(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-19
(45)【発行日】2024-02-28
(54)【発明の名称】搭乗券確認装置及びこれを利用して搭乗券を確認する方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/40 20240101AFI20240220BHJP
B64F 1/36 20240101ALI20240220BHJP
【FI】
G06Q50/40
B64F1/36
(21)【出願番号】P 2022504492
(86)(22)【出願日】2020-03-19
(86)【国際出願番号】 KR2020003737
(87)【国際公開番号】W WO2020190041
(87)【国際公開日】2020-09-24
【審査請求日】2021-10-04
(31)【優先権主張番号】10-2019-0031882
(32)【優先日】2019-03-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】521435307
【氏名又は名称】コリアン エアー ラインズ カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】KOREAN AIR LINES CO.,LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123995
【氏名又は名称】野田 雅一
(74)【代理人】
【識別番号】100153040
【氏名又は名称】川井 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100223424
【氏名又は名称】和田 雄二
(72)【発明者】
【氏名】パク, ドン ウク
【審査官】星野 昌幸
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-141158(JP,A)
【文献】特開2011-215725(JP,A)
【文献】特開2005-196548(JP,A)
【文献】特開2002-366983(JP,A)
【文献】特開2005-050243(JP,A)
【文献】特開昭63-054692(JP,A)
【文献】特開2013-218666(JP,A)
【文献】特開昭62-156793(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 ~ 99/00
B64F 1/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
中央サーバと通信を行う通信部と、
乗客が所持した搭乗券を認識する搭乗券認識部と、
前記搭乗券の認識部によって認識された搭乗券を所持した乗客が航空機
の搭乗に要求される手続きを経たのかについての手続き情報が、前記通信部を介して前記中央サーバから取得されると、前記取得された手続き情報を基に、前記認識された搭乗券を所持した乗客の搭乗可否を処理する搭乗処理部と、
前記取得された手続き情報から、前記認識された搭乗券を所持した乗客が経ていない手続きについての情報を確認し、前記認識された搭乗券を所持した乗客が経ていないと確認された手続きを処理する装置に通知メッセージが送信されるように制御する制御部と、
を含む、
搭乗券処理装置。
【請求項2】
前記手続き情報は、
前記認識された搭乗券を所持した乗客に前記搭乗券を発行してくれるチェックイン手続き、および前記チェックイン手続きの後、前記認識された搭乗券を所持した乗客が、前記航空機に搭乗するために通過しなければならないゲートでの搭乗券確認手続きのうち少なくとも一つの手続きについての情報を含む、
請求項1に記載の搭乗券処理装置。
【請求項3】
前記取得された手続き情報から、前記認識された搭乗券を所持した乗客が経ていない手続きについての情報を確認し、前記認識された搭乗券を所持した乗客が経ていないと確認された手続きに関する情報を出力する
出力部をさらに含む、
請求項1に記載の搭乗券処理装置。
【請求項4】
前記通信部を介して前記中央サーバから前記航空機の運航情報が取得され、
前記搭乗処理部は、
前記搭乗券認識部から前記認識された搭乗券についての情報を伝達してもらって前記航空機の運航情報を抽出し、前記取得された航空機の運航情報と前記抽出された航空機の運航情報を比較して前記認識された搭乗券を所持した乗客の誤搭乗を判断する、
請求項1に記載の搭乗券処理装置。
【請求項5】
前記通信部を介して前記中央サーバから前記航空機に既に搭乗した乗客についての情報が取得され、
前記搭乗処理部は、
前記既に搭乗した乗客について取得された情報をもとに、前記認識された搭乗券を所持した乗客の重複搭乗を判断する、
請求項1に記載の搭乗券処理装置。
【請求項6】
搭乗券処理装置が実行する搭乗券処理方法において、
乗客が所持した搭乗券を認識する段階と、
前記認識された搭乗券を所持した乗客が航空機
の搭乗に求められる手続きを経たのかについての手続き情報を中央サーバから取得する段階と、
前記取得された手続き情報を基に、前記認識された搭乗券を所持した乗客の搭乗可否を処理する段階と、
前記取得された手続き情報から、前記認識された搭乗券を所持した乗客が経ていない手続きについての情報を確認し、前記認識された搭乗券を所持した乗客が経ていないと確認された手続きを処理する装置に通知メッセージが送信されるように制御する段階と、
を含む、
搭乗券処理方法。
【請求項7】
請求項
6に記載の搭乗券処理方法に含まれた各段階を含んで実行するようにプログラムされたコンピュータプログラムを格納するコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、搭乗券確認装置及びこれを利用して搭乗券を確認する方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
旅客機が離陸するためには、様々な手続きがその前に遂行される必要がある。
【0003】
乗客の立場から見ると、乗客はチェックインを通して搭乗券を発行してもらわなければならず、セキュリティチェック手続き及び出国審査手続きを踏まなければならない。だけでなく、乗客は空港に用意されたゲートで搭乗券を確認してもらわなければならず、旅客機に用意された航空機ドアで再び搭乗券を確認してもらわなければならない。
【0004】
乗客の搭乗を処理する乗組員ないし空港の立場から見ると、搭乗券の発行業務、セキュリティチェック業務及び出国審査業務が行わなければならず、ゲートで乗客の搭乗券が確認されなければならず、旅客機に設けられた航空機ドアで再び乗客の搭乗券が確認されなければならない。だけでなく、乗組員は、チェックインした乗客の数、ゲートを通過した乗客の数、航空機のドアを通過した乗客の数、および実際に旅客機に搭乗した乗客の数が一致しているかどうかを確認しなければならない。
【0005】
旅客機は、前述した手続きがすべて遂行されて異常がない場合にのみ、離陸することができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
旅客機が離陸するために、その前に遂行される必要があると言及された、前述した様々な手続きのうち一部は人によって行われている。例えば、旅客機に設けられた航空機ドアで乗客の搭乗券を確認する手続き、航空機ドアを通過した乗客の数をカウントする手続きおよび旅客機に実際搭乗した乗客の数をカウントする手続きなどは、乗組員によって行われている。つまり、前述した業務は人によって行われている。
【0007】
ところが、人によって上記手続きが行われることから、しばしば問題が発生することもある。例えば、ゲートを通過した乗客の数と実際旅客機に搭乗した乗客の数が異なるにもかかわらず、一致すると誤って判断されて旅客機が離陸する場合がしばしば発生している。併せて、誤搭乗ないし重複搭乗による問題もしばしば発生している。だけでなく、乗組員が直接いちいち乗客の数をカウントし、合わせてみる過程で時間が遅滞され、旅客機の離陸が遅れる場合までも発生している。
【0008】
そこで、本発明の解決しようとする課題は、旅客機を含む航空機の離陸のために行われるべきであると言及された様々な手続きが人によらなくても自動的に遂行されることができるようにする技術を提供することである。
【0009】
だけではなく、前述した手続きが迅速にかつ問題なく遂行されることができるようにする技術を提供することである。
【0010】
ただし、本発明の解決しようとする課題は、以上で言及したものに制限されず、言及されていない他の解決しようとする課題は、以下の記載から、本発明の属する通常の知識を有する者に明確に理解されることができるだろう。
【課題を解決するための手段】
【0011】
一実施形態による搭乗券処理装置は、中央サーバと通信を行う通信部と、乗客が所持した搭乗券を認識する搭乗券認識部と、前記搭乗券認識部によって認識された搭乗券を所持した乗客が航空機搭乗に要求される手続きを経たのかについての手続き情報が、前記通信部を介して前記中央サーバから取得されたら、前記取得された手続き情報を基に、前記認識された搭乗券を所持した乗客の搭乗可否を処理する搭乗処理部を含む。
【0012】
また、前記手続き情報は、前記認識された搭乗券を所持した乗客に前記搭乗券を発行してくれるチェックイン手続き、および前記チェックイン手続きの後、前記認識された搭乗券を所持した乗客が、前記航空機に搭乗するために通過しなければならないゲートでの搭乗券確認手続きのうち少なくとも一つの手続きについての情報を含むことができる。
【0013】
また、前記搭乗券処理装置は、前記取得された手続き情報から、前記認識された搭乗券を所持した乗客が経ていない手続きについての情報を確認し、前記認識された搭乗券を所持した乗客が経ていないと確認された手続きを処理する装置に通知メッセージが送信されるように制御する制御部をさらに含むことができる。
【0014】
また、前記搭乗券処理装置は、前記取得された手続き情報から、前記認識された搭乗券を所持した乗客が経ていない手続きについての情報を確認し、前記認識された搭乗券を所持した乗客が経ていないと確認された手続きに関する情報を出力する出力部をさらに含むことができる。
【0015】
また、前記通信部を介して前記中央サーバから前記航空機の運航情報が取得され、前記搭乗処理部は、前記搭乗券認識部から前記認識された搭乗券についての情報を伝達してもらって前記航空機の運航情報を抽出し、前記取得された航空機の運航情報と前記抽出された航空機の運航情報とを比較して前記認識された搭乗券を所持した乗客の誤搭乗を判断することができる。
【0016】
また、前記通信部を介して前記中央サーバから前記航空機に既に搭乗した乗客に関する情報が取得され、前記搭乗処理部は、前記既に搭乗した乗客について取得された情報をもとに、前記認識された搭乗券を所持した乗客の重複搭乗を判断することができる。
【0017】
また、前記搭乗処理部は、前記搭乗券認識部によって搭乗券が認識されるたびに、前記航空機に搭乗した乗客の総数を算出することができる。
【0018】
また、前記通信部を介して前記中央サーバから前記航空機に設けられた複数の航空機ドアを介して前記航空機に既に搭乗した乗客に関する情報が取得され、前記搭乗処理部は、前記既に搭乗した乗客について取得された情報をもとに前記航空機に搭乗した乗客の総数を算出することができる。
【0019】
また、前記通信部を介して前記中央サーバから前記航空機に設けられた座席情報が取得され、前記搭乗処理部は、前記搭乗券認識部から前記認識された搭乗券に関する情報を伝達してもらって、前記認識された搭乗券を所持した乗客の座席情報を抽出し、前記抽出された座席情報および前記取得された座席情報を基に、前記搭乗券を所持した乗客の座席に到達するための方向を導出し、前記搭乗券処理装置は、前記導出された方向を出力する出力部をさらに含むことができる。
【0020】
また、前記搭乗券処理装置は、前記航空機に設けられた複数の航空機ドアのうち前記搭乗券処理装置が配置されている航空機ドアに関する情報が入力される入力部をさらに含み、前記搭乗処理部は、前記搭乗券処理装置が配置されていると入力された航空機ドアについての情報をさらに考慮して、前記認識された搭乗券を所持した乗客の座席に到達するための方向を導出することができる。
【0021】
また、前記搭乗処理部は、前記取得された手続き情報から前記手続きを経た乗客の総数を取得し、前記搭乗券認識部により搭乗券が認識された乗客の総数を取得し、前記搭乗券処理装置は、前記手続きを経た乗客の総数と前記搭乗券認識部により搭乗券が認識された乗客の総数が互いに異なるように誘発した乗客に関する情報を出力する出力部をさらに含むことができる。
【0022】
一実施形態による搭乗券処理方法は、搭乗券処理装置が行い、乗客が所持した搭乗券を認識する段階と、前記認識された搭乗券を所持した乗客が搭乗に必要とされる手続きを経たのかについての手続き情報を中央サーバから取得する段階と、前記取得された手続き情報を基に、前記認識された搭乗券を所持した乗客の搭乗可否を処理する段階を含んで行われる。
【発明の効果】
【0023】
航空機ドアにおける搭乗券確認手続きと離陸前のチェック手続きは、人ではなく一実施形態による搭乗券処理装置によって遂行され得る。したがって、乗客の誤搭乗または重複搭乗が迅速かつエラーなしに正確に確認され得る。
【0024】
また、航空機ドアを通過した乗客の数をカウントする手続き、そしてチェックイン手続きを終えた乗客の数とゲートを通過した乗客の数を航空機ドアを通過した乗客の数と相互に比較する手続きも、一実施形態による搭乗券処理装置によって行われることができる。したがって、前述したカウント手続き及び比較手続きにかかる時間が軽減されることで、航空機の離陸遅延が防止され得る。
【0025】
だけではなく、チェックイン手続きを終えた乗客の数、ゲートを通過した乗客の数および航空機に実際搭乗したこととカウントされた乗客の数が互いに一致しない場合、乗務員は一実施形態による搭乗券処理装置によって、このように一致しないように原因を提供した乗客が誰であり、どこに座った、或いは座るべき乗客なのか、そしてこのような乗客が前の手続きのうちどこまでをしっかり経たかについての情報を確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1】
図1は、一実施形態による搭乗券処理装置を採用する搭乗券処理システムの概略的な概念図である。
【
図2】
図2は、一実施形態による搭乗券処理装置の概略的な概念図である。
【
図3】
図3には、一実施形態による搭乗券処理装置が搭乗券を認識する場面が例示的に示されている。
【
図4】
図4は、誤搭乗と判断された場合に一実施形態による搭乗券処理装置から出力される画面の例である。
【
図5】
図5は、重複搭乗と判断された場合に一実施形態による搭乗券処理装置から出力される画面の例である。
【
図6】
図6は、正常搭乗と判断された場合に一実施形態に係る搭乗券処理装置から出力される画面の例である。
【
図7】
図7は、一実施形態による搭乗券処理装置から出力される画面の一つの例示である。
【
図8】
図8は、一実施形態による搭乗券処理装置から出力される画面の一つの例示である。
【
図9】
図9は、一実施形態による搭乗券処理装置が遂行する搭乗券処理方法のフローチャートである。
【
図11】
図11は、航空機に複数の航空機ドアがある場合、それぞれの航空機ドアを通過した乗客の数が合算された結果が出力部を介して表示されたものが示されている。
【
図12】
図12は、一実施形態による搭乗券処理装置が実行する搭乗券処理方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0027】
本発明の利点および特徴、そしてそれらを達成する方法は添付される図面と一緒に詳細に後述されている実施形態を参照すると明確になるだろう。しかし、本発明は、以下に開示される実施形態に限定されるものではなく、相違する様々な形態で具現されることができ、本実施形態はただ本発明の開示を完全にし、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者に発明の範疇を完全に知らせるために提供されるものであり、本発明は請求項の範疇によって定義されるだけである。
【0028】
本発明の実施形態を説明するにあたって、公知の機能または構成についての具体的な説明が本発明の要旨を不必要に曖昧にする可能性があると判断される場合には、その詳細な説明を省略する。そして後述される用語は本発明の実施形態における機能を考慮して定義された用語であって、これはユーザー、運用者の意図または慣例などによって変わることがある。したがって、その定義は、本明細書全般にわたった内容に基づいて下されるべきである。
【0029】
説明に先立ち、以下において「航空機」とは、さまざまな種類のすべての飛行機を包括する概念で使用することにする。例えば、航空機には一般乗客を乗せて運ぶ旅客機だけでなく、貨物を運ぶ飛行機などが含まれることができる。
【0030】
図1は、一実施形態による搭乗券処理装置100を採用する搭乗券処理システム10の概略的な概念図である。
図1を参照すると、搭乗券処理システム10は、搭乗券処理装置100、中央サーバ200、チェックイン手続き処理装置300、セキュリティチェック手続き処理装置400、出国審査手続き処理装置500及びゲート通過手続き処理装置600を含む。また、これらの構成100~600はネットワーク700によって繋がり、ここでネットワーク700は、有線または無線通信をサポートするさまざまなネットワークであり得る。
【0031】
一方、搭乗券処理システム10に含まれると言及された構成は例示的なものに過ぎず、よって、言及された構成の一部は搭乗券処理システム10に含まれないことがあり、言及されていない構成が搭乗券処理システム10に含まれることもある。例えば、セキュリティチェック手続き処理装置400、出国審査手続き処理装置500及びゲート通過手続き処理装置600は、搭乗券処理システム10に含まれないことがある。ただし、以下においては搭乗券処理システム10が
図1に示すように実施されることを前提に説明することにする。
【0032】
図1には、乗客が航空機に搭乗するために空港などで踏まなければならない手続きが示されており、これらの手続きの処理に関連する装置100、300~600がそれぞれの手続きごとに示されている。
【0033】
この中でチェックイン手続き処理装置300は、チェックインに関連する手続きを処理し、セキュリティチェック手続き処理装置400は、セキュリティチェックに関連する手続きを処理し、出国審査手続き処理装置500は、出国審査と関連する手続きを処理し、ゲート通過手続き処理装置600は、ゲートを通過しようとする乗客の搭乗券の確認手続きを処理する。これらの各装置300~600は、コンピュータなどで具現可能である。
【0034】
また、搭乗券処理装置100は、航空機ドアを通過しようとする乗客の搭乗券またはパスポートの確認手続きを処理する。このような搭乗券処理装置100は、モバイル端末などで具現可能である。
【0035】
以下においては、
図1に示された各構成についてより詳しく見ることにする。
【0036】
図1を参照すると、乗客はチェックイン(発行)手続きを通じて搭乗券を発行してもらう。このとき搭乗券が発行された乗客の情報ないしその乗客がチェックイン手続きを所定の基準に基づいて経たのかについての情報は、チェックイン手続き処理装置300からネットワーク700を介して中央サーバ200に伝達される。
【0037】
チェックイン手続きを終えた乗客は、セキュリティチェック手続きを経る。このとき、セキュリティチェックを終えた乗客に関する情報ないしその乗客がセキュリティチェック手続きを所定の基準に基づいて経たのかについての情報は、セキュリティチェック処理装置400からネットワーク700を介して中央サーバ200に伝達される。
【0038】
セキュリティチェックを終えた乗客は出国審査手続きを経る。このとき出国審査手続きを終えた乗客に関する情報ないしその乗客が出国審査を所定の基準に基づいて経たのかについての情報は、出国審査手続き処理装置500からネットワーク700を介して中央サーバ200に伝達される。
【0039】
出国審査を終えた乗客はゲート通過手続きを経る。ゲート通過手続きでは、ゲートを通過しようとする乗客の搭乗券が確認される。これらのゲート通過手続きを通して、乗客が指定された航空機ではなく、全く別の航空機に搭乗するのではないか(誤搭乗)、または指定された人ではなく、他の人が航空機に搭乗するのではないか、などが確認され得る。ゲート通過手続きを終えた乗客に関する情報ないしその乗客がゲート通過手続きを所定の基準に基づいて経たのかについての情報は、ゲート通過手続き処理装置600からネットワーク700を介して中央サーバ200に伝達される。
【0040】
ゲートを通過した乗客は、航空機ドア通過手続きを経る。航空機ドアとは、航空機に設けられたドア(door)を指し、これらの航空機ドアは、航空機に一個または複数設けられ得る。
【0041】
航空機ドア通過手続きでは、航空機ドアを通過しようとする乗客の搭乗券が確認される。これらの手続きを通じて、前述した誤搭乗、または重複搭乗(すでに航空機ドアを通過した人が再び航空機ドアを通過したのではないか)などが確認され、また、航空機ドアを通過した乗客の数がカウントされ得る。だけではなく、航空機ドア通過手続きでは、航空機ドアを通過しようとする乗客が前の手続き、例えば、セキュリティチェック手続き、出国審査手続き又はゲート通過手続きなどを所定の基準に基づいて経たのかについての情報が確認され、もし所定の基準に基づいて経ていない手続きがある場合は、その手続きを処理する装置に通知メッセージが送信されることができる。これらの航空機ドア通過手続きは、一実施形態による搭乗券処理装置100によって行われる。
【0042】
離陸前のチェック手続きでは、航空機に実際搭乗した乗客の数がチェックされる。併せて、チェックイン手続きを終えた乗客の数、ゲートを通過した乗客の数および航空機の実際搭乗したものとカウントされた乗客の数が互いに一致しているかに関する比較手続きが行われる。これらの離陸前のチェック手続きは、一実施形態による搭乗券処理装置100によって行われる。
【0043】
離陸前のチェック手続きにおける前述した比較手続きが行われた結果、チェックイン手続きを終えた乗客の数、ゲートを通過した乗客の数および航空機に実際搭乗したものとカウントされた乗客の数が互いに一致する場合、航空機は離陸することができる。しかし、一致しない場合は航空機が離陸できなくなり、このとき、乗務員は一実施形態による搭乗券処理装置100によって、このように一致しないように原因を提供した乗客が誰であり、どこに座った、或いは座るべき乗客であるのか、そして、これらの乗客が以前の手続きのうちどこまでをしっかり経たのかについての情報を確認することができる。
【0044】
以上で説明したように、航空機ドアでの搭乗券確認手続きと離陸前のチェック手続きは、人ではなく、一実施形態による搭乗券処理装置100によって行われることができる。したがって、乗客の誤搭乗または重複搭乗が迅速かつエラーなしに正確に確認され得る。
【0045】
また、航空機ドアを通過した乗客の数をカウントする手続き、そしてチェックイン手続きを終えた乗客の数とゲートを通過した乗客の数を、航空機ドアを通過した乗客の数と相互に比較する手続きも、一実施形態による搭乗券処理装置100によって行われることができる。したがって、前述したカウント手続き及び比較手続きにかかる時間が軽減されることで、航空機の離陸遅延が防止され得る。
【0046】
だけではなく、チェックイン手続きを終えた乗客の数、ゲートを通過した乗客の数及び航空機に実際搭乗したとカウントされた乗客の数が互いに一致しない場合、乗務員は一実施形態による搭乗券処理装置100によって、このように一致しないように原因を提供した乗客が誰であり、どこに座った、或いは座るべき乗客なのか、そしてこのような乗客が前の手続きのどこまでをしっかりと経たのかについての情報を確認することができる。
【0047】
中央サーバ200は、前述した装置100、300~600とネットワーク700を介して情報をやりとりするサーバである。例えば、中央サーバ200は、チェックイン手続き処理装置300からチェックインした乗客に関する情報をネットワーク700を介して伝達してもらい、再びネットワーク700を介して搭乗券処理装置100に伝達することができる。また、中央サーバ200は、ゲート通過手続き処理装置600からゲートを通過した乗客に関する情報をネットワーク700を介して伝達してもらい、再びネットワーク700を介して搭乗券処理装置100に伝達することができる。
【0048】
だけでなく、中央サーバ200は、搭乗券処理装置100に様々な情報を提供することができる。例えば、中央サーバ200は、搭乗券処理装置100が割り当てされる航空機の運航情報(便名、出発地、到着地、出発時刻、到着時刻など)、該当航空機に搭乗すると予約した乗客に関する情報またはその航空機に設けられた座席情報などをネットワーク700を介して搭乗券処理装置100に提供することができる。
【0049】
以下では、一実施形態による搭乗券処理装置100をより詳細に見ることにする。
【0050】
図2は、一実施形態による搭乗券処理装置100の概略的な構成図である。
図2を参照すると、搭乗券処理装置100は、通信部110、入力部120、出力部130、格納部140、搭乗券認識部150、搭乗処理部160及び制御部170を含む。ただし、
図2に示されている構成図は、例示的なものに過ぎず、例えば搭乗券処理装置100は、実施形態によって入力部120、出力部130、格納部140及び制御部170のうち少なくともいずれか一つを含まないことがある。それぞれの構成について説明することにする。
【0051】
通信部110は、公知の無線通信モジュールを介して具現可能である。
【0052】
入力部120は、搭乗券処理装置100のユーザー、例えば乗務員から所定の情報を入力してもらうためのインタフェースを介して具現可能である。例えば入力部120は、タッチスクリーン、タッチパッド、キーパッドまたはボタンなどにより具現され得る。乗務員は、これらの入力部120を利用して、搭乗券処理装置100が配置される航空機に関する情報、例えば、航空機の機種情報または便名情報などを入力することができ、また、航空機に複数の航空機ドアが設けられている場合は、搭乗券処理装置100が配置される航空機ドアが複数の航空機ドアのうちどの航空機ドアであるのかについての情報を入力することもできる。
【0053】
出力部130は、情報を出力ないし表示するためのモジュールを介して具現可能である。例えば、出力部130は、LCDやLEDパネルなどにより具現され得る。乗務員は、これらの出力部130を介して様々な情報を提してもらえる。例えば、乗務員は搭乗券処理装置100が配置される航空機に関する情報、乗客の搭乗券の確認結果、または乗客が自分の席に行くために向かうべき方向についての情報を出力部130を介して提供してもらうことができる。
【0054】
格納部140は、情報を格納するためのモジュールを介して具現可能である。例えば格納部140は、中央サーバ200から通信部110を介して取得された様々な情報が格納され得る。
【0055】
搭乗券認識部150は、搭乗券を認識するためのモジュールを介して具現可能である。これらの搭乗券認識部150は、搭乗券に表示されている、電子的に認識可能なコード、例えばPDF417やQRコードなどの2次元コード、バーコードのような1次元コードまたはパスポートOCRコードなどを認識することができるモジュールであり得る。
【0056】
図2を再度参照すると、搭乗処理部160及び制御部170は、それぞれソフトウェアモジュールやハードウェアモジュール形態で具現されるか、またはソフトウェアモジュールとハードウェアモジュールが組み合わせられた形態で具現され得る。
【0057】
このうち搭乗処理部160は、乗客の搭乗可否を処理する。ここで「搭乗可否を処理する」ということは、該当乗客の該当航空機に対する搭乗許否を決定することを含むことができる。もし該当乗客の搭乗が許容される場合、搭乗処理部160は該当乗客が該当航空機に搭乗したものと処理し、該当航空機に搭乗した乗客の総数を更新することができる。また、搭乗処理部160は、該当乗客が自分の席に到達するために向かうべき方向を導出することができ、出力部130はこのように導出される方向を出力することができる。
【0058】
これとは異なり、該当乗客の搭乗が許容されないこともある。例えば、該当乗客が航空機搭乗に求められる様々な手続きのうちの少なくとも一つを所定の基準に基づいて経ていない場合、または誤搭乗や重複搭乗の場合、該当乗客の航空機搭乗は許容されない可能性がある。このような場合、搭乗処理部160は、該当乗客の搭乗がなぜ許容されないのか、またはどのような問題があるのかを判断することができ、出力部130は搭乗処理部160が判断した結果を出力することができる。
【0059】
ここで、搭乗処理部160は、乗客に対する搭乗可否を処理するに当たり、通信部110を介して中央サーバ200から取得した情報を利用することができる。
【0060】
例えば、搭乗券を所持した乗客が航空機搭乗に求められる手続きを所定の基準に基づいて経たのかについての手続き情報が通信部110を介して中央サーバ200から取得されると、搭乗処理部160は、搭乗券を所持したまま航空機ドアの通過手続きを経る乗客の搭乗許否をこのように取得された情報に基づいて決定することができる。
【0061】
また、当該航空機に搭乗予定の乗客についての情報が通信部110を介して中央サーバ200から取得されると、搭乗処理部160は、搭乗券を所持したまま航空機ドアの通過手続きを経る乗客の誤搭乗を判断することができる。
【0062】
また、該当航空機に既に搭乗した乗客についての情報が通信部110を介して中央サーバ200から取得されると、搭乗処理部160は、搭乗券を所持したまま航空機ドアの通過手続きを経る乗客の重複搭乗を判断することができる。
【0063】
また、該当航空機に搭乗予定の乗客についての情報が通信部110を介して中央サーバ200から取得されると、搭乗処理部160は、ゲートを通過するときに乗客が所持していた搭乗券と、航空機ドアを通過するときに該当乗客が所持している搭乗券とが異なるかどうかを判断することができる。
【0064】
制御部170は、搭乗券処理装置100に対して様々な制御を行うことができる。例えば搭乗券を所持した乗客のうち、航空機搭乗に必要とされる手続きのうち少なくとも一つを所定の基準に基づいて経ていない乗客がいる場合、制御部170は、該当乗客が所定の基準に基づいて経ていない手続きを処理する装置300~600に通知メッセージが送信されるように制御することができる。このとき、これらの通知メッセージは通信部110を介して送信され得る。
【0065】
このとき、搭乗券を所持した乗客のうち、航空機搭乗に必要とされる手続きのうち少なくとも一つを所定の基準に基づいて経ていない乗客がいるかどうかは、通信部110を介して中央サーバ200から取得された手続き情報から確認可能である。
【0066】
以下では、搭乗券処理装置100が動作する方式ないし手続きについて見ることにする。
【0067】
搭乗券処理装置100は、航空機に設けられた航空機ドアに配置される。もし航空機に複数の航空機ドアが設けられている場合は、搭乗券処理装置100はそれぞれの航空機ドアごとに設けられ得る。
【0068】
チェックイン手続きからゲート通過手続きまでを終えた乗客が航空機に設けられた航空機ドアに到着すると、搭乗券処理装置100に含まれている搭乗券認識部150によって乗客の搭乗券が認識される。
図3には、搭乗券処理装置100によって搭乗券が認識される場面が例示的に示されている。
【0069】
搭乗券認識部150が認識した搭乗券についての情報は、搭乗処理部160に伝達される。
【0070】
搭乗処理部160は、このように伝達された情報からさまざまな情報を抽出する。例えば搭乗処理部160は、該当搭乗券を所持した乗客に関する情報または該当搭乗券で搭乗可能な航空機の運航情報を抽出することができる。
【0071】
一方、搭乗券処理装置100には、通信部110を介して中央サーバ200から取得されたさまざまな情報が提供され得る。例えば、該当航空機に搭乗予定の全乗客の情報または該当航空機自体の情報(運航情報または座席情報など)が通信部110を介して中央サーバ200から提供され得る。
【0072】
また、当該航空機に搭乗予定の全乗客の各々が、チェックイン手続き、セキュリティチェック手続き、出国審査手続きまたはゲート通過手続きなどを所定の基準に基づいて経たのかについての手続き情報が、通信部110を介して中央サーバ200から提供され得るが、これらの情報はそれぞれの装置300~600からネットワーク700を介して中央サーバ200に事前に提供されたものであり得る。
【0073】
だけでなく、該当航空機に既に搭乗した乗客についての情報がリアルタイムで通信部110を介して中央サーバ200から提供されることもできる。
【0074】
ここで、通信部110を介して中央サーバ200から搭乗券処理装置100に提供される前述した情報は、必要に応じて制御部170が中央サーバ200に要請することにより提供されたものであることもあり、これとは異なり、制御部170の要請がなくても中央サーバ200が搭乗券処理装置100に周期的に提供したものであることもある。
【0075】
搭乗処理部160は、このように提供された情報(以下、「提供情報」と呼ぶ)、そして搭乗券認識部150から伝達してもらって抽出した情報(以下、「抽出情報」と呼ぶ)を利用して、搭乗券を所持した乗客の搭乗可否を処理する。以下では、具体的な例について見ることにする。
【0076】
搭乗処理部160は、提供情報と抽出情報とを比較して、搭乗券を所持した乗客の情報が該当航空機に搭乗予定の全乗客についての情報に含まれているかどうかを判断する。もし含まれていない場合、搭乗処理部160は誤搭乗と判断する。つまり、該当航空機に搭乗できない乗客が搭乗しようとするものと判断する。
図4には、出力部130に誤搭乗(WRONG FLIGHT)と出力されたものが例示的に示されている。
【0077】
また、搭乗処理部160は、提供情報と抽出情報とを比較して、搭乗券を所持した乗客の情報が既に該当航空機に搭乗した乗客の情報と重複するかどうかを判断する。もし重複すれば搭乗処理部160は重複搭乗と判断する。
図5には、出力部130に重複搭乗(ALREADY SCANNED)と出力されたものが例示的に示されている。
【0078】
また、搭乗処理部160は、提供情報と抽出情報とを比較して、搭乗券を所持した乗客が所定の手続き、例えばチェックイン手続きまたはゲートでの搭乗券確認手続き等を経たのかについて判断する。もし該当乗客が所定の手続きを経ていなかったら、搭乗処理部160は、該当乗客が搭乗してはいけないと判断する。それに応じて出力部130には、該当乗客の搭乗を許さないとのメッセージが表示され得る。また、制御部170は、該当乗客が経ていない手続きを処理する装置300~600に所定の通知メッセージが送信されるように制御することができる。
【0079】
一方、提供情報と抽出情報との比較結果、搭乗処理部160は、該当乗客の搭乗が許容されると判断することがある。この場合、搭乗処理部160は、該当乗客が該当航空機に搭乗したものと処理し、該当航空機に搭乗した乗客の総数を更新することができる。また、搭乗処理部160は、該当乗客が自分の席に到達するために向かうべき方向を導出することができ、出力部130は、このように導出される方向を出力することができる。
図6には、出力部130に該当乗客の搭乗が許容されるという表示(OK TO BOARD)及び該当乗客の座席に行くために向かうべき方向についての情報(TO THIS RIGHT)が例示的に示されている。
【0080】
ここで、航空機には航空機ドアが複数設けられることがある。この場合、乗務員は入力部120を介して搭乗券処理装置100が配置される航空機ドアを複数の航空機ドアの中から選択して入力することができ、搭乗処理部160は、このように入力された航空機ドアの位置までも考慮して該当乗客の座席に行くために向かうべき方向を導出することができる。
【0081】
一方、搭乗処理部160は、チェックイン手続きを終えた乗客の数、ゲートを通過した乗客の数及び航空機の実際搭乗したものとカウントされた乗客の数を相互に比較することができる。また、比較した結果は、出力部130に表示されることができ、
図7は、これに対する例示画面である。
【0082】
図7を参照すると、チェックイン手続きを終えた乗客の数が395名、ゲートを通過した乗客の数が395名、及び航空機ドアを通過した乗客の数が394名と表示されている。ここで、チェックイン手続きを終えた乗客の数とゲートを通過した乗客の数は「395」と一致するが、航空機に実際搭乗したものとカウントされた乗客の数は「394」で一致していないため、「DIFFER」と表示されている。
【0083】
このとき、乗組員が搭乗券処理装置100の入力部120または出力部130を操作すると、
図8に示すような画面が出力部130に表示され得る。
図8を参照すると、このような画面を介して乗組員は「DIFFER」を誘発した乗客が誰であり、どこに座った、或いは座るべき乗客なのか、そしてこのような乗客が前の手続きのうちどこまでをしっかり経たかについての情報を確認してみることができる。
【0084】
一方、搭乗処理部160は、ゲートを通過するときに乗客が所持していた搭乗券と航空機ドアを通過するときに乗客が所持している搭乗券が異なるかどうかを判断することができる。もし異なる場合、乗務員は出力部130を介して、このような乗客が誰であるかについての情報を確認することができ、これは
図9に示されている。
【0085】
一方、出力部130では航空機に設けられた座席情報がシートマップ(SEAT MAP)の形態で表示され得る。
図10には、このようなシートマップが例示的に示されている。
図10を参照すると、乗客が搭乗した座席とそうでない座席が区分されて表示されている。さらに、
図10には図示されていないが、乗務員がそれぞれの座席をクリックすると、該当座席に座る乗客の情報、例えば乗客の個人情報またはその乗客が手続きを経たのかについての情報が表示され得る。これにより、乗務員は所定の問題が発生した場合、例えば、誤搭乗や重複搭乗が発生したり、またはチェックイン手続きを終えた乗客の数、ゲートを通過した乗客の数及び航空機に実際搭乗したものとカウントされた乗客の数が一致しない場合、チェックインはしたが、ゲートを通過していない乗客やゲートは通過したが、航空機ドアを通過していない乗客に関する情報または該当乗客の座席がどこなのかについての情報を迅速に確認することができる。
【0086】
一方、
図11には、航空機に複数の航空機ドアがある場合、それぞれの航空機ドアを通過した乗客の数が合算された結果が出力部130を介して表示されたものが示されている。
図11を参照すると、それぞれの航空機ドアを通過した乗客の数が表示されており、また、チェックイン手続き及びゲート通過をしたが、まだ航空機ドアを通過していない乗客が1名いることを一目で確認可能である。
【0087】
図12は、一実施形態による搭乗券処理装置100が実行する搭乗券処理方法のフローチャートである。ただし、
図12は例示的なものに過ぎない。例えば、
図12に図示された段階のうち一部は、
図12に図示されたものとは異なる順序で実行され得る。
【0088】
図12を参照すると、乗客が所持した搭乗券を認識する段階S100と、前記認識された搭乗券を所持した乗客が航空機搭乗に求められる手続きを経たのかについての手続き情報を中央サーバから取得する段階S110と、前記取得された手続き情報を基に、前記認識された搭乗券を所持した乗客が搭乗しかどうかを処理する段階S12が含まれて実行される。
【0089】
ここで、段階S110は、段階S100が実行される前や後、または同時に実行されることができ、また随時実行されることもできる。併せて、実施形態により中央サーバ200が搭乗券処理装置100に送信することで取得されることがあり、これとは異なり、搭乗券処理装置100が中央サーバ200に要請することによって取得されることもあるだろう。
【0090】
以下、これらの搭乗券処理方法については、前述した搭乗券処理装置100について説明されているのを援用することとする。
【0091】
以上で説明したように、航空機ドアでの搭乗券確認手続きと離陸前のチェック手続きは、人ではなく一実施形態による搭乗券処理装置100によって実行され得る。したがって、乗客の誤搭乗または重複搭乗が迅速かつエラーなしに正確に確認され得る。
【0092】
また、航空機ドアを通過した乗客の数をカウントする手続き、そしてチェックイン手続きを終えた乗客の数とゲートを通過した乗客の数を航空機ドアを通過した乗客の数と相互に比較する手続きも一実施形態による搭乗券処理装置100によって実行され得る。したがって、前述したカウント手続き及び比較手続きにかかる時間が軽減されることで、航空機の離陸遅延が防止され得る。
【0093】
だけではなく、チェックイン手続きを終えた乗客の数、ゲートを通過した乗客の数、および航空機に実際搭乗したものとカウントされた乗客の数が互いに一致していない場合、乗務員は一実施形態による搭乗券処理装置100によって、このように一致しないように原因を提供した乗客が誰であり、どこに座った、または座るべき乗客なのか、そしてこのような乗客が前の手続きのどこまでをしっかり経たのかについての情報を確認することができる。
【0094】
一方、一実施形態による搭乗券処理方法は、これらの方法の各段階を実行するようにプログラムされたコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納されたコンピュータプログラムの形態で具現可能である。
【0095】
以上の説明は、本発明の技術思想を例示的に説明したものに過ぎないもので、本発明の属する技術分野において通常の知識を有する者であれば、本発明の本質的な品質から逸脱しない範囲で様々な修正や変形が可能である。したがって、本発明に開示された実施形態は、本発明の技術思想を限定するためのものではなく、説明するためのものであり、このような実施形態によって本発明の技術思想の範囲が限定されるものではない。本発明の保護範囲は次の請求範囲によって解釈されるべきであり、それと均等な範囲内にあるすべての技術思想は、本発明の権利範囲に含まれるものと解釈されるべきである。