(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-16
(45)【発行日】2024-02-27
(54)【発明の名称】磁気駆動部および制御部を備えるスイング装置
(51)【国際特許分類】
A47D 9/02 20060101AFI20240219BHJP
A47D 13/10 20060101ALI20240219BHJP
【FI】
A47D9/02
A47D13/10
(21)【出願番号】P 2022558245
(86)(22)【出願日】2021-03-29
(86)【国際出願番号】 US2021024560
(87)【国際公開番号】W WO2021195606
(87)【国際公開日】2021-09-30
【審査請求日】2022-11-25
(32)【優先日】2020-03-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2020-04-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2020-06-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2020-12-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】517042092
【氏名又は名称】ワンダーランド スイツァーランド アーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ジョナサン・ケー・モウンズ
(72)【発明者】
【氏名】イーサン・エム・スナイダー
【審査官】二階堂 恭弘
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2010/0151951(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2019/0059611(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0354542(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2008/0194349(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2014/0106891(US,A1)
【文献】実開昭56-58259(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47D 9/02
A47D 13/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
スイング装置(10)であって、
磁気駆動部(20)であって、
電磁石(51)と、
複数の永久磁石(52,53)と、
を備える、
磁気駆動部(20)と、
第1の極性および第2の極性から選択可能な極性を有する活性化電流を印加し、それによって前記スイング装置(10)の少なくとも一部の運動を開始することによって前記電磁石(51)を活性化するように前記電磁石(51)に結合されるコントローラ(2102)であって、
A1)前記第1の極性および前記第2の極性の一方を有する前記活性化電流を印加し、
A2)前記スイング装置(10)の少なくとも前記一部が少なくとも所定の量だけ移動したかどうかを決定し、
A3)所定の期間の経過後に、前記スイング装置(10)の少なくとも前記一部が少なくとも前記所定の量だけ移動していない場合に、前記活性化電流の前記極性を前記第1の極性および前記第2の極性のうちの他方に切り替え、
A4)A2)において、前記スイング装置(10)が少なくとも前記所定の量だけ移動したと決定されるまでA2)およびA3)を繰り返す、
ように構成されている、
コントローラ(2102)と、
を備えるスイング装置(10)。
【請求項2】
前記コントローラに結合された複数の光学センサーであって、
第1の光路に沿って伝搬する第1の光ビームを放射する第1の光源と、
前記第1の光源から離間し、前記第1の光路内に配設されて前記第1の光ビームを検出する第1の検出器と、
前記第1の光路に実質的に平行で、前記第1の光路から分離距離だけオフセットされた第2の光路に沿って第2の光ビームを放射する第2の光源と、
前記第2の光源から離間し、前記第2の光路内に配設されて前記第2の光ビームを検出する第2の検出器と、
を備える、
複数の光学センサーと、
前記第1の光路および前記第2の光路内に配設されて、前記第1の検出器による前記第1の光ビームの検出を変調して前記第1の検出器の状態の変化に影響を及ぼし、前記第2の検出器による前記第2の光ビームの検出を変調して前記第2の検出器の状態の変化に影響を及ぼす光学エンコーダストリップと、
をさらに備え、
前記コントローラは、A2)において、前記第1の検出器および前記第2の検出器のうちの少なくとも一方の状態の変化を検出することによって前記スイング装置の少なくとも前記一部が少なくとも所定の量だけ移動しているかどうかを決定するようにさらに構成される請求項1に記載のスイング装置。
【請求項3】
前記コントローラは、A2)で、前記スイング装置が少なくとも前記所定の量だけ移動したと決定されたときに、
A5)前記スイング装置の前記一部がスイング運動の方向を変更したかどうかを決定するようにさらに構成される請求項1に記載のスイング装置。
【請求項4】
前記コントローラは、A5)で、前記スイング装置の前記一部がスイング運動の方向を変更していないと決定されたときに、A2)およびA3)を繰り返すようにさらに構成される請求項3に記載のスイング装置。
【請求項5】
前記コントローラは、A2)で、前記スイング装置が少なくとも前記所定の量だけ移動したと決定されたときに、
A6)前記スイング装置の前記一部の前記運動に関連付けられているスイング角度測定値を増分するようにさらに構成される請求項3に記載のスイング装置。
【請求項6】
前記コントローラは、A5)で、前記スイング装置の前記一部が運動の方向を変更したと決定されたときに、
A7)前記電磁石に印加される前記活性化電流の前記極性を切り替えるようにさらに構成される請求項5に記載のスイング装置。
【請求項7】
前記コントローラは、A7)の後に、
A8)前記スイング角度測定値が所定の設定値を超えた場合に、前記活性化電流をゼロに設定するようにさらに構成される請求項6に記載のスイング装置。
【請求項8】
前記コントローラは、A8)で前記活性化電流がゼロに設定された後、A2)およびA3)を繰り返すようにさらに構成される請求項7に記載のスイング装置。
【請求項9】
前記コントローラは、A7)の後に、
A9)前記スイング角度測定値が前記所定の設定値よりも小さい場合に、前記活性化電流を変調するようにさらに構成される請求項7に記載のスイング装置。
【請求項10】
前記コントローラは、A9)で、
前記スイング角度測定値および前記所定の設定値に基づき誤差値を計算し、
比例項、微分項、または積分項のうちの1つまたは複数を前記誤差値に基づき計算し、
前記活性化電流を、前記比例項、前記微分項、または前記積分項のうちの前記1つまたは複数に基づき変調することによって、
前記活性化電流を変調するようにさらに構成される請求項9に記載のスイング装置。
【請求項11】
前記コントローラは、A9)で前記活性化電流が変調された後、A2)およびA3)を繰り返すようにさらに構成される請求項9に記載のスイング装置。
【請求項12】
前記コントローラは、前記スイング装置の前記一部が前記運動の平衡位置をいつ通過するかを決定することなく前記スイング装置の前記一部が前記運動中に方向をいつ変更するかを決定するようにさらに構成される請求項1に記載のスイング装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2020年3月27日に出願した米国仮出願第63/000,743号、2020年4月21日に出願した米国仮出願第63/012,999号、2020年6月19日に出願した米国仮出願第63/041,172号、および2020年12月18日に出願した米国仮出願第63/127,575号に対する優先権を主張するものである。これらの出願のそれぞれの内容全体は、参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
チャイルドスイング(child swing)は、自然な振り子運動の癒しをもたらす利点とともに、子供のための安全で高いシートエリアを提供するように設計されている。しかしながら、従来のスイングには、様々な欠点がある。たとえば、従来のスイングは、DC電源およびギアボックスを動力源とするものが一般的である。ギアボックスベースのスイングは、機械的動作に起因する騒音を発生する傾向があり、また機械的摩耗に起因して時間の経過とともに騒音が大きくなる傾向がある。ギアボックスベースのスイングは、電力消費に関して非効率的である傾向もあり、さらに異なる部品(たとえば、複数の歯車、ピン、潤滑油、軸受、および/または同様のもの)が多数あれば部品故障発生の潜在的可能性が高くなる傾向がある。その結果、ギアボックスベースのスイングは、そのような状況のせいで通常の摩耗および損傷により故障が生じる時期よりも早く故障する傾向がある。
【0003】
別の例として、ギアボックスベースのスイングはまた、ギアボックスコンポーネントの機械的サイズに起因してかさばる駆動部を有し、その結果、スイングが重くなり、かつ/または介護者がスイング制御部にアクセスする、スイング内に子供を置き、取り出すのを妨げる、かつ/もしくは同様のことなどのスイング動作を妨げる可能性がある。
【0004】
さらに別の例として、いくつかの従来のスイングは、動作を開始するために介護者がスイングを手で押すことも必要になる。これは、スイングが運動を開始するために介護者が相当な力を加える必要があるとき、介護者が必要な力を加えることができないとき(たとえば、障害者または高齢者)、および(逆に)介護者があからさまに攻撃的であるときに問題になる可能性があり、その結果、スイング内の子供/使用者にとって潜在的につらい状況が生じる。
【0005】
さらに別の例として、いくつかの従来のスイングは、スイングがスイング運動の中心をいつ通過するかを推定することによってスイング運動を制御するが、これは静止時のスイングと同じ位置であると仮定する。しかしながら、スイングは、しばしば、凹凸のある表面(たとえば、カーペット)に置かれ、その結果、(重力の影響を受ける)スイング運動の中心の誤った推定が生じ、ひいては、偏った揺れおよび/または他の性能問題を引き起こす可能性がある。
【0006】
一般的に、これらの問題を克服するようにスイングを設計することは困難であり得るが、それは、チャイルドスイングは、スイング運動の満足のいく範囲および速度を提供しながら厳しい安全性および安定性(規制)の標準を満たさなければならないからである。従来のスイングにおいてそのような安定性を達成する1つの方法は、スイングを「固定」するためのサイズ指定可能なベースを有することによるものであり、これにより、揺れたときにひっくり返ることがない。しかしながら、このようなサイズ指定可能なベースは、包装、組み立ての問題を引き起こし、マンションおよびアパートなどのより狭い住居には不向きである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
いくつかの従来のスイングは、これらの問題のうちのいくつか、特にギアボックスの設計の脆弱性に関係する問題を克服するために、磁気駆動部を組み込んでいる。しかしながら、これらの従来の磁気スイングもまた、かさばる駆動部を有する傾向があり、これは多くの場合に、磁気コンポーネント(たとえば、永久磁石および/または電磁石)のうちの少なくともいくつかが、たとえば、スイングそれ自体のシート上またはそれに隣接して配設されるなど、スイング運動の軸から遠い位置に位置決めされる結果である。回転軸からのこの間隔は、磁石のサイズ、強度、および/または(電磁石のための)電力消費に相当な要求条件を課す。それに加えて、いくつかの従来の磁気スイングは、依然として、使用者が手でスイングを押して運動を開始する必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本明細書において開示されている本発明の実装形態は、永久磁石のアレイを、永久磁石の間に配向された電磁石とともに利用する磁気駆動部を有するスイング装置に向けられる。様々な態様において、本開示による発明的なスイング装置の磁気駆動部は、有利には、スイング装置のスイングアームの枢軸の近くに配置され、中立の静止位置から自動スタートできるコンパクトで、軽量、強力な、電力効率が著しく高い駆動部を提供する。本明細書において開示されている磁気駆動部は、従来のスイング装置のための機械的駆動機構(たとえば、DCモーターおよびギアボックスを採用するか、または磁気コンポーネントがスイングのシートの近くにあるかもしくは直接的に結合されている)よりも比較的少ない部品を有し、一般的に、より騒音の少ない、より電力効率の高い、かつより信頼性の高い動作を提供する。
【0010】
いくつかの態様において、スイング装置は、電磁石および複数の永久磁石を含む磁気駆動部を備える。スイング装置は、また、第1の極性および第2の極性から選択可能な極性を有する活性化電流を印加し、それによってスイング装置の少なくとも一部の運動を開始することによって電磁石を活性化するように電磁石に結合されているコントローラを備える。コントローラは、A1)第1の極性および第2の極性の一方を有する活性化電流を印加し、A2)スイング装置の少なくとも一部が少なくとも所定量だけ移動したかどうかを決定し、A3)所定の期間の経過後に、スイング装置の少なくとも一部が少なくとも所定の量だけ移動していなければ、活性化電流の極性を第1の極性および第2の極性の他方に切り替え、A4)A2)において、スイング装置が少なくとも所定の量だけ移動したと決定されるまでA2)およびA3)を繰り返す、ように構成される。
【0011】
いくつかの態様において、スイング装置は、電磁石と、電磁石の電気的活性化時に、電磁石と複数の永久磁石のうちの各永久磁石との間に磁力が発生するように電磁石の近くに位置決めされた複数の永久磁石と、を備える。また、スイング装置は、電磁石を電気的に活性化し、それによってスイング装置の使用者による手動介入なしでスイング装置のスイング運動を開始するために電磁石に結合されているコントローラを備える。
【0012】
スイング装置は、スイング装置の少なくとも一部の運動を制御するコントローラと、コントローラに結合された複数の光学センサーと、を備える。複数の光学センサーは、第1の光路に沿って伝搬する第1の光ビームを放射する第1の光源と、第1の光源から離間し、第1の光路内に配設されて第1の光ビームを検出する第1の検出器と、を含む。複数の光学センサーは、また、第1の光路に実質的に平行で、第1の光路から分離距離だけオフセットされた第2の光路に沿って第2の光ビームを放射する第2の光源も含む。複数の光学センサーは、また、第2の光源から離間し、第2の光路内に配設されて第2の光ビームを検出する第2の検出器を含む。スイング装置は、スイング装置の少なくとも一部の運動の検出を円滑にするために第1の光路および第2の光路内に配設された光学エンコーダストリップをさらに備える。
【0013】
いくつかの態様において、スイング装置は、スイング装置の少なくとも一部の運動を制御するコントローラと、コントローラに結合された複数の光学センサーと、を備える。複数の光学センサーは、第1の光路に沿って伝搬する第1の光ビームを放射する第1の光源と、第1の光源から離間し、第1の光路内に配設されて第1の光ビームを検出する第1の検出器と、を含む。複数の光学センサーは、また、第1の光路に実質的に平行で、第1の光路から分離距離だけオフセットされた第2の光路に沿って第2の光ビームを放射する第2の光源も含む。複数の光学センサーは、また、第2の光源から離間し、第2の光路内に配設されて第2の光ビームを検出する第2の検出器を含む。スイング装置は、第1の光ビームおよび第2の光ビームの遮断および遮断解除を交互に行うことに基づきスイング装置の少なくとも一部の運動の検出を円滑にするために第1の光路および第2の光路内に配設されたスロット付きストリップをさらに備える。スロット付きストリップは、複数の光学的に透明なスロットと、複数の光学的に透明なスロットの連続するスロットの間にそれぞれ配設された複数のフォトインタラプタと、を含む。
【0014】
いくつかの態様において、スイング装置は、シートを含むアームアセンブリと、アームアセンブリに結合され、スイング装置の動作中にアームアセンブリが回転する枢軸を画成するフレームアセンブリと、を備える。スイング装置は、フレームアセンブリ上に配設された電磁石と、アームアセンブリ上に配設され、枢軸上を中心とする円弧を画成するように位置決めされた複数の永久磁石と、をさらに備える。電磁石は、スイング装置が中立位置にあるときに円弧に沿って位置決めされた複数の永久磁石に対して枢軸の周りで角度オフセットを有している。
【0015】
いくつかの態様において、スイング装置は、シートを含むアームアセンブリと、アームアセンブリに結合され、スイング装置の動作中にアームアセンブリが回転する枢軸を画成するフレームアセンブリと、を備える。スイング装置は、フレームアセンブリ上に配設された電磁石と、アームアセンブリ上に配設され、枢軸上を中心とする円弧を画成するように位置決めされた複数の永久磁石と、をさらに備える。スイング装置が中立位置にあるとき、電磁石および複数の永久磁石は、枢軸の第1の側に配設され、シートは、枢軸の第2の側に配設される。
【0016】
いくつかの態様において、スイング装置は、シートを含むアームアセンブリと、アームアセンブリに結合され、スイング装置の動作中にアームアセンブリが回転する枢軸を画成するフレームアセンブリと、を備える。スイング装置は、また、アームアセンブリ上に配設され、枢軸を中心とする円弧を画成するように位置決めされた複数の永久磁石を備え、複数の永久磁石のうちの各永久磁石と枢軸との間の直線距離は、最大でも約0.5インチから約5インチまでである。また、スイング装置は、フレームアセンブリ上に配設された電磁石を含む。
【0017】
いくつかの態様において、スイング装置は、シートを含むアームアセンブリと、アームアセンブリに結合され、スイング装置の動作中にアームアセンブリが回転する枢軸を画成するフレームアセンブリと、を備える。スイング装置は、また、アームアセンブリ上に配設され、枢軸を中心とする円弧を画成するように位置決めされた複数の永久磁石を備える。スイング装置は、フレームアセンブリ上に配設された電磁石も含み、電磁石と枢軸との間の直線距離は、最大でも約1インチから約6インチである。
【0018】
いくつかの態様において、スイング装置は、電磁石と、電磁石の電気的活性化時に磁力を発生し、それによってスイング装置の少なくとも一部のスイング運動を制御するように電磁石の近くに位置決めされた複数の永久磁石と、を備える。電磁石と複数の永久磁石のうちの第1の永久磁石との間の分離ギャップは、スイング装置の動作中に磁気的に整列しているときに、0.15インチ以下である。
【0019】
いくつかの態様において、スイング装置は、ハブと、ハブに結合されたスイングアームと、スイングアームに結合されたシートと、を含むアームアセンブリを備える。スイング装置は、ハブに結合されかつフレームアームを含むフレームアセンブリも備え、フレームアセンブリは、スイング装置の動作中にハブが回転する枢軸を画成する。スイング装置は、また、フレームアセンブリ上に配設された電磁石と、ハブ上に配設され、枢軸上を中心とする円弧を画成するように位置決めされた複数の永久磁石と、をさらに備える。スイング装置は、電磁石および複数の永久磁石を囲むハウジングも含む。
【0020】
いくつかの態様において、スイング装置は、スイング装置の少なくとも一部がスイング運動の中立位置をいつ通過するかを検出することなくスイング運動の間に方向をいつ変えるかを決定するコントローラを備える。
【0021】
いくつかの態様において、スイング装置は、表面を有し、使用時にスイング装置の少なくとも一部のスイング運動の範囲を指定する使用者入力を円滑にするためのダイヤルを含むパネルを備える。表面は、穴と、穴内の陥凹部と、を画成し、ダイヤルは、陥凹部内に配設される。スイング装置は、使用者入力に基づきスイング運動を制御するようにダイヤルに通信可能に結合されたコントローラも含む。
【0022】
いくつかの態様において、キットは、スイング装置に組み立てるためのコンポーネントを含む。キットは、順に、フレームアセンブリと、フレームアセンブリに結合された磁気駆動部と、外部電源を磁気駆動部に結合するための電源供給回路と、を含む第1のコンポーネントを備える。キットは、磁気駆動部に結合するように構成されたスイングアームを含む第2のコンポーネントも備える。キットは、スイングアームに結合するように構成されたシートを含む第3のコンポーネントも備える。電源供給回路は、第1のコンポーネント内に全体的に収容される。
【0023】
いくつかの態様において、スイング装置は、シートを含むアームアセンブリと、スイング装置の動作中に地面上でスイング装置を支持するフレームアセンブリと、を備える。フレームアセンブリは、アームアセンブリに結合され、スイング装置の動作中にアームアセンブリがスイングする枢軸を画成する。枢軸は、地面に平行な水平面に対して約15度から約45度の角度を成す。また、スイング装置は、枢軸の周りに配設され、スイング装置の動作中に枢軸の周りのアームアセンブリのスイング運動を制御する駆動部を含む。
【0024】
いくつかの態様において、スイング装置は、スイング装置の動作中に実質的に平らな地面上の静止部を含み、ベースは地面上にベース部材の鉛直設置面積を画成する。スイング装置は、ベースに結合された下側部分を有するフレームアームを含むフレームアセンブリも備え、フレームアームの下側部分はベースから上方に延在し、フレームストークの下側部分がベースの鉛直設置面積から離れて延在し、ベースの鉛直設置面積の外側に置かれるように鉛直から傾斜している。スイング装置は、フレームアセンブリに結合されたスイングアームアセンブリも含み、スイングアームアセンブリはスイング装置の動作中に子供を保持するためのシートを含む。
【0025】
いくつかの態様において、スイング装置は、スイング装置の動作中に地面上に載るためのベースを備え、ベースは湾曲した形状の外周を有する。スイング装置は、また、スイングアームと、スイング装置の動作中に子供を保持するためにスイングアームに結合された回転可能なシートと、を含むアームアセンブリを備え、回転可能なシートは地面に対して法線方向の回転軸を有する。スイング装置は、アームアセンブリおよびベースに結合されたフレームアセンブリであって、スイング装置の動作中にアームアセンブリがスイングする枢軸を画成する、フレームアセンブリも備える。回転可能なシートは、スイング装置とシートに配設された擬人化試験装置(ATD)との組み合わされた重心が回転可能なシートの回転軸から1インチ未満横方向にオフセットされるようにアームアセンブリ上に位置決めされる。
【0026】
いくつかの態様において、スイング装置は、使用中に水平面上に載るベースを含み、ベースは鉛直設置面積を画成する。スイング装置は、フレームアームを含むフレームアセンブリも備え、フレームアームは上側部分および下側部分を画成し、フレームアームの下側部分はストークを介してベースに結合され、フレームアームの下側部分が鉛直設置面積の外側にあるように、相互接続点で鉛直設置面積に対してある角度で傾斜している。スイング装置は、フレームアセンブリに結合されたスイングアームアセンブリも備え、スイングアームアセンブリは使用中に子供を保持するためのシートを含み、下側部分および上側部分はフレームアームの上側部分が鉛直設置面積内に侵入するような曲率を共同で定める。
【0027】
いくつかの態様において、スイング装置は、使用中に水平面上に載るベース部材を含み、ベース部材は鉛直設置面積を画成する。スイング装置は、フレームアームを含むフレームアセンブリも備え、フレームアームは上側部分および下側部分を画成する。フレームアームの下側部分はストークを介してベース部材に結合され、フレームアームの下側部分が鉛直設置面積の外側にあるように、相互接続点で鉛直設置面積に対してある角度で傾斜している。スイング装置は、上側部分に結合された駆動部も含み、駆動部の少なくとも一部は、鉛直設置面積の内側にある。スイング装置は、駆動部に結合されたスイングアームアセンブリも含み、スイングアームアセンブリは使用中に子供を保持するためのシートを含む。
【0028】
いくつかの態様において、スイング装置は、フレームアセンブリと、枢軸でフレームアセンブリに回転可能に結合されたハブと、を備える。スイング装置は、また、シートと、シートに取り付けられる第1の端部を有するスイングアームと、を備える。スイングアームの第2の端部は、枢軸の周りのフレームアセンブリに対するハブの回転がスイングアームおよびシートを回転させるようにハブに取り付けられる。スイング装置は、また、フレームアセンブリおよびハブの一方に配設された少なくとも1つの永久磁石と、フレームアセンブリおよびハブの他方に配設された少なくとも1つの電磁石と、を備える。少なくとも1つの電磁石および少なくとも1つの永久磁石は、互いに磁力を及ぼしてハブをフレームアセンブリに対して枢軸の周りに回転させるように構成される。
【0029】
いくつかの態様において、スイング装置は、シートを含むアームアセンブリと、アームアセンブリに結合され、スイング装置の動作中にアームアセンブリが回転する枢軸を画成するフレームアセンブリと、を備える。スイング装置は、また、アームアセンブリおよびフレームアセンブリのうちの一方に配設され、枢軸を中心とする円弧を画成するように位置決めされた少なくとも1つの永久磁石を備える。スイング装置は、アームアセンブリおよびフレームアセンブリのうちの別のアセンブリに配設された電磁石も含む。少なくとも1つの永久磁石は、電磁石に面する反対極性を有するように配置構成される。スイング装置は、アームアセンブリが中立位置にあり、電磁石が電気的に活性化されるときに、電磁石と少なくとも1つの永久磁石との間に磁気引力および磁気斥力が同時に発生するように構成される。
【0030】
いくつかの態様において、スイング装置は、シートを含むアームアセンブリと、アームアセンブリに結合され、スイング装置の動作中にアームアセンブリが回転する枢軸を画成するフレームアセンブリと、を備える。スイング装置は、また、フレームアセンブリ上に配設された電磁石と、アームアセンブリ上に配設され、少なくとも1つの永久磁石のN極および少なくとも1つの永久磁石のS極がスイング装置の動作中に電磁石との磁気整列を達成することができるように位置決めされた少なくとも1つの永久磁石と、を備える。電磁石は、スイング装置が中立位置にあるときに少なくとも1つの永久磁石のN極およびS極に対して枢軸の周りの角度オフセットを有する。
【0031】
以下でより詳しく説明されている前述の概念および追加の概念のすべての組合せは(そのような概念が相互に矛盾していないと仮定して)、本明細書において開示されている発明の主題の一部である。特に、本開示の末尾に現れる請求されている主題のすべての組合せは、本明細書において開示されている発明の主題の一部である。参照により組み込まれている任意の開示内にも出現し得る本明細書において使用されている用語は、本明細書において開示されている特定の概念と最も一致している意味を付与されるべきである。
【0032】
当業者であれば、図面はもっぱら例示することを目的としており、本明細書で説明されている発明の主題の範囲を制限することを意図されていないことを理解するであろう。図面は、必ずしも縮尺通りでなく、いくつかの場合において、本明細書で開示されている発明の主題の様々な態様は、異なる特徴を理解しやすくするために図面内では誇張されるか、または拡大されて示されていることがある。図面内では、類似の参照文字は、一般的に、類似の特徴(たとえば、機能的に類似するか、かつ/または構造的に類似する要素)を指す。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【
図1】例示的な一実装形態による、発明のスイング装置の斜視図である。
【
図3A】
図1のスイング装置の磁気駆動部のためのハウジングおよび制御部の拡大図である。
【
図3B】
図1のスイング装置の磁気駆動部のためのハウジングおよび制御部の拡大切欠図である。
【
図4】スイングアームに結合された
図1のスイング装置の磁気駆動部の一部の拡大斜視図である。
【
図5】
図4の磁気駆動部の一部の拡大正面図である。
【
図6】フレームアームに結合され、電磁石を保持する、
図1のスイング装置の磁気駆動部の一部の拡大側面斜視図である。
【
図7】
図6に例示されている磁気駆動部の一部の拡大上面斜視図である。
【
図8】スイングアームに結合された磁気駆動部の一部を示し、光学センサーの位置決めを示す図である。
【
図9】
図8に示されている光学センサーの拡大図であり、光学センサーの光源と検出器との間で移動可能なスロット付きエンコーダも例示する図である。
【
図10】
図9に例示されているスロット付きエンコーダの拡大図である。
【
図11】
図9に例示されている光学センサーの拡大図である。
【
図12】ハウジングが取り外されている、磁気駆動部の拡大図であり、磁気駆動部は2つの永久磁石と1つの電磁石とを含む図である。
【
図13】中立/静止位置にある
図12に例示されている磁気駆動部の拡大正面図である。
【
図14】スイングアームが左へ最大偏向/最大スイング角度まで回転された、
図13に示されているような磁気駆動部の拡大正面図である。
【
図15】スイングシートに向かって見たときにスイングアームが右へ最大偏向/最大スイング角度まで回転された、
図13に示されているような磁気駆動部の拡大正面図である。
【
図16】3つの永久磁石と2つの電磁石とを備えるスイング装置用の別の磁気駆動部を例示する図である。
【
図17】スイングアームが左へ最大偏向/最大スイング角度まで回転された、
図16の磁気駆動部を例示する図である。
【
図18】スイングアームが右へ最大偏向/最大スイング角度まで回転された、
図16の磁気駆動部を例示する図である。
【
図19】1つの永久磁石と1つの電磁石とを備えるスイング装置用の別の磁気駆動部を例示する図である。
【
図20A】永久磁石と電磁石とが結果として左へのスイングアームの偏向を引き起こす極性を有する、
図19の磁気駆動部を例示する図である。
【
図20B】スイングアームが左へ最大偏向/最大スイング角度まで回転される、
図19の磁気駆動部を例示する図である。
【
図20C】永久磁石と電磁石とが結果として右へのスイングアームの偏向を引き起こす極性を有する、
図19の磁気駆動部を例示する図である。
【
図20D】スイングアームが右へ最大偏向/最大スイング角度まで回転される、
図19の磁気駆動部を例示する図である。
【
図21A】磁気駆動部を有するスイング装置の動作を制御するためのコントローラを含む回路のブロック図である。
【
図21B】磁気駆動部を有するスイング装置を動作させる方法を例示する図である。
【
図21C】スイング方向の変化を検出することを含む、
図8~
図11に例示されている二重光学センサーの例示的な動作を例示する図である。
【
図21D】スイング装置の磁気駆動部の動作を制御するための比例積分微分(PID)コントローラの例示的な制御ループを例示する図である。
【
図22A】磁気駆動部を備えるグライダースイング装置を例示する図である。
【
図23A】内部の詳細を示すために磁気駆動部を含む部分の分解切欠図を含む、
図22Aのグライダースイング装置を例示する斜視図である。
【
図23B】
図22Aのグライダースイング装置の磁気駆動部を例示する拡大図である。
【
図24A】
図1~
図2のスイング装置を例示し、水平基準線/平面に対するスイングアームの15°の配向をさらに例示する、側面図である。
【
図24B】
図1~
図2のスイング装置を例示し、水平基準線/平面に対するスイングアームの30°の配向をさらに例示する、側面図である。
【
図24C】
図1~
図2のスイング装置を例示し、水平基準線/平面に対するスイングアームの45°の配向をさらに例示する、側面図である。
【
図25A】取り外し可能なスタンドアロンのシートを備え、シートがスイング装置の残りの部分から取り外されている、スイング装置を例示する図である。
【
図25B】シートがスイング装置の残りの部分に結合されている、
図25Aのスイング装置を例示する図である。
【
図25C】構造的な詳細を示すために柔らかい物品が取り外されている、
図25Aのスイング装置のシートを例示する分解斜視図である。
【
図25D】構造的な詳細を示すためにトイバー、スイングアーム、およびシートベースがさらに取り外されている、
図25Cのシートを例示する図である。
【
図26A】
図25Aの取り外し可能なシートのためのラッチ機構の断面を例示する図である。
【
図27A】
図1のスイング装置のための永久磁石と電磁石との間の例示的なエアギャップを例示する図である。
【
図27B】
図1のスイング装置のための永久磁石と電磁石との間の別の例示的なエアギャップを例示する図である。
【
図28】本明細書において開示されているような任意のスイング装置とともに使用されたときの湾曲した面を有する永久磁石を例示する図である。
【
図29】
図1のスイング装置とともに使用されたときの、様々な面デザインを有する永久磁石を例示する図である。
【
図30】湾曲した表面として形成されている取り外し可能な金属キャップを有する永久磁石の画像である。
【
図31A】磁気駆動部を有する一般的なスイング装置を例示する側面図である。
【
図32】詳細を示すためにケーシングの一部が取り外されている、
図31Aに例示されているモーターを例示する拡大図である。
【
図33A】12個の永久磁石と12個の電磁石とを有する、
図31Aのスイング装置用の例示的なモーターを例示する図である。
【
図33B】10個の永久磁石と10個の電磁石とを有する、
図31Aのスイング装置用の例示的なモーターを例示する図である。
【
図33C】8個の永久磁石と8個の電磁石とを有する、
図31Aのスイング装置用の例示的なモーターを例示する図である。
【
図33D】6個の永久磁石と6個の電磁石とを有する、
図31Aのスイング装置用の例示的なモーターを例示する図である。
【
図33E】4個の永久磁石と4個の電磁石とを有する、
図31Aのスイング装置用の例示的なモーターを例示する図である。
【
図33F】2個の永久磁石と2個の電磁石とを有する、
図31Aのスイング装置用の例示的なモーターを例示する図である。
【
図34A】2個の永久磁石と1個の電磁石とを有する、
図31Aのスイング装置用の例示的なモーターを例示する図である。
【
図34B】部分的ステーターを有する
図34Aの例示的なモーターを例示する図である。
【
図34C】部分的ステーターがブラケットとして形成されている、
図34Aの例示的なモーターを例示する図である。
【
図35A】別の発明実装形態による、スイング装置のユーザインターフェースパネルの前面斜視図である。
【
図36A】本明細書において開示されているスイングフレームアームとスイング装置のベース部材との間の接続を例示する図である。
【
図36D】
図36A~
図36Cに例示されている接続を形成するのに有用なストークおよびベース部材の詳細を例示する図である。
【
図36E】ベース部材の別の視点からの、ストークを受け入れるための切欠を示す図である。
【
図36F】ストークをベース部材に固定するための溶接形成の領域を例示する図である。
【
図36G】挿入の前に、フレームアームをストークに固定するのに有用なボルトを例示する図である。
【
図36H】
図36A~
図36Cに例示されている接続を例示する、フレームアーム、ストーク、およびベース部材の間に形成された接続の詳細を示す、切欠図である。
【
図37】
図2の、スイング装置の追加の態様を参照する、側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下で、磁気駆動部および制御部を有するスイング装置に関係する様々な概念、およびその実装形態についてのより詳細な説明を示す。上で導入され、以下でより詳しく説明される様々な概念は、多数の方法で実装され得ることは理解されるべきである。特定の実装形態および応用の例は、当業者に明らかな実装形態および代替的形態を実施することを可能にするように、もっぱら例示の目的で提供される。
【0035】
以下で説明されている図および例示的な実装形態は、本発明の実装形態の範囲を単一の実施形態に限定することを意図するものではない。説明されている、または例示されている要素のいくつかまたはすべてを交換する形で他の実装形態が可能である。さらに、開示された例示的な実装形態のいくつかの要素が、知られているコンポーネントを使用して部分的にまたは完全に実装され得る場合、いくつかの場合において、そのような知られているコンポーネントの、本発明の実装形態の理解に必要な部分のみが説明され、そのような知られているコンポーネントの他の部分の詳細な説明は、本発明の実装形態をわかりにくくしないように省かれている。
【0036】
本明細書において開示されているスイング装置の態様は、使用者の介入なしに、スイングの自動スタートを可能にするコンパクトな磁気駆動部および制御部を包含する。駆動部の磁気コンポーネントは、(枢軸とも称される)スイングの軸の付近に配設され、したがって、長期間の使用に適した最小限のコンポーネントを有するコンパクトで静かな/騒音のない駆動部設計を提供する。軸に近接しているので、磁気コンポーネントは、従来のアプローチに比べて互いにかつ軸に比較的近くすることができ、これは、柔軟な駆動部設計、すなわち、従来のアプローチと同様のスイング動作を達成するためにより小さい/弱い磁石を使用すること、またはスイング運動のより大きい範囲を達成するために同じ/より大きい磁石を使用することを可能にする。
【0037】
本明細書において開示されているスイング装置の態様は、スイング方向の変化を検出することができる、スイング運動の中心を検出することを必要としない、二重光学感知機構を使用したスイング運動の制御も提供する。この方式では、スイング制御は、スイング装置を平らな表面上に置かれることを厳密に要求することとは無関係になっている。
【0038】
本明細書において開示されているスイング装置の態様は、スイングパラメータを制御するための埋め込み型ダイヤルを有する改良されたユーザインターフェースパネルも提供する。インターフェースパネルは、片手での操作を提供する一方で、介護者がスイング装置を移動させている間にスイング装置をぶつけること、スイングが転倒すること、および/または同様のことに起因する不注意による損傷からダイヤル、および下にある制御回路を保護する。
【0039】
本明細書において開示されているスイング装置の態様は、ベース設置面積を縮小して単一のフレームアームを備えることで、それにもかかわらず構造的にしっかりしている、より小さい省材料設計も提供する。単一のフレームアームは、スイング運動中の回転損失を防止するようにストークを介してベースに剛体接続され、それにもかかわらずスイングの安定した動作を維持するために湾曲している。
【0040】
本明細書において開示されているスイング装置の態様は、モジュール設計も提供する、言い換えると、平均的な介護者/使用者でもコンポーネントの組み立てを容易に行えるようにする。これらのコンポーネントは、電気系統の組み立て(たとえば、磁気駆動部への電源の接続)が介護者によって必要とされないように設計/構成され、これは介護者の取扱いミス/誤りによる磁気駆動部の不注意による損傷を防止する。
【0041】
本明細書において開示されているスイング装置、およびそれらのそれぞれのコンポーネントのこれらおよびいくつかの他の利点について、次にさらに詳細に説明される。
【0042】
スイング装置
図1~
図3は、(単に「スイング」とも呼ばれることもある)スイング装置10が、スイングフレームアセンブリ12、スイングアームアセンブリ15、および磁気駆動部20を備えることを例示している。スイングフレームアセンブリ12は、使用中にスイングアームアセンブリ15の運動に対する安定性をもたらすために表面(たとえば地面)上に置かれるベース/ベース部材13を含む。ベース部材13は、任意の好適な形状(たとえば、卵形、楕円形、丸角を有する正方形など)および断面積を有することができる。形状および/または断面積は、限定はしないが、ベース部材13および/もしくは装置10の他の部分の設置面積、安定性、材料、装置10の部分に対する配向、スイング動作の方向に関する配向、ならびに/または同様のものなどの要因に基づき選択され得る。
【0043】
スイングフレームアセンブリ12は、ベース13から概ね上方に(すなわち、装置10が載るかまたは置かれる表面/地面から離れて)延在する(「スイングフレームアーム」、「フレーム支持部材」およびその変形形態とも称されることがある)フレームアーム14も含む。スイングフレームアセンブリ12のフレームアーム14および/または他の部分は、たとえば、鉄管、アルミニウム管、および/または同様のものなど、任意の好適な構造組成物または要素から構成され得る。いくつかの場合において、
図1~
図3に例示されているように、フレームアーム14は、その長さに沿って内部曲率を有することができる(すなわち、真っ直ぐではない)。そのような湾曲は、フレームアーム14の端から端までの長さを減少させるのに有益であり、その結果、スイング装置10の全体的高さを平均的な成人使用者/介護者による使用に従うものとすることができる。短縮された長さは、また、支持部材14を作製するための材料使用を低減し、ひいては重量を減らす。いくつかの場合において、フレームアーム14は、使用者が装置10にある程度の体重をかける(たとえば、ハウジング21に寄りかかる)ことがあっても、部材14が壊れることなく撓むことができるように可撓性を有するものとしてよい。いくつかの場合において、フレームアーム14は、剛体であってよい。いくつかの場合において、フレームアーム14は、中空であり、その長軸がスイング装置10の内部の方に面している楕円形の断面を有することができる。フレームアーム14の壁厚さは、強度、可撓性、および重量のバランスをとるように一般的に選択され、その間のすべての値および部分範囲を含む、約1.2mmから約1.6mmであってよい。
【0044】
回転部材14aは、一端でフレームアーム14に、他端で駆動部20に結合され、駆動部20をフレームアーム14に装着する。いくつかの場合において、回転部材14aは、フレームアーム14と、駆動部20と、またはその両方と一体形成され得る。回転部材14aおよび駆動部20は、本明細書においてより詳細に説明されているように、スイングが回転する枢軸P--P’を共同で定めることができる。
【0045】
図24A~
図24Cに最もよく例示されているように、フレームアーム14、回転部材14a、またはその両方は、枢軸P--P’が水平基準線HRに対して任意の好適な角度α
1で配向され得るように成形され、かつ/または他の何らかの形に構成され得る。基準線HRは、装置10が置かれる床または表面に対して一般的に平行であり得る。
図24Aは、α
1が約15°のときの装置10を例示している。
図24Bは、α
1が約30°のときの装置10を例示している。
図24Cは、α
1が約45°のときの装置10を例示している。一般的に、角度α
1は、たとえば、スイング運動の所望の固有振動数および/または半周期などの要因に基づき選択されるものとしてよく、α
1の比較的高い値は、α
1の比較的低い値よりも遅い運動をもたらし得る。別の要因は、(以下でより詳細に説明される、「シートフレーム」とも称されることがある)シート18内の子供のスイング運動の経験であってよく、α
1の比較的高い値は、振り子運動により近い運動が経験され得るα
1の比較的低い値に比べて、滑空または揺動により近い運動を子供にさらに経験させ得る。
【0046】
図24A~
図24Cにも例示されているように、ユーザインターフェースパネル22は、ひいては枢軸P--P’に対してインターフェース角度γを画成するインターフェース平面II’(ここでは側面図で示されている)を画成し得る。インターフェース角度γは、一般的に、スイング装置10よりも典型的には背の高い大人の介護者によるユーザインターフェースパネル22の見やすさおよびそれとの相互作用を提供するように選択され得る。インターフェース角度γは、約90度、約100度、約110度、約120度、約130度、約140度またはそれ以上であってよく、これはその間のすべての値および部分範囲を含む。
【0047】
再び
図1~
図3を参照すると、使用中にシート/シートフレーム18を支持するか、または保持する(たとえば、懸架する)スイングアームアセンブリ15は、枢軸P--P’の周りで枢動運動するように装着されたハブ16を含む。
図3Aは、枢軸P--P’を含む枢動平面PPも例示している。枢動平面PPは、枢軸を通過する平面であってよく、装置10が載る床または表面に対して一般的に垂直であり得る。特に、ハブ16は、フレームアーム14が支える枢軸P--P’に沿った(
図4に最もよく示されている)枢軸シャフト19に、枢軸の周りの回転を許す方式で装着され、結合され、かつまたは他の何らかの形で取り付けられる。たとえば、ハブ16は、ハブ16およびシャフト19が枢軸P--P’の周りで回転できるように、フレームアーム14の端部に玉軸受(図示せず)を介して回転可能に結合されている枢軸シャフト19に剛性的に装着され得る。例示されているように、ハブ16は、ハウジング21の外側に、ハウジング21内に形成された開口部などを通して突出することができる。これは、介護者が、スイング装置10の組み立て中に、ハウジングおよび駆動部の完全性を損なうことなく、スイングアーム17を磁気駆動部に容易に結合することを可能にし得る。
【0048】
スイングアーム17は、ハウジング21の外側でハブ16に結合され、ハブ16から下方に(すなわち、ベース部材13に向かって)突出し、装置10の真ん中に向かって湾曲し、次いで(任意選択で、例示されているように)上方に湾曲してシートフレーム18に結合する。スイングアーム17とシート18との間の結合は、
図25A~
図25D、
図26A~
図26Cに関してより詳細に説明される。シートフレーム18は、子供が座るためのシートを形成するために、任意の好適な硬い物品および/または柔らかい物品(図示せず)を保持することができる。スイングアーム17およびシートフレーム18は、
図5に最もよく例示されているように、枢軸シャフト19および枢軸P--P’の周りで、円弧、円形、および/または一般的に振り子状の運動で左Lから右Rの方向に前後に枢動し/回転することができるようにハブ16から吊り下がっている。前後運動は、区別なく、スイング運動、スイングする運動、振り子運動、および/またはその変形形態と称され、枢軸P--P’とL方向との間、およびそれに対応して、枢軸P--P’またはR方向との間のスイング角度αを特徴付けることができる。スイング角度αは、たとえば、装置10が平らな表面上になく、傾きを有するときなど、L方向とR方向とで異なっていてもよく、一方の方向におけるスイング運動の範囲は他方とは異なり得ることは理解される。スイング角度αは、その間のすべての値および部分範囲を含む、約2度から約20度までとすることができる。使用中の最大スイング角度αは、所定の角度、介護者によって指定された角度、装置10の機械設計によって制限された角度、シート18内の乳児の体重によって制限された角度、および/または同様の角度であってよい。
【0049】
スイング装置10のハウジング21は、磁気駆動部およびスイングアームアセンブリ15の可動部分を覆う形状およびサイズにすることができる。
図3A、
図3Bは、制御部23のセットを含む、ハウジング21に結合されるかまたはハウジング21と一体形成されたユーザインターフェースパネル22を例示している。制御部23は、たとえば、スイング振幅制御(すなわち、スイングがその中立または静止位置から回転する程度または範囲)、音楽、自然音、音量調節、照明(たとえば、ハブまたはシートフレーム18上に配設され、使用中にスイング装置10内に置かれた子供を照らすことができる、図示されていない、常夜灯)および/または同様のもののための、プリセットアプリケーションまたは機能選択ボタン/スイッチ24を含み得る。制御部23は、選択された機能のパラメータを選択するためのダイヤル25も備える。使用者がスイッチ24からスイング振幅制御を選択したときに、ダイヤル25は、その後、スイング角度αの多数の(設定値とも称されることがある)プリセット値のうちの1つを選択するために使用され得る。一例として、使用者は、1から6の代表値を選択することができ、値1は3度のスイング角度αに対応し、値2は6度のスイング角度αに対応し、値3は9度のスイング角度αに対応し、値4は12度のスイング角度αに対応し、値5は15度のスイング角度αに対応し、値6は18度のスイング角度αに対応する。使用者に利用可能にされるスイング角度の大きさおよび分解能は、限定はしないが、子供の安全性の考慮、スイング運動の検出の分解能(すなわち、
図8~
図11に例示されている光学センサーを介して)、および/または同様のものを含む、多くの要因に基づくものとしてよい。いくつかの場合において、使用者は、使用中にスイング角度αをプログラムし、かつ/または他の何らかの形で直接的に指定し、設定することを可能にされ得る。
【0050】
ダイヤル25を回転して押し/クリックすることは、使用者/介護者が調整されるべき装置パラメータをトグル切り替えして選択することを可能にする。たとえば、音量アプリケーションが選択された場合、ダイヤル25を回転することで、音楽の所望の音量に調整することができるなどである。照明は、スイング振幅の所定の設定、選択された機能の各々の選択された範囲に関する情報、および/または同様のものを視覚的に示す視覚インジケータ26(たとえば、発光ダイオード(LED)のセットのライトパネル)を含むことができる。
図3Bは、また、制御部23、さらには(図示しないが、音楽、入力、および/または他の音を再生する)スピーカーが配設された回路基板29を例示している。パネル22は、音楽および/または音が使用者に伝達されることを可能にするためにスピーカーの前面に形成された開口部28を含む。
図3A、
図3Bのパネル22は、ダイヤル25をパネル22の表面22aから突出しているものとして例示しており、これは、使用者が配置および制御を容易に行えるようにする。
【0051】
図35A~
図35Gは、ハウジング3521に結合され、(たとえば、ボタン24に類似する)選択ボタン3524、(たとえば、視覚インジケータ26に類似する)ライトパネル3526、およびダイヤル3525を含むユーザパネル3522を備える、別のパネル設計を例示している。ダイヤル3525は、突出したダイヤル25とは対照的に、表面3522aの穴、空洞またはポケット3530内に、表面3522aから凹部内にあり、表面3522aは陥凹部3535を含む。表面3522aからの陥凹部3535の深さは、その間のすべての値および部分範囲を含む、約0.25インチ、約0.5インチ、約1インチ、約1.5インチまたはそれ以上とすることができる。ダイヤル3525は、表面3522aと同一平面上にある、表面3522aを越えて突出しない、最小限に突出する、またはある程度突出する(たとえば、
図35B、
図35F、
図35G参照)ようにサイズを決められ、位置決めされ得る。いくつかの場合において、表面3522aは、少なくともダイヤル3525の付近で曲率を有し、ダイヤル3525の表面も、その曲率に適合するように湾曲させることができる。また、
図35A~
図35Gに例示されているように、選択ボタン3524およびライトパネル3526は、表面3522aと同一平面上にある、表面3522aから突出しない、最小限に突出する(たとえば、使用者にはくぼみのように感じられる)、またはある程度突出するように配設されることも可能である。使用者は、選択ボタン3524を押し下げることによって選択ボタン3524と係合することができ、指を空洞3530内に挿入してダイヤル3525の側部を把持することによってダイヤル3525と係合することができる。
図35A~
図35Gの設計において、開梱および/または組み立ての間の偶発的な転倒、押し合い、環境要素に対する擦りなどによってボタン3524および/またはダイヤル3525が押されるか、さらには損傷したりする可能性は最小限度に抑えられ、それによって、スイング装置、または装置のいくつかの特徴が部分的にまたは全体的に動作不能にされる可能性を低減することができる。ボタン3524およびダイヤル3525が(
図3Bについて例示されているように)回路基板に物理的に結合されるときに、同一平面設計は、また、スイング装置の一部または全部の機能を動作不能にし得る、下にある回路基板の位置ずれおよび/または損傷を防ぐか、または最小限度に抑える。
【0052】
再び
図3Bの図を参照すると、光センサー45、(「スロット付きストリップ」、「光学エンコーダストリップ」、およびそれらの変形形態とも呼ばれることがある)ストリップ35、および1つの電磁石51と2つの永久磁石52、53とを有する磁気駆動部も例示されており、すべて次のセクションでさらに詳細に説明される。
【0053】
磁気駆動部
図4~
図11は、スイング装置10の(「磁気駆動機構」、「駆動部」、およびその変形形態とも呼ばれることがある)磁気駆動部20を例示している。
図4および
図5は、磁気駆動部20のスイングアーム部分30、すなわち、スイングアーム17に直接的にまたは間接的に結合されている磁気駆動部20のコンポーネントの配置構成および構成を示している。一般的に、スイングアーム部分30のこれらのコンポーネントは、スイング運動中に何らかの形態の運動(直線、回転、および/または同様のもの)を受けることができる。枢軸シャフト19は、磁気駆動部20のフレームアーム部分40、すなわちフレームアーム14に直接的にまたは間接的に結合された磁気駆動部のコンポーネントによって、回転可能性を許容しつつ、適所に保持される(
図6および
図7を参照)。一般的に、フレームアーム部分40のこれらのコンポーネントは、スイング運動において、静的であり得る。枢軸シャフト19は、また、電磁石または電磁石51を適所に保持するインダクタブラケット151に装着され得る長手方向に離間する軸受27によってスイングアームアセンブリ15を回転可能に支持する。スイングアーム部分30は、回転軸P--P’を中心とする円弧AR
PM内に永久磁石52、53を収納し、各永久磁石52、53は枢動平面PPから異なる角度分離を有している。しかしながら、
図31~
図34に関してより詳細に説明されているように、任意の好適な数の永久磁石が採用されてもよい。永久磁石52、53は、次いでハブ16およびスイングアーム17に結合される永久磁石ブラケット152上に配設される。
【0054】
図5は、例示された例示的な永久磁石2個のレイアウトについて、枢動平面PP(たとえば、磁石の幾何学的中心、質量中心、および/または他の所定の点の角度分離に基づく)からの磁石52、53の、枢軸P--P’周りの、角度分離が最大スイング角度αに実質的に類似し得ることを例示している。永久磁石52、53は、セラミックフェライトから形成され得る。しかしながら、代替的に、永久磁石52、53は、ネオジムまたは他の同等の材料から製作されてもよい。
【0055】
永久磁石52、53の各々は、N極およびS極を定め、磁石52、53は、枢軸シャフト19に面する交互となる(極性とも呼ばれることがある)極で配向されるように配置構成され得る。たとえば、磁石52は、シャフト19から離れる方向に面するN極、およびシャフト19から向かう方向に面するS極を(例示されているように)有することができる。磁石53は、シャフト19から離れる方向に面するS極、およびシャフト19に面するN極を(例示されているように)有することができる。代替的に、永久磁石52、53は、たとえば、上で述べたように、反対極性で配置構成され得る。
【0056】
フレームアーム部分40は、直立フレーム支持体14の上側端部、たとえば回転部材14aの端部、またはフレームアーム14それ自体に固定され得る。フレームアーム部分40は、電磁石51を支持し、電磁石51に結合され、かつ/または他の何らかの形で電磁石51を含むが、磁極を制御可能に切り替えることができる任意の好適な一時的磁石が採用されてもよい。電磁石51は、(
図21A~
図21Dに関してより詳細に説明されているように、コントローラ2102などのコントローラによって、たとえば、介して)制御され、切り替え可能なNとSとの2つの極を画成し、これらの切り替え可能な極の一方が枢軸シャフト19および磁石52、53に面し、他方が離れる方向に面するように配向され得る。
【0057】
図8~
図11に最もよく例示されているように、光学センサー45は、フレームアーム部分40にしっかり固定され、コントローラ2102と通信可能に結合される。光学センサー45は、使用中に、スイングアーム部分30にしっかり固定されているスロット付きストリップ35に光学的に結合され、かつ/または、それと係合可能である。光学センサー45は、対応する感知ビーム46a、47aを有する感知ブラケット46、47を備え、
図7に例示されているように、枢軸P--P’を中心とすることができる、すなわち、平面PPが光学センサー45を通過することができる。たとえば、各ブラケット46、47は、感知ビーム46a、47aを放射する発光ダイオード(LED、図示せず)をそのブラケット上に備えることができ、感知ビーム46a、47aは、その対応するLEDに対向して配設されたフォトディテクタ(たとえば、フォトダイオード)によって検出可能である。LEDは、使用中にビーム46a、47aを連続的に放射することができ、これらのビームは、フォトディテクタによって連続的に検出可能であり得る。ここでは平行ビームとして例示されているが、ビーム46a、47aは、ある程度の収束および/または発散を示し得ること、すなわち、円錐形になることは理解される。本明細書においてより詳細に説明されているように、2つの感知ビーム46a、47aの使用は、スイング方向の変化を検出するのに有用であり得る。それに加えて、各LEDとその対応するフォトディテクタとの組合せは、光学センサーとみなすことができ、光学センサー45は例示されているような光学センサーの対を包含し、一般的に光学センサーとして任意の好適な数のLED/フォトディテクタの対を含むことができる。
【0058】
図10に例示されているように、(「エンコーダ」、「光学エンコーダ」、「光学ストリップ」、「エンコーダストリップ」、およびそれらの変形形態とも称されることがある)スロット付きストリップ35は、スロット36および本体部分37を含む。例示されているように、スロット付きストリップ35は、一般的に湾曲した形態であってよく、枢軸P--P’を中心とする湾曲/円弧AR
SSを画成する。スロット付きストリップ35は、間のすべての値および部分範囲を含む、約6から約20のスロット(参照番号36)、間のすべての値および部分範囲を含む、枢軸P--P’における約1度のスイング角度から約3度のスイング角度またはそれ以上を含み得る。隣接するスロット36(
図10参照)間の中心間分離距離Cs--Cs’は、間のすべての値および部分範囲を含む、約0.15インチから、約0.21インチ、約0.3インチ、約0.4インチ、約0.5インチまでとすることができる。スロット36は、ストリップ35の切欠として形成され得る。いくつかの場合において、スロット36は、感知ビーム46a、47aの波長において実質的に光学的に透明である、中に配設されているフィルム、窓、および/または他の層を含むことができる。対照的に、本体部分37は、感知ビーム46a、47aの波長に対して光学的に不透明である任意の好適な材料から構成され得る。ストリップ35の曲率および分離距離Cs--Cs’は、隣接するスロットの中心間の角度分離(すなわち、枢軸P--P’において隣接するスロットが定める角度に基づく)が間のすべての値および部分範囲を含む約1度から約3度までとなり得るように選択され得る。スロットの数は、最初と最後とのスロット36の間の角度分離が、最大許容スイング角度αに少なくとも等しくなるように選択され得る。
【0059】
光学センサー45およびスロット付きストリップ35は、スイングアーム部分30がP--P’軸の周りで回転運動しているときに、スロット付きストリップ35が感知ブラケット46、47を通過して感知ビーム46a、47aに係合するように互いに対して位置決めされる。スロット36はビーム46a、47aが通過するのを許容するが、本体部分37はこのビームの継続を遮断する。別の言い方をすれば、センサービーム46a、47aは、本体部分37によって「トリップ」され得る。一般的に、スロット36およびスロット間の本体部分37の幅に対するビーム幅に応じて、感知ビームが本体部分37によって完全に遮断されないことがあることは理解される。隣接するスロット間の本体部分37は、「フォトインタラプタ」とも称され得るので、ストリップ35は、一般的に、交互配置されたまたは連続したスロットおよびフォトインタラプタを含むと考えられ得る。
【0060】
それにもかかわらず、光学センサー45のフォトディテクタで検出された光信号が所定の閾値未満である場合に、コントローラによって、対応する感知ビームがフォトインタラプタによって遮断されたとみなされ得る。逆に、感知ビームはスロット36によって完全に透過されないこともあり得るが、フォトディテクタで検出された光信号が所定の閾値より上にある場合、対応する感知ビームはスロット36の1つを通して透過されているとみなされ得る。いくつかの場合において、光センサー45の各フォトディテクタは、それに到達する光信号の幅を制限するスリットをさらに含むことができる。
【0061】
ビーム46a、47aの透過におけるこの乱れは、センサー45のフォトディテクタによって検出可能であり、一般的に、たとえば、スロット36がそのビームと係合する時間に最大値があり、本体部分37がそのビームと係合する時間に最小値がある、各フォトディテクタについて異なる周期信号と類似し得る。これは、
図21Cについてより詳細に説明されている。ビーム46a、47aは、相互作用点において連続するスロットの間でスロット36および本体部分37よりも広いか、狭いものとしてよい有限の断面幅を有するので、ビームを、相互作用するときにビームの全体が本体部分37によって遮断されることは必要ない。同様に、ビームの全体が、その幅によって、スロット36を通過することは必要ない。したがって、フォトディテクタで検出された信号が所定の閾値を超えるときに、ビーム46a、47aはスロット36を通過しているとみなされ得ることは理解される。同様に、ビーム46a、47aは、フォトディテクタにおいて検出された信号が、必ずしもゼロではない所定の閾値未満であるときに、本体部分37によって遮断されているとみなされ得る。
【0062】
ビーム46a、47a間の中心間分離距離Ce--Ce’は、間のすべての値および部分範囲を含む、約0.25インチから、0.26インチ、約0.4インチまでとすることができる。いくつかの場合において、分離距離Ce--Ce’は、少なくとも1つの完全なスロット36が、スイング運動中にビーム46a、47aの間に常に配設されるような距離とすることができる。一般的に、このような分離の結果、感知ビームの1つ(たとえば、ビーム46a)がスロット36の中心にあり、遮断されていないときに、他のビーム(たとえば、ビーム47a)は、別のスロット36の縁上にあるかまたは縁を覆い、遮断されているか、または遮断されていない状態から他の状態に遷移する。同様に、感知ビーム46a、47aの一方がスロット36間の一部の中心にある場合に、他方のビームは、別のスロット36の縁上にあるか、または縁を覆い、スイング方向に応じて、遮断された状態から遮断されていない状態へまたはその逆へ遷移することになる。
【0063】
いくつかの場合において、分離距離Ce--Ce’は、2つのスロット36の少なくとも一部、および間にある本体部分37(すなわち、フォトインタラプタ)が、スイング運動中にビーム46a、47aの間に常に配設されるような距離とすることができる。本明細書においてより詳細に説明されているように、そのような分離距離Ce--Ce’は、従来技術と比較して、スイング運動の決定の分解能を向上させることができる。
【0064】
図8は、フレーム支持体14および/または回転部材14aの延長部として形成され、枢軸シャフト19さらには永久磁石31~33を機械的に支持する中空シールド49を例示している。例示されているように、シールドは、湾曲し、かつ/またはそうでなければ、枢軸シャフト19を一部もしくは全部収容できる凹みを含むことができる。たとえば、凹みの曲率は、枢軸シャフト19の曲率に一致するように選択され得る。シールド49は、電気的および/または電子的配線(たとえば、コントローラ2102、ユーザインターフェースパネル22、および/または同様のものに電力を供給するため)に対する通路も提供することができる。さらに、シールド49は、スイングアームアセンブリ15の移動に対する機械的ストッパーを提供する、すなわち、スイング角度を物理的に制限することができる。いくつかの場合において、ハウジング21のケーシングなどの機械的ストッパーは、スイング装置10を不安定にし転倒しやすくする可能性があるので、スイングアームアセンブリ15が所望の最大スイング角度αを大幅に超えることを防止することができる。
【0065】
磁気駆動部20のいくつかの構造的態様は、従来のアプローチに勝る利点を提供する。一例として、永久磁石、電磁石、光学センサー、制御回路、および/または同様のものなどの磁気駆動部20のコンポーネントのいずれも、シート18に直接的に形成されることも結合されることもない。その結果、シートの設計は簡素化され、電気的または磁気的ではなくむしろ、もっぱら機械的な考慮事項に基づくことができる。安全性は、これらのコンポーネントとシートの子供使用者との間隔をあけることによっても改善される。さらに、シート設計のモジュール性は、これらの様々なコンポーネントの配置にどのような影響を及ぼし得るかを気にすることなく達成され得る。1つの有益な結果は、シートを、破損、摩耗が生じた後、またはシートの新しいデザインが利用可能になったときも、継ぎ目なく交換することができる点である。追加の利点はシート/シートフレームが比較的軽いことを含み、これはしたがって着脱および運搬を容易にし、さらには、たとえば自動車シート、プレイヤード、乳母車、および/または同様のものなどの他の子供用製品に統合可能にする。
【0066】
別の例として、磁気駆動部20がシートから取り外され、枢軸P--P’もシートフレームと関連付けられていない状態で、磁気駆動部20のコンポーネントは、従来のアプローチと比較して回転/回転運動の枢軸P--P’により近い位置に置かれるものとしてよく、その結果、磁気駆動部全体に対してより小さいサイズ/よりかさばらないケーシングが得られる。また、近いところに置くことで、永久磁石52、53および電磁石51を互いに近い位置に置くことができる。2つの磁極間の磁気力、すなわち引力および斥力は両方とも、接近すればするほど大きくなるので、結果として、永久磁石および電磁石を近づけると、より広い範囲のスイング運動を提供する、すなわち、電磁石51に供給される電気エネルギーを磁気力、最終的に機械的スイング運動に変換するために利用できる、より大きな結合およびより大きな力をもたらす。また、より近い位置に配置することで、磁石52、53と電磁石51との間の公差を制御することができる。逆に、従来のアプローチと同じ範囲のスイング運動は、対比されるより小さいかつ/またはより強くない磁石を提供することができる。この結果、より小さく弱い磁石および電磁石を使用することで空間的な利点およびコスト削減がもたらされ得る。さらに、本明細書において説明されている(磁気駆動部20を含む)磁気駆動部によっていかなる歯車および/またはギアボックスも採用されず、そのため、磁石を採用しながら、それにもかかわらずギアボックスも採用するDCモーター駆動部を含む、ギアボックスベースの駆動部に付随する体積および騒音が回避される。
【0067】
磁気駆動部の動作
図12~
図14は、スイングアーム部分30およびフレームアーム部分40が組み立てられた状態、およびわかりやすくするためにハウジング21が取り外された状態の、磁気駆動部20の構成および動作を例示している。2つの永久磁石52、53(
図4~
図5参照)および1つの電磁石51(
図6、
図7参照)の例示的な構成を採用することで、組み立てられたときに、静止時または中立時に、電磁石51は、枢軸P--P’に対して、磁石52、53の間に(たとえば、中間の角度に)角度を付けて、すなわち、交互配置方式で、位置決めされ得る。
図14~
図15は、電磁石51、42が、可動スイングアームアセンブリ15に作用する重力などの非磁性的な力が電磁石51および磁石52、53の位置決めをもっぱら決定するような、電磁石51に活性化電流が印加されないときの位置/状態と考えることができる中立または静止位置または状態で枢動平面PP内にあるように位置決めされ得ることを例示している。中立/静止位置は、スイング装置10が運動しているときにも、一瞬のうちに達成されることに留意されたい。
【0068】
中立/静止位置(たとえば、
図13参照)において、磁石52、53および電磁石51は、枢軸P--P’の(「第1の側」とも称されることがある)側に配設されると考えられ得るが、シート18は枢軸P--P’の(「第2の側」とも称されることがある)異なる側に配設される。たとえば、シートは、枢軸P--P’と、スイング装置10が置かれる水平面(たとえば、床)と、の間に配設され、磁石52、53および電磁石51は、枢軸P--P’より上の空間内に配設される。このような分離は、シート18さらには電磁石51/磁石52、53が、間に他のコンポーネントがなくても、枢軸P--P’の近くに配設可能であり、よりコンパクトな設計を提供することができる。電磁石および永久磁石が枢軸P--P’により近い位置にあるコンパクトな設計は、また、その間の磁力が、スイング運動の比較的小さな弧長を通して永久磁石を動かすのに十分である必要があるので、より小さいかつ/またはより弱い磁石を使用することも可能にする。
【0069】
たとえば、電磁石51の質量中心または幾何学的中心と枢軸P--P’との間の直線的分離距離または距離は、間のすべての値および部分範囲を含む、最大でも約1インチ、約2インチ、約3インチ、約4インチ、約5インチ、約6インチとすることができる。それに加えて、または代替的に、電磁石51の面(たとえば、面51f)の幾何学的中心と枢軸P--P’との間の直線的分離距離または距離は、間のすべての値および部分範囲を含む、最大でも約0.5インチ、約1インチ、約2インチ、約2.35インチ、約2.5インチ、約3インチ、約4インチ、約5インチとすることができる。同様に、永久磁石52、53のうちの1つの質量中心または幾何学的中心と枢軸P--P’との間の直線的分離距離または距離は、間のすべての値および部分範囲を含む、最大でも約0.5インチ、約1インチ、約1.87インチ、約2インチ、約2.5インチ、約3インチ、約4インチ、約5インチとすることができる。それに加えて、または代替的に、永久磁石52、53のうちの1つの面(たとえば、面52f)の幾何学的中心と枢軸P--P’との間の直線的分離距離または距離は、間のすべての値および部分範囲を含む、最大でも約0.5インチ、約1インチ、約1.5インチ、約2インチ、約2.25インチ、約2.5インチ、約3インチ、約4インチ、約5インチとすることができる。
【0070】
以下でより詳細に説明されているように、磁気駆動部が
図12~
図13に例示されているようにレイアウトされ、初期位置にあるときに、および電磁石51が通電されたときに、磁石52、53と電磁石51との間に発生する引力および斥力は、枢軸P--P’の周りのL方向またはR方向へのスイングアームアセンブリ15の回転を開始することができる。そのような運動の間、磁石52、53は、スイングアーム部分30が静止フレームアーム部分40に対して枢軸P--P’の周りで回転する際にエアギャップを維持しながら、触れることなく近接近して(たとえば、間のすべての値および部分範囲を含む、約0.02インチ、約0.025インチ、約0.03インチ、約0.04インチ、約0.05インチ以内の距離で)電磁石51を渡すことができる。
【0071】
介護人/使用者は、パネル22を使用して、磁気駆動装部20の動作を開始し、動作のための様々なパラメータを設定することができる。たとえば、介護人/使用者は、制御部23およびダイヤル25を使用して、スイングアームアセンブリ15、およびしかるべく、磁気駆動部20に対するスイング角度α(または、たとえばレベル5などの同等の指標)を選択することができる。介護人は、また、制御部23およびダイヤル25を使用して、スイングアームアセンブリ、したがって磁気駆動部20が動作させられるべき時間の長さを指定することもできる。いずれのパラメータについても選択がいっさい行われない場合、最大スイング角度の既定値が採用されるものとしてよく、連続運転で、または所定の時間制限(たとえば、20分)を設けて、運転することができる。スイングアームアセンブリ15の運動の最大スイング角度αは、磁石52、53の空間的配置によって、より具体的には、磁石52、53の各々と電磁石51との間の角度分離によって定義され得る。
【0072】
永久磁石52、53は、上で説明されているように、事前に確立された永久磁極を有し、
図13~
図15は、事前に確立された磁極のそのような一例を例示している。電磁石51は、電流によって(たとえば、壁コンセントや電池などの電気源から)通電されるまで磁極を有しない。磁気駆動部が
図13の状態にある場合に、スイングアームアセンブリ15は、左方向L(
図14参照)に回転を始めるが、それは、磁石52のN極が電磁石51のS極に引き寄せられるからである。この回転は、磁石53のS極と電磁石51との間の斥力によってさらに促進される。
図14に示されているように、回転は、スイング角度αを通して影響を受け、その結果、磁石52と電磁石51との間の引き付ける極が整列する。
【0073】
一般的に、永久磁石と電磁石との間の、すなわち、それらの対向する面/極間の、整列および引力は、これらの対向する面/極間の重なりが最大であるときに、最大となり得る。本明細書において開示されているような任意の電磁石/永久磁石相互作用に一般的に適用可能な代表例として
図14の磁石52および電磁石51を使用すると、これらの間の引力は、これらが
図14に例示されるように整列されたときに最大になり得る。この整列では、磁石52の面52fと電磁石51の面51fとは、一般的に平行であり、かつ/またはそうでなければ最大限整列され、枢動平面PPに垂直である。面51fと52fとの間の空気または分離ギャップは、間のすべての値および部分範囲を含む、約0.3インチ以下、約0.2インチ以下、約0.15インチ以下、約0.1インチ以下、約0.05インチ以下、または約0.025インチ以下とすることができる。平面PPは、磁石52および電磁石51の幾何学的中心、質量中心、または磁気中心を通過することもできる。したがって、
図14に例示されている位置にないときには、最大整列よりも小さい(「磁気整列」とも称されることがある)何らかの整列が磁石52と電磁石51との間に生じ得る。たとえば、最大スイング角度αが18度であり、(パネル22およびダイヤル25を介する)使用者の入力が約12度のスイング角度αにマッピングされる場合、磁石52は、その静止位置から電磁石51に向かって移動することができるが、
図14に例示されている最大整列を達成するほどには移動できない。これは、後でより詳細に説明されているように、スイング角度αに対する使用者の入力に従って、後で磁石52と電磁石51との間に発生する引力に影響を及ぼす、電磁石51の通電を変調することによって達成され得る。
【0074】
慣性があるので、いくつかの場合において、磁気駆動部は、所望のスイング角度αを越えてオーバーシュートすることがあり、その効果は、(シートフレーム18内の子供を含む)スイングアームアセンブリの重量、さらには磁石52と電磁石51との間の継続する引力の両方によって相殺され/減衰され得る。いくつかの場合において、重量に関する類似の考察により、電磁石51と永久磁石52、53との間の磁力は、スイングアームアセンブリ15をスイング角度αまでずっと動かすには不十分(たとえば、対抗する重力に打ち勝つには弱すぎる)であり、その位置に向かってスイングアームアセンブリを部分的に移動し得る。
【0075】
スイングアームアセンブリ15のこの移動の間に、スロット付きストリップ35は、上で説明されているように感知ブラケット46、47を通過し、この運動は、コントローラ2102によって、スイングアームアセンブリ15の運動の方向、さらには運動の方向がいつ変化したかを検出するために採用され得る。運動方向の変化を検出した後、コントローラ2102は、次いで、電磁石51のN極が次に磁石52、53と相互作用するように電磁石51の極/極性を切り替えることができる(
図15参照)。
【0076】
次に、電磁石51は、磁石52に反発し、磁石53を引き付ける。これらの同時の磁力は、重力とともに、スイングアームアセンブリ15を反対方向(すなわち、右方向R、
図15を参照)に回転させる。磁気駆動部20は、右方向Rにスイング角度αを通して完全にまたは部分的にスイングすることができる。方向の別の変化が検出されたときに、コントローラ2102は再び電磁石51の極を切り替えることができ、磁気駆動部20は再び左方向Lに向かって移動することになる。
【0077】
図16~
図18は、別のスイング装置50を例示している。特に断りのない限り、同様に参照され、名付けられたコンポーネントは、装置10のものと構造的および/または機能的に類似しているものとしてよい。単一の中心に位置決めされた(すなわち、枢動平面PPと整列された)電磁石51と、枢動平面PPから角度オフセットされた永久磁石52、53の対と、を含む装置10とは対照的に、装置50は、3つの磁石31~33および2つの電磁石41、42を備える。磁石31~33と同様に、電磁石41、42も枢軸P--P’を中心とする円弧状に位置決めされ得る。永久磁石と同様に、各電磁石41、42は、枢軸P--P’の周りで枢動平面PPから異なる角度分離を有することができる。ここで、
図16は、例示されている例示的な電磁石2個のレイアウトについて、電磁石41、42が枢動平面PPから等しく分離され、枢軸P--P’の周りで、最大許容スイング角度αの約半分にすることができることを例示している。
【0078】
例示されているような装置50では、動作開始時に、電磁石41は、磁石31~33に面するS極を有するように通電され得、電磁石42は、磁石31~33に面するN極を有するように通電され得る。この結果、磁石31と電磁石41との間、さらには磁石32と電磁石42との間には引力が生じ、磁石32と電磁石41との間、さらには磁石33と電磁石42との間には斥力が生じる。これは、スイングアームアセンブリ15を左に付勢する(
図17参照)。
図17は、磁石32が電磁石42と整列されたときに、スイングアームアセンブリ15の左への最大角度偏向(すなわち、最大スイング角度α)が生じ得ることを例示している。いくつかの場合において、磁石32は、勢いによって電磁石42を越えてシュートすることがあり、他の場合には、磁石32は、たとえば、子供の体重、電磁石51の不十分な通電、および/または同様のものなどのために、
図17に例示されている整列を達成しないこともある。
図16~
図18は、使用者が、最大スイング角度αを選択したときに、その結果、最大整列が一方向のスイング運動中に電磁石41、42と永久磁石31、32との間でそれぞれ生じ(
図17)、最大整列が他方向のスイング運動中に電磁石41、42と永久磁石32、33との間で生じる(
図18)シナリオを例示している。
図13~
図15について上で説明されているように、使用者は、最大スイング角度αより小さい角度を選択することができ、この場合、電磁石41、42と永久磁石31~33との間の整列の程度は低くなる。
【0079】
図18は、電磁石41、42が、その後、それらのN極、S極がそれぞれ磁石31~33に面するように通電され、その結果、スイングアームアセンブリ15が右に向かって回転するときの装置50を例示している。装置10と同様に、装置50は、スイング運動の方向の変化を確認すること、電磁石41、42の極性を切り替えることなどのために、スロット付きストリップ(たとえば、ストリップ35)およびコントローラ2102と連携する光学センサー(たとえば、センサー45)を備えることができる。
【0080】
一般的に、2つの電磁石41、42および3つの永久磁石31~33を有する装置50の構成は、装置10と比較して、より大きい引力および斥力の両方の磁気力を発生する。したがって、装置20の構成は、より大きな磁力が要求され得るとき(重量のあるシートおよび/または使用者など)、スイングをより厳格に制御する場合、および/または同様の場合に採用され得る。対照的に、装置10の構成については、電磁石51の中心を枢動平面PPに合わせ、磁石52、53を枢動平面PPから最大スイング角度α(たとえば、20度)だけ角度オフセットさせることで、装置10に類似の動作結果をもたらすことができるが、部品点数は少なく、ひいては低コストとなる。
【0081】
図19、
図20A~
図20Dは、別のスイング装置1900を例示している。特に断りのない限り、同様に参照され、名付けられたコンポーネントは、装置10および/または装置50のものと構造的および/または機能的に類似しているものとしてよい。装置1900は、インダクタブラケット1945を介してスイングフレームアセンブリ12に装着される電磁石1941を含む。永久磁石1931は、磁石ブラケット1935に貼り付けられ、枢動平面PPに中心を置く。ここで、磁石1931は、これもまた枢動平面PPに幾何学的中心を置く湾曲した磁石であるが、そのN極1931aおよびS極1931bの面がそれぞれ、枢動平面PPから角度分離された軸(すなわち、極の面に垂直で枢軸P--P’を通過する軸)を定め、最大スイング角度α(たとえば、
図19に例示されているように、20度)を定めるようにサイズを決められ、形成される。装置10について一般的に説明されているように、磁石1931およびスイングアーム1917は、枢軸シャフト1919の周りで電磁石1941に対して回転することができる。
【0082】
図20A、
図20Bは、例示されているように、電磁石が磁石1931に向かうS極を有するように電磁石のコイルに-5vの電圧を印加することなどにより、電磁石1941に通電することによって右方向への回転運動がどのように達成されるかを例示している。電磁石1941のS極は、N極1931aに引き付けられ、S極1931bに反発する。これらの引力および斥力の磁力は、共同でスイングアームアセンブリを枢軸P--P’の周りで右方向に回転/スイングさせる。同様に、
図20C、
図20Dは、例示されているように、電磁石が磁石1931に向かうN極を有するように電磁石1941のコイルに+5vの電圧を印加することなどにより、
図20A、
図20Bのものとは逆の電圧を電磁石1941に通電することによって左方向の回転運動がどのように達成されるかを例示している。電磁石1941のこのN極は、S極1931bに引き付けられ、N極1931aに反発される。これらの引力および斥力の磁力は、共同でスイングアームアセンブリを枢軸P--P’の周りで左方向に回転/スイングさせる。
図19、
図20A~
図20Dは、使用者が、最大スイング角度αを選択したときに、その結果、最大整列が一方向のスイング運動中に電磁石1941と面/極1931aとの間で生じ(
図20B)、最大整列が一方向のスイング運動中に電磁石1941と面/極1931bとの間で生じる(
図20D)シナリオを例示している。
図13~
図15について上で説明されているように、使用者は、最大スイング角度αより小さい角度を選択することができ、この場合、電磁石1941と極1931a、1931bとの間の整列の程度は低くなる。
【0083】
装置1900は、装置10、50よりも少ない磁力を発生させることができるが、より強い磁石が利用可能なとき、(たとえば、ハウジング21の)縮小されたハウジングサイズが望ましいとき、より低い範囲のスイング角度αが提供されるとき、および/または同様のときに有利となり得る。
【0084】
装置10、50、1900は、磁気駆動部が、スイングフレームアセンブリ12またはスイングアームアセンブリ15のいずれかに結合された少なくとも1つの磁気コンポーネント(永久磁石または電磁石)と、少なくとも1つの磁気コンポーネントから角度オフセットされたスイングフレームアセンブリ12またはスイングアームアセンブリ15の他方に結合された少なくとも2つの磁気コンポーネント(永久磁石または電磁石)と、を備えるという一般的概念を獲得したものである。装置1900は、単一の磁石1931と単一の電磁石1941とを採用しているが、磁石1931は、その両極が電磁石1941と相互作用するように設計されており、実質的に2つの磁気コンポーネントのように作用する。
【0085】
図12~
図20に開示されている磁気駆動部の変形形態は、本開示の範囲内に収まる。たとえば、装置10は、電磁石51がスイングアームアセンブリ15上に形成され、磁石52、53がフレームアセンブリ12上に形成されるように修正され得る。別の例として、電磁石の対がスイングアームアセンブリ15に装着されてよく、単一の永久磁石がフレームアセンブリ12に装着されてよく、装置50の場合と同様に電磁石と永久磁石とが点在する。さらに別の例として、2つの電磁石がフレームアセンブリ12に装着され、単一の永久磁石がアームアセンブリ15に装着され得る。
【0086】
図12~
図20に例示されている例示的な実施形態の設計を説明したが、ここで説明されているように、より一般化された磁気駆動部が実現され得る。
【0087】
一般化された磁気駆動部
図31A~
図31Bは、特に断りのない限り、装置10と構造的および/または機能的に類似するものとしてよい一般化されたスイング装置3110を例示している。装置3100は、安定性のためのベース3113と、駆動部/モーター3120に接続される鉛直上昇フレームアセンブリ3112と、を備える。装置3110は、また、スイングシート18を含むスイングアームアセンブリ3115を備える。スイングアームアセンブリ3115は、スイングアームアセンブリが振り子のような、往復運動でスイングすることを可能にする方式でモーター3115から吊り下げられ、回転可能に結合されている。
【0088】
図32は、本明細書において説明されているように、ブラシレス直流(DC)モーター、またはその一部を含むことができる、モーター3120についての追加の詳細を例示している。モーター3120の静止部分/ステーター3222は、フレーム3112に結合される。駆動シャフト3224は、ステーター3222の中心に配設され、スイングアームアセンブリ3115に結合され、枢軸P--P’と同様の回転軸を画成し得る。ステーター3222は、駆動シャフト3224を中心とする回転アレイに装着されるインダクタまたは(たとえば、電磁石51に類似する)電磁石3226のセットを含む。モーター3120は、駆動シャフト3224の周りの回転アレイにも配設されている(たとえば、磁石52、53に類似する)永久磁石3230のセットを含む回転部分またはローター3228も含み、回転部分またはローター3228は、電磁石3230よりも駆動シャフト3224の近くに配設されている。
【0089】
図33A~
図33Fは、所望の最大スイング角度に応じて、任意の一方向におけるスイング運動が90度を超えないと仮定して、電磁石3226および磁石3230の数がどのように選択され得るかを例示している。
図33Aは、12個の磁石3230および12個の電磁石3226がある場合に、隣接する磁石と隣接する電磁石との間の角度分離が約30度となるように、最大許容スイング角度が15度にどのように設定され得るかを例示している。
図33Bは、10個の磁石3230および10個の電磁石3226がある場合に、隣接する磁石と隣接する電磁石との間の角度分離が約36度となるように、最大許容スイング角度が18度にどのように設定され得るかを例示している。
図33Cは、8個の磁石3230および8個の電磁石3226がある場合に、隣接する磁石と隣接する電磁石との間の角度分離が約45度となるように、最大許容スイング角度が22.5度にどのように設定され得るかを例示している。
図33Dは、6個の磁石3230および6個の電磁石3226がある場合に、隣接する磁石と隣接する電磁石との間の角度分離が約60度となるように、最大許容スイング角度が30度にどのように設定され得るかを例示している。
図33Eは、4個の磁石3230および4個の電磁石3226がある場合に、隣接する磁石と隣接する電磁石との間の角度分離が約90度となるように、最大許容スイング角度が45度にどのように設定され得るかを例示している。
図33Fは、2個の磁石3230および2個の電磁石3226がある場合に、隣接する磁石と隣接する電磁石との間の角度分離が約180度となるように、最大許容スイング角度が90度にどのように設定され得るかを例示している。
【0090】
図34Aは、磁石3230の各々がそれに最も近い電磁石3226の2つによって定められる角度範囲内に留まるので、
図33A~
図33Fの設計が、単一の電磁石3226および永久磁石3230の対を採用するためにどのように最小にすることができるかを例示している。その結果、ローターも部分的ローター3428が得られるように最小にされ、ひいては運転重量を低減することができる。例示することのみを目的として
図34Aに例示されているように、
図31A~
図31Bに例示されているものに類似するスイング設計の目的のために、枢軸が一般的に水平または水平に近い場合に、この設計は、磁石3230の間の30度または60度の分離(間のすべての値および部分範囲を含む)とともに採用されるものとしてよく、それぞれ15度または30度の最大スイング角度が得られる。
【0091】
別の言い方をすれば、電磁石の数、永久磁石の数、および隣接する電磁石/永久磁石間の角度分離の選択は、スイングが置かれる表面に対して枢軸によって形成される角度に基づくものとしてよい。たとえば、
図33Fの実施形態は、枢軸が一般的に水平または水平に近いときに90度のスイング角度は適さないことがあるが、一般的に鉛直の枢軸を有するスイングには非常に適している場合がある。そのようなスイングは、開示全体が参照により本明細書に組み込まれている特許文献1において例示され、説明されているものに類似しているものとしてよい。
【0092】
引き続き
図34Aに対して説明されている最適化について、
図34Bは、部分的ステーター3422が得られるようにステーターもどのように最小にされ得るかを示している。さらに、最小化、部品点数削減、および運転重量削減は、
図34Cに例示されている設計で達成することができ、部分的ステーター3422は、電磁石3226を部分的ローター3428上に吊り下げるブラケットとして形成される。ステーター3422、ローター3428、およびスイングアーム3115は、すべてシャフト3224上に配設され得る。そして、
図12~
図20の実施形態は、
図34Cの一般的な実施形態の例示的な実施形態とみなすことができる。
【0093】
コントローラ回路および動作
図21Aは、本明細書において開示されているスイング装置(たとえば、装置10、50、1900)のうちのいずれかの装置の動作を制御するためのコントローラ回路2100を例示している。簡単のために装置10を参照して説明されるが、回路2100の部分/コンポーネントは、
図3Bに例示されている回路基板29上に形成され得る。回路2100は、コントローラ2102を含み、コントローラに通信可能に結合されたメモリまたはデータベース(図示せず)をさらに含むことができる。コントローラ2102は、装置10に関連付けられている命令またはコードのセットを実行し、かつ/または遂行するように構成された任意の好適な処理デバイスとすることができる。コントローラ2102は、たとえば、汎用プロセッサ、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC)、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、および/または同様のものとすることができる。
【0094】
メモリ/データベースは、たとえば、ランダムアクセスメモリ(RAM)、メモリバッファ、ハードドライブ、データベース、消去可能プログラム可能リードオンリーメモリ(EPROM)、電気的消去可能リードオンリーメモリ(EEPROM)、リードオンリーメモリ(ROM)、フラッシュメモリ、および/またはそのようなものを包含し得る。メモリ/データベースは、コントローラ2102に、装置10に関連付けられているプロセスおよび/または機能を実行させるための命令を記憶することができる。
【0095】
回路2100は、装置10の遠隔制御などのために、1つもしくは複数の外部デバイス(たとえば、リモート、スマートフォン、他の計算デバイス、および/もしくは同様のもの)ならびに/または仮想アシスタント(たとえば、Amazon Alexa)との通信のためのネットワークインターフェース(図示せず)をさらに含むことができる。外部デバイスとの通信は、Bluetooth(登録商標)、低電力Bluetooth(登録商標)、近距離無線通信(NFC)、ワイヤレスフィデリティ(WiFi(登録商標))、および/または同様のものなどを介して、直接的であってよい。それに加えて、または代替的に、外部デバイスとの通信は、有線ネットワークおよび/または無線ネットワークとして実装される、たとえば、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、仮想ネットワーク、電気通信網、および/またはインターネットなどの1つまたは複数のネットワークを介するものとしてよい。任意のまたはすべての通信は、当技術分野で知られているように、セキュア(たとえば、暗号化)または非セキュアであり得る。
【0096】
コントローラ2102は、装置の電源2104に結合され、この電源は、たとえば、商用電源、バッテリー、充電式バッテリー、および/または同様のものであってよい。一例として、コントローラ2102は、電源2104から6V DC電源入力を受ける。回路2100は、また、コントローラ2102に結合された(たとえば、パネル22上に配設されている)電源ボタン2106を備え、使用者が装置10の電源をオン/オフにすることを可能にする。コントローラ2102は、ボタン/スイッチ24からの入力を受け取り、使用者がスイング振幅、スイング持続時間、音楽、および/または同様のものとして操作する装置パラメータを選択することを可能にする。コントローラ2102は、また、スイングの程度(すなわち、スイング角度α)、スイングが実行されるべき時間の長さ、および/または同様のものとして選択された装置パラメータを使用者が操作することを可能にするダイヤル/つまみ25からの入力を受け取る。
図21Aは、また、コントローラ2102が、視覚インジケータ26の操作、さらにはボタン24の各々に形成され得る個々のライト(たとえば、LED)の操作を制御することができることを例示している。コントローラ2102は、次いで回路基板29上に配設されたスピーカーに結合される、回路2100の音楽ドライバ2116を介して音楽再生を制御することもできる。
【0097】
回路2100は、電磁石51に印加される電圧信号の極性を制御し、切り替え、それによって電磁石の磁極を切り替えるための駆動部回路2120を含む。駆動部回路2120は、たとえば、電磁石51が結合される出力電圧線を有するHブリッジ回路とすることができる。複数の電磁石(たとえば、電磁石41、42)が採用されるときには、互いに逆極性でHブリッジ回路に並列接続され得る。一般的に、複数の電磁石が採用されるときには必ず、隣接する電磁石は、互いに逆向きに配線され得る。その結果、回路2120によって印加される同じ電圧/極性は、電圧極性が切り替えられたときに切り替えられる、反対の磁気極性を有する電磁石41、42をもたらす。
【0098】
図21Aにも例示されているように、単一の電磁石51の設計を再び参照すると、駆動部回路2120はまた、たとえば6V信号を受信するために電源2104に結合され、電源2104は、駆動部回路2120に給電し、電磁石51に印加されるべき電圧信号を提供することもできる。電圧信号は、たとえば、パルス幅変調(PWM)信号とすることができる。
図21Aは、また、コントローラ2102と光学センサー45との間の通信可能な結合を例示しており、コントローラ2102が光学センサー45の光源の動作を制御し、さらには光学センサー45のフォトディテクタから検出済み光信号を受信することを可能にする。
【0099】
スイング装置10は、コントローラ2102によって読み取り可能および/または制御可能な他のコンポーネント(図示せず)、たとえば、ハウジング21上のLEDのいずれかの明るさを制御する際に使用し、夜間照明をオン/オフするための周囲光センサー、使用者が近づいたときに夜間照明をオン/オフするためのモーションセンサー、シートが適所にあるかどうか、かつ/もしくは子供がシートに座っているかどうかを感知するためのシートフレーム18に結合されている重量センサー、シートの傾きもしくは配向が安全な使用を妨げる場合に装置10をオフにするために使用され得るシートフレーム18に結合された傾きセンサー、ジャイロスコープ、および/もしくはジャイロメーター、ならびに/またはスイング運動中に永久磁石の位置を検出するための1つまたは複数のリードスイッチなどを備えることができる。たとえば、1つまたは複数のリードスイッチは、枢軸P--P’に対して枢動平面PPからプリセットされた角度でスイングフレームアセンブリ12上に配設され得る。永久磁石(たとえば、磁石52、53)がスイング運動中にリードスイッチの近くにあるときに、これは検出され、検出の瞬間にスイング角度の感知に利用され得る。
【0100】
図21Bは、スイング装置10を操作する、コントローラ2102などの回路2100によって実行され得る、例示的な方法2125を詳細に示すフローチャートである。方法2125は、たとえば、使用者が装置10の電源を入れ、スイング角度αの選択を行った後などに、ステップS1から開始する。ステップS2で、スイング角度αの選択が変更されたかどうかのチェックが行われる。このチェックが、ユーザが選択を行った後の少なくとも初回に行われたとき(すなわち、装置が静止状態にあり、スイング角度が現在0であるとき)、ステップS3でスイング角度の最新値が読み取られる。ステップS3は、ここで、使用者が設定できるスイング角度の6つの例示的な値または「設定値」(SP)、すなわち、3度のSP1から、最大許容スイング角度である18度のSP6までを示す。S3で設定値が決定された後、ステップS4で、電圧信号(たとえば、
図21Bに例示されているPWM信号)の最大値が、所与の(たとえば第1の)極性を有する電磁石41、42に印加される。
図13~
図15を参照しつつ説明されているように、この方式で、電磁石51は通電され、電磁石の極性に応じて、使用者からの追加の入力なしで、一方の方向または他方の方向(すなわち、左へまたは右へ)にスイング運動が開始される、すなわち、使用者が装置10を押してスイング運動を開始させる必要もなく、スイング運動のための設定値を提供する以外のことをする必要もない。また、ステップS4で、所与の極性における電圧信号が印加された持続時間を反映するために(
図21Bでは「半周期タイマー」と称されている)クロックまたはタイマーが開始される。
【0101】
次いで、コントローラ2102は、インターフェースパネル22を介して使用者から入力を受けた後、いくつかの従来のデバイスの場合のように、使用者からの手動プッシュを必要とせずに、スイング装置10がスイング運動を開始することを可能にする自動スタートシーケンス/ループ2125aを実行する。自動スタートは、
図13、
図16、および
図19の実施形態に例示されているように静止時の永久磁石および電磁石の軸外配置の影響を受け、電磁石への電力供給は、実質的に即座に、旋回運動を開始させ得る引力および斥力を生じさせ得る。シーケンス2125aは、ステップS5において、フォトディテクタの出力を読み取ることを含み、フォトディテクタに対する「0」の読み取り値は、その対応する光ビーム(たとえば、ビーム46a、47aの一方)が遮断されることを示し、「1」の読み取り値は、その対応する光ビームが検出されることを示す。ステップS5で、少なくとも1つのフォトディテクタの出力または状態が読み取られる。ステップS6で、フォトディテクタの出力が変化したかどうかが決定される。これは、フォトディテクタの一方、または両方について行うことができ、すなわち、自動スタートシーケンス2125aを実行することを目的として両方のフォトディテクタの出力を読み取る必要はない。簡単のためステップS5およびS6で1つのフォトディテクタが読み出されると仮定すると、その出力の変化は、ステップS4で電磁石への最大電圧信号の印加によって誘発された磁気駆動部の何らかの移動を示している。スロット付きストリップ35の2つの隣接するスロット36の間の分離が約2度であるとき、フォトディテクタに対する状態の変化に対応するスイング運動は、0度よりちょうど大きい程度(たとえば、光ビーム46aがスロットのすぐ内側のスロット縁に隣接する位置に位置決めされ、スイング運動はそれをその隣接スロット縁の外側に押し出すとき)から約1度(たとえば、光ビーム46aがスロットのすぐ内側のスロット縁に隣接する位置に位置決めされ、スイング運動が光ビーム46aをスロットを横切って移動させ、それを対向するスロット縁の外側に押し出すとき)までであり、間のすべての値および部分範囲を含む、約0.5度、約1度、約2度、約3度、約4度またはそれ以上の平均を有する。
【0102】
ステップS6でこの運動/状態変化が検出されない場合、ステップS7において、ステップS4で開始したタイマーは、(
図21Bでは「半周期」として例示されている)所定の期間と突き合わせてチェックされ、第1の極性の電圧信号の印加の時間継続が、たとえば700msの期間より大きいかどうかを決定する。一般的に、期間は、間のすべての値および部分範囲を含む、約400msから約900msとすることができる。いくつかの場合において、期間は約700msとすることができる。タイマー値が所定の期間以上である場合、ステップS8において、電磁石51に印加される電圧信号の極性は、たとえば、
図14の極性から
図15の極性へ、などと切り替えられる。ステップS9で、タイマーはリセットされ、ステップS10で、制御はステップS1に戻される。ステップS9および方法2125における(後で説明される)他の様々な時間に行われるように、制御をステップS1に定期的に戻すことで、スイング角度/設定点に対する使用者による変更がステップS2~S4で迅速に考慮されることが可能になり、使用者がそのような変更を行わなかった場合、制御は自動スタートシーケンス2125aに戻り、ステップS5に進む。
【0103】
ステップS7で、タイマー値が所定の期間未満であれば、時間値は増分を続け、自動スタートシーケンス2125aはステップS5へループバックする。この方式で、自動スタートシーケンス2125bの間、コントローラ2102は、ステップS8において、ステップS5で検出可能なように、何らかのスイング運動が進行するまで所定の期間に基づく周期性で、電磁石51上の極性を周期的に切り替える。
【0104】
ステップS6での分析に関して何らかのスイング運動が検出された後、コントローラ2102は、スイング運動制御シーケンス/ループ2125bを実行することができる。ステップS11で、起動時にゼロに設定される(
図21Bに「角度カウント」として例示されている)スイング角度測定値は、自動スタートシーケンス2125aの間に達成されたスイング運動の初期推定値として1度だけ増分される。更新されたスイング角度測定値は、後述するスイング角度制御シーケンス/ループ2125cの間に使用するために、ステップS12で記憶される。
【0105】
ステップS13で、光学センサー35のフォトディテクタは、
図21Cにさらに詳細に示されているように、スイングの方向およびそれが変化したかどうかを決定するために、コントローラ2102によって連続的に読み取られるかまたは監視される。次に、
図21Cを参照すると、説明を容易にするために、スイング運動が、スイング角度が最大でありかつスイング速度が実質的にゼロである状態2130a(「開始点」)によって表されるようなスイング運動の一端から開始するときに方向変更が説明される。次いで、スイング装置10は、状態2130bを経て状態2130cに移動し、そこで、スイング角度は実質的にゼロになり、スイング速度は最大になる。この運動の際に、感知ビーム46a、47aは、スロット付きストリップ35によって違った形で遮断され、透過され、これは、
図21Cの凡例にも例示されているように、コントローラ2102によって「0」(もしくは「低」、そのビームが遮断されているときに)または「1」(もしくは「高」、そのビームが遮断されず、検出可能であるときに)として検出され得る。たとえば、コントローラは、スイング運動が状態2130aと2130bの間にあるとき、すなわち、ビーム46aが遮断されず、ビーム47aが遮断されているときに、(一般的に、読み出し/読み出しブロック2135aとして例示される)「10」を検出することができる。
【0106】
次いで、スイング動作は、「11」の読み出しから「01」の読み出し(読み出し2135b参照)、「00」、次いで「10」へと戻る(読み出し2135c参照)に続く。スイング運動は、状態2130aから2130bを通り2130cへと速度アップしているので、読み出し2135cは2135aよりも短い持続時間(すなわち、
図21Cに例示されるように、厚さが減少)を有し、読み出し2135dは、状態2130cにおいて、スイング動作が最高速度であることに起因して、なおいっそう短い持続時間を有する。
【0107】
図21Cの凡例に例示されているように、読み出し間のこれらの遷移のうちのいずれか1つは、スイング運動の方向を確認するために使用され得る。読み出しがその後反対方向に遷移したときに、すなわち、読み出しブロック2135eに例示されているように、「10」から「00」、「01」、「11」へと遷移し、「10」に戻るときに、スイング運動は反対方向(ここでは、状態2130eから状態2130fへ)にあると決定され得る。この方式で、スロット付きストリップ35のスロットのサイズ設定およびビーム46a、47a間の分離Cs--Cs’は、ビーム46a、47a間に1つの完全なスロット36があるように選択されるものとしてよく、したがって、ここで説明されているように読み出しベースの方向決定を可能にする。さらに、ビーム46a、47aのうちの1つだけの読み出しの変化は、スイング方向を決定するのに十分である。自動スタートシーケンス2125aに関して上で説明されているように、この決定は、平均してスイング運動の約0.5度~4度の範囲内で行われ得る。
【0108】
したがって、コントローラ2102は、読み出し間の循環的遷移が反転したときに方向変更(たとえば、時計回り/CWから反時計回り/CCWまたはその逆の変化)が発生したと決定することができる。読み出しブロック2135fに例示されているように、スイング運動が状態2130eにあるときに、方向を反転させる。これは、コントローラ2102によって、「10」から「11」に遷移し、次いで「10」に戻るものとして検出される。その一方で、方向変更がなかった場合は、この遷移は「10」から「11」、「01」へと行われたであろう、すなわち、上記の読み出し2135a、2135bについて説明されているのと同様の遷移が行われるであろう。
【0109】
また、
図21Cは、一般的に、半周期2140の概念(たとえば、間のすべての値および部分範囲を含む、約300ms、約500ms、例示されているような約700ms、約900ms、約1s、約1.2s、約1.5s)を例示しており、これは、定常状態運動中に、運動の一端(状態2130a)から、スイング角度αを通って中心(状態2130c)へ、スイング角度αを通って運動の他端(状態2130e)へ移動するまでにかかる時間である。次いで、運動が状態2130eから状態2130fを経て中心2130gへ進み、状態2130hを経て状態2130aに戻るのにさらに半周期を要する。半周期の間に生じるつかの間の瞬間状態である、スイング方向変更の決定は、読み出しブロック2135fについて上で説明されているように読み出しの反転が検出可能であるときであるので一般的に次の半周期の開始時に行われる。
【0110】
再び
図21Bを参照すると、ステップS13で決定されたスイング方向変更がない場合、ステップS15で制御はステップS1に戻り、これは前に説明したように、使用者がスイング設定点を変更したかどうかを再評価するのに有益である。装置は現在運動中であり、ステップS6における運動検出基準は容易に満たされるので、制御は運動制御シーケンス2125bに速やかに戻り、装置10が同じ方向にスイングし続けるので、ステップS11でスイング角度測定値が増分され続ける。
【0111】
ステップS13で、スイング方向変更が決定された場合、ステップS14で、スイング角度測定値はゼロにリセットされる。装置10は、次に、逆方向にスイングしているので、電磁石51の極性は、切り替えられてよく(たとえば、
図14と
図15との間など)、これはステップS18で、ステップS8について説明されている方式に類似する方式で行われる。その後、コントローラ2102は、スイング角度制御シーケンス/ループ2125cを実行して、スイング運動の程度がステップS3で使用者によって指定された設定値にふさわしいかどうかを決定することができ、これは以下のように遂行される。ステップS19で、(ステップS17でスイング角度測定値の現在値がリセットされているので)ステップS12からのスイング角度測定値の記憶されている値は、ステップS3で指定された所望の設定値と比較される。スイング角度測定値が所望の設定値に等しいか、またはそれを超えている場合、これは、スイング運動が使用者によって指定された値を超えたか、または超えることになることを示す。そのようなシナリオにおいて、ステップS20で、電磁石に印加される電圧信号(たとえば、PWM信号)はゼロに設定され、かつ/またはオフにされ、スイング運動が自発的に減衰することを許す。ステップS21で、次いで、制御はステップS1に戻る。
【0112】
ステップS19で、スイング角度測定値が、ステップS3で使用者によって指定された設定値よりも小さいと決定された場合、スイング装置10が所望の設定値の達成に向けて依然として角度運動を得ようとしているが、まだ得ていないことを示す。そのようなシナリオでは、コントローラ2102は、所望のスイング角度に向かうスイング運動の緩やかな高まりを考慮し、許容しながら、スイング角度測定値と所望の設定値との間の振動する収束を時間の経過とともに得ることを目標として電磁石51に印加される電圧信号を変調する制御ループ2125clを実行することができる。この方式で、極性が変化したときに電磁石51に印加される電圧信号は、特定の方向で完了した最後のスイング運動を考慮する。
【0113】
ここでは比例積分微分(PID)制御ループとして例示され、説明されている、制御ループ2125clは、所望の設定点と観察されたスイング角度との間の差を低減するために電磁石51に印加されるべき電圧信号の大きさを推定することができる任意の他の好適なフィードバックループ(たとえば、制御された減衰)であってよい。ここで、ステップS22で、差または誤差の値は、所望の設定値と観察されたスイング角度との間の差として計算される。この誤差値は、ステップS23aで、所定の比例係数Kpに基づき比例項を計算するために使用される。一般的に、計算された比例項は、現在の誤差値、すなわち、ステップS22の直前に計算された誤差値に基づく。誤差値は、所定の積分係数Kiに基づきステップS23bで積分項を計算するためにも使用される。一般的に、計算された積分項は、現在の誤差値および過去の誤差値、すなわち、ステップS22の直前で、さらには制御シーケンス2125clの以前の実行におけるステップS22で、計算された値に基づく。いくつかの場合において、制御シーケンス2125clは、誤差値に基づきステップS23cで導関数項を計算することも含むことができ、誤差値の変化率を反映する。ステップS23a、S23b、および任意選択で、S23cにおいて計算された項は、次いで、ステップ24で合計され、制御出力を生成する。ステップ25で、制御出力は、ステップS18で影響を受ける極性の変化に加えて、電磁石51に印加されるべき電圧信号の大きさを決定するために採用される。ステップS26で、制御はステップS1に戻される。
【0114】
この方式で、方法2125の態様は、従来のアプローチで一般的であるように、方向変更の検出に基づき、スイング運動の中心を確認することを必要とせずに、所望のスイング角度を達成し維持するのに有用である。これは、スイング装置10が傾斜した、傾いた、かつ/または一般に平らでない表面に置かれ得るときに特に有益であり、スイング運動の中心は、装置の幾何学的中心とは異なり得る。いくつかの場合において、装置10は、スイング運動の速度を検出することおよび/または他の何らかの形で評価することをしない。
【0115】
図21Dは、スイング制御を管理するためにコントローラ2102によって実行可能である制御シーケンス/ループ2150を例示している。特に断りのない限り、制御シーケンスの態様は、制御シーケンス2125clおよび方法2125の他の態様に類似するものとしてよい。ステップSS1で、使用者によって(たとえば、ステップS3などで)事前に選択された所望のスイング角度、設定値、または「所望の」振幅2155が、光学センサー45に基づき決定された観察されたスイングまたは出力されたスイング振幅2140と比較されて、誤差値2115を生成する。
図21Bについて上で説明されているように、スイング振幅2140が所望のスイング角度以上である場合、電磁石への電力は止められ得る。スイング振幅が所望のスイング角度より小さい場合、誤差が、PIDアルゴリズムに入力されるものとしてよく、係数2170(積分係数2170a、比例係数2170b、微分係数2170c)は比例、積分、微分項2175a、2175b、2175cとそれぞれ組み合わされ、ステップSS2において、電磁石51に印加され得る出力電圧および/または入力電力(たとえば、比較的増加した入力PWMデューティサイクル)2182の指示を生成する。これは、設定値振幅2155に達するまでスイング振幅2190を増加させることができる。
【0116】
スイングベース
図36A~36Hは、(たとえば、フレームアーム14に類似する)スイングフレームアーム3614と(たとえば、ベース部材13に類似する)ベース部材3613との間で接続がどのように行われるかを例示している。
図36Dは、ベース部材3613内に挿入され、ひいてはフレームアーム3614を受け入れることができるストーク3620の詳細を例示している。具体的には、ストーク3620の第1の端部3624aは、フレームアーム3614を受け入れることができ、他方の/第2の端部3624bは、ベース部材3613内に挿入するようにサイズを決められ、構成され得る。
【0117】
ストーク3620とベース部材3513との間の結合を参照すると、ストーク3620は、その第2の端部3624bに形成された、タブ3626を備えることができる。ベース部材3613は、第2の端部3624bを受け入れ、第2の端部をベース部材3613の内部容積内に挿入して嵌め込むことを可能にするためのストーク開口部3630を備えることができる。より多いまたはより少ないタブが採用されてもよく、いくつかの場合において、タブはなくてもよい。
【0118】
ベース部材3613は、タブ3626を通せるタブ開口部3628の対も含む。タブ開口部の数は、一般的に、タブの数に基づき選択されてよく、タブがない場合には、タブ開口部がなくてもよいか、またはストーク開口部3630に実質的に類似する開口部がただ1つあってもよい。
【0119】
挿入後、第1の溶接部3621a(たとえば、全周溶接部)がストーク開口部とストーク3620の本体部との間のストーク開口部3630のところに形成され、第2の溶接部3621bの対がタブ3626とタブ開口部3621bとの間に形成され、それにより、ストーク3620をベース部材3513に固定することができる。
図36Hに最もよく例示されているように、挿入されたときに、ストーク3620、または例示されているようにベース部材3513と係合するストーク3620の少なくとも一部は、法線軸Nに対してストーク角度βで配設され、軸Nはベース部材3613が置かれる表面と直交するものとしてよい。ストーク角度βは、約5度、約10度、約15度、約20度、約25度、またはそれ以上であってよく、これは間のすべての値および部分範囲を含む。
【0120】
使用者による組み立ての際に、次のセクションでより詳細に説明されるように、使用者はフレームアーム3614をストーク3620の第1の端部3624aの中に挿入することができる。フレームアーム3614およびストーク3620は、挿入されたフレームアーム3614が、ストーク3620内の出っ張り3623と係合するまでストーク3620の内側に移動して嵌め込まれ、スイングフレームアーム3614がストーク内にさらに移動することを防ぐことができるサイズとすることができる。出っ張り3623は、ストーク3620の外側表面上に形成されたノッチも含み、これはストーク3620をベース部材3513内に正しく挿入することを使用者に指示する視覚的ガイドとして働き得る。
【0121】
ストーク3620には、組み立て中にボルトの挿入を可能にするようにストーク穴3622の対が形成され得る。ストーク穴3624は、例示されているように、実質的に丸いものとしてよい。同様に、フレームアーム3614には、スイングアームが出っ張り3623と係合するようにストーク3620内にスイングアーム3614が挿入された後にストーク穴3622と整列することができるアーム穴3634の対が形成され得る。
図36Gに最もよく例示されているように、スイング装置の中心に面するアーム穴3634は、ストーク穴3622およびアーム穴3634を通して挿入された後ボルト3632bが回転するのを防ぐように整形され得る。一例として、アーム穴3634は、正方形または矩形の形状として例示されている。
【0122】
ボルトアセンブリ3632の各々は、頭および雄ネジを備え得る第1のボルト3632aと、頭、および組み立て中にその対応する第1のボルト3532aの雄ネジを受け入れて嵌合することができる雌ネジを備えることができる第2のボルト3632bと、を備え得る。第2のボルト3632bは、挿入された後、第2のボルト3632bの回転を防ぐためにアーム穴3624と係合するように成形された隆起部3633も備えることができる。これは、第2のボルト3632bが適所に置かれた後に、第2のボルト3632aを適所に保持しなくても、対応する第1のボルト3632aを使用者がねじ込むことを可能にする。
【0123】
(たとえば、第1のボルト3632aを第2のボルト3632bにねじ込むことによって)ボルトアセンブリ3632が締め付けられたとき、スイングフレームアーム3614に圧力がかかり、それによりスイングフレームアームがストーク3620内で拡張し、次いで、スイングフレームアーム3614とストーク3620との間での、さらにベース部材3613との、よりきつく堅い接続を形成することができる。スイングフレームアーム3614とストーク3620との間のきつい接続は、また、スイング運動中の回転損失を防ぐか、または軽減する。
【0124】
図36Aは、組み立て後、機械的衝撃または他の問題からのいかなる損傷をも防ぐために、ストーク3620を実質的に封入するカバー3618(たとえば、プラスチックカバー)が接続部にどのように被せられるかを例示している。
【0125】
スイングの安定性
図37は、ストーク角度βおよびスイングフレームアーム14の湾曲した設計が、スイング装置10に対して構造的適正設計を提供しつつ、比較的小さいベース部材13をどのように許容するかを例示している。より小さなベース部材13は、真っ直ぐなフレームアーム14を含む対応する設計よりも短い幅、短い長さ、小さい周囲、および/または少ない面積を有するベース部材を包含することができる。ベース部材13は、それが載っている平らな床/表面/地面上に鉛直設置面積FPを画成する、すなわち、設置面積FPは、床から真上の方向に延在するベース部材13のフレームの鉛直投影と考えられ得る。スイングフレームアームは、例示されているように湾曲し、一般的に連続する2つの部分14a、14bを含むと考えられ得る。第1のスイングアーム部分14aは、ストーク3620との相互接続点でストーク角度βを定め、部分14aが設置面積の外に完全に出ているように設置面積FPから離れる方向に湾曲している。第2のスイングアーム部分14bは、設置面積FPに向かって湾曲して戻ってくる。
図37は、第2のスイングアーム部分14bの全体、およびハウジング21の一部が、設置面積FPの外側にあることを例示している。いくつかの場合において、第2のスイングアーム部分14bの少なくとも一部は、設置面積FPの内側にあるものとしてよく、それによりハウジング21の全体が設置面積FPの内側に入り得る。
【0126】
フレームアーム14の湾曲は、例示されているようにスイングアーム17の湾曲も許容し、これは、次いで、シート18がスイング装置10の中心に比較的近い位置に配設されることを可能にする。いくつかの従来のアプローチに見られるような2つ以上のスイングアームとは反対に、単一のフレームアーム14を使用することで、フレームアームがベースから外向きに湾曲することによるいかなる空間問題をも最小限度に抑える。それに加えて、湾曲したフレームアーム14および湾曲したスイングアーム17によって、シート18の装着および取り外しのために十分なクリアランスが設けられるが、ユーザインターフェースパネル14が設置面積FP内のより奥の位置にそれにもかかわらず配設されることを可能にし、大人/介護者は容易にアクセスすることができる。
【0127】
湾曲したフレームアーム14(および任意選択で、スイングアーム17の湾曲)は、ベース部材13の設置面積FPをより小さくするだけでなく、それにもかかわらず、(たとえば)真っ直ぐなフレームアームの使用と比較して設置面積の(たとえば)幾何学的中心により近い位置でスイング装置10の全体の重心を維持することも可能にする。安定性は、例示されているようにシート18が静止位置で設置面積FPの外側に延在するとき、子供/使用者がシート18内に配設されるとき、シート18が横向きに置かれるように位置変更されるとき、さらにはシート18がスイング運動中に設置面積FPの外側により大きく移動するときにさえ確立されかつ維持される。
【0128】
より具体的には、
図1および
図37に例示されているように、ベース部材13は、設置面積FP、ベース幅BM
W、およびベース奥行BM
Dを定めることができる。静止時に、シート18の少なくとも一部は、ベース部材13の奥行BM
Dに沿って、フットプリントFPの外側に延在している。スイング運動しているときに、シート18の水平移動(すなわち、スイングが置かれる床に投影されるようなスイング運動)の結果、さらに、シート18の追加の部分が少なくともスイング運動の終わりに幅BM
Wに沿ってフットプリントFPの外側に移動し得る。いくつかの場合において、最大スイング角度αは、シート18がスイング運動の終わりに設置面積FPの外側でスイングしないように制限され得る。いくつかの場合において、スイング運動の範囲の間の水平方向移動または横方向距離は、間のすべての値および部分範囲を含む、約1フィート、約1.5フィート、約2フィート、約2.5フィート、約3フィートまたはそれ以上であるものとしてよい。
【0129】
スイングのこれらの述べられた特徴は、また、シート18に使用者/子供が座っているスイングの重心と、シート18によって画成される回転軸と、の間の分離を狭める。
図37は、説明のみを目的として、装置10の重心が装置のコンポーネント内にある必要はないことを認識して、シート18によって画成される回転軸RA--RA’と、スイングの例示的な重心CGと、を例示している。擬人化試験装置(ATD)がシート18に配設されている場合であっても、CGと軸RA--RA’との間の直線分離/オフセットD
CG-RAは、間のすべての値および部分範囲を含む、最大でも0.5インチ、最大でも1インチ、最大でも1.5インチ、最大でも2インチ、最大でも5インチであり得る。
【0130】
これらすべての特徴に少なくとも一部は基づき、スイング装置10は、20度に傾斜した表面上に置かれ、ATD(たとえば、米国材料試験協会(ASTM)仕様による新生児試験ダミー、6ヶ月乳児試験ダミー、および/または同様のもの)がシート18に配設されているときに転倒せずに直立位置決めを維持することができる。
【0131】
スイング装置の組み立て
使用者の自己組み立てを可能にするために、本明細書において開示されているようなスイング装置は、使用者による組み立てのための取扱説明書を備えた、複数のコンポーネントを含むキットとして製造され、包装され、販売され、かつ/または配送され得る。簡単のためにスイング装置10を参照して説明されているが、キットは、磁気駆動部20がすでにそこに装着されているスイングフレームアセンブリ12を含む第1のコンポーネントを備えることができる。フレームアセンブリ12と磁気駆動部20との間のきつくクリティカルな結合が与えられると、これは、これらの部品を組み立てる際の任意の使用者の誤りおよび潜在的な損傷を最小限度に抑える。磁気駆動部20は、それにハブ16をすでに結合させてあるものとしてよい。
【0132】
第1のコンポーネントは、磁気駆動部20を壁電源ソケットに接続するために使用され得る、たとえば、壁用プラグまたはアダプタを有する電源ケーブル3616(
図36A~36Hを参照)などの電源供給回路も含むことができる。電源ケーブル3616は、中空シールド49内に部分的に配設され、スイングフレームアセンブリ12を通過してアセンブリのベース付近、すなわちスイング装置10が置かれる床/表面付近でアセンブリから出るものとしてよい。この方式で第1のコンポーネント内に電源供給機構/回路を完全に配設することにより、使用者が磁気駆動部コンポーネントに触れるのを防止し、使用者が難なく磁気駆動部20への電源供給を確実にすることができる。
【0133】
第1のコンポーネントは、フレームアーム14上に事前配設されたカバー3618を含むこともできる(たとえば、アーム穴3634より上の配置でフレームアーム上の適所にテープで固定されるか、または他の何らかの形で保持される)。この方式で、介護者がフレームアーム14をストーク3620にボルト止めした後、カバーを摺動して下げストークを覆うことができる。
【0134】
キットは、磁気駆動部20、より具体的にはハブ16に結合され得る第2の別個のコンポーネントとしてスイングアーム17をさらに含むことができる。さらに、キットは、第3の別個のコンポーネントとして、
図26A~
図26Cについて説明されているように、次いで使用者によって適所にラッチされ得るシート/シートフレーム18を含むことができる。
【0135】
いくつかの場合において、使用者による組み立てを容易にするために、第1のコンポーネントと他のコンポーネントとの間に電気的結合が存在しない。たとえば、第1のコンポーネントとシート18との間の電気的結合の必要性をなくすことによって、使用者は、ハブ16、スイングアーム17などを通してワイヤを引くことに対処する必要がない。シート18が、たとえば、使用中にシート18を振動させるためのモーター駆動部(またはより一般的には、任意の電力消費コンポーネント)などの電力要件を有する場合、シート18は、第1のコンポーネントの電源供給回路から独立しているそれ自体の電源を備えることができる。たとえば、シート18は、電力消費コンポーネントに給電するために、単三電池、単四電池、プラグイン電源入力、および/または同様のものを使用するように構成され得る。キットは、そのような追加の電源を備えることができる。
【0136】
キットは、ベース部材13を、単一のベースとして(たとえば、第4のコンポーネントとして)、または一般的に同じもしくは異なるサイズの2つのベース部分として(たとえば、第4のコンポーネントおよび第5のコンポーネントとして)含むこともできる。たとえば、各ベース部品は、一般的にC字形であり、他方のベース部品の入れ子式端部と嵌合する入れ子式端部を有することができる。
図36A~
図36Hに関して上で説明されているように、ベース部材13は、スイングフレームアセンブリ12のスイングフレームアーム14のための受容部として機能し得る、ストーク3620などの、中に溶接されたストークを含むことができる。キットは、また、たとえば、ボルト3632a、ボルト3632b、および/または同様のものなどの追加のコンポーネントを備えることができる。
【0137】
磁気駆動部を備えるグライドスイング
図22A、
図22Bは、本明細書において説明されているような磁気駆動部および制御部を有するグライドスイング装置2200を示している。特に断りのない限り、同様に参照され名付けられたコンポーネントは、たとえば装置10などの、本明細書において開示されている任意の他の装置のものに構造的および/または機能的に類似していてもよい。装置2200は、シート2210を保持しかつ/または他の何らかの形で支持するフレーム2220と、アーム2230と、フレーム2220から吊り下げられている2つのハウジング2240のセットと、を備える。
図22A、
図22B、
図23Aに例示されているように、磁気駆動部2235は、ハウジング2240のうちの1つの内側に配設されている。磁気駆動部2235は、(装置10に類似する)2つの磁石2260と1つの電磁石2265とを有するものとして例示されているが、磁気駆動部2235は、
図16~
図18について説明されているように3つの磁石と2つの電磁石とを有するものとして、
図19および
図20A~
図20Dについて説明されているように1つの湾曲した磁石と1つの電磁石とを有するものとして、かつ/または同様のものとして、形成され得ることは理解される。
【0138】
例示されているように、磁気駆動部2235は、フレーム2220から吊り下げられた4つのスイングアーム2230のうちの1つを駆動することができるが、スイングアーム2230のうちの2つ以上は、磁気駆動部2235に取り付けられ、2つ以上のスイングアームの駆動に複数の磁気駆動部が採用され得ることは理解される。たとえば、磁気駆動部2235は、各ハウジング2240内に配設され得る。
【0139】
図23Bは、1つのスイングアーム2230が枢軸シャフト2250およびハウジング2240に装着されている2つの軸受(図示せず)の周りでフレーム2220に回転可能に結合されているのを例示している。装置10と同様に、電磁石2265は、枢軸P--P’上に配設され、永久磁石2260は、各々、枢軸P--P’からスイング角度αだけ角度的に隔てられている。この回転可能な結合により、グライダースイングアーム2230は自由に枢動し、一般的に円弧GS(
図23A参照)によって例示されているようにグライダースイングフレーム2220に対して往復滑空運動で前から後または後から前にスイングすることが可能である。
【0140】
電磁石2265は、ハウジング2240を介してグライダーフレーム2220に装着され、磁石2260は、磁石ブラケット2245に装着され、次いでスイングアーム2230にも結合される。装置10と同様に、複数のスロットを有するエンコーダストリップ2270が、ブラケット2245、または磁石2260のうちの1つに接続される。光学センサー2275は、グライダーハウジング2240に装着され、一般的にセンサー35に類似しているものとしてよい。
【0141】
たとえば、使用者がユーザインターフェース(図示せず)を介してスイング装置2200の動作を開始するときなど、使用時に、電磁石2265は、装置10について説明されているのと同様の循環的方式で通電される。この結果、スイングアーム2230は、(
図23Bの右方向Rについて示されている)スイング角度αだけ回転し、次いでスイング装置は、右方向Rにスイング角度αだけ、スイングアーム2230および対応する長手方向軸G--G’の回転によって
図23Bに例示されているように円弧GSに沿ってシート2210を前後に揺すり、長手方向軸G--G’は、枢軸P--P’を通る。装置10と同様に、コントローラ2102に類似するコントローラが、磁気駆動部2235の動作を制御し、監視する。
【0142】
取り外し可能なシートを有するスイング装置
図25A~
図25Dは、取り外し可能なシート2518を含むスイング装置2500を例示している。特に断りのない限り、同様に参照され名付けられたコンポーネントは、たとえば装置10などの、本明細書において開示されている任意の他の装置のものに構造的および/または機能的に類似していてもよい。
【0143】
予備的事項として、シート2518は、シート内の子供/使用者が使用中にスイングアームアセンブリ2512から離れる方向に面するように位置決めされるように例示されているが、シートは位置変更可能、すなわち、子供/使用者が異なる方向に面するように取り外し可能であり、再装着可能であってよいことは理解される。たとえば、シートは、例示されるように、または、使用中にスイングアームアセンブリ2512が子供/使用者の左もしくは右にあるように横向きに位置決めされ得る。シート2518は、たとえば、大人/介護者がシートを前方に引っ張ると、運動が減衰するまでシートが前後に反発する/跳ね返ることを許容するスプリング状機構などのバウンサー機構を含むこともできる。シート2518は、(たとえば、3つのリクライニング位置の間で)調整可能なリクライニング特徴を含むこともできる。
【0144】
シート2518は、スイングアーム2517に装着されるか(
図25B)、またはスタンドアロンのシート(
図25A)として使用され得る。シート2518は、シートをスイングアーム2517に取り外し可能に取り付けるためのスイングマウント/コネクタ2520bと整列され得るシートマウント/コネクタ2520aを含む。マウント2520bはプラグに似たコネクタとして例示され、マウント2520aは受容部に似たコネクタとして例示されているが、その逆も可能であり、一般的に他の任意の好適な嵌合コネクタ設計が採用され得る。スイングマウント2520bに取り付けられると、シート2518は、可逆的にラッチされ、かつ/または他の何らかの形で適所に固定され、ラッチ/締結具が外されない限り取り外すことができない。
図25C、
図25Dは、柔らかい物品、トイバー、スイングアーム、およびシートベースが隠されているシート2518のラッチ機構の追加の詳細を例示している。ラッチ機構の動作は、ラッチを可能にするマウント2520a、2520bの追加の詳細をも例示している
図25A~
図25D、および
図26A~
図26Cを参照しつつ説明される。
【0145】
ラッチ/ラッチ機構は、シートリング2530に枢動可能に結合され、介護人/使用者がラッチ/締結具2555を作動させることを可能にするアクチュエータ/スイッチ2545(たとえば、押し下げ可能なボタン、レバー、スライダー、および/または同様のもの)を備える。ケーブル2550は、一端でスイッチ2545に接続され、湾曲したチューブ2535を通ってマウント2520aまで引き回され、チューブ2535は、使用中に子供を収容するために湾曲し、シートリング2530をシートマウント2520aに接続する働きをする。ラッチ機構は、ここでは、シート2518のチューブ2535のうちの1つに形成された単一の機構として例示されているが、シートの対向するチューブ(
図25C、
図25D参照)にも同様に形成され得ることも理解される。
【0146】
ケーブル2550の第2の端部は、ここではそのベース2555aの周りに枢動するV字形締結具として例示されているラッチ2555に取り付けられている、すなわち、ベースは、シートマウント2520aに回転可能に固定され、ラッチ2555は、介護者がスイッチ2545を圧迫し、解放すると前後に回転することができる。V字形のラッチ2555は、第1のアーム2555bと第2のアーム2555cとを含む。ケーブル2550の第2の端部は、第2のアーム2555cのフック端2555dに取り付けられる。シート2518が装置の残りの部分に装着されるときに(
図26B参照)、使用者は、スイッチ2545に係合しておらず、ラッチ2555は、弾性可撓性を有するフィンガ/スプリングであってよい第1のアーム2555bによって加えられる圧力によってスイングマウント2520bに当接して保持される。ラッチ2555の第2のアーム2555bは、スイングマウント2520b上に形成されたラッチポケット2560内に突出し、これは、スイングアームマウント2520bがシートマウント2520a(
図26B)から分離し、かつ/または引き離されることを防止する。シート2518をシートマウント2520aから取り外すために、介護者は、スイッチ2555を圧迫するか、または他の何らかの形で係合し、次いで、ケーブル2550を引っ張り、次いで、ラッチアーム2555cをラッチポケット2560から引き離すことができる。この方式でラッチ2555が係合解除されると、スイングマウント2520bおよびシートマウント2520aは、分離され得る(
図26C)。
【0147】
磁石の設計
図27A、
図27Bは、装置10について例示されている磁石52、53などの、平らな面を有する永久磁石が、電磁石との一貫したエアギャップをどのように維持し得ないかを例示している。別の方法で説明すると、円弧に沿って移動している磁石および対向する電磁石上の平坦な表面は、整列の異なる範囲だけでなく、それぞれの極/面の異なる部分の間でも、それらの間に差空間をもたらす。これらの図に示されているように、磁石2732が枢軸P--P’の周りで回転し、電磁石2741の対向面を横切ると、その間の空気/分離ギャップAGの変動は、磁石2732および永久磁石2741の回転位置に応じて、±0.025インチの範囲内で変化し得る。永久磁石と電磁石との間の可変エアギャップは、エアギャップがより大きい点および時間において減少するそれらの間の可変磁力を結果として引き起こし得、逆もまた同様である。
【0148】
図28は、エアギャップAGの変動をなくすかつ/または最小限度に抑えるための例示的なアプローチを例示している。ここで、磁石2731~2733のいずれかが、湾曲した面2835を含むように修正されてよく、結果として(ここで)磁石設計2831が得られることが例示されている。湾曲した面2835の湾曲は、枢軸P--P’と一般的に同心であってよい。次いで、磁石2831と電磁石2742との間の分離ギャップAGは、磁石2831が枢軸の周りで回転するときに、実質的に一定で、約0.050インチである。いくつかの場合において、電磁石2742は、枢軸P--P’と同心である対応する湾曲を有することもでき、これは、磁石2831と電磁石2742との間の磁気相互作用に均一性をさらに加え得る。
【0149】
図29は、一貫したエアギャップAGを維持することを助けることができる代表的な磁石2731の追加の設計および設計変更形態を例示している。磁石2831は、
図28について説明したように、湾曲した面2835を含む。磁石2841は、面取りされた面2845を有する、すなわち、滑らかで連続する湾曲した面の代わりに、その面は、不連続な曲面を画成するように縁で交わる複数の平面構成要素から構成される。別の設計では、磁石2851は、湾曲した面さらには本明細書において説明されているように磁石2851を磁気駆動部のフレーム/支持体上にねじ止めするための穴2855を備える。
図29は、また、磁石2831、2841、および2861を、磁石の湾曲した面を越えて突出するいかなる部分もなく、その頂面にディテント/リブ2848を有するものとして例示している。磁石2861は、磁石2861上のリブ2858が磁石2831に対して異なる側に形成されていることを除き湾曲した面2835を有する磁石2831に類似するものとしてよい。磁石2831について
図29に例示されているように、ディテント2848は、使用中に磁石2831を適所にしっかりと保持するために磁気駆動部の閉じ込めリブ2865と係合することができる。
【0150】
図30は、湾曲した面を有して形成された磁石の代わりに、湾曲した金属キャップ3050が、永久磁石の平坦な面を覆う蓋として採用され得ることを例示している。このようにして、既存の平坦な面を有する磁石は、本明細書において開示されているような磁気駆動部で使用するために湾曲した面を有する磁石に転換され、磁気駆動部のその磁石と電磁石との間の一貫した分離ギャップAGを可能にし得る。金属キャップ3050は、組み立て後に、
図29について説明されているように、磁石を磁気駆動部アセンブリに固定するのに有用である、磁石の平坦な面上にディテント3048が形成されるようなサイズおよび形状にすることができる。ここでは、
図29の磁石2831に類似する湾曲した面を有する磁石が得られるように例示されているが、そのようなキャップは、磁石2841、2851、および/または2861を形成するように設計され得ることは理解される。
【0151】
結論
様々な発明の実施形態が本明細書において説明され例示されたが、当業者であれば、機能を実行しかつ/もしくは結果を取得するための様々な他の手段および/もしくは構造体ならびに/または本明細書において説明されている利点のうちの1つもしくは複数を容易に企図し、そのような変更形態および/または修正形態の各々は本明細書において説明されている発明の実施形態の範囲内にあるとみなされる。より一般的には、当業者であれば、本明細書で説明されているすべてのパラメータ、寸法、材料、および構成は例示的であり、実際のパラメータ、寸法、材料、および/または構成は発明の教示が使用される特定の1つまたは複数の用途に依存することを意図されていることを容易に理解するであろう。当業者であれば、単なる決まり切った実験を用いて、本明細書で説明されている特定の発明の実施形態と同等の多数の実施形態を認識するか、または確認することができるであろう。したがって、前述の実施形態は、例としてのみ提示されていること、ならびに付属の請求項およびその等価物の範囲内で、発明の実施形態は具体的に説明され請求されている以外の方法でも実施されてよいことは理解されるであろう。本開示の発明の実施形態は、本明細書において説明されている各個別の特徴、システム、物品、材料、キット、および/または方法に向けられる。それに加えて、2つ以上のそのような特徴、システム、物品、材料、キット、および/または方法の任意の組合せは、そのような特徴、システム、物品、材料、キット、および/または方法が相互に矛盾することがなければ、本開示の発明範囲内に含まれる。
【0152】
また、様々な発明の概念は、1つまたは複数の方法として具現化されてもよく、その例が提供されている。方法の一部として実行される活動は、好適な仕方で順序付けされてよい。したがって、例示されているのと異なる順序で活動が実行される実施形態が構成されてもよく、これは例示的な実施形態において順次的活動として示されているとしても、いくつかの活動を同時に実行することを含み得る。
【0153】
本明細書において定義され、使用されているようなすべての定義は、辞書定義、参照により組み込まれている文書内の定義、および/または定義されている語の通常の意味を決定すると理解されるべきである。
【0154】
明細書および請求項の英文中で使用されているような不定冠詞「a」および「an」は、特に断りのない限り、「少なくとも1つ」を意味すると理解されるべきである。
【0155】
本明細書および請求項において使用されているような「および/または」というフレーズは、要素の「いずれかまたは両方」がそのように結合されている、すなわち、要素はある場合には接続的に存在し、他の場合には離接的に存在していることを意味すると理解されるべきである。「および/または」でリストされている複数の要素は同じ様式で、すなわち、そのように結合されている要素の「1つまたは複数」と解釈されるべきである。他の要素は、任意選択で、「および/または」セクションによって特に識別される要素以外に、特に識別されている要素に関係していようと無関係であろうと、存在していてもよい。したがって、非限定的な例として、「Aおよび/またはB」への参照は、「含む」などの非限定的な言い回しと併せて使用されるときに、一実施形態では、Aのみを指し(任意選択でB以外の要素を含む)、別の実施形態では、Bのみを指し(任意選択でA以外の要素を含む)、さらに別の実施形態では、AとBの両方とを指す(任意選択で他の要素を含む)、などとしてよい。
【0156】
本明細書および請求項において使用されているように、「または」は上で定義されているように「および/または」と同じ意味を有すると理解されるべきである。たとえば、リスト内で項目を分離するときに、「または」もしくは「および/または」は、包含的である、すなわち、多数の要素または要素のリストおよび任意選択で追加のリストにない項目の少なくとも1つを含むが、複数も含むと解釈されるものとする。それとは反対に、「たった1つ」または「正確に1つ」などと明確に指示されている語のみ、または請求項で使用されるときには、「からなる」は、多数の要素または要素のリストのうちの正確に1つの要素の包含を指す。一般に、本明細書で使用されているような「または」という語は、「いずれか」、「のうちの1つ」、「のうちのたった1つ」、または「のうちの正確に1つ」などの、排他性の語が付くときに排他的二択(すなわち、「一方または他方であるが両方ではない」)を示すものとしてのみ解釈されるものとする。「から本質的になる」は、請求項で使用されているときには、特許法の分野で使用されているような通常の意味を有するものとする。
【0157】
本明細書および請求項で使用されているように、1つまたは複数の要素のリストの参照における「少なくとも1つ」というフレーズは、要素のリスト内の要素のうちの1つまたは複数から選択された少なくとも1つの要素を意味し、必ずしも、要素のリスト内に特にリストされているあらゆる要素のうちの少なくとも1つを含まず、また要素のリスト内の要素の任意の組合せを除外しない、と理解されるべきである。この定義は、また、要素が、任意選択で、「少なくとも1つ」というフレーズが指している要素のリスト内で特に識別される要素以外に、特に識別されている要素に関係していようと無関係であろうと、存在していてもよいことを許している。したがって、非限定的な例として、「AおよびBのうちの少なくとも1つ」(または同等であるが、「AまたはBのうちの少なくとも1つ」、または同等であるが、「Aおよび/またはBのうちの少なくとも1つ」)は、一実施形態では、任意選択で複数を含む、少なくとも1つのAがあり、Bが存在していない(および任意選択で、B以外の要素を含む)こと、別の実施形態では、任意選択で複数を含む、少なくとも1つのBがあり、Aが存在していない(および任意選択で、A以外の要素を含む)こと、さらに別の実施形態では、任意選択で複数を含む、少なくとも1つのAおよび任意選択で複数を含む、少なくとも1つのBがある(および任意選択で、他の要素を含む)こと、などを指すものとしてよい。
【0158】
請求項では、また上の明細書でも、「含む」、「備える」、「運ぶ」、「有する」、「包含する」、「伴う」、「保持する」、「から構成される」、および同様のフレーズなどのすべての移行句は、非限定的である、すなわち、限定はしないが含むを意味すると理解されるべきである。「からなる」および「から本質的になる」という移行句のみが、米国特許審査便覧第2111章03に記載されているように、それぞれ、限定的または半限定的な移行句であるものとする。
【符号の説明】
【0159】
10 スイング装置
12 スイングフレームアセンブリ
13 ベース/ベース部材
14 フレームアーム
14a 回転部材、第1のスイングアーム部分
14b 第2のスイングアーム部分
15 スイングアームアセンブリ
16 ハブ
17 スイングアーム
18 シート/シートフレーム
19 枢軸シャフト
20 磁気駆動部
21 ハウジング
22 ユーザインターフェースパネル
22a 表面
23 制御部
24 プリセットアプリケーションまたは機能選択ボタン/スイッチ
25 ダイヤル
26 視覚インジケータ
27 軸受
28 開口部
29 回路基板
31 永久磁石
32 永久磁石
33 永久磁石
35 ストリップ
36 スロット
37 本体部分
40 フレームアーム部分
41 電磁石
42 電磁石
45 光学センサー
46 感知ブラケット
46a 感知ビーム
47 感知ブラケット
47a 感知ビーム
49 中空シールド
51 電磁石
51f 面
52 永久磁石
52f 面
53 永久磁石
151 電磁石またはインダクタブラケット
152 永久磁石ブラケット
1900 スイング装置
1917 スイングアーム
1919 枢軸シャフト
1931 永久磁石
1931a N極
1931b S極
1935 磁石ブラケット
1941 電磁石
1945 インダクタブラケット
2100 コントローラ回路
2102 コントローラ
2104 電源
2106 電源ボタン
2115 誤差値
2116 音楽ドライバ
2120 駆動部回路
2125a 自動スタートシーケンス/ループ
2125b 自動スタートシーケンス
2125c スイング角度制御シーケンス/ループ
2125cl 制御ループ
2130a 状態
2130b 状態
2130c 状態
2130e 状態
2130f 状態
2130g 中心
2130h 状態
2135a 読み出し/読み出しブロック
2135b 読み出し
2135c 読み出し
2135d 読み出し
2135e 読み出しブロック
2135f 読み出しブロック
2140 観察されたスイングまたは出力されたスイング振幅
2155 所望のスイング角度、設定値、または「所望の」振幅
2170 係数
2170a 積分係数
2170b 比例係数
2170c 微分係数
2175a 比例項
2175b 積分項
2175c 微分項
2182 出力電圧および/または入力電力
2200 グライドスイング装置
2210 シート
2220 グライダースイングフレーム
2230 グライダースイングアーム
2235 磁気駆動部
2240 ハウジング
2245 磁石ブラケット
2250 枢軸シャフト
2260 永久磁石
2265 電磁石
2270 エンコーダストリップ
2275 光学センサー
2500 スイング装置
2512 スイングアームアセンブリ
2517 スイングアーム
2518 取り外し可能なシート
2520a シートマウント/コネクタ
2520b スイングマウント/コネクタ
2530 シートリング
2535 湾曲したチューブ
2545 アクチュエータ/スイッチ
2550 ケーブル
2555 ラッチ/締結具
2555a ベース
2555b 第1のアーム
2555c 第2のアーム
2555d フック端
2560 ラッチポケット
2731 磁石
2732 磁石
2733 磁石
2741 永久磁石、電磁石
2742 電磁石
2831 磁石設計
2835 湾曲した面
2841 磁石
2845 面取りされた面
2848 ディテント/リブ
2851 磁石
2855 穴
2858 リブ
2861 磁石
2865 閉じ込めリブ
3048 ディテント
3050 湾曲した金属キャップ
3110 スイング装置
3112 鉛直上昇フレームアセンブリ
3113 ベース
3115 スイングアームアセンブリ
3120 駆動部/モーター
3222 静止部分/ステーター
3224 駆動シャフト
3226 電磁石
3228 回転部分またはローター
3230 電磁石
3422 部分的ステーター
3428 部分的ローター
3513 ベース部材
3521 ハウジング
3522 ユーザパネル
3522a 表面
3524 選択ボタン
3525 ダイヤル
3526 ライトパネル
3530 空洞またはポケット
3532a 第1のボルト
3535 陥凹部
3613 ベース部材
3614 スイングフレームアーム
3616 電源ケーブル
3618 カバー
3620 ストーク
3621a 第1の溶接部
3621b 第2の溶接部
3622 ストーク穴
3623 出っ張り
3624 ストーク穴
3624a 第1の端部
3624b 他方の/第2の端部
3626 タブ
3628 タブ開口部
3630 ストーク開口部
3632 ボルトアセンブリ
3632a 第1のボルト
3632b ボルト
3632b 第2のボルト
3633 隆起部
3634 アーム穴