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特許7440527角度付き腔内トランスデューサ用ニードルガイド
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-19
(45)【発行日】2024-02-28
(54)【発明の名称】角度付き腔内トランスデューサ用ニードルガイド
(51)【国際特許分類】
   A61B 8/12 20060101AFI20240220BHJP
【FI】
A61B8/12
【請求項の数】 24
(21)【出願番号】P 2021553861
(86)(22)【出願日】2020-03-13
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-04-25
(86)【国際出願番号】 CA2020050339
(87)【国際公開番号】W WO2020181388
(87)【国際公開日】2020-09-17
【審査請求日】2022-12-23
(31)【優先権主張番号】62/817,684
(32)【優先日】2019-03-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】519341795
【氏名又は名称】エグザクト イメージング インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000659
【氏名又は名称】弁理士法人広江アソシエイツ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ウェン,ジェロルド
(72)【発明者】
【氏名】スモーレン,イェジ エー.
(72)【発明者】
【氏名】ビバリー,エマ イー.
(72)【発明者】
【氏名】サーマク,クレイグ ジェイ.
【審査官】冨永 昌彦
(56)【参考文献】
【文献】特表2015-521932(JP,A)
【文献】米国特許第06206832(US,B1)
【文献】国際公開第2016/135596(WO,A1)
【文献】特開2015-023996(JP,A)
【文献】特開2006-075386(JP,A)
【文献】特開2001-120550(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 8/00 - 8/15
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
トランスデューサ軸およびオフセット角度での角度付き超音波撮像面を有する角度付き超音波プローブ用のニードルガイドであって、
複数のニードルポートを備えるポートタワーであって、各ニードルポートが前記超音波撮像面と位置合わせされた、ポートタワーと、
前記トランスデューサ軸に沿って前記ポートタワーの位置を調節するための、前記ポートタワーに結合されたタワーガイドと、
前記タワーガイドを前記超音波プローブに固定するためのクランプと、
を備え、
前記トランスデューサ軸に沿った前記ポートタワーの調節が、前記超音波撮像面への前記ニードルポートの位置合わせを維持
前記ニードルポートの前記オフセット角度は、前記タワーガイド位置が前記トランスデューサ軸に沿って移動されるとき、前記トランスデューサ軸に対して維持される、
ニードルガイド。
【請求項2】
各ニードルポートは、前記オフセット角度で位置合わせされており、前記超音波撮像面を横断する針を受け入れることができる、請求項1に記載のニードルガイド。
【請求項3】
前記ニードルポートは、前記撮像面と、ピッチ、ヨー、またはピッチおよびヨーの両方で位置合わせされる、請求項1または2に記載のニードルガイド。
【請求項4】
前記クランプおよび超音波プローブは、前記クランプおよび超音波プローブが解放可能に係合できる相補的機械的係合機能を備える、請求項1~3のいずれか一項に記載のニードルガイド。
【請求項5】
前記タワーガイドは、前記クランプと摺動係合している、請求項1~4のいずれか一項に記載のニードルガイド。
【請求項6】
前記タワーガイドおよびクランプは、チャネルおよび前記チャネルと摺動係合するための相補的突起を備える、請求項5に記載のニードルガイド。
【請求項7】
前記クランプは、少なくとも1つのチャネルを備え、前記タワーガイドは、少なくとも1つの相補的突起を備える、請求項6に記載のニードルガイド。
【請求項8】
前記タワーガイドおよびクランプは、相補的突起および前記突起を受け入れるための孔を有する、請求項1~5のいずれか一項に記載のニードルガイド。
【請求項9】
前記ポートタワーおよび前記タワーガイドは、単一構造である、請求項1~のいずれか一項に記載のニードルガイド。
【請求項10】
前記ニードルポートは、14~22ゲージの針を受け入れるようにサイズ設定される、請求項1~のいずれか一項に記載のニードルガイド。
【請求項11】
前記ポートタワーは、少なくとも2つのニードルポートを備える、請求項1~10のいずれか一項に記載のニードルガイド。
【請求項12】
前記オフセット角度は、約5°~55°である、請求項1~11のいずれか一項に記載のニードルガイド。
【請求項13】
前記オフセット角度は、約5°~20°である、請求項1~12のいずれか一項に記載のニードルガイド。
【請求項14】
前記ニードルポートは、2mm~10mmだけ離隔されている、請求項1~13のいずれか一項に記載のニードルガイド。
【請求項15】
前記超音波撮像面上の高低に対応する数字で表された識別子をさらに備える、請求項1~14のいずれか一項に記載のニードルガイド。
【請求項16】
前記タワーガイドが前記トランスデューサ軸に沿って並進されるとき、前記ニードルポートは、前記超音波プローブ上のトランスデューサ窓の上の固定された距離に維持される、請求項1~15のいずれか一項に記載のニードルガイド。
【請求項17】
最低位ニードルポートの前記トランスデューサ窓までの前記固定された距離は、3mmより大きい、請求項16に記載のニードルガイド。
【請求項18】
前記ニードルポートは、生検針を受け入れるようにサイズ設定される、請求項1~17のいずれか一項に記載のニードルガイド。
【請求項19】
針を、オフセット角度を備える角度付き超音波トランスデューサ窓および角度付き超音波撮像面と位置合わせするための方法であって、
請求項1から18のいずれか1項に記載の複数のニードルポートを備えるニードルガイド内のニードルポートを選択することであって、前記複数のニードルポートが、前記超音波トランスデューサ窓の上の変化する距離にあることと、
針を前記超音波トランスデューサ窓と確実に位置合わせされた前記ニードルポートに貫通させることと、
前記超音波トランスデューサ窓に対する前記ニードルポートの距離を調節することと、
前記超音波撮像面を横断できるように前記針を位置合わせすることと、
を含む方法。
【請求項20】
前記針は、前記オフセット角度で前記ニードルポートによって支持される、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記超音波は、5~40MHzの周波数を有する、請求項19または20に記載の方法。
【請求項22】
前記ニードルポートは、前記針を前記トランスデューサ窓から少なくとも3mm離して配置する、請求項1921のいずれか一項に記載の方法。
【請求項23】
前記超音波撮像面のオンスクリーンガイダンスは、前記ニードルポートの選択を指示する、請求項1922のいずれか一項に記載の方法。
【請求項24】
前記針は、生検針である、請求項1923のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、角度付き腔内超音波トランスデューサ用の超音波ニードルガイドに関する。本発明はまた、ニードルを角度付きサイドファイア腔内超音波トランスデューサのトランスデューサ窓と位置合わせするためのタワーニードルガイドに関する。
【背景技術】
【0002】
癌の検出、診断、および治療の改善は、大きな課題である。標的とされる生検を誘導できる画像ソリューションは、検出結果、したがって患者の健康状態の結果を改善し加速することができる。具体的には、生検のため疑わしい組織の領域を画像表示および標的とすることで、臨床医が迅速かつ初期の診断用の対象領域の正確な試料を取得することを可能にし得る。腔内超音波では、診断用腔内トランスデューサが、体腔内に挿入されて、臓器または他の体構造を検査、画像表示、または生検を行う。生検では、ニードルガイドが使用されて、超音波が、生検手順を画像表示し、臨床医を支援して生検針を画像表示内の所望の位置および腔内身体構造に案内しながら、生検針を対象の領域に誘導する。
【0003】
高周波数超音波は、標準の超音波より高い周波数(15MHz超)を使用して、非侵襲性手段を提供して多くの場合解像度が100μmより良好な顕微鏡レベルで組織を検査する急速に発展している分野である。高周波数超音波は、現在、眼科、皮膚科、血管内、ならびに前立腺および婦人科の画像などの内臓画像に使用されている。高周波数超音波はまた、疑わしい領域および標的生検をリアルタイムで可視化し、良性または疑わしい領域および標的生検を素早く識別するために使用することができる。針生検と組み合わせて使用する場合、高周波数超音波を使用して、対象の領域内の試料の位置を効果的に突き止め、取得することができるが、高解像度画像平面内の針の位置合わせは、生検標的の正確な選択に欠かせない。具体的には、超音波および高周波数超音波では、超音波画像の画像面内の生検針を位置合わせすることにより、生検を正確に取得することを支援する。具体的には、生検針は、できるだけ正確に、超音波画像面を平行に移動および交差または横断する必要がある。角度付きトランスデューサプローブは、トランスデューサアレイおよびトランスデューサ窓が、プローブハウジングの長手方向軸に対して角度を付けるようにトランスデューサの端部に配置された超音波トランスデューサアレイを備える。角度付き腔内トランスデューサプローブは、可視化されるべき臓器の位置がトランスデューサ軸に対して平行な角度の、かつ臓器上により容易に圧力を付与する超音波で容易にアクセスできない場合特に有用である。しかし、角度付き腔内超音波トランスデューサプローブは、針が針経路を正確に可視化するため、超音波の視覚面と位置合わせされる必要がある点に課題を提示する。
【0004】
トランスデューサアレイが、前ではなくトランスデューサの側にあり、超音波画像面が、トランスデューサ軸からオフセットされるサイドファイア型角度付きトランスデューサプローブでは、生検針の位置合わせは、課題であり得る。超音波プローブアセンブリの一例は、Chaggaresなどの米国特許第9,113,825号に記述され、そこでは、保護シースがハウジングとニードルガイドとの間に配置されたとき、針が撮像面内で位置合わせされるようにトランスデューサプローブハウジングの外部面に配置されたニードルガイドの位置合わせ機能が提供される。このニードルガイドでは、ニードルガイドハウジングが、トランスデューサハウジングに取り付けられ、ニードルガイドは、トランスデューサハウジングに組み込まれ、針が、トランスデューサを貫通してトランスデューサ窓およびトランスデューサアレイのとても近くに現れる。
【0005】
角度付きサイドファイア超音波プローブとの協働が可能な超音波トランスデューサニードルガイドに対する需要がある。具体的には、会陰を貫通して前立腺へアクセスする角度付き腔内超音波トランスデューサプローブとの使用に特に適合されたニードルガイドに対する需要がある。
【0006】
この背景技術情報は、出願人が本発明への関連が可能であると考える情報を知らしめる目的で提供される。前述のいずれの情報も従来技術が本発明に反するとみなすと認めることを必ずしも意図しておらず、あるいはそのように解釈されるものでもない。
【発明の概要】
【0007】
本発明の目的は、角度付きサイドファイア超音波プローブと協働が可能な超音波トランスデューサニードルガイドを提供することである。本発明の別の目的は、特に会陰を貫通して前立腺へアクセスする角度付き腔内超音波トランスデューサプローブとの使用に特に適合されたニードルガイドおよび該ニードルガイドを角度付き超音波トランスデューサと使用するための方法を提供することである。
【0008】
一態様では、トランスデューサ軸およびオフセット角度での角度付き超音波撮像面を有する角度付き超音波プローブ用のニードルガイドが提供され、ニードルガイドは、各ニードルポートが超音波撮像面と位置合わせされた複数のニードルポートを備えるポートタワーと、トランスデューサ軸に沿ってポートタワーの位置を調節するための、ポートタワーに結合されたタワーガイドと、タワーガイドを超音波プローブに固定するためのクランプと、を備え、トランスデューサ軸に沿ったポートタワーの調節が超音波撮像面へのニードルポートの位置合わせを維持する。
【0009】
ニードルガイドの一実施形態では、各ニードルポートは、オフセット角度で位置合わせされており、超音波撮像面を横断する針を受け入れることができる。
【0010】
ニードルガイドの別の実施形態では、ニードルポートは、撮像面とピッチ、ヨー、またはピッチおよびヨーの両方で位置合わせされる。
【0011】
ニードルガイドの別の実施形態では、クランプおよび超音波プローブは、クランプおよび超音波プローブが解放(着脱)可能に係合できる相補的機械的係合機能を備える。
【0012】
ニードルガイドの別の実施形態では、タワーガイドは、クランプと摺動係合する。別の実施形態では、タワーガイドおよびクランプは、チャネルおよびチャネルとの摺動係合のための相補的突起を備える。別の実施形態では、クランプは、少なくとも1つのチャネルを備え、タワーガイドは、少なくとも1つの相補的突起を備える。
【0013】
ニードルガイドの別の実施形態では、タワーガイドおよびクランプは、相補的突起および突起を受け入れるための孔を有する。
【0014】
ニードルガイドの別の実施形態では、ニードルポートのオフセット角度は、タワーガイド位置がトランスデューサ軸に沿って移動されるとき、トランスデューサ軸に対して維持される。
【0015】
ニードルガイドの別の実施形態では、ポートタワーおよびタワーガイドは、単一構造である。
【0016】
ニードルガイドの別の実施形態では、ニードルポートは、約14~22ゲージの針を受け入れるようにサイズ設定される。
【0017】
ニードルガイドの別の実施形態では、ポートタワーは、少なくとも2つのニードルポートを備える。
【0018】
ニードルガイドの別の実施形態では、オフセット角度は、約5~55°である。ニードルガイドの別の実施形態では、オフセット角度は、約5~20°である。
【0019】
ニードルガイドの別の実施形態では、ニードルポートは、2mm~10mmだけ離隔している。
【0020】
別の実施形態では、ニードルガイドは、超音波撮像面上の高低に対応する数字で表された識別子をさらに備える。
【0021】
ニードルガイドの別の実施形態では、タワーガイドがトランスデューサ軸に沿って並進されるとき、ニードルポートは、超音波プローブ上のトランスデューサ窓の上の固定された距離に維持される。一実施形態では、最低位ニードルポートのトランスデューサ窓までの固定された距離は、3mmより大きい。
【0022】
ニードルガイドの別の実施形態では、ニードルポートは、生検針を受け入れるようにサイズ設定される。
【0023】
別の態様では、針を、オフセット角度を備える角度付き超音波トランスデューサ窓および角度付き超音波撮像面と位置合わせするための方法が提供され、方法は、複数のニードルポートを備えるニードルガイド内のニードルポートを選択することであって、複数のニードルポートが超音波トランスデューサ窓の上の変化する距離にあることと、針を超音波トランスデューサ窓と確実に位置合わせされたニードルポートに貫通させることと、超音波トランスデューサ窓に対するニードルポートの距離を調節することと、超音波撮像面を横断できるように針を位置合わせすることと、を含む。
【0024】
方法の一態様では、針は、オフセット角度でニードルポートによって支持される。
【0025】
方法の別の態様では、超音波は、5~40MHzの周波数を有する。
【0026】
方法の別の態様では、ニードルポートは、針をトランスデューサ窓から少なくとも3mm離して配置する。
【0027】
方法の別の態様では、超音波撮像面のオンスクリーンガイダンスは、ニードルポートの選択を指示する。
【0028】
方法の別の態様では、針は、生検針である。
【0029】
本発明の他、他の態様およびそのさらなる特徴のより良い理解のため、添付の図面と共に使用される以下の説明を参照する。
【図面の簡単な説明】
【0030】
図1図1は、角度付きタワーガイドを備える角度付き腔内超音波トランスデューサを示す。
【0031】
図2図2は、角度付きサイドファイア腔内超音波トランスデューサの図を示す。
【0032】
図3図3は、頂部サンプリングのためのサイドファイアトランスデューサ技法の図である。
【0033】
図4図4は、トランスデューサ撮像面に対するピッチおよびヨー針の位置合わせを示す図である。
【0034】
図5図5は、生検針が経会陰ニードルガイドを介して誘導された超音波画像である。
【0035】
図6A図6Aは、腔内超音波トランスデューサに搭載された角度付きタワーガイドの正面斜視図である。
【0036】
図6B図6Bは、腔内超音波トランスデューサ用角度付きタワーガイドの背面斜視図である。
【0037】
図7A図7Aは、角度付きニードルガイドの構成要素の分解図である。
【0038】
図7B図7Bは、ニードルガイドを受け入れるためのハウジングを備える腔内超音波トランスデューサの側面図である。
【0039】
図8図8は、タワーガイドの正面図である。
【0040】
図9A図9Aは、ニードルガイド用クランプの内側側面図である。
【0041】
図9B図9Bは、ニードルガイド用クランプの外側側面図である。
【0042】
図10A図10Aは、近位位置に角度付きニードルガイドを備える角度付き腔内超音波トランスデューサの側面斜視図である。
【0043】
図10B図10Bは、中央位置に角度付きニードルガイドを備える角度付き腔内超音波トランスデューサの側面斜視図である。
【0044】
図10C図10Cは、中央位置に角度付きニードルガイドを備える角度付き腔内超音波トランスデューサの側面斜視図である。
【0045】
図10D図10Dは、遠位位置に角度付きニードルガイドを備える角度付き腔内超音波トランスデューサの側面斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0046】
別途定義されている場合を除き、本明細書で使用される全ての技術的および科学的用語は、本発明が属する当業者によって一般に理解されるものと同じ意味を有する。
【0047】
本明細書および特許請求の範囲において使用される場合、単数形の「1つの(a)」、「1つの(an)」、および「その(the)」は、文脈から明らかにそうでないということが示されていなければ、複数のものを含むものとする。
【0048】
本明細書で使用される「備える(comprising)」という用語は、以下の列挙が、全てを網羅しておらず、任意の他の追加の適切な品目、例えば、1つまたは複数のさらなる特徴(複数可)、構成要素(複数可)および/または要素(複数可)を必要に応じて含んでもよく、または含まなくてもよいことを意味するように理解される。
【0049】
「サイドファイアトランスデューサ」という用語は、トランスデューサが超音波をトランスデューサハウジングの側壁から送信する超音波トランスデューサプローブを指す。サイドファイアトランスデューサはまた、トランスデューサアレイおよび窓がプローブ側にある超音波トランスデューサと考えられてもよい。サイドファイア超音波トランスデューサは、経直腸前立腺および婦人科超音波用など特に腔内超音波で使用される。
【0050】
本明細書で使用される「角度付きトランスデューサプローブ」および「角度付き超音波トランスデューサ」という用語は、超音波プローブのトランスデューサ窓が、トランスデューサプローブの回転軸からオフセットされた角度にあるサイドファイア超音波トランスデューサプローブを指す。角度付きトランスデューサプローブは、可視化される臓器の位置が、トランスデューサ軸に平行な角度の超音波で容易にアクセスできない腔内超音波で特に有用である。角度付きトランスデューサプローブは、トランスデューサアレイが、プローブハウジングの長手方向軸に対して角度を付けられ、画像面が、トランスデューサ軸からオフセットされるようなトランスデューサの側面および端部に配置された超音波トランスデューサアレイを備える。
【0051】
本明細書では、角度付き腔内超音波トランスデューサ用タワーニードルガイドが説明される。本明細書で説明されるニードルガイドは、トランスデューサアレイ、または超音波撮像面およびレンズが、トランスデューサ軸に対して角度付けされている角度付き腔内超音波トランスデューサ用に特に設計される。本明細書で説明されるニードルガイドは、正確な誘導を提供する超音波の画像面と位置合わせされて、同時に内部構造内の対象の生検領域を可視化するように生検針を配置することができる。本明細書で説明されるニードルガイドはまた、任意の画像誘導下針手順で使用することができる。画像誘導下針手順の一例では、本発明のニードルガイドは、癌または良性腫瘍の両方に場合に、針支援療法の提供による前立腺の治療の目的のため使用することができる。したがって、ニードルガイドを使用して、超音波画像ガイダンス下で臓器内の位置に正確に治療を施すことができる。治療の例として、小線源療法、放射線治療、寒冷療法、レーザアブレーション、不可逆電気穿孔法、標的化ドラッグデリバリ、および蒸気治療が挙げられるが、これらに限定されない。
【0052】
本明細書で説明されるタワーニードルガイドは、超音波トランスデューサから離れる方向または超音波トランスデューサの上に、かつリアルタイムの超音波撮像の間、針が超音波画像面と位置合わせされ、超音波画像面を横断するような同じ角度で、針を位置合わせする。針は、ニードルポートまたはタワー内のチャネルを介して、トランスデューサハウジングから離れて安定するので、トランスデューサ窓から離れた高所のより広い範囲で生検または針支援療法に利用可能である。高周波数超音波の用途では、これにより臨床医に内臓および内部構造の両方の高解像度撮像を提供すると同時に、生検針の対象の領域への正確な配置、固定、および狙い付けを可能にする。トランスデューサハウジング上の外部から支持されるタワーガイドは、針を安定させるトランスデューサ窓から限定された範囲の距離に対してさらに可能であり、それによって体形の柔軟さを可能にする。ニードルガイドは、臓器または他の身体腔内構造の生検および腔内両方の提供などの様々な医療手順に使用することができる。本ニードルタワーガイドは、前立腺撮像、生検、および治療のためのサイドファイア経直腸撮像プローブで特に有用である。
【0053】
図1は、生検針を超音波画像面12と位置合わせするため角度付きニードルガイドを備える角度付き腔内超音波トランスデューサを示す。角度付き腔内トランスデューサプローブ10の近位部は、トランスデューサプローブが腔内に挿入される近位端を有し、近位端は、角度付きトランスデューサ窓20を有する。ポートタワー14は、トランスデューサ窓の上の一定範囲の距離内で、生検針を誘導し、支持するための複数の積層ニードルポートを有する。針の最も低い配置は、トランスデューサ窓に対して距離「d」として示される、タワー内の最低位ニードルポートを用いて達成することができる。タワーガイド16は、針を誘導するための支持構造を提供する間、各患者に適合するために要求されるように、ポートタワー14を安定させ、ポートタワーがトランスデューサプローブ10の近位端に向かって、およびそれから離れて移動することを可能にする。ガイドクランプ18は、トランスデューサ窓20に対してタワーガイドデバイスの位置を安定させて、生検の間、生検針22の正確な配置を確実にするためタワーガイド16をトランスデューサプローブ10に固定する。ポートタワー14、タワーガイド16、およびガイドクランプ18を備えるデバイス全体は、トランスデューサプローブ10に可逆的に取り付け可能であり、使い捨て可能なユニット、または複数回の使用のため消毒可能であるように製造され得る。
【0054】
図2は、角度付きサイドファイア腔内超音波トランスデューサの図である。トランスデューサは、トランスデューサ回転軸x-x’を有し、xは、トランスデューサ窓に近位であり、x’は、トランスデューサ窓から遠位でかつハンドルにある。角度y°は、トランスデューサ軸x-x’に対するトランスデューサ窓のオフセット角度を示す。例えば、5~55°に及ぶ様々なオフセット角度は、類似の設計で想定され、提供され得る。好ましくは、オフセット角度は、約1°~30°であり、より好ましいオフセット角度は約5°~20°であり、さらに好ましいオフセット角度は、約10°~15°である。一実施形態では、13°の好ましいオフセット角度が改良された生検針および撮像アクセス、ならびにより容易な圧力付与手段に提供されて、生検手順中に出血を低減し、頂部試料を取得できることがわかってきた。したがって、様々なオフセット角度を使用することができ、本明細書で説明されるタワーガイドの角度を調節して、腔内超音波トランスデューサのオフセット角度に一致させることができることが理解される。例えば、前立腺撮像では、前立腺は、角度付きトランスデューサ窓を備える超音波プローブが超音波信号を解剖学的に適切な角度で発射して、プローブが患者内にあるとき、トランスデューサプローブの不必要な出入りまたは上下の角度調節なしで前立腺を正確に撮像するように配置される。正確な針の配置を要求する手順の間、針の画像が、超音波画像内の特定の位置にあるように、タワーガイドは、超音波誘導手順の間、トランスデューサに対して針を位置決めするために針に対するガイダンスを提供する。
【0055】
前立腺全体を見るため、角度付きトランスデューサ窓のオフセット角度は、解剖学的構造によりよく一致し、トランスデューサを最小の移動で操作するようにプローブを傾けることを可能にする。図3は、頂部サンプリングのためのサイドファイアトランスデューサ技法の図である。経会陰手順の例では、トランスデューサは、前立腺の最適撮像を取得するため図示のように傾けられ、角度付きポートタワーは、トランスデューサの傾きが患者の会陰と同一平面となるように補正する。トランスデューサはまた、臓器の異なる断面図を得るために回転されてもよく、臓器の異なる図を取得するため、中に入れられたり外に引き出されたりされてもよい。実際には、超音波プローブの外部回転および配置をさらに可能にしながら、ポートタワーは、患者の会陰にまたは会陰近くに配置され、ポートタワーは、トランスデューサ軸に沿って調節されて、要求される撮像位置の変化に適合され得る。トランスデューサ軸x-x’に沿ったポートタワーの調節可能な距離は、異なる患者サイズに調節するための柔軟なシステムを提供する。
【0056】
本明細書で説明されるニードルタワーの構成は、約20MHzを中心とした周波数分布、もしくはそれより大きい周波数分布を有する高周波数超音波アレイ、または約5MHz~40MHzなどの任意の周波数の超音波で使用することができる。一例では、トランスデューサアレイは、15MHz以上の周波数で、好ましくは12MHz~29MHzで動作するように構成されてもよく、トランスデューサの軸からオフセットされた角度の超音波撮像面内で複数の超音波を生成するように構成される。本ニードルガイドはまた、6~12MHzなどの他の超音波周波数で使用することができ、より高い周波数で動作するデバイスに限定されない。生体適合性材料で作製された解剖学的に適合したハウジングを使用して、患者への挿入中に患者の快適さを向上するため超音波トランスデューサプローブを収容する。
【0057】
図4は、トランスデューサ撮像面に対するピッチおよびヨーの針の位置合わせを示す図である。針の角度の位置合わせは、トランスデューサ窓に対する針の角度であるピッチ、および画像面に対する針の角度であるヨーで構成される。図示のように、良いピッチの針の位置合わせは、針が、トランスデューサ窓にほぼ平行であり、超音波画像の側面に垂直であることを意味する。ピッチが外れているとき、針の角度は、トランスデューサ窓のオフセット角度と位置合わせされず、その結果、針が非水平角度で画像面に入る。正確なヨーの針の位置合わせは、針の胴体が画像面を通って臓器に入るように平面自体を通って針が画像面に入るようになる。ヨーが外れているとき、針の胴体は、画像面を横断し、針の胴体のほんの僅かだけが、画像面上に見える。ロールは、タワーガイドがガイドクランプに固定される方法により制限される。
【0058】
図5は、高周波数29MHz超音波を用いて腔内超音波トランスデューサで撮影された疑わしい領域の前立腺の超音波画像である。生検針が、超音波画像の画像面を貫通しているのが見える。図5の左側に示すように、オンスクリーンニードルガイドは、針の経路を位置合わせし、臨床医にさらなる画像ガイダンスを提供する際に臨床医を支援するために設けられ得る。具体的には、超音波画像の左側にあるmmの目盛りは、針が正確に対象の標的を目標とするように、針のポートタワー上の適切なニードルポートを臨床医が選択するのを助けるために使用され得る。
【0059】
図6Aは、腔内超音波トランスデューサに搭載された角度付きニードルガイドの正面斜視図である。ポートタワー14は、ガイドクランプ18を介して超音波トランスデューサプローブのハンドルに固定されているタワーガイド16によって支持され、タワーガイド16と摺動係合している。超音波上のトランスデューサ窓までのポートタワー14の距離は、トランスデューサ軸に沿ったタワーガイド16に沿ってポートタワー14を摺動することによって調節することができる。ポートタワー14は、超音波トランスデューサプローブのトランスデューサ窓と角度的に位置合わせされ、トランスデューサ窓とそれぞれ角度的に位置合わせされる複数のニードルポート24を有する。使用において、生検針は、適切なニードルポートを介して誘導され、超音波画像面の縁と交差する、および/または超音波画像面の縁を横断するようにできるだけ正確に平行に移動する必要がある。したがって、ニードルガイドの角度は、超音波撮像面を横断し、対象の前立腺解剖学的構造および前立腺組織の正確な生検のリアルタイムでの詳細な可視化を可能にするようにトランスデューサのビューウィンドウに平行に生検針を位置合わせする。上述の従来の超音波周波数を用いた同時撮像により、より詳細な画像および対象の疑わしい構造をより早期に可視化する機会が与えられる。これにより、生検針の正確な誘導と共に、人体内の特定の腔内構造への針の案内(ナビゲーション)、または、超音波トランスデューサの十分な解像度があれば、構造内の特定の位置への針の案内が可能になる。相補的ソフトウェアおよびオンスクリーンガイダンスはまた、任意に超音波画像に隣接するオンスクリーンニードルガイドでユーザを支援することができる。この技術の組み合わせにより、手順の診断能力または提供された療法の効果を向上させることができる。
【0060】
ポートタワー14は、ポートタワー14の近位側すなわち患者側から超音波トランスデューサプローブ上のトランスデューサ窓までの距離が、様々な患者のサイズおよび形状に対して最適化され得るようにタワーガイド16に対して摺動可能である。図示のように、ポートタワー14は、画像面と同一平面上のニードルポートの角度を維持しながら、タワーガイド16に沿って摺動するプラットフォームベースを有する。トランスデューサ軸に対するポートタワーの移動は、1~15cmに及び、より好ましくは、針が画像に入るタワーの出口ポートから画像面の縁まで5~9cmに及んでもよい。前立腺超音波で使用するデバイスでは、トランスデューサ窓に対するポートタワー14の最も近位の配置は、会陰から前立腺への距離が最も短い患者用に最小距離である必要があり、摺動するポートタワー14を用いることにより、前立腺から会陰への距離が非常に大きい患者に適合することができる。ニードルガイドは、トランスデューサシャフトまたはトランスデューサ軸に沿って位置が調節可能であるが、安全な位置にポートタワーを保持するための十分な力でまたは任意の位置決めデバイスで位置決め可能である。一実施例では、ポートタワー14とタワーガイド16との間の目標摩擦力は、3±1.0lb(0.91kg~1.81kg)の範囲である。ニードルガイドは、連続的にまたは無制限に位置決め可能であってよい。別の例では、摩擦力の範囲は、術者の利便性の拡大のため、または製造歩留まりのため、4±2lb(0.91kg~2.72kg)または4±3lb(0.45kg~3.17kg)に広げられてもよい。任意で、ポートタワーまたはポートタワー支持構造およびタワーガイド内の突起および相補的刻み目、またはノッチ/停止位置は、タワーガイドに対して規定された位置にポートタワーを固定するため停止位置を提供することができる。適切なオフセット角度でのトランスデューサシャフトに沿ったポートタワーの摩擦ベースの調節可能位置決めの使用により、最小のユーザ操作で無制限の並進範囲を実現できる。代替の実施形態では、無制限並進範囲に沿って限定された数の停止が実現される。ノッチを用いた別の実施形態では、ユーザにタワーをガイドから取り外し、画像との位置合わせが確実に回復されることを要求する。さらに、オンスクリーンニードルガイドを備えると、タワーとガイドとの取り外しに起因する不連続性よりも、タワーガイドが操作される第1の実施形態で、挿入する針の経路が連続的に可視化される。
【0061】
特に高周波数超音波技法では、画像面内の高周波数公差は、最も薄い地点で1mmであるので、ポートタワーは、超音波トランスデューサに対して安定している必要がある。したがって、針は、狭い1mmの画像面に安定的に誘導される必要がある。画像面は、トランスデューサ窓から垂直に延在し、トランスデューサプローブの長軸x-x’に垂直である。高周波数超音波は高解像度なので、機械的公差は、はるかに厳しく正確で、精密さはより重要である。このことを踏まえると、ニードルガイドは、撮像面において針に安定を提供することが必要である。本ニードルガイドで使用される針の一例は、18ゲージの針で、幅1.27mm、長さ20cmであり、約10cmが患者内に入る。他のゲージの針も、本ニードルガイドで支持することができ、ニードルポートは、一定のゲージの針、例えば、14~22ゲージの針を受け入れるようにサイズ設定および離隔され得る。ニードルポートはまた、特定の範囲の針のゲージ用にカスタマイズされてもよい。泌尿器科の超音波誘導手順で使用される典型的な針のゲージは、14~22ゲージに及ぶ。
【0062】
ニードルポートは、針またはカニューレが比較的小さい力で、好ましくは、0.35lb(160g)以下の力で、誘導路またはニードルポートを貫通することを可能にする。好ましくは、ニードルポート内の針の最大製品公差は、18ゲージのニードルデバイスで測定した場合、カニューレの中央から±1.0°である。例えば、18ゲージの針用にサイズ設定されたニードルポートを備えるポートタワーでは、ニードルポートの最小内径は、1.40mm(0.055インチ)であるのが好ましい。より大きな径またはより小さい径の針を受け入れるようにサイズ設定されたポートタワーでは、ニードルポートのサイズは、適切な力および針公差を提供するように調節される必要がある。ポートタワー14上の10個のニードルポート24が示されているが、ポートタワー14は、より多くても、またはより少なくてもよい。各ニードルポートは、ポート内の針を安定化させるため適切な長さであることが必要である。好ましくは、ニードルポートは、針の安定性とガイドの並進の範囲のバランスを保つため20~40mmの長さを有する。ポートタワー内の経会陰ニードルガイドポートのそれぞれは、特定の間隔、中心間を有する。ニードルガイド上の目盛りに一致する超音波画像上の目盛りまたはルーラは、臨床医に対象の組織の場所を示すための表示をさらに与えることができる。ニードルポートの間隔は、好ましくは、3mm~10mmに及んでもよい。一実施形態では、各ニードルポートが5mmの間隔を有するが、間隔は可変であってもよい。任意で、各ニードルポートは、針の侵入をより容易にするため各入口ガイドポートにカウンタシンクを有する。ニードルガイドの材料は、外部連通デバイス、限定区間用間接的血液経路および滅菌可能な全ての機能に対して好ましくはISO10993-1の解剖学的に準拠した要求を満たす必要がある。この特定の実施形態では、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)が使用される。
【0063】
図6Bは、腔内超音波トランスデューサ用角度付きタワーガイドの背面斜視図である。背面図は、超音波プローブが患者の内部にあるときの臨床医の図である。ポートタワー14は、タワーガイド16に沿って摺動し、患者のサイズおよび形状に従って、調節することができる。図示の超音波ニードルガイドポートタワー14は、トランスデューサレンズから始まるセンチメートルの深さに対応するポートタワー14上のすべての他のニードルガイドポート24に隣接した数字で表された識別子(1~5)を有する。別の実施形態では、数字で表された識別子は、超音波画像出力スクリーン上に対応する表示を有するすべてのニードルポートに隣接してもよい。超音波は、臨床医用に画像コントラストを向上させるため低光で実行される場合が多いため、識別子は、ハイコントラストで、低光条件で視覚可能であることが好ましい。ガイドクランプ18は、露出されたトランスデューサを包み、ガイドクランプ18上の隆起の上に固定するラッチ機構28を用いて超音波プローブに固定される。任意のラッチ機構28は、ガイドクランプ18上に摩擦嵌合されてもよく、ラッチおよびガイドクランプ18は、タンデムに作用してガイドクランプ18をトランスデューサハウジングに固定することができる。
【0064】
図7Aは、角度付きタワーガイドの構成要素の分解図である。タワーガイド16内の相補的チャネルに嵌合する低いフィンまたは隆起を有するプラットフォームを備えるポートタワー14が図示される。ラッチ28は、確実な嵌合のためガイドクランプ18を超音波トランスデューサにさらに固定する。
【0065】
図7Bは、ニードルガイドを受け入れるためのハウジングを備える腔内超音波トランスデューサの側面図である。ポートタワー14は、タワーガイド16に沿って摺動する。超音波トランスデューサハウジングの側面は、ガイドクランプがハウジングの側面に嵌合し、機械的位置合わせ機能を用いて固定可能であるが、相補的超音波プローブハウジングから取り外し可能であるように構成される。相補的機械的係合機能30は、互いにしっかりと嵌合する1つまたは複数の凹部および隆起を提供する超音波プローブハウジングおよびガイドクランプの近位端および遠位端に配置され得る。これらの機能は、保護シース(コンドーム)がこれらの2つの部分の間に配置され、工程で損傷を受けず、固定されるが、クランプの洗浄または廃棄のため解放可能であり得るように滑らかな嵌合面および干渉を提供するよう、意図的に構成される。
【0066】
図8は、ポートタワー114およびタワーガイド116を有するタワーガイドの別の実施形態の正面図である。タワーガイド116はまた、補完ガイドクランプ118とタワーガイド116との間の摩擦力を維持するために使用される互いに対して垂直に向けられた2つの位置合わせ突起120a、120bであって、ポートタワー114がガイドクランプ118から離れて回転するのを防ぐ2つの位置合わせ突起120a、120bを特徴とする。これらのタワーガイド位置合わせ突起はまた、補完ガイドクランプ(図9Aの側面チャネル122を参照、上部チャネルは図示せず)内の上部チャネルおよび側面チャネルに沿ってポートタワーの連続した位置を位置合わせし、位置決めを可能にする。突起は、互いに垂直である必要は必ずしもなく、また単に2つの突起にも限定されない。図4に示すように、針の経路のピッチおよびヨーは、2つの部品、すなわち、その後共に拘束されるタワーガイド116およびクランプのアセンブリによって制御される。この実施形態では、ポートタワーおよびタワーガイドは、互いに対して固定され、図9Aおよび9Bに示す相補的チャネルとのアセンブリのための突起に依存する。
【0067】
図9Aは、図8に示すタワーガイド用ガイドクランプ122の内側側面図であり、図9Bは、同じガイドクランプ122の外側側面図である。この実施形態では、図示のガイドクランプ122の外面は、タワーガイド116の隆起を受け入れるため使用されるトランスデューサ回転軸に平行に延びる2つの垂直方向に向けられたスロットを提供する。隆起は、必ずしも互いに垂直である必要はなく、また単に2つに限定されず、ガイドクランプは、例えば、単一チャネルおよび関連するガイド機能を備えてもよい。図8に示す補完するポートタワーおよびタワーガイドを備えるガイドクランプ122のアセンブリは、無制限位置決めまたは摺動係合状態のトランスデューサに沿ったタワーの連続した移動を可能にする。
【0068】
図10A~10Dは、クランプガイドおよびタワーガイドが、トランスデューサ軸に沿ってポートタワーをクランプガイドに固定するための相補的ペグおよび穴を有するニードルガイドの代替の実施形態を示す。図10Aは、トランスデューサ窓に対して近位位置に角度付きニードルガイドを備える角度付き腔内超音波トランスデューサの側面斜視図である。図10Bおよび10Cは、トランスデューサ窓に対して中央位置に角度付きニードルガイドを備える角度付き腔内超音波トランスデューサの側面斜視図である。図10Dは、トランスデューサ窓に対して遠位位置に角度付きニードルガイドを備える角度付き腔内超音波トランスデューサの側面斜視図である。
【0069】
以下の条項は、装置の例のさらなる説明として提示される。以下の条項の任意の1つまたは複数は、以下の条項の任意の別の1つまたは複数と、ならびに/あるいは、任意の他の条項の任意の下位区分もしくは1つまたは複数の部分および/または条項の組み合わせおよび並び替えと組み合わせることができてよい。以下の条項の任意の1つは、任意の他の条項または任意の他の条項の任意の部分などと組み合わせられる必要なしにそれ自体が独自の価値を持つことができる。条項1:トランスデューサ軸およびオフセット角度での角度付き超音波撮像面を有する角度付き超音波プローブ用のニードルガイドであって、各ニードルポートが超音波撮像面と位置合わせされた複数のニードルポートを備えるポートタワーと、トランスデューサ軸軸に沿ってポートタワーの位置を調節するための、ポートタワーに結合されたタワーガイドと、タワーガイドを超音波プローブに固定するためのクランプと、を備え、トランスデューサ軸に沿ったポートタワーの調節が、超音波撮像面へのニードルポートの位置合わせを維持する、ニードルガイド。条項2:各ニードルポートは、オフセット角度で位置合わせされており、超音波撮像面を横断する針を受け入れることができる、いずれかの条項に記載のニードルガイド。条項3:ニードルポートは、撮像面と、ピッチ、ヨー、またはピッチおよびヨーの両方で位置合わせされる、いずれの条項に記載のニードルガイド。条項4:クランプおよび超音波プローブは、クランプおよび超音波プローブが解放可能に係合できる相補的機械的係合機能を備える、いずれの条項に記載のニードルガイド。条項5:タワーガイドは、クランプと摺動係合している、いずれの条項に記載のニードルガイド。条項6:タワーガイドおよびクランプは、チャネルおよびチャネルと摺動係合するための相補的突起を備える、いずれの条項に記載のニードルガイド。条項7:クランプは、少なくとも1つのチャネルを備え、タワーガイドは、少なくとも1つの相補的突起を備える、いずれの条項に記載のニードルガイド。条項8:タワーガイドおよびクランプは、相補的突起および突起を受け入れるための孔を有する、いずれの条項に記載のニードルガイド。条項9:ニードルポートのオフセット角度は、タワーガイド位置がトランスデューサ軸に沿って移動されるとき、トランスデューサ軸に対して維持される、いずれの条項に記載のニードルガイド。条項10:ポートタワーおよびタワーガイドは、単一構造である、いずれの条項に記載のニードルガイド。条項11:ニードルポートは、14~22ゲージの針を受け入れるようにサイズ設定される、いずれの条項に記載のニードルガイド。条項12:ポートタワーは、少なくとも2つのニードルポートを備える、いずれの条項に記載のニードルガイド。条項13:オフセット角度は、約5°~55°である、いずれの条項に記載のニードルガイド。条項14:オフセット角度は、約5°~20°である、いずれの条項に記載のニードルガイド。条項15:ニードルポートは、2mm~10mmだけ離隔される、いずれの条項に記載のニードルガイド。条項16:超音波撮像面上の高低に対応する数字で表された識別子をさらに備える、いずれの条項に記載のニードルガイド。条項17:タワーガイドがトランスデューサ軸に沿って並進されるとき、ニードルポートは、超音波プローブ上のトランスデューサ窓の上の固定された距離に維持される、いずれの条項に記載のニードルガイド。条項18:最低位ニードルポートのトランスデューサ窓までの固定された距離は、3mmより大きい、いずれの条項に記載のニードルガイド。条項19:ニードルポートは、生検針を受け入れるようサイズ設定される、いずれの条項に記載のニードルガイド。条項20:針を、オフセット角度を備える角度付き超音波トランスデューサ窓および角度付き超音波撮像面と位置合わせするための方法であって、複数のニードルポートを備えるニードルガイド内のニードルポートを選択することであって、複数のニードルポートが、超音波トランスデューサ窓の上の変化する距離にあることと、針を超音波トランスデューサ窓と確実に位置合わせされたニードルポートに貫通させることと、超音波トランスデューサ窓に対するニードルポートの距離を調節することと、超音波撮像面を横断できるように針を位置合わせすることと、を含む方法。条項21:針は、オフセット角度でニードルポートによって支持される、いずれの条項に記載の方法。条項22:超音波は、5~40MHzの周波数を有する、いずれの条項に記載の方法。条項23:ニードルポートは、針をトランスデューサ窓から少なくとも3mm離して配置する、いずれの条項に記載の方法。条項24:超音波撮像面のオンスクリーンガイダンスは、ニードルポートの選択を指示する、いずれの条項に記載の方法。条項25:針は、生検針である、いずれの条項に記載の方法。
【0070】
本明細書で言及するすべての公告、特許、および特許出願は、本発明が属し、参照により本明細書に援用されるものに対する当業者の水準を示す。したがって、説明される本発明では、同様のことが多くの方法で変更され得ることは明白であろう。こうした変更は、本発明の範囲から逸脱しているとみなされず、すべてのこうした修正は、当業者には明白であるように、以下の特許請求の範囲内に含まれることが意図される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6A
図6B
図7A
図7B
図8
図9A
図9B
図10A
図10B
図10C
図10D