(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-16
(45)【発行日】2024-02-27
(54)【発明の名称】静脈内治療選択システム
(51)【国際特許分類】
A61B 34/00 20160101AFI20240219BHJP
A61B 50/18 20160101ALI20240219BHJP
A61M 5/00 20060101ALI20240219BHJP
G16H 40/40 20180101ALI20240219BHJP
【FI】
A61B34/00
A61B50/18
A61M5/00 520
G16H40/40
(21)【出願番号】P 2021541651
(86)(22)【出願日】2020-01-16
(86)【国際出願番号】 US2020013923
(87)【国際公開番号】W WO2020150501
(87)【国際公開日】2020-07-23
【審査請求日】2022-10-27
(32)【優先日】2019-01-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2020-01-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】595117091
【氏名又は名称】ベクトン・ディキンソン・アンド・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】BECTON, DICKINSON AND COMPANY
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】キャスリン ウィリーバイロ
(72)【発明者】
【氏名】フイ トラン
(72)【発明者】
【氏名】ジェイコブ ワッツ
(72)【発明者】
【氏名】ブライアン ダグラス ローパー
(72)【発明者】
【氏名】イーピン マー
(72)【発明者】
【氏名】バート ディー.ピーターソン
(72)【発明者】
【氏名】ジョセフ スパタロ
【審査官】木村 立人
(56)【参考文献】
【文献】特表2015-512094(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2002/0168618(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2015/0262512(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 17/00 ― 90/98
A61M 5/00 ― 5/52
A61M 25/00 ― 25/18
G16H 10/00 ― 80/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
静脈内(IV)治療選択システムであって、
プロセッサと、
複数の患者に関連する複数の医療記録を含む電子医療記録データベースを維持するためのメモリ装置と、
複数の臨床医にトレーニングサービスおよび資格証明書を提供するための臨床医トレーニングモジュールと、
表示装置を介して、第1の患者および第1の臨床医を説明するデータに基づくIV装置推奨を提供するためのIV治療推奨モジュールと、
前記第1の患者と前記第1の臨床医を説明するデータに基づいて、前記表示装置を介して、前記IV装置を前記第1の患者の体内に導入する場所に関する推奨を提供する配置位置推奨モジュールと
、
前記プロセッサから入力を受け取り、前記IV装置推奨および前記第1の患者の体内に前記IV装置をどこに導入するかに関する推奨に基づいてドロワーを開放するために、前記プロセッサに電気的に結合されたカートと
を備えたことを特徴とする静脈内治療選択システム。
【請求項2】
前記カートは、前記推奨されるIVの使用および前記IV装置の導入位置を記録するために、前記第1の臨床医への入力を受け取るための入力装置をさらに含むことを特徴とする請求項
1に記載の静脈内治療選択システム。
【請求項3】
前記カートは、前記第1の患者の体内への前記IV装置の前記導入の成功のレベルを記録するために、前記第1の臨床医への入力を受け取るための入力装置をさらに含むことを特徴とする請求項
1に記載の静脈内治療選択システム。
【請求項4】
前記第1の患者の体内への前記IV装置の前記導入の前記記録された成功レベルに基づいて、前記IV装置を後続の患者によりよく導入する方法を説明する手順を前記第1の臨床医に提供するフィードバックモジュールをさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載の静脈内治療選択システム。
【請求項5】
前記第1の患者の体内に前記IV装置を導入する方法に関する指示を前記臨床医に提供するための手順モジュールをさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載の静脈内治療選択システム。
【請求項6】
前記カートの複数のドロワーを機械的にロックして、前記臨床医による前記IV装置へのアクセスを選択的に防止および提供するためのロックモジュールをさらに備えたことを特徴とする請求項
1に記載の静脈内治療選択システム。
【請求項7】
前
記カート内に維持されたIV装置の前記使用、貯蔵、および枯渇を追跡するためのIVロギングモジュールをさらに備えたことを特徴とする請求項
1に記載の静脈内治療選択システム。
【請求項8】
末梢静脈カテーテル(PIVC)推奨システムであって、
プロセッサと、
複数の患者に関連する複数の医療記録を含む電子医療記録データベースを維持するためのメモリ装置と、
複数の臨床医にトレーニングサービスおよび資格証明書を提供するための臨床医トレーニングモジュールと、
表示装置を介して、第1の患者および第1の臨床医を説明するデータに基づくIV装置推奨を提供するためのIV治療推奨モジュールと、
前記第1の患者と前記第1の臨床医を説明するデータに基づいて、前記表示装置を介して、前記IV装置を前記第1の患者の体内に導入する場所に関する推奨を提供する配置位置推奨モジュールと、
前記プロセッサからの入力を受け取り、前記IV装置推奨と前記IV装置を前記第1の患者の体内に導入する場所に関する推奨事項とに基づいてドロワーを開くために、前記プロセッサに電気的に結合されたカートと
を備えたことを特徴とするPIVC推奨システム。
【請求項9】
前記カートは、前記推奨されるIVの使用および前記IV装置の導入位置を記録するために、前記第1の臨床医への入力を受け取るための入力装置をさらに含むことを特徴とする請求項
8に記載のPIVC推奨システム。
【請求項10】
前記カートは、前記第1の患者の体内への前記IV装置の前記導入の成功のレベルを記録するために、前記第1の臨床医への入力を受け取るための入力装置をさらに含むことを特徴とする請求項
8に記載のPIVC推奨システム。
【請求項11】
前記第1の患者の体内への前記IV装置の前記導入の前記記録された成功レベルに基づいて、前記IV装置を後続の患者によりよく導入する方法を説明する手順を前記第1の臨床医に提供するフィードバックモジュールをさらに備えたことを特徴とする請求項
10に記載のPIVC推奨システム。
【請求項12】
前記第1の患者の体内に前記IV装置を導入する方法に関する指示を前記臨床医に提供するための手順モジュールをさらに備えたことを特徴とする請求項
8に記載のPIVC推奨システム。
【請求項13】
前記カートの複数のドロワーを機械的にロックして、前記臨床医による前記IV装置へのアクセスを選択的に防止および提供するためのロックモジュールをさらに備えたことを特徴とする請求項
8に記載のPIVC推奨システム。
【請求項14】
前記カート内に維持されたIV装置の前記使用、貯蔵、および枯渇を追跡するためのIVロギングモジュールをさらに備えたことを特徴とする請求項
8に記載のPIVC推奨システム。
【請求項15】
末梢静脈カテーテル(PIVC)および導入位置を推奨する方法であって、
表示装置にて、プロセッサによるPIVC推奨モジュールの実行を介して、複数の臨床医のうちの第1の臨床医にPIVC推奨を提供するステップであって、前記PIVC推奨は、前記第1の臨床医および複数の患者のうちの第1の患者を説明するデータに基づく医療手順において、複数のPIVC装置のうちのどのPIVCが使用されるべきかを説明するものである、該提供するステップと、
前記表示装置にて、前記第1の臨床医にトレーニングおよび資格認定サービスを提供するステップと、
前記表示装置にて、前記第1の患者および前記第1の臨床医を説明するデータに基づいて、前記第1の患者の体内に前記PIVC装置を導入する場所を説明する導入位置を提供するステップと
を含むことを特徴とする方法。
【請求項16】
前記PIVC推奨を提供した後、信号をロック装置に送信して、前記PIVC推奨モジュールによって推奨された前記PIVCに関連付けられて維持するドロワーを開くステップをさらに含むことを特徴とする請求項
15に記載の方法。
【請求項17】
前記第1の臨床医による前記推奨されたIVの使用を説明する入力装置からの入力と、前記第1の患者の体内への前記IV装置の導入の位置とを受け取るステップをさらに含むことを特徴とする請求項
15に記載の方法。
【請求項18】
前記第1の臨床医による前記第1の患者の体内への前記IV装置の導入の成功のレベルを説明する入力装置からの入力を受信するステップをさらに含むことを特徴とする請求項
15に記載の方法。
【請求項19】
前記プロセッサに電気的に結合されたカート内に維持されたIV装置の使用、ストック、および枯渇を追跡するために、前記プロセッサを介し
てIVロギングモジュールを実行するステップをさらに含むことを特徴とする請求項
15に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、静脈内治療選択システムに関する。
【背景技術】
【0002】
カテーテルは、医学界全体で幅広い手順や治療に使用できる。特定の例では、カテーテルは、様々な注入療法に使用することができる。たとえば、カテーテルは、生理食塩水、さまざまな薬剤(medicaments)、および完全非経口栄養(total parenteral nutrition)のような流体を患者に注入する、患者から血液を抜く、または患者の脈管系(vascular system)のさまざまなパラメータを監視するために一般的に使用される。これらのタイプのカテーテルは、末梢静脈カテーテル(PIVC)として説明される場合がある。
【0003】
PIVCの一般的なタイプは、オーバーザニードルPIVCである。オーバーザニードルPIVCは、鋭い遠位先端を持つイントロデューサーニードルの上に取り付けられている。この実施形態では、オーバーザニードルPIVCの遠位部分は、針の外面にしっかりと係合して、オーバーザニードルPIVCのカテーテル部分の剥離を防止し、したがって、オーバーザニードルPIVCの血管への挿入を容易にすることができる。オーバーザニードルPIVCおよび他のタイプのPIVCは、多くの場合、これらのPIVCを使用して薬剤を投与しおよび医師または他のマネージャー監視のもとに血液サンプルを受けるために、臨床医または他のヘルスケアプロバイダ(HCP)を伴ったシナリオにおいてしばしば用いられる。
【0004】
PIVCを配置するプロセスは、PIVCを患者の体内の複数のシステムに適切に挿入するために、臨床医または他のHCPによる注意深い作動を必要とする。これらのシステムには、他のシステムの中でも、循環器系、腎臓系、消化器系が含まれる場合がある。
【0005】
本明細書で請求される主題は、あらゆる不利益を解決する実施形態、または上述のような環境下だけで動作する実施形態に限定されない。むしろ、この背景は、現在説明されている実施形態が動作し得る環境を説明するために提供される。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示は、静脈内(IV)治療選択システムに関する。いくつかの実施形態では、静脈内(IV)治療選択システムは、プロセッサと、複数の患者に関連する複数の医療記録を含む電子医療記録データベースを維持するためのメモリ装置と、複数の臨床医にトレーニングサービスと資格証明書を提供するための臨床医トレーニングモジュールと、表示装置を介して、第1の患者および第1の臨床医を説明するデータに基づくIV装置推奨を提供するためのIV治療推奨モジュールと、前記第1の患者および前記第1の臨床医を説明するデータに基づいて、前記表示装置を介して、前記IV装置を前記第1の患者の体内に導入する場所に関する推奨を提供する配置位置推奨モジュールと、を含む。
【0007】
いくつかの実施形態では、前記静脈内治療システムは、前記プロセッサから入力を受け取り、前記IV装置の推奨および前記第1の患者の体内に前記IV装置をどこに導入するかに関する推奨に基づいてドロワー(drawer)を開放するために、前記プロセッサに電気的に結合されたカートを含む。これらの実施形態では、前記プロセッサによる前記ドロワーの前記開放は、そこに格納された前記PIVC装置へのセキュリティを高めることができる。いくつかの実施形態では、ロックモジュールは、前記カートの複数のドロワー(draw)を機械的にロックして、前記臨床医による前記IV装置へのアクセスを選択的に防止および提供することができるようするために存在する。いくつかの実施形態では、前記カートは、前記推奨されるIVの使用および前記IV装置の導入位置を記録するために、前記第1の臨床医への入力を受け取るための入力装置をさらに含む。
【0008】
一実施形態では、前記静脈内治療システムは、前記IV装置を前記第1の患者の体内に導入する方法に関する指示を臨床医に提供するための手順モジュールを含む。この実施形態では、前記手順モジュールは、前記指示を聴覚的又は視覚的に提示することができる。いくつかの実施形態では、前記静脈内治療選択システムは、前記プロセッサに電気的に結合されたカート内に維持されるIV装置の使用、貯蔵、および枯渇を追跡するためのIVロギングモジュールを含む。
【0009】
本開示はまた、末梢静脈内カテーテル(PIVC)および導入位置を推奨する方法に関する。これらの実施形態では、前記方法は、表示装置において、プロセッサによるPIVC推奨モジュールの実行を介して、複数の臨床医の中の第1の臨床医にPIVC推奨を提供することと、前記PIVC推奨は、複数のPIVC中のどのPIVCが、前記第1の臨床医および複数の患者のうちの第1の患者を説明するデータに基づいて医療手順で使用されるべきであるかを記述し、前記表示装置において、前記第1の臨床医にトレーニングおよび資格認定サービスを提供することと、前記表示装置において、前記第1の患者および前記第1の臨床医を説明するデータに基づいて、前記PIVC装置を前記第1の患者の体内に導入する場所を説明する導入位置を提供することと、を含む。
【0010】
一実施形態では、この方法は、前記PIVC推奨を提供することに続いて、信号をロック装置に送信して、前記PIVC推奨モジュールによって推奨された前記PIVCに関連付けられて維持するドロワーを開くことができる。この方法は、いくつかの実施形態では、前記第1の臨床医による前記推奨IVの使用および前記第1の患者の体内への前記IV装置の導入位置を説明する入力装置からの入力を受け取ることも含む。一実施形態では、入力装置から入力を受け取ることは、前記第1の臨床医による前記第1の患者の体内へのIV装置の導入の成功のレベルを説明する。いくつかの実施形態では、方法はまた、前記プロセッサを介して、前記プロセッサに電気的に結合されたカート内に維持されるIV装置の使用、ストック、および枯渇を追跡するためのIVロギングモジュールを実行することを含む。
【0011】
前述の一般的な説明および以下の詳細な説明は、両方とも例示的かつ説明的であり、特許請求の範囲と同様に、本発明を限定しないと理解される。さまざまな実施形態は、図面に図示される配置および手段に限定されないことを理解されたい。また、実施形態を組み合わせることができ、または他の実施形態を利用することができ、そうであると主張されない限り、本発明のさまざまな実施形態の範囲から逸脱することなく構造変更をすることができることを理解されたい。したがって、以下の詳細な説明は、限定的な意味で解釈されるべきではない。
【図面の簡単な説明】
【0012】
例示的な実施形態は、添付の図面を使用することにより、具体的かつ詳細に記載および説明されることとなる。
【
図1】本開示のいくつかの実施形態による末梢静脈内カテーテル(PIVC)の斜視図である。
【
図2】本開示のいくつかの実施形態による静脈内治療選択システムの説明図である。
【
図3】本開示のいくつかの実施形態による、静脈内治療選択システムおよび静脈内治療選択システムに通信可能に結合されたコンピューティング装置の説明図である。
【
図4】本開示のいくつかの実施形態による、静脈内治療選択システムを操作する方法を示す流れ図である。
【
図5】本開示のいくつかの実施形態による、末梢静脈内カテーテル(PIVC)および導入位置を推奨する方法を示すフローチャートである。
【
図6】本開示のいくつかの実施形態による静脈内治療選択システムを製造する方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本明細書で使用される場合、「近位」という用語は、使用中に、静脈内治療システムを使用する臨床医に最も近く、および装置が使用される患者から最も遠い、静脈内治療システムの針上の位置を指す。逆に、「遠位」という用語は、使用中に、静脈内治療システムを使用する臨床医から最も遠く、および静脈内治療システムが使用される患者に最も近い、静脈内治療システムの針上の位置を指す。
【0014】
本明細書で使用される場合、「上」、「上」または「上向き」という用語は、使用中に、静脈内治療システムの長手方向軸から半径方向に離れ、および患者の皮膚から離れた、静脈内治療システムの針上の位置を指す。逆に、本明細書で使用される場合、「下」、「下」または「下向き」という用語は、使用中に、装置の長手方向軸から半径方向に離れ、および患者の皮膚の方に向かう、静脈内治療システムの針上の位置を指す。
【0015】
本明細書で使用される場合、「内側」または「内側」という用語は、使用中に、静脈内治療システムの内側に向かう、この静脈内治療システムの針に関する位置を指す。逆に、本明細書で使用される場合、「外向き」または「外向き」という用語は、使用中に、静脈内治療システムの外側に向かう、この静脈内治療システムの針に関する位置を指す。
【0016】
本発明は、異なる実施形態における同様の要素の同様の参照番号を使用して本明細書に記載されている。本明細書に記載の実施形態は、血液サンプルを受け取るか、または患者の体内に薬剤を導入するための静脈内治療システムとしての使用に関連して使用されるが、本明細書は、任意のタイプのカテーテルまたは医療器具が本明細書に記載のPIVC以外に器具を使用することができることを理解されたい。結果として、静脈内(IV)治療選択システムの実施形態は、多くの異なる形態の実施形態によって満たされるが、図面に示されおよび本明細書で詳細に説明されるように、本明細書で説明される実施形態は、単なる例として提示され、限定されるものではない。
【0017】
ここで
図1を参照すると、いくつかの実施形態では、本明細書に記載の静脈内治療選択システムは、PIVC100の使用を調整することができる。
図1に提示されたPIVC100は単なる一例であり、本明細書は、本明細書に記載の静脈内治療選択システムに関連して任意のタイプのカテーテルを使用できることを想定している。PIVC100は、針ハブ130を含む遠位端105の反対側の近位端110を備えた遠位端105の斜角によって規定される鋭い先端を含む。一実施形態では、PIVC100はステンレス鋼から形成することができる。針ハブ130を形成するために使用することができる材料には、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリプロピレンなどの熱可塑性ポリマー樹脂
含むが、これらに限定されない。しかしながら、本開示では、針ハブ130およびPIVC100を形成するために、他の材料を使用することができることが理解される。
【0018】
針ハブ130は、針ハブ110が、薬剤、生理食塩水、または患者の体に導入される他のタイプの流体で満たされたIV膀胱などの他の医療機器に結合されるように、いくつかのねじ山などの結合装置で形成される。
【0019】
PIVC100はまた、カテーテル120に結合されたバレルセクション125を含む。バレルセクション125は、任意の長さであり、薬剤または血液などの他の流体が針115からニードルハブ110に通過するポートである。カテーテル120は、針115の周りに配置することができ、針115と同軸にすることができる。一実施形態では、針115の長さは、針115の一部がPIVC100の遠位端105で露出されるように、カテーテル120の長さより長くてもよい。これは、針115の遠位先端がその上に形成された斜角を有し、使用中に患者の体を穿刺するために使用されるように行われる。
【0020】
図2は、本開示のいくつかの実施形態による静脈内治療選択システム200の説明図である。静脈内治療選択システム200は、例えば、
図1に関連して説明されたPIVCと同様のPIVCの選択および配置位置を容易にするために使用される。しかしながら、本開示は、静脈内治療選択システム200が、PIVC100と共に患者に医療を施すために使用される任意のタイプのカテーテルおよび付随する安定化装置、フラッシュ、ドレッシング、およびキットを推奨するために使用できることを企図する。
【0021】
静脈内治療選択システム200は、一実施形態では、タブレット230などのハンドヘルド表示装置を含む。タブレット230は、どのカテーテル(例えば、PIVC)装置が患者に使用されるべきか、ならびに患者の体のどこにカテーテル導入されるべきかを決定するために、意思決定プロセスを開始するために臨床医または他のHCPによって使用される。特定の実施形態では、タブレット230は、臨床医をIV装置の選択に導く選択可能な決定木235を提供することができる。
【0022】
動作中、タブレット230は、ユーザによって実施される決定木235にデータを提供するのを助けるために使用されるいくつかのデータベースにアクセスすることができる。一例として、タブレット230は、EMRデータベース上に維持されているいくつかの電子医療記録(EMR)または電子健康記録(EHR)に通信可能に結合される。EMRデータベースは、IV装置のアプリケーションを含む、患者が受けた以前の手順に関するすべての維持された記録を含んでよい。特定の例では、EMRデータベースは、その他の詳細がそのような医療記録に保持される中に、患者に使用されるカテーテルのタイプ、カテーテルが患者の体内に導入された位置、カテーテルの導入の臨床医が認識した成功、カテーテルが患者の体内に存在した長さ、およびカテーテルを使用して行われる手順の種類(例えば、採血、薬剤注入など)を含んでよい。この情報には、他のデータの中でも、最後に記録された体重、血液検査の結果、年齢、生年月日、以前の医学的診断など、他の患者固有のデータを含んでよい。
【0023】
タブレット230の動作中、および記載されたこの患者関連データの受信後、タブレット230は、決定木235を表示するためにIV治療推奨モジュールを実行することができる。一実施形態では、決定木235は、EMRデータベースからタブレット230のプロセッサによってアクセスされるデータに基づいて決定木235上で選択された、いくつかの決定と共に臨床医に提示されてよい。この実施形態では、臨床医は、これらの事前に選択された決定を視覚的にレビューして、それらの正確さを決定し、必要に応じて決定木235で追加の決定選択を提供することができる。一実施形態では、タブレット230で提示される決定木235上で臨床医に提示される任意の所与の事前選択は、別の決定に到達するために臨床医によって上書きされてよい。
【0024】
例として、臨床医は、患者の血流に薬剤を投与するために、血管でIVカテーテルを受け取ることになっている患者を提示される。臨床医は、タブレット230を入手し、タブレット230のプロセッサにIV治療推奨モジュールを実行させることができる。一実施形態では、臨床医に提示される情報の機密性のために、IV治療推奨モジュールの実行は、臨床医がユーザ名およびパスワードまたはその他のセキュリティキーシステムなどのタブレット230の使用にアクセスするのに十分な資格証明書を提示した後にのみ行うことができる。
【0025】
臨床医がプロセッサにIV治療推奨モジュールを実行させると、タブレット230上でユーザに提示されるグラフィックディスプレイは、プロセッサがEMRデータベースに保持されているありとあらゆる医療記録にアクセスできるようにする患者識別情報を要求することができる。特定の患者に医療記録が記録されていない場合、臨床医は決定ツリー235を提示され、IV治療推奨モジュールを実行するプロセッサに十分な情報を提供するために決定ツリーで特定の決定を選択し始めることができ、患者の血流に薬剤を投与するために血管でIVカテーテルを患者に投与するためにどのタイプのIVカテーテルを使用するかについての推奨を提供することができる。
【0026】
患者に関連する医療記録が存在する場合および存在するとき、決定木235は、少なくとも、選択された決定木に関する予備決定と共に、臨床医に提示される。これらの決定には、例えば、IVカテーテルを患者の体内に導入する際にどの血管を選択するかに関する決定を含んでよい。この決定は、所与の期間内に、患者が患者の体内の他の血管でIVカテーテルを受け取ったため、それらの他の位置をその後のIVカテーテル挿入に使用してはならないことを示す医療記録に基づいて行うことができる。
【0027】
決定ツリー上で決定を形成および決定するために使用される患者に関連するEMRデータベースレコードに加えて、他の要因を使用して、タブレット230に表示される決定ツリー235において臨床医に提示される決定を形成することができる。例えば、臨床医に関連するパフォーマンスデータも使用できる。この例では、例えば、臨床医が特定のタイプのIVカテーテルに完全に精通していない場合、決定木235は、臨床医が比較的精通しており、および、静脈内治療選択システム200に対して患者の体への導入の成功を報告している、IVカテーテルに向かって臨床医を誘導することができる。決定ツリー235はまた、特定のタイプのIVカテーテルを使用するための臨床医の訓練および資格に関連するデータを含んでよい。本明細書に記載されるように、臨床医は、臨床医が特定のタイプのIVカテーテルの使用に熟練していることを示す特定の臨床資格の成功した達成を報告するために、静脈内治療選択システム200を使用してよい。したがって、この例では、決定木235は、それらの資格に関連するオプションを含み、使用するための代替のIVカテーテルを提供できる。
【0028】
さらに、IV治療推奨モジュールは、臨床医がアクセスできる利用可能なIVカテーテルに関するデータをプロセッサで受信することができる。この実施形態では、静脈内治療選択システム200は、その中にいくつかのIVカテーテルを維持するタブレット230に通信可能に結合されたカート205を含んでよい。このカート205は、特定のタイプのIVカテーテルおよび付随する安定化装置、フラッシュ、ドレッシング、およびPIVC100と共に患者に医療を施すために使用されるキットを保持するいくつかのドロワー(drawers)を含んでよい。カート205は、一実施形態では、カート205内に存在するIVカテーテルおよび付随する安定化装置、フラッシュ、ドレッシング、およびキットの現在のストロークに関する臨床医からの入力を受け取るためのプロセッサおよびメモリ装置を含んでよい。このデータは、決定木235でIVカテーテルオプションを提供または排除するために、タブレット230のプロセッサに伝達される。一実施形態では、タブレット230は、有線接続を介してカート205に通信可能に結合される。別の実施形態では、タブレット230は、無線接続を介してカート205に通信可能に結合される。いずれの実施形態においても、タブレット230のプロセッサによって実行されるIV治療推奨モジュールに提供されるデータは、タブレット230のディスプレイで使用するIVカテーテルの視覚的推奨を提供するのに十分である。
【0029】
IVカテーテル推奨が提供された後、臨床医は、タブレット230で臨床医に提示される1つまたは複数の潜在的なIVカテーテルの中からIVカテーテルを手動で選択することができる。一実施形態では、タブレット230でIVカテーテルを選択すると、信号がカート205に関連付けられたプロセッサに送信される。プロセッサ(図示せず)は、カート205において任意の数のドロワー215、220、および225を選択的にロックおよびロック解除するロックモジュールに通信可能に結合される。ドロワー215、220、および225のそれぞれは、患者に医療を施すために使用されおよびIVカテーテルの使用に関連付けられた、IVカテーテルおよび他の安定化装置、フラッシュ、ドレッシング、およびキットを、その中に保持することができる。一実施形態では、カート205は、IVカテーテルドロワー215、フラッシュドロワー225、および開始キットドロワー220を含んでよい。開始キットドロワー220を開いて、臨床医が、IVカテーテルが導入される部位の位置を準備するために使用される、安定化装置、綿棒、および他の装置、にアクセスできるようにすることができる。フラッシュドロワー225を開いて、臨床医が、IVカテーテルを患者の体内に挿入した後、IVカテーテルをフラッシュするために使用される、フラッシュ装置にアクセスできるようにすることができる。選択されたIVカテーテルおよび患者に提供される医療に基づいて、臨床医がタブレット230上でIVカテーテルオプションを選択することによって、多かれ少なかれドロワーのロックを解除して開くことができることが理解される。
【0030】
一実施形態では、カート205は、それ自体のカート表示装置210を含むことができる。カート表示装置210は、タブレット230と同様に、タブレット230にも提示される決定木235を提示することができる。タブレット230を使用する代わりに、臨床医は、カート表示装置210とインターフェースして、使用するIVカテーテルを選択し、選択されたIVカテーテルおよび患者に実施される医療に関連付けられたドロワー215、220、および225のロックを解除することができる。
【0031】
タブレット230、ならびに、または代わりに、カート205は、IVカテーテルを患者の体に適用する場所を臨床医に指示する配置位置推奨モジュール(図示せず)を含んでよい。本明細書に記載されるように、患者の履歴は、少なくとも患者の身体での過去のIVカテーテルの使用に基づいて、IVカテーテルを適用する適切な位置を特定するタブレット230およびカート205のプロセッサに提供されてよい。
【0032】
任意の実施形態において、タブレット230およびカート205は、患者の体にIVカテーテルを展開した後、臨床医からデータを受け取ることができる。この追加情報には、IVカテーテルの使用の確認、臨床医がIVカテーテルを適用した患者の体の位置または試みられた位置、および第1の患者の体にIV装置の導入の成功のレベルに関する臨床医からの指示をふくんでよい。この情報は、本明細書に記載のシステムおよび方法による将来の参照のために、患者の個々のEMRに記録されてよい。
【0033】
図3は、本開示のいくつかの実施形態による、静脈内治療選択システム200および静脈内治療選択システム200に通信可能に結合されたコンピューティング装置300の図解である。本明細書に記載の実施形態では、コンピューティング装置300は、計算、分類、処理、送信、受信、検索、発信、切り替え、保存、表示、マニフェスト、検出、記録、複製、処理、又は、ビジネス、科学、制御、娯楽、若しくはその他の目的で、あらゆる形式の情報、インテリジェンス、又はデータを使用、するために、動作可能ないずれかの手段又はその手段の集合を含む。例えば、コンピューティング装置300は、パーソナルコンピュータ、モバイル装置(例えば、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)またはスマートフォン)、サーバ(例えば、ブレードサーバまたはラックサーバ)、消費者向け電子装置、ネットワークサーバまたはストレージ装置、ネットワークルータ、スイッチ、またはブリッジ、無線ルータ、またはその他のネットワーク通信装置、ネットワーク接続装置(携帯電話、タブレット装置など)、IoTコンピューティング装置、ウェアラブルコンピューティング装置、セットトップボックス(STB)、モバイル情報処理システム、パームトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータ、通信装置、アクセスポイント(AP)、基地局トランシーバ、無線電話、陸上電話、制御システム、カメラ、スキャナー、個人の信頼できる装置、ウェブアプライアンス、
図2に関連して説明されているタブレット230、またはそれによって実行されるアクションを指定する、および形状、パフォーマンス、価格、および機能において変化する、一連の命令(順次またはその他)を実行できるその他の適切なマシンマシン、であってよい。
【0034】
ネットワーク展開では、コンピューティング装置300は、サーバの容量で、またはサーバクライアントネットワーク環境ではクライアントコンピュータとして、またはピアツーピア(または分散)ネットワーク環境ではピアコンピュータシステムとして動作することができる。特定の実施形態では、コンピューティング装置300は、音声、ビデオ、またはデータ通信を提供する電子装置を使用して実装することができる。例えば、コンピューティング装置300は、そのマシンによって実行されるアクションを指定する一連の命令(シーケンシャルまたはその他)を実行することができる任意のモバイルまたは他のコンピューティング装置であってよい。さらに、単一のコンピューティング装置300が示されているが、「システム」という用語はまた、1つまたは複数のコンピュータ機能を実行するための命令のセットまたは複数のセットを、個別にまたは共同で実行するシステムまたはサブシステムの任意の集合を含むと解釈されなければならない。
【0035】
コンピューティング装置300は、メモリ((揮発性(例えば、ランダムアクセスメモリなど))、不揮発性(読み取り専用メモリ、フラッシュメモリなど)、またはそれらの任意の組み合わせ)、中央処理装置(CPU)、グラフィックスプロセッシングユニット(GPU)、ハードウェアまたはソフトウェア制御ロジック、またはそれらの任意の組み合わせなどの1つまたは複数の処理リソースを含んでよい。コンピューティング装置300の追加の構成要素は、1つまたは複数のストレージ装置、外部装置と通信するための1つまたは複数の通信ポート、ならびにキーボード、マウス、ビデオ/グラフィックディスプレイ、またはそれらの任意の組み合わせなどの入出力(I/O)装置を含んでよい。コンピューティング装置300はまた、様々なハードウェアコンポーネント間の通信を送信するように動作可能な1つまたは複数のバス308を含んでよい。コンピューティング装置300の一部は、それ自体がコンピューティング装置300と見なされる。
【0036】
コンピューティング装置300は、1つまたは複数の装置を具体化するか、または本明細書に記載の1つまたは複数のシステムおよびモジュールの命令を実行し、本明細書に記載の1つまたは複数の方法を実行するように動作する装置またはモジュールを含むことができる。コンピューティング装置300は、本明細書の様々な実施形態による、サーバまたはシステム、リモートデータセンタ、または個々のクライアント情報処理システムのオンボックス上で動作することができるコード命令324を実行することができる。いくつかの実施形態では、コード命令324のいずれかまたはすべての部分が、複数のコンピューティング装置300上で動作することが理解される。
【0037】
コンピューティング装置300は、中央処理装置(CPU)、制御論理、またはそれらのいくつかの組み合わせなどのプロセッサ302を含んでよい。処理リソースはいずれも、ファームウェアまたはソフトウェアコードのいずれかであるコードを実行するように動作する。さらに、コンピューティング装置300は、メインメモリ304、静的メモリ306、また、臨床医訓練モジュール334、IV治療推奨モジュール336、配置位置推奨モジュール338、IVロギングモジュール342、手順モジュール344、ロックモジュール346、およびドライブユニット316(揮発性(例えば、ランダムアクセスメモリなど)、不揮発性(読み取り専用メモリ、フラッシュメモリなど)、またはそれらの任意の組み合わせ)の命令324を格納するコンピュータ可読媒体322などの、メモリを含んでよい。コンピューティング装置300はまた、様々な入力および出力(I/O)装置の任意の組み合わせなどの様々なハードウェアコンポーネント間の通信を送信するように動作可能な1つまたは複数のバス308を含んでよい。
【0038】
コンピューティング装置300は、ビデオディスプレイ310をさらに含んでよい。一実施形態におけるビデオディスプレイ310は、液晶ディスプレイ(LDC)、有機発光ダイオード(OLED)、フラットパネルディスプレイ、ソリッドステートディスプレイ、またはブラウン管(CRT)として機能することができる。さらに、コンピューティング装置300は、カーソル制御装置(例えば、マウス、タッチパッド、またはジェスチャーまたはタッチスクリーン入力、およびキーボード314)などの入力装置312を含んでよい。一実施形態では、本明細書で説明するように、ビデオディスプレイ310は、臨床医のタッチを検出し、その入力を解釈するタッチスクリーンを含んでよい。
【0039】
無線アダプタ320として示されるネットワークインターフェース装置は、ネットワーク328、例えば、広域ネットワーク(WAN)、ローカルエリアネットワーク(LAN)、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)、無線パーソナルエリアネットワーク(WPAN)、無線広域ネットワーク(WWAN)、またはその他のネットワークへの接続を提供することができる。接続は、有線または無線接続を介して行うことができる。無線アダプタ320は、任意の無線データ通信規格に従って動作することができる。無線ローカルエリアネットワークと通信するには、IEEE802.11WLAN標準、IEEE802.15WPAN標準、3GPP又は3GPP2などのWWAN、または同様の無線標準を含む標準を使用できる。本開示のいくつかの態様では、1つの無線アダプタ320は、2つ以上の無線リンクを動作させることができる。本明細書に記載の実施形態では、ネットワークインターフェース装置320は、コンピューティング装置300を静脈内治療選択システム200と無線で結合することができる。本明細書に記載の実施形態では、静脈内治療選択システム200は、医療処置で使用されるIVカテーテルのタイプを説明するデータを受け取り、任意の数のドロワー215、220、および225のロックを解除して開き、そのIVカテーテルおよび付属品を提供できる。
【0040】
いくつかの実施形態では、ソフトウェア、ファームウェア、専用ハードウェア実装、例えば、特定用途向け集積回路、プログラマブルロジックアレイ、および他のハードウェア装置を構築して、本明細書に記載のいくつかのシステムおよび方法の1つまたは複数を実施することができる。様々な実施形態の装置およびシステムを含む用途は、様々な電子およびコンピュータシステムを広く含むことができる。本明細書に記載の1つまたは複数の実施形態は、2つ以上の特定の相互接続されたハードウェアモジュールを使用して又はモジュール間およびモジュールを介して通信できる関連する制御およびデータ信号を有する装置を使用して、又は特定用途向け集積回路の一部として、機能を実施することができる。したがって、本システムは、ソフトウェア、ファームウェア、およびハードウェアの実装を包含する。
【0041】
本開示の様々な実施形態によれば、本明細書に記載の方法は、コントローラ又はプロセッサシステムによって実行可能なファームウェア又はソフトウェアプログラムによって実施されてよい。さらに、例示的な非限定的な実施形態では、実施は、分散処理、コンポーネント/オブジェクト分散処理、および並列処理を含むことができる。あるいは、仮想コンピュータシステム処理は、本明細書で説明されるような方法または機能の1つまたは複数を実施するように構築されてよい。
【0042】
本開示は、命令、パラメータ、およびプロファイル324を含み、又は伝搬信号に応答して命令、パラメータ、およびプロファイル324を受信および実行するコンピュータ可読媒体を企図し、その結果、ネットワーク328に接続された装置は、ネットワーク328上で音声、ビデオ、またはデータを通信することができる。さらに、命令324は、ネットワークインターフェース装置または無線アダプタ320を介してネットワーク328を介して送信または受信される。
【0043】
コンピューティング装置300は、コンピュータシステムに、本明細書に開示される方法またはコンピュータベースの機能のうちの任意の1つまたは複数を実行させるために実行される一組の命令324を含んでよい。例えば、命令324は、臨床医トレーニングモジュール334、IV治療推奨モジュール336、配置位置推奨モジュール338、IVロギングモジュール342、手順モジュール344、およびロックモジュール346を実行して、本明細書に記載されるこれらの様々なモジュールの機能に従事することができる。アプリケーション命令324を含む様々なソフトウェアモジュールは、オペレーティングシステム(OS)によって、および/またはアプリケーションプログラミングインターフェース(API)を介して調整される。オペレーティングシステムの例は、Windows(登録商標)、Android(登録商標)、およびその他のOSタイプを含む。APIの例には、Win32、Core Java API、又はAndroid APIを含んでよい。
【0044】
ディスクドライブユニット316は、ソフトウェアなどの命令324の1つまたは複数のセットを埋め込むことができるコンピュータ可読媒体322を含むことができる。同様に、メインメモリ304および静的メモリ306はまた、命令、パラメータ、またはプロファイル324の1つまたは複数のセットを記憶するためのコンピュータ可読媒体を含んでよい。ディスクドライブユニット316および静的メモリ306はまた、データ記憶のためのスペースを含んでよい。さらに、命令324は、本明細書に記載される方法または論理のうちの1つまたは複数を具体化することができる。特定の実施形態では、命令、パラメータ、およびプロファイル324は、コンピューティング装置300のプロセッサ302による実行中に、完全に、または少なくとも部分的に、メインメモリ304、静的メモリ306内、および/またはディスクドライブ316内に存在してよい。説明したように、モジュール334、336、338、342、344、344、および346のいくつかまたはすべては、ローカルまたはリモートで実行されてよい。メインメモリ304およびプロセッサ302はまた、コンピュータ可読媒体を含んでよい。
【0045】
メインメモリ304は、例示的な実施形態におけるRAMなどのコンピュータ可読媒体(図示せず)を含んでよい。メインメモリ304の例は、静的RAM(SRAM)、動的RAM(DRAM)、不揮発性RAM(NV-RAM)などのランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、別のタイプのメモリ、またはそれらの組み合わせを含む。静的メモリ306は、いくつかの例示的な実施形態では、NORまたはNADNフラッシュメモリなどのコンピュータ可読媒体(図示せず)を含んでよい。モジュール334、336、338、342、344、346は、例示的な実施形態では、静的メモリ306、またはフラッシュメモリまたは磁気ディスクなどのコンピュータ可読媒体322上のドライブユニット316に格納されてよい。コンピュータ可読媒体は単一の媒体であることが示されているが、「コンピュータ可読媒体」という用語は、集中型または分散型データベースなどの単一媒体または複数の媒体、および/または、1つまたは複数の命令のセットを格納する関連するキャッシュおよびサーバを含む。「コンピュータ可読媒体」という用語はまた、プロセッサによって実行するための一連の命令を格納、符号化、または搬送することができる、又は、コンピュータシステムに、開示された方法または操作のいずれか1つまたは複数を実行させる任意の媒体を含む。
【0046】
特定の非限定的な例示的な実施形態では、コンピュータ可読媒体は、1つまたは複数の不揮発性読み取り専用メモリを収容するメモリカードまたは他のパッケージなどの固体メモリを含むことができる。さらに、コンピュータ可読媒体は、ランダムアクセスメモリまたは他の揮発性の再書き込み可能なメモリとすることができる。さらに、コンピュータ可読媒体は、伝送媒体を介して通信される信号などの搬送波信号を介して受信された情報を格納するための、ディスクまたはテープなどの光磁気媒体または光学媒体、又は他の記憶装置を含むことができる。さらに、コンピュータ可読媒体は、クラウドベースの環境などから分散ネットワークリソースから受信した情報を格納できる。電子メールまたはその他の自己完結型の情報アーカイブまたはアーカイブのセットへのデジタルファイルの添付は、有形の記憶媒体と同等の配布媒体と見なすことができる。したがって、本開示は、データまたは命令が格納される、コンピュータ可読媒体または配布媒体、ならびに他の同等物および後続媒体のうちの任意の1つまたは複数を含むと考えられる。
【0047】
コンピューティング装置300はまた、電子医療記録(EMR)データベース332を含んでよい。EMRデータベース332は、個々の患者が治療を受けている、又は、臨床医若しくは他のHCPから治療を受けた、1つまたは複数の記録を含んでよい。一実施形態では、EMRデータベース332を形成するためのデータのソースは、コンピューティング装置300の内部および外部の複数のソースからコンピューティング装置300に蓄積されてよい。コンピューティング装置300の外部にあるこれらの他のソースは、例えば、患者が治療を受けた別の場所(例えば、別の病院)で維持される記録を含んでよい。コンピューティング装置300および静脈内治療選択システム200の動作中に、プロセッサ302は、カート205で、又は、一実施形態では、コンピューティング装置300のビデオディスプレイ310で、決定ツリー235を形成するために使用される他のタイプのデータの中で、患者における過去のIVカテーテル使用を説明するデータを受信するために、このデータベースにアクセスしてよい。
【0048】
コンピューティング装置300はまた、臨床医トレーニングモジュール334を含んでよい。臨床医トレーニングモジュール334は、手術中の臨床医および臨床医が受けたオフサイトおよび実際のシナリオトレーニングに関連する証明書に関するデータを受け取るために、プロセッサ302によって実行されてよい。さらに、臨床医トレーニングモジュール334は、EMRデータベース332にアクセスして、臨床医が従事した医療手順、ならびに臨床医によって様々な患者に使用されるIVカテーテルを決定することができる。患者の体内にIVカテーテルを導入する際の自己申告による成功レベルにもアクセスできる。臨床医トレーニングモジュール334によってアクセスされるこのデータを用いて、決定木235は、臨床医の資格および過去の経験に基づいて決定木235上の特定の決定を事前に選択することができるようにさらに増強される。
【0049】
コンピューティング装置300はまた、IV療法推奨モジュール336を含んでよい。本明細書で説明するように、IV療法推奨モジュール336は、カート表示装置210またはビデオディスプレイ310で決定木235を形成するように、プロセッサ302によって実行されてよい。具体的には、IV療法推奨モジュール336は、EMRデータベース332、臨床医訓練モジュール334、および配置位置推奨モジュール338からの多数のデータセットを繰り返し集約して、臨床医が使用する決定ツリー235の様々な決定を作成することができ、複数のIVカテーテルのうちどのIVカテーテルを患者に使用するか、および選択したIVカテーテルを患者の体のどこに使用するかについて結論を出すことができる。
【0050】
コンピューティング装置300はまた、配置位置推奨モジュール338を含んでよい。配置位置推奨モジュール338はまた、EMRデータベース332上の患者の記録にアクセスし、臨床医がIVカテーテルを導入するために患者の体のどこにあるかを決定することができる。配置位置推奨モジュール338は、患者に対するIVカテーテルの過去の使用および配置の報告された成功レベルに基づいて、IVカテーテルを患者の体内に挿入するための最適な位置を説明するデータをプロセッサ302に提供してよい。この情報は、本明細書に記載されているように集約され、決定木235に反映される。
【0051】
コンピューティング装置300はまた、IVロギングモジュール342を含んでよい。IVロギングモジュール342は、患者に対する特定のIVカテーテルの使用を説明する、臨床医によって開始されたプロセッサ302からの入力を受け取ることができる。次に、IVロギングモジュール342は、EMRデータベース332を更新して、IVカテーテルが患者に使用されたこと、およびIVカテーテルが使用された患者の位置を反映することができる。IVロギングモジュール342はまた、カート205がもはやそのIVカテーテルを保持していないことを反映するために、IVカテーテルストックデータベースを更新することができる。一実施形態では、IVロギングモジュール342はまた、患者に医療を施すために使用されるIVカテーテルおよび他の安定化装置、フラッシュ、ドレッシング、およびキットがいつ補充されるべきかを示すアラートまたは電子メールを提供してよい。プロセッサ302によってIVロギングモジュール342を実行した結果として、臨床医は、カート205内で利用可能な在庫を認識し、その中の任意の材料を補充するように指示される。さらに、IVロギングモジュール342は、任意の所与のIVカテーテルの使用の利用可能性に関する情報をプロセッサ302に提供し、臨床医に提示された決定木235に関する特定の決定が、カート内のIVカテーテル205の利用可能性に基づいて利用できないことをプロセッサ302に通知してよい。
【0052】
コンピューティング装置300はまた、手順モジュール344を含んでよい。一実施形態では、臨床医は、IVカテーテルの患者の体内への導入をどのように進めるかを知ることができる。例えば、使用が提案されたIVカテーテルが臨床医に馴染みがない場合、コンピューティング装置300のビデオディスプレイ310は、手順モジュール344の実行を介して、患者への提案されたIVカテーテルの施術方法に関する音声および/またはビデオプレゼンテーションを提示することができる。これにより、臨床医は、臨床医にあまり馴染みのないIVカテーテルに関するオンサイトトレーニングを受けることができる。さらに、手順モジュール344は、患者の体内へのIVカテーテルの導入の成功のレベルについての臨床医が報告した説明を受け取り、臨床医トレーニングモジュール334に、臨床医に関連する記録を更新するように指示することができる。
【0053】
コンピューティング装置300はまた、ロックモジュール346を含んでよい。ロックモジュール346は、カート205内のドロワー215、220、および225のいずれかにアクセスすることを選択的に許可および防止するために、プロセッサ302によって実行されてよい。コンピューティング装置300および静脈内治療選択システム200の動作中、カート205は、その中に保存されている医療装置(例えば、IVカテーテルおよび安定化装置、フラッシュ、ドレッシング、および患者に医療を施すために使用されるキット)へのアクセスを防ぐためにロックされてよい。カート表示装置210またはビデオディスプレイ310上で臨床医に提示された決定木235上で臨床医がIVカテーテルを選択すると、ロックモジュール346は、選択したIVカテーテル、患者に医療を施すために使用する付随する安定装置、フラッシュ、ドレッシング、キットを収納するドロワー215、220、225のロックを解除するためにカート205に信号を送信することができる。さらに、ロックモジュール346は、カート205のドロワー215、220、225へのアクセスを可能にするのに十分な資格情報が静脈内治療選択システム200またはコンピューティング装置300に提供されたかどうかを決定することができる。一実施形態では、コンピューティング装置300または静脈内治療選択システム200は、特定の臨床医およびカート205内のドロワー215、220、225にアクセスするために使用される任意の付随するアクセスプロトコルを特定する名前タグまたは他のセキュリティタグの存在を検出する近距離無線通信(NFC)受信機を含んでよい。あるいは、コンピューティング装置300または静脈内治療選択システム200は、静脈内治療選択システム200および本明細書に記載のコンピューティング装置300の使用にアクセスするために必要なユーザ名およびパスワードを要求するビデオディスプレイ310またはカート表示装置210に表示されるセキュリティポータルを含んでよい。
【0054】
様々なモジュール334、336、338、342、344、344、346は、決定木235で臨床医にデータを提供し、臨床医から入力を受け取り、および本明細書で説明されるような静脈内治療選択システム200およびコンピューティング装置300の機能を達成するためのそれぞれのコンピュータ命令を実行するために、プロセッサ302によって連続的または同時に実行されてよい。一実施形態では、モジュール334、336、338、342、344、346は、コンピューティング装置300のメモリ304上に維持されるコンピュータ可読プログラムコードであってよい。しかしながら、モジュール334、336、338、342、344、344、および346を定義するコンピュータ可読プログラムコードは、コンピューティング装置300および静脈内治療選択システム200の動作中に、そのコードにアクセスするプロセッサ302を備えた任意のコンピューティング装置上の任意のメモリ装置上に維持されてよいことが理解される。他の実施形態では、特定用途向け集積回路、プログラマブルロジックアレイ、および他のハードウェア装置などの専用ハードウェア実装を、モジュール334、336、338、342、344、344、346用に構築し、本明細書に記載の方法を実施することができる。様々な実施形態の装置およびシステムを含み得る用途は、様々な電子およびコンピュータシステムを広く含むことができる。本明細書に記載の1つまたは複数の実施形態は、2つ以上の特定の相互接続されたハードウェアモジュール、又はモジュール間およびモジュールを介して通信できる関連する制御およびデータ信号を有する装置を使用して、又は、特定用途向け集積回路の一部として、機能を実施することができる。したがって、本システムは、ソフトウェア、ファームウェア、およびハードウェアの実装を含む。
【0055】
「システム」、「装置」、「モジュール」、「コントローラ」などと呼ばれる場合、本明細書に記載の実施形態は、ハードウェアとして構成することができる。例えば、情報処理システム装置の一部は、例えば、集積回路(アプリケーション固有集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、構造化ASIC、又はより大きなチップに埋め込まれた装置など)、
カード(Peripheral Component Interface(PCI)カード、PCI-expressカード、Personal Computer Memory Card International Association(PCMCIA)カード、又はその他の拡張カードなど)、又は、システム(マザーボード、システムオンチップ(SoC)、スタンドアロン装置など)、などのハードウェアであってよい。システム、装置、コントローラ、またはモジュールには、Intel(登録商標)Coreクラスプロセッサ、ARM(登録商標)ブランドプロセッサ、Qualcomm(登録商標)Snapdragonプロセッサ、その他のプロセッサとチップセット、又はその他のそのような装置、又は情報処理システムの関連環境を操作できるソフトウェア、などの装置に組み込まれたファームウェアを含むソフトウェアを含めることができる。システム、装置、コントローラ、又はモジュールはまた、ハードウェアまたはソフトウェアの前述の例の組み合わせを含むことができる。一実施形態では、コンピューティング装置300は、ハードウェアとソフトウェアの任意の組み合わせとすることができる部分を有する集積回路またはボードレベルの製品を含んでよい。相互に通信している装置、モジュール、リソース、コントローラ、又はプログラムは、特に明記されていない限り、相互に継続的に通信している必要はない。さらに、相互に通信している装置、モジュール、リソース、コントローラ、又はプログラムは、1つ以上の仲介者を介して直接的に又は間接的に通信できる。
【0056】
図3は、コンピューティング装置300および静脈内治療選択システム200が2つの別個の物理的装置であることを示しているが、本明細書は、コンピューティング装置300が、カート表示装置210であるコンピューティング装置300のビデオディスプレイ310を備えた静脈内治療選択システム200の一部を形成し得ることを企図する。こと。あるいは、
図3に関連して説明されたコンピューティング装置300は、
図2に関連して説明されたタブレット230と同様のタブレット装置の形態であってよい。
【0057】
図4は、本開示のいくつかの実施形態による静脈内治療選択システムを操作する方法を示す流れ図である。流れ図は、左上のパネルから開始することができ、腕の医療モデル上でIVカテーテルを使用して練習し、それを使用して資格を得る臨床医405を示す。本明細書に記載の静脈内治療選択システムおよびコンピューティング装置の初期設定中に、臨床医は、患者に治療を施すために使用される他のスキルの中でも、患者へのIVカテーテル導入におけるそれらの使用について試験してよい。この訓練プロセス中に、臨床医405は、特定の医療活動に従事する資格を示す証明書410を受け取ってよい。これらの資格は、IVカテーテル固有の資格であってよく、又は、臨床医405が患者に特定のIVカテーテルを使用し、患者に関連する他の医療活動に従事することを許可又は適任であることを与える資格であってよい。本明細書に記載されるように、臨床医トレーニングモジュール334は、臨床医405が特定のIVカテーテルを使用し、特定の医療活動に従事する資格があるかどうかを示す、トレーナーまたは他の上司からの入力を受け取ってよい。
【0058】
図4の上部および中央のパネルは、タブレットコンピューティング装置430で静脈内治療選択システムを操作している臨床医405を示す。タブレットコンピューティング装置430は、
図3に関連して説明されたコンピューティング装置300と同様であってよい。このパネルでは、臨床医405は、患者416と対話して、タブレットコンピューティング装置430上で臨床医405に提示される決定木上で特定の選択を行うことができる。本明細書に記載されるように、臨床医405は、
図3に関連して説明されるモジュール334、336、338、342、344、344、346によって受信されたデータに基づいて、患者に使用する適切なIVカテーテルを特定するために提示される特定の選択を行うことができる。提示された決定木を形成するために、患者416に関連付けられ、およびEMRデータベース上に維持されているEMRにアクセスして処理し、どのIVカテーテルを選択すべきかを特定することができる。
【0059】
図4の右端の上部パネルは、患者416に関連するEMR記録から受信したデータを説明する臨床医への追加の
図440および450を示す。特定の図解は、患者416の血管の血管スキャン450を含む。血管スキャン450は、患者の静脈の履歴スキャンであってよく、又は、過去に患者416がIVカテーテルを受け取った場所を示す履歴マーカーでオーバーレイされた血管のリアルタイム画像であってよい。履歴マーカーは、患者416のEMR、ならびに過去に患者の体内へのIVカテーテルの導入の臨床医が報告した成功のレベルに基づいて生成されてよい。他の
図440は、複数のIVカテーテルのどれを患者416に使用するかに関して適切な決定を行うために臨床医405によって使用される他の医療記録であってよい。
【0060】
図4のフロー図は、右端の下部パネルに続いてよい。ここで、臨床医405は、タブレットコンピューティング装置430上の臨床医405に提示された決定木を使用して、どのIVカテーテルを使用するか、およびそのIVカテーテルをどこに配置するかについて決定を下した。IVカテーテルを選択すると、カート400上のドロワー415、420、425が開かれ、臨床医405は、それを患者416に投与するためにIVカテーテルへのアクセスを与えられる。
【0061】
IVカテーテルの投与後、
図4のフロー図が中央の下部パネルに移動してよい。このパネルでは、患者416のEMR432が、タブレットコンピューティング装置430からのIVカテーテル関連データ450で更新されている。このデータは、患者の永続的な病歴の一部になってよく、また、適切でありおよび患者416によって承認された場合、他の病院のような他の機関448と共有されてもよい。
【0062】
図4の左端の下部パネルは、臨床医405が臨床医の405医療活動に関してフォローアップディスカッションを行っていることを示しており、必要に応じてさらにトレーニングを受けることができる。臨床医トレーニングモジュール334によって提供されるいくつかの分析に基づいて、例えば、内部IVサービスまたはトレーニングおよび分析チームは、患者416、臨床医405自身および他の上級専門家から受け取った入力に基づいて、臨床医405が患者416に関する特定のIVカテーテルの臨床医405の使用を改善するのを助けるために特定および指導されてよい。ここで、臨床医405は、臨床医405の医療スキルをさらに完成させるためのトレーニングセミナを提供されてよい。
【0063】
図5は、本開示のいくつかの実施形態による、末梢静脈内カテーテル(PIVC)および導入位置を推奨する方法500を示すフローチャートである。方法500は、ブロック505で、プロセッサによるPIVC推奨モジュールの実行を介して、複数の臨床医のうちの第1の臨床医にPIVC推奨を表示装置で提供することを含んでよい。この実施形態では、PIVC推奨は、第1の臨床医および複数の患者のうちの第1の患者を説明するデータに基づいて、複数のPIVC装置のうちのどのPIVCが医療処置において使用されるべきかを説明してよい。一例として、EMRデータベースは、PIVCが投与される患者に関連する特許固有のデータを提供するために、表示装置に関連付けられたプロセッサによってアクセスされてよい。このデータには、PIVCの患者への以前の適用とその配置位置を含んでよい。
【0064】
方法500は、ブロック510で継続し、表示装置で、第1の臨床医にトレーニングおよび資格認定サービスを提供することができる。本明細書で説明するように、表示装置は、臨床医が患者に使用するPIVCに関して適切な決定を下すために使用する決定木を臨床医に提示してよい。決定木で行われる決定の中には、患者固有のデータならびに臨床医の資格に関連するデータであってよい。これらの実施形態では、特定のPIVCの使用は、その時点での臨床医に関連付けられた資格の欠如に基づいて、臨床医が利用できないようにしてよい。ただし、他のPIVCは、臨床医が特定のPIVCを使用するように訓練されているという決定木での決定に基づいて選択するようにしてよい。
【0065】
方法500はまた、ブロック515において、第1の患者および第1の臨床医を説明するデータに基づいて、PIVC装置を第1の患者の体内に導入する場所を説明する導入位置を表示装置に提供することを含んでよい。この実施形態では、患者に関連するEMRにアクセスして、PIVCが患者の体に投与された場所、ならびにその投与の成功を決定することができる。さらに、一般的に、および患者の体の特定の位置での臨床医に関連する過去のPIVC投与能力は、導入位置の推奨を提供する際に考慮に入れられてよい。
【0066】
図6は、本開示のいくつかの実施形態による静脈内治療選択システムを製造する方法600を示すフローチャートである。方法600は、ブロック605において、プロセッサ、メモリ装置、および電子医療記録データベースを含むコンピューティング装置を形成することを含む。コンピューティング装置は、EMRデータベースのデータにアクセスできる任意の装置であってよく、一例では、EMRから離れていてもよい。一実施形態では、コンピューティング装置は、本明細書に記載の方法を達成するために協調して使用される、複数のコンピューティング装置であってよい。
【0067】
方法600は、ブロック610で、コンピューティング装置をカートに通信可能に結合して、プロセッサを、複数のPIVC装置を維持する複数のドロワーに関連付けられた複数のロック機構に電気的に結合することを含んでよい。この実施形態では、カートは、PIVCの使用に関連付けられた任意のPIVCおよび付随する医療機器を物理的に維持してよい。
【0068】
方法600は、プロセッサとインターフェースするための臨床医トレーニングモジュールを形成することで、ブロック615で継続してよい。臨床医トレーニングモジュールは、臨床医およびオフサイトおよび臨床医が受けている実際のシナリオトレーニングに関連付けられた証明書に関するデータを受信するために、プロセッサによって実行されてよい。さらに、臨床医トレーニングモジュールは、EMRデータベースにアクセスして、臨床医が行った医療手順、および臨床医がさまざまな患者に使用したIVカテーテルを決定することができる。患者の体内にIVカテーテルを導入する際の自己申告による成功レベルにもアクセスできる。臨床医トレーニングモジュールによってアクセスされるこのデータを使用して、決定木をさらに拡張し、臨床医の資格および過去の経験に基づいて決定木上の特定の決定を事前に選択してよい。
【0069】
方法600はまた、ブロック620で、プロセッサとインターフェースするための配置位置推奨モジュールを形成することを含んでよい。配置位置推奨モジュールは、EMRデータベース上の患者の記録にアクセスし、臨床医がIVカテーテルを導入することが患者の体のどこにあるかを決定するようにしてもよい。配置位置推奨モジュール338は、患者に対するIVカテーテルの過去の使用および配置の報告された成功レベルに基づいて、IVカテーテルを患者の体内に挿入するための最適な位置を説明するデータをプロセッサに提供してよい。この情報は、本明細書に記載されているように集約され、決定木に反映されてよい。
【0070】
方法600はまた、ブロック625で、プロセッサと無線通信するためのユーザインターフェースを形成することを含んでよい。本明細書で説明するように、ユーザインターフェースは、臨床医からの入力を受信して、複数のPIVCのどれを使用するか、および患者の体のどの位置で使用するかを決定するビデオディスプレイを含んでよい。意思決定プロセスをより簡単にするために、EMRから受信したデータ、臨床医トレーニングモジュールから受信したデータ、PIVC推奨モジュールから受信したデータ、配置位置推奨モジュールから受信したデータ、およびPIVCロギングモジュールから受信したデータの集計に基づいて、ユーザが意思決定を行うことができる意思決定ツリーがこの表示装置に表示される。
【0071】
本明細書に記載の実施形態は、患者のEMRデータおよび臨床医データを使用して、使用する適切なPIVCおよび選択されたPIVCの配置位置を特定する静脈内(IV)療法選択システムを提供する。本明細書に記載のシステムおよび方法は、患者へのPIVC投与の成功を高めながら、訓練を受けていない臨床医によるPIVCの誤用を防止することができる。このシステムは、過去のEMRデータを使用して、PIVCが以前に患者に投与されていた患者の体への損傷を防ぐことができる。患者の最も適切な位置で使用するのに最も適切なPIVCを決定するために、決定木が臨床医に提供される。トレーニングは、PIVCの使用後に臨床医に提案および提供され、部分的には患者の体内へのPIVCの導入の成功の評価に基づいて提供される。臨床医が適切なPIVCについて決定を下し、PIVCにアクセスするためのセキュリティ資格証明書を提供するまで、PIVCカートを提供してPIVCを選択的に保護することができる。
【0072】
この場合も、本出願の実施形態を組み合わせることができることが理解される。一例として、
図1~6の実施形態は、実行されているアクションのタイプに基づいて特定の用途に適合するように構成される。本明細書に列挙されたすべての例示および条件付きの用語は、本発明、および本発明者が本技術を促進することによって寄与される概念を理解することを読み手に助力する教育学的な目的を意図しており、それらは、そのような具体的に列挙された例示および条件に限定されていないものと解釈されるべきである。本発明の実施形態を詳細に説明してきたが、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、さまざまな変更、置換、および代替を行うことができることを理解されたい。