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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-19
(45)【発行日】2024-02-28
(54)【発明の名称】垂直共振器面発光レーザ
(51)【国際特許分類】
   H01S 5/42 20060101AFI20240220BHJP
   H01S 5/183 20060101ALI20240220BHJP
   H01S 5/042 20060101ALI20240220BHJP
【FI】
H01S5/42
H01S5/183
H01S5/042 612
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2022545140
(86)(22)【出願日】2022-02-15
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-10-25
(86)【国際出願番号】 CN2022076275
(87)【国際公開番号】W WO2023040175
(87)【国際公開日】2023-03-23
【審査請求日】2022-07-25
(31)【優先権主張番号】202111098107.0
(32)【優先日】2021-09-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】519028014
【氏名又は名称】常州縦慧芯光半導体科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】VERTILITE CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】NO.7 FengXiang Road, WuJin High-tech Industrial Zone, Changzhou, Jiangsu, China
(74)【代理人】
【識別番号】110000729
【氏名又は名称】弁理士法人ユニアス国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】翁 ▲イ▼呈
(72)【発明者】
【氏名】梁 棟
(72)【発明者】
【氏名】劉 嵩
【審査官】右田 昌士
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第111431031(CN,A)
【文献】米国特許出願公開第2005/0129076(US,A1)
【文献】特開2017-108038(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2012/0106585(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第111129953(CN,A)
【文献】特開2001-068795(JP,A)
【文献】特開2003-204117(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2005/0175051(US,A1)
【文献】特開2010-199395(JP,A)
【文献】特開2012-028412(JP,A)
【文献】特開2013-065692(JP,A)
【文献】特表2019-530246(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01S 5/00 - 5/50
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、前記基板の表面に位置するアレー状に配列される発光ユニットと、前記アレー状に配列される発光ユニットの前記基板から離れる表面に位置し、第1ビアホールが設けられる第1不働態化層と、第2ビアホールが設けられる第2不働態化層と、複数の第1サブパッド及び少なくとも一つの第2サブパッドを含む第1パッドであって、前記複数の第1サブパッドの数量は前記アレー状に配列される発光ユニットと同じであり、前記第1サブパッドは、前記第1不働態化層の前記基板から離れる側に位置し、前記第1ビアホールを介して前記発光ユニットと接続し、前記第2不働態化層は前記複数の第1サブパッド及び前記第1不働態化層をカバーし、前記第2サブパッドは前記第2ビアホールを介して前記第1サブパッドと接続する第1パッドとを含み、
前記発光ユニットと接続するエピタキシャル層上のオーム金属層を更に含み、
前記第1不働態化層にオーム金属層開口構造が更に設けられ、
前記エピタキシャル層上のオーム金属層は前記オーム金属層開口構造内に位置し、前記発光ユニットの周りに配置される、
垂直共振器面発光レーザ。
【請求項2】
前記基板と前記アレー状に配列される発光ユニットの間に位置するエピタキシャル層と、前記発光ユニットの周りに配置され、前記エピタキシャル層の基板から離れる表面から露出し、前記垂直共振器面発光レーザにアレー状に配列されるように設定されている酸化溝槽とを含む、請求項1に記載の垂直共振器面発光レーザ。
【請求項3】
前記第2サブパッドの前記基板に対する投影と前記第1サブパッドの前記基板に対する投影は重なりがある、請求項1に記載の垂直共振器面発光レーザ。
【請求項4】
複数の第1パッド信号連絡端子を更に含み、i行目の発光ユニットの両端に位置する二つの第2サブパッドはそれぞれ二つの第1パッド信号連絡端子と接続し、iの値は1以上であり、i+1行目の発光ユニットの両端に位置する二つの第1サブパッドはそれぞれ二つの第1パッド信号連絡端子と接続する、請求項1に記載の垂直共振器面発光レーザ。
【請求項5】
互いに接続している第2サブパッドと第1パッド信号連絡端子は同じ層に位置し、且つ、材料は同様であり、互いに接続している第1サブパッドと第1パッド信号連絡端子は同じ層に位置し、且つ、材料は同様である、請求項4に記載の垂直共振器面発光レーザ。
【請求項6】
前記第1パッドと絶縁して配置されるオーム金属層連絡端子を更に含み、前記第2不働態化層に第3ビアホールが設けられており、前記オーム金属層連絡端子及び前記第2サブパッドは同じ層に位置し、前記第3ビアホールを介して前記エピタキシャル層上のオーム金属層と接続する、請求項に記載の垂直共振器面発光レーザ。
【請求項7】
前記発光ユニットは放出ウィンドウ及び前記放出ウィンドウの周りのエッジ領域を含み、前記第1サブパッドに発光ウィンドウが設けられており、前記発光ウィンドウの前記基板に対する投影と前記放出ウィンドウの前記基板に対する投影は重なる、請求項1に記載の垂直共振器面発光レーザ。
【請求項8】
前記第2サブパッドの前記基板に対する投影と前記放出ウィンドウの前記基板に対する投影は重なりがない、請求項に記載の垂直共振器面発光レーザ。
【請求項9】
前記第1サブパッドは前記発光ユニットの周りに配置され、前記第1サブパッドは前記発光ユニットの中心に対して対称的に設けられている、請求項に記載の垂直共振器面発光レーザ。
【請求項10】
前記第1サブパッドの前記基板が位置する平面の断面図形は円形、正多角形、長方形、及び菱形の何れか一つを含む、請求項に記載の垂直共振器面発光レーザ。
【請求項11】
隣の二行の発光ユニットの中心を結ぶ線の間のピッチは同行の隣の発光ユニットの中心の間のピッチより短い、請求項1~10の何れか1項に記載の垂直共振器面発光レーザ。
【請求項12】
隣の二列の発光ユニットの中心を結ぶ線の間のピッチは同列の隣の発光ユニットの中心の間のピッチより短い、請求項1~10の何れか1項に記載の垂直共振器面発光レーザ。
【請求項13】
隣の二行の発光ユニットの中心を結ぶ線の間のピッチと2の乗積は同行且つ隣の発光ユニットの中心の間のピッチに等しく、且つA(i+1)(j+1)目の発光ユニットの中心からAij目の発光ユニットの中心までの距離はA(i+1)(j+1)目の発光ユニットの中心からA(i)(j+2)目の発光ユニットの中心までの距離に等しく、iの値は1以上の整数を含み、jの値は1以上の整数を含む、請求項11に記載の垂直共振器面発光レーザ。
【請求項14】
隣の二列の発光ユニットの中心を結ぶ線の間のピッチと2の乗積は同列且つ隣の発光ユニットの中心の間のピッチに等しく、且つA(i+1)(j+1)目の発光ユニットの中心からAij目の発光ユニットの中心までの距離はA(i+1)(j+1)目の発光ユニットの中心からA(i+2)(j)目の発光ユニットの中心までの距離に等しく、iの値は1以上の整数を含み、jの値は1以上の整数を含む、請求項12に記載の垂直共振器面発光レーザ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は半導体の技術分野に関し、例えば、垂直共振器面発光レーザに関する。
【0002】
本願は、2021年09月18日に中国専利局に提出された、出願番号が202111098107.0である中国特許出願の優先権を主張し、当該出願の全ての内容は引用により本願に援用される。
【背景技術】
【0003】
垂直共振器面発光レーザ(Vertical Cavity Surface Emitting Laser、VCSEL)はレーザ光が基盤面に対して垂直方向に出射される新型レーザであって、小体積、円形出力スポット、低閾値電流、高変調周波数、光ファイバーの結合のしやすさ、大面積アレーとなりやすい等の利点があるため、光通信、光学相互接続、光学情報処理、携帯電話及び自動運転車におけるレーザライダーなどの分野での利用が広がっている。
【0004】
垂直共振器面発光レーザは、基板と、基板の表面にアレー状に配列される複数の発光ユニットとを含み、構造上の配置の制限により、アレー状に配列される発光ユニットにおいて、複数の発光ユニットの同一端が一つの共通パッドを共用し、共通パッドは発光ユニットの基板から離れる側に位置し、異なる共通パッドの間に最短ピッチが設定されると共に、共通パッドは当該共通パッドに対応する複数の発光ユニット及び当該複数の発光ユニットの間の間隔領域をカバーしているため、異なる共通パッドに対応する発光ユニット間のピッチを縮小し続けることができず、発光ユニットの密度が疎らになってしまう。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本願は、垂直共振器面発光レーザにおける発光ユニットの間の密度を向上させるための、垂直共振器面発光レーザを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願は、
基板と、
前記基板の表面に位置するアレー状に配列される発光ユニットと、
前記アレー状に配列される発光ユニットの前記基板から離れる表面に位置し、第1ビアホールが設けられる第1不働態化層と、
第2ビアホールが設けられる第2不働態化層と、
複数の第1サブパッド及び少なくとも一つの第2サブパッドを含む第1パッドであって、前記複数の第1サブパッドの数量は前記アレー状に配列される発光ユニットと同じであり、前記第1サブパッドは、前記第1不働態化層の前記基板から離れる側に位置し、前記第1ビアホールを介して前記発光ユニットと接続し、前記第2不働態化層は前記複数の第1サブパッド及び前記第1不働態化層をカバーし、前記第2サブパッドは前記第2ビアホールを介して前記第1サブパッドと接続する、第1パッドと、
を含む垂直共振器面発光レーザを提供する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】関連技術中の垂直共振器面発光レーザの平面図である。
図2図1におけるA1-A2の断面構造模式図である。
図3】本願の実施例に係る垂直共振器面発光レーザの平面図である。
図4図3におけるB1-B2方向の断面構造模式図である。
図5図3におけるB1-B2方向のもう一つの断面構造模式図である。
図6】本願の実施例に係るもう一つの垂直共振器面発光レーザの平面図である。
図7】本願の実施例に係るもう一つの垂直共振器面発光レーザの平面図である。
図8】本願の実施例に係るもう一つの垂直共振器面発光レーザの平面図である。
図9図8におけるB1-B2方向の断面構造模式図である。
図10図8におけるC1-C2方向の断面構造模式図である。
図11図8におけるD1-D2方向の断面構造模式図である。
図12】本願の実施例に係るもう一つの垂直共振器面発光レーザの平面図である。
図13】本願の実施例に係るもう一つの垂直共振器面発光レーザの平面図である。
図14】本願の実施例に係るもう一つの垂直共振器面発光レーザの平面図である。
図15】本願の実施例に係るもう一つの垂直共振器面発光レーザの平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
次に、図面及び実施例を参照して本願について説明する。ここで記載される具体的な実施例は本願を説明するためのものに過ぎない。説明を容易にするために、図面には本願に関連する部分しか示さない。
【0009】
垂直共振器面発光レーザはアレー状に配列される複数の発光ユニットを含み、発光ユニットの密度が疎らである。図1は関連技術中の垂直共振器面発光レーザの平面図である。図2図1におけるA1-A2の断面構造模式図である。例示的に、図1には、基板10及び基板10の表面における二行の発光ユニット20を示し、行ごとに発光ユニット20の第1端は一つの第1パッド30を共用し、第1パッド30は発光ユニット20の基板10から離れる側に位置し、第1パッド30は共通パッドとして、対応する複数の発光ユニット20及び当該複数の発光ユニット20の間の領域をカバーする。1行目の発光ユニット20の第1パッド30と2行目の発光ユニット20の第1パッド30とのピッチが短すぎると、フォトとエッチングプロセスにより独立した第1パッド30を形成する過程で、1行目の発光ユニット20の第1パッド30と2行目の発光ユニット20の第1パッド30のピッチに分布するフォトレジストの長さと幅の比が大きすぎて、フォトレジストが傾きやすくなるため、1行目の発光ユニット20に対応する第1パッド30と2行目の発光ユニット20に対応する第1パッド30との間は、最短ピッチL01が理論上の距離以上に保持される必要がある。まとめると、異なる行における発光ユニット20の間のフォトレジストが傾きやすいという問題を避けるために、2行目の発光ユニット20は、1行目の発光ユニット20の間隔領域内、又は間隔領域の近くに設けられることができない。従って、関連技術中の異なる行における発光ユニット20の間の最短ピッチは縮小し続けることができず、発光ユニット20の密度が疎らになる。
【0010】
上記技術問題について、本願の実施例は下記の技術案を提供する。
図3は本願の実施例に係る垂直共振器面発光レーザの平面図である。図4図3におけるB1-B2方向の断面構造模式図である。図3及び図4を参照し、当該垂直共振器面発光レーザは、基板10と、基板10の表面に位置するアレー状に配列される発光ユニット20と、アレー状に配列される発光ユニット20の基板10から離れる表面に位置し、第1ビアホール40aが設けられる第1不働態化層40と、第2ビアホール41aが設けられる第2不働態化層41と、複数の第1サブパッド31及び少なくとも一つの第2サブパッド32を含む第1パッド30であって、複数の第1サブパッド31の数量とアレー状に配列される発光ユニット20の数量は同じであり、第1サブパッド31は第1不働態化層40の基板10から離れる側に位置し、第1ビアホール40aを介して発光ユニット20と接続し、第2不働態化層41は複数の第1サブパッド31及び第1不働態化層40をカバーし、第2サブパッド32は第2ビアホール41aを介して第1サブパッド31と接続する第1パッド30と、を含む。
【0011】
図3には、二つの第1サブパッド31が一つの第2サブパッド32を共用する技術案が例示的に示されているが、本願の実施例は、一つの第2サブパッド32を共用する第1サブパッド31の数量に対しては限定しない。
【0012】
図3に示す垂直共振器面発光レーザの平面図には、基板10、発光ユニット20、第1パッド30及び第2ビアホール41aしか示されていない。発光ユニット20の基板には、設計に応じて必要な各エピタキシャル層を同時に保留することが可能であり、本願はそれについて制限しない。
【0013】
好ましくは、発光ユニット20は第1ミラー21、アクティブ22及び第2ミラー23を含み、第1ミラー21及び第2ミラー23は、異なる屈折率を有し、光学的厚さはいずれも4分の1波長の奇数倍である半導体材料が周期的に生長して成るものであり、アクティブ22は量子井戸発光材料である。
【0014】
好ましくは、当該垂直共振器面発光レーザは発光ユニット上のオーム金属層24を更に含み、発光ユニット上のオーム金属層24は第1サブパッド31と発光ユニット20との間に位置し、発光ユニット上のオーム金属層24と発光ユニット20の表面には良好なオーム接触が付けられる。
【0015】
好ましくは、第1ミラー21内に酸化制限層90が更に設けられ、酸化制限層90は酸化孔を定義するように設けられ、即ち、発光ユニット20を限定する発光孔として設けられる。図3での破線は発光孔の位置を示すことができる。
【0016】
好ましくは、当該垂直共振器面発光レーザは、基板10の発光ユニット20から離れる面に配置される一つの負極(図示せず)を更に含む。
【0017】
本願の実施例に係る技術案は、発光ユニット20毎の基板10から離れる側に一つの独立した第1サブパッド31が設けられ、第1サブパッド31は発光ユニット20の表面に位置し、隣の発光ユニット20の間隔領域をフルカバーする必要がなく、隣の第1サブパッド31の間の最短ピッチL02が予め設定の範囲に満たし、異なる第1サブパッド31がショートを起こさないことを保証した上で、フォトとエッチングプロセスにより独立した第1サブパッド31を形成する過程で、フォトレジストは隣の発光ユニット20の間隔領域又は間隔領域の近くに分布するように設定されることができ、フォトレジストの長さと幅の比が大きすぎて、フォトレジストが傾きやすくなることを回避し、且つ、発光ユニット20は隣の発光ユニット20の間隔領域又は間隔領域の近くに設けられるように設定されることができ、ひいては、発光ユニット20の間の最短ピッチを下げ、基板10の表面に配置可能な発光ユニット20の数量と密度を増加する。第2サブパッド32と第1サブパッド31の間に第2不働態化層41が間隔されており、且つ、第2サブパッド32は第2ビアホール41aを介して第1サブパッド31と接続し、第2サブパッド32は、発光ユニット20をカバーする必要がなく、異なる第2サブパッド32の間にショートを起こさないことを保証した上で、第2サブパッド32の数量と位置を柔軟に設定することができる。また、第2サブパッド32の設定は一部又は全ての第1サブパッド31が一つの第2サブパッド32を共用する技術案を実現でき、ひいては、一部又は全ての発光ユニット20が一つの第2サブパッド32を共用する技術案を実現できる。また、第2サブパッド32の面積が大きいほど第1パッド30の抵抗が小さくなり、第1パッド30がより大きい電流を受けた場合に、垂直共振器面発光レーザの回路素子に損傷を与えることを回避することができる。
【0018】
図5図3におけるB1-B2方向のもう一つの断面構造模式図である。好ましくは、図5を参照し、当該垂直共振器面発光レーザは、更に、基板10と発光ユニット20との間に位置するエピタキシャル層11と、発光ユニット20の周りに配置され、エピタキシャル層11の基板10から離れる表面から露出し、垂直共振器面発光レーザにアレー状に配列されるように設定されている酸化溝槽10aとを含む。
【0019】
酸化溝槽10aの作製が完了した後、酸化プロセスにより酸化制限層90が位置する膜層に酸化することにより、酸化孔を定義する。エピタキシャル層11の表面の質量とイオンドーピング均一性は基板10より優れるため、より高い合格率の発光ユニット20を形成しやすくなる。
【0020】
好ましくは、エピタキシャル層11の材料は第2ミラー23の材料と同様である。設計によれば、エピタキシャル層11は第2ミラー23及び/又はオーム金属接触層を含むことが可能である。
【0021】
図6は本願の実施例に係るもう一つの垂直共振器面発光レーザの平面図である。好ましくは、図6を参照し、第2サブパッド32の基板10に対する投影と第1サブパッド31の基板10に対する投影は重なりがある。
【0022】
第2サブパッド32の基板10に対する投影と第1サブパッド31の基板10に対する投影に重なりがあり、これにより、第2サブパッド32の面積を増大し、第1パッド30の抵抗が低減され、第1パッド30がより大きい電流を受けた場合に、垂直共振器面発光レーザの回路素子に損傷を与えることを回避することができる。
【0023】
図7は本願の実施例に係るもう一つの垂直共振器面発光レーザの平面図である。好ましくは、図7を参照し、垂直共振器面発光レーザは、更に、複数の第1パッド信号連絡端子70(即ち正極)を含み、i行目の発光ユニット20の両端に位置する二つの第2サブパッド32はそれぞれ二つの第1パッド信号連絡端子70と接続し、iの値は1以上であり、i+1行目の発光ユニット20の両端に位置する二つの第1サブパッド31はそれぞれ二つの第1パッド信号連絡端子70と接続する。
【0024】
例示的に、図7には二行の発光ユニットのみが示され、1行目の発光ユニット20の両端に位置する二つの第2サブパッド32はそれぞれ二つの第1パッド信号連絡端子70と接続し、2行目の発光ユニット20の両端に位置する二つの第1サブパッド31はそれぞれ二つの第1パッド信号連絡端子70と接続する。本願の実施例はiの値について限定しない。
【0025】
i行目の発光ユニット20における第2サブパッド32は第2ビアホール41aを介して第1サブパッド31と接続し、第2サブパッド32は第1サブパッド31を通じて第1パッド信号連絡端子70の第1電流信号を発光ユニット20に伝送する。i+1行目の発光ユニット20における第1サブパッド31は第1ビアホール41aを介して第2サブパッド32と接続し、第1サブパッド31は第1パッド信号連絡端子70の第1電流信号を発光ユニット20に伝送する。
【0026】
好ましくは、図7を参照し、互いに接続している第2サブパッド32と第1パッド信号連絡端子70は同じ層に位置し、且つ、材料が同様で、互いに接続している第1サブパッド31と第1パッド信号連絡端子70は同じ層に位置し、且つ、材料が同様である。
【0027】
互いに接続している第2サブパッド32と第1パッド信号連絡端子70は同じ層に位置し、且つ、材料が同様で、第2サブパッド32を調製しながら第1パッド信号連絡端子70の作製を完了することが可能で、垂直共振器面発光レーザの調製プロセスを簡素化する。互いに接続している第1サブパッド31と第1パッド信号連絡端子70は同じ層に位置し、且つ、材料が同様で、第1サブパッド31を調製しながら第1パッド信号連絡端子70の作製を完了することが可能で、垂直共振器面発光レーザの調製プロセスを簡素化する。
【0028】
図8は本願の実施例に係るもう一つの垂直共振器面発光レーザの平面図である。図9図8におけるB1-B2方向の断面構造模式図である。図10図8におけるC1-C2方向の断面構造模式図である。図11図8におけるD1-D2方向の断面構造模式図である。
【0029】
好ましくは、図8図11を参照し、垂直共振器面発光レーザは、更に、エピタキシャル層11の上に設けられると共に、発光ユニット20と接続するエピタキシャル層上のオーム金属層50を含み、第1不働態化層40にオーム金属層開口構造40bが更に設けられ、エピタキシャル層上のオーム金属層50がオーム金属層開口構造40b内に位置し、発光ユニット20の周りに配置される。
【0030】
好ましくは、図8図11を参照し、垂直共振器面発光レーザは、更に、第1パッド30と絶縁して配置されるオーム金属層連絡端子80(即ち負極)を含み、第2不働態化層41に第3ビアホール41bが設けられており、オーム金属層連絡端子80と第2サブパッド32が同じ層に位置し、第3ビアホール41bを介してエピタキシャル層上のオーム金属層50と接続する。
【0031】
オーム金属層連絡端子80は第2電流信号をエピタキシャル層におけるオーム金属層50に伝送するように設けられる。第1パッド30は第1電流信号を第1ミラー21に印加する。一部又は全ての発光ユニット20は第1パッド30を共用することができ、発光ユニット20ごとの第2ミラー23はエピタキシャル層におけるオーム金属層50を通じて第2電流信号を取る。アクティブ22は、電流信号の作用下で発光し、放出された光が第1ミラー21と第2ミラー23の間で反射された後、第1ミラー21から射出される。
【0032】
好ましくは、上記の技術案を踏まえて、図5を参照し、発光ユニット20は放出ウィンドウ20aと放出ウィンドウ20aの周りのエッジ領域20bとを含み、第1サブパッド31に発光ウィンドウ31aが設定され、発光ウィンドウ31aの基板10に対する投影と放出ウィンドウ20aの基板10に対する投影が重なる。
【0033】
第1サブパッド31に発光ウィンドウ31aが設けられ、発光ウィンドウ31aの基板10に対する投影と放出ウィンドウ20aの基板10に対する投影が重なり、第1サブパッド31の放出ウィンドウ20aから射出する光に対しての遮断を避けることができ、これにより垂直共振器面発光レーザの発光効率を向上させる。
【0034】
好ましくは、上記の技術案を踏まえて、図5を参照し、第2サブパッド32の基板10に対する投影と放出ウィンドウ20aの基板10に対する投影は重なりがない。
【0035】
第2サブパッド32の基板10に対する投影と放出ウィンドウ20aの基板10に対する投影は重なりがなく、第2サブパッド32の放出ウィンドウ20aから射出する光に対しての遮断を避けることができ、これにより垂直共振器面発光レーザの発光効率を向上させる。
【0036】
好ましくは、上記の技術案を踏まえて、図3を参照し、第1サブパッド31は発光ユニット20の周りに配置され、第1サブパッド31は発光ユニット20の中心に対して対称的に設定される。
【0037】
第1サブパッド31は発光ユニット20の周りに配置され、第1サブパッド31は発光ユニット20の中心に対して対称的に設けられており、これにより、第1サブパッド31のレイアウトの難易度を簡素化する。
【0038】
好ましくは、上記の技術案を踏まえて、第1サブパッド31の基板10が位置する平面の断面図形は円形、正多角形、長方形、及び菱形の何れか一つを含み、上記の図形は中心対称図形であり、第1サブパッド31のレイアウトの難易度を簡素化する上で、第1サブパッド31の作製の難易度を下げることができる。
【0039】
図12は本願の実施例に係るもう一つの垂直共振器面発光レーザの平面図である。例示的に、図12は、図3に示す垂直共振器面発光レーザの平面図を例として改善したものである。好ましくは、上記の技術案を踏まえて、図12を参照し、隣の二行の発光ユニット20の中心を結ぶ線の間のピッチL1は同行且つ隣の発光ユニット20の中心の間のピッチL2より短い。
【0040】
上記の技術案を踏まえて、隣の二行の発光ユニット20の中心を結ぶ線の間のピッチL1は同行且つ隣の発光ユニット20の中心の間のピッチL2より短いため、発光ユニット20が隣の発光ユニット20の間隔領域又は間隔領域の近くに設けられるように設定されることができ、ひいては、発光ユニット20の間の最短ピッチを下げ、基板10の表面に配置可能な発光ユニット20の数量と密度を増加する。
【0041】
図13は本願の実施例に係るもう一つの垂直共振器面発光レーザの平面図である。例示的に、図13は、図3に示す垂直共振器面発光レーザの平面図を例として改善するものである。好ましくは、上記の技術案を踏まえて、図13を参照し、隣の二列の発光ユニット20の中心を結ぶ線の間のピッチL3は同列且つ隣の発光ユニット20の中心の間のピッチL4より短い。
【0042】
上記の技術案を踏まえ、隣の二列の発光ユニット20の中心を結ぶ線の間のピッチL3は同列且つ隣の発光ユニット20の中心の間のピッチL4より短く、隣の第1サブパッド31の間の最短ピッチL02が予め設定された範囲を満たし、異なる第1サブパッド31がショートを起こさないことを保証した上で、フォトとエッチングプロセスにより独立した第1サブパッド31を形成する過程で、フォトレジストは隣の発光ユニット20の間隔領域又は間隔領域の近くに分布するように配置されることができ、フォトレジストの長さと幅の比が大きすぎで、フォトレジストが傾きやすくなることを回避し、且つ、発光ユニット20は隣の発光ユニット20の間隔領域又は間隔領域の近くに設けられるように設定させることができ、ひいては、発光ユニット20の間の最短ピッチを下げ、基板10の表面に配置可能な発光ユニット20の数量と密度を増加する。
【0043】
図14は本願の実施例に係るもう一つの垂直共振器面発光レーザの平面図である。例示的に、図14は、図3に示す垂直共振器面発光レーザの平面図を例として改善するものである。好ましくは、上記の技術案を踏まえて、図14を参照し、隣の二行の発光ユニット20の中心を結ぶ線の間のピッチL1と2の乗積は同行且つ隣の発光ユニット20の中心の間のピッチL2に等しく、且つA(i+1)(j+1)目の発光ユニット20の中心からAij目の発光ユニット20の中心までの距離L5はA(i+1)(j+1)目の発光ユニット20の中心からA(i)(j+2)目の発光ユニット20の中心までの距離L5に等しく、iの値は1以上の整数を含み、jの値は1以上の整数を含む。
【0044】
図14は、例示的に円中心をそれぞれO1、O2、O3及びO4の四つの発光ユニット20で示す。四つの発光ユニット20は、2行4列のアレーに配列されている。iの値が1で、jの値が2である場合、A(i+1)(j+1)目の発光ユニット20の中心O2からAij目の発光ユニット20の中心O1までの距離L5はA(i+1)(j+1)目の発光ユニット20の中心O2からA(i)(j+2)目の発光ユニット20の中心O3までの距離L5に等しい。また、隣の二行の発光ユニット20の中心を結ぶ線の間のピッチL1と2の乗積は同行且つ隣の発光ユニット20の中心の間のピッチL2に等しい。ここで、O2-Cの間の距離は、O2、O3およびO4によって形成される三角形の高さ線であり、隣の二行の発光ユニット20の中心を結ぶ線の間のピッチL1に等しい。即ち、隣の二行の発光ユニット20の中心を結ぶ線の間のピッチL1と2の乗積が同行且つ隣の発光ユニット20の中心の間のピッチL2に等しいことを踏まえ、A(i+1)(j+1)目の発光ユニット20の中心は同行且つ隣のA(i+1)(j+1)目の発光ユニット20とA(i)(j+2)目の発光ユニット20の中心を結ぶ線O1-O3に垂直する中線に設定されることができ、隣の第1サブパッド31の間の最短ピッチL02が予め設定された範囲を満たし、異なる第1サブパッド31がショートを起こさないことを保証した上に、フォトとエッチングプロセスにより独立した第1サブパッド31を形成する過程で、フォトレジストは隣の発光ユニット20の間隔領域又は間隔領域の近くに分布するように設定されることができ、フォトレジストの長さと幅の比が大きすぎて、フォトレジストが傾きやすくなることを回避し、且つ、隣の二つの発光ユニット20の間の最短ピッチを下げ、基板10の表面に配置可能な発光ユニット20の数量と密度を増加する。
【0045】
図15は本願の実施例に係るもう一つの垂直共振器面発光レーザの平面図である。例示的に、図15は、図3に示す垂直共振器面発光レーザの平面図を例として改善するものである。好ましくは、上記の技術案を踏まえて、図15を参照し、隣の二列の発光ユニット20の中心を結ぶ線の間のピッチL3と2の乗積は同列且つ隣の発光ユニット20の中心の間のピッチL4に等しく、且つA(i+1)(j+1)目の発光ユニット20の中心O6からAij目の発光ユニット20の中心O5までの距離L6はA(i+1)(j+1)目の発光ユニット20の中心O6からA(i+2)(j)目の発光ユニット20の中心O7までの距離L6に等しく、iの値は1以上の整数を含み、jの値は1以上の整数を含む。
【0046】
図15は、例示的に、円中心がそれぞれO5、O6、O7及びO8の四つの発光ユニット20を示す。四つの発光ユニット20は、3行3列のアレーに配列されている。iの値は1、jの値は2であり、A(i+1)(j+1)目の発光ユニット20の中心O2からAij目の発光ユニット20の中心O1までの距離L5はA(i+1)(j+1)目の発光ユニット20の中心O2からA(i+2)(j)目の発光ユニット20の中心O3までの距離L5に等しい。また、隣の二列の発光ユニット20の中心を結ぶ線の間のピッチL3と2の乗積は同列且つ隣の発光ユニット20の中心の間のピッチL4に等しい。ここで、O2-Cの間の距離は、O2、O3およびO4によって形成される三角形の高さ線であり、隣の二列の発光ユニット20の中心を結ぶ線の間のピッチL3に等しい。即ち、隣の二列の発光ユニット20の中心を結ぶ線の間のピッチL3と2の乗積は同列且つ隣の発光ユニット20の中心の間のピッチL4に等しいことを踏まえ、A(i+1)(j+1)目の発光ユニット20の中心O6は同列且つ隣のAij目の発光ユニット20とA(i+2)(j)目の発光ユニット20の中心を結ぶ線O5-O7に垂直する中線に設定されることができ、隣の第1サブパッド31の間の最短ピッチL02が予め設定された範囲を満たし、異なる第1サブパッド31がショートを起こさないことを保証した上で、フォトとエッチングプロセスにより独立した第1サブパッド31を形成する過程中に、フォトレジストは隣の発光ユニット20の間隔領域又は間隔領域の近くに分布するように設定されることができ、フォトレジストの長さと幅の比が大きすぎて、フォトレジストが傾きやすくなることを回避し、且つ、隣の二つの発光ユニット20の間の最短ピッチを下げ、基板10の表面に配置可能な発光ユニット20の数量と密度を増加する。
図1
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図15