(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-19
(45)【発行日】2024-02-28
(54)【発明の名称】電子パネル、表示装置及び駆動方法
(51)【国際特許分類】
G09G 3/3266 20160101AFI20240220BHJP
G09G 3/3233 20160101ALI20240220BHJP
G09G 3/20 20060101ALI20240220BHJP
H10K 59/131 20230101ALI20240220BHJP
G11C 19/28 20060101ALI20240220BHJP
【FI】
G09G3/3266
G09G3/3233
G09G3/20 624B
G09G3/20 641D
G09G3/20 642P
G09G3/20 642A
G09G3/20 611H
G09G3/20 612T
G09G3/20 622E
G09G3/20 622G
H10K59/131
G11C19/28 230
(21)【出願番号】P 2020560913
(86)(22)【出願日】2019-09-26
(86)【国際出願番号】 CN2019108153
(87)【国際公開番号】W WO2020082979
(87)【国際公開日】2020-04-30
【審査請求日】2022-09-21
(31)【優先権主張番号】201811244287.7
(32)【優先日】2018-10-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】510280589
【氏名又は名称】京東方科技集團股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】BOE TECHNOLOGY GROUP CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.10 Jiuxianqiao Rd.,Chaoyang District,Beijing 100015,CHINA
(73)【特許権者】
【識別番号】519401479
【氏名又は名称】合肥京東方卓印科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】Hefei BOE Joint Technology Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】Block 15 Group-A Zone-E of Industrial Park in Hefei New Station, Xinzhan District, Hefei, Anhui, 230012,P.R.China
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】▲馮▼ 雪▲歡▼
(72)【発明者】
【氏名】李 永▲謙▼
(72)【発明者】
【氏名】袁 志▲東▼
(72)【発明者】
【氏名】袁 粲
【審査官】塚本 丈二
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-120409(JP,A)
【文献】特開2008-052111(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0151124(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09G 3/20-3/38
H10K 59/00-59/95
G11C 19/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲート駆動回路と、N行及びM列を含むアレイ状に配列された複数のサブ画素ユニットとを含む電子パネルであって、
前記複数のサブ画素ユニットのそれぞれは、発光ユニットと、前記発光ユニットを駆動して発光させるための画素駆動回路と、前記画素駆動回路をセンシングするためのセンシング回路とを含み、
前記ゲート駆動回路は、順次に配列されたN+1個の出力端を含み、且つ前記アレイのN行のサブ画素ユニットを行ごとに順次オンにするためのゲート走査信号を出力するように構成され、
n行目のサブ画素ユニットの前記画素駆動回路は、前記ゲート走査信号を走査駆動信号として受信するように前記ゲート駆動回路のn番目の出力端に接続され、n行目のサブ画素ユニットの前記センシング回路は、前記ゲート走査信号をセンシング駆動信号として受信するように前記ゲート駆動回路のn+1番目の出力端に接続される、
ただし、1≦n≦N、N及びMが2以上の整数であ
り、
前記ゲート駆動回路は、第1サブユニットと、第2サブユニットと、ブランキング入力サブユニットとを含む、カスケードされた複数のシフトレジスタユニットを含み、
前記第1サブユニットは、第1入力信号に応答して第1ノードのレベルを制御するように構成される第1入力回路と、前記第1ノードのレベルの制御でシフト信号と第1出力信号を出力するように構成される第1出力回路を含み、
前記第2サブユニットは、前記第1入力信号に応答して第2ノードのレベルを制御するように構成される第2入力回路と、前記第2ノードのレベルの制御で第2出力信号を出力するように構成される第2出力回路を含み、
前記ブランキング入力サブユニットは、前記第1ノード及び前記第2ノードに接続され、且つ選択制御信号を受信して前記第1ノードと前記第2ノードのレベルを制御するように構成される、電子パネル。
【請求項2】
前記画素駆動回路は、データ書き込み回路、駆動回路及び電荷蓄積回
路を含み、
前記駆動回路は、前記データ書き込み回路と、前記電荷蓄積回路と、前記発光ユニットと、前記センシング回路とに接続され、前記発光ユニットを駆動して発光させるための駆動電流を制御するように構成され、
前記データ書き込み回路は、前記電荷蓄積回路にさらに接続され、前記走査駆動信号を受信し、且つ前記走査駆動信号に応答してデータ信号を前記駆動回路に書き込むように構成され、
前記センシング回路は、前記電荷蓄積回路及び前記発光ユニットにさらに接続され、前記センシング駆動信号を受信し、且つ前記センシング駆動信号に応答して基準電圧信号を前記駆動回路に書き込むか、又は前記駆動回路からセンシング電圧信号を読み出すように構成され、
前記電荷蓄積回路は、前記発光ユニットにさらに接続され、書き込まれた前記データ信号と前記基準電圧信号を記憶するように構成される、請求項1に記載の電子パネル。
【請求項3】
M本のデータ線とM本のセンシング線をさらに含み、
m列目のサブ画素ユニットにおける前記データ書き込み回路は、m番目のデータ線に接続されて前記データ信号を受信し、
m列目のサブ画素ユニットにおける前記センシング回路は、m番目のセンシング線に接続されて前記基準電圧信号を受信するか又は前記センシング電圧信号を出力し、
ただし、1≦m≦Mである、請求項2に記載の電子パネル。
【請求項4】
順次に配列されたN+1本のゲート線をさらに含み、
前記N+1本のゲート線は、それぞれ前記ゲート駆動回路のN+1個の出力端に逐一接続され、
前記n行目のサブ画素ユニットの前記データ書き込み回路は、n番目のゲート線を介して前記ゲート駆動回路のn番目の出力端に接続され、
前記n行目のサブ画素ユニットの前記センシング回路は、n+1番目のゲート線を介して前記ゲート駆動回路のn+1番目の出力端に接続される、請求項2又は3に記載の電子パネル。
【請求項5】
前記データ書き込み回路は、走査トランジスタを含み、
前記駆動回路は、駆動トランジスタを含み、
前記センシング回路は、センシングトランジスタを含み、
前記電荷蓄積回路は、ストレージコンデンサを含み、
前記走査トランジスタのゲートは、前記走査駆動信号を受信するように構成され、前記走査トランジスタの第1電極は、前記データ信号を受信するように構成され、前記走査トランジスタの第2電極は、前記駆動トランジスタのゲートに接続され、
前記駆動トランジスタの第1電極は、前記駆動電流を生成するための第1駆動電圧を受信するように構成され、前記駆動トランジスタの第2電極は、前記センシングトランジスタの第1電極に接続され、
前記センシングトランジスタのゲートは、前記センシング駆動信号を受信するように構成され、前記センシングトランジスタの第2電極は、前記基準電圧信号を受信するか又は前記センシング電圧信号を出力するように構成され、
前記ストレージコンデンサの第1電極は、前記駆動トランジスタのゲートに接続され、前記ストレージコンデンサの第2電極は、前記駆動トランジスタの第2電極に接続される、請求項2乃至4のいずれか一項に記載の電子パネル。
【請求項6】
順次に配列されたN+1本のゲート線をさらに含み、
前記N+1本のゲート線は、それぞれ前記ゲート駆動回路のN+1個の出力端に逐一接続され、
前記n行目のサブ画素ユニットの前記画素駆動回路は、n番目のゲート線を介して前記ゲート駆動回路のn番目の出力端に接続され、
前記n行目のサブ画素ユニットの前記センシング回路は、n+1番目のゲート線を介して前記ゲート駆動回路のn+1番目の出力端に接続される、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の電子パネル。
【請求項7】
前記ブランキング入力サブユニットは、選択制御回路、第3入力回路、第1伝送回路と第2伝送回路を含み、
前記選択制御回路は、前記選択制御信号に応答して、第2入力信号によって第3ノードのレベルを制御し、前記第3ノードのレベルを維持するように構成され、
前記第3入力回路は、前記第3ノードのレベルの制御で第4ノードのレベルを制御するように構成され、
前記第1伝送回路は、前記第1ノード及び前記第4ノードに電気的に接続され、且つ前記第4ノードのレベル又は第1伝送信号の制御で前記第1ノードのレベルを制御するように構成され、
前記第2伝送回路は、前記第2ノード及び前記第4ノードに電気的に接続され、且つ前記第4ノードのレベル又は第2伝送信号の制御で前記第2ノードのレベルを制御するように構成される、請求項
1に記載の電子パネル。
【請求項8】
前記第1サブユニットは、第1制御回路と、第1リセット回路と、第2リセット回路と、シフト信号出力端と、第1出力信号端とをさらに含み、
前記第2サブユニットは、第2制御回路と、第3リセット回路と、第4リセット回路と、第2出力信号端とをさらに含み、
前記シフト信号出力端は、前記シフト信号を出力するように構成され、前記第1出力信号端は、前記第1出力信号を出力するように構成され、前記第2出力信号端は、前記第2出力信号を出力するように構成され、
前記第1制御回路は、前記第1ノードのレベルと第2電圧の制御下で第5ノードのレベルを制御するように構成され、
前記第1リセット回路は、前記第5ノードのレベルの制御下で、前記第1ノードと、前記シフト信号出力端と、前記第1出力信号端とをリセットするように構成され、
前記第2リセット回路は、第6ノードのレベルの制御下で、前記第1ノードと、前記シフト信号出力端と、前記第1出力信号端とをリセットするように構成され、
前記第2制御回路は、前記第2ノードのレベルと第3電圧の制御下で前記第6ノードのレベルを制御するように構成され、
前記第3リセット回路は、前記第6ノードのレベルの制御下で、前記第2ノードと、前記第2出力信号端とをリセットするように構成され、
前記第4リセット回路は、前記第5ノードのレベルの制御下で、前記第2ノードと、前記第2出力信号端とをリセットするように構成される、請求項
7に記載の電子パネル。
【請求項9】
前記ブランキング入力サブユニットは、共通リセット回路をさらに含み、
前記共通リセット回路は、
前記第4ノード、前記第5ノード及び前記第6ノードに電気的に接続され、且つ前記第5ノード又は前記第6ノードのレベルの制御下で前記第4ノードをリセットする、請求項
8に記載の電子パネル。
【請求項10】
前記第1サブユニットは、第3制御回路と第4制御回路をさらに含み、
前記第3制御回路は、第1クロック信号に応答して前記第5ノードのレベルを制御するように構成され、
前記第4制御回路は、前記第1入力信号に応答して、前記第5ノードのレベルを制御するように構成され、
前記第2サブユニットは、前記第1クロック信号に応答して前記第6ノードのレベルを制御するように構成される第5制御回路と、前記第1入力信号に応答して前記第6ノードのレベルを制御するように構成される第6制御回路をさらに含む、請求項
8又は
9に記載の電子パネル。
【請求項11】
前記電子パネルは、表示パネルであり、
前記第1サブユニットは、表示リセット信号に応答して前記第1ノードをリセットするように構成される第5リセット回路と、グローバルリセット信号に応答して前記第1ノードをリセットするように構成される第6リセット回路とをさらに含み、
前記第2サブユニットは、前記表示リセット信号に応答して前記第2ノードをリセットするように構成される第7リセット回路と、前記グローバルリセット信号に応答して前記第2ノードをリセットするように構成される第8リセット回路をさらに含む、請求項
8乃至
10のいずれか一項に記載の電子パネル。
【請求項12】
前記
複数のシフトレジスタユニットは、
各々、共通漏電防止回路と、第1漏電防止回路と、第2漏電防止回路とをさらに含み、
前記共通漏電防止回路は、前記第1ノード及び第7ノードに電気的に接続され、且つ前記第1ノードのレベルの制御下で前記第7ノードのレベルを制御するように構成され、
前記第1漏電防止回路は、前記第7ノード、前記第1リセット回路、前記第2リセット回路、前記第5リセット回路及び前記第6リセット回路に電気的に接続され、且つ前記第7ノードのレベルの制御下で前記第1ノードの漏電を防止するように構成され、
前記第2漏電防止回路は、前記第7ノードと、前記第3リセット回路と、前記第4リセット回路と、前記第7リセット回路と、前記第8リセット回路とに電気的に接続され、且つ前記第7ノードのレベルの制御下で前記第2ノードの漏電を防止するように構成される、請求項
11に記載
の電子パネル。
【請求項13】
請求項1乃至
12のいずれか一項に記載の電子パネルを含む、表示装置。
【請求項14】
請求項1乃至
12のいずれか一項に記載の電子パネルの駆動方法であって、前記電子パネルは、表示パネルであり、前記駆動方法では、1フレーム用の期間が表示期間及びブランキング期間を含み、
前記表示期間において、各サブ画素ユニットで、前記画素駆動回路が前記発光ユニットを駆動して発光させるようにし、
前記ブランキング期間において、前記N行のサブ画素ユニットからi行目のサブ画素ユニットをランダムに選択し、前記i行目のサブ画素ユニットにおける前記センシング回路がセンシングを実行するようにし、
1≦i≦Nである、駆動方法。
【請求項15】
前記表示期間にはデータ書き込み段階と、維持段階と、発光段階とが含まれ、前記画素駆動回路にデータ書き込み回路と、駆動回路と、電荷蓄積回路とが含まれる場合、
前記データ書き込み段階では、前記データ書き込み回路と前記センシング回路がオンになり、前記データ書き込み回路と前記センシング回路によってデータ信号と基準電圧信号がそれぞれ書き込まれ、
前記維持段階では、前記データ書き込み回路がオフになり、前記センシング回路がオンになり、前記電荷蓄積回路が前記データ信号と前記基準電圧信号を維持するようにし、
前記発光段階では、前記データ書き込み回路及びセンシング回路がオフになり、前記駆動回路がオンになり、前記駆動回路は、前記データ信号に応じて前記発光ユニットを駆動して発光させる、請求項
14に記載の駆動方法。
【請求項16】
前記ブランキング期間には、リセット段階と、再設定段階と、充電段階と、センシング段階とが含まれ、前記画素駆動回路にデータ書き込み回路と、駆動回路と、電荷蓄積回路とが含まれる場合、前記i行目のサブ画素ユニットをセンシングするとき、
前記リセット段階では、i-1行目のサブ画素ユニットにおける前記駆動回路がオフになり、
前記再設定段階では、前記i行目のサブ画素ユニットにおける前記データ書き込み回路及び前記センシング回路がオンになり、前記データ書き込み回路と前記センシング回路によってデータ信号と基準電圧信号がそれぞれ書き込まれ、前記i行目のサブ画素ユニットにおける前記駆動回路をオンにし、
前記充電段階では、前記i行目のサブ画素ユニットにおける前記データ書き込み回路がオフになり、前記i行目のサブ画素ユニットにおける前記センシング回路がオンになり、前記駆動回路によって前記センシング回路を充電し、
前記センシング段階では、前記i行目のサブ画素ユニットにおける前記データ書き込み回路がオフになり、前記i行目のサブ画素ユニットにおける前記センシング回路がオンになり、前記センシング回路によってセンシング電圧信号が出力される、請求項
14又は
15に記載の駆動方法。
【請求項17】
前記リセット段階では、前記i-1行目のサブ画素ユニットにおける前記データ書き込み回路と前記センシング回路がオンになり、前記データ書き込み回路と前記センシング回路によって補正電圧がそれぞれ書き込まれ、前記i-1行目のサブ画素ユニットにおける前記駆動回路をオフにする、請求項
16に記載の駆動方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願への相互参照
本出願は、2018年10月24日に提出された出願番号が201811244287.7である中国特許出願の優先権を主張し、ここで、上記中国特許出願に開示されている内容の全体が本出願の一部として援用される。
【0002】
本開示の実施例は、電子パネル、表示装置及び駆動方法に関する。
【背景技術】
【0003】
表示分野、特にOLED(有機発光ダイオード:Organic Light-Emitting Diode)表示パネルにおいて、現在、ゲート駆動回路は、一般的にGATE ICに集積されている。IC設計においてチップの面積がチップのコストに影響を与える要因であり、どのようにチップ面積を効果的に減少させるかは、技術開発者にとって重要な考慮事項である。
【0004】
現在、OLEDのためのゲート駆動回路は、一般的には、検出回路、表示回路及び両方の複合パルスを出力する接続回路(又はゲート回路)という3つのサブ回路で構成され、このような回路は、構造が非常に複雑であり、表示パネルの高解像度及び狭フレームの要求を満たすことができない。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の少なくとも1つの実施例は、N行及びM列を含むアレイ状に配列された複数のサブ画素ユニットと、ゲート駆動回路とを含む電子パネルを提供する。前記複数のサブ画素ユニットのそれぞれは、発光ユニットと、前記発光ユニットを駆動して発光させるための画素駆動回路と、前記画素駆動回路をセンシングするためのセンシング回路とを含み、前記ゲート駆動回路は、順次に配列されたN+1個の出力端を含み、且つ前記アレイのN行のサブ画素ユニットを行ごとに順次オンにするためのゲート走査信号を出力するように構成され、n行目のサブ画素ユニットの前記画素駆動回路は、前記ゲート駆動回路のn番目の出力端に接続されて前記ゲート走査信号を走査駆動信号として受信し、n行目のサブ画素ユニットの前記センシング回路は、前記ゲート駆動回路のn+1番目の出力端に接続されて前記ゲート走査信号をセンシング駆動信号として受信し、ここで、1≦n≦N、N及びMが2以上の整数である。
【0006】
例えば、本開示の少なくとも1つの実施例に係る電子パネルにおいて、前記画素駆動回路は、データ書き込み回路と、駆動回路と、電荷蓄積回路とを含む。前記駆動回路は、前記データ書き込み回路と、前記電荷蓄積回路と、前記発光ユニットと、前記センシング回路とに接続され、前記発光ユニットを駆動して発光させるための駆動電流を制御するように構成され、前記データ書き込み回路は、前記電荷蓄積回路にさらに接続され、前記走査駆動信号を受信し、且つ前記走査駆動信号に応答してデータ信号を前記駆動回路に書き込むように構成され、前記センシング回路は、前記電荷蓄積回路及び前記発光ユニットにさらに接続され、前記センシング駆動信号を受信し、且つ前記センシング駆動信号に応答して基準電圧信号を前記駆動回路に書き込むか、又は前記駆動回路からセンシング電圧信号を読み出すように構成され、前記電荷蓄積回路は、前記発光ユニットにさらに接続され、書き込まれた前記データ信号と前記基準電圧信号を記憶するように構成される。
【0007】
例えば、本開示の少なくとも1つの実施例に係る電子パネルは、M本のデータ線とM本のセンシング線をさらに含む。m列目のサブ画素ユニットにおける前記データ書き込み回路は、m番目のデータ線に接続されて前記データ信号を受信し、m列目のサブ画素ユニットにおける前記センシング回路は、m番目のセンシング線に接続されて前記基準電圧信号を受信するか又は前記センシング電圧信号を出力し、ここで、1≦m≦Mである。
【0008】
例えば、本開示の少なくとも1つの実施例に係る電子パネルは、順次に配列されたN+1本のゲート線をさらに含む。前記N+1本のゲート線は、それぞれ前記ゲート駆動回路のN+1個の出力端に逐一接続され、前記n行目のサブ画素ユニットの前記データ書き込み回路は、n番目のゲート線を介して前記ゲート駆動回路のn番目の出力端に接続され、前記n行目のサブ画素ユニットの前記センシング回路は、n+1番目のゲート線を介して前記ゲート駆動回路のn+1番目の出力端に接続される。
【0009】
例えば、本開示の少なくとも1つの実施例に係る電子パネルにおいて、前記データ書き込み回路は、走査トランジスタを含み、前記駆動回路は、駆動トランジスタを含み、前記センシング回路は、センシングトランジスタを含み、前記電荷蓄積回路は、ストレージコンデンサを含む。前記走査トランジスタのゲートは、前記走査駆動信号を受信するように構成され、前記走査トランジスタの第1電極は、前記データ信号を受信するように構成され、前記走査トランジスタの第2電極は、前記駆動トランジスタのゲートに接続され、前記駆動トランジスタの第1電極は、前記駆動電流を生成するための第1駆動電圧を受信するように構成され、前記駆動トランジスタの第2電極は、前記センシングトランジスタの第1電極に接続され、前記センシングトランジスタのゲートは、前記センシング駆動信号を受信するように構成され、前記センシングトランジスタの第2電極は、前記基準電圧信号を受信するか又は前記センシング電圧信号を出力するように構成され、前記ストレージコンデンサの第1電極は、前記駆動トランジスタのゲートに接続され、前記ストレージコンデンサの第2電極は、前記駆動トランジスタの第2電極に接続される。
【0010】
例えば、本開示の少なくとも1つの実施例に係る電子パネルは、順次に配列されたN+1本のゲート線をさらに含み、前記N+1本のゲート線は、それぞれ前記ゲート駆動回路のN+1個の出力端に逐一接続され、前記n行目のサブ画素ユニットの前記画素駆動回路は、n番目のゲート線を介して前記ゲート駆動回路のn番目の出力端に接続され、前記n行目のサブ画素ユニットの前記センシング回路は、n+1番目のゲート線を介して前記ゲート駆動回路のn+1番目の出力端に接続される。
【0011】
例えば、本開示の少なくとも1つの実施例に係る電子パネルにおいて、前記ゲート駆動回路は、第1サブユニットと、第2サブユニットと、ブランキング入力サブユニットとを含む複数のカスケードされたシフトレジスタユニットを含む。前記第1サブユニットは、第1入力回路と第1出力回路を含み、前記第1入力回路は、第1入力信号に応答して第1ノードのレベルを制御するように構成され、前記第1出力回路は、前記第1ノードのレベルの制御下でシフト信号と第1出力信号を出力するように構成され、前記第2サブユニットは、第2入力回路と第2出力回路を含み、前記第2入力回路は、前記第1入力信号に応答して第2ノードのレベルを制御するように構成され、前記第2出力回路は、前記第2ノードのレベルの制御下で第2出力信号を出力するように構成され、前記ブランキング入力サブユニットは、前記第1ノード及び前記第2ノードに接続され、且つ選択制御信号を受信して前記第1ノードと前記第2ノードのレベルを制御するように構成される。
【0012】
例えば、本開示の少なくとも1つの実施例に係る電子パネルにおいて、前記ブランキング入力サブユニットは、選択制御回路と、第3入力回路と、第1伝送回路と、第2伝送回路とを含む。前記選択制御回路は、前記選択制御信号に応答して第2入力信号によって第3ノードのレベルを制御し、前記第3ノードのレベルを維持するように構成され、前記第3入力回路は、前記第3ノードのレベルの制御下で第4ノードのレベルを制御するように構成され、前記第1伝送回路は、前記第1ノード及び前記第4ノードに電気的に接続され、且つ前記第4ノードのレベル又は第1伝送信号の制御下で前記第1ノードのレベルを制御するように構成され、前記第2伝送回路は、前記第2ノード及び前記第4ノードに電気的に接続され、且つ前記第4ノードのレベル又は第2伝送信号の制御下で前記第2ノードのレベルを制御するように構成される。
【0013】
例えば、本開示の少なくとも1つの実施例に係る電子パネルにおいて、前記第1サブユニットは、第1制御回路と、第1リセット回路と、第2リセット回路と、シフト信号出力端と、第1出力信号端とをさらに含み、前記第2サブユニットは、第2制御回路と、第3リセット回路と、第4リセット回路と、第2出力信号端とをさらに含む。
【0014】
前記シフト信号出力端は、前記シフト信号を出力するように構成され、前記第1出力信号端は、前記第1出力信号を出力するように構成され、前記第2出力信号端は、前記第2出力信号を出力するように構成され、前記第1制御回路は、前記第1ノードのレベルと第2電圧の制御下で第5ノードのレベルを制御するように構成され、前記第1リセット回路は、前記第5ノードのレベルの制御下で、前記第1ノードと、前記シフト信号出力端と、前記第1出力信号端とをリセットするように構成され、前記第2リセット回路は、第6ノードのレベルの制御下で、前記第1ノードと、前記シフト信号出力端と、前記第1出力信号端とをリセットするように構成され、前記第2制御回路は、前記第2ノードのレベルと第3電圧の制御下で前記第6ノードのレベルを制御するように構成され、前記第3リセット回路は、前記第6ノードのレベルの制御下で、前記第2ノードと、前記第2出力信号端とをリセットするように構成され、前記第4リセット回路は、前記第5ノードのレベルの制御下で、前記第2ノードと、前記第2出力信号端とをリセットするように構成される。
【0015】
例えば、本開示の少なくとも1つの実施例に係る電子パネルにおいて、前記ブランキング入力サブユニットは、共通リセット回路をさらに含む。前記共通リセット回路は、前記第4ノード、前記第5ノード及び前記第6ノードに電気的に接続され、且つ前記第5ノード又は前記第6ノードのレベルの制御下で前記第4ノードをリセットする。
【0016】
例えば、本開示の少なくとも1つの実施例に係る電子パネルにおいて、前記第1サブユニットは、第3制御回路と第4制御回路をさらに含み、前記第3制御回路は、第1クロック信号に応答して前記第5ノードのレベルを制御するように構成され、前記第4制御回路は、前記第1入力信号に応答して前記第5ノードのレベルを制御するように構成され、前記第2サブユニットは、第5制御回路と第6制御回路をさらに含み、前記第5制御回路は、前記第1クロック信号に応答して前記第6ノードのレベルを制御するように構成され、前記第6制御回路は、前記第1入力信号に応答して前記第6ノードのレベルを制御するように構成される。
【0017】
例えば、本開示の少なくとも1つの実施例に係る電子パネルにおいて、前記第1サブユニットは、第5リセット回路と第6リセット回路とをさらに含み、前記第5リセット回路は、表示リセット信号に応答して前記第1ノードをリセットするように構成され、前記第6リセット回路は、グローバルリセット信号に応答して前記第1ノードをリセットするように構成され、前記第2サブユニットは、第7リセット回路と第8リセット回路をさらに含み、前記第7リセット回路は、前記表示リセット信号に応答して前記第2ノードをリセットするように構成され、前記第8リセット回路は、前記グローバルリセット信号に応答して前記第2ノードをリセットするように構成される。
【0018】
例えば、本開示の少なくとも1つの実施例に係る電子パネルにおいて、前記シフトレジスタユニットは、共通漏電防止回路と、第1漏電防止回路と、第2漏電防止回路とをさらに含む。前記共通漏電防止回路は、前記第1ノード及び第7ノードに電気的に接続され、且つ前記第1ノードのレベルの制御下で前記第7ノードのレベルを制御するように構成され、前記第1漏電防止回路は、前記第7ノードと、前記第1リセット回路と、前記第2リセット回路と、前記第5リセット回路と、前記第6リセット回路とに電気的に接続され、且つ前記第7ノードのレベルの制御下で前記第1ノードの漏電を防止するように構成され、前記第2漏電防止回路は、前記第7ノードと、前記第3リセット回路と、前記第4リセット回路と、前記第7リセット回路と、前記第8リセット回路とに電気的に接続され、且つ前記第7ノードのレベルの制御下で前記第2ノードの漏電を防止するように構成される。
【0019】
本開示の少なくとも1つの実施例は、本開示の実施例に係るいずれかの電子パネルを含む表示装置をさらに提供する。
【0020】
本開示の少なくとも1つの実施例は、本開示の実施例に係るいずれかの表示パネルである電子パネルの駆動方法をさらに提供する。前記駆動方法では、1フレーム用の期間が表示期間及びブランキング期間を含む。前記表示期間において、各サブ画素ユニットで、前記画素駆動回路が前記発光ユニットを駆動して発光させるようにし、前記ブランキング期間において、前記N行のサブ画素ユニットからi行目のサブ画素ユニットをランダムに選択し、前記i行目のサブ画素ユニットにおける前記センシング回路がセンシングを実行するようにし、1≦i≦Nである。
【0021】
例えば、本開示の少なくとも1つの実施例に係る駆動方法では、前記表示期間には、データ書き込み段階と、維持段階と、発光段階とが含まれる。前記画素駆動回路にデータ書き込み回路と、駆動回路と、電荷蓄積回路とが含まれる場合、前記データ書き込み段階では、前記データ書き込み回路と前記センシング回路がオンになり、前記データ書き込み回路と前記センシング回路によってデータ信号と基準電圧信号がそれぞれ書き込まれ、前記維持段階では、前記データ書き込み回路がオフになり、前記センシング回路がオンになり、前記電荷蓄積回路が前記データ信号と前記基準電圧信号を維持するようにし、前記発光段階では、前記データ書き込み回路及びセンシング回路がオフになり、前記駆動回路がオンになり、前記駆動回路は、前記データ信号に応じて前記発光ユニットを駆動して発光させる。
【0022】
例えば、本開示の少なくとも1つの実施例に係る駆動方法では、前記ブランキング期間には、リセット段階と、再設定段階と、充電段階と、センシング段階とが含まれる。前記画素駆動回路にデータ書き込み回路と、駆動回路と、電荷蓄積回路とが含まれる場合、前記i行目のサブ画素ユニットをセンシングするとき、前記リセット段階では、i-1行目のサブ画素ユニットにおける前記駆動回路がオフになり、前記再設定段階では、前記i行目のサブ画素ユニットにおける前記データ書き込み回路及び前記センシング回路がオンになり、前記データ書き込み回路と前記センシング回路によってデータ信号と基準電圧信号がそれぞれ書き込まれ、前記i行目のサブ画素ユニットにおける前記駆動回路をオンにし、前記充電段階では、前記i行目のサブ画素ユニットにおける前記データ書き込み回路がオフになり、前記i行目のサブ画素ユニットにおける前記センシング回路がオンになり、前記駆動回路によって前記センシング回路が充電され、前記センシング段階では、前記i行目のサブ画素ユニットにおける前記データ書き込み回路がオフになり、前記i行目のサブ画素ユニットにおける前記センシング回路がオンになり、前記センシング回路によってセンシング電圧信号が出力される。
【0023】
例えば、本開示の少なくとも1つの実施例に係る駆動方法では、前記リセット段階では、前記i-1行目のサブ画素ユニットにおける前記データ書き込み回路と前記センシング回路がオンになり、前記データ書き込み回路と前記センシング回路によって補正電圧がそれぞれ書き込まれ、前記i-1行目のサブ画素ユニットにおける前記駆動回路をオフにする。
【図面の簡単な説明】
【0024】
本開示の実施例の技術的解決策をさらに明確に説明するために、以下に実施例の図面を簡単に紹介する。明らかなように、以下に記載の図面は、本開示を限定するものではなく、本開示のいくつかの実施例のみに関する。
【0025】
【
図1】本開示の少なくとも1つの実施例により提供される電子パネルの模式図である。
【
図2】本開示の少なくとも1つの実施例により提供される他の電子パネルの模式図である。
【
図3】本開示の少なくとも1つの実施例により提供される電子パネルの回路図である。
【
図4】
図3に示される電子パネルが1フレームの表示期間に動作するときの信号タイミング図である。
【
図5】
図3に示される電子パネルが1フレームのブランキング期間に動作するときの信号タイミング図である。
【
図6】本開示の少なくとも1つの実施例により提供されるシフトレジスタユニットの模式図である。
【
図7】本開示の少なくとも1つの実施例により提供されるブランキング入力サブユニットの模式図である。
【
図8】本開示の少なくとも1つの実施例により提供されるブランキング入力サブユニットの回路図である。
【
図9A】本開示の実施例により提供される6つのブランキング入力サブユニットの回路図である。
【
図9B】本開示の実施例により提供される6つのブランキング入力サブユニットの回路図である。
【
図9C】本開示の実施例により提供される6つのブランキング入力サブユニットの回路図である。
【
図9D】本開示の実施例により提供される6つのブランキング入力サブユニットの回路図である。
【
図9E】本開示の実施例により提供される6つのブランキング入力サブユニットの回路図である。
【
図9F】本開示の実施例により提供される6つのブランキング入力サブユニットの回路図である。
【
図10】本開示の少なくとも1つの実施例により提供される漏電防止構造を備えたブランキング入力サブユニットの回路図である。
【
図11】本開示の少なくとも1つの実施例により提供される他のシフトレジスタユニットの模式図である。
【
図12A】本開示の少なくとも1つの実施例により提供されるシフトレジスタユニットの回路図である。
【
図12B】本開示の少なくとも1つの実施例により提供されるシフトレジスタユニットの回路図である。
【
図13A】本開示の実施例により提供される3つの第1入力回路の回路図である。
【
図13B】本開示の実施例により提供される3つの第1入力回路の回路図である。
【
図13C】本開示の実施例により提供される3つの第1入力回路の回路図である。
【
図14A】本開示の少なくとも1つの実施例により提供される他のシフトレジスタユニットの回路図である。
【
図14B】本開示の少なくとも1つの実施例により提供される他のシフトレジスタユニットの回路図である。
【
図14C】本開示の少なくとも1つの実施例により提供される他のシフトレジスタユニットの回路図である。
【
図15】本開示の少なくとも1つの実施例により提供されるゲート駆動回路の模式図である。
【
図16】本開示の少なくとも1つの実施例により提供される
図15に示すゲート駆動回路が動作する場合に対応する信号タイミング図である。
【
図17】本開示の少なくとも1つの実施例により提供される表示装置の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
本開示の実施例の目的、技術的解決策及び利点をさらに明確に説明するために、以下に本開示の実施例の図面を参照して本開示の実施例の技術的解決策を明確且つ完全に説明する。明らかなように、説明される実施例は、本開示の一部の実施例であり、全ての実施例ではない。説明される本開示の実施例に基づき、当業者が創造的な労働をせずに取得する他の実施例は、すべて本開示の保護範囲に属する。
【0027】
特に定義されていない限り、本開示で用いられる技術的用語又は科学的用語は、当業者によって理解される一般的な意味である。本開示で使用される「第1」、「第2」及び類似する語は、何らかの順序、数量又は重要性を示すものではなく、異なる構成部分を区別するためのものにすぎない。「含む」や「含まれる」などの類似する語は、この語の前に表示される素子や物がこの語の後に表示されて挙げられる素子や物、及びそれらの同等物を含むことを意味するが、他の素子や物を排除するものではない。「接続」や「互いに接続」などの類似する語は、物理的又は機械的な接続に限定されず、直接的か間接的かを問わず、電気的な接続を含んでもよい。「上」、「下」、「左」、「右」などは、相対位置関係を示すためのものにすぎず、説明されるオブジェクトの絶対位置が変化すると、それに応じて当該相対位置関係も変化する可能性がある。
【0028】
OLED表示パネルにおけるサブ画素ユニットを補償する場合、サブ画素ユニットに画素補償回路を設けることで内部補償を行う以外、センシングトランジスタを設けることで外部補償を行うこともできる。外部補償を行う場合、シフトレジスタユニットで構成されたゲート駆動回路は、表示パネルにおけるサブ画素ユニットに走査トランジスタとセンシングトランジスタのための駆動信号をそれぞれ供給する必要があり、例えば、1フレームの表示期間において走査トランジスタのための走査駆動信号を供給し、1フレームのブランキング期間においてセンシングトランジスタのためのセンシング駆動信号を供給する。
【0029】
1つの外部補償方法では、ゲート駆動回路から出力されたセンシング駆動信号が行ごとに順次走査され、例えば、第1フレームのブランキング期間において、表示パネルにおける1行目のサブ画素ユニットのためのセンシング駆動信号が出力され、第2フレームのブランキング期間において、表示パネルにおける2行目のサブ画素ユニットのためのセンシング駆動信号が出力され、このように類推し、1行のサブ画素ユニットに対応するセンシング駆動信号がフレームごとに出力されるという周波数で行ごとに順次出力されると、当該表示パネルへの行ごとの順次補償が完了される。
【0030】
しかし、上記の行ごとの順次補償の方法が用いられる場合、次のような表示不良が発生する可能性がある。1、マルチフレームの走査及び表示プロセスに、行ごとに順次移動する1本の走査線がある。2、外部補償を行う時点の違いにより、表示パネルの異なる領域の輝度の違いが大きく、例えば、表示パネルの100行目のサブ画素ユニットに対して外部補償を行う場合、表示パネルの10行目のサブ画素ユニットへの外部補償が行われたが、このときの10行目のサブ画素ユニットの発光輝度が変化する可能性があり、例えば発光輝度が低くなり、それによって表示パネルの異なる領域の輝度が不均一になり、この現象は、大きなサイズの表示パネルでより顕著になる。
【0031】
上述したように、1つの表示パネルにおける複数行のサブ画素ユニットがゲート駆動回路によって駆動される場合、外部補償を実現しようとすると、当該ゲート駆動回路は、表示期間のための走査駆動信号だけでなく、ブランキング期間のためのセンシング駆動信号を出力することができる必要がある。例えば、N行のサブ画素ユニットを含む1つの表示パネルの場合、ゲート駆動回路には2N個の出力端が設けられる必要があり、この場合、ゲート駆動回路に占有される面積が大きくなる可能性があるため、当該ゲート駆動回路を用いた表示装置のフレームのサイズが大きく、当該表示装置のPPI(1インチあたりの画素数:Pixels Per Inch))を増やすことは困難である。
【0032】
本開示の少なくとも1つの実施例は、N行及びM列を含むアレイ状に配列された複数のサブ画素ユニットと、ゲート駆動回路とを含む電子パネルを提供する。複数のサブ画素ユニットのそれぞれは、発光ユニットと、発光ユニットを駆動して発光させるための画素駆動回路と、画素駆動回路をセンシングするためのセンシング回路とを含み、ゲート駆動回路は、順次に配列されたN+1個の出力端を含み、且つアレイのN行のサブ画素ユニットを行ごとに順次オンにするためのゲート走査信号を出力するように構成され、n行目のサブ画素ユニットの画素駆動回路は、ゲート駆動回路のn番目の出力端に接続されて、ゲート走査信号を走査駆動信号として受信し、n行目のサブ画素ユニットの前記センシング回路は、ゲート駆動回路のn+1番目の出力端に接続されて、ゲート走査信号をセンシング駆動信号として受信し、1≦n≦N、及びMが2以上の整数である。
【0033】
本開示の実施例は、上記電子パネルに対応する表示装置及び駆動方法をさらに提供する。
【0034】
本開示の実施例に係る電子パネル、表示装置及び駆動方法では、隣接する行のサブ画素ユニットがゲート駆動回路によって出力されたゲート走査信号を共有することにより、ゲート駆動回路の出力端の数を減らすことができ、さらに当該ゲート駆動回路を用いた表示装置のフレームサイズを小さくし、当該表示装置のPPIを向上させることができる。同時に、電子パネル及び対応する表示装置は、ランダム補償をさらに実現することができ、それによって行ごとの順次補償による走査線及び表示輝度の不均一などの表示不良を回避することができる。
【0035】
説明すべきこととして、本開示の実施例において、ランダム補償は、行ごとの順次補償とは異なる外部補償方法であり、あるフレームのブランキング期間において電子パネルにおける任意の行のサブ画素ユニットに対応するセンシング信号をランダムに出力することができ、以下の各実施例は、これと同じであるため、説明が省略される。
【0036】
本開示の実施例における電子パネルは、例えば、表示のための表示パネル、照明のための光源、又はグレーティング機能、又は他の用途を実現するための発光可能なパネルである。
【0037】
また、本開示の実施例において、目的を説明するために、「1フレーム」、「各フレーム」又は「あるフレーム」は、順次に行われる表示期間とブランキング期間とを含むように定義され、例えば、表示期間においてゲート駆動回路は、電子パネルにおける複数行のサブ画素ユニットを駆動して1行目から最後の行のまでの完全な画像の走査及び表示を完了させることができる駆動信号を出力し、ブランキング期間においてゲート駆動回路は、電子パネルにおけるある行のサブ画素ユニットのセンシングトランジスタを駆動して当該行のサブ画素ユニットへの外部補償を完了するために利用可能な駆動信号を出力する。
【0038】
以下、図面を参照しながら本開示の実施例及びその例を詳細に説明する。以下の実施例において、電子パネルが表示パネルであることを例として説明する。本開示の実施例は、表示パネルを含むがこれに限定されない。
【0039】
本開示の少なくとも1つの実施例は、電子パネル(例えば、表示パネル)10を提供し、
図1から
図3に示すように、当該電子パネル10は、N行及びM列を含むアレイ状に配列された複数のサブ画素ユニット40と、ゲート駆動回路20とを含み、N及びMが2以上の整数である。説明すべきこととして、
図1から
図3は4行1列のサブ画素ユニットのみを例示的に示している。本開示の実施例は、これを含むがこれに限定されなく、本開示の実施例に係る電子パネル10は、より多くの行及びより多くの列のサブ画素ユニット40をさらに含むことができる。
【0040】
図1から
図3に示すように、複数のサブ画素ユニット40のそれぞれは、発光ユニット430と、発光ユニット430を駆動して発光させるための画素駆動回路410と、画素駆動回路410をセンシングするためのセンシング回路420とを含む。例えば、1フレームの表示期間において、サブ画素ユニット40における画素駆動回路410は、発光ユニット430を駆動して発光させることができ、1フレームのブランキング期間において、サブ画素ユニット40のセンシング回路420は、画素駆動回路410をセンシングすることができ、これにより、当該サブ画素ユニット40への外部補償が実現される。
【0041】
例えば、ゲート駆動回路20は、順次に配列されたN+1個の出力端OT(OT<1>、OT<2>、OT<3>、OT<4>及びOT<5>など)を含み、且つアレイのN行のサブ画素ユニットを行ごとに順次オンにするためのゲート走査信号を出力するように構成される。例えば、ゲート駆動回路20のN+1個の出力端OTによってそれぞれ出力されたゲート走査信号が時系列で連続しているため、アレイのN行のサブ画素ユニットを行ごとに順次オンにすることができる。説明すべきこととして、
図1から
図3におけるゲート駆動回路20は、5個の出力端のみを例示的に示す。本開示の実施例は、これを含むがこれに限定されない。本開示の実施例におけるゲート駆動回路20には、より多くの出力端がニーズに応じて設けられてもよい。
【0042】
図1から
図3に示すように、n行目のサブ画素ユニットの画素駆動回路410は、ゲート駆動回路20のn番目の出力端に接続されて、ゲート走査信号を走査駆動信号として受信し、n行目のサブ画素ユニットのセンシング回路420は、ゲート駆動回路のn+1番目の出力端に接続されて、ゲート走査信号をセンシング駆動信号として受信し、1≦n≦Nである。
【0043】
例えば、1行目のサブ画素ユニットの画素駆動回路410は、ゲート駆動回路20の1番目の出力端OT<1>に接続されて、ゲート走査信号を走査駆動信号として受信し、例えば、1フレームの表示期間において、当該走査駆動信号は、画素駆動回路410をオンにするために用いられてもよい。1行目のサブ画素ユニットのセンシング回路420は、ゲート駆動回路の2番目の出力端OT<2>に接続されて、ゲート走査信号をセンシング駆動信号として受信し、例えば、1フレームのブランキング期間において、当該センシング駆動信号は、センシング回路420をオンにするために用いられてもよい。2行目のサブ画素ユニットの画素駆動回路410は、ゲート駆動回路20の2番目の出力端OT<2>に接続されて、ゲート走査信号を走査駆動信号として受信し、2行目のサブ画素ユニットのセンシング回路420は、ゲート駆動回路20の3番目の出力端OT<3>に接続されて、ゲート走査信号をセンシング駆動信号として受信する。3行目及び4行目のサブ画素ユニットとゲート駆動回路20との接続関係は、上記と同様であるため、ここでは説明が省略される。
【0044】
図1から
図3に示すように、本開示の実施例に係る電子パネルにおける複数行のサブ画素ユニットとゲート駆動回路20が上記接続関係を有しているため、n行目のサブ画素ユニットにおけるセンシング回路420とn+1行目のサブ画素ユニットにおける画素駆動回路410の両方は、ゲート駆動回路20のn+1番目の出力端に接続され、それによってn行目のサブ画素ユニットにおけるセンシング回路420とn+1行目のサブ画素ユニットにおける画素駆動回路410は、当該n+1番目の出力端によって出力されたゲート走査信号を共有することができ、これにより、ゲート駆動回路20の出力端の数を減らすことができ、さらに当該電子パネル10を用いた表示装置のフレームサイズを小さくし、当該表示装置のPPIを向上させることができる。
【0045】
本開示の少なくとも1つの実施例に係る電子パネル10において、
図2と
図3に示すように、画素駆動回路410は、データ書き込み回路411と、駆動回路412と、電荷蓄積回路413とを含む。
【0046】
図2に示すように、駆動回路412は、データ書き込み回路411と、電荷蓄積回路413と、発光ユニット430と、センシング回路420とに接続され、発光ユニット430を駆動して発光させるための駆動電流を制御するように構成される。例えば、発光段階では、駆動回路412は、発光ユニット430に駆動電流を供給して発光ユニット430を駆動して発光させることができ、且つ必要な「グレースケール」に応じて発光させることができる。
【0047】
図2と
図3に示すように、データ書き込み回路411は、電荷蓄積回路413にさらに接続され、走査駆動信号を受信し、且つ走査駆動信号に応答してデータ信号(DATA)を駆動回路412に書き込むように構成される。例えば、1行目のサブ画素ユニットを例とすると、データ書き込み回路411は、ゲート線GL<1>を介してゲート駆動回路20の1番目の出力端OT<1>に接続されて走査駆動信号を受信し、データ書き込み回路411は、当該走査駆動信号に応答してオンになることができる。例えば、1行目のサブ画素ユニットにおけるデータ書き込み回路411は、さらにデータ線DLに接続されてデータ信号を受信し、且つ当該データ書き込み回路411がオンになると、当該データ信号を駆動回路412に書き込むことができる。例えば、異なる段階では、データ書き込み回路411によって受信されるデータ信号は、同行のサブ画素ユニットが発光するための、補償されたデータ信号であってもよいし、他の行のサブ画素ユニットが発光するためのデータ信号であってもよい。
【0048】
図2と
図3に示すおように、センシング回路420は、電荷蓄積回路413及び発光ユニット430にさらに接続され、センシング駆動信号を受信し、且つセンシング駆動信号に応答して基準電圧信号(VREF)を駆動回路412に書き込むか、又は駆動回路412からセンシング電圧信号を読み出すように構成される。例えば、1行目のサブ画素ユニットを例とすると、センシング回路420は、ゲート線GL<2>を介してゲート駆動回路20の2番目の出力端OT<2>に接続されてセンシング駆動信号を受信し、センシング回路420は、当該センシング駆動信号に応答してオンになることができる。例えば、1行目のサブ画素ユニットにおけるセンシング回路420は、センシング線SLにさらに接続されてもよく、例えば、当該センシング回路420がオンになると、センシング回路420は、センシング線SLを介して受信された基準電圧信号VREFを駆動回路412に書き込むことができ、又はセンシング回路420は、駆動回路412から読み出されたセンシング電圧信号をセンシング線SLを介して出力することもできる。
【0049】
例えば、
図2と
図3に示すように、本開示の実施例に係る電子パネル10は、サンプリング及び維持回路S/Hと、アナログ-デジタル変換回路ADCと、第1スイッチK1cascadeと、第2スイッチK2とをさらに含むことができる。例えば、基準電圧信号をセンシング線SLを介して書き込む必要がある場合、第1スイッチK1がオンになり、第2スイッチK2がオフになる。また、例えば、センシング電圧信号をセンシング線SLを介して読み出す必要がある場合、第1スイッチK1はオフになり、第2スイッチK2はオンになる。
【0050】
例えば、サンプリング及び維持回路S/Hは、センシング電圧信号をサンプリングして維持するように構成される。アナログ-デジタル変換回路ADCは、サンプリング及び維持回路S/Hに接続され、且つサンプリング及び維持されたセンシング電圧信号をアナログ-デジタル変換(アナログ信号からデジタル信号への変換)して、その後のさらなるデータ処理を容易にするように構成される。例えば、当該センシング信号を処理することにより、駆動回路412における閾値電圧Vth及び電流係数Kに関する補償情報を得ることができる。例えば、あるフレームのブランキング期間において、センシング回路420によってセンシング電圧信号を取得し、当該センシング電圧信号に対してさらなるデータ処理を行って閾値電圧Vth及び電流係数Kに関する補償情報を取得し、その後、次のフレームの表示期間において、上記の取得された補償情報に基づいて発光ユニット430を再度駆動し、それによってサブ画素ユニット40への外部補償を完了することができる。
【0051】
例えば、
図2と
図3に示すように、電荷蓄積回路413は、発光ユニット430にさらに接続され、書き込まれたデータ信号と基準電圧信号を記憶するように構成される。例えば、データ書き込み回路411によってデータ信号が駆動回路412に書き込まれる場合、当該電荷蓄積回路413は、当該データ信号を同時に記憶することができる。また、例えば、センシング回路420によって基準電圧信号が駆動回路412に書き込まれる場合、当該電荷蓄積回路413は、当該基準電圧信号を同時に記憶することができる。
【0052】
本開示の少なくとも1つの実施例により提供される電子パネル10は、
図2と
図3に示すように、M本のデータ線DLとM本のセンシング線SLをさらに含む。説明すべきこととして、電子パネル10に含まれるデータ線DLとセンシング線SLの数は、当該電子パネル10に含まれるサブ画素ユニット40の列数と同じである。
図2及び
図3は、1本のデータ線DL及び1本のセンシング線SLのみを例示的に示している。本開示の実施例は、これを含むがこれに限定されないが、電子パネル10におけるデータ線DL及びセンシング線SLの数は、ニーズに応じて設定されてもよい。
【0053】
例えば、m列目のサブ画素ユニットにおける画素駆動回路410は、m番目のデータ線DLに接続されてデータ信号を受信する。例えば、m列目のサブ画素ユニットにおけるデータ書き込み回路411は、m番目のデータ線DLに接続されてデータ信号を受信する。例えば、m列目のサブ画素ユニットにおけるセンシング回路420は、m番目のセンシング線SLに接続されて基準電圧信号を受信するか又はセンシング電圧信号を出力し、1≦m≦Mである。
【0054】
本開示の少なくとも1つの実施例に係る電子パネル10において、
図2及び
図3に示すように、順次に配列されたN+1本のゲート線GL(GL<1>、GL<2>、GL<3>、GL<4>、GL<5>など)をさらに含み、N+1本のゲート線は、それぞれゲート駆動回路20のN+1個の出力端に逐一接続される。
【0055】
例えば、電子パネル10がN行のサブ画素ユニットを含む場合、ゲート駆動回路20は、N+1個の出力端(OT<1>、OT<2>、OT<3>、OT<4>、OT<5>など)を含み、1番目のゲート線GL<1>は、ゲート駆動回路20の1番目の出力端OT<1>に接続され、2番目のゲート線GL<2>は、ゲート駆動回路20の2番目の出力端OT<2>に接続され、このように類推し、N+1番目のゲート線GL<N+1>は、ゲート駆動回路20のN+1番目の出力端OT<N+1>に接続され、即ちN+1本のゲート線は、それぞれゲート駆動回路20のN+1個の出力端に逐一接続される。
【0056】
例えば、n行目のサブ画素ユニットの画素駆動回路410は、n番目のゲート線を介してゲート駆動回路のn番目の出力端に接続される。例えば、n行目のサブ画素ユニットのデータ書き込み回路411は、n番目のゲート線を介してゲート駆動回路のn番目の出力端に接続される。例えば、n行目のサブ画素ユニットのセンシング回路420は、n+1番目のゲート線を介してゲート駆動回路のn+1番目の出力端に接続される。
【0057】
図3に示すように、本開示の少なくとも1つの実施例により提供される電子パネル10において、サブ画素ユニット40は、
図3に示す回路構造で実現されてもよい。
【0058】
例えば、データ書き込み回路411は、走査トランジスタT1で実現されてもよく、駆動回路412は、駆動トランジスタT3で実現されてもよく、センシング回路420は、センシングトランジスタT2で実現されてもよく、電荷蓄積回路413は、蓄積コンデンサCSTで実現されてもよい。以下に1行目のサブ画素ユニットを例としてサブ画素ユニット40におけるトランジスタを詳細に説明する。
【0059】
走査トランジスタT1のゲートは、走査駆動信号を受信するように構成され、例えば、走査トランジスタT1のゲートG1<1>は、ゲート線GL<1>に接続されて走査駆動信号を受信することができ、走査トランジスタT1の第1電極は、データ信号を受信するように構成され、例えば、走査トランジスタT1の第1電極は、データ線DLに接続されてデータ信号を受信することができ、走査トランジスタT1の第2電極は、駆動トランジスタT3のゲート(G3)に接続される。
【0060】
駆動トランジスタT3の第1電極は、駆動電流を生成するための第1駆動電圧ELVDDを受信するように構成され、駆動トランジスタT3の第2電極(S)は、センシングトランジスタT2の第1電極に接続される。
【0061】
センシングトランジスタT2のゲートG2<1>は、センシング駆動信号を受信するように構成され、例えば、センシングトランジスタT2のゲートG2<1>は、ゲート線GL<2>に接続されてセンシング駆動信号を受信することができ、センシングトランジスタT2の第2電極は、基準電圧信号を受信するか、又はセンシング電圧信号を出力するように構成され、例えば、センシングトランジスタT2の第2電極は、センシング線SLに接続されて基準電圧信号(VREF)を受信するか又はセンシング電圧信号を出力することができる。
【0062】
ストレージコンデンサCSTの第1電極は、駆動トランジスタT3のゲート(G3)に接続され、ストレージコンデンサCSTの第2電極は、駆動トランジスタT3の第2電極(S)に接続される。ストレージコンデンサCSTは、駆動トランジスタT3のゲート(G3)と第2電極(S)との間の電圧差を維持するために用いられてもよい。
【0063】
例えば、本開示の実施例に係る電子パネル10において、発光ユニット430は、有機発光ダイオードOLEDで実現されてもよい。当該OLEDは、上部発光、下部発光などの様々なタイプのOLEDであってよく、赤色光、緑色光、青色光又は白色光などを放出することができ、本開示の実施例は、これに限定されない。他の実施例において、発光ユニット430は、発光ダイオード(LED)、量子ドット発光デバイスなどの他のタイプの発光デバイスで実現されてもよい。
【0064】
図3に示すように、発光ユニット430(例えばOLED)の第1電極は、駆動トランジスタT3の第2電極(S)に接続されて、駆動トランジスタT3の駆動電流を受信することができ、発光ユニット430の第2電極は、第2駆動電圧ELVSSを受信するように構成され、例えば、いくつかの実施例において、OLEDの第2電極は、接地するように構成され、この時に第2駆動電圧ELVSSは、0Vである。例えば、第1駆動電圧ELVDDは、ハイレベル電圧(例えば、5V、10V又は他の適切な電圧)であり、第2駆動電圧ELVSSは、ローレベル電圧(例えば、0V、-5V、-10V又は他の適切な電圧)である。駆動トランジスタT3がオン(又は部分的にオン)になる場合、第1駆動電圧ELVDDと第2駆動電圧ELVSSは、発光ユニット430を駆動するための駆動電流を生成するための電源と見なされてもよい。
【0065】
本開示の実施例に係る電子パネル10において、n行目のサブ画素ユニットにおけるセンシングトランジスタT2とn+1行目のサブ画素ユニットにおける走査トランジスタT1の両方がゲート駆動回路20のn+1番目の出力端に接続されるため、n行目のサブ画素ユニットにおけるセンシングトランジスタT2とn+1行目のサブ画素ユニットにおける走査トランジスタT1は、当該n+1番目の出力端によって出力されたゲート走査信号を共有することができ、それによってゲート駆動回路20の出力端の数を減らすことができ、さらに当該電子パネル10を用いた表示装置のフレームサイズを小さくし、当該表示装置のPPIを向上させることができる。
【0066】
また、外部補償は、サブ画素ユニット40のセンシングトランジスタT2によって実現されてもよい。例えば、あるフレームのブランキング期間において、センシングトランジスタT2によってセンシング電圧信号を取得し、当該センシング電圧信号に対してさらなるデータ処理を行って閾値電圧Vth及び電流係数Kに関する補償情報を取得し、その後、次のフレームの表示期間において、上記の取得された補償情報に基づいて発光ユニット430を駆動し、それによってサブ画素ユニット40の外部補償を完了することができる。
【0067】
以下、
図4に示す信号タイミング図を参照し、1フレームの表示期間における、
図3に示す電子パネル(例えば表示パネル)10の1つのサブ画素ユニット40の動作原理を説明し、且つここで各トランジスタがN型トランジスタであることを例として説明するが、本開示の実施例はこれに限定されない。
図4に示す信号タイミング図における信号レベルは、概略的なものだけであり、真のレベル値を表すものではない。
【0068】
図4において、DATAは、サブ画素ユニット40がデータ線DLを介して受信したデータ信号を表し、VREFは、サブ画素ユニット40がセンシング線SLを介して受信した基準電圧信号を表し、G1は、当該サブ画素ユニット40における走査トランジスタT1を表し、G2は、センシングトランジスタT2のゲートを表し、G3は、ドライブトランジスタT3のゲートを表し、Sは、ドライブトランジスタT3の第2電極を表す。
【0069】
図4に示すように、A1段階では、G1がハイレベルであり、走査トランジスタT1がオンになり、G2がローレベルであり、センシングトランジスタT2がオフになる。この段階では、同行以外のデータ信号がデータ線DLを介して書き込まれるため、G3の電位は高くなる。ストレージコンデンサCSTのブートストラップ効果により、この段階でSの電位も高くなる。
【0070】
A2段階では、G2の電位がローレベルからハイレベルになり、センシングトランジスタT2がオンになり、同時に走査トランジスタT1がオンに維持されている。この段階では、同行以外のデータ信号は、データ線を介して書き込まれ、例えばA1段階で書き込まれたデータ信号と同じでも異なってもよく、基準電圧信号VREFは、センシング線SLを介して書き込まれ、例えばローレベル信号(例えば当該ローレベルが0Vである)である。
【0071】
A3段階(データ書き込み段階)では、G1及びG2がハイレベルに維持されているため、走査トランジスタT1とセンストランジスタT2がオンに維持されている。この段階では、同行のデータ信号は、データ線DLを介して書き込まれ、例えば外部補償が行われた、同行のサブ画素ユニットが発光するためのデータ信号であり、基準電圧信号VREFは、センシング線SLを介して書き込まれ、例えばA2段階で書き込まれた基準電圧信号VREFと同じであってもよい。
【0072】
A4段階(維持段階)では、G1の電位がハイレベルからローレベルになり、走査トランジスタT1がオフになり、G2がハイレベルに維持し続けられ、センシングトランジスタT2がオンを継続する。この段階では、ストレージコンデンサCSTは、G3とSの電位を変更せずに維持する。
【0073】
A5段階(発光段階)では、G1がローレベルに維持され、走査トランジスタT1がオフになり、G2の電位がハイレベルからローレベルになり、センシングトランジスタT2がオフになる。この段階では、駆動トランジスタT3は、G3とSの電位の複合効果(例えば、G3とSの電位差の絶対値が駆動トランジスタT3の閾値電圧Vthより大きい)の下でオンになり、第1駆動電圧ELVDDによって駆動トランジスタT3の第2電極Sを充電し、即ち発光ユニット430を駆動して発光させる。同時に、Sの電位が高くなると、ストレージコンデンサCSTのブートストラップ効果により、G3の電位も高くなる。
【0074】
これまで、上記の5つの段階により、サブ画素ユニット40における発光ユニット430(例えばOLED)は、発光を完了することができる。説明すべきこととして、
図4に示すように、当該例では、G1がハイレベルである段階(A1段階、A2段階とA3段階)の最後の1/4期間において、サブ画素ユニット40は、元の行のデータ信号を書き込む。また、G1(又はG2)の電位がハイレベルにある時間は、ゲート駆動回路20によって出力されたゲート駆動信号のパルス幅である。
【0075】
以下に
図5に示す信号タイミング図を参照し、1フレームのブランキング期間における、
図3に示す電子パネル10の動作原理を説明し、ここでは、各トランジスタがN型トランジスタであることを例として説明するが、本開示の実施例はこれに限定されない。
図5に示す信号タイミング図における信号レベルは、概略的なものだけであり、真のレベル値を表すものではない。例えば、当該フレームのブランキング期間において、3行目のサブ画素ユニットをセンシングすることを選択する。
【0076】
図5では、G1<2>/G2<1>は、2行目のサブ画素ユニットにおける走査トランジスタT1のゲート(1行目のサブ画素ユニットにおけるセンシングトランジスタT2のゲート)を表し、G1<3>/G2<2>は、3行目のサブ画素ユニットにおける走査トランジスタT1のゲート(2行目のサブ画素ユニットにおけるセンシングトランジスタT2のゲート)を表し、G1<4>/G2<3>は、4行目のサブ画素ユニットにおける走査トランジスタT1のゲート(3行目のサブ画素ユニットにおけるセンシングトランジスタT2のゲート)を表し、DLは、データ線から供給された信号を表し、SLは、センシング線から供給された(読み出された)信号を表す。
【0077】
3行目のサブ画素ユニットをセンシングする場合、まず、3行目のサブ画素ユニットにおける走査トランジスタT1のゲートG1<3>の電位及びセンシングトランジスタT2のゲートG2<3>の電位を高くする必要があり、同時に、2行目のサブ画素ユニットにおけるセンシングトランジスタT2のゲートG2<2>が3行目のサブ画素ユニットにおける走査トランジスタT1のゲートG1<3>に接続されているため、この時に2行目のサブ画素ユニットにおけるセンシングトランジスタT2がオンになり、その結果、センシングエラーが発生する。2行目のサブ画素ユニットが元に発光段階にあるため、2行目のサブ画素ユニットにおける駆動トランジスタT3に電流が流れ、駆動トランジスタT3の第2電極Sを充電し、この時にセンシングSLは、3行目のサブ画素ユニットをセンシングする時に2行目のサブ画素ユニットもセンシングし、その結果、上記センシングにエラーが発生する。
【0078】
上記センシングエラーを回避するために、3行目のサブ画素ユニットをセンシングする場合、まず2行目のサブ画素ユニットにおける駆動トランジスタT3をオフにする必要がある。
【0079】
B1段階(リセット段階)では、2行目のサブ画素ユニットにおける駆動トランジスタT3がオフになる。例えば、この段階では、G1<2>の電位とG2<2>の電位の両方がハイレベルであるため、2行目のサブ画素ユニットにおける走査トランジスタT1とセンシングトランジスタT2がオンになり、データ線DL及び走査トランジスタT1を介して駆動トランジスタT3のゲート(G3)に補正電位を書き込み、センシング線SL及びセンシングトランジスタT2を介して駆動トランジスタT3の第2電極(S)にも補正電位を書き込む。例えば、当該補正電位が0Vであるため、2行目のサブ画素ユニットにおける駆動トランジスタT3がオフになる。
【0080】
B2段階(リセット段階)では、G1<3>の電位とG2<3>の電位の両方がハイレベルであるため、3行目のサブ画素ユニットにおける走査トランジスタT1とセンシングトランジスタT2がオンになり、データ線DL及び走査トランジスタT1を介して駆動トランジスタT3のゲート(G3)にデータ信号(例えばハイレベル信号、例えば3.5V5V)を書き込み、センシング線SL及びセンシングトランジスタT2を介して駆動トランジスタT3の第2電極(S)に基準電圧信号(例えばローレベル信号、例えば0V)を書き込み、それによって3行目のサブ画素ユニットの駆動トランジスタT3がオンになる。説明すべきこととして、B2段階では、書き込まれたデータ信号と基準電圧信号は、一定値であってもよく、例えば、それぞれ3.5V及び0Vである。
【0081】
B3段階(充電段階)では、G1<3>の電位がハイレベルからローレベルになるため、3行目のサブ画素ユニットにおける走査トランジスタ1がオフになり、G2<3>の電位がハイレベルに維持されるため、3行目のサブ画素ユニットにおけるセンシングトランジスタT2がオンに維持されている。3行目のサブ画素ユニットにおける駆動トランジスタT3がオンに維持されるため、第1駆動電圧ELVDDによって駆動トランジスタT3の第2電極(S)が充電される。例えば、この段階では、センシング線SLは懸架に維持されてもよい。
【0082】
B3段階では、一定時間で充電した後、駆動トランジスタT3の第2電極(S)の電位は、基本的に変化しないように維持され、その後、B4段階(センシング段階)では、センシング線SLによって駆動トランジスタT3の第2電極(S)の電位即ち電圧信号をセンシングし、即ちセンシング電圧信号をセンシング線SLを介して出力することができる。
【0083】
B5段階(データ書き戻し段階)では、G1<3>の電位とG2<3>の電位の両方がハイレベルであるため、3行目のサブ画素ユニットにおける走査トランジスタT1とセンシングトランジスタT2がオンになり、データ線DL及び走査トランジスタT1を介して駆動トランジスタT3のゲート(G3)にデータ信号を書き込み、センシング線SL及びセンシングトランジスタT2を介して駆動トランジスタT3の第2電極(S)に基準電圧信号(例えばローレベル信号、例えば0V)を書き込み、それによって3行目のサブ画素ユニットの駆動トランジスタT3がオンになる。例えば、B5段階で書き込まれたデータ信号は、表示期間におけるデータ書き込み段階(A3)に用いられるデータと同じであってもよい。
【0084】
本開示の少なくとも1つの実施例は、本開示の実施例に係るいずれかの電子パネル(表示パネル)10を駆動するために利用可能な駆動方法を提供する。当該駆動方法は、1フレーム用の表示期間及びブランキング期間を含む。
【0085】
表示期間において、各サブ画素ユニット40で、画素駆動回路410が発光ユニット430を駆動して発光させるようにし、ブランキング期間において、N行のサブ画素ユニットからi行目のサブ画素ユニットをランダムに選択し、i行目のサブ画素ユニットにおけるセンシング回路がセンシングを実行するようにする。Nが2以上の整数で、1≦i≦Nである。
【0086】
例えば、本開示の少なくとも1つの実施例に係る駆動方法では、表示期間には、データ書き込み段階と、維持段階と、発光段階とが含まれる。
【0087】
画素駆動回路410にデータ書き込み回路411と、駆動回路412と、電荷蓄積回路413とが含まれる場合、
データ書き込み段階では、データ書き込み回路411とセンシング回路420がオンになり、データ書き込み回路411及びセンシング回路420によってデータ信号と基準電圧信号がそれぞれ書き込まれ、
維持段階では、データ書き込み回路411がオフになり、センシング回路420がオンになり、電荷蓄積回路413がデータ信号と基準電圧信号を維持するようにし、
発光段階では、データ書き込み回路411及びセンシング回路420がオフになり、駆動回路412がオンになり、駆動回路412は、データ信号に応じて発光ユニット430を駆動して発光させる。
【0088】
説明すべきこととして、上記のデータ書き込み段階、維持段階及び発光段階の詳細な説明については、それぞれ上記のA3段階、A4段階及びA5段階の説明を参照することができる。
【0089】
例えば、本開示の少なくとも1つの実施例に係る駆動方法では、ブランキング期間には、リセット段階と、再設定段階と、充電段階と、センシング段階とが含まれ、画素駆動回路410にデータ書き込み回路411と、駆動回路412と、電荷蓄積回路413とが含まれる場合、i行目のサブ画素ユニットをセンシングすることは、次のステップを含む。
【0090】
リセット段階では、i-1行目のサブ画素ユニットにおける駆動回路412がオフになる。
【0091】
再設定段階では、i行目のサブ画素ユニットにおけるデータ書き込み回路411及びセンシング回路420がオンになり、データ書き込み回路411及びセンシング回路420によってデータ信号と基準電圧信号がそれぞれ書き込まれ、i行目のサブ画素ユニットにおける駆動回路412をオンにする。
【0092】
充電段階では、i行目のサブ画素ユニットにおけるデータ書き込み回路411がオフになり、i行目のサブ画素ユニットにおけるセンシング回路420がオンになり、駆動回路412によってセンシング回路420が充電される。
【0093】
センシング段階では、i行目のサブ画素ユニットにおけるデータ書き込み回路411がオフになり、i行目のサブ画素ユニットにおけるセンシング回路420がオンになり、センシング回路420によってセンシング電圧信号が出力される。
【0094】
例えば、本開示の少なくとも1つの実施例に係る駆動方法では、リセット段階では、i-1行目のサブ画素ユニットにおけるデータ書き込み回路411とセンシング回路420がオンになり、データ書き込み回路411及びセンシング回路420によって補正電圧がそれぞれ書き込まれ、i-1行目のサブ画素ユニットにおける駆動回路412をオフにする。
【0095】
説明すべきこととして、上記のリセット段階、再設定段階、充電段階及びセンシング段階の詳細な説明については、それぞれ上記のB1段階、B2段階、B3段階及び段階4の説明を参照することができる。
【0096】
また、本開示の実施例に係る駆動方法の技術的効果については電子パネル10に関する上記実施例における対応する説明を参照することができるため、ここでは説明が省略される。
【0097】
以下に本開示の実施例に係る電子パネル10におけるゲート駆動回路20を詳細に説明する。当該ゲート駆動回路20は、表示装置の1フレームの画面の表示プロセスにゲート走査信号を供給するように表示装置に用いられてもよい。
【0098】
例えば、当該ゲート駆動回路20は、複数のカスケード(cascade)されたシフトレジスタユニット21を含み、
図6に示すように、シフトレジスタユニット21は、第1サブユニット100と、第2サブユニット200とを含む。
【0099】
当該第1サブユニット100は、第1入力回路110と第1出力回路120を含み、第1入力回路110は、第1入力信号STU1に応答して第1ノードQ1のレベルを制御し、例えば第1ノードQ1を充電するように構成される。例えば、第1入力回路110は、第1入力信号STU1と第1電圧VDDとを受信するように構成され、第1入力回路110は、第1入力信号STU1に応答してオンになり、これにより、第1電圧VDDによって第1ノードQ1を充電することができる。
【0100】
第1出力回路120は、第1ノードQ1のレベルの制御下で、シフト信号CRと第1出力信号OUT1とを出力するように構成される。例えば、第1出力回路120は、第2クロック信号CLKBと第3クロック信号CLKC(
図11に示される)を受信するように構成されてもよく、第1出力回路120は、第1ノードQ1のレベルの制御下でオンになると、第2クロック信号CLKBをシフト信号CRとして出力し、第3クロック信号CLKCを第1出力信号OUT1として出力することができる。
【0101】
例えば、1フレームの表示期間において、第1出力回路120によって出力されたシフト信号CRは、第1入力信号STU1として他のシフトレジスタユニット21に供給されてもよく、これにより、表示的走査の行ごとのシフトが完了される。第1出力回路120によって出力された第1出力信号OUT1は、表示的走査を実行するように電子パネル10におけるある行のサブ画素ユニットを駆動することができる。また、例えば、1フレームのブランキング期間において、第1出力回路120によって出力された第1出力信号OUT1は、電子パネル10におけるある行のサブ画素ユニットのセンシングトランジスタを駆動して、当該行のサブ画素ユニットへの外部補償を完了するために用いられてもよい。
【0102】
説明すべきこととして、1フレームの表示期間において、第1出力回路120によって出力されたシフト信号CRと第1出力信号UT1との信号波形は、同じでも異なっていてもよく、本開示の実施例は、これに限定されない。
【0103】
第2サブユニット200は、第2入力回路210と、第2出力回路220とを含み、第2入力回路210は、第1入力信号STU1に応答して第2ノードQ2のレベルを制御し、例えば第2ノードQ2を充電するように構成される。例えば、第2入力回路210は、第1入力信号STU1と第1電圧VDD(
図7に示される)とを受信するように構成され、第2入力回路210は、第1入力信号STU1に応答してオンになり、これにより、第1電圧VDDによって第2ノードQ2を充電することができる。
【0104】
第2出力回路220は、第2ノードQ2のレベルの制御下で第2出力信号OUT2を出力するように構成される。例えば、第1出力回路120は、第4クロック信号CLKD(
図11に示される)を受信するように構成されてもよく、第2出力回路220は、第2ノードQ2のレベルの制御下でオンになると、第4クロック信号CLKDを第2出力信号OUT2として出力することができる。
【0105】
例えば、1フレームの表示期間において、第2出力回路220によって出力された第2出力信号OUT2は、表示パネル10におけるある行のサブ画素ユニットを駆動して表示的走査させることができる。また、例えば、1フレームのブランキング期間において、第2出力回路220によって出力された第2出力信号OUT2は、電子パネル10におけるある行のサブ画素ユニットのセンシングトランジスタを駆動して、当該行のサブ画素ユニットへの外部補償を完了するために用いられてもよい。
【0106】
例えば、複数のシフトレジスタユニット21がカスケード接続されてゲート駆動回路20を構成する場合、いくつかのシフトレジスタユニット21は、1つのクロック信号線に接続され、当該クロック信号線によって供給された第1入力信号STU1を受信することができ、又は、いくつかのシフトレジスタユニット21は、他の段のシフトレジスタユニット21によって出力されたシフト信号CRを第1入力信号STU1として受信することもできる。
【0107】
説明すべきこととして、本開示の実施例において、第1電圧VDDが例えばハイレベルであり、以下の各実施例は、これと同じであるため、説明が省略されない。
【0108】
また、説明すべきこととして、本開示の実施例において、ハイレベルとローレベルは相対的である。ハイレベルは、1つの高い電圧範囲を表し(例えば、ハイレベルは、5V、10V又はその他の適切な電圧であってもよい)、且つ複数のハイレベルは、同じでも異なっていてもよい。同様に、ローレベルは、低い電圧範囲を表し(例えば、ローレベルは0V、-V、-10V又はその他の適切な電圧であってもよい)、且つ複数のローレベルは、同じでも異なっていてもよい。例えば、ハイレベルの最小値はローレベルの最大値よりも大きい。
【0109】
説明すべきこととして、本開示の実施例において、1つのノード(例えば、第1ノードQ1、第2ノードQ2など)のレベルを制御することは、当該ノードを充電して当該ノードのレベルをプルアップするか、又は当該ノードを放電して当該ノードのレベルをプルダウンすることを含む。例えば、当該ノードに電気的に接続された1つのコンデンサを設けることができ、当該ノードを充電すると、当該ノードに電気的に接続されたコンデンサを充電することを示し、同様に、当該ノードを放電すると、当該ノードに電気的に接続されたコンデンサを放電することを示し、当該コンデンサによって当該ノードのハイレベル又はローレベルを維持することができる。
【0110】
本開示の実施例で提供されるシフトレジスタユニット21は、複数のサブユニット(第1サブユニット100及び第2サブユニット200など)を同時に充電することができ、1つのサブユニット(例えば第1サブユニット100)のみがシフト信号を出力する必要があり、他のサブユニット(例えば第2サブユニット200など)がシフト信号を出力する必要がないため、クロック信号線及びトランジスタの数を節約することができ、それによって当該シフトレジスタユニット21を用いたゲート駆動回路20に占有される面積を減少させることができ、さらに当該ゲート駆動回路20を用いた表示装置のフレームサイズを小さくし、表示装置のPPIを向上させることができる。
【0111】
説明すべきこととして、
図6は本開示の一例だけであり、本開示の実施例ではシフトレジスタユニット21に含まれるサブユニットの数が限定されなく、例えば、シフトレジスタユニット21は、3つ、4つ又はそれ以上のサブユニットをさらに含むことができ、サブユニットの数が実際の状況に応じて設定されてもよい。
【0112】
図6に示すように、シフトレジスタユニット21は、ブランキング入力サブユニット300をさらに含む。ブランキング入力サブユニット300は、第1ノードQ1及び第2ノードQ2に接続され、且つ選択制御信号OEを受信して第1ノードQ1と第2ノードQ2のレベルを制御し、例えば第1ノードQ1と第2ノードQ2を充電するように構成される。
【0113】
例えば、1フレームのブランキング期間において、ブランキング入力サブユニット300は、第2ノードQ2を充電することができ、これにより、第1出力回路120は、第1ノードQ1のレベルの制御下で第1出力信号OUT1を出力するか、又は第2出力回路220は、第2ノードQ2のレベルの制御下で第2出力信号OUT2を出力する。第1出力信号OUT1又は第2出力信号OUT2は、電子パネル10におけるある行のサブ画素ユニットのセンシングトランジスタを駆動して、当該行のサブ画素ユニットへの外部補償を完了するために用いられてもよい。
【0114】
図7に示すように、本開示の少なくとも1つの実施例において、ブランキング入力サブユニット300は、選択制御回路311と、第3入力回路312と、第1伝送回路320と、第2伝送回路330とを含む。
【0115】
当該選択制御回路311は、選択制御信号OEに応答して第2入力信号STU2によって第3ノードHのレベルを制御し、例えば第3ノードHを充電し、第3ノードHのレベルを維持するように構成される。例えば、1フレームの表示期間において、選択制御回路311は、選択制御信号OEの制御下でオンになり、それによって第2入力信号STU2によって第3ノードHを充電することができる。例えば、第3ノードHのレベル(例えばハイレベル)は、1フレームの表示期間から当該フレームのブランキング期間まで維持されてもよい。
【0116】
例えば、複数のシフトレジスタユニット21がカスケード接続されてゲート駆動回路20を構成する場合、ある段のシフトレジスタユニット21は、他の段のシフトレジスタユニット21によって出力されたシフト信号CRを第1入力信号STU2として受信することができる。例えば、ある段のシフトレジスタユニット21を選択して1フレームのブランキング期間で駆動信号を出力する必要がある場合、当該段のシフトレジスタユニット21に供給された選択制御信号OEと第2入力信号STU2の波形タイミングを同じにすることができ、これにより、当該段のシフトレジスタユニット21における選択制御回路311はオンになる。
【0117】
当該第3入力回路312は、第3ノードHのレベルの制御下で第4ノードのレベルNを制御するように構成される。例えば、第3入力回路312は、第1クロック信号CLKAを受信するように構成されてもよい。第3入力回路312は、第3ノードHのレベルの制御下でオンになると第1クロック信号CLKAを第4ノードNに伝送し、それによって第4ノードNのレベルを制御することができる。例えば、1フレームのブランキング期間において、第1クロック信号CLKAがハイレベルにある場合、第3入力回路312は、当該ハイレベルを第4ノードNに伝送することができ、それによって第4ノードNのレベルの電位はハイレベルになる。
【0118】
当該第1伝送回路320は、第1ノードQ1及び第4ノードNに電気的に接続され、且つ第4ノードNのレベル又は第1伝送信号TS1の制御下で第1ノードQ1のレベルを制御し、例えば第1ノードQ1を充電するように構成される。例えば、いくつかの例では、第1伝送回路320は、ハイレベルの第1電圧VDDを受信することができ、第1伝送回路320が第4ノードNのレベルの制御下でオンになると、第1電圧VDDによって第1ノードQ1を充電することができる。また、例えば、他のいくつかの例では、第1伝送回路320は、第1伝送信号TS1の制御下でオンになり、それによって第4ノードNと第1ノードQ1との間の電気的接続を実現し、さらに第3入力回路312によって第1ノードQ1を充電することもできる。
【0119】
当該第2伝送回路330は、第2ノードQ2及び第4ノードNに電気的に接続され、且つ第4ノードNのレベル又は第2伝送信号TS2の制御下で第2ノードQ2のレベルを制御し、例えば第2ノードQ2を充電するように構成される。例えば、いくつかの例では、第2伝送回路330は、ハイレベルの第1電圧VDDを受信することができ、第2伝送回路330が第4ノードNのレベルの制御下でオンになると、第1電圧VDDによって第2ノードQ2を充電することができる。また、例えば、他のいくつかの例では、第2伝送回路330は、第2伝送信号TS2の制御下でオンになり、それによって第4ノードNと第2ノードQ2との間の電気的接続を実現し、さらに第3入力回路312によって第2ノードQ2を充電することもできる。
【0120】
説明すべきこととして、本開示の実施例において、第1伝送信号TS1と第2伝送信号TS2は、同じであってもよく、例えば両方とも第1クロック信号CLKAを用い、このようにしてクロック信号線を節約することができ、第1伝送信号TS1と第2伝送信号TS2は、それぞれ異なる信号を用いて第1伝送回路320及び第2伝送回路330をそれぞれ制御することができ、例えば、第2ノードQ2を充電する必要がない場合、第2伝送回路330をオフにすることができ、それによって電力消費を低減することができる。
【0121】
また、シフトレジスタユニット21が3つ、4つ又はそれ以上のサブユニットを含む場合、それに応じて、3つ、4つ又はそれ以上の伝送回路を設けてブランキング入力サブユニット300の機能を実現する必要がある。
【0122】
本開示の実施例において、シフトレジスタユニット21が複数のサブユニット(第1サブユニット100及び第2サブユニット200など)を含む場合、これらのサブユニットは、1つのブランキング入力サブユニット300を共有することができ、それによって当該シフトレジスタユニット21を用いたゲート駆動回路20に占有される面積を減少させることができ、さらに当該ゲート駆動回路20を用いた表示装置のフレームサイズを小さくして、表示装置のPPIを向上させることができる。
【0123】
説明すべきこととして、本開示の実施例において、1フレームのブランキング期間で駆動信号を出力できるために、シフトレジスタユニット21にはブランキング入力サブユニット300が設けられる。ブランキング入力サブユニット300における「ブランキング(blanking)」は、1フレームのブランキング期間に関連することを示すだけであり、ブランキング入力サブユニット300がブランキング期間のみで動作するように制限されなく、以下の各実施例は、これと同じであるため、説明が省略される。
【0124】
図8及び9A-9Fに示すように、いくつかの実施例において、選択制御回路311は、第1トランジスタM1及び第1コンデンサC1を含むように実現されてもよい。第1トランジスタM1のゲートは、選択制御信号OEを受信するように構成され、第1トランジスタM1の第1電極は、第2入力信号STU2を受信するように構成され、第1トランジスタM1の第2電極は、第3ノードHに接続される。例えば、選択制御信号OEがハイレベルのオン信号である場合、第1トランジスタM1がオンになり、それによって第2入力信号STU2によって第3ノードHを充電することができる。
【0125】
第1コンデンサC1の第1電極は、第3ノードHに接続され、第1コンデンサC1の第2電極は、第4電圧VGL1又は第1電圧VDDを受信するように構成される。第1コンデンサC1を設けることにより、第3ノードHの電位を維持することができ、例えば、1フレームの表示期間において、選択制御回路311は、第3ノードHを充電して第3ノードHを高電位にプルアップし、第1コンデンサC1は、第3ノードHの高電位を当該フレームのブランキング期間まで維持することができる。また、他のいくつかの実施例において、第1コンデンサC1の第2電極は、第4ノードNにさらに接続されてもよい。
【0126】
説明すべきこととして、本開示の実施例において、第4電圧VGL1は、例えばローレベルであり、以下の各実施例は、これと同じであるため、説明が省略されない。
【0127】
例えば、
図8に示す実施例において、第3入力回路312は、第2トランジスタM2で実現されてもよい。第2トランジスタM2のゲートは、第3ノードHに接続され、第2トランジスタM2の第1電極は、第1クロック信号CLKAを受信するように構成され、第2トランジスタM2の第2電極は、第4ノードHに接続される。例えば、第3ノードHがハイレベルである場合、第2トランジスタM2がオンになり、第1クロック信号CLKAを第4ノードNに伝送して第4ノードNのレベルをプルアップすることができる。
【0128】
例えば、
図8に示す実施例において、第1伝送回路320は、第3トランジスタM3を含み、第2伝送回路330は、第4のトランジスタM4を含む。
【0129】
第3トランジスタM3のゲートは、第4ノードNに接続され、第3トランジスタM3の第1電極は、第1電圧VDDを受信するように構成され、第3トランジスタM3の第2電極は、第1ノードQ1に接続される。例えば、第4ノードNがハイレベルである場合、第3トランジスタM3がオンになり、それによってハイレベルの第1電圧VDDによって第1ノードQ1を充電することができる。
【0130】
第4トランジスタM4のゲートは、第4ノードNに接続され、第4トランジスタM4の第1電極は、第1電圧VDDを受信するように構成され、第4トランジスタM4の第2電極は、第2ノードQ2に接続される。第4ノードNがハイレベルである場合、第4トランジスタM4がオンになり、それによってハイレベルの第1電圧VDDによって第2ノードQ2を充電することができる。
【0131】
以下に
図9A-9Fに提供されるブランキング入力サブユニット300について説明する。以下の説明において、
図9A-9F及び
図8の同じ部分については、説明を省略する。
【0132】
例えば、
図9Aに提供されるブランキング入力サブユニット300において、第2トランジスタM2の第1電極は、第1電圧VDDを受信するように構成され、第3トランジスタM3のゲートは、第1伝送信号TS1を受信するように構成され、第3トランジスタM3の第1電極は、第4ノードNに接続され、第4トランジスタM4のゲートは、第2伝送信号TS2を受信するように構成され、第4トランジスタM4の第1電極は、第4ノードNに接続される。例えば、1フレームのブランキング期間において、第1ノードQ1を充電する必要がある場合、第1伝送信号TS1をハイレベルにし、それによって第3トランジスタM3をオンにすることができ、ハイレベルの第1VDDは、第2トランジスタM2と第3トランジスタM3を介して第1ノードQ1を充電することができる。また、例えば、1フレームのブランキング期間において、第2ノードQ2を充電する必要がある場合、第2伝送信号TS2をハイレベルにし、それによって第4トランジスタM4をオンにすることができ、ハイレベルの第1VDDは、第2トランジスタM2と第4トランジスタM4を介して第2ノードQ2を充電することができる。
【0133】
例えば、
図9Bに提供されるブランキング入力サブユニット300において、第3トランジスタM3及び第4トランジスタM4のゲートは、いずれも第1クロック信号CLKAを受信するように構成される。例えば、1フレームのブランキング期間において、第1クロック信号CLKAがハイレベルにある場合、第3トランジスタM3と第4トランジスタM4が同時にオンになり、ハイレベルの第1電圧VDDは、第1ノードQ1と第2ノードQ2を同時に充電することができる。
【0134】
例えば、
図9Cに示すように、
図9Cに提供されるブランキング入力サブユニット300と
図9Bの違いは、第2トランジスタM2の第1電極が第1クロック信号CLKAを受信するように構成されることである。
図9Bの第2トランジスタM2の第1電極が常にハイレベルの第1電圧VDDを受信する場合に対して、
図9Cの第2トランジスタM2は、第1電極がハイレベルで印加される時間を短縮することができ、それによって第2トランジスタM2の耐用年数を延長し、シフトレジスタユニット21の安定性を保証することができる。
【0135】
例えば、
図9Dに示すように、
図9Cに対して、ブランキング入力サブユニット300は、第1結合コンデンサCST1をさらに含む。第1結合コンデンサCST1の第1電極は、第1クロック信号CLKAを受信するように構成され、第1結合コンデンサCST1の第2電極は、第3ノードHに接続される。例えば、第1クロック信号CLKAがローレベルからハイレベルになる場合、第1クロック信号CLKAは、第1結合コンデンサCST1の結合効果により、第3ノードHを結合及びプルアップできるため、第3ノードHのレベルは、さらにプルアップされ、それによって第2トランジスタM2がより完全にオンになることが保証されてもよい。
【0136】
例えば、
図9Eに示すように、
図9Dに対して、ブランキング入力サブユニット300は、第2結合コンデンサCST2をさらに含み、第2結合コンデンサCST2の第1電極は、第3ノードHに接続され、第2結合コンデンサCST2の第2電極は、第4ノードNに接続される。例えば、第1クロック信号CLKAがローレベルからハイレベルになる場合、第2トランジスタM2がオンになると、ハイレベルの第1クロック信号CLKAは、第2トランジスタM2を介して第4ノードNに伝送されてもよく、第2結合コンデンサCST2の第2電極の電位はプルアップされ、ブートストラップ効果により、第3ノードHのレベルは、さらにプルアップされてもよく、それによって第2トランジスタM2がより完全にオンになることが保証されてもよい。
【0137】
例えば、
図9Fに示すように、
図9Eに対して、ブランキング入力サブユニット300は、第42トランジスタM42をさらに含む。第42トランジスタM42のゲートは、第3ノードHに接続され、第42トランジスタM42の第1電極は、第1クロック信号CLKAを受信するように構成され、第42トランジスタM42の第2電極は、第1結合コンデンサCST1の第1電電極に接続される。例えば、第3ノードHがハイレベルである場合、第42トランジスタM42がオンになり、第1クロック信号CLKAは、第1結合コンデンサCST1の結合効果により、第3ノードHを結合及びプルアップでき、第3ノードHのレベルは、さらにプルアップされ、それによって第2トランジスタM2がより完全にオンになることが保証されてもよい。
【0138】
例えば、
図10はブランキング入力サブユニット300をさらに提供する。
図9Eに対して、ブランキング入力サブユニット300は、第43トランジスタM43、トランジスタM1_b、M3_b及びM4_bをさらに含む。
【0139】
図10に示すように、第43トランジスタM43のゲートは、第3ノードHに接続され、M43の第1電極は、第6電圧VBを受信するように構成され、M43の第2電極は、第1トランジスタM1の第2電極に接続され、トランジスタM1_bのゲートは、選択制御信号OEを受信するように構成され、M1_bの第1電極は、第1トランジスタM1の第2電極に接続され、M1_bの第2電極は、第3ノードHに接続され、トランジスタM3_bとM4_bのゲートは、第1クロック信号CLKAを受信するように構成され、トランジスタM3_bとM4_bの第1電極は、第7ノードOFに接続され、トランジスタM3_bの第2電極は、第1ノードQ1に接続され、トランジスタM4_bの第2電極は、第2ノードQ2に接続される。
【0140】
第43トランジスタM43とトランジスタM1_bは、連携して第3ノードHの漏電を回避することができ、トランジスタM3_bは、第1ノードQ1の漏電を回避することができ、トランジスタM4_bは、第2ノードQ2の漏電を回避することができる。
図10の漏電防止の動作原理及び第7ノードOFについては以下に詳細に説明し、ここでは説明が省略される。
【0141】
説明すべきこととして、本開示の実施例において、第6電圧VBは、例えばハイレベルであり、以下の各実施例は、これと同じであるため、説明が省略されない。
【0142】
また、説明すべきこととして、
図8、
図9A-9F及び
図10に提供されるブランキング入力サブユニット300におけるトランジスタは、説明のためにいずれもN型トランジスタである。
【0143】
本開示の少なくとも1つの実施例は、シフトレジスタユニット21をさらに提供する。
図11に示すように、第1サブユニット100は、第1制御回路130、第1リセット回路140、第2リセット回路150、シフト信号出力端CRT及び第1出力信号端OP1とをさらに含む。シフト信号出力端CRTは、シフト信号CRを出力するように構成され、第1出力信号端OP1(ゲート駆動回路に含まれるN+1個の出力端のうちの1つ)は、第1出力信号OUT1を出力するように構成される。
【0144】
当該第1制御回路130は、第1ノードQ1のレベルと第2電圧VDD_Aの制御下で第5ノードQB_Aのレベルを制御するように構成される。例えば、第1制御回路130は、第1ノードQ1及び第5のノードQB_Aに接続され、且つ第2電圧VDD_Aと第4電圧VGL1とを受信するように構成される。例えば、第1ノードQ1がハイレベルにある場合、第1制御回路130は、ローレベルの第4電圧VGL1によって第5のノードQB_Aをローレベルにプルダウンすることができる。また、例えば、第1ノードQ1の電位がローレベルにある場合、第1制御回路130は、第2電圧VDD_A(例えばハイレベル)によって第5ノードQB_Aを充電し、第5ノードQB_Aをハイレベルにプルアップすることができる。
【0145】
当該第1リセット回路140は、第5ノードQB_Aのレベルの制御下で、第1ノードQ1と、シフト信号出力端CRTと、第1出力信号端OP1とをリセットするように構成される。例えば、第1リセット回路140は、第1ノードQ1と、第5ノードQB_Aと、シフト信号出力端CRTと、第1出力信号端OP1とに接続され、且つ第4電圧VGL1及び第5電圧VGL2を受信するように構成される。例えば、第1リセット回路140が第5ノードQB_Aのレベルの制御下でオンになる場合、第4電圧VGL1によって第1ノードQ1及びシフト信号出力端CRTをプルダウンしてリセットすることができ、同時に、第5電圧VGL2によって第1出力信号端OP1をプルダウンしてリセットすることができる。説明すべきこととして、本開示の実施例において、第4電圧VGL1によって第1出力信号端OP1をプルダウンしてリセットすることもでき、本開示ではこれが限定されない。また、本開示の実施例において、第5電圧VGL2は例えばローベルであり、以下の各実施例は、これと同じであるため、説明が省略されない。本開示の実施例において、第5電圧VGL2は、第4電圧VGL1と同じであっても異なっていてもよい。
【0146】
当該第2リセット回路150は、第6ノードQB_Bのレベルの制御下で、第1ノードQ1と、シフト信号出力端CRTと、第1出力信号端OP1とをリセットするように構成される。例えば、第2リセット回路150は、第1ノードQ1と、第6ノードQB_Bと、シフト信号出力端CRTと、第1出力信号端OP1とに接続され、且つ第4電圧VGL1及び第5電圧VGL2を受信するように構成される。例えば、第2リセット回路150が第6ノードQB_Bのレベルの制御下でオンになると、第4電圧VGL1によって第1ノードQ1及びシフト信号出力端CRTをプルダウンしてリセットすることができ、同時に、第5の電圧VGL2によって第1出力信号端OP1をプルダウンしてリセットすることができる。
【0147】
図11に示すように、第2サブユニット200は、第2制御回路230と、第3リセット回路240と、第4リセット回路250と、第2出力信号端OP2(ゲート駆動回路に含まれるN+1個の出力端の他方)をさらに含む。第2出力信号端OP2は、第2出力信号OUT2を出力するように構成される。
【0148】
当該第2制御回路230は、第2ノードQ2のレベルと第2電圧VDD_Bの制御下で第6ノードQB_Bのレベルを制御するように構成される。例えば、第2制御回路230は、第2ノードQ2及び第6のノードQB_Bに接続され、且つ第3電圧VDD_B及び第4電圧VGL1を受信するように構成される。例えば、第2ノードQ2がハイレベルにある場合、第2制御回路230は、ローレベルの第4電圧VGL1によって第6ノードQB_Bをローレベルにプルダウンすることができる。また、例えば、第2ノードQ2の電位がローレベルにある場合、第2制御回路230は、第3電圧VDD_B(例えばハイレベル)によって第6ノードQB_Bを充電し、第6ノードQB_Bをハイレベルにプルアップすることができる。
【0149】
第3リセット回路240は、第6ノードQB_Bのレベルの制御下で、第2ノードQ2、第2出力信号端OP2をリセットするように構成される。例えば、第3リセット回路240は、第2ノードQ2と、第6ノードQB_Bと、第2出力信号端OP2とに接続され、且つ第4電圧VGL1及び第5電圧VGL2を受信するように構成される。例えば、第3リセット回路240が第6ノードQB_Bのレベルの制御下でオンになると、第4電圧VGL1によって第2ノードQ2をプルダウンしてリセットすることができ、同時に、第5の電圧VGL2によって第2出力信号端OP2をプルダウンしてリセットすることができる。説明すべきこととして、本開示の実施例は、第4電圧VGL1によって第2出力信号端OP2をプルダウンしてリセットすることもでき、本開示ではこれが限定されない。
【0150】
当該第4リセット回路250は、第5ノードQB_Aのレベルの制御下で、第2ノードQ2、第2出力信号端OP2をリセットするように構成される。例えば、第4リセット回路250は、第2ノードQ2と、第5ノードQB_Aと、第2出力信号端OP2とに接続され、且つ第4電圧VGL1及び第5電圧VGL2を受信するように構成される。例えば、第4リセット回路250が第5ノードQB_Aのレベルの制御下でオンになると、第4電圧VGL1によって第2ノードQ2をプルダウンしてリセットすることができ、同時に、第5の電圧VGL2によって第2出力信号端OP2をプルダウンしてリセットすることができる。
【0151】
説明すべきこととして、本開示の実施例において、例えば、第2電圧VDD_Aと第3電圧VDD_Bは、互いに逆相信号に構成されてもよく、即ち第2電圧VDD_Aがハイレベルであると、第3電圧VDD_Bはローレベルであり、第2電圧VDD_Aがローレベルであると、第3電圧VDD_Bはハイレベルである。このようにして第1制御回路130と第2制御回路230の一方のみが同一の時点に動作状態になることができ、これにより、回路の長期動作による性能ドリフトを回避し、それによって回路の安定性を向上させることができる。
【0152】
図11に示すように、ブランキング入力サブユニット300は、共通リセット回路340をさらに含み、共通リセット回路340は、第4ノードNと、第5ノードQB_Aと、第6ノードQB_Bとに電気的に接続され、且つ第5ノードQB_A又は第6ノードQB_Bのレベルの制御下で第4ノードNをリセットするように構成される。例えば、共通リセット回路340は、第4電圧VGL1を受信するように構成され、共通リセット回路340が第5ノードQB_A又は第6ノードQB_Bのレベルの制御下でオンになると、第4電圧VGL1によって第4ノードNをプルダウンしてリセットすることができる。
【0153】
本開示の実施例において、共通リセット回路340を設けることにより、第4ノードNのレベルをより良く制御することができる。例えば、第1ノードQ1又は第2ノードQ2を充電する必要がない場合、第4ノードNをローレベルにし、第1伝送回路320及び第2伝送回路330をオフにすることにより、ハイレベルの第1電圧VDDによる第1ノードQ1又は第2ノードQ2への充電を回避し、異常出力を回避し、それによって回路の安定性を向上させることができる。
【0154】
説明すべきこととして、本開示の実施例において、各ノード(第1ノードQ1、第2ノードQ2、第3ノードH、第4ノードN、第5ノードQB_A及び第6ノードQB_Bなど)と各出力端(シフト信号出力端CRT、第1出力信号端OP1、第2出力信号端OP2など)は、いずれも回路構造をより良く説明するために設けられ、実際の部品を表すものではない。ノードは、回路構造内の関連する回路接続のジャンクションを表し、即ち同じノードIDで接続された関連回路は、互いに電気的に接続される。例えば、
図11に示すように、第1制御回路130と、第1リセット回路140と、第4リセット回路250と、共通リセット回路340とは、すべて第5ノードQB_Aに接続され、これは、これらの回路が互いに電気的に接続されていることを示す。
【0155】
本開示の少なくとも1つの実施例は、シフトレジスタユニット21をさらに提供する。
図11に示すように、当該シフトレジスタユニット21では、第1サブユニット100は、第3制御回路160と第4制御回路170をさらに含み、第3制御回路160は、第1クロック信号CLKAに応答して第5ノードQB_Aのレベルを制御するように構成され、第4制御回路170は、第1入力信号STU1に応答して第5ノードQB_Aのレベルを制御するように構成される。
【0156】
例えば、少なくとも1つの例では、第3制御回路160は、第5ノードQB_Aに接続され、且つ第1クロック信号CLKA及び第4の電圧VGL1を受信するように構成される。例えば、1フレームのブランキング期間において、第3制御回路160は、第1クロック信号CLKAに応答してオンになり、それによってローレベルの第4電圧VGL1によって第5ノードQB_Aをプルダウンすることができる。また、例えば、少なくとも1つの他の例では、第3制御回路160は、第3ノードHにさらに接続される。例えば、1フレームのブランキング期間において、第3ノードHがハイレベルであり且つ第1クロック信号CLKAがハイレベルである場合、第3制御回路160がオンになり、それによってローレベルの第4電圧VGL1によって第5ノードQB_Aをプルダウンすることができる。
【0157】
例えば、第4制御回路170は、第5ノードQB_Aに接続され、且つ第1入力信号STU1及び第4電圧VGL1を受信するように構成される。例えば、1フレームの表示期間において、第4制御回路170は、第1入力信号STU1に応答してオンになり、それによってローレベルの第4電圧VGL1によって第5ノードQB_Aをプルダウンする。第5ノードQB_Aをローレベルにプルダウンすると、第1ノードQ1への第5ノードQB_Aの影響を回避でき、それによって表示期間に第1ノードQ1をより完全に充電する。
【0158】
図11に示すように、第2サブユニット200は、第5制御回路260と、第6制御回路270とをさらに含み、第5制御回路260は、第1クロック信号CLKAに対応して第6ノードQB_Bのレベルを制御するように構成され、第6制御回路270は、第1入力信号STU1に応答して第6ノードQB_Bのレベルを制御するように構成される。
【0159】
例えば、少なくとも1つの例では、第5制御回路260は、第6ノードQB_Bに接続され、且つ第1クロック信号CLKA及び第4の電圧VGL1を受信するように構成される。例えば、1フレームのブランキング期間において、第5制御回路260は、第1クロック信号CLKAに応答してオンになり、それによってローレベルの第4電圧VGL1によって第6ノードQB_Aをプルダウンすることができる。また、例えば、少なくとも1つの他の例では、第5制御回路260は、第3ノードHにさらに接続される。例えば、1フレームのブランキング期間において、第3ノードHがハイレベルであり且つ第1クロック信号CLKAがハイレベルである場合、第5制御回路260は、オンになり、それによってローレベルの第4電圧VGL1によって第6ノードQB_Bをプルダウンすることができる。
【0160】
例えば、第6制御回路270は、第6ノードQB_Bに接続され、且つ第1入力信号STU1及び第4電圧VGL1を受信するように構成される。例えば、1フレームの表示期間において、第6制御回路270は、第1入力信号STU1に応答してオンになり、それによってローレベルの第4電圧VGL1によって第6ノードQB_Bをプルダウンする。第6ノードQB_Bをローレベルにプルダウンすると、第2ノードQ2への第6ノードQB_Bの影響を回避でき、それによって表示期間に第2ノードQ2をより完全に充電する。
【0161】
図11に示すように、第1サブユニット100は、第5リセット回路180と第6リセット回路190とをさらに含み、第5リセット回路180は、表示リセット信号STDに応答して第1ノードQ1をリセットするように構成され、第6リセット回路190は、グローバルリセット信号TRSTに応答して第1ノードQ1をリセットするように構成される。
【0162】
例えば、第5リセット回路180は、第1ノードQ1に接続され、且つ表示リセット信号STD及び第4電圧VGL1を受信するように構成される。例えば、1フレームの表示期間において、第5リセット回路180は、表示リセット信号STDに応答してオンになり、それによって第4の電圧VGL1によって第1ノードQ1をプルダウンしてリセットすることができる。例えば、複数のシフトレジスタユニット21がカスケード接続されてゲート駆動回路20を構成する場合、ある段のシフトレジスタユニット21は、他の段のシフトレジスタユニット21によって出力されたシフト信号CRを表示リセット信号STDとして受信することができる。
【0163】
例えば、第6リセット回路190は、第1ノードQ1に接続され、且つグローバルリセット信号TRST及び第4電圧VGL1を受信して表示するように構成される。例えば、複数のシフトレジスタユニット21がカスケードされてゲート駆動回路20を形成する場合、1フレームの表示期間の前に、各段のシフトレジスタユニット21における第6リセット回路190は、グローバルリセット信号TRSTに応答してオンになり、それによってローレベルの第4電圧VGL1によって第1ノードQ1をプルダウン及びリセットすることができ、これにより、ゲート駆動回路20へのグローバルリセットが実現される。
【0164】
図11に示すように、第2サブユニット200は、第7リセット回路280と第8リセット回路290とをさらに含み、第7リセット回路280は、表示リセット信号STDに応答して第2ノードQ2をリセットするように構成され、第8リセット回路290は、グローバルリセット信号TRSTに応答して第2ノードQ2をリセットするように構成される。
【0165】
例えば、第7リセット回路280は、第2ノードQ2に接続され、且つ表示リセット信号STD及び第4電圧VGL1を受信するように構成される。例えば、1フレームの表示期間において、第7リセット回路280は、表示リセット信号STDに応答してオンになり、それによって第4の電圧VGL1によって第2ノードQ2をプルダウンしてリセットすることができる。
【0166】
例えば、第8リセット回路290は、第2ノードQ2に接続され、且つグローバルリセット信号TRST及び第4電圧VGL1を受信して表示するように構成される。例えば、複数のシフトレジスタユニット21がカスケードされてゲート駆動回路20を形成する場合、1フレームの表示期間の前に、各段のシフトレジスタユニット21における第8リセット回路290は、グローバルリセット信号TRSTに応答してオンになり、それによって第4電圧VGL1によって第2ノードQ2をプルダウン及びリセットすることができ、これにより、ゲート駆動回路20へのグローバルリセットが実現される。
【0167】
図11には複数の制御回路及び複数のリセット回路が示されているが、上記の例は、本開示の保護範囲を制限することができない。実際の応用において、状況に応じて上記回路のうちの1つ又は複数を使用するか又は使用しないように選択してもよく、上記各回路の様々な組み合わせ及び変形は、いずれも本開示の原理から逸脱せず、これに対して説明が省略される。
【0168】
本開示の少なくとも1つの実施例において、
図11に示すシフトレジスタユニット21は、
図12A及び12Bに示す回路構造で実現されてもよい。説明すべきこととして、例示を明確にするために、
図12Aは、シフトレジスタユニット21における第1サブユニット100と、第2伝送回路330を除くブランキング入力サブユニット300の部分とを示し、
図12Bは、シフトレジスタユニット21における第2サブユニット200及び第2伝送回路330を示し、
図12A及び
図12Bにおける回路は、対応するノードを介して電気的に接続される。以下の各実施例におけるシフトレジスタユニット21の回路構造の概略的な方法は、いずれもこれと同じであるため、説明が省略される。
【0169】
図12A及び12Bに示すように、当該シフトレジスタユニット21は、第1トランジスタM1乃至第41トランジスタM41と、第1コンデンサC1と、第2コンデンサC2と、第3コンデンサC3とを含む。説明すべきこととして、
図12A及び12Bに示すトランジスタは、いずれも説明のためにN型トランジスタであり、且つ上述したブランキング入力サブユニット300の部分については、ここで説明が省略される。
【0170】
図12Aに示すように、第1入力回路110は、第5トランジスタM5で実現されてもよい。第5トランジスタM5のゲートは、第1入力信号STU1を受信するように構成され、第5トランジスタM5の第1電極は、第1電圧VDDを受信するように構成され、第5トランジスタM5の第2電極は、第1ノードQ1に接続される。
【0171】
例えば、少なくとも1つの他の例では、
図13Aに示すように、第5トランジスタM5のゲートは、第1電極に接続され、且つ第1入力信号STU1を受信するように構成され、それによって第1入力信号STU1がハイレベルにあるとき、ハイレベルの第1入力信号STU1によって第1ノードQ1を充電する。
【0172】
例えば、少なくとも1つの他の例では、
図13Bに示すように、第1入力回路110は、トランジスタM5_bをさらに含む。トランジスタM5_bのゲート及び第1電極は、第5トランジスタM5の第2電極に接続され、トランジスタM5_bの第2電極は、第1ノードQ1に接続される。トランジスタM5_bに対してダイオード接続方式が採用されているため、電流は、トランジスタM5_bの第1電極から第2電極のみに流れることができ、トランジスタM5_bの第2電極(即ち第1ノードQ1)から第1電極に流れることができなく、それによってトランジスタM5による第1ノードQ1の漏電を回避することができる。
【0173】
例えば、少なくとも1つの他の例では、
図13Cに示すように、トランジスタM5_bのゲートは、第5トランジスタM5のゲートに接続され、且つ両方は第1入力信号STU1を受信するように構成され、トランジスタM5_bの第1電極は、第7ノードOFに接続される。
図13Cに示す第1入力回路110は、漏れ防止構造を用いて第1ノードQ1の漏電を防止することができる。説明すべきこととして、漏電防止の動作原理及び第7ノードOFについては以下に詳細に説明し、ここでは説明が省略される。
【0174】
図12Aに示すように、第1出力回路120は、第6トランジスタM6と、第7トランジスタM7と、第2コンデンサC2を含むように実現されてもよい。第6トランジスタM6のゲートは、第1ノードQ1に接続され、第6トランジスタM6の第1電極は、第2クロック信号CLKBをシフト信号CRとして受信するように構成され、第6トランジスタM6の第2電極は、シフト信号出力端CRTに接続され、且つシフト信号CRを出力するように構成される。
【0175】
第7トランジスタM7のゲートは、第1ノードQ1に接続され、第7トランジスタM7の第1電極は、第3クロック信号CLKCを第1出力信号OUT1として受信するように構成され、第7トランジスタM7の第2電極は、第1出力信号端OP1に接続され、且つ第1出力信号OUT1を出力するように構成される。第2コンデンサC2の第1電極は、第1ノードQ1に接続され、第2コンデンサC2の第2電極は、第7トランジスタM7の第2電極(即ち第1出力信号端OP1)に接続される。
【0176】
図12Bに示すように、第2入力回路210は、第8トランジスタM8で実現されてもよい。第8トランジスタM8のゲートは、第1入力信号STU1を受信するように構成され、第8トランジスタM8の第1電極は、第1電圧VDDを受信するように構成され、第8トランジスタM8の第2電極は、第2ノードQ2に接続される。説明すべきこととして、第2入力回路210は、
図13A-13Cのものと類似する回路構造が用いられてもよく、ここでは説明が省略される。
【0177】
図12Bに示すように、第2出力回路220は、第9トランジスタM9と、第3コンデンサC3トを含むように実現されてもよい。第9トランジスタM9のゲートは、第2ノードQ2に接続され、第9トランジスタM9の第1電極は、第4クロック信号CLKDを第2出力信号OUT2として受信するように構成され、第9トランジスタM9の第2電極は、第2出力端OP2に接続され、且つ第2出力信号OUT2を出力するように構成される。第3コンデンサC3の第1電極は、第2ノードQ2に接続され、第3コンデンサC3の第2電極は、第9トランジスタM9の第2電極(即ち第2出力信号端OP2)に接続される。
【0178】
図12Aに示すように、共通リセット回路340は、第10トランジスタM10と、第11トランジスタM11とを含むように実現されてもよい。第10トランジスタM10のゲートは、第5ノードQB_Aに接続され、第10トランジスタM10の第1電極は、第4ノードNに接続され、第10トランジスタM10の第2電極は、第4電圧VGL1を受信するように構成される。第11トランジスタM11のゲートは、第6ノードQB_Bに接続され、第11トランジスタM11の第1電極は、第4ノードNに接続され、第11トランジスタM11の第2電極は、第4電圧VGL1を受信するように構成される。
【0179】
図12Aに示すように、第1制御回路130は、第12トランジスタM12と、第13トランジスタM13とを含むように実現されてもよい。第12トランジスタM12のゲート及び第1電極は、第2電圧VDD_Aを受信するように構成され、第12トランジスタM12の第2電極は、第5ノードQB_Aに接続される。第13トランジスタM13のゲートは、第1ノードQ1に接続され、第13トランジスタM13の第1電極は、第5ノードQB_Aに接続され、第13トランジスタM13の第2電極は、第4電圧VGL1を受信するように構成される。
【0180】
図12Aに示すように、第1リセット回路140は、第14トランジスタM14と、第15トランジスタM15と、第16トランジスタM16とを含むように実現されてもよく、第2リセット回路150は、第17トランジスタM17と、第18トランジスタM18と、第19トランジスタM19とを含むように実現されてもよい。
【0181】
第14トランジスタM14のゲートは、第5ノードQB_Aに接続され、第14トランジスタM14の第1電極は、第1ノードQ1に接続され、第14トランジスタM14の第2電極は、第4電圧VGL1を受信するように構成される。第15トランジスタM15のゲートは、第5ノードQB_Aに接続され、第15トランジスタM15の第1電極は、シフト信号出力端CRTに接続され、第15トランジスタM15の第2電極は、第4電圧VGL1を受信するように構成される。第16トランジスタM16のゲートは、第5ノードQB_Aに接続され、第16トランジスタM16の第1電極は、第1出力信号端OP1に接続され、第16トランジスタの第2電極は、第5電圧VGL2を受信するように構成される。
【0182】
第17トランジスタM17のゲートは、第6ノードQB_Bに接続され、第17トランジスタM17の第1電極は、第1ノードQ1に接続され、第17トランジスタM17の第2電極は、第4電圧VGL1を受信するように構成される。第18トランジスタM18のゲートは、第6ノードQB_Bに接続され、第18トランジスタM18の第1電極は、シフト信号出力端CRTに接続され、第18トランジスタM18の第2電極は、第4電圧VGL1を受信するように構成される。第19トランジスタM19のゲートは、第6ノードQB_Bに接続され、第19トランジスタM19の第1電極は、第1出力信号端OP1に接続され、第19トランジスタM19の第2電極は、第5電圧VGL2を受信するように構成される。
【0183】
図12Bに示すように、第2制御回路230は、第20トランジスタM20と、第21トランジスタM21とを含むように実現されてもよい。第20トランジスタM20のゲート及び第1電極は、第3電圧VDD_Bを受信するように構成され、第20トランジスタM20の第2電極は、第6ノードQB_Bに接続される。第21トランジスタM21のゲートは、第2ノードQ2に接続され、第21トランジスタM21の第1電極は、第6ノードQB_Bに接続され、第21トランジスタM21の第2電極は、第4電圧VGL1を受信するように構成される。
【0184】
図12Bに示されるように、第3リセット回路240は、第22トランジスタM22と第23トランジスタM23とを含むように実現されてもよく、第4リセット回路250は、第24トランジスタM24と第25トランジスタM25とを含むように実現されてもよい。
【0185】
第22トランジスタM22のゲートは、第6ノードQB_Bに接続され、第22トランジスタM22の第1電極は、第2ノードQ2に接続され、第22トランジスタM22の第2電極は、第4電圧VGL1を受信するように構成される。第23トランジスタM23のゲートは、第6ノードQB_Bに接続され、第23トランジスタM23の第1電極は、第2出力信号端OP2に接続され、第23トランジスタM23の第2電極は、第5電圧VGL2を受信するように構成される。
【0186】
第24トランジスタM24のゲートは、第5ノードQB_Aに接続され、第24トランジスタM24の第1電極は、第2ノードQ2に接続され、第24トランジスタM24の第2電極は、第4電圧VGL1を受信するように構成される。第25トランジスタM25のゲートは、第5ノードQB_Aに接続され、第25トランジスタM25の第1電極は、第2出力信号端OP2に接続され、第25トランジスタM25の第2電極は、第5電圧VGL2を受信するように構成される。
【0187】
説明すべきこととして、本開示の実施例において、例えば、第2電圧VDD_Aと第3電圧VDD_Bは、互いに逆相信号に構成されてもよく、即ち第2電圧VDD_Aが高レベルであると、第3電圧VDD_Bはローレベルであり、第2電圧VDD_Aがローレベルであると、第3電圧VDD_Bはハイレベルである。このようにして第12トランジスタM12及び第20トランジスタM20のうちの一方のみが同一の時点でオン状態にあることができ、このようにしてトランジスタの長期オンによる性能ドリフトを回避でき、それによって回路の安定性を向上させることができる。
【0188】
図12A及び12Bに示すシフトレジスタユニット21において、第1制御回路130は、第5ノードQB_Aのレベルを制御するために第1サブユニット100に設けられ、第2制御回路230は、第6ノードQB_Bのレベルを制御するために第2サブユニット200に設けられ、このようにしてトランジスタの数を節約することができ、これにより、当該シフトレジスタユニット21を用いたゲート駆動回路20に占有される面積をさらに減少させることができ、さらに当該ゲート駆動回路20を用いた表示装置のフレームサイズを小さくし、当該表示装置のPPIを向上させることができる。
【0189】
図12Aに示すように、第3制御回路160は、第32トランジスタM32と、第33トランジスタM33とを含むように実現されてもよい。第32トランジスタM32のゲートは、第1クロック信号CLKAを受信するように構成され、第32トランジスタM32の第1電極は、第5ノードQB_Aに接続され、第32トランジスタM32の第2電極は、第33トランジスタM33の第1電極に接続される。第33トランジスタM33のゲートは、第3ノードHに接続され、第33トランジスタM33の第2電極は、第4電圧VGL1を受信するように構成される。
【0190】
第4制御回路170は、第34トランジスタM34で実現されてもよい。第34トランジスタM34のゲートは、第1入力信号STU1を受信するように構成され、第34トランジスタM34の第1電極は、第5ノードQB_Aに接続され、第34トランジスタM34の第2電極は、第4電圧VGL1を受信するように構成される。
【0191】
図12Bに示すように、第5制御回路260は、第35トランジスタM35と第36トランジスタM36とを含むように実現されてもよい。第35トランジスタM35のゲートは、第1クロック信号CLKAを受信するように構成され、第35トランジスタM35の第1電極は、第6ノードQB_Bに接続され、第35トランジスタM35の第2電極は、第36トランジスタM36の第1電極に接続される。第36トランジスタM36のゲートは、第3ノードHに接続され、第36トランジスタM36の第2電極は、第4電圧VGL1を受信するように構成される。
【0192】
第6制御回路270は、第37トランジスタM37で実現されてもよい。第37トランジスタM37のゲートは、第1入力信号STU1を受信するように構成され、第37トランジスタM37の第1電極は、第6ノードQB_Bに接続され、第37トランジスタM37の第2電極は、第4電圧VGL1を受信するように構成される。
【0193】
図12Aに示すように、第5リセット回路180は、第38トランジスタM38で実現されてもよく、第6リセット回路190は、第40トランジスタM40で実現されてもよい。第38トランジスタM38のゲートは、表示リセット信号STDを受信するように構成され、第38トランジスタM38の第1電極は、第1ノードQ1に接続され、第38トランジスタM38の第2電極は、第4電圧VGL1を受信するように構成される。第40トランジスタM40のゲートは、グローバルリセット信号TRSTを受信するように構成され、第40トランジスタM40の第1電極は、第1ノードQ1に接続され、第40トランジスタM40の第2電極は、第4電圧VGL1を受信するように構成される。
【0194】
図12Bに示すように、第7リセット回路280は、第39トランジスタM39で実現されてもよく、第8リセット回路290は、第41トランジスタM41で実現されてもよい。第39トランジスタM39のゲートは、表示リセット信号STDを受信するように構成され、第39トランジスタM39の第1電極は、第2ノードQ2に接続され、第39トランジスタM39の第2電極は、第4電圧VGL1を受信するように構成される。第41トランジスタM41のゲートは、グローバルリセット信号TRSTを受信するように構成され、第41トランジスタM41の第1電極は、第2ノードQ2に接続され、第41トランジスタM41の第2電極は、第4電圧VGL1を受信するように構成される。
【0195】
説明すべきこととして、本開示の実施例に係る電子パネル10において、複数のシフトレジスタユニット21がカスケード接続されてゲート駆動回路20を構成する場合、1段目のシフトレジスタユニットの第1出力信号端OP1は、ゲート駆動回路20の第1出力端OT<1>であり、1段目のシフトレジスタユニットの第2出力信号端OP2は、ゲート駆動回路20の第2出力端OT<2>である。他段のシフトレジスタユニット21とゲート駆動回路20の出力端との対応関係は上記と同様であるため、説明が省略されない。
【0196】
上述したように、本開示の実施例に係るシフトレジスタユニット21では、第1コンデンサC1によって第3ノードHの電位を維持し、第2コンデンサC2によって第1ノードQ1の電位を維持し、第3コンデンサC3によって第2ノードQ2の電位を維持することができる。第1コンデンサC1、第2コンデンサC2及び第3コンデンサC3は、プロセスを通じて製造されるコンデンサデバイスであり、例えばコンデンサデバイスは、専門なコンデンサ電極を製造することで実現され、当該コンデンサの各電極は、金属層、半導体層(例えばドープされたポリシリコン)などで実現されてもよく、又はいくつかの例では、回路配線パラメータを設計することにより、第1コンデンサC1、第2コンデンサC2及び第3コンデンサC3は、様々なデバイス間の寄生コンデンサにより実現されてもよい。第1コンデンサC1、第2コンデンサC2及び第3コンデンサC3の接続方式は、上記方式に限定されず、第3ノードH、第1ノードQ1及び第2ノードQ2に書き込まれたレベルを記憶できるかぎり、他の適用可能な接続方式であってもよい。
【0197】
第1ノードQ1、第2ノードQ2又は第3ノードHの電位がハイレベルに維持される場合、いくつかのトランジスタ(例えば第1トランジスタM1、第14トランジスタM14、第17トランジスタM17、第38トランジスタM38、第40トランジスタM40、第22トランジスタM22、第24トランジスタM24、第39トランジスタM39及び第41トランジスタM41など)の第1電極は、第1ノードQ1、第2ノードQ2又は第3ノードHに接続され、第2電極は、ローレベル信号に接続される。これらのトランジスタのゲートに非導通信号が入力される場合でも、その第1電極と第2電極の間の電圧差により漏電が発生する可能性があるため、シフトレジスタユニット21において第1ノードQ1、第2ノードQ2又は第3ノードHに対する電位維持の効果は低くなる。
【0198】
例えば、
図12Aに示すように、第3ノードHを例とすると、第1トランジスタM1の第1電極は、第2入力信号STU2を受信するように構成され、第2電極極は、第3ノードHに接続される。第3ノードHがハイレベルにあり、第2入力信号STU2がローレベルにある場合、第3ノードHは、第1トランジスタM1を通して漏電する可能性がある。
【0199】
漏電を防止するために、
図14A及び
図14Bに示すように、本開示の少なくとも1つの実施例は、漏電防止構造を備えたシフトレジスタユニット21を提供する。当該シフトレジスタユニット21は、共通漏電防止回路と、第1漏電防止回路と、第2漏電防止回路とをさらに含む。
【0200】
共通漏電防止回路は、第1ノードQ1及び第7ノードOFに電気的に接続され、且つ第1ノードQ1のレベルの制御下で第7ノードOFのレベルを制御するように構成される。第1漏電防止回路は、第7ノードOFと、第1リセット回路140と、第2リセット回路150と、第5リセット回路180と、第6リセット回路190とに電気的に接続され、且つ第7ノードOFのレベルの制御下で第1ノードQ1の漏電を防止するように構成される。第2漏電防止回路は、第7ノードOFと、第3リセット回路240と、第4リセット回路250と、第7リセット回路280と、第8リセット回路290とに電気的に接続され、且つ前記第7ノードのレベルの制御下で第2ノードの漏電を防止するように構成される。
【0201】
例えば、
図14A及び14Bに示すように、共通漏電防止回路は、第44トランジスタM44で実現されてもよく、第44トランジスタM44のゲートは、第1ノードQ1に接続され、第44トランジスタM44の第1電極は、第6電圧VBを受信するように構成され、第44トランジスタM44の第2電極は、第7ノードOFに接続される。第1漏電防止回路は、トランジスタM14_b、M17_b、M38_b及びM40_bを含むように実現されてもよい。第2漏電防止回路は、トランジスタM22_b、M24_b、M39_b及びM41_bを含むように実現されてもよい。トランジスタM14_b、M17_b、M38_b、M40_b、M22_b、M24_b、M39_b及びM41_bの接続関係は、
図14A及び14Bに示され、ここでは説明が省略される。
【0202】
同時に、
図14Aに示すように、第3ノードHの漏電を防止するために、第43トランジスタM43及びトランジスタM1_bも追加される。以下、トランジスタM1_bを例として漏電防止の動作原理を説明する。
【0203】
トランジスタM1_bのゲートは、第1トランジスタM1のゲートに接続され、トランジスタM1_bの第1電極は、第43トランジスタM43の第2電極に接続され、トランジスタM1_bの第2電極は、第3ノードHに接続される。第43トランジスタM43のゲートは、第3ノードHに接続され、第43トランジスタM43の第1電極は、第6電圧VB(たとえばハイレベル)を受信するように構成される。第3ノードHがハイレベルである場合、第43トランジスタM43は、第3ノードHのレベルの制御下でオンになり、それによってハイレベルの第6電圧VBをトランジスタM1_bの第1電極に入力することができ、トランジスタM1_bの第1電極と第2電極の両方がハイレベルになり、それによって第3ノードHの電荷がトランジスタM1_bから漏れることを防止することができる。この場合、トランジスタM1_bのゲートが第1トランジスタM1のゲートに接続されているため、第1トランジスタM1とトランジスタM1_bの組み合わせは、上記の第1トランジスタM1と同じ機能を達成でき、同時に漏電防止効果もある。
【0204】
同様に、
図14Aに示すように、トランジスタM14_b、M17_b、M38_b及びM40_bは、第7ノードOF及び第44トランジスタM44を介して接続され、漏電防止構造をそれぞれ実現することができ、それによって第1ノードQ1の漏電を防止することができる。
図14Bに示すように、トランジスタM22_b、M24_b、M39_b及びM41_bは、第7ノードOF及び第44トランジスタM44を介して接続され、漏電防止構造をそれぞれ実現することができ、それによって第2ノードQ2の漏電を防止することができる。
【0205】
図14A及び
図14Bに示すシフトレジスタユニット21において、第1漏電防止回路と第2漏電防止回路は、1つのトランジスタM44を共有することができ、これにより、トランジスタの数を節約することができ、それによって当該シフトレジスタユニット21を用いたゲート駆動回路20に占有される面積を減少させることができ、さらに当該ゲート駆動回路20を用いた表示装置のフレームサイズを小さくし、当該表示装置のPPIを向上させることができる。
【0206】
例えば、少なくとも1つ他の例において、
図14Cに示すように、第2漏電防止回路(トランジスタM22_b、M24_b、M39_b及びM41_b)は、第7ノードOFに接続されなくてもよいが、漏電構造を構成するために、1つの第45トランジスタが別個に設けられ、ここでは説明が省略される。
【0207】
同様に、
図10に示すように、漏電防止構造を実現するために、第3トランジスタM3及び第4トランジスタM4には、トランジスタM3_b及びトランジスタM4_bがそれぞれ設けられてもよい。トランジスタM3_b及びトランジスタM4_bのゲートは、いずれも第1クロック信号CLKAを受信するように構成され、トランジスタM3_bとトランジスタM4_bの第1電極は、第7ノードOFに接続され、それによって
図14Aの第44トランジスタM44に接続され、漏電防止構造をそれぞれ実現し、これにより、第1ノードQ1及び第2ノードQ2の漏電を防止することができる。
【0208】
同様に、
図13Cに示すように、漏電防止構造を実現するために、第5トランジスタM5にはトランジスタM5_bが設けられてもよい。トランジスタM5_bのゲートは、第1入力信号STU1を受信するように構成され、トランジスタM5_bの第1電極は、第7ノードOFに接続され、それによって
図14Aの第44トランジスタM44に接続され、漏電防止構造を実現し、これにより、第1ノードQ1の漏電を防止することができる。
【0209】
本開示の実施例で用いられるトランジスタは、いずれも薄膜トランジスタ、又は電界効果トランジスタ、又は同じ特性を有する他のスイッチングデバイスであってもよく、本開示の実施例ではいずれも薄膜トランジスタを例として説明する。ここで用いられるトランジスタのソース電極、ドレイン電極は、構造が対称であってもよく、したがって、トランジスタのソース電極とドレイン電極は、構造的に区別できない。本開示の実施例において、ゲートを除くトランジスタの2つの電極を区別するために、一方の電極は、第1電極として記述され、他方の電極は、第2電極として記述される。また、トランジスタは、その特性に従ってN型トランジスタとP型トランジスタに分けられる。トランジスタがP型トランジスタである場合、オン電圧は、ローレベル電圧(例えば0V、-5V、-10V又は他の適切な電圧)であり、オフ電圧は、ハイレベル電圧(例えば5V、10V又は他の適切な電圧)であり、トランジスタがN型トランジスタである場合、オン電圧は、ハイレベル電圧(例えば5V、10V又はその他の適切な電圧)であり、オフ電圧は、ローレベル電圧(例えば0V、-5V、-10V又はその他の適切な電圧)である。
【0210】
本開示の少なくとも1つの実施例は、ゲート駆動回路20をさらに提供する。
図15に示すように、当該ゲート駆動回路20は、カスケード接続された複数のシフトレジスタユニット21を含み、そのうちの任意の1つ又は複数のシフトレジスタユニット21に対して、本開示の実施例に係るシフトレジスタユニット21の構造又はその変形を採用することができる。
図15のA1、A2、A3、A4、A5及びA6は、シフトレジスタユニット21のサブユニットを表し、例えば、A1、A3及びA5は、3つのシフトレジスタユニット21における第1サブユニットをそれぞれ表し、A2、A4及びA6は、3つのシフトレジスタユニット21における第2サブユニットをそれぞれ表す。
【0211】
例えば、
図15に示すように、各シフトレジスタユニット21は、第1サブユニット及び第2サブユニットを含み、それぞれ第1出力信号OUT1及び第2出力信号OUT2を出力する。当該ゲート駆動回路20が電子パネル10の複数行のサブ画素ユニットを駆動するために用いられる場合、第1出力信号OUT1及び第2出力信号OUT2は、それぞれ電子パネル10の1行のサブ画素ユニットを駆動することができる。例えば、A1、A2、A3、A4、A5及びA6は、それぞれ電子パネル10の1行目、2行目、3行目、4行目、5行目及び6行目のサブ画素ユニットを駆動することができる。
【0212】
本開示の実施例に係るゲート駆動回路20は、ブランキング入力サブユニットを共有することができ、それによって当該ゲート駆動回路20を用いた表示装置のフレームサイズを小さくし、当該表示装置のPPIを向上させることができる。同時に、ランダム補償をさらに実現することができ、それによって行ごとの順次補償による走査線及び表示輝度の不均一などの表示不良を回避することができる。
【0213】
以下に
図15に示すゲート駆動回路20を例として、ゲート駆動回路20の信号線を説明する。
【0214】
図15に示すように、ゲート駆動回路20は、第1サブクロック信号線CLK_1と、第2サブクロック信号線CLK_2と、第3サブクロック信号線CLK_3とを含む。3k-2段目のシフトレジスタユニットの第1サブユニットは、第1サブクロック信号線CLK_1に接続されて、3k-2段目のシフトレジスタユニットの第2クロック信号CLKBを受信し、3k-1段目のシフトレジスタユニット内の第1サブユニットは、第2サブクロック信号線CLK_2に接続されて、3k-1段目のシフトレジスタユニットの第2クロック信号CLKBを受信し、3k段目のシフトレジスタユニットの第1サブユニットは、第3サブクロック信号線CLK_3に接続されて、第3k段のシフトレジスタユニットの第2クロック信号CLKBを受信し、kがゼロより大きい整数である。
【0215】
上述したように、シフトレジスタユニット21がカスケード接続されている場合、各段のシフトレジスタユニット21の第1サブユニットに第2クロック信号CLKBを順次供給するだけでよく、当該第2クロック信号CLKBは、スキャンシフトを完了するためにシフト信号として出力されてもよい。
【0216】
図15に示すように、ゲート駆動回路20は、第4サブクロック信号線CLK_4と、第5サブクロック信号線CLK_5と、第6サブクロック信号線CLK_6と、第7サブクロック信号線CLK_7と、第8サブクロック信号線と、第9サブクロック信号線CLK_9と、第15サブクロック信号線CLK_15と、第16サブクロック信号線CLK_16と、第17サブクロック信号線CLK_17と、第18サブクロック信号線CLK_18とをさらに含む。説明すべきこととして、例示を明確にするために、第15サブクロック信号線CLK_15、第16サブクロック信号線CLK_16、第17サブクロック信号線CLK_17及び第18サブクロック信号線CLK_18は、
図15に示されていない。
【0217】
3k-2段目のシフトレジスタユニットの第1サブユニットは、第4サブクロック信号線CLK_4に接続されて、3k-2段目のシフトレジスタユニットの第3クロック信号CLKCを受信し、3k-2目のシフトレジスタの第2サブユニットは、第5サブクロック信号線CLK_5に接続されて、3k-2段目のステージシフトレジスタユニットの第4クロック信号CLKDを受信する。
【0218】
3k-1段目のシフトレジスタユニットの第1サブユニットは、第6サブクロック信号線CLK_6に接続されて、3k-1段目のシフトレジスタユニットの第3クロック信号CLKCを受信し、3k-1段目のシフトレジスタの第2サブユニットは、第7サブクロック信号線CLK_7に接続されて、3k-1段目のシフトレジスタユニットの第4クロック信号CLKDを受信する。
【0219】
3k段目のシフトレジスタユニットの第1サブユニットは、第8サブクロック信号線CLK_8に接続されて、3k段目のシフトレジスタユニットの第3クロック信号CLKCを受信し、3k段目のシフトレジスタユニットの第2サブユニットは、第9サブクロック信号線CLK_9に接続されて、3k段目のシフトレジスタユニットの第4クロック信号CLKDを受信する。
【0220】
上述したように、第4サブクロック信号線CLK_4と、第5サブクロック信号線CLK_5と、第6サブクロック信号線CLK_6と、第7サブクロック信号線CLK_7と、第8サブクロック信号線CLK_8と、第9サブクロック信号線CLK_9と、第15サブクロック信号線CLK_15と、第16サブクロック信号線CLK_16と、第17サブクロック信号線CLK_17と、第18サブクロック信号線CLK_18との合計10本の信号線を介して各段のシフトレジスタユニット21に、行ごとに出力された駆動信号(具体的な信号タイミングについては
図16を参照できる)を供給する。即ち本開示の実施例に係るゲート駆動回路20が10CLKのクロック信号を用いることができるため、当該ゲート駆動回路20によって出力された駆動信号の波形をオーバーラップさせることができ、例えば、各行のサブ画素ユニットのプリチャージ時間を増加させることができ、それによって当該ゲート駆動回路20は、高周波走査表示に適用することができる。
【0221】
図15に示すように、ゲート駆動回路20は、第10サブクロック信号線CLK_10、第11サブクロック信号線CLK_11及び第12サブクロック信号線CLK_12をさらに含む。
【0222】
図15に示すように、この実施例において、第10サブクロック信号線CLK_10は、前の2段のシフトレジスタユニット21の第1サブユニット及び第2サブユニット(即ちA1、A2、A3及びA4)に接続されて第1入力信号STU1を供給し、同時に第10サブクロック信号線CLK_10は、他の段のシフトレジスタユニット21にさらに接続されてグローバルリセット信号TRSTを供給する。この方式により、クロック信号線の数を節約することができ、それによって当該ゲート駆動回路20を用いた表示装置のフレームサイズを小さくし、当該表示装置のPPIを向上させることができる。例えば、前の2段のシフトレジスタユニット21には第40トランジスタM40及び第41トランジスタM41が設けられなくてもよい。
【0223】
各段のシフトレジスタユニット21の共通入力回路310は、第11サブクロック信号線CLK_11に接続されて選択制御信号OEを受信する。各段のシフトレジスタユニット21の第1サブユニット、第2サブユニット及び共通入力回路310は、第12サブクロック信号線CLK_12に接続されて第1クロック信号CLKAを受信する。
【0224】
図15に示すように、ゲート駆動回路20は、第13サブクロック信号線CLK_13及び第14サブクロック信号線CLK_14をさらに含む。
【0225】
例えば、各段のシフトレジスタユニット21の第1サブユニットは、第13サブクロック信号線CLK_13に接続されて第2電圧VDD_Aを受信し、各段のシフトレジスタユニット21の第2サブユニットは、第14サブクロック信号線CLK_14に接続されて第3電圧VDD_Bを受信する。
【0226】
図15に示すように、前の2段のシフトレジスタユニット21に加えて、他のシフトレジスタユニット21の第1サブユニット及び第2サブユニットは、前の2段のシフトレジスタユニット21の第1サブユニットに接続されて、シフト信号CRを第1入力信号STU1として受信する。最後の4段のシフトレジスタユニット21に加えて、他段のシフトレジスタユニット21の第1サブサブユニット及び第2サブユニットは、最後の4段のシフトレ、ジスタユニット21の第1サブユニットに接続されて、シフト信号CRを表示リセット信号STDとして受信する。
【0227】
説明すべきこととして、
図15に示すカスケード関係は、一例に過ぎず、本開示の説明によれば、実際の状況に応じて、他のカスケード方式を採用することもできる。
【0228】
例えば、少なくとも1つの例では、
図15に示すゲート駆動回路20のシフトレジスタユニット21は、
図12A及び
図12Bに示す回路構造を採用することができ、
図16は、
図15に示すゲート駆動回路20が動作するときの信号タイミング図である。
【0229】
図16では、H<11>とH<13>は、それぞれ6段目と7段目のシフトレジスタユニット21の第3ノードHを表し、6段目のシフトレジスタユニット21は、電子パネルの11行目及び12行目のサブ画素ユニットに対応し、7段目のシフトレジスタユニット21は、電子パネルの13行目及び14行目のサブ画素ユニットに対応する。N<11>及びN<13>は、それぞれ6段目及び7段目のシフトレジスタユニット21の第4ノードNを表す。
【0230】
Q1<11>及びQ2<12>は、それぞれ6段目のシフトレジスタユニット21の第1ノードQ1及び第2ノードQ2を表し、Q1<13>及びQ2<14>は、それぞれ7段目のシフトレジスタユニット21の第1ノードQ1及び第2ノードQ2を表す。括弧内の数字は、当該ノードに対応する電子パネル内のサブ画素ユニットの行数を表し、以下の各実施例は、これと同じであるため、説明が省略される。
【0231】
OUT1<11>及びOUT2<12>は、それぞれ6段目のシフトレジスタユニット21によって出力された第1出力信号OUT1及び第2出力信号OUT2を表す。同様に、OUT1<13>及びOUT2<14>は、それぞれ7段目のシフトレジスタユニット21によって出力された第1出力信号OUT1及び第2出力信号OUT2を表す。
【0232】
1Fは、第1フレームを表し、DSは、第1フレームの表示期間を表し、BLは、第1フレームのブランキング期間を表す。さらに、説明すべきこととして、
図16において、第2電圧VDD_Aがローレベルにあるが第3電圧VDD_Bがハイレベルにあることを例として示すが、本開示の実施例は、これに限定されない。
図16に示す信号タイミング図における信号レベルは、概略的なものだけであり、真のレベル値を表すものではない。
【0233】
以下に
図16の信号タイミング図、
図12A及び
図12Bに示すシフトレジスタユニット21を参照し、
図15に示すゲート駆動回路20の動作原理を説明する。
【0234】
第1フレーム1Fの開始前に、第10サブクロック信号線CLK_10及び第11サブクロック信号線CLK_11がハイレベルを供給し、各段のシフトレジスタユニット21の第40トランジスタM40及び第41トランジスタM41がオンになり、これにより、各段のシフトレジスタユニット21の第1ノードQ1及び第2ノードQ2をリセットすることができ、各段のシフトレジスタユニット21の第1トランジスタM1がオンになり、このときに受信された第2入力信号STU2がローレベルであるため、各段のシフトレジスタユニット21の第3ノードHをリセットすることができ、これにより、第1フレーム1Fの開始前にグローバルリセットが実現される。
【0235】
第1フレーム1Fの表示期間DSにおいて、6段目及び7段目のシフトレジスタユニット21(即ち電子パネルの11列目から14列目のサブ画素ユニット)の動作プロセスを以下に説明する。
【0236】
段階1では、4段目のシフトレジスタユニット21の第1サブユニットによって出力されたシフト信号(第15サブクロック信号線CLK_15によって供給される信号)がハイレベルであり、即ち6段目のシフトレジスタユニット21によって受信された第1入力信号STU1がハイレベルであるため、第5トランジスタM5及び第8トランジスタM8がオンになる。ハイレベルの第1電圧VDDは、第5トランジスタM5を介して第1ノードQ1<11>を充電し、第8トランジスタM8を介して第2ノードQ2<12>を充電し、それによって第1ノードQ1<11>と第2ノードQ2<12>の両方をすべてハイレベルにプルアップする。
【0237】
第7トランジスタM7は、第1ノードQ1<11>の制御下でオンになるが、第4サブクロック信号線CLK_4によって供給された第3クロック信号CLKCがこの時点でローレベルにあるため、6段目のシフトレジスタユニット21によって出力された第1出力信号OUT1<11>がローレベルであり、第9トランジスタM9は、第2ノードQ2<12>の制御下でオンになるが、第5サブクロック信号線CLK_5によって供給された第4クロック信号CLKDがこの時点でローレベルであるため、6段目のシフトレジスタユニット21によって出力された第2出力信号OUT2<12>がローレベルであり、この段階で、同時に6段目のシフトレジスタユニット21の第1ノード及び第2ノードへのプリチャージを完了する。
【0238】
段階2では、第4サブクロック信号線CLK_4によって供給された第3クロック信号CLKCがハイレベルになり、ブートストラップ効果により第1ノードQ1<11>の電位がさらにプルアップされるため、第7トランジスタM7がオンに維持され、それによって6段目のシフトレジスタユニット21によって出力された第1出力信号OUT1<11>がハイレベルになる。しかしながら、第5サブクロック信号線CLK_5によって供給された第4クロック信号CLKDがこの時点でもローレベルであるため、6段目のシフトレジスタユニット21によって出力された第2出力信号OUT2<12>は、ローレベルに維持し続けられる。
【0239】
段階3では、第5サブクロック信号線CLK_5によって供給された第4クロック信号CLKDがハイレベルになり、ブートストラップ効果により第2ノードQ2<12>の電位がさらにプルアップされるため、第9トランジスタM9はオンに維持され、それによって6段目のシフトレジスタユニット21によって出力された第2出力信号OUT2<12>はハイレベルになる。
【0240】
段階4では、第2コンデンサC2の維持効果により、第1ノードQ1<11>は、依然としてハイレベルを維持し、したがって、第7トランジスタM7がオンになる。しかしながら、第4サブクロック信号線CLK_4によって供給された第3クロック信号CLKCがローレベルになるため、6段目のシフトレジスタユニット21によって出力された第1出力信号OUT1<11>はローレベルになる。同時に、第2コンデンサC2のブートストラップ効果により、第1ノードQ1<11>の電位も低くなる。
【0241】
段階5では、第3コンデンサC3の維持効果により、第2ノードQ2<12>は、依然としてハイレベルを維持し、したがって、第9トランジスタM9がオンになる。しかしながら、第5サブクロック信号線CLK_5によって供給された第4クロック信号CLKDがローレベルになるため、6段目のシフトレジスタユニット21によって出力された第2出力信号OUT2<12>はローレベルになる。同時に、第3コンデンサC3のブートストラップ効果により、第2ノードQ2<12>の電位も低くなる。
【0242】
段階6では、本実施例で10CLKのクロック信号が用いられ、各5段のシフトレジスタユニット21(各段のシフトレジスタユニット21が第1出力信号OUT1及び第2出力信号OUT2を順次に出力する)によって出力された信号が1サイクルであるため、同時に6段目のシフトレジスタユニット21が10段のシフトレジスタユニット21から出力されたシフト信号CRを表示リセット信号STDとして受信するため、この段階で、第17サブクロック信号線CLK_17によって供給された第3クロック信号CLKCがハイレベルになると、6段目のシフトレジスタユニット21によって受信された表示リセット信号STDもハイレベルとなるため、第38トランジスタM38と第39トランジスタM39がオンになり、それによってローレベルの第4電圧VGL1によって第1ノードQ1<11>と第1ノードQ2<12>のリセットを完了することができる。
【0243】
6段目のシフトレジスタユニット21が電子パネルの11行目及び12行目のサブ画素を駆動して表示を完了した後、このようにして類推し、7段目、8段目などのシフトレジスタユニット21は、電子パネルのサブ画素ユニットを行ごとに駆動して1フレームの表示駆動を完了する。これまで、第1フレームの表示期間が終了する。
【0244】
同時に、第1フレーム1Fの表示期間DSにおいて、6段目のシフトレジスタユニットの第3ノードH<11>も充電され、例えば、第1フレーム1Fで12行目のサブ画素ユニットをセンシングする必要がある場合、第1フレーム1Fの表示期間DSにおいても以下の動作を行う。
【0245】
段階1では、第11サブクロック信号線CLK_11によって供給された制御信号OEと4段目のシフトレジスタユニット21の第1サブユニットによって出力されたシフト信号(第15サブクロック信号線CLK_15によって供給される信号)が同じであるため、第1トランジスタM1がオンになる。同時に、6段目のシフトレジスタユニット21によって受信された第2入力信号STU2が4段目のシフトレジスタユニット21の第1サブユニットによって出力されたシフト信号と同じであるため、ハイレベルの第2入力信号STU2は、第3ノードH<11>を充電し、第3ノードH<11>をハイレベルにプルアップすることができる。
【0246】
説明すべきこととして、第3ノードH<11>に対する上記充電プロセスは1つの例だけであり、本開示の実施例は、これを含むがこれに限定されない。例えば、6段目のシフトレジスタユニット21によって受信された第2入力信号STU2も他段のシフトレジスタユニット21によって出力されたシフト信号と同じであてもよく、同時に第11サブクロック信号線CLK_11及び当該第2サブ入力号STU2の信号タイミングを同じにすればよい。
【0247】
段階1では、用いられている10CLKのクロック信号のオーバーラップにより、選択制御信号OEがハイレベルであると、7段目のシフトレジスタユニットの第3ノードH<13>もハイレベルに充電される。
【0248】
H<11>及びH<13>の高電位は、第1フレーム1Fのブランキング期間BLまで維持されてもよい。第1フレーム1Fで12行目のサブ画素ユニットを補償する必要がある場合、第1フレーム1Fのブランキング期間BLにおいて以下の動作を行う。
【0249】
段階7では、第12サブクロック信号線CLK_12によって供給された第1クロック信号CLKAがハイレベルであり、6段目のシフトレジスタユニットの場合、この段階で第3ノードH<11>がハイレベルに維持されるため、第2トランジスタM2がオンになり、ハイレベルの第1クロック信号CLKAは、第2トランジスタM2を介して第4ノードN<11>に伝送され、それによって第4ノードN<11>がハイレベルになる。第3トランジスタM3及び第4トランジスタM4は、第4ノードN<11>の制御下でオンになるため、ハイレベルの第1電圧VDDによって第1ノードQ1<11>及び第2ノードQ2<12>をそれぞれ充電することができ、第1ノードQ1<11>と第2ノードQ2<12>の電位がプルアップされる。
【0250】
同時に、段階7において、第1コンデンサC1の結合効果により、第4ノードN<11>がローレベルからハイレベルになると第3ノードH<11>は、結合されてプルアップされ、それによって第3ノードH<11>は、高い電位に維持され、第2トランジスタM2が完全にオンになることを保証することができる。
【0251】
その後、第12サブクロック信号線CLK_12によって供給された第1クロック信号CLKAがハイレベルからローレベルになり、それによって第4ノードN<11>はローレベルになり、第1コンデンサC1の結合効果により、第3ノードH<11>の電位も低くなる。
【0252】
同様に、7段目のシフトレジスタユニットの場合、第3ノードH<13>、第4ノードN<13>、第1ノードQ1<13>、第2ノードQ2<14>の変化プロセスについては、6段目のシフトレジスタユニットに対する上記説明を参照することができ、ここでは説明が省略される。
【0253】
段階8では、第4サブクロック信号線CLK_4によって供給された第3クロック信号CLKCがハイレベルになり、ブートストラップ効果により第1ノードQ1<11>の電位がさらにプルアップされるため、第7トランジスタM7はオンに維持され、それによって6段目のシフトレジスタユニット21によって出力された第1出力信号OUT1<11>はハイレベルになる。
【0254】
同時に、段階8では、第5サブクロック信号線CLK_5によって供給された第4クロック信号CLKDがハイレベルになり、ブートストラップ効果により第2ノードQ2<12>の電位がさらにプルアップされるため、第9トランジスタM9はオンに維持され、それによって6段目のシフトレジスタユニット21によって出力された第2出力信号OUT2<12>はハイレベルになる。
【0255】
説明すべきこととして、段階8では、第4サブクロック信号線CLK_4によって供給された第3クロック信号CLKCがローレベルになると、それに応じて、6段目のシフトレジスタユニット21の第1ノードQ1がローレベルと第1出力信号OUT1<11>の電位も低くなる。同様に、第5サブクロック信号線CLK_5によって供給された第4クロック信号CLKDがローレベルになると、それに応じて、6段目のシフトレジスタユニット21の第2ノードQ2<12>の電位及び第2出力信号OUT2<12>の電位も低くなる。
【0256】
段階9では、第5サブクロック信号線CLK_5によって供給された第4クロック信号CLKDがハイレベルになり、ブートストラップ効果により第2ノードQ2<12>の電位がさらにプルアップされるため、第9トランジスタM9はオンに維持され、それによって6段目のシフトレジスタユニット21によって出力された第2出力信号OUT2<12>はハイレベルになる。
【0257】
同時に、段階9では、第6サブクロック信号線CLK_6によって供給された第3クロック信号CLKCがハイレベルになり、ブートストラップ効果により第1ノードQ1<13>の電位がさらにプルアップされるため、第7トランジスタM7はオンに維持され、それによって7段目のシフトレジスタユニット21によって出力された第1出力信号OUT1<13>はハイレベルになる。
【0258】
説明すべきこととして、段階9では、第5サブクロック信号線CLK_5によって供給された第4クロック信号CLKDがローレベルになると、それに応じて、6段目のシフトレジスタユニット21の第2ノードQ2<12>の電位と第2出力信号OUT2<12>の電位も低くなる。
【0259】
段階10では、第5サブクロック信号線CLK_5によって供給された第4クロック信号CLKDがローレベルになると、それに応じて、6段目のシフトレジスタユニット21の第2ノードQ2<12>の電位及び第2出力信号OUT2<12>の電位も低くなる。
【0260】
同時に、段階10では、第6サブクロック信号線CLK_6によって供給された第3クロック信号CLKCがハイレベルになると、それに応じて、7段目のシフトレジスタユニット21の第1ノードQ1<13>の電位と第1出力信号OUT1<13>の電位も低くなる。
【0261】
段階11では、第10サブクロック信号線CLK_10及び第11サブクロック信号線CLK_11がハイレベルを供給し、各段のシフトレジスタユニット21の第40トランジスタM40及び第41トランジスタM41がオンになり、これにより、各段のシフトレジスタユニット21の第1ノードQ1及び第2ノードQ2をリセットすることができ、各段のシフトレジスタユニット21の第1トランジスタM1がオンになり、このときに受信された第2入力信号STU2がローレベルであるため、各段のシフトレジスタユニット21の第3ノードHをリセットすることができ、これにより、にグローバルリセットが完了される。
【0262】
これまで、第1フレームの駆動タイミングが終了する。後の第2フレーム、第3フレームなどのそれ以上の段階では、ゲート駆動回路の駆動については、上記の説明を参照することができるが、ここでは説明が省略される。
【0263】
説明すべきこととして、本開示の実施例において、2つの信号タイミングが同じであることは、ハイレベルでの時間同期を指し、そして2つの信号の振幅は、同じであると要求されない。
【0264】
本開示の実施例は、表示装置1をさらに提供する。
図17に示すように、当該表示装置1は、本開示の実施例に係るいずれかの電子パネル10を含み、複数のサブ画素ユニット40で構成された画素アレイは、電子パネル10に設けられる。
【0265】
ゲート駆動回路20の各シフトレジスタユニットによって出力された第1出力信号OUT1及び第2出力信号OUT2は、それぞれ異なる行のサブ画素ユニット40に供給され、例えば、ゲート駆動回路20は、ゲート線GLを介してサブ画素ユニット40に電気的に接続されている。ゲート駆動回路20は、画素アレイに駆動信号を供給するために用いられ、例えば当該駆動信号は、サブ画素ユニット40内の走査トランジスタ及びセンシングトランジスタを駆動することができる。
【0266】
例えば、表示装置1は、データ信号を画素アレイに供給するためのデータ駆動回路30をさらに含むことができる。例えば、データ駆動回路30は、データ線DLを介してサブ画素ユニット40に電気的に接続されている。
【0267】
説明すべきこととして、この実施例における表示装置1は、表示器、OLEDパネル、OLEDテレビ、携帯電話、タブレットコンピュータ、ノートブックコンピュータ、デジタルフォトフレーム、ナビゲーターなどの、表示機能を有する任意の製品又は部材であってもよい。
【0268】
本開示の実施例に係る表示装置1の技術的効果については、上記実施例における電子パネル10についての対応する説明を参照することができるが、ここでは説明が省略される。
【0269】
上記は本開示の具体的な実施形態に過ぎないが、本開示の保護範囲は、これに限定されず、本開示の保護範囲は、特許請求の範囲に準じるべきである。
【符号の説明】
【0270】
20 ゲート駆動回路
30 データ駆動回路
110 第1入力回路
120 第1出力回路
130 第1制御回路
140 第1リセット回路
150 第2リセット回路
160 第3リセット回路
170 第4リセット回路
180 第5リセット回路
190 第6リセット回路
210 第2入力回路
220 第2出力回路
230 第2制御回路
240 第3リセット回路
250 第4リセット回路
260 第5リセット回路
270 第6リセット回路
280 第7リセット回路
290 第8リセット回路
300 ブランキング入力サブユニット
310 共通入力回路
311 選択制御回路
312 第3入力回路
320 第1伝送回路
330 第2伝送回路
340 共通リセット回路
410 画素駆動回路
411 データ書き込み回路
412 駆動回路
413 電荷蓄積回路
420 センシング回路
430 発光ユニット