(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-19
(45)【発行日】2024-02-28
(54)【発明の名称】体外診断物品用ポーチ
(51)【国際特許分類】
G01N 1/10 20060101AFI20240220BHJP
A61J 1/14 20230101ALI20240220BHJP
G01N 1/28 20060101ALI20240220BHJP
G01N 1/04 20060101ALI20240220BHJP
【FI】
G01N1/10 V
A61J1/14 522
G01N1/28 X
G01N1/28 J
G01N1/04 V
G01N1/04 G
(21)【出願番号】P 2022205646
(22)【出願日】2022-12-22
【審査請求日】2022-12-22
(31)【優先権主張番号】10-2022-0014587
(32)【優先日】2022-02-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】522498051
【氏名又は名称】パク,ジェグ
【氏名又は名称原語表記】PARK, Jae KU
(74)【代理人】
【識別番号】110001508
【氏名又は名称】弁理士法人 津国
(72)【発明者】
【氏名】パク,ジェグ
(72)【発明者】
【氏名】キム,スンフン
【審査官】目黒 大地
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第06171260(US,B1)
【文献】特開2003-290317(JP,A)
【文献】国際公開第2004/038382(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 1/10- 1/44
A61J 1/00-19/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部に診断物品収容空間が形成された診断物品ポケット部を有する体外診断物品用ポーチであって、バッファー支持台形成部を含み、
前記診断物品ポケット部は、診断物品ポケット背面シートと、前記診断物品ポケット背面シートとの間に前記診断物品収容空間が形成されるよう、前記診断物品ポケット背面シートに結合された診断物品ポケット前面シートとを備え、
前記バッファー支持台形成部は、
前記診断物品ポケット背面シートの一側から延長して形成されたバッファー支持台背面シートと、前記診断物品ポケット前面シートの一側から延長して形成され、前記バッファー支持台背面シートに重なるように結合されたバッファー支持台前面シートとを含み形成され、
前記バッファー支持台形成部は、前記バッファー支持台背面シートの内表面と前記バッファー支持台前面シートの内表面との間、または前記バッファー支持台背面シートの外表面と前記バッファー支持台前面シートの外表面のいずれか一方に設置された支持台形成折り曲げ部材をさらに含み、
前記バッファー支持台形成部の一領域にバッファー支持孔が厚さ方向に沿って貫通形成さ
れ、
バッファーを搭載するためのバッファー搭載棚と、前記バッファー搭載棚の左側端を底面に対して支持する棚支持左脚部と、前記バッファー搭載棚の右側端を底面に対して支持する棚支持右脚部とを備えたバッファー支持台が、前記診断物品ポケット部から分離された前記バッファー支持台形成部で折り曲げ動作によって形成されることを特徴とする
、体外診断物品用ポーチ。
【請求項2】
前記バッファー支持台形成部は、複数形成されることを特徴とする、請求項1に記載の体外診断物品用ポーチ。
【請求項3】
前記バッファー支持孔は、前記バッファー支持台背面シートと前記バッファー支持台前面シートとを貫通するように形成されて、
前記バッファー支持台は、前記バッファー支持台背面シートと前記バッファー支持台前面シートとに対する左折り曲げ動作と右折り曲げ動作によって形成されることを特徴とする、請求項1に記載の体外診断物品用ポーチ。
【請求項4】
前記バッファー支持台背面シートの外表面と前記バッファー支持台前面シートの外表面のいずれか一方には、左折り曲げ動作位置を示す左折り曲げ位置線と右折り曲げ動作位置を示す右折り曲げ位置線とがそれぞれ表示されることを特徴とする、請求項
1に記載の体外診断物品用ポーチ。
【請求項5】
前記バッファー支持孔は、前記バッファー支持台背面シートと前記バッファー支持台前面シートと前記支持台形成折り曲げ部材とを貫通するように形成されて、
前記バッファー支持台は、前記バッファー支持台背面シートと前記バッファー支持台前面シートとに対する左折り曲げ動作と右折り曲げ動作、及び前記支持台形成折り曲げ部材に対する左折り曲げ動作と右折り曲げ動作によって形成されることを特徴とする、請求項
1に記載の体外診断物品用ポーチ。
【請求項6】
前記支持台形成折り曲げ部材の、左折り曲げ動作が行われる地点と右折り曲げ動作が行われる地点とに、折り曲げ動作を補助するための凹状の折り曲げ補助溝が形成されることを特徴とする、
請求項1~5の何れか1項に記載の体外診断物品用ポーチ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、体外診断物品用ポーチに関し、より詳しくは、体外診断に使用される物品を保管するために使用するポーチに関する。
【背景技術】
【0002】
体内診断は、内視鏡、コンピュータ断層撮影(CT)、磁気共鳴断層撮影(MRI)などを使用して人体の内部を映し出し、それを見ながら疾病状態を把握するために従来から広く使われていた。最近は、血液、唾液、糞便などの検査材料(以下、‘検体’という)を人体から分離した後、これらの検体に基づいて人間の疾病を検査する体外診断技術が主に使用されている。
【0003】
体外診断は、ピペット(pipette)、綿棒などの採取道具201(
図4参照)を使用して、人体から検体を採取する段階と、バッファー202(Buffer、
図4参照)に保存された検体希釈液に採取道具を浸して検体を抽出する段階と、抽出された検体を含む検体希釈液を、フィルターキャップ203(
図4参照)を通過させてデバイス204(
図4参照)の点滴部位に点滴する段階とを含む。
【0004】
デバイス204は、通常、点滴部位に落とされた検体に定性または定量的技術を適用して疾病有無を判断した後、疾病状態を表示するように構成されている。
【0005】
フィルターキャップ203は、内部にフィルターが設けられて、バッファー202の上端に、分離可能に結合される。
【0006】
以下、説明の便宜のために、体外診断に使用される採取道具201、バッファー202、フィルターキャップ203、及びデバイス204の少なくとも一つを診断物品という。
【0007】
体外診断を行う段階において、検体希釈液がこぼれないように、バッファー202を、立てられた状態で支持する手段が必要である。
【0008】
以下、説明の便宜のために、バッファー202を、立てられた状態のまま支持する手段をバッファー支持手段という。このようなバッファー支持手段は、診断物品には含まれない。
【0009】
診断物品を保管するために、ポーチ(pouch)が案出されて使用されている。以下、診断物品を保管するためのポーチを‘体外診断物品用ポーチ’という。
【0010】
体外診断物品用ポーチに保管された診断物品は、体外診断を行う前に、外部に取り出して使用し、使用された診断物品は、再び体外診断物品用ポーチに入れて廃棄できる。
【0011】
このようなポーチには、1回または数回の体外診断に必要な数量の診断物品が保管される。
【0012】
図17は、従来の体外診断物品用ポーチの正面図である。
【0013】
従来の体外診断物品用ポーチは、
図17に示すように、内部に診断物品収容空間110aが形成された診断物品ポケット部110を有している。
【0014】
診断物品ポケット部110は、長方形状の診断物品ポケット背面シート(
図1の図面符号‘11’参照)と、診断物品ポケット背面シートに結合された長方形状の診断物品ポケット前面シート(
図1の図面符号‘12’参照)を有している。
【0015】
診断物品ポケット背面シートと診断物品ポケット前面シートとには、一対の切り取り溝110bが対向して形成される。
【0016】
診断物品ポケット前面シートは、診断物品ポケット背面シートに重なるように結合される。
【0017】
支持台形成折り曲げ部材123は、中央にバッファー支持孔123aが厚さ方向に沿って貫通形成された板体状に形成される。
【0018】
支持台形成折り曲げ部材123の外表面に、左折り曲げ動作位置を示す左折り曲げ位置線123bと右折り曲げ動作位置を示す右折り曲げ位置線123cとが表示される。
【0019】
上述の構成を有する従来の体外診断物品用ポーチを製作する方法を説明すると、以下のようである。
【0020】
まず、診断物品ポケット背面シートと診断物品ポケット前面シートとを用意する。診断物品ポケット背面シートと診断物品ポケット前面シートの材質としては、PET、PE、アルミニウムなどが使用できる。
【0021】
次に、診断物品ポケット背面シートの上面の、診断物品収容空間110aが形成される予定領域に診断物品と支持台形成折り曲げ部材123とを載せる。
【0022】
次いで、診断物品ポケット前面シートを診断物品ポケット背面シートの上側に載せる。
【0023】
その後、診断物品ポケット前面シートと診断物品ポケット背面シートとの縁領域を、熱接着技術などを利用して結合させる。
【0024】
ここで、熱接着技術は広く知られているため、詳細な説明は省く。
【0025】
従来の体外診断物品用ポーチを使用して体外診断を行う方法を説明すると、以下のようになる。
【0026】
まず、ハサミなどを使用して、切り取り溝110bを連結する方向に診断物品ポケット部110を切断する。
【0027】
次に、診断物品収容空間110aに保管された診断物品と支持台形成折り曲げ部材123とを取り出す。
【0028】
その後、左折り曲げ位置線123bと右折り曲げ位置線123cとに沿って支持台形成折り曲げ部材123を折り曲げ、バッファー支持台(
図5の図面符号‘30’参照)を形成する。
【0029】
次に、診断物品を使用して体外診断を行う。
【0030】
体外診断を行う間、バッファー202は、バッファー支持台に立てられた状態で設置できる。
【0031】
支持台形成折り曲げ部材123は、診断物品収容空間110a以外の場所に保管できる。
【0032】
しかしながら、従来の体外診断物品用ポーチによると、支持台形成折り曲げ部材123が診断物品と共に診断物品収容空間110aに保管されるため、バッファー支持手段をポーチとは別途に製作しなければならず、ポーチを製造する際、バッファー支持手段を診断物品ポケット部110に収容しなければならないため、バッファー支持手段を収容するために、診断物品収容空間110aの大きさが増加するという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0033】
【文献】大韓民国登録特許公報第10-0735080号(公告日:2007年7月3日)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0034】
したがって、本発明の目的は、バッファー支持手段をポーチと別途に製作する必要がなく、ポーチを製造する際、バッファー支持手段を診断物品ポケット部に収容する必要がなくて、バッファー支持手段を収容するために、診断物品収容空間の大きさを増加させる必要のない体外診断物品用ポーチを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0035】
上記の目的を達成するために、本発明の第1実施例によると、内部に診断物品収容空間が形成された診断物品ポケット部を有する体外診断物品用ポーチであって、バッファー支持台形成部を含み、前記バッファー支持台形成部は、前記診断物品ポケット部の一側から板体状に延長して形成され、前記バッファー支持台形成部の一領域にバッファー支持孔が厚さ方向に沿って貫通形成されて、バッファーを搭載するためのバッファー搭載棚と、前記バッファー搭載棚の左側端を底面に対して支持する棚支持左脚部と、前記バッファー搭載棚の右側端を底面に対して支持する棚支持右脚部とを備えたバッファー支持台が、前記診断物品ポケット部から分離された前記バッファー支持台形成部で折り曲げ動作によって形成される体外診断物品用ポーチが提供される。
【0036】
ここで、診断物品ポケット部に複数のバッファーが保管された場合、各バッファーを同時に、個別的に支持できるよう、前記バッファー支持台形成部は、複数形成されることが好ましい。
【0037】
さらに、バッファー支持台形成部を容易に診断物品ポケット部から延長して形成するために、前記診断物品ポケット部は、診断物品ポケット背面シートと、前記診断物品ポケット背面シートとの間に前記診断物品収容空間が形成されるよう、前記診断物品ポケット背面シートに結合された診断物品ポケット前面シートとを備え、前記バッファー支持台形成部は、前記診断物品ポケット背面シートの一側から延長して形成されたバッファー支持台背面シートと、前記診断物品ポケット前面シートの一側から延長して形成され、前記バッファー支持台背面シートに重なるように結合されたバッファー支持台前面シートとを含み、前記バッファー支持孔は、前記バッファー支持台背面シートと前記バッファー支持台前面シートとを貫通するように形成されて、前記バッファー支持台は、前記バッファー支持台背面シートと前記バッファー支持台前面シートとに対する左折り曲げ動作と右折り曲げ動作によって形成されることが好ましい。
【0038】
また、支持台形成折り曲げ部材を正確な位置で折り曲げることができるように、前記バッファー支持台背面シートの外表面と前記バッファー支持台前面シートの外表面のいずれか一方には、左折り曲げ動作位置を示す左折り曲げ位置線と右折り曲げ動作位置を示す右折り曲げ位置線とがそれぞれ表示されることが好ましい。
【0039】
また、バッファーをさらに安定的に支持できるように、前記バッファー支持台形成部は、前記バッファー支持台背面シートの内表面と前記バッファー支持台前面シートの内表面との間、または前記バッファー支持台背面シートの外表面と前記バッファー支持台前面シートの外表面のいずれか一方に設置された支持台形成折り曲げ部材をさらに含むことが好ましい。
【0040】
また、支持台形成折り曲げ部材を正確な位置で折り曲げることができて、支持台形成折り曲げ部材を容易に折り曲げることができるように、前記支持台形成折り曲げ部材の、左折り曲げ動作が行われる地点と右折り曲げ動作が行われる地点とに、折り曲げ動作を補助するための凹状の折り曲げ補助溝が形成されることが好ましい。
【発明の効果】
【0041】
したがって、本発明によると、バッファー支持手段をポーチと別途に製作する必要がなく、ポーチを製造する際、バッファー支持手段を診断物品ポケット部に収容する必要がなくて、バッファー支持手段を収容するために、診断物品収容空間の大きさを増加させる必要がなくなる。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【
図1】本発明の第1実施例による体外診断物品用ポーチの斜視図である。
【
図3】本発明の第1実施例による支持台形成折り曲げ部材の斜視図である。
【
図4】本発明の第1実施例による体外診断物品用パウチを使用し、体外診断を実施する方法を示した図面である。
【
図5】本発明の第1実施例による体外診断物品用パウチを使用し、体外診断を実施する方法を示した図面である。
【
図6】本発明の第1実施例による体外診断物品用パウチを使用し、体外診断を実施する方法を示した図面である。
【
図7】本発明の第2実施例による体外診断物品用ポーチの正面図である。
【
図8】本発明の第2実施例による支持台形成折り曲げ部材の斜視図である。
【
図10】本発明の第3実施例による体外診断物品用ポーチの背面図である。
【
図11】本発明の第4実施例による支持台形成折り曲げ部材の斜視図である。
【
図12】本発明の第5実施例による体外診断物品用ポーチの斜視図である。
【
図14】本発明の第6実施例による体外診断物品用ポーチの正面図である。
【
図15】本発明の第7実施例による体外診断物品用ポーチの正面図である。
【
図16】本発明の第8実施例による体外診断物品用ポーチの斜視図である。
【
図17】従来の体外診断物品用ポーチの正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0043】
以下、添付の図面を参照し、本発明を詳細に説明する。
【0044】
図1は、本発明の第1実施例による体外診断物品用ポーチの斜視図であり、
図2は、
図1のA-A線断面図であって、
図3は、本発明の第1実施例による支持台形成折り曲げ部材の斜視図である。
【0045】
本発明の第1実施例による体外診断物品用ポーチは、これらの図面に示されたように、内部に診断物品収容空間10aが形成された診断物品ポケット部10と、診断物品ポケット部10の一側から板体状に延長して形成されたバッファー支持台形成部20を有している。
【0046】
診断物品ポケット部10は、長方形状の診断物品ポケット背面シート11と、診断物品ポケット背面シート11に結合された長方形状の診断物品ポケット前面シート12とを有している。
【0047】
診断物品ポケット前面シート12は、診断物品ポケット背面シート11に重なるように結合される。
【0048】
診断物品ポケット背面シート11と診断物品ポケット前面シート12との間には、診断物品収容空間10aが形成される。
【0049】
診断物品ポケット背面シート11と診断物品ポケット前面シート12とには、一対の切り取り溝10bが対向して形成される。
【0050】
バッファー支持台形成部20は、診断物品ポケット背面シート11の一側から延長して形成された長方形状のバッファー支持台背面シート21と、診断物品ポケット前面シート12から延長して形成された長方形状のバッファー支持台前面シート22と、バッファー支持台背面シート21の内表面とバッファー支持台前面シート22の内表面との間に設置された支持台形成折り曲げ部材23とを有している。
【0051】
バッファー支持台前面シート22は、バッファー支持台背面シート21に重なるように結合される。
【0052】
バッファー支持台前面シート22の外表面に、左折り曲げ動作位置を示す左折り曲げ位置線22aと、右折り曲げ動作位置を示す右折り曲げ位置線22bとが表示される。
【0053】
支持台形成折り曲げ部材23は、長方形の板体状に形成される。
【0054】
支持台形成折り曲げ部材23の左折り曲げ動作が行われる地点と右折り曲げ動作が行われる地点とに凹状の折り曲げ補助溝23aがそれぞれ形成される。
【0055】
折り曲げ補助溝23aは、支持台形成折り曲げ部材23が折り曲げされる時に補助する作用をする。
【0056】
バッファー支持孔20aは、バッファー支持台背面シート21とバッファー支持台前面シート22と支持台形成折り曲げ部材23とを、厚さ方向に貫通するように形成される。
【0057】
上述の構成を有する、本発明の第1実施例による体外診断物品用ポーチを製作する方法を説明すると、以下のようである。説明の便宜のために、支持台形成折り曲げ部材23は、既に製作されていると仮定する。支持台形成折り曲げ部材23は、合成樹脂、紙、針金、金属シートなどを使用して製作できる。
【0058】
まず、バッファー支持台背面シート21が診断物品ポケット背面シート11に連結された形態のポーチ背面シートと、バッファー支持台前面シート22が診断物品ポケット前面シート12に連結された形態のポーチ前面シートとを用意する。バッファー支持台前面シート22には、左折り曲げ位置線22aと右折り曲げ位置線22bとが表示される。バッファー支持台背面シート21、バッファー支持台前面シート22、診断物品ポケット背面シート11及び診断物品ポケット前面シート12は、PET、PE、アルミニウムなどを使用して製作できる。例えば、バッファー支持台背面シート21、バッファー支持台前面シート22、診断物品ポケット背面シート11及び診断物品ポケット前面シート12は、アルミニウムフィルム、アルミニウムフィルムの外表面に結合されたPETフィルム及びアルミニウムフィルムの内表面に形成されたPEコーティング層からなる三重レイヤー構造で製作できる。
【0059】
次に、診断物品ポケット背面シート11の上面の、診断物品収容空間10aが形成される予定領域に診断物品を載せる。
【0060】
次いで、バッファー支持台背面シート21の上面に支持台形成折り曲げ部材23を載せる。
【0061】
その後、ポーチ背面シートとポーチ前面シートとの縁領域、及び支持台形成折り曲げ部材23と診断物品との間の領域を、熱接着技術などを利用して結合する。
【0062】
本発明の第1実施例による体外診断物品用ポーチを使用して体外診断を実施する方法を、
図4、
図5及び
図6を参照して説明すると、以下のようである。
【0063】
まず、ハサミなどを使用して、切り取り溝10bを連結する方向に診断物品ポケット部10を切断する。診断物品ポケット部10を切断した後、バッファー支持台形成部20に残っているポケット部分も切断することが好ましい。
【0064】
次に、診断物品収容空間10aに保管された診断物品を取り出す。
【0065】
その後、左折り曲げ位置線22aと右折り曲げ位置線22bとに沿って、バッファー支持台前面シート22とバッファー支持台背面シート21と支持台形成折り曲げ部材23とを折り曲げて、バッファー支持台30を形成する。バッファー支持台30は、
図5または
図6の形態で形成することができる。
【0066】
バッファー支持台30は、バッファー202を搭載するためのバッファー搭載棚31と、バッファー搭載棚31の左側端を底面に対して支持する棚支持左脚部32と、バッファー搭載棚31の右側端を底面に対して支持する棚支持右脚部33とを有している。
【0067】
次に、診断物品を使用して体外診断を行う。
【0068】
体外診断を行う間、バッファー202は、バッファー支持台30に、立てられた状態で設置することができる。
【0069】
診断物品ポケット部10に複数のバッファー202が保管されている場合、各バッファー202は、順次、バッファー支持台30に立てられた状態で設置することができる。
【0070】
一方、上述の実施例では、支持台形成折り曲げ部材23を板体状に形成しているが、
図7に示すように、一字状に支持台形成折り曲げ部材43を形成し、本発明を実施することができる。
【0071】
図7は、本発明の第2実施例による体外診断物品用ポーチの正面図であり、
図8は、本発明の第2実施例による支持台形成折り曲げ部材の斜視図であって、
図9は、
図7のB-B線断面図である。
【0072】
本発明の第2実施例による体外診断物品用ポーチの場合、支持台形成折り曲げ部材43は、バッファー支持台背面シート41の内表面とバッファー支持台前面シート42の内表面との間に設置されて、バッファー支持孔40aは、バッファー支持台背面シート41とバッファー支持台前面シート42とに形成される。
【0073】
支持台形成折り曲げ部材43には、折り曲げ補助溝43aが形成されている。
【0074】
なお、上述の実施例では、バッファー支持台背面シートの内表面とバッファー支持台前面シートの内表面との間に支持台形成折り曲げ部材を設置しているが、支持台形成折り曲げ部材を、バッファー支持台背面シートの外表面またはバッファー支持台前面シートの外表面に設置することもできる。
【0075】
図10は、本発明の第3実施例による体外診断物品用ポーチの背面図である。
【0076】
本発明の第3実施例による体外診断物品用ポーチの場合、支持台形成折り曲げ部材53は、バッファー支持台背面シートの外表面に設置される。支持台形成折り曲げ部材53は、固定パッド54を使用し、バッファー支持台背面シートの外表面に固定することができる。
【0077】
一方、上述の実施例では、支持台形成折り曲げ部材を板体または一字状に形成しているが、他の形態で支持台形成折り曲げ部材を形成することもできる。
【0078】
図11は、本発明の第4実施例による支持台形成折り曲げ部材の斜視図である。
【0079】
本発明の第4実施例による支持台形成折り曲げ部材55は、長方形に形成され、折り曲げ補助溝55aが支持台形成折り曲げ部材55に形成される。
【0080】
また、上述の実施例では、支持台形成折り曲げ部材を含むようにバッファー支持台形成部を構成しているが、
図12に示すように、支持台形成折り曲げ部材のない構造でバッファー支持台形成部を形成して、本発明を実施することができる。
【0081】
図12は、本発明の第5実施例による体外診断物品用ポーチの斜視図であり、
図13は、
図12のC-C線断面図である。
【0082】
本発明の第5実施例による体外診断物品用ポーチのバッファー支持台形成部60は、診断物品ポケット背面シート(
図1の図面符号‘11’参照)の一側から延長して形成された長方形状のバッファー支持台背面シート61と、診断物品ポケット前面シート(
図1の図面符号‘12’参照)の一側から延長して形成された長方形状のバッファー支持台前面シート62とを有している。
【0083】
バッファー支持孔60aは、バッファー支持台背面シート61とバッファー支持台前面シート62とを厚さ方向に貫通するように形成される。
【0084】
また、上述の実施例では、診断物品ポケット部10の横辺からバッファー支持台形成部を延長して形成しているが、診断物品ポケット部10の他の辺からバッファー支持台形成部を延長して、本発明を実施することもできる。
【0085】
図14は、本発明の第6実施例による体外診断物品用ポーチの正面図である。
【0086】
本発明の第6実施例による体外診断物品用ポーチの場合、バッファー支持台形成部71は、診断物品ポケット部10の縦辺から延長して形成される。
【0087】
また、診断物品ポケット部10に連結された状態におけるバッファー支持台形成部の折り曲げ方向を、上述の実施例の折り曲げ方向とは異ならせてバッファー支持台形成部を形成して、本発明を実施することができる。
【0088】
図15は、本発明の第7実施例による体外診断物品用ポーチの正面図である。
【0089】
本発明の第7実施例によるバッファー支持台形成部72の折り曲げ方向は、本発明の第1実施例によるバッファー支持台形成部20の折り曲げ方向に垂直を成す。
【0090】
また、上述の実施例では、一つのバッファー支持台形成部を有するように構成しているが、複数のバッファー支持台形成部を有するように構成して、本発明を実施することができる。
【0091】
図16は、本発明の第8実施例による体外診断物品用ポーチの斜視図である。
【0092】
本発明の第8実施例による体外診断物品用ポーチは、二つのバッファー支持台形成部73を有する。
【0093】
本発明の第8実施例による体外診断物品用ポーチの場合も、バッファー支持台背面シートの外表面とバッファー支持台前面シートの外表面のいずれか一方に、左折り曲げ位置線と右折り曲げ位置線とを各バッファー支持台形成部73ごとに表示することができる。
【0094】
上述のように、本発明の実施例によると、バッファー支持台形成部が診断物品ポケット部10の一側から板体状に延長して形成されて、前記バッファー支持台形成部の一領域にバッファー支持孔が厚さ方向に沿って貫通形成され、バッファー202を搭載するためのバッファー搭載棚31と、バッファー搭載棚31の左側端を底面に対して支持する棚支持左脚部32と、バッファー搭載棚31の右側端を底面に対して支持する棚支持右脚部33とを備えたバッファー支持台30が、前記診断物品ポケット部10から分離されたバッファー支持台形成部で折り曲げ動作によって形成されることにより、バッファー支持手段をポーチと別途に制作する必要がなく、ポーチを製造する時、バッファー支持手段を診断物品ポケット部10に収容する必要がなくて、バッファー支持手段を収容するために、診断物品収容空間10aを増加させる必要がなくなる。
【0095】
なお、バッファー支持台形成部を複数形成することにより、診断物品ポケット部10に複数のバッファー202が保管された場合、各バッファー202を同時に、個別的に支持することができるようになる。
【0096】
また、診断物品ポケット背面シートの一側から延長して形成されたバッファー支持台背面シートと、診断物品ポケット前面シートの一側から延長して形成されたバッファー支持台前面シートとを含むようにバッファー支持台形成部を構成する。したがって、バッファー支持台形成部を容易に診断物品ポケット部10から延長して形成することができるようになる。
【0097】
また、バッファー支持台背面シートの外表面とバッファー支持台前面シートの外表面のいずれか一方に、左折り曲げ動作位置を示す左折り曲げ位置線と右折り曲げ動作位置を示す右折り曲げ位置線とを表示することにより、支持台形成折り曲げ部材を正確な位置で折り曲げることができるようになる。
【0098】
また、バッファー支持台背面シートの内表面とバッファー支持台前面シートの内表面との間、またはバッファー支持台背面シートの外表面とバッファー支持台前面シートの外表面のいずれか一方に設置された支持台形成折り曲げ部材をさらに含むようにバッファー支持台形成部を構成することにより、バッファー202を安定的に支持することができるようになる。
【0099】
また、左折り曲げ動作が行われる地点と右折り曲げ動作が行われる地点における折り曲げ動作を補助するために、凹状の折り曲げ補助溝を支持台形成折り曲げ部材に形成することにより、支持台形成折り曲げ部材を正確な位置で折り曲げることができ、支持台形成折り曲げ部材を容易に折り曲げることができるようになる。
【0100】
以上、本発明を詳細にまたは特定の実施例を参照して説明したが、本発明は、上述の実施例に限定されるものではない。したがって、本発明の請求の範囲に記載された範囲内で発明の技術的思想と要旨を逸脱することなく、様々な変更や修正を加えることができることは当業者にとって明らかである。