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特許7439244物品の移動を制御するためのシステムおよび方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-16
(45)【発行日】2024-02-27
(54)【発明の名称】物品の移動を制御するためのシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/083 20240101AFI20240219BHJP
【FI】
G06Q10/083
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2022514812
(86)(22)【出願日】2020-09-04
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-11-07
(86)【国際出願番号】 EP2020074873
(87)【国際公開番号】W WO2021044036
(87)【国際公開日】2021-03-11
【審査請求日】2022-04-18
(31)【優先権主張番号】1912750.5
(32)【優先日】2019-09-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】515134368
【氏名又は名称】オカド・イノベーション・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】スタイナー、ティム
【審査官】西村 純
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-181113(JP,A)
【文献】特開2018-156228(JP,A)
【文献】特表2017-534990(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも3つのフルフィルメントセンタと、ここで、各フルフィルメントセンタが、顧客および/または店舗への注文を履行するように構成され、
前記少なくとも3つのフルフィルメントセンタを制御するように構成された制御ユニットと、
を備えるシステムのための、プロセッサを備える制御ユニットであって、前記制御ユニットが、
前記少なくとも3つのフルフィルメントセンタの各々が、前記少なくとも3つのフルフィルメントセンタのうちの少なくとも1つの他のフルフィルメントセンタと物品を共有するように構成され、
前記少なくとも3つのフルフィルメントセンタのうちの1つのみが、特定の供給業者から特定の物品を受け取るように構成され、前記受け取られた特定の物品をその他のいずれのフルフィルメントセンタにも積み替えるようにさらに構成される、
ように制御する制御ユニットにおいて、前記プロセッサが、
少なくとも3つのフルフィルメントセンタの各々によって保持された物品のストックレベルを示す情報を記憶するように構成されたストックレベル記憶ユニット、
前記少なくとも3つのフルフィルメントセンタ間で発生するスケジュールされた積み替えを示す情報を記憶するように構成された配送スケジュール記憶ユニット、
外部供給業者からのスケジュールされた配送を示す情報を記憶するように構成された供給業者スケジュール記憶ユニット、
前記ストックレベル記憶ユニット、前記配送スケジュール記憶ユニット、および前記供給業者スケジュール記憶ユニットの各々に記憶された情報に基づいてバッチスケジュールを決定するように構成されたスケジューリングユニット、
前記少なくとも3つのフルフィルメントセンタの各々における物品の要求の予想傾向を示す情報を記憶するように構成された長期予報記憶ユニット、
顧客/店舗が予約している物品を示す情報を記憶するように構成された約束注文記憶ユニット、
前記長期予報記憶ユニットおよび前記約束注文記憶ユニットに記憶された情報に基づいて顧客/店舗によって要求されると予想される各物品の数を予報するように構成された予報ユニット、
前記スケジューリングユニットによって決定された前記バッチスケジュールおよび前記予報ユニットによって生成された前記予報に基づいて必要とされる物品とその必要とされる場所を予測するように構成された見積もりユニット、
前記見積もりユニットの出力に基づいてあるフルフィルメントセンタから別のフルフィルメントセンタに決定された数の物品を移動させるように特定のフルフィルメントセンタに命令するように構成された積み替えユニット
の機能を実施するように構成されたプロセッサである、制御ユニット。
【請求項2】
前記少なくとも3つのフルフィルメントセンタの各々が、車両を使用して物品を積み替えることによって物品を共有するように構成され、前記車両が、所定のスケジュールに従ってフルフィルメントセンタ間で進むように構成される、請求項1に記載の制御ユニット
【請求項3】
前記少なくとも3つのフルフィルメントセンタのうちの1つがさらなる物品を必要とするとき、前記制御ユニットが、別のフルフィルメントセンタに、積み替えさせることによって、前記必要とされるさらなる物品を提供させるように構成される、請求項1又は2に記載の制御ユニット
【請求項4】
前記見積もりユニットの前記出力に基づいて特定の数の物品を特定のフルフィルメントセンタに配送するように外部供給業者に命令するように構成された注文ユニット
をさらに備える、請求項1から3のいずれか一項に記載の制御ユニット。
【請求項5】
請求項1-4のいずれか一項に記載の制御ユニットを備えるシステムによって保持される特定の物品の利用可能性を決定するための計算ユニットであって、前記計算ユニットが、
少なくとも3つのフルフィルメントセンタの各々によって保持された物品のストックレベルを示す情報を記憶するように構成されたストックレベル記憶ユニット、
前記少なくとも3つのフルフィルメントセンタ間で発生するスケジュールされた積み替えを示す情報を記憶するように構成された配送スケジュール記憶ユニット、
外部供給業者からのスケジュールされた配送を示す情報を記憶するように構成された供給業者スケジュール記憶ユニット、
前記ストックレベル記憶ユニット、前記配送スケジュール記憶ユニット、および前記供給業者スケジュール記憶ユニットの各々に記憶された情報に基づいてバッチスケジュールを決定するように構成された計画ユニット、
顧客/店舗が予約している物品を示す情報を記憶するように構成された約束注文記憶ユニット、
前記計画ユニットの出力および前記約束注文記憶ユニットに記憶された情報に基づいて前記少なくとも3つのフルフィルメントセンタ内の各物品の利用可能性を計算するように構成された追跡ユニット
の機能を実施するように構成されたプロセッサを備える、計算ユニット。
【請求項6】
各フルフィルメントセンタが顧客および/または店舗への注文を履行するように構成された少なくとも3つのフルフィルメントセンタと前記少なくとも3つのフルフィルメントセンタを制御するように構成された制御ユニットとを備えるシステムを制御する方法であって、
前記制御ユニットは、前記少なくとも3つのフルフィルメントセンタの各々が、前記少なくとも3つのフルフィルメントセンタのうちの少なくとも1つの他のフルフィルメントセンタと物品を共有するように構成され、前記少なくとも3つのフルフィルメントセンタのうちの1つのみが、特定の供給業者から特定の物品を受け取るように構成され、前記受け取られた特定の物品をその他のいずれのフルフィルメントセンタにも積み替えるようにさらに構成される、ように制御する方法において、前記方法が、
少なくとも3つのフルフィルメントセンタの各々によって保持された物品のストックレベルを示す情報を取り出すステップと、
前記少なくとも3つのフルフィルメントセンタ間で発生するスケジュールされた積み替えを示す情報を取り出すステップと、
外部供給業者からのスケジュールされた配送を示す情報を取り出すステップと、
前記取り出されたストックレベル情報、前記スケジュールされた積み替え情報、および前記スケジュールされた配送情報に基づいて、バッチスケジュールを決定するステップと、
前記少なくとも3つのフルフィルメントセンタの各々における物品の要求の予想傾向を示す情報を取り出すステップと、
顧客/店舗が予約している物品を示す情報を取り出すステップと、
取り出された予想傾向情報および予約された物品情報に基づいて、顧客/店舗によって要求されると予想される各物品の数を予報するステップと、
前記決定されたバッチスケジュールおよび生成された前記予報に基づいて、必要とされる物品と、それらの必要とされる場所とを予測するステップと、
前記予測された物品およびその必要とされる場所に基づいて、決定された数の物品をあるフルフィルメントセンタから別のフルフィルメントセンタに移動させるように特定のフルフィルメントセンタに命令するステップと
を備える方法。
【請求項7】
前記予測された物品およびその必要とされる場所に基づいて特定の数の物品を特定のフルフィルメントセンタに配送するように外部供給業者に命令するステップ
をさらに備える、請求項に記載の方法。
【請求項8】
各フルフィルメントセンタが顧客および/または店舗への注文を履行するように構成された少なくとも3つのフルフィルメントセンタと前記少なくとも3つのフルフィルメントセンタを制御するように構成された制御ユニットとを備えるシステムによって保持される特定の物品の利用可能性を決定する方法であって、
前記制御ユニットは、前記少なくとも3つのフルフィルメントセンタの各々が、前記少なくとも3つのフルフィルメントセンタのうちの少なくとも1つの他のフルフィルメントセンタと物品を共有するように構成され、前記少なくとも3つのフルフィルメントセンタのうちの1つのみが、特定の供給業者から特定の物品を受け取るように構成され、前記受け取られた特定の物品をその他のいずれのフルフィルメントセンタにも積み替えるようにさらに構成される、ように制御する方法において、前記方法が、
少なくとも3つのフルフィルメントセンタの各々によって保持された物品のストックレベルを示す情報を取り出すステップと、
前記少なくとも3つのフルフィルメントセンタ間で発生するスケジュールされた積み替えを示す情報を取り出すステップと、
外部供給業者からのスケジュールされた配送を示す情報を取り出すステップと、
前記取り出されたストックレベル情報、前記スケジュールされた積み替え情報、および前記スケジュールされた配送情報に基づいて、バッチスケジュールを決定するステップと、
顧客/店舗が予約している物品を示す情報を取り出すステップと、
前記決定されたバッチスケジュールおよび前記取り出された予約された物品情報に基づいて、前記少なくとも3つのフルフィルメントセンタ内の各物品の利用可能性を計算するステップと
を備える方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2019年9月5日に出願された英国特許出願第GB1912750.5号からの優先権を主張するものであり、この出願すべての内容は参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、一般に、ロジスティックス管理の分野に関し、より詳細には、ロジスティックフルフィルメントシステムを制御するための装置および方法に関する。
【背景技術】
【0003】
物品の移動のためのデバイスを自動的に制御する既存のシステムはよく知られている。しかしながら、物品の輸送の要求が、局地的に、全国的に、および世界的に増加するにつれて、そのようなデバイスの管理およびスケーラビリティは、ますます困難になる。
【0004】
1つのそのような例は、顧客のための物品のフルフィルメントに関する。そのような注文の従来のフルフィルメントは、物品が収集され、包装され、および可能な限り早く顧客に発送される「可能な限り最も速い」方法に従う。そのようなスキームでは、物品は、それが1週間以内であろうと、1日以内であろうと、または1時間以内であろうと、顧客の要求された配送のための時間を満たすために適切に発送されてよい。この意味で、そのようなフルフィルメントは、個々の物品を顧客に迅速に移動させることができる。この方法は、単一の物品に対してうまく機能するが、顧客が注文したさらなる物品を考慮に入れるのに失敗する。したがって、複数の物品は、複数のパッケージで発送される。その結果、顧客は、一般的には異なるときにおける、異なるパッケージの配送を予想することが必要である。これは、顧客の不満およびフラストレーション、ならびに増加したパッケージング要件、輸送コスト、温室効果ガス排出などにつながることがある。
【0005】
個々の物品は異なるときに予想されるので、食料雑貨類を注文したとき、そのようなスキームは、顧客にとって不都合である。さらに、食料雑貨注文は、一般的には50の物品を備え、したがって、50の別個のパッケージの配送を必要とするので、そのようなスキームは、不経済であろう。したがって、「可能な限り最も速い」方法は適さない。
【0006】
WO-A1-2016066859は、物品の移動を制御するための例示的なデバイスを開示する。具体的には、フルフィルメント決定サポートシステム100、1つまたは複数の大型フルフィルメントセンタ102a、102n、1つまたは複数の小型フルフィルメントセンタ104a、104n、在庫管理システム106、注文管理システム108、ロジスティックス管理システム110が開示される。
【0007】
フルフィルメント決定サポートシステム100は、注文のフルフィルメントおよび/またはロジスティック決定に関連する命令の自動提供に関するロジスティック決定をサポートする。大型フルフィルメントセンタ102a、102nおよび小型フルフィルメントセンタ104a、104nは、フルフィルメントセンタの階層的配置の例である。在庫管理システム106は、在庫レベル、SKU(ストック保有単位)数、在庫ステータス、在庫ルール(たとえば、賞味期限、壊れやすい物、危険物)、予約、在庫場所などの、在庫に関連する情報を生成、更新、および/または記憶する。注文管理システム108は、製品、配送場所,および配送時間帯などの、顧客注文に関連する情報を生成、更新、および/または記憶する。ロジスティックス管理システム110は、輸送費、利用可能な収容能力、利用可能な能力、交通渋滞、車両の利用可能性、燃料費、保険費、運転手費、利用可能な輸送リンク(たとえば、大型フルフィルメントセンタにおける利用可能なトラック積み込みドック)などの、輸送リンクおよび/または輸送車両に関連する情報を生成、更新、および/または記憶する。
【0008】
WO-A1-2016066859の例では、図2に示されるように、フルフィルメントのハブアンドスポーク型モデルが開示される。具体的には、大型フルフィルメントセンタ102aは、小型フルフィルメントセンタ104a、104b、104c、104d、104e、および104fに接続される。この図は、バンによる例示的な顧客注文のフルフィルメントを示す。
【0009】
大型フルフィルメントセンタ102aならびに小型フルフィルメントセンタ104a、104b、104c、104d、104e、および104fは、スター型(ハブアンドスポーク型)トポロジに従って配置および相互接続される。
【0010】
そのようなハブアンドスポーク型トポロジすなわち集中型モデルは、効率的な運用モデルに、広範囲の大きい利用可能性を提示する。このようにして、注文における物品は一緒にグループ化され、その注文は、最後に顧客に出荷されるまでの時間の期間にわたって編集されてよい。さらに、集中型モデルは、一般的には50の物品またはそれ以上を備える注文に焦点を合わせた「翌日サービス」の大半を提供する。1時間配送および即日配送は、大型フルフィルメントセンタの非常に近くに位置するそれらの顧客に対して履行可能であるが、大半は、小型フルフィルメントセンタを介して注文が出荷され、このことは、必ずフルフィルメントの時間を増加させ、1時間配送と即日配送を顧客の大半にとって利用不可能にする。
【0011】
そのような運用モデルは、小型フルフィルメントセンタを通る効率的な入ってくる(inbound)、低浪費で最適な経路指定を提供し、最終的な数マイルの配送が顧客に近いことを可能にする。
【0012】
しかしながら、予想されるように、それは、物品を出荷するとき、「可能な限り最も速い」方法と同じくらい迅速ではない。具体的には、そのようなハブアンドスポーク型モデルは、顧客が注文した翌日に注文全体を受け取る「翌日配送」に最も良く機能する。大型フルフィルメントセンタから小型フルフィルメントセンタへの輸送の場所および方法により、1日以内、特に1時間以内の配送のための配送時間を減少させようと試みることは、そのようなモデルでは可能でない。
【0013】
したがって、両方とも大型注文(数十の物品を備える)の1時間配送に適切であるが、スケーラブルであり、広範なさまざまなタイプの物品を提示することができ、すべての顧客にとって利用可能であるフルフィルメントスキームが必要とされる。
【0014】
顧客の場所に近いフルフィルメントを提供する既知のマイクロフルフィルメントシステムもある。このようにして、増加されたフルフィルメント効率が達成され、このことが、オンライン食料雑貨店の主要な費用を減少させる。しかしながら、それは、集中型モデルの利点が乏しく、具体的には、高い配達費を取り除くのに失敗する。さらに、それは、物品のより低い利用可能性と、高い占有費と、選ぶ物品のより小さい幅と、より高い浪費とを有する。さらに、ストックを受け取ることおよび在庫管理の負担も増加する。したがって、そのようなシステムはスケーラブルでない。
【発明の概要】
【0015】
既知のフルフィルメントシステムにおける問題に鑑みて、本発明は、増強された範囲の異なるタイプの物品を顧客の大半に提示しながら物品の即時配送が達成されるように、ロジスティックシステムを制御するための装置および方法を提供することを目的とする。
【0016】
一般的には、本発明は、顧客の近くに設置されるフルフィルメントセンタ間で物品が共有される仮想配達センタを導入する。
【0017】
本発明によれば、各フルフィルメントセンタが顧客および/または店舗に対して注文を履行するように配置された少なくとも3つのフルフィルメントセンタと、少なくとも3つのフルフィルメントセンタを制御するように配置された制御ユニットとを備えるシステムが提供される。少なくとも3つのフルフィルメントセンタの各々は、少なくとも3つのフルフィルメントセンタのうちの少なくとも1つの他のフルフィルメントセンタと物品を共有するように配置される。
【0018】
本発明は、以前に説明されたシステムを制御するための制御ユニットであって、ストックレベル記憶ユニット、配送スケジュール記憶ユニット、供給業者スケジュール記憶ユニット、スケジューリングユニット、長期予報記憶ユニット、約束注文記憶ユニット、予報ユニット、見積もりユニット、および積み替えユニットの機能を実施するように配置されたプロセッサを備える制御ユニットも提供する。少なくとも3つのフルフィルメントセンタの各々によって保持された物品のストックレベルを示す情報を記憶するように配置されたストックレベル記憶ユニット。少なくとも3つのフルフィルメントセンタ間で発生するスケジュールされた積み替えを示す情報を記憶するように配置された配送スケジュール記憶ユニット。外部供給業者からのスケジュールされた配送を示す情報を記憶するように配置された供給業者スケジュール記憶ユニット。ストックレベル記憶ユニット、配送スケジュール記憶ユニット、および供給業者スケジュール記憶ユニットの各々に記憶された情報に基づいてバッチスケジュールを決定するように配置されたスケジューリングユニット。少なくとも3つのフルフィルメントセンタの各々における物品の要求の予想傾向を示す情報を記憶するように配置された長期予報記憶ユニット。顧客/店舗が予約している物品を示す情報を記憶するように配置された約束注文記憶ユニット。長期予報記憶ユニットおよび約束注文記憶ユニットに記憶された情報に基づいて顧客/店舗によって要求されると予想される各物品の数を予報するように配置された予報ユニット。スケジューリングユニットによって決定されたバッチスケジュールおよび予報ユニットによって生成された予報に基づいて必要とされる物品とその必要とされる場所を予測するように配置された見積もりユニット。見積もりユニットの出力に基づいてあるフルフィルメントセンタから別のフルフィルメントセンタに決定された数の物品を移動させるように特定のフルフィルメントセンタに命令するように配置された積み替えユニット。
【0019】
本発明は、以前に説明されたシステムによって保持される特定の物品の利用可能性を決定するための計算ユニットであって、ストックレベル記憶ユニット、配送スケジュール記憶ユニット、供給業者スケジュール記憶ユニット、計画ユニット、約束注文、追跡ユニットの機能を実施するように配置されたプロセッサを備える計算ユニットも提供する。少なくとも3つのフルフィルメントセンタの各々によって保持された物品のストックレベルを示す情報を記憶するように配置されたストックレベル記憶ユニット。外部供給業者からのスケジュールされた配送を示す情報を記憶するように配置された供給業者スケジュール記憶ユニット。ストックレベル記憶ユニットおよび供給業者スケジュール記憶ユニットの各々に記憶された情報に基づいてバッチスケジュールを決定するように配置された計画ユニット。顧客/店舗が予約している物品を示す情報を記憶するように配置された約束注文記憶ユニット。計画ユニットの出力および約束注文記憶ユニットに記憶された情報に基づいて少なくとも3つのフルフィルメントセンタ内の各物品の利用可能性を計算するように配置された追跡ユニット。
【0020】
本発明は、各フルフィルメントセンタが顧客および/または店舗への注文を履行するように配置された少なくとも3つのフルフィルメントセンタとこの少なくとも3つのフルフィルメントセンタを制御するように配置された制御ユニットとを備えるシステムを制御する方法も提供する。少なくとも3つのフルフィルメントセンタの各々は、少なくとも3つのフルフィルメントセンタのうちの少なくとも1つの他のフルフィルメントセンタと物品を共有するように配置される。方法は、少なくとも3つのフルフィルメントセンタの各々によって保持された物品のストックレベルを示す情報を取り出すステップと、少なくとも3つのフルフィルメントセンタ間で発生するスケジュールされた積み替えを示す情報を取り出すステップと、外部供給業者からのスケジュールされた配送を示す情報を取り出すステップと、取り出されたストックレベル情報、スケジュールされた積み替え情報、およびスケジュールされた配送情報に基づいてバッチスケジュールを決定するステップとを備える。方法はまた、少なくとも3つのフルフィルメントセンタの各々における物品の要求の予想傾向を示す情報を取り出すステップと、顧客/店舗が予約している物品を示す情報を取り出すステップと、取り出された予想傾向情報および予約された物品情報に基づいて、顧客/店舗によって要求されると予想される各物品の数を予報するステップとを備える。さらに、方法は、決定されたバッチスケジュールおよび生成された予報に基づいて、必要とされる物品と、それらの必要とされる場所とを予測するステップと、予測された物品およびその必要とされる場所に基づいて、決定された数の物品をあるフルフィルメントセンタから別のフルフィルメントセンタに移動させるように特定のフルフィルメントセンタに命令するステップとをさらに備える。
【0021】
本発明は、各フルフィルメントセンタが顧客および/または店舗への注文を履行するように配置された少なくとも3つのフルフィルメントセンタとこの少なくとも3つのフルフィルメントセンタを制御するように配置された制御ユニットとを備えるシステムによって保持される特定の物品の利用可能性を決定する方法も提供する。少なくとも3つのフルフィルメントセンタの各々は、少なくとも3つのフルフィルメントセンタのうちの少なくとも1つの他のフルフィルメントセンタと物品を共有するように配置される。方法は、少なくとも3つのフルフィルメントセンタの各々によって保持された物品のストックレベルを示す情報を取り出すステップと、外部供給業者からのスケジュールされた配送を示す情報を取り出すステップと、取り出されたストックレベル情報およびスケジュールされた配送情報に基づいて、バッチスケジュールを決定するステップを備える。さらに、方法は、顧客/店舗が予約している物品を示す情報を取り出すステップと、決定されたバッチスケジュールおよび取り出された予約された物品情報に基づいて、少なくとも3つのフルフィルメントセンタ内の各物品の利用可能性を計算するステップとをさらに備える。
【0022】
次に、本発明の実施形態は、添付の図面を参照して例として説明されるにすぎず、添付の図面では、同様の参照番号は、同じまたは対応する部品を指定する。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】既知のロジスティックス配置のブロック概略図。
図2】既知のロジスティックス配置に従ってハブアンドスポーク型様式でいくつかの小型フルフィルメントセンタに接続された大型フルフィルメントセンタの概略図。
図3】メッシュ構成で配置されたいくつかのフルフィルメントセンタとともに、本発明の第1の実施形態による制御ユニットの概略図。
図4】プッシュタイプ積み替えの動作を実施する間の、図3に示されるフルフィルメントセンタのネットワークの一部の概略図。
図5】プルタイプ積み替えの動作を実施する間の、図3に示されるフルフィルメントセンタのネットワークの一部の概略図。
図6】本発明の第1の実施形態による制御ユニット内で利用される構成要素の概略図。
図7】本発明の第1の実施形態による制御ユニットによって実施される動作を示すフローチャート。
図8】本発明の第1の実施形態による計算ユニット内で利用される構成要素の概略図。
図9】本発明の第1の実施形態による計算ユニットによって実施される動作を示すフローチャート。
図10】本発明の第1の実施形態による制御ユニットおよび計算ユニットの少なくとも1つを実装するように配置されたコンピュータシステムの一例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0024】
第1の実施形態
ネットワーク構造
図3は、本発明の第1の実施形態による制御ユニット301を、それによって制御されることになる他の装置とともに示す。具体的には、3つのフルフィルメントセンタ302a~302cが、フルフィルメントセンタ間での物品の輸送のための車両とともに示されている。図示のように、第1のフルフィルメントセンタ302aは、第2のフルフィルメントセンタ302bに進む車両303abおよび第3のフルフィルメントセンタ302cに進む車両303acとともに示されている。同様に、第2のフルフィルメントセンタ302bは、それぞれ第1のフルフィルメントセンタおよび第3のフルフィルメントセンタに進む車両303baおよび車両303bcとともに示されている。さらに、第3のフルフィルメントセンタ302cは、それぞれ第1のフルフィルメントセンタおよび第2のフルフィルメントセンタに進む車両303caおよび車両303cbとともに示されている。各フルフィルメントセンタによって実施されるアクションと、それらの積み荷とともに車両の移動は、制御ユニット301によって制御される。
【0025】
図3は、各フルフィルメントセンタへの物品の例示的な供給をさらに示す。たとえば、数カートンの製品(produce)を提供する供給業者Aは、第1のフルフィルメントセンタ302aに供給されるが、他のフルフィルメントセンタには供給されない。同様に、供給業者Bは、新鮮な果物と野菜の物品を第2のフルフィルメントセンタ302bに提供するが、他のフルフィルメントセンタには供給しない。フルフィルメントセンタ302cは、他のフルフィルメントセンタに供給されない製品のジャーを供給業者Cから受け取る。製品のタイプおよび個々のフルフィルメントセンタへの供給は、本明細書では単なる例として提供されることが想定される。各フルフィルメントセンタへの供給の他の配置は、各供給業者、フルフィルメントセンタ、および物品のタイプによって必要とされると想定される。
【0026】
例として、第3のフルフィルメントセンタ302cから送り出された車両306によって注文が履行される顧客305が示されている。各フルフィルメントセンタは、必要に応じて(顧客が注文したときなど)注文を顧客に供給することと、注文が第3のフルフィルメントセンタ302cを通じて顧客に供給される例は例にすぎない、すなわち、第1のフルフィルメントセンタおよび第2のフルフィルメントセンタの各々も、顧客の注文を供給することができることが想定される。このために、顧客305が、供給業者A、B、およびCによって供給される物品の各々、すなわち数カートンの製品、新鮮な製品、および製品のジャーを注文した場合、フルフィルメントセンタ間での物品の共有は、車両306に対する送り出しのために注文された物品のすべてを1つの場所でまとめてグループ化するために必要とされる。これを達成するために、第3のフルフィルメントセンタ302cは、車両303ac上で搬送されている供給業者Aによって供給される物品の数を第1のフルフィルメントセンタ302aから受け取る。同様に、第3のフルフィルメントセンタ302cは、車両303bc上で搬送される供給業者Bからの物品を第2のフルフィルメントセンタ302bから受け取る。
【0027】
以前に説明されたように、送り出しのための物品の数(一般的には、50を超える物品)と、各物品が消費期限を有し、新鮮さが維持されなければならないこととを考えると、「可能な限り最も速い」送り出しは、食料雑貨配送に関して実現可能でない。したがって、物品は、車両306による単一の配送における顧客への送り出しのために1つの場所でまとめてグループ化される。以前は、これは、ハブアンドスポーク型配置において集中型倉庫といくつかの小型サイトとを使用して達成された。しかしながら、これは、翌日配送に対してのみうまく機能する。一方、物品を共有するように配置されたフルフィルメントセンタ302a~302cの使用は、「可能な限り最も速い」送り出しであるが生活雑貨物品に適した様式でという利点を提供する。これを達成するために、フルフィルメントセンタの各々は、顧客305の場所の比較的近くに設置される。このようにして、翌日配送は、-ハブアンドスポーク型配置と同様に-依然として可能である。しかしながら、顧客への近接性により、即日配送(一般的には、4時間以上での配送)、短いリードタイム(1時間から4時間の間)、および即時配送(1時間以内)はすべて可能である。そのような配置は、フルフィルメントセンタ302a~302cが、ハブアンドスポーク型配置で使用されるフルフィルメントセンタと比較して、顧客305に近い場所における敷設を可能にする、より小さいサイズであるので、達成可能である。一般的には、これは、減少した範囲の物品および/または1時間当たり大量の注文を履行する減少した能力の提示が必要である。しかしながら、制御ユニット301によって制御されるフルフィルメントセンタ間のストックの共有により、次いで、顧客305に即時性(1時間以内)配送を提供しながら、ハブアンドスポーク型配置の集中型フルフィルメントセンタと比較して同じ範囲の物品および1時間当たり同じ数の注文が達成され得る。
【0028】
同様に、図3は、第2のフルフィルメントセンタ302bから進む車両308によって補充され得る店舗307を示す。この点に関して、店舗307は、特定の時間における配送のために物品を注文する顧客305として制御ユニット301によって扱われてよい。この点に関して、店舗307は、翌日配送、即日配送、短いリードタイム、および即時配送などの適切な時間枠内で、近くに設置された任意のフルフィルメントセンタによって再供給されてよい。
【0029】
さらに、各フルフィルメントセンタは、交換可能として扱われる。図3は、第2のフルフィルメントセンタ302bから発生する店舗再供給を示しているが、第1のフルフィルメントセンタ302aおよび第3のフルフィルメントセンタ302cの各々は同様に車両308を利用して店舗に再供給することが可能であることが想定されている。同様に、顧客注文は、適切な場合に、たとえば、顧客が第3のフルフィルメントセンタ302cと比較して第1のフルフィルメントセンタ302aおよび第2のフルフィルメントセンタ302bのどちらかの最も近くに位置するとき、第1のフルフィルメントセンタ302aおよび第2のフルフィルメントセンタ302bの各々から直接的に履行可能である。
【0030】
各フルフィルメントセンタへの供給業者配送に関して、多くの場合、供給業者は、出荷場所の近くに設置されたフルフィルメントセンタに物品を供給することが予想される。たとえば、供給業者Aは一般に、第1のフルフィルメントセンタ302aにカートン物品を供給するのみで、他のフルフィルメントセンタには供給しないと予想される。このようにして、利点は、他のフルフィルメントセンタへの物品のさらなる出荷を招くようにもフルフィルメントセンタ間のストックレベルのバランスを管理するようにも求められない供給業者Aに関して実現される。代わりに、制御ユニット301は、顧客および店舗への出て行く(outgoing)注文によって必要とされる適切な数のカートンを第2のフルフィルメントセンタおよび第3のフルフィルメントセンタ302b、302cに供給するように車両303ab、303acに命令するように配置される。同様に、供給業者Bは、供給業者Bの近くに設置された第2のフルフィルメントセンタ302bに新鮮な製品のみを供給することが予想される。今度は、第2のフルフィルメントセンタ302bは、第1のフルフィルメントセンタおよび第3のフルフィルメントセンタ302a、302cの各々における新鮮な製品のレベルを補充するように配置される。同じことは、供給業者Cおよび第3のフルフィルメントセンタ302cに関しても当てはまる。
【0031】
さらに、制御ユニット301は、車両303を所定のスケジュールに併せてフルフィルメントセンタ間で移動させるようにさらに配置されてよい。たとえば、車両303は、4時間ごとにフルフィルメントセンタ間を移動するように命令されてよい。具体的には、車両303acは、4時間ごとに第1のフルフィルメントセンタ303acから第3のフルフィルメントセンタ302cを移動するように命令されてよい。同様に、複数の車両は、4時間ごとに各フルフィルメントセンタを出発して異なるフルフィルメントセンタに移動するように命令されてよい。たとえば、車両303caは第3のフルフィルメントセンタ302cから第1のフルフィルメントセンタ302aに、車両303cbは第3のフルフィルメントセンタ302cから第2のフルフィルメントセンタ302bに、車両303baは第2のフルフィルメントセンタ302bから第1のフルフィルメントセンタ302aに、車両303abは第1のフルフィルメントセンタ302aから第2のフルフィルメントセンタ302bに、車両303bcは第2のフルフィルメントセンタ303bcから第3のフルフィルメントセンタ302cに、などである。このようにして、物品は、所定のスケジュールに合わせてフルフィルメントセンタ間で効果的に共有可能である。
【0032】
図3は、3つのフルフィルメントセンタ302a~302cの使用を示す。このようにして、フルフィルメントセンタは、他の車両も想定されるが貨物自動車などの車両を使用して、あるフルフィルメントセンタから別のフルフィルメントセンタに物品が搬送され得るネットワークを形成する。さらに、バン、乗用車、列車、航空機、ならびに自動化された車両および磁気駆動/磁気浮上式車両などの、他のタイプの輸送も想定される。この点に関して、あるフルフィルメントセンタから別のフルフィルメントセンタに物品を搬送するのに適切な任意の手段が、この目的で使用されることが想定される。この例では、各フルフィルメントセンタは、すべての他のフルフィルメントセンタ間で物品を直接的に共有するように配置されてよい、言い換えれば、フルフィルメントセンタは、メッシュネットワークで配置されてよく、各フルフィルメントセンタは、その他すべてのフルフィルメントセンタと「接続される」。
【0033】
車両が、たとえば、第1のフルフィルメントセンタ302aから第2のフルフィルメントセンタ302bに進むと、荷が降ろされ、次いで第1のフルフィルメントセンタ302aに進むために再び荷が積まれることがあることが想定される。この点に関して、車両が進むとき、車両の収容能力のかなりの割合(好ましくは、すべて)が物品の移動に利用される。比較として、ハブアンドスポーク型モデルは、集中型ハブから各スポークへの収容能力のみを利用する。スポークからハブへの帰路は、車両は物品を輸送するために使用されないので、効率的でない。したがって、本発明の第1の実施形態は、ハブアンドスポーク型モデルと比較して、車両のより高い平均充填(fill)を提供する。さらに、深長なスケジューリングを通じて、各フルフィルメントセンタは、より高い収容能力に使用されてよい。たとえば、車両は、夜間に、たとえば顧客への直接配送の注文が最も少ない時間である午後10時から午前6時まで、店舗補給のための物品を輸送するために使用されてよい。即日配送は、夕方たとえば午後7時以降に顧客への配送の準備が整っているように、日中に輸送されてよい。この点に関して、フルフィルメントセンタ間で物品を連続的に積み替えることによって、そのようなフルフィルメントセンタの最善の使用が利用され得る。ストックを積み替えることは、顧客/店舗が、大きな利用可能性をもって広範囲を利用することを可能にする。
【0034】
フルフィルメントセンタは、一般的には、実質的に同じサイズである、すなわち、1時間当たり実質的に同じ数の注文を取り扱い、実質的に同じ数の物品を保管することができる。このようにして、各フルフィルメントセンタは、実質的に等しいが、互いに対して異なる地理的場所に位置決めされる。しかしながら、本明細書において説明されるシステムは、異なるサイズのフルフィルメントセンタとともに効率的に動作する。注文フルフィルメントのハブアンドスポーク型システムは、フルフィルメントセンタの階層構造に依拠し、大型フルフィルメントセンタ(1時間当たりに処理され得る大量の注文、大型物品保管能力、およびその中に保管される広範な物品に関する)は、複数の小型フルフィルメントセンタ(大型フルフィルメントセンタと比較して、減少した1時間当たりの注文処理と、物品保管能力とを有する)に顧客注文を出荷する。大型フルフィルメントセンタは、そのサイズにより、一般的には、人口集中地域から遠く離れて設置されるが、小型フルフィルメントセンタは、運用の費用および/または在庫スペースの費用がより高くなり得る人口集中地域のより近くに設置される。
【0035】
一方、本発明の第1の実施形態におけるフルフィルメントセンタは、一般的には、ハブアンドスポーク型システムと比較して、中間サイズ(1時間当たりに処理され得る中間数の注文および中間物品保管能力に関する)である。単一の大型フルフィルメントセンタの代わりに、メッシュに配置された3つの中間フルフィルメントセンタは、より詳細に説明されるように、供給業者と顧客の両方のための改善された機能を提供する。
【0036】
3つのフルフィルメントセンタが描かれているが、3つより多くのフルフィルメントセンタが利用されてよいことが想定される。フルフィルメントセンタの各々は、フルフィルメントセンタの各々から制御ユニット301によって編成されるフルフィルメントセンタのその他すべてのフルフィルメントセンタに物品を輸送する。
【0037】
フルフィルメントセンタ302a~302cは、高いレベルの自動化および/または機械化プロセスなどの、ロジスティックスおよびサプライチェーン必要性と関連づけられたさまざまな能力を有してよい。フルフィルメントセンタはまた、1日当たりより大きい数の時間の間運用されてもよく、輸送車両とともに運用されてよい。
【0038】
さまざまな輸送車両は、フルフィルメントセンタ間の、顧客への、供給業者からの、供給業者へなどの、品物の輸送に使用されてよい。これらの輸送リンクは、自動車、トラック、列車、フェリー、航空機、ヘリコプタ、宅配業者などの、さまざまなタイプであってよい。異なる能力、収容能力、制限、サイズ、および/または運用費の輸送車両があってよい。いくつかの実施形態では、いくつかの輸送車両は、冷蔵、エアクッション、振動抵抗、有害化学物質輸送などのさまざまな能力に適した追加の機器も有する。
【0039】
供給業者によって提供される製品は、大量の同種の物品を有する容器に入ってよい。そのような容器は、準備の整った保管、輸送、および/またはフルフィルメントセンタの自動化されたシステム(たとえば、ピッキング、包装などのための)とのインターフェースに適合され得る標準化された容器であってよい。同種の物品が売れ行きの不振な物品である場合、他のフルフィルメントセンタにそのような容器を提供する際に問題が生じることがある。たとえば、保管スペースがフルフィルメントセンタで非常に高い価格である場合、他の品物を保管するために使用可能である在庫スペースは、最適でない数の売れ行き不振物品によって占められることがある。そのため、以下でさらに詳述されるように、品物は、フルフィルメントセンタで、物品の異種混合物を含む標準容器へと再包装されることがある。
【0040】
いくつかの実施形態では、品物は、最初に、フルフィルメントセンタで受け取られることがある。品物は、標準容器内で受け取られてもよいし、品物は、フルフィルメントセンタの到着時に別の方法で(たとえばパレット上で)受け取られ、標準容器へと搬送されてもよい。品物は、フルフィルメントセンタでの保管のためのさまざまな容器へと選別されてもよい。たとえば、第1の製品は、保管のための第1の容器へと選別されてよく、第2の製品は、保管のための第2の容器へと選別されてよい。
【0041】
標準容器は、1つまたは複数のあらかじめ定義されたサイズで提供されてよい。好都合には、あらかじめ定義されたサイズを有する標準容器の使用は、容器が、いくつかの実施形態によるフルフィルメントセンタにおいて提供される機械的保管および取り出しシステムによって容易に操作されることを可能にし得る。いくつかの実施形態では、類似の機械的保管および取り出しシステムが、別のフルフィルメントセンタまたは収集ポイントで提供されることがある。
【0042】
いくつかの実施形態では、機械的保管および取り出しシステムは、たとえばフルフィルメントセンタで実施されるさまざまな在庫管理プロセスの一部、たとえばピックプロセス、包装プロセス、選別プロセス、スペース最適化プロセスなどとして、在庫を操作するように適合された複数の在庫管理デバイスを含んでよい。そのため、在庫管理デバイスは、容器、容器のグループ、またはその中に含まれる品物を操作する(たとえば、移動させる、荷を積む、荷を降ろす、取り出す、運ぶ、回転させる、転がす、ドッキングさせる、ドッキングを解く、上げる、または取り扱う)ように構成されてよい。たとえば、在庫管理デバイスは、フルフィルメントセンタ内のある場所からフルフィルメントセンタ内の別の場所に容器を移動させるように構成されてよい。一実施形態では、在庫管理デバイスのうちの1つまたは複数は、フルフィルメントセンタ内を自律的に移動し、それによって、容器を移動させるように構成されたデバイスであってよい。1つまたは複数の在庫管理デバイスは、他のタイプのタスクおよび/またはアクション(たとえば、容器とドッキングすること、容器とのドッキングを解くこと、容器を上げること、容器とインターフェースすること、他のタイプの機器に容器を搬送すること)のために自動化されてもよい。
【0043】
いくつかの実施形態では、標準容器は、在庫管理デバイスのうちの1つまたは複数とインターフェースするように構成されてよい。たとえば、標準容器は、それによる操作のために在庫管理デバイスとのインターフェースに利用され得る、凹部、突起、固締機構、固着機構、ローラ、電気接続などの、さまざまな構造的特徴を含んでよい。
【0044】
いくつかの実施形態では、標準容器は、1つまたは複数の標準容器を保持する容器内に収容されてもよく、これは、在庫管理デバイスのうちの1つまたは複数との相互作用のために構成されてよい。たとえば、いくつかの標準容器は、単一の容器に置かれ、在庫管理デバイスによってまとめて移動されてよい。いくつかの実施形態では、標準容器は、積み重ねられ、まとめて移動されてよい。標準容器は、互いと固着するために構成されてもよい。
【0045】
いくつかの実施形態では、品物を搬送するために使用される容器は、少なくとも1つのあらかじめ定義されたサイズの標準容器のセットから選択されてよい。そのため、1つの例示的なワークフローでは、品物は、他の標準容器へと包装するために1つまたは複数の標準容器からピックされてよい。
【0046】
好都合には、あらかじめ定義されたサイズを有する標準容器の使用は、容器が、いくつかの実施形態によるフルフィルメントセンタにおいて提供される機械的保管および取り出しシステムによって容易に操作されることを可能にし得る。これらの標準容器は、たとえば、フルフィルメントセンタにおいて操作されるために、フルフィルメントセンタにおいて機械的保管および取り出しシステムの一部として提供される在庫管理デバイスのうちの1つまたは複数とインターフェースしてよい。たとえば、フルフィルメントセンタから別のフルフィルメントセンタに輸送される標準容器は、フルフィルメントセンタにおける受け取り時に在庫管理デバイスによって移動されてよい。
【0047】
図3に示されるようなフルフィルメントセンタのネットワークの使用は、ハブアンドスポーク型集中型フルフィルメントセンタと同様に、入ってくる効率的な大規模供給業者を提供する。さらに、積み替えは、低い浪費とともに顧客に大きな利用可能性と新鮮さとを依然として約束しながら範囲提示を最大化するために、最小注文量なしでフルフィルメントセンタ間でストックを効率的に移動できることを提供する。さらに、フルフィルメントセンタ間の出て行く積み替えは、予報が要求に等しくないときに売り上げを最大化するためにストックを再配達できることを用いて、利用可能性を改善し、除去を減少させるために、効率的なスケジュールされた積み替えならびに直前の方策(bet)をすることを可能にする。以前に説明されたように、自動保管および取り出しシステムの使用は、乏しい保有を用いた入ってくる運用のための生産性を改善するために、各フルフィルメントセンタにおける自動積み替え移送(decant)プロセスを提供する。
【0048】
第1の実施形態の制御ユニット301によって制御されるフルフィルメントセンタのネットワークは、大型直接供給業者配送、効率的な入ってくる運用、および街の現場からの大きさ(large)のための低い占有率と組み合わされた低い浪費によって駆動される、効率的な運用を可能にする。消費者にとって、このことは、広い範囲と、大きい利用可能性と、改善された新鮮さとを可能にする。翌日配送、当日遅くの配送、および店舗補給に対して、このことは、増加された運用の効率を提供する。さらに、ストックは、顧客のより近くに提供され、短リードタイムの注文を可能にするが、依然として同じ範囲の提示を伴う。車両は、道程のすべての行程に対して収容能力のより近くで走行するので、輸送費は減少される。車両は、ハブアンドスポーク型モデルに対して、より高い平均充填を有する。
【0049】
図4は、制御ユニット301によって制御される積み替えの手順を示す。具体的には、図4に描かれる積み替えのタイプは、プッシュタイプ積み替えと呼ばれる。プッシュタイプ積み替えは、単一のフルフィルメントセンタに供給業者によってのみ配送された物品を移動させるために、フルフィルメントセンタ間で発生する。この点に関して、供給業者から物品を受け取るフルフィルメントセンタは、「親」フルフィルメントセンタと呼ばれ、親フルフィルメントセンタから物品を受け取るフルフィルメントセンタは、「子」フルフィルメントセンタと呼ばれる。この点に関して、特定のフルフィルメントセンタは、いくつかの物品に関しては親であるが、物品に関しては子であろうことが想定される。たとえば、図3に示されるように、第1のフルフィルメントセンタ302aは、カートン物品からは親であるが、ジャー物品および製品物品に関しては子である。同様に、第2のフルフィルメントセンタ302bは、製品物品に関しては親であり、カートン物品およびジャー物品に関しては子である。
【0050】
いくつかの物品に関して、供給業者に物品をフルフィルメントセンタのすべてに配送させることが望ましいことがあることが想定される。言い換えれば、親フルフィルメントセンタおよび子フルフィルメントセンタは、すべての物品に使用されるとは限らないことがある。このことは、一般に、短い貯蔵期間をもつ物品、すなわち、廃棄されなければならなくなる前にフルフィルメントセンタ内で短期間しかもたない物品に適用可能である。たとえば、ヨーグルト物品は、一般的には、フルフィルメントセンタ内では短時間しかもつことができず、したがって、ネットワーク内のすべてのフルフィルメントセンタに供給業者によって配送され、積み替えられないことが最も良いことがある。
【0051】
さらに、いくつかの物品は、すべてのフルフィルメントセンタではなく、複数のフルフィルメントセンタに配送されるのが最も良いことがある。言い換えれば、複数のフルフィルメントセンタが、物品に対して親として働くことがある。たとえば、第1のフルフィルメントセンタ302aは、ある曜日(たとえば、月曜日)に供給業者から特定の物品を受け取ることがあり、第2のフルフィルメントセンタ302bは、同じ特定の物品を別の曜日(たとえば、水曜日)に供給業者から受け取ることがある。次いで、積み替えが、第3のフルフィルメントセンタ302cに物品を配達するために使用されることがある。
【0052】
さらに、特定の物品のための親フルフィルメントセンタは、動的に変化してよい(そして、必要に応じて制御ユニット301によって割り当てられてよい)。言い換えれば、親フルフィルメントセンタは、フルフィルメントセンタのネットワークを通る物品の流れのバランスをとるのが最も良くなるように、制御ユニット301によって動的に推奨されてよく/実行する。
【0053】
代表的なケースが図4に示されている。この例では、供給業者Aは、第1のフルフィルメントセンタ302aにカートン物品を提供するように命令されているが、他のフルフィルメントセンタに提供するように命令されていない。顧客/店舗は、配送のためのカートン物品を必要とすることがあるが、第1のフルフィルメントセンタ302aよりも他のフルフィルメントセンタの近くに設置されることを考えると、制御ユニット301は、車両303abおよび車両303acそれぞれによる第1のフルフィルメントセンタ302aから第2のフルフィルメントセンタ302bおよび第3のフルフィルメントセンタ302cの各々へのカートン物品の積み替えを配置する。このようにして、物品は、単一のフルフィルメントセンタのみを通じてフルフィルメントセンタのネットワークに投入され、ネットワーク内出荷を使用して他のフルフィルメントセンタにカスケードされる。このために、制御ユニット301は、計算し、計算された量のカートン物品を個々のフルフィルメントセンタに出荷するように親フルフィルメントセンタに命令する。後で説明されるように、個々のフルフィルメントセンタに出荷される量は、各フルフィルメントセンタが各フルフィルメントセンタにおけるそのような物品の要求によって命じられる正確な数の物品を受け取るように、制御ユニット301によって計算される。以前に説明されたように、物品は、標準容器内で、あるフルフィルメントセンタから別のフルフィルメントセンタに移動されることが想定される。たとえば、各標準容器は、単一のタイプの物品、すなわち、単一のストック保有ユニットを含むように配置される。したがって、カートン物品が第1のフルフィルメントセンタ302aで標準容器へと移送されることが想定される。次いで、標準容器は、フルフィルメントセンタ間で搬送され、それによって好都合な様式で物品を搬送してよい。
【0054】
図4に描かれる積み替え手順を使用することによって、より効率的な運用が、効率的な入ってくる運用と低い浪費とを提供する大型直接供給業者配送を利用することによって達成される。顧客の近くにフルフィルメントセンタを設置することは、集中型モデルと同じ範囲の提示を伴う短リードタイム注文を可能にする。このようにして、顧客は、広範な物品、増強された利用可能性、および物品の改善された新鮮さを備える。
【0055】
説明されるように、輸送費は、ハブアンドスポーク型モデルと比較して減少される。さらに、車両は、増加した平均充填を有する。
【0056】
プッシュタイプ積み替えは、効率的な様式でフルフィルメントセンタのネットワークの至る所でストックを再配達するように設計される。このために、制御ユニット301は、各フルフィルメントセンタ内のストックの量とストック見積もりとを決定し、フルフィルメントセンタがどれくらい多くの過剰ストックを有するかを決定するように配置される。過剰ストックは、ストックを最も多く必要とするフルフィルメントセンタに再配達されてよい。このために、プッシュタイプ積み替えは、より長い時間枠を考慮することによってより長い寿命のストックを出荷するように配置された再配達出荷と説明されてよい。一般的には、このことは、親フルフィルメントセンタにおけるストックの配送の直後に発生する。しかしながら、そのことは、必要な場合、それによって物品の積み替えを円滑にし、それによって車両の充填を増加させるために、遅延されてよい。
【0057】
プッシュタイプ積み替えは、ストックが親フルフィルメントセンタから子フルフィルメントセンタに共有される一方向性プロセス(特定の供給業者からの特定の製品に関する)であることがあることが想定される。別の例では、双方向プロセスが用いられてよい。
【0058】
図5は、制御ユニット301によって制御される積み替えのさらなる手順を示す。このタイプの積み替えは、プルタイプ積み替えと呼ばれる。プルタイプ積み替えは、フルフィルメントセンタ内の特定の物品の数が顧客/店舗注文を供給するのに不十分であるとき、フルフィルメントセンタ間で発生する。したがって、制御ユニット301は、あるフルフィルメントセンタに、必要とされる物品を、物品を必要とするフルフィルメントセンタに供給させるように配置される。たとえば、図5に示されるように、第2のフルフィルメントセンタ302bは、車両303baを使用して物品を第1のフルフィルメントセンタ302aに供給するように配置される。車両302baは、もっぱらこの目的で使用されず、第1のフルフィルメントセンタ302aに輸送されることになる制御ユニット301によって決定された他の物品を含むために使用され、ならびに、供給業者Bによって提供される新鮮な製品を第2のフルフィルメントセンタ302bに供給し、第1のフルフィルメントセンタ302aへの配達を必要とするなどの、フルフィルメントセンタ間で物品を積み替える際に使用するために使用されることが想定される。このようにして、車両における輸送収容能力は最大化される。
【0059】
例では、顧客は、ジャー物品を(他の物品とともに)注文することがある。制御ユニット301は、顧客の場所を考えて、注文は第1のフルフィルメントセンタ302aから履行されるべきであると計算することがある。以前に説明されたように、第1のフルフィルメントセンタ302aも第2のフルフィルメントセンタ302bも、ジャー物品を供給業者Cから受け取らない。代わりに、物品は、第3のフルフィルメントセンタ302cに直接的に配送され、第3のフルフィルメントセンタ302cは、ジャー物品をその他すべてのフルフィルメントセンタに積み替える。したがって、各フルフィルメントセンタは、制御ユニット301によって決定されたジャー物品の特定のストックを保持する。制御ユニット301は、そのようなストックの部分を、必要に応じて送り出しのために顧客/店舗注文に割り当てるようにさらに配置される。この点に関して、制御ユニット301は、顧客が送り出しのために物品を注文することができるかどうかを示す「約束への利用可能性」を決定するために、ストックされている数、まもなくストックされることになっている(たとえば、まもなく供給業者から受け取られることになっている)数、他のフルフィルメントセンタにストックされている数に基づいて、ジャー物品のストックレベルを決定し得る。第1の実施形態の「約束への利用可能性」態様は、後でより詳細に説明される。したがって、本発明の第1の実施形態は、配送のために使用されるフルフィルメントセンタに現在保持されていないストックすら、特定のスケジュールに合わせて(たとえば4時間ごとに)フルフィルメントセンタ間を連続的に移動する車両によって他のフルフィルメントセンタの追加のストックから積み替えられるという利点を提供する。したがって、図5を参照すると、第1のフルフィルメントセンタ302aがジャー物品の顧客注文を履行するために、制御ユニット301は、所定のスケジュールに合わせて移動している車両303baによって第1のフルフィルメントセンタ302aに配送されるであろうジャー物品を第2のフルフィルメントセンタ302bから(プルタイプ積み替えとして)積み替えるように配置される。このようにして、各フルフィルメントセンタにおける特定の物品(十分な量のストックレベルで保持されないことがある)の要求の予想外の増加は、所定のスケジュールに合わせてフルフィルメントセンタ間で移動している車両を使用したフルフィルメントセンタ間でのストックの共有によって満たされ得る。
【0060】
さらに、プルタイプ積み替えは、一般的には、近い将来の顧客要求を満たすように設計された短期注文に使用される。制御ユニット301は、各フルフィルメントセンタのためのストック見積もり、予報、および積み替え供給業者スケジュールに基づいて、各フルフィルメントセンタ内の必要とされるストックレベルを予測するように配置される。このために、制御ユニット301は、それによって、注文を履行するのに適した候補を選ぶ-これは、一般的には、特定の物品のための親フルフィルメントセンタである。このために、プルタイプ積み替えは、上積み出荷と説明されることがある。
【0061】
図6は、本発明の第1の実施形態による制御ユニット301の一実装形態を示す。具体的には、制御ユニット301は、スケジューリングユニット601と、ストックレベル記憶ユニット602と、配送スケジュール記憶ユニット603と、供給業者スケジュール記憶ユニット604とを備える。さらに、制御ユニット301は、予報ユニット605と、長期予報記憶ユニット606と、約束注文記憶ユニット607とをさらに備える。さらに、制御ユニット301は、見積もりユニット608と、積み替えユニット609と、注文ユニット610とをさらに備える。
【0062】
スケジューリングユニット601は、供給業者から到着するストックについての情報とともに、各フルフィルメントセンタ内で保持される各物品のストックの量に関連するバッチスケジュールと、各フルフィルメントセンタに関して、ストックが積み替えによって車両に到着するために利用可能であるかどうかとを決定するように配置される。このために、スケジューリングユニット601は、ストックレベル記憶ユニット602、配送スケジュール記憶ユニット603、および供給業者スケジュール記憶ユニット604と通信するように配置される。より詳細には、ストックレベル記憶ユニット602は、各フルフィルメントセンタに保管される各異なる物品の数を示す情報を記憶するように配置される。このようにして、各個々のタイプの物品のストックレベルは、フルフィルメントセンタのすべてにわたってスケジューリングユニット601によって評価可能である。配送スケジュール記憶ユニット603は、フルフィルメントセンタ間で発生するスケジュールされた積み替えを示す情報を記憶するように配置される。たとえば、情報は、車両が4時間ごとにフルフィルメントセンタ間で移動する予定であるという情報を備えることがある。より詳細には、スケジュール情報は、車両が各フルフィルメントセンタを出発する予定である時間と、目的地フルフィルメントセンタに到着すると予想される時間とを備えることがある。図5を参照すると、情報は、特定の日に車両303baが第2のフルフィルメントセンタ302bを午後1時に出発する予定であり、午後2時に第1のフルフィルメントセンタ302aに到着する予定であるという情報を備えることがある。そのような情報の詳細のレベルは、1日、1カ月、または1年レベルの詳細を備えることがあることが想定される。たとえば、週末のスケジュールは、平日のスケジュールと比較して異なることがある。同様に、夏の数カ月のスケジュールは、冬の数カ月または法定休日周辺とは異なることがある。このようにして、スケジューリングユニット601は、特定のフルフィルメントセンタにおいて顧客注文によって必要とされる物品を到来する(incoming)/出て行く車両へと入れるための利用可能性を決定するように配置される。
【0063】
供給業者スケジュール記憶ユニット604は、スケジュールされた各供給業者からの物品の配送を示す情報を記憶するように配置される。さらに、供給業者スケジュール記憶ユニット604は、各供給業者からの物品のスケジュールされた配送の可能性を示す情報をさらに記憶することがある。フルフィルメントセンタのネットワークへの物品の各供給業者は、所定のスケジュールに従ってそれらの物品を供給する。たとえば、供給業者Aは、毎週月曜日および木曜日にカートン物品を供給することがある。そのような情報は、供給業者スケジュール記憶ユニット604に記憶される。さらに、そのような供給業者は、水曜日に物品をさらに配送することなどのスケジュールされた配送を増加させるために、利用可能性をさらに有することがある。そのような可能性は、さらに、供給業者スケジュール記憶ユニット604に記憶される。さらに、情報は、各配送に含まれる物品の数に関して記憶されることがある。さらに、スケジュールは、配送されている物品の寿命を指定することがあり、たとえば、新鮮な製品が配送されている場合、新鮮な製品の物品は3日の寿命を有する(製品が処分されなければならなくなるまで)ことが指定されることがある。
【0064】
スケジューリングユニット601は、それによって、ストックレベル記憶ユニット602、配送スケジュール記憶ユニット603、および供給業者スケジュール記憶ユニット604に記憶される情報に基づいてバッチスケジュールを決定するように配置される。このようにして、評価は、時間およびフルフィルメントセンタのネットワークの至る所でのストックの移動の可能性に基づいて、フルフィルメントセンタのネットワーク内の特定の物品の総ストック保持に関してなされることが可能である。
【0065】
予報ユニット605は、特定の時間期間内でフルフィルメントセンタのネットワークから顧客/店舗に出荷されることが求められるであろう物品の数とタイプとを予報するように配置される。これを達成するために、予報ユニット605は、長期予報記憶ユニット606および約束注文記憶ユニット607からの情報を使用する。このようにして、各フルフィルメントセンタからの各タイプの物品の予想要求が計算可能である。一例では、予報は、特定の時間期間の間の(たとえば、今後35日間の)あらゆるフルフィルメントセンタにおけるあらゆる物品の要求を予測することがある。
【0066】
任意選択で、予報ユニット605は、その予報を、各フルフィルメントセンタによって保持される安全ストックに基づかせることがある。より詳細には、各フルフィルメントセンタは、フルフィルメントセンタ内の物品のすべてのストックを枯渇させることなく、他のフルフィルメントセンタからの即時再供給を必要とすることなく、特定の物品の注文の突然の増加および予想外の増加が取り扱われ得るように、物品の特定の量の安全ストックを保持することが求められることがある。このために、予報ユニット605は、その予報を、安全ストックの平均および標準偏差に基づかせるように配置されることがある。
【0067】
長期予報記憶ユニット606は、フルフィルメントセンタ内の各物品の要求の予想傾向を示す情報を記憶するように配置される。そのような情報は、顧客/店舗によって注文された物品の以前に観察された要求に基づいてよい。たとえば、夏の数カ月では、物品は、暑い天気に適した注文(バーベキュー物品など)であるが、冬の数カ月では、寒い天気に適した他の異なる物品が注文されることが留意されてよい。そのような情報は、予報によって必要とされる粒度のレベルに合わせて記憶されてよいことが想定される。たとえば、長期予報記憶ユニット606は、顧客/店舗の購入習慣を変え得る法定休日が近づいているという情報を記憶してよい。この点に関して、長期予報記憶ユニット606は、物品の要求の予測を可能にするために情報を記憶するように配置される。
【0068】
約束注文記憶ユニット607は、顧客/店舗が注文に割り当てた物品を示す情報を記憶するように配置される。たとえば、顧客が物品を注文することができるウェブサイトが提供されてよい。これを達成するために、顧客は、購入可能である物品を選択し、それらを仮想買い物かごに入れてよく、その後、顧客は、ウェブサイトが注文を確認して、その送り出しを指令する前に、物品の支払いをするためにオンラインチェックアウトを通ることがある。このために、約束注文記憶ユニット607は、オンラインチェックアウトの前に物品が仮想買い物かごに追加されたとき、約束注文として情報を記憶するように配置されることがある。このようにして、約束注文記憶ユニット607は、顧客/店舗によってなされた選択に基づいて顧客/店舗に約束されたそれらの物品を示す情報を記憶するように配置される。
【0069】
したがって、予報ユニット605は、長期予報記憶ユニット606から決定された予想要求に基づいて、および約束注文記憶ユニット607に記憶された、顧客に約束されたそれらの物品についての情報に基づいて、フルフィルメントセンタのネットワークから特定の物品に必要とされる要求の決定を行うように配置される。したがって、予報ユニット605は、特定の時間期間の間のフルフィルメントセンタからの各物品の要求を予測することができる。予報ユニット605は、予報履歴と予報誤差モデルとを使用して、所望の変動性および誤差の予報と実際とを生成することがある。予報ユニット605は、フルフィルメントセンタのネットワーク全体にわたって物品の要求を予報するおよび/または単一のフルフィルメントセンタからの物品の要求を予報するように配置されることがある。
【0070】
見積もりユニット608は、スケジューリングユニット601および予報ユニット605の出力に基づいて、顧客/店舗注文を履行するために必要とされる物品と、そのような物品はどこに設置されるべきか(たとえば、どのフルフィルメントセンタに物品が設置されるべきか)とを予測するように配置される。具体的には、見積もりユニット608は、(供給業者からの注文によって)フルフィルメントセンタのネットワークの外部から物品が受け取られる要件と、物品がフルフィルメントセンタのネットワーク内の至る所で移動される要件とを決定するように配置される。このために、見積もりユニット608は、積み替えユニット609および注文ユニット610と相互作用するように配置される。具体的には、見積もりユニット608は、特定の時間期間内の特定のフルフィルメントセンタからのそのような物品の予想要求によって必要とされるように、あるフルフィルメントセンタから別のフルフィルメントセンタに物品を積み替えるように積み替えユニット609に命令するように配置される。さらに、見積もりユニット608は、供給業者からフルフィルメントセンタのネットワークの外部から物品の追加のストックを注文するために、注文ユニット610と相互作用するようにさらに配置される。
【0071】
したがって、積み替えユニット609は、所定のスケジュールに合わせて各フルフィルメントセンタを出発する車両によって、あるフルフィルメントセンタから別のフルフィルメントセンタに決定された数の物品を移動するように、特定のフルフィルメントセンタに命令するように配置される。そのような命令は、各フルフィルメントセンタにおいて、ある場所から別の場所に物品の容器を移動させ、この別の場所で物品が別のフルフィルメントセンタへの輸送のために車両(自律的車両であってよい)に自動的に入れられる前にロボット手段によってピックされ得るように配置された技術的な手段によって達成され得る。積み替えユニット609は、フルフィルメントセンタ間で物品を輸送するために必要とされる車両の数を減少させるように、物品の出荷を最適化するようにさらに配置されることがある。自律的車両は、組織化される、群れで移動させられる、隊列走行させられる、などであってよい。
【0072】
さらに、注文ユニット610は、ある数の物品を特定のフルフィルメントセンタ(特定の物品に関する親フルフィルメントセンタなど)に配送するように外部供給業者に命令するように配置される。これを達成するために、ストック、配送、外部注文スケジュールが、スケジューリングユニット601によってバッチを作成するために組み合わされる。バッチは、ストック見積もりを作成するために見積もりユニット608によって総予報と組み合わされる。ストック見積もりは、注文する物品の量を決定するために使用される。好ましくは、注文ユニット610は、供給業者スケジュール記憶ユニット604に記憶される、供給業者スケジュールを示す情報を使用して、特定の供給業者から注文される物品の数を決定してよい。このようにして、そのような物品の、供給業者からの可能な配送のタイミングが考慮に入れられる。
【0073】
以前に説明されたように、それらの間でストックを共有するように配置されたフルフィルメントセンタのネットワークの使用は、物品の大きい取り揃えを、高い利用可能性で提供される顧客/店舗に提供する。さらに、そのようなネットワークは、サプライチェーンを縮小し、目標時間期間のすべてにおける配送、すなわち、即時配送(1時間以内)、短リードタイム配送(1時間から4時間の間)、即日配送(一般的には、4時間以上での配送)、および翌日配送を可能にする。
【0074】
図7は、以前に説明されたフルフィルメントセンタのシステムを制御するように配置された制御ユニットによって実施されるステップを示すフローチャートS700である。
【0075】
ステップS701では、少なくとも3つのフルフィルメントセンタの各々によって保持された物品のストックレベルを示す情報が取り出される。このようにして、各フルフィルメントセンタのためのストックされている物品の現在の数を示す情報が受け取られる。この情報は、各フルフィルメントセンタ内の各タイプの物品の数(各ストック保有ユニット)、たとえば、フルフィルメントセンタの各々におけるジャー物品の数を含むように詳述されてよい。さらに、そのような情報は、フルフィルメントセンタから各物品が除去されなければならなくなるまで残っている時間、すなわち、その前にその消費/使用が回避されなければならない物品の寿命を示すことがある。これは、特に、特定の時間期間の後に消費された場合に健康に有害になる生活雑貨物品に当てはまる。
【0076】
ステップS702では、少なくとも3つのフルフィルメントセンタ間で発生するスケジュールされた積み替えを示す情報が取り出される。この点に関して、フルフィルメントセンタ間で発生する来るべき積み替えのスケジュールが決定される。たとえば、車両が所定のスケジュールに合わせてフルフィルメントセンタ間で移動する場合、そのような情報が取り出されるであろう。スケジュールは、情報が取り出される日および月に応じて変化し得ることが想定される。たとえば、夏の数カ月間の移動スケジュールは、冬の数カ月間の移動スケジュールと異なってよい。さらに、週末の移動スケジュールは、平日と異なってよい。さらに、情報は、将来輸送され得るさらなる物品のための各車両に関する利用可能性/スペースを含んでよい。
【0077】
ステップS703では、外部供給業者からのスケジュールされた配送を示す情報が取り出される。フルフィルメントセンタのネットワークの外部にある供給業者は、配送が発生する時間、曜日/月/年などの詳細のレベルを示す所定のスケジュールに合わせて、ネットワークに物品を配送することがある。さらに、そのような詳細は、配送される予定である物品の数とタイプも含んでよい。関連する場合、情報は、物品が除去されなければならなくなる前に配送される物品の有効期間も含んでよい。情報は、そのような供給業者による追加配送の可能性、すなわち、供給業者からの追加配送の利用可能性も示すことがある。
【0078】
ステップS704では、バッチスケジュールが、取り出されたストックレベル情報、スケジュールされた積み替え情報、およびスケジュールされた配送情報に基づいて決定される。このようにして、各フルフィルメントセンタのための各物品の利用可能なストックレベルが、供給業者からの配送および積み替えとともに、各フルフィルメントセンタ内の現在のストックレベルを考慮に入れることによって、決定される。
【0079】
ステップS705では、少なくとも3つのフルフィルメントセンタの各々における各物品の要求の予想傾向を示す情報が取り出される。この点に関して、情報は、各フルフィルメントセンタからの各物品の以前の売り上げ記録を考慮に入れてよい。さらに、時期が考慮に入れられることがあり、たとえば、特定の物品の売り上げは、冬の数カ月と比較して、夏の数カ月では異なる。
【0080】
ステップS706では、顧客/店舗が予約した物品を示す情報が取り出される。この点に関して、顧客/店舗は、将来の配送のためにいくつかの物品を(たとえば、電話で、電子メールを介して、および/またはウェブサイトインターフェースを介して、および/またはスマートフォンアプリを介して)すでに予約していることがある。したがって、ストックは、これらの注文が履行されることを保証し、特定の物品を二重販売するリスクを回避するために割り当てられなければならない。このようにして、取り出された情報は、顧客/店舗の注文に割り当てられている物品の数とそのタイプとを示す。この文脈では、「予約される」は、物品が、ピックされる特定のフルフィルメントセンタで予約されていることを意味することがあることが想定される。
【0081】
ステップS707として、顧客/店舗によって要求されると予想される各物品の数は、取り出された予想傾向情報および予約された物品情報に基づいて予報される。このようにして、特定の時間期間の間、顧客/店舗によって要求されると予想される各物品のタイプの数が予測される。より具体的には、予想傾向および注文にすでに割り当てられている物品の情報を使用して、この情報の合計は、所与の時間期間内で、どの場所すなわちどのフルフィルメントセンタから注文/送り出されると予想される物品の数の標識を提供する。この文脈では、予報は、フルフィルメントセンタのネットワーク全体などのいくつかのフルフィルメントセンタ上で実施されてよい。
【0082】
ステップS708では、必要とされる物品および各物品が必要とされる場所が、決定されたバッチスケジュールおよび生成された予報に基づいて予測される。具体的には、ステップS707は、各フルフィルメントセンタから送り出される/注文されることになる物品の数を予報した。この情報は、S704ステップからの到来する配送および現在のストックレベルについての情報と組み合わされる。このようにして、特定のフルフィルメントセンタにおける特定の物品の総数は、特定のフルフィルメントセンタからのそのような特定の物品の予報要求についての情報とともに知られる。それによって、物品のストックレベルが予想注文/配送を満たすのに十分であることを保証するために移動/再設置されることが必要とされる物品の数が、ステップS708によって予測可能である。任意選択で、バッチスケジュールは、あらかじめ決定され、次いで、さらなる変化が許可されない点まで常に反復されてよい。このようにして、バッチスケジュールは、発生するあらゆる変更のために新たに計算される必要はない。
【0083】
ステップS709では、特定のフルフィルメントセンタは、予測された物品およびそれらの必要とされる場所に基づいて、決定された数の物品をあるフルフィルメントセンタから別のフルフィルメントセンタに移動させるように命令される。このようにして、顧客/店舗によって要求されることが予想される/知られているストックの物品は、フルフィルメントが行われると予想される場所に再設置される。たとえば、物品の即日配送が顧客によってなされると予想される場合、他のフルフィルメントセンタからのストックの共有は、そのような配送が満たされ得ることを保証するために最も近いフルフィルメントセンタで十分なストックが利用可能であることを保証するために必要とされることがある。一般的には、このことは、S709ステップによって実施されるように近隣フルフィルメントセンタからストックを積み替えることを必要とする。
【0084】
任意選択で、予測された物品およびそれらの必要とされる場所に基づいて特定のフルフィルメントセンタに特定の数の物品を配送するように外部供給業者に命令するさらなるステップが実施されてよい。特定の時間期間内に発生することが予想される/知られている注文のすべてを履行するのに不十分なストックがフルフィルメントセンタのネットワーク内にある場合、外部ストックが、供給業者から調達されることがある。このために、命令が、特定の時間に配送されることになるストックの数、タイプ、寿命などの情報とともに、そのような外部供給業者に送られることがある。そのような配送は、ストックの追加配送を行う供給業者の利用可能性を示す供給業者スケジュールを考慮に入れてよい。
約束への利用可能性
図8は、本発明の第1の実施形態による計算ユニット302を示す。計算ユニット302は、特定の物品の利用可能性を決定し、それによって、そのような物品が顧客/店舗に提示され得るかを決定するように配置される。たとえば、単純な例では、カートン物品が現在ストック切れである場合、そのカートン物品は、顧客または店舗による注文に利用可能であると提示されることはできない。そうでない場合、そのような物品はストックされていないので、そのような物品は顧客に出荷されることはできず、減少した顧客満足度につながる。本発明の第1の実施形態による増加したネットワークの複雑さを考えると、これは、ストックを保管する複数のフルフィルメントセンタを含むので、そのような決定は、計算ユニット302によって慎重に計算される。このために、計算ユニット302は、各物品の現在のストック利用可能性を決定し、それによって、各物品が顧客に提示され得るかどうかを決定するように配置される。
【0085】
これを達成するために、計算ユニット302は、ストックレベル記憶ユニット602、供給業者スケジュール記憶ユニット604、および任意選択で配送スケジュール記憶ユニット603から情報を受け取るように配置された計画ユニット701を備える。
【0086】
計算ユニット302は、約束注文記憶ユニット607からの情報とともに計画ユニット701の出力を受け取るように配置された追跡ユニット702をさらに備える。
【0087】
より詳細には、計画ユニット701は、図6に関して説明されたスケジューリングユニット601に類似している。具体的には、計画ユニット701は、供給業者から到着するストックについての情報とともに、各フルフィルメントセンタ内で保持される各物品のストックの量に関連するバッチスケジュールと、任意選択で、各フルフィルメントセンタに関して、ストックが積み替えによって車両に到着するために利用可能であるかどうかとを決定するように配置される。このために、計画ユニット701は、ストックレベル記憶ユニット602、(任意選択の)配送スケジュール記憶ユニット603、および供給業者スケジュール記憶ユニット604と通信するように配置される。以前に説明されたように、ストックレベル記憶ユニット602は、各フルフィルメントセンタに保管される各異なる物品の数を示す情報を記憶するように配置される。このようにして、各個々のタイプの物品のストックレベルは、フルフィルメントセンタのすべてにわたって計画ユニット701によって評価可能である。配送スケジュール記憶ユニット603は、フルフィルメントセンタ間で発生するスケジュールされた積み替えを示す情報を記憶するように配置される。供給業者スケジュール記憶ユニット604は、各供給業者からの物品のスケジュールされた配送を示す情報を記憶するように配置される。さらに、供給業者スケジュール記憶ユニット604は、各供給業者からのスケジュールされた物品の配送の可能性を示す情報をさらに記憶することがある。フルフィルメントセンタのネットワークへの物品の各供給業者は、所定のスケジュールに従ってそれらの物品を供給する。供給業者が追加配送に対応することができるかに関する情報も記憶されてよい。
【0088】
計画ユニット701は、それによって、ストックレベル記憶ユニット602、(任意選択の)配送スケジュール記憶ユニット603、および供給業者スケジュール記憶ユニット604に記憶される情報に基づいてバッチスケジュールを決定するように配置される。このようにして、評価は、時間およびフルフィルメントセンタのネットワークの至る所でのストックの移動の可能性に基づいて、フルフィルメントセンタのネットワーク内の特定の物品の総ストック保持に関してなされることが可能である。
【0089】
具体的には、以前に説明されたようにフルフィルメントセンタのネットワーク内で用いられるとき、配送スケジュール記憶ユニット603からの情報は、好ましくは、どの物品が近隣フルフィルメントセンタから積み替えられてよいかに基づいて物品の利用可能性のより正確な決定を提供するためにバッチスケジュールの計算に含まれる。しかしながら、計算ユニット302は、フルフィルメントセンタのハブアンドスポーク型(集中型モデル)ネットワークでも用いられてよく、1つの比較的大型のフルフィルメントセンタは、いくつかの比較的小型のフルフィルメントセンタに供給する。このために、ハブアンドスポーク型ネットワークでは、積み替えは、フルフィルメントセンタ間で物品を移動させるために使用されない。したがって、配送スケジュール記憶ユニット603は、ハブアンドスポーク型ネットワーク内でバッチスケジュールを計算するために使用されない。
【0090】
追跡ユニット702は、計画ユニット701によって決定されたバッチスケジュールを受け取るように配置される。さらに、追跡ユニット702は、顧客/店舗が注文に割り当てた物品を示す情報を約束注文記憶ユニット607から受け取るように配置される。以前に説明されたように、約束注文記憶ユニット607は、たとえば、仮想買い物かごおよび/または確認された顧客/店舗注文の内容に基づいて、顧客/店舗に約束された情報を示す情報を記憶する。
【0091】
追跡ユニット702は、受け取られた情報に基づいてフルフィルメントセンタ内の各物品の利用可能性を計算するように配置される。このようにして、追跡ユニット702は、各フルフィルメントセンタ内の各物品のためのストックの利用可能性(積み替えまたは注文によって各フルフィルメントセンタ内のストックに追加できることを含む)を計算したので、特定のフルフィルメントセンタの範囲内の顧客/店舗に対するストックの利用可能性が計算され得る。具体的には、計算ユニット302は、バッチスケジューリング情報を使用して、外部供給業者からの追加ストックを積み替えおよび/または注文できることを考慮に入れて、各フルフィルメントセンタ内の各物品の現在のストック保持レベルを確かめる。さらに、追跡ユニット702は、約束注文記憶ユニット607からの情報に基づいて、顧客/店舗に約束されたそれらの物品を減算する。このようにして、顧客/店舗によって注文されるために利用可能な各物品のストックの量が計算される。さらに、そのような利用可能性は、顧客/店舗からの新しい注文が受理されたとき、更新される。
【0092】
この点に関して、約束への利用可能性は、物品が顧客への送り出しの前にネットワーク内の任意のフルフィルメントセンタから出荷可能であるかどうかまたは(たとえば、1時間以内の配送を必要とする注文の場合)物品は現在特定のフルフィルメントセンタのストックに存在する物品に限定されなければならないかどうかに従って、メッシュネットワーク内で計算される。このために、約束への利用可能性は、フルフィルメントセンタへとおよびこれから出荷されることが約束される物品についての情報を利用することがある。
【0093】
さらに、約束への利用可能性は、特定の物品の寿命に基づいて計算されることがある。たとえば、新鮮な製品の場合、各物品は、その後で廃棄(除去とも呼ばれる)されなければならない所定の寿命を有することがある。したがって、約束への利用可能性は、物品の寿命にも基づいてよい。この点に関して、物品は、好ましくは、除去を最初に必要とする顧客に出荷されることがある、すなわち、可能な限り長い間フルフィルメントセンタ内でストックが維持され得るように、5日の寿命ではなく4日の寿命が残っているそれらの物品を顧客に出荷することが好ましいことがある。
【0094】
追跡ユニット702は、移動「可能である」物品、このようにして、複数の場所におけるストックが同時に顧客に搬送され得るかを認識し、すべての顧客の興味および経済状態のバランスを最も適した様式でとって、どれがどこに移動されるかについてのより微妙な違いのある決定を計算するようにさらに配置されることがある。
【0095】
そのうえ、特定の物品の要求が、利用可能なストックを超えることが決定されるとき、追加のストックは、その物品のための親フルフィルメントセンタおよび/またはピッキングフルフィルメントセンタに注文されることがある。このようにして、フルフィルメントセンタのネットワークにわたる要求が満たされ得る。
【0096】
図9は、以前に説明されたフルフィルメントセンタのシステム内で特定の物品の利用可能性を決定するために計算ユニットによって実施されるステップを示すフローチャートS900である。
【0097】
ステップS901では、少なくとも3つのフルフィルメントセンタの各々によって保持された物品のストックレベルを示す情報が取り出される。このようにして、各フルフィルメントセンタのためのストックされている物品の現在の数を示す情報が受け取られる。この情報は、各フルフィルメントセンタ内の各タイプの物品の数(各ストック保有ユニット)、たとえば、フルフィルメントセンタの各々におけるカートン物品の数を含むように詳述されてよい。さらに、そのような情報は、フルフィルメントセンタから各物品が除去されなければならなくなるまで残っている時間、すなわち、その前にその消費/使用が回避されなければならない物品の寿命を示すことがある。これは、特に、特定の時間期間の後に消費された場合に健康に有害になる生活雑貨物品に当てはまる。
【0098】
任意選択で、ステップS902では、少なくとも3つのフルフィルメントセンタ間で発生するスケジュールされた積み替えを示す情報が取り出される。この点に関して、フルフィルメントセンタ間で発生する来るべき積み替えのスケジュールが決定される。たとえば、車両が所定のスケジュールに合わせてフルフィルメントセンタ間で移動する場合、そのような情報が取り出されるであろう。スケジュールは、情報が取り出される日および月に応じて変化し得ることが想定される。たとえば、夏の数カ月間の移動スケジュールは、冬の数カ月間の移動スケジュールと異なってよい。さらに、週末の移動スケジュールは、平日と異なってよい。さらに、情報は、将来輸送され得るさらなる物品のための各車両に関する利用可能性/スペースを含んでよい。ステップS902は、以前に説明したメッシュタイプネットワークなどの、フルフィルメントセンタ間での物品の積み替えを伴うネットワーク内で用いられてよい。しかしながら、他のネットワークタイプ(ハブアンドスポーク型ネットワークなど)では、それらのネットワーク内で積み替えが発生しないので、このステップが用いられないことがある。
【0099】
ステップS903では、外部供給業者からのスケジュールされた配送を示す情報が取り出される。フルフィルメントセンタのネットワークの外部にある供給業者は、配送が発生する時間、曜日/月/年などの詳細のレベルを示す所定のスケジュールに合わせて、ネットワークに物品を配送することがある。さらに、そのような詳細は、配送される予定である物品の数とタイプも含んでよい。関連する場合、情報は、物品が除去されなければならなくなる前に配送される物品の有効期間も含んでよい。情報は、そのような供給業者による追加配送の可能性、すなわち、供給業者からの追加配送の利用可能性も示すことがある。
【0100】
ステップS904では、バッチスケジュールが、取り出されたストックレベル情報、スケジュールされた配送情報、および任意選択で、スケジュールされた積み替え情報に基づいて、決定される。このようにして、各フルフィルメントセンタのための各物品の利用可能なストックレベルが、供給業者からの配送および任意選択で積み替えとともに、各フルフィルメントセンタ内の現在のストックレベルを考慮に入れることによって、決定される。
【0101】
ステップS905では、顧客/店舗が予約した物品を示す情報が取り出される。この点に関して、顧客/店舗は、将来の配送のためにいくつかの物品を(たとえば、電話で、電子メールを介して、および/またはウェブサイトインターフェースを介して)すでに予約していることがある。したがって、ストックは、これらの注文が履行されることを保証し、特定の物品を二重販売するリスクを回避するために割り当てられなければならない。このようにして、取り出された情報は、顧客/店舗の注文に割り当てられている物品の数とそのタイプとを示す。
【0102】
ステップS906では、少なくとも3つのフルフィルメントセンタの各々における各物品の利用可能性が、決定されたバッチスケジュールおよび取り出された予約された物品情報に基づいて、計算される。顧客/店舗は、出荷されるために利用可能なそれらの物品を出荷できることのみに提示されることが重要である。したがって、利用可能性の計算は、顧客/店舗からの注文がなされる前に製品が出荷に利用可能であることを保証する。物品が利用可能でない場合、その物品は、顧客/店舗への出荷に提示されなくてよい。これを達成するために、ステップS906は、フルフィルメントセンタ内の物品の現在のストックレベル、追加ストックが外部供給業者から配送される/配送可能であるかどうか、および任意選択で、追加ストックが近隣フルフィルメントセンタ(すなわち、フルフィルメントセンタのネットワーク内のフルフィルメントセンタ)から配送される/配送可能であるかどうかに基づいて、特定のフルフィルメントセンタにおける物品の利用可能性を決定する。そのようなデータは、バッチスケジュールを形成するためにS904ステップによって処理される。この情報は、顧客/店舗によってすでに予約されており、したがって利用可能でない物品についての情報と組み合わされる。この情報の組み合わせは、各フルフィルメントセンタ内の各物品の利用可能性を提供する。
【0103】
コンピュータ実装実施形態に関して、提供される説明は、システムまたは方法のステップを実装するためにコンピュータをどのように修正するかを説明することがある。具体的な問題が解決されることは、コンピュータ関連問題の文脈であってよく、システムは、手動手段を通じてまたは一連の手動ステップとして単に実施されることが意味されないことがある。コンピュータ関連実装形態および/または解決策は、とりわけ、いくつかの実施形態の文脈で、少なくともスケーラビリティ(大量の入力および/またはアクティビティを管理するための単一のプラットフォーム/システムの使用)と、異種ネットワークから情報を迅速かつ効果的にまとめて引き出すことができることと、そうでなければ実現不可能であろう改善された決定サポートおよび/または分析論と、接続ポイントのみがコンピュータ実装インターフェースである外部システムと統合できることと、自動化を通じた費用節約を達成できること、さまざまな文脈で動的に応答し、更新を考慮できること(注文フローまたはロジスティック条件を迅速に変更することなど)と、手動手段を通じて実現不可能であろう複雑な論理ルールを適用できることと、注文が真に自律的であることができることとを提供する理由で、有利であることがある。
【0104】
電子的および/またはコンピュータ化された手段を使用することは、従来のコンピュータ化されていない手段よりも、好都合な、スケーラブルな、効率的な、正確な、および/または信頼性の高いプラットフォームを提供することができる。さらに、システムはコンピュータ化されてよく、プラットフォームは、有利には、相互運用性のために設計されてよく、手動運用は困難および/または不可能であってよい。さらに、手動運用は、実現可能である場合ですら、比較可能な効率を達成する可能性は低い。
【0105】
大量の入力、出力、ならびに/または外部システムとの相互接続および/もしくは統合を効果的に管理することが可能であり得るシステムを提供することが有利であることがあるので、スケーラビリティが有用であることがある。
【0106】
解決策の利便性および有効性は、個人がより良い注文および/またはフルフィルメント決定を行うために利用可能なより多くの情報を有することがあるので、注文フルフィルメントの文脈で有益であることがある。さらに、そのような解決策は、最適な注文/フルフィルメント決定を達成するために人間の介入が必要とされない完全自動化システムに統合されることが想定される。
【0107】
本システムおよび方法は、さまざまな実施形態で実施されてよい。適切に構成されたコンピュータデバイス、ならびに関連する通信ネットワーク、デバイス、ソフトウェア、およびファームウェアは、上記で説明された1つまたは複数の実施形態を可能にするためのプラットフォームを提供し得る。例として、図10は、ストレージユニット1014およびランダムアクセスメモリ1006に接続された中央処理ユニット(「CPU」)1002を含んでよいコンピュータデバイス1000を示す。CPU1002は、オペレーティングシステム1001と、アプリケーションプログラム1003と、データ1023とを処理し得る。オペレーティングシステム1001、アプリケーションプログラム1003、およびデータ1023は、必要とされることがあるように、ストレージユニット1014に記憶され、メモリ1006にロードされてよい。コンピュータデバイス1000は、集約的な画像処理計算をCPU1002からオフロードし、これらの計算をCPU1002と並列に走らせるためにCPU1002およびメモリ1006に動作可能に接続されるグラフィックス処理ユニット(GPU)1022をさらに含んでよい。オペレータ1007は、ビデオインターフェース1005によって接続されたビデオディスプレイ1008と、I/Oインターフェース1004によって接続されたキーボード1015、マウス1012、およびディスクドライブまたはソリッドステートドライブ1014などのさまざまな入力/出力デバイスとを使用して、コンピュータデバイス1000と対話してよい。既知の様式では、マウス1012は、ビデオディスプレイ1008内でのカーソルの移動を制御し、ビデオディスプレイ1008内に出現するさまざまなグラフィカルユーザインターフェース(GUI)制御機構をマウスボタンで動作させるように構成されてよい。ディスクドライブまたはソリッドステートドライブ1014は、コンピュータ可読媒体1016を受け入れるように構成されてよい。コンピュータデバイス1000は、ネットワークインターフェース1011を介してネットワークの一部を形成して、コンピュータデバイス1000が他の適切に構成されたデータ処理システム(図示せず)と通信することを可能にしてよい。1つまたは複数の異なるタイプのセンサ1035は、さまざまなソースから入力を受け取るために使用されてよい。
【0108】
本システムおよび方法は、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、タブレットコンピュータ、またはワイヤレスハンドヘルドを含むコンピュータデバイスの事実上あらゆる様式で、実施されてよい。本システムおよび方法は、1つまたは複数のコンピュータデバイスが本発明による方法におけるさまざまなプロセスステップの各々を実装することを可能にするためにコンピュータプログラムコードを含むコンピュータ可読/使用可能媒体として実装されてもよい。コンピュータデバイスが動作全体を実施するにとどまらない場合、コンピュータデバイスは、動作のさまざまなステップを分散させるためにネットワーク化される。コンピュータ可読媒体またはコンピュータ使用可能媒体という用語は、プログラムコードの任意のタイプの物理的実施形態のうちの1つまたは複数を備えることが理解される。具体的には、コンピュータ可読/使用可能媒体は、1つまたは複数のポータブル記憶製造品(たとえば、光ディスク、磁気ディスク、テープなど)上で、コンピュータおよび/またはストレージシステムと関連づけられたメモリなどのコンピューティングデバイスの1つまたは複数のデータ記憶部分上で具現化されるプログラムコードを備えることができる。
【0109】
本発明のモバイルアプリケーションは、ウェブサービスとして実装されてよく、モバイルデバイスは、ネイティブアプリケーションではなく、ウェブサービスにアクセスするためのリンクを含む。説明される機能は、Androidプラットフォーム、iOSプラットフォーム、Linux(登録商標)プラットフォーム、またはWindows(登録商標)プラットフォームを含む任意のモバイルプラットフォームに実装されてよい。
【0110】
さらなる態様では、本開示は、そのような方法を実装し、以前に説明された機能を可能にする際に使用するための、非一時的な機械可読命令セットを含む、システムと、デバイスと、方法と、コンピュータプログラミング製品とを提供する。
修正および変形
フルフィルメントセンタの上記で説明されたネットワークは、いくつかのやり方で利用されることが想定される。たとえば、単一の小売業者は、ネットワーク内のすべてのフルフィルメントセンタを所有、運用、およびストックして、外部供給業者を利用して、フルフィルメントセンタに記憶された物品を供給することがある。このようにして、単一の小売業者は、1時間以内の配送、即日配送、および/または翌日配送などの検討された以前の時間枠のいずれかにおいて顧客/店舗への配送が行われ得ることを保証するために必要とされるフルフィルメントセンタ間でストックを効果的に共有するように、フルフィルメントセンタのネットワークを運用することがある。代替的に、別個の小売業者は、個々のフルフィルメントセンタを運用し、各フルフィルメントセンタからの必要な要求を満たすためにフルフィルメントセンタ間でストックを共有するのに同意してよい。代替的または追加的に、各フルフィルメントセンタは、1つの小売業者またはいくつかの小売業者からの物品を保管し、それらを、同じ小売業者または異なる小売業者によって運用される他のフルフィルメントセンタと共有してよい。
【0111】
さらに、3つのフルフィルメントセンタのネットワークが、先行する説明で以前に説明されているが、展開の特定の環境に応じて他の数のフルフィルメントセンタが使用されてよいことが想定される。具体的には、ネットワークは、3つのフルフィルメントセンタの代わりに2つのフルフィルメントセンタから形成されてよい。さらに、各フルフィルメントセンタのサイズは、展開の特定の環境に従って変更されてよい。たとえば、フルフィルメントセンタの少なくとも1つは、特に小型で、物品の緊急配送を達成するために顧客場所の近くに位置決めされてよい。さらに、フルフィルメントセンタの少なくとも1つは、大型で、長期配送に適しており、顧客からさらに離れて位置決めされてよい。このようにして、ネットワークは、特定のアプリケーションでは、特定の使用に適合されてよい。
【0112】
「物品」という用語は、説明全体を通じて使用されているが、ケース、アセット、ユニット、パレット、機器などの他の用語を含むことが想定される。
【0113】
本発明の実施形態の前述の説明は、例示および説明の目的で提示されている。網羅的であることまたは開示される正確な形に本発明を限定することは意図されていない。修正および変形は、本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく、行われてよい。
以下に、出願当初の特許請求の範囲に記載の事項を、そのまま、付記しておく。
[1] 少なくとも3つのフルフィルメントセンタと、ここで、各フルフィルメントセンタが、顧客および/または店舗への注文を履行するように配置され、
前記少なくとも3つのフルフィルメントセンタを制御するように配置された制御ユニットと、を備え、
前記少なくとも3つのフルフィルメントセンタの各々が、前記少なくとも3つのフルフィルメントセンタのうちの少なくとも1つの他のフルフィルメントセンタと物品を共有するように配置される、
システム。
[2] 前記少なくとも3つのフルフィルメントセンタの各々が、車両上で物品を積み替えることによって物品を共有するように配置され、前記車両が、所定のスケジュールに従ってフルフィルメントセンタ間で進むように配置される、[1]に記載のシステム。
[3] 前記少なくとも3つのフルフィルメントセンタのうちの1つのみが、特定の供給業者から特定の物品を受け取るように配置され、前記受け取られた特定の物品をその他すべてのフルフィルメントセンタに積み替えるようにさらに配置される、[1]または[2]に記載のシステム。
[4] 前記少なくとも3つのフルフィルメントセンタのうちの1つがさらなる物品を必要とするとき、前記制御ユニットが、別のフルフィルメントセンタに、積み替えさせることによって、前記必要とされるさらなる物品を提供させるように配置される、[1]から[3]のいずれかに記載のシステム。
[5] [1]から[4]のいずれかに記載のシステムを制御するためのプロセッサを備える制御ユニットであって、前記プロセッサが、
少なくとも3つのフルフィルメントセンタの各々によって保持された物品のストックレベルを示す情報を記憶するように配置されたストックレベル記憶ユニット、
前記少なくとも3つのフルフィルメントセンタ間で発生するスケジュールされた積み替えを示す情報を記憶するように配置された配送スケジュール記憶ユニット、
外部供給業者からのスケジュールされた配送を示す情報を記憶するように配置された供給業者スケジュール記憶ユニット、
前記ストックレベル記憶ユニット、前記配送スケジュール記憶ユニット、および前記供給業者スケジュール記憶ユニットの各々に記憶された情報に基づいてバッチスケジュールを決定するように配置されたスケジューリングユニット、
前記少なくとも3つのフルフィルメントセンタの各々における物品の要求の予想傾向を示す情報を記憶するように配置された長期予報記憶ユニット、
顧客/店舗が予約している物品を示す情報を記憶するように配置された約束注文記憶ユニット、
前記長期予報記憶ユニットおよび前記約束注文記憶ユニットに記憶された情報に基づいて顧客/店舗によって要求されると予想される各物品の数を予報するように配置された予報ユニット、
前記スケジューリングユニットによって決定された前記バッチスケジュールおよび前記予報ユニットによって生成された前記予報に基づいて必要とされる物品とその必要とされる場所を予測するように配置された見積もりユニット、
前記見積もりユニットの出力に基づいてあるフルフィルメントセンタから別のフルフィルメントセンタに決定された数の物品を移動させるように特定のフルフィルメントセンタに命令するように配置された積み替えユニット
の機能を実施するように配置されたプロセッサである、制御ユニット。
[6] 前記見積もりユニットの前記出力に基づいて特定の数の物品を特定のフルフィルメントセンタに配送するように外部供給業者に命令するように配置された注文ユニット
をさらに備える、[5]に記載の方法。
[7] [1]から[4]のいずれかに記載のシステムによって保持される特定の物品の利用可能性を決定するためのプロセッサを備える計算ユニットであって、前記プロセッサが、
少なくとも3つのフルフィルメントセンタの各々によって保持された物品のストックレベルを示す情報を記憶するように配置されたストックレベル記憶ユニット、
外部供給業者からのスケジュールされた配送を示す情報を記憶するように配置された供給業者スケジュール記憶ユニット、
前記ストックレベル記憶ユニットおよび前記供給業者スケジュール記憶ユニットの各々に記憶された情報に基づいてバッチスケジュールを決定するように配置された計画ユニット、
顧客/店舗が予約している物品を示す情報を記憶するように配置された約束注文記憶ユニット、
前記計画ユニットの出力および前記約束注文記憶ユニットに記憶された情報に基づいて前記少なくとも3つのフルフィルメントセンタ内の各物品の利用可能性を計算するように配置された追跡ユニット
の機能を実施するように配置されたプロセッサである、計算ユニット。
[8] 各フルフィルメントセンタが顧客および/または店舗への注文を履行するように配置された少なくとも3つのフルフィルメントセンタと前記少なくとも3つのフルフィルメントセンタを制御するように配置された制御ユニットとを備えるシステムを制御する方法であって、前記少なくとも3つのフルフィルメントセンタの各々が、前記少なくとも3つのフルフィルメントセンタのうちの少なくとも1つの他のフルフィルメントセンタと物品を共有するように配置される方法において、前記方法が、
少なくとも3つのフルフィルメントセンタの各々によって保持された物品のストックレベルを示す情報を取り出すステップと、
前記少なくとも3つのフルフィルメントセンタ間で発生するスケジュールされた積み替えを示す情報を取り出すステップと、
外部供給業者からのスケジュールされた配送を示す情報を取り出すステップと、
前記取り出されたストックレベル情報、前記スケジュールされた積み替え情報、およびスケジュールされた配送情報に基づいて、バッチスケジュールを決定するステップと、
前記少なくとも3つのフルフィルメントセンタの各々における物品の要求の予想傾向を示す情報を取り出すステップと、
顧客/店舗が予約している物品を示す情報を取り出すステップと、
取り出された予想傾向情報および予約された物品情報に基づいて、顧客/店舗によって要求されると予想される各物品の数を予報するステップと、
前記決定されたバッチスケジュールおよび生成された前記予報に基づいて、必要とされる物品と、それらの必要とされる場所とを予測するステップと、
前記予測された物品およびその必要とされる場所に基づいて、決定された数の物品をあるフルフィルメントセンタから別のフルフィルメントセンタに移動させるように特定のフルフィルメントセンタに命令するステップと
を備える方法。
[9] 前記予測された物品およびその必要とされる場所に基づいて特定の数の物品を特定のフルフィルメントセンタに配送するように外部供給業者に命令するステップ
をさらに備える、[8]に記載の制御ユニット。
[10] 各フルフィルメントセンタが顧客および/または店舗への注文を履行するように配置された少なくとも3つのフルフィルメントセンタと前記少なくとも3つのフルフィルメントセンタを制御するように配置された制御ユニットとを備えるシステムによって保持される特定の物品の利用可能性を決定する方法であって、前記少なくとも3つのフルフィルメントセンタの各々が、前記少なくとも3つのフルフィルメントセンタのうちの少なくとも1つの他のフルフィルメントセンタと物品を共有するように配置される方法において、前記方法が、
少なくとも3つのフルフィルメントセンタの各々によって保持された物品のストックレベルを示す情報を取り出すステップと、
外部供給業者からのスケジュールされた配送を示す情報を取り出すステップと、
前記取り出されたストックレベル情報およびスケジュールされた配送情報に基づいて、バッチスケジュールを決定するステップと、
顧客/店舗が予約している物品を示す情報を取り出すステップと、
前記決定されたバッチスケジュールおよび前記取り出された予約された物品情報に基づいて、前記少なくとも3つのフルフィルメントセンタ内の各物品の利用可能性を計算するステップと
を備える方法。
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