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特許7439290機能が縮小された新無線(NR)デバイスへのアクセスの有効化
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-16
(45)【発行日】2024-02-27
(54)【発明の名称】機能が縮小された新無線(NR)デバイスへのアクセスの有効化
(51)【国際特許分類】
   H04W 74/02 20090101AFI20240219BHJP
   H04W 74/08 20240101ALI20240219BHJP
   H04W 48/10 20090101ALI20240219BHJP
   H04W 72/0453 20230101ALI20240219BHJP
【FI】
H04W74/02
H04W74/08
H04W48/10
H04W72/0453
【請求項の数】 46
(21)【出願番号】P 2022554490
(86)(22)【出願日】2021-01-22
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-04-19
(86)【国際出願番号】 FI2021050038
(87)【国際公開番号】W WO2021181001
(87)【国際公開日】2021-09-16
【審査請求日】2022-11-08
(31)【優先権主張番号】62/988,607
(32)【優先日】2020-03-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】515076873
【氏名又は名称】ノキア テクノロジーズ オサケユイチア
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100167911
【弁理士】
【氏名又は名称】豊島 匠二
(72)【発明者】
【氏名】サムリ トゥルティネン
(72)【発明者】
【氏名】ユッシ-ペッカ コスキネン
(72)【発明者】
【氏名】ヨルマ カイッコネン
【審査官】石田 信行
(56)【参考文献】
【文献】特表2015-526962(JP,A)
【文献】国際公開第2019/096254(WO,A1)
【文献】特表2023-514297(JP,A)
【文献】特開2016-119683(JP,A)
【文献】特表2014-531856(JP,A)
【文献】国際公開第2019/150486(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2015/0092740(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W 4/00 - 99/00
H04B 7/24 - 7/26
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
縮小された帯域幅機能を有するユーザ機器が、縮小された帯域幅内ランダムアクセス手順を実行することのサポートを示す構成の指示を受信し、
前記構成とランダムアクセスチャネル構成に基づいて、前記ユーザ機器による使用が許可されるリソースのセットを決定する、
法。
【請求項2】
前記指示は、システム情報に含まれる、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記指示は、前記システム情報内の1つまたは複数のビットを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記指示は、前記縮小された帯域幅内で前記ランダムアクセス手順を実行することが許可されている1つまたは複数のランダムアクセスチャネルリソースを示
前記リソースのセットを決定することは、さらに、示された前記1つまたは複数のランダムアクセスチャネルリソースに基づいて、前記リソースのセットを決定することを含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記指示は、前記縮小された帯域幅内にある第1のランダムアクセスチャネルリソースを識別し、
前記リソースのセットを決定することは、さらに、前記第1のランダムアクセスチャネルリソースに基づいて、前記リソースのセットを決定することを含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記指示が、制御リソースセット番号0の帯域幅を識別し、
前記リソースのセットを決定することが、さらに、前記制御リソースセット番号0の帯域幅に基づいて、前記リソースのセットを決定することを含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記指示が、前記帯域幅内で前記ランダムアクセス手順を実行することが許可されているランダムアクセスチャネルリソースのセットを識別する時間情報または周波数情報を含み、
前記リソースのセットを決定することが、さらに、前記時間情報または周波数情報に基づいて、前記リソースのセットを決定することを含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記リソースのセットを決定することは、さらに、
前記ユーザ機器が、ランダムアクセスチャネルリソースのセットを使用することが許可されていると判断すること、または
前記ユーザ機器が、 前記ランダムアクセスチャネルリソースのセットに含まれない1つまたは複数の他のランダムアクセスチャネルリソースを使用することが許可されていないと判断すること、を含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記ユーザ機器の機能の指示を送信することをさらに含み、
前記機能は、
前記縮小された帯域幅を使用する機能、
前記縮小された帯域幅よりも広い初期帯域幅を使用することができないこと、および、
前記ユーザ機器のための最大サポート帯域幅
のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記ランダムアクセスチャネル構成を決定し、
前記ユーザ機器が前記指示を受信したか否かを判断する、
ことをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記ランダムアクセス手順の構成に基づいて、前記縮小された帯域幅を決定することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記リソースのセットを決定することは、
前記縮小された帯域幅内で送信を実行することを要求するために使用することが許可されている1つまたは複数のランダムアクセス機会を決定することをさらに含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記ランダムアクセス手順に関連付けられた1つまたは複数のメッセージを送信または受信することにより、 前記リソースのセットを使用して前記ランダムアクセス手順を実行することをさらに含む請求項1に記載の方法
【請求項14】
前記ランダムアクセス手順の実行に基づいて、送信に使用する1つまたは複数のランダムアクセスリソースを決定することをさらに含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記縮小された帯域幅は、前記ランダムアクセス手順を実行するために前記ユーザ機器が使用することが許可される帯域幅を示す、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
前記縮小された帯域幅は、前記ユーザ機器の前記縮小された帯域幅機能に基づく、請求項1に記載の方法。
【請求項17】
ネットワークノードが、縮小された帯域幅内ランダムアクセス手順を実行することのサポートを示す構成指示を送信し、
ユーザ機器の機能の指示を受信する、方法であって、
前記機能は、
前記縮小された帯域幅を使用する機能、
前記縮小された帯域幅よりも広い初期帯域幅を使用することができないこと、および、
前記ユーザ機器のための最大サポート帯域幅
うちの少なくとも1つを含む、方法。
【請求項18】
前記指示は、システム情報に含まれる、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記指示は、前記システム情報1つまたは複数のビットを含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記指示は、前記縮小された帯域幅内で前記ランダムアクセス手順を実行することが許可されている1つまたは複数のランダムアクセスチャネルリソースを示す、請求項17に記載の方法。
【請求項21】
前記指示は、前記縮小された帯域幅内にある第1のランダムアクセスチャネルリソースを識別する、請求項17に記載の方法。
【請求項22】
前記指示は、制御リソースセット番号0の帯域幅を識別する、請求項17に記載の方法。
【請求項23】
前記指示は、前記帯域幅内で前記ランダムアクセス手順を実行するために使用されることが許可されているランダムアクセスチャネルリソースのセットを識別する時間情報または周波数情報を含む、請求項17に記載の方法。
【請求項24】
少なくとも1つのプロセッサと、
コンピュータプログラムコードを含む少なくとも1つのメモリと、を備える装置であって、
前記少なくとも1つのメモリおよび前記コンピュータプログラムコードは、前記少なくとも1つのプロセッサと共に、前記装置に少なくとも、
縮小された帯域幅内ランダムアクセス手順を実行することのサポートを示す構成の指示を受信することと、
前記構成とランダムアクセスチャネル構成に基づいて、前記装置による使用が許可されるリソースのセットを決定することと
を実行させるように構成される装置。
【請求項25】
前記指示は、システム情報に含まれる、請求項24に記載の装置。
【請求項26】
前記指示は、前記システム情報1つまたは複数のビットを含む、請求項25に記載の装置。
【請求項27】
前記指示は、前記縮小された帯域幅内で前記ランダムアクセス手順を実行することが許可されている1つまたは複数のランダムアクセスチャネルリソースを示
前記少なくとも1つのメモリおよび前記コンピュータプログラムコードは、前記少なくとも1つのプロセッサを用いて、前記装置に、前記リソースのセットを決定するときに、少なくとも、
された前記1つまたは複数のランダムアクセスチャネルリソースに基づいて、 前記リソースのセットを決定すること、
をさらに実行させるように構成される、請求項24に記載の装置。
【請求項28】
前記指示は、前記縮小された帯域幅内にある第1のランダムアクセスチャネルリソースを識別し、
前記少なくとも1つのメモリおよび前記コンピュータプログラムコードは、前記少なくとも1つのプロセッサを用いて、前記装置に、前記リソースのセットを決定するとき、少なくとも、
前記第1のランダムアクセスチャネルリソースに基づいて、前記リソースのセットを決定すること、
をさらに実行させるように構成される、請求項24に記載の装置。
【請求項29】
前記指示は、制御リソースセット番号0の帯域幅を識別し、
前記少なくとも1つのメモリおよび前記コンピュータプログラムコードは、前記少なくとも1つのプロセッサを用いて、前記装置に、前記リソースのセットを決定するときに、少なくとも、
前記制御リソースセット番号0の帯域幅に基づいて、前記リソースのセットを決定すること、
をさらに実行させるように構成される、請求項24に記載の装置。
【請求項30】
前記指示は、前記縮小された帯域幅内で前記ランダムアクセス手順を実行するために使用できるランダムアクセスチャネルリソースのセットを識別する時間情報または周波数情報を含み、
前記少なくとも1つのメモリおよび前記コンピュータプログラムコードは、前記少なくとも1つのプロセッサを用いて、前記装置に、前記リソースのセットを決定するときに、少なくとも、
前記時間情報または前記周波数情報に基づいて前記リソースのセットを決定すること、
をさらに実行させるように構成される、請求項24に記載の装置。
【請求項31】
前記少なくとも1つのメモリおよび前記コンピュータプログラムコードは、前記少なくとも1つのプロセッサを用いて、前記リソースのセットを決定するときに、前記装置に、少なくとも、
前記装置が前記ランダムアクセスチャネルリソースのセットを使用することが許可されていると判断すること、または
前記ランダムアクセスチャネルリソースのセットに含まれない1つまたは複数の他のランダムアクセスチャネルリソースの使用を前記装置が許可されないと決定すること、
をさらに実行させるように構成される、請求項30に記載の装置。
【請求項32】
前記少なくとも1つのメモリおよび前記コンピュータプログラムコードは、前記少なくとも1つのプロセッサを用いて、前記装置に少なくとも、前記装置の機能の指示を送信することをさらに実行させるように構成され、
前記機能は、
前記縮小された帯域幅を使用する機能、
前記縮小された帯域幅よりも広い初期帯域幅を使用することができないこと、および、
前記装置のための最大サポート帯域幅、
のうちの少なくとも1つを含む、請求項24に記載の装置。
【請求項33】
前記少なくとも1つのメモリおよび前記コンピュータプログラムコードは、前記少なくとも1つのプロセッサを用いて、前記装置に少なくとも、
前記ランダムアクセスチャネル構成を決定すること、および、
前記装置が前記指示を受信したか否かを判断すること、
をさらに実行させるように構成される、請求項24に記載の装置。
【請求項34】
前記少なくとも1つのメモリおよび前記コンピュータプログラムコードは、前記少なくとも1つのプロセッサを用いて、前記装置に少なくとも、
前記ランダムアクセス手順のための構成に基づいて前記帯域幅を決定すること、
をさらに実行させるように構成される、請求項24に記載の装置。
【請求項35】
前記少なくとも1つのメモリおよび前記コンピュータプログラムコードは、前記少なくとも1つのプロセッサを用いて、前記装置に、前記リソースのセットを決定するときに、少なくとも、
前記帯域幅内で伝送を実行することを要求するために使用できる1つまたは複数のランダムアクセス機会を決定すること、
をさらに実行させるように構成される、請求項24に記載の装置。
【請求項36】
前記少なくとも1つのメモリおよび前記コンピュータプログラムコードは、前記少なくとも1つのプロセッサを用いて、前記装置に少なくとも、
前記ランダムアクセス手順に関連する1つまたは複数のメッセージを送信または受信することにより、前記リソースのセットを使用して、前記ランダムアクセス手順を実行すること、
をさらに実行させるように構成される、請求項24に記載の装置。
【請求項37】
前記少なくとも1つのメモリおよび前記コンピュータプログラムコードは、前記少なくとも1つのプロセッサにより、前記装置に、前記リソースのセットを決定するときに、少なくとも、
前記ランダムアクセス手順の実行に基づいて、送信に使用する1つまたは複数のランダムアクセスリソースを決定すること、
をさらに実行させるように構成される、請求項36に記載の装置。
【請求項38】
前記縮小された帯域幅は、前記ランダムアクセス手順を実行するために前記装置が使用することが許容される帯域幅を示す、請求項24に記載の装置。
【請求項39】
前記縮小された帯域幅は、前記装置の前記縮小された帯域幅機能に基づく、請求項24に記載の装置。
【請求項40】
少なくとも1つのプロセッサと、
コンピュータプログラムコードを含む少なくとも1つのメモリと、
を備える装置であって、
前記少なくとも1つのメモリおよび前記コンピュータプログラムコードは、前記少なくとも1つのプロセッサを用いて、前記装置に少なくとも、
縮小された帯域幅内ランダムアクセス手順を実行することのサポートを示す構成の指示を送信すること、
ユーザ機器の機能の指示を受信することであって、 前記機能は
前記縮小された帯域幅を使用する機能、
前記縮小された帯域幅よりも広い初期帯域幅を使用することができないこと、および、
前記ユーザ機器のための最大サポート帯域幅
のうちの少なくとも1つを含む、
ことをさせるように構成される、装置。
【請求項41】
前記指示は、システム情報に含まれる、請求項40に記載の装置。
【請求項42】
前記指示は、前記システム情報1つまたは複数のビットを含む、請求項41に記載の装置。
【請求項43】
前記指示は、前記帯域幅内で前記ランダムアクセス手順を実行するために使用できる1つまたは複数ランダムアクセスチャネルリソースを示す、 請求項40に記載の装置。
【請求項44】
前記指示は、前記帯域幅内にある第1のランダムアクセスチャネルリソースを識別する、請求項40に記載の装置。
【請求項45】
前記指示は、制御リソースセット番号0の帯域幅を識別する、請求項40に記載の装置。
【請求項46】
前記指示は、前記帯域幅内で前記ランダムアクセス手順を実行するために使用できるランダムアクセスチャネルリソースのセットを識別する時間情報または周波数情報を含む、請求項40に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願との相互参照
本出願は、2020年3月12日に出願された米国仮出願第62/988,607号の優先権を主張し、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
いくつかの例示的な実施形態は、一般に、ロングタームエボリューション(LTE)または第5世代(5G)無線アクセス技術もしくは新無線(NR)アクセス技術などのモバイルもしくは無線電気通信システム、または他の通信システムに関するものであってよい。例えば、特定の実施形態は、機能が縮小された新無線(NR)デバイスのアクセスを可能にするためのシステムおよび/または方法に関する場合がある。
【背景技術】
【0003】
モバイルまたは無線通信システムの例には、ユニバーサル移動通信システム(UMTS)地上無線アクセスネットワーク(UTRAN)、ロングタームエボリューション(LTE)進化型UTRAN(E-UTRAN)、LTE-Advanced(LTE-A)、マルチファイア、LTE-A Pro、および/または第5世代(5G)無線アクセス技術または新無線(NR)アクセス技術などを含み得る。5G無線システムは、無線システムおよび次世代(NG)のネットワークアーキテクチャを指す。5Gは、主に新無線(NR)上に構築されるが、5G(または、NG)ネットワークはE-UTRA無線上に構築することも可能である。NRは、10~20Gbit/s以上のビットレートを提供し、少なくとも拡張モバイルブロードバンド(eMBB)、超高信頼性低遅延通信(URLLC)、大規模マシン型通信(mMTC)をサポートすると推定されている。NRは、モノのインターネット(IoT)をサポートするために、極めて広帯域で超堅牢な低遅延接続と大規模なネットワーキングを実現することが期待されている。IoTやM2M(Machine to Machine)通信の普及に伴い、低消費電力、低データレート、長バッテリ寿命のニーズを満たすネットワークへのニーズが高まると考えられる。なお、5Gでは、ユーザ機器に無線アクセス機能を提供できるノード(すなわち、UTRANにおけるノードBやLTEにおけるeNBと同様のもの)は、NR無線で構築される場合はgNBと呼ばれ、E-UTRA無線で構築される場合はNG-eNBと呼ばれることがあることに注意されたい。
【発明の概要】
【0004】
第1の実施形態によれば、方法は、ユーザ機器(UE)によって、帯域幅内のランダムアクセス手順のための構成の指示を受信することを含み得る。この方法は、構成およびランダムアクセスチャネル(RACH)構成に基づいて、UEが使用できるリソースのセットを決定することを含んでもよい。
【0005】
変形例では、指示は、システム情報に含まれてもよい。変形例において、指示は、システム情報内の1つ以上のビットから構成されてもよい。変形例において、指示は、帯域幅内でランダムアクセス手順を実行するために使用することができる1つまたは複数のRACHリソースを示してもよい。変形例において、リソースのセットを決定することは、1つまたは複数の示されたRACHリソースに基づいてリソースのセットを決定することをさらに含んでもよい。
【0006】
変形例において、指示は、帯域幅内にある第1のRACHリソースを識別してもよい。変形例において、リソースのセットを決定することは、第1のRACHリソースに基づいてリソースのセットを決定することをさらに含んでもよい。変形例において、指示は、制御リソースセット番号0(CORESET#0)帯域幅を識別してもよい。変形例において、リソースのセットを決定することは、CORESET#0帯域幅に基づいてリソースのセットを決定することをさらに含んでもよい。
【0007】
変形例において、指示は、帯域幅内でランダムアクセス手順を実行するために使用できるRACHリソースのセットを識別する時間または周波数情報を含んでもよい。変形例において、リソースのセットを決定することは、時間情報または周波数情報に基づいてリソースのセットを決定することをさらに含んでもよい。変形例において、リソースのセットを決定することは、UEがRACHリソースのセットを使用することを許可されていると決定すること、またはUEがRACHリソースのセットに含まれない1つまたは複数の他のRACHリソースを使用することを許可されていないと決定することをさらに含んでもよい。
【0008】
変形例では、方法は、UEの機能の指示を送信することをさらに含んでもよい。変形例において、機能は、帯域幅を使用する機能、帯域幅より広い初期帯域幅を使用できないこと、またはUEの最大サポート帯域幅のうちの少なくとも1つを含んでいてもよい。変形例では、方法は、RACH構成を決定することと、UEが指示を受信したかどうかを決定することとをさらに含んでもよい。変形例において、本方法は、ランダムアクセス手順のための構成に基づいて帯域幅を決定することをさらに含んでもよい。
【0009】
変形例において、リソースのセットを決定することは、帯域幅内で送信を実行することを要求するために使用できる1つまたは複数のランダムアクセスの機会を決定することを含んでもよい。変形例において、本方法は、ランダムアクセス手順に関連する1つまたは複数のメッセージを送信または受信することによって、リソースのセットを使用してランダムアクセス手順を実行することをさらに含んでもよい。変形例において、本方法は、ランダムアクセス手順の実行に基づいて、送信に使用する1つまたは複数のランダムアクセスリソースを決定することをさらに含んでもよい。
【0010】
第2の実施形態によれば、方法は、ネットワークノードによって、帯域幅内のランダムアクセス手順のための構成の指示を送信することを含んでもよい。本方法は、UEの機能の指示を受信することを含んでもよい。機能は、帯域幅を使用する機能、帯域幅よりも広い初期帯域幅を使用できないこと、またはUEの最大サポート帯域幅のうちの少なくとも1つを含んでいてもよい。
【0011】
変形例では、指示は、システム情報に含まれてもよい。変形例において、指示は、システム情報内の1つ以上のビットを含んでよい。変形例において、指示は、帯域幅内でランダムアクセス手順を実行するために使用できる1つまたは複数のRACHリソースを示してよい。変形例において、指示は、帯域幅内にある第1のRACHリソースを特定してもよい。
【0012】
変形例では、指示は、制御リソースセット番号0(CORESET#0)帯域幅を特定してもよい。変形例では、指示は、帯域幅内でランダムアクセス手順を実行するために使用できるRACHリソースのセットを識別する時間情報または周波数情報を含んでもよい。
【0013】
第3の実施形態は、少なくとも1つのプロセッサと、コンピュータプログラムコードを含む少なくとも1つのメモリとを含む装置を対象とすることができる。少なくとも1つのメモリおよびコンピュータプログラムコードは、少なくとも1つのプロセッサと共に、第1の実施形態もしくは第2の実施形態、または上述した変形例のいずれかによる方法を少なくとも装置に実行させるように構成されてもよい。
【0014】
第4の実施形態は、第1の実施形態もしくは第2の実施形態、または上述した変形例のいずれかによる方法を装置に実行させるように構成された回路を含むことができる装置を対象としてよい。
【0015】
第5の実施形態は、第1の実施形態もしくは第2の実施形態、または上述した変形例のいずれかによる方法を実行するための手段を含むことができる装置を対象とすることができる。手段の例には、1つ以上のプロセッサ、メモリ、および/または動作の実行させるためのコンピュータプログラムコードが含まれ得る。
【0016】
第6の実施形態は、少なくとも第1の実施形態もしくは第2の実施形態による方法、または上述した変形例のいずれかを装置に実行させるためのプログラム命令を格納したコンピュータ可読媒体を対象とすることができる。
【0017】
第7の実施形態は、少なくとも第1の実施形態もしくは第2の実施形態による方法、または上述した変形例のいずれかを装置に実行させるための命令を符号化したコンピュータプログラム製品を対象とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
例示的な実施形態を適切に理解するために、添付の図面を参照することが望ましい。
図1図1は、いくつかの実施形態による、機能が縮小したNRデバイスのためのアクセスを可能にする例を示す図である。
図2図2は、いくつかの実施形態による、方法の例示的なフロー図である。
図3図3は、いくつかの実施形態による、方法の例示的なフロー図を示す。
図4図4aは、一実施形態による、装置の例示的なブロック図であり、図4bは、別の実施形態による、装置の例示的なブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本明細書で一般的に説明され、図示される特定の例示的な実施形態の構成要素は、多種多様な異なる構成で配置および設計され得ることが容易に理解されるであろう。したがって、機能が縮小されたNR装置のためのアクセスを可能にするためのシステム、方法、装置、およびコンピュータプログラム製品のいくつかの例示的な実施形態の以下の詳細な説明は、特定の実施形態の範囲を限定することを意図したものではなく、選択された例示的な実施形態を代表するものである。
【0020】
本明細書を通じて説明される例示的な実施形態の特徴、構造、または特性は、1つまたは複数の例示的な実施形態において任意の適切な方法で組み合わせることができる。例えば、本明細書全体を通して、「特定の実施形態」、「いくつかの実施形態」、または他の同様の言語の使用は、実施形態に関連して説明される特定の特徴、構造、または特性が、少なくとも1つの実施形態に含まれ得るという事実を指している。したがって、本明細書全体を通して「特定の実施形態において」、「いくつかの実施形態において」、「他の実施形態において」、または他の同様の言語の出現は、必ずしもすべてが同じ実施形態のグループを指すわけではなく、記載された特徴、構造、または特性は、1つまたは複数の例示的な実施形態において任意の適切な方法で組み合わされてもよい。さらに、「セットの」という語句は、参照されるセット部材の1つ以上を含むセットを指す。したがって、「のセット」、「の1つ以上」、および「の少なくとも1つ」という語句、または同等の語句は、交換可能に使用されてもよい。さらに、「または」は、特に明記しない限り、「および/または」を意味することを意図している。
【0021】
さらに、必要に応じて、以下で説明する様々な機能または操作は、様々な順序で、および/または互いに同時に実行することができる。さらに、必要に応じて、説明した機能または操作の1つ以上は任意であってもよいし、組み合わせてもよい。したがって、以下の説明は、特定の例示的な実施形態の原理および教示を単に例示するものと見なされるべきであり、それらを限定するものではない。
【0022】
NRについては、機能縮小型(REDCAP)NRデバイスのサポートが検討されている。5Gの利用シーンとして、拡張モバイルブロードバンド(eMBB)、大規模マシン型通信(mMTC)、超高信頼・低遅延通信(URLLC)が挙げられている。さらに、mMTCとURLLCの境界を示すもう一つの領域として、TSC(Time Sensitive Communication)が挙げられる。特に、mMTC、URLLC、TSCは、垂直産業を対象としたモノのインターネット(IoT)のユースケースに関連付けられている。eMBB、mMTC、URLLC、およびTSCのユースケースは、同じネットワークでサポートされなければならない場合が想定されている。
【0023】
「IMT-2020提出に向けた自己評価」に関する3GPP(登録商標)の調査では、狭帯域IoT(NB IoT)とLTE-MTC(LTE M)がmMTCのIMT-2020規格を満たし、5G技術として認定できることが確認された。URLLCのサポートについては、リリース15でLTEとNRの両方でURLLC機能が導入され、リリース16では拡張URLLC(eURLLC)と産業用IoTのワークアイテム内でNR URLLCがさらに強化されている。また、Rel-16では、TSCユースケース向けの時間依存型ネットワーキング(TSN)および5G統合のサポートが導入された。
【0024】
5Gの重要な目的の1つは、コネクテッドインダストリーズを実現することである。5G接続は、産業の変革とデジタル化の次の波の触媒として機能し、柔軟性の向上、生産性と効率の向上、メンテナンスコストの削減、運用の安全性の向上を実現することができる。このような環境にあるデバイスには、例えば、圧力センサ、湿度センサ、温度計、モーションセンサ、加速度計、アクチュエータなどが含まれてよい。これらのセンサやアクチュエータを5Gネットワークやコアに接続することが望まれている。大規模な産業用無線センサネットワーク(IWSN)のユースケースとニーズには、要件が非常に高いURLLCサービスと、小型のデバイスフォームファクタ、および/または数年のバッテリ寿命で完全に無線であることを要件とする比較的ローエンドサービスが含まれる場合がある。これらのサービスの要件は、低消費電力広域通信(LPWA)(すなわち、LTE-M/NB-IOT)よりも高く、URLCCやeMBBよりも低くなっている。
【0025】
コネクテッドインダストリーと同様に、5Gコネクティビティは次世代のスマートシティイノベーションの触媒として機能する。一例として、いくつかの技術仕様では、スマートシティのユースケースとそのニーズが記述されている。スマートシティバーティカルには、都市のリソースをより効率的に監視および制御し、都市の住民にサービスを提供するためのデータ収集と処理が網羅されている。監視カメラの配備は、スマートシティの一部であり、工場や産業界の一部でもある。
【0026】
ウェアラブルのユースケースには、スマートウォッチ、指輪、eHealth関連機器、医療用モニタリング機器などがある。これらのユースケースの特徴として、デバイスが小型であることが挙げられる。ベースラインとして、これら3つのユースケースのニーズを紹介する。1)一般的なニーズ、a)デバイスの複雑さであって、新しいデバイスタイプの主な動機は、例えばRel-15/Rel-16(これは特に産業用センサの場合)のハイエンドeMBBおよびURLLCデバイスと比較して、デバイスのコストと複雑さを低減することである。b)ほとんどのユースケースでは、規格によってコンパクトなフォームファクタのデバイス設計が可能である必要があるデバイスサイズ。c)システムが、周波数分割複信(FDD)および時分割複信(TDD)のためのすべての周波数範囲1(FR1)/周波数範囲2(FR2)帯域をサポートする必要がある展開シナリオ。さらに、ユースケース固有のニーズがある。a)産業用無線センサ:通信サービスの可用性は99.99%、エンドツーエンドの遅延は100ミリ秒以下、参照ビットレートは2メガビット/秒(Mbps)以下(アップリンク(UL)の大量のトラフィックなど、非対称の可能性がある)で、デバイスは静止しており、バッテリは少なくとも数年持続する必要があり、安全関連のセンサでは遅延が発生する場合、要件が低くなる(例:5~10ms)、などのユースケースとニーズがある。b)ビデオ監視:経済的なビデオビットレートは2~4Mbpsで、遅延は500ms未満、信頼性は99%~99.9%、ただし、ハイエンドビデオ(例えば、農業用)では7.5Mbpsが必要。c)ウェアラブル:スマートウェアラブルアプリケーションの基準ビットレートは、ダウンリンク(DL)で10~50Mbps、ULで最低5Mbps、デバイスのピークビットレートはダウンリンクで150Mbps、アップリンクで50Mbps、デバイスのバッテリは複数日(最大1~2週間)持続する必要がある。UEの帯域幅の縮小(同期信号ブロック(SSB)帯域を再利用し、レイヤ1(L1)の変更を最小限に抑える)など、UEの複雑さを軽減できる機能を特定して検討することも目的の1つである。
【0027】
上記から分かるように、機能が縮小したNR装置は、SSB帯域幅を利用することができる必要があり、一般に、L1の変化を最小にする必要がある。したがって、すべてのシステム情報メッセージ、ページング、およびランダムアクセスチャネル(RACH)を介したUE初期アクセスに基づくDL送信をスケジュールして送信するために使用される制御リソースセット(CORESET)#0帯域幅(BW)が、REDCAP NRデバイスによって使用可能であると仮定される。CORESET#0はマスター情報ブロック(MIB)により構成され、さまざまなシステム/キャリア帯域幅をサポートするために{24,48,96}物理リソースブロック(PRB)から帯域を選択することが可能である。上述のように、初期帯域部分(BWP)は、ブロードキャスト用の物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)の帯域幅も制限するため、これをできるだけ広く割り当てることが最も効率的である。システム情報ブロック1(SIB1)に設定される初期DL BWP(システムBWまでの帯域幅を有することができる)は、メッセージ4(Msg4)(RRCSetup/RRCReestablishment/RRCResume)の受信後にUEが使用すると仮定されており、これはNWが、BW機能が縮小したUEを識別してからUEに対してMsg4が送られるべき理由である(この時点の後にネットワークから送信されるPDCCH上のスケジューリングコマンドは初期DL BWP内にある可能性があるため)。
【0028】
しかしながら、SIB1で同様に構成される初期UL BWPは、UEによって最初から使用されるため、ランダムアクセス手順に使用されるUL BWは、REDCAP NRデバイスがサポートできない場合がある初期UL BWP BWを使用する。RACHリソースは、NRの初期UL BWP内の任意の場所に設定することができる。RACHの物理リソースは、無線リソース制御(RRC)により設定される(例えば、通常のランダムアクセスおよびビーム障害回復のためのランダムアクセスパラメータを指定するために用いられるRACH-ConfigGeneric情報要素(IE)に含まれるprac-ConfigurationIndex,msg1-FDM,msg1-FrequencyStartに関する情報等)。この場合、セルは一度に最大8つの周波数分割多重物理RACH(PRACH)機会を持つことができる。1つのPRACHは12のPRBに相当するため、PRACHは最初のUL BWP内で最大96PRB分の帯域幅に広がる可能性があり、これは15kHzのサブキャリア間隔(SCS)で20メガヘルツ(MHz)のBWにほぼ相当する。
【0029】
BWPの概念により、gNBは同じセルによって、異なるBWP機能を持つUEに効果的にサービスを提供できる。しかしながら、NWが通常のNR UEに使用しようとする最初のUL BWPは、REDCAP NR UEには広すぎる可能性がある。問題は、REDCAP NRデバイスの最大サポート帯域幅が初期BWPのBWよりも小さい状態で、REDCAP NRデバイスが通常のNR UEと同じセルにアクセスできる方法である。上記のように、ランダムアクセス手順のDLメッセージがCORESET#0 BW上でスケジュールされることを考えると、主な問題は、初期UL BWPである。
【0030】
考えられる解決策の1つは、REDCAP NRデバイスに専用のRACHリソースを割り当て、それらを使用することにより、NWは、UEがREDCAP NR UEであることを示すプリアンブルから既に知っていることである。しかしながら、NR(特にFR2セル)では、セルの各ビーム(SSBおよび/またはチャネル状態情報参照信号(CSI-RS))にプリアンブルを割り当てる必要があるため、RACH構成が大きくなる可能性がある。したがって、すべてのシステム情報を限られたCORESET#0帯域幅で送信することを考えると、この目的のために専用のRACHリソースを割り当てることは、オーバーヘッドとネットワークリソースの消費(NWの大きな信号負荷とシステム容量の減少)の点で非常にコストがかかることになる。さらに、レガシーUEは、これらのリソースを使用することができなかった。
【0031】
本明細書で説明するいくつかの実施形態は、機能が縮小したNRデバイスのアクセスを可能にすることを提供し得る。例えば、NW(例えば、ネットワークデバイス)は、システム情報において、構成されたRACHリソース(例えば、PRACH機会)のうちのどれが(全体の初期UL BWP BWと比較して)縮小されたUL BW内でランダムアクセス手順を行うために使用できるかを示してもよい。そのように構成されたRACHリソースは、セルにアクセスするUEに適用され得る。特定の実施形態では、NWは、縮小されたUL BW内で、そのようなランダムアクセス手順に関連するUL送信(例えば、Msg3(再)送信など)をスケジュールすることができる。このように、UEは、レガシーな/通常のNR UEと共に同じRACHリソースを使用することができ、専用のRACHリソースを設定する必要がない。さらに、特定の実施形態によれば、REDCAP NRデバイスの初期アクセスのサポートは、考えられる他の解決策と比べて小さな信号負荷で、例えばシステム情報におけるわずか1ビットの追加で可能にすることができる。レガシーな/通常のNR UEの動作は、通常は(初期UL BWP内の)どのBW内でメッセージ3(Msg3)がスケジュールされるかに依存しないことができるので、これらのタイプのデバイスは同じRACHリソースを使用できる場合がある。さらに、本明細書に記載されるように、いくつかの実施形態によれば、ネットワーク実装においてRACHリソースの取り扱いを最適化することができる。
【0032】
図1は、いくつかの実施形態による、機能が縮小したNRデバイスのアクセスを可能にする例を示す図である。図1は、互いに通信しているUEおよびネットワークノード(例えば、gNB)を示している。本明細書の他の箇所で説明するように、UEは、REDCAP UEまたはREDCAP NR UEであってよい。
【0033】
100で示されるように、ネットワークノードは、縮小された帯域幅内でのランダムアクセス手順のための構成の指示を送信することができ、UEは受信することができる。ネットワークノードは、システム情報において、構成されたRACHリソース(例えば、PRACH機会)のうちのどれが(初期UL BWP BW全体と比較して)縮小されたUL BW内でランダムアクセス手順を実行するために使用可能であるかを示してもよい。システム情報における指示は、縮小されたUL BW内でランダムアクセス手順を実行することをサポートするための1ビットの指示であってよい。ネットワークノードは、縮小されたUL BW内で、そのようなランダムアクセス手順に関連するUL送信(例えば、Msg3(再)送信等)をスケジューリングしてもよい。縮小されたUL BWは、システム情報において別個に構成することができ(例えば、縮小されたUL初期BWP)、または、例えば、縮小されたUL BW内で適用するように示され得る第1のRACHリソースから決定することができる。さらに、または代替的に、縮小されたUL BWは、DLで使用されるCORESET#0 BWに対応し得る。特定の実施形態では、UEは、例えば、UL BWPの周波数の開始位置がシステム情報においてシグナリングされてもよく、UL BWPのBWがCORESET#0 BWと同じであるとUEが仮定してもよいハイブリッド/複合決定を用いてもよい。
【0034】
ネットワークノードは、UEによるアクセスのサポートを示してもよい。例えば、この指示は、システム情報における1ビットの指示であってよく、および/または、上述の縮小されたUL BWのための構成の指示を含んでもよい。
【0035】
102で示されるように、UEは、構成および共通のRACH構成に基づいて、UEが使用可能なリソースのセットを決定してもよい。このような指示に基づいて、UEは、例えば、CORESET#0のBW内または構成された縮小UL BW内に該当するRACH機会(複数可)に基づいて、暗黙的に使用できるRACHリソースを決定することができる。縮小UL初期BWPの構成に基づいて、UEは、RACH機会(複数可)が構成された縮小UL BW(または縮小初期UL BWP)内に入るものに基づいて、有効なRACH機会(複数可)を決定することができる。例えば、UEは、CORESET#0 BW内に入るRACH機会を使用することが許容されると仮定してもよいし、CORESET#0 BWから上方/下方にシグナリングされたインデックスに基づいてもよい。
【0036】
システム情報に含まれるネットワーク指示は、縮小されたUL BW内でランダムアクセス手順を実行するためにどのRACHリソースを使用できるかを識別する時間および/または周波数ドメイン情報であってよい。例えば、UEは、ネットワークノードによって提供される時間および/または周波数ドメイン情報と、どのRACH機会がそのような時間および/または周波数ドメイン情報内にあるかを比較することによってRACH構成を特定する情報とを使用してもよい。UEは、特定の実施形態において、UEがシステム情報において特定されるRACHリソースの使用を許可されていると決定することに基づいて、またはUEがシステム情報において特定されない他のRACHリソースの使用を許可されていると決定することに基づいて、リソースのセットを決定してもよい。いくつかの実施形態において、時間ドメインリソースのサブセットは、UEによる使用のために割り当てられてもよい。
【0037】
例えば、RACHリソースはセル内のUEに共通であるため、UEは、例えば、縮小されたUL BWP帯域幅内にあるRACH機会は使用が許可されていると仮定することにより、縮小されたUL BWP帯域幅内にあるインデックス#X(Xは、ネットワークノードによって通知されてもよく、または最初のインデックス、例えば、インデックス#0またはインデックス#1であってもよい)からRACH機会インデックス#YまでのRACH機会が使用を許可されると仮定することにより、CORESET#0 BW内に入るRACH機会は使用することが許されると仮定すること等により、使用を許可されるRACHリソースを決定することができる。
【0038】
特定の実施形態は、以下の代替または追加の実施形態を提供し得る。UEは、リソースのセットを決定する前に、共通のRACH構成を決定してもよい。共通のRACH構成は、例えば、セルにアクセスするUEが利用できるRACH機会、セルにアクセスするUEが利用できるRACH機会内の競合ベースのランダムアクセス(CBRA)リソース等を参照してもよい。さらに、または代替的に、UEは、リソースのセットを決定する前に、UEが100で説明した指示を受信したかどうかを判断してもよい。例えば、UEは、システム情報において、帯域幅が減少したランダムアクセスのための設定のための指示を受信したかどうかを決定してもよい。さらに、または代替的に、UEは、リソースのセットを決定する前に、ランダムアクセス手順のための構成に基づいて、縮小された帯域幅を決定してもよい。例えば、縮小された帯域幅を有するランダムアクセスのための構成の指示を受信したという決定に従って、UEは、構成に基づいて縮小された帯域幅を決定してもよい。加えて、または代替的に、リソースのセットの決定に関して上述したように、また、縮小された帯域幅および共通のランダムアクセスチャネル構成の決定に基づいて、UEは、縮小された帯域幅内で実行される送信を要求するためにUEによってアクセスされ得る1つまたは複数のランダムアクセス機会を決定してもよい。さらに、または代替的に、UEは、リソースのセットを決定した後、上述のものと同様に、1つまたは複数のランダムアクセス機会を用いてネットワークノードへのランダムアクセスを実行してもよい。加えて、または代替的に、UEは、送信のためのランダムアクセスリソースに対するネットワークノードからの応答に基づいて、送信のためのリソース、および/または送信を行うか否かを決定してもよい。加えて、または代替的に、UEは、送信内で、ネットワークノードによるさらなるスケジューリングのための縮小された帯域幅のサポートの機能を示してもよい。
【0039】
104に示されるように、UEは、UEの機能の指示を送信することができ、ネットワークノードは、受信することができる。例えば、UEは、UEのULおよびDLの両方に対して、Msg4送信後に縮小されたBWを使用できるようにするため、および/またはMsg4と共にUEの縮小されたBWを構成するようにするために、ネットワークノードに対してMsg3によってその縮小した機能を示してもよい。さらに、または代替的に、UEは、構成された初期BWP帯域幅をサポートできないことを示すことができ、それがREDCAP NR UEであることを示すことができ、または最大サポート帯域幅(サポートされる最大帯域幅を示すことができる。UEは、Msg3(例えば、RRC セットアップ要求、RRC再開要求、RRC再確立要求、RRCシステム情報要求などのRRC要求メッセージ内、またはMsg3内の別のRRCメッセージ、媒体アクセス制御(MAC)制御要素(CE)、またはアップリンク制御情報(UCI)などのL1メッセージ)で、この機能の縮小を示してもよい。
【0040】
UEは、PRACH機会および関連するPUSCH機会のどれがCORESET#0のBW内または構成された縮小UL BW内に入るかを確認することによって、どの2ステップRACHリソースの使用が許可されるかを決定してもよい。Msg3における上記の指示と同様に、UEは、メッセージA(MsgA)において、構成された初期BWP BWをサポートできないことを示してもよく、REDCAP NR UEであることを示してもよく、または、サポートされている最大BWを示してもよい。一般に、UEは、4ステップRACHについて上述したのと同じ手段によって、どの2ステップRACHリソースの使用が許可されるかを決定してもよいが、2ステップRACHのPRACH機会に加えて、関連するPUSCH機会も考慮しなければならない場合がある。
【0041】
上述したように、図1は一例として提供されている。いくつかの実施形態によれば、他の例も可能である。
【0042】
図2は、いくつかの実施形態による、方法の例示的な流れ図を示す。例えば、図2は、UE(例えば、装置20)の例示的な動作を示す。図2に示される動作のいくつかは、図1に示され、図1に関して説明されるいくつかの動作と同様である場合がある。
【0043】
一実施形態において、本方法は、200において、縮小された帯域幅内でのランダムアクセス手順のための構成の指示を受信することを含んでもよい。本方法は、202において、構成およびRACH構成に基づいて、UEが使用可能なリソースのセットを決定することを含んでもよい。
【0044】
いくつかの実施形態では、指示は、システム情報に含まれてもよい。いくつかの実施形態では、指示は、システム情報内の1つ以上のビットを含んでよい。いくつかの実施形態では、指示は、縮小された帯域幅内でランダムアクセス手順を実行するために使用することができる1つまたは複数のRACHリソースを指示してもよい。いくつかの実施形態において、リソースのセットを決定することは、1つまたは複数の指示されたRACHリソースに基づいてリソースのセットを決定することをさらに含んでもよい。
【0045】
いくつかの実施形態では、指示は、縮小された帯域幅内にある第1のRACHリソースを識別してもよい。いくつかの実施形態において、リソースのセットを決定することは、第1のRACHリソースに基づいてリソースのセットを決定することをさらに含んでもよい。いくつかの実施形態では、指示は、制御リソースセット番号0(CORESET#0)帯域幅を識別してもよい。いくつかの実施形態において、リソースのセットを決定することは、CORESET#0帯域幅に基づいてリソースのセットを決定することをさらに含んでもよい。
【0046】
いくつかの実施形態において、指示は、縮小された帯域幅内でランダムアクセス手順を実行するために使用できるRACHリソースのセットを識別する時間または周波数情報を含んでもよい。いくつかの実施形態において、リソースのセットを決定することは、時間情報または周波数情報に基づいてリソースのセットを決定することをさらに含んでもよい。いくつかの実施形態において、リソースのセットを決定することは、UEがRACHリソースのセットを使用することを許可されていると決定すること、またはUEがRACHリソースのセットに含まれない1つまたは複数の他のRACHリソースを使用することを許可されていないと決定することをさらに含んでよい。
【0047】
いくつかの実施形態において、本方法は、UEの機能の指示を送信することをさらに含んでもよい。いくつかの実施形態において、機能は、縮小された帯域幅を使用する機能、縮小された帯域幅よりも広い初期帯域幅を使用できないこと、またはUEの最大サポート帯域幅のうちの少なくとも1つを含んでもよい。いくつかの実施形態では、方法は、RACH構成を決定することと、UEが指示を受信したかどうかを決定することとをさらに含んでもよい。いくつかの実施形態において、本方法は、ランダムアクセス手順の構成に基づいて、縮小された帯域幅を決定することをさらに含んでもよい。
【0048】
いくつかの実施形態では、リソースのセットを決定することは、縮小された帯域幅内で送信を実行することを要求するために使用することができる1つまたは複数のランダムアクセス機会を決定することを含んでもよい。いくつかの実施形態において、本方法は、ランダムアクセス手順に関連する1つまたは複数のメッセージを送信または受信することによって、リソースのセットを使用してランダムアクセス手順を実行することをさらに含んでよい。いくつかの実施形態において、本方法は、ランダムアクセス手順を実行することに基づいて、送信に使用する1つまたは複数のランダムアクセスリソースを決定することをさらに含んでもよい。
【0049】
上述したように、図2は一例として提供される。いくつかの実施形態によれば、他の例も可能である。
【0050】
図3は、いくつかの実施形態による、方法の例示的な流れ図を示す。例えば、図3は、ネットワークノード(例えば、装置10)の例示的な動作を示す。図3に示される動作のいくつかは、図1に示され、図1に関して説明されるいくつかの動作と同様である場合がある。
【0051】
一実施形態において、本方法は、300において、縮小された帯域幅内でのランダムアクセス手順のための構成の指示を送信することを含むことができる。本方法は、302において、UEの機能の指示を受信することを含んでもよい。機能は、縮小された帯域幅を使用する機能、縮小された帯域幅よりも広い初期帯域幅を使用できないこと、またはUEの最大サポート帯域幅のうちの少なくとも1つを含んでいてもよい。
【0052】
いくつかの実施形態では、指示は、システム情報に含まれてもよい。いくつかの実施形態では、指示は、システム情報内の1つ以上のビットを含んでよい。いくつかの実施形態において、指示は、縮小された帯域幅内でランダムアクセス手順を実行するために使用することができる1つまたは複数のRACHリソースを示してもよい。いくつかの実施形態において、指示は、縮小された帯域幅内にある第1のRACHリソースを特定してもよい。
【0053】
いくつかの実施形態では、指示は、制御リソースセット番号0(CORESET#0)帯域幅を特定してもよい。いくつかの実施形態において、指示は、縮小された帯域幅内でランダムアクセス手順を実行するために使用できるRACHリソースのセットを識別する時間または周波数情報を含んでもよい。
【0054】
上述したように、図3は一例として提供される。いくつかの実施形態によれば、他の例も可能である。
【0055】
図4aは、一実施形態による装置10の一例を示す図である。一実施形態において、装置10は、通信ネットワーク内の、またはそのようなネットワークにサービスを提供するノード、ホスト、またはサーバであってよい。例えば、装置10は、LTEネットワーク、5GまたはNRなどの無線アクセスネットワークに関連付けられたネットワークノード、衛星、基地局、ノードB、進化型ノードB(eNB)、5GノードBまたはアクセスポイント、次世代ノードB(NG-NBまたはgNB)、および/またはWLANアクセスポイントであり得る。例示的な実施形態において、装置10は、LTEにおけるeNBまたは5GにおけるgNBであってよい。
【0056】
いくつかの例示的な実施形態において、装置10は、サーバおよび無線ノードが無線経路または有線接続を介して互いに通信するスタンドアロン装置であってもよく、または有線接続を介して通信する同じエンティティに配置されてもよい分散コンピューティングシステムとしてのエッジクラウドサーバで構成されてもよいことを理解されたい。例えば、装置10がgNBを表す特定の例示的な実施形態では、gNBの機能を分割する中央ユニット(CU)および分散ユニット(DU)アーキテクチャで構成されてもよい。このようなアーキテクチャでは、CUは、ユーザデータの転送、モビリティ制御、無線アクセスネットワークの共有、測位、および/またはセッション管理などのgNB機能を含む論理ノードであってよい。CUは、フロントホールインターフェース上のDU(複数可)の動作を制御してもよい。DUは、機能分割オプションに応じて、gNB機能のサブセットを含む論理ノードであってよい。当業者であれば、装置10が図4aに示されていない構成要素または機能を含んでもよいことを理解するであろうということに留意されたい。
【0057】
図4aの例に示されるように、装置10は、情報を処理し、命令または動作を実行するためのプロセッサ12を含んでもよい。プロセッサ12は、任意のタイプの汎用または専用のプロセッサであってよい。実際、プロセッサ12は、例として、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC)、およびマルチコアプロセッサアーキテクチャに基づくプロセッサの1つ以上を含んでもよい。図4aには単一のプロセッサ12が示されているが、他の実施形態によれば、複数のプロセッサを利用することができる。例えば、特定の実施形態において、装置10は、マルチプロセッシングをサポートし得るマルチプロセッサシステム(例えば、この場合、プロセッサ12はマルチプロセッサを表してもよい)を形成し得る2つ以上のプロセッサを含み得ることを理解されたい。特定の実施形態において、マルチプロセッサシステムは、(例えば、コンピュータクラスタを形成するために)密結合であってもよいし、疎結合であってもよい。
【0058】
プロセッサ12は、装置10の動作に関連する機能を実行してもよく、この機能は、例えば、アンテナ利得/位相パラメータのプリコーディング、通信メッセージを形成する個々のビットの符号化および復号化、情報のフォーマット、ならびに通信リソースの管理に関する処理を含む装置10の全体制御を含むことができる。
【0059】
装置10は、プロセッサ12によって実行され得る情報および命令を格納するための、プロセッサ12に結合され得るメモリ14(内部または外部)をさらに含むか、またはそれに結合されてもよい。メモリ14は、1つまたは複数のメモリであってよく、ローカルアプリケーション環境に適した任意のタイプのものであってよく、半導体ベースのメモリデバイス、磁気メモリデバイスおよびシステム、光学メモリデバイスおよびシステム、固定メモリ、および/またはリムーバブルメモリなどの任意の適した揮発性または不揮発性のデータ記憶技術を使用して実装されてもよい。例えば、メモリ14は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、磁気ディスクまたは光ディスクなどの静的記憶装置、ハードディスクドライブ(HDD)、または任意の他のタイプの非一過性の機械またはコンピュータ読み取り可能媒体の任意の組み合わせで構成することができる。メモリ14に格納された命令は、プロセッサ12によって実行されると、装置10が本明細書に記載されるようなタスクを実行することを可能にするプログラム命令またはコンピュータプログラムコードを含んでもよい。
【0060】
一実施形態において、装置10は、光ディスク、USBドライブ、フラッシュドライブ、または任意の他の記憶媒体などの外部コンピュータ可読記憶媒体を受け入れ、読み取るように構成されたドライブまたはポートをさらに含むか、または(内部または外部)に結合される場合がある。例えば、外部コンピュータ可読記憶媒体は、プロセッサ12および/または装置10による実行のためのコンピュータプログラムまたはソフトウェアを格納してもよい。
【0061】
いくつかの実施形態では、装置10は、装置10との間で信号および/またはデータを送受信するための1つまたは複数のアンテナ15も含むか、またはそれに結合されてもよい。装置10は、情報を送受信するように構成されたトランシーバ18をさらに含むか、またはそれに結合されてもよい。トランシーバ18は、例えば、アンテナ(複数可)15に結合され得る複数の無線インターフェースを含んでもよい。無線インターフェースは、GSM(登録商標)、NB-IoT、LTE、5G、WLAN、Bluetooth(登録商標)、BT-LE、NFC、無線周波数識別子(RFID)、超広帯域(UWB)、MulteFireなどのうちの1つ以上を含む複数の無線アクセス技術に対応し得る。無線インターフェースは、フィルタ、コンバータ(例えば、デジタル/アナログコンバータなど)、マッパ、高速フーリエ変換(FFT)モジュールなどのコンポーネントを含み、1つ以上のダウンリンクを介して送信用のシンボルを生成し、(例えば、アップリンクを介して)シンボルを受信することができる。
【0062】
このように、トランシーバ18は、アンテナ(複数可)15による送信のために情報を搬送波形に変調し、装置10の他の要素によってさらに処理するためにアンテナ(複数可)15を介して受信した情報を復調するように構成されてもよい。他の実施形態では、トランシーバ18は、信号またはデータを直接送受信することができる。加えてまたは代替的に、いくつかの実施形態では、装置10は、入力および/または出力装置(I/O装置)を含んでもよい。
【0063】
一実施形態において、メモリ14は、プロセッサ12によって実行されるときに機能を提供するソフトウェアモジュールを格納してもよい。モジュールは、例えば、装置10にオペレーティングシステムの機能を提供するオペレーティングシステムを含んでもよい。メモリはまた、装置10に追加の機能を提供するためのアプリケーションまたはプログラムなどの1つ以上の機能モジュールを格納してもよい。装置10の構成要素は、ハードウェアで実装されてもよいし、ハードウェアとソフトウェアとの任意の適切な組み合わせとして実装されてもよい。
【0064】
いくつかの実施形態によれば、プロセッサ12およびメモリ14は、処理回路または制御回路に含まれてもよく、またはその一部を形成してもよい。さらに、いくつかの実施形態では、トランシーバ18は、トランシーバ回路に含まれてもよいし、トランシーバ回路の一部を形成してもよい。
【0065】
本明細書で使用する場合、「回路」という用語は、ハードウェアのみの回路実装(例えば、アナログおよび/またはデジタル回路)、ハードウェア回路とソフトウェアの組み合わせ、アナログおよび/またはデジタルハードウェア回路とソフトウェア/ファームウェアの組み合わせ、装置(例えば、装置10)が様々な機能を実行するように協働するソフトウェア(デジタル信号プロセッサを含む)を有するハードウェアプロセッサ(複数可)の任意の部分、ならびに、動作にソフトウェアを使用するが動作に不要な場合にはソフトウェアが存在しない場合があるハードウェア回路(複数可)、プロセッサ、もしくはその一部を指してよい。さらなる例として、本明細書で使用される場合、「回路」という用語は、単なるハードウェア回路もしくはプロセッサ(または複数のプロセッサ)、またはハードウェア回路もしくはプロセッサの一部、およびそれに付随するソフトウェアおよび/またはファームウェアの実装もカバーする場合がある。回路という用語は、例えば、サーバ、セルラネットワークノードまたはデバイス、または他のコンピューティングまたはネットワークデバイスにおけるベースバンド集積回路もカバーすることができる。
【0066】
上で紹介したように、特定の実施形態では、装置10は、基地局、アクセスポイント、ノードB、eNB、gNB、WLANアクセスポイントなどのネットワークノードまたはRANノードであってよい。
【0067】
特定の実施形態によれば、装置10は、メモリ14およびプロセッサ12によって制御されて、図1~3に例示されるフロー図またはシグナリング図のいくつかの動作など、本明細書に記載される実施形態のいずれかに関連する機能を実行することができる。
【0068】
例えば、一実施形態では、装置10は、メモリ14およびプロセッサ12によって制御され、縮小された帯域幅内のランダムアクセス手順のための構成の指示を送信するようにしてもよい。一実施形態において、装置10は、メモリ14およびプロセッサ12によって制御され、UEの機能の指示を受信してもよい。機能は、縮小された帯域幅を使用する機能、縮小された帯域幅よりも広い初期帯域幅を使用できないこと、またはUEの最大サポート帯域幅のうちの少なくとも1つを含んでいてもよい。
【0069】
図4bは、別の実施形態による装置20の一例を示す。一実施形態において、装置20は、UE、モバイル機器(ME)、移動局、モバイルデバイス、静止デバイス、IoTデバイス、または他のデバイスなど、通信ネットワーク内のノードまたは要素、またはそのようなネットワークに関連するものであってよい。本明細書で説明するように、UEは、代替的に、例えば、移動局、移動機器、移動ユニット、ユーザデバイス、加入者局、無線端末、タブレット、スマートフォン、IoTデバイス、センサまたはNB-IoTデバイスなどと呼ばれることがある。一例として、装置20は、例えば、ワイヤレスハンドヘルドデバイス、ワイヤレスプラグインアクセサリなどに実装されてもよい。
【0070】
いくつかの例示的な実施形態では、装置20は、1つ以上のプロセッサ、1つ以上のコンピュータ可読記憶媒体(例えば、メモリ、記憶装置など)、1つ以上の無線アクセスコンポーネント(例えば、モデム、トランシーバなど)、および/またはユーザインタフェースを含んでもよい。いくつかの実施形態では、装置20は、GSM、LTE、LTE-A、NR、5G、WLAN、WiFi、NB-IoT、Bluetooth、NFC、MulteFire、および/または任意の他の無線アクセス技術など、1つまたは複数の無線アクセス技術を用いて動作するように構成され得る。当業者であれば、装置20が図4bに示されていない構成要素または特徴を含み得ることを理解するであろうということに留意されたい。
【0071】
図4bの例に示されるように、装置20は、情報を処理し、命令または動作を実行するためのプロセッサ22を含むか、またはそれに結合されてもよい。プロセッサ22は、任意のタイプの汎用または専用プロセッサであってよい。実際、プロセッサ22は、例として、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC)、およびマルチコアプロセッサアーキテクチャに基づくプロセッサの1つ以上を含んでもよい。図4bには、単一のプロセッサ22が示されているが、他の実施形態によれば、複数のプロセッサが利用されてもよい。例えば、特定の実施形態において、装置20は、マルチプロセッシングをサポートし得るマルチプロセッサシステム(例えば、この場合、プロセッサ22はマルチプロセッサを表し得る)を形成し得る2つ以上のプロセッサを含んでもよいことが理解されるべきである。特定の実施形態において、マルチプロセッサシステムは、(例えば、コンピュータクラスタを形成するために)密結合であってもよいし、疎結合であってもよい。
【0072】
プロセッサ22は、いくつかの例として、アンテナ利得/位相パラメータのプリコーディング、通信メッセージを形成する個々のビットの符号化および復号化、情報のフォーマット、ならびに通信リソースの管理に関連する処理を含む装置20の全体制御を含む装置20の動作に関連する機能を実行することができる。
【0073】
装置20は、プロセッサ22によって実行され得る情報および命令を格納するための、プロセッサ22に結合され得るメモリ24(内部または外部)をさらに含むか、またはそれに結合されてもよい。メモリ24は、1つまたは複数のメモリであってよく、ローカルアプリケーション環境に適した任意のタイプのものであってよく、半導体ベースのメモリデバイス、磁気メモリデバイスおよびシステム、光学メモリデバイスおよびシステム、固定メモリ、および/またはリムーバブルメモリなどの任意の適した揮発性または不揮発性のデータ記憶技術を使用して実装されてもよい。例えば、メモリ24は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、磁気ディスクまたは光ディスクなどの静的記憶装置、ハードディスクドライブ(HDD)、または任意の他のタイプの非一時的機械またはコンピュータ読み取り可能媒体の任意の組み合わせで構成することができる。メモリ24に格納された命令は、プロセッサ22によって実行されると、装置20が本明細書に記載されるようなタスクを実行することを可能にするプログラム命令またはコンピュータプログラムコードを含んでもよい。
【0074】
一実施形態において、装置20は、光ディスク、USBドライブ、フラッシュドライブ、または任意の他の記憶媒体などの外部コンピュータ可読記憶媒体を受け入れ、読み取るように構成されたドライブまたはポートを(内部または外部に)さらに含むか、またはそれらに結合される場合がある。例えば、外部コンピュータ可読記憶媒体は、プロセッサ22および/または装置20による実行のためのコンピュータプログラムまたはソフトウェアを記憶することができる。
【0075】
いくつかの実施形態では、装置20は、ダウンリンク信号を受信するため、および装置20からアップリンクを介して送信するための1つまたは複数のアンテナ25も含むか、またはそれらに結合されてもよい。装置20は、情報を送信および受信するように構成されたトランシーバ28をさらに含んでもよい。トランシーバ28はまた、アンテナ25に結合された無線インターフェース(例えば、モデム)を含んでもよい。無線インターフェースは、GSM、LTE、LTE-A、5G、NR、WLAN、NB-IoT、Bluetooth、BT-LE、NFC、RFID、UWBなどのうちの1つ以上を含む複数の無線アクセス技術に対応してもよい。無線インターフェースは、ダウンリンクまたはアップリンクによって運ばれるOFDMAシンボルなどのシンボルを処理するためのフィルタ、コンバータ(例えば、デジタル/アナログコンバータなど)、シンボルデマッパ、信号整形コンポーネント、逆高速フーリエ変換(IFFT)モジュールなどの他のコンポーネントを含んでもよい。
【0076】
例えば、トランシーバ28は、アンテナ(複数可)25による送信のために情報を搬送波形に変調し、装置20の他の要素によってさらに処理するためにアンテナ(複数可)25を介して受信した情報を復調するように構成されてもよい。他の実施形態では、トランシーバ28は、信号またはデータを直接送受信することができる。加えてまたは代替的に、いくつかの実施形態では、装置20は、入力および/または出力装置(I/O装置)を含んでもよい。特定の実施形態では、装置20は、グラフィカルユーザインターフェースまたはタッチスクリーンなどのユーザインタフェースをさらに含んでもよい。
【0077】
一実施形態において、メモリ24は、プロセッサ22によって実行されるときに機能を提供するソフトウェアモジュールを格納する。モジュールは、例えば、装置20にオペレーティングシステムの機能を提供するオペレーティングシステムを含んでもよい。メモリは、また、装置20に追加の機能を提供するためのアプリケーションまたはプログラムなどの1つ以上の機能モジュールを格納してもよい。装置20の構成要素は、ハードウェアで実装されてもよいし、ハードウェアとソフトウェアとの任意の適切な組み合わせとして実装されてもよい。例示的な実施形態によれば、装置20は、任意選択的に、NRなどの任意の無線アクセス技術に従った無線または有線通信リンク70を介して装置10と通信するように構成されてもよい。
【0078】
いくつかの実施形態によれば、プロセッサ22およびメモリ24は、処理回路または制御回路の一部に含まれてもよく、または、その一部を形成してもよい。さらに、いくつかの実施形態では、トランシーバ28は、送受信回路に含まれてもよいし、送受信回路の一部を形成してもよい。
【0079】
上述したように、いくつかの実施形態によれば、装置20は、たとえば、UE、モバイルデバイス、移動局、ME、IoTデバイスおよび/またはNB-IoTデバイスであってよい。特定の実施形態によれば、装置20は、メモリ24およびプロセッサ22によって制御され、本明細書に記載される例示的な実施形態に関連する機能を実行することができる。例えば、いくつかの実施形態では、装置20は、図1~3に例示されるような、本明細書に記載されるフローチャートまたはシグナリング図のいずれかに示される処理のうちの1つまたは複数を実行するように構成されてもよい。
【0080】
例えば、一実施形態では、装置20は、メモリ24およびプロセッサ22によって制御され、縮小された帯域幅内のランダムアクセス手順のための構成の指示を受信するようにしてもよい。一実施形態では、装置20は、構成およびRACH構成に基づいて、UEが使用できるリソースのセットを決定するように、メモリ24およびプロセッサ22によって制御されてもよい。
【0081】
したがって、ある例示的な実施形態は、既存の技術的プロセスに対するいくつかの技術的な改善、強化、および/または利点を提供する。例えば、いくつかの例示的な実施形態の1つの利点は、他の可能な解決策と比較して、縮小されたシグナリングで、機能が縮小されたUEのアクセスを可能にすることである。したがって、いくつかの例示的な実施形態の使用は、通信ネットワークおよびそのノードの機能改善をもたらし、したがって、とりわけ少なくともUEアクセスの技術分野に対する改善を構成する。
【0082】
いくつかの例示的な実施形態において、本明細書に記載された方法、プロセス、シグナリング信号図、アルゴリズム、またはフローチャートのいずれかの機能は、メモリまたは他のコンピュータ可読媒体もしくは有形媒体に格納され、プロセッサによって実行されるソフトウェアおよび/またはコンピュータプログラムコードまたはコードの一部によって実装され得る。
【0083】
いくつかの例示的な実施形態では、装置は、算術演算(複数可)として、またはプログラムまたはその一部(追加または更新されたソフトウェアルーチンを含む)として、構成された少なくとも1つのソフトウェアアプリケーション、モジュール、ユニット、または実体を含むかまたは関連付けられてよく、少なくとも1つの演算プロセッサによって実行されてよい。プログラムは、プログラム製品またはコンピュータプログラムとも呼ばれ、ソフトウェアルーチン、アプレット、およびマクロを含み、任意の装置読み取り可能なデータ記憶媒体に格納されてもよく、特定のタスクを実行するプログラム命令を含んでもよい。
【0084】
コンピュータプログラム製品は、プログラムが実行されると、いくつかの例示的な実施形態を実行するように構成された1つ以上のコンピュータ実行可能なコンポーネントを含んでもよい。1つ以上のコンピュータ実行可能なコンポーネントは、少なくとも1つのソフトウェアコードまたはコードの一部であってもよい。例示的な実施形態の機能を実施するために必要な修正および構成は、ルーチン(複数可)として実行されてもよく、追加または更新されたソフトウェアルーチン(複数可)として実施されてもよい。一例では、ソフトウェアルーチン(複数可)は、装置にダウンロードされてもよい。
【0085】
一例として、ソフトウェアまたはコンピュータプログラムコードまたはコードの一部は、ソースコード形式、オブジェクトコード形式、または何らかの中間形式であってもよく、それは何らかのキャリア、配布媒体、またはコンピュータ可読媒体に格納されていてもよく、それはプログラムを運ぶことができる任意のエンティティまたはデバイス装置であってもよい。そのようなキャリアは、例えば、記録媒体、コンピュータメモリ、読み取り専用メモリ、光電および/または電気キャリア信号、電気通信信号、および/またはソフトウェア配布パッケージなどを含むことができる。必要な処理能力に応じて、コンピュータプログラムは、1台の電子デジタルコンピュータで実行されてもよいし、複数のコンピュータの間で分散されてもよい。コンピュータ可読媒体またはコンピュータ可読記憶媒体は、非一時的媒体であってもよい。
【0086】
他の例示的な実施形態では、機能は、例えば、特定用途向け集積回路(ASIC)、プログラマブルゲートアレイ(PGA)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、またはハードウェアとソフトウェアの他の任意の組み合わせの使用を通じて、装置(例えば、装置10または装置20)に含まれるハードウェアまたは回路によって実行されてもよい。さらに別の例示的な実施形態では、機能は、インターネットまたは他のネットワークからダウンロードされた電磁信号によって運ばれることができる非有形の手段などの信号として実装されてもよい。
【0087】
例示的な実施形態によれば、ノード、デバイス、または対応するコンポーネントなどの装置は、シングルチップコンピュータ素子などの回路、コンピュータまたはマイクロプロセッサとして、またはチップセットとして構成されてもよく、これらは、演算処理(複数可)に用いられる記憶容量を提供するためのメモリおよび/または演算処理を実行するための演算処理器を少なくとも含むことができる。
【0088】
本明細書で説明する例示的な実施形態は、特定の実施形態を説明することに関連して単数または複数の言語が使用されるかどうかにかかわらず、単数および複数の実施形態に等しく適用される。例えば、単一のネットワークノードの動作を説明する実施形態は、ネットワークノードの複数のインスタンスを含む実施形態に等しく適用され、逆もまた同様である。
【0089】
当業者であれば、上述した例示的な実施形態は、異なる順序での操作、および/または開示されているものとは異なる構成のハードウェア要素で実施され得ることを容易に理解するであろう。したがって、これらの例示的な好ましい実施形態に基づいて、いくつかの実施形態を説明してきたが、例示的な実施形態の精神および範囲内に留まりながら、特定の修正、変形、および代替構成が明らかであることは、当業者にとって明らかであろう。
【符号の説明】
【0090】
BW 帯域幅
BWP 帯域幅部品
FR 周波数範囲
REDCAP 縮小された機能
図1
図2
図3
図4