(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-19
(45)【発行日】2024-02-28
(54)【発明の名称】金属粉末を生成するためのアセンブリ及び方法
(51)【国際特許分類】
B22F 9/08 20060101AFI20240220BHJP
【FI】
B22F9/08 A
(21)【出願番号】P 2021537021
(86)(22)【出願日】2019-08-28
(86)【国際出願番号】 NL2019050552
(87)【国際公開番号】W WO2020046121
(87)【国際公開日】2020-03-05
【審査請求日】2022-08-29
(32)【優先日】2018-08-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】NL
(73)【特許権者】
【識別番号】521084943
【氏名又は名称】スペース-エックスワイゼット・アイピー・ビー.ブイ.
【氏名又は名称原語表記】SPACE-XYZ IP B.V.
【住所又は居所原語表記】Varsseveldseweg 20 A,7061 GA TERBORG, Netherlands
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100199565
【氏名又は名称】飯野 茂
(74)【代理人】
【識別番号】100219542
【氏名又は名称】大宅 郁治
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100162570
【氏名又は名称】金子 早苗
(72)【発明者】
【氏名】フェローデン、フランシスカス・クィリーヌス・フレデリック
(72)【発明者】
【氏名】リューリング、マテイス・コルネリス・テオドルス
【審査官】岡田 隆介
(56)【参考文献】
【文献】特開昭58-084907(JP,A)
【文献】特開平06-212212(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B22F 9/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
粉末を生成するためのアセンブリであって、前記アセンブリは、
移送デバイス、溶融デバイス、及びタンディッシュを備える溶融室と、ここにおいて、前記溶融デバイスは、金属材料を溶融し、前記溶融された金属材料を保持するためのるつぼを備え、前記移送デバイスは、金属材料を高温の前記るつぼ中に位置付けるように構成され、前記るつぼは、前記るつぼから前記タンディッシュへの前記溶融された金属材料の流れを可能にするための流路を提供するように構成され、前記タンディッシュは、アトマイズノズルに接続され、前記溶融室は、前記るつぼと前記タンディッシュとの間に配置された、フィルタリング要素を有するフィルタリングデバイスを更に備え、前記フィルタリング要素は、前記流路中に配置される、
入口端を備えるアトマイズ容器と、ここにおいて、前記アトマイズノズルは、前記タンディッシュからの溶湯された金属材料を前記アトマイズ容器の前記入口端に向かってその中に方向付けるように構成され、前記アトマイズ容器は、前記アトマイズ容器から先に溶湯された金属材料の固化されたアトマイズ粒子を抽出するように構成された出口開口部を備える、
前記アトマイズ容器の前記出口開口部に接続された粉末処理デバイスと、ここにおいて、前記粉末処理デバイスは、複数の分離ユニットを備え、前記複数の分離ユニットのうちの各分離ユニットは、前記アトマイズ容器からの前記固化されたアトマイズ粒子から異なる画分を抽出することであって、前記異なる画分は、異なる重量画分又は異なるサイズ画分を備える、抽出することと、粉末を生成するための前記アセンブリの別個の生成物として複数の異なる画分を提供することとを行うように構成され
、
前記移送デバイスは、材料コンテナを前記るつぼ中に位置付けるように構成され、
前記材料コンテナは、溶融される材料を備え、前記材料コンテナは、同じ溶融される材料から作られるか、又は、前記材料コンテナは、可燃性材料から作られる、
を備える、アセンブリ。
【請求項2】
前記るつぼは、約10~0.1リットルの範囲の体積を有する、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項3】
前記溶融室は、前記溶融室の内側に複数の材料コンテナを収容するために配置された保管デバイスを備え、
前記保管デバイスは、前記複数の材料コンテナのうちの1つの材料コンテナを前記移送デバイスに後に提示するように構成され、又は、
前記移送デバイスは、前記保管デバイスから前記複数の材料コンテナのうちの1つの材料コンテナを取り出すために配置される、請求項
1又は2に記載のアセンブリ。
【請求項4】
前記保管デバイスは、複数の材料コンテナ保管位置を有する保管タレットを備える、請求項
3に記載のアセンブリ。
【請求項5】
前記材料コンテナ保管位置は
、前記保管タレットの周囲に分散される、請求項
4に記載のアセンブリ。
【請求項6】
前記アセンブリは、流体導管を備え、前記流体導管は、実質的に不活性のガスを前記タンディッシュ中に提供するために、前記タンディッシュ近くに又は前記タンディッシュ中に進出する、請求項1~
5のうちのいずれか一項に記載のアセンブリ。
【請求項7】
前記粉末処理デバイスは、1つ以上のふるいユニットを備え、前記1つ以上のふるいユニットのうちの各ふるいユニットは、アトマイズ粒子の所定のサイズ画分を抽出するために配置される、請求項1~
6のうちのいずれか一項に記載のアセンブリ。
【請求項8】
前記粉末処理デバイスは、1つ以上のサイクロン分離ユニットを備え、前記1つ以上のサイクロン分離ユニットのうちの各サイクロン分離ユニットは、アトマイズ粒子の所定の重量画分を抽出するために配置される、請求項1~
7のうちのいずれか一項に記載のアセンブリ。
【請求項9】
前記粉末処理デバイスは、1つ以上の空気分級器を備え、前記1つ以上の空気分級器のうちの各空気分級器は、サイズ、形状、及び密度の組み合わせに基づいてアトマイズ粒子の所定の画分を抽出するために配置される、請求項1~
8のうちのいずれか一項に記載のアセンブリ。
【請求項10】
前記粉末処理デバイスは、予め選択されたサイズ又は重量分布を有する粉末混合物を提供するために、異なる画分のうちのいくつかからのある量の粉末を組み合わせるように構成された組み合わせユニットを備える、請求項1~
9のうちのいずれか一項に記載のアセンブリ。
【請求項11】
前記アセンブリは、2つ以上の粉末処理デバイスを備え、各粉末処理デバイスは、1つの所定の金属又は合金のアトマイズ粒子を処理するように構成され、前記2つ以上の粉末処理デバイスの各々は、異なる金属又は合金のアトマイズ粒子を処理するように構成される、請求項1~
10のうちのいずれか一項に記載のアセンブリ。
【請求項12】
前記フィルタリング要素は、前記アトマイズノズルの直径に実質的に等しいか又はそれより大きい直径を有する汚染物質又は粒子をフィルタ除去するように構成される、請求項1~
11のうちのいずれか一項に記載のアセンブリ。
【請求項13】
前記フィルタリング要素は、酸化物をフィルタ除去するように構成され、前記酸化物は、前記溶融された金属材料とは異なる粘度を備える、請求項1~
12のうちのいずれか一項に記載のアセンブリ。
【請求項14】
前記フィルタリングデバイスは、前記るつぼに結合され、前記フィルタリング要素は、前記るつぼの流出経路に隣接して配置され、
前記フィルタリングデバイスは、前記タンディッシュに結合され、前記フィルタリング要素は、前記タンディッシュの投入開口部の前方に配置される、又は、
前記フィルタリングデバイスは、前記るつぼ及び前記タンディッシュから離間して配置され、前記フィルタリング要素は、前記るつぼから前記タンディッシュへの液状材料の前記流路中に配置される、
請求項1~
13のうちのいずれか一項に記載のアセンブリ。
【請求項15】
前記フィルタリングデバイスは、オーバフロー装置を備え、前記オーバフロー装置は、前記フィルタリング要素を通って流れない液状材料のうちの少なくとも一部を廃棄コンテナ中に流入するように方向付けるように構成される、請求項1~
14のうちのいずれか一項に記載のアセンブリ。
【請求項16】
前記フィルタリングデバイスは、複数のフィルタリング要素を備えるフィルタタレットを備え、前記フィルタタレットは、前記複数のフィルタリング要素のうちの1つを移動させて、液状材料の前記流路に出し入れするように回転可能である、請求項1~
15のうちのいずれか一項に記載のアセンブリ。
【請求項17】
前記フィルタリングデバイスは、フィルタリング要素ホルダ中に個々に配置される複数のフィルタリング要素を備え、使用時に、前記フィルタリング要素のうちの1つは、るつぼとタンディッシュとの間に配置される、請求項1~16のうちのいずれか一項に記載のアセンブリ。
【請求項18】
前記アセンブリは、前記アトマイズ容器の出口開口部と前記粉末処理デバイスとの間に冷却部材をさらに備え、
前記冷却部材が、固化されたアトマイズ粒子又は前記固化されたアトマイズ粒子を運ぶ流体を冷却するように構成された熱交換器を備える、請求項1~17のいずれか一項に記載のアセンブリ。
【請求項19】
請求項1~
18のうちのいずれか一項に記載のアセンブリを使用して粉末を生成するための方法であって、前記方法は、
熱いるつぼ中にある量の材料を位置付けることと、
前記るつぼ中の前記ある量の材料を溶融することと、
前記るつぼからタンディッシュに液状材料を移送することと、ここにおいて、前記るつぼからの前記液状材料は、前記液状材料が前記タンディッシュ中に流入する前にフィルタリング要素を横断する、
アトマイズ容器中で固化するアトマイズ粒子を生成するために、前記タンディッシュからの溶湯された材料を、アトマイズノズルを介して、前記アトマイズ容器の入口端に向かってその中に方向付けることと、
前記アトマイズ容器の出口開口部を介して先に溶湯された材料の前記固化されたアトマイズ粒子を抽出することと、前記固化されたアトマイズ粒子を粉末処理デバイスに方向付けることと、
複数の分離ユニットのうちの各分離ユニットが前記アトマイズ容器からの前記固化されたアトマイズ粒子から異なる画分を抽出するように、前記粉末処理デバイスの前記複数の分離ユニットを使用することであって、前記異なる画分は、異なる重量画分又は異なるサイズ画分を備える、使用することと、粉末を生成するための前記アセンブリの別個の生成物として複数の異なる画分を提供することと、
を行うステップを備える、方法。
【請求項20】
前記方法の前記ステップは、前記るつぼを実質的に冷却することなく、後に実行される又は繰り返し実行される、請求項
19に記載の方法。
【請求項21】
前記方法は、前記るつぼから前記タンディッシュに前記液状材料を移送する前に、少なくとも前記タンディッシュ中に不活性ガスを提供するステップを備える、請求項
19又は20に記載の方法。
【請求項22】
粉末を生成するための請求項1~
18のうちのいずれか一項に記載のアセンブリ中で使用するためのアトマイズノズルであって、前記アトマイズノズルは、流れ通路を介して接続された入口開口部及び出口開口部を備え、前記入口開口部における又は前記入口開口部の周りの前記アトマイズノズルは、溶融された材料のための出口開口部を有するタンディッシュのための支持又は閉鎖部材を備える、アトマイズノズル。
【請求項23】
前記アトマイズノズルは、前記アトマイズノズル中の溶融された材料を加熱するための、又は前記アトマイズノズルを加熱するための加熱部材を備える、請求項
22に記載のアトマイズノズル。
【請求項24】
前記加熱部材は、ガスバーナ、誘導加熱器、及び抵抗加熱器のうちの1つ以上を備える、請求項
23に記載のアトマイズノズル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、金属粉末、特に、200マイクロメートル未満のサイズを有する粒子を有する金属粉末を生成するための装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
金属粉末は、溶湯金属をガスの吹き付けでアトマイズし、アトマイズ金属を微細に分割された固体粒子に凍結し、結果として生じる金属粉末を回収することによって生成されることができることが知られている。
【0003】
米国特許出願第US2008/0271568A1号は、溶湯された材料のガスアトマイゼーションのための装置を記載している。装置は、アトマイズされる溶湯された金属を包含するように適合されたタンディッシュを備える。タンディッシュは、アトマイズ容器の上方入口端に配置される。タンディッシュの下方には、アトマイズノズルが配置され、そのアトマイズノズルは、タンディッシュからアトマイズノズルに溶湯された金属を供給するために、タンディッシュの出口に接続される。使用時には、アトマイズノズルから流れ出る溶湯された金属は、アトマイズノズルの下方の、アトマイズ容器中のアトマイズゾーン中でアトマイズガスによって衝突される。前に溶湯された材料から得られた、後に固化されたアトマイズ粒子は、アトマイズガス中に懸濁され、アトマイズガスは、サイクロンにアトマイズ粒子を届ける。サイクロンは、アトマイズガスからアトマイズ粒子を分離する。アトマイズ粒子は、サイクロンの底部の受入容器に移送され、サイクロンからのアトマイズガスは、その抽出温度から冷却され、次いで、この冷却されたガスのうちの少なくとも一部が再循環され、アトマイズ容器に再導入される。
【0004】
同様の装置が、米国特許第5,935,461号にも記載されている。
【0005】
アトマイズ粒子の用途のうちの1つは、3次元印刷装置中でのそれらの使用であり、その装置では、アトマイズ粒子が局所的に、好ましくは層毎に共に融合されて、所望される機器部品を形成する。アトマイズ粒子は、そのような3次元印刷プロセスにおいて使用するためのビルディングブロックを形成するので、製造される要素の特性及び/又は品質は、3次元印刷装置中で使用されるアトマイズ粒子の粉末に強く依存する。
【発明の概要】
【0006】
溶湯された材料のガスアトマイゼーションのための公知の装置には多数の問題がある。例えば、所望される形状及びサイズのアトマイズ粒子を得ること、及び/又はアトマイズ粒子の所望されるサイズ分布を得ることは非常に困難である。また、アトマイズ粒子の粉末は、好ましくは、非常に純粋な材料から作られ、実質的に汚染物質がなく、それは、とりわけ、タンディッシュ中で溶融するために非常に純粋な出発材料が使用されること、リサイクル材料が使用されないこと、及びアトマイズ粒子の生成をある材料から別の異なる材料に変更するときに装置が完全に洗浄されなければならないことを意味する。
【0007】
本発明の目的は、上記に特定された欠点のうちの少なくとも1つを少なくとも部分的に解決すること、及び/又は、特に3次元印刷装置中で使用するための、溶湯のガスアトマイゼーションを使用して金属粉末を生成するための代替アセンブリを提供することである。
【0008】
第1の態様によると、本発明の実施形態は、金属粉末を生成するためのアセンブリを提供し、ここで、前記アセンブリは、
移送デバイス、溶融デバイス、及びタンディッシュを備える溶融室と、ここにおいて、前記溶融デバイスは、金属材料を溶融し、前記溶融された金属材料を保持するためのるつぼを備え、前記移送デバイスは、金属材料を高温の前記るつぼ中に位置付けるように構成され、前記るつぼは、前記るつぼから前記タンディッシュへの前記溶融された金属材料の流れを可能にするための流路を提供するように構成され、前記タンディッシュは、アトマイズノズルに接続され、前記溶融室は、前記るつぼと前記タンディッシュとの間に配置された、フィルタリング要素を有するフィルタリングデバイスを更に備え、前記フィルタリング要素は、前記流路中に配置される、
入口端を備えるアトマイズ容器と、ここにおいて、前記アトマイズノズルは、前記タンディッシュからの溶湯された金属材料を前記アトマイズ容器の前記入口端に向かってその中に方向付けるように構成され、前記アトマイズ容器は、前記アトマイズ容器から先に溶湯された金属材料の固化されたアトマイズ粒子を抽出するように構成された出口開口部を備える、
前記アトマイズ容器の前記出口開口部に接続された粉末処理デバイスと、ここにおいて、前記粉末処理デバイスは、複数の分離ユニットを備え、前記複数の分離ユニットのうちの各分離ユニットは、前記アトマイズ容器からの前記固化されたアトマイズ粒子から異なる画分を抽出することであって、前記異なる画分は、異なる重量画分及び/又は異なるサイズ画分を備える、抽出することと、粉末を生成するための前記アセンブリの別個の生成物として複数の異なる画分を提供することとを行うように構成される、
を備える。
【0009】
本発明のアセンブリ中での粉末生成は、異なる重量及びサイズを有する粒子のある特定の分布を有する粉末を生成し、それは通常、3次元印刷装置中で使用するのに最適な分布ではない。それ故に、本発明のアセンブリは、金属粉末を生成するためだけでなく、また、生成された粉末を複数の異なる別個の画分に分離するための完全な解決策を提供する。これらの複数の画分から、3次元印刷装置中で使用するための所望される分布が選択されることができるか、又はその複数の異なる画分のうちの2つ以上からの粉末を組み合わせることによって組み立てられることができる。それ故に、生成された粉末画分は、3次元印刷装置中で使用するのに容易に利用可能である。所望される形状及びサイズのアトマイズ粒子を得るために、及び/又は3次元印刷装置のための粉末中のアトマイズ粒子の所望されるサイズ分布を得るために、費用及び/又は時間の掛かる後処理を必要としない。
【0010】
本発明は、金属粉末を生成し、ある特定の重量分布及び/又はサイズ分布を有する粉末粒子を有する生成された金属粉末をいくつかの異なる別個の画分に分離するためのアセンブリを提供する。それ故に、これらのいくつかの異なる画分のうちの1つ以上からの選択は、所望される分布に等しい又は近い重量及び/又はサイズ分布を有する粉末を提供するために使用されることができる。
【0011】
更に、移送デバイスは、金属材料を高温のるつぼ中に位置付けるように構成されているので、新しい溶融される金属材料は、アセンブリ、特にるつぼを冷却する必要なくるつぼ中に位置付けられることができる。そのような高温では、るつぼは非常に脆弱であるので、溶融される金属材料の溶融温度のるつぼ中にその金属を位置付けることは通常行われない。しかしながら、これはまさに、後に小さい体積の金属を溶融して、その小さい体積の溶融された金属の各々を後にタンディッシュに提供して、その溶融された金属をアトマイズするための準連続プロセスを可能にするために、本発明に係る移送デバイスが行うように設計されていることである。
【0012】
加えて、アセンブリは、比較的小さい体積の液体金属を繰り返し取り扱うように構成されている。それ故に、本発明のアセンブリ中の任意の瞬間における液体金属の量は、比較的少なく、それは、大量の液体金属を取り扱うことに関連する危険性を低減する。
【0013】
実施形態では、前記るつぼは、約10~0.1リットルの範囲の体積を有する、好ましくは、約5~0.5リットルの範囲の体積を有する、より好ましくは、約3~1リットルの範囲の体積を有する溶融された金属材料を保持するように構成される。それ故に、アセンブリは、同じ工場内に、好ましくは3次元印刷装置の近くに容易に配置されることができるような規模のものである。好ましくは、アセンブリは、好ましくは標準サイズのコンテナ、好ましくは輸送コンテナ中に配置されることができるような規模のものである。
【0014】
実施形態では、前記アセンブリは、流体導管を備え、前記流体導管は、特に、実質的に不活性のガスを前記タンディッシュ中に提供するために、前記タンディッシュ近くに及び/又は前記タンディッシュ中に、特に、前記タンディッシュの上側近くに進出する。流体導管は、特にタンディッシュの内側を不活性ガスで満たすために、タンディッシュにその不活性ガスを提供するように構成される。それ故に、タンディッシュの内側の溶融された材料は、不活性ガスの層で覆われることができ、その不活性ガスは、タンディッシュの内側の溶融された材料の汚染を少なくとも実質的に防止するために、及び/又は、酸素による溶融された材料の酸化など、溶融された材料の周囲ガスとの化学反応を少なくとも実質的に防止するために選択又は構成される。
【0015】
溶融された材料の汚染又は化学反応を防止する代替方法は、溶融室として真空室を使用することである。溶融室から周囲ガスを除去することによって、汚染又は周囲ガスとの化学反応が防止されることができる。しかしながら、この解決策は、真空室、真空ポンプ、等の使用を必要とし、それは、アセンブリを高価で、かさばり、作業するのに複雑なものにする。上述された実施形態に提示されたように、流体導管を使用して少なくともタンディッシュに不活性ガスを提供することによって、真空室、真空ポンプ、等は不要である。
【0016】
実施形態では、移送デバイスは、溶融される材料を備える材料コンテナをるつぼ中に位置付けるように構成される。それ故に、溶融される材料は、材料コンテナの内側の溶融される材料の形状及び形態とは無関係である輪郭のはっきりした寸法を有する材料コンテナ中のるつぼに届けられる。これは、材料コンテナの内側の溶融される材料の形状及び形態とは実質的に無関係に、特に、溶融される材料をるつぼ中に配置するために、溶融される材料の容易且つ精密な取り扱いを可能にする。これは、粉末を生成するために、特に3次元印刷装置中で使用するために再使用されるように、3次元印刷プロセスからの廃棄された生成物又はその一部を材料コンテナの内側に配置することを可能にする。
【0017】
通常、溶融される材料は、冷たいるつぼ中に配置され、そのるつぼは、後に加熱されて、内側の材料が溶融することを可能にする。溶融された材料がるつぼから流出すると、るつぼは冷却され、その後、新しい材料が、冷却されたるつぼ中に再び配置される。既に上述されたように、熱いるつぼは、非常に脆弱である。好ましくは、るつぼ中の内部空間の寸法に対して最適化された輪郭のはっきりした寸法を有する材料コンテナ中に溶融される材料を届けることによって、材料コンテナは、熱いるつぼ中に配置されることができる。移送デバイスは、材料コンテナの側壁がるつぼの側壁に実質的に当接することなく、輪郭のはっきりした寸法を有する材料コンテナを正確且つ慎重にるつぼの内側に位置付けるように構成される。それ故に、材料コンテナは、実質的にるつぼを損傷するリスクを最小限にして、熱いるつぼの内側に位置付けられることができる。
【0018】
実施形態では、材料コンテナは、同じ溶融される材料から作られる。材料コンテナは、溶融された材料と共に溶融し、コンテナの材料は、粉末の生成にも使用される。それ故に、コンテナをるつぼから取り外す必要はない。
【0019】
実施形態では、前記材料コンテナは、可燃性材料から作られる。材料コンテナの内側の材料の溶融中、材料コンテナは、燃焼される。それ故に、コンテナをるつぼから取り外す必要はない。燃焼された材料コンテナからのいかなる残留物も、特に液状材料がるつぼからにタンディッシュに移送されるときに、フィルタリングデバイスによって液状材料から除去されることができる。そのような可燃性材料の例は、厚紙、プラスチック、又はポリマー材料である。
【0020】
実施形態では、材料コンテナの外径は、るつぼの内径よりも小さい。好ましくは、材料コンテナの外径は、るつぼの内径よりも1~10mm小さい。直径の差は、1mmよりも更に小さくあり得るが、そのようなより小さい直径差は、非常に正確、精密、且つ高価な移送デバイスを必要とする。また、直径の差は、10mmよりも大きくあり得るが、そのケースでは、るつぼ中の大量の空間は使用されない。
【0021】
実施形態では、溶融室は、溶融室の内側に複数の材料コンテナを収容するために配置された保管デバイス及び/又は保管空間を備える。保管デバイスは、その複数の材料コンテナのうちの1つを移送デバイスに後に提示するように構成され、並びに/又は、移送デバイスは、その複数の材料コンテナのうちの1つを保管デバイス及び/若しくは保管空間から取り出すように構成される。それ故に、保管デバイス及び/又は保管空間は、少なくとも保管デバイス及び/又は保管空間中に材料コンテナがある限り、溶融室を開放し、生成プロセスを妨害する必要なく、複数の材料コンテナを溶融室の内側に配置し、溶融室の内側のるつぼを補充することを可能にする。
【0022】
実施形態では、前記保管デバイスは、複数の材料コンテナ保管位置を有する保管タレットを備え、その材料コンテナ保管位置は、好ましくは、前記保管タレットの周囲に分散される。保管タレットは、溶融室の内側に溶融される材料を有する複数の材料コンテナを提供することを可能にする。保管タレットは、好ましくは回転デバイスを設けられ、その回転デバイスは、溶融室の外側から作動されるように構成され、それは、個々の材料コンテナを移送デバイスに後に提示するように構成される。好ましくは、保管タレットは、保管された材料コンテナを提示し、移送デバイスが保管された材料コンテナを保管タレットからるつぼに移送することを可能にするように構成された移送位置を設けられる。保管された材料コンテナが保管タレットから取り外された後、保管タレットを回転させて、更なる保管された材料コンテナを移送位置に移動させることができる。実施形態では、保管タレットの移送位置は、るつぼに面して配置される。
【0023】
実施形態では、前記粉末処理デバイスは、1つ以上のふるいユニットを備え、前記1つ以上のふるいユニットのうちの各ふるいユニットは、アトマイズ粒子の所定のサイズ画分を抽出するために配置される。ふるいユニットを使用する利点は、それらが、ふるいユニットを通過することができる粒子についてのはっきりした上限を提供することであり、その上限は、ふるいユニット中のふるい又はスクリーンのメッシュサイズによって決定され、メッシュサイズよりも大きいサイズを有する粒子は、ふるい又はスクリーンを通過せず、メッシュサイズよりも小さいサイズを有する粒子から効率的に分離される。
【0024】
実施形態では、前記粉末処理デバイスは、1つ以上のサイクロン分離ユニットを備え、前記1つ以上のサイクロン分離ユニットのうちの各サイクロン分離ユニットは、アトマイズ粒子の所定の重量画分を抽出するために配置される。サイクロン分離ユニットは通常、時として粒子がメッシュに詰まることによって少なくとも部分的に塞がれ得るふるい又はスクリーンを備えていないので、サイクロン分離ユニットの性能は通常、経時的により一定であり、必要なメンテナンスはより少ない。
【0025】
実施形態では、前記粉末処理デバイスは、1つ以上の空気分級器を備え、前記1つ以上の空気分級器のうちの各空気分級器は、サイズ、形状、及び密度の組み合わせに基づいてアトマイズ粒子の所定の画分を抽出するために配置される。そのような空気分級器は、小さく軽い粉末から画分を抽出するのに特に適している。
【0026】
粉末処理デバイスはまた、ふるいユニット、サイクロン分離ユニット、及び/又は空気分級器の組み合わせを備え得ることに留意されたい。
【0027】
実施形態では、前記粉末処理デバイスは、予め選択されたサイズ及び/又は重量分布を有する粉末混合物を提供するために、前記異なる画分のうちのいくつかからのある量の粉末を組み合わせるように構成された組み合わせユニットを備える。3次元印刷プロセスで使用される粉末のサイズ及び/又は重量分布は、印刷プロセス及び/又は印刷される生成物の特性に影響を及ぼす。例えば、サイズ分布が粉末粒子間の空間を最小化するために選択される場合、粒子の溶融及び/又は融合中の粉末床の任意の収縮は低減されることができる。代替例では、サイズ分布は、粉末粒子間に実質的な空間を提供するために選択され、それは、粉末粒子を共に融合させた後に、好ましくは粉末粒子を完全に溶融することなく、少なくとも部分的に多孔質である材料をもたらす。それ故に、組み合わせユニットは、所望される分布の粉末粒子を有する粉末混合物を提供することができ、好ましくは、ある特定の用途のために及び/又は印刷される材料のある特定の材料特性を得るために最適化される。
【0028】
実施形態では、前記アセンブリは、2つ以上の粉末処理デバイスを備え、各粉末処理デバイスは、1つの特定の材料のアトマイズ粒子を処理するように構成され、前記2つ以上の粉末処理デバイスの各1つは、異なる材料のアトマイズ粒子を処理するように構成される。本発明者らは、粉末処理デバイスを完全に洗浄することが大変困難であり得ることを見出した。第1の材料からのいくらかの残留物が粉末処理デバイス中に残り、同じ粉末処理デバイスが第2の材料を処理するために使用されるとき、第2の材料は、第1の材料の残留物によって汚染される可能性がある。そのような汚染を回避するために、アセンブリは、異なる材料のアトマイズ粒子を処理するための2つ以上の粉末処理デバイスを設けられる。異なる材料は、別個に処理されることができ、異なる材料による汚染が、防止されることができる。
【0029】
実施形態では、前記フィルタリング要素は、汚染物質及び/又は粒子、好ましくは、前記アトマイズノズルの直径に実質的に等しいか又はそれより大きい直径を有する汚染物質及び/又は粒子をフィルタ除去するように構成される。
【0030】
その汚染物質は、酸化物を備え得、それは、溶融された金属から除去される必要がある。通常、その酸化物は、純粋な溶融された金属よりも高い粘度を有し、フィルタリング要素によって収集され、溶融された金属から除去される。
【0031】
それ故に、フィルタリング要素は、一方では、溶融された金属を精錬するために使用される。他方では、フィルタリング要素は、汚染物質及び/又は粒子によるアトマイズノズルの閉塞を少なくとも防止することができる。
【0032】
フィルタリングデバイスのフィルタリング要素は、タンディッシュ中に流入する前に液状材料から汚染物質を除去するために配置される。例えば、アセンブリが金属粉末を作るために使用されるとき、フィルタリング要素は、溶融された金属がタンディッシュ中に流入する前に、溶融された金属から任意のスラグを除去するように構成される。
【0033】
実施形態では、前記フィルタリングデバイスは、前記るつぼに結合される。実施形態では、前記フィルタリング要素は、前記るつぼの流出経路に隣接して配置される。フィルタリングデバイスとるつぼとの結合は、液状材料が流出経路から流出するときに液状材料がフィルタリング要素を横断することを確実にするように構成され、意図される。例えば、傾斜るつぼを使用するとき、るつぼの上縁は通常、その傾斜るつぼからの液体金属のための流出経路である注入スプラウトを備える。それ故に、フィルタリングデバイスは、注入スプラウトに隣接してそのるつぼに結合される。
【0034】
代替の実施形態では、前記フィルタリングデバイスは、前記タンディッシュに結合される。実施形態では、前記フィルタリング要素は、前記タンディッシュの投入開口部の前方に配置される。フィルタリングデバイスとタンディッシュとの結合は、液状材料がタンディッシュ中に流入する前に液状材料がフィルタリング要素を横断することを確実にするように構成され、意図される。フィルタリングデバイスは必ずしもタンディッシュの投入開口部全体を覆う必要はないことに留意されたい。フィルタリング要素は、るつぼからの液状材料がタンディッシュ中に流入する投入開口部の少なくとも一部の前方に配置される。
【0035】
別の代替の実施形態では、前記フィルタリングデバイスは、前記るつぼ及び前記タンディッシュから離間して配置され、前記フィルタリング要素は、前記るつぼから前記タンディッシュへの液状材料の前記流路中に配置される。この場合も、溶融室中のフィルタリングデバイスの位置は、液状材料がるつぼから流出するとき、及び液状材料がタンディッシュ中に流入する前に、液状材料がフィルタリング要素を横断することを確実にするように構成され、意図される。
【0036】
実施形態では、前記フィルタリングデバイスは、オーバフロー装置を備え、前記オーバフロー装置は、前記フィルタリング要素を通って流れない液状材料のうちの少なくとも一部を廃棄コンテナ中に流入するように方向付けるように構成される。オーバフロー装置は、フィルタリング要素がるつぼからタンディッシュへの液状材料の流れのうちの少なくとも一部を遮断するケースでは、液状材料が溶融室から適切に除去されるか又は除去可能であることを確実にする。
【0037】
実施形態では、前記フィルタリングデバイスは、複数のフィルタリング要素を備えるフィルタタレットを備え、前記フィルタタレットは、前記複数のフィルタリング要素のうちの1つを移動させて、液状材料の前記流路に出し入れするように回転可能である。実施形態では、複数のフィルタリング要素は、フィルタリング要素ホルダ中に個々に配置される。フィルタタレットは、その複数のフィルタリング要素のうちの別の1つによって、特にそのフィルタタレットを回転させることによって、液状材料の流路中のフィルタリング要素を容易に交換することを可能にする。フィルタタレットは、好ましくは、回転デバイスを設けられ、その回転デバイスは、溶融室の外側から作動されるように構成される。
【0038】
第2の態様によると、本発明の実施形態は、粉末を生成するための方法を提供し、前記方法は、
熱いるつぼ中にある量の材料を位置付けることと、
前記るつぼ中の前記ある量の材料を溶融することと、
前記るつぼからタンディッシュに液状材料を移送することと、ここにおいて、前記るつぼからの前記液状材料は、前記液状材料が前記タンディッシュ中に流入する前にフィルタリング要素を横断する、
アトマイズ容器中で固化するアトマイズ粒子を生成するために、前記タンディッシュからの溶湯された材料を、アトマイズノズルを介して、前記アトマイズ容器の入口端に向かってその中に方向付けることと、
前記アトマイズ容器の出口開口部を介して先に溶湯された材料の前記固化されたアトマイズ粒子を抽出することと、前記固化されたアトマイズ粒子を粉末処理デバイスに方向付けることと、
複数の分離ユニットのうちの各分離ユニットが前記アトマイズ容器からの前記固化されたアトマイズ粒子から異なる画分を抽出するように、前記粉末処理デバイスの前記複数の分離ユニットを使用することであって、前記異なる画分は、異なる重量画分及び/又は異なるサイズ画分を備える、使用することと、粉末を生成するための前記アセンブリの別個の生成物として複数の異なる画分を提供することと、
を行うステップを備える。
【0039】
実施形態では、前記方法の上記のステップは、好ましくは、前記るつぼを実質的に冷却することなく、後に実行される及び/又は繰り返し実行される。
【0040】
実施形態では、方法は、上述されたようなアセンブリ又はその実施形態を使用して実行される。
【0041】
実施形態では、前記方法は、前記るつぼから前記タンディッシュに前記液状材料を移送する前に、少なくとも前記タンディッシュ中に不活性ガスを提供するステップを備える。一方では、タンディッシュは、溶湯された材料を受け取る前に、不活性ガスで流されて、タンディッシュ中の任意の残留汚染が除去される。他方では、タンディッシュ中の不活性ガスは、溶湯された材料がフィルタリング要素を横断する間及び/又は横断した後に、溶湯された材料の不活性遮蔽を提供する。この遮蔽効果により、るつぼ及びタンディッシュが真空室中に配置される必要がなくなる。
【0042】
第3の態様によると、本発明の実施形態は、粉末を生成するためのアセンブリ中で使用するための材料コンテナを提供し、前記アセンブリは、溶融デバイスを備える溶融室を備え、前記溶融デバイスは、受口を備え、前記受口は、前記材料コンテナを前記溶融デバイス中に位置付けるように構成され、前記材料コンテナは、溶融される材料を備える。それ故に、溶融される材料は、材料コンテナの内側の溶融される材料の形状及び形態とは無関係である輪郭のはっきりした寸法を有する材料コンテナ中の溶融デバイスに届けられる。これは、材料コンテナの内側の溶融される材料の形状及び形態とは実質的に無関係に、特に、溶融される材料を溶融デバイスの受口中に配置するために、溶融される材料の容易且つ精密な取り扱いを可能にする。これは、粉末を生成するために、特に3次元印刷装置中で使用するために再使用されるように、3次元印刷プロセスからの廃棄された生成物又はその一部を材料コンテナの内側に配置することを可能にする。
【0043】
通常、溶融される材料は、るつぼなどの冷たい溶融デバイス中に配置され、その溶融デバイスは、後に加熱されて、内側の材料が溶融することを可能にする。溶融された材料が溶融デバイスから流出したとき、溶融デバイスは冷却され、その後、新しい材料が、冷却された溶融デバイス中に再び配置される。熱い溶融デバイスが、特に、溶融デバイスがるつぼ又はタンディッシュを備えるとき、非常に脆弱であることが判明している。溶融デバイスの繰り返し続く加熱及び冷却は、溶融デバイスの材料に機械的張力を誘発し得、その機械的張力は、溶融デバイスの破砕をもたらし得る。
【0044】
輪郭のはっきりした外形寸法を有する材料コンテナ中に溶融される材料を届けることによって、材料コンテナは、熱い溶融デバイス中に配置されることができる。移送デバイスは、好ましくは、材料コンテナの側壁が受口の側壁に当接することなく、輪郭のはっきりした寸法を有する材料コンテナを溶融デバイスの受口の内側に正確に且つゆっくりと位置付けるように構成される。それ故に、材料コンテナは、実質的に溶融デバイスを損傷するリスクを最小限にして、熱い溶融デバイスの内側に位置付けられることができる。
【0045】
実施形態では、材料コンテナは、可燃性材料から作られる。実施形態では、材料コンテナは、同じ溶融される材料から作られる。
【0046】
第4の態様によると、本発明の実施形態は、粉末を生成するためのアセンブリを提供し、前記アセンブリは、溶融デバイスを備える溶融室を備え、前記溶融デバイスは、受口及び加熱デバイスを備え、前記受口は、材料コンテナを受け入れるように構成され、前記加熱デバイスは、前記受口中の前記材料コンテナを加熱するように構成される。好ましくは、加熱デバイスはまた、材料コンテナ及び材料コンテナの内側の溶融される材料を溶融するように構成される。
【0047】
好ましくは、材料コンテナの外径は、溶融デバイスの受口の内径よりも小さい。好ましくは、材料コンテナの外径は、溶融デバイスの受口の内径よりも1~10mm小さい。直径の差は、1mmよりも更に小さくあり得るが、そのようなより小さい直径差は、非常に正確、精密、且つ高価な移送デバイスを必要とする。また、直径の差は、10mmよりも大きくあり得るが、そのケースでは、溶融デバイス中の大量の空間は使用されない。
【0048】
実施形態では、前記溶融室は、移送デバイスを備え、前記移送デバイスは、前記溶融デバイスの前記受口の内側に前記材料コンテナを位置付けるように構成される。
【0049】
実施形態では、前記溶融室は、前記溶融室の内側に複数の材料コンテナを収容するために配置された保管デバイスを備え、
前記保管デバイスは、前記複数の材料コンテナのうちの1つの材料コンテナを前記移送デバイスに後に提示するように構成され、及び/又は、
前記移送デバイスは、前記保管デバイスから前記複数の材料コンテナのうちの1つの材料コンテナを取り出すように構成される。
【0050】
実施形態では、前記保管デバイスは、複数の材料コンテナ保管位置を有する保管タレットを備え、その材料コンテナ保管位置は、好ましくは、前記保管タレットの周囲に分散される。好ましくは、複数の材料コンテナ保管位置の各1つは、少なくとも1つの材料コンテナを保持するように構成される。
【0051】
実施形態では、溶融デバイスは、タンディッシュを備え、前記タンディッシュは、出口を備え、前記アセンブリは、
前記タンディッシュの前記出口と流体連通状態にあるアトマイズノズルと、
入口端を備えるアトマイズ容器と、ここにおいて、前記タンディッシュの前記アトマイズノズルは、溶湯された材料を前記アトマイズ容器の前記入口端に向かってその中に方向付けるように構成され、前記アトマイズ容器は、前記アトマイズ容器から先に溶湯された材料の固化されたアトマイズ粒子を抽出するように構成された出口開口部を備える、
前記アトマイズ粒子から1つ以上の粉末を放出するために配置された1つ以上の分離ユニットを備える粉末処理デバイスと
を更に備える。
【0052】
代替の実施形態では、前記溶融デバイスは、るつぼを備え、前記溶融室は、タンディッシュを更に備え、前記るつぼは、前記るつぼから前記タンディッシュへの溶融された材料の流れを可能にするための流路を提供するように構成され、前記タンディッシュは、出口を備え、前記アセンブリは、
前記タンディッシュの前記出口と流体連通状態にあるアトマイズノズルと、
入口端を備えるアトマイズ容器と、ここにおいて、前記タンディッシュの前記アトマイズノズルは、溶湯された材料を前記アトマイズ容器の前記入口端に向かってその中に方向付けるように構成され、前記アトマイズ容器は、前記アトマイズ容器から先に溶湯された材料の固化されたアトマイズ粒子を抽出するように構成された出口開口部を備える、
前記アトマイズ粒子から1つ以上の粉末を放出するために配置された1つ以上の分離ユニットを備える粉末処理デバイスと
を更に備える。
【0053】
実施形態では、前記溶融室は、前記るつぼと前記タンディッシュとの間に配置されたフィルタリングデバイスを更に備え、前記フィルタリングデバイスは、前記流路中に配置される。
【0054】
実施形態では、前記アセンブリは、栓部材を備え、前記栓部材は、前記アトマイズノズル中に前記栓部材の先端を位置付けるように移動可能である。栓部材は、アトマイズプロセスの開始又は停止を制御するために、アトマイズノズルを実質的に閉鎖することを可能にする。加えて、先端は、特に、実質的に全ての材料がタンディッシュから流出した後に、例えば、アトマイズノズルを洗浄するために、任意の残留材料をアトマイズノズルから押し出すために使用されることができる。実施形態では、栓部材は、ストッパロッドを備える。
【0055】
実施形態では、前記栓部材は、前記アセンブリの前記流体導管の一部である内部導管を備え、前記内部導管は、前記栓部材の周面に、特に、前記先端が前記アトマイズノズルの内側に配置されるときに前記タンディッシュの上側近くに進出する。
【0056】
実施形態では、溶融デバイスは、加熱要素を備え、加熱要素は、誘導加熱器を備える。誘導加熱器は、金属などの導電性材料を加熱するためのクリーンで非接触のプロセスを提供する。特に、アセンブリが金属粉末を生成するために使用されるとき、そのような誘導加熱器は、溶融デバイス中の溶融される金属材料を直接加熱することができる。
【0057】
実施形態では、前記溶融デバイスは、加熱要素を備え、前記加熱要素は、抵抗加熱器を備える。抵抗加熱器は、導電性材料が存在しなくても、溶融デバイス及び溶融デバイスの内側の溶融される材料を加熱することを可能にする。特に、アセンブリが金属粉末を生成するために使用されるとき、抵抗加熱器は、溶融される金属材料が溶融デバイスの内側に配置されていないときであっても、溶融デバイス、特にるつぼを加熱することを可能にする。
【0058】
実施形態では、溶融デバイスはまた、誘導加熱器と抵抗加熱器との両方を備え得ることに留意されたい。
【0059】
第5の態様によると、本発明の実施形態は、上述されたような第4の態様に係るアセンブリ中の材料コンテナ、好ましくは、上述されたような第3の態様に係る材料コンテナを加熱する方法を提供する。前記方法は、前記溶融デバイスの前記受口の内側に前記材料コンテナを位置付けるステップを備え、前記溶融デバイスの前記受口は、前記加熱デバイスによって予熱され、前記材料コンテナは、前記加熱デバイスによって前記受口中で加熱される。
【0060】
第6の態様によると、本発明の実施形態は、粉末を生成するためのアセンブリ中で使用するためのアトマイズノズルを提供し、前記アトマイズノズルは、流れ通路を介して接続された入口開口部及び出口開口部を備え、前記入口開口部における又は前記入口開口部の周りの前記アトマイズノズルは、溶融された材料のための出口開口部を有するタンディッシュのための、特に、前記アトマイズノズルの前記入口開口部に隣接又は近接して前記タンディッシュの前記出口開口部を配置するための支持及び/又は閉鎖部材を備える。アトマイズノズル及びタンディッシュは、単一の組み合わされたコンポーネントとして構成されることができるが、アトマイズノズル及びタンディッシュは、別個のコンポーネントであることが好ましい。好ましくは、アトマイズノズルは、タンディッシュがアトマイズノズルに当接し、アトマイズノズルに対するその位置が重力によって維持されるように構成される。それ故に、タンディッシュは、タンディッシュを持ち上げることによってアトマイズノズルから容易に分離されることができ、それは、アトマイズノズル及び/又はタンディッシュを新しいものと交換することを容易にする。
【0061】
好ましくは、閉鎖部材は、タンディッシュとアトマイズノズルとの間に密着接触を提供するように構成される。好ましくは、閉鎖部材は、タンディッシュの接触面とアトマイズノズルの接触面との間の開口部を最小にするように、及び/又は、タンディッシュの接触面とアトマイズノズルの接触面との間に長い漏れ経路を提供するように、タンディッシュとアトマイズノズルとの間の任意の漏れを最小化するように構成される。
【0062】
実施形態では、前記アトマイズノズルは、前記アトマイズノズル中の溶融された材料を加熱するための、及び/又は前記アトマイズノズルを加熱するための加熱部材を備える。実施形態では、前記加熱部材は、ガスバーナ、誘導加熱器、及び抵抗加熱器のうちの1つ以上を備える。そのアトマイズノズル中の材料及び/又はアトマイズノズル自体を加熱するための加熱部材を設けることによって、そのアトマイズノズル中の材料が冷え、材料が少なくとも部分的に固化した場合にアトマイズノズルを閉塞することを防止することができる。
【0063】
本明細書に説明され、示される様々な態様及び特徴は、可能な限り、個々に適用されることができる。これらの個々の態様、特に添付された従属請求項に記載される態様及び特徴は、分割特許出願の主題とされることができる。
【0064】
本発明は、添付された図面に示される例証的な実施形態に基づいて説明される。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【
図1】粉末を生成するためのアセンブリの第1の例の実施形態の概略図を示す。
【
図2】粉末を生成するためのアセンブリの実施形態の一部の第2の例を概略的に示す。
【
図3A】粉末を生成するためのアセンブリの実施形態の一部の第3の例の異なる図を概略的に示す。
【
図3B】粉末を生成するためのアセンブリの実施形態の一部の第3の例の異なる図を概略的に示す。
【
図4】粉末を生成するためのアセンブリの実施形態の一部の第4の例を概略的に示す。
【
図5A】粉末を生成するためのアセンブリの実施形態の一部の第5の例を概略的に示す。
【
図5B】粉末を生成するためのアセンブリの実施形態の一部の第5の例を概略的に示す。
【
図6】粉末を生成するためのアセンブリ中で使用するためのタンディッシュの実施形態の例を概略的に示す。
【
図7A】異なる粉末処理デバイスを有するアセンブリの実施形態の異なる例を概略的に示す。
【
図7B】異なる粉末処理デバイスを有するアセンブリの実施形態の異なる例を概略的に示す。
【
図7C】異なる粉末処理デバイスを有するアセンブリの実施形態の異なる例を概略的に示す。
【
図8】本発明のアセンブリによって得られたような粉末粒子のサイズ分布、及び元の分布の異なる画分からの粉末を使用して作成されたような粉末粒子のサイズ分布の例を概略的に示す。
【
図9】交換可能な粉末処理デバイスを有するアセンブリの実施形態の更なる例を概略的に示す。
【
図10】粉末を生成するためのアセンブリの更なる例の実施形態の概略図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0066】
図1は、本発明に係るアセンブリ1の例を概略的に示す。アセンブリは、溶融室2、アトマイズ容器3、及び粉末処理デバイス4を備える。
【0067】
溶融室2は、とりわけ、るつぼ5、タンディッシュ6、及びフィルタリングデバイス7を備える。るつぼ5は、材料を溶融するために配置される。特に、るつぼ5は、金属粉末を生成するための金属材料を溶融するために配置される。るつぼ5は、セラミック材料から作られ、そのるつぼ5の内側の金属材料を誘導加熱及び溶融するためのコイル9を設けられたコンテナ8を備える。少なくとも使用時には、コイル9は、コンテナ8の内側の金属を誘導加熱するためのコイル9を通る適切な電流を流すために、電源に接続される。
図1の例に概略的に示されるように、コイル9は、使用中にコイル9を冷却するために管を通って流れる冷却流体を提供することを可能にする中空管を備える。
【0068】
るつぼ5及びタンディッシュ6は、るつぼ5からタンディッシュ6へのその溶融された材料のための流路を提供するように構成される。例えば、るつぼ5は、タンディッシュ6の方向T1に傾き、溶融された材料をるつぼ5からタンディッシュ6中に注ぐように構成される。
【0069】
図1に概略的に示されるように、フィルタリングデバイス7は、るつぼ5とタンディッシュ6との間のその流路中に配置される。フィルタリングデバイス7は、溶融された材料から不規則物をフィルタ除去するために配置される。溶融された材料が金属であるケースでは、溶融物は、スラグなどの不規則物を備え得、それは、タンディッシュ6中に流入する前に、溶融された材料からフィルタ除去される。
【0070】
溶融された材料がフィルタリングデバイス7を通過することができないケースでは、溶融室2は、フィルタリングデバイス7からオーバフローする溶融された材料を廃棄システム11に向かって方向付ける流路を設けられることに留意されたい。例えば、フィルタリングデバイス7は、実質的にタンディッシュ6の縁部の上方で廃棄システム11に向かって延在するフィルタホルダ7’中に配置され得る。それ故に、任意のオーバフローする溶融された材料は、フィルタホルダ7’を越えて廃棄システム11中に流入することができる。
【0071】
るつぼ5は、るつぼ5から廃棄システム11中に溶融された材料を直接注ぐことによってるつぼ5を空にするために、廃棄システム11に向かう方向T2に傾くように構成されることに更に留意されたい。溶融された材料がかなりの不規則物を備えるケースでは、又は作業者OPが、溶融された材料が粉末を生成するのに適していないと考えるとき、るつぼ5中の溶融された材料は、溶融された材料を廃棄システム11中に注ぐことによって廃棄されることができる。溶融室2は、好ましくは、作業者OPがるつぼ5中の溶融された材料を見て確認することを可能にする観察手段を設けられる。この観察手段は、溶融室2に取り付けられたカメラを備え得るか、又は単純な実施形態では、溶融室2の側壁に窓10を備え得る。
【0072】
タンディッシュ6は、底壁に開口部13を有するコンテナ12を備え、その開口部13は、アトマイズノズル14に接続する。タンディッシュ6はまた、タンディッシュ6を抵抗加熱するため、及び/又はコンテナ12の内側の金属を誘導加熱するためのコイル15を備える。また、このコイル15は、特にコイル15がコンテナ12の内側の金属を誘導加熱するために使用されるケースでは、使用中にコイル15を冷却するために中空管を通って流れる冷却流体を提供することを可能にする中空管を備える。開口部13及びアトマイズノズル14は通常、小直径を有し、タンディッシュ6中の溶融された材料が粒子を備えるであろうときには少なくとも部分的に閉塞され得る。溶融された材料がタンディッシュ6中に注がれる前に、溶融された材料をフィルタリングするためのフィルタリングデバイス7を使用することによって、溶融された材料中の粒子による開口部13及び/又はアトマイズノズル14の閉塞は、少なくとも実質的に防止されることができる。
【0073】
図1に概略的に示されるように、溶融室2はまた、薄い先端17を有する栓部材16を備え、その先端17は、開口部13中に挿入されるように構成される。好ましくは、先端17は、アトマイズノズル14中にも延在する。栓部材16は、タンディッシュ6に向かう方向及びそれから離れる方向に、この例では実質的に垂直方向d1に移動可能である。栓部材は、アトマイズプロセスの開始又は停止を制御するために、開口部13を実質的に閉鎖することを可能にする。加えて、先端17は、実質的に全ての材料がタンディッシュ6から流出したときに、任意の残留材料を開口部13から、好ましくはアトマイズノズル14から押し出すために使用されることができる。
【0074】
更に、溶融室2は、溶融される材料を備える材料コンテナ18を備える。材料コンテナ18は、材料コンテナ18をるつぼ5中に位置付け、材料コンテナ18を解放することを可能にするマニピュレータデバイス19に接続される。
図1の概略簡略図では、マニピュレータ19は、材料コンテナ18を少なくとも実質的に垂直方向d2に移動させて、材料コンテナ18をるつぼ5中に移動させるように構成されている。特に、材料コンテナ18は、材料コンテナ18の内側に配置されるのと同じ溶融される材料から作られる。それ故に、材料コンテナ18と材料コンテナ18の内側の材料との両方は、るつぼ5の内側に配置されたときに溶融される。代替として、材料コンテナ18は、可燃性材料から作られる。材料コンテナ18の内側の材料の溶融中、材料コンテナは、燃焼される。
【0075】
代替として、マニピュレータ19は、ロボットアーム(図示せず)を備え得、それは、例えば、溶融室2の内側の材料コンテナ18の供給源からるつぼ5中に材料コンテナ18を移動させるために、材料コンテナ18のより複雑な移動及び取り扱いを可能にする。るつぼ5が少なくとも材料コンテナ18の内側の材料を溶融し、溶融された材料がるつぼ5から注ぎ出された後、マニピュレータ19は次いで、材料コンテナ18の供給源から更なる材料コンテナ18を取り出し、この更なる材料コンテナ18をるつぼ5中に位置付けることができる。それ故に、材料コンテナの供給源中に材料コンテナが存在する限り、溶融及びアトマイズプロセスは、溶融室2を開放する必要なく継続することができる。
【0076】
図1に概略的に示されるように、タンディッシュ6のアトマイズノズル14は、アトマイズ容器3の上側に進出する。アトマイズノズル14は、溶湯された材料をアトマイズ容器3に向かってその中に方向付けるように構成される。特に、アトマイズノズル14は、溶湯された材料の流れを小さい液滴に分割するために、溶湯された材料の流れに向かって流体、好ましくはガスの1つ以上の噴射を方向付けるように構成される。液滴20の雲は、アトマイズノズル14から押し離され、液滴20の雲中の液滴20は、アトマイズ容器3を通って移動するにつれて冷え、固化する。
図1に概略的に示されるように、アトマイズ容器3は、作業者OPが液滴20の雲を監視及び/又は調査することを可能にする窓21を設けられる。
【0077】
アトマイズ容器3は、アトマイズ容器3から前に溶湯された材料の固化されたアトマイズ粒子を抽出するように構成された出口22を更に備える。
図1に示される例では、出口22は、アトマイズノズル14がアトマイズ容器3中に進出する側とは反対のアトマイズ容器3の側に配置される。アトマイズプロセスで使用される流体はまた、出口22を介してアトマイズ容器3を離れ、固化されたアトマイズ粒子を冷却部材23に向かってそれと共に運ぶ。
図1に示されるような例では、冷却部材23は、固化されたアトマイズ粒子及び/又はその固化されたアトマイズ粒子を運ぶ流体を冷却するように構成された熱交換器である。
【0078】
固化されたアトマイズ粒子を有する流体は、そのアトマイズ粒子から1つ以上の粉末を放出するために配置された1つ以上の分離ユニットを備える粉末処理デバイス4に後に方向付けられる。
図1に示される例では、固化されたアトマイズ粒子を有する流体は、サイクロン分離デバイス24に向かって方向付けられる。サイクロン分離デバイス24は、一般に、より重いアトマイズ粒子を流体から分離する。より重いアトマイズ粒子は、サイクロン分離デバイス24の底部25で収集及び放出される。流体は、頂部放出部26から放出される。頂部放出部26で放出される流体は、依然としていくらかの軽量のアトマイズ粒子を含有し得ることに留意されたい。
【0079】
サイクロン分離デバイス24の頂部放出部26で放出された流体は、フィルタリングデバイス27を通るように方向付けられ、アセンブリ1の流体放出部28から吐き出される。更なる発展形態では、流体放出部28で放出された流体は、上述されたアトマイズプロセスのためにリサイクル及び/又は再使用され得ることに留意されたい。
【0080】
サイクロン分離デバイス24の底部25で収集及び放出されたアトマイズ粒子は、ふるいアセンブリ29に方向付けられる。
図1に示される例では、ふるいアセンブリ29は、第1のふるい30及び第2のふるい31を備え、第2のふるい31中のメッシュ開口部は、第1のふるい30中のメッシュ開口部よりも小さい。第1のふるい30は、第1のふるい30を通過するには大きすぎるサイズを有するアトマイズ粒子をフィルタ除去する。これらの比較的大きい粒子は、ふるいアセンブリ29から粗い粉末材料Cのための第1の保管コンテナ32中に放出される。第2のふるい31は、第1のふるい30を通過するが、第2のふるい31を通過するには大きすぎるサイズを有するアトマイズ粒子をフィルタ除去する。比較的中サイズの粒子は、ふるいアセンブリ29から中サイズ粉末材料Mのための第2の保管コンテナ33中に放出される。第1のふるい30と第2のふるい31との両方を通過するアトマイズ粒子は、微細な粉末材料Fのための第3の保管コンテナ34を提供するふるいアセンブリ29の底部に収集される。
【0081】
粉末材料の収集された画分のうちの1つ以上が、短期使用のために所望されないか又は必要とされないケースでは、粉末材料のこれらの画分は、粉末材料の生成のためのアセンブリ1中で将来使用するために、材料コンテナ18の内側に粉末材料のこれらの画分を入れることによってリサイクルされ得ることに留意されたい。
【0082】
図1に図示されるような例では、フィルタリングデバイス7は、るつぼ5とタンディッシュ6との間に配置されていることに留意されたい。
【0083】
図2は、粉末を生成するためのアセンブリ40の一部の第2の例を示す。
図2では、この第2の例と
図1の第1の例との間の差異を例示するために、アセンブリ40のいくつかの主要なコンポーネントのみが示されていることに留意されたい。特に、
図2は、溶融室41及びアトマイズ容器42の一部の概略断面図を示す。
【0084】
溶融室41はここでも、とりわけ、るつぼ43、タンディッシュ44、及びフィルタリングデバイス45を備える。るつぼ43は、材料を溶融するために配置され、一般に、
図1のるつぼ5と実質的に同じように構成される。また、るつぼ43から溶融された材料を受け取るために配置されたタンディッシュ44は、一般に、
図1のタンディッシュ6と実質的に同じように構成される。
図2の例は、フィルタリングデバイス45がるつぼ43に接続されている点で
図1の例とは異なる。
【0085】
図2に概略的に示されるように、フィルタリングデバイス45は、溶融デバイスのるつぼ43に結合され、フィルタリングデバイス45は、タンディッシュ44に面するるつぼ43の縁部46に配置される。好ましくは、フィルタリングデバイス45は、そのるつぼ43の流出経路に隣接して配置され、その流出経路は、溶融された材料をるつぼ43からタンディッシュ44中に注ぐように構成される。特に、フィルタリングデバイス45は、るつぼ43の縁部46に接続されている。るつぼ43は、タンディッシュ44に向かう方向T1に傾き、溶融された材料をるつぼ43からタンディッシュ44中に縁部46を越えて注ぐように構成される。フィルタリングデバイス45は、るつぼ43の縁部46に接続されているので、フィルタリングデバイス45は、るつぼ43と共に傾斜し、タンディッシュ44に向かう方向T1’に傾斜されると、フィルタリングデバイス45は、るつぼ43とタンディッシュ44との間の流路中に配置される。フィルタリングデバイス45は、溶融された材料がタンディッシュ44中に流入する前に、溶融された材料から不規則物をフィルタ除去するために配置される。
【0086】
図1の第1の例と同様に、この第2の例のるつぼ43もまた、るつぼ43から廃棄システム47中に溶融された材料を注ぐことによってるつぼ43を空にするために、廃棄システム47の方向T2に傾くように構成される。この第2の例の粉末を生成するためのアセンブリ40の全ての他の態様及び部分は、第1の例に係る粉末を生成するためのアセンブリ1の態様及び部分に等しいか又は対応し得る。
【0087】
るつぼ43は、るつぼ43の内側の溶融される材料を加熱及び溶融するための加熱要素48を設けられ、タンディッシュ44は、タンディッシュ44の内側の溶融された材料が冷えるのを少なくとも実質的に防止するための加熱要素49を設けられることに留意されたい。
【0088】
図2に概略的に示されるように、溶融室41はまた、タンディッシュ44の底部の開口部中に挿入されるように構成された先端を有する栓部材Pを備える。好ましくは、栓部材Pの先端は,アトマイズノズル44’中に延在する。栓部材Pは、タンディッシュ44に向かう方向及びそれから離れる方向に、この例では実質的に垂直方向d1に移動可能である。栓部材Pは、アトマイズプロセスの開始又は停止を制御するために、タンディッシュ44の底部の開口部を実質的に閉鎖することを可能にする。加えて、栓部材Pの先端は、実質的に全ての材料がタンディッシュ44から流出したときに、任意の残留材料をタンディッシュ44の底部の開口部から、好ましくはアトマイズノズル44’から押し出すために使用されることができる。
【0089】
アトマイズノズル44’とタンディッシュ44の出口開口部とは、溶融された材料のための流れ通路を提供するように接続されていることに留意されたい。アトマイズノズル44’又はアトマイズノズル44’の周りの構造は、タンディッシュ44のための、特に、そのアトマイズノズル44’の入口開口部に隣接して又は近接してそのタンディッシュ44の出口開口部を配置するための支持及び/又は封止部材を備える。この実施形態におけるアトマイズノズル44’及びタンディッシュ44は、別個のコンポーネントである。好ましくは、アトマイズノズル44’は、タンディッシュ44がアトマイズノズル44’に当接し、アトマイズノズルに対するその位置が少なくとも実質的に重力によって維持されるように構成される。それ故に、タンディッシュ44は、その支持体からタンディッシュ44を持ち上げることによってアトマイズノズル44’から容易に分離されることができ、それは、アトマイズノズル44’及び/又はタンディッシュ44を新しいものと交換することを容易にする。
【0090】
図2に概略的に示されるように、アトマイズノズル44’は、
図1の第1の例と同様に、アトマイズ容器42の上側に進出する。それ故に、粉末を生成するためのアセンブリ40の更なるコンポーネントは、
図1に示されるような第1の例にあるのと同じであり得る。
【0091】
第3の例では、粉末を生成するためのアセンブリの実施形態は、タンディッシュ50に結合されたフィルタリングデバイス51を備える。
図3Aの概略断面図に示されるように、フィルタリングデバイス51は、そのタンディッシュ50の投入開口部の前方に配置され、特に、フィルタリングデバイス51は、そのタンディッシュ50の頂部に配置される。フィルタリングデバイス51は、
図3Bの上面図に概略的に示されるようなフィルタタレット53を備え、そのフィルタタレット53は、複数のフィルタリング要素52を備える。フィルタタレット53は、フィルタリング要素52を移動させて、るつぼからタンディッシュ50への液状材料の流路に出し入れするように、方向R及び/又は方向Rとは反対の方向に回転可能である。
図3Aは、
図3Bの上面図における線IIIA-IIIAに沿った断面の概略図を表すことに留意されたい。
【0092】
フィルタリング要素52の各位置において、フィルタタレット53は、溶融された材料のための受入開口部54を備える。使用時には、フィルタリング要素52のうちの1つが、るつぼに面して配置され、溶融された材料が、るつぼからフィルタリング要素52のうちのその1つの受入開口部54中に注がれる。フィルタリング要素52のうちのその1つを横断する溶融された材料は次いで、タンディッシュ50中に収集される。それ故に、フィルタリング要素52のうちの1つは、るつぼ及びタンディッシュ50との間に配置され、特に、フィルタリング要素52のうちの1つは、るつぼからタンディッシュ50への液状材料の流路中に配置される。
【0093】
るつぼは、例えば、
図1及び2に示されるのと同じ構成でタンディッシュ50に対して配置され得ることに留意されたい。
【0094】
図3Bに概略的に示されるように、フィルタリングデバイス51は、フィルタリング要素52の各々のためのオーバフロー装置55を備える。オーバフロー装置55の各1つは、フィルタリング要素52を通って流れない液状材料の少なくとも一部を、フィルタリング要素52から離れて実質的に半径方向に流れるように方向付けるように構成される。好ましくは、廃棄コンテナが、オーバフロー装置55に沿ってタレット53の周縁部を越えて流れる溶融された材料を収集するために、タンディッシュ50に隣接して配置される。そのような廃棄コンテナは、例えば、
図1に示されたのと同じ構成でタンディッシュ50に対して配置され得る。
【0095】
更に、
図3A及び3Bに概略的に示されるように、タレット53は、中央開口部56を備える。中央開口部は、薄い先端58を有する栓部材57のための通路を提供するように構成される。先端58は、タンディッシュ50の開口部59中に挿入されるように構成される。栓部材57は、実質的に垂直方向d1に移動可能である。栓部材57は、アトマイズプロセスの開始又は停止を制御するために、タンディッシュ50の底部の開口部59を実質的に閉鎖するように構成された先端58を備える。
【0096】
図3Aに概略的に示されるように、この第3の例に係るアセンブリは、特別に設計された栓部材57を備え、それは、内部流体導管60を設けられる。流体導管60は、少なくとも先端58がタンディッシュ50の底部の開口部59の内側に配置されるときに、栓部材57の周面、特にタンディッシュ50の上側近くに進出する。内部流体導管60は、好ましくは、実質的に不活性のガスGの供給源に接続される。内部流体導管60は、好ましくは、タンディッシュ50の内側を不活性ガスGで満たすために、タンディッシュ50中にその不活性ガスGを提供するように構成される。それ故に、内部流体導管60は、タンディッシュ50の内側の溶融された材料を不活性ガスGの層で覆うことを可能にする。好ましくは、不活性ガスGは、タンディッシュ50の内側の溶融された材料の汚染を少なくとも実質的に防止するために、及び/又は、酸素による溶融された材料の酸化など、溶融された材料の周囲ガスとの化学反応を少なくとも実質的に防止するために選択又は構成される。内部流体導管を有するそのような特別に設計された栓部材はまた、図に示され、本明細書に説明される他の例のうちのどの1つにも適用されることができることに留意されたい。
【0097】
タンディッシュ50は、タンディッシュ50の内側の溶融された材料を加熱するための、及び/又は、溶融された材料が開口部59を通って流れる前に冷えすぎるのを防止するための加熱要素61を設けられていることに留意されたい。
【0098】
図4は、粉末を生成するためのアセンブリ70の実施形態の第4の例の一部を示す。
図4では、この第4の例と以前の例との間の差異を示すために、アセンブリ70のいくつかの主要なコンポーネントのみが示されていることに留意されたい。特に、
図4は、溶融室71及びアトマイズ容器72の一部の概略断面図を示す。
【0099】
溶融室71はここでも、とりわけ、るつぼ73、タンディッシュ74、及びフィルタリングデバイス75を備える。
【0100】
るつぼ73は、材料を溶融するために配置され、一般に、少なくともフィルタリングデバイス75がるつぼ73の底部の少なくとも一部を構成することを除いて、
図1のるつぼ5と実質的に同じように構成される。
図4に示されるように、るつぼ73は、るつぼ73の内側の材料を加熱及び溶融するための加熱要素76を設けられている。加えて、るつぼ73は、中空管77を設けられ、それは、栓部材78を使用してタンディッシュ74の底部の開口部79を閉鎖するために、この中空管77を通して栓部材78をタンディッシュ74中に移動させることを可能にする。
【0101】
タンディッシュ74は、るつぼ73の真下に配置される。特に、タンディッシュ74の上側は、フィルタリングデバイス75を通過したるつぼ73からの溶融された材料を受け入れるために、フィルタリングデバイス75の真下に配置される。タンディッシュ74は、一般に、
図1、2、及び3Aに示された以前の例のタンディッシュと実質的に同じように構成される。タンディッシュ74は、タンディッシュ74の内側の溶融された材料を加熱するための、及び/又は、溶融された材料が開口部79を通って流れる前に冷えすぎるのを防止するための加熱要素85を設けられていることに留意されたい。
【0102】
図4の例は、フィルタリングデバイス75がるつぼ73の底部中に又は底部に配置されているという点、及びるつぼ73のその底部がタンディッシュ74の垂直上方に配置されている点で、以前の例とは異なる。この構成は、るつぼ73の内側の材料が溶融したときに、溶融された材料が、特に人間の介入なしに、重力によって支援されてフィルタリングデバイス75を通ってタンディッシュ74中に直接流入することになるという利点を有する。
【0103】
図1の第1の例と同様に、この第4の例のるつぼ73もまた、フィルタリングデバイス75を通過しない溶融された材料及び/又は任意の残留物をるつぼ73から廃棄システム80中に注ぐことによってるつぼ73を空にするために、廃棄システム80の方向T2に傾くように構成される。少なくとも傾斜位置において、るつぼ73の底部のフィルタリングデバイス75は、特に、フィルタリングデバイス75が少なくとも部分的に詰まったときに、フィルタリングデバイス75を新しいものと交換するために接近しやすいことに留意されたい。
【0104】
更に、この第4の例に係るアセンブリ中で使用するための材料コンテナ81は、るつぼ73の中空管77を収容するための中央管状開口部82を設けられることに留意されたい。
図4に概略的に示されるように、溶融室71は、るつぼ73の上方に材料コンテナ81を位置付けるために回転軸84の周りを回転するように構成されたマニピュレータアーム83を設けられる。後に、マニピュレータアーム83は、材料コンテナ81が中空管77を取り囲むように、材料コンテナ81をるつぼ73中に下降させるように構成される。
【0105】
この第4の例の粉末を生成するためのアセンブリ70の全ての他の態様及び部分は、第1の例に係る粉末を生成するためのアセンブリ1の態様及び部分に等しいか又は対応し得る。
【0106】
図5Aは、粉末を生成するためのアセンブリ90の実施形態の第5の例の一部の概略断面図を示す。
図5Bは、
図5Aの線B-Bに沿った上面断面図を示す。特に、
図5Aは、溶融デバイス92を備える溶融室91を示す。溶融デバイス92は、受口93を備え、受口93は、材料コンテナ94を溶融デバイス中に位置付けるように構成される。溶融デバイス92は、好ましくは、上記の例に説明されたようなるつぼを備える。材料コンテナ94は、溶融される材料を備え、材料コンテナ94は、同じ溶融される材料から作られるか、又は可燃性材料から作られる。
【0107】
図5A及び5Bに概略的に示されるように、溶融室91は、移送デバイス95を備える。移送デバイス95は、溶融デバイス92の受口93の内側に材料コンテナ94を位置付けるように構成される。加えて、溶融室91は、溶融室91の内側に複数の材料コンテナ94’を収容するために配置された保管デバイス96を備える。保管デバイス96は、複数の材料コンテナ保管位置を有する保管タレット96’を備え、その材料コンテナ保管位置は、その保管タレット96’の周囲に分散される。それ故に、タレット96’は、その複数の材料コンテナ94’のうちの1つを移送デバイス95に後に提示するために、方向RT及び/又は方向RTと反対の方向に回転可能である。
【0108】
移送デバイス95は、そのコンテナ94、94’のうちの1つを保管デバイス96から取り出し、コンテナ94を溶融デバイス92の受口93中に位置付けるように構成される。
【0109】
図5A及び5Bに示される例では、溶融デバイス92は、コンテナ94を受口93の内側のその内容物と共に加熱及び溶融するための加熱要素97を設けられたるつぼである。溶融室91は、アトマイズノズル100に接続する開口部99を底部に有するタンディッシュ98を更に備える。この特定の例では、アトマイズノズル100及びタンディッシュ98は、単一の組み合わされたコンポーネントとして構成される。
【0110】
るつぼ92は、るつぼ92からタンディッシュ98中に溶融された材料を注ぐための流路を提供するために、タンディッシュ98に向かう方向T1に傾斜するように構成される。加えて、るつぼ92は、廃棄システム101に向かう方向T2に傾斜するように構成される。また、栓部材102が設けられ、その栓部材102は、先端103をタンディッシュ98の開口部99中に配置するように垂直に移動可能である。
【0111】
この第5の例に係るアセンブリ90はまた、アトマイズ容器104と、1つ以上の分離ユニットを備える粉末処理デバイスとを備え、それは、第1の例に係る粉末を生成するためのアセンブリ1の態様及び部分に等しいか又は対応し得る。
【0112】
特に、溶融室91は、るつぼ92とタンディッシュ98との間に配置されたフィルタリングデバイスを備え得、フィルタリングデバイスは、以前の例のうちの任意の1つに従って、溶融された材料をるつぼ92からタンディッシュ98中に注ぐための流路中に配置される。
【0113】
第5の例では、溶融デバイス92は、るつぼであり、るつぼの内側の溶融された材料は、タンディッシュ98中に注がれる前に、例えば、作業者OPによって、溶融室91の壁の窓105を介して視覚的に検査されることができることに留意されたい。しかしながら、代替の例証的な実施形態では、移送デバイス95は、材料コンテナ94をタンディッシュ98中に直接位置付けるように構成され得る。この後者の例では、タンディッシュ98は、材料コンテナをその材料内容物と共に加熱及び溶融するための溶融デバイスを構成する。
【0114】
材料コンテナ18、81、94、94’の使用は、粉末材料の生成における大きな前進を提供する。材料コンテナ18、81、94、94’は、溶融される材料に一定の外部形状を提供し、それは、各材料コンテナについて同じ且つ容易な取り扱いを可能にする。材料コンテナは、実質的に任意の形状の溶融される材料で、それが材料コンテナの内側に適合する限り、満たされることができる。それ故に、溶融される材料を小さい画分又はバルク材料に破砕又は分割する必要はない。
【0115】
加えて、好ましくはるつぼの内部形状に適合する一定の外部形状により、材料コンテナは、熱いるつぼ中に位置付けられることができる。これは、本発明に係る粉末生成のためのアセンブリを、以下のステップが繰り返し実行されるアトマイゼーション運転を繰り返す際に使用すること可能にする:
a.新しい材料コンテナが熱いるつぼ中に配置され、
b.材料コンテナ及びその中の溶融される材料が溶融された後、好ましくは、フィルタリングデバイスを介して、液状材料をタンディッシュ中に注ぎ、
c.液状材料がタンディッシュ中に注がれた後、熱いるつぼは、新しい材料コンテナで満たされる(ステップaに戻る)。
【0116】
例えば、溶融される材料は、いくつかの材料コンテナ94、94’中に配置される。各材料コンテナは、1リットルの体積を有し、約4~5kgの金属材料を保持することができる。例えば、
図5A及び5Bに示されるようなセットアップで10個の材料コンテナ94、94’を有する場合、40~50kgの金属材料が粉末へのアトマイゼーションに利用可能である。使用時には、材料コンテナ94、94’は、るつぼの内側に次々に配置される。次の材料コンテナは、以前の材料コンテナからの液体金属が熱いるつぼから注ぎ出された直後に、依然として熱いるつぼ中に配置されることができる。これは、粉末生成のための半連続プロセスを確立することを可能にし、それにおいて、るつぼ及びタンディッシュは、溶融される材料の新しい充填の間に冷却される必要がなく、それは、これらの脆弱なコンポーネントに対する熱応力を低減し、それによって、これらのコンポーネントの寿命を延ばす。
【0117】
図6は、粉末を生成するためのアセンブリ中で使用するための、特に、上記の様々な例で説明されたような粉末を生成するためのアセンブリ中で使用するためのタンディッシュ110の実施形態の例の概略断面図を示す。タンディッシュ110は、溶融された材料のための受口111を備える。受口は、溶融された材料のための出口開口部113を有する底壁112を備える。受口は、受口111の内側の材料を加熱するための加熱デバイス114を設けられる。好ましくは、加熱デバイス114は、受口111中の金属、好ましくは、溶融された金属を誘導加熱するための誘導加熱デバイスを備える。
図6に示される例では、加熱デバイス114は、受口111の周りに螺旋状に巻かれたコイルを備え、それは、使用時に、電源に接続されて、コイルを通る適切な電流を方向付けて、受口111の内側の金属を誘導加熱する。
図6の例に示されるように、コイルは、使用中に加熱デバイス114を冷却するために管を通って流れる冷却流体を提供することを可能にする中空管を備える。
【0118】
誘導加熱デバイス114は、受口111の内側の金属などの導電性材料に直接熱を提供することに留意されたい。受口111は、好ましくは導電性でないセラミック材料から好ましくは作られるので、誘導加熱デバイス114は、導電性材料が内側にないときに受口111を加熱することができない。上述されたように、好ましくはフィルタリングデバイスを介して、液体金属が受口111中に注がれる前に受口111を加熱するために、受口は、
図6に概略的に示されるように、側壁及び/又は側壁を取り囲む隔離材料に好ましくは配置された2次加熱デバイス114’を好ましくは設けられる。
【0119】
実施形態では、2次加熱デバイス114’は、誘導加熱デバイス114によって加熱される導電性材料を備える。加えて又は代替として、実施形態では、2次加熱デバイス114’は、抵抗加熱器を備える。
【0120】
図6に示されるように、タンディッシュ110は、アトマイズノズル115の頂部に配置される。アトマイズノズル115及びタンディッシュ110は、単一の組み合わされたコンポーネントとして構成されることができるが、アトマイズノズル115及びタンディッシュ110は、別個のコンポーネントであることが好ましい。
【0121】
アトマイズノズル115は、溶融された材料が受口111からアトマイズノズル115を通ってアトマイズ出口121に流れることを可能にするために、受口111の出口開口部113と流体連通状態にある流れ経路120を備える。アトマイズノズル115は、ガス噴射をアトマイズ出口121から出る溶融された材料の流れに対して方向付けるためのガス出口116を更に設けられる。ガス出口116は、アトマイズノズル115のアトマイズ出口121に隣接して、少なくとも部分的にそれを取り囲むように配置される。
【0122】
図6に示される例では、ガス出口116は、ガスリザーバ117と流体連通状態にある。使用時には、ガスリザーバ117は、供給経路118を介して加圧ガスの供給源119に接続される。
【0123】
更に、この例のアトマイズノズル115は、ノズル加熱デバイス122を設けられる。ノズル加熱デバイス122は、少なくとも流れ経路120及び/又は流れ経路120の内側の材料、好ましくは、流れ経路120の少なくとも下部の溶融された金属を加熱するための誘導及び/又は抵抗加熱デバイスを備える。ノズル加熱デバイス122は、流れ経路120の周りに螺旋状に巻かれたコイルを備え、それは、使用時に、電源に接続されて、コイルを通る適切な電流を方向付けて、流れ経路120を誘導及び/又は抵抗加熱する。ノズル加熱デバイス122が誘導加熱器として構成されるケースでは、コイルは、好ましくは、使用中にノズル加熱デバイス122を冷却するために管を通って流れる冷却流体を提供することを可能にする中空管を備える。
【0124】
ノズル加熱デバイス122により、流れ経路120中の溶融された材料が流れ経路120及び/又はアトマイズ出口121を詰まらせることを実質的に防止することができる。そのようなノズル加熱デバイス122がないと、受口111からアトマイズ出口121に移動するときの流れ経路120中の溶融された材料の温度が低下し得る。流れ経路中の溶融された材料の温度が低下すると、溶融された材料の粘度が増大し、流れ経路120を通る溶融された材料の流れが更に減少し、溶融された材料の温度が更に低下し、それは、流れ経路120中の材料がもはや流れず、流れ経路及びアトマイズノズルが閉塞される瞬間まで続き、それは、ノズル凍結としても知られる。
【0125】
材料のアトマイゼーション中、液状材料は、アトマイズ出口121から流出する。ガス出口116からの加圧ガスの様々なビームが、アトマイズノズル115の下方の液状材料に対して吹き付けられ、液状材料は、液状材料の小さい液滴を形成するためにアトマイズ又は霧状化される。小さい液滴は、実質的に空中浮遊し、冷え、固化し、粉末を形成する。
【0126】
本発明のアセンブリは、粉末を処理するための及び/又は粉末をガス流から分離するためのアセンブリを更に通って粉末を運ぶための加圧ガス中に、液滴及び結果として生じる粉末が浮遊しているという事実を利用する。粉末処理装置の様々な例が、
図7A、7B、及び7Cに示される。
【0127】
図7Aは、粉末を処理及び/又は分離するためのアセンブリの第1の例を示す。アセンブリは、使用時にアトマイズノズルに加圧ガスを供給する加圧ガスの供給源130を備え、その加圧ガスは、溶湯された材料のストリームに対して又はその中に衝突して、アトマイズ容器131中の前に溶湯された材料から液滴を形成する。液滴は、ガス中に懸濁され、冷え、固化する。粉末を形成する固化された液滴は、ガス中に懸濁しているので、ガスは、アセンブリを通って粉末を運ぶために使用される。
【0128】
液滴の温度が材料の溶融温度より低くなるとすぐに、粉末を形成する懸濁され固化された液滴を有するガスは、粉末を冷却するための熱交換ユニット132を通って誘導され、下流で粉末を処理することをより容易にする。加えて、熱交換ユニット132による粉末の能動的な冷却は、熱交換ユニット132の下流のアセンブリの部分が加熱されすぎることを実質的に防止する。
【0129】
熱交換ユニット132の下流で、空中浮遊する粉末は、粉末粒子をガスから分離する役割を果たすサイクロン又は空気分級器133中に導入され、分離された粉末は、サイクロン又は空気分級器133の下方出口に向かってふるいユニット134に向かって重力落下する。軽量で小さい粉末粒子は、下方出口に向かって重力落下しないが、ガスによって上方出口を介してフィルタリングユニット137に向かって運び去られる。
【0130】
ふるいユニット134では、ふるいユニット134中のふるいのメッシュサイズよりも大きいサイズを有する粗い粉末粒子は、粗い粉末粒子コンテナ136に方向付けられる。ふるいユニット134中のふるいのメッシュサイズよりも小さいサイズを有する中サイズ粉末粒子は、中粉末粒子コンテナ135に方向付けられる。
【0131】
フィルタリングユニット137では、軽量で小さい粒子がガス流から除去され、微細粉末粒子コンテナ138に方向付けられる。フィルタリングされたガスは、ガス排出部139を介して後に吐き出される。
【0132】
図7Bは、粉末を処理及び/又は分離するためのアセンブリの第2の例を示す。アセンブリは、使用時にアトマイズノズルに加圧ガスを供給する加圧ガスの供給源140を備え、その加圧ガスは、溶湯された材料のストリームに対して又はその中に衝突して、アトマイズ容器141中の前に溶湯された材料から液滴を形成する。液滴は、ガス中に懸濁され、冷え、粉末粒子に固化し、アトマイズ容器の下方出口に蓄積し、中間緩衝器143に方向付けられる。
【0133】
乱流ガス中に懸濁しているより小さい固化された液滴は、アトマイズ容器の上方出口でガスと共にアトマイズ容器141から除去され、サイクロン又は空気分級器142に方向付けられる。ガスと空中浮遊する固化された液滴との混合物は、ガスから固化された液滴を分離する役割を果たすサイクロン又は空気分級器142中に導入され、固化された液滴は、サイクロン又は空気分級器142の下方出口に向かって中間緩衝器143に向かって重力落下する。ガスは、上方出口を介してサイクロン又は空気分級器142から除去され、ガス排出部を介して吐き出される。
【0134】
中間緩衝器143では、粉末粒子は、好ましくは、20マイクロメートルよりも大きいメッシュサイズを有するふるいを使用して、例えば、200マイクロメートルのメッシュサイズを有するふるいを使用して、好ましくは、最も粗い粒子を除去するためにふるいにかけられる。
【0135】
アセンブリは、中間緩衝器143から分離ユニットへの粉末材料の放出を制御するために、中間緩衝器143の放出部に弁144を更に備え、それは、この例では、専用のガス回路を有する。この専用のガス回路は、中間緩衝器143からの粉末粒子と混合されるガス流を発生させるためのポンプ145を備える。ガス流は、粉末粒子を、粉末を冷却するための熱交換ユニット146を通して運び、次いで、ガスから粉末粒子を分離する役割を果たす第1のサイクロン又は空気分級器147に向かって運ぶ。
【0136】
第1のサイクロン又は空気分級器147では、粉末の第1の画分は、サイクロン又は空気分級器147の下方出口に向かって重力落下し、出口弁148を介してふるいユニット149に向かって方向付けられる。
【0137】
ふるいユニット149では、ふるいユニット149中のふるいのメッシュサイズよりも大きいサイズを有する粗い粉末粒子は、粗い粉末粒子コンテナ151に方向付けられる。ふるいユニット149中のふるいのメッシュサイズよりも小さいサイズを有する中サイズ粉末粒子は、中粉末粒子コンテナ150に方向付けられる。
【0138】
第1のサイクロン又は空気分級器147の下方出口に向かって重力落下しない軽量で小さい粉末粒子は、ガスによって上方出口を介して第2のサイクロン又は空気分級器152に向かって運び去られる。第2のサイクロン又は空気分級器152では、粉末の第2の画分は、サイクロン又は空気分級器152の下方出口に向かって重力落下し、出口弁153を介して微細粉末粒子コンテナ154に方向付けられる。
【0139】
第2のサイクロン又は空気分級器152の下方出口に向かって重力落下しない非常に軽量で小さい粉末粒子は、ガスによって上方出口を介してフィルタリングユニット155に向かって運び去られる。フィルタリングユニット155では、実質的に全ての残りの粒子が、ガス流から除去され、ガスは、ポンプ145の入口に方向付けられ、及び/又は使用時にアトマイズノズルに加圧ガスを供給する加圧ガスの供給源140からのガスと混合される。それ故に、分離ユニットの専用のガス回路中のガスの少なくとも一部は、再使用されることができる。
【0140】
図7Cは、粉末を処理及び/又は分離するためのアセンブリの第3の例を示す。アセンブリは、使用時にアトマイズノズルに加圧ガスを供給する加圧ガスの供給源160を備え、その加圧ガスは、溶湯された材料のストリームに対して又はその中に衝突して、アトマイズ容器161中の前に溶湯された材料から液滴を形成する。液滴は、ガス中に懸濁され、冷え、粉末粒子に固化し、アトマイズ容器の下方出口に蓄積し、中間緩衝器163に方向付けられる。
【0141】
乱流ガス中に懸濁しているより小さい固化された液滴は、アトマイズ容器の上方出口でガスと共にアトマイズ容器161から除去され、サイクロン又は空気分級器162に方向付けられる。ガスと空中浮遊する固化された液滴との混合物は、ガスから固化された液滴を分離する役割を果たすサイクロン又は空気分級器162中に導入され、固化された液滴は、サイクロン又は空気分級器162の下方出口に向かって中間緩衝器163に向かって重力落下する。ガスは、上方出口を介してサイクロン又は空気分級器162から除去され、ガス排出部を介して吐き出される。
【0142】
中間緩衝器163では、粉末粒子は、好ましくは、20マイクロメートルよりも大きいメッシュサイズを有するふるいを使用して、例えば、200マイクロメートルのメッシュサイズを有するふるいを使用して、好ましくは、最も粗い粒子を除去するためにふるいにかけられる。
【0143】
アセンブリは、中間緩衝器163から分離ユニットへの粉末材料の放出を制御するために、中間緩衝器163の放出部に弁164を更に備え、それは、この例では、専用の第1のガス回路を有する。この専用の第1のガス回路は、中間緩衝器163からの粉末粒子と混合されるガス流を発生させるための第1のポンプ165を備える。ガス流は、粉末粒子を、粉末を冷却するための熱交換ユニット166を通して運び、次いで、ガスから粉末粒子を分離する役割を果たす第1のサイクロン又は空気分級器167に向かって運ぶ。
【0144】
第1のサイクロン又は空気分級器167では、粉末の第1の画分は、サイクロン又は空気分級器167の下方出口に向かって重力落下し、出口弁168を介して第2のガス回路に向かって方向付けられる。
【0145】
第1のサイクロン又は空気分級器167の下方出口に向かって重力落下しない軽量で小さい粉末粒子は、ガスによって上方出口を介して第2のサイクロン又は空気分級器178に向かって運び去られる。第2のサイクロン又は空気分級器178では、粉末の第2の画分は、サイクロン又は空気分級器178の下方出口に向かって重力落下し、出口弁179を介して微細粉末粒子コンテナ180に方向付けられる。
【0146】
第2のサイクロン又は空気分級器178の下方出口に向かって重力落下しない非常に軽量で小さい粉末粒子は、ガスによって上方出口を介してフィルタリングユニット181に向かって運び去られる。フィルタリングユニット181では、実質的に全ての残留粒子が、ガス流から除去され、ガスは、ポンプ165の入口に戻るように方向付けられ、及び/又は使用時にアトマイズノズルに加圧ガスを供給する加圧ガスの供給源160からのガスと混合される。
【0147】
第1のサイクロン又は空気分級器167からの粉末粒子の第1の画分は、第1のサイクロン又は空気分級器167からの粉末粒子の第1の画分と混合されるガス流を発生させるための第2のポンプ169を備える第2のガス回路に方向付けられる。ガス流は、粉末粒子をガスから分離する役割を果たす第3のサイクロン又は空気分級器170に向かって粉末粒子を運ぶ。
【0148】
第3のサイクロン又は空気分級器170では、粉末の第3の画分は、サイクロン又は空気分級器170の下方出口に向かって重力落下し、出口弁171を介して粗い粉末粒子コンテナ172に向かって方向付けられる。
【0149】
第3のサイクロン又は空気分級器170の下方出口に向かって重力落下しない軽量で小さい粉末粒子は、ガスによって上方出口を介して第4のサイクロン又は空気分級器173に向かって運び去られる。第4のサイクロン又は空気分級器173では、粉末の第2の画分は、サイクロン又は空気分級器173の下方出口に向かって重力落下し、出口弁174を介して中粉末粒子コンテナ175に方向付けられる。
【0150】
第4のサイクロン又は空気分級器173の下方出口に向かって重力落下しない非常に軽量で小さい粉末粒子は、ガスによって上方出口を介してフィルタリングユニット176に向かって運び去られる。フィルタリングユニット176では、実質的に全ての残りの粒子が、ガス流から除去され、ガスは、第2のポンプ169の入口に戻るように方向付けられ、及び/又は使用時にアトマイズノズルに加圧ガスを供給する加圧ガスの供給源160からのガスと混合される。
【0151】
本発明に係るアセンブリを使用して粉末を生成するプロセスは、
図8に概略的に示されるように、ある特定の粒子サイズ分布PDを有する粉末を届けることであることに留意されたい。この粒子サイズ分布PDは、例えば、3次元印刷装置中で使用するのに適した分布ではないことがある。
図7A、7B、及び7Cにおける以前の例は、粉末を異なる画分F1、F2、F3、F4、F5に処理及び/又は分離するための異なるアセンブリを示す。それ故に、実施形態では、本発明に係る粉末を生成するためのアセンブリは、ある特定の重量分布PD及び/又はサイズ分布を有する粉末粒子を有する生成された粉末を、いくつかの異なる画分F1、F2、F3、F4、F5に分離することを可能にする。これらのいくつかの異なる画分F1、F2、F3、F4、F5のうちの1つ以上からの異なる量の粉末を組み合わせることによって、所望される分布DDに等しい又は近い重量及び/又はサイズ分布を有する粉末が得られることができる。粉末材料の収集された画分F1、F2、F3、F4、F5のうちの1つ以上が、短期使用のために所望されないか又は必要とされないケースでは、これらの画分の外側のサイズを有する粉末材料は、粉末材料の生成のための本発明のアセンブリ中で将来使用するために、材料コンテナの内側にこの粉末材料を入れることによってリサイクルされ得ることに留意されたい。
【0152】
図9に概略的に示されるような更なる例証的な実施形態では、アセンブリ200は、組み合わせユニット203を備え、それは、放出部204における粉末混合物にその粉末混合物中の粒子の予め選択された重量及び/又はサイズ分布を提供するために、いくつかの画分F1、F2、F3、F4、F5からの粉末の量を組み合わせるように構成される。
【0153】
加えて、
図9は、粉末を生成するためのアセンブリ200のためのモジュール式セットアップを概略的に示す。このモジュール式セットアップは、例えば、以前の例のうちのいずれかに記載されているように溶融室及びアトマイズ容器を備える第1のモジュール201を備える。加えて、モジュール式セットアップは、粉末処理デバイスを備える第2のモジュール202と、組み合わせユニットを備える第3のモジュール203とを備える。
【0154】
粉末処理装置の様々な例から、例えば、
図7A、7B、7Cに示されるように、これらの粉末処理装置は、ふるいデバイス、サイクロン、空気分級器、等などの多数の個々の粉末取り扱いコンポーネントを備える。それ故に、粉末処理装置は、粉末処理装置を利用して、次の運転において異なる材料の粉末を生成するために、粉末処理装置から以前の運転からの全ての残留材料を洗浄及び除去することが困難である。第1の材料からのいくらかの残留物が粉末処理デバイス中に残り、同じ粉末処理デバイスがその第1の材料とは異なる第2の材料を処理するために使用されるとき、第2の材料は、第1の材料の残留物によって汚染される可能性がある。そのような汚染を回避するために、アセンブリ200は、異なる材料のアトマイズ粒子を処理するための2つ以上の粉末処理デバイス202、202’を設けられる。異なる材料は、専用の粉末処理デバイス202、202’中で別々に処理されることができ、第1の材料から第2の材料に変更するときには、第1のモジュール201中の溶融室及びアトマイズ容器のみが洗浄される必要がある。それ故に、
図9は、交換可能な粉末処理デバイス202、202’を有するアセンブリ200を示す。
【0155】
組み合わせユニット203が異なる材料のために使用されるケースでは、組み合わせユニット203もまた、第1の材料から第2の材料に変更するときに洗浄されなければならないことに留意されたい。代替として、各粉末処理デバイス202、202’は、それ自体の組み合わせユニット203を備え得る。特に、組み合わせユニット203は、粉末処理デバイス202、202’と一体化され得るか、又は一体部分を形成し得る。
【0156】
図10は、本発明に係るアセンブリ301の例を概略的に示す。アセンブリは、溶融室302、アトマイズ容器303、及び粉末処理デバイス304を備える。
【0157】
溶融室302は、とりわけ、るつぼ305、タンディッシュ306、及びフィルタリングデバイス307を備える。るつぼ305は、金属粉末を生成するための金属材料を溶融するために配置される。るつぼ305は、セラミック材料から作られ、そのるつぼ305の内側の金属材料を誘導加熱及び溶融するためのコイル309を設けられたコンテナ308を備える。少なくとも使用時には、コイル309は、電源に接続されて、コイル309を通る適切な電流を方向付けて、コンテナ308の内側の金属を誘導加熱する。るつぼ305及びタンディッシュ306は、るつぼ305からタンディッシュ306へのその溶融された材料のための流路を提供するように構成される。特に、るつぼ305は、タンディッシュ306の方向T1に傾き、溶融された材料をるつぼ305からタンディッシュ306中に注ぐように構成される。
【0158】
図10に概略的に示されるように、フィルタリングデバイス307は、るつぼ305とタンディッシュ306との間のその流路中に配置される。フィルタリングデバイス307は、フィルタタレット311を備え、そのフィルタタレット311は、複数のフィルタリング要素311’を備える。フィルタタレット311は、フィルタリング要素311’を移動させて、るつぼ305からタンディッシュ306への液状材料の流路に出し入れするように、方向R及び/又は方向Rとは反対の方向に回転可能である。
【0159】
タンディッシュ306は、底壁に開口部を有するコンテナ312を備え、その開口部は、アトマイズノズル314に接続する。タンディッシュ306はまた、タンディッシュ306及びコンテナ312の内側の材料を加熱するための抵抗加熱デバイス315を備える。
【0160】
図10に概略的に示されるように、溶融室302はまた、先端を有する栓部材316を備え、その先端は、タンディッシュ306の開口部中に挿入され、アトマイズノズル314中にも挿入されるように構成される。栓部材316は、上述され、
図1、2、3A、4、及び5Aに示されたのと同様に、タンディッシュ306に向かう方向及びそれから離れる方向に移動可能である。栓部材は、好ましくは、
図3Aに示されるように内部流体導管も設けられる。流体導管は、栓部材316の周面に進出し、実質的に不活性のガスの供給源に接続される。それ故に、不活性ガスは、タンディッシュ306の内側をその不活性ガスで満たすために、タンディッシュ306中に導入されることができる。
【0161】
更に、溶融室302は、溶融される材料を備える材料コンテナ318、318’を備える。材料コンテナ318、318’は、材料コンテナ318をるつぼ305中に位置付け、材料コンテナ318を解放することを可能にするマニピュレータデバイス319に接続される。加えて、マニピュレータ319は、溶融室302の内側に複数の材料コンテナ318’を収容し、後に、その複数の材料コンテナ318’のうちの1つをるつぼ305中に位置付けるように構成される。るつぼ305が少なくとも材料コンテナ318の内側の材料を溶融し、溶融された材料がるつぼ305からタンディッシュ306中に注がれた後、マニピュレータ319は次いで、更なる材料コンテナ318’をるつぼ305中に位置付けることができる。それ故に、るつぼ305中に連続的に配置される材料コンテナ318、318’が存在する限り、溶融及びアトマイズプロセスは継続することができる。溶融室302は、更なる材料コンテナ318’’を溶融室302中に供給するための供給装置317を更に設けられる。
【0162】
溶融室302は、好ましくは、作業者OPが溶融室302中のプロセスを見て確認することを可能にする観察手段を設けられる。この観察手段は、溶融室302の側壁に窓310を備える。
【0163】
図10に概略的に示されるように、タンディッシュ306と流体連通しているアトマイズノズル314は、アトマイズ容器321の上側に進出する。アトマイズノズル314は、溶湯された材料の流れを小さい液滴に分割するために、溶湯された材料をアトマイズ容器321に向かってその中に方向付け、流体、好ましくはガスの1つ以上の噴射を溶湯された材料の流れに向かって方向付けるように構成される。液滴320の雲は、アトマイズノズル314から押し離され、液滴320の雲中の液滴は、アトマイズ容器321を通って移動するにつれて冷え、固化する。
【0164】
アトマイズ容器321は、アトマイズ容器321から前に溶湯された材料の固化されたアトマイズ粒子を抽出するように構成された出口322を更に備える。アトマイズプロセスで使用される流体はまた、出口322を介してアトマイズ容器321を離れ、固化されたアトマイズ粒子をサイクロン又は空気分級器324に向かってそれと共に運び、サイクロン又は空気分級器324は、固化されたアトマイズ粒子を流体から分離する。固化されたアトマイズ粒子は、サイクロン又は空気分級器324の下方出口に向かって冷却部材325に向かって、弁326及び粗いふるい327を介して中間緩衝器330中に重力落下する。ガスは、上方出口を介してサイクロン又は空気分級器324から除去され、ガス排出部328を介して吐き出される。冷却部材325は、好ましくは、固化されたアトマイズ粒子を冷却するように構成された熱交換器である。粗いふるい327では、粉末粒子は、好ましくは、200マイクロメートルのメッシュサイズを有するふるいを使用して、最も粗い粒子を除去するためにふるいにかけられる。最も粗い粒子は収集され、第1の残留物コンテナ327’に供給される。
【0165】
中間緩衝器330中の結果として生じる粉末は、スクリューコンベヤ331によって運ばれ、粉末処理デバイス304に向かってガス供給ライン332に届けられる。固化されたアトマイズ粒子を有するガスは、供給ライン332からいくつかのフィルタリングデバイス333、335、337、339、好ましくは、ガス駆動式ふるいデバイス、の直列配列に方向付けられ、各々は、粉末から所定のサイズ画分をフィルタ除去し、各サイズ画分を対応するコンテナ334、336、338、340に届ける。
【0166】
全てのフィルタリングデバイス333、335、337、339を通過する非常に軽量で小さい粉末粒子は、例えば、HEPAフィルタを備える最終フィルタリングユニット341に向かってガスによって運び去られる。最終フィルタリングユニット341では、実質的に全ての残りの粒子がガス流から除去され、ガスは、出口343を介してポンプ(図示せず)に方向付けられ、そのポンプは、ガスを加圧し、加圧ガスを供給ライン332の入口344に供給するように構成される。残りの粒子は、少なくとも部分的に第2の残留物コンテナ342中に収集されることができる。粉末処理デバイス304中で使用されるガスは、空気であり得るが、好ましくは、ガスは、実質的に不活性のガスであることに留意されたい。好ましくは、不活性ガスは、粉末材料の汚染を少なくとも実質的に防止するために、及び/又は酸化などの粉末材料の化学反応を少なくとも実質的に防止するために選択又は構成される。
【0167】
第1及び/又は第2の残留物コンテナ327’、342からの材料は、粉末材料の生成のためのアセンブリ301中で将来使用するために、材料コンテナ318’’の内側にこれらを入れることによって収集及びリサイクルされることができることに留意されたい。
【0168】
上記の説明は、好ましい実施形態の動作を例示するために含まれ、本発明の範囲を限定することを意味されないことが理解されるべきである。上記の議論から、本発明の範囲によって更に包含されるであろう多くの変形形態が当業者に明らかとなるであろう。
【0169】
要約すると、本発明は、粉末を生成するためのアセンブリ及び方法に関する。前記アセンブリは、
るつぼ、タンディッシュ、及びフィルタリングデバイスを備える溶融室と、ここにおいて、前記るつぼは、材料を溶融するために配置され、前記るつぼ及びタンディッシュは、前記るつぼから前記タンディッシュへの前記溶融された材料のための流路を提供するように構成され、前記フィルタリングデバイスは、前記流路中に配置され、前記タンディッシュは、アトマイズノズルに接続される、
アトマイズ容器と、ここにおいて、前記アトマイズノズルは、溶湯された材料を前記タンディッシュから前記アトマイズ容器に向かってその中に方向付けるように構成され、前記アトマイズ容器は、前記アトマイズ容器から先に溶湯された材料の固化されたアトマイズ粒子を抽出するように構成された出口を備える、
前記アトマイズ粒子から1つ以上の粉末を放出するために配置された1つ以上の分離ユニットを備える粉末処理デバイスと
を備える。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1] 粉末を生成するためのアセンブリであって、前記アセンブリは、
移送デバイス、溶融デバイス、及びタンディッシュを備える溶融室と、ここにおいて、前記溶融デバイスは、金属材料を溶融し、前記溶融された金属材料を保持するためのるつぼを備え、前記移送デバイスは、金属材料を高温の前記るつぼ中に位置付けるように構成され、前記るつぼは、前記るつぼから前記タンディッシュへの前記溶融された金属材料の流れを可能にするための流路を提供するように構成され、前記タンディッシュは、アトマイズノズルに接続され、前記溶融室は、前記るつぼと前記タンディッシュとの間に配置された、フィルタリング要素を有するフィルタリングデバイスを更に備え、前記フィルタリング要素は、前記流路中に配置される、
入口端を備えるアトマイズ容器と、ここにおいて、前記アトマイズノズルは、前記タンディッシュからの溶湯された金属材料を前記アトマイズ容器の前記入口端に向かってその中に方向付けるように構成され、前記アトマイズ容器は、前記アトマイズ容器から先に溶湯された金属材料の固化されたアトマイズ粒子を抽出するように構成された出口開口部を備える、
前記アトマイズ容器の前記出口開口部に接続された粉末処理デバイスと、ここにおいて、前記粉末処理デバイスは、複数の分離ユニットを備え、前記複数の分離ユニットのうちの各分離ユニットは、前記アトマイズ容器からの前記固化されたアトマイズ粒子から異なる画分を抽出することであって、前記異なる画分は、異なる重量画分及び/又は異なるサイズ画分を備える、抽出することと、粉末を生成するための前記アセンブリの別個の生成物として複数の異なる画分を提供することとを行うように構成される、
を備える、アセンブリ。
[2] 前記るつぼは、約10~0.1リットルの範囲の体積を有する、好ましくは、約5~0.5リットルの範囲の体積を有する、より好ましくは、約3~1リットルの範囲の体積を有する溶融された金属材料を保持するように構成される、[1]に記載のアセンブリ。
[3] 前記移送デバイスは、材料コンテナを前記るつぼ中に位置付けるように構成され、好ましくは、前記るつぼは、前記金属材料の溶融温度に又は溶融温度近くに加熱される、[1]又は[2]に記載のアセンブリ。
[4] 前記材料コンテナは、溶融される材料を備え、好ましくは、前記材料コンテナは、同じ溶融される材料から作られるか、又は、前記材料コンテナは、可燃性材料から作られる、[3]に記載のアセンブリ。
[5] 前記材料コンテナは、前記るつぼの内径よりも小さい外径を備える、[3]又は[4]に記載のアセンブリ。
[6] 前記溶融室は、前記溶融室の内側に複数の材料コンテナを収容するために配置された保管デバイスを備え、
前記保管デバイスは、前記複数の材料コンテナのうちの1つの材料コンテナを前記移送デバイスに後に提示するように構成され、及び/又は、
前記移送デバイスは、前記保管デバイスから前記複数の材料コンテナのうちの1つの材料コンテナを取り出すために配置される、[3]、[4]、又は[5]に記載のアセンブリ。
[7] 前記保管デバイスは、複数の材料コンテナ保管位置を有する保管タレットを備え、その材料コンテナ保管位置は、好ましくは、前記保管タレットの周囲に分散される、[6]に記載のアセンブリ。
[8] 前記アセンブリは、流体導管を備え、前記流体導管は、特に、実質的に不活性のガスを前記タンディッシュ中に提供するために、前記タンディッシュ近くに及び/又は前記タンディッシュ中に、特に、前記タンディッシュの上側近くに進出する、[1]~[7]のうちのいずれか一項に記載のアセンブリ。
[9] 前記粉末処理デバイスは、1つ以上のふるいユニットを備え、前記1つ以上のふるいユニットのうちの各ふるいユニットは、アトマイズ粒子の所定のサイズ画分を抽出するために配置される、[1]~[8]のうちのいずれか一項に記載のアセンブリ。
[10] 前記粉末処理デバイスは、1つ以上のサイクロン分離ユニットを備え、前記1つ以上のサイクロン分離ユニットのうちの各サイクロン分離ユニットは、アトマイズ粒子の所定の重量画分を抽出するために配置される、[1]~[9]のうちのいずれか一項に記載のアセンブリ。
[11] 前記粉末処理デバイスは、1つ以上の空気分級器を備え、前記1つ以上の空気分級器のうちの各空気分級器は、サイズ、形状、及び密度の組み合わせに基づいてアトマイズ粒子の所定の画分を抽出するために配置される、[1]~[10]のうちのいずれか一項に記載のアセンブリ。
[12] 前記粉末処理デバイスは、予め選択されたサイズ及び/又は重量分布を有する粉末混合物を提供するために、異なる画分のうちのいくつかからのある量の粉末を組み合わせるように構成された組み合わせユニットを備える、[1]~[11]のうちのいずれか一項に記載のアセンブリ。
[13] 前記アセンブリは、2つ以上の粉末処理デバイスを備え、各粉末処理デバイスは、1つの所定の金属又は合金のアトマイズ粒子を処理するように構成され、前記2つ以上の粉末処理デバイスの各々は、異なる金属又は合金のアトマイズ粒子を処理するように構成される、[1]~[12]のうちのいずれか一項に記載のアセンブリ。
[14] 前記フィルタリング要素は、汚染物質及び/又は粒子、好ましくは、前記アトマイズノズルの直径に実質的に等しいか又はそれより大きい直径を有する汚染物質及び/又は粒子をフィルタ除去するように構成される、[1]~[13]のうちのいずれか一項に記載のアセンブリ。
[15] 前記フィルタリング要素は、酸化物をフィルタ除去するように構成され、前記酸化物は、好ましくは、前記溶融された金属材料とは異なる粘度を備える、[1]~[14]のうちのいずれか一項に記載のアセンブリ。
[16] 前記フィルタリングデバイスは、前記るつぼに結合され、好ましくは、前記フィルタリング要素は、前記るつぼの流出経路に隣接して配置されるか、又は
前記フィルタリングデバイスは、前記タンディッシュに結合され、好ましくは、前記フィルタリング要素は、前記タンディッシュの投入開口部の前方に配置される、[1]~[15]のうちのいずれか一項に記載のアセンブリ。
[17] 前記フィルタリングデバイスは、前記るつぼ及び前記タンディッシュから離間して配置され、前記フィルタリング要素は、前記るつぼから前記タンディッシュへの液状材料の前記流路中に配置される、[1]~[15]のうちのいずれか一項に記載のアセンブリ。
[18] 前記フィルタリングデバイスは、オーバフロー装置を備え、前記オーバフロー装置は、前記フィルタリング要素を通って流れない液状材料のうちの少なくとも一部を廃棄コンテナ中に流入するように方向付けるように構成される、[1]~[17]のうちのいずれか一項に記載のアセンブリ。
[19] 前記フィルタリングデバイスは、複数のフィルタリング要素を備えるフィルタタレットを備え、前記フィルタタレットは、前記複数のフィルタリング要素のうちの1つを移動させて、液状材料の前記流路に出し入れするように回転可能である、[1]~[18]のうちのいずれか一項に記載のアセンブリ。
[20] [1]~[19]のうちのいずれか一項に記載のアセンブリを使用して粉末を生成するための方法であって、前記方法は、
熱いるつぼ中にある量の材料を位置付けることと、
前記るつぼ中の前記ある量の材料を溶融することと、
前記るつぼからタンディッシュに液状材料を移送することと、ここにおいて、前記るつぼからの前記液状材料は、前記液状材料が前記タンディッシュ中に流入する前にフィルタリング要素を横断する、
アトマイズ容器中で固化するアトマイズ粒子を生成するために、前記タンディッシュからの溶湯された材料を、アトマイズノズルを介して、前記アトマイズ容器の入口端に向かってその中に方向付けることと、
前記アトマイズ容器の出口開口部を介して先に溶湯された材料の前記固化されたアトマイズ粒子を抽出することと、前記固化されたアトマイズ粒子を粉末処理デバイスに方向付けることと、
複数の分離ユニットのうちの各分離ユニットが前記アトマイズ容器からの前記固化されたアトマイズ粒子から異なる画分を抽出するように、前記粉末処理デバイスの前記複数の分離ユニットを使用することであって、前記異なる画分は、異なる重量画分及び/又は異なるサイズ画分を備える、使用することと、粉末を生成するための前記アセンブリの別個の生成物として複数の異なる画分を提供することと、
を行うステップを備える、方法。
[21] 前記方法の前記ステップは、好ましくは、前記るつぼを実質的に冷却することなく、後に実行される及び/又は繰り返し実行される、[20]に記載の方法。
[22] 前記方法は、前記るつぼから前記タンディッシュに前記液状材料を移送する前に、少なくとも前記タンディッシュ中に不活性ガスを提供するステップを備える、[20]又は[21]に記載の方法。
[23] 好ましくは、[1]~[19]のうちのいずれか一項に記載の粉末を生成するためのアセンブリ中で使用するための材料コンテナであって、前記材料コンテナは、溶融される材料を備える、材料コンテナ。
[24] 前記材料コンテナは、可燃性材料から作られるか、又は、前記材料コンテナは、同じ溶融される材料から作られる、[23]に記載の材料コンテナ。
[25] 粉末を生成するためのアセンブリであって、前記アセンブリは、溶融デバイスを備える溶融室を備え、前記溶融デバイスは、受口及び加熱デバイスを備え、前記受口は、材料コンテナを受け入れるように構成され、前記加熱デバイスは、前記受口中の前記材料コンテナを加熱するように構成される、アセンブリ。
[26] 前記溶融室は、移送デバイスを備え、前記移送デバイスは、前記溶融デバイスの前記受口の内側に前記材料コンテナを位置付けるように構成される、[25]に記載のアセンブリ。
[27] 前記溶融室は、前記溶融室の内側に複数の材料コンテナを収容するために配置された保管デバイスを備え、
前記保管デバイスは、前記複数の材料コンテナのうちの1つの材料コンテナを前記移送デバイスに後に提示するように構成され、及び/又は、
前記移送デバイスは、前記保管デバイスから前記複数の材料コンテナのうちの1つの材料コンテナを取り出すように構成される、[25]又は[26]に記載のアセンブリ。
[28] 前記保管デバイスは、複数の材料コンテナ保管位置を有する保管タレットを備え、その材料コンテナ保管位置は、好ましくは、前記保管タレットの周囲に分散される、[27]に記載のアセンブリ。
[29] 前記溶融デバイスは、タンディッシュを備え、前記タンディッシュは、出口を備え、前記アセンブリは、
前記タンディッシュの前記出口と流体連通状態にあるアトマイズノズルと、
入口端を備えるアトマイズ容器と、ここにおいて、前記アトマイズノズルは、溶湯された材料を前記アトマイズ容器の前記入口端に向かってその中に方向付けるように構成され、前記アトマイズ容器は、前記アトマイズ容器から先に溶湯された材料の固化されたアトマイズ粒子を抽出するように構成された出口開口部を備える、
前記アトマイズ粒子から1つ以上の粉末を放出するために配置された1つ以上の分離ユニットを備える粉末処理デバイスと
を更に備える、[25]~[28]のうちのいずれか一項に記載のアセンブリ。
[30] 前記溶融デバイスは、るつぼを備え、前記溶融室は、タンディッシュを更に備え、前記るつぼは、前記るつぼから前記タンディッシュへの溶融された材料の流れを可能にするための流路を提供するように構成され、前記タンディッシュは、出口を備え、前記アセンブリは、
前記タンディッシュの前記出口と流体連通状態にあるアトマイズノズルと、
入口端を備えるアトマイズ容器と、ここにおいて、前記アトマイズノズルは、溶湯された材料を前記アトマイズ容器の前記入口端に向かってその中に方向付けるように構成され、前記アトマイズ容器は、前記アトマイズ容器から先に溶湯された材料の固化されたアトマイズ粒子を抽出するように構成された出口開口部を備える、
前記アトマイズ粒子から1つ以上の粉末を放出するために配置された1つ以上の分離ユニットを備える粉末処理デバイスと
を更に備える、[25]~[28]のうちのいずれか一項に記載のアセンブリ。
[31] 前記溶融室は、前記るつぼと前記タンディッシュとの間に配置されたフィルタリングデバイスを更に備え、前記フィルタリングデバイスは、前記流路中に配置される、[30]に記載のアセンブリ。
[32] 前記アセンブリは、流体導管を備え、前記流体導管は、実質的に不活性のガスを前記タンディッシュ中に提供するために、前記タンディッシュ中に、特に、前記タンディッシュの上側近くに進出する、[29]~[31]のうちのいずれか一項に記載のアセンブリ。
[33] 前記アセンブリは、栓部材を備え、前記栓部材は、前記アトマイズノズル中に前記栓部材の先端を位置付けるように移動可能である、[29]~[32]のうちのいずれか一項に記載のアセンブリ。
[34] 前記栓部材は、前記流体導管の一部である内部導管を備え、前記内部導管は、前記栓部材の周面に、特に、前記先端が前記アトマイズノズルの内側に配置されるときに前記タンディッシュの上側近くに進出する、[32]に従属する[33]に記載のアセンブリ。
[35] 前記溶融デバイスは、加熱要素を備え、前記加熱要素は、抵抗加熱器及び/又は誘導加熱器を備える、[25]~[34]のうちのいずれか一項に記載のアセンブリ。
[36] [25]~[35]のうちのいずれか一項に記載のアセンブリ中の[23]又は[24]に記載の材料コンテナを加熱する方法であって、前記方法は、前記溶融デバイスの前記受口の内側に前記材料コンテナを位置付けるステップを備え、前記溶融デバイスの前記受口は、前記加熱デバイスによって予熱され、前記材料コンテナは、前記加熱デバイスによって前記受口中で加熱される、方法。
[37] [1]~[19]のうちのいずれか一項に記載の粉末を生成するためのアセンブリ中で使用するためのアトマイズノズルであって、前記アトマイズノズルは、流れ通路を介して接続された入口開口部及び出口開口部を備え、前記入口開口部における又は前記入口開口部の周りの前記アトマイズノズルは、溶融された材料のための出口開口部を有するタンディッシュのための、特に、前記アトマイズノズルの前記入口開口部に隣接又は近接して前記タンディッシュの前記出口開口部を配置するための支持及び/又は閉鎖部材を備える、アトマイズノズル。
[38] 前記アトマイズノズルは、前記アトマイズノズル中の溶融された材料を加熱するための、及び/又は前記アトマイズノズルを加熱するための加熱部材を備える、[37]に記載のアトマイズノズル。
[39] 前記加熱部材は、ガスバーナ、誘導加熱器、及び抵抗加熱器のうちの1つ以上を備える、[38]に記載のアトマイズノズル。