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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-19
(45)【発行日】2024-02-28
(54)【発明の名称】オイルレベルゲージ管固定構造
(51)【国際特許分類】
   F01M 11/12 20060101AFI20240220BHJP
【FI】
F01M11/12 A
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2023119601
(22)【出願日】2023-07-24
【審査請求日】2023-07-24
(73)【特許権者】
【識別番号】000000170
【氏名又は名称】いすゞ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110004222
【氏名又は名称】弁理士法人創光国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100166006
【弁理士】
【氏名又は名称】泉 通博
(74)【代理人】
【識別番号】100154070
【弁理士】
【氏名又は名称】久恒 京範
(74)【代理人】
【識別番号】100153280
【弁理士】
【氏名又は名称】寺川 賢祐
(74)【代理人】
【識別番号】100167793
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 学
(72)【発明者】
【氏名】眞智 貞治
(72)【発明者】
【氏名】窪田 吉孝
【審査官】津田 真吾
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-146253(JP,A)
【文献】特開2000-282836(JP,A)
【文献】実開昭62-46334(JP,U)
【文献】中国実用新案第202152696(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F01M 11/12
G01F 23/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
オイルレベルゲージが収容される筒状の形状を有し、車両の構成部品に取り付けられるオイルレベルゲージ管と、
前記オイルレベルゲージ管をガイドするガイド部材と、
を備え、
前記ガイド部材は、
前記オイルレベルゲージ管が屈曲した位置において、前記オイルレベルゲージ管を屈曲部の内側から支持する第1部分と、
前記第1部分から折れ曲がり、前記オイルレベルゲージ管の上方で前記屈曲部の外側に向かって延在し、前記オイルレベルゲージ管の上限の位置を規制する第2部分と、
を有する、
オイルレベルゲージ管固定構造。
【請求項2】
前記第2部分は、前記オイルレベルゲージ管を覆うように、前記屈曲部の内側から外側に向かって延在し、前記第2部分の先端が前記オイルレベルゲージ管よりも前記外側に位置している、
請求項1に記載のオイルレベルゲージ管固定構造。
【請求項3】
前記ガイド部材を支持し、前記車両の構成部品に取り付けられる支持ブラケットをさらに備え、
前記オイルレベルゲージ管は、前記支持ブラケットの上端と、前記第1部分と、前記第2部分とによって形成される凹型の空間に配置されている、
請求項1又は2に記載のオイルレベルゲージ管固定構造。
【請求項4】
前記支持ブラケットは、
第1方向に延在する第1領域と、
前記第1領域から前記第1方向に交差する第2方向に延在する第2領域と、
を含み、
前記ガイド部材は、
前記第1領域に溶接によって固定される第1棒状部と、
前記第2領域に溶接によって固定される第2棒状部と、
を有する、
請求項3に記載のオイルレベルゲージ管固定構造。
【請求項5】
前記ガイド部材は、線材が折り曲げられることによって形成されたものであり、
前記第1棒状部及び前記第2棒状部は円形の断面形状を有する、
請求項4に記載のオイルレベルゲージ管固定構造。
【請求項6】
前記オイルレベルゲージ管を固定するための複数の固定具をさらに備え、
前記ガイド部材の前記第2部分は、
前記ガイド部材よりも前記オイルレベルゲージ管の基端側に位置する前記固定具の高さと、前記ガイド部材よりも前記オイルレベルゲージ管の末端側に位置する他の前記固定具の高さとの間の高さに位置している、
請求項1又は2に記載のオイルレベルゲージ管固定構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、オイルレベルゲージ管固定構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、内燃機関のオイルレベルを確認するために、車両にはオイルレベルゲージが設けられている。オイルレベルゲージは弾性を有する長い部材であり、オイルレベルゲージ管の中に収容されている(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2019-039397号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
オイルレベルゲージ管の両端部の位置は決まっており、その間を車両の構成部品へ固定する必要がある。このような構成において、オイルレベルゲージ管がたわむと他部品と干渉してしまうという問題が生じる。これに関し、オイルレベルゲージ管の複数の箇所を例えばクリップなどの固定具で固定する方式も考えられるが、近年では車両の構成部品の共通部品化が進んでおり、それぞれの車種ごとに予め所定の位置に固定具を設けておくことが困難な場合もある。
【0005】
そこで、本発明はこれらの点に鑑みてなされたものであり、様々な車種に対応しやすく、かつ、オイルレベルゲージ管が車両の構成部品に干渉するのを防止できるオイルレベルゲージ管固定構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一形態のオイルレベルゲージ管固定構造は、オイルレベルゲージが収容される筒状の形状を有し、車両の構成部品に取り付けられるオイルレベルゲージ管と、前記オイルレベルゲージ管をガイドするガイド部材と、を備え、前記ガイド部材は、前記オイルレベルゲージ管が屈曲した位置において、前記オイルレベルゲージ管を屈曲部の内側から支持する第1部分と、前記第1部分から折れ曲がり、前記オイルレベルゲージ管の上方で前記屈曲部の外側に向かって延在し、前記オイルレベルゲージ管の上限の位置を規制する第2部分と、を有する。
【0007】
前記第2部分は、前記オイルレベルゲージ管を覆うように、前記屈曲部の内側から外側に向かって延在し、前記第2部分の先端が前記オイルレベルゲージ管よりも前記外側に位置していてもよい。
【0008】
オイルレベルゲージ管固定構造は、前記ガイド部材を支持し、前記車両の構成部品に取り付けられる支持ブラケットをさらに備え、前記オイルレベルゲージ管は、前記支持ブラケットの上端と、前記第1部分と、前記第2部分とによって形成される凹型の空間に配置されていてもよい。
【0009】
前記支持ブラケットは、第1方向に延在する第1領域と、前記第1領域から前記第1方向に交差する第2方向に延在する第2領域と、を含み、前記ガイド部材は、前記第1領域に溶接によって固定される第1棒状部と、前記第2領域に溶接によって固定される第2棒状部と、を有していてもよい。
【0010】
前記ガイド部材は、線材が折り曲げられることによって形成されたものであり、前記第1棒状部及び前記第2棒状部は円形の断面形状を有していてもよい。
【0011】
オイルレベルゲージ管固定構造は、前記オイルレベルゲージ管を固定するための複数の固定具をさらに備え、前記ガイド部材の前記第2部分は、前記ガイド部材よりも前記オイルレベルゲージ管の基端側に位置する前記固定具の高さと、前記ガイド部材よりも前記オイルレベルゲージ管の末端側に位置する他の前記固定具の高さとの間の高さに位置していてもよい。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、様々な車種に対応しやすく、かつ、オイルレベルゲージ管が車両の構成部品に干渉するのを防止できるオイルレベルゲージ管固定構造を提供することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】車両に設けられた本実施形態のオイルレベルゲージ管固定構造の斜視図である。
図2】オイルレベルゲージ管固定構造を車両の後方側から見た斜視図である。
図3】オイルレベルゲージ管固定構造を上方から見た図である。
図4】オイルレベルゲージ管固定構造を側方から見た図である。
図5】ガイド部材を単体の状態で示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を参照して本発明の一形態について説明する。図1は、車両に設けられた本実施形態のオイルレベルゲージ管固定構造の斜視図である。図2は、オイルレベルゲージ管固定構造を車両の後方側から見た斜視図である。本出願の図面において、前後左右はそれぞれ車両の前方、後方、左方及び右方に対応する。上は鉛直上方に対応し、下は鉛直下方に対応する。
【0015】
図1及び図2に示すように、オイルレベルゲージ管固定構造S100は、オイルレベルゲージ管10と、ブラケットアセンブリ20と、固定具C1と、固定具C2と、ガイド部材30と、を備えている。
【0016】
オイルレベルゲージ管10は、オイルレベルゲージ11が収容される筒状の部材である。オイルレベルゲージ管10は可撓性を有する。オイルレベルゲージ管10は、車両の少なくとも1つの構成部品に取り付けられている。図1に示されている範囲では、オイルレベルゲージ管10は、一例として、リザーブタンク41の付近に設けられたプレート42に、ブラケットアセンブリ20を介して固定されている。
【0017】
オイルレベルゲージ管10のオイルレベルゲージ11が挿入される側が、オイルレベルゲージ管10の末端側である。オイルレベルゲージ管10の基端側は図1では示されていないがエンジンに接続されている。オイルレベルゲージ管10は、基端側から末端側に向かうにつれて管の位置が徐々に高くなるように配置されている。
【0018】
ブラケットアセンブリ20は、オイルレベルゲージ管10の一部を車両の構成部品であるプレート42に固定するための部材である。ブラケットアセンブリ20は、本実施形態では図2に示すように、支持ブラケット21と、固定部材25とを有している。支持ブラケット21と固定部材25はいずれも例えば板金部材である。
【0019】
支持ブラケット21は、オイルレベルゲージ管10の延在方向に概ね沿う方向に延在する細長い板状の形状を有している。支持ブラケット21は、ガイド部材30、固定具C1及び固定具C2を支持する部材である。支持ブラケット21は、ガイド部材30の付近の部分として、第1領域21aと、第2領域21bとを含んでいる。
【0020】
第1領域21aは、車両の左右方向と概ね平行な方向(第1方向)に延在している。第1領域21aは、具体的には、平板の側面が車両の上下方向に延在するような向きで設けられている。
【0021】
第2領域21bは、第1領域21aから折り曲げられた部分であり、第1方向に交差する第2方向に延在している。第2領域21bは、具体的には、車両の前方から後方に向かって斜めに延び出している。第2領域21bも、第1領域21aと同様、平板の側面が上下方向に延在するような向きで設けられている。
【0022】
固定部材25は、支持ブラケット21に対して固定され、固定部材25と支持ブラケット21とが1つのブラケットアセンブリ20を構成している。固定部材25は、プレート42に取り付けられる取付面25aを有している。取付面25aには、固定ネジが通される貫通孔25hが形成されている。貫通孔25hに通された固定ネジをプレート42に対してねじ込むことで、ブラケットアセンブリ20がプレート42に取り付けられる。
【0023】
固定具C1及び固定具C2は、オイルレベルゲージ管10を固定するための部材である。固定具C1は、ガイド部材30よりもオイルレベルゲージ管10の基端側に位置している。固定具C2は、ガイド部材30よりもオイルレベルゲージ管10の末端側に位置している。限定されるものではないが、固定具C2は、図1に示すように、ベース部C2aと保持部C2bとを有するものであってもよい。ベース部C2aは、例えば固定ボルトが通される孔を有する。保持部C2bはオイルレベルゲージ管10の一部を囲んで支持する。支持ブラケット21は、固定具C2を、ベース部C2aが上方となり保持部C2bが下方となる向きで支持する支持部21cを有していてもよい。このような支持部21cは、支持ブラケット21の端部に形成され、当該支持部21cはオイルレベルゲージ管10よりも上方に位置するように設けられていてもよい。
【0024】
オイルレベルゲージ管10は、基端側から末端側に向かって高さが徐々に上昇するように配置される。そのため、固定具C2の位置は固定具C1よりも高い。
【0025】
(ガイド部材30について)
続いて、図3から図5を参照しながらガイド部材30について説明する。図3は、オイルレベルゲージ管固定構造を上方から見た図である。図4は、オイルレベルゲージ管固定構造を側方から見た図である。図5は、ガイド部材を単体の状態で示す図である。図5(a)、図5(b)及び図5(c)はそれぞれ正面図、平面図及び右側面図である。
【0026】
以下の説明で「外側」は、図3に示すように、オイルレベルゲージ管10が円弧状に屈曲した箇所において、円弧形状の外側を意味し、「内側」は円弧形状の内側を意味する。本明細書においてこのようにオイルレベルゲージ管10が屈曲した部分における外側を、屈曲部の外側といい、内側を屈曲部の内側という。なお、説明の都合上、円弧状という表現を使用するが、オイルレベルゲージ管10は必ずしも正確な円弧の形状に沿って延在している必要はない。
【0027】
ガイド部材30は、オイルレベルゲージ管10の屈曲部をガイドする部材である。ガイド部材30は、本実施形態では、線材が折り曲げられることによって形成されている。線材の断面形状は、円形、楕円形、多角形のいずれでもよいが、本実施形態では円形である。
【0028】
ガイド部材30は、図4及び図5に示すように、第1部分31と、第2部分32とを有している。
【0029】
第1部分31は、図3に示すように、オイルレベルゲージ管10の屈曲部においてオイルレベルゲージ管10を内側から支持する部分である。第1部分31は、図5に示すように、互いに平行に延在する第1棒状部31-1と第2棒状部31-2とを有している。
【0030】
第2部分32は、第1部分31の上部から屈曲するように形成された部分である。第2部分32は、具体的には、第1部分31の延在方向に対して直交する方向に延在している。この例では、第1部分31と第2部分32との接続部分はなだらかにカーブした円弧状に形成されている。なお、第1部分31と第2部分32とがなす角度は任意であり、90°に限定されない。
【0031】
ガイド部材30は、図2から図4に示すような状態で、支持ブラケット21に対して固定される。ガイド部材30は、支持ブラケット21の内側と外側とのうち内側の位置において、内側の面(オイルレベルゲージ管10が配置される側の面とは反対側の面)に固定されている。具体的には、第1棒状部31-1の側面が第1領域21aの面に固定され、第2棒状部31-2の側面が第2領域21bの面に固定されることにより、ガイド部材30が支持ブラケット21に固定されている。
【0032】
第1棒状部31-1及び第2棒状部31-2は、それぞれ、例えば溶接により支持ブラケット21に固定される。第1棒状部31-1及び第2棒状部31-2は円形の断面形状であり、このように円形の棒状部が支持ブラケット21の面に固定される構成の場合、次のような利点がある。すなわち、仮に断面形状が例えば多角形の棒状部材を支持ブラケット21の面に固定する場合、多角形の一面と支持ブラケット21の面とが対向するように、支持ブラケット21及びガイド部材30が高い形状精度で形成されている必要がある。これに対して、円形の棒状部を所定の面に固定する構成の場合、ガイド部材30を様々な向きで固定できるため、部品に求められる形状精度を抑えることができる点で有利である。
【0033】
図3に示すように、第2部分32は、オイルレベルゲージ管10の上方を外側に向かって延在している。第2部分32は、具体的には、オイルレベルゲージ管10を覆うように、内側から外側に向かって延在している。第2部分32の第1部分31からの突出量は、第2部分32の先端がオイルレベルゲージ管10よりも外側に位置するように十分に長く設定されている。例えば、第2部分32の先端と第1部分31との間の水平方向の長さd1(図5参照)は、オイルレベルゲージ管10の直径の2倍以上であってもよいし、3倍以上であってもよい。
【0034】
(オイルレベルゲージ管固定構造S100の組立状態)
図2のようにサブアセンブリの状態とされたブラケットアセンブリ20及びガイド部材30は、図1に示すようにプレート42に対して固定される。そして、固定具C1及び固定具C2によってオイルレベルゲージ管10がブラケットアセンブリ20に固定されることでオイルレベルゲージ管固定構造S100が組み立てられる。
【0035】
この状態では、オイルレベルゲージ管10の屈曲部はガイド部材30によってガイドされる。このようにガイド部材30によってオイルレベルゲージ管10の屈曲部がガイドされる構成によれば、オイルレベルゲージ管10が車両において適切な位置に配置され、オイルレベルゲージ管10が他の部品に干渉することが防止される。
【0036】
また、本実施形態では、ガイド部材30の第2部分32の先端部がオイルレベルゲージ管10よりも外側に突出している。このような構成によれば、仮にオイルレベルゲージ管固定構造S100に向かって外側(車両の前方に対応する)から何らかの部材等が移動してきたとしても、その部材は第2部分32に当接する。そのため、ガイド部材30が保護部材として機能し、オイルレベルゲージ管10が損傷することが防止される。
【0037】
図3及び図4から理解されるように、第2部分32は、オイルレベルゲージ管10の上方に位置することによって、オイルレベルゲージ管10が配置される上限の位置を規制する役割を果たす。つまり、第2部分32が設けられていることによって、オイルレベルゲージ管10は第2部分32よりも上方に移動しない。このような構成によればオイルレベルゲージ管10の上限位置が良好に規定される。
【0038】
また、本実施形態では、図4に示すように、オイルレベルゲージ管10は、支持ブラケット21の上部21uと、ガイド部材30の第1部分31と、第2部分32とによって形成される凹型の空間Aに配置されている。上部21uはここでは支持ブラケット21の上端である。このように、図4の側面視において三方が囲まれた空間Aにオイルレベルゲージ管10が配置される構成によれば、仮に何らかの部材等がオイルレベルゲージ管10に向かって移動したとしてもオイルレベルゲージ管10が損傷しにくい。また、オイルレベルゲージ管10は、支持ブラケット21の上部21uと第2部分32とによって高さ方向の位置が規定されるので、オイルレベルゲージ管10の位置決めの精度も向上する。
【0039】
前述したように、オイルレベルゲージ管10は、基端側から末端側に向かってその高さが徐々に高くなるように配置されている。オイルレベルゲージ管10の位置を良好に規定するように、図1に例示するように、ガイド部材30は、第2部分32が固定具C1の高さとガイド部材30よりも末端側に位置する他の固定具C2の高さとの間の高さに位置するように設けられていることが、一形態において好ましい。
【0040】
ガイド部材30は、オイルレベルゲージ管固定構造S100が車両に組み付けられた状態で、第2部分32がオイルレベルゲージ管10の延在方向に沿って斜めになるように配置されてもよい。このような構成を実現するためには、例えば、ブラケットアセンブリ20の支持ブラケット21に対してガイド部材30を傾斜した向きに取り付けることも想定される。しかしながら、本実施形態では、支持ブラケット21に対してガイド部材30を傾斜していない向き(一例として支持ブラケット21の延在方向と第2部分32の延在方向とが水平となる向き)に取り付け、サブアセンブリの状態のブラケットアセンブリ20を、プレート42に対して傾斜した向きに取り付ける構造が採用されている。
【0041】
(効果)
以上説明したように本実施形態のオイルレベルゲージ管固定構造S100によれば、オイルレベルゲージ管10の屈曲部において、ガイド部材30の第1部分31と第2部分32とによってオイルレベルゲージ管10の位置が規制されるため、オイルレベルゲージ管10を所定の位置に位置させることができ、オイルレベルゲージ管10が車両の構成部品に干渉するのを防止できる。また、ガイド部材30は、クリップなどの固定具と違ってオイルレベルゲージ管10を囲んで保持するものではないので、オイルレベルゲージ管10の屈曲部の形状が車種によって多少異なっても、オイルレベルゲージ管10を良好にガイドすることができ、よって様々な車種に対応可能となる。
【0042】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。例えば、装置の全部又は一部は、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。また、複数の実施の形態の任意の組み合わせによって生じる新たな実施の形態も、本発明の実施の形態に含まれる。組み合わせによって生じる新たな実施の形態の効果は、もとの実施の形態の効果を併せ持つ。
【符号の説明】
【0043】
10 オイルレベルゲージ管
11 オイルレベルゲージ
20 ブラケットアセンブリ
21 支持ブラケット
21a 第1領域
21b 第2領域
21u 上部
25 固定部材
25a 取付面
25h 貫通孔
30 ガイド部材
31 第1部分
31-1 第1棒状部
31-2 第2棒状部
32 第2部分
41 リザーブタンク
42 プレート
A 空間
C1 固定具
C2 固定具
S100 オイルレベルゲージ管固定構造
【要約】
【課題】様々な車種に対応しやすく、かつ、オイルレベルゲージ管が車両の構成部品に干渉するのを防止できるオイルレベルゲージ管固定構造を提供する。
【解決手段】このオイルレベルゲージ管固定構造S100は、オイルレベルゲージ11が収容される筒状の形状を有し、車両の構成部品に取り付けられるオイルレベルゲージ管10と、前記オイルレベルゲージ管10をガイドするガイド部材30と、を備え、前記ガイド部材30は、前記オイルレベルゲージ管10が屈曲した位置において、前記オイルレベルゲージ管10を屈曲部の内側から支持する第1部分31と、前記第1部分31から折れ曲がり、前記オイルレベルゲージ管10の上方で前記屈曲部の外側に向かって延在し、前記オイルレベルゲージ管10の上限の位置を規制する第2部分32と、を有する。
【選択図】図1


図1
図2
図3
図4
図5