(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-19
(45)【発行日】2024-02-28
(54)【発明の名称】産業車両の通知装置
(51)【国際特許分類】
B60Q 1/50 20060101AFI20240220BHJP
F21S 2/00 20160101ALI20240220BHJP
F21V 5/00 20180101ALI20240220BHJP
F21V 5/04 20060101ALI20240220BHJP
F21V 23/00 20150101ALI20240220BHJP
B62D 33/06 20060101ALN20240220BHJP
F21W 107/10 20180101ALN20240220BHJP
F21Y 113/13 20160101ALN20240220BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20240220BHJP
【FI】
B60Q1/50 Z
F21S2/00 481
F21S2/00 482
F21S2/00 663
F21V5/00 320
F21V5/00 510
F21V5/00 530
F21V5/04
F21V5/04 450
F21V23/00 160
B62D33/06 F
F21W107:10
F21Y113:13
F21Y115:10
(21)【出願番号】P 2020173702
(22)【出願日】2020-10-15
【審査請求日】2023-01-19
(73)【特許権者】
【識別番号】000003218
【氏名又は名称】株式会社豊田自動織機
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】芦田 圭史
(72)【発明者】
【氏名】石川 忠史
(72)【発明者】
【氏名】橋本 和弥
(72)【発明者】
【氏名】藥師 忠幸
【審査官】山崎 晶
(56)【参考文献】
【文献】特開2000-173314(JP,A)
【文献】特開2003-115282(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60Q 1/00
F21S 2/00
F21V 5/00
F21V 5/04
F21V 23/00
B62D 33/06
F21Y 113/13
F21Y 115/10
F21W 107/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車体に取り付けられる土台と、
前記土台に設けられる発光体と、
前記発光体からの光を出射する出射面を有するレンズと、を備える産業車両の通知装置であって、
前記出射面よりも外方から前記出射面を見た時に前記出射面の外縁に沿って延びるとともに前記出射面から出射される光の色よりも明度が低い色が付与された暗色部を備え
、
前記出射面よりも外方から前記出射面を見た時の前記出射面の色が、前記出射面から出射される光の色よりも明度が低いことを特徴とする産業車両の通知装置。
【請求項2】
車体に取り付けられる土台と、
前記土台に設けられる発光体と、
前記発光体からの光を出射する出射面を有するレンズと、を備える産業車両の通知装置であって、
前記出射面よりも外方から前記出射面を見た時に前記出射面の外縁に沿って延びるとともに前記出射面から出射される光の色よりも明度が低い色が付与された暗色部を備え
、
前記土台は、
平面視した時に四角形状であるとともに前記発光体が取り付けられる取付壁と、
前記取付壁の外周部から立設される4つの側壁と、
前記取付壁の四隅のうちの少なくとも1か所に位置するとともに前記取付壁の外周縁に沿って隣り合う前記側壁同士を繋ぐ面取り部と、を有し、
前記面取り部は、前記発光体に電力を供給する電線が引き出される電線引出口を有することを特徴とする産業車両の通知装置。
【請求項3】
前記レンズは、
前記土台における前記発光体が設けられる面と対向する位置に配置されるレンズ正面部と、
前記発光体を取り囲む位置に配置される筒状のレンズ側面部と、を有し、
前記出射面は、
前記レンズ正面部によって形成される正面出射面と、
前記レンズ側面部によって形成されるとともに前記正面出射面に対して交差する方向に延びる側面出射面と、を含み、
前記暗色部は、前記正面出射面と前記側面出射面とを区画していることを特徴とする請求項1
又は請求項2に記載の産業車両の通知装置。
【請求項4】
前記暗色部の少なくとも一部は、前記出射面よりも突出していることを特徴とする請求項1
~請求項3のいずれか一項に記載の産業車両の通知装置。
【請求項5】
前記レンズは、前記レンズの厚み方向で前記出射面とは反対側に位置するとともに前記発光体からの光が入射する入射面を有し、
前記レンズは、前記入射面から前記出射面までの間に、前記入射面に入射した光を拡散させる拡散部を有することを特徴とする請求項1~請求項4のいずれか一項に記載の産業車両の通知装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、産業車両の通知装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、産業車両を用いた作業者の作業を円滑に行うために、産業車両には、作業者に対して何かしらの通知を行う通知装置が設けられることがある。通知装置としては、例えば、特許文献1に記載されている。このような通知装置としては、車体に取り付けられる土台と、土台に設けられる発光体と、発光体からの光を出射する出射面を有するレンズと、を備えているものがある。そして、作業者は、出射面から発光体の光が出射されているか否かを判別することで、通知装置から何かしらの通知が行われているか否かを確認する。このように、通知装置は、作業者に対して何かしらの通知を行うために、発光体からの光を出射面から出射する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、作業者が、出射面から発光体の光が出射されているか否かを判別する際、通知装置の背景が作業者の視界に入る。この時、出射面から出射された光の色と通知装置の背景の色との明度差が小さい場合、出射面から発光体の光が出射されていたとしても、作業者が、出射面から発光体の光が出射されていることに気づきにくい。したがって、作業者が出射面から発光体の光が出射されているか否かを判別することが困難となる虞がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決する産業車両の通知装置は、車体に取り付けられる土台と、前記土台に設けられる発光体と、前記発光体からの光を出射する出射面を有するレンズと、を備える産業車両の通知装置であって、前記出射面よりも外方から前記出射面を見た時に前記出射面の外縁に沿って延びるとともに前記出射面から出射される光の色よりも明度が低い色が付与された暗色部を備えることを特徴とする。
【0006】
これによれば、出射面よりも外方から出射面を見た時に出射面の外縁に沿って延びる暗色部が、出射面と通知装置の背景との境界を強調する。よって、作業者は、出射面の色と暗色部の色とを対比しつつ、出射面から発光体の光が出射されているか否かを判別することができる。したがって、レンズの出射面から発光体の光が出射されているか否かの判別がしやすくなる。
【0007】
上記産業車両の通知装置において、前記レンズは、前記土台における前記発光体が設けられる面と対向する位置に配置されるレンズ正面部と、前記発光体を取り囲む位置に配置される筒状のレンズ側面部と、を有し、前記出射面は、前記レンズ正面部によって形成される正面出射面と、前記レンズ側面部によって形成されるとともに前記正面出射面に対して交差する方向に延びる側面出射面と、を含み、前記暗色部は、前記正面出射面と前記側面出射面とを区画していてもよい。
【0008】
これによれば、暗色部が、正面出射面と通知装置の背景との境界を強調する。したがって、作業者は、例えば、正面出射面と向き合う方向から通知装置を見た場合であっても、正面出射面から発光体の光が出射されているか否かの判別がしやすくなる。また、これによれば、暗色部が、側面出射面と通知装置の背景との境界を強調する。よって、作業者は、例えば、側面出射面と向き合う方向から通知装置を見た場合であっても、側面出射面から発光体の光が出射されているか否かの判別がしやすくなる。したがって、作業者は、通知装置から何かしらの通知が行われているか否かを様々な方向から確認することができる。
【0009】
上記産業車両の通知装置において、前記暗色部の少なくとも一部は、前記出射面よりも突出していてもよい。
これによれば、通知装置が物体と接触する場合、物体は出射面よりも突出している暗色部に接触しやすい。したがって、出射面が物体との接触により傷つくことを抑制することができる。
【0010】
上記産業車両の通知装置において、前記出射面よりも外方から前記出射面を見た時の前記出射面の色が、前記出射面から出射される光の色よりも明度が低くてもよい。
これによれば、例えば、出射面よりも外方から出射面を見た時の出射面の色と出射面から出射された光の色とが同じような明度である場合に比べて、出射面から発光体の光が出射されている場合に、出射面の色と発光体の色とが明瞭に区別される。したがって、出射面から発光体の光が出射されている場合に、作業者は、出射面の色と発光体の色とを対比することで、レンズの出射面から発光体の光が出射されていることに気づきやすくなり、レンズの出射面から発光体の光が出射されているか否かの判別がさらにしやすくなる。
【0011】
上記産業車両の通知装置において、前記レンズは、前記レンズの厚み方向で前記出射面とは反対側に位置するとともに前記発光体からの光が入射する入射面を有し、前記レンズは、前記入射面から前記出射面までの間に、前記入射面に入射した光を拡散させる拡散部を有していてもよい。
【0012】
これによれば、発光体からの光は、入射面に入射した後に拡散部で拡散され、拡散部で拡散された光が出射面から出射される。そのため、発光体の光が拡散されずに出射面から出射される場合に比べて、出射面全体が均一に発光して見える。したがって、作業者が、出射面から発光体の光が出射されていることに気づきやすくなり、レンズの出射面から発光体の光が出射されているか否かの判別がさらにしやすくなる。
【0013】
上記産業車両の通知装置において、前記土台は、平面視した時に四角形状であるとともに前記発光体が取り付けられる取付壁と、前記取付壁の外周部から立設される4つの側壁と、前記取付壁の四隅のうちの少なくとも1か所に位置するとともに前記取付壁の外周縁に沿って隣り合う前記側壁同士を繋ぐ面取り部と、を有し、前記面取り部は、前記発光体に電力を供給する電線が引き出される電線引出口を有していてもよい。
【0014】
例えば、各通知装置の側壁のいずれか1つに電線引出口を設け、電線引出口が設けられた各々の側壁が互いに向き合うように2つの通知装置を配置すると、両通知装置の間には、電線引出口から引き出される電線を配置するための間隔を空ける必要がある。一方、それぞれの電線引出口を有する側壁が互いに向き合わないように2つの通知装置を配置すると、それぞれの電線引出口から引き出される電線をまとめる際に、電線の配置が複雑になるおそれがある。
【0015】
そこで、面取り部に電線引出口を設けることにより、隣り合う通知装置の各側壁の間に電線を配置するための間隔を空ける必要がなくなる。また、それぞれの電線引出口が隣り合うように各通知装置を配置することで、各通知装置の電線を電線引出口から近い位置でまとめやすくなる。したがって、各通知装置の間隔を小さくしつつ、電線の配置が複雑になることを抑制することができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、レンズの出射面から発光体の光が出射されているか否かの判別がしやすい産業車両の通知装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】実施形態におけるフォークリフトの全体概略図。
【
図2】通知装置がピラーに取り付けられた状態を示す斜視図。
【
図7】2つの通知装置の位置関係を説明するための図。
【
図8】比較例における2つの通知装置の位置関係を説明するための図。
【
図9】比較例における2つの通知装置の位置関係を説明するための図。
【
図10】2つの通知装置の位置関係の変形例を説明するための図。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、産業車両の通知装置を具体化した一実施形態を
図1~
図10に従って説明する。
図1及び
図2に示すように、産業車両としてのフォークリフト10は、車体11と、車体11の前下部に配置された駆動輪11aと、車体11の後下部に配置された操舵輪11bと、を備えている。車体11は、機台フレーム12を備えている。機台フレーム12は、車体11の下部に位置する部位である。駆動輪11aは、機台フレーム12の前下部に設けられるとともに、操舵輪11bは、機台フレーム12の後下部に設けられている。
【0019】
また、車体11は、ヘッドガード14及び4つのピラー15を備えている。ヘッドガード14は、車体11の上部に位置する部位である。4つのピラー15は、ヘッドガード14を支持する。具体的には、4つのピラー15のうちの2つは、機台フレーム12の前上部における車幅方向の両端部それぞれからヘッドガード14に向かって上方に延び、ヘッドガード14の前端部における車幅方向の両端部にそれぞれ接続されている。また、4つのピラー15のうちの残りの2つは、機台フレーム12の後上部における車幅方向の両端部それぞれからヘッドガード14に向かって上方に延び、ヘッドガード14の後端部における車幅方向の両端部にそれぞれ接続されている。
【0020】
フォークリフト10は、運転室Vを備えている。運転室Vは、機台フレーム12、4つのピラー15、及びヘッドガード14によって囲まれた領域である。運転室Vには、運転席13が設けられている。運転席13には、フォークリフト10を用いた作業者が着座可能である。また、運転室Vの床面には、アクセルペダル11cが設けられている。
【0021】
フォークリフト10は、荷役装置100を備えている。荷役装置100は、車体11の前部に立設されたマスト101と、マスト101に固定されたリフトブラケット102と、リフトブラケット102に装備される一対のフォーク103と、を備えている。フォーク103には、荷が積載される。なお、マスト101は、車体11の一部である。
【0022】
荷役装置100は、リフトブラケット102を昇降動作させるリフトシリンダ104を備えている。そして、リフトシリンダ104の動作によって、リフトブラケット102と共にフォーク103が昇降動作する。マスト101は、リフトブラケット102を昇降可能に支持する。また、荷役装置100は、マスト101を傾動させるティルトシリンダ105を備えている。そして、ティルトシリンダ105の駆動によって、マスト101と共にフォーク103が傾動する。リフトシリンダ104及びティルトシリンダ105は油圧シリンダである。荷役装置100は、リフトシリンダ104によるリフトブラケット102の昇降動作やティルトシリンダ105によるマスト101の傾動動作といった荷役動作を行う。
【0023】
フォークリフト10は、駆動輪11aを駆動させる走行用モータMと、バッテリ16と、を備えている。そして、フォークリフト10は、アクセルペダル11cのアクセル開度に応じた走行用モータMの駆動の制御が行われることにより、アクセルペダル11cのアクセル開度に応じた車速で走行する。したがって、本実施形態のフォークリフト10は、バッテリ16から走行用モータMへ電力が供給されることにより走行用モータMが駆動され、走行用モータMの駆動によって駆動輪11aが回転駆動されることで走行動作が行われるバッテリ式である。
【0024】
なお、フォークリフト10は、運転席13に着座した作業者の操作によって走行動作及び荷役動作が行われてもよいし、作業者が運転席13に着座することなく、作業者による遠隔操作によってフォークリフト10の走行動作及び荷役動作が行われてもよい。
【0025】
フォークリフト10は、ステレオカメラ18を備えている。ステレオカメラ18は、ヘッドガード14の上部後方に設置されている。ステレオカメラ18は、フォークリフト10の周囲を撮像する。なお、ステレオカメラ18の設置位置は任意である。
【0026】
フォークリフト10は、通知装置20を備えている。通知装置20は、電線17を介してバッテリ16に電気的に接続されている。そして、バッテリ16の電力が電線17を介して通知装置20に供給される。本実施形態では、2つの通知装置20が、4つのピラー15のうちの1つに取り付けられている。なお、通知装置20は、ピラー15に対して1つだけ取り付けられてもよいし、3つ以上取り付けられていてもよい。また、通知装置20は、4つのピラー15のうち、少なくとも2つのピラー15にそれぞれ取り付けられていてもよい。
【0027】
フォークリフト10は、制御装置19を備えている。制御装置19は、機台フレーム12の内部に収容されている。なお、制御装置19におけるフォークリフト10に対する設置箇所は任意である。制御装置19は、中央処理制御装置(CPU)を備えている。また、制御装置19は、各種プログラムやマップ等を予め記憶した読出専用メモリ(ROM)、CPUの演算結果等を一時記憶するランダムアクセスメモリ(RAM)等により構成されるメモリを備えている。さらに、制御装置19は、タイマカウンタ、入力インターフェース、出力インターフェース等を備えている。
【0028】
制御装置19は、ステレオカメラ18と電気的に接続されている。制御装置19には、ステレオカメラ18によって撮像された画像がステレオカメラ18から送信される。そして、制御装置19には、ステレオカメラ18から送信された画像からフォークリフト10の周囲に存在する物体を検出し、フォークリフト10と物体との距離を算出する算出プログラムが予め記憶されている。また、制御装置19には、フォークリフト10と物体との距離が所定の距離未満であるか否かを判定する判定プログラムが予め記憶されている。
【0029】
また、制御装置19には、フォークリフト10と物体との距離が所定の距離未満であると判定した場合に、バッテリ16の電力を電線17を介して通知装置20に供給するプログラムが予め記憶されている。そして、通知装置20は、例えば、制御装置19が、フォークリフト10と物体との距離が所定の距離未満であると判定した場合に、バッテリ16からの電力が電線17を介して供給されて、作業者に対して通知を行うために光を出射する。このようにして、通知装置20は、フォークリフト10と物体との距離が所定の距離未満であることを作業者に対して通知する。
【0030】
以下、通知装置20の構成を詳細に説明する。
図3、
図4、
図5及び
図6に示すように、通知装置20は、土台30と、発光体50と、レンズとしてのアウターレンズ70と、ガード部80と、を備えている。土台30は、平板状の取付壁31と、取付壁31の外周部から筒状に立設される周壁32と、を有している。本実施形態における土台30の色は、黒色である。
【0031】
取付壁31は、平板状である。また、取付壁31は、平面視すると、四隅が平らにそれぞれ面取りされた正方形状である。したがって、取付壁31は、平面視した時に四角形状である。取付壁31は第1面31aと、第2面31bと、を有する。第1面31aは、取付壁31の厚み方向に垂直な面である。第2面31bは、取付壁31における第1面31aとは取付壁31の厚み方向において反対側に位置する面である。取付壁31の第1面31aは、ピラー15に取り付けられる面である。したがって、土台30は、車体11に取り付けられる。
【0032】
周壁32は、取付壁31の第2面31bの外周部から筒状に延びている。周壁32は、4つの側壁33~36と、4つの面取り部37~40と、を備えている。
4つの側壁33~36は、長四角平板状である。各側壁33~36は、それぞれ取付壁31の外周部から取付壁31の厚み方向に延びている。したがって、土台30は、取付壁31の外周部から立設される4つの側壁33~36を有する。各側壁33~36は、各側壁33~36の短辺が延びる方向が取付壁31の厚み方向に一致するように取付壁31の外周部から立設されている。各側壁33~36の長辺が延びる方向は、取付壁31の外周縁が延びる方向に一致している。なお、以下の説明では、4つの側壁33~36それぞれを、「第1の側壁33」、「第2の側壁34」、「第3の側壁35」、及び「第4の側壁36」と記載する場合もある。
【0033】
第1の側壁33及び第2の側壁34は、互いに平行に延びている。第1の側壁33及び第2の側壁34は、それぞれの厚み方向が一致した状態で取付壁31の外周部から立設されている。したがって、第1の側壁33及び第2の側壁34は、それぞれの厚み方向で向かい合っている。第3の側壁35及び第4の側壁36は、互いに平行に延びている。第3の側壁35及び第4の側壁36は、それぞれの厚み方向が一致した状態で取付壁31の外周部から立設されている。したがって、第3の側壁35及び第4の側壁36は、それぞれの厚み方向で向かい合っている。
【0034】
4つの面取り部37~40は、それぞれ四角平板状である。各面取り部37~40は、面取りされた取付壁31の四隅に位置する部位それぞれから取付壁31の厚み方向に延びている。なお、以下の説明では、4つの面取り部37~40それぞれを、「第1の面取り部37」、「第2の面取り部38」、「第3の面取り部39」、及び「第4の面取り部40」と記載する場合もある。
【0035】
第1の面取り部37及び第2の面取り部38は、互いに平行に延びている。第1の面取り部37及び第2の面取り部38は、それぞれの厚み方向が一致した状態で取付壁31の外周部から立設されている。したがって、第1の面取り部37及び第2の面取り部38は、それぞれの厚み方向で向かい合っている。第3の面取り部39及び第4の面取り部40は、互いに平行に延びている。第3の面取り部39及び第4の面取り部40は、それぞれの厚み方向が一致した状態で取付壁31の外周部から立設されている。したがって、第3の面取り部39及び第4の面取り部40は、それぞれの厚み方向で向かい合っている。
【0036】
第1の面取り部37は、周壁32の周方向で隣り合う第1の側壁33と第3の側壁35との間に配置されている。そして、第1の面取り部37は、周壁32の周方向で隣り合う第1の側壁33及び第3の側壁35同士を繋いでいる。第2の面取り部38は、周壁32の周方向で隣り合う第2の側壁34と第4の側壁36との間に配置されている。そして、第2の面取り部38は、周壁32の周方向で隣り合う第2の側壁34及び第4の側壁36同士を繋いでいる。第3の面取り部39は、周壁32の周方向で隣り合う第2の側壁34と第3の側壁35との間に配置されている。そして、第3の面取り部39は、周壁32の周方向で隣り合う第2の側壁34及び第3の側壁35同士を繋いでいる。第4の面取り部40は、周壁32の周方向で隣り合う第1の側壁33と第4の側壁36との間に配置されている。そして、第4の面取り部40は、周壁32の周方向で隣り合う第1の側壁33及び第4の側壁36同士を繋いでいる。
【0037】
したがって、周壁32は、4つの側壁33~36と4つの面取り部37~40とが互いに周壁32の周方向で交互に配置されている。また、取付壁31は、周壁32における第1端面32a側に位置する開口を閉塞している。各面取り部37~40は、取付壁31の四隅のうちの1か所にそれぞれ位置している。取付壁31の外周縁は、周壁32の周方向に延びている。したがって、各面取り部37~40は、取付壁31の四隅のうちの1か所に位置するとともに取付壁31の外周縁に沿って隣り合う側壁33~36同士を繋いでいる。
【0038】
第1の面取り部37は、電線引出口37aを有する。電線引出口37aは、第1の面取り部37の厚み方向に第1の面取り部37を貫通する長穴である。電線引出口37aの長辺は、第1の面取り部37を平面視した場合に周壁32の周方向に延びている。
【0039】
第1の面取り部37の外面には、電線導入壁43が設けられている。電線導入壁43は、第1導入壁43aと、第2導入壁43bと、から形成される筒状である。第1導入壁43aは、四角平板状である。第1導入壁43aは、第1の面取り部37の外面における電線引出口37aよりも周壁32の第1端面32a寄りに位置する部位から第1の面取り部37の厚み方向に延びている。第1導入壁43aの厚み方向は、取付壁31の厚み方向と一致している。
【0040】
第2導入壁43bは、弧状に湾曲する板状である。第2導入壁43bの弧の両端は、第1導入壁43aの両端に接続されている。また、第2導入壁43bは、第1の面取り部37の外面における電線引出口37aの周囲から第1の面取り部37の厚み方向に延びている。したがって、電線導入壁43の内側は、電線引出口37aに連通している。そして、周壁32の内側は、電線引出口37a及び電線導入壁43の内側を介して外部と連通している。
【0041】
周壁32の第2端面32bのうち、電線導入壁43に対応する部位は、第2導入壁43bの外周面に沿うように円弧状に膨出している。周壁32の第2端面32bには、土台溝41が形成されている。土台溝41は、周壁32の第2端面32bから周壁32の第1端面32aに向かって凹む溝である。土台溝41は、周壁32の第2端面32bの全周に亘って延びている。したがって、第2端面32bを平面視した時に、土台溝41は環状である。
【0042】
土台30は、ボス42を4つ有している。各ボス42は、取付壁31の第2面31bから突出する突起である。本実施形態では、4つのボス42は、周壁32の内側において取付壁31の厚み方向に取付壁31の第2面31bから突出している。各ボス42における取付壁31の第2面31bとは反対側の面は、平坦面状である。各ボス42の軸方向の長さは、それぞれ等しい。したがって、ボス42における取付壁31の第2面31bとは反対側の面は、同一平面上に位置している。
【0043】
発光体50は、基板51と、4つの光源54と、インナーレンズ55と、を備える。
基板51は、四角平板状である。基板51の外周縁は、周壁32の内周面に沿っている。基板51は、基板51の外周縁が周壁32の内周面に沿った状態で、周壁32の内側に収容可能な大きさになっている。基板51には、図示しない電子回路や電子部品が設けられている。基板51は、各光源54が搭載される搭載面51aと、土台30に取り付けられる取付面51bと、を有している。搭載面51aは、基板51の厚み方向に垂直な面である。取付面51bは、基板51における搭載面51aとは反対側に位置する面である。基板51は、取付面51bが各ボス42における取付壁31の第2面31bとは反対側の面に載置された状態で、周壁32の内側に収容されている。
【0044】
基板51は、電線接続部53を備えている。電線接続部53には、電線引出口37aを通過する電線17が接続される。したがって、電線引出口37aからは電線17が引き出されている。そして、バッテリ16の電力が電線17を介して基板51に供給される。
【0045】
各光源54は、例えば、赤色、緑色を発するLEDである。各光源54は、基板51に設けられた電子回路を介して電線接続部53に電気的に接続されている。各光源54は、バッテリ16からの電力が、電線17、電線接続部53、及び基板51の電子回路を介して供給されることにより発光する素子である。したがって、電線17は、発光体50に電力を供給する。
【0046】
インナーレンズ55は、各光源54からの光を透過しつつ、各光源54からの光を受けて発光する透光部材である。インナーレンズ55は、本体部56と、基板保護部57と、を備える。本体部56は、四角板状である。本体部56は、本体部56の外周部から本体部56の中央部に近づくにつれて徐々に窪んでいく球面状の凹面56aを有する。なお、本体部56及び基板保護部57は、各光源54からの光を受けるとそれぞれの面全体から発光する。
【0047】
基板保護部57は、正面保護部58と、側面保護部59と、を備える。正面保護部58は、本体部56の外周部から本体部56の厚み方向に対して直交する方向に突出する環状である。正面保護部58は、平板状である。
【0048】
側面保護部59は、正面保護部58における本体部56とは反対側の面の外周部から延びる筒状である。側面保護部59は、インナーレンズ55を側面視した場合に本体部56と重ならないように設けられている。側面保護部59は、側面保護部59における正面保護部58とは反対側の端部が搭載面51aの外周部と接するように設けられている。
【0049】
インナーレンズ55は、搭載面51aと凹面56aとが基板51の厚み方向で向かい合うように基板51に載置される。基板51は、ボス42とインナーレンズ55とによって挟持される。このようにして、発光体50が各ボス42を介して取付壁31の第2面31bに取り付けられている。したがって、発光体50は、土台30に設けられている。そして、取付壁31の第2面31bは、土台30における発光体50が設けられる面である。
【0050】
側面保護部59における正面保護部58とは反対側の端部が、搭載面51aの外周部と接しているため、インナーレンズ55は、搭載面51aを覆う。したがって、インナーレンズ55は、搭載面51aを保護するためのカバーとしても機能する。
【0051】
各光源54は、搭載面51aと凹面56aとの間に位置する。そのため、本体部56は、光源54からの光に対して、凹レンズとして機能する。本実施形態における凹レンズとしてのインナーレンズ55の光軸は、凹面56aの中心から基板51の厚み方向に延びる。本実施形態におけるインナーレンズ55の光軸は、発光体50の光軸Zとなる。
【0052】
アウターレンズ70は、発光体50の光を透過する部材である。アウターレンズ70は、例えば、アクリル樹脂やポリマー樹脂により形成されている。なお、アウターレンズ70の素材は光を透過させるものであれば任意である。
【0053】
アウターレンズ70は、レンズ正面部71と、レンズ側面部72と、レンズ段差部73と、を有する。
レンズ正面部71は、発光体50を介して取付壁31の第2面31bと対向する位置に配置されている。したがって、レンズ正面部71は、土台30における発光体50が設けられる面と対向する位置に配置されている。取付壁31の厚み方向と、基板51の厚み方向と、発光体50の光軸Zの方向と、レンズ正面部71の厚み方向とは、互いに一致する。
【0054】
レンズ正面部71は、平板状である。レンズ正面部71は、アウターレンズ70の入射面である正面入射面71aと、アウターレンズ70の出射面である正面出射面71bと、を備える。したがって、正面出射面71bは、レンズ正面部71によって形成されている。正面入射面71aは、発光体50を介して取付壁31の第2面31bと向かい合う。正面出射面71bは、レンズ正面部71における正面入射面71aとは反対側に位置する面である。したがって、正面入射面71aは、レンズ正面部71の厚み方向で正面出射面71bとは反対側に位置している。正面出射面71bの外縁は、レンズ正面部71の外周縁である。
【0055】
レンズ側面部72は、レンズ正面部71の厚み方向に延びる筒状である。レンズ側面部72は、レンズ正面部71の厚み方向からアウターレンズ70を平面視した場合にレンズ正面部71を囲うように配置されている。レンズ側面部72の第1端は、正面入射面71aと同一平面上に位置している。レンズ側面部72の第2端は、土台溝41に嵌め込まれている。レンズ側面部72は、発光体50を取り囲む位置に配置されている。
【0056】
レンズ側面部72は、アウターレンズ70の入射面である側面入射面72aと、アウターレンズ70の出射面である側面出射面72bと、を備える。したがって、側面出射面72bは、レンズ側面部72によって形成されている。側面入射面72aは、レンズ側面部72の内周面のうち、土台溝41からはみ出している部分である。側面出射面72bは、レンズ側面部72における側面入射面72aとは反対側に位置する面であるレンズ側面部72の外周面のうち、土台溝41からはみ出している部分である。したがって、側面入射面72aは、レンズ側面部72の厚み方向で側面出射面72bとは反対側に位置している。また、レンズ側面部72が、レンズ正面部71の厚み方向に延びる筒状の周壁であることに伴い、側面出射面72bは、正面出射面71bに対して交差する方向に延びている。本実施形態では、側面出射面72bは、正面出射面71bに対して直交する方向に延びている。側面出射面72bは、土台30とは反対側に位置するとともにレンズ側面部72の周方向全周に亘って延びる外縁と、土台30側に位置するとともにレンズ側面部72の周方向全周に亘って延びる外縁と、を有している。
【0057】
レンズ段差部73は、環状かつ平板状である。レンズ段差部73の厚み方向は、レンズ正面部71の厚み方向と同じである。レンズ段差部73の内周縁は、正面入射面71aの外縁と接続されている。レンズ段差部73の外周部は、レンズ側面部72の内周面における第1端側の部位と接続されている。レンズ段差部73は、レンズ正面部71とレンズ側面部72とを接続している。
【0058】
ガード部80は、環状の保護部材である。ガード部80は、樹脂により形成される弾性部材である。ガード部80の色は黒色である。ガード部80の内周面81は、ガード部80の厚み方向の一方に位置する第1端面82からガード部80の厚み方向の他方に位置する第2端面83に向かうにつれてガード部80の外周面84に徐々に接近していく傾斜面になっている。ガード部80の外周面84は、ガード部80の第1端面82から第2端面83に向かうにつれてガード部80の内周面81に徐々に接近していく傾斜面になっている。ガード部80の第1端面82は、平坦面状である。第1端面82には、環状の溝85が形成されている。
【0059】
ガード部80の第2端面83は、ガード部80の内周面81に連続する環状の平坦面83aと、ガード部80の外周面84に連続する環状の傾斜面83bと、を有している。傾斜面83bは、平坦面83aにおけるガード部80の内周面81とは反対側の外周縁に連続している。傾斜面83bは、平坦面83aから外周面84に向かうにつれて第1端面82に徐々に接近していく。傾斜面83bの外周縁は、ガード部80の外周面84に連続している。
【0060】
ガード部80を第1端面82側から平面視した時、ガード部80の内周面81は、レンズ正面部71の外周面71cに沿って延びている。ガード部80は、ガード部80の内周面81における第1端面82側の内周縁がレンズ正面部71の外周面71cに密着した状態で、ガード部80の内周面81がレンズ正面部71の外周面71cに嵌め込まれることにより、アウターレンズ70に取り付けられている。
【0061】
具体的には、ガード部80の内周面81がレンズ正面部71の外周面71cに嵌め込まれる際には、ガード部80の内周面81における第1端面82側の内周縁がレンズ正面部71の外周面71cに接触し、ガード部80における溝85よりも内周側の部位が、溝85に向けて弾性変形する。この状態で、ガード部80の内周面81をレンズ正面部71の外周面71cに対して、第1端面82がレンズ段差部73に接触するまで強制的に押し込んでいく。そして、ガード部80における溝85よりも内周側の部位が、弾性変形する前の原形状に復帰しようとすることで、ガード部80の内周面における第1端面82側の内周縁がレンズ正面部71の外周面71cに押し付けられる。これにより、ガード部80がアウターレンズ70に対して強固に取り付けられている。
【0062】
ガード部80がアウターレンズ70に取り付けられている状態において、ガード部80の内周面81における第2端面83側の部位は、正面出射面71bよりも突出している。したがって、第2端面83の平坦面83aは、正面出射面71bよりも突出している。ガード部80の内周面81、第2端面83の平坦面83a、第2端面83の傾斜面83b、及びガード部80の外周面84は、正面出射面71bよりも外方から正面出射面71bを見た時に正面出射面71bの外縁に沿って延びている。
【0063】
また、ガード部80がアウターレンズ70に取り付けられている状態において、ガード部80の第1端面82における外周面84側の部位は、側面出射面72bよりも突出している。したがって、ガード部80の外周面84は、側面出射面72bよりも突出している。ガード部80の外周面84、及び第2端面83の傾斜面83bは、側面出射面72bよりも外方から側面出射面72bを見た時に側面出射面72bにおける土台30とは反対側に位置する外縁に沿って延びている。
【0064】
また、レンズ側面部72の第2端が、周壁32の土台溝41に嵌め込まれていることから、周壁32の外周面は、側面出射面72bよりも突出している。周壁32の外周面は、側面出射面72bよりも外方から側面出射面72bを見た時に側面出射面72bにおける土台30側に位置する外縁に沿って延びている。
【0065】
通知装置20を正面出射面71b側から平面視すると、ガード部80の外周面84は、周壁32の外周面に沿って延びており、ガード部80の外周面84と周壁32の外周面とは重なっている。したがって、通知装置20を正面出射面71b側から平面視した時、周壁32は視認できないようになっている。
【0066】
正面入射面71a及び側面入射面72aは、発光体50と向かい合う。そのため、発光体50からの光は、正面入射面71a又は側面入射面72aに入射する。したがって、正面入射面71a及び側面入射面72aは、発光体50からの光が入射する入射面である。よって、本実施形態のアウターレンズ70において、発光体50からの光が入射する入射面は、レンズ正面部71の厚み方向で正面出射面71bとは反対側に位置する正面入射面71aと、レンズ側面部72の厚み方向で側面出射面72bとは反対側に位置する側面入射面72aと、を含む。
【0067】
発光体50からの光は、正面入射面71aに入射した後、レンズ正面部71を透過し、正面出射面71bから出射される。また、発光体50からの光は、側面入射面72aに入射した後、レンズ側面部72を透過し、側面出射面72bから出射される。したがって、正面出射面71b及び側面出射面72bは、発光体50からの光を出射する出射面である。よって、本実施形態のアウターレンズ70において、発光体50からの光を出射する出射面は、正面出射面71bと、側面出射面72bと、を含む。
【0068】
光源54の光の色が緑色や赤色であり、ガード部80及び土台30それぞれの色は黒色であることから、ガード部80及び土台30には、正面出射面71b及び側面出射面72bから出射される光の色よりも明度が低い色が付与されている。
【0069】
よって、ガード部80の内周面81、第2端面83の平坦面83a、第2端面83の傾斜面83b、及びガード部80の外周面84は、正面出射面71bよりも外方から正面出射面71bを見た時に正面出射面71bの外縁に沿って延びる正面暗色部90を構成している。正面暗色部90は、正面出射面71bから出射される光の色よりも明度が低い色が付与された暗色部である。
【0070】
ガード部80の外周面84、及び第2端面83の傾斜面83bは、側面出射面72bよりも外方から側面出射面72bを見た時に側面出射面72bにおける土台30とは反対側に位置する外縁に沿って延びる側面暗色部91を構成している。さらに、周壁32の外周面は、側面出射面72bよりも外方から側面出射面72bを見た時に側面出射面72bにおける土台30側に位置する外縁に沿って延びる側面暗色部92を構成している。側面暗色部91,92は、側面出射面72bから出射される光の色よりも明度が低い色が付与された暗色部である。
【0071】
よって、本実施形態の通知装置20は、正面出射面71b及び側面出射面72bから出射される光の色よりも明度が低い色が付与された暗色部として、正面暗色部90及び側面暗色部91,92を備えている。したがって、本実施形態の通知装置20の暗色部は、正面暗色部90と、側面暗色部91,92とを含む。また、これにより、暗色部は、正面出射面71bと側面出射面72bとを区画している。正面暗色部90及び側面暗色部91,92は、アウターレンズ70の外側に配置されている。
【0072】
ガード部80の第2端面83の平坦面83aは、正面出射面71bよりも突出していることから、正面暗色部90の一部は、正面出射面71bよりも突出している。また、ガード部80の外周面84は、側面出射面72bよりも突出していることから、側面暗色部91の一部は、側面出射面72bよりも突出している。さらに、周壁32の外周面は、側面出射面72bよりも突出していることから、側面暗色部92は、側面出射面72bよりも突出している。
【0073】
本実施形態では、光拡散材がアウターレンズ70に添加されている。光拡散材は、アウターレンズ70を透過する光を拡散させるものである。光拡散材には、公知の材料が用いられる。
【0074】
正面入射面71aに入射した光は、光拡散材によってレンズ正面部71内で拡散する。レンズ正面部71内で拡散された光は、正面出射面71bから出射される。したがって、アウターレンズ70は、正面入射面71aから正面出射面71bまでの間に、正面入射面71aから入射した光を拡散させる拡散部としての正面拡散部93を有する。
【0075】
側面入射面72aに入射した光は、光拡散材によってレンズ側面部72内で拡散する。レンズ側面部72内で拡散された光は、側面出射面72bから出射される。したがって、アウターレンズ70は、側面入射面72aから側面出射面72bまでの間に、側面入射面72aから入射した光を拡散させる拡散部としての側面拡散部94を有する。
【0076】
また、本実施形態では、アウターレンズ70に黒色の塗料が添加されている。これにより、アウターレンズ70の色が半透明の黒色となる。すなわち、アウターレンズ70には、光源54の光の色である赤や緑よりも明度の低い色としての黒色が付与されている。よって、正面出射面71bよりも外方から正面出射面71bを見た時の正面出射面71bの色は、正面出射面71bから出射される光の色よりも明度が低い。また、側面出射面72bよりも外方から側面出射面72bを見た時の側面出射面72bの色は、側面出射面72bから出射される光の色よりも明度が低い。
【0077】
次に、ピラー15に取り付けられている2つの通知装置20の位置関係について説明する。以下の説明では、2つの通知装置20の一方を「第1の通知装置20a」と記載し、2つの通知装置20の他方を「第2の通知装置20b」と記載する場合もある。
【0078】
図2及び
図7に示すように、2つの通知装置20は、各土台30がピラー15に取り付けられることにより、ピラー15に固定されている。各土台30は、例えば、土台30の取付壁31の第1面31aに設けられる図示しない両面テープによって、ピラー15に取り付けられている。2つの通知装置20は、例えば、第1の通知装置20aの第1の側壁33と、第2の通知装置20bの第3の側壁35とが互いに向かい合うように互いに隣り合った状態でピラー15に取り付けられている。第1の通知装置20aの第1の側壁33と第2の通知装置20bの第3の側壁35とが対向する方向は、ピラー15の延在方向に一致している。第1の通知装置20a及び第2の通知装置20bは、ピラー15の延在方向に並設されている。
【0079】
そして、第1の通知装置20aの電線導入壁43と、第2の通知装置20bの電線導入壁43とは、第1の通知装置20a及び第2の通知装置20bの並設方向で隣接している。したがって、第1の通知装置20aの電線引出口37aと、第2の通知装置20bの電線引出口37aとは、第1の通知装置20a及び第2の通知装置20bの並設方向で隣接している。第1の通知装置の20aの電線引出口37aから引き出されている電線17と、第2の通知装置20bの電線引出口37aから引き出されている電線17とは、結束部材Pによって束ねられている。
【0080】
本実施形態の作用について説明する。
例えば、作業者が、正面出射面71bと向き合う方向から通知装置20を見た場合、正面出射面71bの外縁に沿って延びる正面暗色部90が、正面出射面71bと通知装置20の背景との境界を強調する。したがって、作業者は、例えば、正面出射面71bと向き合う方向から通知装置20を見た場合であっても、正面出射面71bから発光体50の光が出射されているか否かの判別がしやすくなる。
【0081】
例えば、作業者が、側面出射面72bと向き合う方向から通知装置20を見た場合、側面出射面72bの外縁に沿って延びる側面暗色部91,92が、側面出射面72bと通知装置20の背景との境界を強調する。したがって、作業者は、例えば、側面出射面72bと向き合う方向から通知装置20を見た場合であっても、側面出射面72bから発光体50の光が出射されているか否かの判別がしやすくなる。
【0082】
また、正面暗色部90の一部であるガード部80の第2端面83の平坦面83aが、正面出射面71bよりも突出しているため、通知装置20がフォークリフト10の周囲に存在する物体と接触した場合に、物体は正面出射面71bよりも突出しているガード部80の第2端面83の平坦面83aに接触しやすい。したがって、正面出射面71bが物体との接触により傷つくことが抑制されている。
【0083】
さらに、側面暗色部91の一部であるガード部80の外周面84、及び側面暗色部92である周壁32の外周面が、側面出射面72bよりも突出している。このため、通知装置20がフォークリフト10の周囲に存在する物体と接触した場合に、物体は側面出射面72bよりも突出しているガード部80の外周面84、又は周壁32の外周面に接触しやすい。したがって、側面出射面72bが物体との接触により傷つくことが抑制されている。
【0084】
ここで、
図8では、比較例として、例えば、側壁33に電線引出口37a及び電線導入壁43を有する2つの通知装置20を並べて配置した場合を示している。
図8に示すように、2つの通知装置20をそれぞれの側壁33が互いに向かい合うように配置した場合、2つの通知装置20の電線引出口37aから引き出されている電線17同士が通知装置20の間で干渉する。このように、各通知装置20の側壁33~36のいずれか1つに電線引出口37aを設け、電線引出口37aが設けられた各々の側壁33が互いに向き合うように2つの通知装置20を配置すると、両通知装置20の間には、電線引出口37aから引き出される電線17を配置するための間隔を空ける必要がある。
【0085】
また、
図9では、比較例として、例えば、それぞれの電線引出口37aを有する側壁33が互いに向き合わないように2つの通知装置20を配置した場合を示している。
図9に示すように、2つの通知装置20をそれぞれの側壁33が互いに同じ方向を向くように配置した場合、それぞれの電線引出口37aから引き出される電線17をまとめる際に、電線17の配置が複雑になるおそれがある。具体的には、各通知装置20の側壁33に電線引出口37aを設けると、各電線引出口37aから引き出される各電線17の引き出し方向が同一方向になるため、各電線17を極力短い距離で互いに近付けて結束部材Pで束ねようとすると、各電線17の曲げ度合が大きくなって、各電線17に負荷が掛かってしまう虞がある。そこで、
図9に示すように、各電線引出口37aから引き出された各電線17を同一方向に曲げた後、結束部材Pで束ねようとする場合を考える。この場合、2つの通知装置20のうち、結束部材Pに対して遠い位置に配置されている通知装置20の電線17においては、電線引出口37aから結束部材Pまでの長さが増加するため、電線17が物体等に干渉するのを抑制するために、電線17の配置が複雑になる虞がある。
【0086】
そこで、本実施形態では、第1の面取り部37に電線引出口37a及び電線導入壁43を有する。そのため、隣り合う通知装置20の各側壁33~36の間に電線17を配置するための間隔を空ける必要がなくなる。また、それぞれの電線引出口37aが隣り合うように各通知装置20を配置することで、各通知装置20の電線17を電線引出口37aから近い位置でまとめやすくなる。したがって、各通知装置20の間隔を小さくしつつ、電線17の配置が複雑になることが抑制される。
【0087】
図9に示すように、電線導入壁43における側壁33からの突出方向がピラー15の幅方向と一致する場合、ピラー15の幅によっては、電線導入壁43の突出先端部が、ピラー15からはみ出してしまう虞がある。しかし、本実施形態では、
図7に示すように、電線導入壁43が、第1の面取り部37の外面から突出しているため、電線導入壁43におけるピラー15の幅方向での側壁33~36からの突出量が極力抑えられる。その結果、電線導入壁43がピラー15からはみ出してしまうことが回避され易くなる。
【0088】
以下、本実施形態の効果について説明する。
(1)正面出射面71bよりも外方から正面出射面71bを見た時に正面出射面71bの外縁に沿って延びる正面暗色部90が、正面出射面71bと通知装置20の背景との境界を強調する。また、側面出射面72bよりも外方から側面出射面72bを見た時に側面出射面72bの外縁に沿って延びる側面暗色部91,92が、側面出射面72bと通知装置20の背景との境界を強調する。よって、作業者は、正面出射面71bの色と正面暗色部90の色とを対比したり、側面出射面72bの色と側面暗色部91,92の色とを対比したりしつつ、正面出射面71b及び側面出射面72bから発光体50の光が出射されているか否かを判別することができる。したがって、アウターレンズ70の正面出射面71b及び側面出射面72bから発光体50の光が出射されているか否かの判別がしやすくなる。
【0089】
(2)正面暗色部90が、正面出射面71bと通知装置20の背景との境界を強調するため、作業者が、例えば、正面出射面71bと向き合う方向から通知装置20を見た場合であっても、正面出射面71bから発光体50の光が出射されているか否かの判別がしやすくなる。また、側面暗色部91,92が、側面出射面72bと通知装置20の背景との境界を強調するため、作業者が、例えば、側面出射面72bと向き合う方向から通知装置20を見た場合であっても、側面出射面72bから発光体50の光が出射されているか否かの判別がしやすくなる。したがって、作業者は、通知装置20から何かしらの通知が行われているか否かを様々な方向から確認することができる。
【0090】
(3)正面暗色部90の一部であるガード部80の第2端面83の平坦面83aが、正面出射面71bよりも突出している。これによれば、通知装置20がフォークリフト10の周囲に存在する物体と接触する場合、物体は正面出射面71bよりも突出しているガード部80の第2端面83の平坦面83aに接触しやすい。したがって、正面出射面71bが物体との接触により傷つくことを抑制することができる。また、側面暗色部91の一部であるガード部80の外周面84、及び側面暗色部92である周壁32の外周面が、側面出射面72bよりも突出している。これによれば、通知装置20がフォークリフト10の周囲に存在する物体と接触する場合、物体は側面出射面72bよりも突出しているガード部80の外周面84、又は周壁32の外周面に接触しやすい。したがって、側面出射面72bが物体との接触により傷つくことを抑制することができる。
【0091】
(4)正面出射面71bよりも外方から正面出射面71bを見た時の正面出射面71bの色は、正面出射面71bから出射される光の色よりも明度が低い。これによれば、例えば、正面出射面71bよりも外方から正面出射面71bを見た時の正面出射面71bの色と正面出射面71bから出射された光の色とが同じような明度である場合に比べて、正面出射面71bから発光体50の光が出射されている場合に、正面出射面71bの色と発光体50の色とが明瞭に区別される。したがって、正面出射面71bから発光体50からの光が出射されている場合に、作業者は、正面出射面71bの色と発光体50からの色とを対比することで、アウターレンズ70の正面出射面71bから発光体50の光が出射されていることに気づきやすくなる。また、側面出射面72bよりも外方から側面出射面72bを見た時の側面出射面72bの色は、側面出射面72bから出射される光の色よりも明度が低い。これによれば、例えば、側面出射面72bよりも外方から側面出射面72bを見た時の側面出射面72bの色と側面出射面72bから出射された光の色とが同じような明度である場合に比べて、側面出射面72bから発光体50の光が出射されている場合に、側面出射面72bの色と発光体50の色とが明瞭に区別される。したがって、側面出射面72bから発光体50の光が出射されている場合に、作業者は、側面出射面72bの色と発光体50の色とを対比することで、アウターレンズ70の側面出射面72bから発光体50の光が出射されていることに気づきやすくなる。よって、アウターレンズ70の正面出射面71b及び側面出射面72bから発光体50の光が出射されているか否かの判別がさらにしやすくなる。
【0092】
(5)アウターレンズ70は、正面拡散部93及び側面拡散部94を有している。これによれば、発光体50の光は、例えば、正面入射面71aに入射した後に正面拡散部93で拡散され、正面拡散部93で拡散された光が正面出射面71bから出射される。また、発光体50の光は、例えば、側面入射面72aに入射した後に側面拡散部94で拡散され、側面拡散部94で拡散された光が側面出射面72bから出射される。そのため、発光体50の光が拡散されずに正面出射面71b又は側面出射面72bから出射される場合に比べて、正面出射面71b全体が均一に発光して見えたり、側面出射面72b全体が均一に発光して見えたりする。したがって、作業者が、正面出射面71b及び側面出射面72bから発光体50の光が出射されていることに気づきやすくなり、アウターレンズ70の正面出射面71b及び側面出射面72bから発光体50の光が出射されているか否かの判別がさらにしやすくなる。
【0093】
(6)第1の面取り部37に、電線引出口37aを設けた。これによれば、隣り合う通知装置20の各側壁33~36の間に電線17を配置するための間隔を空ける必要がなくなる。また、それぞれの電線引出口37aが隣り合うように各通知装置20を配置することで、各通知装置20の電線17を電線引出口37aから近い位置でまとめやすくなる。したがって、各通知装置20の間隔を小さくしつつ、電線17の配置が複雑になることを抑制することができる。
【0094】
(7)ガード部80の第2端面83は、平坦面83aから離間するにつれて第1端面82に徐々に接近していく傾斜面83bを有している。これにより、ガード部80の平坦面83aに物体が接触する場合、平坦面83aに接触した物体が、傾斜面83bに沿って移動しやすくなる。したがって、平坦面83aに接触する物体が、正面出射面71bに向かって移動することを抑制できる。よって、正面出射面71bが物体との接触により傷つくことをさらに抑制しやすくすることができる。
【0095】
(8)ガード部80の外周面84は、ガード部80の第1端面82から第2端面83に向かうにつれてガード部80の内周面81に徐々に接近していく傾斜面になっている。これにより、ガード部80の外周面84に物体が接触する場合、ガード部80の外周面84に接触した物体が、ガード部80の外周面84に沿って移動しやすくなる。したがって、ガード部80の外周面84に接触する物体が、側面出射面72bに向かって移動することを抑制できる。よって、側面出射面72bが物体との接触により傷つくことをさらに抑制しやすくすることができる。
【0096】
(9)通知装置20には、電線引出口37aに連通する電線導入壁43が設けられている。これにより、電線導入壁43が設けられていない場合に比べて、通知装置20が衝撃を受ける際の電線導入壁43周辺での電線17の振動が抑制される。したがって、電線引出口37a周辺における電線17の破損を抑制することができる。
【0097】
(10)ガード部80は、弾性部材により形成されている。これにより、ガード部80の内周面81をレンズ正面部71の外周面71cに嵌め込む際に、ガード部80の内周面81が、ガード部80の弾性力によりレンズ正面部71の外周面71cに押し付けられる。したがって、ガード部80をより強固にアウターレンズ70に固定することができる。
【0098】
(11)ガード部80の第1端面82には、溝85が形成されている。これにより、ガード部80の内周面81をレンズ正面部71の外周面71cに嵌め込む際に、ガード部80における溝85よりも内周側に部位が、溝85に向けて弾性変形しやすくなる。したがって、ガード部80の内周面81をレンズ正面部71の外周面71cに嵌め込みやすくすることができる。そして、ガード部80における溝85よりも内周側の部位が、弾性変形する前の原形状に復帰しようとすることで、ガード部80の内周面における第1端面82側の内周縁がレンズ正面部71の外周面71cに押し付けられる。その結果、ガード部80をアウターレンズ70に対して強固に取り付けることができる。
【0099】
(12)電線導入壁43が、第1の面取り部37の外面から突出しているため、電線導入壁43におけるピラー15の幅方向での側壁33~36からの突出量を極力抑えることができる。その結果、電線導入壁43がピラー15からはみ出してしまうことを回避し易くすることができる。
【0100】
(13)正面出射面71bよりも外方から正面出射面71bを見た時の正面出射面71bの色は、正面出射面71bから出射される光の色よりも明度が低い。また、側面出射面72bよりも外方から側面出射面72bを見た時の側面出射面72bの色は、側面出射面72bから出射される光の色よりも明度が低い。これによれば、例えば、屋外で作業を行っており、正面出射面71b及び側面出射面72bに直射日光が照らされている状況であったとしても、正面出射面71bの色及び側面出射面72bの色と発光体50の色とが区別しやすくなる。したがって、屋外で作業を行っており、正面出射面71b及び側面出射面72bに直射日光が照らされている状況であったとしても、正面出射面71b及び側面出射面72bから発光体50の光が出射されているか否かの判別がしやすくなる。
【0101】
なお、上記実施形態は、以下のように変更して実施することができる。上記実施形態及び以下の変形例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
【0102】
○
図10に示すように、2つの通知装置20a,20bは、第1の通知装置20aの第4の側壁36と第2の通知装置20bの第3の側壁35とが互いに向かい合うように隣接させた状態でピラー15に取り付けられてもよい。これによれば、第2の通知装置20bに接続された電線17は、第1の通知装置20aの第4の面取り部40を設けることにより形成された空間を通過することができる。したがって、第4の面取り部40を設けることにより形成された空間を有効活用することで、第2の通知装置20bから延びる電線17と第1の通知装置20aとの干渉を抑制しつつ、複数の通知装置20a,20bの間隔を小さくすることができる。
【0103】
このような2つの通知装置20a,20bの配置を採用する場合、さらに、結束部材Pが第1の通知装置20aの電線引出口37aから直線に延ばした電線17より上方向に配置されているとよい。これによれば、例えば、
図9に示すように2つの通知装置20を配置した場合に比べて、各通知装置20a,20bからそれぞれ延びる電線17の曲げを抑制しつつ、各電線17を結束部材Pに導くことができる。よって、各通知装置20a,20bの間隔を小さくしつつ、曲げによる電線17の負荷を軽減することができる。
【0104】
○電線導入壁43の形状は、特に限定されるものではなく、例えば、円筒状であってもよい。
○第1の面取り部37の外面に、電線導入壁43が設けられていなくてもよい。
【0105】
○電線引出口37aは、面取り部37~40のいずれかに設けられていなくてもよい。例えば、側壁33~36やアウターレンズ70に設けられていてもよい。
○面取り部37~40の数は、任意である。要は、取付壁31の外周縁に沿って隣り合う側壁33~36同士を繋ぐ面取り部が、取付壁31の四隅のうちの少なくとも1か所に位置していればよい。
【0106】
○通知装置20は、土台30が面取り部37~40を有していない構成であってもよい。
○正面拡散部93及び側面拡散部94は、アウターレンズ70に光拡散材を添加することにより構成されていたが、これに限らない。正面拡散部93及び側面拡散部94は、例えば、正面入射面71a及び側面入射面72aに微細な凹凸を形成したり、正面出射面71b及び側面出射面72bに微細な凹凸を形成したりすることにより構成されていてもよい。
【0107】
○通知装置20は、アウターレンズ70が、正面拡散部93及び側面拡散部94を有していない構成であってもよい。
○アウターレンズ70に黒色の塗料を添加することにより、正面出射面71b及び側面出射面72bの色の明度を低くしたが、これに限らない。例えば、正面出射面71b及び側面出射面72bの一部又は全部、もしくは正面入射面71a及び側面入射面72aの一部又は全部に偏光フィルムなどの減光素子を設けることで、正面出射面71b及び側面出射面72bの明度を低くするようにしてもよい。
【0108】
○正面暗色部90の全ての部位が正面出射面71bよりも突出していなくてもよい。要は、正面暗色部90の少なくとも一部が正面出射面71bよりも突出していればよい。
○側面暗色部91の全ての部位が側面出射面72bよりも突出していなくてもよい。要は、側面暗色部91の少なくとも一部が側面出射面72bよりも突出していればよい。
【0109】
○正面暗色部90は、正面出射面71bよりも突出していなくてもよい。例えば、アウターレンズ70の内側であって、且つ正面出射面71bの外縁とレンズ正面部71の厚み方向で重なる位置に、正面出射面71bから出射される光の色よりも明度が低い色が付与された部材を正面暗色部として配置してもよい。要は、正面暗色部は、正面出射面71bよりも外方から正面出射面71bを見た時に正面出射面71bの外縁に沿って延びていればよい。
【0110】
○側面暗色部91,92は、側面出射面72bよりも突出していなくてもよい。例えば、アウターレンズ70の内側であって、且つ側面出射面72bの外縁とレンズ側面部72の厚み方向で重なる位置に、側面出射面72bから出射される光の色よりも明度が低い色が付与された部材を側面暗色部として配置してもよい。要は、側面暗色部は、側面出射面72bよりも外方から側面出射面72bを見た時に側面出射面72bの外縁に沿って延びていればよい。
【0111】
○正面暗色部90と側面暗色部91とが別々の部材によって形成されていてもよい。
○通知装置20は、ガード部80を備えていない構成であってもよい。この場合、例えば、正面出射面71bの外縁を正面出射面71bから出射される光の色よりも明度が低い色で着色することにより、正面出射面71bよりも外方から正面出射面71bを見た時に正面出射面71bの外縁に沿って延びる正面暗色部を形成してもよい。また、例えば、側面出射面72bにおける土台30とは反対側に位置する外縁を側面出射面72bから出射される光の色よりも明度が低い色で着色してもよい。そうすることにより、側面出射面72bよりも外方から側面出射面72bを見た時に側面出射面72bにおける土台30とは反対側に位置する外縁に沿って延びる側面暗色部を形成してもよい。
【0112】
○正面暗色部90及び側面暗色部91,92は、発光体50からの光を一部透過するものであってもよい。
○側面出射面72bが、正面出射面71bに対して斜交する方向に延びていてもよい。要は、側面出射面72bは、正面出射面71bに対して交差する方向に延びていればよい。
【0113】
○アウターレンズ70は、例えば、レンズ側面部72を有していない構成であってもよい。要は、アウターレンズ70は、例えば、側面出射面72bを有していない構成であってもよい。
【0114】
○アウターレンズ70は、例えば、レンズ正面部71を有していない構成であってもよい。要は、アウターレンズ70は、例えば、正面出射面71bを有していない構成であってもよい。
【0115】
○アウターレンズ70の形状は、特に限定されるものではなく、例えば、アウターレンズ70のレンズ正面部71が、曲面を有する板状であってもよい。
○取付壁31の形状は任意である。例えば、取付壁31は、円形の平板状や六角形の平板状であってもよいし、曲面を有していてもよい。
【0116】
○ガード部80の色は、黒色に限らず任意である。要は、正面暗色部90が、正面出射面71bから出射される光の色よりも明度が低い色が付与されており、側面暗色部91が、側面出射面72bから出射される光の色よりも明度が低い色が付与されていれば、ガード部80の色は特に限定されるものではない。
【0117】
○土台30の色は、黒色に限らず任意である。要は、側面暗色部92が、側面出射面72bから出射される光の色よりも明度が低い色が付与されていれば、土台30の色は特に限定されるものではない。
【0118】
○土台30の色が、側面出射面72bから出射される光の色よりも明度が低い色でなくてもよい。要は、周壁32の外周面が、側面暗色部92として機能していなくてもよい。
○通知装置20は、アウターレンズ70と発光体50との間に、さらにレンズが介在されている構成であってもよい。
【0119】
○土台30が、例えば、マグネットやボルトを用いて、ピラー15に取り付けられていてもよい。
○ガード部80は、樹脂により形成されていなくてもよく、例えば、金属により形成されていてもよい。要は、ガード部80の材質は特に限定されるものではない。
【0120】
○通知装置20は、フォークリフト10と物体との距離が所定の距離未満であることを作業者に対して通知するものに限らない。要は、通知装置20は、作業者に対して何かしらの通知を行うために光を出射するものであればよい。
【0121】
○土台30はピラー15に取り付けられていたが、土台30の取付位置は車体11のどの部位であってもよい。
○フォークリフト10は、エンジンを駆動源として走行するエンジン式や、エンジン及び走行モータの両方を駆動源として走行するハイブリッド式であってもよい。
【0122】
○通知装置20は、フォークリフト10以外の産業車両に設けられていてもよい。
【符号の説明】
【0123】
11…車体、17…電線、20…通知装置、30…土台、31…取付壁、33~36…側壁、37~40…面取り部、37a…電線引出口、50…発光体、71…レンズ正面部、71a…入射面である正面入射面、71b…出射面である正面出射面、72…レンズ側面部、72a…入射面である側面入射面、72b…出射面である側面出射面、90…暗色部である正面暗色部、91,92…暗色部である側面暗色部、93…拡散部としての正面拡散部、94…拡散部としての側面拡散部。