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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-19
(45)【発行日】2024-02-28
(54)【発明の名称】ショットキー・ダイオード
(51)【国際特許分類】
   H01L 29/872 20060101AFI20240220BHJP
   H01L 21/329 20060101ALI20240220BHJP
   H01L 29/861 20060101ALI20240220BHJP
   H01L 29/868 20060101ALI20240220BHJP
   H01L 21/8234 20060101ALI20240220BHJP
   H01L 27/06 20060101ALI20240220BHJP
   H01L 27/088 20060101ALI20240220BHJP
   H01L 29/47 20060101ALI20240220BHJP
【FI】
H01L29/86 301F
H01L29/86 301P
H01L29/86 301D
H01L29/86 301M
H01L29/91 K
H01L27/06 102A
H01L27/088 D
H01L29/48 F
【請求項の数】 38
(21)【出願番号】P 2020550925
(86)(22)【出願日】2018-12-11
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-02-18
(86)【国際出願番号】 GB2018053588
(87)【国際公開番号】W WO2019116020
(87)【国際公開日】2019-06-20
【審査請求日】2021-12-10
(31)【優先権主張番号】1720630.1
(32)【優先日】2017-12-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(73)【特許権者】
【識別番号】520195925
【氏名又は名称】プラグマティック セミコンダクター リミテッド
【氏名又は名称原語表記】PRAGMATIC SEMICONDUCTOR LIMITED
(74)【代理人】
【識別番号】100099634
【弁理士】
【氏名又は名称】平井 安雄
(72)【発明者】
【氏名】アルハリール フェラス
(72)【発明者】
【氏名】プライス リチャード
(72)【発明者】
【氏名】コブ ブライアン
【審査官】岩本 勉
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2008/0105870(US,A1)
【文献】特開2007-134684(JP,A)
【文献】特開2006-165532(JP,A)
【文献】特表2005-531127(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 29/872
H01L 21/329
H01L 29/861
H01L 21/8234
H01L 29/47
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ショットキー・ダイオードであって、
基板若しくは他の支持体又は構造体と、
前記基板若しくは他の支持体又は構造体の表面の第の領域上に直接的又は間接的に形成される第1の電極と、
第2の電極と、
第1の界面において前記第1の電極に接続され、第2の界面において前記第2の電極に接続される半導体材料の本体と、を備え、
前記第1の界面は、第1の平面内に存在する第1の平坦領域を備え、前記第1の電極は、前記第1の平面に対して垂直な第1の方向において前記第1の平面上への第1の突出部を有し、
前記第2の界面は、第2の平面内に存在する第2の平坦領域を備え、前記第2の電極は、前記第1の方向において前記第1の平面上への第2の突出部を有し、
前記第2の突出部の少なくとも一部は、前記第1の突出部の外側に存在し、前記第2の平坦領域は、前記第1の方向において、前記第1の平坦領域からオフセットされ、
前記第1の界面及び前記第2の界面のうちの一方は、ショットキー・コンタクトを与え、
前記本体は、第1の側部及び第2の側部を備え、前記第2の側部は、前記第1の方向において前記本体の厚さだけ前記第1の側部から離間され、
前記第1の平坦領域は、前記本体の前記第1の側部上にあり、前記第2の平坦領域は、前記本体の前記第2の側部上にあり、
前記ショットキー・ダイオードは、前記第1の領域に隣接する前記基板若しくは他の支持体又は構造体の前記表面の第2の領域を少なくとも覆うように配置される誘電体材料の本体をさらに備え、
前記半導体材料の本体は、前記第1の電極の上方にわたって配置されかつ前記第1の界面において前記第1の電極に接続される第1の部分と、前記第2の領域を覆う前記誘電体材料の本体の一部の上方にわたって配置される第2の部分とを備え、
前記第2の電極は、前記誘電体材料の本体の前記第2の部分上に少なくとも部分的に形成され、
前記第1の突出部は、全部ではなく一部が、前記第2の突出部の内側に存在し、
前記第1の方向における、前記第1の平面上への前記第2の平坦領域の突出部は、前記第1の方向における、前記第1の平面上への前記第1の平坦領域の突出部の完全に外側に存在する、
ショットキー・ダイオード。
【請求項2】
前記第2の平面は、前記第1の平面に対して平行である、請求項1に記載のダイオード。
【請求項3】
前記第1の界面は、前記第1の平坦領域からなる、請求項1又は2に記載のダイオード。
【請求項4】
前記第2の界面は、前記第2の平坦領域からなる、請求項1から3のいずれか一項に記載のダイオード。
【請求項5】
前記誘電体材料の本体は、前記第1の方向において、前記第2の電極を前記第1の電極から離間するように配置される、請求項1から4のいずれか一項に記載のダイオード。
【請求項6】
前記誘電体材料の本体は、窓を備え、前記第1の界面は、前記窓の内側に配置される、請求項1から5のいずれか一項に記載のダイオード。
【請求項7】
前記半導体材料の本体の前記第1の部分は、前記窓を少なくとも部分的に満たし、前記半導体材料の本体の前記第2の部分は、前記窓から横方向に延在し、前記誘電体材料の本体の表面の少なくとも一部を覆う、請求項6に記載のダイオード。
【請求項8】
前記第2の電極は、前記誘電体材料の本体の前記第2の部分の少なくとも一部を覆うように配置される、請求項7に記載のダイオード。
【請求項9】
前記半導体材料の本体の少なくとも一部及び前記第2の電極の少なくとも一部を覆うように配置される誘電体材料の更なる本体を更に備える、請求項1から8のいずれか一項に記載のダイオード。
【請求項10】
前記誘電体材料の更なる本体は、前記半導体材料の本体の全体を覆うように配置される、請求項9に記載のダイオード。
【請求項11】
前記第1の界面及び前記第2の界面のうちの少なくとも一方は、前記第1の電極、前記第2の電極及び前記半導体材料の本体のうちの少なくとも1つの処理され部分を備える、請求項1から10のいずれか一項に記載のダイオード。
【請求項12】
前記半導体材料の本体は、第1の層及び第2の層を備え、前記第1の界面は、前記第1の層の一部を備え、前記第2の界面は、前記第2の層の一部を備える、請求項1から11のいずれか一項に記載のダイオード。
【請求項13】
前記第1の電極は、ショットキー電極であり、前記第2の電極は、オーミック電極である、請求項1から12のいずれか一項に記載のダイオード。
【請求項14】
前記第1の電極は、オーミック電極であり、前記第2の電極は、ショットキー電極である、請求項1から12のいずれか一項に記載のダイオード。
【請求項15】
前記第1の電極は、金属、合金、透明導電性酸化物、金属窒化物、炭素材料、導電性ポリマー又は半導体材料を含むリストから選択される材料を含む、請求項1から14のいずれか一項に記載のダイオード。
【請求項16】
前記第2の電極は、金属、合金、透明導電性酸化物、金属窒化物、炭素材料、導電性ポリマー又は半導体材料を含むリストから選択される材料を含む、請求項1から15のいずれか一項に記載のダイオード。
【請求項17】
前記半導体材料は、化合物半導体、金属酸化物、金属酸窒化物、無機半導体、有機半導体、高分子半導体、2D材料、カルコゲニド、及びペロブスカイト、また、ドープされるか、若しくはドーピング勾配を含み、n型又はp型である、上記の半導体材料のいずれかを含むリストから選択される、請求項1から16のいずれか一項に記載のダイオード。
【請求項18】
前記ダイオードは、薄膜ショットキー・ダイオードである、請求項1から17のいずれか一項に記載のダイオード。
【請求項19】
少なくとも前記半導体材料並びに前記第1の電極及び前記第2の電極は、少なくとも可視光に対して実質的に透過性である、請求項1から18のいずれか一項に記載のダイオード。
【請求項20】
前記誘電体材料は、少なくとも可視光に対して実質的に透過性である、請求項18に記載のダイオード。
【請求項21】
前記半導体材料は、少なくとも可視光に対して実質的に透過性であるが、前記第1の電極及び前記第2の電極は可視光に対して少なくとも部分的に反射性である、請求項1から17のいずれか一項に記載のダイオード。
【請求項22】
前記誘電体材料は、少なくとも可視光に対して実質的に透過性である、請求項20に記載のダイオード。
【請求項23】
前記第1の電極及び前記第2の電極のうちの一方は、チタンの本体、前記チタンの本体の表面上に形成される少なくとも1つのチタン酸化物又は亜酸化物を含むか、又はそれからなる層とを備え、前記ショットキー・コンタクトを与える前記界面は、前記半導体材料の本体と、少なくとも1つのチタン酸化物又は亜酸化物を含むか、又はそれからなる前記層との間の界面を備えるか、又は該界面からなる、請求項1から22のいずれか一項に記載のダイオード。
【請求項24】
前記第1の平面上への前記第2の平坦領域の前記突出部は、前記第1の電極の前記第1の突出部の内側に部分的に存在する、請求項1から23のいずれか一項に記載のダイオード。
【請求項25】
前記第2の界面は、複数の平坦領域を備え、前記第2の平坦領域は、前記複数の平坦領域のうちの1つである、請求項1から24のいずれか一項に記載のダイオード。
【請求項26】
前記複数の平坦領域は、第3の平坦領域を備え、前記第1の方向における、前記第1の平面上への前記第3の平坦領域の突出部は、前記第1の方向における、前記第1の平面上への前記第1の平坦領域の前記突出部の完全に内側に存在する、請求項25に記載のダイオード。
【請求項27】
請求項1から26のいずれか一項に記載の少なくとも第1のダイオードと、請求項1から26のいずれか一項に記載の第2のダイオードとを備える回路であって、前記第1のダイオードの第1の平坦領域及び第2の平坦領域は、第1の距離だけフセットされ、前記第2のダイオードの前記第1の平坦領域及び前記第2の平坦領域は、第2の距離だけオフセットされ、前記第2の距離は、前記第1の距離とは異なり、及び/又は、前記回路は、集積回路である、回路。
【請求項28】
第1の電極と、第2の電極と、前記第1の電極及び前記第2の電極を接続する半導体材料の本体とを備えるショットキー・ダイオードを製造する方法であって、
基板面の第1の領域上に第1の電極を形成することと、
前記第1の領域に隣接する前記基板表面の少なくとも第2の領域を覆う誘電体材料の本体を形成することと、
前記第1の電極の上方にわたって配置されかつ第1の界面において前記第1の電極に接続される第1の部分と、前記基板表面の前記第2の領域を覆う前記誘電体材料の本体の一部の上方にわたって配置される第2の部分とを備える半導体材料の本体を形成することと、
前記半導体材料の本体の少なくとも前記第2の部分上に、第2の界面において前記半導体材料の本体に接続される第2の電極を形成することと、を含み、
前記第1の界面は、第1の平面内に存在する第1の平坦領域を備え、前記第1の電極は、前記第1の平面に対して垂直な第1の方向において前記第1の平面上への第1の突出部を有し、
前記第2の界面は、第2の平面内に存在する第2の平坦領域を備え、前記第2の電極は、前記第1の方向において前記第1の平面上への第2の突出部を有し、
前記第2の突出部の少なくとも一部は、前記第1の突出部の外側に存在し、
前記第1の界面及び前記第2の界面のうちの一方は、ショットキー・コンタクトを与え、
前記半導体材料の本体は、第1の側部及び第2の側部を備え、前記第2の側部は、前記第1の方向において前記半導体材料の本体の厚さだけ前記第1の側部から離間され、
前記第1の平坦領域は、前記半導体材料の本体の前記第1の側部上にあり、前記第2の平坦領域は、前記半導体材料の本体の前記第2の側部上にあり、
前記第2の電極は、前記半導体材料の本体の前記第2の部分上に少なくとも部分的に形成され、
前記第1の突出部は、全部ではなく一部が、前記第2の突出部の内側に存在し、
前記第1の方向における、前記第1の平面上への前記第2の平坦領域の突出部は、前記第1の方向における、前記第1の平面上への前記第1の平坦領域の突出部の完全に外側に存在する、
方法。
【請求項29】
前記誘電体材料の本体は、前記第1の電極の一部を覆う、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
前記誘電体材料の本体は、前記第1の電極の少なくとも一部がそこを通して視認可能であ窓を備え、前記半導体材料の本体の前記第1の部分は、前記窓の内側に形成される、請求項28または29に記載の方法。
【請求項31】
前記第1の界面は、前記基板表面上に第1の突出部を有し、前記第2の界面は、前記基板表面上に第2の突出部を有し、前記第2の突出部は、前記第1の突出部からある距離だけオフセットされる、請求項28に記載の方法。
【請求項32】
前記ダイオードの少なくとも1つの所望の特性又はパラメータに従って前記距離をあらかじめ決定することを更に含む、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
前記第1の界面は、前記第1の電極の第1の表面部分を備え、前記方法は、前記半導体材料の本体を形成する前に、前記第1の電極の前記第1の表面部分を処理することを更に含む、請求項28、31、および32のいずれか一項に記載の方法。
【請求項34】
前記第1の電極は、チタンの本体を備え、前記処理することは、前記第1の表面部分を処理して、少なくとも1つのチタン酸化物又は亜酸化物を含むか、又はそれからなる層を形成することを含む、請求項33に記載の方法。
【請求項35】
前記第2の界面は、前記半導体材料の本体の表面部分を備え、前記方法は、前記第2の電極を形成する前に前記半導体材料の本体の前記表面部分を処理することを更に含む、請求項28および31から34のいずれか一項に記載の方法。
【請求項36】
前記半導体材料の本体は、少なくとも2つの層を備える、請求項28および31から35のいずれか一項に記載の方法。
【請求項37】
前記半導体材料の本体の少なくとも一部を選択的に処理することを更に含む、請求項28および31から36のいずれか一項に記載の方法。
【請求項38】
前記半導体材料の本体の少なくとも一部をドープするか、又はドーピングを高めるために、イオンを注入することを更に含む、請求項28から37のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はショットキー・ダイオード及びその製造方法に関する。詳細には、限定はしないが、本発明の特定の実施形態は、薄型及び/又はフレキシブル電子回路に組み込むためのショットキー・ダイオードに関し、特定の実施形態は、そのような用途又は他の用途のための薄膜ショットキー・ダイオードに関する。
【背景技術】
【0002】
ショットキー・ダイオードはよく知られている電子部品であり、典型的には、その導通状態から非導通状態への非常に高速のスイッチングを提供し、それゆえ、ショットキー・ダイオードは高周波数信号を整流するのに特に優れている。また、ショットキー・ダイオードは、数多くの他の電子工学的な用途及び回路構成において使用することもよく知られている。
【0003】
ショットキー・ダイオードは、半導体によって横方向、垂直方向のいずれかにおいて分離される2つの導電性電極(1つのショットキー電極及び1つのオーミック電極)を備える。フレキシブル電子回路において、金属酸化膜半導体及び有機半導体を含む、いくつかの異なる材料系を用いてショットキー・ダイオードが実証されてきた。縦型ダイオードは半導体層によって分離される平行な平板導体からなるのに対して、横型ダイオードは一般に、半導体によって覆われる、同じ平面内にある2つの電極からなる。
【0004】
ショットキー障壁高さの制御は、ショットキー電極の仕事関数と、半導体のフェルミ準位との間の差を最適化することによって達成される。これは、ショットキー電極のための導体の選択を通して、及び/又は半導体材料(金属酸化物の場合、酸素含有量)の変更によるフェルミエネルギーの制御を通して達成することができる。
【0005】
縦型ダイオード構成では、その課題は、金属コンタクト間に挟持される半導体を用いて、安定した再現性のある障壁高さを達成することが中心になる。金属-半導体界面における表面欠陥に起因してばらつきが生じ、ばらつきは、閾値電圧、降伏電圧及びRC時定数に著しい影響を及ぼす可能性がある。金属酸化膜半導体縦型スタックに関する更なる主要課題が、酸素還元によって引き起こされる。例えば、上面にオーミック・コンタクトを作り出すために、通常は、金属酸化物を局所的に還元する導体が選択される。金属酸化膜半導体が薄すぎる場合には、及び/又は金属酸化膜半導体の酸素含有量が少なすぎる場合には、この結果として、ショットキー電極への導電性経路が生じ、早期のデバイス故障につながる可能性がある。
【0006】
横型ダイオード構造は、オーミック・コンタクトから半導体を通ってショットキー・コンタクトまでの電流経路に関して改善された制御を提供する。コンタクトの横方向分離が主要な制御因子になり、それゆえ、半導体厚又はその酸素含有量の影響は小さい。しかしながら、横型ダイオードの場合、エッチング選択性問題が、ショットキー及びオーミック電極/コンタクトに関する2つの異なる金属の選択を制約する場合がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の特定の実施形態は、従来技術に関連付けられる問題のうちの少なくとも1つを少なくとも部分的に克服することを目的とする。特定の実施形態は、薄型、及び/又はフレキシブルエレクトロニクスにおいて使用するのに適したショットキー・ダイオードを提供することを目的とし、特定の実施形態は、薄膜ショットキー・ダイオードを提供することを目的とする。特定の実施形態は、ショットキー・ダイオードを製造する方法を提供することを目的とし、それらの方法は、薄型、及び/又はフレキシブル電子回路及び回路構成要素の作製において使用される技法に適合する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第1の態様によれば、第1の電極と、第2の電極と、第1の界面(接合部)において(によって)第1の電極に接続され、第2の界面(接合部)において(によって)第2の電極に接続される半導体材料の本体(例えば、層)とを備えるショットキー・ダイオードが提供され、第1の界面は第1の平面内に存在する第1の平坦領域を備え、第1の電極は第1の平面に対して垂直な第1の方向において第1の平面上への第1の突出部を有し、第2の界面は第2の平面内に存在する第2の平坦領域を備え、第2の電極は前記第1の方向において第1の平面上への第2の突出部を有し、第2の突出部の少なくとも一部が第1の突出部の外側に存在し、前記第2の平坦領域は、前記第1の方向において、第1の平坦領域からオフセットされ(分離され、離間され)、第1の界面及び第2の界面のうちの一方はショットキー(整流)コンタクトを与える。
【0009】
特定の実施形態において、例えば、基板又は他の支持体に対して、第1の電極は下側電極であり、第2の電極は上側電極である。特定の代替の実施形態において、第1の電極は上側電極であり、第2の電極は下側電極である。
【0010】
特定の実施形態において、ダイオードは、例えば、電極及び半導体材料の本体を支持する基板を更に備える。
【0011】
特定の実施形態において、前記第2の平面は前記第1の平面に対して平行である。
【0012】
特定の実施形態において、前記第1の界面は前記第1の平坦領域からなる。
【0013】
特定の実施形態において、前記第2の界面は前記第2の平坦領域からなる。
【0014】
特定の実施形態において、前記第2の突出部は全体が(完全に)前記第1の突出部の外側に存在し、それにより、第1の方向における、第1の平面上への第2の平坦領域の突出部が、第1の方向における、第1の平面上への第1の平坦領域の突出部の完全に外側に存在する。
【0015】
特定の実施形態において、前記第1の突出部の一部は前記第2の突出部の内側に存在する。
【0016】
特定の実施形態において、前記第1の突出部の全体は前記第2の突出部の内側に存在する。
【0017】
特定の実施形態において、第1の方向における、第1の平面上への第2の平坦領域の突出部は、第1の方向における、第1の平面上への第1の平坦領域の突出部の完全に外側に存在する。
【0018】
特定の実施形態において、第1の方向における、第1の平面上への第1の平坦領域の突出部の一部(一部分)は、第1の方向における、第1の平面上への第2の平坦領域の突出部の内側に存在する。
【0019】
特定の実施形態において、第1の方向における、第1の平面上への第1の平坦領域の突出部の全体は、第1の方向における、第1の平面上への第2の平坦領域の突出部の内側に存在する。
【0020】
特定の実施形態において、ダイオードは基板を更に備え、前記第1の電極は前記基板の表面上に配置される。
【0021】
特定の実施形態において、ダイオードは誘電体材料(例えば、誘電体層)の本体(例えば、層)を更に備える。
【0022】
特定の実施形態において、前記誘電体本体は、前記第1の方向において、第2の電極を第1の電極から離間する(分離する)ように配置される。
【0023】
特定の実施形態において、前記誘電体本体は窓を備え、前記第1の界面は前記窓の内側に配置される。
【0024】
特定の実施形態において、前記半導体材料の本体は、前記窓を少なくとも部分的に満たす第1の部分と、窓から横方向に(すなわち、第1の平面に対して平行な方向に)延在し、前記誘電体本体の表面の少なくとも一部を覆う第2の部分とを備える。
【0025】
特定の実施形態において、前記第2の電極は、誘電体本体の第2の部分の少なくとも一部を覆うように配置される。
【0026】
特定の実施形態において、ダイオードは、半導体材料の本体の少なくとも一部及び第2の電極の少なくとも一部を覆うように配置される誘電体材料の更なる本体(例えば、層)を更に備える。
【0027】
特定の実施形態において、誘電体材料の更なる本体は、半導体材料の本体の全体を覆うように配置される。
【0028】
特定の実施形態において、第1の界面及び第2の界面のうちの少なくとも一方は、第1の電極、第2の電極及び半導体材料の本体のうちの少なくとも1つの表面処理された部分を備える。
【0029】
本発明の別の態様によれば、第1の電極と、第2の電極と、第1の界面(接合部)において(によって)第1の電極に接続され、第2の界面(接合部)において(によって)第2の電極に接続される半導体材料の本体(例えば、層)とを備えるショットキー・ダイオードが提供され、第1の界面は第1の平面内に存在する第1の平坦領域を備え、第1の界面は第1の平面に対して垂直な第1の方向において第1の平面上への第1の突出部を有し、第2の界面は第2の平面内に存在する第2の平坦領域を備え、第2の界面は前記第1の方向において第1の平面上への第2の突出部を有し、第2の突出部の少なくとも一部は第1の突出部の外側に存在し、前記第2の平坦領域は、前記第1の方向において、第1の平坦領域からオフセットされ(分離され、離間され)、第1の界面及び第2の界面のうちの一方はショットキー(整流)コンタクトを与える。
【0030】
本発明の別の態様によれば、第1の電極と、第2の電極と、第1の界面(接合部)において(によって)第1の電極に接続され、第2の界面(接合部)において(によって)第2の電極に接続される半導体材料の本体(例えば、層)とを備えるショットキー・ダイオードが提供され、第1の界面は第1の平面内に存在する第1の平坦領域を備え、第1の電極は第1の平面に対して垂直な第1の方向において第1の平面上への第1の突出部を有し、第2の界面は第2の平坦領域を備え、第2の電極は前記第1の方向において第1の平面上への第2の突出部を有し、前記第2の突出部は第1の突出部の完全に外側に存在し、第1の界面及び第2の界面のうちの一方はショットキー(整流)コンタクトを与え、前記本体は第1の側部及び第2の側部を備え、前記第2の側部は、前記第1の方向において前記本体の厚さだけ第1の側部から離間され、前記第1の平坦領域は本体の前記第1の側部上にあり、前記第2の平坦領域は本体の前記第2の側部上にある。
【0031】
特定の実施形態において、前記第2の平坦領域は前記第1の平面内に存在する。
【0032】
特定の実施形態において、前記第2の平坦領域は第2の平面内に存在する。
【0033】
特定の実施形態において、前記第2の平面は前記第1の平面に対して平行である。
【0034】
特定の実施形態において、前記第2の平面は前記第1の方向において前記第1の平面から離間される。
【0035】
特定の実施形態において、ダイオードは第1の電極を支持するように配置される基板を更に備える。
【0036】
特定の実施形態において、半導体材料の本体は、第1の電極の表面の少なくとも一部を覆うように配置される第1の部分と、第1の電極から横方向に延在する第2の部分とを備え、第2の電極は、半導体材料の本体の第2の部分の少なくとも一部を覆うように配置される。
【0037】
特定の実施形態において、ダイオードは、半導体材料の本体の少なくとも一部と、第2の電極の少なくとも一部とを覆うように配置される誘電体材料の更なる本体(例えば、層)を更に備える。
【0038】
特定の実施形態において、誘電体材料の更なる本体は、半導体材料の本体の全体を覆うように配置される。
【0039】
特定の実施形態において、第1の界面及び第2の界面のうちの少なくとも一方は、第1の電極、第2の電極及び半導体材料の本体のうちの少なくとも1つの処理された(例えば、表面処理された)部分を備える。
【0040】
特定の実施形態において、半導体材料の本体は第1の層及び第2の層を備え、第1の界面は第1の層の一部(例えば、表面部分)を備え、第2の界面は第2の層の一部を備える。
【0041】
本発明の別の態様は、第1の電極と、第2の電極と、第1の界面(接合部)において第1の電極に接続され、第2の界面(接合部)において第2の電極に接続される半導体材料の本体とを備えるショットキー・ダイオードを提供し、第1の界面は実質的に平坦であり、第1の平面内に存在し、第2の界面は、第1の平面に対して垂直な第1の方向、及び第1の平面に対して平行な第2の方向において、第1の界面からオフセットされる(分離される)。
【0042】
特定の実施形態において、第1の平面上への第2の界面の突出部が第1の界面と重ならないように、第2の界面は第1の界面からオフセットされる。代替の実施形態では、部分的に重なり、更なる実施形態では、完全に重なる。
【0043】
特定の実施形態において、第1の平面上への第2の界面の前記突出部は第1の界面から少なくとも1nmの距離だけ分離されるが、実際の分離は数多くの要因、例えば、製造工程/リソグラフィツールによって達成可能な最小加工寸法、及び本明細書において論じられるような所望のデバイス・パラメータによって決まることになる。
【0044】
特定の実施形態において、前記第2の界面は実質的に平坦であり、第2の平面内に存在し、第2の平面は第1の平面に対して平行である。
【0045】
特定の実施形態において、ダイオードは誘電体材料の層を更に備え、前記半導体材料の本体は、前記第1の平面に対して垂直な方向において前記第1の界面から、誘電体材料の層を貫通して、誘電体材料の層の表面まで延在する第1の部分と、前記表面に沿って、前記第1の平面に対して平行な方向に延在する第2の部分とを備える。
【0046】
特定の実施形態において、第2の電極は前記第2の部分の端部及び前記表面の一部と重なる。
【0047】
特定の実施形態において、第1の界面は第1の電極の実質的に平坦な表面の第1の部分を備え、誘電体材料の層は、第1の電極の前記実質的に平坦な表面の少なくとも第2の部分を覆う(と重なる)。
【0048】
特定の実施形態において、第1の界面はショットキー接合部であり、前記第2の接合部はオーミック接合部であり、代替の実施形態では、第2の界面はショットキー接合部であり、前記第1の接合部はオーミック接合部である。特定の実施形態において、第1の界面及び第2の界面のうちの一方がショットキー接合部であり、第1の界面及び第2の界面のうちの他方が、ショットキー接合部が導通しているときにショットキー・ダイオードを通って電流が流れるようにする任意の接合部である。
【0049】
特定の実施形態において、第1の電極は、Au、Ti、Al、Mo、Pt、Pd、Ag、Cu、Ni、Cr、Ta、Wのような金属、MoNi、MoCr、AlSiのような合金、透明導電性酸化物(ITO、IZO、AZOなど)、TiNのような金属窒化物、カーボンブラック、カーボンナノチューブ、グラフェンのような炭素材料、ポリアニリン、PEDOT:PSSのような導電性ポリマー又は半導体材料を含むリストから選択される第1の材料を含むか、又は第1の材料からなる。
【0050】
特定の実施形態において、第2の電極は、Au、Ti、Al、Mo、Pt、Pd、Ag、Cu、Ni、Cr、Ta、Wのような金属、MoNi、MoCr、AlSiのような合金、透明導電性酸化物(ITO、IZO、AZOなど)、TiNのような金属窒化物、カーボンブラック、カーボンナノチューブ、グラフェンのような炭素材料、ポリアニリン、PEDOT:PSSのような導電性ポリマー又は半導体材料を含むリストから選択される第2の材料を含むか、又は第2の材料からなる。
【0051】
特定の実施形態において、半導体材料は、化合物半導体(GaAs、GaN、InP、CdSe、InGaAs、InGaAsSbなど)、ZnO、SnO2、NiO、SnO、Cu2O、In2O3、LiZnO、ZnSnO、InSnO(ITO)、InZnO(IZO)、HflnZnO(HIZO)、InGaZnO(IGZO)(GaInZnO、GIZOと呼ばれる場合もある)のような金属酸化物、金属酸窒化物、例えば、ZnxOyNz、無機半導体(アモルファス、マイクロ結晶又はナノ結晶Siなど)、有機半導体(CuPc、ペンタセン、PTCDA、メチレンブルー、オレンジG、ルブレンなど)、高分子半導体(PEDOT:PSS、POT、P3OT、P3HT、ポリアニリン、ポリカルバゾールなど)、2次元材料(2D材料)(グラフェンなど)、MoS2、GeSbTeのようなカルコゲニド、及びペロブスカイト(SrTiO3、CH3NH3PbCl3、H2NCHNH2PbCl3、CsSnl3)、また、ドープされるか、若しくはドーピング勾配を含み、n型又はp型である、上記の半導体材料のいずれかを含むリストから選択される材料を含むか、又はその材料からなる。
【0052】
特定の実施形態における誘電体材料及び/又は基板に適した材料の例が以下の説明において与えられる。
【0053】
特定の実施形態において、少なくとも半導体材料並びに第1の電極及び第2の電極は、少なくとも可視光に対して実質的に透過性である。
【0054】
特定の実施形態において、半導体材料は、少なくとも可視光に対して実質的に透過性であるが、第1の電極及び第2の電極は可視光に対して少なくとも部分的に反射性である。
【0055】
特定の実施形態において、前記誘電体材料は、少なくとも可視光に対して実質的に透過性である。
【0056】
特定の実施形態において、第1の電極及び第2の電極のうちの一方は、チタンの本体(例えば、層)と、前記チタンの本体の表面上に形成される少なくとも1つのチタン酸化物若しくは亜酸化物を含むか、又はそれからなる層とを備え、ショットキー・コンタクトを与える界面は、半導体材料の本体と、少なくとも1つのチタン酸化物若しくは亜酸化物を含むか、又はそれからなる前記層との間の界面を含むか、又はその界面からなる。
【0057】
本発明の別の態様は、任意の先行する態様又は実施形態による少なくとも第1のダイオードと、任意の先行する態様又は実施形態による第2のダイオードとを備える回路を提供し、第1のダイオードの第1の平坦領域及び第2の平坦領域は第1の距離だけ(互いから)オフセットされ、第2のダイオードの第1の平坦領域及び第2の平坦領域は第2の距離だけオフセットされ、前記第2の距離は第1の距離とは異なる。
【0058】
本発明の別の態様は、任意の先行する態様又は実施形態によるダイオードを備える、回路又は回路モジュールを提供する。例えば、回路又は回路モジュールは、論理ゲート(例えば、ORゲート及びANDゲートなど)、又はインバータ(ダイオード負荷インバータなど)とすることができる。
【0059】
特定の実施形態において、回路は集積回路である。
【0060】
本発明の別の態様は、任意の先行する態様又は実施形態によるダイオードを備える電子デバイスを提供する。例えば、そのデバイスは、ソース-ゲート・トランジスタ、ショットキー・トランジスタ、ゲート・ダイオードなどとすることができる。
【0061】
本発明の別の態様は、第1の電極と、第2の電極と、第1の電極及び第2の電極を接続する半導体材料の本体とを備えるショットキー・ダイオードを製造する方法を提供し、当該方法は、基板(又は支持体)表面の第1の領域上に第1の電極を形成することと、第1の領域に隣接する、基板表面の少なくとも第2の領域を覆う誘電体材料の本体を形成することと、第1の電極の上方にわたって配置され(arranged over)、第1の界面において第1の電極に接続される第1の部分と、基板表面の前記第2の領域を覆う誘電体材料の本体の一部の上方にわたって配置される第2の部分とを備える半導体材料の本体を形成することと、半導体材料の本体の前記第2の部分上に、第2の界面において半導体材料の本体に接続される第2の電極を形成することとを含む。
【0062】
特定の実施形態において、第1の界面は基板表面上に第1の突出部を有し、第2の界面は基板表面上に第2の突出部を有し、第2の突出部は第1の突出部から、ある距離だけオフセットされる。
【0063】
特定の実施形態において、前記方法は、ダイオードの少なくとも1つの所望の特性又はパラメータに従って、前記距離をあらかじめ決定することを更に含む。
【0064】
特定の実施形態において、第1の界面は第1の電極の第1の表面部分を備え、前記方法は、半導体材料の本体を形成する前に、第1の電極の前記第1の表面部分を処理することを更に含む。
【0065】
特定の実施形態において、第2の界面は半導体材料の本体の表面部分を備え、前記方法は、第2の電極を形成する前に、半導体材料の本体の前記表面部分を処理することを更に含む。
【0066】
特定の実施形態において、前記半導体材料の本体は少なくとも2つの層を備える。
【0067】
特定の実施形態において、方法は、半導体材料の本体の少なくとも一部を選択的に処理すること(例えば、イオンを注入すること)を更に含む。
【0068】
特定の実施形態において、前記誘電体材料の本体は第1の電極の一部を覆う。
【0069】
特定の実施形態において、前記誘電体材料の本体は、第1の電極の少なくとも一部がそこを通して視認可能である(露出する)窓を備え、半導体材料の本体の前記第1の部分は前記窓の内側に形成される。
【0070】
本発明の別の態様は、第1の電極と、第2の電極と、第1の電極及び第2の電極を接続する半導体材料の本体とを備えるショットキー・ダイオードを製造する方法を提供し、当該方法は、基板(又は支持体)表面の第1の領域上に第1の電極を形成することと、第1の電極の上方にわたって配置され、第1の界面において第1の電極に接続される第1の部分と、第1の領域に隣接する基板表面の第2の領域の上方にわたって配置される第2の部分とを備える半導体材料の本体を形成することと、半導体材料の本体の前記第2の部分上に、第2の界面において半導体材料の本体に接続される第2の電極を形成することとを含む。本発明の上記の態様及び実施形態の特徴を、対応する利点とともにこの態様において利用することができる。
【0071】
本発明の別の態様は、第1の電極と、第2の電極と、第1の電極及び第2の電極を接続する半導体材料の本体とを備えるショットキー・ダイオードを製造する方法を提供し、当該方法は、基板(又は支持体)表面の第1の領域上に第1の電極を形成することと、基板表面の第2の領域上に、第3の領域によって第1の領域から分離される第2の電極を形成することと、第1の電極の上方にわたって配置され、第1の界面において第1の電極に接続される第1の部分と、第2の電極の上方にわたって配置され、第2の界面において第2の電極に接続される第2の部分と、第3の領域の上方にわたって配置され、第1の部分を第2の部分に接続する第3の部分とを備える半導体材料の本体を形成することとを含む。やはり、本発明の上記の態様及び実施形態の特徴を、対応する利点とともにこの態様において利用することができる。
【0072】
特定の実施形態において、第1の界面は第1の電極の第1の表面部分を備え、前記方法は、半導体材料の本体を形成する前に、第1の電極の前記第1の表面部分を処理することを更に含む。
【0073】
特定の実施形態において、第2の界面は第2の電極の第1の表面部分を備え、前記方法は、半導体材料の本体を形成する前に、第2の電極の前記第1の表面部分を処理することを更に含む。
【0074】
特定の実施形態において、第1の電極を前記形成すること及び第2の電極を前記形成することは同時に実行される。
【0075】
特定の実施形態において、第1の電極を前記形成することは、第2の電極を前記形成することの前に、又は後に実行される。
【0076】
上記の態様のいずれかの特定の実施形態において、前記方法は、半導体材料の本体の少なくとも一部をドープするか、又はドーピングを高めるために、イオンを注入することを更に含むことができる。
【0077】
上記の態様のいずれかの特定の実施形態において、第1の電極は、チタンの本体を備え、第1の電極の前記第1の表面部分を前記処理することは、第1の電極の前記第1の表面部分を処理して、少なくとも1つのチタン酸化物又は亜酸化物を含むか、又はそれからなる層を形成することを含む。
【0078】
本発明の別の態様は、第1の電極と、第2の電極と、第1の電極及び第2の電極を接続する半導体材料の本体とを備えるショットキー・ダイオードを製造する方法を提供し、当該方法は、実質的に平坦な(上側)表面を有する第1の電極を形成することと、第1の電極の実質的に平坦な表面に対して平行な実質的に平坦な(上側)表面を有し、第1の電極の平坦な表面の少なくとも一部がそこを通して視認可能である/露出する窓を有する誘電体材料の層を形成することと、実質的に平坦な(上側)表面を有し、前記窓を満たす第1の部分と、誘電体材料の層の実質的に平坦な(上側)表面の一部を覆うように前記窓から横方向に延在する第2の部分とを備える半導体材料の本体を形成することと、前記第2の部分上に第2の電極を形成することとを含む。
【0079】
上記の態様のいずれかの特定の実施形態において、前記方法は、仕事関数を変更し、及び/又は障壁を導入するために、第1の電極の表面を処理すること(例えば、第1の電極上で表面加工を実行すること)及び/又は第2の電極の表面を処理することを更に含むことができる。この処理は、注入、プラズマ処理、SAM堆積、ALD、オゾンUV、レーザ露光、熱アニーリングなどを含むことができる。特定の実施形態において、第1の電極に対してのみ選択性がある工程を選択することができる。
【0080】
特定の実施形態において、ダイオードは上部誘電体層を含む。これは、上部誘電体層内の窓の中への第2の電極の選択的な堆積を可能にし得る。更に、それは、第2の電極の処理中及び処理後の両方において、半導体への保護を与えることができる。
【0081】
特定の実施形態において、第1の電極は第1の導電性材料から形成され、第2の電極は、第1の材料とは異なる、第2の導電性材料から形成される。
【0082】
本発明の別の態様は、ショットキー・ダイオードを提供し、当該ショットキー・ダイオードは、
第1の電極と、
第2の電極と、
第1の界面において第1の電極に接続され、第2の界面において第2の電極に接続される半導体材料の本体とを備え、
第1の界面はショットキー・コンタクトを与え、第1の電極はチタンの本体(例えば、層)と、前記チタンの本体の表面上に形成される少なくとも1つのチタン酸化物又は亜酸化物を含むか、又はそれからなる層とを備え、前記第1の界面は、半導体材料の本体と、少なくとも1つのチタン酸化物又は亜酸化物を含むか、又はそれからなる前記層との間の界面を備えるか、又はその界面からなる。
【0083】
特定の実施形態において、前記半導体材料は酸化物半導体、例えば、IGZOである。
【0084】
ここで、本発明の特定の態様の実施形態を、添付の図面を参照しながら説明する。
【図面の簡単な説明】
【0085】
図1】本発明を具現し、本発明を具現する方法によって形成された薄膜電子デバイスを示す図である。
図2】本発明を具現し、図1に示されるデバイスを作製するのに適した方法の一連のプロセス・ステップを示す図である。
図3】本発明を具現する別の電子デバイスを示す図である。
図4】本発明を具現する別の電子デバイスを示す図である。
図5】本発明を具現する別の電子デバイスを示す図である。
図6】本発明を具現する別の電子デバイスを示す図である。
図7】本発明を具現する別の電子デバイスを示す図である。
図8】本発明を具現する別の電子デバイスを示す図である。
図9図2に示される一連のプロセス・ステップに従って作製された、本発明を具現する電子デバイスの典型的な電流電圧特性を示す図である。
図10】本発明を具現する回路図である。
図11】本発明の一態様を具現するショットキー・ダイオードを示す図である。
図12】本発明の一態様を具現する別のショットキー・ダイオードを示す図である。
図13】本発明の一態様を具現する別のショットキー・ダイオードを示す図である。
図14】本発明の一態様を具現する別の2つのショットキー・ダイオードを示す図である。
図15】本発明の一態様を具現する別のショットキー・ダイオードを示す図である。
図16】本発明の一態様を具現する、ショットキー・ダイオードを製造する方法を示す図である。
図17】本発明の一態様を具現する、ショットキー・ダイオードを製造する方法を示す図である。
図18】本発明の一態様を具現する、ショットキー・ダイオードを製造する方法を示す図である。
図19】本発明の一態様を具現する、ショットキー・ダイオードを製造する方法を示す図である。
図20】本発明の一態様を具現し、2つのショットキー・ダイオードを組み込む回路の一部を示す図である。
図21】本発明を具現するソース-ゲート・トランジスタ(SGT)を示す図である。
図22】本発明の一態様を具現し、本発明の一態様を具現するショットキー・ダイオードを組み込むダイオードORゲートを示す図である。
図23】本発明の一態様を具現し、本発明の一態様を具現するショットキー・ダイオードを組み込むダイオードANDゲートを示す図である。
図24】本発明の一態様を具現し、本発明の一態様を具現するショットキー・ダイオードを組み込むダイオード負荷インバータを示す図である。
図25】本発明の別の態様を具現するショットキー・ダイオードを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0086】
ここで図1(a)を参照すると、これは、本発明による方法によって作製された、絶縁基板上の多層デバイスの側面図である。
【0087】
層2は第1の電極のパターニング済みエリアを表す。層3は薄膜誘電体材料のパターニング済みエリアを表す。層4は薄膜半導体材料のパターニング済みエリアを表す。層5は第2の電極のパターニング済みエリアを表す。
【0088】
図1(b)は、図1(a)に表されるデバイス層の上面図である。
【0089】
図1(c)は、第1の電極2の延長されたコンタクト領域21の一例を含む、デバイス層の上面図である。上を覆う半導体層4を越えて電極2の平面において横方向に延在する、そのようなコンタクト領域は、第1の電極2を基板1上の他の場所に、又は基板以外の場所に電気的に接続するのを容易にすることができる。デバイス製造中に、誘電体材料3の層は、第2の電極5上でその後に実行される場合がある工程、例えば、化学的又は物理的なエッチングから、第1の電極2の任意の延長されたコンタクト領域を保護することができる。純粋に縦型又は横型の手法と比べて、また、誘電体層3を省いている図3のデバイスと比べて、ここでは、2つの導体層のエッチング選択性の検討は、2つの導体層のそれぞれに関して使用することができる材料の選択に影響を与えない。
【0090】
図1(d)及び図1(e)は、それぞれ、放射状の形状を有するデバイスを例示する、デバイス層の断面図及び上面図である。この例において、第1の電極2は、第2の電極5によって径方向において包囲され、半導体層4が2つの電極間に接続されている。図1(d)には円形の形状が示されるが、そのデバイスは、第1の電極2との半導体層4の第1の界面42と、第2の電極5との半導体層4の第2の界面45との間に所望のオフセットを与える任意の形状をとることができる。
【0091】
図1を再び参照すると、図1(a)は、請求項1によって規定されるような本発明の一態様を具現するショットキー・ダイオードの概略的な断面図である。そのショットキー・ダイオードは、第1の電極2と、第2の電極5と、第1の界面(それは接合部又はコンタクトと呼ばれる場合もある)42において(又は、によって)第1の電極に接続される半導体材料の本体4とを備える。また、本体4は、第2の界面452において(又は同じく、によって)第2の電極5に接続される。この例において、第1の電極はショットキー電極であり、第1の界面42はショットキー(すなわち、整流)コンタクトを与える。第2の電極5は、第2の界面45がオーミック・コンタクトを与えるように、オーミック電極を設ける導体である。しかしながら、代替の実施形態では、第1の電極2がオーミック電極を与えることができ、第2の電極5がショットキー電極を与えることができることは理解されよう。当業者は、半導体材料に対して導体材料を選択することによって、及び/又は界面領域において導電性電極及び/又は半導体本体の部分を適切に処理することによって、一般的にショットキー・コンタクト及びオーミック・コンタクトをどのように実装するかを十分に理解するであろう。界面領域のうちの1つを説明するために、「オーミック・コンタクト」という用語が使用されてきたが、これは実際には、第2のショットキー接合部又はコンタクトを含む、ショットキー・ダイオードが機能できるようにする任意の種類の接合部を含むことができることは理解されよう。この「オーミック・コンタクト」が、ショットキー・ダイオードが順方向バイアスをかけられるときに、ショットキー・ダイオードを通って電流が流れるのを著しく妨げないほど十分に低いか、又は十分に低い降伏電圧を有する障壁を形成する場合には、ショットキー・ダイオードは実効的に機能することができる。言い換えると、オーミック・コンタクトは、ショットキー・コンタクトが導通しているときに、ショットキー・ダイオードを通って電流が流れるようにしなければならない。
【0092】
この第1の実施形態において、第1の界面42は完全に、第1の平面P1内に存在する第1の平坦領域421からなり、第1の電極2は、第1の平面に対して垂直な第1の方向D1において第1の平面P1上への突出部を有する。第2の界面45は、この例では、第2の平面P2内に存在する第2の平坦領域452を備え、第2の平面内に存在しない更なる領域453も備える。一般に、この領域453は、半導体本体4の端部において、第2の導体5と半導体本体4との間の界面45の部分である。この例において、第2の電極5は、第1の方向D1において第1の平面P1上への第2の突出部を有し、第2の電極5が第1の電極2と少しも重ならないように、第2の突出部は第1の突出部の完全に外側に存在する。したがって、この例では、第2の電極5は、下層にある第1の電極2から横方向に分離されるか、又は横方向にオフセットされる。具体的には、第2の界面45の第2の平坦部分452は、第1の平坦部分又は第1の平坦領域421(この例では、それは第1の界面42の全体を形成する)から、図中の距離LOだけ横方向にオフセットされる。
【0093】
この例では、第2の電極5はまた、第1の電極2から垂直方向にオフセット又は分離され、第2の平坦領域452は第1の方向D1において第1の平坦領域421から距離Sだけオフセットされる(すなわち、分離又は離間される)。
【0094】
図1(a)のデバイスは、第1の電極2が基板1上に形成される方法によって形成された。その後、誘電体材料3の層が第1の電極2及び基板1の上方にわたって形成され、誘電体層を貫通する窓が第1の電極2の上側部分を露出させる。その後、半導体材料が窓を少なくとも部分的に満たし、半導体材料4と第1の電極2との間の窓の内側に第1の界面42が形成されるように、半導体材料4の層又は本体が誘電体材料3の層の上方にわたって形成された。半導体材料4の層は、誘電体材料3の上側表面の一部を覆うように延在し、それゆえ、半導体層4の一部が窓から横方向に離れるように、したがって、第1の界面42から横方向に離れるように延在する。その後、第2の電極5が、半導体材料の本体4及び誘電体層3の上に形成された。この例では、第2の電極5は、誘電体層3の上側表面の一部と直接接触している部分と、半導体材料の本体4の上側表面のエリアと重なる部分とを備える。その重なる部分は、本体4の上側表面と接触し、第2の界面45の第2の平坦領域452を形成する。有利には、第1の平坦領域421と第2の平坦領域452との間の横方向オフセットLOは、製造技法において最終的に正確に制御することができ、それにより、ショットキー・ダイオード特性が正確及び厳密に制御される。
【0095】
図1(a)の実施形態において、第2の平面P2は第1の平面P1に平行であるが、代替の実施形態では、第2の平面P2はP1に平行でなくてもよいことは理解されよう。
【0096】
また、図1(b)及び図1(c)は、図1(a)に示される実施形態の変形形態の平面図であり、本発明の特定の実施形態において利用される場合がある、重ならない(すなわち、横方向及び垂直方向にオフセットされた)第1の電極2及び第2の電極5の異なる配置を示す。
【0097】
ここで図1(d)を参照すると、これは、図1(a)に示される実施形態に密接に関連する別の実施形態を示す。図1(e)は、図1(d)に示されるデバイスの平面図である(図1(d)は断面図である)。図1(a)の実施形態と同様に、平面P1上への第2の電極5の突出部が平面P1上への第1の電極2の突出部の完全に外側に存在するように、第2の電極5は、第1の電極2から完全に横方向にオフセットされる。この例では、第1の電極2は円形であり、第2の電極5は環状である(すなわち、リングの形をとる)。やはり、第2の界面45上の第2の平坦領域452は、第1の平坦領域421から距離LOだけ横方向にオフセットされる(具体的には、径方向にオフセットされる)。
【0098】
図1(a)を引き続き参照すると、その図が横方向及び垂直方向に分離された電極を備えるダイオード構成を示すこと、及び一例にすぎないが、下部電極がショットキー・コンタクトとして示されることは理解されよう。
【0099】
一般に、ショットキー・ダイオードの動作周波数はダイオードのRC時定数によって決定される(周波数に反比例する)。横型ダイオード構成は、最小のオーバーラップ・キャパシタンスから恩恵を受け、それにより、従来の縦型構成に比べて寄生キャパシタンスが全体として低下する。抵抗に関しては、2つの導体コンタクト間の適切な分離を依然として保持しながら、導体-半導体コンタクトの重なりを増やすことによって、接触抵抗を下げることができる。しかしながら、ダイオードの直列抵抗と、ショットキー-オーミック・コンタクト分離との間にはトレード・オフがある(分離が大きくなると、直列抵抗が増加する)。これは、低い寄生キャパシタンスと、チャネル長の厳密な制御とを依然とし保持しながら、ダイオードW/L比を高めることによって克服することができる。
【0100】
【数1】
【0101】
【数2】
【0102】
ここで図2を参照すると、図2(a)は絶縁基板1を示す。図2(b)及び図2(c)は、導電性材料2の層によって完全に覆われた基板1の側面図及び上面図である。そのように完全に覆うことは、サブトラクティブ堆積技法、例えば、従来のフォトリソグラフィにおいて必要とされる場合がある。導体層の所望のエリアを作製する代替手段は、本明細書において後に言及される印刷技法のうちの1つのような、アディティブ又は選択的堆積技法を使用することによる。図2(d)は更なる段階を示し、レジスト材料6の層は、例えば、フォトリソグラフィによってパターニングされたフォトレジスト、或いはレーザ切断、又はインプリント加工若しくはエンボス加工による機械的切断と、その後の酸素プラズマ・アッシングとによってパターニングされたポリマーである、導電層2の一部を選択的に覆うように堆積されている(610)。代替的には、特定の実施形態において、レジスト材料で導体層の一部を選択的に覆うことは、所望のエリアに上方にわたってレジスト材料を印刷することによって達成される。特定の実施形態において、最初に導体層の全体を覆い、その後、レジスト材料を選択的に除去することによって、導体層のエリアが選択的に覆われる。多種多様の技法を用いて、レジスト材料の少なくとも1つの層を形成することができ、本発明の異なる実施形態において、様々なレジスト材料を利用することができる。レジスト材料の少なくとも1つの層を形成するこれらの方法は、コーティング(スピン、ディップ、ブレード、バー、スプレー、スロット・ダイ)又は押し出し成形を含む。適切なレジスト材料は、ポリヒドロキシ酪酸、ポリメチルメタクリレート、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルピロリドン、ポリビニルフェノール、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリアミド(例えば、ナイロン)、ポリヒドロキシエーテル、ポリウレタン、ポリカーボネート、ポリスルホン、ポリアリレート、アクリロニトリルブタジエンスチレン、ポリイミド、ベンゾシクロブテン(BCB)、フォトレジスト、酢酸1-メトキシ-2-プロピル(SU-8)、ポリヒドロキシベンジルシルセスキオキサン(polyhydroxybenzyl silsesquioxane)(HSQ)、フッ素化ポリマー、例えば、PTFE、UV硬化性液状樹脂(米国特許第6284072号に記述される樹脂など)、シリコーン、シロキサン、パリレンを含む。商用のインプリント・レジストは、Microchem/Microresist、Shipley及びNanolithosolution Inc.などの企業から市販されている。
【0103】
代替の実施形態では、導体層の所望のエリア又は部分が、選択的に堆積させるか、印刷するか、又は別の方法でそのエリアをレジスト材料で覆うことによって覆われる。図2(e)は、導電層2の露出したエリア210が、例えば、エッチング(ウエット及び/又はドライエッチング技法が使用される場合がある)、アブレーション及び/又はミリングによって除去された、更なる段階を示す。図2(f)は、導電層2のエリア610を覆うレジスト材料6が、例えば、フォトレジスト現像剤、アブレーション、酸素プラズマなどを使用することによって除去された、後続の段階を示す。図2(g)は、レジスト材料6が除去された後の層2の側面図である。
【0104】
図2(h)は、誘電体層3が層2上に堆積された更なる段階を示す。図2(i)は、誘電体層3上に堆積され、レジストを貫通し、下方にある誘電体層3のエリアを露出させる窓710を形成するようにパターニングされたレジスト層7を示す。図2(j)は、レジスト層7内の窓710を通して露出した誘電体層3のエリアが、例えば、エッチング(ウエット及び/又はドライエッチング技法が使用される場合がある)、アブレーション及び/又はミリングによって除去された更なる段階と、レジスト材料7が、例えば、フォトレジスト現像剤、アブレーション、酸素プラズマなどを使用することによって除去された後続の段階とを示す。
【0105】
図2(k)は、誘電体層3上に半導体層4が堆積された更なる段階を示す。図2(l)は、図2(d)を参照しながら上記で説明されたようにして、レジスト材料8の層が半導体層4の一部を選択的に覆うように堆積された(810)更なる段階を示す。半導体層4の露出したエリアは、その後、例えば、エッチング(ウエット及び/又はドライエッチング技法が使用される場合がある)、アブレーション及び/又はミリングによって除去される。後続の段階において、レジスト材料8が、例えば、フォトレジスト現像剤、アブレーション、酸素プラズマなどを使用することによって除去される。図2(m)は、レジスト材料8が除去された後の半導体層4の側面図である。
【0106】
図2(n)は、半導体層4上に第2の電極層5が堆積された更なる段階を示す。図2(o)は更なる段階を示し、レジスト材料9の層は、例えば、パターニングされたフォトレジスト、或いはレーザ切断、又はインプリント加工若しくはエンボス加工による機械的切断と、その後の酸素プラズマ・アッシングとによってパターニングされたポリマーである、第2の電極層5の一部を選択的に覆うように堆積されている(910)。代替的には、特定の実施形態において、レジスト材料で導体層の一部を選択的に覆うことは、所望のエリアに上方にわたってレジスト材料を印刷することによって達成される。したがって、特定の実施形態において、最初に導体層全体を覆い、その後、レジスト材料を選択的に除去することによって、導体層のエリアが選択的に覆われる。代替の実施形態では、導体層の所望のエリア又は部分は、選択的に堆積させるか、印刷するか、又は別の方法でそのエリアをレジスト材料で覆うことによって覆われる。第2の電極層5の露出したエリアが、その後、例えば、エッチング(ウエット及び/又はドライエッチング技法が使用される場合がある)、アブレーション及び/又はミリングによって除去される。後続の段階において、レジスト材料9が、例えば、フォトレジスト現像剤、アブレーション、酸素プラズマなどを使用することによって除去される。図2(p)は、レジスト材料9が除去された後の第2の電極層5の側面図である。したがって、図2(p)は、図1(a)に示され、上記で説明された構造と同じ全体構造を有するショットキー・ダイオードを示す。
【0107】
ここで図3を参照すると、これは、第1の電極層2と半導体層4との間に誘電体層3がない、本発明を具現する方法によって形成されるデバイスを示す。この方法は、上記の方法からステップ2(h)、2(i)及び2(j)を省く。それにより、このデバイスは、図1のデバイスより簡単な構造を有し、必要とする製造工程のステップが図1のデバイスより少ない。これらの利点は、上記の、誘電体層3の存在によって可能になる電極材料の更なる選択の自由と引き換えに、考慮に入れることができる。
【0108】
再び図3を参照すると、これは、ある点において図1(a)に示される実施形態に類似であるが、誘電体層3を備えないデバイス(ショットキー・ダイオード)を示す。図3のデバイスは、請求項20によって規定される態様を具現する。図3の実施形態において、基板1の表面上に第1の電極2が形成され、その後、第1の電極2と、第1の電極2から横方向に延在する基板1の上側表面の部分とを完全に覆うように、第1の電極2及び基板1の上方にわたって半導体材料4の本体が形成された。したがって、半導体材料の本体4と第1の電極2との間に第1の界面42が形成され、その界面は、第1の平坦部分421(この例では、第1の電極2の上にある)と、又は端面界面部分422(一般に、第1の電極2の端にある)とを備える。その後、半導体本体4の一部と、基板1の上側表面の一部とを覆うように、半導体本体4及び基板1の上に第2の電極5が形成された。このようにして第2の電極5を形成することによって、第2の電極5と半導体本体4との間に第2の界面45が形成され、その第2の界面は、第2の平坦部分452及び更なる端面部分453を備える。この例において、半導体材料4の層の厚さT4は、第1の電極2の厚さT2と実質的に同じであり、それゆえ、第1の平坦領域421及び第2の平坦領域452は同じ平面、すなわち、平面P1内に存在する。他の例では、半導体材料4の層の厚さ及び第1の電極2の層の厚さは同じではなく、第1の平坦領域421及び第2の平坦領域452は同じ平面内に存在しない。有利には、第1の平坦領域421と第2の平坦領域452との間に横方向オフセットLOが与えられ、本明細書において説明される一般的な製造技法によれば、その分離LOの正確で厳密な制御を達成することができ、それにより、ショットキー・ダイオード特性を正確に制御できるようになる。
【0109】
ここで図4を参照すると、これは、本発明を具現する方法によって形成されるデバイスを示す。絶縁基板1が設けられ、誘電体材料10の層によって完全に覆われる。他のデバイス層の下層にある誘電体材料のそのような層は、基板1からのデバイス・スタックのためのパッシベーション又は保護機能を与えることができ、デバイス性能に悪影響を及ぼすことなく、基板1のために使用することができる材料の選択肢を増やす可能性がある。
【0110】
再び図4を参照すると、図4は、第1の界面42の平面P1上への第2の電極5の突出部が平面P1上への第1の電極2の突出部の完全に外側に存在するように、第2の電極5が第1の電極2から垂直方向及び横方向の両方においてオフセットされる別の実施形態を示すことは理解されよう。また、平面P1上への第2の平坦領域452の突出部は、P1上への第1の平坦領域421の突出部の完全に外側に存在する。
【0111】
ここで図5を参照すると、これは、更なる絶縁層11が層3、4及び5の上に設けられた、本発明を具現する別の方法によって形成されるデバイスを示す。絶縁層11は、環境の影響を最小化するか、又は除去するように、半導体層の界面を改善し、及び/又はデバイスを被膜で保護する効果を与える。
【0112】
ここで図6(a)を参照すると、これは、本発明を具現する方法によって形成されるデバイスを示す。第1の平面上への第2の界面の突出部が第1の界面と部分的に重なるように、第2の界面45が第1の界面42から横方向にオフセットされるようなデバイスが提供される。図6(b)は、本発明を具現する方法によって形成されるデバイスを示す。第1の平面上への第2の界面の突出部が第1の界面と完全に重なるようなデバイスが提供される。図6(a)及び図6(b)に示されるデバイス内の横方向の界面の重なりによって、デバイスの抵抗及びキャパシタンスを更に制御できるようになり、それにより、電流対電圧特性、動作周波数などに影響を与える。
【0113】
再び図6(a)を参照すると、この実施形態は、平面P1上への第2の電極5の突出部が平面P1上への第1の電極2の突出部と部分的に重なり、実際には、第2の平坦領域452の突出部(平面P1上への第1の方向にある)が第1の平坦領域421と部分的に重なる実施形態であることは理解されよう。
【0114】
再び図6(b)を参照すると、この特定の実施形態では、平面P1上への第2の電極5の突出部がP1上への第1の電極2の突出部と部分的に重なるが、第1の平坦領域421と完全に重なることは理解されよう。この例では、第2の界面は端面部分453、第2の平坦領域452、第3の平坦領域454及び第4の平坦領域455を備える。平坦領域452、454及び455は合わせて、第1の平坦領域421と完全に重なる。この例では、第2の平坦領域452及び第4の平坦領域455は、P1に対して平行である平面P2内に存在し、第3の平坦領域454は、同じくP1に対して平行である第3の平面P3内に存在する。
【0115】
ここで図7を参照すると、これは、本発明を具現する方法によって形成されるデバイスを示す。第1の電極2の(上側)表面21が改質された(例えば、注入、プラズマ処理、自己組織化単分子膜(SAM)、原子層堆積(ALD)、オゾンUV、レーザ露光及び/又は熱アニーリングによる)デバイスが提供される。第1の電極2のそのような表面加工は、電極の仕事関数を変更することができ、及び/又はショットキー障壁を導入することができる。電極1に対してのみ選択性がある表面改質工程を選択することができる。
【0116】
例えば、特定の実施形態は、チタンの導電性電極(例えば、層)と、IGZO又は本明細書において他の場所で言及される任意の他の酸化物半導体のような酸化物半導体の半導体本体(例えば、層)との間に形成されるショットキー障壁を備える。そのような実施形態では、半導体本体(例えば、層)の堆積前に、その上に1つ又は複数の酸化チタン(例えば、TiO2及び/又はTiO)の層を形成することによって、チタン電極(例えば、層)の表面(例えば、上側表面)又はその表面の一部を改質することができる。より具体的には、「1つ又は複数の酸化チタンの層」は、単一の酸化チタン若しくは亜酸化チタン組成物、又は酸化チタン(TiO)、三酸化チタン(Ti2O3)、二酸化チタン(TiO2)及び1つ以上の亜酸化チタン(TiOx、ただし、xは1~2又は0~1、例えば、0.7及び1.3)のうちのいくつか又は全ての組み合わせを備えるか、含むか、又はそれからなることができる。言い換えると、「1つ又は複数の酸化チタンの層」又は「酸化チタン層」は、少なくとも1つの酸化チタン又は亜酸化チタンを備えるか、又はそれからなる層とすることができる。酸化チタン層の形成は、当技術分野においてよく知られているような、温度、大気組成及び/又は圧力によって、及び/又はプラズマ若しくは他の刺激を加えることによって制御することができる。したがって、本発明を具現する特定の方法では、基板若しくは他の支持体又は構造体上に最初にチタン本体(例えば、層)を堆積させるか、又は別の方法で形成することによって、導電性電極(例えば、ショットキー・アノード)を形成することができる。その後、表面処理ステップ(例えば、アニーリング・ステップ)において、チタン本体の表面上に酸化チタン層が形成される。その後、半導体材料と酸化チタン層との間の界面がショットキー障壁(コンタクト)を与えるように酸化チタン層と少なくとも部分的に重なる、半導体材料(例えば、IGZOのような酸化物半導体)の本体(例えば、層)が形成される。したがって、特定の実施形態は、チタンの本体の表面上に形成された酸化チタン層を有する、チタンの本体を備えるショットキー・アノードを備える。ダイオードにおいて、酸化チタン層は半導体材料と接合し、ショットキー障壁を形成する。
【0117】
ここで図8(a)を参照すると、これは、本発明を具現する方法によって形成されるデバイスを示す。半導体層44の(上側)表面21が改質されている(例えば、ドーピング、注入、プラズマ処理、自己組織化単分子膜、原子層堆積、オゾンUV、レーザ露光及び/又は熱アニーリングによる)か、又は半導体層43の下側部分を形成する材料とは異なる半導体材料から形成されるようなデバイスが提供される。半導体層44の上側表面は、当業者によって知られているように、その表面上に堆積されるドナー材料によってドープすることができる。例えば、ドナー材料は、第2の電極5の堆積前に又は後に半導体層4上に堆積させることができる。図8(b)は、本発明を具現する方法によって形成されるデバイスを示す。第2の電極5と接触している半導体層46の(上側)表面の部分が改質されている(例えば、ドーピング、注入、プラズマ処理、自己組織化単分子膜、原子層堆積、オゾンUV、レーザ露光及び/又は熱アニーリングによる)か、半導体層45の残りの部分を形成する材料と異なる半導体材料から形成されるようなデバイスが提供される。半導体層46の上側表面の部分は、図8(a)に関連して上記で説明された事例と同様に、その表面上に堆積されるドナー材料によってドープすることができる。図8(a)及び図8(b)を参照しながら説明された表面改質は、半導体のフェルミ準位を調整することによって、ショットキー障壁高さを制御できるようにし、それにより、デバイス特性を制御できるようにする。
【0118】
図9は、図2に示される一連のプロセス・ステップに従って本発明を具現する方法によって形成される、本発明を具現する電子デバイスの典型的な電流電圧特性を示す。図9(a)は、横型ショットキー・ダイオードの電流対電圧特性を示し、そのダイオードでは、第1の平面上への第2の界面の突出部が第1の界面と重ならないように、第2の界面が第1の界面からオフセットされており、この構成は、高い逆方向降伏電圧及び低い逆方向漏れ電流(30Vの逆方向バイアスにおいて0.5μA)から恩恵を受ける。図9(b)は、横型ショットキー・ダイオードの電流対電圧特性を示し、そのダイオードでは、第1の平面上への第2の界面の突出部が第1の界面と部分的に重なるように、第2の界面が第1の界面からオフセットされており、この構成は、高い順方向電流(1V順方向バイアスにおいて1mA)から恩恵を受ける。図9は、必要とされるプロセス・ステップの数を最小化するようにして、異なる界面オフセットを有する横型構造が、同じ基板上に異なる特性を有する複数のデバイスを提供できることを示す。
【0119】
図10は、本発明を具現する横型ショットキー・ダイオードを利用する典型的な回路構成を示し、これらは、交流(全波(a)又は半波(b))を直流に変換する整流器を形成するように構成できるか、静電荷の放電に起因して急激に電流が流れるのを防ぐ静電放電(ESD)保護要素として構成できるか(c)、又は定電圧レベルを保持する電圧レギュレータとして構成できる(d)。ここで図10(a)を参照すると、これは、本発明を具現する典型的な全波整流器回路図である。ここで図10(b)を参照すると、これは、本発明を具現する典型的な半波整流器回路図である。ここで図10(c)を参照すると、これは、本発明を具現する典型的なESD保護回路図である。ここで図10(d)を参照すると、これは、本発明を具現する典型的な電圧倍増器回路図である。本発明を具現する横型ショットキー・ダイオードは、その製造のために必要とされるプロセス・ステップの数を追加することなく、同じ集積回路内でこれらの回路構成及び/又は他の回路構成のうちの1つ以上において組み合わせることができる。
【0120】
ここで図11を参照すると、これは、本発明の別の態様の実施形態を示し、その態様は包括的には請求項31によって規定される。ダイオードは、基板1の表面上にそれぞれ形成される、第1の電極2及び第2の電極5を備える。この例において、それらの電極は、基板1の共通の上側表面上に形成される。その後、半導体材料の本体4が、電極間に、基板1の上側表面の部分を覆う中央部分を備え、本体4の更なる部分420、450がそれぞれ第1の電極2及び第2の電極5の上側部分と重なるように、下層にある電極及び基板構造の上方にわたって半導体材料4の本体が形成された。このようにして、半導体材料4と第1の電極2との間に第1の界面42が形成され、その第1の界面は、第1の平坦領域421及び端面部分422を備える。同様に、半導体4と第2の電極5との間に第2の界面45が形成され、その第2の界面は、第2の平坦領域452及び更なる端面部分453を備える。この例において、第1の電極及び第2の電極の厚さは実質的に同じであり、それゆえ、第1の平坦領域421及び第2の平坦領域452は実質的に同じ平面P1内に存在する。平面P1に対して垂直な方向におけるその平面上への第1の電極及び第2の電極の突出部は重ならず、それらの突出部は、距離LOだけ横方向にオフセットされる。この例において、横方向オフセットLOは、第1の界面及び第2の界面のそれぞれ第1の平坦領域421と第2の平坦領域452との間の横方向分離にも対応する。
【0121】
図11の実施形態は誘電体層を備えない構造であることは理解されよう。半導体材料は、本明細書において開示されるか、又は当業者に明らかである任意の半導体材料とすることができる。図11の構造を製造するために、第1の電極2及び第2の電極5のために選択される材料は、適切なエッチング選択性を有するように選択されるべきであることも理解されよう。代替的には、電極のうちの1つ以上がエッチングによってパターニングされるのではなく、例えば、リフトオフ・パターニング又は印刷によってパターニングされる方法によって、誘電体層3、半導体層4、電極2及び電極5のための材料の選択肢に関して、より大きい自由度を与えることができる。
【0122】
ここで図12を参照すると、これは、図11に示される実施形態に類似の実施形態を示すが、ここでは、第1の電極2及び第2の電極5が異なる厚さを有する。したがって、第1の平坦領域421及び第2の平坦領域452は同じ平面内に存在しない。代わりに、それらの領域はそれぞれ第1の平面P1及び第2の平面P2内に存在し、それらの平面は距離Sだけ分離される。
【0123】
ここで図13を参照すると、これは、請求項20によって包括的に規定される本発明の一態様の別の実施形態の断面図である。ここでは、第1の電極2は全体として半導体層又は本体4の下方に形成され、第2の電極5は全体として半導体本体4の上に形成される。半導体4と第1の電極2との間の界面が第1の平面P1内に存在する第1の平坦領域421を備えるように、第1の電極2の上側表面に半導体層4の一部が重なる。この例において、半導体材料4の層の厚さ(その厚さは図においてTで示される)は、第1の電極2の厚さ未満であり、それゆえ、第2の平坦領域452(それは、第2の電極5と半導体4との間の第2の界面45の全体を形成する)は、平面P1に対して垂直な方向においてP1から分離される第2の平面P2内に存在する。この例において、P2は名目的にはP1の下方にあるが、代替の実施形態では、電極及び半導体本体4の相対的な厚さに応じて、平面P1及びP2の相対的な位置が異なることは理解されよう。
【0124】
ここで図14(a)を参照すると、これは、本発明を具現する別のショットキー・ダイオードの断面図である。この実施形態は、誘電体層3が第1の電極2のいかなる部分も覆わないという点で、先行して説明された特定の実施形態とは異なる。代わりに、そのデバイスは、最初に基板1上に誘電体層3が形成され、その後、誘電体層を貫通して基板1の表面(この図では上側表面)まで下方に延在する窓Wが形成された方法を用いて作製された。その後、導電性材料が窓Wの内側に堆積され、第1の電極2が形成された。その後、半導体材料が窓Wを満たし、第1の電極2との第1の界面42を形成し、横方向に、この例では、窓Wから離れる両方向に延在するように、その構造体の上方にわたって半導体材料の層又は本体4が形成された。したがって、この例では、平面P1上への第1の電極2の突出部は、第1の平坦領域421の突出部と厳密に同じである。言い換えると、第1の平坦領域421は、第1の界面42の全体である。第2の電極5は、半導体本体4の上側表面上に適切な技法によって(例えば、堆積、マスキング、その後のエッチングによって、又は代替的には選択的な印刷によって)形成された。したがって、この例では、第2の平坦領域452は、第2の電極5と半導体4との間の第2の界面45の全体を与え、平面P1上への第2の電極5の突出部は第2の平坦領域452の突出部と同じである。特定の先行する実施形態と同様に、半導体層4との第2の電極接触の平面P2は、半導体4と第1の電極2との間のコンタクト又は接合部の平面P1に対して平行である。第1の平坦領域421及び第2の平坦領域452は、距離VOだけ垂直方向にオフセットされ、距離LOだけ横方向にオフセットされる。ここで図14(b)を参照すると、これは、本発明を具現する別のショットキー・ダイオードを示す。図14(a)に示される実施形態と同様に、誘電体層3は第1の電極2のいかなる部分も覆わない。しかしながら、この実施形態において、第1の電極2は、誘電体層3内の窓Wの全体を満たすのではなく、窓Wの一部を満たす。第1の電極2は、誘電体層3の形成前に、又は後に任意の適切な技法によって形成することができる。その後、半導体材料が窓Wを満たし、第1の電極2との第1の界面42を形成し、横方向に、この例では、窓Wから離れる両方向に延在するように、その構造体の上方にわたって半導体材料の層又は本体4が形成された。したがって、この実施形態では、平面P1上への第1の電極2の突出部は、第1の平坦領域421の突出部と厳密に同じである。しかしながら、この実施形態では、第1の界面42は、第1の平坦領域421及び端面部分422を備える。
【0125】
ここで図15を参照すると、これは、本発明の一態様を具現する別のショットキー・ダイオード、すなわち、誘電体層を備える構造を示す。誘電体層3は、第1の電極2を包囲するように形成されるが、第1の電極2を覆わない。半導体4の層(又は本体)が、露出した第1の電極の上側表面(平面P1内の第1の平坦領域421からなる第1の界面42を形成する)を覆うように、そして、第1の電極の周りの(すなわち、第1の電極に隣接する)誘電体層の部分を覆うように形成される。第2の電極5が、半導体層4の一部の上方にわたって、且つ誘電体層3の一部の上方にわたって形成され、平面P2内に存在する第2の平坦領域452と、全体として半導体層の端面にある更なる領域453とを備える、半導体材料との第2の界面45が形成される。この例において、第2の平坦領域452は第1の平坦領域421と部分的に重なり、それゆえ、第1の電極2と部分的に重なる。
【0126】
単に横方向の形状を変更することによって、該手法が、同じウェハ上に異なる特性を有するデバイスを提供できることは、例えば、同じ集積回路内に、ある適用範囲に関して最適化されたデバイスを作製するために必要とされるプロセス・ステップの数を最小化する際に有利である(添付の図6及び図9の説明を参照されたい)。
【0127】
ここで図16を参照すると、これは、本発明の一態様を具現する方法を示す。当該方法は、(a)基板1(又は他の支持体/支持構造体)を設けることと、(b)基板の表面の第1の領域上に第1の電極2を形成することと、(c)第1の領域に隣接する基板表面の第2の領域を覆い、第1の電極2の表面の一部がそこを通して視認可能である/露出する窓Wも有する誘電体材料3の本体を形成することと、(d)窓を満たし、第1の電極の上方にわたって配置され、第1の界面42(421)において第1の電極に接続される第1の部分と、基板表面の前記第2の領域を覆う誘電体材料の本体の部分の上方にわたって配置される第2の部分とを備える、半導体材料4の本体を形成することと、(e)半導体材料の本体の前記第2の部分上に、第2の界面452において半導体材料の本体に接続される第2の電極5を形成することとを含む。方法は、ダイオードの所望の特性を達成するように、第1の界面42と第2の界面452との間に横方向オフセットLOを設定することを含む。
【0128】
図17を参照すると、これは、図16によって示される方法に類似であるが、誘電体材料3の本体に窓を設けないという点で異なる、本発明の一態様を具現する別の方法を示す。代わりに、本体3は第1の電極と部分的に重なり、その後、(第1の電極によって覆われる)第1の部分に直接隣接する基板表面の第2の部分を覆うように横方向に延在する。その後、第1の電極の上側表面の覆われていない部分と重なり、基板表面の第2の領域を覆う誘電体材料の少なくとも一部を覆うように、半導体材料の本体4が形成される(ステップ(c))。その後、ステップ(d)において、第1の界面と第2の界面との間に所望の横方向オフセットLOを設けて、半導体本体の第2の部分の表面上に第2の電極5が形成される。
【0129】
ここで図18を参照すると、これは、第1の電極と、第2の電極と、第1の電極及び第2の電極を接続する半導体材料の本体とを備えるショットキー・ダイオードを製造するための、本発明の一態様を具現する別の方法を示す。当該方法は、(a)基板1(又は支持体)の表面の第1の領域上に第1の電極2を形成することと、(b)第1の電極の上方にわたって配置され、第1の界面42において第1の電極に接続される第1の部分と、第1の領域に隣接する基板表面の第2の領域の上方にわたって配置される第2の部分とを備える半導体材料4の本体を形成することと、半導体材料の本体の前記第2の部分上に、第2の界面において半導体材料の本体に接続される第2の電極5を形成することとを含む。やはり、デバイス特性を決定するように、第1の界面と第2の界面との間の横方向オフセットLOが選択される。
【0130】
ここで図19を参照すると、これは、本発明の一態様を具現する別の方法を示す。当該方法は、(a)基板1(又は支持体/支持構造体)を設けることと、(b)基板の表面の第1の領域上に第1の電極2を形成し、基板表面の第2の領域上に第2の電極5を形成することであって、第2の領域は第1の領域から第3の領域によって分離され、電極は所望の横方向オフセットを有する、形成することと、(c)少なくとも電極及び基板の第3の領域を覆うように誘電体材料3の本体を形成することと、(d)電極及び基板表面の第3の領域の一部を露出させるように、誘電体材料の本体内に窓Wを形成することと、(e)少なくとも窓の内側に半導体材料4を堆積させることと、(f)残りの誘電体材料3を除去することとを含む。このようにして、当該方法は、第1の電極の上方にわたって配置され、第1の界面において第1の電極に接続される第1の部分と、第2の電極の上方にわたって配置され、第2の界面において第2の電極に接続される第2の部分と、第3の領域の上方にわたって配置され、第1の部分を第2の部分に接続する第3の部分とを備える半導体材料4の本体を形成する。特定の実施形態において、電極は同時に形成する(例えば、堆積させるか、又は印刷する)ことができるが、代替の実施形態では、順次に形成される。最終的なダイオード内に1つの整流コンタクト及び1つのオーミック・コンタクトを実現する所望の表面特性を達成するように、誘電体材料及び/又は半導体材料を堆積させる前にそれらの上側表面を処理することができる。
【0131】
ここで図20を参照すると、これは、本発明の一態様を具現する回路の一部を示す。共通の基板1上に2つのショットキー・ダイオードが同時に形成された。言い換えると、第1の電極2a及び2bは単一のそれぞれの処理ステップにおいて形成され、2つの半導体本体4a及び4b並びに2つの第2の電極5a及び5bも同様である。したがって、2つのダイオードは、単一のダイオードを作製するのと同じ数の処理ステップしか必要としない方法において製造された。しかしながら、横方向オフセットLO1及びLO2は異なる。したがって、単にデバイスの電極のそれぞれの横方向オフセットを決定することによって、単一のダイオードだけを製造する方法と比べて追加の処理ステップを必要とすることなく、本発明の一態様を具現する方法では、効率的なやり方で、単一の基板上に異なる電気的特性を有する複数のダイオードを製造することができた。当業者によって理解されるように、各デバイスの幾何学的設計の他の態様及び/又は更なる態様は、同じ回路内の他のデバイスの態様とは異なる場合がある。例えば、半導体本体及び/又は第1の電極及び/又は第2の電極の、基板1の表面に対して平行であるが、横方向オフセットLOに対して垂直な方向(すなわち、紙面に対して垂直な方向)における幅は、回路内の他のデバイスの幅とは異なる場合がある。複数のデバイスを含む回路内の個々のデバイスは、本発明において開示されるデバイスのうちのいずれかの要素を備えることができる。例えば、誘電体材料3の任意の本体の存在、非存在若しくは形状に関して、又は誘電体材料3の任意の本体内の任意の窓Wの存在、非存在若しくは形状に関して、あるデバイスが他のデバイスとは異なる場合がある。
【0132】
上記で言及された態様及び実施形態のいずれかによるショットキー・ダイオード/デバイス及び方法は、より複雑なデバイス、例えば、ソース-ゲート・トランジスタ、ショットキー・トランジスタ、ゲート・ダイオードなどに組み込むことができるか、又はそれらのデバイスを製造する方法に組み込むことができる。例えば、図21は、本発明の一態様を具現するショットキー・ダイオードを組み込むソース-ゲート・トランジスタ(SGT)を示す。基板1上にSGTソース電極2が形成され/設けられ、SGTソース電極の上側表面の一部と半導体材料4の本体の一部との間の界面によって障壁コンタクト42が設けられる。この半導体本体4は第1の誘電体層31の上方にわたって形成され、第1の誘電体層31内の窓を介してソース電極と接触する。このようにして、半導体は窓を満たし、第1の誘電体層31の上側表面の上方にわたって横方向に延在する。SGTは、半導体本体4の上側端部と重なり、半導体に対するオーミック・コンタクト45を形成するSGTドレイン電極5を更に備える(言い換えると、オーミック・コンタクトは、ドレイン電極と半導体本体4との間の界面によって与えられる)。半導体本体及びドレイン電極の上方にわたって第2の誘電体層32が形成され、第2の誘電体層32の表面上にSGTゲート電極500が形成される。この例において、ゲート電極500は、ドレイン電極5と重なるのではなく、半導体層4の上方にわたって位置決めされ、第2の誘電体層32によって半導体材料から分離されるように位置合わせされる。SGTを製造する方法は、別の態様/実施形態による方法を用いてショットキー・ダイオード構成要素(2、31、4、5)を製造することと、半導体層4及びドレイン電極5の上方にわたって第2の誘電体層32を形成することと、第2の誘電体層の表面上にゲートを形成することとを含むことができる。
【0133】
本発明の態様を具現するショットキー・ダイオードは、例えば、集積回路(IC)の形で、多種多様の回路、回路モジュール及び電子デバイスに組み込むことができることは理解されよう。本発明の態様を具現するショットキー・ダイオードは論理ゲートに組み込むことができる。そのような論理ゲートは、唯一の能動素子として(例えば、「ダイオード・ロジック」において)、又はトランジスタとの組み合わせにおいて(「ダイオード-トランジスタ・ロジック」)、1つ以上のダイオードを備える場合がある。本発明の態様を具現するショットキー・ダイオードを組み込む2つのダイオード・ロジックの例が図22及び図23に示される。図22は、本発明の一態様を具現するダイオードORゲートを示し、それぞれが、それぞれの入力端子に接続されるそれぞれのアノードと、出力端子に接続されるそれぞれのカソードとを有する、2つのダイオードを備える。出力端子は抵抗器を介して接地される。図23は、本発明の一態様を具現するダイオードANDゲートを示し、それぞれが、それぞれの入力端子に接続されるそれぞれのカソードと、出力端子に接続されるそれぞれのアノードとを有する、2つのダイオードを備える。出力端子は、抵抗器を介して、正の電源レール1000に接続される。論理ゲートにおいてショットキー・ダイオードを使用すること(例えば、これらの実施形態と同様)は、他の利点だけでなく、応答が速い及び電圧降下が小さいという利点を提供することができる。
【0134】
本発明の態様を具現するショットキー・ダイオードは、図24に示されるような、ダイオード負荷インバータに組み込むこともできる。従来の単極インバータは通常、高電圧基準と低電圧基準との間にトランジスタ・スイッチ及び抵抗負荷を配置する。インバータ入力はトランジスタ・ゲート端子に接続され、インバータ出力はトランジスタ及び抵抗器の接合部に接続される。ダイオード負荷インバータでは、例えば、図24に示されるように、抵抗器負荷がダイオードに置き換えられる。図24に示されるように、ダイオード負荷インバータ内の負荷として本発明の一態様を具現するショットキー・ダイオードを使用することは、数ある中でも、スイッチングが高速である、電圧降下が低い及び電力消費量が少ないという利点を提供することができる。
【0135】
図25を参照すると、これは、本発明の一態様を具現する別のショットキー・ダイオードを示し、そのショットキー・ダイオードは本発明の他の態様を具現する方法によって製造することができ、本発明の他の態様を具現する回路及びデバイスに組み込むことができる。ダイオードは、第1の電極2と、第2の電極5と、第1の界面42において第1の電極に接続され、第2の界面45において第2の電極に接続される半導体材料の本体4とを備え、第1の界面42はショットキー・コンタクトを与える。第1の電極2はチタンの本体(例えば、層)と、チタンの本体の表面上に形成される酸化チタン21の層(すなわち、上記で論じられたように、少なくとも1つのチタン酸化物又は亜酸化物を含むか、又はそれからなる層)とを備え、第1の界面42は、半導体材料の本体4と酸化チタン21の層との間の界面からなる。この例において、半導体材料4は、酸化物半導体、より具体的には、IGZOであるが、代替の実施形態では、他の半導体材料が利用されてもよい。
【0136】
本明細書において説明され、本発明を具現する特定の横型ダイオードは、金属コンタクトが横方向及び垂直方向に分離され、その間に半導体層が挟持されているという点で、従来技術の横型ダイオードとは異なることは、上記の説明から理解されよう。これにより、その構造を製造工程に容易に組み入れることができるようになり、追加の処理ステップを最小化し、コストを削減できるようになる。これは、いくつかの重要な利点も提供する。
【0137】
この構成によれば、材料又は表面特性の変更を必要とすることなく、オーミック・コンタクトとショットキー・コンタクトとの間の分離を制御することによって、ダイオードの閾値電圧及び降伏電圧を正確に制御できるようになる(分離を大きくすることにより高くなる)。これは、異なる半導体厚、酸素濃度又は表面処理を必要とすることなく、例えば、異なる閾値電圧及び/又は降伏電圧を有するダイオードを同じ基板上に同じ工程において製造できることを意味する。デバイスの形状を制御することによって、接触抵抗、直列抵抗、最大電流レベル、キャパシタンス及びRC時定数のような、抵抗関連及びキャパシタンス関連のデバイス特性の正確な制御も行うことができる。
【0138】
その構成は、導体層が垂直方向に分離されるので製造するのが容易であり、エッチング選択性に関する問題を緩和することを通して、より広い材料の選択肢を可能にする。2つの導体層は、ここでは、誘電体層によって分離される。この誘電体層は、2つの導体層間の垂直方向の分離を可能にし、下部導体層は、それゆえ、上部導体層に関して実行されるいかなる工程(化学エッチング、物理エッチングなど)からも保護される。純粋に縦型及び横型の手法と比べて、ここでは、2つの導体層のエッチング選択性の検討によって、使用することができる導体層の選択が影響を受けないので、より広い材料の選択が可能なる。
【0139】
金属酸化膜半導体の場合、オーミック・コンタクトによって半導体を局所的に還元することによって、ショットキー・コンタクトに達する電流経路が作り出される可能性が小さくなり、金属酸化物の厚さ及び/又は酸素含有量への依存性が低い、よりロバストな工程が提供される。これは、局所的な還元が、基本的には、オーミック・コンタクトの直下にある半導体層の部分だけに限定されるためであり、特定の実施形態において、オーミック・コンタクトはショットキー・コンタクトから横方向に分離される。還元は、オーミック・コンタクトの端部において、横方向にわずかに延在する場合があるが、2つのコンタクトの横方向分離が十分に大きい場合には、これが、オーミック・コンタクトからショットキー・コンタクトまでの全長にわたって延在する導電性経路が形成される可能性がないことを確実にすることになる。言い換えると、2つのコンタクトの横方向分離の制御によって、オーミック・コンタクトからショットキー・コンタクトまでの全長にわたって延在する導電性経路が回避されることを確実にすることができる。
【0140】
材料
特定の実施形態において、半導体材料の層は薄膜であり、例えば、化合物半導体(GaAs、GaN、InP、CdSe、InGaAs、InGaAsSbなど)、ZnO、SnO2、NiO、SnO、Cu2O、In2O3、LiZnO、ZnSnO、InSnO(ITO)、InZnO(IZO)、HflnZnO(HIZO)、InGaZnO(IGZO)のような金属酸化物、金属酸窒化物、例えば、ZnxOyNz、無機半導体(アモルファス、マイクロ結晶又はナノ結晶Siなど)、有機半導体(CuPc、ペンタセン、PTCDA、メチレンブルー、オレンジG、ルブレンなど)、高分子半導体(PEDOT:PSS、POT、P30T、P3HT、ポリアニリン、ポリカルバゾールなど)、2次元材料(2D材料)(グラフェンなど)、MoS2、GeSbTeのようなカルコゲニド、及びペロブスカイト(SrTiO3、CH3NH3PbCl3、H2NCHNH2PbCl3、CsSnl3)、を含むリストから選択された半導体材料の薄膜である。これらの半導体材料は、ドープするか、又はドーピング勾配を含むこともでき、n型又はp型とすることができる。
【0141】
特定の実施形態において、導電性材料の層は、Au、Ti、Al、Mo、Pt、Pd、Ag、Cu、Ni、Cr、Ta、Wのような金属、MoNi、MoCr、AlSiのような合金、透明導電性酸化物(ITO、IZO、AZOなど)、TiNのような金属窒化物、カーボンブラック、カーボンナノチューブ、グラフェンのような炭素材料、ポリアニリン、PEDOT:PSSのような導電性ポリマー又は半導体材料を含むことができる。
【0142】
特定の実施形態において、誘電体材料の層は、Al2O3、ZrO2、HfO2、Y2O3、Si3N5、TiO2、Ta2O5のような金属酸化物、Al2POxのような金属リン酸塩、HfSOxのような金属硫酸塩/亜硫酸塩、AlNのような金属窒化物、AlOxNyのような金属酸窒化物、SiO2、Si3N4、SiNxのような無機絶縁体、スピン・オン・ガラス(ポリヒドロキシベンジルシルセスキオキサン、HSQなど)、高分子誘電体材料(サイトップ(市販されているアモルファス・フルオロポリマー)、酢酸1-メトキシ-2-プロピル(SU-8)、ベンゾシクロブテン(BCB)、ポリイミド、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリエチルメタクリレート、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルピロリドン、ポリビニルフェノール、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリビニルアルコール、ポリカーボネート、パリレン、シリコーンなど)、UV硬化性樹脂、ナノインプリント・レジスト、又はフォトレジストを含む。誘電体材料は、相対的に低い誘電率を有する場合があるか(低κ、例えば、サイトップ(登録商標)、HSQ、パリレン)、又は相対的に高い誘電率を有する場合がある(高κ、例えば、Ta2O5、HfO2)。
【0143】
特定の実施形態において、ショットキー・ダイオードは、基板又は基板構造体上に設けられる場合がある。言い換えると、当該方法は、ショットキー・ダイオードを基板上に直接、又は間接的に支持することを更に含むことができる。特定の実施形態において、基板はフレキシブルとすることができ、基板は、ガラス(硬質又はフレキシブル)、ポリマー(例えば、ポリエチレンナフタレート又はポリエチレンテレフタレート)、高分子箔(polymeric foil)、紙、絶縁体被覆金属(例えば、被覆ステンレス鋼)、セルロース、ポリメチルメタクリレート、ポリカーボネート、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルピロリドン、ポリビニルフェノール、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリイミド、ポリアミド(例えば、ナイロン)、ポリ(ヒドロキシエーテル)、ポリウレタン、ポリカーボネート、ポリスルホン、パリレン、ポリアクリレート、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、アクリロニトリルブタジエンスチレン、酢酸1-メトキシ-2-プロピル(SU-8)、ポリヒドロキシベンジルシルセスキオキサン(HSQ)、ベンゾシクロブテン(BCB)、Al2O3、SiOxNy、SiO2、Si3N4、UV硬化性樹脂、ナノインプリント・レジスト、フォトレジストを含むリストから選択された材料を含むことができる。
【0144】
特定の実施形態において、基板/半導体/導体/誘電体材料の層を設けることは、蒸着(物理的、例えば、スパッタ、化学的、例えば、PECVD)、真空蒸着(例えば、熱又は電子ビーム蒸着)、コーティング(スピン、ディップ、ブレード、バー、スプレー、スロット・ダイ)、印刷(ジェット、グラビア、オフセット、スクリーン、フレキソ)、パルスレーザ堆積(PLD)、原子層堆積(ALD)コーティングを含むリストから選択された技法によって前記層を形成することを含む。
【0145】
特定の実施形態において、基板/半導体/導体/誘電体材料の層は、熱アニーリング、プラズマ処理(O2、Cl2、Ar、CF4、BCl3、N2、SF6、HBrなど)、自己組織化単分子膜SAM(HMDSなど)RIE、オゾンUV処理のような技法による表面改質を有することができる。
【0146】
本明細書の説明及び特許請求の範囲を通して、「備える」及び「含む」(comprise、contain)という用語及びその変異形は、「含むが、限定はしない」と意味し、他の成分(moieties)、添加物、構成要素、整数又はステップを除外することは意図していない(そして除外しない)。本明細書の説明及び特許請求の範囲を通して、単数形は、文脈上他の意味に解釈すべき場合を除いて、複数形を含む。具体的には、不定冠詞が使用される場合、文脈上他の意味に解釈すべき場合を除いて、本明細書は、単数のものだけでなく、複数のものも企図するものと理解されるべきである。
【0147】
本発明の特定の態様、実施形態又は例とともに説明される特徴、整数、特性、化合物、化学成分又は化学基は、不適合でない場合を除いて、本明細書において説明される任意の他の態様、実施形態又は例に適用可能であると理解されるべきである。本明細書(任意の添付の特許請求の範囲、要約書及び図面を含む)において開示される全ての特徴、及び/又はそのように開示される任意の方法若しくは工程の全てのステップは、そのような特徴及び/又はステップのうちの少なくともいくつかが互いに排他的である組み合わせを除く、全ての組み合わせで組み合わせることができる。本発明は、任意のこれまでの実施形態の細部には限定されない。本発明は、本明細書(任意の添付の特許請求の範囲、要約書及び図面を含む)において開示される特徴のうちの任意の新規の特徴、若しくは任意の新規の組み合わせに、又はそのように開示される任意の方法若しくは工程のステップのうちの任意の新規のステップ、若しくは任意の新規の組み合わせに及ぶ。
【0148】
読者の注目は、本出願に関連して本明細書と同時に、又は本明細書に先行して提出され、本明細書とともに公開される全ての論文又は文献に向けられるが、全てのそのような論文又は文献の内容は参照することにより本明細書に組み込まれる。
以上説明した各実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1)
ショットキー・ダイオードであって、
第1の電極と、
第2の電極と、
第1の界面において前記第1の電極に接続され、第2の界面において前記第2の電極に接続される半導体材料の本体とを備え、
前記第1の界面は、第1の平面内に存在する第1の平坦領域を備え、前記第1の電極は
、前記第1の平面に対して垂直な第1の方向において前記第1の平面上への第1の突出部を有し、
前記第2の界面は、第2の平面内に存在する第2の平坦領域を備え、前記第2の電極は、
前記第1の方向において前記第1の平面上への第2の突出部を有し、
前記第2の突出部の少なくとも一部は前記第1の突出部の外側に存在し、前記第2の平坦領域は、前記第1の方向において、前記第1の平坦領域からオフセットされ、
前記第1の界面及び前記第2の界面のうちの一方はショットキー・コンタクトを与える、ショットキー・ダイオード。
(付記2)
前記第2の平面は前記第1の平面に対して平行である、付記1に記載のダイオード。
(付記3)
前記第1の界面は前記第1の平坦領域からなる、付記1又は2に記載のダイオード。
(付記4)
前記第2の界面は前記第2の平坦領域からなる、付記1から3のいずれか一項に記載のダイオード。
(付記5)
前記第2の突出部は、前記第1の突出部の完全に外側に存在し、前記第1の方向における、前記第1の平面上への前記第2の平坦領域の突出部は、前記第1の方向における、前記第1の平面上への前記第1の平坦領域の突出部の完全に外側に存在する、付記1から4のいずれか一項に記載のダイオード。
(付記6)
前記第1の突出部の一部は前記第2の突出部の内側に存在する、付記1から4のいずれか一項に記載のダイオード。
(付記7)
前記第1の突出部の全体は前記第2の突出部の外側に存在する、付記1から4のいずれか一項に記載のダイオード。
(付記8)
前記第1の方向における、前記第1の平面上への前記第2の平坦領域の突出部は、前記第1の方向における、前記第1の平面上への前記第1の平坦領域の突出部の完全に外側に存在する、付記6又は7に記載のダイオード。
(付記9)
前記第1の方向における、前記第1の平面上への前記第1の平坦領域の突出部の一部は、前記第1の方向における、前記第1の平面上への前記第2の平坦領域の突出部の内側に存在する、付記6又は7に記載のダイオード。
(付記10)
前記第1の方向における、前記第1の平面上への前記第1の平坦領域の突出部の全体は、前記第1の方向における、前記第1の平面上への前記第2の平坦領域の突出部の内側に存在する、付記6又は7に記載のダイオード。
(付記11)
基板を更に備え、前記第1の電極は前記基板の表面上に配置される、付記1から10のいずれか一項に記載のダイオード。
(付記12)
誘電体材料の本体を更に備える、付記1から11のいずれか一項に記載のダイオード。
(付記13)
前記誘電体本体は、前記第1の方向において、前記第2の電極を前記第1の電極から離間するように配置される、付記12に記載のダイオード。
(付記14)
前記誘電体本体は窓を備え、前記第1の界面は前記窓の内側に配置される、付記12又は13に記載のダイオード。
(付記15)
前記半導体材料の本体は、前記窓を少なくとも部分的に満たす第1の部分と、前記窓から横方向に延在し、前記誘電体本体の表面の少なくとも一部を覆う第2の部分とを備える、付記14に記載のダイオード。
(付記16)
前記第2の電極は、前記誘電体本体の前記第2の部分の少なくとも一部を覆うように配置される、付記15に記載のダイオード。
(付記17)
前記半導体材料の本体の少なくとも一部及び前記第2の電極の少なくとも一部を覆うように配置される誘電体材料の更なる本体を更に備える、付記1から16のいずれか一項に記載のダイオード。
(付記18)
前記誘電体材料の更なる本体は、前記半導体材料の本体の全体を覆うように配置される、付記17に記載のダイオード。
(付記19)
前記第1の界面及び前記第2の界面のうちの少なくとも一方は、前記第1の電極、前記第2の電極及び前記半導体材料の本体のうちの少なくとも1つの処理された(例えば、表面処理された)部分を備える、付記1から18のいずれか一項に記載のダイオード。
(付記20)
ショットキー・ダイオードであって、
第1の電極と、
第2の電極と、
第1の界面において前記第1の電極に接続され、第2の界面において前記第2の電極に接続される半導体材料の本体とを備え、
前記第1の界面は、第1の平面内に存在する第1の平坦領域を備え、前記第1の電極は、前記第1の平面に対して垂直な第1の方向において前記第1の平面上への第1の突出部を有し、
前記第2の界面は第2の平坦領域を備え、前記第2の電極は前記第1の方向において前記第1の平面上への第2の突出部を有し、
前記第2の突出部は、前記第1の突出部の完全に外側に存在し、
前記第1の界面及び前記第2の界面のうちの一方はショットキー・コンタクトを与え、
前記本体は第1の側部及び第2の側部を備え、前記第2の側部は、前記第1の方向において前記本体の厚さだけ前記第1の側部から離間され、
前記第1の平坦領域は前記本体の前記第1の側部上にあり、前記第2の平坦領域は前記本体の前記第2の側部上にある、ショットキー・ダイオード。
(付記21)
前記第2の平坦領域は前記第1の平面内に存在する、付記20に記載のダイオード。
(付記22)
前記第2の平坦領域は第2の平面内に存在する、付記20に記載のダイオード。
(付記23)
前記第2の平面は前記第1の平面に対して平行である、付記22に記載のダイオード。
(付記24)
前記第2の平面は、前記第1の方向において前記第1の平面から離間される、付記23に記載のダイオード。
(付記25)
前記第1の電極を支持するように配置される基板を更に備える、付記20から24のいずれか一項に記載のダイオード。
(付記26)
前記半導体材料の本体は、前記第1の電極の表面の少なくとも一部を覆うように配置される第1の部分と、前記第1の電極から横方向に延在する第2の部分とを備え、前記第2の電極は前記半導体材料の本体の前記第2の部分の少なくとも一部を覆うように配置される、付記20から25のいずれか一項に記載のダイオード。
(付記27)
前記半導体材料の本体の少なくとも一部と、前記第2の電極の少なくとも一部とを覆うように配置される誘電体材料の更なる本体を更に備える、付記20から26のいずれか一項に記載のダイオード。
(付記28)
前記誘電体材料の更なる本体は、前記半導体材料の本体の全体を覆うように配置される、付記27に記載のダイオード。
(付記29)
前記第1の界面及び前記第2の界面のうちの少なくとも一方は、前記第1の電極、前記第2の電極及び前記半導体材料の本体のうちの少なくとも1つの表面処理された部分を備える、付記20から28のいずれか一項に記載のダイオード。
(付記30)
前記半導体材料の本体は、第1の層及び第2の層を備え、前記第1の界面は前記第1の層の一部を備え、前記第2の界面は前記第2の層の一部を備える、付記1から29のいずれか一項に記載のダイオード。
(付記31)
ショットキー・ダイオードであって、
第1の電極と、
第2の電極と、
第1の界面において前記第1の電極に接続され、第2の界面において前記第2の電極に接続される半導体材料の本体とを備え、
前記第1の界面は、第1の平面内に存在する第1の平坦領域を備え、前記第1の電極は、前記第1の平面に対して垂直な第1の方向において前記第1の平面上への第1の突出部を有し、
前記第2の界面は第2の平坦領域を備え、前記第2の電極は前記第1の方向において前記第1の平面上への第2の突出部を有し、
前記第2の突出部は、前記第1の突出部の完全に外側に存在し、
前記第1の界面及び前記第2の界面のうちの一方はショットキー・コンタクトを与え、
前記第1の電極及び第2の電極は基板上に形成され、前記本体の一部が前記電極間の前記基板の一部を覆い、前記本体の更なる部分が前記第1の電極及び前記第2の電極を少なくとも部分的に覆うように、前記本体は前記電極及び前記基板の上方にわたって形成される、ショットキー・ダイオード。
(付記32)
前記第2の平坦領域は前記第1の平面内に存在する、付記31に記載のダイオード。
(付記33)
前記第2の平坦領域は第2の平面内に存在する、付記31に記載のダイオード。
(付記34)
前記第2の平面は前記第1の平面に対して平行である、付記33に記載のダイオード。
(付記35)
前記第2の平面は、前記第1の方向において前記第1の平面から離間される、付記33又は34に記載のダイオード。
(付記36)
前記第1の電極はショットキー電極であり、前記第2の電極はオーミック電極である、付記1から35のいずれか一項に記載のダイオード。
(付記37)
前記第1の電極はオーミック電極であり、前記第2の電極はショットキー電極である、付記1から35のいずれか一項に記載のダイオード。
(付記38)
前記第1の電極は、Au、Ti、Al、Mo、Pt、Pd、Ag、Cu、Ni、Cr、Ta、Wのような金属、MoNi、MoCr、AlSiのような合金、透明導電性酸化物(ITO、IZO、AZOなど)、TiNのような金属窒化物、カーボンブラック、カーボンナノチューブ、グラフェンのような炭素材料、ポリアニリン、PEDOT:PSSのような導電性ポリマー又は半導体材料を含むリストから選択される材料を含む、付記1から37のいずれか一項に記載のダイオード。
(付記39)
前記第2の電極は、Au、Ti、Al、Mo、Pt、Pd、Ag、Cu、Ni、Cr、Ta、Wのような金属、MoNi、MoCr、AlSiのような合金、透明導電性酸化物(ITO、IZO、AZOなど)、TiNのような金属窒化物、カーボンブラック、カーボンナノチューブ、グラフェンのような炭素材料、ポリアニリン、PEDOT:PSSのような導電性ポリマー又は半導体材料を含むリストから選択される材料を含む、付記1から38のいずれか一項に記載のダイオード。
(付記40)
前記半導体材料は、化合物半導体(GaAs、GaN、InP、CdSe、InGaAs、InGaAsSbなど)、ZnO、SnO2、NiO、SnO、Cu2O、In2O3、LiZnO、ZnSnO、InSnO(ITO)、InZnO(IZO)、HflnZnO(HIZO)、InGaZnO(IGZO)のような金属酸化物、金属酸窒化物、例えば、ZnxOyNz、無機半導体(アモルファス、マイクロ結晶又はナノ結晶Siなど)、有機半導体(CuPc、ペンタセン、PTCDA、メチレンブルー、オレンジG、ルブレンなど)、高分子半導体(PEDOT:PSS、POT、P3OT、P3HT、ポリアニリン、ポリカルバゾールなど)、2次元材料(2D材料)(グラフェンなど)、MoS2、GeSbTeのようなカルコゲニド、及びペロブスカイト(SrTiO3、CH3NH3PbCl3、H2NCHNH2PbCl3、CsSnl3)、また、ドープされるか、若しくはドーピング勾配を含み、n型又はp型である、上記の半導体材料のいずれかを含むリストから選択される、付記1から39のいずれか一項に記載のダイオード。
(付記41)
前記ダイオードは薄膜ショットキー・ダイオードである、付記1から40のいずれか一項に記載のダイオード。
(付記42)
少なくとも前記半導体材料並びに前記第1の電極及び前記第2の電極は、少なくとも可視光に対して実質的に透過性である、付記1から41のいずれか一項に記載のダイオード。
(付記43)
前記誘電体材料は少なくとも可視光に対して実質的に透過性である、付記41に記載のダイオード。
(付記44)
前記半導体材料は少なくとも可視光に対して実質的に透過性であるが、前記第1の電極及び前記第2の電極は可視光に対して少なくとも部分的に反射性である、付記1から40のいずれか一項に記載のダイオード。
(付記45)
前記誘電体材料は、少なくとも可視光に対して実質的に透過性である、付記43に記載のダイオード。
(付記46)
前記第1の電極及び前記第2の電極のうちの一方はチタンの本体(例えば、層)と、前記チタンの本体の表面上に形成される少なくとも1つのチタン酸化物又は亜酸化物を含むか、又はそれからなる層とを備え、前記ショットキー・コンタクトを与える前記界面は、前記半導体材料の本体と、少なくとも1つのチタン酸化物又は亜酸化物を含むか、又はそれからなる前記層との間の界面を備えるか、又は該界面からなる、付記1から45のいずれか一項に記載のダイオード。
(付記47)
付記1から46のいずれか一項に記載の少なくとも第1のダイオードと、付記1から46のいずれか一項に記載の第2のダイオードとを備える回路であって、前記第1のダイオードの第1の平坦領域及び第2の平坦領域は第1の距離だけ(互いから)オフセットされ、前記第2のダイオードの前記第1の平坦領域及び前記第2の平坦領域は第2の距離だけオフセットされ、前記第2の距離は前記第1の距離とは異なり、及び/又は前記回路は集積回路である、回路。
(付記48)
第1の電極と、第2の電極と、前記第1の電極及び前記第2の電極を接続する半導体材料の本体とを備えるショットキー・ダイオードを製造する方法であって、
基板(又は支持体)表面の第1の領域上に第1の電極を形成することと、
前記第1の領域に隣接する前記基板表面の少なくとも第2の領域を覆う誘電体材料の本体を形成することと、
前記第1の電極の上方にわたって配置され、第1の界面において前記第1の電極に接続される第1の部分と、前記基板表面の前記第2の領域を覆う前記誘電体材料の本体の一部の上方にわたって配置される第2の部分とを備える半導体材料の本体を形成することと、 前記半導体材料の本体の前記第2の部分上に、第2の界面において前記半導体材料の本体に接続される第2の電極を形成することとを含む、方法。
(付記49)
前記第1の界面は前記基板表面上に第1の突出部を有し、前記第2の界面は前記基板表面上に第2の突出部を有し、前記第2の突出部は前記第1の突出部からある距離だけオフセットされる、付記48に記載の方法。
(付記50)
前記ダイオードの少なくとも1つの所望の特性又はパラメータに従って前記距離をあらかじめ決定することを更に含む、付記49に記載の方法。
(付記51)
前記第1の界面は前記第1の電極の第1の表面部分を備え、前記方法は、前記半導体材料の本体を形成する前に、前記第1の電極の前記第1の表面部分を処理することを更に含む、付記48から50のいずれか一項に記載の方法。
(付記52)
前記第1の電極はチタンの本体を備え、前記処理することは、前記第1の表面部分を処理して、少なくとも1つのチタン酸化物又は亜酸化物を含むか、又はそれからなる層を形成することを含む、付記51に記載の方法。
(付記53)
前記第2の界面は前記半導体材料の本体の表面部分を備え、前記方法は、前記第2の電極を形成する前に前記半導体材料の本体の前記表面部分を処理することを更に含む、付記48から52のいずれか一項に記載の方法。
(付記54)
前記半導体材料の本体は少なくとも2つの層を備える、付記48から53のいずれか一項に記載の方法。
(付記55)
前記半導体材料の本体の少なくとも一部を選択的に処理することを更に含む、付記48から54のいずれか一項に記載の方法。
(付記56)
前記誘電体材料の本体は前記第1の電極の一部を覆う、付記48から55のいずれか一項に記載の方法。
(付記57)
前記誘電体材料の本体は、前記第1の電極の少なくとも一部がそこを通して視認可能で
ある(露出する)窓を備え、前記半導体材料の本体の前記第1の部分は前記窓の内側に形成される、付記48から56のいずれか一項に記載の方法。
(付記58)
第1の電極と、第2の電極と、前記第1の電極及び前記第2の電極を接続する半導体材料の本体とを備えるショットキー・ダイオードを製造する方法であって、
基板(又は支持体)表面の第1の領域上に第1の電極を形成することと、
前記第1の電極の上方にわたって配置され、第1の界面において前記第1の電極に接続される第1の部分と、前記第1の領域に隣接する前記基板表面の第2の領域の上方にわたって配置される第2の部分とを備える半導体材料の本体を形成することと、
前記半導体材料の本体の前記第2の部分上に、第2の界面において前記半導体材料の本体に接続される第2の電極を形成することとを含む、方法。
(付記59)
前記第1の界面は前記基板表面上に第1の突出部を有し、前記第2の界面は前記基板表面上に第2の突出部を有し、前記第2の突出部は前記第1の突出部からある距離だけオフセットされる、付記58に記載の方法。
(付記60)
前記ダイオードの少なくとも1つの所望の特性又はパラメータに従って前記距離をあらかじめ決定することを更に含む、付記59に記載の方法。
(付記61)
前記第1の界面は前記第1の電極の第1の表面部分を備え、前記方法は、前記半導体材料の本体を形成する前に、前記第1の電極の前記第1の表面部分を処理することを更に含む、付記58から60のいずれか一項に記載の方法。
(付記62)
前記第1の電極はチタンの本体を備え、前記処理することは、前記第1の表面部分を処理して、少なくとも1つのチタン酸化物又は亜酸化物を含むか、又はそれからなる層を形成することを含む、付記61に記載の方法。
(付記63)
前記第2の界面は前記半導体材料の本体の表面部分を備え、前記方法は、前記第2の電極を形成する前に前記半導体材料の本体の前記表面部分を処理することを更に含む、付記58から62のいずれか一項に記載の方法。
(付記64)
前記半導体材料の本体は少なくとも2つの層を備える、付記58から63のいずれか一項に記載の方法。
(付記65)
前記半導体材料の本体の少なくとも一部を選択的に処理することを更に含む、付記58から64のいずれか一項に記載の方法。
(付記66)
第1の電極と、第2の電極と、前記第1の電極及び前記第2の電極を接続する半導体材料の本体とを備えるショットキー・ダイオードを製造する方法であって、
基板(又は支持体)表面の第1の領域上に第1の電極を形成することと、
前記基板表面の第2の領域上に、第3の領域によって前記第1の領域から分離される第2の電極を形成することと、
前記第1の電極の上方にわたって配置され、第1の界面において前記第1の電極に接続される第1の部分と、前記第2の電極の上方にわたって配置され、第2の界面において前記第2の電極に接続される第2の部分と、前記第3の領域の上方にわたって配置され、前記第1の部分を前記第2の部分に接続する第3の部分とを備える半導体材料の本体を形成することとを含む、方法。
(付記67)
前記第1の界面は前記基板表面上に第1の突出部を有し、前記第2の界面は前記基板表面上に第2の突出部を有し、前記第2の突出部は前記第1の突出部からある距離だけオフセットされる、付記66に記載の方法。
(付記68)
前記ダイオードの少なくとも1つの所望の特性又はパラメータに従って前記距離をあらかじめ決定することを更に含む、付記67に記載の方法。
(付記69)
前記第1の界面は前記第1の電極の第1の表面部分を備え、前記方法は、前記半導体材料の本体を形成する前に、前記第1の電極の前記第1の表面部分を処理することを更に含む、付記66から68のいずれか一項に記載の方法。
(付記70)
前記第1の電極はチタンの本体を備え、前記処理することは、前記第1の表面部分を処理して、少なくとも1つのチタン酸化物又は亜酸化物を含むか、又はそれからなる層を形成することを含む、付記69に記載の方法。
(付記71)
前記第2の界面は、前記第2の電極の第1の表面部分を備え、前記方法は、前記半導体材料の本体を形成する前に、前記第2の電極の前記第1の表面部分を処理することを更に含む、付記66から70のいずれか一項に記載の方法。
(付記72)
前記半導体材料の本体は少なくとも2つの層を備える、付記66から71のいずれか
一項に記載の方法。
(付記73)
前記半導体材料の本体の少なくとも一部を選択的に処理することを更に含む、付記66から72のいずれか一項に記載の方法。
(付記74)
前記第1の電極を前記形成すること、及び前記第2の電極を前記形成することは同時に実行される、付記66から73のいずれか一項に記載の方法。
(付記75)
前記第1の電極を前記形成することは、前記第2の電極を前記形成することの前に、又は後に実行される、付記66から74のいずれか一項に記載の方法。
(付記76)
前記半導体材料の本体の少なくとも一部をドープするか、又はドーピングを高めるために、イオンを注入することを更に含む、付記48から75のいずれか一項に記載の方法。
(付記77)
ショットキー・ダイオードであって、
第1の電極と、
第2の電極と、
第1の界面において前記第1の電極に接続され、第2の界面において前記第2の電極に接続される半導体材料の本体とを備え、
前記第1の界面はショットキー・コンタクトを与え、前記第1の電極はチタンの本体(例えば、層)と、前記チタンの本体の表面上に形成される少なくとも1つのチタン酸化物又は亜酸化物を含むか、又はそれからなる層とを備え、前記第1の界面は、前記半導体材料の本体と、少なくとも1つのチタン酸化物又は亜酸化物を含むか、又はそれからなる前記層との間の界面を備えるか、又はそれからなる、ショットキー・ダイオード。
(付記78)
前記半導体材料は酸化物半導体である、付記77に記載のダイオード。
(付記79)
前記半導体材料はIGZOである、付記77又は78に記載のダイオード。
図1(a)】
図1(b)】
図1(c)】
図1(d)】
図1(e)】
図2(a)】
図2(b)】
図2(c)】
図2(d)】
図2(e)】
図2(f)】
図2(g)】
図2(h)】
図2(i)】
図2(j)】
図2(k)】
図2(l)】
図2(m)】
図2(n)】
図2(o)】
図2(p)】
図3
図4
図5
図6(a)】
図6(b)】
図7
図8(a)】
図8(b)】
図9(a)】
図9(b)】
図10(a)】
図10(b)】
図10(c)】
図10(d)】
図11
図12
図13
図14(a)】
図14(b)】
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25