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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-20
(45)【発行日】2024-02-29
(54)【発明の名称】部品搬送装置
(51)【国際特許分類】
   B65G 47/86 20060101AFI20240221BHJP
   B65G 47/244 20060101ALI20240221BHJP
【FI】
B65G47/86 G
B65G47/244
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2022208473
(22)【出願日】2022-12-26
(65)【公開番号】P2023174481
(43)【公開日】2023-12-07
【審査請求日】2023-01-05
(31)【優先権主張番号】P 2022086920
(32)【優先日】2022-05-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】591048070
【氏名又は名称】上野精機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100120086
【弁理士】
【氏名又は名称】▲高▼津 一也
(74)【代理人】
【識別番号】100090697
【弁理士】
【氏名又は名称】中前 富士男
(74)【代理人】
【識別番号】100176142
【弁理士】
【氏名又は名称】清井 洋平
(72)【発明者】
【氏名】南 日出夫
【審査官】福島 和幸
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2013/084298(WO,A1)
【文献】特開2004-186444(JP,A)
【文献】特開2009-026936(JP,A)
【文献】実開平04-096846(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 47/86
B65G 47/244
H01L 21/50
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子部品を吸着する部品支持部が取り付けられた回転体を有し、該回転体の間欠的な回転により前記電子部品を移動及び一時停止の繰り返しで搬送する部品搬送装置において、
前記電子部品のN個の一時停止位置でそれぞれ、前記電子部品に接触して該電子部品の位置及び向きのいずれか一方又は双方を調整するN個の配置調整機構を備え、前記部品支持部は、前記回転体に対して、該回転体の回転軸に平行な方向に進退可能であり、前記各配置調整機構は、一部又は全体が移動して、前記一時停止位置に配された前記電子部品に対し一方向から又は90度の角度差がある2方向から接触し、前記N個の配置調整機構全体で前記電子部品に対し少なくとも4方から接触し、少なくとも1つの前記配置調整機構は、移動中のいずれかの前記電子部品に接触し得る干渉位置に配されて前記電子部品に接触する可動片と、前記可動片を、移動中のいずれの前記電子部品にも接触し得ない退避位置及び前記干渉位置の間で移動させる力付与手段とを有することを特徴とする部品搬送装置。
但し、Nは2以上の自然数である。
【請求項2】
請求項記載の部品搬送装置において、前記電子部品は、一の高さ位置で搬送され、前記可動片は、前記電子部品の搬送高さ位置で水平移動して該電子部品に接触することを特徴とする部品搬送装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子部品を搬送する部品搬送装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電子部品を搬送しながら電子部品に対し外観検査や電気検査等の処理を行う設備においては、当該処理の前に電子部品の位置決めが行われる。例えば、電子部品の表面をコレットで吸着して搬送する設備では、引用文献1に記載されているように、コレットから電子部品を取得した位置補正装置が、電子部品の側面に4方(0°位置、90°位置、180°位置及び270°位置それぞれ)から部材(係合部材)を接触させて電子部品を位置決めする。
引用文献1の例では、同タイミングで電子部品に異なる方向から4つの部材を接触させているが、電子部品に異なる方向から部材を1つずつ接触させて電子部品を位置決めするようにしてもよい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開平6-37134号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、衝撃に弱い電子部品には、電子部品を挟むように、例えば0°位置及び180°位置から同タイミングで、電子部品に部材を接触させるのは避けるべきである。また、同規格の電子部品であっても、厳密には電子部品それぞれの大きさに個体差が存在することから、電子部品を挟むように電子部品に部材を接触させると、基準寸法よりも大きい電子部品に対しては、基準寸法以下の大きさの電子部品に比べ大きな負荷がかかり、電子部品に破損等を生じさせる要因となり得る。
更に、4つの部材をそれぞれ異なるタイミングで電子部品に接触させる場合、電子部品の位置決めにかかる時間が長くなるという課題がある。
【0005】
また、ダイオードや一部のインダクタのように極性を有する電子部品は、例えば、コレットで搬送中に電気特性測定がなさる際や、コレットからキャリアテープのポケットに供給される際に、所定の向きに配されている必要がある。この点、設備によっては、事前に向き調整がなされていない電子部品をコレットが取得する。このような設備では、コレットから電子部品を取得し回転して電子部品をコレットに戻す回転ステージを設けて、電子部品の向きを調整することが可能であるが、回転ステージ上で電子部品を挟んで回転ステージに対し電子部品を固定する場合、電子部品に想定外の負荷がかかることが懸念される。
【0006】
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたもので、部材が電子部品を挟むことなく、効率的に電子部品の位置及び向きのいずれか一方又は双方を調整可能な部品搬送装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的に沿う本発明に係る部品搬送装置は、電子部品を吸着する部品支持部が取り付けられた回転体を有し、該回転体の間欠的な回転により前記電子部品を移動及び一時停止の繰り返しで搬送する部品搬送装置において、前記電子部品のN個の一時停止位置でそれぞれ、前記電子部品に接触して該電子部品の位置及び向きのいずれか一方又は双方を調整するN個の配置調整機構を備え、前記部品支持部は、前記回転体に対して、該回転体の回転軸に平行な方向に進退可能であり、前記各配置調整機構は、一部又は全体が移動して、前記一時停止位置に配された前記電子部品に対し一方向から又は90度の角度差がある2方向から接触し、前記N個の配置調整機構全体で前記電子部品に対し少なくとも4方から接触し、少なくとも1つの前記配置調整機構は、移動中のいずれかの前記電子部品に接触し得る干渉位置に配されて前記電子部品に接触する可動片と、前記可動片を、移動中のいずれの前記電子部品にも接触し得ない退避位置及び前記干渉位置の間で移動させる力付与手段とを有する。但し、Nは2以上の自然数である。
【発明の効果】
【0008】
本発明に係る部品搬送装置は、電子部品のN個(N≧2)の一時停止位置でそれぞれ、電子部品に接触して電子部品の位置及び向きのいずれか一方又は双方を調整するN個の配置調整機構を備え、N個の配置調整機構全体で電子部品に対し少なくとも4方から接触するので、電子部品の位置又は向きのいずれか一方又は双方の調整を複数の配置調整機構で分散して行うことができ、当該調整を効率的になすことが可能である。また、1つの配置調整機構で電子部品の位置決めを短時間で完了させるべく、電子部品を挟むようにして位置決めする必要はない。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の第1の実施の形態に係る部品搬送装置の一部省略平面図である。
図2】同部品搬送装置の一部省略正面図である。
図3】(A)、(B)はそれぞれ、同部品搬送装置の配置調整機構の説明図である。
図4】(A)~(C)はそれぞれ、同部品搬送装置の第1の部品停止位置における電子部品の位置決めの様子を示す説明図である。
図5】(A)~(C)はそれぞれ、同部品搬送装置の第2の部品停止位置における電子部品の位置決めの様子を示す説明図である。
図6】(A)、(B)はそれぞれ、第1の変形例に係る一方の配置調整機構の説明図である。
図7】(A)、(B)はそれぞれ、同変形例に係る他方の配置調整機構の説明図である。
図8】(A)、(B)はそれぞれ、第2の変形例に係る配置調整機構の説明図である。
図9】本発明の第2の実施の形態に係る部品搬送装置の一部省略平面図である。
図10】(A)~(D)はそれぞれ、同部品搬送装置の第1の部品停止位置における電子部品の位置決めの様子を示す説明図である。
図11】(A)~(D)はそれぞれ、同部品搬送装置の第2の部品停止位置における電子部品の位置決めの様子を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発明の理解に供する。
図1図2に示すように、本発明の第1の実施の形態に係る部品搬送装置10は、電子部品Wを吸着する部品支持部11が取り付けられた回転体12を有し、回転体12の間欠的な回転により電子部品Wを移動及び一時停止の繰り返しで搬送する装置である。以下、詳細に説明する。
【0011】
部品搬送装置10は、図1図2に示すように、複数の部品支持部11が取り付けられた回転体12を有して電子部品Wを移動させる部品移動ユニット13と、部品支持部11に吸着された電子部品Wの位置及び向きを調整するN個(本実施の形態では2つ)の配置調整機構14、15とを備えている。但し、Nは2以上の自然数である。
電子部品Wとして、例えば、ダイオード、トランジスタ、コンデンサ、インダクタ、IC(Integrated Circuit)を採用することができる。
【0012】
部品移動ユニット13は、図2に示すように、ベース台17に載置されている板材18に固定されたモータ19を具備し、モータ19は水平配置された円盤状の回転体12に連結されている。回転体12には、図1図2に示すように、外周に沿ってM個(M≧N)の部品支持部11が等ピッチで取り付けられている。鉛直方向に長い各部品支持部11は、回転体12を貫通した状態で回転体12に昇降可能(進退可能の一例)に取り付けられ、モータ19の作動による回転体12の間欠的な回転駆動に伴って間欠的に移動する。
【0013】
本実施の形態において、各部品支持部11は、吸着ノズルであり、真空圧(負圧)によって下端部で電子部品Wを吸着し、吸着している電子部品Wを大気開放もしくは真空破壊によって解放する。
各部品支持部11には、図2に示すように、下降した部品支持部11に上向きの力を作用させるコイルばね21が装着されている。
回転体12の上方には、支持部材22に固定されて水平に保たれた円盤状の板材23が設けられている。板材23の外周には、それぞれモータ24が固定された複数の保持部材25が取り付けられている。
【0014】
各保持部材25には可動体26が昇降自在に装着され、各モータ24の下方には、下降した可動体26に対し上向きの力を与えるコイルばね28が設けられている。
本実施の形態では、モータ24に、モータ24の駆動によって昇降する出力軸29が連結されている。可動体26は、出力軸29に押し下げられて下降し、出力軸29の上昇に伴い、コイルばね28から付与される上向きの力によって上昇する。
なお、出力軸29の代わりにカム及びカムフォロアを採用する等、本実施の形態とは別の設計で可動体26を押し下げるようにしてもよいことは言うまでもない。
【0015】
回転体12、各部品支持部11及び部品支持部11に吸着された電子部品Wは、モータ19の駆動ごとに部品支持部11の配置ピッチに相当する角度の回転(回転体12の軸心を中心とした時計回りの回転)をする。各可動体26(モータ24、部品保持部25、出力軸29等も)は、部品支持部11と部品支持部11に吸着された電子部品Wとが一時停止するM個の部品停止位置(電子部品Wの一時停止位置)のうちK個(M≧K≧N)の部品停止位置の上方に配されている。
各可動体26は、下降して部品停止位置で一時停止している部品支持部11を押し下げることによって、当該部品支持部11に吸着された電子部品Wを下降させる。
【0016】
配置調整機構14、15はそれぞれ、図1に示すように、上方に可動体26が配された2個(N個の一例)の部品停止位置で一時停止した電子部品Wの下方に配されている。なお、図2では配置調整機構14、15の記載を省略している。以下、配置調整機構14、15上方の部品停止位置をそれぞれ、「第1の部品停止位置」及び「第2の部品停止位置」と言う。
配置調整機構14は、図3(A)に示すように、第1の部品停止位置で一時停止した電子部品Wの直下に配された部品載置部材30と、ロータリーカム31と、カムフォロア32、33と、可動片34、35を具備している。
【0017】
ロータリーカム31は平面視して、円形の外周の一部が切り取られた形状であり(以下、切り取られた外周領域を、「中心接近領域31a」と言う)、図示しないモータの駆動力によって回転する。
カムフォロア32、33は、図示しない弾性部材の弾性力によって、ロータリーカム31に接触した状態が維持されている。可動片34はカムフォロア32と一体的に水平移動するように設計されており、可動片35はカムフォロア33と一体的に水平移動するように設計されている。
【0018】
可動片34及びカムフォロア32は、ロータリーカム31の中心を基準にして180°位置に配されており、図4(C)に示すように、カムフォロア32が中心接近領域31aに接触する状態で、ロータリーカム31の中心に接近する。可動片35及びカムフォロア33は、ロータリーカム31の中心を基準にして90°位置に配されており、図4(B)に示すように、カムフォロア33が中心接近領域31aに接触する状態で、ロータリーカム31の中心に接近する。
【0019】
配置調整機構15は、図3(B)に示すように、第2の部品停止位置で一時停止した電子部品Wの直下に配された部品載置部材36と、図示しないモータの駆動力によって回転するロータリーカム37と、図示しない弾性部材の弾性力によってロータリーカム37に密着したカムフォロア38、39と、カムフォロア38と共に水平移動する可動片40と、カムフォロア39と共に水平移動する可動片41を具備している。
ロータリーカム37は平面視して、円形の外周の一部が切り取られた形状である(以下、切り取られた外周領域を、「中心接近領域37a」と言う)。
【0020】
可動片40及びカムフォロア38は、ロータリーカム37の中心を基準にして270°位置に配されており、図5(B)に示すように、カムフォロア38が中心接近領域37aに接触する状態で、ロータリーカム37の中心に接近する。可動片41及びカムフォロア39は、ロータリーカム37の中心を基準にして0°位置に配されており、図5(C)に示すように、カムフォロア39が中心接近領域37aに接触する状態で、ロータリーカム37の中心に接近する。
【0021】
次に、配置調整機構14、15による電子部品Wの位置及び向きの調整(位置決め)について説明する。
第1の部品停止位置で電子部品Wと共に一時停止した部品支持部11は、吸着している電子部品Wと共に下降し(部品載置部材30に電子部品Wを接近するように移動し)、電子部品Wを解放して、図4(A)に示すように、部品載置部材30上に電子部品Wを載置し上昇する。これにより、電子部品Wは、ロータリーカム31の中心領域に対応した部品載置部材30上の位置に配される。このときカムフォロア32、33はロータリーカム31の中心接近領域31aに接触していない。
【0022】
この状態からロータリーカム31が回転し、図4(B)に示すように、中心接近領域31aにカムフォロア33が接触するようになると、可動片35及びカムフォロア33が電子部品Wに接近し、電子部品Wの位置によっては可動片35が電子部品Wに接触して電子部品Wが部品載置部材30上で移動及び方向転換を行う。
その後、ロータリーカム31の回転の継続によって、図4(C)に示すように、中心接近領域31aにカムフォロア32が接触するようになると、可動片34及びカムフォロア32が電子部品Wに接近し、ここでも電子部品Wの位置によっては可動片34が電子部品Wに接触して電子部品Wが部品載置部材30上で移動及び方向転換を行う。これによって、第1の部品停止位置での電子部品Wの位置及び向きの調整が完了する。従って、第1の部品停止位置では、電子部品Wに対し、実質的に90°位置差となる2方から可動片35、34が順次接近し、電子部品Wに接触する(但し、電子部品Wの位置によっては可動片34、35の一方又は双方が電子部品Wに接触しない)。
【0023】
そして、第1の部品停止位置で一時停止していた部品支持部11が、下降して部品載置部材30上の電子部品Wに接近し、電子部品Wを吸着して上昇する。次に、回転体12の回転により、部品支持部11及び電子部品Wは第1の部品停止位置から第2の部品停止位置に移動して、第2の部品停止位置で一時停止する。
【0024】
第2の部品停止位置で電子部品Wと共に一時停止した部品支持部11は、吸着している電子部品Wと共に下降し(部品載置部材36に電子部品Wを接近するように移動し)、電子部品Wを解放して、図5(A)に示すように、部品載置部材36上に電子部品Wを載置し上昇する。これにより、電子部品Wは、ロータリーカム37の中心領域に対応した部品載置部材36上の位置に配される。このときカムフォロア38、39はロータリーカム37の中心接近領域37aに接触していない。
【0025】
この状態からロータリーカム37が回転し、図5(B)に示すように、中心接近領域37aにカムフォロア38が接触するようになると、可動片40及びカムフォロア38が電子部品Wに接近し、電子部品Wの位置によっては可動片40が電子部品Wに接触して電子部品Wが部品載置部材36上で移動及び方向転換を行う。
その後、ロータリーカム37の回転の継続によって、図5(C)に示すように、中心接近領域37aにカムフォロア39が接触するようになると、可動片41及びカムフォロア39が電子部品Wに接近し、電子部品Wの位置によっては可動片41が電子部品Wに接触して電子部品Wが部品載置部材36上で移動及び方向転換を行う。
【0026】
これによって、第2の部品停止位置での電子部品Wの位置及び向きの調整が終わり、全体としての電子部品Wの位置及び向きの調整が完了して、電子部品Wは基準位置に配される。従って、第2の部品停止位置では、電子部品Wに対し、実質的に90°位置差となる2方から可動片40、41が接近し接触する(但し、電子部品Wの位置によっては可動片40、41の一方又は双方が電子部品Wに接触しない)。
そして、第2の部品停止位置で一時停止していた部品支持部11が、下降して部品載置部材36上の電子部品Wに接近し、電子部品Wを吸着して上昇し、回転体12の回転により、電子部品Wと共に第2の部品停止位置から移動する。
【0027】
本実施の形態では、部品搬送装置10が電子部品Wを取得して部品支持部11で吸着した状態にする際、電子部品Wの位置及び向きにばらつきがあることを前提としている。これに対し、部品搬送装置10が電子部品Wを取得する際、電子部品Wの位置にばらつきはあるが電子部品Wの向きにばらつきがない場合、配置調整機構14、15はそれぞれ、第1、第2の部品停止位置において、電子部品Wの位置調整のみを行うこととなる。
【0028】
従って、2個の配置調整機構14、15はそれぞれ、第1、第2の部品停止位置(即ち、N個の配置調整機構はそれぞれ、電子部品WのN個の一時停止位置)で、電子部品Wに接触して、電子部品Wの位置調整のみ、あるいは、電子部品Wの位置及び向き双方の調整を行い、2個の配置調整機構14、15全体(即ち、N個の配置調整機構全体)で電子部品Wに対し少なくとも4方(電子部品を中心として、実質的にα°位置、実質的にα+90°位置、実質的にα+180°位置及び実質的にα+270°位置、本実施の形態ではα=0)から接触する。可動片34、35、40、41は、電子部品Wの位置に応じて、1つ、2つ、3つ又は4つが電子部品Wに接触する。よって、可動片34、35、40、41は電子部品Wに対し少なくとも4方から接近し、少なくとも1つが接触すると言える。
【0029】
配置調整機構14、15は、それぞれ電子部品Wの位置決めを分散して行い、全体で電子部品Wの位置決めを完了することから、1つの配置調整機構で電子部品の位置決めを完了する場合に比べ、単位時間当たりに位置決めができる電子部品Wの数が多くなる。
ここで、電子部品Wは、図4(A)、図5(A)に示すように、部品支持部11に吸着される被吸着面jに垂直で、α°位置、α+90°位置、α+180°位置及びα+270°位置にそれぞれ対応する側壁部p、q、r、sを有し、配置調整機構14は、電子部品Wの側壁部q、rにそれぞれ対応する可動体35、34を具備し、配置調整機構15は、電子部品Wの側壁部s、pにそれぞれ対応する可動体40、41を具備していることとなる。
【0030】
また、本実施の形態では、電子部品Wの2個の一時停止位置で電子部品Wを吸着している部品支持部11に力を作用させて電子部品Wと共に移動させ、電子部品Wを配置調整機構14、15が接触可能な配置にする支持部移動手段42が、図2に示すように、モータ24、保持部材25、可動体26、コイルばね28及び出力軸29を主として構成されている。
なお、本実施の形態では、連続した2つの部品停止位置を第1、第2の部品停止位置(配置調整機構14、15を配して部品停止位置)としているが、第1、第2の部品停止位置の間に配置調整機構を配していない部品停止位置を設けるようにしてもよい。
【0031】
上述した配置調整機構14(配置調整機構15についても同じ)はそれぞれ、異なるタイミングで可動片34、35(配置調整機構15については可動片40、41)を電子部品Wに接触させるものであるが、これに限定されないのは言うまでもなく、異なる方向(但し、電子部品Wを挟むようになる2方向、例えば、0°位置及び180°位置は除く)から電子部品Wに同タイミングで接近する複数の可動片を具備する第1の配置調整機構を採用してもよい。
図6(A)、(B)、図7(A)、(B)を参照して、実質的に直交する異なる方向から電子部品Wに同タイミングで接近する複数の可動片を具備する第1の変形例に係る配置調整機構50、51について説明する。
【0032】
配置調整機構50、51は配置調整機構14、15に構造が類似した機構で、それぞれ第1、第2の部品停止位置に配されている。配置調整機構14のロータリーカム31に1つの中心接近領域31aが設けられ、配置調整機構15のロータリーカム37に1つの中心接近領域37aが設けられているのに対し、配置調整機構50のロータリーカム52には、図6(A)、(B)に示すように、2つの中心接近領域52a、52bが設けられ、配置調整機構51のロータリーカム53には、図7(A)、(B)に示すように、2つの中心接近領域53a、53bが設けられている。
【0033】
配置調整機構50は、図6(A)、(B)に示すように、ロータリーカム52に加えて、一時停止した電子部品Wの直下に配された部品載置部材54と、図示しない弾性部材の弾性力によってロータリーカム52に密着した状態が維持されるカムフォロア55、56と、カムフォロア55と共に水平移動する可動片57と、カムフォロア56と共に水平移動する可動片58を具備している。
【0034】
ロータリーカム52において中心接近領域52a、52bは実質的に90°位置差の関係となるように設けられている。可動片57及びカムフォロア55はロータリーカム52の中心を基準として0°位置に配され、可動片58及びカムフォロア56はロータリーカム52の中心を基準として実質的に90°位置に配されている(即ち、可動片57、58は180°位置差とならない位置、非対向となる位置に配されている)。可動片57は、図6(B)に示すように、カムフォロア55が中心接近領域52aに接触するタイミングで部品載置部材54上の電子部品Wに接近し、電子部品Wの位置によっては電子部品Wに接触する。可動片58は、カムフォロア56が中心接近領域52bに接触するタイミングで部品載置部材54上の電子部品Wに接近し、電子部品Wの位置によっては電子部品Wに接触する。
【0035】
配置調整機構51は、図7(A)、(B)に示すように、ロータリーカム53に加えて、一時停止した電子部品Wの直下に配された部品載置部材60と、図示しない弾性部材の弾性力によってロータリーカム53に密着した状態が維持されるカムフォロア61、62と、カムフォロア61と共に水平移動する可動片63と、カムフォロア62と共に水平移動する可動片64を具備して、配置調整機構50が位置及び向きを調整した電子部品Wに対し更に位置及び向きを調整する。
【0036】
ロータリーカム53において中心接近領域53a、53bは90°位置差の関係となるように設けられている。可動片64及びカムフォロア62はロータリーカム53の中心を基準として180°位置に配され、可動片63及びカムフォロア61はロータリーカム53の中心を基準として270°位置に配されている(即ち、可動片63、64は180°位置差となる位置に配されていない)。可動片64は、図7(B)に示すように、カムフォロア62が中心接近領域53aに接触するタイミングで部品載置部材60上の電子部品Wに接近し、電子部品Wの位置によっては電子部品Wに接触する。可動片63は、カムフォロア61が中心接近領域53bに接触するタイミングで部品載置部材60上の電子部品Wに接近し、電子部品Wの位置によっては電子部品Wに接触する。
【0037】
また、部品搬送装置10は、部品支持部11が回転体12に対して進退可能であるが、これに限定されない。図8(A)、(B)を参照して、回転体65に対して部品支持部66が固定されている第2の変形例について説明する。回転体65に等間隔で固定された各部品支持部66は、図8(A)、(B)に示すように、鉛直方向に長い吸着ノズルであり、下端部(一側端部の一例)で電子部品Wを吸着できる。回転体65の間欠的な回転によって、部品支持部66は吸着した電子部品Wと共に所定の高さでの移動及び一時停止を繰り返しながら搬送される。
【0038】
電子部品Wの一の一時停止位置の近傍には、図示しない2つのモータ(以下、2つのモータをそれぞれ「第1モータ」及び「第2モータ」と言う)、第1モータの回転力を与えられる水平配置された回転軸67、第2モータの回転力を与えられる水平配置された回転軸68、回転軸67に取り付けられた棒状の可動片69及び回転軸68に取り付けられた棒状の可動片70を備える配置調整機構71が設けられている。可動片69は電子部品Wの一時停止位置に対し電子部品Wの移動方向の下流側に配され、可動片70は電子部品Wの一時停止位置に対し電子部品Wの移動方向の上流側に配されている。
【0039】
部品支持部66及び電子部品Wが移動中、可動片69、70は、図8(A)に示すように、部品支持部66と一体的に移動する電子部品Wより低い位置(移動中の電子部品Wに接触し得ない位置)で水平状態になっている。以下、移動中の電子部品Wに接触し得ない位置を退避位置とする。
部品支持部66及び電子部品Wが一時停止した際、可動片69は、図8(B)に示すように、第1モータの作動により回転軸67と共に時計回りに90°回転して鉛直状態となった後、第1モータの作動により回転軸67と共に反時計回りに90°回転して水平状態に戻る。
【0040】
その後(可動片69が水平状態に戻った後、又は、可動片69が鉛直状態から反時計回りに回転し始めた後)、可動片70は、第2モータの作動により回転軸68と共に反時計回りに90°回転して鉛直状態となった後、第2モータの作動により回転軸68と共に時計回りに90°回転して水平状態に戻る。一時停止した電子部品Wの位置によって、鉛直状態となった可動片69、70のいずれか一方又は双方が、部品支持部66に吸着された状態の電子部品Wに接触して電子部品Wの部品支持部66に対する電子部品Wの移動方向(搬送方向)の位置を調整する。
【0041】
可動片69、70は共に、鉛直に配されて、移動中のいずれかの電子部品Wに接触し得る位置に配された状態となる。以下、電子部品Wに接触し得る位置を干渉位置とする。
従って、本変形例において、配置調整機構71は、一部(可動片69、70)が移動して、一時停止位置に配された電子部品Wに接触することとなる。
【0042】
また、回転軸67に回転力を与えるモータを有して、可動片69を退避位置及び干渉位置の間で移動させる力付与手段が構成され、回転軸68に回転力を与えるモータを有して、可動片70を退避位置及び干渉位置の間で移動させる力付与手段が構成されている。
これに対し、上述した配置調整機構14、15は、可動片34、35、40、41が移動中の電子部品Wには接触し得ない退避位置に配置され、干渉位置に移動して電子部品Wの位置及び向きの調整を行う。
【0043】
電子部品Wの他の一時停止位置の近傍にも、配置調整機構71と同様の構成からなる配置調整機構が設けられている。配置調整機構71が電子部品Wの移動方向の位置を調整するのに対し、当該配置調整機構は電子部品Wの移動方向に平面視して直交する方向の位置を調整するように、2つの回転軸及び2つの可動片が配置されている。当該配置調整機構も、一部(2つの可動片)が移動して、一時停止位置に配された電子部品Wに接触し、回転軸及びモータを有して、可動片を退避位置及び干渉位置の間で移動させる力付与手段が構成されている。
【0044】
なお、退避位置に配された状態で部品支持部66から電子部品Wを受取り、電子部品Wを干渉位置で位置調整して部品支持部66に戻す配置調整機構を、配置調整機構71と共に利用できる。この場合、少なくとも1つの配置調整機構71が干渉位置に配されて電子部品Wに接触する可動片69、70及び可動片69、70を退避位置及び干渉位置の間で移動させる力付与手段を有することとなる。
【0045】
また、ここまで説明した配置調整機構14、15、71による電子部品Wの向きの調整は、90°未満の方向転換を前提としたものであるが、電子部品Wを90°以上方向転換することを前提とすることもできる。以下、図9図10(A)、(B)、(C)、(D)及び図11(A)、(B)、(C)、(D)を参照して、電子部品W’を90°以上方向転換する本発明の第2の実施の形態に係る部品搬送装置80について説明する。なお、部品搬送装置80において、部品搬送装置10と同様の構成については同じ符号を付して詳しい説明を省略する。
【0046】
部品搬送装置80によって搬送される電子部品W’は、図9図10(A)、(B)、(C)、(D)に示すように、直方体であり、長手方向一側に電子部品W’の向きを示すマーカMが付されている。本実施の形態において、電子部品W’は、電気特性測定等のために、平面視して、マーカMが回転体12の中心側に配されている必要がある。この点、部品搬送装置80の部品支持部11は、外部(例えば、リニアフィーダ)から、平面視してマーカMが回転体12の中心側に配された状態で電子部品W’を取得する場合と、平面視してマーカMが回転体12の外周側(中心側の反対側)に配された状態で電子部品W’を取得する場合とがある。
【0047】
部品搬送装置80は、外部から電子部品W’を取得する位置の電子部品W’の搬送方向下流側には、電子部品W’の4つの一時停止位置の近傍に、電子部品W’の向きを調整する配置調整機構81、82及び電子部品W’の位置及び向きを調整する配置調整機構83、84がそれぞれ設けられている。この電子部品W’の4つの一時停止位置について、以下、配置調整機構81が近傍に配されたものを第1の一時停止位置とし、配置調整機構82が近傍に配されたものを第2の一時停止位置とし、配置調整機構83が近傍に配されたものを第3の一時停止位置とし、配置調整機構84が近傍に配されたものを第4の一時停止位置とする。
【0048】
配置調整機構81、82、83、84は電子部品W’の搬送方向下流側に向けて順に配置され、配置調整機構81の電子部品W’の搬送方向上流側には部品支持部11に吸着された電子部品W’を撮像する図示しない撮像手段が設けられ撮像手段の撮像画像を基に、当該電子部品W’の向きが検出される。
【0049】
配置調整機構81は、図示しないモータ(以下、モータQと言う)の回転力を与えられる鉛直に配された回転軸85、及び、回転軸85に固定された可動片86を備えている。可動片86は直方体状であり、フリーローラ87を具備している。可動片86は部品支持部11に吸着された電子部品W’と同じ高さ位置に設けられている。回転軸85及び可動片86は、平面視して、第1の一時停止位置を基準に回転体12の外周側に配されている。
【0050】
配置調整機構82は、図示しないエアシリンダ(以下、これをエアシリンダSとする)から力を与えられて水平に進退する可動片88を備えている。可動片88を進退させるものはエアシリンダSでなくてもよい。例えば、モータ及びボール螺子からなる駆動手段を用いて可動片88を進退させてもよい。可動片88は、直方体状であり、部品支持部11に吸着された電子部品W’と同じ高さ位置に設けられ、平面視して、第2の一時停止位置を基準に回転体12の外周側に配されている。
【0051】
ここで、電子部品W’が移動中(回転体12が回転中)、可動片86、88は共に、退避位置に配されて、回転体12の間欠的な回転によって搬送される電子部品W’の搬送経路を円周とする仮想円R(仮想円Rの円周及びその内側領域を含む仮想の円体)に非接触、かつ、仮想円Rと同一の高さ位置に配置され、仮想円Rと同心円状に配置された仮想円Rを含む仮想円P(仮想円Rを拡大したもので、仮想円Pの円周及びその内側領域を含む仮想の円体)に接触した状態となる。
【0052】
撮像画像を基にマーカMが平面視して回転体12の外周側に配されていると判定された電子部品W’が、第1の一時停止位置で一時停止すると、退避位置に配されていた可動片86が、図10(A)、(B)、(C)、(D)に示すように、モータQの作動により回転軸85を中心に、平面視して時計回りに回転し、フリーローラ87が電子部品W’の部品支持部11に吸着されている部分より回転体12の外周側の部分に接触して、電子部品W’を部品支持部11に吸着されている部分を中心に平面視して反時計回りに約90°回転させる。
【0053】
これにより、電子部品W’はマーカMが付された側が電子部品W’の移動方向下流側に配される。可動片86は、フリーローラ87が電子部品W’に接触中、干渉位置に配され、電子部品W’を約90°回転させた後、モータQの作動により退避位置に戻される。
ここで、回転軸85は回転体12の軸心(回転軸)に対して平行である。従って、本実施の形態では、モータQが可動片86を回転体12の軸心に対して平行な回転軸85を中心に回転させる力付与手段である。
【0054】
配置調整機構81により90°の方向転換がなされた電子部品W’が、第2の一時停止位置で一時停止すると、退避位置に配されていた可動片88が、図11(A)、(B)、(C)、(D)に示すように、エアシリンダSの作動により仮想円Rの半径方向内側に水平移動し、電子部品W’の部品支持部11に吸着されている部分より電子部品W’の移動方向下流(マーカMが付されている側)に接触して、電子部品W’を部品支持部11に吸着されている部分を中心に平面視して反時計回りに約90°回転させる(干渉位置)。
【0055】
可動片88に回転させられた電子部品W’は長手方向が仮想円Rの半径方向に一致し、マーカMを付された側が仮想円R(平面視して回転体12)の中心側に配された状態となる。電子部品W’を約90°回転させた後、エアシリンダSの作動により退避位置に戻される。本実施の形態では、エアシリンダSが可動片88を直線的に移動させる力付与手段である。
【0056】
配置調整機構83は、図9に示すように、電子部品W’が移動中、退避位置に配される可動片89及び可動片89を水平に進退させる図示しないエアシリンダ(以下、これを第1エアシリンダとする)を有している。可動片89は電子部品W’と同一高さに位置し、退避位置に配されて、仮想円Rに非接触かつ仮想面Pに接触した状態となる。可動片89は、電子部品W’の仮想円Rの外周側に配された面に接触可能な側壁部90及び電子部品W’の移動方向下流側に配された面に接触可能な側壁部91を有する。
【0057】
配置調整機構84は、電子部品W’が移動中、退避位置に配される可動片92及び可動片92を水平に進退させる図示しないエアシリンダ(以下、これを第2エアシリンダとする)を有している。可動片92は電子部品W’と同一高さに位置し、退避位置に配されて、回転体12の直下に位置した状態(即ち、仮想円Rに接触した状態)となる。可動片92は、電子部品W’の仮想円Rの中心側に配された面に接触可能な側壁部93及び電子部品W’の移動方向上流側に配された面に接触可能な側壁部94を有する。
【0058】
配置調整機構82により90°の方向転換がなされた電子部品W’が、第3の一時停止位置に一時停止すると、退避位置に配されていた可動片89が、第1エアシリンダの作動により水平に移動して干渉位置に配される。干渉位置に配された可動片89は、電子部品W’の部品支持部11に対する位置により、仮想円Rの外周側に配された面に側壁部90が接触し、電子部品W’の移動方向下流側に配された面に側壁部91が接触する(電子部品W’の位置によっては、側壁部90、91のいずれか一方のみが電子部品W’に接触したり、双方が電子部品W’に接触しなかったりする)。これにより、配置調整機構82による電子部品W’の位置及び向きの調整がなされ、その後、第1エアシリンダの作動により、可動片89は干渉位置から退避位置に戻される。
【0059】
配置調整機構83による位置及び向きの調整がなされた電子部品W’が、第4の一時停止位置に一時停止すると、退避位置に配されていた可動片92が、第2エアシリンダの作動により水平に移動して干渉位置に配される。干渉位置に配された可動片92は、電子部品W’の部品支持部11に対する位置により、仮想円Rの中心側に配された面に側壁部93が接触し、電子部品W’の移動方向上流側に配された面に側壁部94が接触する(電子部品W’の位置によっては、側壁部93、94のいずれか一方のみが電子部品W’に接触したり、双方が電子部品W’に接触しなかったりする)。これにより、配置調整機構83による電子部品W’の位置及び向きの調整がなされ、その後、第2エアシリンダの作動により、可動片92は干渉位置から退避位置に戻される。
【0060】
可動片89、92は、エアシリンダではなく、モータ及びボール螺子を有する駆動手段によって直線的に移動するようにしてもよい。
配置調整機構81、82が、撮像画像を基にマーカMが平面視して回転体12の外周側に配されていると判定された電子部品W’のみに対して向きを調整するのに対し、配置調整機構83、84は、全ての電子部品W’に対して位置及び向きを調整する。
【0061】
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明は、上記した形態に限定されるものでなく、要旨を逸脱しない条件の変更等は全て本発明の適用範囲である。
例えば、回転体は水平配置されている必要はない。回転体を鉛直に配し、水平軸を中心に回転するように設計できる。
【0062】
また、支持部移動手段を設ける場合、支持部移動手段は、配置調整機構が設けられたN個の電子部品の一時停止位置の全てに設ける必要はなく、少なくとも一箇所に設けるようにしてもよい。更に、部品支持部は回転体に対し、回転体の径方向に進退可能に取り付けられていてもよい。配置調整機構全体が移動して一時停止位置に配された電子部品に接触するように設計してもよい。
【0063】
前記第1の実施の形態において、配置調整機構は、カム及びカムフォロアを有さなくてもよく、例えば、可動片を移動させるボール螺子をカム及びカムフォロアの代わりに採用することができる。
更に、前記第1の実施の形態において、4つの配置調整機構を電子部品の4つの一時停止位置に設け、それぞれが電子部品に対し、α°位置、α+90°位置、α+180°位置及びα+270°位置から接近して電子部品を位置決めするようにしてもよい。
【符号の説明】
【0064】
10:部品搬送装置、11:部品支持部、12:回転体、13:部品移動ユニット、14、15:配置調整機構、17:ベース台、18:板材、19:モータ、21:コイルばね、22:支持部材、23:板材、24:モータ、25:保持部材、26:可動体、28:コイルばね、29:出力軸、30:部品載置部材、31:ロータリーカム、31a:中心接近領域、32、33:カムフォロア、34、35:可動片、36:部品載置部材、37:ロータリーカム、37a:中心接近領域、38、39:カムフォロア、40、41:可動片、42:支持部移動手段、50、51:配置調整機構、52:ロータリーカム、52a、52b:中心接近領域、53:ロータリーカム、53a、53b:中心接近領域、54:部品載置部材、55、56:カムフォロア、57、58:可動片、60:部品載置部材、61、62:カムフォロア、63、64:可動片、65:回転体、66:部品支持部、67、68:回転軸、69、70:可動片、71:配置調整機構、80:部品搬送装置、81、82、83、84:配置調整機構、85:回転軸、86:可動片、87:フリーローラ、88、89:可動片、90、91:側壁部、92:可動片、93、94:側壁部、M:マーカ、W、W’:電子部品
図1
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