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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-19
(45)【発行日】2024-02-28
(54)【発明の名称】携帯端末装置、方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04M 1/00 20060101AFI20240220BHJP
【FI】
H04M1/00 S
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2021110544
(22)【出願日】2021-07-02
(65)【公開番号】P2023007598
(43)【公開日】2023-01-19
【審査請求日】2022-11-09
(73)【特許権者】
【識別番号】000227205
【氏名又は名称】NECプラットフォームズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】田中 清尊
【審査官】石井 則之
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-180088(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04M1/00
1/24-1/82
99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
自機に実装されている複数の通信プログラムのうちの1つである第1の通信プログラムと他の装置である第1の装置との間の通信がされている場合に、前記第1の通信プログラム以外の第2の通信プログラムと前記第1の装置以外の第2の装置との通信接続ができない旨を通知する状態管理部と、
前記状態管理部から前記通知を受信した場合において、前記第2の装置から通信接続要求があったとき、前記自機と前記第2の装置との通信接続ができないと判定する接続判定部と、
前記自機と前記第2の装置との通信接続ができないと判定された場合、前記第2の装置に対し、の装置との通信が原因で前記自機と前記第2の装置と通信接続ができない旨のビジー信号を送信する信号送信部と
を含
前記通信プログラムには、前記自機と前記他の装置との間で通信を行うための複数の通信アプリが含まれ、
前記接続判定部は、第1の通信アプリと前記第1の装置との通信の状態が発信中及び通信確立状態のいずれか一方である場合において、前記第2の装置から前記第1の通信アプリ以外の第2の通信アプリに対して通信接続要求があったとき、前記自機と前記第2の装置との通信接続ができないと判定する、
携帯端末装置。
【請求項2】
自機に実装されている複数の通信プログラムのうちの1つである第1の通信プログラムと他の装置である第1の装置との間の通信がされている場合に、前記第1の通信プログラム以外の第2の通信プログラムと前記第1の装置以外の第2の装置との通信接続ができない旨を通知する状態管理部と、
前記状態管理部から前記通知を受信した場合において、前記第2の装置から通信接続要求があったとき、前記自機と前記第2の装置との通信接続ができないと判定する接続判定部と、
前記自機と前記第2の装置との通信接続ができないと判定された場合、前記第2の装置に対し、他の装置との通信が原因で前記自機と前記第2の装置との通信接続ができない旨のビジー信号を送信する信号送信部と
を含み、
前記通信プログラムには、前記自機と前記他の装置との間で通話を行うための加入電話プログラムと、前記自機と前記他の装置との間で通信を行うための少なくとも1以上の通信アプリが含まれ、
前記加入電話プログラムと前記第1の装置との通信の状態が発信中及び通話中のいずれか一方である場合において、前記第2の装置から前記通信アプリに対して通信接続要求があったとき、前記接続判定部は、前記自機と前記第2の装置との通信接続ができないと判定する、帯端末装置。
【請求項3】
前記通信アプリと前記第1の装置との通信の状態が発信中及び通信確立状態のいずれか一方である場合において、前記第2の装置から、前記自機と前記他の装置との間で通話を行うための加入電話プログラムに対して通信接続要求があったとき、前記接続判定部は、前記自機と前記第2の装置との通信接続ができないと判定する、請求項又はに記載の携帯端末装置。
【請求項4】
コンピュータが、
自機に実装されている複数の通信プログラムのうちの1つである第1の通信プログラムと他の装置である第1の装置との間の通信がされている場合に、前記第1の通信プログラム以外の第2の通信プログラムと前記第1の装置以外の第2の装置との通信接続ができない旨を通知するステップと、
前記通知を受信した場合において、前記第2の装置から通信接続要求があったとき、前記自機と前記第2の装置との通信接続ができないと判定するステップと、
前記自機と前記第2の装置との通信接続ができないと判定された場合、前記第2の装置に対し、の装置との通信が原因で前記自機と前記第2の装置と通信接続ができない旨のビジー信号を送信するステップと
を含
前記通信プログラムには、前記自機と前記他の装置との間で通信を行うための複数の通信アプリが含まれ、
前記判定するステップは、第1の通信アプリと前記第1の装置との通信の状態が発信中及び通信確立状態のいずれか一方である場合において、前記第2の装置から前記第1の通信アプリ以外の第2の通信アプリに対して通信接続要求があったとき、前記自機と前記第2の装置との通信接続ができないと判定するステップを含む、
方法。
【請求項5】
コンピュータに対し、
自機に実装されている複数の通信プログラムのうちの1つである第1の通信プログラムと他の装置である第1の装置との間の通信がされている場合に、前記第1の通信プログラム以外の第2の通信プログラムと前記第1の装置以外の第2の装置との通信接続ができない旨を通知するステップと、
前記通知を受信した場合において、前記第2の装置から通信接続要求があったとき、前記自機と前記第2の装置との通信接続ができないと判定するステップと、
前記自機と前記第2の装置との通信接続ができないと判定された場合、前記第2の装置に対し、の装置との通信が原因で前記自機と前記第2の装置と通信接続ができない旨のビジー信号を送信するステップと
を実行させ
前記通信プログラムには、前記自機と前記他の装置との間で通信を行うための複数の通信アプリが含まれ、
前記判定するステップは、第1の通信アプリと前記第1の装置との通信の状態が発信中及び通信確立状態のいずれか一方である場合において、前記第2の装置から前記第1の通信アプリ以外の第2の通信アプリに対して通信接続要求があったとき、前記自機と前記第2の装置との通信接続ができないと判定するステップを含む、
プログラム。
【請求項6】
コンピュータが、
自機に実装されている複数の通信プログラムのうちの1つである第1の通信プログラムと他の装置である第1の装置との間の通信がされている場合に、前記第1の通信プログラム以外の第2の通信プログラムと前記第1の装置以外の第2の装置との通信接続ができない旨を通知するステップと、
前記通知を受信した場合において、前記第2の装置から通信接続要求があったとき、前記自機と前記第2の装置との通信接続ができないと判定するステップと、
前記自機と前記第2の装置との通信接続ができないと判定された場合、前記第2の装置に対し、他の装置との通信が原因で前記自機と前記第2の装置との通信接続ができない旨のビジー信号を送信するステップと
を含み、
前記通信プログラムには、前記自機と前記他の装置との間で通話を行うための加入電話プログラムと、前記自機と前記他の装置との間で通信を行うための少なくとも1以上の通信アプリが含まれ、
前記判定するステップは、前記加入電話プログラムと前記第1の装置との通信の状態が発信中及び通話中のいずれか一方である場合において、前記第2の装置から前記通信アプリに対して通信接続要求があったとき、前記自機と前記第2の装置との通信接続ができないと判定するステップを含む、
方法。
【請求項7】
コンピュータに対し、
自機に実装されている複数の通信プログラムのうちの1つである第1の通信プログラムと他の装置である第1の装置との間の通信がされている場合に、前記第1の通信プログラム以外の第2の通信プログラムと前記第1の装置以外の第2の装置との通信接続ができない旨を通知するステップと、
前記通知を受信した場合において、前記第2の装置から通信接続要求があったとき、前記自機と前記第2の装置との通信接続ができないと判定するステップと、
前記自機と前記第2の装置との通信接続ができないと判定された場合、前記第2の装置に対し、他の装置との通信が原因で前記自機と前記第2の装置との通信接続ができない旨のビジー信号を送信するステップと
を実行させ、
前記通信プログラムには、前記自機と前記他の装置との間で通話を行うための加入電話プログラムと、前記自機と前記他の装置との間で通信を行うための少なくとも1以上の通信アプリが含まれ、
前記判定するステップは、前記加入電話プログラムと前記第1の装置との通信の状態が発信中及び通話中のいずれか一方である場合において、前記第2の装置から前記通信アプリに対して通信接続要求があったとき、前記自機と前記第2の装置との通信接続ができないと判定するステップを含む、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、他の装置との間の通信を管理する携帯端末装置、方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、移動体通信ネットワークを介して他の装置と通信を行う携帯端末装置が広く利用されている。また、近年、携帯端末装置に実装された通信アプリを用いて、他の装置と音声データ及び/又は映像データの通信が利用されている。例えば、このような通信アプリには、携帯端末装置に電話を転送可能な通信アプリ、Microsoft(登録商標)Teams、Zoom(登録商標)等がある。
【0003】
この点に関し、特許文献1は、WAN(Wide Area Network)に接続された主装置が、主装置を介した通信に基づき、複数の内線電話端末の通話状態を管理する主装置を開示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2020-68509号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1が開示する主装置では、主装置を介さない携帯端末装置の通信情報を管理することができない。そのため、携帯端末装置の通信中に他の装置が当該携帯端末装置に通信接続をしようしても繋がらず、他の装置のユーザは、その原因を把握できないという問題があった。特に、携帯端末装置に実装された通信アプリを用いて、他の装置と音声データ及び/又は映像データの通信が利用されている近年の状況を鑑みると、このような問題を解決する必要性が高まっている。
【0006】
本発明の目的は、上述した課題を鑑み、携帯端末装置との間で通信接続をしようとするユーザが、他の装置との通信が原因で接続先の携帯端末装置との通信接続ができないことを把握可能な携帯端末装置、方法及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の例示的な一実施形態に係る携帯端末装置は、
自機に実装されている複数の通信プログラムのうちの1つである第1の通信プログラムと他の装置である第1の装置との間の通信がされている場合に、第1の通信プログラム以外の第2の通信プログラムと第1の装置以外の第2の装置との通信接続ができない旨を通知する状態管理部と、
状態管理部から通知を受信した場合において、第2の装置から通信接続要求があったとき、第2の装置との通信接続ができないと判定する接続判定部と、
第2の装置との通信接続ができないと判定された場合、第2の装置に対し、第1の装置との通信が原因で第2の装置と通信接続ができない旨の信号を送信する信号送信部とを含む。
【0008】
また、本発明の例示的な一実施形態に係る方法は、コンピュータが、
自機に実装されている複数の通信プログラムのうちの1つである第1の通信プログラムと他の装置である第1の装置との間の通信がされている場合に、第1の通信プログラム以外の第2の通信プログラムと第1の装置以外の第2の装置との通信接続ができない旨を通知するステップと、
通知を受信した場合において、第2の装置から通信接続要求があったとき、第2の装置との通信接続ができないと判定するステップと、
第2の装置との通信接続ができないと判定された場合、第2の装置に対し、第1の装置との通信が原因で第2の装置と通信接続ができない旨の信号を送信するステップとを含む。
【0009】
さらに、本発明の例示的な一実施形態に係るプログラムは、
コンピュータに対し、
自機に実装されている複数の通信プログラムのうちの1つである第1の通信プログラムと他の装置である第1の装置との間の通信がされている場合に、第1の通信プログラム以外の第2の通信プログラムと第1の装置以外の第2の装置との通信接続ができない旨を通知するステップと、
通知を受信した場合において、第2の装置から通信接続要求があったとき、第2の装置との通信接続ができないと判定するステップと、
第2の装置との通信接続ができないと判定された場合、第2の装置に対し、第1の装置との通信が原因で第2の装置と通信接続ができない旨の信号を送信するステップとを実行させる。
【発明の効果】
【0010】
本発明により、携帯端末装置との間で通信接続をしようとするユーザが、他の装置との通信が原因で接続先の携帯端末装置との通信接続ができないことを把握可能な携帯端末装置、方法及びプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の一実施形態に係る携帯端末装置の構成を示す図である。
図2】本発明の一実施形態に係る加入電話プログラムの構成を示す図である。
図3】本発明の一実施形態に係る加入電話プログラムが取り得る状態を示す図である。
図4】本発明の一実施形態に係る第1の通信アプリの構成を示す図である。
図5】本発明の一実施形態に係る第1の通信アプリが取り得る状態を示す図である。
図6】状態管理テーブルの一例を示す図である。
図7】本発明の一実施形態に係る携帯端末装置が有する主要な構成要素を示すブロック図である。
図8】本発明の例示的な一実施形態に係る携帯端末装置が実行する処理の一例を示すシーケンス図である。
図9】本発明の例示的な一実施形態に係る携帯端末装置が実行する処理の一例を示すシーケンス図である。
図10】本発明の例示的な一実施形態に係る携帯端末装置が実行する処理の別の例を示すシーケンス図である。
図11】本発明の例示的な一実施形態に係る携帯端末装置が実行する処理の別の例を示すシーケンス図である。
図12】本発明の例示的な一実施形態に係る加入電話プログラム、第1の通信アプリ及び第2の通信アプリが他の装置から通信接続要求を受信した場合に実行する処理の一例を示すフローチャートである。
図13】本発明の例示的な一実施形態に係る加入電話プログラム及び通信アプリの状態に基づく通信接続の可否を示す図である。
図14】本発明の例示的な一実施形態に係る第1の通信アプリ及び第2の通信アプリの状態に基づく通信接続の可否を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態について説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る携帯端末装置1の構成を示す図である。携帯端末装置1の具体例としては、スマートフォン等の携帯電話、タブレット型端末装置、ノートPC(Personal Computer)等が挙げられる。携帯端末装置1は、プロセッサ10と、通信インタフェース(I/F)11と、記憶装置12とを備える。
【0013】
プロセッサ10は、種々のプログラムを実行可能な演算装置である。プロセッサ10の具体例としては、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等の種々のプロセッサが挙げられる。プロセッサ10は、記憶装置12からプログラムを読み出して実行することにより、本発明の一実施形態に係る方法を実行する。
【0014】
携帯端末装置1が実行するプログラムには、加入電話プログラム100、第1の通信アプリ200a、第2の通信アプリ200b、及び状態管理プログラム300が含まれる。加入電話プログラム100、第1の通信アプリ200a及び第2の通信アプリ200bは、他の装置との間で通信を行う通信プログラムに相当する。なお、図1に示す例では、2つの通信アプリ200a,通信アプリ200bのみが示されているが、携帯端末装置1は、任意の数の通信アプリを実装することができる。また、携帯端末装置1は、複数の加入電話プログラム100を実装してもよい。
【0015】
加入電話プログラム100、第1の通信アプリ200a及び第2の通信アプリ200bは、API(Application Programming Interface)等のインタフェースを介して、状態管理プログラム300と情報を遣り取りすることができる。また、加入電話プログラム100、第1の通信アプリ200a及び第2の通信アプリ200bは、状態管理プログラム300と直接的に遣り取りしてもよい。
【0016】
通信インタフェース11は、少なくとも移動体通信ネットワークを介したデータ通信を行うインタフェースである。通信インタフェース11は、LAN(Local Area Network)を介してデータ通信を行うこともできる。記憶装置12は、プロセッサ10が実行する種々のプログラムやデータが保存される記憶装置である。
【0017】
図2は、本発明の一実施形態に係る加入電話プログラム100の構成を示す図である。加入電話プログラム100は、携帯端末装置1のユーザと他の装置のユーザとの通話を実現するプログラムである。加入電話プログラム100は、監視部101と、接続判定部102と、通信接続部103と、接続管理部104と、信号送信部105と、通信制御部106とを含む。
【0018】
監視部101は、加入電話プログラム100の状態を監視するプログラムである。図3に示すように、加入電話プログラム100が取り得る状態には、待受中、着信中、発信操作中、発信中、及び通話中が含まれる。
【0019】
待受中は、加入電話プログラム100が他の装置の加入電話プログラムからの着信を待ち受けている状態である。着信中は、加入電話プログラム100が他の装置の加入電話プログラムから着信を受けている状態である。発信操作中は、加入電話プログラム100が他の装置への発信操作、例えば、ユーザによる電話番号の指定操作等が行われている状態である。発信中は、加入電話プログラム100が他の装置へ発信を行っている状態である。通話中は、加入電話プログラム100と他の装置との通信が確立され、通話が行われ得る状態である。
【0020】
監視部101は、これらの状態のうち、少なくとも待受中、着信中、発信操作中及び発信中を監視する。監視部101は、加入電話プログラム100の状態を状態管理プログラム300に通知する。また、監視部101は、加入電話プログラム100の状態を示す情報を、加入電話プログラム100がアクセス可能な記憶装置12内のメモリ領域に保存することができる。
【0021】
接続判定部102は、加入電話プログラム100による通信接続が可能であるか判定するプログラムである。具体的には、接続判定部102は、加入電話プログラム100がアクセス可能な記憶装置12内のメモリ領域に保存されている加入電話プログラム100の接続可否情報を参照し、加入電話プログラム100による通信接続が可能であるか判定する。接続可否情報は、加入電話プログラム100による通信接続の可否を示す情報であり、状態管理プログラム300から提供される。
【0022】
通信接続部103は、他の装置に実装されている加入電話プログラムからの着信を受け付け、通信を確立するプログラムである。通信接続部103は、他の装置との間で加入電話プログラム100による通信を確立すると、加入電話プログラム100による通信が確立された旨を示すオフフック通知を状態管理プログラム300に送信する。
【0023】
接続管理部104は、加入電話プログラム100による通信接続を管理するプログラムである。具体的には、接続管理部104は、加入電話プログラム100がアクセス可能な記憶装置12内に保存されている加入電話プログラム100の接続可否情報を更新することにより、加入電話プログラム100による通信接続を管理する。
【0024】
信号送信部105は、加入電話プログラム100による通信接続が不可能である場合、通信接続要求を送信した装置に対し、他の装置との通信が原因で通信接続ができない旨の信号であるビジー信号を送信するプログラムである。
【0025】
通信制御部106は、他の装置との間で通信が確立された場合に、他の装置との間の通信を制御するプログラムである。具体的には、通信制御部106は、携帯端末装置1と他の装置との間で音声データの送受信を行うことにより、通話を実現する。
【0026】
図4は、本発明の一実施形態に係る第1の通信アプリ200aの構成を示す図である。第1の通信アプリ200aは、監視部201と、接続判定部202と、通信接続部203と、接続管理部204と、信号送信部205と、通信制御部206とを含む。第2の通信アプリ200bも第1の通信アプリ200aと同様の構成を有する。
【0027】
監視部201は、第1の通信アプリ200aの状態を監視するプログラムである。図5に示すように、第1の通信アプリ200aが取り得る状態には、待受中、接続被要求中、接続操作中、発信中、及び通信確立が含まれる。
【0028】
待受中は、第1の通信アプリ200aに対応する他の装置の第1の通信アプリからの通信接続要求を待機している状態である。接続被要求中は、第1の通信アプリ200aが他の装置の対応する第1の通信アプリから通信接続要求を受けている状態である。接続操作中は、第1の通信アプリ200aが他の装置への通信接続操作、例えば、ユーザによる接続先の電話番号の指定操作及び接続先URLの選択等が行われている状態である。発信中は、第1の通信アプリ200aが他の装置へ通信接続要求を送信している状態である。通信確立は、第1の通信アプリ200aと他の装置との通信が確立された状態である。
【0029】
監視部201は、これらの状態を監視する。監視部201は、第1の通信アプリ200aの状態を状態管理プログラム300に通知する。また、監視部201は、第1の通信アプリ200aの状態を示す情報を、第1の通信アプリ200aがアクセス可能な記憶装置12内のメモリ領域に保存することができる。
【0030】
接続判定部202は、第1の通信アプリ200aによる通信接続が可能であるか判定するプログラムである。具体的には、接続判定部202は、第1の通信アプリ200aがアクセス可能な記憶装置12内のメモリ領域に保存されている第1の通信アプリ200aの接続可否情報を参照し、第1の通信アプリ200aによる通信接続が可能であるか判定する。接続可否情報は、第1の通信アプリ200aによる通信接続の可否を示す情報であり、状態管理プログラム300から提供される。
【0031】
通信接続部203は、他の装置の第1の通信アプリとの通信を確立するプログラムである。通信接続部203は、他の装置との間で第1の通信アプリ200aによる通信を確立すると、第1の通信アプリ200aによる通信が確立した旨を示す通信確立通知を状態管理プログラム300に送信する。
【0032】
接続管理部204は、第1の通信アプリ200aによる通信接続を管理するプログラムである。具体的には、接続管理部204は、第1の通信アプリ200aがアクセス可能な記憶装置12内に保存されている第1の通信アプリ200aの接続可否情報を更新することにより、第1の通信アプリ200aによる通信接続を管理する。
【0033】
信号送信部205は、第1の通信アプリ200aによる通信接続が不可能である場合、通信接続要求を送信した装置に対し、他の装置との通信が原因で通信接続ができない旨の信号であるビジー信号を送信するプログラムである。
【0034】
通信制御部206は、他の装置との間で通信が確立された場合に、他の装置との間の通信を制御するプログラムである。具体的には、通信制御部206は、携帯端末装置1と他の装置との間で音声データ及び/又は映像データの送受信を行う。
【0035】
状態管理プログラム300は、携帯端末装置1に実装されている加入電話プログラム100、第1の通信アプリ200a及び第2の通信アプリ200bの状態を管理するプログラムである。状態管理プログラム300は、状態管理部に相当する。
【0036】
状態管理プログラム300は、加入電話プログラム100、第1の通信アプリ200a及び第2の通信アプリ200bからの通知に基づき、これらのプログラムの状態を、データテーブルである状態管理テーブルに登録する。図6は、状態管理テーブルの一例を示す図である。状態管理テーブルには、携帯端末装置1に実装されている通信プログラム毎の状態が登録される。
【0037】
状態管理プログラム300は、加入電話プログラム100からオフフック通知を受信した場合、第1の通信アプリ200a及び第2の通信アプリ200bに対し、他の装置との通信接続が不可である旨を示す接続不可通知を送信する。
【0038】
また、状態管理プログラム300は、第1の通信アプリ200aから通信確立通知を受信した場合、加入電話プログラム100及び第2の通信アプリ200bに対し、接続不可通知を送信する。同様に、状態管理プログラム300は、第2の通信アプリ200bから通信確立通知を受信した場合、加入電話プログラム100及び第1の通信アプリ200aに対し、接続不可通知を送信する。
【0039】
状態管理プログラム300は、加入電話プログラム100から待受中である旨を示す待受中通知を受信した場合、接続不可通知が送信された第1の通信アプリ200a及び第2の通信アプリ200bに対し、他の装置との通信接続が可能である旨を示す接続可能通知を送信する。
【0040】
また、状態管理プログラム300は、第1の通信アプリ200aから待受中通知を受信した場合、接続不可通知が送信された加入電話プログラム100及び第2の通信アプリ200bに対し、接続可能通知を送信する。同様に、状態管理プログラム300は、第2の通信アプリ200bから待受中通知を受信した場合、接続不可通知が送信された加入電話プログラム100及び第1の通信アプリ200aに対し、接続可能通知を送信する。
【0041】
図7は、本発明の一実施形態に係る携帯端末装置1が有する主要な構成要素を示すブロック図である。携帯端末装置1は、主要な構成要素として、状態管理プログラム300、接続判定部102,202及び信号送信部105,205を含む。
【0042】
図8及び図9は、本発明の例示的な一実施形態に係る携帯端末装置1が実行する処理の一例を示すシーケンス図である。図8及び図9は、他の装置である第1の装置の加入電話プログラムから通信接続要求の一種である着信があった場合の処理を示す。
【0043】
ステップS101では、加入電話プログラム100の監視部101が、他の装置から着信を受けている旨を示す着信中通知を状態管理プログラム300に送信する。状態管理プログラム300は、状態管理プログラム300から着信中通知を受信すると、ステップS102で、状態管理テーブル内の加入電話プログラム100の状態情報を着信中に変更する。
【0044】
ステップS103では、加入電話プログラム100の接続判定部102が、加入電話プログラム100がアクセス可能な記憶装置12内のメモリ領域に保存されている加入電話プログラム100の接続可否情報を参照し、加入電話プログラム100による通信接続が可能であるか判定する。加入電話プログラム100による通信接続が可能であると判定された場合、ステップS104で加入電話プログラム100の通信接続部103が第1の装置からの着信を受け付け、第1の装置との通信を確立する。ステップS105では、通信接続部103は、加入電話プログラム100による通信を確立した旨を示すオフフック通知を状態管理プログラム300に送信する。
【0045】
状態管理プログラム300は、加入電話プログラム100からオフフック通知を受信すると、ステップS106で状態管理テーブル内の加入電話プログラム100の状態情報を通話中に変更する。ステップS107では、状態管理プログラム300は、他の装置との通信接続が不可である旨を示す接続不可通知を、第1の通信アプリ200a及び第2の通信アプリ200bに送信する。
【0046】
第1の通信アプリ200aは、状態管理プログラム300から接続不可通知を受信すると、ステップS108で第1の通信アプリ200aの接続管理部204が、第1の通信アプリ200aがアクセス可能な記憶装置12内のメモリ領域に第1の通信アプリ200aによる通信接続が不可である旨を示す接続不可情報を保存する。これにより、第1の通信アプリ200aによる通信接続ができない状態になる。
【0047】
同様に、第2の通信アプリ200bは、状態管理プログラム300から接続不可通知を受信すると、ステップS109で第2の通信アプリ200bの接続管理部204が、第2の通信アプリ200bが管理するメモリ領域に第2の通信アプリ200bによる通信接続が不可である旨を示す接続不可情報を保存する。これにより、第2の通信アプリ200bによる通信接続ができない状態になる。
【0048】
この状態において、ステップS110で第1の通信アプリ200aが、第1の装置以外の他の装置である第2の装置の第1の通信アプリから通信接続要求を受信すると、ステップS111で第1の通信アプリ200aの接続判定部202が、第1の通信アプリ200aがアクセス可能な記憶装置12内のメモリ領域を参照し、通信接続が可能であるか判定する。ここで、第1の通信アプリ200aがアクセス可能な記憶装置12内のメモリ領域には、接続不可情報が保存されているため、接続判定部202は、第1の通信アプリ200aによる通信接続が不可であると判定する。ステップS112では、第1の通信アプリ200aの信号送信部205が、第1の装置との通信が原因で通信接続ができない旨の信号であるビジー信号を第2の装置に送信する。
【0049】
ステップS113で加入電話プログラム100による第1の装置との通話が終了すると、ステップS114で加入電話プログラム100の監視部101が、加入電話プログラム100が待受中である旨を示す待受中通知を状態管理プログラム300に送信する。
【0050】
状態管理プログラム300は、加入電話プログラム100から待受中通知を受信すると、ステップS115で状態管理テーブル内の加入電話プログラム100の状態情報を待受中に変更する。ステップS116では、状態管理プログラム300は、他の装置との通信接続が可能である旨を示す接続可能通知を、第1の通信アプリ200a及び第2の通信アプリ200bに送信する。
【0051】
第1の通信アプリ200aは、状態管理プログラム300から接続可能通知を受信すると、ステップS117で第1の通信アプリ200aの接続管理部204が、第1の通信アプリ200aがアクセス可能な記憶装置12内のメモリ領域に第1の通信アプリ200aによる通信接続が可能である旨を示す接続可能情報を保存する。これにより、第1の通信アプリ200aによる通信接続が可能な状態になる。
【0052】
同様に、第2の通信アプリ200bは、状態管理プログラム300から接続可能通知を受信すると、ステップS118で第2の通信アプリ200bの接続管理部204が、第2の通信アプリ200bが管理するメモリ領域に第2の通信アプリ200bによる通信接続が可能である旨を示す接続可能情報を保存する。これにより、第2の通信アプリ200bによる通信接続が可能な状態になる。
【0053】
図10及び図11は、本発明の例示的な一実施形態に係る携帯端末装置1が実行する処理の別の例を示すシーケンス図である。図10及び図11は、他の装置である第1の装置の通信アプリから通信接続要求があった場合の処理を示す。
【0054】
ステップS201では、第1の通信アプリ200aの監視部201が、他の装置から通信接続要求を受信した旨を示す通信接続要求受信通知を状態管理プログラム300に送信する。状態管理プログラム300は、第1の通信アプリ200aから通信接続要求受信通知を受信すると、ステップS202で、状態管理プログラム300が管理する状態管理テーブル内の第1の通信アプリ200aの状態情報を接続被要求中に変更する。
【0055】
ステップS203では、第1の通信アプリ200aの接続判定部202が、第1の通信アプリ200aがアクセス可能な記憶装置12内のメモリ領域に保存されている第1の通信アプリ200aの接続可否情報を参照し、第1の通信アプリ200aによる通信接続が可能であるか判定する。第1の通信アプリ200aによる通信接続が可能であると判定された場合、ステップS204で第1の通信アプリ200aの通信接続部203が第1の装置との通信を確立する。ステップS205では、通信接続部203は、第1の通信アプリ200aによる通信を確立した旨を示す通信確立通知を状態管理プログラム300に送信する。
【0056】
状態管理プログラム300は、第1の通信アプリ200aから通信確立通知を受信すると、ステップS206で状態管理テーブル内の第1の通信アプリ200aの状態情報を通信中に変更する。ステップS207では、状態管理プログラム300は、他の装置との通信接続が不可である旨を示す接続不可通知を、加入電話プログラム100及び第2の通信アプリ200bに送信する。
【0057】
加入電話プログラム100は、状態管理プログラム300から接続不可通知を受信すると、ステップS208で加入電話プログラム100の接続管理部104が、加入電話プログラム100が管理するメモリ領域に加入電話プログラム100による通信接続が不可である旨を示す接続不可情報を保存する。これにより、加入電話プログラム100による通信接続ができない状態になる。
【0058】
同様に、第2の通信アプリ200bは、状態管理プログラム300から接続不可通知を受信すると、ステップS209で第2の通信アプリ200bの接続管理部204が、第2の通信アプリ200bが管理するメモリ領域に第2の通信アプリ200bによる通信接続が不可である旨を示す接続不可情報を保存する。これにより、第2の通信アプリ200bによる通信接続ができない状態になる。
【0059】
この状態において、ステップS210で加入電話プログラム100に対して第1の装置以外の他の装置である第2の装置の加入電話プログラムから着信があると、ステップS211で加入電話プログラム100の接続判定部102が、加入電話プログラム100が管理するメモリ領域を参照し、通信接続が可能であるか、すなわち、着信を受付可能であるか判定する。ここで、加入電話プログラム100が管理するメモリ領域には、接続不可情報が保存されているため、接続判定部102は、加入電話プログラム100による通信接続が不可であると判定する。ステップS212では、加入電話プログラム100の信号送信部105が、ビジー信号を第2の装置に送信する。
【0060】
また、ステップS213において第2の通信アプリ200bが、第1の装置以外の他の装置である第2の装置の第2の通信アプリから通信接続要求を受信すると、ステップS214で第2の通信アプリ200bの接続判定部202が、第2の通信アプリ200bが管理するメモリ領域を参照し、通信接続が可能であるか判定する。ここで、第2の通信アプリ200bが管理するメモリ領域には、接続不可情報が保存されているため、接続判定部102は、第2の通信アプリ200bによる通信接続が不可であると判定する。ステップS215では、第2の通信アプリ200bの信号送信部205が、ビジー信号を第2の装置に送信する。
【0061】
ステップS216で第1の通信アプリ200aによる第1の装置との通話が終了すると、ステップS217で第1の通信アプリ200aの監視部101が、第1の通信アプリ200aが待受中である旨を示す待受中通知を状態管理プログラム300に送信する。
【0062】
状態管理プログラム300は、第1の通信アプリ200aから待受中通知を受信すると、ステップS218で状態管理テーブル内の第1の通信アプリ200aの状態情報を待受中に変更する。ステップS219では、状態管理プログラム300は、他の装置との通信接続が可能である旨を示す接続可能通知を、加入電話プログラム100及び第2の通信アプリ200bに送信する。
【0063】
加入電話プログラム100は、状態管理プログラム300から接続可能通知を受信すると、ステップS220で加入電話プログラム100の接続管理部104が、加入電話プログラム100が管理するメモリ領域に加入電話プログラム100による通信接続が可能である旨を示す接続可能情報を保存する。これにより、加入電話プログラム100による通信接続が可能な状態になる。
【0064】
同様に、第2の通信アプリ200bは、状態管理プログラム300から接続可能通知を受信すると、ステップS221で第2の通信アプリ200bの接続管理部204が、第2の通信アプリ200bが管理するメモリ領域に第2の通信アプリ200bによる通信接続が可能である旨を示す接続可能情報を保存する。これにより、第2の通信アプリ200bによる通信接続が可能な状態になる。
【0065】
図12は、加入電話プログラム100、第1の通信アプリ200a及び第2の通信アプリ200bが他の装置から通信接続要求を受信した場合に実行する処理の一例を示すフローチャートである。以下、加入電話プログラム100が、図12に示す処理を実行する場合について説明する。
【0066】
ステップS10では、加入電話プログラム100の接続判定部102が、加入電話プログラム100が管理するメモリ領域に保存されている接続可否情報を参照し、加入電話プログラム100による通信接続が可能であるか判定する。加入電話プログラム100による通信接続が不可能である場合(NO)、ステップS11で信号送信部105が、通信接続要求を送信した他の装置に対してビジー信号を送信し、図12の処理が終了する。
【0067】
一方、加入電話プログラム100による通信接続が可能である場合(YES)、ステップS12で通信接続部103が、通信接続要求を送信した他の装置との間で通信を確立し、図12の処理が終了する。
【0068】
図13は、加入電話プログラム100及び通信アプリ200a,200bの状態に基づく通信接続の可否を示す図である。図13に示す通り、加入電話プログラム100が他の装置に対して発信中の場合、通信アプリ200a,200bは、別の装置との間の通信接続を確立することができない。したがって、加入電話プログラム100が他の装置に対して発信した後、通話中となった場合も、通信アプリ200a,200bは、別の装置との間の通信接続を確立することができない。
【0069】
同様に、通信アプリ200a,200bが、他の装置に対して発信中の場合、加入電話プログラム100は、別の装置との間の通信接続を確立することができない。また、通信アプリ200a,200bと他の装置との間で通信が確立されている場合、加入電話プログラム100は、別の装置との間の通信接続を確立することができない。
【0070】
図14は、第1の通信アプリ200a及び第2の通信アプリ200bの状態に基づく通信接続の可否を示す図である。図14に示す通り、第1の通信アプリ200aが、他の装置に対して発信中の場合、第2の通信アプリ200bは、別の装置との間の通信接続を確立することができない。また、第1の通信アプリ200aと他の装置との間で通信が確立されている場合、第2の通信アプリ200bは、別の装置との間の通信接続を確立することができない。
【0071】
同様に、第2の通信アプリ200bが、他の装置に対して発信中の場合、第1の通信アプリ200aは、別の装置との間の通信接続を確立することができない。また、第2の通信アプリ200bと他の装置との間で通信が確立されている場合、第1の通信アプリ200aは、別の装置との間の通信接続を確立することができない。
【0072】
上述した実施形態では、携帯端末装置1には、複数の通信プログラム、例えば、加入電話プログラム100、通信アプリ200a及び通信アプリ200bが実装される。状態管理部300は、複数の通信プログラムのうちの1つである第1の通信プログラムと他の装置である第1の装置との間の通信がされている場合に、第1の通信プログラム以外の第2の通信プログラムと第1の装置以外の第2の装置との通信接続ができない旨を通知する。状態管理部300から当該通知を受信した場合において、第2の装置から通信接続要求があったとき、接続判定部102,202は、第2の装置との通信接続ができないと判定する。第2の装置との通信接続ができないと判定された場合、信号送信部105,205は、第2の装置に対し、第1の装置との通信が原因で第2の装置と通信接続ができない旨の信号を送信する。
【0073】
この構成を採用することにより、携帯端末装置1との間で通信接続をしようとするユーザは、他の装置との通信が原因で接続先の携帯端末装置1との通信接続ができないことを把握できる。
【0074】
また、加入電話プログラム100と第1の装置との通信の状態が発信中及び通話中のいずれか一方である場合において、第2の装置から通信アプリ200a,200bに対して通信接続要求があったとき、通信アプリ200a,200bの接続判定部202は、第2の装置との通信接続ができないと判定する。
【0075】
これにより、加入電話プログラム100と第1の装置との通信の状態が発信中又は通話中である場合に、第2の装置から通信アプリ200a,200bに対して通信接続要求があったとき、携帯端末装置1の通信アプリ200a,200bとの間で通信接続をしようとするユーザは、他の装置との通信が原因で接続先の携帯端末装置1との通信接続ができないことを把握できる。
【0076】
ここで、携帯端末装置1の加入電話プログラム100が他の装置に対して発信した後、他の装置の加入電話プログラムが着信を受け付けて通話が開始された場合、他の装置の加入電話プログラムが着信を受け付けた旨の信号を送信しない可能性がある。上述した実施形態では、このような場合に対応すべく、加入電話プログラム100の状態が発信中である場合において、第2の装置から通信アプリ200a,200bに対して通信接続要求があったとき、通信アプリ200a,200bの接続判定部202は、第2の装置との通信接続ができないと判定する。そのため、他の装置が、携帯端末装置1の加入電話プログラム100からの着信を受け付けた旨の信号を送信しない仕様であっても、通信アプリ200a,200bの接続判定部202は、第2の装置との通信接続ができないと判定できる。
【0077】
さらに、通信アプリ200a,200bと第1の装置との通信の状態が発信中及び通信確立状態のいずれか一方である場合において、第2の装置から加入電話プログラム100に対して通信接続要求があったとき、加入電話プログラム100の接続判定部102は、第2の装置との通信接続ができないと判定する。
【0078】
これにより、通信アプリ200a,200bと第1の装置との通信の状態が発信中又は通信確立状態である場合に、第2の装置から加入電話プログラム100に対して通信接続要求があったとき、携帯端末装置1の加入電話プログラム100との間で通信接続をしようとするユーザは、他の装置との通信が原因で接続先の携帯端末装置1との通信接続ができないことを把握できる。
【0079】
さらに、第1の通信アプリ200aと第1の装置との通信の状態が発信中及び通信確立状態のいずれか一方である場合において、第2の装置から第2の通信アプリ200bに対して通信接続要求があったとき、第2の通信アプリ200bの接続判定部202は、第2の装置との通信接続ができないと判定する。
【0080】
これにより、第1の通信アプリ200aと第1の装置との通信の状態が発信中及び通信確立状態のいずれか一方である場合において、第2の装置から第2の通信アプリ200bに対して通信接続要求があったとき、携帯端末装置1の第2の通信アプリ200bとの間で通信接続をしようとするユーザは、他の装置との通信が原因で接続先の携帯端末装置1との通信接続ができないことを把握できる。
【0081】
上述の例において、プログラムは、コンピュータに読み込まれた場合に、実施形態で説明された1又はそれ以上の機能をコンピュータに行わせるための命令群(又はソフトウェアコード)を含む。プログラムは、非一時的なコンピュータ可読媒体又は実体のある記憶媒体に格納されてもよい。限定ではなく例として、コンピュータ可読媒体又は実体のある記憶媒体は、random-access memory(RAM)、read-only memory(ROM)、フラッシュメモリ、solid-state drive(SSD)又はその他のメモリ技術、CD-ROM、digital versatile disk(DVD)、Blu-ray(登録商標)ディスク又はその他の光ディスクストレージ、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスクストレージ又はその他の磁気ストレージデバイスを含む。プログラムは、一時的なコンピュータ可読媒体又は通信媒体上で送信されてもよい。限定ではなく例として、一時的なコンピュータ可読媒体又は通信媒体は、電気的、光学的、音響的、又はその他の形式の伝搬信号を含む。
【0082】
本発明は上述した実施形態に限られたものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
【符号の説明】
【0083】
1 携帯端末装置
10 プロセッサ
11 通信インタフェース
12 記憶装置
100 加入電話プログラム
101 監視部
102 接続判定部
103 通信接続部
104 接続管理部
105 信号送信部
106 通信制御部
200a 通信アプリ
200b 通信アプリ
201 監視部
202 接続判定部
203 通信接続部
204 接続管理部
205 信号送信部
206 通信制御部
300 状態管理プログラム、状態管理部
図1
図2
図3
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図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
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