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  • 特許-標識板付消波装置 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-19
(45)【発行日】2024-02-28
(54)【発明の名称】標識板付消波装置
(51)【国際特許分類】
   A63K 3/00 20060101AFI20240220BHJP
   E02B 3/06 20060101ALI20240220BHJP
【FI】
A63K3/00
E02B3/06 302
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2023092846
(22)【出願日】2023-06-06
【審査請求日】2023-06-06
(73)【特許権者】
【識別番号】521283878
【氏名又は名称】スーパーレジンクラフト株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100129056
【弁理士】
【氏名又は名称】福田 信雄
(72)【発明者】
【氏名】濱村 昭太郎
【審査官】上田 泰
(56)【参考文献】
【文献】特許第6966823(JP,B1)
【文献】特開昭57-117887(JP,A)
【文献】特開平11-104364(JP,A)
【文献】特開2004-051051(JP,A)
【文献】特開昭53-137733(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63K 1/00 - 99/00
E02B 3/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
浮力体を有する消波本体を連結部で連結してなる消波装置であって、
消波本体と、ガードレール部と、連結部と、標識板と、標識板固定部とから成り、
該標識板は、樹脂素材で構成され、標識内容を表示する表示部と、該表示部を支持する支持部と、該支持部から起立し、該標識板固定部に取り付ける起立部と、を持ち、
該起立部は、該標識板固定部の上下の押えプレートの間に挿入され、押えプレートで、挟み、締められることで固定されることを特徴とする標識板付消波装置。
【請求項2】
前記標識板は、FRP素材で構成されていることを特徴とする請求項1に記載の標識板付消波装置。
【請求項3】
前記支持部には、風抜き用の穴が開いていることを特徴とする請求項1に記載の標識板付消波装置。
【請求項4】
前記標識板は、前記起立部と前記支持部とを補強する補強部を備えることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の標識板付消波装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、標識板付消波装置に関し、詳しくは、競艇場で用いられる標識板を樹脂製とし、消波装置に固定する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、競艇場にて、消波装置に設置される標識板は、鋼材を用いた台座の上に複数のボルトで固定される形で設置されているため、全体として、堅牢であった。しかし、複数のボルトを外す必要があるため、標識板が破損した際の交換対応に時間が掛かっていた。また、台座の表面は、選手との接触を想定し、発泡PEフォーム等で覆われていたものの、内部が鋼材であるため、十分な緩衝効果を得られない場合も多かった。
そこで、標識板が交換容易で、且つ、選手と接触した際も、選手へのダメージの少ない標識板付消波装置が求められていた。
【0003】
このような技術分野について、従来からも様々な技術が提案されている。例えば、着脱容易な競艇場の標識板、提案され、公知技術となっている(特許文献1参照)。より詳しくは、消波装置の連結用縦通パイプからコース軸に所定間隔で平行に固着したパイプを該連結部から湾曲させ、水面から1定の深さで水面と平行にコースに突出させ、該パイプ上にフロートを垂直に固着し、これらフロート上に設置できるようにした破壊可能な発泡体から成る競艇用中空スタート標識板について記載されている。
しかしながら、複数のフロートによって保持される大型の標識のついての記載であり、消波装置に固定する標識板についての記載は無く、上記問題点の解決には至っていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開昭53-137733号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記問題点に鑑み、標識板の交換が容易で、且つ、選手と接触した際も、選手へのダメージの少ない標識板付消波装置を提供することを課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明は、消波本体と、ガードレール部と、連結部と、標識板と、標識板固定部と、から成り、標識板は、樹脂素材で構成されている手段を採用する。
【0007】
また、本発明は、前記標識板が、FRP素材で構成されている手段を採用する。
【0008】
さらに、本発明は、前記標識板が、標識内容を表示する表示部と、表示部を支持する支持部と、支持部から起立し、消波本体に取り付ける起立部と、を持ち、起立部は、標識板固定部の上下の押えプレートの間に挿入され、押えプレートで、挟み、締められることで固定される手段を採用する。
【0009】
またさらに、本発明は、前記支持部に、風抜き用の穴が開いている手段を採用する。
【0010】
さらにまた、本発明は、前記標識板が、起立部と支持部を補強する補強部を備える手段を採用する。
【発明の効果】
【0011】
本発明に係る標識板付消波装置によれば、消波装置上の標識板構造をシンプルにできるため、軽量で交換部材としての陸上保管が場所を取らず、水上交換が容易となり、且つ、標識が補強枠金具などの構造物が無い単独の樹脂製であるため、接触時の衝撃を軽減することができ、腐食や汚れに対する耐性も向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明に係る標識板付消波装置の実施形態を示す全体斜視図である。
図2】本発明に係る標識板付消波装置の実施形態を示す全体側面図である。
図3】本発明に係る標識板付消波装置の取り付け過程を示す斜視図である。
図4】本発明に係る標識板付消波装置における標識板の補強の形状を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明にかかる標識板付消波装置は、消波装置上の標識板構造をシンプルにすることで、交換容易、且つ、選手との接触時の衝撃緩和を実現し得ることを最大の特徴とする。
以下、本発明にかかる標識板付消波装置の実施形態を、図面に基づいて説明する。
なお、以下に示される標識板付消波装置の全体構成及び各部の構成は、下記に述べた実施例に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内、即ち、同一の作用効果を発揮できる形状や寸法、構造等の範囲内で適宜変更することができるものである。
【0014】
図1から図4に従って、本発明を説明する。
図1は、本発明に係る標識板付消波装置の実施形態を示す全体斜視図である。
図2は、本発明に係る標識板付消波装置の実施形態を示す全体側面図であり、(a)は数字のみの標識板を消波装置に付けた際の側面図、(b)は数字と特定の模様を付した標識板を消波装置に付けた際の側面図である。
図3は、本発明に係る標識板付消波装置の取り付け過程を示す斜視図であり、(a)は標識板固定部に標識板を取り付ける前の状態を示し、(b)は標識板固定部に標識板を取り付けた状態を示し、(c)は標識板を標識板固定部に取り付けた際の標識板及び標識板固定部のA-A断面図である。
図4は、本発明に係る標識板付消波装置における標識板の補強の形状を示す斜視図であり、(a)は補強板を一枚付けた標識板の裏面側斜視図、(b)は補強板を1枚付けた標識板と、対応した標識板固定部の裏面側斜視図、(c)は補強板を2枚付けた標識板の裏面側斜視図である。
【0015】
標識板付消波装置1は、浮遊型消波装置に、標識板を取り付けたものである。
標識板は、レース中に選手に、距離等の情報を示すためのものであり、75cm四方程度の大きさを持つ。選手から見やすいするために、消波装置の上部で、ガードレール部よりも、更に高い位置に設置される。
また、レース中、コースアウトした選手が、標識板と接触する場合が考えられるので、緩衝性のある素材である必要がある。
【0016】
従来の標識板は、消波本体の上に、高さ50cm程度の標識板台座を設置し、その上に、標識板を固定する方法が取られていた。
標識板は、75cmx75cm程度の大きさであり、芯材として、発泡ウレタンを用い、周囲を塗膜等で覆った物である。
標識板台座は、標識板を消波本体上部から50cm程度持ち上げた位置に配置させるものである。従って、剛性が必要であり、鋼材を用い、大掛かりで、重量のあるものとなる場合が多かった。
しかしながら、標識板台座に鋼材を用いた場合、水上に設置されるため、鋼材の腐食や汚れが進み、メンテナンスを頻繁に行う必要があった。
また、標識板、標識板台座、消波本体は、すべて、ボルトで固定されるので、破損時等の交換対応に時間が掛かっていた。
また、レース中、選手が消波装置のガードレールに接触し、又は、飛び越えた場合、標識板に激突する可能性があるため、選手への衝撃を軽減するため、標識板台座の側面に発泡PEフォーム等を貼り付け、緩衝材で覆う構造としていた。そのため、構造が複雑になり、メンテナンスも、その分煩雑になっていた。
【0017】
標識板付消波装置1は、主に、消波本体10と、ガードレール部20と、連結部30と、標識板固定部40と、選手に距離等を示す標識板部50と、から構成されたものを1ブロックとして、標識板が配置されないブロックも含めて、複数のブロックを接続した構成である。
【0018】
消波本体10は、水面の波を軽減する本体である。
形状は、図1図2に示すように、幅方向断面視くさび状の細長い一体箱型である。くさび状の先の部分(図2の紙面上左側)を前部とし、くさび状の基の部分(図2の紙面上右側)を後部とする。
消波本体10は、FRP素材で構成されている。箱の開口部を底方向に向けて配置され、箱内に入った波のエネルギーを吸収する構造である。消波本体10の内部には、消波本体10を浮かせるための浮力体が、配置されている。
【0019】
消波本体10の上部には、消波本体固定金具11が配置され、連結部30、標識板固定部40が固定される。
複数の消波本体10は、その上部に配置された連結部30によって長手方向に連結される。複数の消波本体10を連結することにより、より広い領域の波を消すことができる。
消波本体10の前部の上側には、消波本体固定金具11、連結部30を介して、ガードレール部20が配置されている。
消波本体10の後部には、消波本体固定金具11を介して、標識板固定部40と標識板部50が配置されている。
言い換えれば、標識板付消波装置1は、浮力体を有する消波本体10を連結部30で連結してなるものである。
【0020】
ガードレール部20は、ボート操縦者の接触や衝突を抑えるためのガード部分である。ガードレール部20は、ガードレール板部21とガードレール保持部22とから成る。ガードレール板部21は、衝撃を受け止める部分であり、衝撃による破損、曲がり等が発生しない程度の強度を持つ。
ガードレール保持部22は、ガードレール板部21を消波本体10に固定するためのものであり、連結部30、消波本体固定金具11を介して固定される。L字構造であり、ガードレール板部21に衝撃があった際、L字が曲がることで、ダンパーの効果を発揮する。
ガードレール板部21はガードレール保持部22に、ネジ部70によって固定されている。
【0021】
連結部30は、複数の消波本体10を連結するためのものである。消波本体10の幅方向に2つ、隣の消波本体10とを跨ぐ構成で配置されている。
連結部30は、消波本体固定金具11を介して、消波本体10にネジ部70で固定される。
連結部30は、ガードレール保持部22をネジ部70で固定する。
【0022】
標識板部50は、レース中、選手に距離等の示すための表示板である。
標識板部50は、樹脂素材で構成されている。より詳しくは、軽量化と美観に貢献するためにFRP素材で構成され、全体として、板状である。全体を1つの板状とすることで、構造を単純化している。
FRP製の板状とすることで、腐食や汚れに対して強く、清掃も簡単になり、メンテナンスの効率化を図ることができる。
また、標識板部50は、FRP製の一枚板構造であるので、鋼材などの標識板受け台座の必要が無く、選手の衝突時の緩衝作用及び破損による選手へのダメージの軽減となり、緩衝材が不要となる。
【0023】
標識板部50は、一体でできているが、機能的構成として、表示部51、支持部52、起立部53とから成る。
より詳しくは、標識内容を表示する表示部51と、表示部51を支持する支持部52と、支持部52から起立し、標識板固定部40に取り付ける起立部53と、を持つ。起立部53は、標識板固定部40の上下の押えプレートの間に挿入され、押えプレートで、挟み、締められることで固定される。
【0024】
表示部51は、レース中、選手に距離等の示すための表示部分である。表示内容によって、大きさが異なる。数字のみの表示の場合を図2(a)に示す。例えば、75cmx75cm程度の大きさである。数字と特定の模様を表示する場合を図2(b)に示す。例えば、横150cm、縦75cm程度である。
表示部51は、レース中、選手から見えるようにするため、ガードレール部20よりも高い位置に配置される。従って、風によるゆがみ、破損が生じにくい材質、構造が必要である。そのため、FRP製が適当である。
支持部52は、表示部51を支持する部分である。風の影響を軽減するため、風抜き穴60が設けられている。風抜き穴60は、支持部52の中央付近に一つ、支持部52の面積の3分の1以上の大きさである。支持部52の中央付近は、風抜き穴60により空洞となるので、表示部51は、支持部52の左右の柱で支えられる形となる。
【0025】
数字と特定の模様を表示する場合は、横長の表示となるので、図2(b)に示すように、風抜き穴60を、上部が大きな略三角形の形状としている。このような形状とすることで、表示部51を安定して支持しながら、風の影響を小さくすることができる。
支持部52と表示部51は、FRP製で一体であるので、強度的に最適化する意味で、支持部52の上部と、表示部51の下部は同一寸法としている。また、同様に、支持部52の下部と起立部53の上部の寸法も同一寸法としている(図2)。
【0026】
起立部53は、標識板部50を標識板固定部40と固定する部分である。
起立部53は、支持部52の下側端辺から起立した板部である。標識板固定部40の上下の押えプレートで挟まれ、固定される。起立部53自体をねじ等で固定するわけではないので、標識板固定部40による挟む力を緩めることで、容易に、標識板部50を着脱できる。
【0027】
標識板固定部40は、標識板部50を消波本体10に固定するためのものである。詳しくは、消波本体10の消波本体固定金具11に固定された連結部30に、標識板部50を固定するためのものである。
標識板部50は、標識板固定部40で挟み込まれる形で固定される。
標識板固定部40は、下部押えプレート部41と上部押えプレート部42とねじ押え部43とから成る(図2図3)。
下部押えプレート部41は、標識板部50の起立部53の下面に接触し、標識板部50を挟む際に、起立部53の下面に対して、下側から付勢する部分である。
下部押えプレート部41の接触面は、概ね、起立部53の下面と同程度の面積を持つ。また、下部押えプレート部41は、端辺から下方向に延在する板部を持ち、板部と連結部30とは、ネジ部70によって固定される。
上部押えプレート部42は、標識板部50の起立部53の上面に接触し、標識板部50を挟む際に、起立部53の上面に対して、上側から付勢する部分である。
【0028】
下部押えプレート部41と上部押えプレート部42とは、断面視、略U字状に接続されている(図3(c))。上部押えプレート部42の接触面は、概ね、起立部53の上面と同程度の面積を持つ。上部押えプレート部42の付勢の力は、ねじ押え部43から伸びたネジ部70によって、与えられる。
ねじ押え部43は、上部押えプレート部42に対して付勢し、標識板固定部40全体として、標識板部50を挟み、固定する力を与える部分である。
ねじ押え部43には、複数のねじが配置され、ねじの先端は、上部押えプレート部42に接触する程度の位置にある。
ねじを回転させることで、ねじ押え部43の面に対するねじの先端の位置を変化させる。従って、ねじを回転させることで、上部押えプレート部42へのねじの付勢量を変えることができる。
【0029】
図3に沿って、標識板部50の着脱について説明する。
図3(a)(b)は、標識板部50を標識板固定部40に固定する過程を示すものである。
標識板部50を標識板固定部40に固定する際、まず、標識板固定部40のねじ押え部43のねじの位置を上げ気味にし、上部押えプレート部42と下部押えプレート部41との隙間を、起立部53の厚さよりも広くする(図3(a))。
次に、標識板部50を標識板固定部40の方向に、水平に移動させ、起立部53を上部押えプレート部42と下部押えプレート部41の隙間に挿入する。
ねじ押え部43のねじの位置を下げていき、上部押えプレート部42への付勢量を増加させ、上部押えプレート部42から起立部53を固定するのに十分な付勢量まで上げる。
標識板部50は、安定して、標識板固定部40に固定される。標識板部50の固定は、ねじ押え部43のねじを締めるのみで行い、起立部53に直接ねじ止めするわけではないでの、作業時間を削減することができる。
また、押えプレートを用いるので、起立部53全体を締めることになるので、安定して、強く締めることができる。
標識板部50を外す場合も同様に、ねじ押え部43のねじを締めるのみで行うことができるので、作業時間を削減することができる。
従って、レース中に、標識板部50が破損するようなことがあっても、迅速に、破損した標識板部50を外し、新規の標識板部50を取り付けることができるので、レース進行もスムーズに行うことができる。
【0030】
標識板部50は、比較的大きな面積を持つので、風による破損の可能性があるし、レース中の選手との接触で破損する可能性もある。
そこで、破損のリスクを軽減するために、標識板部50に補強部61をつけることが考えられる。一例としては、図4(a)に示すように、支持部52と起立部53とを補強するように、三角形の補強部61を配置する。
表示部51の部分まで、補強部61を伸ばすことも考えられるが、表示部51は、選手との接触の可能性があるので、表示部51の補強は少ない方が良い。
表示部51が補強されていないことで、FRPの特性を発揮し、柔軟に曲がり、選手を保護することができるからである。
風抜き穴60がある場合は、図4(a)のように、風抜き穴60を避けて、配置すると、風抜き穴60の効果を下げることが無いので、好適である。
標識板部50を標識板固定部40に固定する際、補強部61と上部押えプレート部42、ねじ押え部43が干渉する場合がある。その場合は、図4(b)に示すように、上部押えプレート部42、ねじ押え部43にスリット44を設けることで、補強部61との干渉を防ぐことができる。
また、補強量が少ない場合は、図4(c)のように、補強部61を2つ設けても良い。このような構成とすることで、強度が増し、標識板部50の破損を防ぐことができる。
【0031】
このように、本発明によれば、消波装置上の標識構造をシンプルにできるので、水上交換が容易になり、且つ、標識が補強枠金具などの構造物が無い単独の樹脂製であるため、接触時の衝撃を軽減することができる。
【0032】
また、脱着方法は、標識板の下部である固定部を差し込み式金具である標識板固定部に挿入し、締結類であるねじ押え部のねじで圧着固定する方法であるため、スピード交換ができる。
【0033】
さらに、標識板部は、1枚の板構造であるので、取り扱いがしやすく、軽量で交換部材としての陸上保管の場所を取らないので便利である。
【0034】
そしてまた、標識板部をFRP製板形状とすることによって、構造が簡単になり、軽量化と美観に貢献することができる。さらに、腐食や汚れに強いことから、清掃も容易となる。
【産業上の利用可能性】
【0035】
本発明は、競艇場における標識板設置の構造において、軽量化と美観のメンテナンス性を向上させる技術であり、既存の標識板に代えて配設することも可能である。よって、本発明にかかる標識板付消波装置の産業上の利用可能性は大きいものと思料する。
【符号の説明】
【0036】
1 標識板付消波装置
10 消波本体
11 消波本体固定金具
20 ガードレール部
21 ガードレール板部
22 ガードレール保持部
30 連結部
40 標識板固定部
41 下部押えプレート部
42 上部押えプレート部
43 ねじ押え部
44 スリット
50 標識板部
51 表示部
52 支持部
53 起立部
60 風抜き穴
61 補強部
70 ネジ部

【要約】
【課題】標識板の交換が容易で、且つ、選手と接触した際も、選手へのダメージの少ない標識板付消波装置を提供する。
【解決手段】浮力体を有する消波本体を連結部で連結してなる消波装置であって、消波本体と、ガードレール部と、連結部と、標識板と、標識板固定部と、から成り、標識板は、樹脂素材で構成され、また、標識板は、標識内容を表示する表示部と、該表示部を支持する支持部と、該支持部から起立し、前記標識板固定部に取り付ける起立部と、を持ち、該起立部は、前記標識板固定部の上下の押えプレートの間に挿入され、押えプレートで、挟み、締められることで固定される。
【選択図】図1

図1
図2
図3
図4