(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-19
(45)【発行日】2024-02-28
(54)【発明の名称】周波数マッピング装置、周波数マッピング方法及びコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
H04W 16/04 20090101AFI20240220BHJP
H04W 16/10 20090101ALI20240220BHJP
H04W 16/14 20090101ALI20240220BHJP
H04W 72/0446 20230101ALI20240220BHJP
H04W 72/0453 20230101ALI20240220BHJP
H04W 72/1263 20230101ALI20240220BHJP
H04W 88/18 20090101ALI20240220BHJP
【FI】
H04W16/04
H04W16/10
H04W16/14
H04W72/0446
H04W72/0453
H04W72/1263
H04W88/18
(21)【出願番号】P 2020217418
(22)【出願日】2020-12-25
【審査請求日】2023-02-22
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)令和2年度、総務省「異システム間の周波数共用技術の高度化に関する研究開発」、産業技術力強化法第17条の適用を受ける特許出願
(73)【特許権者】
【識別番号】599108264
【氏名又は名称】株式会社KDDI総合研究所
(74)【代理人】
【識別番号】100165179
【氏名又は名称】田▲崎▼ 聡
(74)【代理人】
【識別番号】100175824
【氏名又は名称】小林 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100114937
【氏名又は名称】松本 裕幸
(72)【発明者】
【氏名】伊神 皓生
【審査官】石田 信行
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-258594(JP,A)
【文献】特開2013-192095(JP,A)
【文献】特開2017-169046(JP,A)
【文献】Interoperator channel management for dynamic spectrum allocation between different radio systems,IEICE Communications Express,Vol. 9, No. 10,Internet<https://www.jstage.jst.go.jp/article/comex/9/10/9_2020XBL0106/_pdf/-char/ja>,2020年08月14日,pp. 512-518
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の無線通信システムが共用する共用周波数帯を要求する複数の基地局の情報と前記共用周波数帯の空きリソースの情報との入力を受付ける情報入力部と、
前記複数の基地局から基地局間の干渉量が閾値以下である基地局組合せを抽出し、抽出された基地局組合せとそれ以外の残りの基地局とをそれぞれ仮想基地局に設定する仮想基地局設定部と、
各前記仮想基地局に対して前記共用周波数帯の周波数チャネル及び時間スロットを割り当てるマッピング計算を実行し、当該マッピング計算の結果から、各前記基地局に割り当てる前記共用周波数帯の周波数チャネル及び時間スロットを求めるマッピング計算部と、
各前記基地局に割り当てられた前記共用周波数帯の周波数チャネル及び時間スロットの割当結果を示す割当結果情報を出力する割当結果出力部と、
を備え
、
前記仮想基地局設定部は、干渉量の閾値を段階的に上げることにより仮想基地局数を調節する、
周波数マッピング装置。
【請求項2】
複数の無線通信システムが共用する共用周波数帯を要求する複数の基地局の情報と前記共用周波数帯の空きリソースの情報との入力を受付ける情報入力部と、
前記複数の基地局から基地局間の干渉量が閾値以下である基地局組合せを抽出し、抽出された基地局組合せとそれ以外の残りの基地局とをそれぞれ仮想基地局に設定する仮想基地局設定部と、
各前記仮想基地局に対して前記共用周波数帯の周波数チャネル及び時間スロットを割り当てるマッピング計算を実行し、当該マッピング計算の結果から、各前記基地局に割り当てる前記共用周波数帯の周波数チャネル及び時間スロットを求めるマッピング計算部と、
各前記基地局に割り当てられた前記共用周波数帯の周波数チャネル及び時間スロットの割当結果を示す割当結果情報を出力する割当結果出力部と、
を備え
、
前記マッピング計算部は、マッピング計算期間において、各前記仮想基地局の前記共用周波数帯の帯域獲得率、周波数連続性値、時間連続性値及び空間連続性値の総和を求める目的関数を使用して、前記目的関数の値が最大になるように、各時間スロットにおいて各前記仮想基地局に割り当てる前記共用周波数帯の周波数チャネルを求める、
周波数マッピング装置。
【請求項3】
前記仮想基地局設定部は、前記複数の基地局から基地局間の干渉量が閾値以下である基地局組合せを基地局間の帯域需要差が少ない順に抽出して仮想基地局に設定する、
請求項1
又は2のいずれか1項に記載の周波数マッピング装置。
【請求項4】
前記仮想基地局設定部は、仮想基地局とそれ以外の残りの基地局との間及び仮想基地局間で各干渉量が閾値以下である組合せを帯域需要差が少ない順に抽出してさらに仮想基地局に設定する、
請求項
3に記載の周波数マッピング装置。
【請求項5】
周波数マッピング装置が、複数の無線通信システムが共用する共用周波数帯を要求する複数の基地局の情報と前記共用周波数帯の空きリソースの情報との入力を受付ける情報入力ステップと、
前記周波数マッピング装置が、前記複数の基地局から基地局間の干渉量が閾値以下である基地局組合せを抽出し、抽出された基地局組合せとそれ以外の残りの基地局とをそれぞれ仮想基地局に設定する仮想基地局設定ステップと、
前記周波数マッピング装置が、各前記仮想基地局に対して前記共用周波数帯の周波数チャネル及び時間スロットを割り当てるマッピング計算を実行し、当該マッピング計算の結果から、各前記基地局に割り当てる前記共用周波数帯の周波数チャネル及び時間スロットを求めるマッピング計算ステップと、
前記周波数マッピング装置が、各前記基地局に割り当てられた前記共用周波数帯の周波数チャネル及び時間スロットの割当結果を示す割当結果情報を出力する割当結果出力ステップと、
を含
み、
前記仮想基地局設定ステップは、干渉量の閾値を段階的に上げることにより仮想基地局数を調節する、
周波数マッピング方法。
【請求項6】
周波数マッピング装置が、複数の無線通信システムが共用する共用周波数帯を要求する複数の基地局の情報と前記共用周波数帯の空きリソースの情報との入力を受付ける情報入力ステップと、
前記周波数マッピング装置が、前記複数の基地局から基地局間の干渉量が閾値以下である基地局組合せを抽出し、抽出された基地局組合せとそれ以外の残りの基地局とをそれぞれ仮想基地局に設定する仮想基地局設定ステップと、
前記周波数マッピング装置が、各前記仮想基地局に対して前記共用周波数帯の周波数チャネル及び時間スロットを割り当てるマッピング計算を実行し、当該マッピング計算の結果から、各前記基地局に割り当てる前記共用周波数帯の周波数チャネル及び時間スロットを求めるマッピング計算ステップと、
前記周波数マッピング装置が、各前記基地局に割り当てられた前記共用周波数帯の周波数チャネル及び時間スロットの割当結果を示す割当結果情報を出力する割当結果出力ステップと、
を含
み、
前記マッピング計算ステップは、マッピング計算期間において、各前記仮想基地局の前記共用周波数帯の帯域獲得率、周波数連続性値、時間連続性値及び空間連続性値の総和を求める目的関数を使用して、前記目的関数の値が最大になるように、各時間スロットにおいて各前記仮想基地局に割り当てる前記共用周波数帯の周波数チャネルを求める、
周波数マッピング方法。
【請求項7】
コンピュータに、
複数の無線通信システムが共用する共用周波数帯を要求する複数の基地局の情報と前記共用周波数帯の空きリソースの情報との入力を受付ける情報入力ステップと、
前記複数の基地局から基地局間の干渉量が閾値以下である基地局組合せを抽出し、抽出された基地局組合せとそれ以外の残りの基地局とをそれぞれ仮想基地局に設定する仮想基地局設定ステップと、
各前記仮想基地局に対して前記共用周波数帯の周波数チャネル及び時間スロットを割り当てるマッピング計算を実行し、当該マッピング計算の結果から、各前記基地局に割り当てる前記共用周波数帯の周波数チャネル及び時間スロットを求めるマッピング計算ステップと、
各前記基地局に割り当てられた前記共用周波数帯の周波数チャネル及び時間スロットの割当結果を示す割当結果情報を出力する割当結果出力ステップと、
を実行させるためのコンピュータプログラム
であって、
前記仮想基地局設定ステップは、干渉量の閾値を段階的に上げることにより仮想基地局数を調節する、
コンピュータプログラム。
【請求項8】
コンピュータに、
複数の無線通信システムが共用する共用周波数帯を要求する複数の基地局の情報と前記共用周波数帯の空きリソースの情報との入力を受付ける情報入力ステップと、
前記複数の基地局から基地局間の干渉量が閾値以下である基地局組合せを抽出し、抽出された基地局組合せとそれ以外の残りの基地局とをそれぞれ仮想基地局に設定する仮想基地局設定ステップと、
各前記仮想基地局に対して前記共用周波数帯の周波数チャネル及び時間スロットを割り当てるマッピング計算を実行し、当該マッピング計算の結果から、各前記基地局に割り当てる前記共用周波数帯の周波数チャネル及び時間スロットを求めるマッピング計算ステップと、
各前記基地局に割り当てられた前記共用周波数帯の周波数チャネル及び時間スロットの割当結果を示す割当結果情報を出力する割当結果出力ステップと、
を実行させるためのコンピュータプログラム
であって、
前記マッピング計算ステップは、マッピング計算期間において、各前記仮想基地局の前記共用周波数帯の帯域獲得率、周波数連続性値、時間連続性値及び空間連続性値の総和を求める目的関数を使用して、前記目的関数の値が最大になるように、各時間スロットにおいて各前記仮想基地局に割り当てる前記共用周波数帯の周波数チャネルを求める、
コンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、周波数マッピング装置、周波数マッピング方法及びコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、高まるモバイルトラフィックの需要に対処するために、異なる複数の無線通信システムが同じ周波数帯を共用することが検討されている。例えば、既存の無線通信システムに割り当てられている周波数帯を他の無線通信システム(2次事業者システム)が二次的に利用することができるようにすることが検討されている。この異システム間の周波数共用においては、絶対優先される既存の無線通信システムが使用していない空きリソースを2次事業者システムが使用する。既存の無線通信システムと2次事業者システムとが共用する周波数帯(共用周波数帯)を2次事業者システムに割り当てる周波数割当技術が、例えば非特許文献1に記載されている。非特許文献1に記載される周波数割当技術では、基地局間の電波干渉を許容することができる無線通信システムに対して、システム全体のスループットを最大化するようにしている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【文献】“Communication-Free Inter-Operator Interference Management in Shared Spectrum Small Cell Networks”,IEEE Transactions on Cognitive Communications and Networking,VOL. 5,NO. 3,Sept. 2019
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上述した非特許文献1に記載される周波数割当技術では、割当対象の基地局数が増えると、決定する変数の量が指数関数的に増加するために割当計算にかかる時間が増大し、所望の時間内に割当処理を完了することができないという問題があった。
【0005】
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、その目的は、共用周波数帯の割当において、割当計算における基地局数を適切に圧縮することにより共用周波数帯の適切な割当と割当計算にかかる時間の短縮とを図ることにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1)本発明の一態様は、複数の無線通信システムが共用する共用周波数帯を要求する複数の基地局の情報と前記共用周波数帯の空きリソースの情報との入力を受付ける情報入力部と、前記複数の基地局から基地局間の干渉量が閾値以下である基地局組合せを抽出し、抽出された基地局組合せとそれ以外の残りの基地局とをそれぞれ仮想基地局に設定する仮想基地局設定部と、各前記仮想基地局に対して前記共用周波数帯の周波数チャネル及び時間スロットを割り当てるマッピング計算を実行し、当該マッピング計算の結果から、各前記基地局に割り当てる前記共用周波数帯の周波数チャネル及び時間スロットを求めるマッピング計算部と、各前記基地局に割り当てられた前記共用周波数帯の周波数チャネル及び時間スロットの割当結果を示す割当結果情報を出力する割当結果出力部と、を備える周波数マッピング装置である。
(2)本発明の一態様は、前記仮想基地局設定部は、前記複数の基地局から基地局間の干渉量が閾値以下である基地局組合せを基地局間の帯域需要差が少ない順に抽出して仮想基地局に設定する、上記(1)の周波数マッピング装置である。
(3)本発明の一態様は、前記仮想基地局設定部は、仮想基地局とそれ以外の残りの基地局との間及び仮想基地局間で各干渉量が閾値以下である組合せを帯域需要差が少ない順に抽出してさらに仮想基地局に設定する、上記(2)の周波数マッピング装置である。
(4)本発明の一態様は、前記仮想基地局設定部は、干渉量の閾値を段階的に上げることにより仮想基地局数を調節する、上記(1)から(3)のいずれかの周波数マッピング装置である。
【0007】
(5)本発明の一態様は、前記マッピング計算部は、マッピング計算期間において、各前記仮想基地局の前記共用周波数帯の帯域獲得率、周波数連続性値、時間連続性値及び空間連続性値の総和を求める目的関数を使用して、前記目的関数の値が最大になるように、各時間スロットにおいて各前記仮想基地局に割り当てる前記共用周波数帯の周波数チャネルを求める、上記(1)から(4)のいずれかの周波数マッピング装置である。
【0008】
(6)本発明の一態様は、周波数マッピング装置が、複数の無線通信システムが共用する共用周波数帯を要求する複数の基地局の情報と前記共用周波数帯の空きリソースの情報との入力を受付ける情報入力ステップと、前記周波数マッピング装置が、前記複数の基地局から基地局間の干渉量が閾値以下である基地局組合せを抽出し、抽出された基地局組合せとそれ以外の残りの基地局とをそれぞれ仮想基地局に設定する仮想基地局設定ステップと、前記周波数マッピング装置が、各前記仮想基地局に対して前記共用周波数帯の周波数チャネル及び時間スロットを割り当てるマッピング計算を実行し、当該マッピング計算の結果から、各前記基地局に割り当てる前記共用周波数帯の周波数チャネル及び時間スロットを求めるマッピング計算ステップと、前記周波数マッピング装置が、各前記基地局に割り当てられた前記共用周波数帯の周波数チャネル及び時間スロットの割当結果を示す割当結果情報を出力する割当結果出力ステップと、を含む周波数マッピング方法である。
【0009】
(7)本発明の一態様は、コンピュータに、複数の無線通信システムが共用する共用周波数帯を要求する複数の基地局の情報と前記共用周波数帯の空きリソースの情報との入力を受付ける情報入力ステップと、前記複数の基地局から基地局間の干渉量が閾値以下である基地局組合せを抽出し、抽出された基地局組合せとそれ以外の残りの基地局とをそれぞれ仮想基地局に設定する仮想基地局設定ステップと、各前記仮想基地局に対して前記共用周波数帯の周波数チャネル及び時間スロットを割り当てるマッピング計算を実行し、当該マッピング計算の結果から、各前記基地局に割り当てる前記共用周波数帯の周波数チャネル及び時間スロットを求めるマッピング計算ステップと、各前記基地局に割り当てられた前記共用周波数帯の周波数チャネル及び時間スロットの割当結果を示す割当結果情報を出力する割当結果出力ステップと、を実行させるためのコンピュータプログラムである。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、共用周波数帯の割当において、割当計算における基地局数を適切に圧縮することにより共用周波数帯の適切な割当と割当計算にかかる時間の短縮とを図ることができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】一実施形態に係る周波数マッピング装置の構成例を示すブロック図である。
【
図2】一実施形態に係る周波数マッピング方法の全体手順の例を示すフローチャートである。
【
図3】一実施形態に係るマッピング計算方法の手順の例を示すフローチャートである。
【
図4】一実施形態に係る仮想基地局設定方法の説明図である。
【
図5】一実施形態に係る仮想基地局設定方法の説明図である。
【
図6】一実施形態に係る仮想基地局設定方法の説明図である。
【
図7】一実施形態に係る仮想基地局設定方法の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照し、本発明の実施形態について説明する。
図1は、一実施形態に係る周波数マッピング装置の構成例を示すブロック図である。
図1において、周波数マッピング装置1は、情報入力部11と、マッピング計算部12と、割当結果出力部13と、割当結果データベース(割当結果DB)14と、仮想基地局設定部20とを備える。
【0013】
周波数マッピング装置1の各機能は、周波数マッピング装置1がCPU(Central Processing Unit:中央演算処理装置)及びメモリ等のコンピュータハードウェアを備え、CPUがメモリに格納されたコンピュータプログラムを実行することにより実現される。なお、周波数マッピング装置1として、汎用のコンピュータ装置を使用して構成してもよく、又は、専用のハードウェア装置として構成してもよい。また、周波数マッピング装置1は、単独のコンピュータにより実現するものであってもよく、又は周波数マッピング装置1の機能を複数のコンピュータに分散させて実現するものであってもよい。
【0014】
周波数マッピング装置1は、複数の無線通信システムが共用する共用周波数帯を要求する複数の基地局に対して、共用周波数帯の各タイムスロット(時間スロット)における周波数チャネルを割り当てる周波数マッピング処理を実行する。本実施形態の一例として、周波数マッピング装置1は、既存の無線通信システム(既存システム)に割り当てられている周波数帯を他の複数の無線通信システム(2次事業者システム)が二次的に利用する場合において、当該周波数帯(共用周波数帯)の空きリソースを各2次事業者システムの基地局に対して割り当てる。共用周波数帯の空きリソースは、既存システムが利用していない共用周波数帯のリソースである。
【0015】
本実施形態に係る周波数マッピング処理では、割当計算(マッピング計算)において割当対象にする基地局の数を適切に圧縮する。これにより、共用周波数帯の適切な割当と割当計算(マッピング計算)にかかる時間の短縮とを図る。なお、以下の説明において電波干渉のことを単に干渉と称する場合がある。
【0016】
情報入力部11は、基地局情報111と共用周波数帯の空きリソース情報112との入力を受付ける。基地局情報111は、共用周波数帯を要求する2次事業者システムの基地局の情報であって、タイムスロット毎に、2次事業者システムの事業者名や事業者番号、要求帯域幅、要求利用時間帯、要求利用場所、基地局パラメータなどを示す情報である。空きリソース情報112は、共用周波数帯の空きリソースの情報であって、各タイムスロットにおける周波数チャネルの空きを示す情報である。
【0017】
仮想基地局設定部20は、共用周波数帯を要求する複数の基地局から基地局間の干渉量が閾値以下である基地局組合せを抽出し、抽出された基地局組合せとそれ以外の残りの基地局とをそれぞれ仮想基地局に設定する。仮想基地局は、マッピング計算において割当対象になる。仮想基地局数は、共用周波数帯を要求する元の基地局数よりも少なくなるように、基地局数が圧縮される。
【0018】
マッピング計算部12は、情報入力部11が入力を受付けた情報に基づいて、共用周波数帯の空きリソースを各2次事業者システムの基地局に対して割り当てる。この空きリソースの割り当てでは、マッピング計算部12は、各仮想基地局に対して共用周波数帯の周波数チャネル及びタイムスロットを割り当てるマッピング計算を実行し、当該マッピング計算の結果から、各基地局に割り当てる共用周波数帯の周波数チャネル及びタイムスロットを求める。このマッピング計算方法の詳細は後述する。
【0019】
割当結果出力部13は、マッピング計算部12が共用周波数帯の空きリソースを各2次事業者システムの基地局に割り当てた割当結果を示す割当結果情報120を出力する。割当結果情報120は、共用周波数帯の空きリソースのうち、各タイムスロットにおいて各基地局に割り当てられた周波数チャネルの割当結果を示す情報である。各2次事業者システムの割当結果情報120は、各2次事業者システムへ通知される。各2次事業者システムは、割当結果情報120に示される自己の割当結果に従って、共用周波数帯を利用する。
【0020】
割当結果DB14は、マッピング計算部12による共用周波数帯の周波数チャネル及びタイムスロットの割当結果を格納する。
【0021】
次に
図2を参照して本実施形態に係る周波数マッピング方法の全体手順について説明する。
図2は、本実施形態に係る周波数マッピング方法の全体手順の例を示すフローチャートである。
【0022】
(ステップS1) 周波数マッピング装置1は、基地局情報111と共用周波数帯の空きリソース情報112との入力を受付ける。
【0023】
(ステップS2) 周波数マッピング装置1は、ステップS1で入力を受付けた情報に基づいて、共用周波数帯の空きリソースを各2次事業者システムの基地局に対して割り当てるマッピング計算を行う。
【0024】
(ステップS3) 周波数マッピング装置1は、ステップS2で求められた各2次事業者システムの基地局に割り当てられた共用周波数帯の周波数チャネル及びタイムスロットの割当結果を割当結果DB14に格納する。
【0025】
(ステップS4) 周波数マッピング装置1は、ステップS2で求められた各2次事業者システムの基地局に割り当てられた共用周波数帯の周波数チャネル及びタイムスロットの割当結果を示す割当結果情報120を出力する。
【0026】
[マッピング計算方法]
次に
図3を参照して本実施形態に係るマッピング計算方法を説明する。
図3は、本実施形態に係るマッピング計算方法の手順の例を示すフローチャートである。なお、以下では、下付き文字の例えば「a」を「_a」と表記する場合がある。
【0027】
周波数マッピング装置1には、周波数マッピング処理で使用されるパラメータ、目的関数及び制約条件が予め設定される。
【0028】
本実施形態の周波数マッピング処理に係るパラメータが次の(1)式に示される。
【0029】
【0030】
iは2次事業者システムを識別する事業者番号である。Mは事業者番号の集合である。
fは共用周波数帯の周波数チャネルを識別する周波数チャネル番号である。Fは共用周波数帯の周波数チャネル番号の集合である。
tは共用周波数帯が割り当てられるタイムスロットを識別するタイムスロット番号である。Tはタイムスロット番号の集合である。
【0031】
nは基地局を識別する基地局インデックスである。Nは基地局インデックスの集合である。基地局インデックスの集合Nは、共用周波数帯を二次的に利用する全ての2次事業者システムの全ての基地局の基地局インデックスから構成される。
pは基地局の組合せを識別する基地局組合せインデックスである。Pは基地局組合せインデックスの集合である。
【0032】
δは干渉量を判定するための閾値(干渉閾値)である。
【0033】
fd_nは、基地局(n)が要求する共用周波数帯の帯域需要である。
x_n,f,tは、基地局(n)に対するタイムスロット(t)における周波数チャネル(f)の割当結果(チャネルマッピング、「1が割当あり、0が割当なし」)である。
【0034】
Bs_n,pは、基地局(n)が基地局組合せ(p)において稼働ありか又は稼働なし(停波)かを示す基地局の稼働情報(「1が稼働あり、0が稼働なし(停波)」)である。
BSset_pは、基地局組合せ(p)の稼働情報である。
【0035】
It_pは、基地局組合せ(p)の干渉量であって、基地局組合せ(p)に含まれる基地局の干渉量のうち最大の干渉量である。It_l,mは、2つの基地局間の干渉量であって、基地局(l)が基地局(m)に与える干渉量である。
Diff_pは、基地局組合せ(p)における基地局間の帯域需要の差である。
【0036】
qは仮想基地局を識別する仮想基地局インデックスである。Qは仮想基地局インデックスの集合である。
VBs_qは、仮想基地局の稼働情報である。「VBs_q=1」は、仮想基地局(q)における稼働ありの基地局が稼働であることを示す。「VBs_q=0」は、仮想基地局(q)における全ての基地局が稼働なし(全停波)であることを示す。
VIt_a,bは、仮想基地局(a)が仮想基地局(b)に与える干渉量であって、「VBs_a=1」であるときの、仮想基地局(b)における最大の干渉量である。
Vfd_qは、仮想基地局(q)における共用周波数帯の帯域需要であって、仮想基地局(q)において稼働ありの基地局の帯域需要の平均値である。
vx_q,f,tは、仮想基地局(q)に対するタイムスロット(t)における周波数チャネル(f)の割当結果(チャネルマッピング、「1が割当あり、0が割当なし」)である。
【0037】
αは目的関数の重みベクトルである。重みベクトルαの各要素α_1,α_2,α_3,α_4は、目的関数の各項の重み係数である。
【0038】
本実施形態では、マッピング計算期間毎に共用周波数帯の割当を行う。マッピング計算期間の長さは、例えば、周波数マッピング処理にかかる計算時間を考慮して、予め設定される。
【0039】
以降の処理は、マッピング計算期間毎に実行される。
【0040】
(ステップS11) マッピング計算部12は、基地局情報111に基づいて、基地局の稼働情報Bs_nと基地局組合せ稼働情報BSset_pとを設定する。
【0041】
(ステップS12) マッピング計算部12は、基地局情報111に基づいて、干渉量It_l,mを計算する。次いで、マッピング計算部12は、基地局組合せ(p)の干渉量It_pを計算する。また、マッピング計算部12は、基地局情報111に基づいて、各基地局組合せ(p)の帯域需要差Diff_pを計算する。
【0042】
(ステップS13) 仮想基地局設定部20は、仮想基地局の設定を行う。仮想基地局設定部20は、仮想基地局の設定に必要な情報をマッピング計算部12から取得する。仮想基地局設定部20は、仮想基地局の設定結果をマッピング計算部12へ渡す。
【0043】
(仮想基地局設定方法)
ここで、
図4-
図7を参照して本実施形態に係る仮想基地局設定方法を説明する。
図4-
図7は、本実施形態に係る仮想基地局設定方法の説明図である。
仮想基地局設定部20は、干渉量It_pが干渉閾値δ以下である基地局組合せ(p)を判定する。
図4には、5台の基地局BS1,BS2,BS3,BS4,BS5が示される。仮想基地局設定部20は、当該基地局BS1,BS2,BS3,BS4,BS5の各基地局組合せ(p)について、干渉量It_pが干渉閾値δ以下であるか否かを判定する。また、仮想基地局設定部20は、当該各基地局組合せ(p)間の帯域需要差Diff_pの大小関係を判定する。
【0044】
次いで、仮想基地局設定部20は、干渉量It_pが干渉閾値δ以下である基地局組合せ(p)の中から帯域需要差Diff_pが少ない順に基地局組合せ(p)を抽出し、抽出した基地局組合せ(p)を仮想基地局(q)に設定する。
【0045】
図4の判定の結果、
図5に示されるように、基地局BS1,BS3の基地局組合せ(p)が、干渉量It_pが干渉閾値δ以下であり且つ帯域需要差Diff_pが最も少ない基地局組合せ(p)として抽出される。仮想基地局設定部20は、当該基地局BS1,BS3の基地局組合せ(p)を仮想基地局(q=1)に設定する。また、仮想基地局設定部20は、基地局BS1,BS3の基地局組合せ(p)の稼働情報BSset_pから、仮想基地局(1)の稼働情報VBs_1を設定する。
【0046】
次いで、
図6に示されるように、基地局BS2,BS5の基地局組合せ(p)が、干渉量It_pが干渉閾値δ以下であり且つ帯域需要差Diff_pが次に少ない基地局組合せ(p)として抽出される。仮想基地局設定部20は、当該基地局BS2,BS5の基地局組合せ(p)を仮想基地局(q=2)に設定する。また、仮想基地局設定部20は、基地局BS2,BS5の基地局組合せ(p)の稼働情報BSset_pから、仮想基地局(2)の稼働情報VBs_2を設定する。
【0047】
次いで、
図7に示されるように、仮想基地局設定部20は、残りの基地局BS4を仮想基地局(q=3)に設定する。また、仮想基地局設定部20は、基地局BS4の稼働情報から、仮想基地局(3)の稼働情報VBs_3を設定する。なお、干渉量It_pが干渉閾値δ超過である基地局組合せ(p)のみが残った場合には、仮想基地局設定部20は、当該全ての基地局組合せ(p)の基地局をそれぞれ単独で仮想基地局(q)に設定し、当該仮想基地局(q)の稼働情報VBs_qを設定する。
【0048】
次いで、仮想基地局設定部20は、全ての仮想基地局を対象にして、上記した手順と同様に、仮想基地局の干渉量VIt_a,bが干渉閾値δ以下である仮想基地局組合せの中から、仮想基地局の帯域需要Vfd_qの差が少ない順に仮想基地局組合せを抽出し、抽出した仮想基地局組合せを一つの仮想基地局(q)に統合する。
【0049】
仮想基地局設定部20は、上記した仮想基地局の設定操作を所定の仮想基地局設定終了条件を満たすまで繰り返す。仮想基地局設定終了条件は、仮想基地局数が所定値(圧縮ターゲット数)以下になることである。したがって、仮想基地局設定部20は、仮想基地局数が圧縮ターゲット数以下になるまで、上記した仮想基地局の設定操作を繰り返す。
【0050】
圧縮ターゲット数は、例えば、周波数マッピング処理にかかる計算時間を考慮して、予め設定される。なお、マッピング計算において割当対象になる基地局数を圧縮すればするほど、周波数マッピング処理にかかる計算時間は短くなるが、基地局の仮想基地局化によるオーバーヘッドが大きくなって周波数利用効率が低下する可能性が大きくなる。このため、周波数利用効率を保つ観点では、必要以上に基地局数を圧縮することは避けることが好ましい。
【0051】
なお、上記した仮想基地局の設定操作において、干渉閾値δの値を変化させることにより、仮想基地局数を調整してもよい。例えば、干渉閾値δを段階的に上げることにより、干渉量が少ない基地局組合せから効率よく仮想基地局として抽出することができる。
【0052】
以上が本実施形態に係る仮想基地局設定方法の説明である。
説明を
図3に戻す。
【0053】
(ステップS14) マッピング計算部12は、各仮想基地局に対して共用周波数帯の周波数チャネル及びタイムスロットを割り当てるマッピング計算を実行する。具体的には、マッピング計算部12は、目的関数による最適解「仮想基地局割当結果vx_q,f,t」の計算を行う。周波数マッピング装置1には、目的関数が予め設定される。本実施形態に係る目的関数の一例を次の(2)式に示す。
【0054】
【0055】
(2)式に示される目的関数は、マッピング計算期間において、各仮想基地局(q)の共用周波数帯の帯域獲得率、周波数連続性値、時間連続性値及び空間連続性値の総和を求めるものである。この(2)式の目的関数による周波数マッピング処理によれば、共用周波数帯の帯域獲得率や周波数連続性や時間連続性や空間連続性を考慮することができる。
【0056】
上記(2)式において、帯域獲得率とは、仮想基地局が要求する共用周波数帯の帯域(帯域需要)に対して当該仮想基地局に割り当てられる帯域(割当帯域)の比率である。周波数連続性とは、同一の仮想基地局に対して同一のタイムスロットにおいて周波数チャネルが周波数的に連続して割り当てられることである。時間連続性とは、同一の仮想基地局に対して同一の周波数チャネルが時間的に連続して割り当てられることである。空間連続性とは、同一のタイムスロットにおいて同一の周波数チャネルが空間的に連続して割り当てられることである。これにより、共用周波数帯の割当において、共用周波数帯の帯域獲得率や周波数連続性や時間連続性や空間連続性を高めることを図る。
【0057】
上記(2)式の目的関数において、仮想基地局の組合せ(c,d)は、仮想基地局間の干渉量が閾値以上である仮想基地局の組合せである。
【0058】
上記(2)式の目的関数において、α_1は、帯域獲得率の項の重み係数である。α_2は、周波数連続性値の項の重み係数である。α_3は、時間連続性値の項の重み係数である。α_4は、空間連続性値の項の重み係数である。帯域獲得率、時間連続性値及び周波数連続性値の各項は、正の値である。
【0059】
一方、空間連続性値の項は、負の値である。これは、仮想基地局の組合せ(c,d)は、仮想基地局間の干渉量が閾値以上である仮想基地局の組合せであるので、仮想基地局の組合せ(c,d)に対して同一タイムスロットで同一周波数チャネルが割り当てられると、空間連続性が低くなるからである。
【0060】
上記(2)式の目的関数の重みベクトルα「α=(α_1,α_2,α_3,α_4)」は、予め設定される。なお、上記(2)式の目的関数の重みベクトルα「α=(α_1,α_2,α_3,α_4)」は、仮想基地局に含まれる基地局数や各基地局の帯域需要の和が大きいほど当該仮想基地局への割当がより優先されるように、各重み係数α_1,α_2,α_3,α_4の値が増減されてもよい。
【0061】
周波数マッピング装置1には、次の(3)式,(4)式,(5)式に示される制約条件が予め設定される。
【0062】
【0063】
(3)式の制約条件は、ある仮想基地局(q)に対して、あるタイムスロット(t)において割り当てる帯域割当量が、当該仮想基地局(q)を構成する全ての基地局(n)の帯域需要fd_nのうち最大の帯域需要fd_n(Vfd_max_q,n,t)以下であることである。
【0064】
マッピング計算部12は、(3)式の制約条件を満たし且つ(2)式の目的関数が最大になる解「仮想基地局割当結果vx_q,f,t」を求める計算を実行する。この計算には、最適化問題を解くための従来の最適化ツールや探索アルゴリズムを適用することができる。
【0065】
(ステップS15) マッピング計算部12は、ステップS14で求めた仮想基地局割当結果vx_q,f,tから、各基地局(n)に割り当てる共用周波数帯の周波数チャネル及びタイムスロットを求める。各基地局(n)の割当結果x_n,f,tは、次の(4)式で表される。
【0066】
【0067】
以上が本実施形態に係るマッピング計算方法の説明である。
【0068】
本実施形態によれば、共用周波数帯の割当において、割当計算(マッピング計算)において割当対象にする基地局の数を適切に圧縮することにより共用周波数帯の適切な割当と割当計算にかかる時間の短縮とを図ることができるという効果が得られる。
【0069】
本実施形態によれば、仮想基地局に設定する基地局組合せとして、共用周波数帯を要求する複数の基地局から基地局間の干渉量が閾値以下である基地局組合せを抽出する。したがって、一つの仮想基地局を構成する各基地局には、同じ周波数チャネルを同じタイムスロットで割り当てることができる。これにより、仮想基地局の単位での割当結果から、一つの仮想基地局に含まれる複数の基地局に対して同じ周波数チャネルを同じタイムスロットで割り当てることができる。これは、周波数マッピング処理にかかる計算時間の短縮のために基地局数を圧縮する基地局の仮想化によるオーバーヘッドに起因する周波数利用効率の低下を抑制する効果を奏する。
【0070】
また、仮想基地局に設定する基地局組合せの抽出においては、基地局間の干渉量が閾値以下である基地局組合せを基地局間の帯域需要差が少ない順に抽出する。これにより、一つの仮想基地局に含まれる複数の基地局が同様の帯域需要であるので、各基地局に対して同等に帯域を割り当てることで帯域割当の公平性を容易に保つ効果が得られる。また、仮想基地局を構成する基地局間の帯域需要差が大きいと、仮想基地局へ割り当てた帯域に対して各基地局で帯域の過不足が発生することにより仮想基地局に割り当てた帯域の無駄が発生しやすいが、本実施形態によれば、そのような無駄を抑制することができる。
【0071】
なお、これにより、例えば無線ネットワークにおける総合的なサービス品質の向上を実現することができることから、国連が主導する持続可能な開発目標(SDGs)の目標9「レジリエントなインフラを整備し、持続可能な産業化を推進するとともに、イノベーションの拡大を図る」に貢献することが可能となる。
【0072】
なお、マッピング計算に使用される目的関数は、上記した(2)式に限定されない。目的関数として、例えば、共用周波数帯の帯域獲得率や周波数連続性や時間連続性や空間連続性等の指標や、それ以外の他の指標(例えば、2次事業者システムのスループット等)のうち、少なくともいずれかを考慮するものであってもよい。
【0073】
また、干渉量の判定は、基地局間の距離に基づいて、一定の距離以上である場合に干渉量が閾値以下であると判定してもよい。
【0074】
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
【0075】
また、上述した各装置の機能を実現するためのコンピュータプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行するようにしてもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものであってもよい。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、フラッシュメモリ等の書き込み可能な不揮発性メモリ、DVD(Digital Versatile Disc)等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。
【0076】
さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory))のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【符号の説明】
【0077】
1…周波数マッピング装置、11…情報入力部、12…マッピング計算部、13…割当結果出力部、14…割当結果データベース(割当結果DB)、20…仮想基地局設定部