(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-16
(45)【発行日】2024-02-27
(54)【発明の名称】整形外科用システムおよびインプラントを展開するためのシステム
(51)【国際特許分類】
A61F 2/44 20060101AFI20240219BHJP
A61B 17/70 20060101ALI20240219BHJP
A61B 34/20 20160101ALI20240219BHJP
A61B 34/30 20160101ALI20240219BHJP
【FI】
A61F2/44
A61B17/70
A61B34/20
A61B34/30
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022115498
(22)【出願日】2022-07-20
【審査請求日】2022-07-20
(32)【優先日】2021-07-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】507400686
【氏名又は名称】グローバス メディカル インコーポレイティッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】マーク ウェイマン
(72)【発明者】
【氏名】マイルズ サリバン
(72)【発明者】
【氏名】カーリー タウベンクラウト
(72)【発明者】
【氏名】チャド グレールム
【審査官】望月 寛
(56)【参考文献】
【文献】特表2002-543871(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2021/0186709(US,A1)
【文献】特表2017-538546(JP,A)
【文献】特表2014-512883(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61F 2/44
A61B 17/70
A61B 34/20
A61B 34/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
脊椎を安定化させるための整形外科用システムであって、
第1の拡張可能な側方脚部、第2の拡張可能な側方脚部、及び前記第1及び第2の側方脚部の間に枢動可能に接続された第3の中央脚部を含む拡張可能な椎体間インプラントであって、前記第1及び第2の側方脚部が、前弯及び/又は冠状調整を提供するように高さが独立して拡張可能である、椎体間インプラントと、
椎間腔に位置付けるためのインプラントカニューレから前記椎体間インプラントを引っ張り出すために前記第1の拡張可能な側方脚部に脱着可能に結合されるように適合された第1の端部を有するフィッシングケーブルと、
各々が、ニチノールロッド及び前記ニチノールロッドに固着可能な椎弓根ねじを含む第1及び第2の椎弓根ベースの椎間板内インプラントと、を備える、システム。
【請求項2】
前記ニチノールロッドが、前記椎弓根ねじと嵌合するように構成されている近位端から骨に係合するように構成されている遠位端まで延在する、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記ニチノールロッドが、自然湾曲状態を有し、前記ニチノールロッドが、展開のために直線状にされ得る、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記ニチノールロッドの前記湾曲状態が、最大180°の弧である、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記ニチノールロッドが、平面状の面を有する多角形の断面を有する、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記ニチノールロッドが、下椎骨の椎弓根を通って、前記下椎骨の椎体を通って、椎間板腔を通って、上椎骨の椎体内に挿入されるように構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記ニチノールロッドの近位端が、前記椎弓根ねじの内側のねじ山付き部分と嵌合するように構成されている外側のねじ山付き部分を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記椎弓根ねじが、多軸チューリップヘッドによって係合されるように構成されているねじ山付き又は粗面化テクスチャを有するねじ頭を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記拡張可能な椎体間インプラントの前記第1及び第2の側方脚部が、前記インプラントの全体的なフットプリントを増加させるために、1つ以上のピンで角度付けするように構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
前記第1及び第2の側方脚部が各々、前記拡張可能な椎体間インプラントの前記第1及び第2の側方脚部及び前記中央脚部を拡張するように構成されている駆動ねじを含む作動アセンブリを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
椎弓根ベースの椎間板内インプラントを展開するためのシステムであって、
第1の拡張可能な側方脚部、第2の拡張可能な側方脚部、及び前記第1及び第2の側方脚部の間に枢動可能に接続された第3の中央脚部を含む拡張可能な椎体間インプラントであって、前記第1及び第2の側方脚部が、前弯及び/又は冠状調整を提供するように高さが独立して拡張可能である、椎体間インプラントと、
椎間腔に位置付けるためのインプラントカニューレから前記椎体間インプラントを引っ張り出すために前記第1の拡張可能な側方脚部に脱着可能に結合されるように適合された第1の端部を有するフィッシングケーブルと、
自然湾曲状態を有する形状記憶材料から構成されている曲げ可能なロッドと、前記曲げ可能なロッドの一方の端部に固着可能な椎弓根ねじと、を含む、椎弓根ベースの椎間板内インプラントと、
前記曲げ可能なロッドを装填及び展開するように構成されている展開器具であって、前記展開器具は、前記湾曲したロッドを引き込み、それによって展開管内に保持されたときに前記ロッドを直線状にするように構成されている直線状の前記展開管を伴う長手方向軸を有する本体と、嵌入キャップを伴うシャフトと、を含む、展開器具と、を備える、システム。
【請求項12】
前記展開器具が、前記嵌入キャップを伴う前記シャフトの上に受容されるように構成されているソケットを伴うT字形ハンドルを含む、請求項
11に記載のシステム。
【請求項13】
前記ハンドルが前記展開器具の前記長手方向軸を中心に回転するとき、前記曲げ可能なロッドが、前記展開管内に引き込まれる、請求項
12に記載のシステム。
【請求項14】
前記展開器具の前記シャフトが、前記嵌入キャップを打つことによって前記器具の前記長手方向軸に沿って遠位に並進するときに、前記シャフトが、前記曲げ可能なロッドを前記展開管から展開させる、請求項
11に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、概して、腰椎椎体間固定術インプラント、椎間板内インプラント、関連する器具、及び例えば、脊椎手術のための関連する方法などの整形外科用固定デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
経椎間孔腰椎椎体間固定術(Transforaminal lumbar interbody fusion、TLIF)処置は、椎間板編成及び脊椎すべりを伴う脊椎狭窄などの様々な脊椎状態を治療するときに、脊椎椎骨及び椎間板腔の支持を提供し、これらを安定化させる標準的な手術技術である。脊椎病理の臨床治療は、脊椎固定術レベルに隣接する2つ以上の隣接する椎体を安定化させるために、両側椎弓根ねじ(bilateral pedicle screw、BPS)固定により前柱の整合を回復するための椎体間の正確な配置が含まれ得る。
【0003】
様々な医原性病理は、椎体間及び両側椎弓根ねじ配置に関連して生じることがある。これらの病理は、椎間板腔への手術用アクセスウィンドウ、品質皮質骨支持体のためのアポフィシールリングに沿った椎体間の正確な配置の失敗、及び/又は正常な解剖学的脊椎整合の回復の失敗からもたらされることがある。椎弓根ねじ固定に関連する医原性病理は、椎弓根ねじ、ロッド構築物、処置効率、及び器具類不全による上隣接ファセット障害による、ねじの誤配置、挿入中の筋肉/靭帯断裂、隣接するセグメント疾患を含み得るが、これらに限定されない。
【0004】
器具類は、管状アプローチを介した椎間板へのアクセスを提供し、評価される減圧を提供し、品質椎間板切除術を効率的に完了し、椎体間を挿入及び展開し、椎弓根ねじ及びロッド構築物を挿入することを必要としており、処置全体を通して多数の放射線撮像も必要とする。これはすべて、手術時間、放射線曝露を増加させ、インプラント及びねじの誤配置をもたらす可能性がある。
【0005】
(1)椎間板腔へのアクセスを得る間に、安全で繰り返し可能な直接減圧を確立すること、(2)強化された動力付き椎間板切除技術を提供すること、(3)後方アプローチを通るアポフィシールリングに沿った表面積接触を増加させる拡張可能な椎体間の正確な配置を可能にすること、及び/又は(4)上ファセットを障害することなく隣接する椎体を安定化させる低侵襲固定法を利用すること、を行うナビゲートされたインテリジェントな器具類と互換性がある術前計画を提供するロボット対応の処置に対する臨床的必要性が存在する。
【発明の概要】
【0006】
この及び他の必要性を満たすために、整形外科用インプラント、システム、器具、及び方法が提供される。インプラントシステムは、単独で、又は1つ以上の椎弓根ベースの椎間板内固定インプラントと組み合わせて使用される3つの脚部付き拡張可能な椎体間を含み得る。インプラントは、1つ又は2つのレベルの変性状態を有する患者の上隣接するファセット関節の障害を回避する安定化及び固定方法によって臨床的に優れたセグメント補正を繰り返し提供することができるインテリジェントな器具類を用いて、ロボット対応のバイポータル腰椎椎体間固定術処置を使用して設置され得る。処置は、(1)術前計画、(2)エンドエフェクタセットアップ、(3)管状アクセス及び減圧又は代替的な視覚化ポートワークフロー、(4)バイポータルインプラントカニューレ挿入、(5)バイポータル椎間板切除術、(6)椎体間展開、位置付け、及び拡張、(7)ニチノール固定構築物、及び(8)最終検証を含む、撮像、ナビゲーション、及びロボット工学を使用して支援及び強化されたワークフローのうちの1つ以上の態様を含み得る。
【0007】
一実施形態によれば、脊椎を安定化させるための整形外科用システムは、拡張可能な椎体間インプラントと、第1及び第2の椎弓根ベースの椎間板内インプラントと、を含む。拡張可能な椎体間インプラントは、第1の拡張可能な側方脚部と、第2の拡張可能な側方脚部と、第1及び第2の側方脚部の間に枢動可能に接続された第3の中央脚部と、を含み得る。第1及び第2の側方脚部は、前弯及び/又は冠状調整を提供するために、高さが独立して拡張可能である。第1及び第2の椎弓根ベースの椎間板内インプラントは各々、ニチノールロッド及びニチノールロッドに固着可能な椎弓根ねじを含み得る。
【0008】
椎弓根ベースの椎間板内インプラントは、以下の特徴のうちの1つ以上を含み得る。ニチノールロッドは、椎弓根ねじと嵌合するように構成されている近位端から、骨に係合するように構成されている遠位端まで延在し得る。ニチノールロッドは、自然湾曲状態を有し得、ニチノールロッドは、展開のために直線状にされ得る。ニチノールロッドの湾曲状態は、最大180°の弧であり得る。ニチノールロッドは、平面状の面を有する多角形の断面を有し得る。ニチノールロッドは、下椎骨の椎弓根を通って、下椎骨の椎体を通って、椎間板腔を通って、上椎骨の椎体内に挿入されるように構成され得る。ニチノールロッドの近位端は、椎弓根ねじの内側のねじ山付き部分と嵌合するように構成されている外側のねじ山付き部分を含み得る。椎弓根ねじは、多軸チューリップヘッドによって係合されるように構成されているねじ山付き又は粗面化テクスチャを有するねじ頭を含み得る。
【0009】
拡張可能な椎体間インプラントは、以下の特徴のうちの1つ以上を含み得る。拡張可能な椎体間インプラントの第1及び第2の側方脚部は、インプラントの全体的なフットプリントを増加させるために、1つ以上のピンで角度付けするように構成され得る。第1及び第2の側方脚部は各々、拡張可能な椎体間インプラントの第1及び第2の側方脚部及び中央脚部を拡張するように構成されている駆動ねじを含む作動アセンブリを含み得る。
【0010】
一実施形態によれば、椎弓根ベースの椎間板内インプラントは、曲げ可能なロッド及び椎弓根ねじを含む。曲げ可能なロッドは、ニチノールなどの形状記憶材料から構成され得る。曲げ可能なロッドは、外側のねじ山付き部分を有する近位端から、骨と係合するように構成されている鋭利な先端を有する遠位端まで延在し得る。曲げ可能なロッドは、平面状の面を有する多角形の断面を有し得る。椎弓根ねじは、ねじ頭を有する近位端から、曲げ可能なロッドに係合するように構成されている先端を有する遠位端まで延在し得る。椎弓根ねじは、曲げ可能なロッドの近位端を受容するための中空本体を伴うねじ山付きシャフトを有し得る。ねじ山付きシャフトは、曲げ可能なロッドの外側のねじ山付き部分と嵌合するように構成されている内側のねじ山付き部分を画定し得る。
【0011】
別の実施形態によれば、椎弓根ベースの椎間板内インプラントを展開するためのシステムは、曲げ可能なロッドを装填及び展開するように構成されている展開器具を含む。展開器具は、湾曲したロッドを引き込み、それによって展開管内に保持されたときにロッドを直線状にするように構成されている直線状の展開管を伴う長手方向軸を有する本体と、嵌入キャップを伴うシャフトと、を含む。展開器具は、嵌入キャップを伴うシャフトの上に受容されるように構成されているソケットを伴うT字形ハンドルを含み得る。ハンドルが器具の長手方向軸を中心に回転するときに、曲げ可能なロッドは展開管内に引き込まれる。展開器具のシャフトが、嵌入キャップを打つことによって器具の長手方向軸に沿って遠位に並進するときに、シャフトは、曲げ可能なロッドを展開管から展開させる。
【0012】
別の実施形態によれば、脊椎を安定化させるための方法は、(1)上位椎骨と下椎骨との間の椎間板腔に拡張可能な椎体間インプラントを位置付けることであって、拡張可能な椎体間インプラントは、3つの関節運動及び拡張可能な脚部を有する、位置付けることと、(2)下椎骨の同側椎弓根から、椎間板腔を通して、上椎骨の椎体内に第1の曲げ可能なロッドを展開することと、(3)下椎骨の同側椎弓根を通して第1の椎弓根ねじを挿入し、第1の曲げ可能なロッドを介して第1の椎弓根ねじを駆動して、第1の曲げ可能なロッドをアンカーすることと、(4)下椎弓根の対側椎弓根から、椎間板腔を通して、上椎骨の椎体内に第2の曲げ可能なロッドを展開することと、(5)下椎弓根の対側椎弓根を通して第2の椎弓根ねじを挿入し、第2の曲げ可能なロッドを介して第2の椎弓根ねじを駆動して、第2の曲げ可能なロッドをアンカーすることと、を含む、方法。
【0013】
本方法は、拡張可能な椎体間インプラントの3つの脚部を互いに対して関節運動させて、インプラントの全体的なフットプリントを増加させることを更に含み得る。拡張可能な椎体間インプラントは、皮質骨支持体の椎骨のアポフィシールリングに沿って配置され得る。拡張可能な椎体間インプラントは、矢状及び冠状補正を独立して制御するように拡張され得る。拡張可能な椎体間インプラントが、拡張可能な椎体間インプラントに取り付けられた磁気ケーブルアセンブリを同側カニューレを通して挿入し、磁気ケーブルアセンブリを磁気的に引き付けて接続する関節運動磁石回収ツールを対側カニューレを通して挿入し、関節運動磁石回収ツールを対側カニューレを通して戻すように後退させ、それによってケーブルアセンブリを対側カニューレ内に引っ張り、拡張可能な椎体間インプラントを椎間板腔内に位置付けることによって、椎間板腔内に位置付けられ得る。第1の椎間板内インプラントは、同側カニューレを通して展開され得、第2の椎間板内インプラントは、対側カニューレを通して展開され得る。第1及び第2の椎間板内インプラントは、拡張可能な椎体間インプラントに対して内側に位置付けられ得る。第1及び第2の曲げ可能なロッドは各々、展開管及び嵌入キャップを伴うシャフトを有する展開器具を用いて展開され得る。各曲げ可能なロッドは、嵌入キャップを打ち、それによってロッドが展開管から展開させることにより展開され得る。
【0014】
別の実施形態によれば、2つの隣接する椎骨間の椎間板腔に拡張可能な椎体間インプラントを設置する方法は、(1)同側カニューレを通してケーブルアセンブリを挿入することであって、ケーブルアセンブリが、一端において磁気先端を備え、かつ他端において拡張可能な椎体間インプラントに取り付け可能であるケーブルを含み、拡張可能な椎体間インプラントは、第1の拡張可能な側方脚部、第2の拡張可能な側方脚部、並びに第1及び第2の側方脚部の間に枢動可能に接続された第3の中央脚部を有する、挿入することと、(2)対側カニューレを介して関節運動磁石回収ツールを挿入することと、(3)同側カニューレに向かって関節運動磁石回収ツールを関節運動及びガイドして、ケーブルアセンブリの磁気先端を磁気的に引き付けて接続することと、(4)関節運動磁石回収ツールを対側カニューレを通して後退させ、それによってケーブルアセンブリを対側カニューレに引き込み、拡張可能な椎体間インプラントを椎間板腔に位置付けることと、を含む、方法。
【0015】
拡張可能な椎体間インプラントを設置する方法は、ケーブルアセンブリを同側カニューレを通して挿入する前に、拡張可能な椎体間インプラントの第1の拡張可能な側方脚部上でケーブルアセンブリを螺合させることを更に含み得る。方法は、ケーブルを張力下に配置しながら、第1の挿入器を拡張可能な椎体間インプラントに取り付けることを含み得る。方法は、ケーブルアセンブリが拡張可能な椎体間インプラントを関節運動したU字形位置に引っ張りながら、第1の挿入器を用いて、同側カニューレを通して拡張可能な椎体間インプラントを供給することを含み得る。拡張可能な椎体間インプラントからケーブルアセンブリを除去した後、第1及び第2の挿入器がそれぞれ第1及び第2の側方脚部に堅固に接続されるように、第2の挿入器が拡張可能な椎体間インプラントに取り付けられて、それによって拡張可能な椎体間インプラントの二重制御を提供し得る。方法はまた、第1及び第2の挿入器の各々を通してドライバを挿入して、矢状及び冠状補正を制御するように第1及び第2の側方脚部を独立して拡張することを含み得る。
【0016】
更に別の実施形態によれば、椎弓根ベースの椎間板内インプラントを設置するための方法は、(1)自然湾曲形状を有するロッドを直線状の展開管に引き込み、それによって展開管内に保持されたときにロッドを直線状にすることによって、直線状の展開管を伴う長手方向軸を有する本体と、嵌入キャップを伴うシャフトと、を有する展開器具を装填することと、(2)展開管を下椎骨の椎弓根に位置付けることと、(3)嵌入キャップを打ち、長手方向軸に沿って展開器具のシャフトを並進させ、それによってロッドを展開管から展開させることによって、展開器具からロッドを展開することであって、ロッドは、展開されると、椎弓根から、椎間板腔を通って、上椎骨の椎体に延在する、展開することと、を含み得る。椎弓根ベースの椎間板内インプラントを設置するための方法は、椎弓根ねじを下椎骨の椎弓根を通して固着し、ロッドの一方の端部に対して椎弓根ねじを駆動してロッドをアンカーすることを更に含み得る。
【0017】
別の実施形態によれば、バイポータルロボット対応システムは、ロボットシステム及びバイポータルアセンブリを含み得る。ロボットシステムは、コンピュータを含むベースと、コンピュータに電子的に結合されたディスプレイと、コンピュータに電子的に結合されており、かつコンピュータによって処理されたコマンドに基づいて移動可能であるロボットアームと、ロボットアームに電子的に結合されたガイド管を有するエンドエフェクタであって、ガイド管が、中心長手方向軸を有する、エンドエフェクタと、1つ以上の追跡マーカを検出するように構成されているカメラと、を含み得る。バイポータルアセンブリは、第1及び第2のナビゲートされたカニューレアセンブリを支持するガイドバーアセンブリを含み得る。ガイドバーアセンブリは、ガイド管に挿入されるように構成されている中央ガイドバーと、ガイドバーの両側に位置付けられた第1及び第2の側方ウィングと、を含み得る。第1及び第2のナビゲートされたカニューレアセンブリは各々、それぞれのカニューレを通して配置された器具を、所望のアクセス軌道に沿って手術領域にガイドするように構成されている中空管状カニューレを含み得る。
【0018】
バイポータルロボット対応システムは、以下の特徴のうちの1つ以上を含み得る。バイポータルアセンブリは、エンドエフェクタのガイド管の中心長手方向軸を中心に枢動するように構成され得る。第1及び第2のナビゲートされたカニューレアセンブリは各々、ガイド管の中心長手方向軸に対して独立して角度を付けするように構成され、それによって手術領域に所望のアクセス軌道を提供し得る。第1及び第2のナビゲートされたカニューレアセンブリのカニューレ間の幅は、調整可能であり得る。バイポータルアセンブリは、ガイドバーアセンブリ並びに第1及び第2のナビゲートされたカニューレアセンブリを監視し、それによってナビゲートされた及び/又はロボット支援を提供するように構成されている複数の追跡マーカを含み得る。第1の側方ウィングは、第1の支持アームを介して第1のナビゲートされたカニューレを支持し得、第2の側方ウィングは、第2の支持アームを介して第2のナビゲートされたカニューレを支持し得る。第1及び第2の側方ウィングが各々、細長いスロットを含み得、ナビゲートされたカニューレアセンブリが、それぞれのスロットに沿って摺動して、カニューレの幅及び/又は角度を調整し得る。ガイドバーが、軸方向ロックキャップを伴うエンドエフェクタのガイド管内に摺動し、これに軸方向にロックされるように構成され得る。軸方向ロックキャップが、ガイドバー上の溝と係合するように構成されたロックボタンを含み得る。ガイドバーアセンブリの回転移動が、中央車輪ハンドルロックとロック可能であり得る。
【0019】
別の実施形態によれば、バイポータルアセンブリは、ガイドバーアセンブリと、第1及び第2のナビゲートされたカニューレアセンブリと、を含み得る。ガイドバーアセンブリは、ロボットシステムのガイド管に挿入されるように構成されている中央ガイドバーと、ガイドバーの両側に位置付けられた第1及び第2の側方ウィングと、を含み得る。第1及び第2の側方ウィングは各々、細長いスロットを含み得る。第1のナビゲートされたカニューレアセンブリは、第1の側方ウィングに結合された第1のカニューレを含み得る。第1のカニューレは、第1のアクセス軌道に沿って、第1のカニューレを通して配置された器具をガイドするように構成され得る。第2のナビゲートされたカニューレアセンブリは、第2の側方ウィングに結合された第2のカニューレを含み得る。第2のカニューレは、第2のアクセス軌道に沿って、第2のカニューレを通して配置された器具をガイドするように構成され得る。第1及び第2のナビゲートされたカニューレアセンブリは、第1及び第2の側方ウィングにおけるそれぞれのスロットに沿って摺動して、第1及び第2のカニューレの幅及び/又は角度付けを調整し得る。
【0020】
バイポータルアセンブリは、以下の特徴のうちの1つ以上を含み得る。第1及び第2のナビゲートされたカニューレアセンブリが、1つ以上のラチェットに沿って移動し、それによって第1及び第2のカニューレの幅及び/又は角度の増分調整を提供し得る。ラチェットが、第1及び第2の側方ウィングの形状に倣うように構成されている曲線ラチェットを含み得る。ラチェットが、細長いスロットの各々の上方及び下方に位置付けられ得る。第1及び第2のナビゲートされたカニューレアセンブリが各々、第1及び第2のカニューレの最終位置を独立してロックするように構成されている回転可能なノブを含み得る。バイポータルアセンブリが、ガイドバー上、第1及び第2の側方ウィング、並びに第1及び第2のカニューレ上に複数の追跡マーカを含み得る。
【0021】
更に別の実施形態によれば、バイポータルロボット対応の方法は、(1)術前画像を撮影すること、及び1つ以上のインプラントの位置付けを計画することを含む、ガイド管を伴うエンドエフェクタを有するロボットシステムを用いて術前計画を実行することと、(2)バイポータルアセンブリのガイドバーをエンドエフェクタのガイド管に導入することであって、バイポータルアセンブリが、所望のアクセス軌道に沿って、器具をガイドするように各々構成されている第1及び第2のナビゲートされたカニューレアセンブリを支持するガイドバーアセンブリを備える、導入することと、(3)第1及び第2のナビゲートされたカニューレアセンブリを介して手術部位にアクセスして、減圧を実行することと、(4)第1及び第2のナビゲートされたカニューレアセンブリを介して、インプラントカニューレを位置付けることと、(5)インプラントカニューレを通して椎間板切除術を実行することと、(6)インプラントカニューレを通して椎体間インプラントを展開することと、(7)エンドエフェクタのガイド管を通して椎間板内インプラントを設置することと、(8)椎体間インプラント及び椎間板内インプラントの最終位置付を検証することと、を含み得る。第1及び第2のナビゲートされたカニューレアセンブリは各々、手術部位へのアクセス深さを設定するように構成されている調整可能な深さ停止部を含み得る。
【0022】
また、様々なタイプ及びサイズ、ロッド、締結具、又はアンカー、様々な器具及びツール、kワイヤ、及び処置を実行するための他の構成要素のインプラントを含むキットも提供される。
【図面の簡単な説明】
【0023】
本発明のより完全な理解、及びその付随する利点及び特徴は、添付の図面と併せて考慮される場合、以下の詳細な説明を参照することによってより容易に理解されるであろう。
【
図1A】一実施形態による、3つの脚部付き拡張可能な椎体間及び一対の椎弓根ベースの椎間板内固定インプラントを含む固定システムを伴う隣接する椎骨のそれぞれ前方、側方、及び軸方向の図を示す。
【
図1B】一実施形態による、3つの脚部付き拡張可能な椎体間及び一対の椎弓根ベースの椎間板内固定インプラントを含む固定システムを伴う隣接する椎骨のそれぞれ前方、側方、及び軸方向の図を示す。
【
図1C】一実施形態による、3つの脚部付き拡張可能な椎体間及び一対の椎弓根ベースの椎間板内固定インプラントを含む固定システムを伴う隣接する椎骨のそれぞれ前方、側方、及び軸方向の図を示す。
【
図2A】一実施形態による3つの脚部付き拡張可能な椎体間インプラントのそれぞれ上面図、背面図、及び側面図を示す。
【
図2B】一実施形態による3つの脚部付き拡張可能な椎体間インプラントのそれぞれ上面図、背面図、及び側面図を示す。
【
図2C】一実施形態による3つの脚部付き拡張可能な椎体間インプラントのそれぞれ上面図、背面図、及び側面図を示す。
【
図2D】一実施形態による3つの脚部付き拡張可能な椎体間インプラントのそれぞれ上面図、背面図、及び側面図を示す。
【
図3】一実施形態による椎弓根ベースの椎間板内固定インプラントの斜視図を示す。
【
図4A】ニチノールロッド及びそれぞれニチノールロッドに結合された椎弓根ねじを含む、
図3の椎弓根ベースの椎間板内固定インプラントの構成要素を示す。
【
図4B】ニチノールロッド及びそれぞれニチノールロッドに結合された椎弓根ねじを含む、
図3の椎弓根ベースの椎間板内固定インプラントの構成要素を示す。
【
図5】一実施形態による、バイポータル腰椎椎体間固定術処置のワークフローのフローチャートである。
【
図6A】一実施形態によるガイド管を伴うエンドエフェクタを含むロボット外科手術システムを描写する。
【
図6B】一実施形態によるガイド管を伴うエンドエフェクタを含むロボット外科手術システムを描写する。
【
図7】一実施形態による、
図6Bのエンドエフェクタのガイド管内に受容されたロボット対応のバイポータル後部アクセスアセンブリの斜視図を示す。
【
図8A】一実施形態によるバイポータルアセンブリのガイドバーアセンブリをエンドエフェクタのガイド管に取り付け、バイポータルアセンブリを回転させ、脊椎へのアクセスのためにバイポータルアセンブリを整合させる方法を示す。
【
図8B】一実施形態によるバイポータルアセンブリのガイドバーアセンブリをエンドエフェクタのガイド管に取り付け、バイポータルアセンブリを回転させ、脊椎へのアクセスのためにバイポータルアセンブリを整合させる方法を示す。
【
図8C】一実施形態によるバイポータルアセンブリのガイドバーアセンブリをエンドエフェクタのガイド管に取り付け、バイポータルアセンブリを回転させ、脊椎へのアクセスのためにバイポータルアセンブリを整合させる方法を示す。
【
図9A】一実施形態による、拡張可能な椎体間インプラントを設置するためのカニューレの幅及び角度の調整を示すバイポータルアセンブリの背面図を示す。
【
図9B】一実施形態による、拡張可能な椎体間インプラントを設置するためのカニューレの幅及び角度の調整を示すバイポータルアセンブリの背面図を示す。
【
図10】一実施形態による、カニューレを通る器具のアクセス深さを制御するための調整可能な停止部を伴うバイポータルアセンブリの正面図を示す。
【
図11A】一実施形態による、椎間板腔にアクセスするためにカニューレを通して位置付けられナビゲートされた器具を伴うバイポータルアセンブリのそれぞれ正面図及び側面図を示す。
【
図11B】一実施形態による、椎間板腔にアクセスするためにカニューレを通して位置付けられナビゲートされた器具を伴うバイポータルアセンブリのそれぞれ正面図及び側面図を示す。
【
図12A】一実施形態による、椎間板腔にアクセスするためにカニューレを通して位置付けられた代替的な器具を伴うバイポータルアセンブリのそれぞれ正面図及び側面図を示す。
【
図12B】一実施形態による、椎間板腔にアクセスするためにカニューレを通して位置付けられた代替的な器具を伴うバイポータルアセンブリのそれぞれ正面図及び側面図を示す。
【
図13A】一実施形態による、ポート間の幅及び角度付け、ポートの円錐形角度付けと、ポートの深さが、手術部位への視覚化を増加させるように調整され得る、ガイドバーアセンブリに接続されたポートアセンブリを示す。
【
図13B】一実施形態による、ポート間の幅及び角度付け、ポートの円錐形角度付けと、ポートの深さが、手術部位への視覚化を増加させるように調整され得る、ガイドバーアセンブリに接続されたポートアセンブリを示す。
【
図13C】一実施形態による、ポート間の幅及び角度付け、ポートの円錐形角度付けと、ポートの深さが、手術部位への視覚化を増加させるように調整され得る、ガイドバーアセンブリに接続されたポートアセンブリを示す。
【
図14A】一実施形態による、アクセス深さを制御するための調整可能な停止部を伴うナビゲートされた器具アセンブリの分解図及び組み立て図を示す。
【
図14B】一実施形態による、アクセス深さを制御するための調整可能な停止部を伴うナビゲートされた器具アセンブリの分解図及び組み立て図を示す。
【
図14C】一実施形態による、アクセス深さを制御するための調整可能な停止部を伴うナビゲートされた器具アセンブリの分解図及び組み立て図を示す。
【
図14D】一実施形態による、アクセス深さを制御するための調整可能な停止部を伴うナビゲートされた器具アセンブリの分解図及び組み立て図を示す。
【
図15A】一実施形態による、インプラントカニューレに装填された調整可能なインプラントカニューレ及びカニューレ拡張器を示す。
【
図15B】一実施形態による、インプラントカニューレに装填された調整可能なインプラントカニューレ及びカニューレ拡張器を示す。
【
図15C】一実施形態による、インプラントカニューレに装填された調整可能なインプラントカニューレ及びカニューレ拡張器を示す。
【
図16A】一実施形態による、それぞれ調整可能なインプラントカニューレ及びカニューレ拡張器を備えるバイポータルアセンブリを示す。
【
図16B】一実施形態による、それぞれ調整可能なインプラントカニューレ及びカニューレ拡張器を備えるバイポータルアセンブリを示す。
【
図17A】一実施形態による、ナビゲートされた椎間板切除器具を示す。
【
図17B】一実施形態による、ナビゲートされた椎間板切除器具を示す。
【
図18A】一実施形態による、調整可能なインプラントカニューレを伴うバイポータルアセンブリを通るナビゲートされた椎間板切除処置を示す。
【
図18B】一実施形態による、調整可能なインプラントカニューレを伴うバイポータルアセンブリを通るナビゲートされた椎間板切除処置を示す。
【
図18C】一実施形態による、調整可能なインプラントカニューレを伴うバイポータルアセンブリを通るナビゲートされた椎間板切除処置を示す。
【
図19A】別の実施形態による、動力付き椎間板切除器具を用いた椎間板切除処置を示す。
【
図19B】別の実施形態による、動力付き椎間板切除器具を用いた椎間板切除処置を示す。
【
図20A】一実施形態による、動力付き椎間板切除器具のための組織カッターの斜視図、側面図、及び正面図をそれぞれ示す。
【
図20B】一実施形態による、動力付き椎間板切除器具のための組織カッターの斜視図、側面図、及び正面図をそれぞれ示す。
【
図20C】一実施形態による、動力付き椎間板切除器具のための組織カッターの斜視図、側面図、及び正面図をそれぞれ示す。
【
図21A】一実施形態による、磁気回収及び展開ツール並びにフィッシングケーブルアセンブリを有する椎間板腔内に
図2A~
図2Dの関節式拡張可能なインプラントを設置する方法を示す。
【
図21B】一実施形態による、磁気回収及び展開ツール並びにフィッシングケーブルアセンブリを有する椎間板腔内に
図2A~
図2Dの関節式拡張可能なインプラントを設置する方法を示す。
【
図21C】一実施形態による、磁気回収及び展開ツール並びにフィッシングケーブルアセンブリを有する椎間板腔内に
図2A~
図2Dの関節式拡張可能なインプラントを設置する方法を示す。
【
図21D】一実施形態による、磁気回収及び展開ツール並びにフィッシングケーブルアセンブリを有する椎間板腔内に
図2A~
図2Dの関節式拡張可能なインプラントを設置する方法を示す。
【
図21E】一実施形態による、磁気回収及び展開ツール並びにフィッシングケーブルアセンブリを有する椎間板腔内に
図2A~
図2Dの関節式拡張可能なインプラントを設置する方法を示す。
【
図21F】一実施形態による、磁気回収及び展開ツール並びにフィッシングケーブルアセンブリを有する椎間板腔内に
図2A~
図2Dの関節式拡張可能なインプラントを設置する方法を示す。
【
図22】一実施形態による、同側及び対側のインプラントカニューレを通って位置付けられたナビゲート可能な挿入器を伴うバイポータルアセンブリの完全な概要を示す。
【
図23A】一実施形態による、それぞれの挿入器にスナップ嵌めされた同側及び対側の挿入器を備えるバイポータルアセンブリのそれぞれ正面図及び斜視図を示す。
【
図23B】一実施形態による、それぞれの挿入器にスナップ嵌めされた同側及び対側の挿入器を備えるバイポータルアセンブリのそれぞれ正面図及び斜視図を示す。
【
図24A】
図3及び
図4A~
図4Bに示される椎弓根ベースの椎間板内固定インプラントのニチノールロッドを装填及び展開するように構成されているニチノールロッド固定器具を示す。
【
図24B】
図3及び
図4A~
図4Bに示される椎弓根ベースの椎間板内固定インプラントのニチノールロッドを装填及び展開するように構成されているニチノールロッド固定器具を示す。
【
図24C】
図3及び
図4A~
図4Bに示される椎弓根ベースの椎間板内固定インプラントのニチノールロッドを装填及び展開するように構成されているニチノールロッド固定器具を示す。
【
図25A】一実施形態による、ニチノール固定ロッドを展開し、椎弓根ねじをロッドに取り付けるためのシステム及び方法を示す。
【
図25B】一実施形態による、ニチノール固定ロッドを展開し、椎弓根ねじをロッドに取り付けるためのシステム及び方法を示す。
【
図25C】一実施形態による、ニチノール固定ロッドを展開し、椎弓根ねじをロッドに取り付けるためのシステム及び方法を示す。
【
図25D】一実施形態による、ニチノール固定ロッドを展開し、椎弓根ねじをロッドに取り付けるためのシステム及び方法を示す。
【
図25E】一実施形態による、ニチノール固定ロッドを展開し、椎弓根ねじをロッドに取り付けるためのシステム及び方法を示す。
【
図25F】一実施形態による、ニチノール固定ロッドを展開し、椎弓根ねじをロッドに取り付けるためのシステム及び方法を示す。
【
図26A】一実施形態による、拡張可能な椎体間インプラント及び2つの椎間板内固定デバイスを含む最終構築物の後方、側方、前方、及び椎間板内の図をそれぞれ示す。
【
図26B】一実施形態による、拡張可能な椎体間インプラント及び2つの椎間板内固定デバイスを含む最終構築物の後方、側方、前方、及び椎間板内の図をそれぞれ示す。
【
図26C】一実施形態による、拡張可能な椎体間インプラント及び2つの椎間板内固定デバイスを含む最終構築物の後方、側方、前方、及び椎間板内の図をそれぞれ示す。
【
図26D】一実施形態による、拡張可能な椎体間インプラント及び2つの椎間板内固定デバイスを含む最終構築物の後方、側方、前方、及び椎間板内の図をそれぞれ示す。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本開示の実施形態は、概して、整形外科インプラント、システム、器具、及び方法を対象とする。特に、バイポータル腰椎椎体間固定術処置は、上ファセットを障害することなく隣接する椎体を安定化させる後方アプローチ及び最小侵襲性椎弓根ベースの椎間板内固定インプラントを介して、アポフィシールリングに沿った表面積接触を増加させる拡張可能な椎体間を含み得る。椎体間インプラント及び椎間板内インプラントは、インプラントの精密な配置を繰り返し提供することができるインテリジェントな器具類を用いて設置され得る。処置は、ナビゲーション及び/又はロボット支援を伴って、又は伴わずに実行され得る。ロボット対応の処置は、撮像、ナビゲーション、及びロボット工学を利用して、計画及びナビゲート可能な器具類を介して、後方処置の品質及び効率を強化し得る。
【0025】
本発明の例示的な実施形態の追加の態様、利点、及び/又は他の特徴は、以下の詳細な説明を考慮して明らかになるであろう。本明細書で提供される記載された実施形態は、単に例示的かつ例示的であり、限定的ではないことが当業者には明らかであろう。多数の実施形態又はその修正が、本開示の範囲及びそれに対する均等物に該当するものとして企図される。
【0026】
ここで、
図1A~
図1Cを参照すると、2つの隣接する椎骨2を融合するために椎弓板間腰椎椎体間固定術システム又は整形外科固定システム10が示されている。固定システム10は、拡張可能な椎体間インプラント12及び1つ以上の椎弓根ベースの固定インプラント14を含み得る。拡張可能な椎体間インプラント12は、上椎体6と下椎体6との間の椎間板腔4内に位置付けられる。椎体間インプラント12は、皮質骨支持体のためのアポフィシールリングに沿って配置され得る。拡張可能な椎体間インプラント12は、前弯及び/又は冠状バランスを調整するための二重の独立した拡張及び角度付けを含み得、それによって脊椎解剖学的整合の回復を可能にする。椎弓根固定インプラント14は、下椎弓根8から下椎体6を通って、椎間板内空間4を通って上椎体6内に展開されるように構成されている椎間板内デバイスを含み得る。第1及び第2の椎弓根固定インプラント14は、下椎骨2の椎弓根8を通して、椎体間インプラント12に対して内側に位置付けられ得る。固定システム10は、独立して制御された矢状及び冠状補正と、上方ファセット関節の障害及び従来の両側椎弓根構築物の潜在的な医原性効果を回避する、アポフィシールリング並びに固定構築物に沿った増加された終板接触からの増加された安定性と、を伴う、安定化デバイス12からの優れたセグメント矯正を提供し得る。
【0027】
ここで、
図2A~
図2Dを参照すると、拡張可能な椎体間インプラント12は、ピン26において互いに対して関節運動又は枢動してインプラント12の全幅又はフットプリントを増加させるように構成されている3つのセクション又は脚部20、22、24を含み得る。インプラント12は、第1の拡張可能な側方脚部20、第2の拡張可能な側方脚部22、並びに第1及び第2の側方脚部20、22を接続する連結板28を伴う第3の前方脚部又は中央脚部24を含み得る。側方脚部20、22の各々は、例えば、複数の駆動傾斜部を移動させるように構成されている駆動ねじ又はアクチュエータを含む作動アセンブリ30を含み得、これは、側方脚部20、22の終板の高さを拡張する。第1及び/又は第2の側方脚部20、22が、高さが独立して拡張されるときに、取り付けられた連結板28は、高さを受動的に増加させ、それによって前弯及び/又は冠状調整を提供するように構成されている。
【0028】
ここで、
図3及び
図4A~
図4Bを参照すると、椎弓根ベースの固定インプラント14は、ロッド40及びねじ42の2つの生体適合性構成要素で作製され得る。ロッド40は、ニチノール又は他の形状記憶材料から構成され得、これにより、ロッド40が展開時に湾曲状態に曲がることが可能になる。ニチノールロッド40は、椎弓根ねじ42と嵌合するように構成されている近位端44と、骨と係合するように構成されている遠位端46とを含み得る。ニチノールの超弾性により、材料をその自然湾曲状態から直線状の構成に引き込むことが可能となる。その弛緩状態では、ニチノールロッド40は、180°の曲線又は弧、又は最大180°の曲線又は弧を有し得る。ニチノールロッド40の本体は、平面状の面を有する多角形の断面を有し得る。例えば、本体は、正方形などの四辺形の断面形状を有し得る。遠位端46は、骨を穿孔するように構成されている尖った又は鋭い先端を含み得る。近位端44は、ねじ42と嵌合するねじ山付き部分48を含み得る。ニチノールロッド40は、下椎骨2の椎弓根8を通して展開され得、遠位端46は、下椎骨2の椎体6を通って、椎間板腔4を通って、上椎骨2の椎体6内に入り得る。
【0029】
ねじ42は、ニチノールロッド40に係合するように構成された先端52を伴う、ねじ頭50を有する近位端から遠位端まで延在する椎弓根ねじを含み得る。ねじ42は、チタン又は任意の好適な生体適合性材料で構成され得る。ねじ頭52は、ねじ駆動器具又は他のデバイスによって係合され得る駆動凹部を画定し得る。ねじ頭50は、任意の一般的な形状を有し得る。示される実施形態では、ねじ頭50は、ねじ山付き又は粗面化湾曲面又は球面を有する。ねじ頭50は、脊椎ロッドを保持し得る多軸チューリップヘッドとインターフェース接続し得る。チューリップヘッド及びロッド構築物の例は、例えば、すべての目的のためにその全体が参照により本明細書に組み込まれる米国特許第10,368,917号により詳細に記載されている。ねじ42は、骨と係合するように構成されたねじ山付きシャフト54を有する。ねじ山付きシャフト54は、リード、ねじ山ピッチ、ねじ山角度、シャフト直径対ねじ山直径、全体的なシャフト形状などのいくつかの異なる特徴を有し得ることが理解されよう。また、ねじ山付きシャフト54は、骨と係合するように構成されたアンカー、クランプなどの別の好適な骨締結具で置換され得ることも企図される。
【0030】
椎弓根ねじ42のねじ山付きシャフト54は、ニチノールロッド40の近位端44を受容するための中空本体を画定し得る。中空本体は、ねじ42の一部分又は全長に沿って延在し得る。中空本体は、ニチノールロッド40の外側のねじ山付き部分48と嵌合するように構成されている内側のねじ山付き部分を画定する。ニチノールロッド40の外部溝56にスナップ留めされるように構成されている椎弓根ねじ42内のスナップリングなど、1つ以上の追加の特徴を使用してニチノールロッド40にねじ42をロックすることができることが理解されよう。椎弓根ねじ42は、ニチノールロッド40と同じ下椎骨2の椎弓根8を通して展開され得る。椎弓根ねじ42は、ニチノールロッド40の近位ねじ山48の上に挿入及び駆動されて、椎弓根8内の既存の皮質骨を獲得し、ニチノールロッド40の近位端44を下椎弓根8にアンカーする。
【0031】
ここで、
図5を参照すると、椎弓板間腰椎椎体間固定術処置は、拡張可能な椎体間インプラント12及び椎弓根ベースの固定インプラント14を調製及び設置するための構造化ワークフロー60を有し得る。ワークフロー60は、以下のステップのうちの1つ以上を含み得る。(1)CT(computed tomography、コンピュータ断層撮影)、MRI(magnetic resonance imaging、磁気共鳴撮像)、又は他の関連する撮像など、患者の解剖学的構造の術前撮像62が実行され得る。(2)術前計画64は、拡張可能な椎体間12の計画された配置、計画されたアクセス経路、ニチノールロッド固定デバイス14の計画された配置、及び計画戦略の検討を提供し得る。(3)椎間板腔4のアクセス及び減圧66が、計画に従って設定され得る。椎間板腔4は、minimally invasive surgery、MIS(低侵襲手術)又は開放手術を通してアクセスされ得る。アクセスは、ナビゲートされた器具類及び/又はロボット支援を利用し得る。(5)バイポータル椎間板切除68を実行して、軟部組織除去の効率及び全体的な質を増加させ得る。(6)椎体間展開70は、インプラント12を展開、位置付、関節運動、及び拡張することを含み得る。(7)ニチノール固定展開72は、下椎骨2の椎弓根8を通して、上椎骨2の椎体6内に椎弓根ベースの椎間板内固定インプラント14を展開することを含み得る。(8)最終検証74は、椎体間及び椎弓根ベースの固定インプラント12、14の場所をチェックし、最終構築物が術前計画を達成し、所望の補正を達成していることを確実にすることを含み得る。ワークフロー60は、撮像、ナビゲーション、及び/又はロボット工学を使用して支援及び強化され得る。
【0032】
図6A~
図6Bは、外科手術ロボット及びナビゲーションシステム80の例を示す。外科手術ロボットシステム80は、例えば、外科手術ロボット82と、コンピュータを含むベース86と、コンピュータに電子的に結合されたディスプレイ又はモニタ88(及び任意選択的な無線タブレット)と、コンピュータによって制御される1つ以上のロボットアーム84と、ロボットアーム84に電子的に結合されたガイド管92を含むエンドエフェクタ90と、を含み得る。外科手術ロボットシステム80はまた、例えば、別個のカメラスタンド96上に位置付けられたカメラ94を利用し得る。カメラスタンド96は、カメラ94を所望の位置に移動、配向、及び支持するための任意の好適な構成を有することができる。カメラ94は、1つ以上の赤外線カメラ(例えば、二焦点又はステレオフォトグラグメントカメラ)などの任意の好適なカメラ又は複数のカメラを含み得、例えば、カメラ94の視点から視認可能な所与の測定体積において、アクティブ及び/又はパッシブ追跡マーカを識別し得る。カメラ94は、所与の測定体積をスキャンし、三次元においてマーカの位置を識別し、判定するためにマーカに由来する光を検出し得る。例えば、アクティブマーカは、電気信号(例えば、赤外線発光ダイオード(light emitting diode、LED))によってアクティブ化される赤外線発光マーカを含み得、パッシブマーカは、例えば、カメラ94又は別の好適なデバイス上の照明器によって発せられる赤外光を反射する(例えば、入射光の方向への入射IR放射を反射する)再帰反射マーカを含み得る。
【0033】
外科手術ロボット82は、エンドエフェクタ90の並進及び配向を制御することが可能である。ロボット82は、例えば、x、y、及びz軸に沿ってエンドエフェクタ90を移動させることが可能であり得る。エンドエフェクタ90は、x、y、及びz軸、及びZフレーム軸(エンドエフェクタ90に関連するオイラー角(例えば、ロール、ピッチ、及び/又はヨー)のうちの1つ以上が選択的に制御され得るように)のうちの1つ以上を中心に選択的に回転するように構成され得る。いくつかの例示的な実施形態では、エンドエフェクタ90の並進及び配向の選択的制御は、著しく改善された精度を有する医療処置の性能を可能にすることができる。
【0034】
ロボット位置付けシステム82は、術中患者画像に対する1つ以上のナビゲートされた器具の位置を計画する際に外科医を支援するための1つ以上のコンピュータ制御ロボットアーム84を含む。システム80は、脊椎、整形外科、又は他のデバイスの配置のために、動的参照ベース、ナビゲートされた器具、及び位置付けカメラ94を介した術前計画、ナビゲーション、及びガイダンスを可能にする2D&3D撮像ソフトウェアを含む。外科用ロボット及び/又はナビゲーションシステムの更なる例は、例えば、すべての目的のためにそれらの全体が参照により本明細書に組み込まれる米国特許第10,675,094号及び米国特許第9,782,229号に見出すことができる。
【0035】
ここで、
図7及び
図8A~
図8Cを参照すると、バイポータル後方アクセスシステム及び技術が示されており、これは、手術中に外科医を支援するためにロボットで対応であり得る。バイポータルアセンブリ100は、ロボット82のエンドエフェクタ90のガイド管92に取り付けるように構成され得る。このようにして、ロボット82は、外科手術領域に対するバイポータルアセンブリ100の場所及び配向を制御するように構成されている。バイポータルアセンブリ100は、ガイドバーアセンブリ102、第1のナビゲートされたカニューレアセンブリ104、及び第2のナビゲートされたカニューレアセンブリ106を含む。バイポータルアセンブリ100全体は、エンドエフェクタ90のガイド管92の中心長手方向軸Aを中心に枢動又は回転するように構成されている。第1及び第2のナビゲートされたカニューレアセンブリ104、106は各々、中心長手方向軸Aに対して独立して角度付けするように構成されており、それによって、外科手術領域に所望のアクセス軌道を提供する。バイポータルアセンブリ100は、バイポータルアセンブリ100の様々な特徴を監視し、手術中にナビゲートされた及び/又はロボット支援を提供するように構成されている複数の追跡マーカ108を含み得る。
【0036】
図8Aに最良に見られるように、ガイドバーアセンブリ102は、エンドエフェクタ90のガイド管92の底部に挿入されるように構成されている中央ガイドバー110を含む。ガイドバーアセンブリ102は、第1及び第2の側方ウィング114、116を保持するための中央支持アーム112を含む。第1及び第2の側方ウィング114、116は、ガイドバー110の両側に位置付けられ、互いから反対方向に外向きに延在する。第1の側方ウィング114は、第1の支持アーム124を介して第1のナビゲートされたカニューレ120を支持し、第2の側方ウィング116は、第2の支持アーム126を介して第2のナビゲートされたカニューレ122を支持する。ナビゲートされたカニューレ120、122は各々、それぞれ中心長手方向軸A1、A2を画定する長い中空管状本体を含む。各ナビゲートされたカニューレ120、122は、それぞれのカニューレ120、122を通して配置された器具を、所望の軌道に沿って手術部位にガイドするように構成されている。
【0037】
図8Aを更に重点を置くと、ガイドバー110は、エンドエフェクタ90のガイド管92内に摺動し、エンドエフェクタ90のガイド管92に対して軸方向にロックするように構成されている。例えば、ガイドバー110は、軸方向ロックキャップ130にスナップ留めされ得る。軸方向ロックキャップ130は、エンドエフェクタ90の内側部分にスナップ留めされて、エンドエフェクタ90の追跡マーカとして作用する赤外線LED132を遮断することを回避し得る。ロックキャップ130の上部分は、ガイド管92の上方のエンドエフェクタ90の上面上に置かれ得る。また、ロックキャップ130は、ガイドバー110の溝136と係合するように構成されているロックボタン134を含み得る。溝136は、ガイドバー110の近位端における2つの環状リングの間に位置し得る。ロックボタン134は、ガイドバー110がエンドエフェクタ90のガイド管92の内径を通して上向きに摺動されるときに、溝136に自動的に係合するようにばね荷重され得る。ロックキャップ130でロックされるときに、ガイドバーアセンブリ102は、ガイド管92に軸方向に拘束されるが、依然としてガイド管92の長手方向軸Aを中心に回転することが可能とされる。代替的に、ロボット82のエンドエフェクタ90へのロック接続を、エンドエフェクタ90を介して接続するのではなく、ガイドバー110に組み込むことができる。他の好適なロック機構も利用され得ることが理解されよう。
【0038】
ガイドバーアセンブリ120がエンドエフェクタ90に軸方向にロックされた後、ガイドバーアセンブリ120を所望の場所に回転させ得る。
図8Bに示すように、第1及び第2の側方ウィング114、116は、ガイド管92の長手方向軸Aを中心に回転させ得る。所望の回転位置が取得されると、アセンブリ102の回転運動は、中央車輪ハンドルロック140で固定され得る。中央車輪ハンドルロック140は、ガイドバーアセンブリ120におけるねじ山付き穴に取り付けられたねじ山付きスタッド148を有し得る。中央車輪ハンドルロック140の回転は、ガイドバーアセンブリ120の最終位置を締め付け、保持、及びロックする。ガイドバーアセンブリ120を固着するために、別の好適なロックも利用され得ることが理解されよう。
【0039】
図9A~
図9Bに重点を置くと、回転位置がロックされた後、第1及び第2のナビゲートされたカニューレ120、122の幅及び/又は角度付けが、独立して調整され得る。第1及び第2の側方ウィング114、116は、カニューレ120、122が側方ウィング114、116に沿って移動するときにカニューレ120、122の角度調整を可能にするように湾曲又は角度付け得る。例えば、第1及び第2の側方ウィング114、116は、ウィング114、116の終端が下向きになるように湾曲又は角度付けて、それによってカニューレ120、122が中央ガイドバー110から更に移動するときにより大きな角度を提供し得る。
【0040】
第1及び第2の側方ウィング114、116の各々は、それぞれの第1及び第2のナビゲートされたカニューレアセンブリ104、106を固着するための細長いスロット142を含み得る。ナビゲートされたカニューレアセンブリ104、106は、それぞれのスロット142に沿って摺動して、カニューレ120、122の幅及び/又は角度付けを調整し得る。
図8Bに最良に見られるように、ウィング114、116の上面は各々、目盛り、インジケータスケール、又はカニューレ120、122の距離及び/又は角度に視覚的フィードバックを提供するための他のマーキング144を含み得る。例えば、各目盛りスケール144は、各カニューレ120、122に対して2°の増分で10~24°の範囲であり得る。カニューレアセンブリ104、106の支持アーム124、126の上面の開口部150は、インジケータスケール144上の目盛り付きマーキングの正確な読み取りを提供し得る。
【0041】
カニューレアセンブリ104、106は、1つ以上のラチェット146に沿って移動し得る。ラチェット146は、側方ウィング114、116の形状を倣うように構成されている線形又は曲線ラチェット146を含み得る。ラチェット146は、細長いスロット142の上方及び下方に位置付けられ得る。ラチェット146は、側方ウィング114、116に沿ってカニューレアセンブリ104、106を独立して移動させるためのラックアンドピニオンシステムを含み得る。ラチェット146は、カニューレ120、122の幅及び/又は角度の増分調整を提供し得る。例えば、第1のカニューレ120の角度は、インプラント12の第1の側方脚部20の所望の場所に一致するように整合され得、第2のカニューレ122の角度は、インプラント12の第2の側方脚部22の所望の場所に一致するように整合され得る。追加的に、第1のカニューレ120と第2のカニューレ122との間の幅は、インプラント12の側方脚部20、22の間の所望の幅に一致し得る。カニューレ120、122の幅及び/又は角度は、各々独立して、回転可能なノブ152とロックされ得る。ノブ152の各々の回転は、カニューレ120、122の各々の最終位置を締め付け、保持し、ロックする。カニューレ120、122を固着するために、任意の好適なロックが利用され得ることが理解されよう。
【0042】
バイポータルアセンブリ100は、それぞれ、ガイドバーアセンブリ102並びに第1及び第2のナビゲートされたカニューレアセンブリ104、106の位置を監視するように構成されているパッシブ球形マーカなどの複数の追跡マーカ108を含み得る。示される実施形態では、9つのマーカ108が、構成要素の場所及び位置を追跡するために使用されるが、マーカの任意の好適な数及び構成が選択され得ることが理解されよう。ガイドバー110の遠位端は、第1の追跡マーカ108を含み得る。第1の側方ウィング114の終端は、第2の追跡マーカ108を含み得、第2の側方ウィング116の終端は、第3の追跡マーカ108を含み得る。第1の支持アーム124の底部は、第4の追跡マーカ108を含み得、第2の支持アーム126の底部は、第5の追跡マーカ108を含み得る。第1のナビゲートされたカニューレ120は、カニューレ120の中心長手方向軸A1に沿って整合された第6及び第7の追跡マーカ108を含み得る。第2のナビゲートされたカニューレ122は、カニューレ122の中心長手方向軸A2に沿って整合された第8及び第9の追跡マーカ108を含み得る。このようにして、追跡マーカ108は、場所、配向、距離、角度、及び他の関連情報などの、カニューレ120、122及びバイポータルアセンブリ100に関する情報をロボットシステム80に提供するように構成されている。
【0043】
ここで、
図10、
図11A~
図11B、及び
図12A~
図12Bを参照すると、各カニューレアセンブリ104、106は、手術部位へのアクセス深さを設定するように構成されている調整可能な停止部160、162を含み得る。深さ制御は、例えば、異常な患者の解剖学的構造のために、カスタマイズされたアクセスのための軌道の各々に対して独立して設定され得る。各停止部160、162は、それぞれのカニューレ120、122上又はそれに沿って摺動するように構成されているスリーブ又は管状本体を含み得る。停止部160、162は、カニューレ120、122の中心長手方向軸A1、A2に沿って延在する細長いスリット164に沿って摺動し得る。ストップ160、162からのピン又は他の係合部材は、スリット164内に受容可能であり、停止部160、162を所望の深さにガイドし得る。深さは、レバーラッチ166でロックされ得る。レバーラッチ166は、カニューレ120、122の両側に位置付けられた一対の枢動可能な親指ラッチを含み得る。一緒に押し下げられ、圧搾されると、レバーラッチ166は、深さ停止部160、162がカニューレ120、122の長さに沿って摺動することを可能にする。解放されると、レバーラッチ166は、深さ停止部160、162の位置をロックし、それによってカニューレ120、122を通して配置された任意の器具に対する最大アクセス深さを提供する。
図10に示す実施形態では、軸A1に沿った右の軌道は、軸A2に沿った左の軌道よりも椎間板腔4へのより深いアクセスを提供する。停止部160、162は、同じ又は異なるアクセス深さを提供するように独立して調整され得ることが理解されよう。代替的に、手動制御の代わりに、ロボット82は、カニューレ120、122の幅、角度付、及び/又は調整可能な深さ制御設定を制御して、自動生成し得る。
【0044】
図11A~
図11Bに重点を置くと、ナビゲートされた器具170は、各カニューレ120、122を通して位置付けられて、手術部位にアクセスし得る。ナビゲートされた器具170は、手術部位にアクセスするように構成された先端を伴う遠位端174にユーザによって把持されるように構成されているハンドルを用いて、近位端172から延在し得る。ナビゲートされた器具170は、ナビゲーション及びロボットシステム80によって器具170の移動を識別及び監視するように構成されている、球形パッシブマーカなどの複数の追跡マーカ178を有するアレイ176を含み得る。ナビゲートされた器具170は、拡張器、オフセンターシース、ドッキングファセット拡張器、及び他の器具類と互換性があり得る。
図12A~
図12Bは、それぞれ、カニューレ120、122を通して位置付けられた器具180を示す。停止部160、162は、存在する器具類180で調整され得る。ナビゲートされたアレイ176を除去することにより、器具180は、手術部位の改善された視覚化を提供し得る。
【0045】
図13A~
図13Cに重点を置くと、一実施形態による直接視覚化ポートアセンブリ190、192が示されている。直接視覚化ポートアセンブリ190、192は、カニューレアセンブリ104、106を置き換えて、減圧中の神経要素の視覚化を増加させ得る。ガイドバーアセンブリ102の第1の側方ウィング114は、第1のポートアセンブリ190を支持し、ガイドバーアセンブリ102の第2の側方ウィング116は、第2のポートアセンブリ192を支持する。ポートアセンブリ190、192の各々は、アクセスポート194、可動取り付けアセンブリ196、及びアクセスポート194を取り付けアセンブリ196に接続する延長アーム198を含み得る。カニューレアセンブリ104、106と同様に、取り付けアセンブリ196は、第1及び第2の側方ウィング114、116を通ってそれぞれのスロット142に沿って摺動して、ポートアセンブリ190、192間の幅及び/又は角度付を調整し得る。
図13Aに示すように、各取り付けアセンブリ196及びアクセスポート194は、中心長手方向軸B1、B2に沿って整合され得る。
【0046】
アクセスポート194は、手術部位にアクセスするための中空管状本体を含み得る。ポート194は、アクセスポート194の近位端に枢動可能な関節を提供するカラー202を用いて、延長アーム198の遠位端に取り付けられ得る。カラー202は、ポート194の独立した角度付けを可能にするために、ポート194との円錐形、球形、又は他の好適なインターフェースを有し得る。
図13Bに示すように、右ポート194は、長手方向軸B1の側方外側及び軸外に角度を付けることができる。
図13Cでは、右ポート194は、中間ラインに向かって内向きに角度を付け、長手方向軸B1の軸外にあることができる。左右のポート194の両方が、手術部位への所望のアクセスに基づいて独立した角度を有することが理解されよう。ポート194の深さはまた、延長アーム198を介して制御され得る。延長アーム198は、ポート194を手術部位に向かって、又は手術部位から離れる方向に並進させ、それによってポート194の各々のカスタマイズされた調整可能性を提供し得る。したがって、ポート194、ポート194の円錐形角度付け、及びポート194の深さの間の幅及び角度は、視覚化を増加させ、脊椎の神経要素の周りの安全性を改善するように調整され得る。
【0047】
図14A~
図14Dは、一実施形態による、ナビゲート可能な器具アセンブリ210を描写する。ナビゲート可能な器具アセンブリ210は、器具212及び調整可能な停止部160を含み得る。停止部160が記載されているが、停止部162は同じであるか、又は別の好適な停止部に置換され得ることが理解されよう。器具212は、器具先端を有する遠位端216に動力付きハンドルに取り付けるように構成されている近位端214から延在する本体を含み得る。器具先端216は、バリ、ドリル、オステオトーム、リーマー、又は骨を切断及び/又は除去するための他の好適な器具を含み得る。器具212は、高速、振動、又は他の好適な動力付き先端216を提供するように動力付与され得る。器具212のシャフト218は、ナビゲーション及びロボットシステム80によって器具212の移動を識別及び監視するように構成されている、球形パッシブマーカなどの複数の追跡マーカ222を有するアレイ220を支持し得る。器具212のシャフト218は、調整可能な停止部160を器具212に取り付ける固着スリーブ222を通して受容可能である。固着スリーブ222は、調整可能な停止部160の管状本体を通って位置付けられる。固着スリーブ222は、その近位端に、それを通って受容されるときに、停止部160の近位端に当接するように構成されている拡大ネック226を含む。固着スリーブ22は、レバーラッチ166の枢動可能な親指ラッチとインターフェース接続し、それによって停止部160の位置を固着するように構成されている1つ以上のリブ付き部分228を含む。器具アセンブリ210は、外科手術を実行するために、単独で、又はナビゲートされたカニューレ120、122のうちの1つなどのカニューレを通してナビゲートされ得る。
【0048】
ここで、
図15A~
図15C及び
図16A~
図16Bを参照すると、一実施形態による調整可能なインプラントカニューレ230が示されている。調整可能なインプラントカニューレ230は、中空カニューレ本体232及び調整可能なねじ山付きキャップ234を含む。カニューレ本体232は、近位端236から遠位端238まで延在する。近位部分236は、内側のねじ山付きキャップ234と係合するように外側に螺合され得る。キャップ234が回転すると、インプラントカニューレ230の全長が調整される。インジケータ240を使用して、調整可能なインプラントカニューレ230を計画された深さに設定し得る。インジケータ240は、ねじ山付きキャップ234を通る窓、及び2の増分で0~12などの目盛り値に整合させることができるマーキングを含み得る。深さが設定された後、カニューレ拡張器242は、
図15Cに示すように、インプラントカニューレ230内に装填され得る。カニューレ拡張器242は、その近位端にキャップ244と、拡張するように構成されている遠位先端246と、を含み得る。カニューレ拡張器242の遠位先端246は、カニューレ本体232の遠位端238において対応する凹部248に合わせられ得る。
【0049】
図16Aに示すように、調整可能なインプラントカニューレ230は、ナビゲーションカニューレ120、122を通って位置付けられ得る。
図16Bでは、各カニューレ拡張器242は、インプラントカニューレ230を通って位置付けられている。組み立てるために、拡張器242のキャップ244は、キャップ244がナビゲーションカニューレ120、122の面に当たるまで影響を受け得、インプラントカニューレ230は、計画された深さでナビゲーションカニューレ120、122に同時にロックし得る。次いで、拡張器242を拡張して、骨内の空間を作成又は拡大し得る。拡張器242が除去された後、インプラントカニューレ230を椎間板切除術に使用され得る。
【0050】
ここで、
図17A~
図17Bを参照すると、一実施形態による、ナビゲート可能な椎間板切除器具250が示されている。ナビゲート可能な椎間板切除器具250は、細長い静止本体252と、静止本体252に当接する細長い摺動可能な本体254と、静止本体252に接続された静止ハンドル256と、固定ハンドル256にピン留めされた関節運動グリップ258と、骨を切断するように構成されている関節運動遠位先端260と、を含む。関節運動グリップ258が静止ハンドル256に向かって圧搾されると、摺動可能な本体254は、静止本体252に沿って長手方向に並進し、それによって枢動ピンを中心に関節運動先端260を枢動させる。
図17Aは、開放された延在位置にある関節運動先端260を示し、
図17Bは、先端260を枢動させるように内側に圧搾された関節運動グリップ258を示し、それによって先端260を静止本体252に向かって折り畳んで、軟部組織を切断及び除去する。
【0051】
ナビゲート可能な椎間板切除器具250は、器具250の配置及び配向及び椎間板切除先端260の関節運動を追跡するために、1つ以上の追跡マーカ264、268を含み得る。静止本体252は、ナビゲーション及びロボットシステム80によって識別及び監視される、球形パッシブマーカなどの複数の追跡マーカ264を有する追跡アレイ262を支持し得る。追加的に、枢動可能なアーム266は、関節運動グリップ258が圧搾されたときに移動する単一のマーカ268を支持し得る。したがって、単一のマーカ268は、静止マーカ264のアレイ262に対して移動可能である。
図17Aに示すように、単一のマーカ268は、関節運動先端260が遠位に延在されたときに近位方向に向いた第1の位置を有する。グリップ258が圧搾され、先端260が枢動されるときに、単一のマーカ268は、
図17Bに示すように、遠位方向に向いた第2の位置に枢動する。このようにして、ナビゲーション及びロボットシステム80は、遠位先端260の配置及び関節運動を追跡して、軟組織除去及び終板調製を確認することができる。これは、配置及び配向を確認するのを助けることによって椎間板切除術を強化するために使用され得る。
【0052】
図18A~
図18Cに示すように、椎間板切除術は、椎間板切除器具250を用いて実行され得る。インプラントカニューレ230がナビゲートされたカニューレ120、122において軸方向に挿入され、ロックされた後、椎間板切除術は、両方のインプラントカニューレ230を通して実行されて、軟部組織除去の効率及び全体的な質を増加させ得る。
図18A~
図18Cでは、一対の椎間板切除器具250がインプラントカニューレ230を通して椎間板腔4内に挿入され、関節運動先端260が枢動して軟組織を除去する。二重椎間板切除術は、椎体間挿入及び位置付けを容易にすることにつながり得、椎間板腔内の骨移植の体積を増加させて、より速い固定術を促進し得る。椎間板切除器具類250は、遠位先端260における配置及び関節運動を追跡するためのナビゲーションを利用して、椎間板の自動生成された体積空間における軟部組織除去及び終板調製を確認し得る。
【0053】
図19A~
図19B及び
図20A~
図20Cに重点を置くと、別の実施形態に従って、動力付き椎間板切除器具270が示されている。椎間板切除器具270は、例えば、モータによって動力付与されて、隣接する椎骨の終板間の椎間板材料の強化された除去を提供し得る。動力付き椎間板切除器具270は、椎骨2の下及び上の終板から同時に核の髄核及び線維輪の両方を放出するように構成され得る関節運動軟組織カッター、キュレット、又は切断先端272を含み得る。
図19A~
図19Bに示されるように、切断先端272を含む椎間板切除器具270は、インプラントカニューレ230を通り抜けて、椎間板腔4にアクセスするように構成されている。切断先端272は、椎間板腔4の周りに到達するように関節運動され得る。1つのインプラントカニューレ230及び器具270のみが示されているが、器具270は、バイポータル椎間板切除術のために、反対側で単独で又は同側で同時に使用され得ることが理解されよう。
【0054】
図20A~
図20Cに示されるように、切断先端272は、椎間板材料を切断及び解放するように構成されている複数の歯を伴う上部及び下部終板274、276を含み得る。椎間板切除器具270の切断先端272は、パッシブ拡張性のために構成され得る。上部及び下部終板274、276は、互いから離れる方向に拡張することが可能であり得る。椎間板材料が切断され、解放され、立ち退かせると、椎骨2の下側及び上終板間に空間が作成される。カッター272における1つ以上のばね切断部278は、パッシブ拡張を可能にし得る。
図20Cに最良に見られるように、ばね切断部278は、中央スリット280によって分岐され得、中央スリット280は、その折り畳まれた状態においてカッター272に対する内蔵クリアランスを提供する。
【0055】
ここで、
図21A~
図21Fを参照すると、一実施形態による、拡張可能な椎体間インプラント12を挿入及び位置付する方法が示されている。椎体間インプラント12は、1つのインプラントカニューレ230を介して、椎体間12を挿入し、ケーブル296を使用して、インプラント12の側方脚部20を反対のインプラントカニューレ230まで引き上げ、反対のインプラントカニューレ230を通して第2の挿入器302を接続することによって、第1の挿入器300とともに椎間板腔4内に位置付けられ得る。インプラント12の1つの脚部20上に螺合されたケーブルアセンブリ292は、磁石294を使用して、椎体間12を、その自然なU字形位置に、側方脚部20、22の近位端が、それぞれのインプラントカニューレ230を通って挿入器300、302に接続された状態で、引っ張り得る。
【0056】
図21Aに重点を置いて、関節運動磁石回収及び展開ツール290を、対側インプラントカニューレ230を通して展開し得る。関節運動磁石ツール290は、器具290を同側インプラントカニューレ230に向かってガイドするように関節運動され得る。関節運動磁石ツール290は、同側インプラントカニューレ230を通って位置付けられたケーブルアセンブリ292の磁気先端294に磁気的に引き付けられ、接続され得る。ケーブルアセンブリ292は、フィッシングケーブル296に取り付けられた磁気先端294を含む。フィッシングケーブル296は、ケーブル、ワイヤ、ロープ、チェーン、又はインプラントカニューレ230の間で引き上げられるように構成されている他の好適なラインを含み得る。フィッシングケーブル296は、磁気先端294において圧着端部を有し得る。フィッシングケーブル296の反対側の端部は、インプラント12の側方脚部20の端部に結合され得る。例えば、釣り合いケーブル296は、近位ねじ山付きキャップ298でインプラント12に固着され得る。
【0057】
図21Bに示されるように、関節運動磁石ツール290は、対側インプラントカニューレ230を通って後退し、それによって磁気先端294及び取り付けられたケーブル296を対側インプラントカニューレ230内に引っ張る。磁石回収ツール290を関節運動させて、対側インプラントカニューレ230を介してケーブルアセンブリ292の圧着端部を接続して引っ張った後、同側挿入器具300がインプラント12の第2の側方脚部22に堅固に接続されるため、ケーブル296は張力下に配置され得る。
【0058】
図21Cでは、インプラント12は、インプラント300を介して同側インプラントカニューレ230を通して供給されるが、ケーブルアセンブリ292は、依然としてインプラント20の反対側の端部に取り付けられている。インプラント12は、ピン26において関節運動する。
図21Dに示すように、ケーブル296は、椎体間12をその関節U字形位置に、側方脚部20、22がピン26において曲げられた状態で引っ張るのを助けて、インプラント12の全幅又はフットプリントを増加させ得る。ねじ山付きキャップ298は、対側インプラントカニューレ230の出口に整合され得る。椎体間12から近位ねじ山付きキャップ298を螺合解除して、椎体間12からケーブルアセンブリを解放する前に、挿入器接続の剛性をチェックすることが望ましいことがある。
【0059】
図21Eは、明確にするためにカニューレ230が省略された挿入器300、302の図を示す。挿入器300、302は各々、内部を延在するシャフト306を有する外側スリーブ304を含み得る。シャフト306の終端は、インプラント12の側方脚部20、22の端部とのねじ山付き係合を提供し得る。
図21Eでは、第2の挿入器具302のねじ山付きスリーブ304及びカウンタートルクシャフト306は、対側インプラントカニューレ230を通って位置付けられる。
図21Fに示される最終構成では、第2の挿入器302は、インプラント20の対側脚部20上に螺合され、一方で、第1の挿入器300は、インプラント20の同側脚部22に依然として堅固に接続されている。この二重接続は、インプラント12の二重椎体間制御を提供する。したがって、インプラント12の全体的な位置及び側方脚部20、22の各々は、両方の挿入器300、302によって操作又は移動され得る。
【0060】
図22は、両方のナビゲート可能な挿入器300、302を伴うバイポータルアセンブリ100の完全な概要を示す。ガイドバーアセンブリ102は、所望の軌道に沿って第1及び第2のナビゲートされたカニューレアセンブリ104、106を固着する。インプラントカニューレ230は、それぞれのナビゲートされたカニューレアセンブリ104、106を通して位置付けられる。挿入器300、302は、それぞれのインプラントカニューレ230を通して位置付けられる。両方の挿入器300、302がインプラント12の側方脚部20、22に接続されると、椎体間12を正確に配置するために、ナビゲート可能なアレイ308が挿入器300、302に取り付けられ得、それによって優れたセグメント矯正及び安定化を提供する。
【0061】
ここで、
図23A~
図23Bを参照すると、折り畳まれた椎体間インプラント12が正確に配置され、位置付されると、ドライバ310は、インプラント12を拡張するために挿入器300、302を通して配置され得る。挿入器300、302のハンドル及びアレイ308が除去された後、ドライバ310は、同側及び対側の挿入器300、302の両方に配置され、それぞれの挿入器300、302に軸方向にクリップされ得る。各ドライバ310の遠位先端は、インプラント12の作動部材30とインターフェース接続して、インプラント12の側方脚部20、22の独立した拡張を可能にする。ドライバ310のハンドルを回転させて作動部材30を回転させ、それによってインプラント12のそれぞれの脚部20、22を拡張し得る。アレイ及び/又はスマート器具類は、インプラント12の平行、前弯、冠状、又は他の所望の拡張を確実にするために利用され得る。
【0062】
ここで、
図24A~
図24C及び
図25A~
図25Fを参照すると、椎体間12が埋め込まれた後、椎弓根ベースの椎間板内固定インプラント14が設置され得る。
図24A~
図24Cは、一実施形態によるロッド固定器具320を示す。ロッド固定器具320は、椎弓根ベースの椎間板内固定インプラント14のロッド40を装填及び展開するように構成されている。ロッド固定器具320は、展開管324を遠位端に有する本体322を含み得る。展開管324は、直線状であり、湾曲したロッド40を引き込むように構成され、それによりロッド40を、展開管324内に保持したときにロッド40をまっすぐにする。器具320は、ねじ山付き近位端48からロッド40を引き込むことによって、ニチノールロッド40を直線状の展開管324に装填し得る。展開管324は、その強度に比例して超弾性特性を改善するために、ニチノールロッド40の曲げ直径又は頭尾側高さが比例ロッド厚を有し得るため、特定のサイズの提供のためにカスタマイズされ得る。
【0063】
ロッド固定器具320は、嵌入キャップ336を伴うシャフト330の上に受容されるように構成されているソケット328を伴うT字形ハンドル326を含み得る。ソケット328は、ボタン332との駆動係合にスナップ留めされる。ハンドル326が器具320の長手方向軸を中心に回転するときに、ニチノールロッド40は展開管324内に引き込まれる。ハンドル326は、駆動係合ボタン332のスナップ留め解放によって解放され得る。
図24Cに示されるように、ガイドバーアセンブリ102がエンドエフェクタ90のガイド管92から除去された後、ニチノール展開器具320は、その後、エンドエフェクタ90のガイド管92を通して位置付けられる。器具320は、器具320の本体322内の外側周方向溝334によって軸方向ロックキャップ130内にロックされ得る。
【0064】
図25A~
図25Bに示すように、ロッド固定器具320は、ロッド40を展開するための位置に設定される。エンドエフェクタ90は、脊椎の後方がアクセスされた後に所定の位置に設定される。穴は、下椎骨2の椎弓根8に事前に掘削され得る。ニチノールロッド40は、調製ホールに設定され、エンドエフェクタ90にロックされ、展開のための嵌入の調製が整い得る。
【0065】
図25C~
図25Dでは、ニチノールロッド40は、下椎体6を通って、椎間板腔4を通って、上椎体6内に展開される。展開器具320のシャフト330は、例えば、嵌入キャップ336を外科手術マレットで打つことによって、器具320の長手方向軸に沿って遠位に並進され得る。シャフト330は、ニチノールロッド40を展開管324から展開するように押し出す。超弾性ニチノールの特性は、ニチノールロッド40が、下椎弓根8から、外側椎体間脚部20、22に対して内側の椎間板内腔4を通って、上椎体6内まで動く展開プロセス全体を通して、その自然湾曲状態に戻ることを可能にする。嵌入キャップ336が最も低い位置となった後、ロッド40が完全に展開され、展開器具類320は除去され得る。
【0066】
図25E~
図25Fでは、椎弓根ねじ42が、ニチノールロッド40に固着され、アンカーされる。ガイド管92を通して位置付けられたドライバ340は、椎弓根ねじを下椎弓根8に挿入する。椎弓根ねじ42は、ニチノールロッド40の近位ねじ山48の上に挿入及び駆動されて、椎弓根8内の既存の皮質骨を獲得し、ニチノールロッド40の近位端44を下椎弓根8にアンカーする。次いで、
図25A~
図25Fに示すプロセスを、対側の第2の椎間板内固定インプラント14に対して繰り返され得る。
【0067】
図26A~
図26Dは、椎体間インプラント12及び2つの椎間板内インプラント14を含む完了した構築物10の例を示す。
図26Aは、脊椎、及び下椎骨2の椎弓根8内に位置付けられた2つの椎間板内インプラント14の後方図を提供する。
図26Bは、椎骨2の間の椎間板腔4に位置付けられた椎体間インプラント12を伴う脊椎の側面図を示す。
図26Cは、脊椎、及び椎体間インプラント12の前面図を示す。
図26Dは、椎体間インプラント12及び2つの椎間板内インプラント14を含むシステム10の椎間板内図である。完了した構築物10は、後方アプローチからの優れた安定化を提供する。椎間板内インプラント14は、上隣接ファセット障害の結果であり得る隣接するセグメント疾患を制限する上ファセット関節を障害しない。
【0068】
一実施形態によれば、処置は、ナビゲーション及び/又はロボット支援を用いて実行され得る。ロボット対応の処置は、(1)術前計画、(2)エンドエフェクタセットアップ、(3)管状アクセス及び減圧又は代替的な視覚化ポートワークフロー、(4)バイポータルインプラントカニューレ挿入、(5)バイポータル椎間板切除術、(6)椎体間展開、位置付け、及び拡張、(7)ニチノール固定構築物、及び(8)最終検証を含む、撮像、ナビゲーション、及びロボット工学を使用して支援及び強化されたワークフローを含み得る。ロボット対応の処置は、撮像、ナビゲーション、及びロボット工学を利用して、計画及びナビゲート可能な器具類を介して、後方処置の品質及び効率を強化し得る。
【0069】
ワークフローの最初のステップは、術前計画を含み得る。ロボット対応のバイポータル椎体間固定術技術の構造化されたワークフローの重要性が、術前撮像及び計画段階において強調される。正確な椎体間配置、深さ制御アクセス-減圧器具類、及び固定計画展開を通じて医療専門家を歩かせるように、ステップごとのユーザインターフェースが、ロボット80のモニタ88に提供され得る。これらの態様の制御は、CT-MRI合成ディスプレイを追加して、安全かつ繰り返し可能な処置のために神経要素を認識及び視覚化するために、患者の解剖学的構造の矢状、軸、冠状、及び3D体積図で強化され得る。
【0070】
計画段階は、詳細なチェックリストに従い得る。モニタ88上で補正されるレベルを選択した後、3つの脚部付き椎体間インプラント12の前方又は中央脚部24の仮想表現が、正中線上のアポフィシールリングの前側に沿って配置され得る。この椎体間12は、側方脚部20、22上に二重の独立した拡張及び角度付を有する。椎体間12は、前方脚部24の幅及び側方脚部20、22の角度付け及び長さに基づいて、椎間板腔4へのバイポータルアクセスを利用し得る。側方脚部20、22の角度付けは、計画されたレベルの横断平面上に制御され、内側から外側にシフトし得る。側方脚部20、22の平行及び前弯拡張は、互いに独立して又は鏡映されるかのいずれかで処置の前に計画され得る。椎体間フットプリントのすべてのサイズ決定、位置付け、及び拡張は、患者の解剖学的構造に対する補正をカスタマイズするのを助けることである。
【0071】
計画された前方幅及び脚部角度付けが設定されると、外科医は、椎間板腔4へのアクセスを得るために後方骨解剖学的構造の除去を計画し得る。例えば、所与の軌道上の器具類へのアクセスには、予め計画された深さ停止部が使用され得る。一実施形態では、停止部160、162は、動力付き器具類から神経解剖学的構造を保護するように設定され得る。計画されたインプラントカニューレ深さは、椎体間12の左右の側方脚部20、22の近位端に関連して独立して設定され得る。
【0072】
術前計画チェックリストにおける最終段階は、軌道、ロッドサイズ決定、及び椎弓根ねじサイズ決定に関してニチノール固定インプラント14を計画することである。ニチノール固定インプラント14は、椎体間12の側方脚部20、22に対して内側、及び椎体間12の前方脚部24に対して後方に設定され得る。サイズの提供は、ファセットを障害すること、又は上椎骨2の椎弓根8の軸を損傷することなく、下椎体6及び上椎体6内にどの曲げ半径が収まるかに基づいて判定される。椎弓根ねじ42は、ねじ頭50が椎弓根8から突出している間、ねじ42によるニチノールロッド40の近位端44の捕捉を確実にするようにサイズ決定され得る。
【0073】
ワークフローにおける第2のステップは、エンドエフェクタ手動セットアップを含み得る。術前計画概要が完了したら、ガイドバーアセンブリ102をエンドエフェクタ90に導入して、単一の位置、バイポータル制御を導入し得る。軸方向ロックキャップ130は、赤外線LED132を遮断することを回避するために、エンドエフェクタ90の内側部分にスナップ留めされ得る。ガイドバー110は、エンドエフェクタ90のガイド管92の内径を通って摺動して、アセンブリをエンドエフェクタの高さで軸方向にロックし得る。代替的な設計では、ロボット82への接続は、エンドエフェクタ90を介して接続するのではなく、ガイドバー110に組み込まれ得る。
【0074】
ガイドバー110が軸方向にスナップ留め及びされてロックされると、アセンブリ100は、計画レベル平面がナビゲートされたカニューレ120、122と平行になるまで、エンドエフェクタ90を中心に回転され得る。平面から離れている程度をコールアウトするために、マーカ108は、カメラシステム94によって識別され、ガイドバー110は、コールアウトが0°にあるときに最終的にロックされ得る。ガイドバー110を回転的にロックした後、ガイドバーアセンブリ102の幅は、前方脚部幅と一致するように手動で調整され得、次いで、ナビゲートされたカニューレ120、122の角度は、術前計画、サイズ決定、及び位置付けに合致するように調整され得る。ナビゲートされたカニューレ120、122の軸は、計画概要に見られる側方脚部20、22の内側-外側角度で並び得る。ナビゲートされたカニューレ120、122は、深さ制御に前進する前にガイドバー及びnavカニューレの剛性を確保するように最終的にロックされ得る。
【0075】
外部から内部へのアプローチを用いた作業では、アクセス減圧は、両側ファセット関節を除去し始め得る。安全性及び保護の予防措置は、例えば、調整可能な停止部160、162をその初期深さに設定することによって、神経要素を出るために取られ得る。深さ制御は、計画に従って設定され得、異常な患者の解剖学的構造に対するカスタマイズされたアクセスのために左右の軌道に依存しないままである。この手動セットアップの代替的な設計は、術前計画に従って幅、角度付、及び調整可能な深さ制御設定を自動生成することができる単一位置のバイポータルエンドエフェクタに電力を提供することである。
【0076】
ワークフローにおける第3のステップは、管状アクセス及び減圧又は代替的な直接視覚化ポートを含み得る。後方構造解剖学的構造を除去し、神経要素をファセット関節に対して前方に保護しながら、直接的な視覚化と比較して、管状アプローチに対する外科医の快適性におけるばらつきが残っている。これに対応するために、直接視覚化ポート194からなる代替的なワークフローを、管状アクセス及び減圧ワークフローに加えてガイドバーシステム102とともに利用し得る。高速バリ、振動ドリル、及び手動オステオトーム器具類のハイブリッド使用を利用して、異なる技術的背景及び訓練から外科医の快適性を強化し得る。代替的なワークフローは、各ワークフローを提供した利点を有して計画された同じ軌道を保つ。
【0077】
ナビゲートされたカニューレ120、122を用いたMISアクセスワークフローは、(1)深さ制御適合性、(2)拡張器、オフセンターシース、ドッキングファセット拡張器、及び器具類とのナビゲートされたカニューレ適合性、(3)後方構造解剖学的構造の量の低減、及び(4)椎体間カニューレを直ちに挿入するための合理化、を含む管状アクセス及び減圧の利点を提供する。ポート194を用いた直接視覚化アクセスワークフローは、円錐形の角度付を有し得る。直接視覚化は、徹底的な減圧のための視覚化の増加を提供し得、視覚化の増加は、神経要素に関する安全性を増加させ得る。
【0078】
ワークフローにおける第4のステップは、バイポータルインプラントカニューレ挿入を含み得る。徹底的なアクセス及び減圧により、両側軌道からすべての閉塞骨を十分に除去した後、使用されるアクセスワークフローに関係なく、ナビゲートされたカニューレ120、122は、インプラントカニューレ挿入のために最も低い位置にロックされた調整可能な停止部160、162とともに使用され得る。インプラントカニューレ230は、計画に従って計画された深さに調整され得、次いでカニューレ拡張器242は、カニューレ232の遠位先端238において合わせられた特徴部248に装填され得る。カニューレ拡張器242の近位端は、キャップ242がナビゲートされたカニューレ120、122の面に当たるまで影響を受け得、インプラントカニューレ230は、計画された深さでナビゲートされたカニューレ120、122内に同時にロックする。カニューレ拡張器242は、椎間板切除術を始めるために除去され得る。
【0079】
ワークフローにおける第5のステップは、椎間板切除術を含み得る。両方のインプラントカニューレ230が挿入され、軸方向にロックされると、椎間板切除術は、両方のインプラントカニューレ230を通して実行されて、軟部組織除去の効率及び全体的な質を増加させ得る。これにより、椎体間挿入、位置付けを容易にし、椎間板腔内の骨移植の体積を増加させて、より速い固定術を促進することにつながり得る。ヒートマップは、椎体間配置に基づいて自動的に生成されて、ツールが軟部組織を除去するように配置することができ、かつそうすべきである体積領域を計算し得る。
【0080】
椎間板切除器具類250は、遠位先端260における配置及び関節運動を追跡するためのナビゲーションを利用して、椎間板の自動生成された体積空間における軟部組織除去及び終板調製を確認し得る。アレイ球体268は、カスタマイズされたアレイ位置付けに従って機械的関節運動を追跡し得る。これは、配置及び配向を確認するのを助けることによって椎間板切除術を強化し得る。ロボット82はまた、十分な軟部組織除去及び終板の表面積が調製されていることを確実にするために、ツール経路が通過するか、又は通過しない領域を読み取り得る。
【0081】
バイポータルナビゲート椎間板切除術は、ナビゲートされる手動器具類250、動力付き椎間板切除器具類270、又は両方のハイブリッド使用を選択するための外科医の選好を可能にする、技術のばらつきを有し得る。両方の技術ワークフローは、手動終板調製器具類で完了して、固定術速度の増加を確実にし、自動生成された体積ヒートマップ全体を通して器具類の通過を確認するのを助け得る。
【0082】
ワークフローにおける第6のステップは、椎体間展開及び位置付けを含み得る。徹底した椎間板切除術が完了した後、同側のインプラントカニューレ230を通して椎体間12を挿入し、ケーブル292を使用して、対側の側方脚部20を対側のインプラントカニューレ230を引き上げ、第2挿入器302を対側のインプラントカニューレ230を通して接続することによって、3つの脚部付き椎体間12が位置付けられ得る。3つの脚部20、22、24を接続する2つのヒンジピン26、及び対側脚部20上に螺合されたケーブルアセンブリ292を利用して、磁石は、椎体間12を、その自然なU字形位置に、側方脚部20、22の近位端が、インプラントカニューレ230を通って挿入器300、302に接続された状態で、引っ張る。
【0083】
磁石回収ツール290を関節運動させて、対側インプラントカニューレ230を介してケーブルアセンブリ292の圧着端部を接続して引っ張った後、対側挿入器具300が側方脚部22に堅固に接続されるため、ケーブル296は張力下に配置され得る。挿入器接続の剛性は、椎体間12から近位ねじ山付きキャップ298を螺合解除して、椎体間12からケーブルアセンブリ292を解放する前にチェックされ得る。
【0084】
両方の挿入器300、302が側方脚部20、22に接続されると、優れたセグメント補正及び安定化のため、椎体間12を正確に配置するために、ナビゲート可能なアレイ308が挿入器300、302に取り付けられ得る。矢状平面、軸方向平面、及び冠状平面、並びに3D体積図からのビューは、デュアル挿入器制御を有する計画された位置に椎体間12を配置する外科医の能力を強化し得る。術前計画及びガイドバーのセットアップの結果として軌道がロックされ得るが、前方及び側方脚部20、22の深さ及び配向は、拡張前のナビゲーションを使用して確認され得る。
【0085】
折り畳まれた椎体間12が正確に配置されると、ドライバ310が、同側及び対側の挿入器300、302の両方に配置され、それぞれの挿入器300、302に軸方向にクリップされ得る。アレイ及び/又はスマート器具類を利用して、別個に左及び右の両側対する、平行、続いて前弯の拡張の両方を読み取り得る。処置の残りの部分と同じであり、計画概要は、拡張可能なインプラントの目標高さ、前弯、及び冠状補正を列挙し得る。
【0086】
ワークフローの第7のステップは、ニチノール固定アセンブリ14を設置することを含み得る。椎体間終板とのアポフィシールリング接触の皮質骨の増加を伴う、椎体間安定化デバイス12からのより優れたセグメント補正の結果として、下椎弓根ベースの椎間板内固定デバイス14は、椎体間計画の側方脚部20、22に対して内側に展開され得る。ニチノールの超弾性により、材料をその湾曲状態から直線状の展開管324に引き込むことが可能となる。器具320は、ニチノールを、ねじ山付き近位端48からそれを引き込むことによって、直線状の展開管324に充填することが可能である。展開管324は、その強度に比例して超弾性特性を改善するために、ニチノールロッド40の曲げ直径又は頭尾側高さが比例ロッド厚を有するため、特定のサイズの提供のためにカスタマイズされる。
【0087】
固定展開のために計画軌道上にエンドエフェクタ90をシフトさせる前に、ナビゲーションは、椎体間拡張からのセグメント補正及び上下椎骨2のシフトを考慮するために、矢状及び冠状cアームショットと再位置合わせするように外科医に促し得る。再位置合わせされると、ニチノール固定14の術前計画は、リバイスされた患者の解剖学的構造に適合するように確認及び/又は変更され得る。計画が設定されると、エンドエフェクタ90は、所定の位置に移動し、動力付き椎弓根調製ドリルを使用して、展開器具類320の計画深さに、下椎弓根8への穴を掘削し得る。その後、ニチノール展開器具320は、エンドエフェクタ90の下方に送られ、ガイドバーアセンブリ102が除去された後に軸方向ロックキャップ130にロックされる。
【0088】
ニチノールロッド40は、調製ホールに設定され、エンドエフェクタ90にロックされ得、展開のための嵌入の調製が整う。超弾性ニチノールの特性は、ニチノールが、下椎弓根8から、外側椎体間脚部20、22に対して内側の椎間板内腔4を通って、上椎体6内まで動く展開プロセス全体を通して、その自然湾曲状態に戻ることを可能にする。嵌入キャップ336が最も低い位置にあり、ロッド40が完全に展開された後、器具類320は除去され得る。椎弓根ねじ42は、ニチノールロッド40の近位ねじ山48の上に挿入及び駆動されて、椎弓根8内の既存の皮質骨を獲得し、ニチノールロッド40の近位端44を下椎弓根8にアンカーし得る。ニチノールロッド40の外部溝にスナップ留めされる椎弓根ねじ42内のスナップリングなど、追加の特徴を使用してニチノールロッド40にねじ42をロックし得る。第2のニチノール固定アセンブリ14を設置するプロセスは、対側に対して繰り返され得る。
【0089】
ワークフローの第8のステップは、最終検証を含み得る。固定14が展開及び組み立てられた後、最終的な検証を使用して、最終構築物が術前計画の標的位置を達成し、矢状平面及び冠状平面におけるセグメント補正を達成したことを確実にし得る。完了した構築物は、後方アプローチからの優れた安定化を提供し、固定デバイス14は、上ファセット関節を障害しておらず、それによって隣接するセグメント疾患を制限する。
【0090】
ロボット対応の処置は、撮像、ナビゲーション、及びロボット工学を利用して、計画及びナビゲート可能な器具類を介して、後方処置の品質及び効率を強化する。処置全体として、従来の手術と比較して放射線曝露を低減し得る。バイポータルアセンブリ及び椎間板切除器具は、管状アプローチのアクセスウィンドウ内の安全で繰り返し可能な直接減圧を提供する。椎間板切除器具類は、椎体間配置及び骨移植片の体積領域を増加させるために除去された軟部組織の体積パーセントを増加させ得る。独立して制御された矢状及び冠状補正を伴う椎体間安定化デバイスからのセグメント補正は、アポフィシールリングに沿った終板接触の増加からの安定性の増加を提供し得る。後方MISニチノール固定インプラントは、上ファセット関節の障害、及び両側椎弓根構成物が引き起こし得る潜在的な医原性効果を回避する。
【0091】
本発明は、詳細に、かつ特定の実施形態を参照して記載されているが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、様々な変更及び修正を行うことができることは、当業者には明らかであろう。したがって、本発明は、添付の特許請求の範囲及びそれらの等価物の範囲内にある提供される本発明の修正及び変形を網羅することが意図されている。例えば、上で開示される絵様々なデバイスのすべての構成要素が、任意の好適な構成で組み合わされ得るか、又は修正され得ることが明確に意図されている。