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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-16
(45)【発行日】2024-02-27
(54)【発明の名称】剃刀
(51)【国際特許分類】
   B26B 21/52 20060101AFI20240219BHJP
【FI】
B26B21/52 A
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2023092722
(22)【出願日】2023-06-05
(62)【分割の表示】P 2023533874の分割
【原出願日】2023-01-11
【審査請求日】2023-06-05
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000001454
【氏名又は名称】株式会社貝印刃物開発センター
(74)【代理人】
【識別番号】110001564
【氏名又は名称】フェリシテ弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】大塚 淳
(72)【発明者】
【氏名】橋本 健吾
(72)【発明者】
【氏名】竹内 けい
(72)【発明者】
【氏名】江川 公子
【審査官】山内 康明
(56)【参考文献】
【文献】実開昭59-162882(JP,U)
【文献】米国特許出願公開第2016/0151924(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2017/0190065(US,A1)
【文献】特表2006-500981(JP,A)
【文献】国際公開第2020/148299(WO,A1)
【文献】中国特許出願公開第106660221(CN,A)
【文献】米国特許出願公開第2020/0180179(US,A1)
【文献】特表2016-507343(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B26B 21/52
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
前側及び後側からなる縦方向と、右側及び左側からなる横方向と、上側及び下側からなる厚み方向とを有する剃刀であって、
側面視における湾曲形状が曲率半径45~300mmであり、全体として平板形状のホルダと、
剃刀刃を有し、前記ホルダの前記前側の側面に係止されているヘッドと、を備え、
前記ホルダにおいて、前記縦方向の長さと前記横方向の長さとの比は、1:1.2~1:2.8の範囲内にあり、前記厚み方向の長さと前記縦方向の長さとの比は、1:1.0~1:8.0の範囲内にあり、
前記ホルダの前記前側の側面に、前記ヘッドを着脱可能に連結する連結孔が設けられており、
前記ホルダの前記後側の側面に、前記連結孔から前記ヘッドを離脱させる際に操作される操作部が設けられている、剃刀。
【請求項2】
前側及び後側からなる縦方向と、右側及び左側からなる横方向と、上側及び下側からなる厚み方向とを有する剃刀であって、
側面視における湾曲形状が曲率半径45~300mmであり、全体として平板形状のホルダと、
剃刀刃を有し、前記ホルダの前記前側の側面に係止されているヘッドと、を備え、
前記ホルダは、前記厚み方向の上側に凸となる湾曲形状を有しており、
前記上側から見ると、前記ホルダの前記前側の側面は、20~1000mmの範囲にある第1曲率半径の曲線形状を有しており、
前記上側から見ると、前記ホルダの前記後側の側面は、10~500mmの範囲にある第2曲率半径の曲線形状を有しており、
前記上側から見ると、前記ホルダの前記左側の側面及び前記右側の側面は、4~100mmの範囲にある第3曲率半径の曲線形状を有しており、
前記第1曲率半径は、前記第2曲率半径より大きく、
前記第2曲率半径は、前記第3曲率半径より大きく、
前記ホルダの前記前側の側面に、前記ヘッドを着脱可能に連結する連結孔が設けられており、
前記ホルダの前記後側の側面に、前記連結孔から前記ヘッドを離脱させる際に操作される操作部が設けられている、剃刀。
【請求項3】
前側及び後側からなる縦方向と、右側及び左側からなる横方向と、上側及び下側からなる厚み方向とを有する剃刀であって、
前記横方向の長さが前記縦方向の長さよりも長く、側面視における湾曲形状が曲率半径45~300mmであり、全体として平板形状のホルダと、
剃刀刃を有し、前記ホルダの前記前側の側面に係止されているヘッドと、を備え
前記ホルダの前記前側の側面に、前記ヘッドを着脱可能に連結する連結孔が設けられており、
前記ホルダの前記後側の側面に、前記連結孔から前記ヘッドを離脱させる際に操作される操作部が設けられており
前記ホルダは、前記下側の面に窪み部を有する、剃刀。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、剃刀に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、T型のホルダをはじめとした縦長形状のホルダを有する様々なタイプの剃刀が知られている(例えば、特許文献1~3参照)。
【0003】
また、側面が曲面によって形成されているホルダを有する剃刀が知られている(例えば、特許文献4~5参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】DE102013213859A1
【文献】US2017190065A1
【文献】意匠登録1583069
【文献】WO2020148299A1
【文献】EP1586426A2
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1~3に開示されている剃刀は、持ち方が限られており、使用者は、図8に示すような「横持ち」を行うことができないため、自然な動作や手首が楽な状態で剃毛できない部位が存在してしまうという問題点があった。
【0006】
また、特許文献4~5に開示されている剃刀では、使用者は、図8に示すような「横持ち」及び図9に示すような「つまみ持ち」を行うことができないため、やはり自然な動作や手首が楽な状態で剃毛できない部位が存在してしまうという問題点があった。
【0007】
そこで、本開示は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、使用者が自然な動作や手首が楽な状態で様々な部位の剃毛を行うことができる剃刀を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の第1の特徴は、剃刀であって、平板形状のホルダと、剃刀刃を有し、前記ホルダの前側の側面に係止されているヘッドと、を備え、前記ホルダにおいて、縦方向の長さと横方向の長さとの比は、1:1.2~1:2.8の範囲内にあり、厚みと前記縦方向の長さとの比は、1:1.0~1:8.0の範囲内にあることを要旨とする。
【0009】
本開示の第2の特徴は、剃刀であって、平板形状のホルダと、剃刀刃を有し、前記ホルダの前側の側面に係止されているヘッドと、を備え、前記ホルダは、厚み方向の上側に凸となる湾曲形状を有しており、前記ホルダの前側の側面は、20~1000mmの範囲にある第1曲率半径の曲線形状を有しており、前記ホルダの後側の側面は、10~500mmの範囲にある第2曲率半径の曲線形状を有しており、前記ホルダの左右両側面は、4~100mmの範囲にある第3曲率半径の曲線形状を有しており、前記第1曲率半径は、前記第2曲率半径より大きく、前記第2曲率半径は、前記第3曲率半径より大きいことを要旨とする。
【0010】
本開示の第3の特徴は、剃刀であって、横方向の長さが縦方向の長さよりも長い平板形状のホルダと、剃刀刃を有し、前記ホルダの前側の側面に係止されているヘッドと、を備え、前記ホルダは、下側の面に窪み部を有することを要旨とする。
【発明の効果】
【0011】
本開示によれば、使用者が自然な動作や手首が楽な状態で様々な部位の剃毛を行うことができる剃刀を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1図1は、一実施形態に係る剃刀1の全体構成の一例を示す斜視図(前側F)である。
図2図2は、図1に示す剃刀1を下側Dから見た図の一例である。
図3図3は、図1に示す剃刀1を後側Bから見た図の一例である。
図4図4は、図1に示す剃刀1を前側Fから見た図の一例である。
図5図5は、一実施形態に係る剃刀1からヘッド20を離脱させた状態を前側Fから見た図の一例である。
図6図6は、図1に示す剃刀1を左側Lから見た図の一例である。
図7図7は、一実施形態に係る剃刀1の全体構成の一例を示す斜視図(後側B)である。
図8図8は、「横持ち」を説明するための図である。
図9図9は、「つまみ持ち」を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には、同一又は類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、各寸法の比率等は現実のものとは異なることに留意すべきである。したがって、具体的な寸法等は、以下の説明を参酌して判断すべきである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれ得る。本明細書及び図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
【0014】
(第1実施形態)
以下、図1図9を参照して、本発明の一実施形態について説明する。図1は、一実施形態に係る剃刀1の全体構成の一例を示す斜視図(前側F)であり、図2は、図1に示す剃刀1を下側Dから見た図の一例であり、図3は、図1に示す剃刀1を後側Bから見た図の一例であり、図4は、図1に示す剃刀1を前側Fから見た図の一例であり、図5は、一実施形態に係る剃刀1からヘッド20を離脱させた状態を前側Fから見た図の一例であり、図6は、図1に示す剃刀1を左側Lから見た図の一例であり、図7は、一実施形態に係る剃刀1の全体構成の一例を示す斜視図(後側B)であり、図8は、「横持ち」を説明するための図であり、図9は、「つまみ持ち」を説明するための図である。
【0015】
図1に示すように、本実施形態に係る剃刀1は、縦方向Vと、横方向Wと、厚み方向Hとを有する。また、本実施形態に係る剃刀1は、縦方向Vに沿って前側F及び後側Bを有しており、横方向Wに沿って左側L及び右側Rを有しており、厚み方向Hに沿って上側U及び下側Dを有している。
【0016】
本実施形態では、ヘッド20が係止される側を前側Fとするケースを例にして説明するが、本発明は、ヘッド20が係止される側を後側Bとするケースにも適用可能である。同様に、本実施形態では、図1に示すように、上側U及び下側Dを定義して説明するが、本発明は、上側U及び下側Dの定義が図1と反対のケースにも適用可能である。
【0017】
図1に示すように、本実施形態に係る剃刀1は、ホルダ10と、ヘッド20とを有している。
【0018】
図1に示すように、ホルダ10は、平面形状を有している。ホルダ10は、ABS樹脂やエラストマー樹脂等によって構成されていてもよい。
【0019】
図1及び図2に示すように、ヘッド20は、ホルダ10の前側Fの側面S1に係止されており、剃刀刃21を有している。例えば、ヘッド20は、複数枚の剃刀刃21を有していてもよい。また、かかる剃刀1が、ヘッド20を変えるタイプの剃刀である場合、ヘッド20は、替刃と呼ばれてもよい。
【0020】
図2及び図3に示すように、ホルダ10において、縦方向Vの長さV1と横方向Wの長さW1との比は、1:1.2~1:2.8の範囲内にあり、厚みH2と縦方向Vの長さV1との比は、1:1.0~1:8.0の範囲内にあるように構成されていてもよい。なお、厚みH2と縦方向Vの長さV1との比は、1:1.5~1:8.0の範囲内にあるように構成されていることがより好ましい。
【0021】
発明者にて各種サイズのホルダを試作して使用テストを行った結果、これらの比に設定することでホルダ10が持ちやすく、剃刀1の使用に適していることが確認され、逆にこれらの比から外れる場合は横持ちがしにくくなる等の不具合を感じることが確認された。
【0022】
すなわち、ホルダ10において、横方向Wの長さW1は、縦方向Vの長さV1よりも長い。また、ホルダ10において、縦方向Vの長さV1は、厚みH2以上である。
【0023】
例えば、ホルダ10における縦方向Vの長さV1は、24~80mmであってもよい。また、ホルダ10における横方向Wの長さW1は、30~160mmであってもよい。また、ホルダ10における厚み方向Hの長さ(高さ)H1は、10~60mmであってもよい。
【0024】
かかる構成によれば、ホルダ10が、横長形状であり且つ平板形状であるため、使用者が、ホルダ10に対して容易に「横持ち」及び「つかみ持ち」を行うことができる。
【0025】
ここで、「横持ち」は、例えば、図8に示すように、使用者が左手でホルダ10を持つ場合、親指をホルダ10の上側Uの面に置き、人差し指をホルダ10の後側Bの側面S2に置き、中指をホルダ10の下側Dの面に置くことで、ホルダ10を保持する持ち方である。ここで、使用者は、更に、薬指や小指をホルダ10の下側Dの面においてもよい。なお、使用者が「横持ち」を行う場合、人差し指の手のひら側の全体をホルダ10の後側Bの側面S2に沿わせることもでき、使用時の安定感を高めることができる。
【0026】
一方、「つまみ持ち」は、例えば、図9に示すように、使用者が左手でホルダ10を持つ場合、人差し指と中指と薬指とをホルダ10の上側Uの面に置き、親指をホルダ10の下側Dの面に置くことで、ホルダ10を保持する持ち方である。
【0027】
また、ホルダ10における厚みH2は、10~40mmであってもよい。なお、ホルダ10における厚みH2が10mm未満である場合、使用時の感触が悪くなり、使用時の安定感が不足するという不具合がある。また、ホルダ10における厚みH2が40mmを超えると、図8に示すような「横持ち」を行いにくくなってしまうという不具合がある。
【0028】
図3に示すように、ホルダ10は、厚み方向Hの上側Uに凸となる湾曲形状10Xを有していてもよい。すなわち、ホルダ10は、下側Dの面全体が窪んでいる形状を有していてもよい。かかる形状によれば、かかる形状を有していないホルダと比べて、使用者が持ちやすい(指当たりが良い)という利点がある。
【0029】
ここで、図3に示すように、かかる湾曲形状10Xにおける曲率半径Rは、45~300mmであってもよい。なお、ホルダ10の全体が、湾曲形状を有しておらず、ホルダ10の一部は、平面形状等であってもよい。
【0030】
また、図2に示すように、ホルダ10の前側の側面S1、ホルダ10の後側の側面S2及びホルダ10の左右両側面S3は、それぞれ第1曲率半径R1の曲線形状、第2曲率半径R2の曲線形状及び第3曲率半径R3の曲線形状を有していてもよい。
【0031】
例えば、第1曲率半径R1は、20~1000mmの範囲にあり、50~500mmの範囲にあることが好ましく、80~250mmの範囲にあることがより好ましい。
【0032】
また、第2曲率半径R2は、10~500mmの範囲にあり、15~200mmの範囲にあることが好ましく、30~100mmの範囲にあることがより好ましい。
【0033】
さらに、第3曲率半径R3は、4~100mmの範囲にあり、8~50mmの範囲にあることが好ましく、10~30mmの範囲にあることがより好ましい。
【0034】
ここで、第1曲率半径R1は、第2曲率半径R2より大きく、第2曲率半径R2は、第3曲率半径R3より大きくなるように構成されていてもよい。
り好ましい。
【0035】
発明者にて各種サイズのホルダを試作して使用テストを行った結果、これらの範囲の曲率半径に設定することで、例えば、横持ちをする際にホルダ10が手に馴染みやすく、持ちやすいことが確認された。
【0036】
かかる構成によれば、ホルダ10を洗面台等に置いてある状態において、ホルダ10の載置面からホルダ10の一部が浮いた状態になるため、使用者がつかみやすいという効果を奏することができる。
【0037】
また、かかる構成によれば、ホルダ10の上側Uの面が凸状に湾曲しているため、「つまみ持ち」において人差し指や中指や薬指等を当てやすくなるという効果を奏することができる。
【0038】
図2に示すように、ホルダ10は、下側Uの面に窪み部11を有していてもよい。かかる窪み部11は、平面視において、円形状を有していてもよいし、楕円形状を有していてもよいし、他の形状を有していてもよい。
【0039】
かかる構成によれば、使用者は、「つまみ持ち」を行う場合には、左手の親指を窪み部11に当て、「横持ち」を行う場合には、左手の中指等を窪み部11に当てることで、利き手でない手にて剃毛を行う場合であっても、安定してホルダ10を保持することができる。
【0040】
図4に示すように、ヘッド20の下側Dの端部20DEは、ホルダ10の下側Dの端部10DEよりも上側に設けられていてもよい。
【0041】
かかる構成によれば、図3及び図4に示すように、剃刀刃21を有するヘッド20がホルダ10の載置面(例えば、洗面台等)に接触することを回避することができ、衛生面で優れた効果を奏することができる。
【0042】
図5及び図6に示すように、ホルダ10の前側Fの側面S1に、ヘッド20を着脱可能に連結する連結孔12が設けられていてもよい。具体的には、ホルダ10の前側Fの側面S1の横方向Wの中央部分に、連結孔12が設けられていてもよい。
【0043】
また、図6及び図7に示すように、ホルダ10の後側Bの側面S2に、連結孔12からヘッド20を離脱させる際に操作される操作部13が設けられていてもよい。具体的には、ホルダ10の後側Bの側面S2の横方向Wの中央部分に、操作部13が設けられていてもよい。
【0044】
図6に示すように、ヘッド20の接続部22が連結孔12に挿入され係止された係止状態において、使用者が、操作部13を押圧すると、接続部22と連結孔12との係止が解除され、ヘッド20が連結孔12から離脱される。
【0045】
ここで、ホルダ10の後側Bの側面S2に操作部13が設けられているため、使用者が、「横持ち」及び「つまみ持ち」を行っている場合に、操作部13は、誤って使用者によって押圧されにくい。
【0046】
また、かかる構成によれば、縦方向Vに沿って操作部13と連結孔12とが対向しているため、シンプルな機構にて、使用者による操作部13の押圧を連結孔12に係止されている接続部22に伝達することができる。
【0047】
さらに、操作部13を構成するボタンの外表面は、ホルダ10の後側Bの側面S2の表面から突出しないように構成されていてもよい。すなわち、操作部13を構成するボタンの外表面及びホルダ10の後側Bの側面S2の外表面が一致するように構成されていてもよい。
【0048】
かかる構成によれば、使用者が、かかる剃刀1の使用時に誤って操作部13を構成するボタンを押してしまいヘッド10が外れる可能性が低くなり、意図した時にだけヘッド20を外すことができる。
【0049】
なお、本実施形態では、剃刀1としてヘッド20を替えるタイプの剃刀を例に挙げて説明したが、本発明は、かかる剃刀のケースに限定されるものではなく、 使い捨て剃刀や電動剃刀(電気シェーバ)等のケースにも適用可能である。
【0050】
本実施形態に係る剃刀1によれば、使用者の脚や腕の剃毛に適した「つまみ持ち」や「横持ち」を容易に行うことができる。
【0051】
一般的に、使用者が、脚のすね毛を剃る場合等、目と手とヘッド20と剃毛対象の部位とがほぼ同一直線上に並んでしまい、ホルダ10や手によって剃毛対象の部位が隠れてしまい、使用者は、かかる部位見ながら剃毛を行うのが難しい場合がある。利き手の場合はまだよいが、特に、利き手でない方の手で使用する時には、やや不安に感じる時がある。
【0052】
このような状況においても、本実施形態に係る剃刀1によれば、目と手とヘッド20と剃毛対象の部位とが同一直線上に並びにくく、対象部位がホルダ10や手で隠れることを抑制し、対象部位を見ながら剃毛することができ、また、使用者が自然な動作や手首が楽な状態で様々な部位の剃毛を行うことができる。
【0053】
すなわち、本発明によれば、使用者の手で、腕や脚をなでるようにした状態で、剃刀1を自然に持つことができる。
【0054】
また、本発明によれば、使用者が「横持ち」及び「つまみ持ち」を行うことができるため、剃刀1のヘッド20に近い位置に手指を配置して使用することができる。そのため、使用者は、剃刀1の操作をしやすい。
【符号の説明】
【0055】
1…剃刀
10…ホルダ
11…窪み部
12…連結孔
13…操作部
20…ヘッド
21…剃刀刃
V…縦方向
W…横方向
H…厚み方向
【要約】
【課題】使用者が自然な動作や手首が楽な状態で様々な部位の剃毛を行うことを可能にすること。
【解決手段】本開示に係る剃刀1は、平板形状のホルダ10と、剃刀刃21を有し、ホルダ10の前側Fの側面に係止されているヘッド20とを備える。ホルダ10において、縦方向Vの長さV1と横方向Wの長さW1との比は、1:1.2~1:2.8の範囲内にあり、厚みH2と縦方向Vの長さV1との比は、1:1.0~1:8.0の範囲内にある。
【選択図】図2
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9