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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-16
(45)【発行日】2024-02-27
(54)【発明の名称】無停電電源装置
(51)【国際特許分類】
   H02J 9/06 20060101AFI20240219BHJP
【FI】
H02J9/06 120
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2022562582
(86)(22)【出願日】2021-08-24
(86)【国際出願番号】 JP2021030957
(87)【国際公開番号】W WO2023026357
(87)【国際公開日】2023-03-02
【審査請求日】2022-10-13
(73)【特許権者】
【識別番号】501137636
【氏名又は名称】東芝三菱電機産業システム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】今西 亮五
(72)【発明者】
【氏名】百地 伸行
【審査官】宮本 秀一
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2021/044599(WO,A1)
【文献】国際公開第2017/009998(WO,A1)
【文献】特開2010-273493(JP,A)
【文献】特開2001-069689(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02J7/00-7/12
H02J7/34-11/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
交流電源と負荷との間に並列接続される複数の電力変換モジュールと、
前記交流電源と前記負荷との間に接続されるバイパスモジュールと、
前記交流電源から供給される交流電圧または前記負荷に供給される交流電圧を第1の直流電源電圧に変換するAC/DCコンバータと、
前記AC/DCコンバータにより生成される前記第1の直流電源電圧を前記複数の電力変換モジュールおよび前記バイパスモジュールに対して伝送する電源線とを備え、
前記バイパスモジュールは、
前記交流電源と前記負荷との間に接続されるスイッチと、
前記第1の直流電源電圧に基づいた動作電源電圧を受けて動作することにより、前記スイッチのオンオフを制御する第1の制御装置とを含み、
前記複数の電力変換モジュールの各々は、
前記交流電源または電力貯蔵装置から供給される電力を交流電力に変換して前記負荷に供給する電力変換器と、
前記第1の直流電源電圧に基づいた動作電源電圧を受けて動作することにより、前記電力変換器を制御する第2の制御装置とを含み、
前記バイパスモジュールは、前記電源線に接続され、前記第1の直流電源電圧を用いて前記第1の制御装置の動作電源電圧を生成する第1の制御電源をさらに含み、
前記複数の電力変換モジュールの各々は、前記電源線に接続され、前記第1の直流電源電圧を用いて前記第2の制御装置の動作電源電圧を生成する第2の制御電源をさらに含み、前記第2の制御電源は、前記第1の直流電源電圧を第3の直流電源電圧に変換する第2のDC/DCコンバータを含み、
前記第2の制御装置は、
前記第2のDC/DCコンバータから前記第3の直流電源電圧を受けて動作することにより、前記電力変換器を制御するための制御信号を生成する第2の制御回路と、
前記電源線から前記第1の直流電源電圧を受けて動作することにより、前記第2の制御回路の出力信号に従って前記電力変換器を駆動する第2のドライバとを含む、無停電電源装置。
【請求項2】
前記第1の制御電源は、前記第1の直流電源電圧を第2の直流電源電圧に変換する第1のDC/DCコンバータを含み、
前記第1の制御装置は、
前記第1のDC/DCコンバータから前記第2の直流電源電圧を受けて動作することにより、前記スイッチのオンオフを制御するための制御信号を生成する第1の制御回路と、
前記電源線から前記第1の直流電源電圧を受けて動作することにより、前記第1の制御回路の出力信号に従って前記スイッチを駆動する第1のドライバとを含む、請求項1に記載の無停電電源装置。
【請求項3】
前記複数の電力変換モジュールの各々において、前記電力変換器は、
前記交流電源から供給される交流電力を直流電力に変換するコンバータと、
前記コンバータによって生成された直流電力または前記電力貯蔵装置の直流電力を交流電力に変換するインバータと、
前記コンバータと前記インバータとの間に接続された直流ラインとを含み、
前記第2の制御電源は、前記直流ラインの直流電圧を前記第1の直流電源電圧に変換して前記電源線に出力する第3のDC/DCコンバータをさらに含む、請求項に記載の無停電電源装置。
【請求項4】
前記AC/DCコンバータは、前記バイパスモジュールに搭載される、請求項1からのいずれか1項に記載の無停電電源装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、無停電電源装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、単一の無停電電源装置に、モジュール単位で冗長化を図るモジュール型無停電電源装置を採用する構成が提案されている。モジュール型無停電電源装置は、複数の電力変換モジュール(以下、「パワーモジュール」とも称する)を並列接続することにより、装置内部にパワーモジュールの並列回路を有している。無停電電源装置による電源供給にN台のパワーモジュールが必要な場合には、(N+1)台のパワーモジュールを実装して冗長化を図ることにより、電源品質を向上させることができる。
【0003】
従来、無停電電源装置には、無停電電源装置全体を制御する制御装置の動作電源電圧を生成する制御電源を搭載したものがある(例えば、国際公開第2021/044599号(特許文献1)参照)。制御電源は、商用交流電源から与えられる交流電圧に基づいて、制御装置の動作電源電圧を生成するように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】国際公開第2021/044599号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述したモジュール型無停電電源装置は、ホットスワップ方式を採用している。ホットスワップ方式とは、無停電電源装置の運用中にパワーモジュールを停止し、当該パワーモジュールを引出および挿入可能な構成を意味する。これによると、パワーモジュールの故障または点検時に無停電電源装置による給電を継続した状態でパワーモジュールを交換することができる。
【0006】
ホットスワップを実現するために、各パワーモジュールには、内蔵する電力変換器を制御するための制御装置と、当該制御装置の動作電源電圧を生成する制御電源とが搭載されている。制御装置は、対応する電力変換器を制御するための制御信号を生成する制御回路、および、制御信号に従って電力変換器を駆動するドライバなどを含んでいる。制御回路を構成するマイクロコンピュータと、ドライバとの間で動作電源電圧が互いに異なる場合がある。そのため、制御電源は、AC/DCコンバータおよびDC/DCコンバータを含み、交流電圧から複数の動作電源電圧を生成することが可能に構成されている。
【0007】
しかしながら、上述のように、パワーモジュールごとに、複数の動作電源電圧を生成する制御電源が搭載する構成では、パワーモジュールの数が増えるに従って制御電源の数も増えることになる。その結果、モジュール型無停電電源装置の大型化およびコストの増大を招くことが懸念される。
【0008】
本開示は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、その目的は、並列接続された複数のパワーモジュールを備えるモジュール型無停電電源装置において、小型化および低コスト化を実現することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示の一態様に係る無停電電源装置は、交流電源と負荷との間に並列接続される複数の電力変換モジュールと、交流電源と負荷との間に接続されるバイパスモジュールと、AC/DCコンバータと、電源線とを備える。AC/DCコンバータは、交流電源から供給される交流電圧または負荷に供給される交流電圧を第1の直流電源電圧に変換する。電源線は、AC/DCコンバータにより生成される第1の直流電源電圧を複数の電力変換モジュールおよびバイパスモジュールに対して伝送する。バイパスモジュールは、交流電源と負荷との間に接続されるスイッチと、第1の直流電源電圧に基づいた動作電源電圧を受けて動作することにより、スイッチのオンオフを制御する第1の制御装置とを含む。複数の電力変換モジュールの各々は、交流電源または電力貯蔵装置から供給される電力を交流電力に変換して負荷に供給する電力変換器と、第1の直流電源電圧に基づいた動作電源電圧を受けて動作することにより、電力変換器を制御する第2の制御装置とを含む。
【発明の効果】
【0010】
本開示によれば、並列接続された複数のパワーモジュールを備えるモジュール型無停電電源装置の小型化および低コスト化を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】実施の形態1に係る無停電電源装置の構成を示す回路ブロック図である。
図2】バイパスモジュールおよびパワーモジュールの構成を示す回路ブロック図である。
図3】バイパスモジュールおよびパワーモジュールの制御電源の構成を示すブロック図である。
図4】実施の形態2に係る無停電電源装置における制御電源の構成を示すブロック図である。
図5】実施の形態3に係る無停電電源装置における制御電源の構成を示すブロック図である。
図6】実施の形態4に係る無停電電源装置における制御電源の構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に、本開示の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、以下では図中の同一または相当部分には同一符号を付してその説明は原則的に繰返さないものとする。
【0013】
[実施の形態1]
図1は、実施の形態1に係る無停電電源装置の構成を示す回路ブロック図である。
【0014】
図1に示すように、実施の形態1に係る無停電電源装置100は、バイパスモジュールB0と、複数のパワーモジュールP1~Pn(nは2以上の整数)と、バッテリ32と、通信線15と、電源線16とを備える。バイパスモジュールB0およびパワーモジュールP1~Pnは、通信線15によって互いに通信可能に接続されている。バイパスモジュールB0およびパワーモジュールP1~Pnはさらに、電源線16によって互いに接続されている。
【0015】
バイパスモジュールB0は、入力端子T11と、出力端子T12と、入力端子T11および出力端子T12の間に接続されるスイッチ(図示せず)とを有する。
【0016】
パワーモジュールP1~Pnの各々は、コンバータおよびインバータ(図示せず)を有する電力変換モジュールである。以下の説明では、パワーモジュールP1~Pnを包括的に「パワーモジュールP」と称する場合がある。パワーモジュールPは、入力端子T1と、バッテリ端子T2と、出力端子T3とを有する。
【0017】
バイパスモジュールB0の入力端子T11および各パワーモジュールPの入力端子T1はともに商用交流電源30に接続される。入力端子T11および入力端子T1は、商用交流電源30から供給される商用周波数の交流電圧(以下、交流入力電圧とも称する)VIを受ける。
【0018】
各パワーモジュールPのバッテリ端子T2はバッテリ32に接続される。バッテリ32は直流電力を蓄える。バッテリ32は「電力貯蔵装置」の一実施例に対応する。バッテリ端子T2には、バッテリ32の代わりにコンデンサが接続されていてもよい。
【0019】
バイパスモジュールB0の出力端子T12および各パワーモジュールPの出力端子T3はともに負荷31に接続される。すなわち、バイパスモジュールB0およびパワーモジュールP1~Pnは、商用交流電源30と負荷31との間に互いに並列に接続されている。負荷31は、バイパスモジュールB0またはパワーモジュールP1~Pnから供給される交流電力によって駆動される。
【0020】
このような無停電電源装置は、「モジュール型無停電電源装置」と称される。モジュール型無停電電源装置は、無停電電源装置の容量に応じた台数のパワーモジュールの並列回路を内部に構築している。無停電電源装置による電源供給にN台のパワーモジュールが必要な場合には、(N+1)台のパワーモジュールを実装して冗長化を図ることにより、電源品質を向上させることができる。
【0021】
このように単一の無停電電源装置においてモジュール単位で冗長化を図る方式は、「ホットスワップ方式」とも称される。ホットスワップ方式とは、無停電電源装置の運用中に一部のパワーモジュールを停止し、当該パワーモジュールを引出および挿入可能な構造を意味する。これによると、パワーモジュールの故障または点検時に、無停電電源装置による給電を継続した状態で当該パワーモジュールを交換することができる。
【0022】
無停電電源装置100は、インバータ給電モードと、バイパス給電モードとを有する。インバータ給電モードは、パワーモジュールPから負荷31に交流電力が供給されるモードである。インバータ給電モードでは、商用交流電源30から供給される交流電力がパワーモジュールPのコンバータによって直流電力に変換され、その直流電力がインバータによって交流電力に変換されて負荷31に供給される。バイパス給電モードは、商用交流電源30からバイパスモジュールB0を介して負荷31に交流電力が供給されるモードである。バイパス給電モードでは、商用交流電源30から供給される交流電力が、パワーモジュールPを通さずに負荷31に供給される。
【0023】
図2は、図1に示したバイパスモジュールB0およびパワーモジュールPの構成を示す回路ブロック図である。無停電電源装置100は、商用交流電源30からの三相交流電力を直流電力に変換し、その直流電力を三相交流電力に変換して負荷31に供給する。図2では、図面および説明の簡単化のため、三相(U相、V相、W相)のうちの一相に対応する部分の回路のみが示されている。
【0024】
図2に示すように、バイパスモジュールB0は、スイッチ20と、制御装置28とを備える。スイッチ20は入力端子T11と出力端子T12との間に接続される。スイッチ20は、例えば、逆並列に接続された一対のサイリスタを有するサイリスタスイッチである。スイッチ20のオンオフは制御装置28によって制御される。スイッチ20は、インバータ給電モード時にオフされ、バイパス給電モード時にオンされる。
【0025】
制御装置28は、パワーモジュールP1~Pnの各々に含まれる制御装置14と通信線15によって互いに通信可能に接続されている。制御装置28は、通信線15を介してパワーモジュールP1~Pnの制御装置14との間で情報を授受する。なお、制御装置28および制御装置14の間の通信は、無線通信および有線通信のいずれで実現されてもよい。制御装置28は「第1の制御装置」の一実施例に対応する。
【0026】
制御装置28は、例えば、マイクロコンピュータを主体として構成することができる。一例として、制御装置28は、図示しないメモリおよびCPU(Central Processing Unit)を内蔵し、予めメモリに格納されたプログラムをCPUが実行するソフトウェア処理によって制御動作を実行することができる。あるいは、当該制御動作の一部または全部について、ソフトウェア処理に代えて、内蔵された専用の電子回路などを用いたハードウェア処理によって実現することも可能である。
【0027】
パワーモジュールPは、入力端子T1、バッテリ端子T2および出力端子T3に加え、スイッチS1~S3、コンデンサ1,5,10、リアクトル2,9、直流ライン6、コンバータ4、双方向チョッパ7、インバータ8、電流検出器13、および制御装置14を備える。
【0028】
入力端子T1は、商用交流電源30から商用周波数の交流電力を受ける。スイッチS1およびリアクトル2は、入力端子T1とコンバータ4の入力ノードとの間に直列接続される。コンデンサ1は、スイッチS1とリアクトル2との間のノードN1に接続される。スイッチS1は、対応するパワーモジュールPが運転状態にされた場合にオンされ、対応するパワーモジュールPが待機状態にされた場合にオフされる。ノードN1に現れる交流入力電圧VIの瞬時値は、制御装置14によって検出される。交流入力電圧VIの瞬時値に基づいて、停電の発生の有無などが判別される。
【0029】
コンデンサ1およびリアクトル2は、交流フィルタ3を構成する。交流フィルタ3は、低域通過フィルタであり、商用交流電源30からコンバータ4に商用周波数の交流電流を流し、コンバータ4で発生するスイッチング周波数の信号が商用交流電源30側に流れることを防止する。
【0030】
コンバータ4は、制御装置14によって制御され、商用交流電源30から交流電力が正常に供給されている商用交流電源30の健全時は、交流電力を直流電力に変換して直流ライン6に出力する。商用交流電源30からの交流電力の供給が停止された停電時は、コンバータ4の運転は停止される。コンバータ4の出力電圧は、所望の値に制御可能になっている。
【0031】
直流ライン6は、コンバータ4、双方向チョッパ7およびインバータ8に接続される。直流ライン6に現れる直流電圧VDは、制御装置14によって検出される。制御装置14は、商用交流電源30の健全時には、コンバータ4から出力される直流電圧VDが参照直流電圧VDrになるようにコンバータ4を制御する。
【0032】
コンデンサ5は、直流ライン6に接続され、直流ライン6の直流電圧VDを平滑化させる。直流ライン6に現れる直流電圧VDの瞬時値は、制御装置14によって検出される。抵抗素子は、コンデンサ5に並列接続される。抵抗素子は、パワーモジュールPが故障した場合に直流電圧VDを低下させ、無停電電源装置100の使用者を保護するために設けられている。抵抗素子の抵抗値は、コンバータ4の運転が停止された場合に、コンデンサ5の端子間電圧VDを短時間で0Vに低下させることが可能な値に設定されている。
【0033】
双方向チョッパ7の高電圧側ノードは直流ライン6に接続され、その低電圧側ノードはスイッチS2を介してバッテリ端子T2に接続されている。双方向チョッパ7は、制御装置14によって制御される。双方向チョッパ7は、商用交流電源30の健全時には、コンバータ4によって生成された直流電力をバッテリ32に蓄える。双方向チョッパ7は、商用交流電源30の停電時には、バッテリ32の直流電力をインバータ8に供給する。スイッチS2は、パワーモジュールPの使用時にオンされ、例えばバッテリ32のメンテナンス時にオフされる。
【0034】
インバータ8は、制御装置14によって制御され、商用交流電源30の健全時には、コンバータ4によって生成された直流電力を商用周波数の交流電力に変換する。インバータ8は、商用交流電源30の停電時には、バッテリ32から双方向チョッパ7を介して供給される直流電力を商用周波数の交流電力に変換する。インバータ8の出力電圧は、所望の値に制御可能になっている。
【0035】
リアクトル9の第1端子はインバータ8の出力ノードに接続され、第2端子(ノードN2)はスイッチS3を介して出力端子T3に接続される。コンデンサ10は、ノードN2に接続される。ノードN2に現れる交流出力電圧VOの瞬時値は、制御装置14によって検出される。電流検出器13は、ノードN2からスイッチS3を介して出力端子T3(すなわち負荷31)に流れる電流IOの瞬時値を検出し、その検出値を示す信号IOfを制御装置14に与える。
【0036】
リアクトル9およびコンデンサ10は、交流フィルタ11を構成する。交流フィルタ11は、低域通過フィルタであり、インバータ8から負荷31側に商用周波数の交流電流を流し、インバータ8で発生するスイッチング周波数の信号が負荷31側に通過することを防止する。換言すると、交流フィルタ11は、インバータ8から出力される矩形波状の電圧を正弦波状の電圧に変換する。
【0037】
スイッチS3は、制御装置14によって制御される。制御装置14は、対応するパワーモジュールPの使用時にはスイッチS3をオンし、対応するパワーモジュールPのメンテナンス時にはスイッチS3をオフする。
【0038】
制御装置14は、例えば、マイクロコンピュータを主体として構成することが可能である。一例として、制御装置14は、図示しないメモリおよびCPUを内蔵し、予めメモリに格納されたプログラムをCPUが実行するソフトウェア処理によって、制御動作を実行することができる。あるいは、当該制御動作の一部または全部について、ソフトウェア処理に代えて、内蔵された専用の電子回路などを用いたハードウェア処理によって実現することも可能である。
【0039】
制御装置14は、交流入力電圧VI、直流電圧VD、バッテリ32の端子間電圧(バッテリ電圧)VB、交流出力電流IOおよび交流出力電圧VOなどに基づいて、対応するパワーモジュールPを制御する。制御装置14は、交流入力電圧VIの検出値に基づいて停電が発生したか否かを検出し、交流入力電圧VIの位相に同期してコンバータ4およびインバータ8を制御する。
【0040】
また制御装置14は、商用交流電源30の健全時は、直流電圧VDが参照直流電圧VDrになるようにコンバータ4を制御し、商用交流電源30の停電時は、コンバータ4の運転を停止させる。制御装置14は、商用交流電源30の健全時には、バッテリ電圧VBが参照バッテリ電圧VBrになるように双方向チョッパ7を制御する。制御装置14は、商用交流電源30の停電時には、直流ライン6の直流電圧VDが参照直流電圧VDrになるように双方向チョッパ7を制御する。
【0041】
また制御装置14は、他の各パワーモジュールPの制御装置14およびバイパスモジュールB0の制御装置28と通信線15によって互いに通信可能に接続されており、他の各パワーモジュールPの制御装置14およびバイパスモジュールB0の制御装置28と情報の授受を行う。制御装置14は、パワーモジュールP1~Pnの分担電流が等しくなるように、コンバータ4およびインバータ8を制御する。
【0042】
制御装置28は、複数の電流検出器13の出力信号IOfに基づいて、複数のパワーモジュールP1~Pnの出力電流IOの和の電流すなわち負荷電流ILを求め、その負荷電流ILを供給するために必要なパワーモジュールPの適正運転台数を求める。さらに制御装置28は、求めた適正運転台数と現在の運転台数とを比較し、その比較結果および予め定められている待機の優先順位に基づいて、パワーモジュールP1~Pnの各々を待機状態にさせるか運転状態にさせるかを判別する。制御装置28は、判別結果を、通信線15を介してパワーモジュールP1~Pnの各々の制御装置14に通知する。
【0043】
制御装置14は、対応するパワーモジュールPを待機状態にさせる場合には、対応するスイッチS1をオフさせて商用交流電源30から対応する交流フィルタ3への電流の流入を阻止するとともに、対応するコンバータ4、双方向チョッパ7およびインバータ8の運転を停止させる。また制御装置14は、対応するパワーモジュールPを運転状態にさせる場合は、対応するスイッチS1をオン状態に維持させるとともに、対応するコンバータ4、双方向チョッパ7およびインバータ8の運転を継続させる。
【0044】
次に、図3を参照して、実施の形態1に係る無停電電源装置100における制御装置14,28の動作電源電圧を生成する制御電源について説明する。
【0045】
図3は、バイパスモジュールB0およびパワーモジュールPの制御電源の構成を示すブロック図である。
【0046】
図3に示すように、バイパスモジュールB0は、制御電源40を備える。制御電源40は、入力端子T11および出力端子T12に接続される。制御電源40は、入力端子T11に現れる交流入力電圧VIまたは出力端子T12に現れる交流出力電圧VOを用いて、制御装置28の動作電源電圧を生成する。制御電源40は「第1の制御電源」の一実施例に対応する。
【0047】
具体的には、制御電源40は、AC/DCコンバータ42と、DC/DCコンバータ44とを含む。AC/DCコンバータ42は、無停電電源装置100の起動時、交流入力電圧VIを直流電源電圧V1に変換する。商用交流電源30の停電時、AC/DCコンバータ42は、交流出力電圧VOを直流電源電圧V1に変換する。これによると、商用交流電源30の停電が発生した場合であっても、制御電源40は、交流出力電圧VOを用いて直流電源電圧V1を生成することができる。
【0048】
DC/DCコンバータ44は、AC/DCコンバータ42により生成される直流電源電圧V1を直流電源電圧V2に変換する。直流電源電圧V2は、直流電源電圧V1よりも低い電圧である。例えば、直流電源電圧V1は数十Vであり、直流電源電圧V2は数Vである。直流電源電圧V1は「第1の直流電源電圧」の一実施例に対応し、直流電源電圧V2は「第2の直流電源電圧」の一実施例に対応する。DC/DCコンバータ44は「第1のDC/DCコンバータ」の一実施例に対応する。
【0049】
制御装置28は、制御回路280と、ドライバ282とを含む。制御回路280は、直流電源電圧V2の供給を受けて動作する。制御回路280は、マイクロコンピュータまたはFPGA(Field-Programmable Gate Array)を主体として構成することができる。制御回路280は、スイッチ20のオンオフを制御するための制御信号を生成する。具体的には、制御回路280は、スイッチ20をオンするためのH(論理ハイ)レベルの制御信号を生成し、スイッチ20をオフするためのL(論理ロー)レベルの制御信号を生成する。
【0050】
ドライバ282は、直流電源電圧V1の供給を受けて動作する。ドライバ282は、制御回路280によって生成される制御信号に従ってスイッチ20を駆動する。具体的には、ドライバ282は、直流電源電圧V1に基づいて、スイッチ20を構成するサイリスタのゲートに入力する電気信号(ゲート信号)を生成する。ドライバ282は、Hレベルの制御信号に従って、サイリスタの閾値電圧を超える電圧のゲート信号を生成してサイリスタのゲートに入力する。ドライバ282は、Lレベルの制御信号に従って、サイリスタの閾値電圧よりも低い電圧のゲート信号を生成してサイリスタのゲートに入力する。
【0051】
制御電源40はさらに、AC/DCコンバータ42により生成された直流電源電圧V1を、電源線16を介してパワーモジュールP1~Pnに伝送する。
【0052】
パワーモジュールPは、制御電源50を備える。制御電源50は、電源線16に接続される。制御電源50は、電源線16を介して供給される直流電源電圧V1を用いて、制御装置14の動作電源電圧を生成する。具体的には、制御電源50は、DC/DCコンバータ52を含む。DC/DCコンバータ52は、直流電源電圧V1を直流電源電圧V2に変換する。制御電源50は「第2の制御電源」の一実施例に対応する。DC/DCコンバータ52は「第2のDC/DCコンバータ」の一実施例に対応する。
【0053】
制御装置14は、制御回路140と、ドライバ142とを含む。制御回路140は、直流電源電圧V2の供給を受けて動作する。制御回路140は、マイクロコンピュータまたはFPGAを主体として構成することができる。制御回路140は、コンバータ4、双方向チョッパ7およびインバータ8の各々に含まれる半導体スイッチング素子(図示せず)のオンオフを制御するための制御信号を生成する。半導体スイッチング素子には、代表的には、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)またはIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)を適用することができる。制御回路140は、半導体スイッチング素子をオンするためのHレベルの制御信号を生成し、半導体スイッチング素子をオフするためのLレベルの制御信号を生成する。
【0054】
ドライバ142は、直流電源電圧V1を受けて動作する。ドライバ142は、制御回路140によって生成される制御信号に従って、コンバータ4、双方向チョッパ7およびインバータ8を駆動する。具体的には、ドライバ142は、直流電源電圧V1に基づいて、コンバータ4、双方向チョッパ7およびインバータ8の各々に含まれる半導体スイッチング素子の制御電極(例えば、ゲート)に入力する電気信号(ゲート信号)を生成する。ドライバ142は、Hレベルの制御信号に従って、半導体スイッチング素子の閾値電圧を超えるゲート信号を生成して半導体スイッチング素子のゲートに入力する。ドライバ142は、Lレベルの制御信号に従って、半導体スイッチング素子の閾値電圧よりも低い電圧のゲート信号を生成して半導体スイッチング素子のゲートに入力する。
【0055】
なお、本実施の形態では、バイパスモジュールB0の制御装置28の動作電源電圧と、パワーモジュールPの制御装置14の動作電源電圧とを互いに等しい電圧としたが、制御装置28と制御装置14との間で動作電源電圧の大きさが異なっていてもよい。
【0056】
また、本実施の形態では、制御電源40および制御電源50の各々を、2種類の直流電源電圧を生成する構成としたが、制御装置14,28の構成に応じて3種類以上の直流電源電圧を生成する構成とすることも可能である。
【0057】
以上説明したように、実施の形態1に係る無停電電源装置によれば、単一のAC/DCコンバータ42によって交流電圧が直流電源電圧V1に変換され、この直流電源電圧V1が電源線16を介して複数のパワーモジュールP1~Pnの各々の制御電源50に与えられる。パワーモジュールP1~Pnの各々において、制御電源50は、電源線16を介して与えられる直流電源電圧V1を用いて直流電源電圧V2を生成する。
【0058】
すなわち、実施の形態1に係る無停電電源装置では、バイパスモジュールB0および複数のパワーモジュールP1~Pnの制御電源40,50の間において、AC/DCコンバータ42が共通化されている。これによると、図3に示すように、パワーモジュールP1~Pnの各々においてAC/DCコンバータの設置を省略することができる。
【0059】
ここで、図3のようにAC/DCコンバータ42を共通化する構成と、各パワーモジュールPにAC/DCコンバータを搭載する構成とを比較する。共通化されたAC/DCコンバータ42は、各パワーモジュールPに搭載されるAC/DCコンバータと比較して出力電力が増えるために、より大きな容量が必要となり、サイズが大型化する。その一方で、各パワーモジュールPにおいては、AC/DCコンバータの設置が不要となるため、部品点数を削減することができる。よって、パワーモジュールPの小型化および低コスト化が可能となる。これにより、無停電電源装置100全体として、小型化および低コスト化を実現することができる。
【0060】
また実施の形態1に係る無停電電源装置においては、バイパスモジュールB0および複数のパワーモジュールP1~Pnの間でAC/DCコンバータ42を共通化する一方で、制御回路140の動作電源電圧については、パワーモジュールPごとに、DC/DCコンバータ52を用いて生成される。制御回路140を構成するマイクロコンピュータまたはFPGAにおいては、騒音または電磁ノイズ等の外乱によって動作電源電圧にノイズが印加されると、正常な動作ができなくなる場合がある。そのため、電源線16を介して各パワーモジュールPの制御電源50に動作電源電圧を供給する構成とした場合には、電源線16にノイズが重畳することで、対応するパワーモジュールPにて電力変換器が安定した運転をできなくなる可能性が懸念される。実施の形態1では、パワーモジュールPごとに、電源線16から供給される直流電源電圧V1を用いて制御回路140の動作電源電圧が生成されるため、上述したノイズの影響を受けることなく、パワーモジュールPの安定動作を実現することができる。
【0061】
[実施の形態2]
図4は、実施の形態2に係る無停電電源装置100における制御電源の構成を示すブロック図である。実施の形態2に係る無停電電源装置100の構成は、制御電源を除いて実施の形態1に係る無停電電源装置100の構成と同じであるため、詳細な説明は繰り返さない。
【0062】
図4に示すように、バイパスモジュールB0は、制御電源40を備える。制御電源40の構成は、図3に示した制御電源40の構成と同じである。すなわち、制御電源40は、交流入力電圧VIまたは交流出力電圧VOを直流電源電圧V1に変換するAC/DCコンバータ42と、直流電源電圧V1を直流電源電圧V2に変換するDC/DCコンバータ44とを含む。
【0063】
パワーモジュールPは、制御電源50を備える。制御電源50は、DC/DCコンバータ52と、DC/DCコンバータ54とを含む。制御電源50は、図3に示した制御電源50と比較して、DC/DCコンバータ54を含む点が異なる。
【0064】
DC/DCコンバータ54は、直流ライン6に接続される。DC/DCコンバータ54は、直流ライン6に現れる直流電圧VDを直流電源電圧V1に変換する。DC/DCコンバータ54は、生成された直流電源電圧V1を電源線16に出力する。ドライバ142は、電源線16を介して直流電源電圧V1の供給を受けて動作する。DC/DCコンバータ54は「第3のDC/DCコンバータ」の一実施例に対応する。
【0065】
DC/DCコンバータ52は、電源線16を介して供給される直流電源電圧V1を直流電源電圧V2に変換する。制御回路140は、直流電源電圧V2の供給を受けて動作する。
【0066】
実施の形態2では、パワーモジュールPの制御電源50は、無停電電源装置100の起動時は、電源線16を介してバイパスモジュールB0から供給される直流電源電圧V1を用いて、制御装置14の動作電源電圧(直流電源電圧V1,V2)を生成する。
【0067】
無停電電源装置100が起動すると、パワーモジュールPにおいて、制御装置14は、動作電源電圧の供給を受けて動作する。具体的には、制御装置14は、スイッチS1をオンさせるとともに、コンバータ4に入力される交流入力電圧VIを直流電圧VDに変換して直流ライン6に出力する。制御装置14は、コンバータ4から出力される直流電圧VDが参照直流電圧VDrになるようにコンバータ4を制御する。直流ライン6に出力される直流電圧VDを受けてコンデンサ5が初期充電される。
【0068】
無停電電源装置100の運転時には、パワーモジュールPの制御電源50は、対応するパワーモジュールPの直流ライン6に現れる直流電圧VDを用いて、制御装置14の動作電源電圧(直流電源電圧V1,V2)を生成する。
【0069】
このように実施の形態2においては、無停電電源装置100の運転中、パワーモジュールP1~Pnの各々は、バイパスモジュールB0から電源線16を介して供給される直流電源電圧V1に依らず、直流ライン6の直流電圧VDを用いて動作電源電圧(直流電源電圧V1,V2)を生成するように構成される。すなわち、無停電電源装置100の運転中、パワーモジュールP1~Pnは、バイパスモジュールB0から独立して動作電源電圧を生成する。これによると、無停電電源装置100の運転中、バイパスモジュールB0を停止させて、バイパスモジュールB0を引出および挿入するホットスワップを実行することが可能となる。
【0070】
[実施の形態3]
図5は、実施の形態3に係る無停電電源装置100における制御電源の構成を示すブロック図である。実施の形態3に係る無停電電源装置100の構成は、制御電源を除いて実施の形態1に係る無停電電源装置100の構成と同じであるため、詳細な説明は繰り返さない。
【0071】
図5に示すように、バイパスモジュールB0は、制御電源40を備える。制御電源40の構成は、図3に示した制御電源40の構成と同じである。すなわち、制御電源40は、交流入力電圧VIまたは交流出力電圧VOを直流電源電圧V1に変換するAC/DCコンバータ42と、直流電源電圧V1を直流電源電圧V2に変換するDC/DCコンバータ44とを含む。
【0072】
パワーモジュールPは、制御電源50を有していない点が、図3に示したパワーモジュールPとは異なる。パワーモジュールPは、電源線16を介してバイパスモジュールB0の制御電源40から直流電源電圧V1,V2の供給を受ける。制御回路140は、電源線16から直流電源電圧V2の供給を受けて動作する。ドライバ142は、電源線16から直流電源電圧V1の供給を受けて動作する。
【0073】
実施の形態3では、パワーモジュールPは制御電源50を有さない。制御装置14は、バイパスモジュールB0の制御電源40によって生成された動作電源電圧(直流電源電圧V1,V2)の供給を受けて動作する。そのため、実施の形態3に係る制御電源40は、図3に示した制御電源40と比較して、DC/DCコンバータ44の容量が大きくなるため、サイズが大型化することになる。
【0074】
その一方で、パワーモジュールP1~Pnの各々においては、制御電源50の設置が不要となるために、部品点数を削減でき、小型化および低コスト化を実現することができる。その結果、無停電電源装置100全体として更なる小型化および低コスト化が可能となる。
【0075】
ただし、実施の形態3では、制御回路140の動作電源電圧(直流電源電圧V2)が電源線16に重畳したノイズの影響を受けやすくなることが懸念される。したがって、実施の形態3は、制御回路140のノイズ耐性が高いパワーモジュールPを備える無停電電源装置に対して好適な構成であるといえる。
【0076】
[実施の形態4]
上述した実施の形態1~3では、AC/DCコンバータ42をバイパスモジュールB0内に設置する構成例について説明したが、実施の形態4では、AC/DCコンバータ42をバイパスモジュールB0の外部に設ける構成について説明する。
【0077】
図6は、実施の形態4に係る無停電電源装置100における制御電源の構成を示すブロック図である。実施の形態4に係る無停電電源装置100は、AC/DCコンバータ42がバイパスモジュールB0の制御電源40と別体に設けられている点が図3に示した無停電電源装置100とは異なる。
【0078】
AC/DCコンバータ42は、例えば、バイパスモジュールB0およびパワーモジュールP1~Pnを収容する筐体の内部に設置される。図示は省略するが、AC/DCコンバータ42は、例えば、無停電電源装置100全体を統括制御するためのコントローラモジュールの内部に搭載してもよい。
【0079】
AC/DCコンバータ42は、入力端子T11および出力端子T12に接続される。AC/DCコンバータ42は、交流入力電圧VIまたは交流出力電圧VOを直流電源電圧V1に変換する。AC/DCコンバータ42は、直流電源電圧V1を電源線16を介して、バイパスモジュールB0およびパワーモジュールP1~Pnに伝送する。
【0080】
バイパスモジュールB0において、制御電源40は電源線16に接続される。制御電源40は、DC/DCコンバータ44を含む。DC/DCコンバータ44は、直流電源電圧V1を直流電源電圧V2に変換する。制御回路280は、DC/DCコンバータ44から直流電源電圧V2の供給を受けて動作する。ドライバ282は、電源線16から直流電源電圧V1を受けて動作する。
【0081】
パワーモジュールPにおいて、制御電源50は電源線16に接続される。制御電源50は、DC/DCコンバータ52を含む。DC/DCコンバータ52は、直流電源電圧V1を直流電源電圧V2に変換する。制御回路140は、DC/DCコンバータ52から直流電源電圧V2の供給を受けて動作する。ドライバ142は、電源線16から直流電源電圧V1を受けて動作する。
【0082】
実施の形態4においても、バイパスモジュールB0および複数のパワーモジュールP1~Pnの間でAC/DCコンバータ42が共通化されている。したがって、実施の形態1と同じ効果が得られる。
【0083】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本開示は上記した説明ではなくて請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0084】
1,5,10 コンデンサ、2,9 リアクトル、3,11 交流フィルタ、4 コンバータ、6 直流ライン、7 双方向チョッパ、8 インバータ、13 電流検出器、14,28 制御装置、15 通信線、16 電源線、20,S1~S3 スイッチ、30 商用交流電源、31 負荷、32 バッテリ、40,50 制御電源、42 AC/DCコンバータ、44,52,54 DC/DCコンバータ、100 無停電電源装置、140,280 制御回路、142,282 ドライバ、B0 バイパスモジュール、P1~Pn,P パワーモジュール、T1,T11 入力端子、T2 バッテリ端子、T3,T12 出力端子。
図1
図2
図3
図4
図5
図6