(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-19
(45)【発行日】2024-02-28
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/0639 20230101AFI20240220BHJP
G06Q 50/10 20120101ALI20240220BHJP
【FI】
G06Q10/0639
G06Q50/10
(21)【出願番号】P 2021152550
(22)【出願日】2021-09-17
【審査請求日】2021-12-17
(73)【特許権者】
【識別番号】500257300
【氏名又は名称】LINEヤフー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】柳戸 新一
(72)【発明者】
【氏名】吉村 晃
(72)【発明者】
【氏名】吉田 泰裕
(72)【発明者】
【氏名】山口 陽太郎
(72)【発明者】
【氏名】山口 智史
【審査官】毛利 太郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-035355(JP,A)
【文献】特開2007-018480(JP,A)
【文献】特許第6917664(JP,B1)
【文献】特開2004-171042(JP,A)
【文献】特開2014-161687(JP,A)
【文献】特開2021-128393(JP,A)
【文献】特開2019-097600(JP,A)
【文献】特開2019-145159(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2020/0342138(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のユーザから選出する役割の入力を受け付けた場合、ネットワーク上における複数のユーザ間のコミュニケーションにおいて入力された情報であって前記複数のユーザの前記役割に対する適正を評価するための評価情報を取得する取得部と、
前記評価情報がチャット機能やメール機能において入力された文字情報である場合、自然言語処理技術を用いて
当該文字情報を解析して適正値を算出
し、前記評価情報が音声や動画である場合、音声認識技術を用いて前記評価情報を文字情報に変換し、自然言語処理技術を用いて当該文字情報を解析して、あるいはユーザの話し方や表情、身振りの情報に基づいて適正値を算出する算出部と、
前記複数のユーザから前記適正値に応じて前記役割を担うユーザを選出することにより、ネットワーク上における複数のユーザ間のコミュニケーションにおいて、所定の役割を担うユーザを選出する選出部と、
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記適正値は、ユーザが前記役割に相応しいか否かを表す指標であり、前記評価情報がポジティブな内容であるほど高い数値となる請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記算出部は、役割ごとに求められる特徴が異なるため、前記役割に応じて異なる極性辞書を用いて前記文字情報の極性を評価し、前記適正値を算出し、
前記選出部は、前記役割に応じて適切なユーザを選出する請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記算出部は、前記評価情報に前記役割に関して前記極性辞書においてポジティブとみなされる表現が含まれている場合、前記適正値を高くする請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記算出部は、前記評価情報に前記役割に関して前記極性辞書においてネガティブとみなされる表現を含むか否かに応じて前記適正値を算出する請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記選出部は、前記適正値が所定の閾値以下のユーザを選出することで、前記役割に消極的なユーザを選出する請求項1~5のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記取得部は、前記複数のユーザの特性として、ユーザ属性、特徴、ユーザ間の関係性、グループ内での役職や立場を含む特性情報を取得し、
前記算出部は、前記評価情報および前記特性情報に基づいて前記適正値を算出する請求項1~
6のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項8】
コンピュータが実行する情報処理方法であって、
複数のユーザから選出する役割の入力を受け付けた場合、ネットワーク上における複数のユーザ間のコミュニケーションにおいて入力された情報であって前記複数のユーザの前記役割に対する適正を評価するための評価情報を取得する取得工程と、
前記評価情報がチャット機能やメール機能において入力された文字情報である場合、自然言語処理技術を用いて
当該文字情報を解析して適正値を算出
し、前記評価情報が音声や動画である場合、音声認識技術を用いて前記評価情報を文字情報に変換し、自然言語処理技術を用いて当該文字情報を解析して、あるいはユーザの話し方や表情、身振りの情報に基づいて適正値を算出する算出工程と、
前記複数のユーザから前記適正値に応じて前記役割を担うユーザを選出することにより、ネットワーク上における複数のユーザ間のコミュニケーションにおいて、所定の役割を担うユーザを選出する選出工程と、
を含む情報処理方法。
【請求項9】
複数のユーザから選出する役割の入力を受け付けた場合、ネットワーク上における複数のユーザ間のコミュニケーションにおいて入力された情報であって前記複数のユーザの前記役割に対する適正を評価するための評価情報を取得する取得手順と、
前記評価情報がチャット機能やメール機能において入力された文字情報である場合、自然言語処理技術を用いて
当該文字情報を解析して適正値を算出
し、前記評価情報が音声や動画である場合、音声認識技術を用いて前記評価情報を文字情報に変換し、自然言語処理技術を用いて当該文字情報を解析して、あるいはユーザの話し方や表情、身振りの情報に基づいて適正値を算出する算出手順と、
前記複数のユーザから前記適正値に応じて前記役割を担うユーザを選出することにより、ネットワーク上における複数のユーザ間のコミュニケーションにおいて、所定の役割を担うユーザを選出する選出手順と、
をコンピュータに実行させることを特徴とする情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ネットワーク上でのコミュニケーションを支援する装置が開示されている(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ネットワーク上における複数のユーザ間のコミュニケーションにおいて、発表者やリーダー等の役割を担うユーザを簡易に選出することが求められていた。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、ネットワーク上における複数のユーザ間のコミュニケーションにおいて、所定の役割を担うユーザを簡易に選出することができる情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の一態様に係る情報処理装置は、取得部と、算出部と、選出部と、を備える。前記取得部は、複数のユーザから選出する役割の入力を受け付けた場合、ネットワーク上における複数のユーザ間のコミュニケーションにおいて入力された情報であって前記複数のユーザの前記役割に対する適正を評価するための評価情報を取得する。前記算出部は、前記評価情報がチャット機能やメール機能において入力された文字情報である場合、自然言語処理技術を用いて当該文字情報を解析して適正値を算出し、前記評価情報が音声や動画である場合、音声認識技術を用いて前記評価情報を文字情報に変換し、自然言語処理技術を用いて当該文字情報を解析して、あるいはユーザの話し方や表情、身振りの情報に基づいて適正値を算出する。前記選出部は、前記複数のユーザから前記適正値に応じて前記役割を担うユーザを選出することにより、ネットワーク上における複数のユーザ間のコミュニケーションにおいて、所定の役割を担うユーザを選出する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、ネットワーク上における複数のユーザ間のコミュニケーションにおいて、所定の役割を担うユーザを簡易に選出することができる情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラムを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、実施形態に係る情報処理システムの構成の一例を示す図である。
【
図2】
図2は、実施形態に係る情報処理装置の構成の一例を示す図である。
【
図3】
図3は、実施形態に係る情報処理装置が実行する処理の手順を示すフローチャートである。
【
図4】
図4は、実施形態に係るプログラムを実行するコンピュータのハードウェア構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本願に係る情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラムが限定されるものではない。
【0010】
(実施形態)
図1は、実施形態に係る情報処理システムの構成の一例を示す図である。
図1に示すように、実施形態に係る情報処理システム100は、情報処理装置1と、複数の端末装置2
1~2
n(nは2以上の整数)と、を備える。
【0011】
これら情報処理装置1、および複数の端末装置21~2nは、ネットワーク3を介して有線または無線により互いに通信可能に接続される。ネットワーク3は、例えば、LAN(Local Area Network)や、インターネットなどのWAN(Wide Area Network)である。端末装置21~2nは、ユーザU1~Unによって操作される。
【0012】
以下においては、端末装置21~2nの各々を区別せずに示す場合、端末装置2と記載する。また、ユーザU1~Unの各々を区別せずに示す場合、ユーザUと記載する。
【0013】
端末装置2は、ユーザUの端末装置であり、スマートフォン、タブレット型端末、PDA(Personal Digital Assistant)、パーソナルコンピュータなどのスマートデバイス(通信端末)である。端末装置2は、ブラウザ、施設予約アプリケーションなどの各種のアプリケーションが実行可能である。
【0014】
図2は、実施形態に係る情報処理装置の構成の一例を示す図である。
図2に示すように、情報処理装置1は、通信部10と、記憶部11と、制御部12と、を備える。情報処理装置1は、ネットワーク3を介して端末装置2から取得した情報に基づいて、複数のユーザUから発表者やリーダー等の役割を選出する。以下、通信部10、記憶部11および制御部12を具体的に説明する。
【0015】
通信部10は、ネットワーク3との間で情報の送受信を行う通信インターフェイスである。制御部12は、通信部10およびネットワーク3を介して、情報処理装置1との間で各種の情報を送受信することができる。
【0016】
記憶部11は、評価情報DB20を有する。記憶部11は、例えば、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、または、HDD、光ディスク等の記憶装置である。
【0017】
評価情報DB20は、ユーザUの役割に対する適正を評価するための評価情報を複数含むデータベースである。評価情報は、例えば端末装置2において利用されるチャット機能やメール機能において入力された文字情報であり、ネットワーク3を介して評価情報DB20に記憶される。
【0018】
制御部12は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、入出力ポートなどを有するマイクロコンピュータや各種の回路を含む。
【0019】
図2に示すように、制御部12は、取得部30と、算出部31と、選出部32と、を備える。かかる取得部30、算出部31、および選出部32の機能は、例えば、制御部12のCPUが制御部12のRAM、ROM、または記憶部11に記憶されているプログラムを読み出して実行することにより実現される。
【0020】
なお、取得部30、算出部31、および選出部32は、それぞれ一部または全部がASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等のハードウェアで構成されてもよい。
【0021】
取得部30は、ネットワーク3を介して、端末装置2から役割と評価情報とを含む各種情報を取得する。
【0022】
算出部31は、記憶部11の評価情報DB20に記憶された評価情報に基づいて適正値を算出する。算出部31は、評価情報が文字情報である場合、BERT(Bidirectional Encoder Representations from Transformers)、Fasttext、word2vec等の自然言語処理技術を用いて文字情報を解析し、適正値を算出する。また、算出部31は、極性辞書を用いて文字情報の極性を判定し、極性に基づいて適正値を算出してもよい。適正値は、ユーザUが役割に相応しいか否かを表す指標であり、評価情報がポジティブな内容であるほど高い数値となる。具体的には、役割が発表者である場合、評価情報に「発表者をやりたい」、「発表が得意である」等の極性辞書においてポジティブとみなされる表現が含まれると適正値が高くなる。ただし、適正値は、評価情報がネガティブな内容を含むか否かに応じて算出してもよい。
【0023】
選出部32は、複数のユーザUから適正値に応じて役割を担うユーザUを1人選出する。選出部32は、適正値が閾値以上のユーザUが2人以上いる場合、適正値が閾値以上のユーザUから略等確率で役割を担うユーザUを1人選出する選出手段を用いて、役割を担うユーザUを選出する。選択手段は、例えばじゃんけんやくじ引き等である。
【0024】
次に、
図3を用いて、実施形態に係る情報処理装置1が実行する処理の手順について説明する。
図3は、実施形態に係る情報処理装置が実行する処理の手順を示すフローチャートである。ここでは、情報処理装置1が、複数のユーザUから、役割として発表者を選出する例を説明する。
【0025】
図3に示すように、まず、制御部12は、開始指示が入力されたか否かを判定する(ステップS1)。具体的には、制御部12は、取得部30がいずれかの端末装置2から開始を指示する入力信号を受け付けたか否かを判定する。制御部12が、開始指示が入力されていないと判定した場合(ステップS1:No)、ステップS1の処理が繰り返し実行される。
【0026】
制御部12が、開始指示が入力されたと判定した場合(ステップS1:Yes)、制御部12は、役割が入力されたか否かを判定する(ステップS2)。具体的には、制御部12は、取得部30がいずれかの端末装置2から役割として、例えば発表者の選出を指示する入力信号を受け付けたか否かを判定する。制御部12が、役割が入力されていないと判定した場合(ステップS2:No)、ステップS2の処理が繰り返し実行される。
【0027】
制御部12が、役割が入力されたと判定した場合(ステップS2:Yes)、制御部12は、各端末装置2から評価情報を取得し(ステップS3)、記憶部11に記憶させる。
【0028】
続いて、制御部12は、全てのユーザU1~Unから評価情報を取得したか否かを判定する(ステップS4)。具体的には、制御部12は、記憶部11に全てのユーザU1~Unの評価情報が記憶されているか否かを判定する。制御部12が、全てのユーザU1~Unから評価情報を取得していないと判定した場合(ステップS4:No)、ステップS3の処理が繰り返し実行される。
【0029】
制御部12が、全てのユーザU1~Unから評価情報を取得したと判定した場合(ステップS4:Yes)、算出部31は、各ユーザUの評価情報に基づいて、各ユーザUの適正値を算出する(ステップS5)。
【0030】
その後、選出部32は、適正値が閾値以上のユーザUがいるか否かを判定する(ステップS6)、制御部12が、適正値が閾値以上のユーザUがいないと判定した場合(ステップS6:No)、ステップS3に戻り、再度各ユーザUから評価情報を取得する。
【0031】
制御部12が、適正値が閾値以上のユーザUがいると判定した場合(ステップS6:Yes)、選出部32は、適正値が閾値以上のユーザUが2人以上いるか否かを判定する(ステップS7)。
【0032】
選出部32が、適正値が閾値以上のユーザUが2人以上いないと判定した場合(ステップS7:No)、適正値が閾値以上のユーザUは1人であるから、選出部32は、このユーザUを発表者に選出する(ステップS8)。さらに、選出部32は、発表者に選出されたユーザにトークンを付与する(ステップS9)。ブロックチェーン技術を利用してトークンを発行することにより、発表者に所定の権限を付与することが可能となる。また、ブロックチェーン技術を利用して役割を登録することにより、過去の役割の履歴や適正等を参照して役割を選出することが可能となる。
【0033】
一方、選出部32が、適正値が閾値以上のユーザUが2人以上いると判定した場合(ステップS7:Yes)、選出部32は、じゃんけんを用いて、発表者となるユーザUを選出する(ステップS10)。具体的には、選出部32は、適正値が閾値以上のユーザUの端末装置2にじゃんけんの手を選択する選択画面を表示させる。そして、取得部30は、各ユーザUが選択した手を受け付け、選出部32は、各ユーザUの手に基づいて、じゃんけんの勝者を判定する。そして、選出部32は、じゃんけんの勝者を、発表者に選出する(ステップS8)。
【0034】
以上説明したように、情報処理装置1によれば、選出部32が複数のユーザUから適正値に応じて役割を担うユーザUを選出するため、ネットワーク上における複数のユーザ間のコミュニケーションにおいて、所定の役割を担うユーザを簡易に選出することができる。
【0035】
なお、上述した例では、適正値が所定の閾値以上のユーザを選出したが、実施形態はこれに限定されるものではない。例えば、適正値が所定の閾値以下のユーザを選出することで、あまりやりたくないユーザを選出してもよく、適正値が所定の範囲に収まるユーザを選出してもよい。このように、役割に対する適正値が所定の条件を満たすユーザを選出してよい。
【0036】
また、評価情報は、文字情報に限られず、音声や動画であってもよい。評価情報が音声や動画である場合、音声認識技術を用いて評価情報を文字情報に変換してもよい。また、評価情報が音声や動画である場合、算出部31は、ユーザUの話し方や表情、身振り等の情報に基づいて適正値を算出してもよい。
【0037】
また、算出部31は、役割に応じて異なる極性辞書を用いて、適正値を算出してもよい。具体的には、役割が発表者である場合と、役割が買い物に行く人である場合では、役割に求められる特徴が異なるため、役割に応じた極性辞書を作成することが好ましい。従って、役割に応じて異なる極性辞書を用いることにより、役割により適切なユーザUを選出することができる。
【0038】
また、選出部32は、複数のユーザUから適正値に応じて役割を担うユーザUを複数人選出してもよい。この場合、選出部32は、適正値が閾値以上のユーザUを全てその役割を担うユーザUに選出してもよいが、じゃんけん等の選出手段によりその役割に選出する人数を調整してもよい。
【0039】
また、取得部30は、複数のユーザUの特性を表す特性情報を取得してもよい。特徴情報は、ユーザ属性、特徴、ユーザ間の関係性、グループ内での役職や立場等を含む。このとき、算出部31は、評価情報および特性情報に基づいて適正値を算出してもよい。
【0040】
〔ハードウェア構成〕
上述した実施形態における情報処理装置1は、それぞれ例えば
図4に示すような構成のコンピュータ200がプログラムを実行することによって実現される。
【0041】
図4は、実施形態に係るプログラムを実行するコンピュータのハードウェア構成の一例を示す図である。コンピュータ200は、CPU201、RAM202、ROM203、HDD204、通信インターフェイス(I/F)205、入出力インターフェイス(I/F)206、およびメディアインターフェイス(I/F)207を備える。
【0042】
CPU201は、ROM203またはHDD204に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM203は、コンピュータ200の起動時にCPU201によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ200のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
【0043】
HDD204は、CPU201によって実行されるプログラムによって使用されるデータ等を格納する。通信インターフェイス205は、通信部10に対応し、ネットワーク3を介して他の機器からデータを受信してCPU201へ送り、CPU201が生成したデータを、ネットワーク3を介して他の機器へ送信する。
【0044】
CPU201は、入出力インターフェイス206を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、および、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU201は、入出力インターフェイス206を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU201は、生成したデータを、入出力インターフェイス206を介して出力装置へ出力する。
【0045】
メディアインターフェイス207は、記録媒体208に格納されたプログラムまたはデータを読み取り、RAM202を介してCPU201に提供する。CPU201は、当該プログラムを、メディアインターフェイス207を介して記録媒体208からRAM202上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体208は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
【0046】
コンピュータ200のCPU201は、RAM202上にロードされたプログラムを実行することにより、上述した取得部30、算出部31および選出部32の機能を実現することができる。また、かかる取得部30、算出部31および選出部32は、それぞれ一部または全部がハードウェアのみで構成されてもよい。
【0047】
コンピュータ200のCPU201は、プログラムを、記録媒体208から読み取って実行するが、他の例として、他の装置から、ネットワーク3を介してこれらのプログラムを取得してもよい。なお、HDD204は、記憶部11に対応し、記憶部11と同様のデータを記憶する。また、HDD204に代えて、RAM、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、または、光ディスク等の記憶装置を用いてもよい。
【0048】
〔効果〕
上述してきたように、実施形態に係る情報処理装置1は、取得部30と、算出部31と、選出部32と、を備える。取得部30は、複数のユーザUから選出する役割と、複数のユーザUの役割に対する適正を評価するための評価情報とを取得する。取得部30は、複数のユーザUの特性を表す特性情報を取得する。評価情報は、文字情報である。算出部31は、評価情報に基づいて適正値を算出する。算出部31は、自然言語処理技術を用いて文字情報を解析し、適正値を算出する。算出部31は、極性辞書を用いて文字情報の極性を評価し、適正値を算出する。算出部31は、役割に応じて異なる極性辞書を用いて、適正値を算出する。算出部31は、評価情報および特性情報に基づいて適正値を算出する。選出部32は、複数のユーザUから適正値に応じて役割を担うユーザUを選出する。選出部32は、役割を担うユーザUを1人選出する。選出部32は、適正値が閾値以上のユーザUが2人以上いる場合、適正値が閾値以上のユーザUから略等確率で役割を担うユーザUを1人選出する選出手段を用いて、役割を担うユーザUを選出する。このような構成により、ネットワーク3上における複数のユーザU間のコミュニケーションにおいて、所定の役割を担うユーザUを簡易に選出することができる。
【0049】
〔その他〕
また、上述した情報処理装置1は、それぞれ複数のサーバコンピュータで実現してもよく、また、機能によっては外部のプラットフォーム等をAPI(Application Programming Interface)やネットワークコンピューティングなどで呼び出して実現するなど、構成は柔軟に変更できる。
【0050】
また、上記してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、取得部は、取得手段や取得回路に読み替えることができる。
【0051】
以上、上記実施形態を用いて本発明を説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されない。上記実施形態に多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者には明らかである。また、そのような変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【符号の説明】
【0052】
1 情報処理装置
21~2n 端末装置
3 ネットワーク
10 通信部
11 記憶部
12 制御部
20 評価情報DB
30 取得部
31 算出部
32 選出部
100 情報処理システム