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特許7440849最適化されたホログラフィック投影のための秩序化形状
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-20
(45)【発行日】2024-02-29
(54)【発明の名称】最適化されたホログラフィック投影のための秩序化形状
(51)【国際特許分類】
   G02B 3/00 20060101AFI20240221BHJP
   G02B 30/26 20200101ALI20240221BHJP
   G02B 5/00 20060101ALI20240221BHJP
   G02B 3/08 20060101ALI20240221BHJP
【FI】
G02B3/00 A
G02B30/26
G02B5/00 Z
G02B3/08
【請求項の数】 31
(21)【出願番号】P 2020538937
(86)(22)【出願日】2019-01-14
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-05-13
(86)【国際出願番号】 US2019013556
(87)【国際公開番号】W WO2019140416
(87)【国際公開日】2019-07-18
【審査請求日】2021-12-16
(31)【優先権主張番号】62/617,288
(32)【優先日】2018-01-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/617,293
(32)【優先日】2018-01-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】519006883
【氏名又は名称】ライト フィールド ラボ、インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】カラフィン,ジョナサン,シーン
(72)【発明者】
【氏名】ベヴェンシー,ブレンダン,エルウッド
【審査官】越河 勉
(56)【参考文献】
【文献】特開平09-304740(JP,A)
【文献】特開2009-053567(JP,A)
【文献】特開平10-186276(JP,A)
【文献】国際公開第2017/037101(WO,A1)
【文献】特開2012-234093(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0282808(US,A1)
【文献】特表2009-530661(JP,A)
【文献】特開平10-186107(JP,A)
【文献】特表2018-527620(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2008/0170293(US,A1)
【文献】米国特許第05822125(US,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0199017(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 3/00
G02B 30/26
G02B 5/00
G02B 3/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のエネルギー伝搬経路を画定するためのエネルギー導波路システムであって、
エネルギー導波路のアレイであって、前記アレイが、第1のおよび第2のを備え、前記第1のの複数のエネルギー位置を通って延在する複数のエネルギー伝搬経路に沿って通るエネルギーを指向するように構成され、
前記複数のエネルギー伝搬経路のうちの第1のサブセットが、第1のエネルギー位置を通って延在し、
第1のエネルギー導波路が、前記複数のエネルギー伝搬経路のうちの前記第1のサブセットの第1のエネルギー伝搬経路に沿ってエネルギーを指向するように構成され、前記第1のエネルギー伝搬経路が、前記第1のエネルギー位置と前記第1のエネルギー導波路との間に形成される第1の主光線によって画定され、さらに、前記第1のエネルギー伝搬経路が、少なくとも前記第1のエネルギー位置によって決定されている一意の方向において、前記第1のエネルギー導波路から前記アレイの前記第2のに向かって延在し、
前記導波路のアレイの各導波路が、前記エネルギー導波路システムの横平面にわたってモザイク状に構成された一組の1つ以上の形状のうちの1つの形状を備え、前記エネルギー導波路のアレイが、前記エネルギー導波路システムの前記横平面にわたって前記1つ以上の形状のタイリングで配設される、エネルギー導波路のアレイを備え、
前記第1のエネルギー伝搬経路に沿って指向されたエネルギーが、第2のエネルギー導波路を通して第2のエネルギー伝搬経路に沿って指向されたエネルギーと収束し、
前記第1および第2のエネルギー伝搬経路が、前記アレイの前記第2のの位置において収束し、
第3および第4のエネルギー伝搬経路が、前記アレイの前記第1のの位置において収束する、エネルギー導波路システム。
【請求項2】
前記エネルギー導波路のアレイの前記エネルギー導波路間に実質的にいかなる空間も存在しない、請求項1に記載のエネルギー導波路システム。
【請求項3】
前記第1のエネルギー導波路を通る前記第1のエネルギー伝搬経路に沿って指向されたエネルギーが、前記第1のエネルギー導波路の第1の開口を実質的に充填し、
前記エネルギー導波路システムが、前記第1の開口を通って延在しない前記複数のエネルギー伝搬経路の前記第1のサブセットの一部分に沿ったエネルギーの伝播を制限するように位置付けられた、エネルギー抑制要素をさらに備え、
前記複数のエネルギー伝搬経路の第1の部分が、第1の領域を通って延在し、前記複数のエネルギー伝搬経路の第2の部分が、第2の領域を通って延在し、前記第1および第2の領域が、前記エネルギー抑制要素によって分離され、エネルギー伝搬経路の前記第1および第2の部分が、前記アレイの前記第2のにおいて交差する、請求項1に記載のエネルギー導波路システム。
【請求項4】
前記エネルギー抑制要素が、前記エネルギー導波路のアレイと前記複数のエネルギー位置との間の前記第1のに配置される、請求項3に記載のエネルギー導波路システム。
【請求項5】
前記第1のエネルギー導波路が、二次元空間座標を含み、前記第1のエネルギー位置によって少なくとも決定された前記一意の方向が、二次元角座標を含み、それによって、前記二次元空間座標および前記二次元角座標が、四次元(4D)座標セットを形成する、請求項3に記載のエネルギー導波路システム。
【請求項6】
前記第1のエネルギー伝搬経路に沿って指向されたエネルギーが、前記第1の主光線と実質的に平行である方向に、前記第1のエネルギー導波路を通して指向された1つ以上のエネルギー光線を備える、請求項5に記載のエネルギー導波路システム。
【請求項7】
前記第1および第2のエネルギー伝搬経路が、前記アレイの前記第1のと第2のとの間の位置において収束する、請求項1に記載のエネルギー導波路システム。
【請求項8】
各エネルギー導波路が、エネルギーを指向するための構造を備え、前記構造が、
通過するエネルギーの角度方向を変更するように構成された構造、
少なくとも1つの開口数を備える構造、
少なくとも1つの内面の外にエネルギーを再指向するように構成された構造、
エネルギー・リレー、からなる群から選択される、請求項3に記載のエネルギー導波路システム。
【請求項9】
前記エネルギー抑制要素が、エネルギー伝搬経路を減衰させる、または修正するためのエネルギー抑制構造を備え、前記エネルギー抑制構造が、
エネルギー遮断構造、
前記第1の開口の充填率を変更するために、第1のエネルギー伝搬経路を変更するように構成された要素、
前記第1のエネルギー位置に近接するエネルギーの角度範囲を制限するように構成された構造、からなる群から選択される、請求項3に記載のエネルギー導波路システム。
【請求項10】
前記エネルギー抑制要素が、前記第1のエネルギー位置に近接するエネルギーの角度範囲を制限するように構成される、請求項9に記載のエネルギー導波路システム。
【請求項11】
前記エネルギー抑制構造が、少なくとも1つの開口数を備える、請求項9に記載のエネルギー導波路システム。
【請求項12】
前記エネルギー抑制構造が、バッフル構造を備える、請求項9に記載のエネルギー導波路システム。
【請求項13】
前記エネルギー抑制構造が、前記第1のエネルギー導波路に隣接して位置付けられ、前記第1のエネルギー位置に向かって略延在する、請求項9に記載のエネルギー導波路システム。
【請求項14】
前記エネルギー抑制構造が、前記第1のエネルギー位置に隣接して位置付けられ、前記第1のエネルギー導波路に向かって略延在する、請求項9に記載のエネルギー導波路システム。
【請求項15】
前記導波路のアレイの各導波路が、前記エネルギー導波路システムの前記横平面に沿って一組の1つ以上の形状の断面形状を備え、前記1つ以上の形状が、前記エネルギー導波路システムの前記横平面にわたって前記タイリングを形成するように構成される、請求項1に記載のエネルギー導波路システム。
【請求項16】
前記エネルギー導波路のアレイが、平面を形成するように配設されている、請求項1に記載のエネルギー導波路システム。
【請求項17】
前記エネルギー導波路のアレイが、曲面を形成するように配設されている、請求項1に記載のエネルギー導波路システム。
【請求項18】
前記第1のエネルギー伝搬経路に沿って指向されたエネルギーが、波長によって定義される電磁エネルギーであり、前記波長は、
可視光、
紫外線、
赤外線、
X線、から成る群から選択されるレジームに属する、請求項1に記載のエネルギー導波路システム。
【請求項19】
前記第1のエネルギー伝搬経路に沿って指向されたエネルギーが、圧力波によって定義される機械的エネルギーであり、前記圧力波は、
触圧波、
音響音声振動、からなる群から選択される、請求項1に記載のエネルギー導波路システム。
【請求項20】
前記導波路のアレイが、小型レンズのアレイを備える、請求項1に記載のエネルギー導波路システム。
【請求項21】
前記小型レンズのアレイの小型レンズが、
六角形パッキン配設、
正方形パッキン配設、
不規則パッキン配設、からなる群から選択される配置で、横並びに配置される、請求項20に記載のエネルギー導波路システム。
【請求項22】
前記小型レンズのアレイの小型レンズが、フレネルレンズである。請求項20に記載のエネルギー導波路システム。
【請求項23】
前記小型レンズのアレイの第1の小型レンズの形状が、前記第1のエネルギー位置によって少なくとも決定される前記一意の方向を追加的に変更するように構成される、請求項20に記載のエネルギー導波路システム。
【請求項24】
前記エネルギー導波路システムが、前記導波路のアレイの前記タイリングのタイル間に間隙領域をさらに備える、請求項1に記載のエネルギー導波路システム。
【請求項25】
前記間隙領域が、前記エネルギー導波路システムの少なくとも前記横平面におけるエネルギー伝播を抑制するように構成される、請求項24に記載のエネルギー導波路システム。
【請求項26】
前記導波路のアレイが、第1のエネルギー領域のエネルギーを指向するように構成され、前記間隙領域が、前記第1のエネルギー領域とは異なる第2のエネルギー領域のエネルギーを指向するように構成される、請求項24に記載のエネルギー導波路システム。
【請求項27】
前記間隙領域が、材料の欠如を含む、請求項24に記載のエネルギー導波路システム。
【請求項28】
前記間隙領域が、エネルギーを生成するように構成された少なくとも1つのエネルギー装置を備える、請求項24に記載のエネルギー導波路システム。
【請求項29】
前記導波路のアレイが、二組以上の導波路を備え、前記二組以上の導波路の第1の一組が、第1のエネルギー領域のエネルギーを指向するように構成され、前記二組以上の導波路の第2の一組が、第2のエネルギー領域のエネルギーを指向するように構成される、請求項1に記載のエネルギー導波路システム。
【請求項30】
前記第1および第2のエネルギー領域が、それぞれ、以下の特性、すなわち、第1および第2のエネルギーの種類、第1および第2のエネルギーの波長範囲、第1および第2の開口数、およびエネルギーの第1および第2の角度分布、のうちの1つ以上を含む、請求項29に記載のエネルギー導波路システム。
【請求項31】
前記二組以上の導波路のうちの一組に属する各導波路が、以下の特性、すなわち、設定された寸法、設定された形状、設定されたf値、設定された開口数、設定された視野、設定された焦点距離、のうちの1つ以上によって構成される、請求項29に記載のエネルギー導波路システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、「System and Methods for Transverse Energy Localization in Energy Relays Using Ordered Structures」と題する2018年1月14日出願の米国仮特許出願第62/617,288号、および「Novel Application of Holographic and Light Field Technology」と題する2018年1月14日出願の米国仮特許出願第62/617,293号に対する優先権の利益を主張するものであり、どちらも参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、エネルギー指向デバイスに関し、詳細には、四次元plenopticシステムに従ってエネルギーを指向させるように構成されているエネルギー導波路に関する。
【背景技術】
【0003】
Gene RoddenberryのStar Trekにより世間一般に普及され、1900年代初期に作家Alexander Moszkowskiによって当初計画された「Holodeck」室内のインタラクティブな仮想世界の夢は、ほぼ一世紀の間、空想科学小説および技術革新に対するインスピレーションである。しかしながら、この経験の画期的な実現は、文献、メディア、ならびに子供達および同様に大人達の集合的な想像力の外には、全く存在していない。
【発明の概要】
【0004】
複数のエネルギー伝播経路を画定し、四次元関数に従ってエネルギーを指向するためのシステムを開示する。モザイク形状のエネルギー導波路を通して伝播されるエネルギーの効率および解像度を向上させるためのウェーブガイド・アレイの構成を開示する。
【0005】
一実施形態では、複数のエネルギー伝播経路を画定するためのエネルギー導波路システムは、エネルギー導波路のアレイであって、第1のおよび第2のを備え、第1のの複数のエネルギー位置を通って延在する複数のエネルギー伝播経路に沿って、そこを通るエネルギーを指向するように構成され、複数のエネルギー伝播経路の第1のサブセットが、第1のエネルギー位置を通って延在し、第1のエネルギー導波路が、複数のエネルギー伝播経路の第1のサブセットの第1のエネルギー伝播経路に沿ってエネルギーを指向するように構成され、第1のエネルギー伝播経路が、第1のエネルギー位置と第1のエネルギー導波路との間に形成される第1の主光線によって画定され、さらに、第1のエネルギー伝播経路が、第1のエネルギー導波路から、第1のエネルギー位置によって少なくとも決定される一意の方向においてアレイの第2のに向かって延在し、導波路のアレイの各導波路が、エネルギー導波路システムの横平面にわたってモザイク状に構成された一組の1つ以上の形状のうちの1つの形状を備え、エネルギー導波路のアレイが、エネルギー導波路システムの横平面にわたって1つ以上の形状のタイリングで配置される、エネルギー導波路のアレイを備える。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】エネルギー指向システムの設計パラメータを示す概略図である。
図2】機械的エンベロープを有する能動装置領域を有するエネルギーシステムを示す概略図である。
図3】エネルギー・リレーシステムを示す概略図である。
図4】互いに接着されてベース構造体に固定されたエネルギー・リレー要素の一実施形態を示す概略図である。
図5A】マルチコア光ファイバーを介して中継された画像の一例を示す概略図である。
図5B】横アンダーソン局在原理の特性を呈する光リレーを通るリレーされた画像の一例を例解する概略図である。
図6】エネルギー面から視認者に伝搬する光線を示す概略図である。
図7】複数のエネルギー伝搬経路を画定するように動作可能なエネルギー導波路システムの一実施形態の上面斜視図を例解する。
図8】エネルギー導波路システムの一実施形態の正面図である。
図9】エネルギー導波路設計考慮のための、正方形パッキング、六角形パッキング、および不規則パッキングの違いを強調する。
図10】湾曲構成で配置されたエネルギー導波路のアレイを特徴とする一実施形態の直交図を示す。
図11】そこを通過するエネルギーの空間分布に導波路要素がどのように影響を及ぼし得るかを強調する一実施形態の直交図を示す。
図12】そこを通過するエネルギーの空間分布に導波路要素がどのように影響を及ぼし得るかをさらに強調する追加の一実施形態の直交図を示す。
図13】複数のエネルギー導波路が、回折導波路要素を備える一実施形態の直交図を示す。
図14】所望の視角に対する光線照明の完全な密度を提供するために使用されるレンズ構成の直交図を示す。
図15図15図43Gはエネルギー・リレー材料を非ランダムパターンに配置するための様々なタイリング構成の正面斜視図を示す。
図16】同上。
図17】同上。
図18】同上。
図19】同上。
図20】同上。
図21】同上。
図22】同上。
図23】同上。
図24】同上。
図25】同上。
図26】同上。
図27】同上。
図28】同上。
図29】同上。
図30】同上。
図31】同上。
図32】同上。
図33】同上。
図34】同上。
図35】同上。
図36】同上。
図37】同上。
図38】同上。
図39】同上。
図40】同上。
図41】同上。
図42】同上。
図43A】同上。
図43B】同上。
図43C】同上。
図43D】同上。
図43E】同上。
図43F】同上。
図43G】同上。
図44】2つの形状のタイルおよびタイル間に配置された間隙領域を備えるタイリングの一実施形態の正面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0007】
Holodeck(集合的に「Holodeck設計パラメータ」と呼ばれる)の一実施形態は、十分なエネルギー刺激を提供して、人間の感覚受容器をだまし、仮想的、社会的、およびインタラクティブな環境内で受容されたエネルギーインパルスが真実であると信じ込ませ、1)外付けアクセサリ、ヘッドマウントアイウェア、または他の周辺機器を伴わない両眼視差、2)任意の数の視認者に対して同時に視認体積全域にわたる正確な運動視差、閉鎖、および不透明度、3)知覚されたすべての光線に対する、同期収束、目の遠近調節、および縮瞳を介した視覚的焦点、ならびに4)視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚、および/またはバランスに対して人間の感覚「解像度」を超えるほどの十分な密度および解像度の収束エネルギー波伝搬を提供する。
【0008】
これまでの従来の技術に基づいて、視覚系、聴覚系、体性感覚系、味覚系、嗅覚系、および前庭系を含むHolodeck設計パラメータ(Holodeck Design Parameter)によって示唆されたように、画期的な方法ですべての受容野を提供することが可能な技術から、我々は、数世紀とまでは言わないが、数十年経過したところにある。
【0009】
本開示では、明視野およびホログラフィックという用語は、任意の感覚受容器応答の刺激のためのエネルギー伝搬を定義するために、同義的に使用され得る。最初の開示は、ホログラフィック画像および体積型ハプティクスに対するエネルギー面を通る電磁的および機械的エネルギー伝搬の例に言及し得るが、あらゆる形態の感覚受容器が、本開示の中で想定される。さらに、伝搬経路に沿ったエネルギー伝搬に対する本明細書に開示された原理は、エネルギー放出およびエネルギー捕捉の両方に適用可能であり得る。
【0010】
今日、多くの技術が存在し、それらは、残念ながら、レンチキュラー印刷、ペッパーズゴースト、裸眼立体ディスプレイ、水平視差ディスプレイ、ヘッドマウントVRおよびARディスプレイ(HMD)、ならびに「フォクスログラフィー(擬似ホログラム)」として一般化された他のそのような錯覚を含む、ホログラムと混同されていることが多い。これらの技術は、真のホログラフィックディスプレイの所望の特性のいくつかを呈し得るが、識別された4つのHolodeck設計パラメータのうちの少なくとも2つに対処するのに十分な任意の方法で、人間の視覚感覚応答を刺激する能力が不足している。
【0011】
これらの課題は、Holodeckエネルギー伝搬に対して十分にシームレスなエネルギー面を生成するための従来の技術によっては首尾よく実施されていない。しかしながら、視差バリア、ホーゲル、ボクセル、回折光学素子、マルチビュー投影、ホログラフィック拡散器、回転ミラー、多層ディスプレイ、時系列ディスプレイ、ヘッドマウントディスプレイ等を含む、体積式および方向多重化明視野ディスプレイを実施するには、様々なアプローチがあるが、従来のアプローチは、画質、解像度、角度サンプリング密度、サイズ、コスト、安全性、フレームレート等に関する妥協を必要とすることがあり、最終的には実行不可能な技術となる可能性がある。
【0012】
視覚系、聴覚系、体性感覚系のためのHolodeck設計パラメータを達成するために、それぞれの系の各々の人間の鋭敏さが研究され、人間の感覚受容器を十分欺くためにエネルギー波を伝搬させることが理解される。視覚系は、おおよそ1分まで解像することができ、聴覚系は、わずか3度の配置差を区別することができ、手の体性感覚系は、2~12mm離れた点を識別することができる。これらの鋭敏性を測定するには、様々な相反する方法があるが、これらの値は、エネルギー伝搬の知覚を刺激するためのシステムおよび方法を理解するには十分である。
【0013】
よく知られている感覚受容器のうち、人間の視覚系は、単一の光子でさえ感覚を誘発することができることを考慮すると、はるかに感度が高い。この理由のため、本導入の多くは、視覚エネルギー波伝搬に焦点を絞り、開示されたエネルギー導波路表面内に結合された極めて低い解像度のエネルギーシステムは、適切な信号を収束させて、ホログラフィック感覚上の知覚を誘発し得る。特に断りのない限り、すべての開示は、すべてのエネルギーおよび感覚領域に当てはまる。
【0014】
視認体積および視認距離が与えられた視覚系に対するエネルギー伝搬の有効設計パラメータを計算する場合、所望のエネルギー面は、有効エネルギー位置密度の多くのギガピクセルを含むように設計され得る。広い視認体積、または近視野視認に関して、所望のエネルギー面の設計パラメータは、数百ギガピクセル以上の有効エネルギー位置密度を含み得る。比較すると、所望のエネルギー源は、入力環境変数に依存して、体積型ハプティクスの超音波伝搬の場合の1~250有効ギガピクセルのエネルギー位置密度、またはホログラフィック音響の音響伝搬の場合の36~3,600個の有効エネルギー位置のアレイを有するように設計されることができる。注目すべき重要なことは、開示された双方向エネルギー面アーキテクチャでは、すべての構成要素が、ホログラフィック伝搬を可能にするために、任意のエネルギー領域に対して適切な構造を形成するように構成され得ることである。
【0015】
しかしながら、今日、Holodeckを可能にするための主な課題は、利用可能な視覚技術および電磁気装置の限界を内包している。音響装置および超音波装置は、それぞれの受容野における感覚鋭敏性に基づいて所望の密度における大きさに数桁の違いがあることを考慮すると、それほど困難なものではないが、その複雑性を軽視すべきではない。ホログラフィックエマルジョンは、所望の密度を上回る解像度を伴って存在し、静止画像内の干渉パターンを符号化する一方で、最先端のディスプレイ装置は、解像度、データスループット、および製造の実現可能性によって制約される。これまで、単独のディスプレイ装置では、視力に対してほぼホログラフィックな解像度を有する明視野を有意に生成することができなかった。
【0016】
高度現実的ライト・フィールド・ディスプレイのための所望の解像度を満たすことが可能な単一のシリコンベース装置の製造は、現実的ではなく、現在の製造能力を超える極めて複雑な製造プロセスを内包し得る。既存の多数のディスプレイ装置を一緒にタイル状に並べることに対する制約は、パッケージング、電子機器回路、筐体、光学部品により形成される継ぎ目および間隙、ならびに画像化、コスト、および/またはサイズの観点から結果として必然的に実行不可能な技術となる他の多くの課題を内包する。
【0017】
本明細書に開示された実施形態は、Holodeckを構築するための現実世界の道筋を提供し得る。
【0018】
ここで、これ以降の本明細書に、添付図面を参照して、実施形態例について説明するが、添付図面は、本明細書の一部を形成し、それらは、実施されることが可能な実施形態例を例解している。本開示および付属の特許請求の範囲の中で使用されているように、「実施形態」、「実施形態例」、および「例示的実施形態」という用語は、必ずしも単一の実施形態を指しているわけではないが、それらは単一の実施形態であってもよく、また、様々な実施形態例が、実施形態例の範囲または趣旨から逸脱しなければ、容易に組み合わされ、同義的に使用され得る。さらに、本明細書内で使用される専門用語は、実施形態例を説明することのみを目的としており、限定されたものであることを意図されていない。この点において、本明細書内で使用されているように、用語「in」は、「の中(in)」および「の上(on)」を含み得、用語「a」、「an」、および「the」は、単数および複数を指すことを含み得る。さらに、本明細書内で使用されているように、用語「by」は、また、その文脈に従って「から(from)」をも意味し得る。さらに、本明細書内で使用されているように、用語「if」は、また、その文脈に従って「when(の場合)」または「on(のとき)」をも意味し得る。さらに、本明細書内で使用されているように、単語「および/または」は、関連して列挙された項目のうちの1つ以上の任意およびすべての可能な組み合わせを指し、包含し得る。
【0019】
ホログラフィックシステムの検討
明視野エネルギー伝搬解像度の概要
明視野およびホログラフィックディスプレイは、エネルギー面位置が、視認体積内に伝搬された角度、色、および強度の情報を提供する複数の投影の結果である。開示されたエネルギー面は、追加の情報が同じ表面を通って共存および伝搬する機会を提供し、他の感覚系応答を誘発する。立体ディスプレイとは異なり、空間内の収束されたエネルギー伝搬経路の視認される位置は、視認者が視認体積の周りを移動しても変化せず、多数の視認者が、あたかも対象物が本当にそこに存在するかのように、実世界空間内の伝搬された対象物を同時に観察し得る。いくつかの実施形態では、エネルギーの伝搬は、同じエネルギー伝搬経路内に配置され得るが、反対方向に配置されてもよい。例えば、エネルギー伝搬経路に沿ったエネルギー放出およびエネルギー捕捉は、本開示のいくつかの実施態様では、両方とも可能である。
【0020】
図1は、感覚受容器応答の刺激に関連した変数を例示する概略図である。これらの変数には、表面対角101、表面幅102、表面高さ103、確定したターゲット着座距離118、ディスプレイの中心からのターゲット着座視野104、両眼の間のサンプルとして本明細書に示された中間サンプルの数105、成人の瞳孔間の平均離隔距離106、人間の目の角度分単位の平均解像度107、ターゲット視認者位置と表面幅との間に形成される水平視野108、ターゲット視認者位置と表面高さとの間に形成される垂直視野109、結果として生じる表面全体の水平導波路素子解像度、または素子の総数110、結果として生じる表面全体の垂直導波路素子解像度、または素子の総数111、両眼の間における瞳孔間間隔、および両眼の間の角度投影に対する中間サンプル数に基づいたサンプル距離112、が含まれ、角度サンプリングは、サンプル距離およびターゲット着座距離に基づくことができ113、所望の角度サンプリングから導出された導波路素子当たり総水平解像度114、所望の角度サンプリングから導出された導波路素子当たり総垂直解像度115、装置水平は、所望の慎重なエネルギー源の確定数のカウントであり116、装置垂直は、所望の慎重なエネルギー源の確定数のカウントである117。
【0021】
所望の最小解像度を理解するための方法は、視覚(または他の)感覚受容器応答の十分な刺激を確保するための以下の基準、すなわち、表面サイズ(例えば、84インチ対角線)、表面アスペクト比(例えば、16:9)、座席距離(例えば、ディスプレイからの距離128インチ)、座席視野(例えば、ディスプレイの中心に対して120度または+/-60度)、ある距離を隔てた所望の中間サンプル(例えば、両眼の間にある1つの追加伝搬経路)、大人の眼間の平均離隔距離(約65mm)、および人間の目の平均解像度(約1角度分)に基づき得る。これらの例の値は、具体的なアプリケーション設計パラメータに応じたプレースホルダとみなされるべきである。
【0022】
さらに、視覚感覚受容器に起因する値の各々は、他の系と置き換えられ、所望の伝搬経路パラメータを決定し得る。他のエネルギー伝搬の実施形態の場合、聴覚系の角度感度を3度と低くなるように、また、手の体性感覚系の空間解像度を2~12mmと小さくなるように考慮され得る。
【0023】
これらの知覚の鋭敏さを測定するための様々な相反する方法が存在するが、これらの値は、仮想エネルギー伝搬の知覚を刺激するシステムおよび方法を理解するのに十分である。設計解像度を考慮するための多くの方法が存在するが、以下に提案される原理体系は、実用的な製品検討と感覚系の生物学的な解像限界とを組み合わせる。当業者には理解されるように、以下の概要は、かかる任意のシステム設計を単純化したものであり、単なる例示的な目的のみのために考慮されるべきである。
【0024】
感覚系の解像限界が理解されると、以下が与えられれば、受け取る感覚系が、単一のエネルギー導波路素子と隣接する素子とを識別できないように、総エネルギー導波路素子密度を計算することができる。
【数1】
【0025】
上記の計算の結果、ほぼ32×18°の視野が得られ、ほぼ1920×1080個(最も近いフォーマットに丸められた)のエネルギー導波路素子が所望される。また、視野が(u,v)の両方に対して両立し、エネルギー位置のより規則正しい空間サンプリング(例えば、ピクセルアスペクト比)を提供するように、変数を制約することもできる。システムの角度サンプリングが、最適化された距離における2点間で定義されたターゲット視認体積位置、および追加伝搬エネルギー経路を仮定すると、以下のように与えられる。
【数2】
【0026】
この場合、眼間距離を活用してサンプル距離を計算するが、任意の尺度を活用して所与の距離としての適切なサンプル数を説明し得る。上記の変数を考慮すると、0.57°当たり約1本の光線が望ましく、別々の感覚系当たりの系全体の解像度が、算出され得、以下のように与えられる。
【数3】
【0027】
上記のシナリオを使って、視力システムに対して対処されたエネルギー面のサイズ、および角度解像度が与えられると、その結果得られるエネルギー面は、望ましくは、約400k×225kピクセルのエネルギー分解能位置、または90ギガピクセルのホログラフィック伝搬密度を含み得る。これらの与えられた変数は、単なる例示的な目的のみのためであり、他の多くの感覚およびエネルギーの計量上の考察は、エネルギーのホログラフィック伝搬の最適化に対して検討されるべきである。追加の実施形態では、1ギガピクセルのエネルギー分解能位置が、入力変数に基づいて求められ得る。追加の実施形態では、1,000ギガピクセルのエネルギー分解能位置が、入力変数に基づいて求められ得る。
【0028】
現行技術の限界
能動領域、装置電子機器回路、パッケージング、および機械的エンベロープ
図2は、ある特定の機械的形状因子を伴う能動領域220を有する装置200を示す。装置200は、電力供給のためのドライバ230および電子機器回路240を含み、能動領域220に接続することができ、その能動領域は、xおよびyの矢印により示されるような寸法を有する。この装置200は、電力および冷却のコンポーネントを駆動するためのケーブル配線および機械的構造体を考慮に入れておらず、さらに、機械的実装面積は、可撓ケーブルを装置200の中に導入することによって最小化され得る。また、かかる装置200に対する最小設置面積は、M:xおよびM:yの矢印により示される寸法を有する機械的エンベロープ210と呼ばれ得る。この装置200は、単に例解目的のみのためであり、特定用途向け電子機器回路設計は、機械的エンベロープ・オーバヘッドをさらに減らす可能性があるが、ほとんどすべての場合において、装置の能動領域の正確なサイズとはなり得ない。一実施形態では、この装置200は、マイクロOLED、DLPチップ、もしくはLCDパネル、または画像照明の目的を有する他の任意の技術に対する能動画像領域220と関連するため、電子機器回路の依存状態を例解する。
【0029】
いくつかの実施形態では、より大規模なディスプレイ全体上に多数の画像を集約するために、他の投影技術を検討することも可能となり得る。しかしながら、このことは、投写距離、最小焦点、光学品質、均一なフィールド解像度、色収差、熱特性、較正、整列、追加サイズ、または形状因子に対するより大きな複雑化によるコストをもたらし得る。最も実用的な応用の場合、数十または数百個のこれらの投影源200をホストとして機能させることは、結果として、より信頼性が低く、より大規模な設計となり得る。
【0030】
単に例示的な目的だけのため、3840×2160サイトのエネルギー位置密度を有するエネルギー装置を仮定すると、エネルギー面に対して望ましい個別のエネルギー装置(例えば、装置100)の数を算出し得、以下のように与えられる。
【数4】
【0031】
上記の解像度の考慮を前提とすると、図2に示すものと同様の、ほぼ105×105個の装置が所望され得る。数多くの装置が、規則正しい格子状にマッピングされる場合もされない場合もある様々なピクセル構造を含み得ることに注意されたい。各完全なピクセル内に追加のサブピクセルまたは位置が存在するという場合には、これらは、活用され、追加の解像度または角度密度を生成し得る。追加の信号処理を使用して、ピクセル構造体(複数可)の指定された位置に従って、明視野を正しい(u、v)座標に変換する方法を決定することができ、各装置の、既知の較正された明示的な特性となり得る。さらに、他のエネルギー領域は、これらの比率および装置構造体の異なる取り扱いを必要とし得、当業者は、所望の周波数領域の各々の間にある直接的な内在的関係を理解するであろう。これについては、以降の開示の中でより詳細に示され、検討されるであろう。
【0032】
結果得られた計算を使用して、最大解像度エネルギー面を生成するには、これらの個別の装置のうちのどれだけの個数が望ましいのかを理解し得る。この場合、視力閾値を達成するには、約105×105個、または約11,080個の装置が所望され得る。十分な感覚ホログラフィック伝搬に対してこれらの利用可能なエネルギー位置からシームレスなエネルギー面を作り出すことには、課題および斬新さが存在する。
【0033】
シームレスなエネルギー面の概要
エネルギー・リレーのアレイの構成および設計
いくつかの実施形態では、各装置の機械的構造の制約による継ぎ目がない個別装置のアレイから高エネルギー位置密度を生成する課題に対処するためのアプローチについて開示されている。一実施形態では、エネルギー伝播リレーシステムにより、能動装置領域の有効サイズを増加させることが、機械的寸法を満たすか、または超過することを可能にして、リレーのアレイを構成し、かつ単一のシームレスなエネルギー面を形成し得る。
【0034】
図3は、かかるエネルギー・リレーシステム300の一実施形態を示す。図に示すように、リレーシステム300は、機械的エンベロープ320に搭載された装置310を含み得、エネルギー・リレー要素330が、装置310からエネルギーを伝搬させる。中継素子330は、装置の多数の機械的エンベロープ320が多数の装置310のアレイ中に配置されているときに生じ得る任意の間隙340を減らす能力を提供するように構成され得る。
【0035】
例えば、装置の能動領域310が20mm×10mmであり、機械的エンベロープ320が40mm×20mmである場合、エネルギー・リレー要素330は、2:1の倍率で設計されて、小端部(矢印A)において約20mm×10mm、拡大端部(矢印B)において40mm×20mmであるテーパ形状を作り出すことができ、各装置310の機械的エンベロープ320を変更または衝突させることなく、これらの素子330のアレイを一緒にシームレスに整列させる能力を提供し得る。機械的に、リレー素子330は、一緒に接合または融着され、各装置310間の最低限の継ぎ目間隙340を保証しながら整列され、かつ研磨されることができる。かかる一実施形態では、目の視力限界より小さい継ぎ目間隙340を達成することが可能になる。
【0036】
図4は、一緒に形成され、追加の機械的構造体430に確実に固定されたエネルギー・リレー要素410を有するベース構造体400の一例を示す。シームレスなエネルギー面420の機械的構造体は、複数のエネルギー・リレー要素410、450を、リレー要素410、450を搭載するための結合または他の機械的プロセスを通じて、同じベース構造体に直列に結合する機能を提供する。いくつかの実施態様では、各リレー要素410は、融着され、接合され、接着され、圧力嵌合され、整列され、またはそれ以外では、一緒に取り付けられて、その結果得られるシームレスなエネルギー面420を形成し得る。いくつかの実施態様では、装置480は、中継素子410の後部に搭載され、パッシブまたはアクティブ調芯されて、決められた公差を維持する範囲内で適切なエネルギー位置に整列することを確保し得る。
【0037】
一実施形態では、シームレスなエネルギー面は、1つ以上のエネルギー位置を備え、1つ以上のエネルギー・リレー要素スタックは、第1および第2のを備え、各エネルギー・リレー要素スタックは、1つ以上のエネルギー位置とシームレスディスプレイ表面との間で延在する伝搬経路に沿ってエネルギーを指向する単一のシームレス表示面を形成するように配置され、ここで、終端エネルギー・リレー要素の任意の2つの隣接する第2のの端部間距離は、単一のシームレス表示面の幅より大きい距離において20/40の映像よりも良好な人間の視力によって定義されるような最小知覚可能外形よりも小さい。
【0038】
一実施形態では、シームレスなエネルギー面の各々は、横方向および長手方向の配向に第1および第2の表面を形成する1つ以上の構造体を各々有する1つ以上のエネルギー・リレー要素を備える。第1のリレー表面は、結果として正または負の倍率となる第2のリレー表面と異なる領域を有し、第2のリレー表面全体を横切る表面輪郭の法線に対して+/-10度の角度を実質的に充填するように、第2のリレー表面を通ってエネルギーを通過させる第1および第2のリレー表面の両方に対して明白な表面輪郭を伴って構成されている。
【0039】
一実施形態では、多数のエネルギー領域は、視覚、聴覚、触覚、または他のエネルギー領域を含む1つ以上の感覚Holodeckエネルギー伝搬経路を指向するように、単一のエネルギー・リレー内、または複数のエネルギー中継の間に構成され得る。
【0040】
一実施形態では、シームレスなエネルギー面は、1つまたは複数のエネルギー領域を同時に受信および放出の両方を行って、そのシステム全体にわたって双方向のエネルギー伝搬を提供するように、各第2のに対する2つ以上の第1のを含むエネルギー・リレーで構成される。
【0041】
一実施形態では、エネルギー・リレーは、ゆるやかなコヒーレント素子として提供される。
【0042】
コンポーネント操作された構造の導入
横アンダーソン局在エネルギー・リレーにおける開示された進展
エネルギー・リレーの特性は、横アンダーソン局在を誘発させるエネルギー・リレー要素に対して本明細書に開示された原理に従って大幅に最適化され得る。横アンダーソン局在は、横方向には無秩序であるが長手方向には一貫性のある材料を通って輸送される光線の伝搬である。
【0043】
これは、アンダーソン局在現象を生じさせる材料の影響は、波の干渉が横方向の配向の伝搬を完全に制限し得る一方で長手方向の配向の伝搬を継続するような多重散乱経路間のランダム化によるよりも、全反射による影響を受けにくいことを意味し得る。
【0044】
さらに重要な利点としては、従来のマルチコア光ファイバー材料のクラッドを除去することである。このクラッドは、ファイバー間のエネルギーの散乱を機能的に除去するが、同時に光線エネルギーに対する障壁として機能し、これによって少なくともコア対クラッド比(例えば、70:30のコア対クラッド比では、受信されたエネルギー伝送のうちの最大70%で送信し得る)まで伝送を減少させ、さらに、伝搬されたエネルギー内に強いピクセル化パターニングを形成する。
【0045】
図5Aは、かかる1つの非アンダーソン局在エネルギー・リレー500の一例の端面図を示し、ここでは、画像が、光ファイバーの固有の特性のためにピクシレーションおよびファイバー・ノイズが現れ得るマルチコア光ファイバーを介して中継されている。従来のマルチモードおよびマルチコア光ファイバーを使うと、中継された画像は、離散的なアレイコアの全反射特性のために本質的にピクセル化され得、そこでは、任意のコア間クロストークが変調伝達関数を低下させ、かつ輪郭ボケを増加させるであろう。従来のマルチコア光ファイバーを使って結果として生成された画像は、図5Aに示すものと同様の残留固定ノイズファイバーパターンを有する傾向がある。
【0046】
図5Bは、横アンダーソン局在の特性を示す材料を含むエネルギー・リレーを通過する同じ中継画像550の一例を示し、ここでは、中継パターンが、図5Aの固定されたファイバーパターンと比較して、より大きな密度の粒子構造を有する。一実施形態では、ランダム化された微小ココンポーネント操作された構造を含む中継は、横アンダーソン局在を誘発し、市販のマルチモードガラス光ファイバーよりも高い、解決可能な解像度の伝搬で光をより有効に輸送する。
【0047】
一実施形態では、横アンダーソン局在を呈するリレー素子は、三次元格子状に配置された3つの各々の直交平面内に、複数の少なくとも2つの異なるコンポーネント操作された構造を含み得、その複数の構造体は、三次元格子内の横方向平面内の材料波伝搬特性のランダム化された分布、および三次元格子内の長手方向平面内の材料波伝搬特性の同様の値のチャネルを形成し、そこでは、エネルギー・リレーを通って伝搬するエネルギー波は、横方向配向に対して、長手方向配向により高い輸送効率を有し、空間的に横方向の向きに局在化されている。
【0048】
一実施形態では、三次元格子内の横方向平面の材料波伝播特性のランダム化された分布は、分布のランダム化された性質のため、望ましくない構成につながり得る。材料波伝播特性のランダム化された分布は横平面全体にわたって平均上のエネルギーのアンダーソン局在を誘発し得るが、制御されていないランダム分布の結果として、類似する波伝播特性を有する類似する材料の限られた領域を偶然に形成し得る。例えば、類似する波伝搬特性のこれらの局所的な領域のサイズが、それらの意図するエネルギー輸送領域に対して大きすぎる場合、その材料を介したエネルギー輸送の効率の潜在的低減が存在し得る。
【0049】
一実施形態では、リレーは、光の横アンダーソン局在を誘発することによって特定の波長範囲の可視光を輸送するために、コンポーネント操作された構造のランダム化された分布から形成され得る。しかしながら、それらのランダム分布のため、構造は、可視光の波長よりも数倍大きい単一のコンポーネント操作された構造の連続領域を横平面にわたって形成するように、偶然に配列し得る。その結果、大きい連続する単一材料領域の長手方向軸に沿って伝播する可視光は、横アンダーソン局在効果の低下を経験する場合があり、また、リレーを介した輸送効率の悪化を被る場合がある。
【0050】
一実施形態では、エネルギー・リレー材料の横平面の材料波伝播特性の秩序化分布を設計することが望ましくなり得る。かかる非ランダムパターンは、横アンダーソン局在に類似する方法を介してエネルギー局在効果を理想的に誘発し、一方で、ランダムな特性分布から本質的に生じる変則的に分布する材料特性による輸送効率の潜在的な低下を最小にする。以下、エネルギー・リレー要素内の横アンダーソン局在の効果に類似する横エネルギー局在効果を誘発するために、材料波伝播特性の秩序化分布を使用することを、秩序化エネルギー局在と呼ぶ。
【0051】
一実施形態では、多数のエネルギー領域は、視覚、聴覚、触覚、または他のエネルギー領域を含む1つ以上の感覚Holodeckエネルギー伝播経路を指向するように、単一の秩序化エネルギー局在エネルギー・リレー内、または複数の秩序化エネルギー局在エネルギー・リレーの間に構成され得る。
【0052】
一実施形態では、シームレスなエネルギー面は、1つ以上のエネルギー領域の受信および放出の両方を同時に行って、そのシステム全体にわたって双方向のエネルギー伝播を提供するように、各第2のに対する2つ以上の第1のを備える、秩序化エネルギー局在エネルギー・リレーで構成される。
【0053】
一実施形態では、秩序化エネルギー局在エネルギー・リレーは、ゆるやかなコヒーレント要素または可撓性エネルギー・リレー要素として構成される。
【0054】
4D plenoptic関数に関する考察
ホログラフィックウェーブガイド・アレイを通るエネルギーの選択的伝搬
上記および本明細書全体にわたって考察されているように、明視野ディスプレイシステムは、一般に、エネルギー源(例えば、照明源)、および上記の考察で明確に示したような、十分なエネルギー位置密度で構成されたシームレスなエネルギー面を含む。複数の中継素子を使用して、エネルギー装置からシームレスなエネルギー面にエネルギーを中継し得る。一旦、エネルギーが所要のエネルギー位置密度を有するシームレスなエネルギー面に送達されると、エネルギーは、開示されたエネルギー導波路システムを介して4D plenoptic関数に従って伝搬され得る。当業者により理解されるように、4D plenoptic関数は、当技術分野でよく知られており、本明細書では、これ以上詳述しない。
【0055】
エネルギー導波路システムは、4D plenoptic関数の角度コンポーネントを表すことを通じて通過するエネルギー波の角度方向を変化させるように構成された構造体と共に、4D plenoptic関数の空間座標を表すシームレスなエネルギー面に沿って複数のエネルギー位置を通ってエネルギーを選択的に伝搬させ、そこでは、伝搬されたエネルギー波は、4D plenoptic関数により指向された複数の伝搬経路に従って空間内に収束し得る。
【0056】
ここで、4D plenoptic関数に従って、4D画像空間における明視野エネルギー面の一例を示した図6を参照する。この図は、エネルギーの光線が視体積内の様々な位置から空間630内でどのように収束するかを説明する際の視認者620へのエネルギー面600のレイ・トレースを示している。図に示すように、各導波路素子610は、エネルギー面600を通るエネルギー伝搬640を説明する4次元情報を画定する。2つの空間次元(本明細書では、xおよびyと呼ばれる)とは、画像空間内で観察され得る物理的な複数のエネルギー位置、ならびに角度成分θおよびφ(本明細書では、uおよびvと呼ばれる)であり、このことは、エネルギー導波路アレイを通って投影されるときに仮想空間内で観察される。通常、および4D plenoptic関数に従って、複数の導波路(例えば、小型レンズ)は、本明細書に記載されたホログラフィックまたは明視野システムを形成する際、u、v角度成分により画定された方向に沿って、x、y次元から仮想空間内の特定の位置にエネルギー位置を指向することができる。
【0057】
しかしながら、当業者であれば、明視野およびホログラフィックディスプレイ技術に対する重要な課題は、回折、散乱、拡散、角度方向、較正、焦点、視準、曲率、均一性、素子クロストーク、ならびに減少する有効解像度ならびに極めて忠実にエネルギーを正確に収束させることができないことの一因となる他の多数のパラメータのいずれかを正確に考慮しなかった設計のために、制御されていないエネルギー伝搬を引き起こすことを理解するであろう。
【0058】
一実施形態では、ホログラフィックディスプレイに関する課題に対処するための選択的エネルギー伝搬へのアプローチは、エネルギー抑制要素、および4D plenoptic関数により画成された環境の中に、導波路の開口部を略平行エネルギーで実質的に満たすことを含み得る。
【0059】
一実施形態では、エネルギー導波路のアレイは、単一の導波路要素を通過するのみとするように、各エネルギー位置の伝播を制限するように配置された1つ以上の要素によって抑制されたシームレスなエネルギー面に沿って、複数のエネルギー位置に対する所定の4D関数により画定された一意の方向において、導波路要素の有効開口を通って延在し、かつそれを実質的に充填するように構成された、各導波路要素に対する複数のエネルギー伝播経路を画定し得る。
【0060】
一実施形態では、多数のエネルギー領域は、単一のエネルギー導波路内に、または多数のエネルギー導波路の間に構成され、視覚、聴覚、触覚、または他のエネルギー領域を含む1つ以上の感覚Holodeckエネルギー伝搬を指向し得る。
【0061】
一実施形態では、エネルギー導波路およびシームレスなエネルギー面は、システム全体にわたって双方向のエネルギー伝搬を提供するように、1つまたは複数のエネルギー領域の受信および放出の両方を行うように構成される。
【0062】
一実施形態では、エネルギー導波路は、エネルギーの非線形または非規則的なエネルギー分布を伝搬するように構成されており、そのエネルギー分布は、非送信ボイド領域を含み、デジタル符号化、回折、屈折、反射、グリン、ホログラフィック、フレネル、または壁、テーブル、床、天井、部屋、もしくは他の幾何学ベース環境を含む任意のシームレスなエネルギー面の向きのための同様な導波路構成を活用する。さらなる実施形態では、エネルギー導波路素子は、ユーザが360度構成でエネルギー面のすべての周辺からホログラフィック画像を視認することを可能にする任意の表面プロファイルおよび/または卓上視野を提供する様々な形状を生成するように構成され得る。
【0063】
一実施形態では、エネルギー導波路アレイ素子は、反射表面としてもよく、それらの素子の配置は、六角形、正方形、不規則、半規則、湾曲、非平面、球面、円筒、傾斜規則、傾斜不規則、空間的に変化する、かつ/または多層化されてもよい。
【0064】
シームレスなエネルギー面内の任意のコンポーネントの場合、導波路または中継コンポーネントとしては、以下に限定されないが、光ファイバー、シリコン、ガラス、ポリマー、光リレー、回折、ホログラフィック、屈折、または反射素子、光学面板、エネルギー結合器、ビームスプリッタ、プリズム、偏光素子、空間光変調器、能動ピクセル、液晶セル、透明ディスプレイ、またはアンダーソン局在もしくは全反射を呈する任意の同様な材料を挙げることができる。
【0065】
Holodeckの実現
ホログラフィック環境内で人間の感覚受容器を刺激するための双方向シームレスなエネルギー面システムの集約
多数のシームレスなエネルギー面を一緒にタイル張り、融着、接合、取り付け、および/または縫い合わせを行い、部屋全体を含む任意のサイズ、形状、輪郭、または形状因子を形成することによって、シームレスなエネルギー面システムの大規模な環境を構築することが可能になる。各エネルギー面システムは、双方向Holodeckエネルギー伝搬、放出、反射、または感知用に集合的に構成された、ベース構造体、エネルギー面、リレー、導波路、デバイス、および電子機器回路を有するアセンブリを備え得る。
【0066】
一実施形態では、タイル張り式シームレスなエネルギーシステムの環境が、集約されて所与の環境内のすべての表面まで構成する設備を含む、大きくシームレスな平面または曲面壁を形成し、シームレス、不連続面、カット面、曲面、円筒、球面、幾何学的、または非規則的な形状の任意の組み合わせとして構成されている。
【0067】
一実施形態では、平面表面の集約タイルは、劇場または会場ベースのホログラフィックエンターテイメントのための壁サイズのシステムを形成する。一実施形態では、平面表面の集約タイルは、ケーブベースのホログラフィー設置のために天井および床の両方を含む4~6つの壁を有する部屋を網羅する。一実施形態では、湾曲した表面の集約タイルは、没入型ホログラフィック設備のための円筒型シームレス環境を生成する。一実施形態では、シームレス球形表面の集約タイルは、没入型Holodeckベース体験のためのホログラフィックドームを生成する。
【0068】
一実施形態では、シームレスな湾曲したエネルギー導波路の集合タイルは、エネルギー導波路構造体内のエネルギー抑制要素の境界に沿った正確なパターンに従った機械的エッジを提供し、隣接する導波路表面の隣接するタイル状の機械的エッジを接着、整列、または融合させて、モジュール式のシームレスなエネルギー導波路システムをもたらす。
【0069】
集合タイル状環境のさらなる実施形態では、エネルギーは、複数の同時エネルギー領域に対して双方向に伝搬される。追加の実施形態では、エネルギー面は、明視野データが照明源によって導波路を通じて投影され、同時に同じエネルギー面を通じて受信され得るように設計された導波路を用いて、同じエネルギー面から同時に表示および捕捉する能力を提供する。さらなる実施形態では、深度検知および能動走査技術をさらに活用して、正確な世界座標内のエネルギー伝搬と視認者との間の相互作用を可能にし得る。追加の実施形態では、エネルギー面および導波路は、触覚または体積触覚のフィードバックを誘発するために、周波数を放射、反射または収束するように動作可能である。
いくつかの実施形態では、双方向エネルギー伝搬と集合表面との任意の組み合わせが可能である。
【0070】
一実施形態では、このシステムは、シームレスなエネルギー面の同じ部分に対して、少なくとも2つのエネルギー装置を対にするために、2つ以上の経路のエネルギー結合器と独立に対にされた1つまたは複数のエネルギー装置を有するエネルギー面を通して、エネルギーの双方向の放出および検知が可能なエネルギー導波路を備える、または1つまたは複数のエネルギー装置が、エネルギー面の後ろの、ベース構造体に固定された追加のコンポーネントに近接して、または軸外直接または反射投影もしくは感知のための導波路のFOVの前および外部の位置に近接して固定されており、結果得られたエネルギー面が、導波路がエネルギーを収束すること、第1の装置がエネルギーを放出すること、および第2の装置がエネルギーを検知することを可能にし、ここで、情報は、伝搬されたエネルギーパターン内の干渉の、目および網膜による4D plenoptic追跡または検知、深度予測、近接、動き追跡、画像、色または音の形成、または他のエネルギー周波数解析を含むがこれらに限定されない、コンピュータビジョンに関連したタスクを実行するように処理される。さらなる実施形態では、追跡された位置は、双方向捕捉データと投影情報との間の干渉に基づいて、エネルギーの位置を能動的に計算し修正する。
【0071】
いくつかの実施形態では、超音波センサ、可視電磁ディスプレイ、および超音波放出装置を含む3つのエネルギー装置の複数の組み合わせが、各装置のエネルギー領域に特有の加工特性、ならびに超音波および電磁エネルギーが、各装置のエネルギーを別々に指向および収束させ、分離したエネルギー領域のために構成されている他の導波路素子によっては実質的に影響を受けない能力をそれぞれ提供するように構成された2つの加工導波路素子、を含む3つの第1の表面の各々と一緒に単一の第2のエネルギー・リレー表面の中に結合されたエネルギーを伝搬させる3つの第1の中継表面の各々、に対して共に構成されている。
【0072】
いくつかの実施形態では、符号化/復号化技術、ならびに較正された構成ファイルに基づいてエネルギー伝搬に適切な較正情報にデータを変換するための専用の集積システムを使用して、効率的な製造がシステムアーチファクトの除去、および得られたエネルギー面の幾何学的マッピングの生成を可能にする較正手順が開示されている。
【0073】
いくつかの実施形態では、一連の追加のエネルギー導波路、および1つ以上のエネルギー装置が1つのシステムに一体化され、不明瞭なホログラフィックピクセルを生成し得る。
【0074】
いくつかの実施形態では、導波路の直径よりも大きい空間解像度および/または角度解像度を提供するために、または他の超解像目的で、エネルギー抑制要素、ビームスプリッタ、プリズム、アクティブ視差バリアまたは偏光技術を含む、追加の導波路素子を統合することができる。
【0075】
いくつかの実施形態では、開示されたエネルギーシステムは、仮想現実(VR)または拡張現実(AR)などの着用可能な双方向デバイスとして構成することもできる。他の実施形態では、エネルギーシステムは、視認者のために、表示または受信されたエネルギーを、空間内の決定された平面に近接して焦点させる調整光学素子を含むことができる。いくつかの実施形態では、ウェーブガイド・アレイは、ホログラフィックヘッドマウントディスプレイに組み込まれ得る。他の実施形態では、システムは、視認者がエネルギーシステムおよび現実世界環境(例えば、透明ホログラフィックディスプレイ)の両方を見ることが可能になる多数の光学経路を含み得る。これらの例では、システムは、他の方法に加えて近視野として提示され得る。
【0076】
いくつかの実施形態では、データの送信は、情報およびメタデータの任意のデータセットを受信し、当該データセットを分析し、材料特性、ベクトル、表面ID、より疎なデータセットを形成する新規ピクセルデータを受信または割り当てを行う、選択可能または可変の圧縮率を有する符号化処理を含み、そこでは、受信されたデータは、2D、立体、マルチビュー、メタデータ、明視野、ホログラフィック、幾何学的形状、ベクトルもしくはベクトル化されたメタデータを含んでもよく、符号器/復号器は、2D、2Dプラス深度、メタデータ、もしくは他のベクトル化された情報、立体、立体プラス深度、メタデータ、もしくは他のベクトル化された情報、マルチビュー、マルチビュープラス深度、もしくは他のベクトル化された情報、ホログラフィック、または明視野コンテンツに対する画像処理を含む実時間またはオフラインのデータを、深度メタデータの有無にかかわらず深度推定アルゴリズムを介して変換する能力を提供し得、逆光線追跡方法は、特徴付けられた4D plenoptic関数を介して、様々な2D、立体、マルチビュー、体積、明視野、またはホログラフィックのデータから実世界座標に逆光線追跡によって生成されて得られた変換データを適切にマッピングする。これらの実施形態では、所望の全データ送信は、未処理の明視野データセットよりも数桁小さい送信情報となり得る。
【0077】
明視野およびホログラフィックウェーブガイド・アレイにおけるエネルギーの選択的伝搬
図7は、複数のエネルギー伝搬経路108を画定するように動作可能なエネルギー導波路システム100の一実施形態の上面斜視図を例解する。エネルギー導波路システム100は、複数のエネルギー伝搬経路108に沿ってエネルギーをそこを通って指向させるように構成されたエネルギー導波路のアレイ112を備える。一実施形態では、複数のエネルギー伝搬経路108は、アレイ116の第1のの複数のエネルギー位置118を通ってアレイ114の第2のまで延在する。
【0078】
図7を参照すると、一実施形態では、複数のエネルギー伝搬経路108の第1のサブセットは、第1のエネルギー位置122を通って延在する。第1のエネルギー導波路104は、複数のエネルギー伝搬経路108の第1のサブセットの第1のエネルギー伝搬経路120に沿ってエネルギーを指向するように構成される。第1のエネルギー伝搬経路120は、第1のエネルギー位置122と第1のエネルギー導波路104との間に形成された第1の主光線138によって画定され得る。第1のエネルギー伝搬経路120は、第1のエネルギー位置122と第1のエネルギー導波路104との間に形成された光線138Aおよび138Bを含み得、それらの光線は、エネルギー伝搬経路120Aおよび120Bに沿って第1のエネルギー導波路104によって、それぞれ、指向されている。第1のエネルギー伝搬経路120は、第1のエネルギー導波路104から、アレイ114の第2のに向かって、延在し得る。一実施形態では、第1のエネルギー伝搬経路120に沿って指向されたエネルギーは、エネルギー伝搬経路120Aおよび120Bとの間に、またはそれらを含めて1つ以上のエネルギー伝搬経路を含み、それらの伝搬経路は、第1の主光線138によって第2の114を通って伝搬された角度に実質的に平行である方向に第1のエネルギー導波路104を通って指向されている。
【0079】
いくつかの実施形態は、第1のエネルギー伝搬経路120に沿って指向されたエネルギーが、エネルギー伝搬経路120Aおよび120B、ならびに第1の主光線138に対して実質的に平行である方向に第1のエネルギー導波路104に退出し得るように構成され得る。第2の114のエネルギー導波路素子112を通って延在するエネルギー伝搬経路は、実質的に同様の伝搬方向の複数のエネルギー伝搬経路を含むと推定され得る。
【0080】
図8は、エネルギー導波路システム100の一実施形態の正面例解図である。第1のエネルギー伝搬経路120は、図7に示されたアレイ112の第2の114に向かって、第1のエネルギー導波路104から延在する固有の方向208に延在し得、その固有の方向は、少なくとも第1のエネルギー位置122によって確定されている。第1のエネルギー導波路104は、空間座標204により画定され得、少なくとも第1のエネルギー位置122により確定されている固有の方向208は、第1のエネルギー伝搬経路120の方向を画定する角度座標206によって画定され得る。空間座標204および角度座標206は、第1のエネルギー伝搬経路120の固有の方向208を画定する四次元plenoptic座標セット210を形成し得る。
【0081】
一実施形態では、第1のエネルギー導波路104を通る第1のエネルギー伝搬経路120に沿って指向されたエネルギーは、第1のエネルギー導波路104の第1のアパーチャ134を実質的に充填し、エネルギー伝搬経路120Aおよび120Bとの間に位置し、かつ第1のエネルギー伝搬経路120の方向と平行である1つ以上のエネルギー伝搬経路に沿って伝搬する。一実施形態では、第1のアパーチャ134を実質的に充填する1つ以上のエネルギー伝搬経路は、第1のアパーチャ134の直径のうちの50%超を含み得る。
【0082】
好ましい実施形態では、第1のアパーチャ134を実質的に充填する第1のエネルギー導波路104を通る第1のエネルギー伝搬経路120に沿って指向されたエネルギーは、第1のアパーチャ134の直径のうちの50%~80%を含み得る。
【0083】
図7を再び参照すると、一実施形態では、エネルギー導波路システム100は、第1の116と第2の114との間のエネルギーの伝播を制限し、隣接する導波路112の間のエネルギー伝播を抑制するように位置付けられたエネルギー抑制要素124をさらに備え得る。一実施形態では、エネルギー抑制要素は、第1の開口134を通って延在しない複数のエネルギー伝搬経路108の第1のサブセットの一部分に沿ったエネルギー伝搬を抑制するように構成される。一実施形態では、エネルギー抑制要素124は、エネルギー導波路112のアレイと複数のエネルギー位置118との間の第1の116上に配置され得る。一実施形態では、エネルギー抑制要素124は、複数のエネルギー位置118とエネルギー伝搬経路108との間の第2の114に配置され得る。一実施形態では、エネルギー抑制要素124は、エネルギー導波路112のアレイまたは複数のエネルギー位置118に直交する第1の116または第2の114に配置され得る。
【0084】
一実施形態では、エネルギー抑制材料は、バッフル構造を備え得、エネルギー伝播経路を減衰させる、または修正するように構成され得る。エネルギー抑制構造は、遮断構造、第1の開口の充填率を変更するために、第1のエネルギー伝播経路を変更するように構成された要素、または第1のエネルギー位置に近接するエネルギーの角度範囲を制限するように構成された構造、を備え得る。一実施形態では、エネルギー抑制構造は、エネルギー位置に近接するエネルギーの角度範囲を制限し得る。一実施形態では、エネルギー抑制構造は、少なくとも1つの開口数を備え得る。一実施形態では、エネルギー抑制構造は、エネルギー導波路に隣接して位置付けられ得、エネルギー位置に向かって延在し得る。一実施形態では、エネルギー抑制構造は、エネルギー位置に隣接して位置付けられ得、エネルギー導波路に向かって延在し得る。
【0085】
一実施形態では、第1のエネルギー伝播経路120に沿って指向されたエネルギーは、第2のエネルギー導波路128を通る第2のエネルギー伝播経路126に沿って指向されたエネルギーと一緒に収束し得る。第1および第2のエネルギー伝搬経路は、アレイ112の第2の114の位置130において収束し得る。一実施形態では、第3および第4のエネルギー伝搬経路140、141もまた、アレイ112の第1の116の位置132において収束し得る。一実施形態では、第5および第6のエネルギー伝搬経路142、143もまた、アレイ112の第1および第2の116、114との間の位置136において収束し得る。
【0086】
一実施形態では、エネルギー導波路システム100は、通過するエネルギーの角度方向を変更するように構成された構造体、例えば、屈折素子、回折素子、反射素子、屈折率分布型素子、ホログラフィック素子、または他の光学素子、少なくとも1つのアパーチャ数を含む構造体、エネルギーを少なくとも1つの内部表面から向け直すように構成された構造体、光リレー等などの、エネルギーを指向させるための構造体を備え得る。導波路112は、
a)屈折、回折、または反射、
b)単層または複合多層素子、
c)ホログラフィック光学素子およびデジタル符号化光学系、
d)3Dプリント素子、またはリソグラフィックマスタもしくはレプリカ、
e)フレネルレンズ、回折格子、ゾーンプレート、バイナリ光学素子、
f)レトロ反射素子、
g)光ファイバー、全反射、またはアンダーソン局在化、
h)屈折率分布型光学系、または種々の屈折率整合材料、
i)ガラス、ポリマー、気体、固体、液体、
j)音響導波路、
k)マイクロおよびナノスケール素子、または
l)偏光、プリズム、もしくはビームスプリッタ、などの双方向エネルギー指向構造体もしくは材料のいずれか、または組み合わせを含み得ることを認識されたい。
【0087】
一実施形態では、エネルギー導波路システムが、エネルギーを双方向に伝搬させる。
【0088】
一実施形態では、エネルギー導波路が、機械的エネルギーの伝搬のために構成されている。
【0089】
一実施形態では、エネルギー導波路が、電磁エネルギーの伝搬のために構成されている。
【0090】
一実施形態では、エネルギー導波路素子内の1つ以上の構造体内、およびエネルギー導波路システムを含む1つ以上の層内で適切な材料特性を絡合すること、層状化すること、反射させること、組み合わせること、または他の方法で供給することによって、エネルギー導波路が、機械的、電磁的、および/または他の形態のエネルギーを同時に伝搬させるように構成されている。
【0091】
一実施形態では、エネルギー導波路が、4D座標系内で、uおよびvに対して、それぞれ異なる比率を有するエネルギーを伝搬させる。
【0092】
一実施形態では、エネルギー導波路が、アナモルフィックな関数を使用してエネルギーを伝搬させる。一実施形態では、エネルギー導波路が、エネルギー伝搬経路に沿って複数の素子を備える。
【0093】
一実施形態では、エネルギー導波路が、光ファイバーリレー研磨表面から直接形成されている。
【0094】
一実施形態では、エネルギー導波路システムが、横アンダーソン局在を呈する材料を含む。
一実施形態では、エネルギー導波路システムが、極超音速周波数を伝搬させて立体空間内で触感を収束させる。
【0095】
一実施形態では、エネルギー導波路素子のアレイは、
a)エネルギー導波路のアレイの六角形パッキン、
b)エネルギー導波路のアレイの正方形パッキン、
c)エネルギー導波路のアレイの不規則または半規則的パッキン、
d)エネルギー導波路の湾曲または非平面アレイ、
e)エネルギー導波路の球形アレイ、
f)エネルギー導波路の円筒形アレイ、
g)エネルギー導波路の傾斜した規則的アレイ、
h)エネルギー導波路の傾斜した不規則アレイ、
i)エネルギー導波路の空間的に変化するアレイ、
j)エネルギー導波路の多層アレイ、を含み得る。
【0096】
図9は、エネルギー導波路要素のアレイの正方形パッキング901、六角形パッキング902、および不規則パッキング903の違いを強調する。
【0097】
エネルギー導波路は、必要に応じて具体的には光リレー素子を含むように、ガラスまたはプラスチック基板上に製造され得、具体的にならびに望ましくは光リレーを含むように、ガラスまたはプラスチック光学素子と一緒に設計され得る。さらに、エネルギー導波路は、複数の伝搬経路もしくは他の列/行、またはチェッカーボードの配向を提供する設計のためにファセット化され得、以下に限定されないが、ビームスプリッタもしくはプリズムによって分離され、またはタイル張りもしくは単一のモノリシックプレートを可能にする導波路構成のためにタイル張りされ、または湾曲配設(例えば、結果的に嵌合するタイルに幾何学的変更を与えるファセット化された円筒形もしくは球形)にタイル張りされた複数の伝搬経路、また以下に限定されないが、球形および円筒形、または特定の用途に必要ないずれの他の任意の幾何学的形状を含む曲面を特に考慮する。
【0098】
エネルギー導波路のアレイが湾曲構成を含む一実施形態では、湾曲導波路は、熱処理を介して、または光リレー素子を含むような湾曲面上への直接製造によって製造され得る。図10は、湾曲構成で配置されたエネルギー導波路1102のアレイを特徴とする実施形態1100の例解図である。
【0099】
一実施形態では、エネルギー導波路のアレイは、他の導波路と隣接し得、特定の用途に応じて、壁および/または天井および/または部屋の全体を覆い得る。導波路は、基板を上または下に取り付けるように明示的に設計され得る。導波路は、エネルギー面に直接嵌合するように設計され得、または空隙もしくは他のオフセット媒体を使用してオフセットされ得る。導波路は、恒久的固定具か、または基準素子のいずれかとして能動的もしくは受動的に平面に焦点を合わせる能力を提供する位置合わせ装置を含み得る。記載された幾何学的形状の目的は、導波路素子および表示画像の法線によって定義された視野角度の最適化に役立つことである。非常に大きなエネルギー面の平面の場合、表面の左端および右端における角度サンプルの大部分は、主に環境に対する視認体積の外側にある。湾曲した輪郭および湾曲した導波路を有するその同じエネルギー面に対して、これらの伝搬光線のより多くを使用して収束体積を形成する能力は、大幅に増大する。しかしながら、これは、軸外の場合には、有効な情報を犠牲にしている。設計に関する用途の特異性は、一般に、提案された設計のうちのどれが実施されるかを決定する。さらに、導波路は、規則的、階段的、または領域的な素子構造体と一緒に設計され得、それらの構造体は、追加の導波路素子と一緒に製造され、所定の導波路軸に向かってその素子を傾斜させる。
【0100】
エネルギー導波路がレンズである実施形態では、その実施形態は、凸型および凹型の小型レンズの両方を含み得、光リレー表面上にレンズを直接製造することを含み得る。これは、破壊的または加法的小型レンズ製造プロセスを必要とし、形成または刻印するための材料の除去、および小型レンズプロファイル、またはこの表面に直接製造される直接レプリカを含み得る。
【0101】
一実施形態は、追加のエネルギー伝搬最適化および角度制御を提供する多層導波路設計を含み得る。上記のすべての実施形態は、単独で、またはこの手法と連係して一緒に組み合わせられ得る。一実施形態では、第1の導波路素子上の傾斜導波路構造体、および第2の導波路素子のための領域的に変化する構造体を有する多層設計が、考えられ得る。
【0102】
一実施形態は、単一の導波路として互いに接合された素子毎または領域毎の液体レンズ導波路の設計および製造を含む。この手法の追加の設計は、ウェーブガイド・アレイ全体を同時に修正することができる単一の複屈折または液体レンズ導波路電池を含む。この設計は、導波路を再設計することなく、システムの有効導波路パラメータを動的に制御する能力を提供する。
【0103】
本明細書で提案された開示の任意の組み合わせを用いて、光を指向させるように構成された一実施形態では、壁掛け2D、明視野、またはホログラフィックディスプレイを生成することが可能である。この壁掛け構成は、視認者が、設計されたディスプレイ表面の前方または後方において浮遊し得る画像を見ているように設計されている。この手法を用いると、光線の角度分布は、均一となり得るか、または特定のディスプレイ要件に応じて空間内の任意の特定の場所において密度の増大をもたらし得る。このようにして、導波路を、表面プロファイルの関数として角度分布を変更するように構成することが可能である。例えば、ディスプレイ表面および平面ウェーブガイド・アレイに垂直な所与の距離に対して、光学的に完全な導波路は、ディスプレイに対する所与の垂直距離に沿った光線分離距離内で漸増するディスプレイの垂直中心における密度を増大させるであろう。逆に、視認者が、両目とディスプレイの中心点との間の距離を維持するディスプレイの周りを半径方向に光線を視認する場合、視認された光線は、視野全体にわたって一貫した密度を維持するであろう。予想される視認条件に応じて、導波路関数を変更して任意の潜在的な光線分布を生成し、かかる任意の環境に対して視認経験を最適化することによって、各素子の特性が最適化され得る。
【0104】
図11は、単一の導波路要素関数1202が半径方向の視認環境1206にわたってエネルギー1204の同一分布をどのように生成し得るかを強調する実施形態1200の例解図であり、同じ導波路要素関数1202は、導波路表面1210に対して一定であり、かつ平行である距離1208において伝播される場合、導波路表面の導波路要素中心1212における密度が増大し、かつ導波路表面の中心1212からさらに遠ざかると、密度が減少するように見えるであろう。
【0105】
図12は、導波路要素関数1302が、導波路表面1306と平行である一定の距離1304において均一な密度を呈する構成を示す実施形態1300の例解図であり、この均一な密度は、導波路表面1306の中心の周りの半径1308の周りで測定したときに、導波路表面1306の中心1310において、同時に、見かけ上一層小さい密度を生成する。
【0106】
フィールド距離にわたってサンプリング周波数を変化させる導波路関数を生成するための能力は、様々な導波路の歪み特性であり、当技術分野において知られている。従来、導波路関数に歪みが含まれることは、望ましくないが、導波路素子設計の目的のためには、これらはすべて、必要とされる特定の視認体積に応じてエネルギーの伝搬をさらに制御および分配する能力に対する利点として主張される特性である。それは、視認体積の要件に応じてウェーブガイド・アレイの全体にわたって複数の関数もしくは複数の層、または関数の勾配を追加することを必要とし得る。
【0107】
一実施形態では、それらの関数は、エネルギー面および/またはウェーブガイド・アレイの湾曲表面によってさらに最適化され得る。エネルギー面自体に対する主光線角度の法線の変動は、効率をさらに増大させ、平面と異なる関数を必要とし得るが、導波路関数の勾配、変動、および/または最適化は、依然として適用する。
【0108】
さらに、導波路の縫い合わせ方法論を考慮して得られた最適化ウェーブガイド・アレイを利用すると、導波路およびシステムの各々をタイル張りすることによって導波路の有効サイズをさらに増大させ、所望の任意のサイズまたは形状因子を生成することが可能になる。ウェーブガイド・アレイは、任意の2つの別個の基板の間に生成された反射、機械的継ぎ目における見かけのコントラストの差異、または非正方形格子パッキンスキーマの任意の形成によって、エネルギー面と異なる継ぎ目アーチファクトを呈し得ることに留意することが重要である。この効力を弱めるため、より大きい単一の導波路が生成され得るか、屈折率整合材料が任意の2つの表面のエッジの間に利用され得るか、または規則的な導波路格子構造体を使用して、素子が2つの導波路表面の間で分割されないことを保証し得、かつ/またはエネルギー抑制要素と、非正方形導波路格子構造体に沿った継ぎ目との間の正確な切断が利用され得る。
【0109】
この手法を用いると、部屋スケール2D、明視野、および/またはホログラフィックディスプレイを製造することが可能である。これらのディスプレイは、大きな平面または湾曲壁にわたってシームレスであり得、すべての壁を立方体で覆うように生成され得、または、円筒形もしくは球形を形成してシステム全体の視野角効率を増大させる湾曲構成で製造され得る。
【0110】
別の方法として、伝搬されたエネルギーをゆがませ、必要な視野角内において望ましくない領域を仮想的に除去して、エネルギー伝搬の不均一な分布をもたらす導波路関数を設計することが可能である。これを達成するため、トーラス(Taurus)形状の光学プロファイル、環状レンズ、同心レンズアレイ、フレネルまたは回折機能、バイナリ、屈折、ホログラフィック、ならびに/または、より大きなアパーチャおよびより短い焦点距離(本明細書では、「フレネル小型レンズと呼ばれる」)を可能とし、単一もしくはマルチ素子(もしくは多重シート)フレネルウェーブガイド・アレイを実際に形成する能力を提供し得る任意の他の導波路設計を実施し得る。これは、導波路構成に応じて、追加のウェーブガイド・アレイを含む追加の光学系と組み合わせてもされなくてもよい。
【0111】
広いエネルギー伝搬角度(例えば、180度)を生成するため、極めて低い有効Fナンバ(例えば、<f/0.5)が必要であり、4D「ディスクフリッピング」が起こらないこと(1つの導波路からの光線が、任意の第2の導波路素子の望ましくないエネルギー位置の下部を見る能力)を確実にするため、焦点距離が、必要とされる視野角に適切にほぼ整合され得ることがさらに必要である。これは、約160度視認体積を生成するためには、約f/0.17レンズ、およびほぼ整合された約0.17mmの焦点距離が必要となることを意味する。
【0112】
図13は、複数のエネルギー導波路が回折導波路要素1402を含む実施形態1400を示し、明示的に画定された位置1406にエネルギーの光線を同時に指向させながら、実質的に極めて短い焦点距離、および低いf値を生成する、修正されたフレネル導波路要素構造1404に対する1つの提案された構造を実証している。
【0113】
図14は、複数のエネルギー導波路が要素1502を備える実施形態1500を示し、かかる導波路構成1506がアレイ内でどのように使用され得、所望の視認体積1504に対して光線伝搬の全密度を提供するかを実証している。
【0114】
提案された修正導波路構成のさらなる実施形態は、直径Xを有する1個当たりのリングピッチの所定量により分割された屈折率を有する、横方向配向もしくは長手方向配向のどちらか一方、またはそれらの両方に沿って、半径方向対称もしくは螺旋リング、または2つ以上の材料の勾配を生成する方法を提供しており、ここでXは一定でも可変でもよい。
【0115】
さらなる実施形態では、すべての光線の等しい、または非線形な分布は、壁掛けおよび/またはテーブル取り付け型導波路構造体に対して修正された導波路構成、ならびに複数の導波路がタイル張りされている導波路構造体をベースとするすべての部屋または環境の有無にかかわらず、生成されている。
【0116】
ウェーブガイド・アレイを用いると、ディスプレイ自体の表面に配置されていない位置において空間内に収束する投射光の平面を生成することは可能である。これらの光線を光線追跡することによって、包含される幾何学的形状、および収束光線がスクリーン内(視認者から離れている)、ならびにスクリーン外(視認者に向かって)の両方、または両方同時にどのように現れ得るかを明確に見ることができる。平面が、伝統的なウェーブガイド・アレイ設計を有する平面ディスプレイ上で視認者から離れるように移動するにつれ、その平面は、その視点の円錐台と共に成長する傾向があり、寄与する照明源の数に応じてディスプレイ自体の物理的なフレームによって遮られるようになり得る。対照的に、平面が、伝統的なウェーブガイド・アレイ設計を有する平面ディスプレイ上で視認者に向かって移動するにつれ、その平面は、その視点の円錐台と共に縮む傾向があるが、視認者が、目に対してエネルギーを示す角度にいる限り、特定の位置におけるあらゆる角度から視認可能であり、仮想平面は、視認者と能動ディスプレイ領域との間に作り出される角度を越えて移動することはない。
【0117】
秩序化エネルギー局在のための最適化された秩序化形状
ここまで、複数の異なる導波路形状を示してきた。本開示の一態様は、導波路の任意の配置または形状が、ウェーブガイド・アレイに活用され得ることである。しかしながら、導波路形状は、材料のエネルギー伝播特性に相当な影響を及ぼし得る。一実施形態では、凸面の均一なタイリングとして知られる特定の形状は、小型レンズを効率的な構成で配置することによって、導波路小型レンズの有利な分布を提供し得る。
【0118】
一般に、タイリングまたはモザイクは、形状間に実質的にいかなる重なりも存在せず、かつ形状間にいかなる間隙または空間も存在しない、幾何学形状の配置である。モザイクは、平面形状を使用した二次元表面に、または体積型構造を使用した三次元に配置することができる。さらに、タイリングの領域内には、サブタイプが存在する。例えば、規則的なタイリングは、各タイルが同形であるモザイクである。互いに一致するモザイク状に構成された一組の2つ以上の形状を備える、数多くの不規則なタイリングが存在する。また、繰り返しパターンを有しない非周期的なタイリング、ならびにPenroseタイリングなどの、繰り返しパターンを形成することができない一組の繰り返しタイル形状を使用する非周期的なタイリングも存在する。タイリングのすべてのサブタイプは、本開示の範囲内である。加えて、当業者には、タイリングの定義は、タイル間に間隙または隙間が存在することを排除しているが、あるときには厳密な定義からの逸脱を生じさせる実世界の環境が存在すること、また、特定のタイル間のわずかな間隙または隙間の存在が、特定のタイリングまたはモザイクパターンからの逸脱とみなされるべきでないことが明らかなはずである。一実施形態では、第2のエネルギー領域のエネルギーを中継するように構成された間隙領域が含まれ得、ウェーブガイド・アレイのタイリングは、第1のエネルギー領域のエネルギーをリレーするように構成される。
【0119】
本明細書で開示する実施形態では、導波路のモザイクのタイル間に間隙領域が存在し得る。一般に、モザイクは、タイル間に間隙を含まないが、いくつかの実施形態では、タイル間の間隙領域に材料を挿入し、一方で、特定のモザイクのパターン全体に実質的に影響を及ぼさないことが好ましくなり得る。一実施形態では、エネルギー抑制要素は、タイル間に間隙領域が挿入され得る。一実施形態では、ワイヤまたは他の導電性材料が、これらの間隙領域に挿入され得る。一実施形態では、モザイクのタイル間の間隙領域は、材料が意図的に残したままにされ得るか、またはエネルギー指向システムの意図した機能によって決定されるように材料の空隙を生じさせ得る。空隙を生じさた間隙領域は、例えば、音声波の形態で機械的エネルギーを指向するために、チャネルとして使用され得る。図44は、一組の2つの形状のタイル4402および4404と、タイル間に配置された間隙領域4406と、を備える、タイリング4400の一実施形態の正面図を示す。
【0120】
特定のエネルギー領域のリレーの場合、本明細書に開示するタイリングパターンに組み込まれ得る、CESエネルギー輸送材料として空気を使用する望ましさも存在し得る。したがって、他の種類のCESタイル間の空気の存在または間隙は、設計による意図的な間隙であり得、また、特定の実施形態では、モザイクの継続であり得る。
【0121】
モザイクはまた、三次元空間などのより高次元においても実行され得る。上で開示した同じ原理をこれらのモザイクに適用する。
【0122】
Lavesタイリングは、例えば、正多面体の中心に頂点を有し、また、縁部を共有する正多面体の中心を接続する縁部を有する。Lavesタイリングのタイルは、planigonsと呼ばれ、3つの規則的なタイル(三角形、正方形、および五角形)と、8つの不規則なタイルと、を含む。各頂点は、その周囲に均一に離間された縁部を有する。planigonsの三次元類似体は、stereohedronsと呼ばれる。
【0123】
すべての反射形態は、ワイソフ(Wythoff)構成によって作製することができ、ワイソフシンボルまたはコクセター-ディンキン(Coxeter-Dynkin)図形によって表され、各々が、コクセター群[4,4]、[6,3]、または[3[3]]によって表される対称性によって、3つのシュワルツ(Schwarz)の三角形(4,4,2)、(6,3,2)、または(3,3,3)のうちの1つに対して動作する。1つのみの均一なタイリングは、ワイソフプロセスによって構築することができないが、三角形タイリングの伸長によって作製することができる。また、矩形の基本領域を作製する2組の平行ミラーとみなされる、直角ミラー構成[∞,2,∞]も存在する。領域が正方形である場合、この対称性は、斜めミラーによって[4,4]ファミリへと2倍にすることができる。我々は、活用され得る形状を開示する。
【0124】
パーコレーションモデルは、正方形の格子のような規則的な格子をなし、また、統計的に独立した確率pで、サイト(頂点)またはボンド(縁部)をランダムに「占有する」ことによって、それをランダムネットワークにすることである。閾値pでは、大きな構造および長距離の接続性が最初に現れ、これは、パーコレーション閾値と呼ばれる。ランダムネットワークを得るための方法に応じて、サイトパーコレーション閾値とボンドパーコレーション閾値とを区別する。より一般的な系は、複数の確率p、p、などを有し、移行は、表面または多様体を特徴とする。また、重なった円盤およびランダムに配置された球体、または負の空間などの連続系とみなすこともできる。
【0125】
サイトまたはボンドの占有が完全にランダムであるとき、これは、いわゆるベルヌーイパーコレーションである。連続体系の場合、ランダムな占有は、ポアソンプロセスによって配置されている点に対応する。さらなるバリエーションは、ボンドがFortuin-Kasteleyn法によって表される、強磁性体のIsingおよびPottsモデルに関連したパーコレーション構造などの相関パーコレーションを含む。ブートストラップまたはk-satパーコレーションでは、サイトが少なくともk個の近隣を有しない場合、サイトおよび/またはボンドが最初に占有され、次いで、逐次的に系から選別される。パーコレーションの別の重要なモデルは、完全に異なる普遍性クラスでは、誘導されたパーコレーションであり、ボンドに沿った接続性は、フローの方向に依存する。
【0126】
簡単に、二次元の二重性は、すべての完全に三角形分割された格子(例えば、三角形、ユニオンジャック、クロスデュアル、マティーニデュアル、および麻の葉、または3~12デュアル、およびドロネー(Delaunay)三角形分割)が、1/2のサイト閾値をすべて有すること、および自己デュアル格子(正方形、マティーニB)が、1/2のボンド閾値を有することを意味する。
【0127】
タイル状の構造を活用することは、それぞれのホログラフィックピクセルアスペクト比を変更し、一方で、空間的および/または体積的な視野の変動を提供するといった結果を有し得る。
【0128】
モアレまたは繰り返しパターンの低減はまた、有効解像度の向上も提供し得、同時に、対象になり得る様々な収束位置によって、より高い潜在的な精度のレベル(被写界深度の増大)も提供する。分解能の効率の向上はまた、必ずしも単一の配向またはパターンの繰り返しを活用しないことによってその用途により理想的である、より有効な分解能を潜在的次元にパックすることによっても達成され得る。
【0129】
一実施形態では、導波路のアレイの各導波路は、一組の1つ以上の形状からの1つの形状を備え得、一組の1つ以上の形状は、本明細書で開示するタイリングの原理に従ってモザイク状に構成され、タイリングは、導波路のアレイの横平面にわたって延在する。導波路のアレイは、平面表面または湾曲面にわたって延在し得る。一実施形態では、タイリングは、湾曲面または傾斜面にわたってモザイク状に構成された三次元湾曲形状を備え得る。一実施形態では、導波路の断面形状は、導波路の横平面のその形状の投影を含み得る。一実施形態では、導波路は、小型レンズを備え得、小型レンズは、モザイク状に構成された形状を備える。一実施形態では、小型レンズは、小型レンズを通して伝播するエネルギーの方向を変更するように構成され得、方向は、エネルギーのエネルギー位置によって決定される。一実施形態では、導波路は、寸法、形状、f値、開口数、視野、または焦点距離を含む特定の特性を有するように構成され得、特性の値は、導波路の所望の適用に基づいて選択される。一実施形態では、エネルギー領域は、エネルギーの種類、エネルギーの波長範囲、開口数、またはエネルギーの角度分布、の特性のうちの1つ以上を含み得る。
【0130】
ホログラフィック伝播に従ってエネルギーを指向する、エネルギー波伝播の長手方向に対して直角な平面におけるエネルギー導波路小型レンズの空間的パッキングを表すパターンの複数の実施形態を、図15図43Gに示す。図15図43Gには、隣接する導波路の領域を区別するために異なる色で示しているが、これらの色は、横平面の断面形状以外に、導波路の任意の他の特性に対応しない。
【0131】
図15は、1つの形状を備える導波路小型レンズの凸面の均一タイリングの横平面の切取図を示す。図15に示す特定のタイリングは、正方形タイリング(またはカドリールタイリング)である。
【0132】
図16は、2つの形状を備える導波路小型レンズの凸面の均一タイリングの横平面の切取図を示す。図16に示す特定のタイリングは、切頂正方形タイリング(または切頂カドリール)である。
【0133】
図17は、2つの形状を備える導波路小型レンズの凸面の均一タイリングの横平面の切取図を示す。図17に示す特定のタイリングは、切頂正方形タイリングの修正バージョンである。
【0134】
図18は、同じ形状を備える導波路小型レンズの凸面の均一タイリングの横平面の切取図を示す。図18に示す特定のタイリングは、テトラキス正方形タイリング(kisquadrille)である。
【0135】
図19は、2つの形状を備える導波路小型レンズの凸面の均一タイリングの横平面の切取図を示す。図19に示す特定のタイリングは、スナブ正方形のタイリング(スナブカドリール)である。
【0136】
図20は、同じ形状を備える導波路小型レンズの凸面の均一タイリングの横平面の切取図を示す。図20に示す特定のタイリングは、カイロ五角形タイリング(4重pentille)である。
【0137】
図21は、同じ形状を備える導波路小型レンズの凸面の均一タイリングの横平面の切取図を示す。図21に示す特定のタイリングは、六角形タイリング(hextille)である。
【0138】
図22は、同じ形状を備える導波路小型レンズの凸面の均一タイリングの横平面の切取図を示す。図22に示す特定のタイリングは、三角形タイリング(deltille)である。
【0139】
図23は、2つの形状を備える導波路小型レンズの凸面の均一タイリングの横平面の切取図を示す。図23に示す特定のタイリングは、三重六角形タイリング(hexadeltille)である。
【0140】
図24は、同じ形状を備える導波路小型レンズの凸面の均一タイリングの横平面の切取図を示す。図24に示す特定のタイリングは、ロンビルタイリング(rhombille)である。
【0141】
図25は、2つの形状を備える導波路小型レンズの凸面の均一タイリングの横平面の切取図を示す。図25に示す特定のタイリングは、切頂六角形タイリング(切頂hextille)である。
【0142】
図26は、同じ形状を備える導波路小型レンズの凸面の均一タイリングの横平面の切取図を示す。図26に示す特定のタイリングは、トリアキス三角形タイリング(kisdeltille)である。
【0143】
図27は、3つの形状を備える導波路小型レンズの凸面の均一タイリングの横平面の切取図を示す。図27に示す特定のタイリングは、ロンビル三重六角形タイリング(rhombihexadeltille)である。
【0144】
図28は、同じ形状を備える導波路小型レンズの凸面の均一タイリングの横平面の切取図を示す。図28に示す特定のタイリングは、デルタ字形三重六角形タイリング(tetrille)である。
【0145】
図29は、3つの形状を備える導波路小型レンズの凸面の均一タイリングの横平面の切取図を示す。図29に示す特定のタイリングは、切頂三重六角形タイリング(切頂hexadeltille)である。
【0146】
図30は、同じ形状を備える導波路小型レンズの凸面の均一タイリングの横平面の切取図を示す。図30に示す特定のタイリングは、キスロンビルタイリング(kisrhombille)である。
【0147】
図31は、2つの形状を備える導波路小型レンズの凸面の均一タイリングの横平面の切取図を示す。図31に示す特定のタイリングは、スナブ三重六角形タイリング(スナブhextille)である。
【0148】
図32は、同じ形状を備える導波路小型レンズの凸面の均一タイリングの横平面の切取図を示す。図32に示す特定のタイリングは、フロレット五角形タイリング(6重pentille)である。
【0149】
図33は、2つの形状を備える導波路小型レンズの凸面の均一タイリングの横平面の切取図を示す。図33に示す特定のタイリングは、伸長三角形タイリング(isosnubカドリール)である。
【0150】
図34は、同じ形状を備える導波路小型レンズの凸面の均一タイリングの横平面の切取図を示す。図34に示す特定のタイリングは、プリズム五角形タイリング(イソ(4-)pentille)である。
【0151】
図35は、2つの形状を備える導波路小型レンズの凸面の均一タイリングの横平面の切取図を示す。図35に示す特定のタイリングは、三重六角形タイリングである。
【0152】
図36は、3つの形状を備える導波路小型レンズの凸面の均一タイリングの横平面の切取図を示す。図36に示す特定のタイリングは、ロンビル三重六角形タイリングである。
【0153】
図37は、3つの形状を備える導波路小型レンズの凸面の均一タイリングの横平面の切取図を示す。図37に示す特定のタイリングは、切頂三重六角形タイリングである。
【0154】
図38は、2つの形状を備える導波路小型レンズの凸面の均一タイリングの横平面の切取図を示す。図38に示す特定のタイリングは、スナブ六角形タイリングである。
【0155】
図39は、2つの形状を備える導波路小型レンズの非凸面の均一タイリングの横平面の切取図を示す。
【0156】
図40は、同じ形状を備える導波路小型レンズの凸面の均一タイリングの横平面の切取図を示す。
【0157】
図41は、2つの形状を備える導波路小型レンズの凸面の均一タイリングの横平面の切取図を示す。
【0158】
図42は、2つの形状を備える導波路小型レンズの凸面の均一タイリングの横平面の切取図を示す。
【0159】
図43A~43Gは、1つ、2つ、3つ、またはそれ以上の異なるエネルギー・リレー材料の複数の追加の凸面の均一タイリングの横平面の切取図を示す。
【0160】
図30図43Gに示すパターンは、エネルギー・リレー表面の特定の場所から空間内の特定の角度へとエネルギーを投影するエネルギー導波路アレイを設計するために適用され得る。例えば、可視電磁エネルギースペクトルでは、上記のパターンは、レンズアレイにわたって変化する開口サイズ、開口配向、および異なる有効焦点距離を表して、典型的な規則的に離間されたマイクロレンズアレイパターンを介して達成不可能である投影パターンに対して秩序化をもたらし得る。
【0161】
図30図43Gに示すタイリングは、単なる例示であり、本開示の範囲は、これらの例示されるタイリングに限定されるべきでない。
【0162】
本明細書に開示された原理に従う様々な実施形態が上述されてきたが、それらの実施形態は、単なる例示としての目的のために示されており、限定されないことを理解されたい。したがって、本発明(複数可)の幅広さおよび範囲は、上述の例示的な実施形態のいずれかによって限定されるべきではなく、本開示に由来する特許請求の範囲、およびそれらの等価物に従ってのみ定義されるべきである。さらに、上記の利点および特徴は、記載された実施形態において提供されているが、上記の利点のいずれかまたはすべてを達成するプロセスおよび構造に対して、かかる由来の特許請求の範囲の適用を限定しない。
【0163】
本開示の原理的な特徴は、本開示の範囲から逸脱することなく様々な実施形態の中で使用することができることを理解されたい。当業者は、日常的なわずかな実験を用いて、本明細書に記載された特定の手順に対する多くの等価物を認識するか、または探求することができるであろう。かかる等価物は、本開示の範囲内にあるとみなされ、特許請求の範囲により網羅される。
【0164】
さらに、本明細書における節の見出しは、37CFR1.77に基づく示唆との一貫性を持たせるために、またはそれ以外では構成上の手がかりを提供するために、提供されている。これらの見出しは、本開示に由来し得る任意の特許請求の範囲の中に記載された本発明(複数可)を限定または特徴付けるものではない。具体的には、一例として、見出しが「発明の分野」と称していても、かかる特許請求の範囲は、いわゆる技術分野を説明するためのこの見出しの文言によって限定されるべきではない。さらに、「発明の背景」の節における技術の説明は、技術が本開示内の任意の発明(複数可)の先行技術であることを認めるものと解釈されるべきではない。「概要」は、論点となる特許請求の範囲に記載された本発明(複数可)の特徴付けとは、決してみなされない。さらに、本開示内での単数形の「発明」の言及は、本開示において単一の新規性のみ存在すると主張するために使用されるべきではない。複数の発明が、本開示に由来する複数の請求項の制限に従って記載される可能性があり、したがって、かかる請求項は、それによって保護される本発明(複数可)およびそれらの等価物を定義する。すべての例では、かかる請求項の範囲は、本開示に照らしてそれら自体のメリットを考慮されるであろうが、本明細書内で記載された見出しによって制約されるべきではない。
【0165】
特許請求の範囲および/または明細書中の「備える(comprising)」という用語と併せて使用されるときに使われる「1つ(a)」または「1つ(an)」という語は、「1つ(one)」を意味し得るが、それはまた、「1つ以上(one or more)」、「少なくとも1つ(at least one)」、および「1つを超える(one or more than one)」の意味とも矛盾しない。特許請求の範囲の中で使用される「または(or)」という用語は、代替物のみに明示的に言及せず、または代替物が相互に排他的でない限り、「および/または(and/or)」を意味するように使用されているが、本開示は、代替物のみ、および「および/または(and/or)」を指す定義を支持する。本出願全体を通じて、「約(about)」という用語は、1つの値が、デバイスの固有の誤差ばらつきを含むことを示すために使用され、方法は、その値、または研究課題の間に存在するばらつきを判定するために使用されている。一般に、ただし前述の考察に対する対象であるが、「約(about)」または「実質的に(substantially)」などの近似の語により修飾された本明細書中の値は、記述された値から、少なくとも+/-1、2、3、4、5、6、7、10、12、または15%だけ変化する可能性がある。
【0166】
本明細書および請求項(複数可)で使用されているように、単語「備える(comprising)」(ならびに「contains」および「contain」などの任意の形式の「包含する」)は、包括的または開放的であり、また、追加的、引用されていない要素または方法ステップを排除しない。
【0167】
「そのとき(at the time)」、「同等(equivalent)」、「間中(during)」、「完全(complete)」等の比較、測定、およびタイミングに関する単語は、「実質的にそのとき(substantially at the time)」、「実質的に同等(substantially equivalent)」、「実質的に~間中(substantially during)」、「実質的に完全(substantially complete)」等を意味すると理解されるべきであり、ここで、「実質的に(substantially)」とは、そのような比較、測定、およびタイミングが、暗黙のうちに、または明示的に記述された所望の結果を達成するために、実用的であることを意味している。「近く(near)」、「近接する(proximate to)」、「隣接する(adjacent to)」などの要素の相対的位置に関係する単語は、それぞれのシステム要素の相互作用に実質的な影響を及ぼすのに十分近いことを意味するものとする。近似の他の言葉は、同様に、そのように変更されたとき、必ずしも絶対的または完全であるとはみなされないが、存在しているとしてその条件を指定することを保証するために、当業者にとっては十分近いとみなされるであろうという条件を指す。記述が変わる可能性の程度は、どのように大きな変化がもたらされるかに依存し、当業者であれば、修正されていない特徴の要求された特性および可能性を依然として有するような修正された特徴を認識するであろう。
【0168】
本明細書で使用される用語「またはそれらの組み合わせ」は、その用語に先行する列挙された項目のすべての順列および組み合わせを指す。例えば、「A、B、C、またはそれらの組み合わせ」は、A、B、C、AB、AC、BC、またはABCのうちの少なくとも1つを含むことを意図しており、特定の文脈で順番が重要である場合には、BA、CA、CB、CBA、BCA、ACB、BAC、またはCABも同様である。この例を続けると、BB、AAA、AB、BBC、AAABCCCC、CBBAAA、CABABBなどのような1つ以上の項目または用語の繰り返しを含む組み合わせが明示的に含まれる。当業者であれば、文脈から明らかでない限り、典型的には、任意の組み合わせにおける項目または用語の数に制限はないことを理解するであろう。
本明細書に開示および請求された組成物および/または方法のすべては、本開示に照らして過度の実験をすることなく作製および実行することができる。本開示の組成物および方法は、好ましい実施形態の観点から記載されているが、組成物および/または方法に対して、ならびに本明細書に記載された方法のステップまたはステップの順序において、本開示の概念、趣旨および範囲から逸脱することなく、様々なバリエーションを適用することができることは、当業者にとって明らかであろう。当業者に明らかなこのような類似の置換および修飾はすべて、添付の特許請求の範囲によって定義される開示の趣旨、範囲および概念の範囲内であるとみなされる。
図1
図2
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図5A
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