(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-19
(45)【発行日】2024-02-28
(54)【発明の名称】作業用治具
(51)【国際特許分類】
B23P 19/06 20060101AFI20240220BHJP
【FI】
B23P19/06 C
(21)【出願番号】P 2022143035
(22)【出願日】2022-09-08
【審査請求日】2022-10-19
(73)【特許権者】
【識別番号】000000170
【氏名又は名称】いすゞ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110004222
【氏名又は名称】弁理士法人創光国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100166006
【氏名又は名称】泉 通博
(74)【代理人】
【識別番号】100154070
【氏名又は名称】久恒 京範
(74)【代理人】
【識別番号】100153280
【氏名又は名称】寺川 賢祐
(74)【代理人】
【識別番号】100167793
【氏名又は名称】鈴木 学
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 佑太
【審査官】須山 直紀
(56)【参考文献】
【文献】特開昭60-034274(JP,A)
【文献】特開2017-61002(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B23P 19/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
棒状対象物を所定の装置で把持する作業、又は、棒状対象物に対して所定の部品を嵌合させる作業に用いられる作業用治具であって、
前記棒状対象物が挿入される挿入スペースを形成する複数の支持片と、
前記支持片を回動可能に支持する支持部材と、
を備え、
各支持片は、
前記挿入スペースの底部に位置し、前記挿入スペースに挿入された前記棒状対象物が当接する受け部と、
前記挿入スペースの入口部側に位置し、前記棒状対象物を外周側から押さえる押さえ部と、
を有し、
前記支持部材は、前記支持片を、前記挿入スペースの中心から外側に所定の距離だけ離れた箇所に位置する支点を中心として回動可能に支持しており、
前記複数の支持片は、
前記挿入スペースに挿入された前記棒状対象物によって前記受け部が押されると、前記支持片が前記支点周りに回動し、前記押さえ部が前記棒状対象物を外周側から押さえるように構成され
た、前記棒状対象物を両側から挟み込む一対の支持片であり、
前記押さえ部は、円弧形状の凹部を有し、
前記支持部材は、互いに平行に配置された一対の板状部材を有し、
前記支持片は、前記一対の板状部材の間に配置され、前記板状部材を厚み方向に貫通する支持軸を中心として回動可能に支持されている、
作業用治具。
【請求項2】
前記挿入スペースに前記棒状対象物が挿入されていない状態で、前記複数の押さえ部が互いに離れた位置に位置するように、前記支持片を付勢する付勢部材をさらに備える、
請求項1に記載の作業用治具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、作業用治具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、エンジンを組み立てる際に自動組付け装置によりボルトを締め付け、エンジンの部品を所定に位置に固定する技術が知られている(例えば、特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
自動組付け装置においては、例えばボルト保持機能付きソケットにボルトの頭部を嵌合させ、ボルトが保持される。装置がボルトを保持する際に、ボルトが共回りしないようにエアクランパや電動クランパでボルトを保持する必要があった。
【0005】
そこで、本発明はこれらの点に鑑みてなされたものであり、駆動源を必要とせず簡単な構成で棒状対象物を保持できる作業用治具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一形態の作業用治具は、棒状対象物を所定の装置で把持する作業、又は、棒状対象物に対して所定の部品を嵌合させる作業に用いられる作業用治具であって、前記棒状対象物が挿入される挿入スペースを形成する複数の支持片と、前記支持片を回動可能に支持する支持部材と、を備え、各支持片は、前記挿入スペースの底部に位置し、前記挿入スペースに挿入された前記棒状対象物が当接する受け部と、前記挿入スペースの入口部側に位置し、前記棒状対象物を外周側から押さえる押さえ部と、を有し、前記支持部材は、前記支持片を、前記挿入スペースの中心から外側に所定の距離だけ離れた箇所に位置する支点を中心として回動可能に支持しており、前記複数の支持片は、前記挿入スペースに挿入された前記棒状対象物によって前記受け部が押されると、前記支持片が前記支点周りに回動し、前記押さえ部が前記棒状対象物を外周側から押さえるように構成されている。
【0007】
前記挿入スペースに前記棒状対象物が挿入されていない状態で、前記複数の押さえ部が互いに離れた位置に位置するように、前記支持片を付勢する付勢部材をさらに備えていてもよい。
【0008】
前記複数の支持片は、前記棒状対象物を両側から挟み込む一対の支持片であり、前記押さえ部は、円弧形状の凹部を有してもよい。
【0009】
前記支持部材は、互いに平行に配置された一対の板状部材を有し、
前記支持片は、前記一対の板状部材の間に配置され、前記板状部材を厚み方向に貫通する支持軸を中心として回動可能に支持されていてもよい。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、駆動源を必要とせず簡単な構成で棒状対象物を保持できる作業用治具を提供できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明の一実施形態の作業用治具を示す図である。
【
図4】一対の支持片の間に棒状対象物が挿入された状態を示す図である。
【
図5】
図4の状態から棒状対象物がさらに下方に押された状態を示す図である。
【
図7】本発明の他の形態の作業用治具を示す図面である。
【
図8】
図7の作業用治具の支持片を上面側から見た図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。以下の説明では図面に示された対象物の向きに応じて「上」、「下」、「左」、「右」のような方向を示す語句を用いるが、これらの語句は本発明を限定する意図で使用されるものではない。
【0013】
<第1の実施形態>
図1は、本発明の一実施形態の作業用治具を示す図である。
図1は、作業用治具を側面方向から見た模式図である。
図2は、作業用治具を上面側から見た図である。
図3は、作業用治具の初期状態を示す図である。
図4は、一対の支持片の間に棒状対象物が挿入された状態を示す図である。
図5は、
図4の状態から棒状対象物がさらに下方に押された状態を示す図である。
【0014】
作業用治具S100は、
図1に示すように一対の支持片10と、支持片10を支持する支持部材20と、付勢部材30と、を備えている。以下の説明では、作業用治具S100がボルト50を保持することを例示するが、作業用治具S100は他の任意の棒状対象物を保持できる。支持片10及び支持部材20の材質は任意であるが、一例として金属製である。
【0015】
一対の支持片10は、ボルト50(
図4)を左右両側から挟み込んで保持する部材であり、本実施形態では、ボルト50が挿入される挿入スペースSを形成するように配置されている。具体的には、支持片10A及び支持片10Bが
図1に示すように中心軸CLを挟んで左右対称に配置されている。支持片10A及び支持片10Bは、同一構造を有するので、以下、支持片10Aについて説明する。
【0016】
挿入スペースSは、本実施形態では一例として
図1の上下方向に延在する空間である。挿入スペースSは、作業用治具S100が対象とする対象物の形状に対応した任意の形状であってもよく、例えば、円柱形状のスペースであってもよいし、直方体形状のスペースであってもよい。
【0017】
支持片10Aは、板状の部材であり、支持軸15を支点として回動可能に構成されている。支持片10Aは、具体的には、押さえ部11と、受け部12と、移動規制部13と、スプリング受け部14を有する。
【0018】
押さえ部11は、支持片10Aの上端付近である挿入スペースSの入口側に位置し、中心軸CL側に向かって突出している。押さえ部11は、挿入スペースSに挿入された50を外周側から押さえてクランプする部位である。押さえ部11が突出しているということは、換言すれば、挿入スペースSの幅が押さえ部間の幅より広いことを意味する。このような構成によれば、後述するように押さえ部11がボルト50の側面を押さえる際に、挿入スペースSの内周面がボルト50の側面に接しない。したがって、例えばボルト50のネジ部が支持片10に押されて変形したり破損したりすることが防止される。
【0019】
押さえ部11の上下方向の長さは、対象物の形状やサイズにもよるが、比較的短く形成されていることが、一形態において好ましい。これにより、押さえ部11は例えばボルト50の首下部(円筒部)をクランプすることとなり、ネジ部を損傷させたり変形させたりすることが防止できる。
【0020】
押さえ部11は、具体的には、
図2に示すように例えば円弧形状の凹部11aを有する。このように11aが円弧状に形成されていることで、押さえ部11はボルト50を良好にクランプすることができる。
【0021】
受け部12は、挿入スペースSに挿入されたボルト50の先端が当接する部位である。受け部12は、挿入スペースSの底部に対応する位置に形成されている。
【0022】
移動規制部13は、中心軸CLの付近で中心軸CLに沿うように形成された面である。移動規制部13は、具体的には、支持片10A及び支持片10Bの下端側に形成されている。移動規制部13は、支持軸15よりも上方に位置していてもよいし、下方に位置していてもよいが、本実施形態では移動規制部13は支持軸15の下方に位置している。
図1の状態では、支持片10Aの移動規制部13と、支持片10Bの移動規制部13とが互いに所定の間隔を空けて対向している。
【0023】
後述するように支持片10A及び支持片10Bが支持軸15回りに回動した際(
図3)、移動規制部13どうしが互いに当接し、一対の支持片10の移動(回動)が規制される。支持片10A及び支持片10Bの回動範囲を規制するための不図示の部材が設けられていてもよいが、本実施形態のように、支持片10Aの一部と支持片10Bの一部とが互いに当接することにより、回動範囲が規制される構成によれば、構造がより簡素化する点で有利である。移動規制部13の形状は任意であるが、一例として移動規制部13は平面であってもよく、具体的には、
図4の状態で、平面どうしが互いに当接する構成であることが、一形態において好ましい。
【0024】
スプリング受け部14は、一例として、支持片10Aの下端に位置し、後述する付勢部材30が当接する。
【0025】
支持部材20は、一対の支持片10を回動可能に支持する。支持部材20の形状は任意である。支持部材20は、一例として、
図2に示すように、支持片10A及び支持片10Bを挟み込むように一対の板状部材として第1支持板21及び第2支持板22を有する。第1支持板21及び第2支持板22は、この例では、互いに平行に配置されている。
【0026】
支持部材20は、
図1に示すように、2つの支持軸15を有する。具体的には、支持軸15は、一例として、支持片10A及び支持片10Bに板厚方向に延在するように、支持片10A及び支持片10Bに固定されている。支持軸15は、挿入スペースSの中心である中心軸CLから外側(
図1の左右方向)に所定の距離だけ離れた箇所に位置している。支持片10A及び支持片10Bは、それぞれ支持軸15を中心として回動できるように支持されている。
【0027】
付勢部材30は、一例としてコイルスプリングであり、支持片10A及び支持片10Bの下方に、圧縮された状態で配置されている。支持片10A及び支持片10Bのそれぞれに対応して、2つの付勢部材30が配置されていてもよいが、本実施形態のように支持片10A及び支持片10Bに当接する共通の付勢部材30である場合、構成が簡素化する点で有利である。付勢部材30は、支持片10A及び支持片10Bを上向きに付勢する。付勢部材30からの付勢力により、挿入スペースSにボルト50が挿入されていない状態で、押さえ部11どうしが互いに離れる向きに支持片10A、10Bが回動した状態となる(
図3)。この状態では、複数の押さえ部11が互いに離れた位置に位置している。具体的には、複数の押さえ部11は、一例として、その可動範囲内で、互いに最も離れた状態となる。
【0028】
(作業用治具S100の使用方法)
作業用治具S100の使用方法について、以下、
図3~
図5を参照して説明する。
【0029】
作業者は、まず、
図3の状態の作業用治具S100に対して1本のボルト50を配置する。この状態では、支持片10A及び支持片10Bは、
図4に示すように開いたままである。ボルト50のボルト頭部51は押さえ部11の上方に位置している。なお、ここでは、作業者がボルト50を配置することを例示するが、例えば自動的なボルト50を連続的に作業用治具S100に対してセットするフィーダ装置(不図示)によってボルト50が配置されてもよい。
【0030】
次いで、
図4に示すように、作業用治具S100の上方から、組立てロボットがボルト保持機能付きソケットである把持部210を下方に向かって移動させる。把持部210の形状は任意であるが、この例では、把持部210は、略円柱形状であり、ボルト頭部51に対応する形状の凹部211を有している。
【0031】
把持部210が
図4の状態からさらに下方に移動すると、ボルト50が下方に押される(
図5)。
図5では、ボルト頭部51が凹部211に嵌っている状態を示しているが、この段階では、必ずしもボルト頭部51が凹部211に嵌っている必要はない。
【0032】
ボルト50が把持部210によってさらに下方に押されて移動すると、ボルト50の先端部が受け部12に押し当たり、これにより受け部12に対して下向きの力が加わる。その結果、支持片10A及び支持片10Bがそれぞれ支持軸15周りに回動する。支持片10A及び支持片10Bが回動すると、一対の押さえ部11がボルト50を外周側から押さえ、これにより、ボルト50がクランプされ、周方向に回らないように固定される。
【0033】
この状態で、把持部210をボルト50に向けて押し付けながら中心軸CL周り方向に回転させることでボルト頭部51が凹部211に嵌まり込み、これによりボルト50が把持部210によって保持される。
【0034】
次いで、把持部210が再び上方に移動することで、付勢部材30の付勢力によって一対の支持片10が開き、ボルト50のクランプが解除され、ボルト50が持ち上げられる。
【0035】
本実施形態の作業用治具S100によれば、以上のとおり、ボルト50を下方に押し付けると一対の支持片10によってボルト50がクランプされるため、駆動源を必要とせず、簡単な構成で把持部210によるボルト50の持ち出しを行うことができる。
【0036】
<変形例>
以上、図面を参照しながら具体的な一例について説明したが、本発明の作業用治具は種々変更可能であり、例えば、支持片は一対に限らず、3つ又はそれ以上であってもよい。
【0037】
以上では、把持部210がボルト50を保持することを例示したが、作業用治具S100は、棒状対象物を所定の装置で把持する任意の作業に利用可能である。「棒状対象物」は、ボルト以外にも棒状(特には丸棒状)の部分を含む部材であれば、特定のものに限定されない。棒状対象物に対して所定の工具を嵌合させる作業、例えば、丸棒状のスタッドに対してスタッドセッターを取り付けるような作業に作業用治具S100が利用されてもよい。
【0038】
図6は、作業用治具の変形例の一例を示す図である。
図6に示すように、支持片10のうちボルト50等の対象物に面する部位に例えばゴムシートなどの弾性部材60が配置されていてもよい。弾性部材60は、支持片10の材質よりも柔軟な材質であればよく、このような弾性部材60が設けられていることで、対象物を損傷させることなく保持することが可能となる。なお、
図6では、円弧状の凹部の両側に支持片10の厚み方向にストレートに延びる延在部が形成されているが、凹部の具体的な形状は図示の形状に限定されず種々変更可能である。
【0039】
<第2の実施形態>
図7は、本発明の他の形態の作業用治具を示す図面である。
図8は、
図7の作業用治具の支持片を上面側から見た図である。
【0040】
図7の作業用治具は、一対の支持片110と、支持片110を回動可能に支持する支持部材120とを備えている。支持片110としては、具体的には、支持片110A及び支持片110Bが設けられており、各支持片110は押さえ部111と受け部112とを有している。支持片110は支持軸115周りに回動するように構成されている。なお、上述した実施形態と同様の構造部については重複する説明は書略する。
【0041】
支持部材120は、どのような形状であってもよいが、この例では、高さの低い一対の支持板を有している。具体的には、
図7の例では、支持片110の上部側の約半分が支持部材120から上方に突出するような態様で、支持片110が支持部材120に取り付けられている。
【0042】
支持片110の押さえ部111は、第1の実施形態のように円弧状の凹部を有していてもよいが、この例では、押さえ部111は
図8に示すようにV字型の凹部111bを有している。V字型とは、具体的には、例えば、所定の基準線を中心として、左右一対の直線が180°未満の角度をなすように交差していることをいう。このように凹部111bがV字型に形成されている場合、径の異なる様々なサイズのボルト50(対象物)を把持できるという利点がある。
【0043】
図7では、比較的短いボルト50が作業用治具にセットされた状態が描かれており、この状態では、ボルト50の先端が受け部112に達していない。しかしながら、このようなボルト50であっても、ボルト50の頭部の大径部が押さえ部111の上面に接して、支持片110を押し下げることで、第1の実施形態と同様、作業用治具はボルト50を良好にクランプすることができる。
【0044】
なお、
図7では、例えば付勢部材30(
図1参照)が図示されていないが、第1の実施形態と同様、支持片110の下方に付勢部材が設けられていてもよい。
【0045】
図9は第2の実施形態の変形例を示す図である。
図10は、一対の支持片を上面側から見た図である。第2の実施形態の変形例として、
図9及び
図10のような構成であってもよい。この構成では、支持片110が、支持板117と、支持板117に対して移動可能に設けられた可動部材118とを有している。
図9では詳細な図示は省略しているが、可動部材118は、一例として、支持板117に対して固定部材F1によって固定されている。
【0046】
固定部材F1は、一例としてボルトであり、支持片110の上面側から下方に向けて配置される。具体的には、固定部材F1は、可動部材118に形成された、左右方向(ボルト50をクランプする方向)に沿って延在するスリット118aに挿入され、固定部材F1の先端が支持板117に締結される。固定部材F1の本数は任意である。
【0047】
左右一対の可動部材118がこのように構成されていることで、
図9及び
図10の構成では、可動部材118の位置を変更し、可動部材118どうしの間隔を調整することができる。このような構成によれば、径の異なる様々な種類の対象物を良好にクランプすることが可能となる。また、固定部材F1を緩めた状態で、可動部材118を可動範囲内の任意の位置に位置させることが可能であるので、可動部材118どうしの間隔を細かく調整できる。また、上方から固定部材F1の締め付け等を行うことができるので、作業性も良好である。
【0048】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。例えば、装置の全部又は一部は、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。また、複数の実施の形態の任意の組み合わせによって生じる新たな実施の形態も、本発明の実施の形態に含まれる。組み合わせによって生じる新たな実施の形態の効果は、もとの実施の形態の効果を併せ持つ。
【符号の説明】
【0049】
10、10A、10B 支持片
11 押さえ部
11a 凹部
12 受け部
13 移動規制部
14 スプリング受け部
15 支持軸
20 支持部材
21 第1支持板
22 第2支持板
30 付勢部材
50 ボルト
51 ボルト頭部
110 支持片
110A 支持片
110B 支持片
111 押さえ部
111b 凹部
112 受け部
115 支持軸
117 支持板
118 可動部材
118a スリット
120 支持部材
210 把持部
211 凹部
CL 中心軸
F1 固定部材
S 挿入スペース
S100 作業用治具
【要約】 (修正有)
【課題】駆動源を必要とせず簡単な構成で棒状対象物を保持できる作業用治具を提供する。
【解決手段】作業用治具S100は、棒状対象物が挿入される挿入スペースSを形成する複数の支持片10と、支持片10を回動可能に支持する支持部材20と、を備え、各支持片10は、挿入スペースSの底部に位置し、挿入スペースSに挿入された棒状対象物が当接する受け部12と、挿入スペースSの入口部側に位置し、棒状対象物を外周側から押さえる押さえ部11とを有し、支持部材20は、支持片10を、挿入スペースSの中心から外側に所定の距離だけ離れた箇所に位置する支点を中心として回動可能に支持し、複数の支持片10は、挿入スペースSに挿入された棒状対象物によって受け部12が押されると、支持片10が支点周りに回動し、押さえ部11が棒状対象物を外周側から押さえる。
【選択図】
図1