(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-20
(45)【発行日】2024-02-29
(54)【発明の名称】車両用照明装置、および車両用灯具
(51)【国際特許分類】
F21S 45/47 20180101AFI20240221BHJP
F21S 43/14 20180101ALI20240221BHJP
F21V 29/503 20150101ALI20240221BHJP
F21V 29/74 20150101ALI20240221BHJP
F21W 103/55 20180101ALN20240221BHJP
F21W 103/10 20180101ALN20240221BHJP
F21W 103/20 20180101ALN20240221BHJP
F21W 103/35 20180101ALN20240221BHJP
F21W 103/00 20180101ALN20240221BHJP
F21W 103/45 20180101ALN20240221BHJP
F21W 103/40 20180101ALN20240221BHJP
F21Y 115/15 20160101ALN20240221BHJP
F21Y 115/30 20160101ALN20240221BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20240221BHJP
【FI】
F21S45/47
F21S43/14
F21V29/503
F21V29/74
F21W103:55
F21W103:10
F21W103:20
F21W103:35
F21W103:00
F21W103:45
F21W103:40
F21Y115:15
F21Y115:30
F21Y115:10 500
F21Y115:10 100
F21Y115:10 300
(21)【出願番号】P 2020104343
(22)【出願日】2020-06-17
【審査請求日】2023-02-22
(73)【特許権者】
【識別番号】000003757
【氏名又は名称】東芝ライテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100146592
【氏名又は名称】市川 浩
(74)【代理人】
【氏名又は名称】白井 達哲
(74)【代理人】
【識別番号】100176751
【氏名又は名称】星野 耕平
(72)【発明者】
【氏名】日野 清和
【審査官】當間 庸裕
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-063851(JP,A)
【文献】特開2019-145302(JP,A)
【文献】特開2019-134026(JP,A)
【文献】国際公開第2013/180178(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21S 45/47
F21S 43/14
F21V 29/503
F21V 29/74
F21W 103/55
F21W 103/10
F21W 103/20
F21W 103/35
F21W 103/00
F21W 103/45
F21W 103/40
F21Y 115/15
F21Y 115/30
F21Y 115/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
フランジと、前記フランジの一方の側に設けられ
、前記フランジ側とは反対側の端部に開口する第1の凹部を有する装着部と、前記フランジの、前記装着部側とは反対側に設けられた放熱フィンと、を有し、高熱伝導性樹脂を含むソケットと;
前記
第1の凹部の底面に開口する第2の凹部の内部に、接着層または熱伝導グリスを含む層を介して設けられ、第1の面が前記
第1の凹部の底面から露出した伝熱部と;
前記伝熱部の前記第1の面に設けられた基板と;
前記基板の、前記伝熱部側とは反対側の面に設けられた少なくとも1つの発光素子と;
を具備し、
前記伝熱部は、金属を含み、
前記伝熱部の形状は、直方体、または立方体であり、以下の式を満足する車両用照明装置。
2.5(ワット)≦W≦5.5(ワット)
10(ワット/(m・K))≦WT≦25(ワット/(m・K))
0.6≦T(mm)/L(mm)≦1
なお、W(ワット)は、前記発光素子に印加する電力である。
WT(ワット/(m・K))は、前記高熱伝導性樹脂の熱伝導率である。
T(mm)は、前記伝熱部の厚みである。
L(mm)は、前記伝熱部の、前記第1の面の辺の寸法である。
【請求項2】
前記車両用照明装置の中心軸を含み、且つ、前記中心軸に平行な断面において、前記伝熱部の、前記第1の面と対向する第2の面の辺を通り、前記第2の面との間の角度が135°の線分が、前記装着部の側面と、前記フランジの面と、の接続部分よりも前記中心軸側に位置する請求項1記載の車両用照明装置。
【請求項3】
以下の式をさらに満足する請求項1または2に記載の車両用照明装置。
0.4≦S2(mm
2)/S1(mm
2)≦0.9
なお、S1(mm
2)は、前記基板の、前記伝熱部側の面の面積である。
S2(mm
2)は、前記伝熱部の前記第1の面の面積である。
【請求項4】
前記接着層の熱伝導率は、0.5W/(m・K)以上、10W/(m・K)以下である請求項1~3のいずれか1つに記載の車両用照明装置。
【請求項5】
前記伝導グリスの熱伝導率は、1W/(m・K)以上、5W/(m・K)以下である請求項1~3のいずれか1つに記載の車両用照明装置。
【請求項6】
請求項1~
5のいずれか1つに記載の車両用照明装置と;
前記車両用照明装置が取り付けられる筐体と;
を具備した車両用灯具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、車両用照明装置、および車両用灯具に関する。
【背景技術】
【0002】
ソケットと、発光ダイオードを有する発光モジュールとを備えた車両用照明装置がある。ソケットは、フランジと、フランジの一方の側に設けられた装着部と、フランジの、装着部側とは反対側に設けられた放熱フィンと、を備えている。装着部の、フランジ側とは反対側の端部には、発光モジュールが設けられる。この様な車両用照明装置においては、発光モジュールにおいて発生した熱は、主に、装着部を介してフランジに伝わる。フランジに伝わった熱は、放熱フィンに伝わり、放熱フィンから外部に放出される。
【0003】
ここで、近年においては、車両用照明装置の軽量化を図るために、アルミニウムなどの金属に代えて、高熱伝導性樹脂から形成されたソケットが用いられるようになってきている。ところが、高熱伝導性樹脂の熱伝導率は金属の熱伝導率よりも低いので、放熱フィン側に熱が伝わり難くなり、放熱性が低下するおそれがある。そこで、発光モジュールとソケットとの間に、アルミニウムなどの金属から形成された部材を設ける技術が提案されている。
【0004】
金属から形成された部材の、発光モジュール側の端部と、放熱フィン側の端部との間の距離を大きくすれば、発光モジュールにおいて発生した熱を放熱フィンの近傍に伝えやすくなる。しかしながら、金属の比重は、高熱伝導性樹脂の比重よりも大きいので、金属から形成された部材の寸法を単に大きくすると、車両用照明装置の軽量化が図れなくなる。
そこで、放熱性の向上と軽量化を図ることができる技術の開発が望まれていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明が解決しようとする課題は、放熱性の向上と軽量化を図ることができる車両用照明装置、および車両用灯具を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
実施形態に係る車両用照明装置は、フランジと、前記フランジの一方の側に設けられ、前記フランジ側とは反対側の端部に開口する第1の凹部を有する装着部と、前記フランジの、前記装着部側とは反対側に設けられた放熱フィンと、を有し、高熱伝導性樹脂を含むソケットと;前記第1の凹部の底面に開口する第2の凹部の内部に、接着層または熱伝導グリスを含む層を介して設けられ、第1の面が前記第1の凹部の底面から露出した伝熱部と;前記伝熱部の前記第1の面に設けられた基板と;前記基板の、前記伝熱部側とは反対側の面に設けられた少なくとも1つの発光素子と;を具備している。前記伝熱部は、金属を含んでいる。前記伝熱部の形状は、直方体、または立方体である。
この車両用照明装置は、以下の式を満足する。
2.5(ワット)≦W≦5.5(ワット)
10(ワット/(m・K))≦WT≦25(ワット/(m・K))
0.6≦T(mm)/L(mm)≦1
なお、W(ワット)は、前記発光素子に印加する電力である。
WT(ワット/(m・K))は、前記高熱伝導性樹脂の熱伝導率である。
T(mm)は、前記伝熱部の厚みである。
L(mm)は、前記伝熱部の、前記第1の面の辺の寸法である。
【発明の効果】
【0008】
本発明の実施形態によれば、放熱性の向上と軽量化を図ることができる車両用照明装置、および車両用灯具を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本実施の形態に係る車両用照明装置を例示するための模式斜視図である。
【
図2】
図1における車両用照明装置をA方向から見た模式斜視図である。
【
図3】
図1における車両用照明装置のB-B線断面図である。
【
図4】伝熱部の面の面積と、基板の伝熱部側の面の面積との関係を示す表である。
【
図5】伝熱部の厚みと、面の辺の寸法との関係を示す表である。
【
図6】車両用灯具を例示するための模式部分断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照しつつ、実施の形態について例示をする。なお、各図面中、同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
【0011】
(車両用照明装置)
本実施の形態に係る車両用照明装置1は、例えば、自動車や鉄道車両などに設けることができる。自動車に設けられる車両用照明装置1としては、例えば、フロントコンビネーションライト(例えば、デイタイムランニングランプ(DRL:Daytime Running Lamp)、ポジションランプ、ターンシグナルランプなどが適宜組み合わされたもの)や、リアコンビネーションライト(例えば、ストップランプ、テールランプ、ターンシグナルランプ、バックランプ、フォグランプなどが適宜組み合わされたもの)などに用いられるものを例示することができる。ただし、車両用照明装置1の用途は、これらに限定されるわけではない。
【0012】
図1は、本実施の形態に係る車両用照明装置1を例示するための模式斜視図である。
図2は、
図1における車両用照明装置1をA方向から見た模式斜視図である。
図3は、
図1における車両用照明装置1のB-B線断面図である。
図1~
図3に示すように、車両用照明装置1には、ソケット10、発光モジュール20、給電部30、および伝熱部40を設けることができる。
【0013】
ソケット10には、装着部11、バヨネット12、フランジ13、放熱フィン14、およびコネクタホルダ15を設けることができる。
装着部11は、フランジ13の一方の側に設けられている。装着部11の外形形状は、柱状とすることができる。装着部11の外形形状は、例えば、円柱状とすることができる。装着部11は、フランジ13側とは反対側の端部に開口する凹部11aを有する。
【0014】
装着部11には、少なくとも1つのスリット11bを設けることができる。スリット11bの内部には、基板21の角部を設けることができる。スリット11bが設けられていれば、基板21の平面形状を大きくすることができる。そのため、基板21上に実装する素子の数を増加させることができる。あるいは、装着部11の外形寸法を小さくすることができるので、装着部11の小型化、ひいては車両用照明装置1の軽量化を図ることができる。
【0015】
バヨネット12は、装着部11の側面11dに複数設けることができる。複数のバヨネット12は、車両用照明装置1の外側に向けて突出している。複数のバヨネット12は、フランジ13と対峙している。複数のバヨネット12は、車両用照明装置1を車両用灯具100の筐体101に取り付ける際に用いることができる。複数のバヨネット12は、ツイストロックに用いることができる。
【0016】
フランジ13は、板状を呈している。例えば、フランジ13は、円板状を呈するものとすることができる。フランジ13の外側面は、バヨネット12の外側面よりも車両用照明装置1の外方に位置している。
【0017】
放熱フィン14は、フランジ13の、装着部11側とは反対側に設けることができる。放熱フィン14は、少なくとも1つ設けることができる。例えば、
図1~
図3に例示をしたソケット10には複数の放熱フィン14が設けられている。
【0018】
放熱フィン14は、例えば、筒状を呈する放熱フィン14aとしたり、板状を呈する放熱フィン14bとしたりすることができる。
図2に示すように、筒状を呈する放熱フィン14aの内部空間14a1は、放熱フィン14aの、フランジ13側とは反対側の端面に開口させることができる。この様にすれば、内部空間14a1の熱を外部に放熱させるのが容易となる。
【0019】
この場合、筒状を呈する放熱フィン14aのみを設けることもできるし、板状を呈する放熱フィン14bのみを設けることもできるし、
図2に示すように、筒状を呈する放熱フィン14aと板状を呈する放熱フィン14bとを設けることもできる。
【0020】
筒状を呈する放熱フィン14aとすれば、放熱フィン14aの剛性を高めることができる。そのため、例えば、車両用照明装置1を車両用灯具100の筐体101に装着する際に、作業者が放熱フィン14aを掴んだとしても放熱フィン14aが破損するのを抑制することができる。この場合、筒状を呈する放熱フィン14aの外側面には、凹部14a2を設けることができる。凹部14a2は、曲面を有するものとすることができる。凹部14a2の形状は、例えば、人の指の形状に合わせることができる。凹部14a2が設けられていれば、作業者がソケット10(放熱フィン14a)をさらに掴みやすくなる。
【0021】
一方、板状の放熱フィン14bとすれば、狭い範囲により多くの放熱フィン14bを設けることができる。そのため、車両用照明装置1の小型化と放熱性の向上を図ることができる。
【0022】
コネクタホルダ15は、フランジ13の、装着部11側とは反対側に設けることができる。コネクタホルダ15は、筒状を呈している。例えば、
図2に示すように、コネクタホルダ15は、放熱フィン14aと放熱フィン14aとの間に、放熱フィン14aと並べて設けることができる。コネクタホルダ15の内部には、複数の給電端子31の端部を露出させることができる。コネクタホルダ15の内部には、シール部材105aを有するコネクタ105を挿入することができる。コネクタホルダ15の内部に挿入されたコネクタ105は、複数の給電端子31と電気的に接続される。また、シール部材105aにより、コネクタホルダ15の内部が液密に封止される。
【0023】
発光モジュール20において発生した熱は、主に、ソケット10を介して外部に放出される。そのため、ソケット10は高い熱伝導率を有する材料から形成することが好ましい。高い熱伝導率を有する材料は、アルミニウムなどの金属とすることもできるが、ソケット10の軽量化を考慮すると、高熱伝導性樹脂とすることが好ましい。高熱伝導性樹脂は、例えば、樹脂と無機材料からなるフィラーを含む。高熱伝導性樹脂は、例えば、PET(Polyethylene terephthalate)やナイロン等の樹脂に、炭素や酸化アルミニウムなどからなるフィラーを混合させたものとすることができる。
【0024】
高熱伝導性樹脂を含み、装着部11、バヨネット12、フランジ13、放熱フィン14、およびコネクタホルダ15が一体に成形されたソケット10とすれば、発光モジュール20において発生した熱を効率よく放熱することができ、且つ、軽量化を図ることができる。装着部11、バヨネット12、フランジ13、放熱フィン14、およびコネクタホルダ15は、例えば、射出成形法などを用いて、一体成形することができる。また、インサート成形法などを用いて、ソケット10および給電部30を一体成形したり、ソケット10、給電部30、および伝熱部40を一体成形したりすることもできる。
【0025】
発光モジュール20は、基板21、発光素子22、抵抗23、制御素子24、枠部25、および、封止部26を有することができる。
【0026】
基板21は、板状を呈している。基板21の平面形状は、例えば、四角形とすることができる。基板21は、伝熱部40の面40a(第1の面の一例に相当する)に設けることができる。基板21は、伝熱部40の面40aに接着することができる。この場合、接着剤は、熱伝導率の高い接着剤とすることが好ましい。例えば、接着剤は、無機材料を用いたフィラーが混合された接着剤とすることができる。接着剤(接着層)の熱伝導率は、例えば、0.5W/(m・K)以上、10W/(m・K)以下とすることができる。
【0027】
基板21は、例えば、セラミックス(例えば、酸化アルミニウムや窒化アルミニウムなど)などの無機材料を用いて形成することができる。また、基板21は、金属板の表面を絶縁性材料で被覆したものであってもよい。この様にすれば、発光素子22において発生した熱を伝熱部40に伝えるのが容易となる。
また、基板21は、単層構造を有するものであってもよいし、多層構造を有するものであってもよい。
【0028】
また、基板21の表面には、配線パターン21aを設けることができる。配線パターン21aは、例えば、銀を主成分とする材料から形成することもできるし、銅を主成分とする材料などから形成することもできる。
【0029】
発光素子22は、少なくとも1つ設けることができる。
図1および
図3に例示をした発光モジュール20の場合には、4つの発光素子22が設けられている。なお、発光素子22の数は、車両用照明装置1の用途や大きさなどに応じて適宜変更することができる。複数の発光素子22を設ける場合には、複数の発光素子22を直列接続することができる。また、発光素子22は、抵抗23と直列接続することができる。
【0030】
発光素子22は、基板21の、伝熱部40側とは反対側の面に設けることができる。発光素子22は、配線パターン21aに電気的に接続することができる。
発光素子22は、例えば、発光ダイオード、有機発光ダイオード、レーザダイオードなどとすることができる。
【0031】
発光素子22は、表面実装型の発光素子、リード線を有する砲弾型の発光素子、チップ状の発光素子などとすることができる。ただし、車両用照明装置1の小型化を考慮すると、発光素子22は、チップ状の発光素子とすることが好ましい。
図1および
図3に例示をした発光素子22は、チップ状の発光素子である。
【0032】
チップ状の発光素子22は、COB(Chip On Board)により実装することができる。発光素子22は、上下電極型の発光素子、上部電極型の発光素子、および下部電極型(フリップチップ型)の発光素子のいずれであってもよい。上下電極型の発光素子および上部電極型の発光素子は、配線により配線パターン21aと電気的に接続することができる。フリップチップ型の発光素子は、配線パターン21aに直接実装することができる。
発光素子22の数、大きさ、配置などは、例示をしたものに限定されるわけではなく、車両用照明装置1の大きさや用途などに応じて適宜変更することができる。
【0033】
抵抗23は、基板21の、伝熱部40側とは反対側の面に設けることができる。抵抗23は、少なくとも1つ設けることができる。抵抗23は、配線パターン21aに電気的に接続することができる。抵抗23は、例えば、表面実装型の抵抗器、リード線を有する抵抗器(酸化金属皮膜抵抗器)、スクリーン印刷法などを用いて形成された膜状の抵抗器などとすることができる。なお、
図1に例示をした抵抗23は、膜状の抵抗器である。
【0034】
膜状の抵抗器の材料は、例えば、酸化ルテニウム(RuO2)とすることができる。膜状の抵抗器は、例えば、スクリーン印刷法および焼成法を用いて形成することができる。抵抗23が膜状の抵抗器であれば、抵抗23と基板21との接触面積を大きくすることができるので、放熱性を向上させることができる。また、複数の抵抗23を一度に形成することができる。そのため、生産性を向上させることができる。また、複数の抵抗23における抵抗値のばらつきを抑制することができる。
【0035】
ここで、発光素子22の順方向電圧特性には、ばらつきがあるので、アノード端子とグランド端子との間の印加電圧を一定にすると、発光素子22から出射する光の明るさ(光束、輝度、光度、照度)にばらつきが生じる。そのため、発光素子22から出射する光の明るさが所定の範囲内に収まるように、抵抗23により、発光素子22に流れる電流の値が所定の範囲内となるようにする。この場合、抵抗23の抵抗値を変化させることで、発光素子22に流れる電流の値が所定の範囲内となるようにすることができる。
【0036】
抵抗23が膜状の抵抗器であれば、抵抗23の一部を除去すれば、抵抗値を増加させることができる。例えば、抵抗23にレーザ光を照射すれば抵抗23の一部を容易に除去することができる。抵抗23が表面実装型の抵抗器やリード線を有する抵抗器などの場合には、発光素子22の順方向電圧特性に応じて適切な抵抗値を有する抵抗23を選択すればよい。抵抗23の数、大きさ、配置などは、例示をしたものに限定されるわけではなく、発光素子22の数や仕様などに応じて適宜変更することができる。
【0037】
制御素子24は、基板21の、伝熱部40側とは反対側の面に設けることができる。制御素子24は、少なくとも1つ設けることができる。制御素子24は、配線パターン21aに電気的に接続することができる。制御素子24は、発光素子22および抵抗23と直列接続することができる。
【0038】
制御素子24は、例えば、逆方向電圧および逆方向からのパルスノイズが、発光素子22に印加されないようにするために設けることができる。制御素子24は、例えば、ダイオードとすることができる。制御素子24は、例えば、表面実装型のダイオード、リード線を有するダイオード、チップ状のダイオードなどとすることができる。
図1に例示をした制御素子24は、表面実装型のダイオードである。
【0039】
その他、発光素子22に関する導通の検出や、誤点灯防止などのために、プルダウン抵抗を設けることもできる。また、配線パターン21aや膜状の抵抗器などを覆う被覆部を設けることもできる。被覆部は、例えば、ガラス材料を含むものとすることができる。
【0040】
枠部25は、基板21の、伝熱部40側とは反対側の面に設けることができる。枠部25は、基板21の面に接着することができる。枠部25は、枠状を呈するものとすることができる。枠部25に囲まれた領域には、少なくとも1つの発光素子22を設けることができる。例えば、枠部25は、複数の発光素子22を囲むことができる。
【0041】
なお、射出成形法などを用いて枠部25を成形し、成形した枠部25を基板21の面に接着する場合を例示したがこれに限定されるわけではない。枠部25は、例えば、溶解した樹脂を、ディスペンサなどを用いて基板21の面に枠状に塗布し、これを硬化させることで形成することもできる。また、枠部25は省くこともできる。枠部25が省かれる場合には、発光素子22を覆うドーム状の封止部26を設けることができる。
【0042】
封止部26は、枠部25の内側に設けることができる。封止部26は、枠部25により囲まれた領域を覆うように設けることができる。封止部26は、チップ状の発光素子22を覆っている。封止部26は、チップ状の発光素子22を保護する機能を有している。なお、発光素子22が、表面実装型の発光素子や、リード線を有する砲弾型の発光素子などの場合には、枠部25および封止部26を省くことができる。
【0043】
封止部26は、透光性を有する材料から形成することができる。封止部26は、例えば、枠部25により囲まれた領域に樹脂を供給することで形成することができる。樹脂は、例えば、シリコーン樹脂などとすることができる。また、封止部26には、蛍光体を含めることができる。蛍光体は、例えば、YAG系蛍光体(イットリウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体)とすることができる。ただし、蛍光体の種類は、車両用照明装置1の用途などに応じて所定の発光色が得られるように適宜変更することができる。
【0044】
図3に示すように、給電部30は、複数の給電端子31および絶縁部32を有することができる。
複数の給電端子31は、棒状体とすることができる。複数の給電端子31は、凹部11aの底面11a1から突出している。複数の給電端子31の発光モジュール20側の端部は、配線パターン21aと半田付けされている。複数の給電端子31の放熱フィン14側の端部は、コネクタホルダ15の内部に露出している。複数の給電端子31は、例えば、銅合金などの金属から形成することができる。なお、複数の給電端子31の数、形状、配置、材料などは例示をしたものに限定されるわけではなく、適宜変更することができる。
【0045】
ソケット10の材料である高熱伝導性樹脂は、導電性を有している場合がある。例えば、炭素からなるフィラーを含む高熱伝導性樹脂は導電性を有している。そのため、絶縁部32は、給電端子31と、導電性を有するソケット10との間を絶縁するために設けられている。また、絶縁部32は、複数の給電端子31を保持する機能をも有する。なお、ソケット10が絶縁性を有する高熱伝導性樹脂(例えば、セラミックスからなるフィラーを含む高熱伝導性樹脂など)から形成される場合には、絶縁部32を省くことができる。この場合、ソケット10が複数の給電端子31を保持する。
【0046】
絶縁部32は、絶縁性を有する樹脂から形成することができる。絶縁部32は、例えば、ソケット10に設けられた孔の内部に圧入したり、孔の内部に接着したり、孔の内部に溶着したりすることができる。
【0047】
ここで、前述したように、軽量化を考慮して、ソケット10は高熱伝導性樹脂から形成されている。ところが、高熱伝導性樹脂の熱伝導率は金属の熱伝導率よりも低いので、高熱伝導性樹脂から形成されたソケット10とすると、発光モジュール20において発生した熱が放熱フィン14に伝わり難くなるおそれがある。そこで、本実施の形態に係る車両用照明装置1には、伝熱部40が設けられている。
【0048】
伝熱部40は、装着部11の、フランジ13側とは反対側の端部の内部に設けられている。伝熱部40は、凹部11aの底面11a1に開口する凹部の内部に接着することができる。この場合、接着剤は、基板21を伝熱部40の面40aに接着する接着剤と同じとすることができる。すなわち、伝熱部40は、装着部11の、フランジ13側とは反対側の端部の内部に、接着層40cを介して設けることができる。接着層40cの熱伝導率は、0.5W/(m・K)以上、10W/(m・K)以下とすることができる。
【0049】
また、伝熱部40は、凹部11aの底面11a1に開口する凹部の内部に、熱伝導グリス(放熱グリス)を含む層を介して取り付けることもできる。熱伝導グリスは、例えば、変性シリコーンに、無機材料を用いたフィラーが混合されたものとすることができる。熱伝導グリスの熱伝導率は、例えば、1W/(m・K)以上、5W/(m・K)以下とすることができる。
また、伝熱部40は、インサート成形法などを用いて、装着部11の内部に埋め込むこともできる。
【0050】
なお、伝熱部40が、接着層40cや熱伝導グリスを含む層を介して設けられていれば、これらの層が緩衝材となるので、走行に伴う震動が車両用照明装置1に加わったり、点灯と消灯に起因する熱応力が発生したりしても、伝熱部40が脱落するのを抑制することができる。
【0051】
伝熱部40の面40aは、装着部11から露出している。この場合、面40aは、凹部11aの底面11a1よりも発光モジュール20側に設けられていてもよいし、底面11a1と略同一の位置に設けられていてもよいし、底面11a1よりも放熱フィン14側に設けられていてもよい。面40aが、底面11a1よりも放熱フィン14側に設けられていれば、接着剤の塗布範囲が規定されるので接着作業が容易となる。一方、面40aが、底面11a1よりも発光モジュール20側の位置、または、底面11a1と略同一の位置に設けられていれば、接着層の厚みを薄くすることができるので、発光モジュール20から伝熱部40への熱の伝達が容易となる。
【0052】
伝熱部40の形状は、直方体または立方体とすることができる。すなわち、伝熱部40には、複数の給電端子31との短絡を防ぐための切り欠きや孔が設けられていない。この様にすれば、伝熱部40の製造が容易となるので、製造コストの低減を図ることができる。
伝熱部40の材料は、金属とすることができる。金属は、例えば、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、銅合金などとすることができる。金属を含む伝熱部40であれば、発光モジュール20において発生下熱を、放熱フィン14の近傍に伝えるのが容易となる。すなわち、発光モジュール20と放熱フィン14との間の熱伝導性を向上させることができる。
【0053】
ここで、近年においては、発光素子22から出射される光の明るさをさらに明るくすることが求められており、発光素子22に印加される電力が、2.5ワット以上となる場合がある。この様な場合には、発光素子22において発生する熱が多くなるので、発光素子22の温度が最大ジャンクション温度を越え易くなる。
【0054】
この場合、伝熱部40を設けるとともに、高熱伝導性樹脂に含まれるフィラーの量を多くすれば、発光素子22の温度が最大ジャンクション温度を越え難くなる。ところが、フィラーの量を多くすれば高熱伝導性樹脂が脆くなる。前述したように、車両用照明装置1を車両用灯具100に取り付ける際には、作業者が放熱フィン14を掴むので、高熱伝導性樹脂が脆くなると放熱フィン14が破損するおそれがある。
【0055】
本発明者の得た知見によれば、発光素子22に印加される電力が、2.5ワット以上、5.5ワット以下の場合には、伝熱部40を設けるとともに、熱伝導率が10ワット/(m・K)以上、25ワット/(m・K)以下の高熱伝導性樹脂を用いることが好ましい。この様にすれば、放熱性の向上を図ることができ、且つ、放熱フィン14の破損を抑制することができる。
【0056】
ここで、伝熱部40の面40aの面積を大きくすれば、発光モジュール20において発生した熱を伝熱部40に伝えるのが容易となる。そのため、放熱性の向上を図ることができる。また、伝熱部40の面40aの面積を大きくすれば、面40aに接着される発光モジュール20(基板21)の姿勢を安定させることができる。
【0057】
一方、金属の比重は、高熱伝導性樹脂の比重よりも大きいので、面40aの面積を大きくし過ぎると、車両用照明装置1の軽量化が図れなくなる。ここで、発熱源である発光素子22は、基板21の中央領域に設けられている。そのため、基板21の周縁領域から伝熱部40に伝わる熱は、基板21の中央領域から伝熱部40に伝わる熱よりも少なくなる。車両用照明装置1の中心軸1aに沿った方向から見た場合に、発光素子22が面40aの辺の内側に位置していれば、発光素子22において発生した熱を効率よく伝熱部40に伝えることができる。一方、面40aの面積を大きくし過ぎると、発光素子22において発生した熱の伝達効果が低い領域が増えるので、軽量化の観点からは好ましくない。
【0058】
図4は、伝熱部40の面40aの面積S2(mm
2)と、基板21の伝熱部40側の面の面積S1(mm
2)との関係を示す表である。
なお、
図4中の「○」は効果があることを表し、「△」は効果があるが低いことを表し、「×」は効果がないことを表している。
【0059】
図4から分かるように、「S2(mm
2)/S1(mm
2)」が大きくなれば、放熱性を向上させることができ、且つ、発光モジュール20(基板21)の姿勢を安定させることができる。しかしながら、「S2(mm
2)/S1(mm
2)」を大きくし過ぎると、前述した、熱の伝達効果が低い領域が増えるので、軽量化が図れなくなる。
【0060】
そのため、
図4から分かるように、「0.4≦S2(mm
2)/S1(mm
2)≦0.9」とすることが好ましく、「0.4≦S2(mm
2)/S1(mm
2)≦0.8」とすることがさらに好ましい。
【0061】
また、伝熱部40の、面40aに対向する面40b(第2の面の一例に相当する)は、放熱フィン14に最も近い位置に設けられるので、放熱フィン14への熱の伝達は、面40bの位置の影響を受ける。この場合、伝熱部40の厚みT(面40aと面40bとの間の距離)を厚くすれば、発光モジュール20と放熱フィン14との間の領域に含まれる金属の割合を多くすることができるので、この領域における熱伝導性を向上させることができ、ひいては放熱性の向上を図ることができる。
【0062】
ところが、金属の比重は、高熱伝導性樹脂の比重よりも大きいので、伝熱部40の厚みTを厚くし過ぎると、車両用照明装置1の軽量化が図れなくなる。またさらに、車両用照明装置1の温度は、発光素子22の点灯と消灯により変動するので、熱膨張率が異なるソケット10と伝熱部40との間に熱応力が繰り返し発生する。そのため、伝熱部40の厚みTを厚くし過ぎると熱応力が大きくなって、経時的に、ソケット10と伝熱部40との間に隙間が生じるおそれがある。隙間には、固体よりも熱伝導率が低い気体(例えば、空気)があるので、隙間が生じると、伝熱部40からソケット10に熱が伝わり難くなる。
【0063】
図5は、伝熱部40の厚みT(mm)と、面40aの辺の寸法L(mm)との関係を示す表である。
なお、伝熱部40の形状が直方体の場合には、面40aの辺の寸法Lは、長方形の短辺の寸法とすることができる(例えば、
図3を参照)。伝熱部40の形状が立方体の場合には、面40aの辺の寸法Lは、正方形の辺の寸法とすることができる。
また、
図5中の「○」は効果があることを表し、「△」は効果があるが低いことを表し、「×」は効果がないことを表している。
【0064】
図5から分かるように、「T(mm)/L(mm)」が大きくなれば、前述したように、発光モジュール20と放熱フィン14との間の領域に含まれる金属の割合を多くすることができるので、この領域の熱伝導性を向上させることができる。
【0065】
ところが、本発明者の得た知見によれば、「T(mm)/L(mm)」が1.1以上の場合の熱伝導性は、「T(mm)/L(mm)」が1の場合の熱伝導性と余り変わらなくなることが判明した。すなわち、「T(mm)/L(mm)」を1.1以上としても、伝熱効果が大きくならず、伝熱部40の重量が増加するという欠点が生じることが判明した。
【0066】
そのため、
図5から分かるように、「0.6≦T(mm)/L(mm)≦1」とすることが好ましく、「0.7≦T(mm)/L(mm)≦1」とすることがさらに好ましい。
【0067】
また、伝熱部40から放熱フィン14に熱が伝わる際には、面40bから放射状に熱が伝搬すると考えられる。そのため、
図3に示すように、車両用照明装置1の中心軸1aを含み、且つ、中心軸1aに平行な断面において、面40bの辺を通り、面40bとの間の角度が135°の線分1bが、装着部11の側面11dと、フランジ13の面との接続部分1cよりも中心軸1aの側に位置する様にすることが好ましい。この様にすれば、面40bから放射された熱の大部分を放熱フィン14に直接伝えることができる。そのため、放熱性のさらなる向上を図ることができる。
【0068】
(車両用灯具)
次に、車両用灯具100について例示する。
なお、以下においては、一例として、車両用灯具100が自動車に設けられるフロントコンビネーションライトである場合を説明する。ただし、車両用灯具100は、自動車に設けられるフロントコンビネーションライトに限定されるわけではない。車両用灯具100は、自動車や鉄道車両などに設けられる車両用灯具であればよい。
【0069】
図6は、車両用灯具100を例示するための模式部分断面図である。
図6に示すように、車両用灯具100には、車両用照明装置1、筐体101、カバー102、光学要素部103、シール部材104、およびコネクタ105を設けることができる。
【0070】
筐体101には車両用照明装置1を取り付けることができる。筐体101は、装着部11を保持することができる。筐体101は、一方の端部側が開口した箱状を呈したものとすることができる。筐体101は、例えば、光を透過しない樹脂などから形成することができる。筐体101の底面には、装着部11の、バヨネット12が設けられた部分が挿入される取付孔101aを設けることができる。取付孔101aの周縁には、装着部11に設けられたバヨネット12が挿入される凹部を設けることができる。なお、筐体101に取付孔101aが直接設けられる場合を例示したが、取付孔101aを有する取付部材が筐体101に設けられていてもよい。
【0071】
車両用照明装置1を車両用灯具100に取り付ける際には、装着部11のバヨネット12が設けられた部分を取付孔101aに挿入し、車両用照明装置1を回転させる。すると、例えば、取付孔101aの周縁に設けられた嵌合部にバヨネット12が保持される。この様な取り付け方法は、ツイストロックと呼ばれている。
【0072】
カバー102は、筐体101の開口を塞ぐように設けることができる。カバー102は、透光性を有する樹脂などから形成することができる。カバー102は、レンズなどの機能を有するものとすることもできる。
【0073】
光学要素部103には、車両用照明装置1から出射した光が入射する。光学要素部103は、車両用照明装置1から出射した光の反射、拡散、導光、集光、所定の配光パターンの形成などを行うことができる。例えば、
図6に例示をした光学要素部103はリフレクタである。この場合、光学要素部103は、車両用照明装置1から出射した光を反射して、所定の配光パターンを形成することができる。
【0074】
シール部材104は、フランジ13と筐体101の間に設けることができる。シール部材104は、環状を呈するものとすることができる。シール部材104は、ゴムやシリコーン樹脂などの弾性を有する材料から形成することができる。
【0075】
車両用照明装置1が車両用灯具100に取り付けられた際には、シール部材104は、フランジ13と筐体101との間に挟まれる。そのため、シール部材104により、筐体101の内部空間を密閉することができる。また、シール部材104の弾性力により、バヨネット12が筐体101に押し付けられる。そのため、車両用照明装置1が、筐体101から脱離するのを抑制することができる。
【0076】
コネクタ105は、コネクタホルダ15の内部に露出している複数の給電端子31の端部に嵌め合わせることができる。コネクタ105には、図示しない電源などを電気的に接続することができる。そのため、コネクタ105を複数の給電端子31の端部に嵌め合わせることで、図示しない電源などと、発光素子22とを電気的に接続することができる。
【0077】
また、コネクタ105には、シール部材105aを設けることができる。シール部材105aを有するコネクタ105がコネクタホルダ15の内部に挿入された際には、コネクタホルダ15の内部が液密となるように密閉される。シール部材105aは、環状を呈し、ゴムやシリコーン樹脂などの弾性を有する材料から形成することができる。
【0078】
以上、本発明のいくつかの実施形態を例示したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更などを行うことができる。これら実施形態やその変形例は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。また、前述の各実施形態は、相互に組み合わせて実施することができる。
【符号の説明】
【0079】
1 車両用照明装置、1a 中心軸、1b 線分、1c 接続部分、10 ソケット、11 装着部、11d 側面、13 フランジ、14 放熱フィン、20 発光モジュール、21 基板、22 発光素子、40 伝熱部、40a 面、40b 面、100 車両用灯具、101 筐体