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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-19
(45)【発行日】2024-02-28
(54)【発明の名称】歯科修復物のための色合わせ
(51)【国際特許分類】
   A61C 13/08 20060101AFI20240220BHJP
   A61C 13/00 20060101ALI20240220BHJP
   A61C 13/083 20060101ALI20240220BHJP
   A61C 5/77 20170101ALI20240220BHJP
【FI】
A61C13/08 A
A61C13/00 K
A61C13/083
A61C5/77
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2021530903
(86)(22)【出願日】2019-11-25
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-02-01
(86)【国際出願番号】 US2019062906
(87)【国際公開番号】W WO2020112584
(87)【国際公開日】2020-06-04
【審査請求日】2022-11-17
(31)【優先権主張番号】18209279.1
(32)【優先日】2018-11-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】517264281
【氏名又は名称】デンツプライ シロナ インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【弁理士】
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【弁理士】
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100202751
【弁理士】
【氏名又は名称】岩堀 明代
(74)【代理人】
【識別番号】100208580
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 玲奈
(74)【代理人】
【識別番号】100191086
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 香元
(72)【発明者】
【氏名】フランケ,フレデリケ
(72)【発明者】
【氏名】ブランデス,クリストフ
(72)【発明者】
【氏名】バウラー,マイケル
(72)【発明者】
【氏名】ヴォス,ビョルン
【審査官】岡▲さき▼ 潤
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2012/0110851(US,A1)
【文献】国際公開第2013/090860(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61C 13/08
A61C 13/00
A61C 13/083
A61C 5/77
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者の状態に合った色を有するセラミック材料(2)から作られた患者のための歯科補綴物(10)を提供するための方法(100)であって、前記セラミック材料(2)を焼結するための焼結炉(3)および前記焼結炉(3)を制御するための制御装置(4)が、
-前記制御装置(4)によって前記歯科補綴物(10)のための所望の名目上の色を受信する工程(110)、
-前記制御装置(4)によって前記名目上の色と焼結された前記セラミック材料(2)の実際の色との偏差を、異なる材料のために、焼結プログラムがどのように色に影響を与えるかについての値が記憶されたデータベースデータベース(9)を使用して決定する工程(120)であって、前記実際の色は、サイクル時間を名目上の色に適合させることをしない標準的なプロセス後の焼結されたセラミックの色である工程
-前記制御装置(4)によって規定の焼結温度(TS)での焼結のために前記偏差の補償に適した温度-時間サイクルを定め、かつ焼結される前記セラミック材料(2)のために個々に規定されたサイクル時間(TH)を有する対応する焼結プログラム(5)を作成する工程(130)、および
-前記制御装置(4)によって作成され、かつ前記焼結炉(3)によって実行される前記焼結プログラム(5)により、前記焼結炉(3)において前記セラミック材料(2)の前記実際の色を前記名目上の色に調整する工程(140)
を行うために使用される方法(100)。
【請求項2】
前記サイクル時間(TH)を定める工程(130)の際に、前記実際の色を前記名目上の色に調整する工程(140)のための前記規定のサイクル時間(TH)が前記セラミック材料(2)の所望の機械的特性を達成するための最小サイクル時間(TM)を超えることを保証する、請求項1に記載の方法(100)。
【請求項3】
前記サイクル時間(TH)を定める工程(130)の際に、前記サイクル時間(TH)を前記最小サイクル時間(TM)と比較してより長く定めることを保証し、前記焼結されたセラミック材料(2)の明るさは低下し、かつ/または確立される前記焼結されたセラミック材料(2)の不透明度の変化は大きくなる、請求項2に記載の方法(100)。
【請求項4】
前記サイクル時間(TH)を100s~1200s、好ましくは100s~600sに定める、請求項1~3のいずれか1項に記載の方法(100)。
【請求項5】
前記焼結されるセラミック材料(2)および出力装置(8)による選択された前記セラミック材料(2)の出力として、その前記実際の色が前記名目上の色に可能な限り近いセラミック材料を前記制御装置(4)により選択するさらなる工程(150)を含む、請求項1~4のいずれか1項に記載の方法(100)。
【請求項6】
前記セラミック材料(2)を選択する前記工程(150)のために、前記制御装置(4)はデータベース(9)に記憶されている材料データおよび/またはプロセスデータにアクセスする、請求項5に記載の方法(100)。
【請求項7】
-前記患者の既存の天然歯または他の歯の歯色を認識するのに適した色認識装置(12)を用いて前記名目上の色を決定するさらなる工程(160)、および
-前記決定された名目上の色を前記制御装置(4)に伝送するさらなる工程(170)
を含む、請求項1~6のいずれか1項に記載の方法(100)。
【請求項8】
前記制御装置(4)を備えたユーザインタフェース(6)を介して前記歯科補綴物(10)に関して、好ましくは前記名目上の色に関してユーザ定義された願望を読み取るか入力するさらなる工程(180)を含み、前記制御装置(4)は前記焼結プログラム(5)の作成中に前記ユーザ定義された願望を考慮に入れるように設計されている、請求項1~7のいずれか1項に記載の方法(100)。
【請求項9】
前記作成された焼結プログラム(5)を、特にその後に前記焼結プログラム(5)を実行するために、好ましくはアクセス権限を確認した後に前記制御装置(4)がアクセスすることができるメモリ装置(7)に保存するさらなる工程(190)を含む、請求項1~8のいずれか1項に記載の方法(100)。
【請求項10】
それぞれの前記セラミック材料(2)のためのそれぞれの焼結温度に加えて、前記作成された焼結プログラム(5)のためのそれぞれの加熱および冷却速度を一定に維持する、請求項1~9のいずれか1項に記載の方法(100)。
【請求項11】
セラミック材料(2)を焼結するための焼結炉(3)および制御装置(4)を用いて患者の状態に合った色を有する前記セラミック材料(2)から作られた患者のための歯科補綴物(10)を提供するためのシステム(1)であって、制御装置(4)は、前記焼結炉(3)を制御するためにデータ線を介して前記焼結炉(3)に接続されており、前記歯科補綴物(10)のための所望の名目上の色を受信し、前記名目上の色とその実際の色との偏差を、異なる材料のために、焼結プログラムがどのように色に影響を与えるかについての値が記憶されたデータベースを使用して決定し、前記実際の色は、サイクル時間を名目上の色に適合させることをしない標準的なプロセス後の焼結されたセラミックの色であって、規定の焼結温度(TS)での焼結のために前記偏差の補償に適したサイクル時間(TH)を有する温度-時間サイクルを定め、かつ前記焼結されるセラミック材料(2)のために個々に規定されたサイクル時間(TH)を有する対応する焼結プログラム(5)を作成するように設計されており、前記焼結炉(3)は、前記規定の焼結温度(TS)での前記規定のサイクル時間(TH)を含む前記制御装置(4)によって取り出された対応する焼結プログラム(5)を実行し、かつそのようにして前記選択されたセラミック材料(2)の前記実際の色を前記名目上の色に調整するために提供されているシステム(1)。
【請求項12】
前記患者の既存の天然歯または他の歯の歯色を認識するのに適した前記名目上の色を決定するための色認識装置(12)を特徴とし、前記色認識装置(12)は前記決定された名目上の色を伝送するためにデータ線によって前記制御装置(4)に接続されている、請求項11に記載のシステム(1)。
【請求項13】
前記制御装置(4)、および/または前記歯科補綴物(10)に関してユーザ定義された願望を読み取るか入力するのを可能にする前記制御装置(4)を備えたユーザインタフェース(6)によって選択された前記セラミック材料(2)を出力することができる出力装置(8)であって、前記制御装置(4)は前記焼結プログラム(5)の作成中に前記ユーザ定義された願望を考慮に入れるように設計されている出力装置(8)、および/または特にその後に前記焼結プログラム(5)を実行するために、好ましくはアクセス権限を確認した後に前記制御装置(4)がアクセスすることができる、作成された焼結プログラム(5)を保存するためのメモリ装置(7)をさらに有することを特徴とする、請求項11または12に記載のシステム(1)。
【請求項14】
焼結を行う前に前記セラミック材料(2)から作られた前記歯科補綴物(10)を成形するための機械加工装置(11)をさらに有すること特徴とする、請求項11~13のいずれか1項に記載のシステム(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本特許出願は、2018年11月29日に出願された欧州特許出願第18209279.1号の利益および優先権を主張するものであり、その内容は全ての目的のために参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、患者の状態に合った色を有するセラミック材料から作られた患者のための歯科補綴物を提供するための方法、および本方法を行うことができるシステムに関する。
【背景技術】
【0003】
歯科治療では、歯を対応する歯科補綴物で部分的または完全に置き換えなければならない場合がある。しかし置き換えられる歯の歯色は、患者ごとまたは同じ患者の歯ごとにかなり異なる場合がある。歯色は歯の光の吸収、透過、反射および散乱の組み合わせである。患者にとって満足な外観を提供するために、歯科補綴物が正しい色を有することは必須である。最近ではセラミック材料により、歯科修復において歯科補綴物を歯に視覚的に非常に良好に合わせることが可能である。現在では、単色のブロック、例えば異なる色を有する単色酸化ジルコニウムだけでなく、セラミック材料の多色ブロックも販売のために提供されている。しかし歯色は、これらのブロックが提供されている色の間に位置している場合が多い。個々の修復治療のために必要な歯色はセラミック材料の2つの標準的な色合いの間に位置しており、従って外観の面で修復物を隣接している歯に合わせるために、その後の歯科補綴物の時間のかかるカスタマイズが必要である。これまでは、患者の歯色に可能な限り近い異なる色のブロックのいずれかを使用するか、当該ブロックの色を染色またはうわぐすりにより所望の方向に合わせてきた。
【0004】
ドイツ特許第102010017407A1号は、焼結プロセスにおいて歯科補綴物の歯色を合わせるための方法を開示しており、ここではセラミック歯科補綴物材料の実際の焼結プロセスに加えて、複数回の濃淡染色を施し、セラミック材料と一緒に乾燥および焼結させる。さらなるプロセス工程では、うわぐすりの重ね合わせをさらに施して乾燥し、かつ複数の濃淡色を有するうわぐすりが固体のセラミック修復物の上に形成されるように得られた歯科補綴物材料を再度焼結し、それにより固体のセラミック修復物の自然な色付けを達成する。複数回の濃淡剤およびうわぐすりの重ね合わせのためのさらなる塗布工程、それぞれのその後の乾燥工程およびひいては必要な複数部分焼結プロセスは有用であるが、これは焼結作業が複雑であり、かつコストおよび時間がかかることを意味している。
【0005】
歯科補綴物を提供するためのあまり複雑でなく、コストおよび時間のかからないプロセスであって、それにも関わらず患者の天然歯の色に正確に合った色を有する歯科補綴物を提供することができるプロセスを有することが望ましい。
【発明の概要】
【0006】
従って本発明の目的は、歯科補綴物を提供するためのあまり複雑でなく、コストおよび時間のかからない方法であって、それにも関わらず患者の天然歯の色に正確に合った色を有する歯科補綴物を供給することができる方法を提供することにある。
【0007】
前記目的は、患者の天然歯の色に合った色を有するセラミック材料から作られた患者のための歯科補綴物を提供するための方法であって、セラミック材料を焼結するための焼結炉および焼結炉を制御するための制御装置が、
-制御装置によって歯科補綴物のための所望の名目上の色を受信する工程、
-制御装置によって名目上の色と焼結されたセラミック材料の実際の色との偏差を決定する工程、
-制御装置によって規定の焼結温度での焼結のためにその偏差の補償に適した温度-時間サイクルを定め、かつ焼結されるセラミック材料のために個々に規定されたサイクル時間を有する対応する焼結プログラムを作成する工程、および
-制御装置によって作成され、かつ焼結炉によって実行される焼結プログラムによって焼結炉においてセラミック材料の実際の色を名目上の色に調整する工程
を行うために使用される方法によって達成される。
【0008】
上記工程は本明細書では、特許請求されている方法において自動的に進めてもよい。焼結プロセスでは、実際の色を名目上の色に調整するために当該焼結温度でのサイクル時間のみを変える。異なる材料のために、焼結プログラムがどのように色に影響を与えるかについての値をデータベースに記憶する。次いで所望の色合わせに基づいて、このデータベースから焼結プログラムを使用または導出する。規定の焼結温度のおかげで、サイクル時間により名目上の色を大きく変えることが可能であるにも関わらず、焼結温度を決定する焼結されたセラミック材料の機械的特性は実質的に変わらないままである。その結果、2つのパラメータすなわち(a)機械的特性および(b)視覚的特性は互いに切り離すことが可能であり、故に歯科補綴物の得られる特性のより大きなバリエーションを可能にする。規定の焼結温度は規定の温度範囲内の焼結温度である。本明細書では当該焼結温度は、この規定の温度範囲内で変化しても一定のままであってもよい。
【0009】
名目上の色は、その外観が患者の状態の外観に一致するように焼結されたセラミックが有することが意図されている色である。実際の色は、サイクル時間を名目上の色に適合させることをしない標準的なプロセス後の焼結されたセラミックの色である。「色」という用語は本明細書では、歯科補綴物または天然歯におけるあらゆる色の階調を含む歯科補綴物または天然歯の全体的な視覚による色の見え方を意味し、セラミック材料または歯科補綴物が追加される天然歯の明るさ、透明度(不透明度)および色などの視覚的特性で構成されている。
【0010】
使用されるセラミック材料は一般に、酸化ジルコニウムまたはドープされた酸化ジルコニウムである。酸化ジルコニウムは高い曲げ強度、優れた生体適合性を有し、かつ歯科補綴物の歯科物質保存プレパレーションを可能にする。歯科修復物を作製するために使用されるさらなるセラミック材料は、例えばガラスセラミックス(結晶化プロセスを経たガラス)、ガラス浸透型酸化物セラミックス(例えば、ガラスを浸透させた部分的に焼結したAl粉末としての酸化アルミニウム)、多結晶酸化物セラミックス、スピネルまたはイットリウムアルミニウムガーネットである。セラミック材料は典型的に、例えば研削およびミリング装置での好適な機械加工工程によってその後に実際の歯科補綴物がそこから成形されるブロックで提供される。このように作製される歯科補綴物の形状は、患者の既存の歯の予め決定されている輪郭データに基づいて計算された提案される修復物から得られ、その輪郭データは対応する研削およびミリングプロセスを制御する。次いで、このように成形された歯科補綴物を、機械的および視覚的特性を与えるために上記調整工程で焼結する。
【0011】
制御装置は別個の構成要素として、またはさらなる構成要素の構成部分として構成されていてもよい。制御装置は例えば、少なくとも1つのプロセッサと、少なくとも1つのメモリ装置と、名目上の色と実際の色との偏差を決定し、かつ材料およびプロセスデータに基づいて焼結プログラムを作成するためにインストールされて制御装置で実行される1つ以上のプログラムとを備える。
【0012】
「焼結炉」という用語は焼結プロセスを行うのに適したあらゆる装置を意味し、この焼結炉は、焼結プログラム(焼結プロセス中の時間の関数としての温度プロファイル)をそれぞれのセラミック材料および所望の名目上の色に個々に適合させ、かつそれを実行することができるようにするために制御装置によって制御可能である。焼結炉は本明細書ではさらに、それぞれ所望の雰囲気およびそれぞれ所望の圧力で焼結プロセスを行うように設計されていてもよい。焼結炉のサイズは焼結されるセラミック修復物のサイズに合わせてもよい。例えば小型の焼結炉は、10~15分の焼結時間で歯科クラウンの機械的特性を確立することができる。プロセス時間(焼結時間)は、既存の実際の色に基づいて確立される名目上の色のために適用される、例えば一定に維持される規定の焼結温度でのサイクル時間をさらに含み、この時間は例えば2分~20分であってもよい。規定の焼結温度は焼結される材料の関数として変化してもよい。酸化ジルコニウムのために、規定の焼結温度は例えば1580℃で一定に維持してもよい。
【0013】
従って本発明に係る方法は、歯科補綴物のためのあまり複雑でなく、あまりコストがかからず、かつあまり時間のかからない方法であって、それにも関わらず患者の天然歯の色に正確に合った色を有する歯科補綴物を供給することができる方法を提供する。
【0014】
一実施形態では、サイクル時間を定める際に、実際の色を名目上の色に調整するための規定のサイクル時間がセラミック材料の所望の機械的特性を達成するための最小サイクル時間を超えることを保証する。最小サイクル時間の間での焼結は焼結されたセラミック材料の機械的特性を達成し、さらなるその後のサイクル時間はそれに対してさらに大きな影響を与えない。従って最小サイクル時間は、その時間の後に焼結されたセラミック材料の機械的特性が実質的に確立されている規定の焼結温度での時間を意味する。但し、最小サイクル時間は異なるサイズの修復物間で異なってもよい。より小さいクラウンは本明細書では、例えばより大きいより体積のあるブリッジよりも短い最小サイクル時間を必要とする。機械的特性を達成するための最小サイクル時間は、酸化ジルコニウムセラミックスの場合には1分~15分である。
【0015】
さらなる実施形態では、サイクル時間を定める場合にサイクル時間を最小サイクル時間と比較してより長く定め、色がセラミック材料の実際の色からさらにかけ離れていて、サイクル時間が長くなるほど、焼結されたセラミック材料の明るさは低下し、かつ/または確立される焼結されたセラミック材料の不透明度の変化は大きくなる。実際の色からの名目上の色の差は色ずれとして表す。明度(L値とも表される)は本明細書では、実際の色を名目上の色に調整するためのガイドパラメータとして確立する。L値は装置が独立して、全ての知覚可能な色を明るさ、赤色-緑色含有量および黄色-青色含有量に換算して表すLab色空間パラメータである。典型的には、色の値はL値として示され、ここでLは明るさであり、aおよびbは緑色-赤色ならびに青色-黄色の色成分である。次いで、名目上の色および実際の色のL値の間で色差(ΔE)を計算することができる。名目上の値を歯科修復物の設計プロセスの間に決定し、材料の実際の色をデータベースに記憶する。L値に加えて、実際の色および名目上の色の反射スペクトルを使用して色差を決定することもできる。明るさは本明細書では光源に関係している。欧州では明度は慣習的に、6500Kの色温度を有する光に対応している標準光源D65について記載する。元の色(実際の値)からかけ離れている色の不透明度および色ずれを確立するための透明度パラメータなどの他のパラメータは、明度のための所望のサイクル時間から得られる。セラミック材料の明るさは、好適に選択されたサイクル時間により例えば5%以上で変化させることができる。色ずれの場合、色の知覚可能な変化は慣習的に1段階による変化として表わされる。本発明に係る方法を用いれば、色を5段階以上で変化させることができる。従って明度、色および不透明度(透明度)をより広い範囲にわたって変化させることができ、これにより、追加のさらなる色付与プロセス工程および/またはさらなる材料またはさらなるコーティングを使用することなく、患者の天然歯と比較して実質的に同一の外観を有する完成した焼結された歯科補綴物を提供することが可能になる。さらなる実施形態では、サイクル時間を100s~1200s、好ましくは100s~600sに定める。これらのサイクル時間での、歯科補綴物の所望の色を確立するための明度、不透明度(透明度パラメータ)および色ずれの最大の変化は焼結プロセスの好適な選択により達成することができる。
【0016】
さらなる実施形態では、本方法は、その実際の色が焼結されるセラミック材料および出力装置による選択されたセラミック材料の出力として、名目上の色に可能な限り近いセラミック材料を制御装置により選択するさらなる工程を含む。出力は本明細書では、選択されたセラミック材料の情報の項目または名称の問題ではなく、さらなる処理のための材料のブロックとしてのセラミック材料の物理的出力を意味するように解釈してもよい。後者は自動化の程度をさらに高め、かつ材料倉庫から正しくない材料を手作業で選択することにより生じる間違いの要因を回避する。次いで選択したセラミック材料を好適な機械加工装置において歯科補綴物に成形し、かつその後に焼結する。
【0017】
さらなる実施形態では、制御装置は、セラミック材料を選択するためにデータベースに記憶されている材料データおよび/またはプロセスデータにアクセスする。セラミック材料は典型的には、例えば最大16種の異なるVITA色で販売のために提供されているブロックで提供される。異なる色はセラミック材料をドープすることにより生成する。その後の焼結プロセスのための名目上の色および実際の色は、対応するセラミック材料ブロックを選択することにより定める。異なる材料およびその色合いは、好適なセラミック材料を選択するためにデータベースに記憶する。他の特性を有する他の材料は本明細書では、その選択が同様に制御されるようなあらゆる時間に追加してもよい。
【0018】
さらなる実施形態では、本方法は、
-患者の既存の天然歯または他の歯の歯色を認識するのに適した色認識装置を用いて名目上の色を決定するさらなる工程、および
-決定された名目上の色を制御装置に伝送するさらなる工程
を含む。
【0019】
患者の歯をスキャンし、例えば3Dカラーカメラでその歯の3D画像を天然の色で撮影し、かつ適当な画像分析ソフトウェアを用いて歯色を決定することにより、名目上の色を決定してもよい。
【0020】
さらなる実施形態では、本方法は、制御装置を備えたユーザインタフェースを介して歯科補綴物に関して、好ましくは名目上の色に関してユーザ定義された願望を読み取るか入力するさらなる工程を含み、ここでは制御装置は焼結プログラムの作成中にユーザ定義された願望を考慮に入れるように設計されている。願望は視覚的特性、例えば材料の明るさ、不透明度および色ずれの程度などの特定の材料特性であってもよい。但し願望は、名目上/実際の色の比較に基づいて作成される焼結プログラムの代わりに実行される特定の焼結プログラムを行うことに関するものであってもよい。ユーザインタフェースは、例えば願望を入力するためにメニュー制御されている入力画面、願望に対応するデータを受信するためのインタフェース、または願望を読み取るための読み取り装置(例えばスキャナーまたは近距離リーダー)の形態であってもよい。本方法は本明細書では自己学習方法の形態であってもよく、ここでは経時的に読み取られたか入力されたユーザ願望に基づいて、制御装置は自立的に名目上の色と実際の色との偏差に加えて、ユーザ願望の履歴および任意に年齢、喫煙者もしくは非喫煙者、皮膚の色などのさらなる患者データも好適なサイクル時間の定義に追加として含めるように焼結プログラムの作成を修正し、従って個人的な嗜好も自動的に作成される焼結プログラムに含めることができる。
【0021】
さらなる実施形態では、本方法は作成された焼結プログラムを、特にその後に焼結プログラムを実行するために制御装置がアクセスすることができるメモリ装置に保存するさらなる工程を含む。さらなる一実施形態では、このアクセスはアクセス権限が確認された場合にのみ進めてもよい。作成プロセスは、予め記憶された焼結プログラムを使用するのが可能であることにより単純化することができる。新しい焼結プログラムを作成することを必要とすることなく記憶された焼結プログラムを使用することで、繰り返しもしくはさらなる歯科補綴を特定の患者のために任意に行うことができる。
【0022】
さらなる実施形態では、それぞれのセラミック材料のためのそれぞれの焼結温度に加えて、作成された焼結プログラムのためのそれぞれの加熱および冷却速度を一定に維持する。異なるセラミック材料は、当然ながら異なる焼結温度ならびに加熱および冷却速度で焼結することができる。但し1種の同じ材料の場合、名目上の色を確立するためにサイクル時間のみを変える。従って名目上の色を大きく変えることが可能であるにも関わらず、機械的特性は変化しないままである。
【0023】
本発明はさらに、セラミック材料を焼結するための焼結炉および制御装置によって患者の状態に合った色を有するセラミック材料から作られた患者のための歯科補綴物を提供するためのシステムに関し、制御装置は焼結炉を制御するためにデータ線を介して焼結炉に接続されており、歯科補綴物のための所望の名目上の色を受信し、名目上の色と実際の色との偏差を決定し、規定の焼結温度での焼結のためにその偏差を補償するのに適したサイクル時間を有する温度-時間サイクルを定め、かつ焼結されるセラミック材料のために個々に規定されたサイクル時間を有する対応する焼結プログラムを作成するように設計されており、この焼結炉は、規定の焼結温度での規定のサイクル時間を含む制御装置によって定められた対応する焼結プログラムを実行し、かつ従って選択されたセラミック材料の実際の色を名目上の色に調整するために提供されている。制御装置は例えばその目的のために、少なくとも1つのプロセッサと、少なくとも1つのメモリ装置と、名目上の色と実際の色との偏差を決定し、かつ材料およびプロセスデータに基づいて焼結プログラムを作成するためにインストールされて制御装置で実行される1つ以上のプログラムとを備える。本発明の目的のために、制御装置は、上記開発を行うためにデータを交換するためにデータ線を介して相互接続されている複数のサブ制御装置の組み合わせも含んでもよい。制御装置は本明細書では1つ以上の別個の構成要素として、あるいは例えば焼結炉、色認識装置または機械加工装置などのさらなるシステム構成要素のうちの1つの中の構成部分として構成されていてもよい。
【0024】
従って本発明に係るシステムは、あまり複雑でなく、あまりコストがかからず、かつあまり時間がかからない方法で患者の天然歯の色に正確に合った色を有する歯科補綴物を提供するのを可能にする。
【0025】
一実施形態では、本システムは、患者の既存の天然歯または他の歯の歯色を認識するのに適した名目上の色を決定するための色認識装置をさらに備え、色認識装置は、決定された名目上の色を伝送するためにデータ線によって制御装置に接続されている。データ線は本明細書では有線もしくは無線の形態で具体化されていてもよい。
【0026】
さらなる実施形態では、本システムは、名目上の色と実際の色との偏差を決定するために制御装置がアクセスすることができる材料データおよび/またはプロセスデータを含むデータベースを備える。さらなる一実施形態では、本システムは、制御装置によって選択されたセラミック材料を出力することができる出力装置をさらに備える。さらなる一実施形態では、本システムは、歯科補綴物に関してユーザ定義された願望を入力することができる制御装置を備えたユーザインタフェースをさらに備え、ここでは制御装置は焼結プログラムの作成中にユーザ定義された願望を考慮に入れるように設計されている。さらなる一実施形態では、本システムは作成された焼結プログラムを保存するためのメモリ装置をさらに備え、このメモリ装置には、特にその後に焼結プログラムを実行するために、好ましくはアクセス権限を確認した後に制御装置がアクセスすることができる。さらなる一実施形態では、本システムは焼結を行う前にセラミック材料から作られた歯科補綴物を成形するための機械加工装置をさらに備える。本システムは本明細書では自己学習システムの形態であってもよく、ここでは経時的に読み取られたか入力されたユーザ願望に基づいて、制御装置は自立的に名目上の色と実際の色との偏差に加えて、ユーザ願望の履歴および任意に年齢、喫煙者もしくは非喫煙者、皮膚の色などのさらなる患者データも好適なサイクル時間の定義に追加として含めるように焼結プログラムの作成を修正し、従って個人的な嗜好も自動的に作成される焼結プログラムに含めることができる。
【0027】
上に列挙されている実施形態は、本発明に係る装置および本発明に係る方法を開発するために個々に、あるいは互いとのあらゆる所望の組み合わせで使用することができる。
【0028】
以下のとおり、本発明のこれらおよび他の態様が図の中に詳細に開示されている。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1】本発明に係る方法の一実施形態の概略図である。
図2a】最大の焼結温度での焼結におけるサイクル時間の関数としての(a)明るさの経時的な変化を示す。
図2b】最大の焼結温度での焼結におけるサイクル時間の関数としての(b)透明度パラメータの経時的な変化を示す。
図2c】最大の焼結温度での焼結におけるサイクル時間の関数としての(c)色ずれの経時的な変化を示す。
図3】本発明に係るシステムの一実施形態の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
図1は、患者の状態に合った色を有するセラミック材料2から作られた患者のための歯科補綴物10を提供するための本発明に係る方法100の一実施形態の概略図であり、この方法では、セラミック材料を焼結するための焼結炉および焼結炉を制御するための制御装置が、制御装置4によって歯科補綴物10のための所望の名目上の色を受信する工程110、制御装置4によって名目上の色と焼結されたセラミック材料2の実際の色との偏差を決定する工程120、制御装置4によって、その偏差を補償するのに適し、規定の焼結温度TSで焼結するのに適し、かつ焼結されるセラミック材料2のために個々に規定されたサイクル時間THを有する対応する焼結プログラム5を作成するのに適したサイクル時間THを有する温度-時間サイクルを定める工程130、および制御装置4によって作成され、かつ焼結炉3によって実行される焼結プログラム5によって焼結炉3においてセラミック材料2の実際の色を名目上の色4に調整する工程140を行うために使用される。それぞれのセラミック材料2のためのそれぞれの焼結温度に加えて、作成された焼結プログラム5のためのそれぞれの加熱および冷却速度は本明細書では一定に維持される。焼結後に歯科補綴物10を所望どおりに作製する。工程130では、実際の色を名目上の色に調整する工程140のための規定のサイクル時間THは、本明細書ではセラミック材料2の所望の機械的特性を達成するための最小サイクル時間TMを超えることを保証する。本方法は本明細書では、焼結されるセラミック材料2および出力装置8による選択されたセラミック材料の出力として、その実際の色が名目上の色に可能な限り近いセラミック材料を制御装置4によって選択するさらなる工程150を含んでもよい。制御装置4はセラミック材料2を選択する工程150のために、データベース9に記憶されている材料データおよび/またはプロセスデータにアクセスすることができる。さらに本方法は、患者の既存の天然歯または他の歯の歯色を認識するのに適した色認識装置12を用いて名目上の色を決定する工程160、および決定された名目上の色を制御装置4に伝送する工程170を含んでもよい。伝送は本明細書では有線もしくは無線データリンクを介して行ってもよい。本方法は、制御装置4を備えたユーザインタフェース6を介して歯科補綴物10に関する、好ましくは名目上の色に関するユーザ定義された願望を読み取る(例えばスキャナーまたは近距離リーダーを用いて)または入力する(例えば入力画面を介して)さらなる工程180をさらに含んでもよく、ここでは制御装置4は焼結プログラム5の作成中にユーザ定義された願望を考慮に入れるように設計されている。本方法は作成された焼結プログラム5をメモリ装置7に保存するさらなる工程190をさらに含んでもよく、メモリ装置7には、特にその後に焼結プログラム5を実行するために、好ましくはアクセス権限を確認した後に制御装置4がアクセスすることができる。
【0031】
図2は、酸化ジルコニウムのための最大の焼結温度TSでの焼結におけるサイクル時間THの関数としての、120sのサイクル時間での色Eに対して正規化された色の(a)明るさL、(b)透明度パラメータTP、および(c)色ずれE(TH)の経時的な変化を示す。図2aは、材料の明るさを示すL値がサイクル時間THと共に低下することを示す。本明細書では100の明るさは白色の色に対応し、0の明るさは黒色の色に対応している。これはサイクル時間THの増加につれて材料が若干より暗くなることを意味する。図2bは、透明度パラメータTPがサイクル時間THの関数としてどのように変化するかを示す。このパラメータは材料の不透明度の尺度である。低い値は、歯科補綴物(修復物)がより不透明であり、かつ例えば変色した残存歯根をより良好に隠すことができることを意味する。高い値は修復物(歯科補綴物)の場合に、それに応じて天然の残存歯根の色を輝いて見えるようにすることができる。透明度の変化はそれ自体は色ずれを構成しない。図2cは、120sのサイクル時間THで焼結したセラミック材料に関するセラミック材料間の色差を示す。経験則として、0.8~1.0の増加は観察者に知覚可能な色の変化となる。焼結された材料の色は、焼結中のサイクル時間THの変化によりおよそ4段階で変化させることができる。従って、次いで制御装置4によって最小サイクル時間TMよりも大きいより長いサイクル時間THを定め、色が焼結前のセラミック材料2の実際の値からさらにかけ離れており、サイクル時間THがより長いほど、焼結されたセラミック材料2の明るさは低下し、かつ/または確立されている焼結されたセラミック材料2の不透明度は高くなる。600s以上のサイクル時間によるセラミック材料の明るさおよび透明度は、色をまだ僅かにさらに変化させることができる間に大部分が確立されている。明るさおよび透明度の最大の変化は最大500sのサイクル時間間隔で生じる。本明細書では、一定の焼結温度TSは焼結される材料の関数として変化してもよい。酸化ジルコニウムの場合、一定に維持される焼結温度は例えば1580℃である。焼結されたセラミック材料の機械的特性が確立されるまでの最小サイクル時間TMは本明細書では、最小サイクル時間TMと歯科補綴物10の視覚的特性を確立するためのサイクル時間THとの関係を例示するために、120sのサイクル時間における最低のデータ値としてプロットされている。
【0032】
図3は、セラミック材料2を焼結するための焼結炉3と、焼結炉3を制御するためにデータ線を介して焼結炉3に接続されており、かつその色が色認識装置12によって予め決定されている歯科補綴物10のための所望の名目上の色を受信するように設計されている制御装置4とを用いて、患者の天然歯の色に合った色を有するセラミック材料2から作られた患者のための歯科補綴物10を提供するための本発明に係るシステム1の一実施形態を示す概略図である。色認識装置12は、患者の既存の天然歯または他の歯の歯色を認識し、色認識装置12は決定された名目上の色を伝送するためにデータ線によって制御装置4に接続されている。それを受信すると、制御装置4は名目上の色と実際の色との偏差を決定し、その目的のために、それは名目上の色と実際の色との偏差を決定するために材料およびプロセスデータを含むデータベース9にアクセスすることができ、かつ規定の焼結温度TSでの焼結のためにその偏差を補償するのに適したサイクル時間THを有する温度-時間サイクルを定め、かつ焼結されるセラミック材料2のために個々に規定されたサイクル時間THを有する対応する焼結プログラム5を作成する。システム1は本明細書では、制御装置4によって選択されたセラミック材料を出力することができる出力装置8をさらに備える。システム1は本明細書では、制御装置4を備えたユーザインタフェース6をさらに備え、これを介して歯科補綴物10に関してユーザ定義された願望を入力することができ、ここでは制御装置4は焼結プログラム5の作成中にユーザ定義された願望を考慮に入れるように設計されている。本システムは本明細書では、その後に焼結プログラム5を実行するために制御装置4がアクセスすることができる、作成された焼結プログラム5を保存するためのメモリ装置7をさらに備える。それに加えて、システム1は本明細書では、焼結を行う前にセラミック材料2から作られた歯科補綴物10を成形するための機械加工装置11、例えば研削機およびミリングマシンを備える。焼結炉3は、焼結中にそれに応じて適応される温度プロファイルにより規定の焼結温度TSでの規定のサイクル時間THを含む対応する焼結プログラム5を実行するために、制御装置4から伝送されたものを受信し、選択されたセラミック材料の実際の色2を名目上の色4に調整する。
【0033】
本明細書に開示されている実施形態は単に本発明の例であり、従って限定的に理解されるべきではない。当業者によって検討される他の実施形態は、本発明の保護の範囲に同等かつ十分に含まれる。
【0034】
符号の一覧
1 歯科補綴物を作製するための本発明に係るシステム
2 セラミック材料
3 焼結炉
4 制御装置
5 焼結プログラム
6 制御装置を備えたユーザインタフェース
7 焼結プログラムを保存するためのメモリ装置
8 選択されたセラミック材料を出力するための出力装置
9 材料パラメータを含むデータベース
10 歯科補綴物
11 機械加工装置
12 色認識装置
100 セラミック材料から歯科補綴物を作製するための本発明に係る方法
110 歯科補綴物のための所望の名目上の色を受信する工程
120 名目上の色と実際の色との偏差を決定する工程
130 規定の焼結温度での焼結のためにその偏差の補償に適したサイクル時間を有する温度時間サイクルを定め、かつ対応する焼結プログラムを作成する工程
140 焼結炉によって実行される焼結プログラムにより焼結炉において選択されたセラミック材料の実際の色を名目上の色に調整する工程
150 その実際の色が名目上の色に最も近いセラミック材料を選択する工程
160 色認識装置を用いて名目上の色を決定する工程
170 決定された名目上の色を制御装置に伝送する工程
180 制御装置を備えたユーザインタフェースを介してユーザ定義された願望を読み取るか入力する工程
190 作成された焼結プログラムをメモリ装置に保存する工程
E 色
E(120) 120sのサイクル時間後の色
L 明度
TH 実際の色を名目上の色に調整するためのサイクル時間
TM 機械的特性を確立するための最小サイクル時間
TP 透明度パラメータ
TS 規定の(例えば一定の)焼結温度
図1
図2(a)-2(c)】
図3