(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-16
(45)【発行日】2024-02-27
(54)【発明の名称】ベビーカーフレーム及びベビーカー
(51)【国際特許分類】
B62B 9/12 20060101AFI20240219BHJP
B62B 3/02 20060101ALI20240219BHJP
B62B 5/06 20060101ALI20240219BHJP
【FI】
B62B9/12
B62B3/02 B
B62B5/06 B
(21)【出願番号】P 2021514583
(86)(22)【出願日】2019-09-10
(86)【国際出願番号】 EP2019074039
(87)【国際公開番号】W WO2020058029
(87)【国際公開日】2020-03-26
【審査請求日】2022-09-02
(31)【優先権主張番号】202018105345.0
(32)【優先日】2018-09-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】505222381
【氏名又は名称】サイベックス ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】110001737
【氏名又は名称】弁理士法人スズエ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】シェ、リャン
【審査官】林 政道
(56)【参考文献】
【文献】欧州特許出願公開第02332806(EP,A2)
【文献】国際公開第2017/042959(WO,A1)
【文献】国際公開第2015/053086(WO,A1)
【文献】特開2016-005951(JP,A)
【文献】特表2010-534156(JP,A)
【文献】中国実用新案第205854248(CN,U)
【文献】独国特許出願公開第04328567(DE,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B62B 9/00
B62B 3/00
B62B 5/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベビーカーフレームであって、
少なくとも1つのモーター(19)
と、
前記ベビーカーフレームの少なくとも1つの調整可能な構成要素を第1位置から少なくとも1つの第2位置に調整する、
少なくとも1つの調整装置(20)と、
前記調整装置(20)による少なくとも1つの調整プロセスによって、前記少なくとも1つのモーターの潜在的な駆動力の変化
がもたらせるような、少なくとも1つの結合装置(21)
と、を備え
、
前記第1及び第2位置は、安定して想定できる、ことを特徴とする、ベビーカーフレーム。
【請求項2】
前記少なくとも1つのモーター(19)は、電気モーターである、ことを特徴とする、請求項1に記載のベビーカーフレーム。
【請求項3】
前記少なくとも1つのモーター(19)は、前記ベビーカーフレームの支持された駆動のためのものである、ことを特徴とする、請求項1に記載のベビーカーフレーム。
【請求項4】
前記少なくとも1つの調整装置(20)は、前記ベビーカーフレームの少なくとも1つの調整可能な構成要素をスライド及び/又は旋回させるためのものである、ことを特徴とする、請求項1に記載のベビーカーフレーム。
【請求項5】
前記少なくとも1つの結合装置(21)は、少なくとも1つのスイッチング装置を備える、ことを特徴とする、請求項1に記載のベビーカーフレーム。
【請求項6】
前記潜在的な駆動力の変化は、前記潜在的な駆動力の減少である、ことを特徴とする、請求項1に記載のベビーカーフレーム。
【請求項7】
前記結合装置(21)は、前記調整
装置(20)による少なくとも1つの調整プロセスにより、前記モーター(19)がスイッチオフにされる、又は前記モーター(19)がアイドル状態に移行することをもたらすように構成される、ことを特徴とする、請求項1に記載のベビーカーフレーム。
【請求項8】
前記結合装置(21)は、前記モーターへの電力供給が遮断可能又は遮断されるように、及び/又は前記調整装置による少なくとも1つの調整プロセスによって達成され得るか、又は達成されるように構成される、ことを特徴とする、請求項1又は
7に記載のベビーカーフレーム。
【請求項9】
前記結合装置(21)は、少なくとも1つのスライド接点及び/又は少なくとも1つのプラグ接点及び/又は少なくとも1つのスイッチ及び/又は少なくとも1つのケーブル及び/又は少なくとも1つのロッドを備える、ことを特徴とする、請求項
1に記載のベビーカーフレーム。
【請求項10】
前記ベビーカーフレームの前記調整可能な構成要素及び前記ベビーカーフレームの別の構成要素の間の少なくとも1つのスライド接点と、を
さらに備え、
前記調整可能な構成要素の少なくとも
前記第1及び第3位置での前記スライド接点によって、電気的接触が実現され、
少なくとも
前記第2位置では、接触は実現されない、請求項
1に記載のベビーカーフレーム。
【請求項11】
前記調整装置(20)は、フレーム(11)及び/又はフレーム部品
を調整
するために設計されている、ことを特徴とする、請求項
1に記載のベビーカーフレーム。
【請求項12】
前記調整装置(20)は、フレーム(11)及び/又はフレーム部品を短縮及び/又は折り畳むように設計されている、ことを特徴とする、請求項11に記載のベビーカーフレーム。
【請求項13】
前記調整装置(20)は、プッシャー及び/又はプッシャー構成要素(12、13)を短縮及び/又は折り畳むように設計されている、ことを特徴とする、請求項11または12に記載のベビーカーフレーム。
【請求項14】
前記調整装置(20)は、ブレーキ装置
を調整するために設計されている、ことを特徴とする、請求項
1に記載のベビーカーフレーム。
【請求項15】
前記ブレーキ装置は、パーキングブレーキ(18)である、ことを特徴とする、請求項14に記載のベビーカーフレーム。
【請求項16】
前記調整は、少なくとも3cm
の前記調整可能な構成要素の相対的な動作、及び/又は、少なくとも20°
の角度での前記調整可能な構成要素の回転を有する、ことを特徴とする、請求項
1に記載のベビーカーフレーム。
【請求項17】
前記第1及び/又は第2位置は、
ロック可能である、ことを特徴とする、請求項
1に記載のベビーカーフレーム。
【請求項18】
前記調整可能な構成要素に関する前記第1位置は、機能的な位置であり、及び/又は前記調整可能な構成要素に関する前記第2位置は、休止位置
である、ことを特徴とする、請求項
1に記載のベビーカーフレーム。
【請求項19】
前記休止位置は、保管、パーキング、ブロック、及び/又は中間の位置である、ことを特徴とする、請求項18に記載のベビーカーフレーム。
【請求項20】
少なくとも1つの速度センサー装置及び/又は少なくとも1つの力センサー装置を備える、ことを特徴とする、請求項
1に記載のベビーカーフレーム。
【請求項21】
前記少なくとも1つの速度センサー装置及び/又は少なくとも1つの力センサー装置は
、プッシャーに作用する力及び/又は力成分の方向及び/又は量を検出する、及び/又はこの力又は力成分から導出された変数を検出するためのものである、ことを特徴とする、請求項20に記載のベビーカーフレーム。
【請求項22】
前記力又は力成分から導出された変数は、時間の経過に伴う前記力又は力成分の変化である、ことを特徴とする、請求項21に記載のベビーカーフレーム。
【請求項23】
前記少なくとも1つのモーターの電力及び/又は前記ベビーカーフレームの速度を制御
するための少なくとも1つの制御装置を備える、ことを特徴とする、請求項1乃至
22のいずれか1項に記載のベビーカーフレーム。
【請求項24】
前記少なくとも1つの制御装置は、前記少なくとも1つのモーターの電力及び/又は前記ベビーカーフレームの速度を調整する、ことを特徴とする、請求項23に記載のベビーカーフレーム。
【請求項25】
請求項
1に記載のベビーカーフレームを有するベビーカー
。
【請求項26】
少なくとも1つのモーターの潜在的な駆動力を制御するために、
請求項
1に記載のベビーカーフレーム又は、
請求項
25に記載のベビーカーの少なくとも1つの調整可能な構成要素を第1位置から第2位置に調整
するための調整装置(20)の使用法。
【請求項27】
請求項
1に記載のベビーカーフレーム又は、
請求項
25に記載のベビーカーの少なくとも1つのモーターの潜在的な駆動力を制御するための方法であって、
前記潜在的な駆動力は、前記ベビーカーフレームの少なくとも1つの調整可能な構成要素を第1位置から第2位置に調整
させるための少なくとも1つの調整装置(20)を介して変更
される、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、モーター付きのベビーカーフレーム及び対応するベビーカーに関する。
【背景技術】
【0002】
モーター付きのベビーカーは、原則として知られている。これらは、モーター動力のみによって移動するように構成され得る。さらに、原則として、ベビーカーを操作する人の駆動力をサポートするモーター支援をベビーカーに提供するが、操作者によって力が加えられていないときは支援を提供しないことが知られている。
【0003】
既知の概念は、ベビーカーを操作する人にすでに有用なサポートを提供している。しかしながら、これらの概念はまだ比較的ユーザーフレンドリーではなく、特に安全性の観点から改善が必要であると考えられている。
【発明の概要】
【0004】
したがって、本発明の目的は、可能な限り簡単で、可能な限り少ない労力を必要とし、頑丈であるモーター付きのベビーカーフレーム、並びに、特にベビーカーを操作する人が簡単で快適且つ安全な方法でベビーカーを操作することを許可する対応するベビーカーを提案することである。
【0005】
この目的は、特に、請求項1に記載のベビーカーフレームによって解決される。
【0006】
特に、課題は、ベビーカーフレームを駆動する(好ましくは支持される)ための少なくとも1つのモータ(特に電気モータ)と、ベビーカーフレームの少なくとも1つの調整可能な構成要素(例えば、少なくとも1つのフレーム部、特にプッシャー若しくはプッシャーセクション)を第1位置から第2位置に調整する(特に、スライド(sliding)及び/又は旋回する(pivoting))ための少なくとも1つの調整装置と、調整装置による調整が少なくとも1つのモーターの(潜在的若しくは可能な最大の)駆動力の変化、特に減少を引き起こすような方法での(好ましくは、特に電気的若しくは電子的なスイッチング装置を有する又は形成する)少なくとも1つの結合装置と、を含むベビーカーフレームによって解決される。
【0007】
本発明の核となるアイデアは、ベビーカーフレームの調整可能な構成要素を調整するためにとにかく提供される調整装置(例えば、プッシャー位置を調整するための装置、例えば、プッシャーの長さ及び/又は個々のプッシャー構成要素の間の角度)を使用して、それによって少なくとも1つのモーターの潜在的(又は可能な最大の)駆動力に影響を与える(制御する)ことである。
【0008】
代替的又は追加的に、上記の目的は、特に上又は以下でさらに説明されるように、好ましくはベビーカーフレームの支持された駆動のための少なくとも1つのモーター、特に、電気モーターと、調整、特にスライド及び/又は旋回のための少なくとも1つの調整装置と、少なくとも2つの異なる位置の間のベビーカーフレームの少なくとも1つの調整可能な構成要素と、ベビーカーフレームの調整可能な構成要素及びベビーカーフレームの別の構成要素の間の少なくとも1つのスライド接触(sliding contact)と、を含むベビーカーフレームによって解決され、ここで、電気的接触は、好ましくは少なくとも調整可能な構成要素の第1及び/又は第3位置でのスライド接点(sliding contact)によって実現され、場合によっては、接触は少なくとも第2位置では実現されない。第3位置は、第2位置も推定できることを意味する必要もなく、種々な位置の概念的な限界のためにのみ最初に供給する。
【0009】
このようなスライド接点(sliding contact)により、ベビーカーフレームの操作は、簡単な方法で容易にされ得る。
【0010】
スライド接点は、少なくとも2cm、好ましくは少なくとも5cm、さらに好ましくは少なくとも7cmにわたって、及び/又はそれぞれの調整可能な構成要素の互いに関して少なくとも10°、好ましくは少なくとも30°、さらに好ましくは少なくとも60°の回転角にわたって電気的接触が可能であるように設計され得る。
【0011】
スライド接点は、全ての(可能な)位置に電気的接触が提供されるように、又は少なくとも1つの位置に電気的接触が形成されるように(したがって、電気回路が遮断されるように)設計され得る。例えば、電気的接触は、少なくとも2つ若しくは少なくとも4つ、又は異なる相対的な位置若しくは方向の連続体に対して可能であり得る、及び/又は、接触の遮断は、少なくとも2つ若しくは少なくとも4つ、又は異なる位置若しくは方向の連続体に対して可能であり得る。
【0012】
好ましくは、ベビーカーフレーム又はベビーカーは、少なくとも1つのモーターの動力及び/又はベビーカー又はベビーカーフレームの速度を制御、特に調整するための少なくとも1つの(第1)制御装置を有する。
【0013】
この状況では、電力を制御したり、又は駆動電力を変更したりすることは、ゼロに減少することも意味でき、すなわち、必要に応じて、(駆動)電力が全く利用できなくなる。特に、制御、特に調整することにより、それぞれのパラメータの少なくとも2つ、好ましくは少なくとも3つ、場合によっては少なくも5つの異なる値(例えば、電力値)が調整可能であるか、又は設定することができることが理解され得る。
【0014】
目的は、上記の型式のベビーカーフレームを有するベビーカー、例えば、子供用スポーツカー、バギー又は同様の子供用車によってさらに解決される。ベビーカーフレームは、子供のための受容ユニットとは別に、又は分離して形成され得る。代替的に、ベビーカーの形状で、ベビーカーフレームと受容ユニットとの間に構造的(おそらく分離不可能な)ユニットがあり得る。
【0015】
上記の目的は、特に上記若しくは下記の型式のベビーカーフレームの少なくとも1つの調整可能な構成要素の、又は、少なくとも1つのモーターの駆動力を制御するために、第1位置から第2位置に、特に上記若しくは下記の型式のベビーカーの調整、特にスライド及び/又は旋回のための調整装置を使用することによってさらに解決される。
【0016】
上記の目的は、特に上記若しくは下記に記載された型式のベビーフレーム、又は特に上記若しくは下記に記載された型式のベビーカーの少なくとも1つのモーターの潜在的な駆動力を制御するための方法によってさらに解決され、ここで、駆動力は、ベビーカーフレーム又はベビーカーの少なくとも1つの調整可能な構成要素を第1位置から第2位置への調整、特にスライド及び/又は旋回のための少なくとも1つの調整装置を介して変更、特に減少される。ベビーカーフレーム又はベビーカーの機能的な特徴が上記及び下記に記載されている限り、これらは、対応する方法ステップを実行できるように理解されることを意図している。この点で、対応する装置の特徴(例えば、調整装置など)は、方法に関して必ずしも決定的ではないが、方法はそのように(すなわち、例えば、調整又は調整プロセス)ステップする。もちろん、上記及び下記で説明するように、対応する装置機能(例えば、スライド接点など)もまた、方法内に存在し得る。
【0017】
ベビーカーフレーム又はベビーカーは、少なくとも1つのバッテリ、特にアキュムレータ(accumulator)を含み得る。任意で、装置は、ブレーキ操作中にアキュムレータを充電するために設けられ得る。
【0018】
特に、本発明によれば、駆動ユニット(モーター)及びバッテリー(アキュムレータ―)を有する電気回路は、ベビーカーの使用者による(好ましくは単一の、特に手動の)作動によって開閉可能であり得る。そのような(手動の)作動は、例えば、上部プッシャーセクション(upper pusher section)を下部プッシャーセクション(lower pusher section)に押し込むことであり得る。このような作動は、通常、ベビーカー(又はベビーカーフレーム)を静止位置又は中間位置に移動させる意図に関連している。これは、比較的少ない労力で、駆動ユニット(モーター)のスイッチオフ又はシャットダウン(又はアイドル状態(idle)への移行)及び/又はバッテリー(アキュムレータ)の遮断が可能であることを意味する。同様の方法で、(モーターの)駆動ユニットの起動又は接触は、再構築(又は機能的な位置への移動)中に(すなわち、おそらく、さらなる作動ステップ(actuation steps)なしで)行うことができる。
【0019】
少なくとも1つのモーターの潜在的な駆動力は、特に、第1位置又は第2位置が取られたときにモーターが(最大に)供給することができる力として理解されるべきである。実際の駆動力は、チャイルドシートの使用中に第1位置と第2位置で同じである可能性があり、又は、ゼロである可能性もある(例えば、対応する、おそらく、第2制御装置、電力が制御され、特に調整される)。しかしながら、第1位置にある少なくとも1つのモーターの駆動力が常に第2位置とは異なる場合、すなわち、第1又は第2位置が少なくとも1つのモーターの駆動力に直接影響を与える(調整する)場合もある。しかしながら、さらなる調整の可能性がここに存在することが好ましく、その結果、本発明によれば、それは、少なくとも本質的に(潜在的な)最大駆動電力の問題である。
【0020】
調整装置及び結合装置は、別個の部品(アセンブリ(assemblies))によって、又は(少なくとも部分的に)共通の部品/要素若しくは共通の部品/要素(同じアセンブリ(assembly))によって、形成され得る。この点で、それはまたは、統合された調整及び結合装置であり得る。
【0021】
調整装置とは、特に、ベビーカーフレームの2つの構成要素(例えば、2つのフレーム部品、又はブレーキ装置及び別の構成要素、特にホイール)をそれらの相対的な位置及び/又は相対的な配向に関して変更することを可能にする装置を意味する。調整は、特に、スライド(好ましくは一緒に押す)、場合によっては伸縮式、及び/又は旋回、特に折り畳みを含み得る。それぞれの(第1又は第2)位置は、好ましくは、調整可能な構成要素の異なる構成であり、後者は少なくとも実質的に空間的・幾何学的に同じままであるか、その構造を変えない。しかしながら、調整可能構成要素自体の構造的変化(例えば、調整可能構成要素の拡大若しくは調整可能構成要素の縮小及び/又は調整可能構成要素の変形)もあり得る。調整は、好ましくは、それ自体がすでに機能を有し(特に、チャイルドシートの2つの構成要素の互いに対する相対的な位置の変化)、駆動力の変化に対して(のみ)共有される。調整とは、特に、調整可能な構成要素の少なくとも1つの点が、調整可能な構成要素の外側のベビーカーフレーム又はベビーカーの少なくとも1つの点に関して、その開始点から少なくとも2cm、好ましくは少なくとも5cm、より好ましくは少なくとも8cm離れて移動する調整を意味する。
【0022】
結合装置は、調整プロセス又は調整装置をモーターと(間接的又は直接的に)動作可能に接続することができる装置として理解されるべきである。結合装置は、機械的及び/又は電気的及び/又は電子的(例えば)であり得る。特に好ましくは、結合装置は、スイッチング装置、特に、少なくとも1つのモーターに電気エネルギーを供給する電気回路を(選択的に)遮断するための構成要素を含む。全体として、少なくとも1つのモーターの(最大)駆動力の調整は、簡単な方法で可能になる。
【0023】
ベビーカーフレームの調整可能な構成要素とは、特に、支持機能又はブレーキ機能などの所定の機能を実行する機能的な構成要素を意味する。特に、調整可能な構成要素は(純粋な)作動スイッチではない(例えば、純粋なオン/オフスイッチではない)。
【0024】
例えば、機能的な位置(ベビーカーフレームを操作できる位置)から休止位置又は輸送位置(ベビーカーフレームが折り畳まれている位置)へのベビーカーフレームの移動は、モーターをスイッチオフすることに(又は少なくとも可能な最大電力を減らすため、特にモーターをアイドル状態に移行するために)使用することができる。
【0025】
調整装置は、特に、間接的又は直接的のいずれかで手動で操作できる装置である。特に好ましくは、(単一の)手動操作が調整装置を作動させるために十分である。
【0026】
好ましくは、結合装置は、調整装置による調整(特に、ベビーカーフレームの構成要素の少なくとも部分的な押し合わせ又は折り畳み)がエンジンをスイッチオフする、エンジンをアイドル状態に移行することをもたらす。この方法で、モーターによる駆動/支持を簡単な方法で防止又はブロックすることができる。
【0027】
実施形態によれば、結合装置は、モーターへの電力供給が遮断され得るか、又は遮断される、及び/又は調整装置による調整によって達成され得るか、又は達成されるように構成される。そのために、例えば、少なくとも1つのスライド設定が設けられ得る。
【0028】
特定の実施形態では、調整装置は、フレーム及び/又はフレーム構成要素、特にプッシャー及び/又はプッシャー構成要素の調整、特に短縮及び(部分的に)折り畳みのために設計することができる。(部分的に)一緒に折り畳むことにより、2つのそれぞれ考慮される要素の間の角度の、好ましくは少なくとも10°、さらに好ましくは少なくとも30°、任意で少なくとも60°又は少なくとも90°又は少なくとも135°又は(少なくともおよそ)180°の減少が理解されるべきである。フレーム部分は、例えば、プッシャー又は対応するプッシャーセクション又はホイールストラット(wheel strut)(又はそのようなセクション)、特にリアホイールストラット(rear wheel strut)(又はそのようなセクション)又はフロントホイールストラット(front wheel strut)(又はそのようなセクション)であり得る。
【0029】
調整装置は、ブレーキ装置、特にパーキングブレーキを調整するために設計され得る。この方法で、例えば、ブレーキ装置(パーキングブレーキ)の作動は、モーターの(潜在的な)電力がスロットルで調整されかゼロにされる、又はモーターが(完全に)スイッチオフされることをもたらす。
【0030】
おそらく、ブレーキ装置(パーキングブレーキ)が適用されているかどうかを検出するセンサー装置が提供され得る。そのようなセンサー装置は、さらに(任意で)クレードル(cradling)機能を設定するために使用され得る。例えば、ブレーキ装置(パーキングブレーキ)が適用されている場合に(のみ)、クレードル機能は、開始され得る。クレードル機能が提供されていない場合でも(任意である場合がある)、モーターの電力が適切に減少する(又はモーターがアイドリングしている、若しくはスイッチオフになる)、特に、ブレーキ装置(パーキングブレーキ)が作動したときに電気回路の(物理的な)切断が実現される場合に有利である。クレードル機能が提供されている場合、制御装置(例えば電子)は、可能な(アシスト)駆動機能あり及びクレードル機能なし(パーキングブレーキが作動されていない)の操作と、可能なクレードル機能ありであるが(アシスト)駆動なしの操作との間のスイッチが起こり得るように構成され得る。
【0031】
好ましくは、ブレーキ装置(パーキングブレーキ)は、少なくとも金属及び/又はプラスチックのセクションで作られている。さらに、ブレーキ装置(パーキングブレーキ)は、ベビーカーフレーム又はベビーカーの少なくとも1つのホイール及び/又は少なくとも1つの軸と(物理的に)接触する可能性がある。具体的に、ブレーキ装置は、減速ブレーキ又は摩擦ブレーキ(例えば、パッド、リム、ディスク、又はドラムブレーキ)、又は好ましくはパーキングブレーキ(これは、フレームに関連して少なくとも1つのホイールの位置をロックするか、フレームに関連して少なくとも1つのホイールの回転をブロックする)であり得る。ブレーキ装置は、それぞれのホイールの表面(例えば、リム)に作用するか、又はハブに作用し得る。
【0032】
ブレーキ装置、特にパーキングブレーキを調整するための調整装置は、力センサー装置なしで設計され得る。
【0033】
該当する場合、調整装置は、ベビーカーフレームの調整可能な構成要素を第1位置から第2位置に調整するための(任意の)調整装置であり得るが、ブレーキ装置を調整するための調整装置ではない。
【0034】
調整は、好ましくは、少なくとも3cm、好ましくは少なくとも8cmの(調整可能な構成要素が調整されるもう1つの構成要素又はベビーカーフレームの本体に関して)調整可能な構成要素の相対的な動作を含む(又は、で構成される)。相対的な動作は、ベビーカーフレームのさらなる構成要素、特に本体に関連する調整可能な構成要素の動作として理解されるべきであり、すなわち、(必然的に)空間的に固定された基準点に関連する動作ではない。原則として、調整可能な構成要素が調整されると、調整可能な構成要素が調整されるさらにもう1つの構成要素が移動する場合があり得る。しかしながら、調整可能な構成要素が調整される場合に、さらなる構成要素も(固定された基準点又はベビーカーフレームの本体に関連して)動かないままになる。
【0035】
代替的又は追加的に、調整は、(調整可能な構成要素が調整されるさらなる構成要素又は本体に関して)少なくとも20°、おそらく少なくとも60°の角度にわたる調整可能な構成要素の(相対的な)回転を含み得る。この場合も、これは好ましくは相対的な回転であり、空間内で固定された基準点に関連して調整可能な構成要素によって実行される回転に必ずしも対応する必要はない。一方では、調整可能な構成要素、及び、他方では、(調整可能な構成要素が調整される)さらなる構成要素は、(空間内で固定された基準点に関して)両方とも移動することも、調整可能な構成要素だけをすることもできるため、さらなる構成要素は、固定された基準点に関して移動しない、又はその逆も同様である。
【0036】
実施形態では、調整は、ベビーカーフレーム全体又はベビーカー全体の短縮(又は延長)及び/又は下降(又は上昇)を有する。例えば、ベビーカーは、少なくとも5%、好ましくは少なくとも20%で短縮及び/又は下降させ得る。
【0037】
実施形態において、又はまた、上記及び/又は下記に記載されるような独立した発明のアイデアとして、ベビーカーフレーム又はベビーカー、特に結合装置は、少なくとも1つのスライド接点を有する。第1スライド接点は、例えば、第1セクション、特に上部プッシャーセクション(及び/又はホイールストラットセクション、例えば、リアホイールストラットセクション及び/又はフロントストラットセクション及び/又はジョイント内)に配置され得、第2スライド接点は、第2セクション、特に下部プッシャーセクション(及び/又は、おそらくさらに、ホイールストラットセクション、例えば、リアホイールストラットセクション及び/又はフロントストラットセクション及び/又はジョイント内)に配置され得る。それぞれ又は両方(プッシャー)セクションが互いに反対に移動する場合、スライド接点は(例えば、上部プッシャーセクションが下部プッシャーセクションからさらに離れているか延長されている場合)接触するか、(例えば、第1セクション、特に上部プッシャーセクションが第2セクション、特に下部プッシャーセクションに近いか、又は少なくとも部分的にその中に挿入されている場合)接触を遮断する可能性がある。少なくとも1つのスライド接点(おそらく、対応する一対のスライド接点の正確に1つのスライド接点)は、例えば、1つ又は複数のばね接点ピンの形態で、可動及び又はばねに取り付けられ得る。代替的又は追加的に、少なくとも1つのスライド接点は、対応するプッシャーセクションの上に固定的に(不動に)配置(固定)され得る。実施形態によれば、スライド接点は、第2セクション、特に下部プッシャーセクションに固定的に配置(固定)され得、スライド接点は、第1セクション、特に上部プッシャーセクションに移動可能に配置及び/又はばねで取り付けることができる(又はその逆も同様である)。動作可能な配置の場合に、対応する動作の方向は、好ましくは、接点が配置される対応するセクション(例えば、プッシャーセクション)の軸方向(おそらく動作の方向)に関して少なくとも30°、好ましくは(少なくとも約)90°の角度である。
【0038】
2つのセクション、特にフレーム部品の間のスライド接点を有する実施形態は、小さな設置スペースが与えられた場合に、故障及び誤動作に対する感受性が比較的低く、互いに関して移動可能な2つの部品の間の接触の簡単な実現を許可する。特に、スライド接点は、接触表面のセルフクリーニングを提供するため、汚染に起因して機能の障害は、少なくとも低くなり得る。この点で、少なくとも1つのスライド接点を含む実施形態は、独立した本発明の概念として主張されている。
【0039】
代替的又は追加的に、結合装置は、少なくとも1つのプラグ接点を含み得る。例えば、プラグイン凹部は、2つのプッシャーセクションの内の1つに配置され得、プラグイン凸部(例えば、ピン)は、他のプッシャーセクションに配置され得る(又は、例えば、少なくともケーブル及び/又はロッドを介して、おそらく取り外し不可能に、対応するプッシャーセクションに接続されている)。したがって、電気回路は、簡単な方法で遮断又は閉じることができる。
【0040】
具体的には、結合装置は、少なくとも1つの(引っ張り)ケーブル及び/又は少なくとも1つの(引っ張り及び/又は押し)ロッドを有し得る。したがって、力の伝達は、例えば、プラグイン接点を作るか、又は壊すかのいずれかのために、簡単な方法で実行できる。
【0041】
具体的には、(可撓性)ケーブルは、互いに対して旋回できる2つの構成要素(例えば、フレーム部品、特にプッシャーセクション及びホイールストラット)を利用するために使用でき、その結果、旋回(例えば、少なくとも部分的に折り畳む)は、接触を開放する(例えば、プラグ凸部をプラグ凹部の外に引き出す)。
【0042】
ケーブルの下では、好ましくは、力を伝達するための、及び/又は電流を伝達するためのケーブルが理解されるべきである。
【0043】
第1位置は、(調整可能な構成要素に関して)機能的な位置であり得る。機能的な位置は、特に、(ベビーカーフレームの場合、少なくとも子供のための収容ユニットが統合されている場合)子供がベビーカーフレーム又はベビーカーに収容され得る位置であり得る。
【0044】
調整装置がブレーキ装置を調整するように設計されている場合、機能的な位置は、ブレーキ装置(パーキングブレーキ)が解放される位置、すなわち、この意味でベビーカーフレームを駆動する準備ができている位置であり得る。第2位置は、休止位置、特に、保管、パーキング、ブロック(blocking)、及び/又は中間の位置であり得る。
【0045】
一般的に、第2位置は、第1位置と比較して、互いに関して調整可能な(それらの)構成要素の間の角度が第2位置でより小さく、及び/又は2つの調整された構成要素が互いに近づけられ、及び/又は互いに(少なくとも部分的に)押し込まれるという事実によって特徴付けられ得る。
【0046】
保管位置とは、特に、ベビーカーフレームがスペースを取らない方法で収容できるが、(子供に対応する収容ユニットが設けられている場合でも)ベビーカーフレームに子供を(これ以上)収容できない位置を意味する。保管位置では、ベビーカーフレームは(ホイールの上で)安定して立つことができなくなる可能性がある(ただし、それがユーザーによって積極的に保持されていない場合は倒れる)。
【0047】
パーキング位置は、ベビーカーフレーム(又はその構成要素)が適切に比較的にコンパクトになるように構成される位置であり得るが、ベビーカーフレームは(ユーザーによって積極的に保持されることなく)未だ(安定して;そのホイール上に)立つことができる。しかしながら、パーキング位置では、(対応する収容ユニットが存在する場合でも)子供を収容することはもはや不可能であることが好ましい。中間の位置は、また、好ましくは、機能的な位置と対応する休止位置(これは、終了位置とも呼ばれる)との間の(ロック又はロック可能であってもなくてもよい)中間の位置であり得る。
【0048】
第1及び第2位置に加えて、さらなる位置(例えば、少なくとも3分の1又は少なくとも4分の1の位置)が一般的に想定され得る。第1及び/又は第2及び/又はさらなる位置は、ロック又はロック可能であるように構成され得る。
【0049】
一般的に、第1及び/又は第2及び/又はさらなる位置は、安定して想定可能である(特にロック可能である)。それぞれの位置を安定して想定することにより、特に、(重量力以外に外力の影響がない場合でも、少なくともない場合でも)その位置が保持される(つまり、例えば、押し戻されない)ことを理解されるべきである。対照的に、ばね装置は、例えば、(少なくとも、ロック装置などのさらなる装置が提供されない限り)特定の位置が安定して想定されるのを妨げる可能性がある。したがって、一般的に、結合及び/又は調整装置は、少なくとも1つのばね装置を有し得るか、又はばね装置なしで設計され得る。
【0050】
実施形態では、ベビーカーフレームは、少なくとも1つの速度センサー装置及び/又はコーナリング(cornering)センサー装置及び/又は少なくとも1つの力センサー装置を有し得る。力センサー装置は、好ましくは、プッシャーに作用する力及び/又は力成分の方向及び/又は量を検出するために、及び/又は、この力又は力成分(例えば、トルク)から導出される変数、特に、力若しくは力成分の時間の経過の変化又はその力から導出された変数を検出するために、設計される。
【0051】
プッシャーは、好ましくは、単一の部品として形成される(おそらく、互いに対して移動することができる個別の部品を有している)。特に、プッシャーは、水平ハンドルを有し得る。代替的に、プッシャーは、例えば、互いに分離されたいくつかのハンドルを有した、いくつかの部分(例えば、ツーピース)で設計することもできる。任意で、力及び/又は力成分(又はこの力又は力成分から導出される変数)の方向又は量(又は両方)のいずれかを検出する力センサー装置は、設けられ得る。これは、対応する制御がセンサー装置の出力に基づいて行うことができることを可能にする。センサー装置の出力、特に測定値の出力及び/又はいくつかの測定値からの平均値の出力によって理解されるべきである。
【0052】
次に、制御は、内部で(ベビーカーフレームの上又は内部に設けられる制御装置によって)及び/又は個別の制御装置(モバイル端末、特にスマートフォンなど)によって外部で実行することができる。しかしながら、まず第1に、力又は力に関連する変数に関する対応するデータが、全てで生成できることが重要である。この点で、ベビーカーフレーム(又は対応するベビーカー)自体が制御装置を有している場合、それは、有利であるが、絶対に必要というわけではない。全体として、モーターアシストを有するユーザーフレンドリーで製造が容易なベビーカーフレームが提案される。
【0053】
量の測定、特に少なくとも1つの具体的な量の測定(例えば、xyニュートンの具体的な値として)が理解されるべきである、又は少なくとも力/力成分かどうかの測定が閾値を上回っている(又は場合によっては)、若しくは下回っている(又は場合によっては)量を有する。
【0054】
力センサー装置で、特に、少なくとも2つの異なる力方向(例えば、前方及び後方及び/又は上方及び下方)が検出でき、必要に応じてそれらの量に関して決定でき、又は少なくとも4つの方向(例えば、前方、後方、上方及び下方)が検出でき、必要に応じてそれらの量に関して決定できる。おそらく、少なくとも2つの異なる量(>0)、好ましくは少なくとも4つの異なる量、例えば、力(又は力成分又はそこから導出される変数)の量の連続体は、力センサー装置で検出され得る。いずれの場合でも、そのような力センサー装置は、ベビーカー又はベビーカーフレームを駆動するためのモーターを制御するために有利に使用することができる簡単な方法で情報を提供する。
【0055】
任意で、いくつかのモーター、特に電気モーターは、ベビーカーフレームを駆動するために、設けられ得る。好ましくは、少なくとも2つ又は正確に2つのホイール(例えば、左ホイール及び右ホイール、又は第1の横ホイール及び第2の横ホイール)は、それぞれモーターに関連付けられている。好ましくは、モーターを個別に制御するための制御が設けられ得る。代替的又は追加的に、ベビーカーフレームの押し付け力及び/又は移動を検出するためのセンサー装置が設けられ得る。いくつかの(特に少なくとも又は正確に2つの)モーターによって、押し込みの快適さは、(例えば、差動ギア(differential gear)を有するモーターが1つしかない場合など)この目的のために複雑な測定を取る必要なしに、特にコーナリング中に、改善され得る。
【0056】
特に明記されていない限り、押すこと又は押す力は、特に、(後者の場合でも、引っ張ること又は引っ張る力について伝達することができる場合でも)前方及び後方の両方に向けられることができる動作又は力を意味すると理解されなければならない。
【0057】
(2つの)力が比較され、(2つの)力が同じ又は異なると述べられている限り、これは、一般的に、「力の方向及び/又は量に関して同じ又は異なる」の略語として理解されるべきであり‐方向が事前に決定されているという文脈から従わない限り(例えば、「後方への力」の場合など);次に、同じ又は異なる力についてのステートメント(statement)は、力の量を参照することである。
【0058】
少なくとも1つの(力)センサー装置は、プッシャー、特にプッシャーのハンドルの上及び/又は中に配置され得、及び/又はプッシャー取り付け領域の中及び/又は近くに配置され得る。プッシャー取り付け領域とは、特に、プッシャーがベビーカーフレームの本体に取り付けられる領域を意味する。プッシャー取り付け領域に近い配置とは、特に、プッシャーに対して10cm未満、好ましくは5cm未満の距離にある配置を意味する(ここで、比較的に移動するプッシャーの場合、ここでは特に最小距離を意味する)。
【0059】
一実施形態によれば、特に上(及び下)に記載された型式のベビーカーフレーム又は上(又は下)に記載された型式のベビーカーを制御するための方法が提案され、ここで、プッシャーに作用する力及び/又は力成分の方向及び/又は量、及び/又は、この力又は力成分から導出される変数、特に力又は力成分の時間の変化が、検出される。
【0060】
好ましくは、少なくとも1つの制御装置は、特に、少なくとも1つのセンサーの出力が少なくとも1つのモーターを制御するために使用されるように、少なくとも1つの(力)センサー装置と操作可能に接続されている。これにより、力(又は現在の移動などの他の変数)の簡単で、且つ信頼性のある検出が実行され得る。
【0061】
一実施形態では、少なくとも1つのセンサー装置は、少なくとも2つの異なる位置でプッシャー及び/又はそこから導出される変数に作用する力及び/又は力成分を検出するように設計される。特に、この検出は、プッシャーの第1(例えば、左)及び第2(例えば、右)側部、特にハンドルの第1(例えば、左)及び第2(例えば、右)側部、及び/又は2つの異なる、特にそれぞれの場合に横方向に配置されたハンドルで行うことができる。ここ及び以下で左側又は右側を参照する限り、これは、特に、ベビーカーフレーム又はベビーカーを操作する人の視線方向に起因する左側又は右側をそれぞれ指す。
【0062】
特定の実施形態では、センサー装置は、移動の方向及び/又は移動の方向に対して(それぞれの場合に水平に)、及び/又は上方及び/又は下方に(それぞれの場合に垂直に)力成分を決定するように設計される。代替的又は追加的に、時間導関数(又は時間変化)の対応する成分は、決定され得る。
【0063】
作用力(及び/又は力成分及び/又は力散逸変数)がいくつかの異なる位置で検出される場合、制御装置は、対応する駆動ホイール(又は、該当する場合、関連するモーター)が、例えば、(特に水平方向の)作用力(及び/又は時間の経過に伴う変化)の大きさ及び継続時間に応じて、及び/又は(特に水平方向の)力(及び/又は時間に伴う変化)が同じ方向を指すかどうかに応じて制御されるように設計され得る。駆動ホイール(又は対応する関連モーター)は、その側部に供給される力(及び/又はこの力の時間変化)及び/又は他の(反対の)側部に供給される力(及び/又はその時間変化)に応じて制御され得る。
【0064】
好ましくは、制御装置は、特に少なくとも1つのセンサー装置の出力に基づいて、例えば、離散的なステップで及び/又は連続的に、少なくとも1つのモーターの出力を制御及び/又は調整するように適合されている。
【0065】
さらに、1つの制御装置は、力及び/又は力成分及び/又はそこから導出される変数の第1閾値が超えられたときに少なくとも1つのモーターが開始されるように設計され得る。モーターを開始することにより、特に、モーターがベビーカーフレームを駆動するための電力を提供することが理解されるべきである。この意味で、エンジンのスイッチ(例えば、アイドル速度で実行されている)は、まだ開始していない。しかしながら、開始は、初めてモーター(電源)をスイッチオンにすることを意味する場合もある。
【0066】
制御装置は、力及び/又は力成分(例えば、上方又は下方成分)及び/又はそこから導出される変数の第2閾値が超えられたときに、少なくとも1つのモーターが停止されるか、又は一定の電力に維持されるように設計され得る。モーターを停止するということは、特に、モーターをモーターがベビーカーを駆動しない状態にすることを意味する。おそらく、モーターは、(例えば、アイドル時に)まだ動作し続けることができる。しかしながら、これは、最終的なスイッチオフ(例えば、モーター供給へのエネルギーの遮断)としても理解され得る。第2閾値は、第1閾値よりも量が多い場合がある。
【0067】
時間的変化は、基本的に、力(又は力成分)の時間的導出として理解され得る(数学的な意味で)。しかしながら、時間的変化は、また、ΔF/Δtとして理解され得る(例えば、100ミリ秒から1秒の範囲の有限の非極小Δt)。
【0068】
それぞれの又は少なくとも1つの制御装置は、好ましくは、制御装置、特に少なくとも1つのモーターの電力の連続的(おそらく線形)制御のための制御装置、好ましくはPID制御装置(ここで、PIDは、比例積分導関数を表す)である。
【0069】
好ましくは、少なくとも1つのブレーキ装置、特に減速ブレーキ装置及び/又はパーキングブレーキ装置が設けられる。減速ブレーキ装置は、好ましくは、ブレーキをかけるために(及び、特にそれを電気エネルギーに変換するために)ベビーカーフレーム又はベビーカー(子供を含む)の運動エネルギーを使用するように設計されている。代替的又は追加的に、制御装置は、ベビーカーフレームの(完全な)停止後に(前の移動の後に)、所定の時間後に、好ましくは3秒から5分の間(好ましくは10秒から30秒の間)、パーキングブレーキ装置が自動的に作動するように設けられ、且つ構成され得る。代替的又は追加的に、制御装置は、停止又は前の移動の後に比較的に低い速度に達した後にパーキングブレーキ装置が自動的に作動するように設けられ、且つ設計され得る。
【0070】
ブレーキ装置は、特に2段階で、好ましくは、減速ブレーキ(サービスブレーキ)と(ベビーカーが完全に停止したときの)パーキング位置をロックするためのパーキングブレーキとの両方があるように設計され得る。減速ブレーキは、(運動エネルギーを熱に変換する)(1つ又は複数のホイールで)摩擦によってベビーカーがブレーキをかけられるように設計され得る。しかしながら、好ましくは、少なくとも1つのモーターは、ベビーカーを減速するための生成器(generator)として使用され得る(運動エネルギーを電気エネルギーに変換し、次に、これは、1つ又は複数のバッテリの充電に使用され得る)。任意の作動装置は、例えば、手若しくは指で操作可能なレバー(プッシャー又はハンドル上の)又は別の装置(例えば、回転ハンドル又はフットペダルなど)を減速ブレーキのために設けられ得る。該当する場合、グラフィカルユーザーインターフェース(例えば、ディスプレイ、特にタッチスクリーン)がベビーカーに接続され、及び/又は外部の装置(例えば、対応するアプリを有するスマートフォン)に接続可能な受信機(receiver)を有することも可能である。作動装置(又は受信機)は、減速ブレーキを供給するように、すなわち、ユーザーによって望まれるブレーキ力(これはゼロ又はゼロより大きい場合があり、特に、ゼロより大きい2つ以上又は5つ以上の異なる値を取る場合がある)を提供するように、(適切な手段によって)減速ブレーキに接続され得る。減速ブレーキは、作動装置が作動している間、又はベビーカーが完全に停止するまで作動し得、その時点でパーキングブレーキが作動し得る。
【0071】
パーキングブレーキは、1つ又は複数のホイールが回転するのを防ぐロック装置として構成され得る。例えば、パーキングブレーキは、ホイールの側面に設けられたスポーク又は戻り止め(例えば、溝)と相互作用するピンを含み得る。
【0072】
パーキングブレーキは、特に、減速ブレーキによって、ベビーカーフレーム又はベビーカーが停止した直後に、又は所定の時間後に、任意で(自動的に)作動され得る。
【0073】
好ましくは、少なくとも1つのパーキングブレーキ装置は、電気的又は電子的に(のみ)作動され、手動で(のみ)解放され得る。
【0074】
パーキングブレーキ装置は、解放された状態でプリテンションされ(pretensioned)得、作動された状態では、プリテンションされていないか、又はより小さい程度で(のみ)プリテンションされ得る。これらの対策により、操作時の安全性が改善される。
【0075】
パーキングブレーキは、例えば、スイッチ、例えば、スライドスイッチ又は押しスイッチ又はフットペダルなど、を介して、さまざまな方法で作動され得る。
【0076】
特に、パーキングブレーキが作動状態でプリテンションされている場合、パーキングブレーキの解除は、手動で(のみ)可能であるが、ブレーキの作動は、電子的又は電気的に(のみ)可能である。
【0077】
ベビーカーを操作する人が、例えば、手及びハンドルを介して接触を解放するときに少なくとも1つのブレーキ装置、特に減速ブレーキ装置及び/又はパーキングブレーキ装置、が作動するように、センサー装置、特に力センサー、が設けられ得、且つ制御装置が設計され得る。好ましくは、減速ブレーキは、増加した(最大)力で作動し、及び/又はパーキングブレーキは、ベビーカーを操作する人がベビーカーと(もはや)接触しておらず、且つベビーカーがまだ動いていると判断されたときに、作動する(緊急ブレーキ)。
【0078】
一実施形態では、制御装置は、力センサー装置がベビーカーフレームの現在の移動の方向に対して(少なくとも部分的に)向けられる力を検出するときに、ブレーキ装置が作動するように設計されている。代替的に、そのような場合、モーター支援は、上記のように提供され得る。好ましくは、モーターは、ブレーキをかける場合の電流生成器として使用される。
【0079】
ベビーカーフレームのユーザーにモーター支援が存在する、又は存在する可能性があることを示すために、少なくとも1つの指示又は信号装置が設けられ得る。場合によっては、第1指示装置又は信号装置は、モーター支援が現在存在していることを示し得、並びに第2指示又は信号装置は、さらなるパラメータ(例えば、最高速度など)に応じて、モーター支援が存在するか、又は(パラメータが適切である場合)存在しないかのいずれかであるという意味で、モーター支援が存在し得ることを示し得る。
【0080】
好ましくは、ベビーカー又はベビーカーフレームの制御装置は、少なくとも1つのホイールの回転に応じて、モーターが制御され、場合によっては調整され得るように構成される。特に、(プッシャーに供給される力に加えて)、制御、特にベビーカー又はベビーカーフレームのモーター(サポート駆動)の調整は、ホイール(又は少なくとも1つのホイール)が回転する(回転する)かどうかに依存し得る。好ましくは、力が供給された(又は力の閾値が超えられた)場合でも、ホイールが回転しない場合に、支援は、提供されるべきでない。
【0081】
好ましくは、センサー装置によって検出されたアナログ信号をデジタル化するように構成され、好ましくは、センサー装置の上流に接続されたA/D変換器装置が設けられる。具体的には、(プッシャー内にある)センサー装置は、アナログ信号を検出できる。これは、(必要に応じて直接又は中間の追加の処理なしで)、取得後にデジタル化(A/D変換器)でき、好ましくは、モーター又はモーターを制御/調整するための制御装置に転送することができる。有利には、それによって、おそらく比較的小さな電圧差のみがセンサー装置によって生成され得、及びデジタル信号が環境の影響(例えば、センサー装置とモーターとの間の規定されていない接触抵抗)からの干渉を受けにくいことを考慮できる。具体的には、マイクロコントローラは、プッシャー内に(特にセンサーに、又はに空間的に近接して)配置され得、A/D変換を実行し、そこから、おそらく識別情報、特にチェックディジット(check digit)(又は、チェックディジットブロック(check digit block)と一緒に、デジタル信号が好ましくは(例えば、軸上の)モーター(おそらくいくつかのモーター)の実際のコントローラ(制御装置)に送られる。そこで、識別が行われ得、特にチェックサムが形成され得、並びに信号は、モーターを制御するためにさらに処理されて評価され得る。
【0082】
実施形態では、ベビーカー又はベビーカーフレームの制御装置は、押す力が供給されない場合に、又は対応する力の閾値が達さない場合に、クレードル機能がベビーカーでスイッチオンされるように構成され得る。
【0083】
全体として、ベビーカー又はベビーカーフレームは、ベビーカーを押す(又は引っ張る)ときに快適なサポートを提供できる。静止しているベビーカーから開始するとき、ユーザーは、押し(又は引っ張り)始める。その結果、押す力又は引っ張る力の水平成分は、ゼロよりも大きくなる。事前に定義された力が達した瞬間に、モーターは、(最小の電力で)ユーザーのサポートを開始できる。例えば、押す力又は引っ張る力の水平成分が増加し続けると(つまり、ΔFinh/Δt>0)、アシスト力も増加する(つまり、ΔFs/Δt>0)。したがって、力の水平成分は、(少なくともオーバーシュートが考慮されていない場合)、事前定義された力で(本質的に)一定に維持することができる。もちろん、モーターサポートを停止する条件がある場合、より大きな力が必要になり得る。
【0084】
本発明の特定の実施形態では、ベビーカーフレームは、プッシャー上のセンサー装置、及びプッシャーの調整装置を設けられ得、ベビーカーフレームは、結合装置をさらに含む。結合装置は、プッシャーが使用の位置にあるときにセンサー装置がモーター制御のための電気回路に含まれ、且つプッシャーが使用されていない位置にあるときに、センサー装置がモーター制御のための電気回路に含まれないように構成することができる。次に、駆動電力の変化(減少)は、例えば、センサー出力信号の存在下でアシスト駆動を許可し、且つセンサー出力信号の非存在下でアシスト駆動を許可しない電気回路によってもたらされ得る。
【0085】
さらなる実施形態は、従属請求項から明らかになるだろう。
【0086】
以下では、本発明は、図を参照してより詳細に説明される例示的な実施形態を参照して説明される。ここに示します。
【図面の簡単な説明】
【0087】
【
図1】
図1は、第1位置における本発明によるベビーカーの一実施形態の概略側面図である。
【
図2】
図2は、第2位置における
図1によるベビーカーの図である。
【
図3】
図3は、第1位置における本発明によるベビーカーのさらなる実施形態の概略側面図である。
【
図4】
図4は、第2位置における
図3によるベビーカーの図である。
【
図5】
図5は、第1位置におけるベビーカーのさらなる実施形態の概略側面図の断面図である。
【
図6】
図6は、第2位置における
図5によるセクションの図である。
【
図7】
図7は、対応する接点、すなわち第2接点23及び第1接点22が割り当てられている上部プッシャーセクション12及び下部プッシャーセクション13の概略図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0088】
以下の説明では、同一の同様に作用する部品に同じ参照符号が使用されている。
【0089】
図1は、第1位置における本発明によるベビーカーの一実施形態の概略側面図を示している。ベビーカーフレームは、子供(例えば、運搬シェル)を受けるための(図示しない)受容ユニットを受けるための少なくとも1つの締結装置10を有している。さらに、ベビーカーフレームは、フレーム11を有し、これは、次に、少なくとも1つの上部プッシャーセクション12(好ましくはプッシャーハンドルを含む)、少なくとも1つの下部プッシャーセクション(プッシャーシャフト)13、少なくとも1つ、好ましくは2つの前ホイールストラット14、及び少なくとも1つ、好ましくは2つの後ホイールストラット15を含む。前ホイール16は、それぞれの前ホイールストラット14上に配置され、後ホイール17は、それぞれの後ホイールストラット15上に配置されている。少なくとも1つの後ホイール17は、パーキングブレーキ18を介してロックすることができる。さらに、少なくとも1つの後ホイール17(好ましくは、それぞれの場合での後ホイール17の両方)は、(対応する)後ホイールを駆動できるモーター19をそれに割り当てている。モーター19の(基本的な)スイッチオンのために、作動ボタンが(任意に)設けられる。モーター19を駆動するために、(詳細には示していない)アキュムレータは、設けられ得る。
【0090】
上部プッシャーセクション12は、(ここでは伸縮自在の)調整装置20によって、下部プッシャーセクション13に関連してスライド可能である。変位に応じて、上部プッシャーセクションに配置された(ここでは電気的)結合装置21の第1接点22は、(
図1のように)下部プッシャーセクション13に配置された第2接点23と接触しているか(
図2のように)していないかのいずれかである。
【0091】
具体的には、
図1の位置では、電気回路が閉じているため、モーター19は(破線の)接続ケーブル24を介して電力が供給され得ることを見ることができる。さらに、(それぞれの)下部プッシャーセクション13は、(任意で)回転可能なジョイント25を介してそれぞれの前ホイールストラット又は後ホイールストラットにヒンジ式で接続されている。
【0092】
第1接点22は、可動の、場合によってはばね式の接点であり得、接点23は、固定された接点であり得る(又はその逆であり得る)。第2接点23と比較して、第1接点22は、より短く、同じ長さ又はより長く、例えば、第2接点の0.5倍未満、好ましくは0.2倍未満又は1.2倍を超え、好ましくは第2接点の1.8倍より長くてもよい。
【0093】
具体的には、第1及び第2接点22、23は、スライド接点を形成することができ、特に、少なくとも2cm、好ましくは少なくとも5cmの変位経路にわたって電気的接触を確立できる。
【0094】
図1の図では、(子供を有する)ベビーカー又はベビーカーフレームが使用できる機能的な位置又は使用位置であることが好ましい。対照的に、
図2は、好ましくは、モーターへの電力供給が好ましくは遮断される中間の位置又は休止位置を示している。
【0095】
全体として、電気回路は、対応する下部プッシャーセクションに対して上部プッシャーセクションをスライドさせることによって、少なくとも1つの下部プッシャーセクション(プッシャーシャフト)及び上部プッシャーセクション上の接点(該当する場合は、スライド接点)22、23によって遮断又は確立され得る。この場合、上部プッシャーセクションは、好ましくは、2つの接点22、23が互いに接触する(又は接触しない)位置になるまで押し込まれる(又は引っ張り出される)。また、1つの(上部などの)プッシャーセクションに、複数又は1つのほぼ連続した(スライド)接点を配置することも考えられる。したがって、プッシャーの高さの調整は、簡単な方法で実現できる。
【0096】
図3及び
図4は、本発明によるベビーカーフレーム又はベビーカーの代替の実施形態を示す。
【0097】
ここで、上部プッシャーセクション12は、(破線;おそらく導電性の)ケーブル26に接続されている。
図3による位置(使用位置又は機能的な位置)において、このケーブル26は、次に、(導電性の)ケーブル27に、すなわち、結合装置21のプラグ接続28を介して接続される。具体的には、この目的のために、ケーブル27は、ケーブル26に対向する端部26でプラグ装置に接続され得、ケーブル26は、それに対応して、その対向する端部でプラグレセプタクルに接続することができる(及び/又はその逆)。次に、
図4は、プラグ装置が取り外された状態の中間の位置又は保管位置におけるベビーカー又はベビーカーフレームを示している。
【0098】
調整装置20を用いて上部プッシャーセクション12を(それぞれの)下部プッシャーセクション13に関して(場合によっては先行及び/又は同時及び/又は後続のスライドを伴って)旋回させることにより、機能的な位置(使用位置)に係合されたプラグ接続28が切り離され、その結果、電気回路が中間の位置又は保管位置で遮断される。再び開くことにより、プラグ接続28は、再び閉じる。
【0099】
図3及び
図4による実施形態では、ケーブル26は、変位の場合に、上部プッシャーセクションと下部プッシャーセクションとの間の関連位置を補償するために、偏向、及び/又は、(部分的に)巻かれるか、又は巻かれ得る場合がある。例えば、少なくとも1つの偏向ローラが設けられ得る。
【0100】
図5及び
図6は、さらなる実施形態のセクションを示す。この実施形態では、結合ユニット21は、(好ましくはばねに取り付けられた)スイッチングユニット29を有し、これは、(非導電性の)遮断凸部(接点ピン)30を介して遮断することができる。(
図6に見られるように)遮断凸部30が(調整装置20によって下部プッシャーセクションに関して上部プッシャーセクションを変位させることによって)スイッチングユニット29内に又はに向かって変位すると、そこでスイッチ31を遮断する。スイッチ31は、ここでは、スイングドアのように設計することができ、(
図6では)遮断凸部30によって変位され、その結果、電気回路が遮断される。
【0101】
図7は、対応する接点、すなわち第2接点23及び第1接点22が割り当てられている上部プッシャーセクション12及び下部プッシャーセクション13の概略図を示す。スライド接点は、接点22、23を介して全体として実現される。第1接点22は、(ここでは例示的に)下部プッシャーセクション13で支持されているばねを介してプリテンションされ(pretensioned)得る。第2接点23の比較的長い延長(好ましくは少なくとも3cm又は少なくとも8cm)のために、(スライド)接点は、比較的大きな変位経路にわたって達成され得る。
【0102】
図7では、プッシャーセクション12、13の接点22、23について、スライド接点が例示的に示されている。しかしながら、対応するスライド接点は、他の(調整可能な)構成要素(前ホイールストラット、後ホイールストラット、ジョイント、ブレーキ装置など)にも実装できる。また、
図7では、(例えば、ばねで留められた接点22が上部プッシャー12上に配置されるように)上部プッシャーセクション及び下部プッシャーセクションは、交換されるだけかもしれない。
【0103】
次に、一般的に、
図7では、参照符号12及び13によって示される構造は、(任意の)調整可能な構成要素であり得る。参照符号12の構成要素又は参照符号13の構成要素、又はその両方は、(互いに関して)調整可能である。
【0104】
この時点で、それ自体及び任意の組み合わせで考慮される上記の全ての部品、特に図面に示される詳細は、本発明に不可欠であると主張されていることに留意されたい。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1]
ベビーカーフレームであって、
前記ベビーカーフレームの好ましくは支持された駆動のための少なくとも1つのモーター(19)、特に電気モーターと、
前記ベビーカーフレームの少なくとも1つの調整可能な構成要素を第1位置から少なくとも1つの第2位置に調整する、特にスライド及び/又は旋回させるための少なくとも1つの調整装置(20)と、
前記調整装置(20)による少なくとも1つの調整プロセスによって、前記少なくとも1つのモーターの潜在的な駆動力の変化、特に減少、がもたらせるような、少なくとも1つの結合装置(21)、好ましくは少なくとも1つのスイッチング装置と、を備えるベビーカーフレーム。
[2]
前記結合装置(21)は、前記調整手段(20)による少なくとも1つの調整プロセスにより、前記モーター(19)がスイッチオフにされる、又は前記モーター(19)がアイドル状態に移行することをもたらすように構成される、ことを特徴とする、[1]に記載のベビーカーフレーム。
[3]
前記結合装置(21)は、前記モーターへの電力供給が遮断可能又は遮断されるように、及び/又は前記調整装置による少なくとも1つの調整プロセスによって達成され得るか、又は達成されるように構成される、ことを特徴とする、[1]又は[2]に記載のベビーカーフレーム。
[4]
前記結合装置(21)は、少なくとも1つのスライド接点及び/又は少なくとも1つのプラグ接点及び/又は少なくとも1つのスイッチ及び/又は少なくとも1つのケーブル及び/又は少なくとも1つのロッドを備える、ことを特徴とする、[1]乃至[3]のいずれか1つに記載のベビーカーフレーム。
[5]
前記ベビーカーフレームの好ましく支持された駆動のための少なくとも1つのモーター(19)、特に電気モーターと、
少なくとも2つの異なる位置の間で前記ベビーカーフレームの少なくとも1つの調整可能な構成要素を調整するための、特にスライド及び/又は旋回するための少なくとも1つの調整装置(20)と、
前記ベビーカーフレームの前記調整可能な構成要素及び前記ベビーカーフレームの別の構成要素の間の少なくとも1つのスライド接点と、を備え、
好ましくは、前記調整可能な構成要素の少なくとも第1及び第3位置での前記スライド接点によって、電気的接触が実現され、おそらく、少なくとも第2位置では、接触は実現されない、[1]乃至[4]のいずれか1つに記載のベビーカーフレーム。
[6]
前記調整装置(20)は、フレーム(11)及び/又はフレーム部品、特にプッシャー及び/又はプッシャー構成要素(12、13)を調整、特に短縮及び/又は折り畳むように設計されている、ことを特徴とする、[1]乃至[5]のいずれか1つに記載のベビーカーフレーム。
[7]
前記調整装置(20)は、ブレーキ装置、特にパーキングブレーキ(18)を調整するために設計されている、ことを特徴とする、[1]乃至[6]のいずれか1つに記載のベビーカーフレーム。
[8]
前記調整は、少なくとも3cm、好ましくは少なくとも8cmの前記調整可能な構成要素の相対的な動作、及び/又は、少なくとも20°、場合によっては少なくとも60°の角度での前記調整可能な構成要素の回転を有する、ことを特徴とする、[1]乃至[7]のいずれか1つに記載のベビーカーフレーム。
[9]
前記第1及び/又は第2位置は、安定して想定でき、特にロック可能である、ことを特徴とする、[1]乃至[8]のいずれか1つに記載のベビーカーフレーム。
[10]
前記調整可能な構成要素に関する前記第1位置は、機能的な位置であり、及び/又は前記調整可能な構成要素に関する前記第2位置は、休止位置、特に保管、パーキング、ブロック、及び/又は中間の位置である、ことを特徴とする、[1]乃至[9]のいずれか1つに記載のベビーカーフレーム。
[11]
好ましくは、前記プッシャーに作用する力及び/又は力成分の方向及び/又は量を検出するために、及び/又はこの力又は力成分から導出された変数、特に時間の経過に伴う前記力又は力成分の変化を検出するための、少なくとも1つの速度センサー装置及び/又は少なくとも1つの力センサー装置を備える、ことを特徴とする、[1]乃至[10]のいずれか1つに記載のベビーカーフレーム。
[12]
前記少なくとも1つのモーターの電力及び/又は前記ベビーカーフレームの速度を制御、特に調整するための少なくとも1つの制御装置を備える、ことを特徴とする、[1]乃至[11]のいずれか1つに記載のベビーカーフレーム。
[13]
[1]乃至[12]に記載のいずれか1つに記載のベビーカーフレームを有するベビーカー、例えば、子供用のスポーツカー、バギーなどの子供のための車両。
[14]
少なくとも1つのモーターの潜在的な駆動力を制御するために、特に[1]乃至[12]のいずれか1つに記載のベビーカーフレーム又は、特に[13]に記載のベビーカーの少なくとも1つの調整可能な構成要素を第1位置から第2位置に調整、特にスライド及び/又は旋回するための調整装置(20)の使用法。
[15]
特に[1]乃至[12]のいずれか1つに記載のベビーカーフレーム又は、特に[13]に記載のベビーカーの少なくとも1つのモーターの潜在的な駆動力を制御するための方法であって、
前記潜在的な駆動力は、前記ベビーカーフレームの少なくとも1つの調整可能な構成要素を第1位置から第2位置に調整、特にスライド及び/又は旋回させるための少なくとも1つの調整装置(20)を介して変更、特に減少される、方法。
【符号の説明】
【0105】
10 締結装置
11 フレーム
12 上部プッシャーセクション
13 下部プッシャーセクション(プッシャーシャフト)
14 前ホイールストラット
15 後ホイールストラット
16 前ホイール
17 後ホイール
18 パーキングブレーキ
19 モーター
20 調整装置
21 結合装置
22 第1接点
23 第2接点
24 ケーブル
25 (回転可能)ジョイント
26 ケーブル
27 ケーブル
28 プラグ接続
29 (ばねで留められた)スイッチングユニット
30 遮断凸部(接点ピン)
31 スイッチ