前記ディスプレイパネルは、各前記抵抗トレースのそれぞれに対応し、絶縁される異なる層に配置された第1の導電層をさらに含み、ここで、前記ディスプレイパネル上の前記第1の導電層の正射投影とディスプレイパネル上の対応する抵抗トレースの正射投影には、重なり合う領域があり、
前記補償コンデンサは、前記重なり合う領域に配置された前記第1の導電層と、前記抵抗トレースによって形成された第1のコンデンサとを含む。
【0014】
任意選択で、本開示の実施形態では、前記ディスプレイパネル上の前記第1の導電層の正射投影は、ディスプレイパネル上の対応する抵抗トレースの正射投影を覆う。
【0015】
任意選択で、本開示の実施形態では、前記ディスプレイパネルは、前記第1の抵抗トレースと前記第2の抵抗トレースとの間に接続された第2の導電層をさらに含み、ここで、前記ディスプレイパネル上の前記第1の導電層の正射投影は、前記ディスプレイパネル上の前記第2の導電層の正射投影を覆い、
前記補償コンデンサは、前記第1の導電層と前記第2の導電層によって形成された第2のコンデンサをさらに含む。
【0016】
任意選択で、本開示の実施形態では、前記ディスプレイパネルは、前記負荷補償ユニットを備えた出力端子に対応する第3の導電層と、前記負荷補償ユニットを備えたシフトレジスタユニットの出力端子に電気的に接続された第4の導電層とをさらに含み、ここで、前記第3の導電層と前記第4の導電層は、絶縁のために異なる層で配置され、
前記ディスプレイパネル上の前記第3の導電層の正射投影と、前記ディスプレイパネル上の対応する前記第4の導電層の正射投影には、重なり合う領域があり、
前記補償コンデンサは、前記重なり合う領域に配置された前記第4の導電層と前記第3の導電層によって形成された第3のコンデンサを含む。
【0017】
任意選択で、本開示の実施形態では、前記ディスプレイパネル上の前記第3の導電層の正射投影は、前記ディスプレイパネル上の前記第4の導電層の正射投影を覆う。
【0018】
同様に、本開示の実施形態はまた、本開示の実施形態によって提供されるディスプレイパネルを含むディスプレイ装置を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】先行技術におけるディスプレイパネルの構造の概略図である。
図2】関連技術におけるピクセル回路の構造の概略図である。
図3図2に示すピクセル回路の駆動タイミング図である。
図4a】本開示の実施形態によって提供されるディスプレイパネルの概略構造図の1つである。
図4b】本開示の実施形態によって提供されるディスプレイパネルの第2の構造図である。
図5】本開示の実施形態によって提供されるゲートターンオン信号の概略図である。
図6】本開示の実施形態によって提供されるディスプレイパネルの部分構造の概略図である。
図7】本開示の実施形態によって提供されるディスプレイパネルの部分構造の第2の概略図である。
図8】本開示の実施形態によって提供されるディスプレイパネルの部分構造の第3の概略図である。
図9a】本開示の実施形態によって提供されるディスプレイパネルの部分構造の第4の概略図である。
図9b図9aのBB’方向に沿った構造の概略断面図である。
図10】本開示の実施形態によって提供されるディスプレイパネルの部分構造の第5の概略図である。
図11】本開示の実施形態によって提供されるディスプレイパネルの部分構造の第6の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本開示の目的、技術的解決策および利点をより明確にするために、本開示の実施形態によって提供されるディスプレイパネルおよびディスプレイデバイスの特定の実施について、添付の図面を参照して以下に詳細に説明する。以下に記載される好ましい実施形態は、本開示を例示および説明するためにのみ使用され、本開示を限定するために使用されないことを理解されたい。そして、矛盾がない場合、本出願の実施形態および実施形態の特徴は、互いに組み合わせることができる。さらに、図面中のフィルムの各層の厚さおよび形状は、ディスプレイパネルおよびディスプレイ装置の真の比率を反映しておらず、その目的は、本開示を概略的に説明することのみである。
【0021】
一般に、ピクセルユニットには、OLEDと、OLEDを駆動して発光させるためのピクセル回路が備わっている。図2に示すように、ピクセル回路には、駆動トランジスタDTFT、スイッチングトランジスタM1、およびストレージコンデンサCstが含まれる。スイッチングトランジスタM1のゲートはゲートラインG_mに接続され、スイッチングトランジスタM1のソースはデータラインdataに接続され、スイッチングトランジスタM1のドレインは駆動トランジスタDTFTのゲートに接続され、駆動トランジスタDTFTのソースは第1の電圧電源ライン110に接続され、駆動トランジスタDTFTのドレインはOLEDのアノードに接続され、OLEDのカソードは低電圧電源ラインELVSSに接続される。図2はピクセル回路の駆動タイミング図である。図3に示すにように、T1フェーズにおいて、ゲートラインG_m上の信号g_mがゲートターンオン信号(すなわち、低レベル信号)である場合、スイッチングトランジスタM1がオンになるように制御され、これにより、データラインData上のデータ信号は駆動トランジスタDTFTのゲートに提供される。駆動トランジスタDTFTのゲート電圧はデータ信号の電圧Vdataであり、ストレージコンデンサCstによって保存される。 T2フェーズでは、ゲートラインG_mの信号g_mがゲートカットオフ信号(つまり、高レベル信号)の場合、スイッチングトランジスタM1がオフになるように制御される。駆動トランジスタDTFTのゲート電圧はVdataであるため、駆動トランジスタDTFTのソース電圧は電力信号ELVDDの電圧Vddであり、これにより、駆動トランジスタDTFTが作動電流Iを生成し、
【0022】
【数1】
【0023】
である。ここで、
【0024】
【数2】
【0025】
は駆動トランジスタDTFTのしきい値電圧を示し、Kは構造パラメータであり、同じ構造で、この値は比較的安定しており、定数と見なすことができる。IR Dropの影響により、VddがΔVdd減少すると、ΔVddはVddの変化量を表し、Iが減少するため、輝度が低下し、表示の均一性が低下する。表示の均一性を向上させるために、Vdataを調整してVdataをΔVdataだけ減らすことができ、ΔVdata=ΔVddを設定することで、Vdd-Vdata間の電圧差を安定に保ち、Iの低下を回避して輝度の均一性を向上させることができる。
【0026】
一般に、ゲートオン信号の持続時間が減少すると、駆動トランジスタDTFTのゲートに充電されるVdataが減少する。これに基づいて、本開示の実施形態によって提供されるディスプレイパネルは、ゲートターンオン信号を第1行のピクセルユニットから最後の行のピクセルユニットへの方向に順次減少させることにより、駆動トランジスタDTFTのゲートに充電されるVdataを減少させる。ピクセルユニットの対応するΔVdataを対応するΔVddと一致させて、Iの安定性を維持し、輝度の均一性を向上させることができる。
【0027】
図4aに示されるように、本開示の実施形態は、以下を含み得るディスプレイパネルを提供する:
◎複数のゲートラインG_m(1≦m≦M、かつ整数であり、Mはゲートラインの総数であり、図2は例としてM=6をとる)、
◎ゲート駆動回路。ゲート駆動回路は、複数の出力端子O_mを含み、複数の出力端子O_mのうちの少なくとも1つは、複数のゲートラインG_mのうちの少なくとも1つのゲートラインG_mに電気的に接続されている。
◎少なくとも1つの負荷補償ユニット130。少なくとも1つの負荷補償ユニット130は、少なくとも1つの出力端子O_mと少なくとも1つのゲートラインG_mとの間に配置され、少なくとも1つのゲートラインG_mおよび少なくとも1つの出力端子O_mに電気的に接続されている。
【0028】
ここで、ディスプレイパネルは、表示領域AAおよび表示領域を囲む非表示領域BBを含み、複数のゲートラインG_mが表示領域AAに配置され、ゲート駆動回路および少なくとも1つの負荷補償ユニット130が非表示領域BBに配置される。
【0029】
少なくとも1つの負荷補償ユニット130は、ゲートラインG_mを制御することによってピクセルの充電時間を調整し、それにより、表示画面の各領域の輝度が均一になる。
【0030】
本開示の実施形態によって提供されるディスプレイパネルでは、少なくとも1つの負荷補償ユニットが非表示領域に提供され、負荷補償ユニットは、ゲートラインを制御することによってピクセルの充電時間を調整するために使用される。その結果、表示画面の各領域の輝度が均一になる。
【0031】
任意選択で、本発明の実施形態によって提供されるディスプレイパネルにおいて、図4aに示されるように、ゲート駆動回路の各出力端子O_mは、それぞれ、複数のゲートラインのうちの1つのゲートラインG_mに接続される。および異なる出力端子O_mは、異なるゲートラインG_mを接続する。
【0032】
任意選択で、本発明の実施形態によって提供されるディスプレイパネルにおいて、図4aに示されるように、それは、第1の電圧電源ライン110および第1の電圧電源端子120をさらに含む。
【0033】
第1の電圧電源ライン110は表示領域AAに配置され、第1の電圧電源端子120は非表示領域BBに配置され、第1の電圧電源ライン110に電気的に接続されている。
【0034】
第1の電圧電源ライン110は、複数のゲートラインG_mと交差するように配置されている。
【0035】
第1の電圧電源端子110から離れる第1の電圧電源ライン110の方向に沿って、すべての負荷補償ユニット130は、少なくとも2つのユニットグループ10_n(1≦n≦Nおよび整数、Nはユニットグループ総数であり、図2は例としてN=2を取る)に順次分割される。前記ユニットグループ10_nそれぞれには少なくとも1つの負荷補償ユニット130がある。
【0036】
ユニットグループ10_nが第1の電圧電源端子120から離れるほど、当該ユニットグループ10_n内の負荷補償ユニット130の補償負荷値は大きくなる。
【0037】
本開示の実施形態によって提供されるディスプレイパネルにおいて、すべての負荷補償ユニットは、第1の電圧電源端子から離れる第1の電圧電源ラインの方向に沿って、少なくとも2つのユニットグループに順次分割される。第1の電圧電源端子から離れるほど、その中の負荷補償ユニットの補償負荷値が大きくなり、ゲート駆動回路の出力端子から出力されるゲートオン信号の持続時間が徐々に短くなり、IR Dropによる輝度低下を相殺することができる。さらに、表示の均一性が向上する。
【0038】
特定の実施において、本開示の実施形態によって提供されるディスプレイパネルにおいて、第1の電圧は、一般に、電力信号ELVADを出力するための高レベル電源電圧を指す。
【0039】
具体的な実施例では、図4aに示すように、ゲート駆動回路は一般にカスケードされたシフトレジスタユニットSR_mを含み、各シフトレジスタユニットSR_mは、ゲートラインG_mに対応的電気的接続するためのゲート駆動回路の出力端子O_mに対応する。
【0040】
一般に、ゲートラインはRC負荷(loading)を有し、プロセス準備条件は一般に同じであるため、ディスプレイパネルの各ゲートラインのRC負荷(loading)は基本的に同じである。特定の実施において、本開示の実施形態では、負荷補償ユニットが出力端子O_mによって出力される信号の負荷を対して補償するのは、実際にはゲートラインのRC負荷(loading)を補償して、ゲートラインのRC負荷(loading)を増加させ、それによってゲートオン信号の維持時間を短縮する。
【0041】
さらに、ゲート駆動回路の出力端子を1つの負荷補償ユニットに電気的に接続することも、ゲート駆動回路の出力端子を2、3等の複数の負荷補償ユニットに電気的に接続することもできる。これは実際の用途環境に基づいて設計および決定され必要があり、ここに限定されない。
【0042】
一般に、ディスプレイパネルの形状は、上側、下側、左側、右側の4つの辺を持つ長方形である場合がある。特定の実施において、図4aに示されるように、ゲート駆動回路は、左側および/または右側に配置される。第1の電圧電源端子120は、ゲート駆動回路が配置されている側が第1の電圧電源端子120が配置されている側に隣接するように、上側および/または下側に配置されている。さらに、ディスプレイパネルは、表示領域AAに配置された複数のピクセルユニットPXも含み、1つのゲートラインは、ピクセルユニットの行に対応する。ゲート駆動回路および負荷補償ユニットは、非表示領域に配置することができる。
【0043】
一般に、ディスプレイパネルは片側駆動または両側駆動で駆動できる。図4aに示すように、各シフトレジスタユニットSR_mは、ゲートラインG_mの同じ端に配置され、片側駆動を実現することができる。あるいは、各シフトレジスタユニットは、左シフトレジスタユニットおよび右シフトレジスタユニットを含み得、左シフトレジスタユニットおよび右シフトレジスタユニットは、それぞれ、ゲートラインの両端に接続され、それにより、両側駆動を実現する。
【0044】
有機発光ダイオード(Organic Light Emitting Diode,OLED)と量子ドット発光ダイオード(Quantum Dot Light Emitting Diodes,QLED)には、エネルギー消費量が少なく、製造コストが低く、自己発光し、視野角が広く、応答速度が速いという利点がある。ディスプレイパネルは、本明細書に限定されない、OLEDディスプレイパネルまたはQLEDディスプレイパネルを含み得る。
【0045】
本開示は、特定の実施形態と併せて以下に詳細に説明される。この実施形態は、本開示をよりよく説明するためのものであるが、本開示を限定するものではないことに留意されたい。
【0046】
実施例1
特定の実施において、本開示の実施形態において、図4aに示されるように、ゲート駆動回路の各出力端子O_mは、それぞれ、負荷補償ユニット130に対応し得る。このようにして、各出力端子O_mの負荷を補償することができ、輝度均一性をさらに改善することができる。あるいは、図4bに示すように、ゲート駆動回路の各出力端子O_mは、複数の負荷補償ユニット130に対応することもでき、前記複数の負荷補償ユニット130を直列または並列に接続することもできる。例えば、各出力端子O_mは、2つの負荷補償ユニット130に対応し得る。あるいは、各出力端子O_mは、3つ、4つなどの負荷補償ユニットに対応し得る。これは、実際のアプリケーション環境に応じて設計および決定でき、ここに限定されない。
【0047】
一般に、実際の用途では、ディスプレイパネルは、第1の電圧電源端子120に近い領域でのIR Dropによる影響が少ない可能性があり、したがって無視することができる。特定の実施において、本開示の実施形態において、ゲート駆動回路の出力端子の一部のみが、1対1の対応で負荷補償ユニットを備えられ得る。当該出力端子の一部は、第1の電圧電源端子から離れた出力端子と、第1の電圧電源端子から離れた出力端子に隣接する少なくとも1つの出力端子とを含み得る。すなわち、第1段シフトレジスタユニットから第K段シフトレジスタユニットに対応する出力端子までを含み得る。ここで、K<Mであり、かつ整数である。これにより、負荷補償ユニットの設定を減らし、消費電力を減らすことができる。
【0048】
特定の実施において、図4aに示されるように、同じユニットグループ10_n内の各負荷補償ユニット130の補償負荷値は同じであり、異なるユニットグループにおける補償負荷値は異なる。例として、図4aに示されるユニットグルー10_2の補償負荷値は、ユニットグルー10_1の補償負荷値よりも大きく、第1段シフトレジスタユニットおよび第4段シフトレジスタユニットによって出力されるゲートターンオン信号を取り上げる。第1段シフトレジスタユニットによって出力される信号g_1をおよび第4段シフトレジスタユニットによって出力される信号g_4を図5に示し、横軸は時間を表し、縦軸は電圧を表す。出力負荷の影響を受けて、信号g_1とg_4の波形が変化する。信号g_1とg_4の電圧がVrefに低下すると、ピクセル回路のスイッチングトランジスタがオンになり、データ信号の電圧Vdataが書き込まれ始める。信号g_1とg_4の電圧がVrefに上昇すると、ピクセル回路のスイッチングトランジスタに負荷がかかり、データ信号の電圧Vdataの書き込みが終了する。つまり、データ電圧の等価書き込み時間(等価充電時間)は、電圧がVref未満の時間である。ユニットグループ10_1の補正負荷値はユニットグループ10_2の補正負荷値よりも小さいため、信号g_4の充電時間t2は信号g_1の充電時間t1よりも長くなる。等価充電時間が短いほど、Vdataの書き込みが不十分である。その結果、駆動トランジスタDTFTのゲートに充電される電圧が低下する。このように、ユニットグルー10_1とユニットグルー10_2にそれぞれ対応するΔVddに従ってユニットグルー10_1とユニットグルー10_2の補正負荷値を設定することにより、ユニットグルー10_1とユニットグルー10_2のピクセルユニットに対応するΔVdataを対応するΔVddと一致させることができるため、同じピクセルユニットに対応するΔVdataと対応するΔVddは互いに打ち消し合い、Iの安定性を維持する。これにより、ディスプレイパネルの輝度の均一性が向上し、表示効果が向上する。
【0049】
一般に、ピクセルユニットの隣接する行が位置する領域におけるIR Dropの変化は比較的小さいので、それらは同じと見なすことができる。特定の実施において、本開示の実施形態において、各ユニットグループは、少なくとも2つの隣接する負荷補償ユニットを含み得る。具体的には、ユニットグループには、2つの隣接する負荷補償ユニットが含まれる場合がある。つまり、2行のゲートラインの補償負荷値は同じである。または、図4aに示されるように、ユニットグループはまた、3つの隣接する負荷補償ユニット130を含み得る、すなわち、ゲートラインの3つの行の補償負荷値は同じである。あるいは、ユニットグループには、隣接する4個、5個、6個などの負荷補償ユニットを含めることもできる。残りは類推によって推測できるので、ここでは繰り返さない。もちろん、各ユニットグループには、1つの負荷補償ユニットを含めることもできる。実際のアプリケーションでは、ユニットグループに含まれる負荷補償ユニットの数は、ここに限定されない実際のアプリケーション環境に応じて設計および決定できる。
【0050】
具体的な実施において、本開示の実施形態では、図4aに示されるように、各ユニットグループ130_nにおける負荷補償ユニット130の数は同じである。これにより、輝度が均一に変化し、プロセスが簡素化される。
【0051】
特定の実施において、図6に示されるように、負荷補償ユニット130は、補償抵抗R0および補償コンデンサC0を含み得る。ここで、ゲート駆動回路の出力端子O_mは、補償抵抗R0を介して対応するゲートラインG_mに電気的に接続される。補償コンデンサC0の一端はゲート駆動回路の出力端子O_mに電気的に接続され、他端は接地端子GNDに電気的に接続されている。また、補償抵抗R0の抵抗値r0と補償コンデンサC0の容量値c0との積、すなわちr0*c0が、負荷補償ユニット130の補償負荷値として使用される。さらに、r0、c0およびr0*c0の特定の値は、ΔVddに従って設計および決定する必要があり、ここで限定されない。
【0052】
具体的な実施において、本開示の実施形態において、図7に示されるように、補償抵抗R0は、折り線形状の抵抗トレースs0を含み得、抵抗トレースs0の一端は、ゲート駆動回路の出力端子O_mに電気的に接続される。もう一方の端はゲートラインG_mに電気的に接続されている。このように、抵抗法則の式によれば、R =ρL/ Sである。ここで、ρは抵抗率を表し、Lは抵抗トレースの長さを表し、Sは抵抗トレースの断面積を表し、Rは抵抗トレースの抵抗値を表す。Lを増やすことでRを増やすことができ、それによってゲートを増やすことができる駆動回路の出力端子の負荷を向上する。
【0053】
さらに、特定の実施において、本開示の実施形態において、図7に示されるように、抵抗トレースs0は、第1の方向F1に沿って延びる複数の第1の抵抗トレースs01および第2の方向に沿って延びる複数の第2の抵抗トレースs02を含み得る。第1の抵抗トレースs01と第2の抵抗トレースs02は順番に電気的に接続され、第1の方向F1と第2の方向F2が交差する。具体的には、第1の方向F1は、第2の方向F2に垂直であり得る。ここで、第1の方向F1は、ピクセルユニットの行方向であり得、第2の方向F2は、ピクセルユニットの列方向であり得る。または、第1の方向F1はピクセルユニットの列方向であり得、第2の方向F2は、ピクセルユニットの行方向であり得る。ここでは制限されない。
【0054】
さらに、特定の実施中、本開示の実施形態では、図7に示されるように、各第1の抵抗トレースs01の長さは同じであり得る。もちろん、少なくとも2本の第1の抵抗トレースの長さも異なる可能性があるが、ここではこれに限定されない。
【0055】
さらに、特定の実施中、本開示の実施形態では、図7に示されるように、各第2の抵抗トレースs02の長さは同じであり得る。もちろん、少なくとも2秒の抵抗トレースの長さも異なる可能性があるが、これはここで制限されない。
【0056】
さらに、特定の実施において、本開示の実施形態において、図7に示されるように、各第1の抵抗トレースs01および各第2の抵抗トレースs02の断面積は、同じであり得る。
【0057】
さらに、特定の実施において、本開示の実施形態において、図8に示されるように、少なくとも1つの第1の抵抗トレースs01の断面積は、補償抵抗の抵抗値を増加させるために、ゲートラインG_mの断面積よりも小さくすることができる。1つのゲートラインに接続された補償抵抗の抵抗値が決定されるので、第1の抵抗トレースの断面積を減らすことによって抵抗値を減らすと、それに応じて第1の抵抗トレースの長さを減らすことができ、それによって占有されるスペースを減らすことができる。具体的には、1つの第1の抵抗トレースs01の断面積は、ゲートラインG_mの断面積よりも小さくすることができる。または、2つの第1の抵抗トレースs01の断面積も、ゲートラインG_mの断面積よりも小さくすることができる。または、図8に示すように、各第1抵抗トレースs01の断面積は、ゲートラインG_mの断面積よりも小さい場合がある。残りは類推によって推測できるので、ここでは繰り返さない。
【0058】
さらに、特定の実施において、本開示の実施形態において、図8に示されるように、補償抵抗の抵抗値を増加させるために、少なくとも1つの第2の抵抗トレースs02の断面積は、ゲートラインG_mの断面積よりも小さくすることができる。ゲートラインに接続された補償抵抗の抵抗値が決定されるので、第1の抵抗トレースの断面積を減らすことによって抵抗値を減らすと、それに応じて第1の抵抗トレースの長さを減らすことができ、それによって占有されるスペースを減らすことができる。具体的には、1本の抵抗トレースs02の断面積は、ゲートラインG_mの断面積よりも小さい場合がある。または、2本の抵抗トレースs02の断面積は、ゲートラインG_mの断面積よりも小さい場合がある。または、図8に示すように、各第2の抵抗トレースs02の断面積は、ゲートラインの断面積よりも小さい場合がある。残りは類推によって推測できるので、ここでは繰り返さない。
【0059】
さらに、特定の実施において、本開示の実施形態において、図7に示されるように、ディスプレイパネルは、各抵抗トレースs0に対応し、絶縁される異なる層に配置された第1の導電層140をさらに含み得、ここで、ディスプレイパネル上の第1の導電層140の正射投影およびディスプレイパネル上の対応する抵抗トレースs0の正射投影は、重なり合う領域を有する。重なり合う領域に位置する第1の導電層140と抵抗トレースs0は対面領域を有するので、コンデンサを形成することができる。従って、補償コンデンサは以下を含むことができる:重なり合う領域に位置する第1の導電層140と抵抗トレースs0から形成される第1のコンデンサを含みえる。さらに、第1の導電層140は、接地端子に電気的に接続することができる。あるいは、第1の導電層140は浮遊していてもよく、これはここで限定されない。さらに、第1の導電層と各抵抗トレースとの間に絶縁層が設けられている。
【0060】
具体的な実施において、本開示の実施形態において、図7に示されるように、ディスプレイパネル上の第1の導電層140の正射投影は、ディスプレイパネル上の対応する抵抗トレースs0の正射投影を覆う。
【0061】
特定の実施において、本開示の実施形態において、図9aおよび9bに示されるように、ディスプレイパネルは、第1の抵抗トレースs01と第2の抵抗トレースs02との間に接続された第2の導電層150をさらに含み得る。ここで、ディスプレイパネル上の第1の導電層140の正射投影は、ディスプレイパネル上の第2の導電層150の正射投影を覆う。第1の導電層140および第2導電層150は対面領域を有するので、コンデンサを形成することができる。したがって、補償コンデンサは、第1の導電層140および第2導電層150によって形成される第2コンデンサをさらに含み得る。
【0062】
さらに、特定の実施において、本開示の実施形態において、抵抗トレース、第2の導電層、およびゲートラインは、同じ層および同じ材料で作ることができる。このようにして、抵抗トレース、第2導電層、およびゲートラインのパターンを1つのパターン化プロセスで形成できるため、製造プロセスを簡素化し、製造コストを節約し、製造効率を向上させることができる。
【0063】
さらに、特定の実施において、本開示の実施形態において、ディスプレイパネルは、複数のデータラインをさらに含み得、そして、各第1の導電層は、各データラインから絶縁され、同じ層および同じ材料ででき得る。このようにして、第1の導電層と各データラインのパターンを1つのパターン化プロセスで形成できるため、製造プロセスが簡素化され、製造コストが節約され、製造効率が向上する。
【0064】
実施例2
特定の実施において、図6に示されるように、負荷補償ユニット130はまた、補償抵抗R0を含み得る。ここで、ゲート駆動回路の出力端子O_mは、補償抵抗130を介して対応するゲートラインG_mに電気的に接続される。また、補償抵抗の抵抗値r0は、負荷補償ユニットの補償負荷値として使用される。具体的な実装については、第1の実施形態における補償抵抗r0の実装を参照されたいが、ここでは繰り返さない。
【0065】
実施例3
具体的な実施において、本開示の実施形態において、図10に示されるように、負荷補償ユニット130はまた、補償コンデンサC0を含み得る。補償コンデンサC0の一端は、ゲート駆動回路の出力端子O_mに電気的に接続される。もう一方の端は、接地端子GNDに電気的に接続されている。また、補償コンデンサC0の容量値c0は、負荷補償ユニット130の補償負荷値として使用することができる。
【0066】
特定の実施において、本開示の実施形態において、図11に示されるように、ディスプレイパネルは、負荷補償ユニット130を備えた出力端子O_mに対応する第3の導電層160、および負荷補償ユニット130を備えたゲート駆動回路の出力端子O_mに電気的に接続された第4の導電層170をさらに含み得る。第3の導電層160および第4の導電層170は、絶縁され、異なる層に配置される。ディスプレイパネル上の第3の導電層160の正射投影とディスプレイパネル上の第4の導電層170の正射投影には、お重なり合う領域を有し、補償コンデンサは、重なり合う領域に配置された第3の導電層160および第4の導電層170によって形成される第3のコンデンサを含み得る。ここで、第3の導電層は、接地端子に電気的に接続され得る。または、第3の導電層も浮遊し得る。ここに限定されない。
【0067】
具体的な実施において、本開示の実施形態において、図11に示されるように、ディスプレイパネル上の第3の導電層160の正射投影は、ディスプレイパネル上の第4の導電層170の正射投影を覆うように作製され得る。
【0068】
同じ発明の概念に基づいて、本開示の実施形態はまた、本開示の実施形態によって提供される上記のディスプレイパネルを含むディスプレイ装置を提供する。ディスプレイ装置の問題解決原理は、前述のディスプレイパネルと同様であるため、ディスプレイ装置の実装は、前述のディスプレイパネルの実装を参照することができ、ここでは繰り返さない。
【0069】
特定の実施において、本開示の実施形態によって提供されるディスプレイデバイスは、携帯電話、タブレットコンピュータ、テレビ、モニター、ノートブックコンピュータ、デジタルフォトフレーム、およびナビゲーターなどの、ディスプレイ機能を備えた任意の製品または構成要素であり得る。ディスプレイ装置の他の不可欠な構成要素は、当技術分野の通常の技術者によって理解されており、ここで繰り返されることはなく、また、それらが本開示の限定として使用されるべきではない。
【0070】
本開示の実施形態によって提供されるディスプレイパネルおよびディスプレイ装置において、少なくとも1つの負荷補償ユニットが非表示領域に配置され、負荷補償ユニットは、ゲートラインを制御することによってピクセルの充電時間を調整するために使用され、その結果、表示画面の各領域の輝度が均一になる。
【0071】
明らかに、当技術分野の当業者は、本開示の精神および範囲から逸脱することなく、本開示に様々な変更および修正を加えることができる。このように、本開示のこれらの修正および変形が本開示および同等の技術の特許請求の範囲内にある場合、本開示はまた、これらの修正および変形を含むことを意図する。
図1
図2
図3
図4a
図4b
図5
図6
図7
図8
図9a
図9b
図10
図11