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特許7440698設置位置決定方法、プログラム及び情報処理装置
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  • 特許-設置位置決定方法、プログラム及び情報処理装置 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-19
(45)【発行日】2024-02-28
(54)【発明の名称】設置位置決定方法、プログラム及び情報処理装置
(51)【国際特許分類】
   H04W 16/26 20090101AFI20240220BHJP
   H04B 7/185 20060101ALI20240220BHJP
   H04W 4/30 20180101ALI20240220BHJP
   H04W 84/06 20090101ALI20240220BHJP
【FI】
H04W16/26
H04B7/185
H04W4/30
H04W84/06
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2023201639
(22)【出願日】2023-11-29
(62)【分割の表示】P 2023055082の分割
【原出願日】2023-03-30
【審査請求日】2023-11-29
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000208891
【氏名又は名称】KDDI株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110004222
【氏名又は名称】弁理士法人創光国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】田中 卓弥
【審査官】鈴木 重幸
(56)【参考文献】
【文献】特開2021-083024(JP,A)
【文献】特開2022-114156(JP,A)
【文献】特開2021-164172(JP,A)
【文献】特表2017-527176(JP,A)
【文献】特許第7274657(JP,B1)
【文献】特開2018-181285(JP,A)
【文献】特表2017-521962(JP,A)
【文献】長場 景子,Cool Topic,NIKKEI Robotics 第17号 ,日本,日経BP社,2016年11月10日,第8-10頁
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
H04B 7/185
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータが実行する、
通信を中継する飛行体のバッテリーを充電するための充電手段を有する飛行体充電装置を設置する位置を決定するための設置位置決定方法であって、
前記飛行体が構築する無線通信サービスを利用可能な通信エリアの範囲を示すエリア情報を取得するエリア情報取得ステップと、
前記エリア情報に基づいて前記飛行体充電装置の設置位置を決定する決定ステップと、
を有する設置位置決定方法。
【請求項2】
前記飛行体は、前記飛行体が中継する通信を人工衛星局を介して地球局に中継する衛星中継手段をさらに有する、
請求項1に記載の設置位置決定方法。
【請求項3】
前記飛行体は、前記飛行体が中継する通信を、地上に設置されたアンテナを介して他の中継装置に中継する固定中継手段をさらに有する、
請求項1に記載の設置位置決定方法。
【請求項4】
前記決定ステップにおいては、地図情報を参照し、前記エリア情報が示す通信エリアの中心付近であって、かつ、道路から所定の範囲にある位置を前記飛行体充電装置の設置位置として決定する、
請求項1に記載の設置位置決定方法。
【請求項5】
前記通信エリアを含むエリアの3次元地図情報を取得する地図情報取得ステップをさらに有し、
前記決定ステップにおいては、前記3次元地図情報に基づいて、鉛直上方の所定範囲に通信を遮蔽する遮蔽物が存在しない位置を、前記飛行体充電装置の設置位置として決定する、
請求項1から4のいずれか1項に記載の設置位置決定方法。
【請求項6】
位置情報と、前記無線通信サービスを提供するための固定基地局が発信する通信電波強度であって、該位置情報が示す位置における通信電波強度と、を関連付けた電波強度情報を取得する電波強度取得ステップをさらに有し、
前記決定するステップにおいては、前記電波強度情報に基づき、前記エリア情報が示す範囲における通信電波強度が所定の強度以下と判定した場合に、前記飛行体充電装置の設置位置を決定する、
請求項1から4のいずれか1項に記載の設置位置決定方法。
【請求項7】
前記決定するステップにおいては、前記エリア情報が示す範囲における通信電波強度が所定の強度以上である場合、固定基地局と通信可能であることを示す所定のメッセージを表示させる、
請求項6に記載の設置位置決定方法。
【請求項8】
コンピュータに、
通信を中継する飛行体のバッテリーを充電するための充電手段を有する飛行体充電装置を設置する位置を決定させるためのプログラムであって、
前記飛行体が構築する無線通信サービスを利用可能な通信エリアの範囲を示すエリア情報を取得するエリア情報取得ステップと、
前記エリア情報に基づいて前記飛行体充電装置の設置位置を決定する決定ステップと、
を実行させるプログラム。
【請求項9】
通信を中継する飛行体のバッテリーを充電するための充電手段を有する飛行体充電装置を設置する位置を決定するための情報処理装置であって、
前記飛行体が構築する無線通信サービスを利用可能な通信エリアの範囲を示すエリア情報を取得するエリア情報取得部と、
前記エリア情報に基づいて前記飛行体充電装置の設置位置を決定する決定部と、
を有する情報処理装置。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、設置位置決定方法、プログラム及び情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
山岳、山林等の無線通信用の電波が届きにくい場所において通信エリアを構築することを目的として空中に滞在可能な浮揚体及び飛行体に搭載された無線基地局により固定基地局との間の無線通信を中継することで無線通信エリアを構築する技術が知られている(例えば、特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2021-44774号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、従来技術においては無線通信エリアを構築できる範囲が固定基地局との間で通信可能なエリアに限定されるという問題が生じていた。
【0005】
そこで、本発明はこれらの点に鑑みてなされたものであり、固定基地局と通信可能なエリアに限定されずに通信エリアを構築できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の態様の設置位置決定方法においては、コンピュータが実行する、通信を中継する飛行体のバッテリーを充電するための充電手段を有する飛行体充電装置を設置する位置を決定するための設置位置決定方法であって、前記飛行体が構築する無線通信サービスを利用可能な通信エリアの範囲を示すエリア情報を取得するエリア情報取得ステップと、前記エリア情報に基づいて前記飛行体充電装置の設置位置を決定する決定ステップと、を有する。
【0007】
前記飛行体は、前記飛行体が中継する通信を人工衛星局を介して地球局に中継する衛星中継手段をさらに有してもよい。前記飛行体は、前記飛行体が中継する通信を、地上に設置されたアンテナを介して他の中継装置に中継する固定中継手段をさらに有してもよい。
【0008】
前記決定ステップにおいては、地図情報を参照し、前記エリア情報が示す通信エリアの中心付近であって、かつ、道路から所定の範囲にある位置を前記飛行体充電装置の設置位置として決定してもよい。
【0009】
前記通信エリアを含むエリアの3次元地図情報を取得する地図情報取得ステップをさらに有し、前記決定ステップにおいては、前記3次元地図情報に基づいて、鉛直上方の所定範囲に通信を遮蔽する遮蔽物が存在しない位置を、前記飛行体充電装置の設置位置として決定してもよい。
【0010】
位置情報と、前記無線通信サービスを提供するための固定基地局が発信する通信電波強度であって、該位置情報が示す位置における通信電波強度と、を関連付けた電波強度情報を取得する電波強度取得ステップをさらに有し、前記決定するステップにおいては、前記電波強度情報に基づき、前記エリア情報が示す範囲における通信電波強度が所定の強度以下と判定した場合に、前記飛行体充電装置の設置位置を決定してもよい。
【0011】
前記決定するステップにおいては、前記エリア情報が示す範囲における通信電波強度が所定の強度以上である場合、固定基地局と通信可能であることを示す所定のメッセージを表示させてもよい。
【0012】
本発明の第2の態様のプログラムにおいては、コンピュータに、通信を中継する飛行体のバッテリーを充電するための充電手段を有する飛行体充電装置を設置する位置を決定させるためのプログラムであって、前記飛行体が構築する無線通信サービスを利用可能な通信エリアの範囲を示すエリア情報を取得するエリア情報取得ステップと、前記エリア情報に基づいて前記飛行体充電装置の設置位置を決定する決定ステップと、を実行させる。
【0013】
本発明の第3の態様の情報処理装置においては、通信を中継する飛行体のバッテリーを充電するための充電手段を有する飛行体充電装置を設置する位置を決定するための情報処理装置であって、前記飛行体が構築する無線通信サービスを利用可能な通信エリアの範囲を示すエリア情報を取得するエリア情報取得部と、前記エリア情報に基づいて前記飛行体充電装置の設置位置を決定する決定部と、を有する。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、固定基地局と通信可能なエリアに限定されずに通信エリアを構築できるようにするという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】実施形態にかかる通信エリア構築システムSの概要を説明する図である。
図2】充電装置1の構成を示すブロック図である。
図3】情報処理装置5の構成を示すブロック図である。
図4】決定部532の処理の一例を説明する図である。
図5】情報処理装置5における処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
[通信エリア構築システムSの概要]
図1は、実施形態にかかる通信エリア構築システムSの概要を説明する図である。通信エリア構築システムSは、ユーザに無線通信サービスを提供するための無線通信エリアを構築するためのシステムである。通信エリア構築システムSは、充電装置1及び飛行体2を有する。通信エリア構築システムSにおいては、複数の飛行体2を有してもよい。
【0017】
充電装置1は、飛行体2を充電するための充電装置である。充電装置1は、衛星通信により宇宙局を介して地球局との間で、通信を中継することにより、飛行体2が構築した通信エリアに収容されたユーザが使用する情報端末と上位装置との間の通信を中継する機能も有している。充電装置1は、一例として、自動車等に搭載されることで移動可能に構成されてもよい。
【0018】
飛行体2は、例えばドローンである。飛行体2は、通信エリア構築手段を有する。通信エリア構築手段は、飛行体2に搭載された移動可能な基地局である。通信エリア構築手段は、一例として、充電装置1から受信した無線通信用の電波を増幅するレピータである。通信エリア構築手段は、無線通信サービスに用いられる電波を送受信することで、無線通信サービスを利用可能な通信エリアを構築する。通信エリア構築手段は、構築された通信エリアに収容されたユーザの情報端末と充電装置1との間で無線通信を中継する。飛行体2は、通信エリアを構築するために指定された所定の位置においてホバリングする。
【0019】
このように構成されることで、通信エリア構築システムSにおいては、固定基地局と通信可能なエリアに限定されずに通信エリアを構築できるようにすることができる。通信エリア構築システムSにおいては、一例として、複数の飛行体2を有し、一の飛行体2が飛行し通信エリアを構築している間に、充電装置1は、他の飛行体2を収容し、充電する。このように通信エリア構築システムSが構成されることで、飛行体2のバッテリーの制限により通信が途絶することを防止することができる。
【0020】
[充電装置]
図2は、充電装置1の構成を示すブロック図である。充電装置1は、充電手段11、無線中継手段12、衛星中継手段13、固定中継手段14、記憶部15及び制御部16を有する。制御部16は、中継制御部161を有する。
【0021】
充電手段11は、通信を中継する飛行体2のバッテリーを充電する。充電手段11は、一例として、飛行体2を収容するためのスペースを有する充電ポートである。充電手段11は、飛行体2を充電するための充電端子を有し、収容された飛行体2を充電する。
【0022】
無線中継手段12は、飛行体2の通信エリア構築手段との間で通信を中継する。無線中継手段12は、一例として、LTE(Long Term Evolution)通信に用いられる電波を照射し、飛行体2通信エリア構築手段が構築する通信エリアに収容されたユーザの通信を中継する。
【0023】
衛星中継手段13は、飛行体2が中継する通信を、人工衛星局を介して地球局に中継する。衛星中継手段13は、飛行体2が構築した通信エリアにおける通信を、人工衛星局を介して地球局に中継する。衛星中継手段13は、飛行体2が通信を中継するための通信方式とは異なる通信方式により、飛行体2が中継する通信を中継する、衛星中継手段13は、既知の衛星通信用の通信プロトコルにより人工衛星局を介して地球局と通信する。
【0024】
固定中継手段14は、陸上に固定された基地局である固定基地局との間で通信を中継する。記憶部15は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、SSD(Solid State Drive)、ハードディスクドライブ等を含む記憶媒体である。記憶部15は、制御部16が実行するプログラムを予め記憶している。
【0025】
制御部16は、例えばCPU(Central Processing Unit)等のプロセッサである。制御部16は、記憶部15に記憶されたプログラムを実行することにより、中継制御部161として機能する。
【0026】
通信を中継するルートとして、地上に固定された通信基地局と衛星とを使い分けられるように充電装置1が構成されてもよい。固定中継手段14は、飛行体2が中継する通信を、地上に設置されたアンテナを介して中継装置4に中継する。中継装置4は、地球局3又は人口衛星局と異なる中継装置であり、例えばモバイル網とインターネットとを中継するための装置である。
【0027】
中継制御部161は、飛行体2が構築する通信エリアに収容されるユーザの通信が経由するルートを制御する。中継制御部161は、固定中継手段14により飛行体2が中継する通信を中継できない場合に、衛星中継手段13により飛行体2が中継する通信を中継させる。中継制御部161は、例えば、固定中継手段が受信する固定基地局から送信される電波が所定の強度以下である場合に衛星中継手段13により飛行体2が中継する通信を中継するよう制御する。中継制御部161は、経由するルートに応じてユーザに課金するための情報を生成してもよい。
【0028】
[設置位置の決定]
充電装置1を設置する位置を決定する方法について説明する。図3は、情報処理装置5の構成を示すブロック図である。情報処理装置5は、充電装置1を設置する位置を決定するためのコンピュータである。情報処理装置5は情報処理装置5を操作するための情報端末とネットワークを介して通信可能に接続されていてもよい。情報処理装置5は、通信部51、記憶部52及び制御部53を有する。制御部53は、エリア情報取得部531、決定部532、地図情報取得部533及び電波強度取得部534を有する。
【0029】
通信部51は、ネットワークを介して他の装置とデータの送受信をするための通信インターフェースである。記憶部52は、ROM、RAM、SSD、ハードディスクドライブ等を含む記憶媒体である。記憶部52は、制御部53が実行するプログラムを予め記憶している。
【0030】
制御部53は、例えばCPU等のプロセッサである。制御部53は、記憶部52に記憶されたプログラムを実行することにより、エリア情報取得部531、決定部532、地図情報取得部533及び電波強度取得部534として機能する。
【0031】
エリア情報取得部531は、飛行体2が構築する無線通信サービスを利用可能な通信エリアの範囲を示すエリア情報を取得する。エリア情報は、飛行体2が構築する通信エリアに含まれる1以上の座標であってもよいし、飛行体2が構築する通信エリアの中心の座標と、その半径を示す情報であってもよい。エリア情報取得部531は、外部装置(不図示)からエリア情報を取得してもよいし、エリア情報の入力を受付けてもよい。
【0032】
決定部532は、エリア情報に基づいて充電装置1の設置位置を決定する。一例として、決定部532は、エリア情報が示す通信エリアの中心を充電装置1の設置位置として決定してもよい。また、決定部532は、地図情報にさらに基づいて、エリア情報が示す通信エリアの中心付近であって、道路から所定の範囲にある位置を充電装置1の設置位置として決定してもよい。所定の範囲は、道路とのアクセスが良好な範囲であり、例えば10メートルである。
【0033】
飛行体2の離発着に支障が無い場所を設置位置として決定することが望ましい。そこで、3次元地図情報に基づいて設置位置を決定するよう情報処理装置5が構成されてもよい。
【0034】
地図情報取得部533は、通信エリアを含むエリアの3次元地図情報を取得する。3次元地図情報は、一例として、通信エリアを含むエリアを計測した点群データである。地図情報取得部533は、外部装置から3次元地図情報を取得する。
【0035】
決定部532は、3次元地図情報に基づいて、鉛直上方の所定範囲に通信を遮蔽する遮蔽物が存在しない位置を、充電装置1の設置位置として決定する。一例として、決定部532は、下記の2つの条件を満たすように設置位置を決定する。1つめの条件は、エリア情報が示す通信エリアの中心から所定の範囲内であることである。この場合の所定の範囲は、数十メートルから数百メートルである。2つ目の条件は、3次元地図情報において、設置位置の地上及び鉛直上方を中心とする所定の範囲内に障害物がないことである。この場合の所定の範囲は例えば数メートルである。
【0036】
エリア情報が示す範囲における固定基地局が発信する電波の強度に基づいて充電装置1を設置するか否かを判定するよう情報処理装置5が構成されてもよい。
【0037】
電波強度取得部534は、位置情報と、無線通信サービスを提供するための固定基地局が発信する通信電波強度であって、該位置情報が示す位置における通信電波強度と、を関連付けた電波強度情報を取得する。一例として、電波強度情報における通信電波強度は、固定基地局が発信する通信電波強度を所定の段階に区分した情報である。
【0038】
決定部532は、電波強度情報に基づき、エリア情報が示す範囲における通信電波強度が所定の強度以下と判定した場合に、充電装置1の設置位置を決定する。所定の強度は、固定基地局との通信に適するか否かに基づいて決定される。図4は、決定部532の処理の一例を説明するための図である。図4においては、電波強度情報が示す各位置の電波強度が地図上に示されている。図4においては、「設置候補エリア」と記載したエリアにおいて電波強度が所定の強度以下であるため、決定部532は、「設置候補エリア」と記載したエリアに充電装置1を設置することを決定する。「設置候補エリア」と記載したエリアに充電装置1を設置することを決定した場合、決定部532は、エリア情報及び3次元地図情報に基づいて、設置位置を決定する。決定部532は、エリア情報が示す範囲における通信電波強度が所定の強度より強い場合、所定のメッセージを表示させてもよい。所定のメッセージは、例えば当該エリアにおいては固定基地局と通信が可能であることを示すメッセージである。
【0039】
[情報処理装置5における処理の流れ]
図5は、情報処理装置5における処理の流れを示すフローチャートである。図5に示すフローチャートは、設置位置を決定する指示を受付けた時点から開始している。
【0040】
エリア情報取得部531は、エリア情報を取得する(S01)。地図情報取得部533は、エリア情報が示す範囲における3次元地図情報を取得する(S02)。電波強度取得部534は、エリア情報が示す範囲における電波強度情報を取得する(S03)。
【0041】
決定部532は、電波強度情報が示す、エリア情報が示す範囲における電波強度が所定の強度以下であるか否かを判定する(S04)。エリア情報が示す範囲における電波強度が所定の強度以下である場合(S04におけるYES)、決定部532は、エリア情報及び3次元地図情報に基づいて設置位置を決定する(S05)。
【0042】
エリア情報が示す範囲における電波強度が所定の強度以下でない場合(S04におけるNO)、決定部532は、所定のメッセージを表示する(S06)。そして、情報処理装置5は、処理を終了する。
【0043】
なお、本発明により、国連が主導する持続可能な開発目標(SDGs)の目標9「産業と技術革新の基盤をつくろう」に貢献することが可能となる。
【0044】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。例えば、装置の全部又は一部は、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。また、複数の実施の形態の任意の組み合わせによって生じる新たな実施の形態も、本発明の実施の形態に含まれる。組み合わせによって生じる新たな実施の形態の効果は、もとの実施の形態の効果を併せ持つ。
【符号の説明】
【0045】
1 充電装置
2 飛行体
3 地球局
4 中継装置
5 情報処理装置
11 充電手段
12 無線中継手段
13 衛星中継手段
14 固定中継手段
15 記憶部
16 制御部
51 通信部
52 記憶部
53 制御部
161 中継制御部
531 エリア情報取得部
532 決定部
533 地図情報取得部
534 電波強度取得部
【要約】
【課題】固定基地局と通信可能なエリアに限定されずに通信エリアを構築できるようにする。
【解決手段】コンピュータが実行する、通信を中継する飛行体2のバッテリーを充電するための充電手段を有する飛行体充電装置1を設置する位置を決定するための設置位置決定方法であって、飛行体2が構築する無線通信サービスを利用可能な通信エリアの範囲を示すエリア情報を取得するエリア情報取得ステップと、エリア情報に基づいて飛行体充電装置1の設置位置を決定する決定ステップと、を有する。
【選択図】図3
図1
図2
図3
図4
図5