IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ドウエン カンパニー,リミテッドの特許一覧

<>
  • 特許-頭皮用薬液吐出容器 図1
  • 特許-頭皮用薬液吐出容器 図2
  • 特許-頭皮用薬液吐出容器 図3
  • 特許-頭皮用薬液吐出容器 図4
  • 特許-頭皮用薬液吐出容器 図5
  • 特許-頭皮用薬液吐出容器 図6
  • 特許-頭皮用薬液吐出容器 図7
  • 特許-頭皮用薬液吐出容器 図8
  • 特許-頭皮用薬液吐出容器 図9
  • 特許-頭皮用薬液吐出容器 図10
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-20
(45)【発行日】2024-02-29
(54)【発明の名称】頭皮用薬液吐出容器
(51)【国際特許分類】
   A61M 35/00 20060101AFI20240221BHJP
   B65D 47/20 20060101ALI20240221BHJP
   B65D 47/42 20060101ALI20240221BHJP
【FI】
A61M35/00 Z
B65D47/20
B65D47/42
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2022141142
(22)【出願日】2022-09-06
(65)【公開番号】P2023165586
(43)【公開日】2023-11-16
【審査請求日】2022-09-08
(31)【優先権主張番号】10-2022-0054808
(32)【優先日】2022-05-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】522353978
【氏名又は名称】ドウエン カンパニー,リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】ジャン,ヒ
(72)【発明者】
【氏名】ジョン,シンボク
【審査官】小野田 達志
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-292507(JP,A)
【文献】特開2011-157082(JP,A)
【文献】特開2009-262946(JP,A)
【文献】登録実用新案第3221929(JP,U)
【文献】実開平02-023363(JP,U)
【文献】特開2020-007011(JP,A)
【文献】特開2016-141432(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61M 35/00
B65D 47/20
B65D 47/42
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部に頭皮用薬液が収容される容器本体、
前記容器本体の開放された一側を覆うように装着されるカバー部と、前記容器本体の反対方向に位置する前記カバー部の一側に薬液が排出されるように突設される吐出部とを有するヘッド、及び、
前記カバー部の内部に上下移動可能に位置する上下移動部と、前記上下移動部の一側に前記吐出部に挿入されるように突設される開閉部とを有するバルブ、を含んでなり、
前記開閉部の一側外周縁の直径は、前記開閉部の他側外周縁の直径よりも大きく形成され、
前記バルブは、上下に移動し、
前記開閉部の一側外周縁が前記吐出部の内周縁に当接するように位置するか、或いは前記開閉部の一側外周縁が前記吐出部から離隔しながら、前記開閉部と前記吐出部との間の空間を閉鎖又は開放させ
前記バルブは弾性を有するように形成され、
前記上下移動部の縁が前記容器本体の一側に支持された状態で前記吐出部の外方に突出した前記開閉部の他側端部に外部圧力が加えられると、前記上下移動部の縁と前記上下移動部の中央との間が前記容器本体の内部方向に弾性変形し、前記開閉部の一側が前記カバー部の内部へ移動して前記吐出部を開放させ、
前記上下移動部が前記容器本体の一側に支持された状態で前記開閉部の他側端部に加えられる外部圧力が相殺されると、前記上下移動部の縁と前記上下移動部の中央との間が前記容器本体の外部方向に弾性復帰し、前記開閉部の一側が前記吐出部に挿入されて前記吐出部を閉鎖させ、
前記上下移動部は、前記容器本体の一側に支持されるように形成される縁部と、前記縁部から中央方向に行くほど細くなるように延設される弾性変形部と、を含み、
前記開閉部は、前記弾性変形部の中央に延設され、
前記縁部が前記容器本体の一側に支持された状態で前記開閉部に圧力が加えられると、前記縁部に連結される前記弾性変形部の一側、及び前記開閉部に連結される前記弾性変形部の他側が折り曲げられるように弾性変形し、
前記開閉部に加えられる圧力が相殺されると、前記縁部に連結される前記弾性変形部の一側、及び前記開閉部に連結される前記弾性変形部の他側が元の状態に弾性復帰し、
前記上下移動部は、前記容器本体の開放された一側を閉鎖させることができる大きさに形成され、
前記開閉部は、前記上下移動部の一側から前記吐出部の内部方向に突設され、前記吐出部の内周縁に当接する外周縁を有するように形成される第1開閉突部と、前記第1開閉突部から前記吐出部の外部方向に延設され、前記第1開閉突部よりも小さい直径を持つように形成される第2開閉突部と、を含み、
前記吐出部が下部を向くように位置し、前記上下移動部が前記容器本体の一側を閉鎖しないように移動すると、前記容器本体に収容された薬液は前記カバー部へ排出され、前記第1開閉突部は、前記吐出部の内部に接触した状態で、前記カバー部に充填された薬液が排出されないように前記吐出部を閉鎖させ、前記第2開閉突部は、前記吐出部の下部に突出するように位置し、
前記吐出部が下部を向くように位置した状態で前記第2開閉突部が頭皮に接触した状態で加圧されると、前記上下移動部が前記容器本体の一側を閉鎖するように移動し、
前記縁部が本体突出部に支持され、前記第1開閉突部は前記吐出部を閉鎖させた状態を維持し、前記縁部が本体突出部に支持された状態で、前記容器本体に下方圧力がさらに強く加えられると、前記縁部が本体突出部に支持され、前記上下移動部が前記容器本体の一側を閉鎖した状態で、前記弾性変形部が折り曲げられて弾性変形され、
前記上下移動部の縁と前記上下移動部の中央との間が前記容器本体の内部方向に弾性変形し、前記第2開閉突部は前記吐出部の内部に移動し、前記カバー部に充填された薬液は前記吐出部と前記第2開閉突部との間を介して前記吐出部の外部へ放出され、
前記吐出部が下部を向くように位置した状態で前記第2開閉突部が頭皮から離隔すると、前記上下移動部の縁と前記上下移動部の中央との間が前記容器本体の外部方向に弾性復帰し、前記第1開閉突部が前記吐出部を閉鎖させ、前記容器本体に収容された薬液は前記カバー部に充填されることを特徴とする、頭皮用薬液吐出容器。
【請求項2】
前記上下移動部の外周縁の直径は、前記カバー部の内周縁の直径よりも小さく形成され、
前記上下移動部の外周縁の両側には、ガイド突部が突設され、
前記ガイド突部と対向する前記カバー部の内周縁の両側には、前記ガイド突部の上下移動をガイドするようにガイドレールが形成されることを特徴とする、請求項1に記載の頭皮用薬液吐出容器。
【請求項3】
前記開閉部の他側の長手方向に沿ってガイドリブが突設され、
前記ガイドリブは、前記開閉部の外周縁に沿って複数個が等間隔で位置することを特徴とする、請求項1に記載の頭皮用薬液吐出容器。
【請求項4】
前記開閉部の一側が前記吐出部の内部に位置するとき、前記開閉部の一側外周縁に接触するように前記吐出部の内周縁に沿ってリング状の遮断突部が突設されることを特徴とする、請求項1に記載の頭皮用薬液吐出容器。
【請求項5】
前記吐出部の端部には、頭皮を刺激するように刺激突部が突設されることを特徴とする、請求項1に記載の頭皮用薬液吐出容器。
【請求項6】
前記開閉部の内部は、空き空間を持つように空間部が形成され、
前記開閉部に連結される前記弾性変形部の他側が折り曲げられるように弾性変形するとき、前記空間部の形状が変形しながら前記弾性変形部の弾性変形を案内することを特徴とする、請求項に記載の頭皮用薬液吐出容器。
【請求項7】
前記ヘッドを覆うように形成され、一側が前記容器本体に着脱可能に結合されるキャップ部をさらに含み、
前記ヘッドをカバーする前記キャップ部の内部上側には、前記吐出部の外方に突出した前記第2開閉突部の端部が挿入されるように案内溝が形成され、
前記案内溝には、前記第2開閉突部の端部が係合されるように係止部が形成され、
前記キャップ部が前記容器本体に結合されると、前記係止部に前記第2開閉突部が係合され、前記上下移動部が前記容器本体の一側を閉鎖させるように位置し、
前記キャップ部が前記ヘッドから脱去されると、前記係止部が前記第2開閉突部を前記容器本体から離れるように移動させて前記上下移動部が前記容器本体の一側を閉鎖しないように移動することを特徴とする、請求項に記載の頭皮用薬液吐出容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、頭皮用薬液吐出容器に関し、より詳細には、バルブがカバー部の内部で上下移動しながら吐出部を開閉するようにして、簡単な構造で吐出部を開閉させることができる頭皮用薬液吐出容器に関する。
【背景技術】
【0002】
健康な生活と若さを維持しようとする現代人にとって、様々な環境汚染、業務のストレスは多くの病気を引き起こし、脱毛症も様々な原因によって発生している。脱毛症は、精神的ストレスによる生活の質を低下させ、対人関係及び社会生活に多くの支障を与えている。このような脱毛症を予防し且つ脱毛の進行を防ぐために、様々な頭皮管理方法が講じられている。すなわち、頭皮管理を通じて頭皮の血液循環を促進し、毛髪に栄養分を供給して障害要因や炎症を除去することにより脱毛を予防又は治療している。
【0003】
毛髪がよく育つようにする頭皮管理方法は、主に頭皮用薬液が頭皮に供給されるようにして、頭皮内の毛根が含まれた皮下層の血管を拡張し、毛髪に栄養分を供給し、毛髪成長に阻害となる環境を改善して、毛髪がよく育つようにする。このために、従来では、薬液を手にとって頭皮に塗った後、別個のマッサージツールを用いて頭皮に物理的な刺激を与えるようにした。しかし、このような従来技術は、手に付いた薬液を洗い流さなければならず、マッサージツールを別途用意しなければならないという問題点がある。
【0004】
かかる問題点を解決するために、韓国登録特許第10-1858427号公報を参照すると、薬液供給機能と頭皮マッサージ機能を同時に行うようにするアプリケータが提示されている。このような従来技術は、機能性薬液が収容される貯蔵容器と、貯蔵容器に結合される内部キャップと、内部キャップに結合されるヘッドキャップと、を含む。そして、ヘッドキャップの薬液排出突部を介して薬液を排出し、ヘッドキャップのマッサージ突部を介して頭皮をマッサージするようにしている。ところが、このような従来技術は、貯蔵容器とヘッドキャップとの間に設けられる内部キャップを必要とするので、製造工程が複雑であるという問題点がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】韓国登録特許第10-1858427号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、かかる従来技術の問題点を解決するためのもので、その目的は、バルブがカバー部の内部で上下移動しながら吐出部を開閉するようにして、簡単な構造で吐出部を開閉させることができる頭皮用薬液吐出容器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するために、本発明は、内部に頭皮用薬液が収容される容器本体;前記容器本体の開放された一側を覆うように装着されるカバー部と、前記容器本体の反対方向に位置する前記カバー部の一側に薬液が排出されるように突設される吐出部とを有するヘッド;及び前記カバー部の内部に上下移動可能に位置する上下移動部と、前記上下移動部の一側に前記吐出部に挿入されるように突設される開閉部とを有するバルブ;を含んでなり、前記開閉部の一側外周縁の直径は、前記開閉部の他側外周縁の直径よりも大きく形成され、前記バルブは、上下に移動し、前記開閉部の一側外周縁が前記吐出部の内周縁に当接するように位置するか、或いは前記開閉部の一側外周縁が前記吐出部から離隔しながら、前記開閉部と前記吐出部との間の空間を閉鎖又は開放させることを特徴とする、頭皮用薬液吐出容器を提供する。
【0008】
また、前記上下移動部の外周縁の直径は、前記カバー部の内周縁の直径よりも小さく形成され、前記上下移動部の外周縁の両側には、ガイド突部が突設され、前記ガイド突部と対向する前記カバー部の内周縁の両側には、前記ガイド突部の上下移動をガイドするようにガイドレールが形成されることを特徴とする、頭皮用薬液吐出容器を提供する。
【0009】
また、前記開閉部の他側の長手方向に沿ってガイドリブが突設され、前記ガイドリブは、前記開閉部の外周縁に沿って複数個が等間隔で位置することを特徴とする、頭皮用薬液吐出容器を提供する。
【0010】
また、前記開閉部の一側が前記吐出部の内部に位置するとき、前記開閉部の一側外周縁に接触するように前記吐出部の内周縁に沿ってリング状の遮断突部が突設されることを特徴とする、頭皮用薬液吐出容器を提供する。
【0011】
また、前記吐出部の端部には、頭皮を刺激するように刺激突部が突設されることを特徴とする、頭皮用薬液吐出容器を提供する。
【0012】
また、前記バルブは弾性を有するように形成され、前記上下移動部の縁が前記容器本体の一側に支持された状態で前記吐出部の外方に突出した前記開閉部の他側端部に外部圧力が加わると、前記上下移動部の縁と前記上下移動部の中央との間が前記容器本体の内部方向に弾性変形し、前記開閉部の一側が前記カバー部の内部に移動して前記吐出部を開放させ、前記上下移動部が前記容器本体の一側に支持された状態で前記開閉部の他側端部に加えられる外部圧力が相殺されると、前記上下移動部の縁と前記上下移動部の中央との間が前記容器本体の外部方向に弾性復帰し、前記開閉部の一側が前記吐出部に挿入されて前記吐出部を閉鎖させることを特徴とする、頭皮用薬液吐出容器を提供する。
【0013】
また、前記上下移動部は、前記容器本体の一側に支持されるように形成される縁部と、前記縁部から中央方向に行くほど細くなるように延設される弾性変形部と、を含み、前記開閉部は、前記弾性変形部の中央に延設され、前記縁部が前記容器本体の一側に支持された状態で前記開閉部に圧力が加えられると、前記縁部に連結される前記弾性変形部の一側、及び前記開閉部に連結される前記弾性変形部の他側が折り曲げられるように弾性変形し、前記開閉部に加えられる圧力が相殺されると、前記縁部に連結される前記弾性変形部の一側、及び前記開閉部に連結される前記弾性変形部の他側が元の状態に弾性復帰することを特徴とする、頭皮用薬液吐出容器を提供する。
【0014】
また、前記開閉部の内部は、空き空間を持つように空間部が形成され、前記開閉部に連結される前記弾性変形部の他側が折り曲げられるように弾性変形するとき、前記空間部の形状が変形しながら前記弾性変形部の弾性変形を案内することを特徴とする、頭皮用薬液吐出容器を提供する。
【0015】
また、前記上下移動部は、前記容器本体の開放された一側を閉鎖させることができる大きさに形成され、前記開閉部は、前記上下移動部の一側から前記吐出部の内部方向に突設され、前記吐出部の内周縁に当接する外周縁を有するように形成される第1開閉突部と、前記第1開閉突部から前記吐出部の外部方向に延設され、前記第1開閉突部よりも小さい直径を持つように形成される第2開閉突部と、を含み、前記吐出部が下部を向くように位置し、前記上下移動部が前記容器本体の一側を閉鎖しないように移動すると、前記容器本体に収容された薬液は前記カバー部へ排出され、前記第1開閉突部は、前記吐出部の内部に接触した状態で、前記カバー部に充填された薬液が排出されないように前記吐出部を閉鎖させ、前記第2開閉突部は前記吐出部の下方に突出するように位置し、前記吐出部が下部を向くように位置した状態で前記第2開閉突部が頭皮に接触した状態で加圧されると、前記上下移動部が前記容器本体の一側を閉鎖するように移動し、前記上下移動部の縁と前記上下移動部の中央との間が前記容器本体の内部方向に弾性変形し、前記第2開閉突部は前記吐出部の内部に移動し、前記カバー部に充填された薬液は前記吐出部と前記第2開閉突部との間を介して前記吐出部の外部へ放出され、前記吐出部が下部を向くように位置した状態で前記第2開閉突部が頭皮から離隔すると、前記上下移動部の縁と前記上下移動部の中央との間が前記容器本体の外部方向に弾性復帰し、前記第1開閉突部が前記吐出部を閉鎖させ、前記容器本体に収容された薬液は前記カバー部に充填されることを特徴とする、頭皮用薬液吐出容器を提供する。
【0016】
また、前記ヘッドを覆うように形成され、一側が前記容器本体に着脱可能に結合されるキャップ部をさらに含み、前記ヘッドをカバーする前記キャップ部の内部上側には、前記吐出部の外方に突出した前記第2開閉突部の端部が挿入されるように案内溝が形成され、前記案内溝には、前記第2開閉突部の端部が係合されるように係止部が形成され、前記キャップ部が前記容器本体に結合されると、前記係止部に前記第2開閉突部が係合され、前記上下移動部が前記容器本体の一側を閉鎖させるように位置し、前記キャップ部が前記ヘッドから脱去されると、前記係止部が前記第2開閉突部を前記容器本体から離れるように移動させて前記上下移動部が前記容器本体の一側を閉鎖しないように移動することを特徴とする、頭皮用薬液吐出容器を提供する。
【発明の効果】
【0017】
本発明は、バルブがカバー部の内部で上下移動しながら吐出部を開閉させるように構成されるので、簡単な構造で吐出部を開閉させることができるため、製造工程が簡単になり、これにより製造コストが低くなるという効果がある。
【0018】
また、カバー部に充填された薬液が吐出部から放出されるとき、カバー部の収容空間部に収容されていた薬液が吐出部を介して排出されるので、カバー部に収容された定量の薬液を吐出することができるという効果がある。
【0019】
また、カバー部に充填された薬液が吐出部から放出されるとき、薬液は、いずれか一方に凝集することなくそれぞれのガイドリブの間に分散した状態で均一に排出されるという効果がある。
【0020】
また、前記第2開閉突部に外部圧力が加えられなければ、第1開閉突部が吐出部を閉鎖させるように位置するので、吐出部から任意に薬液が排出されないため、使用者は、容器本体から薬液が排出される時期を容易に調節することができるという効果がある。
【0021】
また、第1開閉突部に連結される弾性変形部の他側が折り曲げられるように弾性変形するとき、第1空間部及び第2空間部の形状が変形しながら弾性変形部の弾性変形を案内するので、弾性変形部が容易に弾性変形するという効果がある。
【0022】
また、弾性変形部は、テーパー状に形成されるので、弾性変形部が弾性復帰するとき、速やかに下方に弾性復帰するという効果がある。
【0023】
また、使用者がヘッドからキャップ部を脱離させる過程で第2開閉突部が自動的に前進するので、使用者が第2開閉突部を手で前進させる必要がないため、使用過程で第2開閉突部が汚染しないように防止するという効果がある。
【0024】
また、容器本体の内部の薬液を使用しないときは、上下移動部が容器本体の内部を密閉させて、容器本体に収容された薬液が任意に外部へ放出されないようにし、空気との接触を最小限に抑えて薬液が汚染しないようにするという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】本発明の好適な実施形態による頭皮用薬液吐出容器の蓋が容器本体から分離された状態を示す図である。
図2】本発明の好適な実施形態による頭皮用薬液吐出容器の容器本体、バルブ、ヘッド及びキャップ部が分離された状態を示す図である。
図3】本発明の好適な実施形態による頭皮用薬液吐出容器のバルブ及びヘッドを示す図である。
図4】本発明の好適な実施形態による頭皮用薬液吐出容器の容器本体、バルブ、ヘッド及びキャップ部が結合された状態を示す断面図である。
図5図4のA-A’に沿った概略断面図である。
図6】本発明の好適な実施形態による頭皮用薬液吐出容器のキャップ部が脱去される状態を示す図である。
図7】本発明の好適な実施形態による頭皮用薬液吐出容器のバルブが吐出部を閉鎖させた状態を示す図である。
図8】本発明の好適な実施形態による頭皮用薬液吐出容器のバルブに外部圧力が加わって吐出部が開放される直前の状態を示す図である。
図9】本発明の好適な実施形態による頭皮用薬液吐出容器のバルブに外部圧力が加わって吐出部が開放された状態を示す図である。
図10図9のB-B’線に沿った概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態による頭皮用薬液吐出容器をさらに詳細に説明する。
【0027】
図1は本発明の好適な実施形態による頭皮用薬液吐出容器の蓋が容器本体から分離された状態を示す図、図2は本発明の好適な実施形態による頭皮用薬液吐出容器の容器本体、バルブ、ヘッド及びキャップ部が分離された状態を示す図である。
【0028】
図1及び図2を参照すると、本発明の好適な実施形態による頭皮用薬液吐出容器は、容器本体100、ヘッド200、バルブ300、キャップ部400及び蓋500を含む。
【0029】
容器本体100は、例えば、使用者が容易に把持することができるように長い円筒状等に形成され、内部に頭皮用エッセンス等の薬液が収容されるように空き空間が形成される。容器本体100は、ガラス、プラスチック、金属などで構成できる。そして、容器本体100の長手方向の一側には、容器本体100より小さい直径を有する本体突出部110が一体に突設される。本体突出部110は、容器本体100の長手方向の一側を開放させる。
【0030】
ヘッド200は、容器本体100に装着されるカバー部210と、容器本体100に収容された薬液を外部に吐出させる吐出部220と、を含む。バルブ300は、カバー部210の内部に位置した状態で上下移動しながら吐出部220を開放又は閉鎖させる。バルブ300は、弾性を有する材質で形成され、例えばシリコン、合成樹脂などで形成されることができる。キャップ部400は、ヘッド200を覆うように形成され、一側は本体突出部110の外周縁の上側に着脱可能に螺合される。蓋500は、キャップ部400を覆うように形成され、一側は容器本体100の本体突出部110の外周縁の下側に着脱可能に螺合される。以下、これらの詳細構造について説明する。
【0031】
図3は本発明の好適な実施形態による頭皮用薬液吐出容器のバルブ及びヘッドを示す図、図4は本発明の好適な実施形態による頭皮用薬液吐出容器の容器本体、バルブ、ヘッド、及びキャップ部が結合された状態を示す断面図、図5図4のA-A’に沿った概略断面図である。
【0032】
図1乃至図4を参照すると、ヘッド200は、カバー部210及び吐出部220を含む。カバー部210は、内部に空き空間の収容空間部210aを持つように凸状に形成される。カバー部210の下側は本体突出部110の外周縁に着脱可能に結合され、カバー部210は本体突出部110をカバーするように装着される。そして、カバー部210の内周縁の両側には、上下方向に長く形成されるガイドレール212が設けられる。
【0033】
吐出部220は、容器本体100の反対方向に位置するカバー部210の一側に突設される。吐出部220は、本体突出部110からカバー部210に流入する薬液が外部へ排出されるようにする。吐出部220の下側内周縁に沿ってリング状の遮断突部222が突設される。そして、吐出部220の端部には、頭皮S(図8参照)を適宜刺激又はマッサージするように複数の刺激突部224が突設される。
【0034】
バルブ300は、上下移動部310及び開閉部320を含む。上下移動部310は、カバー部210の内部に上下移動可能に位置するものであり、容器本体100の反対方向を向く本体突出部110の前側に支持されるように形成される縁部312と、縁部312から中央方向に行くほど細くなるように延設される弾性変形部314と、を含む。縁部312の外周縁の直径は、カバー部210の内周縁の直径よりも小さく形成され、縁部312とカバー部210との間には隙間が形成される。縁部312は、容器本体100の開放された一側、すなわち本体突出部110を閉鎖させることができる大きさに形成される。そして、縁部312の外周縁の両側には一対のガイド突部312aが突設され、ガイド突部312aと対向するカバー部210の内周縁の両側にはガイドレール212が形成されることにより、ガイドレール212がガイド突部312aの上下移動をガイドする。このようにガイド突部312aがガイドレール212に沿って上下移動するので、上下移動部310は、収容空間部210aで左右に揺れることなく上下移動するように構成される。縁部312は、容器本体100の開放された一側、すなわち本体突出部110を閉鎖させることができる大きさに形成され、縁部312及び弾性変形部314は、本体突出部110を閉鎖することができる面積を持つように形成される。
【0035】
開閉部320は、弾性変形部314の中央に、吐出部220に挿入されるように突設される。このような開閉部320は、弾性変形部314の中央に連結された状態で吐出部220の内部方向に突設され、吐出部220の内周縁に当接する外周縁を持つように形成される第1開閉突部322と、第1開閉突部322から吐出部220の外部方向、すなわち、上下移動部310の反対方向に延設され、第1開閉突部322よりも小さい外周縁の直径を有するように形成される第2開閉突部324と、を含む。第1開閉突部322の内部及び第2開閉突部324の内部には、それぞれ空き空間を持つように第1空間部322a及び第2空間部324aが形成され、これらの第1空間部322aと第2空間部324aとは互いに連通している。そして、第2開閉突部324の長手方向に沿って複数のガイドリブ326が突設される。
【0036】
キャップ部400は、ヘッド200を覆うように形成され、一側は容器本体100の本体突出部110に着脱可能に結合される。ヘッド200をカバーするキャップ部400の内部上側には、吐出部220の外方に突出した第2開閉突部324の端部が挿入されるように案内溝402が形成され、案内溝402には、第2開閉突部324の端部が係合されるように係止部404が形成される。第2開閉突部324の端部が係止部404に係合されるために、第2開閉突部324の前端部には係止案内部328が突設される。このとき、案内溝402は、弾性を有するように形成され、外部圧力によって広げられるように形成される。これにより、案内溝402に強い外部圧力が加えられると、係止部404は、係止案内部328からの抑止脱去ができるように構成される。これについては後述する。
【0037】
以下、本発明の好適な実施形態による頭皮用薬液吐出容器の作用について説明する。
【0038】
図6は本発明の好適な実施形態による頭皮用薬液吐出容器のキャップ部が脱去される状態を示す図、図7は本発明の好適な実施形態による頭皮用薬液吐出容器のバルブが吐出部を閉鎖させた状態を示す図、図8は本発明の好適な実施形態による頭皮用薬液吐出容器のバルブに外部圧力が加わって吐出部が開放される直前の状態を示す図、図9は本発明の好適な実施形態による頭皮用薬液吐出容器のバルブに外部圧力が加わって吐出部が開放された状態を示す図、図10図9のB-B’線に沿った概略断面図である。
【0039】
まず、図5を参照すると、キャップ部400が容器本体100に結合されると、係止部404に第2開閉突部324が係合され、上下移動部310が容器本体100の開放された一側を閉鎖させるように位置する。このように容器本体100内の薬液を使用しないときは、上下移動部310が容器本体100内部を密閉させ、容器本体100に収容された薬液が任意に外部へ放出されないようにし、空気との接触を最小限に抑えて薬液が汚染しないようにするという効果がある。
【0040】
次に、図6を参照すると、使用者が容器本体100内の薬液を頭部に塗布するために、まず、容器本体100に結合された蓋500を分離させた後、キャップ部400をヘッド200から脱去させる。
【0041】
このとき、キャップ部400を脱離させるために、使用者がキャップ部400を手で握った状態でヘッド200の上方に移動させると、係止部404が第2開閉突部324を容器本体100から離れるように上方に移動させて、上下移動部310が容器本体100の開放された一側を閉鎖しないように移動する。すなわち、容器本体100内の薬液を使用する前に、第2開閉突部324が上方に突き出るように前進させて上下移動部310が本体突出部110を開放させるのである。このように使用者がヘッド200からキャップ部400を脱去させる過程で、第2開閉突部324が容器本体から離れるように自動的に前進するので、使用者が第2開閉突部324を手で前進させる必要がないため、使用過程で第2開閉突部324が汚染しないようにするという効果がある。
【0042】
そして、係止部404が第2開閉突部324を上方に移動させた状態で、使用者がキャップ部400をさらに上方に移動させると、係止部404が第2開閉突部324から無理やり分離されてキャップ部400がヘッド200から脱去される。
【0043】
次いで、図7を参照すると、容器本体100を逆さまにして吐出部220が下方を向くようにし、第2開閉突部324は、頭皮S(図8参照)から離隔するようにする。このとき、上下移動部310は、本体突出部110を閉鎖しないように移動しているので、容器本体100内の薬液は、本体突出部110と上下移動部310との間の隙間を介してカバー部210へ排出される。このとき、第1開閉突部322は、吐出部220の内部に接触した状態で、カバー部210に充填された薬液が排出されないように吐出部220を閉鎖させ、第2開閉突部324は、吐出部220の下方に突出するように位置する。そして、第1開閉突部322が吐出部220の内部に挿入されると、第1開閉突部322の外周縁が遮断突部222に接触することにより、第1開閉突部322が吐出部220を緊密に閉鎖させる。
【0044】
このように第2開閉突部324に外部圧力が加えられなければ、第1開閉突部322が吐出部220を閉鎖させるように位置するので、吐出部220から任意に薬液が排出されないため、使用者は、容器本体100から薬液が排出される時期を容易に調節することができるという効果がある。
【0045】
次に、図8を参照すると、吐出部220が下部を向くように位置した状態で頭皮Sと対向するように位置した容器本体100を下方に押圧する。すると、頭皮Sに接触した第2開閉突部324に外部圧力、すなわち上方圧力が加わり、第2開閉突部324及び第1開閉突部322が上方に移動する。すると、第1開閉突部322は、吐出部220の上方に移動し、吐出部220の下方に突出した第2開閉突部324は、吐出部220の内部に挿入される。このとき、第1開閉突部322の下側が吐出部220の遮断突部222に当接するようになり、吐出部220は、依然として閉鎖された状態を維持する。そして、上下移動部310は、第1開閉突部322に沿って上方に移動して容器本体100の開放された一側を閉鎖するように位置する。
【0046】
この状態で、図9及び図10を参照すると、容器本体100に下方圧力がより強く加わると、吐出部220の外部にやや突出した第2開閉突部324の端部は、吐出部220の内部に完全に挿入され、第1開閉突部322は、カバー部210の内部に上昇して吐出部220を開放させる。すると、カバー部210に充填された薬液は、吐出部220と第2開閉突部324との間の隙間を介して吐出部220の外部、すなわち頭皮Sへ放出される。
【0047】
一方、第2開閉突部324の側部には、複数のガイドリブ326が長尺状に突設されている。このようなガイドリブ326は、第2開閉突部324の外周縁に沿って複数個が等間隔で位置する。したがって、カバー部210に充填された薬液が吐出部220から放出されるとき、薬液は、いずれか一方に凝集することなくそれぞれのガイドリブ326の間に分散した状態で均一に排出されるという効果がある。
【0048】
そして、第1開閉突部322がカバー部210の内部に上昇すると、上下移動部310の縁部312は、容器本体100の一側に位置する本体突出部110に支持され、上下移動部310の弾性変形部314は、容器本体100の内部方向に弾性変形しながら移動する。すなわち、縁部312に連結される弾性変形部314の一側、及び第1開閉突部322に連結される弾性変形部314の他側が折り曲げられるように弾性変形するのである。そして、第1開閉突部322に連結される弾性変形部314の他側が折り曲げられるように弾性変形するとき、第1、2空間部322a、324aの形態が変形しながら弾性変形部314の弾性変形を案内する。このように第1及び第2開閉突部の内部に第1、第2空間部322a、324aが形成されるので、弾性変形部314が容易に弾性変形するという効果がある。
【0049】
そして、縁部312が本体突出部110に支持されるように位置すると、上下移動部310は、本体突出部110を閉鎖させるように位置し、容器本体100からカバー部210へもはや薬液が排出されない。すなわち、カバー部210に充填された薬液が吐出部220から放出されるとき、カバー部210の収容空間部210aに収容されていた薬液が吐出部220を介して排出されるので、カバー部210に収容された定量の薬液を吐出することができるという効果がある。
【0050】
次に、図7を再び参照すると、使用者は、頭皮Sと接触していた第2開閉突部324を頭皮Sと離隔するように位置させる。すると、上下移動部310の縁部312が本体突出部110に支持された状態で第2開閉突部324に加わる外部圧力が相殺されるため、上下移動部310の弾性変形部314が容器本体100の外部方向、すなわち下方に弾性復帰する。縁部312に連結される弾性変形部314の一側、及び開閉部320に連結される弾性変形部314の他側が元の状態に弾性復帰するのである。
【0051】
このとき、弾性変形部314は、下方に行くほど細くなるように形成されているので、第2開閉突部324に加えられる外部圧力が相殺されると、弾性変形部314は、速やかに下方に弾性復帰するという効果がある。
【0052】
これと同時に、上下移動部310は、下方に移動して、容器本体100に収容された薬液が再びカバー部210に充填される。そして、第1開閉突部322は、吐出部220に挿入されるように弾性変形部314に沿って下方に移動して吐出部220を閉鎖させる。第2開閉突部324は、吐出部220の下方に突出するように移動する。
【0053】
このように、本発明は、バルブ300がカバー部210の内部で上下移動しながら吐出部220を開閉させるように構成されるので、簡単な構造で吐出部220を開閉させることができるため、製造工程が簡単になり、これにより製造コストが低くなるという効果がある。
【0054】
本発明は、前記実施形態で詳細に説明されたが、本発明をこれに限定しないことは当たり前であり、本発明の技術思想の範囲内で様々な変形及び修正が可能であるのは、当業者にとって明白なことであり、それらの変形及び修正が請求の範囲の範疇に属するものであれば、その技術思想も本発明に属するものと見做すべきである。
【符号の説明】
【0055】
100 容器本体
110 本体突出部
200 ヘッド
210 カバー部
210a 収容空間部
212 ガイドレール
220 吐出部
222 遮断突部
224 刺激突部
300 バルブ
310 上下移動部
312 縁部
312a ガイド突部
314 弾性変形部
320 開閉部
322 第1開閉突部
322a 第1空間部
324 第2開閉突部
324a 第2空間部
326 ガイドリブ
328 係止案内部
400 キャップ部
402 案内溝
404 係止部
500 蓋
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10