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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-19
(45)【発行日】2024-02-28
(54)【発明の名称】切断工具
(51)【国際特許分類】
   B26D 1/09 20060101AFI20240220BHJP
   B26D 7/06 20060101ALI20240220BHJP
【FI】
B26D1/09
B26D7/06 F
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2019237431
(22)【出願日】2019-12-26
(65)【公開番号】P2021104566
(43)【公開日】2021-07-26
【審査請求日】2022-12-02
(73)【特許権者】
【識別番号】000165398
【氏名又は名称】兼房株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100081776
【弁理士】
【氏名又は名称】大川 宏
(72)【発明者】
【氏名】杉浦 武春
【審査官】堀内 亮吾
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2007/097020(WO,A1)
【文献】特開2006-159394(JP,A)
【文献】特開2003-200390(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B26D 1/09
B26D 7/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
帯状体の幅方向の一端側の一部を打ち抜く一端側打ち抜き刃の雄刃及び雌刃のうちの一方と、他端側の一部を打ち抜く他端側打ち抜き刃の雄刃及び雌刃のうちの一方と、前記一端側打ち抜き刃及び前記他端側打ち抜き刃で打ち抜かれた前記帯状体に相当する部位を寸断する主切断刃の一方とをもつ第1切断部と、
前記一端側打ち抜き刃の他方と、前記他端側打ち抜き刃の他方と、前記主切断刃の他方とをもち、前記第1切断部に対向し切断動作方向に対応する各切れ刃が噛み合うことで帯状体を切断する第2切断部とを有し、
前記第1切断部は、前記一端側打ち抜き刃及び前記他端側打ち抜き刃の前記雄刃をもち、
前記第2切断部は、前記一端側打ち抜き刃及び前記他端側打ち抜き刃の前記雌刃をもち、
前記第1切断部は、前記帯状体が通過する幅方向の内側間隔が前記第1切断部及び第2切断部が近づくにつれて徐々に狭まり前記帯状体をセンタリングするガイド部を有する切断工具。
【請求項2】
前記雌刃は、前記雄刃が噛み合って前記帯状体を打ち抜いた後、前記雄刃が進むにつれて前記雄刃から徐々に離隔する屈曲部をもつ請求項1に記載の切断工具。
【請求項3】
帯状体の幅方向の一端側の一部を打ち抜く一端側打ち抜き刃の雄刃及び雌刃のうちの一方と、他端側の一部を打ち抜く他端側打ち抜き刃の雄刃及び雌刃のうちの一方と、前記一端側打ち抜き刃及び前記他端側打ち抜き刃で打ち抜かれた前記帯状体に相当する部位を寸断する主切断刃の一方とをもつ第1切断部と、
前記一端側打ち抜き刃の他方と、前記他端側打ち抜き刃の他方と、前記主切断刃の他方とをもち、前記第1切断部に対向し切断動作方向に対応する各切れ刃が噛み合うことで帯状体を切断する第2切断部とを有し、
前記雌刃は、前記雄刃が噛み合って前記帯状体を打ち抜いた後、前記雄刃が進むにつれて前記雄刃から徐々に離隔する屈曲部をもつ切断工具。
【請求項4】
前記各切れ刃のそれぞれの噛み合う切れ刃のうちの少なくとも一方は、前記切断動作方向と垂直な面に対し傾斜している請求項1~3のうちの何れか1項に記載の切断工具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、切断工具に関し、特に、食品、飲料、洗剤、薬品等をプラスチック等のフィルムで単位量包んだ包装品が帯状に連なった帯状体を幅方向に切断して分離させる帯状体切断工具に関する。
【背景技術】
【0002】
食品、飲料、洗剤等は、プラスチックフィルムのようなリボン状のフィルムを幅方向に折り重ねてフィルムの両側同士を融着して筒状に形成しながら、さらにその途中を幅方向に融着して袋状にし、袋内に食品、飲料、洗剤等の充填物を単位量包んでその先を幅方向に融着することにより、包装品にされる。このような、フィルムの融着、充填物の投入、フィルムの融着の繰り返しにより、包装品が連続した帯状体が形成される。
【0003】
従来、この帯状体は、その融着部分を、複数の切断刃からなる鋏状の切断装置や、ストレートな切刃を備えた上下一対の金型を用いて切断することにより、個々の包装品に分離されていた。
【0004】
ところで、切断線が真直ぐな切断では、包装品の角が直角に尖っており、このような鋭利な角で手を傷つけたり他の包装品を傷つけたりするという問題があった。そのため、このような包装品の角を丸めるための種々の措置が試みられている(特許文献1及び2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特許第4025068号公報
【文献】特許第4919880号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に開示の技術では帯状体の切断に伴い生じる切屑が大きくなりがちで歩留まりの向上が困難であるという問題が有り、特許文献2に開示の技術では切断に用いる刃の構造が複雑になり易いため異なる構造をもつ切断工具が求められた。
【0007】
本発明は上記実情に鑑み完成したものであり、帯状体を切断するにあたって切断時の高い歩留まりが実現でき、切り屑の排出方向を制御できると共に従来とは異なる構造をもつ切断工具を提供することを解決すべき課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
(1)本発明の切断工具は、帯状体の幅方向の一端側の一部を打ち抜く一端側打ち抜き刃の雄刃及び雌刃のうちの一方と、他端側の一部を打ち抜く他端側打ち抜き刃の雄刃及び雌刃のうちの一方と、前記一端側打ち抜き刃及び前記他端側打ち抜き刃で打ち抜かれた前記帯状体に相当する部位を寸断する主切断刃の一方とをもつ第1切断部と、
前記一端側打ち抜き刃の他方と、前記他端側打ち抜き刃の他方と、前記主切断刃の他方とをもち、前記第1切断部に対向し切断動作方向に対応する各切れ刃が噛み合うことで帯状体を切断する第2切断部とを有する。
【0009】
上述した(1)に記載の切断工具は、下記(2)~(5)に示す構成要素を加えることができる。
(2)前記第1切断部は、前記一端側打ち抜き刃及び前記他端側打ち抜き刃の前記雄刃をもち、前記第2切断部は、前記一端側打ち抜き刃及び前記他端側打ち抜き刃の前記雌刃をもつ。
(3)前記帯状体が通過する内側間隔が前記第1切断部及び第2切断部が近づくにつれて徐々に狭まり前記帯状体をセンタリングするガイド部を有する。
(4)前記各切れ刃のそれぞれの噛み合う切れ刃のうちの少なくとも一方は、前記切断動作方向と垂直な面に対し傾斜している。
(5)前記第1切断部または第2切断部にガイドがある。
【発明の効果】
【0010】
本発明の切断工具は、打ち抜きにより廃棄される部位の他は廃棄されず歩留まりを高くできる簡易な機構を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本実施形態の切断工具の正面図である。
図2】本実施形態の切断工具の斜視図である。
図3】本実施形態の切断工具の右側面図である。
図4】本実施形態の切断工具の底面図である。
図5】本実施形態の切断工具にて切断される帯状体の正面図である。
図6】本実施形態の切断工具の第1切断部の一部構成要素の斜視図である。
図7】本実施形態の切断工具の第1切断部の一部構成要素の斜視図である。
図8】本実施形態の切断工具の第2切断部の一部構成要素の斜視図である。
図9】本実施形態の切断工具の第2切断部の一部構成要素の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の切断工具について以下実施形態に基づき詳細に説明を行う。本実施形態の切断工具は、帯状体の切断に好適に用いられる装置に装着される。帯状体としては、流動体や粉粒体からなる封入物をプラスチック等のフィルムで単位量包んだ包装品が帯状に連なったものが例示できる。本実施形態の切断工具は、特に包装品の間の接続部分を切断することに好適である。封入物としては、食品、飲料、洗剤、薬品が例示できる。なお、以下の説明において適宜図面を用いて説明を行うが、説明を容易にするため、各図の縮尺が統一されていない部分、詳細の記載を省略する部分がある。
【0013】
(構成)
本実施形態の切断工具1は、図1~4に記載したように、第1切断部10と第2切断部20とを有する。第1切断部10は、図面左右方向に延びる略柱状体の本体部13と本体部13の一端部(図面左方)及び他端部(図面右方)からコの字状の形態になるように同方向(図面下方)に突出する一端側脚部11と他端側脚部12とが一体的に固定されている。第2切断部20は、第1切断部10の一端側脚部11及び他端側脚部12の先端(図面下方の端部)が挿入可能なガイド穴が区画されている。
【0014】
本実施形態の切断工具1は、第1切断部10と第2切断部20との間の距離を近づけることで、挟み込んだ帯状体Wを切断する。
【0015】
帯状体Wは、図5に示すように、幅方向の一端部C1及び他端部C2が打ち抜かれ、それら一端部C1と他端部C2とを接続する切断線Cにて切断される。これらの一端部C1、他端部C2、切断線Cについての形状は特に限定されない。例えば、切断線Cは直線でも良いし、曲線でも良いし、ジグザグでもよい。
【0016】
本実施形態の切断工具1は、切断線Cにて切断する主切断刃(13a、152a)と、帯状体Wにおいて打ち抜かれる一端部C1と他端部C2にそれぞれ相当する一端側打ち抜き刃(112a、142b、152b)と他端側打ち抜き刃(122a、142c、152c)とを有する。
【0017】
主切断刃(13a、152a)は、第1主切断刃13aと第2主切断刃152aをもつ。第2主切断刃152aの幅方向の長さは、帯状体Wから一端部C1及び他端部C2を打ち抜いた後の切断線Cの長さと一致する。一端側打ち抜き刃(112a、142b、152b)は、一端側雄刃112aと一端側雌刃(142b、152b)とをもつ。他端側打ち抜き刃(122a、142c、152c)は、他端側雄刃122aと他端側雌刃(142c、152c)とをもつ。
【0018】
第1主切断刃13aと一端側雄刃112aと他端側雄刃122aとは第1切断部10に設けられ、第2主切断刃152aと一端側雌刃(142b、152b)と他端側雌刃(142c、152c)とは第2切断部20に設けられる。
【0019】
本体部13は、図6に示すように、柱状体の側面の1つに長さ方向に延びる段差が形成され、その段差の突出辺に第1主切断刃13aが刃付されている。本体部13の両端面には固定具(図略)が挿入される2つの固定穴(131、132)とタップ加工されている2つのボルト穴(133、134)とが設けられている。
【0020】
一端側脚部11は、図7に示すように、略直方体の部材である一端側脚部本体111をもち、その基部側(図面右上側)に本体部13の固定穴(131、132)及びボルト穴(133、134)に対応する固定穴(1111~1114)が設けられる。一端側脚部本体111の固定穴(1111、1112)には、本体部13の対応する固定穴(131、132)と接続する円柱状の固定具が挿入される。一端側脚部本体111の固定穴(1113、1114)を通じて、本体部13の対応するボルト穴(133、134)に締結・固定される。
【0021】
一端側脚部11は、一端側脚部本体111の他端方向の側面の略中央に先端方向に一端側雄刃112aが刃付された一端側刃部112が設けられる。一端側雄刃112aは、打ち抜かれる一端部C1の形状に対応する形状をもつ。一端側脚部本体111の先端から一端側雄刃112aに向けては、一端側脚部本体111の厚みが徐々に厚くなるガイド部113が形成される。ガイド部113の幅方向の外側には、外側に向かうほど厚みが薄くなるガイド(114、115)が形成される。他端側脚部12は、一端側脚部11と同じ形状をもつため、説明を省略する。対向するガイド部113及び123の間隔のうち最も狭い部分(一端側雄刃112a及び他端側雄刃122aの間の部分)の長さが、切断対象である帯状体Wの幅と同じになっている。
【0022】
第2切断部20は、図8及び9に示すように、第2本体部14と第3本体部15とに分割できる構造をもつ。第2本体部14は、略コの字状の断面をもつ第2本体部枠体141と、第2本体部枠体141のコの字の縦棒に対応する面から内側に突出するように形成された支持部142とからなり一体的に形成される。第3本体部15は、略コの字状の断面をもつ第3本体部枠体151と、第3本体部枠体151のコの字の縦棒に対応する面から内側に突出するように形成された第2主切断刃152aが刃付されている第2刃部152とからなり一体的に形成される。
【0023】
第2本体部14と第3本体部15とは、第2本体部枠体141の面A1及び面A2と、第3本体部枠体151の面B1及びB2とが当接し、第2本体部14の支持部142の面A3と第3本体部15の第2刃部152の面B3とが当接するように接合することで第2切断部20を形成する。
【0024】
第2刃部152には、第2切断部20側に第2主切断刃152aが刃付されている。第2主切断刃152aは、幅方向の中央が支持部142よりも第1切断部10側に突出していることで、第2主切断刃152aは、切断動作方向Fに垂直な面に対して傾斜している。第2主切断刃152aの両端からは一端側雌刃152b及び他端側雌刃152cが刃付されている。一端側雌刃152b及び他端側雌刃152cは、それぞれ端部方向に向かって第1切断部10から離れる方向に傾斜している。第2本体部14は、第3本体部15の第2主切断刃152aの部分を平らにして平面部142aとした以外は同じ形状である。
【0025】
第2本体部14と第3本体部15との接合は、面Aに形成された固定穴1421及び1422と面Bに形成された固定穴1521及び1522との間を接続するように挿入される円柱状の固定具(図略)と、面B3に形成されたボルト穴1523及び1524に面A3に貫通するように形成されたボルト穴1423及び1424を通じてボルト(図略)にて締結・固定される。
【0026】
第2切断部20は、第1切断部10の一端側脚部11(一端側脚部本体111)及び他端側脚部12(他端側脚部本体121)のそれぞれの先端が挿入可能なガイド穴が第2本体部枠体141及び第3本体部枠体151により区画される。ガイド穴の内側の面(143~146、153~156)に、第1切断部10の一端側脚部11(一端側脚部本体111)及び他端側脚部12(他端側脚部本体121)の外側の面が隙間無く当接することで、一端側脚部11及び他端側脚部12の先端がガイド穴に挿入されたときには、第1切断部10及び第2切断部20が接近乃至離間する方向(切断動作方向F及びその反対方向)には移動可能で、切断動作方向Fに交差するその他の方向には移動不能に制限される。
【0027】
第2本体部14及び第3本体部15は、一端側雌刃(142b、152b)及び他端側雌刃(142c、152c)から内部に向けて、一端側雄刃112a及び他端側雄刃122aが第2切断部20内に切断動作方向F及びその反対方向で移動する際に隙間無く接する当接面(142b1、152c1など)をもつ。当接面(142b1、152c1など)から更に切断動作方向Fの先には屈曲部(142b2、152c2など)をもち、一端側雄刃112a及び他端側雄刃122aが更に移動すると隙間が生じることになる。
【0028】
(作用効果)
本実施形態の切断工具は、以上の構成を有することにより以下の作用効果を奏する。図1及び2に基づき説明を行うと、切断対象である帯状体Wは、後方(紙面裏方向)から前方(紙面表方向)に向けた供給方向Mに移動させながら所定の長さ毎に順次切断される。
【0029】
第1切断部10と第2切断部20との間の帯状体Wは、切断される切断待機位置で待機する。切断待機位置は、帯状体Wが所定位置にて切断できる位置であり、切断線Cが第2主切断刃152aと一致する位置である。
【0030】
帯状体Wが切断待機位置にあるときに、第1切断部10を第2切断部20に向けて移動させる。そうすると、帯状体Wの幅方向の位置が正確に修正(センタリング)され、一端部C1及び他端部C2が打ち抜かれ且つ所定の位置(切断線Cの位置)にて切断される。
【0031】
まずセンタリングは、ガイド部113及び123により行われる。ガイド部113及び123は、本体部13側(図1の図面上方)に向かうにつれて間隔が狭くなっており帯状体Wの幅方向の位置がずれている場合には、ずれた側のガイド部113及び123に当接して正常な方向に向けて帯状体Wを移動する。最終的に一端側雄刃112a及び他端側雄刃122aの直前にて帯状体Wの幅方向に一致する間隔にまで狭まることでセンタリングが完了する。
【0032】
その後、一端側雄刃112a及び他端側雄刃122aにて一端部C1及び他端部C2が打ち抜かれ、次いで主切断刃(13a、152a)にて切断線Cの部分で切断される。
【0033】
打ち抜かれた一端部C1及び他端部C2は、図1の図面下方側から排出される。ここで、打ち抜かれた一端部C1及び他端部C2の切断された部分は、屈曲部(142b2、152c2など)までは当接面(142b1、152c1など)に隙間無く接するが、屈曲部(142b2、152c2など)を通過した後は第2本体部14及び第3本体部15からは離間することになる。その際に一端部C1及び他端部C2は応力が開放されて広がることになり、一端側雌刃(142b、152b)及び他端側雌刃(142c、152c)が方向Fとは反対方向に戻るときに屈曲部(142b2、152c2など)に引っ掛かって脱落することになる。
【0034】
第1切断部10が、切断動作方向Fと反対方向に移動して、一端側雄刃112a及び他端側雄刃122aと一端側雌刃(142b、152b)及び他端側雌刃(142c、152c)とが離間した後に帯状体Wを供給方向Mに移動させ始める。帯状体Wの切断された端部は、ガイド114、115、124及び125に当接することによりセンタリングされる。以上の動作を繰り返すことにより帯状体Wを任意の長さで切断し続けることができる。
【0035】
更に、第1切断部10及び第2切断部20は共に各部品に分解できるため、各刃の再研磨が容易にできる。特に一端側脚部11及び他端側脚部12が本体部13から分解できることで一端側雄刃112aや他端側雄刃122aの再研磨時に本体部13が邪魔になること、第1主切断刃13aの再研磨時に一端側脚部11及び他端側脚部12が邪魔になることがなくなる利点がある上、通常は一体化していることによって、一端側雄刃112a・他端側雄刃122a・第1主切断刃13aの間の相対位置が固定されて精度良く切断を行うことができる。
【0036】
また、第2切断部20が第2本体部14及び第3本体部15が分離することができるため、第2主切断刃152a、一端側雌刃(142b、152b)、他端側雌刃(142c、152c)について、互いに邪魔すること無く再研磨を行うことができる。特に一端側雌刃(142b、152b)を構成する2つの刃(142b、152b)や、他端側雌刃(142c、152c)を構成する2つの刃(142c、152c)が切断線Cの両端付近で互いに近接しており、そのままの位置関係では再研磨は困難であるところ、分離可能な形態になっていることから容易に再研磨することが可能になっている。
【0037】
(変形態様)
主切断刃の形状をジグザグにすることができる。一端部C1及び他端部C2の形状を変更することができる。主切断刃の傾斜を中央が突出した形状に変えて一端側が突出した形状に変更することができる。第1切断部10を移動させる形態に変えて第2切断部20を移動させる形態に変更することができる。
【0038】
他端側雄刃122aと他端側雌刃(142c、152c)とを設ける位置を入れ替えることで、一端部C1及び他端部C2の双方共に第2切断部20側に排出する構成に変えて他端部C2を第1切断部10側に排出する構成に変更することができる。本実施形態の切断工具1は、供給方向Mが下向きになるように配置することで切断された所定長さになった帯状体Wが重力により落下して回収が容易になる。切断工具1の材質や表面処理などは適宜変更することができる。細部の構成・寸法や相対位置は、適宜変更することができる。
【符号の説明】
【0039】
1…切断工具 10…第1切断部 11…一端側脚部 12…他端側脚部 13…本体部 13a…第1主切断刃 13a…主切断刃 14…第2本体部 15…第3本体部 20…第2切断部 111…一端側脚部本体 112…一端側刃部 112a…一端側雄刃 113、123…ガイド部 114、115、124、125…ガイド 122a…他端側雄刃 141…第2本体部枠体 142…支持部 142b…一端側雌刃 142c…他端側雌刃 151…第3本体部枠体 152…第2刃部 152a…第2主切断刃 152b…一端側雌刃 152c…他端側雌刃
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9