(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-20
(45)【発行日】2024-02-29
(54)【発明の名称】二流体ノズルを備える噴霧装置およびその噴霧方法
(51)【国際特許分類】
B05B 7/24 20060101AFI20240221BHJP
B05B 7/04 20060101ALI20240221BHJP
B05B 12/00 20180101ALI20240221BHJP
B05B 12/08 20060101ALI20240221BHJP
【FI】
B05B7/24
B05B7/04
B05B12/00 Z
B05B12/08
(21)【出願番号】P 2023059964
(22)【出願日】2023-04-03
【審査請求日】2023-08-14
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】523122469
【氏名又は名称】森園 寧
(74)【代理人】
【識別番号】110000729
【氏名又は名称】弁理士法人ユニアス国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】森園 寧
【審査官】大塚 美咲
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-102249(JP,A)
【文献】特開2014-034027(JP,A)
【文献】特開2017-154091(JP,A)
【文献】特開2018-015738(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B05B 7/24
B05B 7/04
B05B 12/00
B05B 12/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
2つ以上の二流体ノズルと、
前記二流体ノズルに第一流体を第一圧で供給するための第一流体供給源と、
前記第一流体供給源から前記二流体ノズルへ第一流体を送るための第一流体本管と、
前記第一流体本管から分岐して前記二流体ノズルのそれぞれに第一流体を送るための第一流体枝管と、
前記二流体ノズルに第二流体を第二圧で供給するための第二流体供給源と、
前記第二流体供給源から前記二流体ノズルへ第二流体を送るための第二流体本管と、
前記第二流体本管から分岐して前記二流体ノズルのそれぞれに第二流体を送るための第二流体枝管と、
前記二流体ノズルより上流の前記第二流体枝管のそれぞれに設けられる第二流体枝管用弁と、
前記第一流体供給源から前記二流体ノズルまでの任意の位置で第一流体の圧力を測定する圧力測定器と、
前記圧力測定器で測定された測定圧力値(PV)が、予め設定されている第一設定圧力値以上になった場合に、前記第二流体枝管用弁を閉状態から開状態にして、前記第二流体を前記二流体ノズルへ送る制御をする噴霧開始制御手段と、
前記圧力測定器で測定された測定圧力値(PV)が、予め設定されている第二設定圧力値未満になった場合に、前記第二流体枝管用弁を開状態から閉状態にして、前記第二流体を前記二流体ノズルへ送ることを遮断し、前記第二流体枝管用弁から下流側の前記第二流体枝管に残留する第二流体の液だれを制御する噴霧停止制御手段と、を備える、
噴霧装置。
【請求項2】
前記第一流体本管から分岐する第一流体を、前記第二流体枝管用弁を制御するためのパイロット信号圧として用い、前記噴霧停止制御手段は、前記圧力測定器で測定された第二測定圧力値(PV)が、予め設定されている第二設定圧力値未満になった場合に、前記パイロット信号圧に利用される前記第一流体の送り込みを遮断することで、エア駆動式の三方弁の前記第二流体枝管用弁を制御し、前記三方弁の第二流体枝管用弁の第一流路から第二流路への第二流体の流れを閉じて新たな送り込みを遮断し、第三流路から第二流路への第一流体の流れにより、第二流体枝管用弁から下流の第二流体枝管と二流体ノズルとに残留する第二流体を放出する、または、
前記噴霧停止制御手段は、前記圧力測定器で測定された第二測定圧力値(PV)が、予め設定されている第二設定圧力値未満になった場合に、電磁駆動式の三方弁の前記第二流体枝管用弁を制御し、前記三方弁の第二流体枝管用弁の第一流路から第二流路への第二流体の流れを閉じて新たな送り込みを遮断し、第三流路から第二流路への第一流体の流れにより、第二流体枝管用弁から下流の第二流体枝管と二流体ノズルとに残留する第二流体を放出する、
請求項1に記載の噴霧装置。
【請求項3】
前記噴霧装置は、
前記第二流体本管から分岐し、前記二流体ノズル
へ送る前記第二流体を放出するためのリリーフ配管と、
前記リリーフ配管で第二流体の放出を制御するリリーフ制御部と、をさらに備え、
前記噴霧停止制御手段は、
前記圧力測定器で測定された測定圧力値(PV)が、予め設定されている第二設定圧力値未満になった場合に、前記リリーフ制御部を制御し第二流体をリリーフ配管から放出させて、前記第二流体枝管用弁から下流の第二流体枝管と二流体ノズル内の第二流体を、二流体ノズル先端からノズル内部へ戻る第一流体の逆戻り現象により上流側の第二流体枝管へ逆流させ、その後に、前記第二流体枝管用弁を制御する、
請求項1に記載の噴霧装置。
【請求項4】
前記噴霧装置は、
前記第二流体本管に、前記リリーフ配管より上流側に、第二流体本管制御弁と、
前記リリーフ配管と接続され、第二流体を貯留するための貯留タンクと、
前記貯留タンクから前記第二流体供給源へ前記第二流体を圧送するポンプと、
および/または、
前記第二流体枝管用弁の第一流路に設けられる逆止弁をさらに備える、
請求項3に記載の噴霧装置。
【請求項5】
請求項1に記載の噴霧装置の噴霧方法であって、
圧力測定器で測定された測定圧力値(PV)が、予め設定されている第一設定圧力値(SV1)以上になった場合に、第二流体枝管用弁を閉状態から開状態にして、第二流体を二流体ノズルへ送る制御をする噴霧開始制御ステップと、
圧力測定器で測定された測定圧力値(PV)が、予め設定されている第二設定圧力値(SV2)未満になった場合に、第二流体枝管用弁を開状態から閉状態にして、第二流体を前記二流体ノズルへ送ることを遮断し、第二流体枝管用弁から下流側の第二流体枝管に残留する第二流体の液だれを制御する噴霧停止制御ステップと、
を含む、噴霧方法。
【請求項6】
前記噴霧装置は、
第一流体本管から分岐する第一流体を、第二流体枝管用弁を制御するためのパイロット信号圧として用い、前記噴霧停止制御ステップは、圧力測定器で測定された第二測定圧力値(PV)が、予め設定されている第二設定圧力値未満になった場合に、前記パイロット信号圧に利用される前記第一流体の送り込みを遮断することで、エア駆動式の三方弁の第二流体枝管用弁を制御し、前記三方弁の第二流体枝管用弁の第一流路から第二流路への第二流体の流れを閉じて新たな送り込みを遮断し、第三流路から第二流路への第一流体の流れにより、第二流体枝管用弁から下流の第二流体枝管と二流体ノズルとに残留する第二流体を放出する、または、
前記噴霧停止制御ステップは、圧力測定器で測定された第二測定圧力値(PV)が、予め設定されている第二設定圧力値未満になった場合に、電磁駆動式の三方弁の前記第二流体枝管用弁を制御し、前記三方弁の第二流体枝管用弁の第一流路から第二流路への第二流体の流れを閉じて新たな送り込みを遮断し、第三流路から第二流路への第一流体の流れにより、第二流体枝管用弁から下流の第二流体枝管と二流体ノズルとに残留する第二流体を放出する、
請求項5に記載の噴霧方法。
【請求項7】
前記噴霧装置は、
第二流体本管から分岐し、二流体ノズル
へ送る第二流体を放出するためのリリーフ配管と、
前記リリーフ配管で第二流体の放出を制御するリリーフ制御部と、をさらに備え、
前記噴霧停止制御ステップは、
圧力測定器で測定された測定圧力値(PV)が、予め設定されている第二設定圧力値未満になった場合に、リリーフ制御部を制御し第二流体をリリーフ配管から放出させて、第二流体枝管用弁から下流の第二流体枝管と二流体ノズル内の第二流体を、二流体ノズル先端からノズル内部へ戻る第一流体の逆戻り現象により上流側の第二流体枝管へ逆流させ、その後に、第二流体枝管用弁を制御する、
請求項5に記載の噴霧方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、二流体ノズルを備なえる噴霧装置およびその噴霧方法に関し、例えば、内部混合式二流体ノズルを1つ以上備える噴霧装置、およびその噴霧方法である。
【背景技術】
【0002】
特許文献1~3の内部混合式二流体ノズルは、一般的な外部混合式ノズルと比べて、少ない気液比で粒径の細かい霧を噴霧できる。
特許文献4の噴霧装置は、二流体ノズルの噴霧停止時の液だれの問題を解決するために、液体供給源に接続される液体流路および気体供給源に接続される気体流路に設けれる複数の二流体ノズルを備え、噴霧を停止する際に、二流体ノズル毎に設置された液体用弁を閉じた後に、気体供給源に接続される気体流路に設けられる単一の気体用弁を閉じることで、液だれを防止することを開示する。
特許文献5の二流体噴霧装置は、二流体ノズルの噴霧停止時の液だれの問題を解決するために、二流体ノズルの噴霧を停止する際に、圧縮空気を流通不可能にする第1の弁及び加圧水を流通不可能にする第2の弁を閉止した状態で、加圧水供給系からの加圧水及び圧縮空気供給系からの圧縮空気の供給を停止すると共に、加圧水供給系の配管内の加圧水を外部に排出可能な第3の弁を開放し、加圧水供給系の配管内の加圧水をサイフォンの原理で引き込むことにより、二流体ノズルからの液だれを防止することを開示している。
【0003】
噴霧発停時の液だれ対策を行う場合には併せて、二流体ノズルよりも低い位置に水の本管を設置する必要がある。さらに、各二流体ノズルに対し個別に1本ずつ配管の敷設が必要で、施工の手間が著しく多い上に、水配管への空気流入による噴霧再開時の噴霧タイムラグ及びエア空吹きによるエアの無駄な消費と、噴霧停止時の無駄に多い水の排水が避けられない。
また、すでに設置している二流体ノズルの噴霧装置に対し、二流体ノズルの置換えや、室内天井から天吊りの構成での現実的且つ実用的な設置手段が考案されていなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特許第5140712号
【文献】特許第5261367号
【文献】特許第5971640号
【文献】特開2019-188290号公報
【文献】特許第6171040号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献4において、二流体ノズルへの供給エア圧力を指標にして、水管用の弁の開閉条件にはなっておらず、現実的な使用では、停止時および運転開始時の水圧とエア圧の条件によって粗大粒子を長期間に渡って噴霧する事になる等の問題が有り、実用的ではない。
本開示の目的は、上記問題を解消し、内部混合型二流体ノズルを、天吊り式の配置をはじめとした自由な位置に、本管と枝管の配管構成で配置できるようにでき、停止時の液だれを好適に回避できる二流体ノズルを備える噴霧装置およびその噴霧方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の噴霧制御装置は、
圧力測定器(40、41)で測定された測定圧力値(PV)が、予め設定されている第一設定圧力値(SV1)以上になった場合に、第二流体枝管用弁(V1、V2、・・)を閉状態から開状態にして、第二流体を二流体ノズルへ送る制御をする噴霧開始制御手段(50)と、
圧力測定器(40、41)で測定された測定圧力値(PV)が、予め設定されている第二設定圧力値(SV2)未満になった場合に、第二流体枝管用弁(V1、V2、・・)を開状態から閉状態にして、第二流体を二流体ノズル(1、2、・・)へ送ることを遮断し、第二流体枝管用弁(V1、V2、・・)から下流側の第二流体枝管(211、212、・・・)に残留する第二流体(残液)の液だれを制御する噴霧停止制御手段(60)と、
を備えていてもよい。
本開示の噴霧制御方法は、
圧力測定器(40、41)で測定された測定圧力値(PV)が、予め設定されている第一設定圧力値(SV1)以上になった場合に、第二流体枝管用弁(V1、V2、・・)を閉状態から開状態にして、第二流体を二流体ノズルへ送る制御をする噴霧開始制御ステップと、
圧力測定器(40、41)で測定された測定圧力値(PV)が、予め設定されている第二設定圧力値(SV2)未満になった場合に、第二流体枝管用弁(V1、V2、・・)を開状態から閉状態にして、第二流体を二流体ノズル(1、2、・・)へ送ることを遮断し、第二流体枝管用弁(V1、V2、・・)から下流側の第二流体枝管(211、212、・・・)に残留する第二流体(残液)の液だれを制御する噴霧停止制御ステップと、
を含んでいてもよい。
前記噴霧停止制御ステップは、
圧力測定器で測定された第二測定圧力値(PV)が、予め設定されている第二設定圧力値(SV2)未満になった場合に、第一流体の送り込みを遮断することで、三方弁の第二流体枝管用弁を制御し、
三方弁の第二流体枝管用弁の第一流路から第二流路への第二流体の流れを閉じて新たな送り込みを遮断し、第三流路から第二流路への第一流体の流れにより、第二流体枝管用弁から下流の第二流体枝管と二流体ノズルとに残留する第二流体を放出してもよい。
前記噴霧停止制御ステップは、
圧力測定器で測定された測定圧力値(PV)が、予め設定されている第二設定圧力値(SV2)未満になった場合に、第二流体をリリーフ配管から放出させて、第二流体枝管用弁(V1、V2、・・)から下流の第二流体枝管と二流体ノズル内の第二流体を、二流体ノズル先端からノズル内部へ戻る第一流体の逆戻り現象により上流側の第二流体枝管へ逆流させ、その後に、二方弁または三方弁の第二流体枝管用弁を制御してもよい。
前記噴霧停止制御ステップは、
圧力測定器で測定された測定圧力値(PV)が、予め設定されている第二設定圧力値(SV2)未満になった場合に、第二流体をリリーフ配管から放出し、パイロット信号圧低下で三方弁の第一流路を閉じ第三流路と第二流路を開通させ、逆圧により二流体ノズルからの噴霧を停止させ、その後、第一流体枝管内あるいはオペレート圧(パイロット分岐配管)の残圧により、第二流体枝管用弁より下流の第二流体枝管と二流体ノズル内の第二流体の残液を放出してもよい。
本開示の噴霧制御プログラムは、
1つ以上のプロセッサーで、上記噴霧制御方法の各ステップを実行するプログラムである。
本開示の噴霧制御装置は、
情報処理装置で構成され、
上記噴霧制御プログラムが内蔵あるいは外部のメモリに保存されており、
前記情報処理装置が、前記メモリに保存されている前記噴霧制御プログラムを読み出し、プロセッサーで実行する構成であってもよい。
情報処理装置は、例えば、クラウドサーバ、オンプレミスサーバ、汎用パソコンなどであってもよい。
【0007】
本開示の内部混合式二流体ノズルを備える噴霧装置(A1、A2、A3、A4、B1、B2、B3、B4、B5、B6、B7、B8)は、
1つ以上の二流体ノズル(1、2、・・)と、
前記二流体ノズル(1、2、・・)に第一流体を第一圧で供給するための第一流体供給源(10)と、
前記第一流体供給源(10)から前記二流体ノズル(1、2、・・)へ第一流体を送るための第一流体本管(11)と、
前記第一流体本管(11)から分岐して前記二流体ノズルのそれぞれに第一流体を送るための第一流体枝管(111、112、・・・)と、
前記二流体ノズル(1、2、・・)に第二流体を第二圧で供給するための第二流体供給源(20)と、
前記第二流体供給源(20)から前記二流体ノズル(1、2、・・)へ第二流体を送るための第二流体本管(21)と、
前記第二流体本管(21)から分岐して前記二流体ノズル(1、2、・・)のそれぞれに第二流体を送るための第二流体枝管(211、212、・・・)と、
前記二流体ノズル(1、2、・・)より上流側の前記第二流体枝管(211、212、・・・)のそれぞれに設けられる第二流体枝管用弁(V1、V2、・・)と、
前記第一流体供給源(10)から前記二流体ノズル(1、2、・・)までの任意の位置で第一流体の圧力(例えば、配管内圧力)を測定する圧力測定器(40、41)と、
例えば運転開始の際に、前記圧力測定器(40、41)で測定された測定圧力値(PV)が、予め設定されている第一設定圧力値(SV1)以上になった場合に、前記第二流体枝管用弁(V1、V2、・・)を閉状態から開状態にして、前記第二流体を前記二流体ノズル(1、2、・・)へ送る制御をする噴霧開始制御手段(50)と、
例えば運転停止の際に、前記圧力測定器(40、41)で測定された測定圧力値(PV)が、予め設定されている第二設定圧力値(SV2)未満になった場合に、前記第二流体枝管用弁(V1、V2、・・)を開状態から閉状態にして、前記第二流体を前記二流体ノズル(1、2、・・)へ送ることを遮断し、前記第二流体枝管用弁(V1、V2、・・)から下流側の前記第二流体枝管(211、212、・・・)に残留する第二流体(残液)の液だれを制御する噴霧停止制御手段(60)と、
を備えていてもよい。
【0008】
前記第一圧は、例えば、300kPaから600kPaである。
前記第二圧は、第一圧よりも小さい圧力であり、例えば、250kPaから550kPaである。
第一流体供給源(10)と第二流体供給源(20)は、二次側の圧力を一定にするレギュレータ(R)を備えていてもよい。
圧力測定器(40、41)は、例えば、ガス圧力センサーなどであってもよい。
運転開始は、例えば、前記第一流体供給源(10)から第一流体を第一流体本管(11)へ送った後であってもよい。前記第一流体供給源(10)の供給弁を開ける、あるいは、第一流体本管に設けられた仕切弁を開けてもよい。
運転停止は、例えば、前記第一流体供給源(10)から第一流体を第一流体本管(11)へ送ることを停止した後であってもよい。前記第一流体供給源(10)の供給弁を閉じる、あるいは、第一流体本管に設けられた仕切弁を閉じてもよい。
第一設定圧力値(SV1)は、例えば、第一圧よりも例えば、5~50kPa低い値などに設定されていてもよい。
第二設定圧力値(SV2)は、例えば、第一圧よりも例えば、5~50kPa低い値などに設定されていてもよい。
前記第一設定圧力値(SV1)と前記第二設定圧力値(SV2)は同じでもよく、異なっていてもよい。
噴霧開始制御手段(50)と噴霧停止制御手段(60)を同じ圧力スイッチで構成してもよく、専用電子回路、PLCなどのコントローラ、コンピュータ(プロセッサーとメモリとメモリに保存されているプログラムの協働機能)などで構成されていてもよい。
前記噴霧停止制御手段(60)は、予定している運転停止(例えば、タイマー自動停止、手動停止)、緊急停止、第一流体あるいは第二流体の圧力変動(大きな低下など)における停止などで実行されてもよい。
前記第二流体枝管用弁(V1、V2、・・)の弁操作により、二流体ノズルに送られた第一流体の圧力が十分高くなってから、第二流体を二流体ノズルに送り込むことが可能となり、噴霧開始時の粗粒子化を抑制できる。
【0009】
前記噴霧装置は、
前記第一流体供給源(10)から前記二流体ノズル(1、2、・・)までの任意の位置で第一流体の供給を遮断するための第一流体制御弁(30)を備えていてもよい。第一流体制御弁(30)は、第一流体本管(11)に設けられていてもよく、各第一流体枝管(111、112、・・・)に設けられていてもよい。第一流体制御弁(30)は、エア駆動弁でもよく、電磁駆動弁であってもよい。
例えば、湿度計で測定された湿度に応じて加湿(噴霧)を制御する加湿コントローラ(70)からの電気的指令により、第一流体制御弁(30)の弁が開け閉めされてもよい。
【0010】
前記第二流体枝管用弁と前記二流体ノズルは、1対1のセットで構成されていてもよく、前記第二流体枝管用弁(V1、V2、・・)と前記二流体ノズルは、1対2以上のセットで構成されていてもよい。
前記第二流体枝管用弁(V1、V2、・・)は、例えば、二方弁、三方弁であってもよい。
【0011】
前記第二流体枝管用弁(V1、V2、・・)は、例えば、エア駆動弁、電磁駆動弁であってもよい。
前記第二流体枝管用弁(V1、V2、・・)がエア駆動弁である場合、前記第一流体本管(11)から分岐するパイロット配管(113)から分岐するパイロット分岐配管(1131、1132、・・)から前記第二流体枝管用弁(V1、V2、・・)へ前記第一流体をパイロット信号圧として送るように構成されていてもよい。
前記第二流体枝管用弁(V1、V2、・・)がエア駆動弁である場合、前記第一流体本管(11)から分岐するパイロット分岐配管(1141、1142、・・)から前記第二流体枝管用弁(V1、V2、・・)へ前記第一流体をパイロット信号圧として送るように構成されていてもよい。
前記圧力測定器(40、41)は、前記第一流体本管(11)、パイロット配管(113)、パイロット分岐配管(1131、1132、・・)、パイロット分岐配管(1141、1142、・・)のうち、いずれかのポイントに1つあるいは2つ以上設けられていてもよい。
前記パイロット配管(113)には、パイロット信号圧制御弁(45)が設けられていてもよく、パイロット分岐配管(1131、1132、・・、)のそれぞれにパイロット信号圧制御弁が設けられていてもよい。パイロット分岐配管(1141、1142、・・)のそれぞれにパイロット信号圧制御弁が設けられていてもよい。パイロット信号圧制御弁(45)は、エア駆動弁でもよく、電磁駆動弁であってもよい。
【0012】
前記圧力測定器(40)は、その測定された圧力値が設定値以上でONし、設定値未満でOFFするスイッチを備えた圧力スイッチで構成されていてもよい。圧力スイッチは噴霧開始制御手段(50)、噴霧停止制御手段(60)として構成されていてもよい。
圧力スイッチの一方は電源とで接続され、圧力スイッチの他方がパイロット信号圧制御弁(45)に電気的に接続され、測定圧力値が設定値以上でスイッチONとなり、電気信号が送られて、パイロット信号圧制御弁(45)がON状態(第一流路V01と第二流路V02が開通)となり、測定圧力値が設定値未満でスイッチOFFとなり、電気信号が送られて、パイロット信号圧制御弁(45)がOFF状態(第二流路V02と第三流路V03が開通)となる。
前記圧力測定器(41)は、その測定された圧力値が設定値以上でONし、設定値未満でOFFするスイッチを備えた圧力スイッチで構成されていてもよい。スイッチの一方は電源とで接続され、スイッチの他方がリリーフ仕切弁(262)に電気的に接続され、測定圧力値が設定値以上でスイッチONとなり、電気信号が送られて、リリーフ仕切弁(262)が閉まり、測定圧力値が設定値未満でスイッチOFFとなり、電気信号が送られて、リリーフ仕切弁(262)を開ける。
前記圧力測定器(41)は、その測定された圧力値が設定値以上でONし、設定値未満でOFFするスイッチを備えた圧力スイッチで構成されていてもよい。スイッチの一方は電源とで接続され、スイッチの他方が第二流体枝管用弁(V1、V2、・・)に電気的に接続され、測定圧力値が設定値以上でスイッチONとなり、電気信号が送られて、第二流体枝管用弁(V1、V2、・・)が開き、測定圧力値が設定値未満でスイッチOFFとなり、電気信号が送られて、第二流体枝管用弁(V1、V2、・・)が閉じる。
【0013】
前記噴霧開始制御手段(50)は、
前記圧力測定器(40)で測定された測定圧力値(PV)が、予め設定されている第一設定圧力値(SV1)以上になった場合に、前記パイロット信号圧制御弁(45)を開け(ON状態)、パイロット信号圧としての第一流体(気体)を送り込み、三方弁の前記第二流体枝管用弁(V1、V2、・・)を制御してもよい。
前記噴霧開始制御手段(50)は、
第一流体の供給を開始させる手段(第一流体供給源(10)、第一流体制御弁(30)の開弁)で第一流体の供給が開始され、かつ、前記圧力測定器(40)で測定された測定圧力値(PV)が、予め設定されている第一設定圧力値(SV1)以上になった場合に、前記パイロット信号圧制御弁(45)を開け(ON状態)、パイロット信号圧としての第一流体(気体)を送り込み、三方弁の前記第二流体枝管用弁(V1、V2、・・)を制御してもよい。
この構成では、第一流体(気体)を送り込みにより、ほぼすぐに、パイロット信号圧がON/OFF切替設定値以上でOFFからON状態となり、第二流体枝管用弁(V1、V2、・・)において、第二流体(液体)が第一流路(
図1において上弁V11)から第二流路(
図1において下弁V12)へ流れ、二流体ノズルにおいて第一流体(気体)と内部混合され、微粒子が噴射される。
【0014】
前記噴霧停止制御手段(60)は、
前記圧力測定器(40)で測定された第二測定圧力値(PV)が、予め設定されている第二設定圧力値(SV2)未満になった場合に、前記パイロット信号圧制御弁(45)を閉じ、パイロット信号圧としての第一流体(気体)の送り込みを遮断し、前記パイロット信号圧制御弁(45)の三方弁のパイロット圧を大気圧開放することで、三方弁の前記第二流体枝管用弁(V1、V2、・・)を制御してもよい。
この構成では、第一流体(気体)の送り込みがなくなり、パイロット信号圧がONからOFFとなり、三方弁の第二流体枝管用弁(V1、V2、・・)の第一流路(V11、V21)から第二流路(V12、V22)への第二流体(液体)の流れを閉じて新たな送り込みを遮断し、第三流路(V13、V23)から第二流路(V12、V22)への第一流体(第一流体本管(11)の残圧)の流れにより、第二流体枝管用弁(V1、V2、・・)から下流の第二流体枝管(211、212、・・・)と二流体ノズルとに残留する第二流体(残液)を放出する(吹き飛ばす)ことができ、粗大粒子の噴霧も抑制できる。運転再開時も、液だまりもなく、第二液体も第二流体枝管用弁(V1、V2、・・)まできているので、素早く再開できる。なお、パイロット信号圧制御弁(45)の第一流路(V01)から第二流路(V02)への第一流体(空気)の流れを閉じて、第二流路(V02)と第三流路(V03)を開通してパイロット信号圧を大気圧へ下げる。
【0015】
前記噴霧装置は、
前記第二流体本管(21)から分岐し、前記二流体ノズル(1、2、・・)へ送る前記第二流体を放出するためのリリーフ配管(26)と、
前記リリーフ配管(26)で放出される第二流体のリリーフをリリーフ制御部(260)と、を備えていてもよい。リリーフ制御部(260)を制御することで、前記第二流体がリリーフ配管(26)から放出され、前記二流体ノズル(1、2、・・)へ送る前記第二流体の圧力が相対的に低下する。
前記リリーフ制御部(260)は、リリーフ設定圧で開弁し一次側の圧力を調整するリリーフ弁(261)と、リリーフ弁(261)より下流に設けられるリリーフ仕切弁(262)を備えていてもよい。リリーフ弁(261)のリリーフ設定圧は、第二流体供給源(20)の供給圧(第二圧)よりも低い。また、リリーフ設定圧は、後述する噴霧停止時の二流体ノズルでの逆戻り現象が成立する条件の圧力値である必要があり、第二流体枝管用弁(V1、V2、・・)のON/OFF切替設定値(例えば、150~200kPa)よりも低く、例えば、80kPa~120kPaであってもよい。
前記噴霧開始制御手段(50)は、
第一流体の供給を開始させる手段(第一流体供給源(10)、第一流体制御弁(30)の開弁)で第一流体の供給が開始され、かつ、前記圧力測定器(41)で測定された測定圧力値(PV)が、予め設定されている第一設定圧力値(SV1)以上になった場合に、リリーフ仕切弁(262)を閉じるように制御してもよい。
前記噴霧停止制御手段(60)は、
前記圧力測定器(41)で測定された測定圧力値(PV)が、予め設定されている第二設定圧力値(SV2)未満になった場合に、前記仕切弁(262)を開け第二流体をリリーフ配管(26)から放出させて、前記第二流体枝管用弁(V1、V2、・・)から下流の第二流体枝管(211、212、・・・)と二流体ノズル内の第二流体を、二流体ノズル先端からノズル内部(第二流体の配管)へ戻る第一流体の逆戻り現象により、前記第二流体枝管用弁(V1、V2、・・)より上流側の第二流体枝管(211、212、・・・)へ逆流させ、その後に、二方弁または三方弁の前記第二流体枝管用弁(V1、V2、・・)を制御してもよい。
逆戻り現象は、第二流体の圧力(例えば、リリーフ設定圧の80kPa~120kPa)よりも、第一流体の圧力(例えば、残圧の250kPa以上400kPa))が高いことで生じる現象である。
【0016】
前記リリーフ制御部(260)は、圧力計と、圧力計より下流に設けられ、圧力計の測定値がリリーフ設定圧となるように弁開度を制御する圧力制御弁を備えていてもよい。
噴霧中において、圧力制御弁は駆動停止しており、第二流体はリリーフ配管(26)から放出されていない。噴霧停止の際に、圧力制御弁は駆動開始し、圧力計(一次側の圧力)の測定値がリリーフ設定圧になるように弁開度が制御され、第二流体が放出される。
前記噴霧停止制御手段(60)は、
前記圧力測定器(41)で測定された測定圧力値(PV)が、予め設定されている第二設定圧力値(SV2)未満になった場合に、前記圧力制御弁を駆動開始するように制御してもよい。
【0017】
前記第二流体枝管用弁(V1、V2、・・)が三方弁である場合に、逆流させるときは、パイロット信号ONであり第二流路(V12、V22)から第一流路(V11、V21)へ第一流体が流れ、逆流完了後に、パイロット信号OFFとなり、第一流体が第三流路(V13、V23)から第二流路(V12、V22)へ流れる。
前記第二流体枝管用弁(V1、V2、・・)が二方弁である場合に、逆流させるときは、パイロット信号ONであり第二流路(弁より下流の二次側)から第一流路(弁より上流の一次側)へ第一流体が流れ、逆流完了後に、パイロット信号がOFFとなる。
【0018】
前記噴霧装置は、
前記第二流体本管(21)に、前記リリーフ配管(26)より上流側に、第二流体本管制御弁(25)とを備えていてもよい。第二流体本管制御弁(25)は、エア駆動弁でもよく、電磁駆動弁であってもよい。噴霧停止制御手段(60)は、前記圧力測定器(40、41)で測定された測定圧力値(PV)が、予め設定されている第二設定圧力値(SV2)未満になった場合に、第二流体本管制御弁(25)を閉じるように制御してもよい。
前記噴霧装置は、
前記リリーフ配管(26)と接続され、第二流体を貯留するための貯留タンク(80)を備えていてもよい。
前記貯留タンク(80)は、液面レベル計(81)を備え、所定量以下になった場合に第二流体が第二流体補充配管(84)から補充される構成であってもよい。
前記貯留タンク(80)は、第二流体を圧送するポンプ(P)を備え、前記第二流体供給源(20)としてあるいは第二流体供給源(20)の補充用に使用されてもよい。
【0019】
前記噴霧装置は、
前記第二流体枝管用弁(V1、V2、・・)の第一流路(一次側)に逆止弁(チャッキ弁)が設けられていてもよい。
前記噴霧停止制御手段(60)は、圧力測定器で測定された測定圧力値(PV)が、予め設定されている第二設定圧力値(SV2)未満になった場合に、リリーフ制御部(260)を制御し第二流体をリリーフ配管(26)から放出してもよい。これにより、パイロット信号圧低下で三方弁の第一流路を閉じ第三流路と第二流路を開通させ、逆圧により二流体ノズルからの噴霧を停止させ、その後、第一流体枝管内あるいはオペレート圧(パイロット分岐配管)の残圧により、第二流体枝管用弁(V1、V2、・・)より下流の第二流体枝管と二流体ノズル内の第二流体の残液を放出してもよい。
【0020】
本開示の内部混合式二流体ノズルを備える噴霧装置の噴霧方法は、
前記噴霧装置は、
1つ以上の二流体ノズル(1、2、・・)と、
前記二流体ノズル(1、2、・・)に第一流体を第一圧で供給するための第一流体供給源(10)と、
前記第一流体供給源(10)から前記二流体ノズル(1、2、・・)へ第一流体を送るための第一流体本管(11)と、
前記第一流体本管(11)から分岐して前記二流体ノズルのそれぞれに第一流体を送るための第一流体枝管(111、112、・・・)と、
前記二流体ノズル(1、2、・・)に第二流体を第二圧で供給するための第二流体供給原(20)と、
前記第二流体供給原(20)から前記二流体ノズル(1、2、・・)へ第二流体を送るための第二流体本管(21)と、
前記第二流体本管(21)から分岐して前記二流体ノズル(1、2、・・)のそれぞれに第二流体を送るための第二流体枝管(211、212、・・・)と、
前記二流体ノズル(1、2、・・)より上流側の前記第二流体枝管(211、212、・・・)のそれぞれに設けられる第二流体枝管用弁(V1、V2、・・)と、
前記第一流体供給源(10)から前記二流体ノズル(1、2、・・)までの任意の位置で第一流体の圧力(例えば、配管内圧力)を測定する圧力測定器(40)と、を備え、
噴霧方法は、
前記圧力測定器(40)で測定された測定圧力値(PV)が、予め設定されている第一設定圧力値(SV1)以上になった場合に、前記第二流体枝管用弁(V1、V2、・・)を閉状態から開状態にして、前記第二流体を前記二流体ノズル(1、2、・・)へ送る制御をする噴霧開始制御ステップと、
前記圧力測定器(40)で測定された測定圧力値(PV)が、予め設定されている第二設定圧力値(SV2)未満になった場合に、前記第二流体枝管用弁(V1、V2、・・)を開状態から閉状態にして、前記第二流体を前記二流体ノズル(1、2、・・)へ送ることを遮断し、前記第二流体枝管用弁(V1、V2、・・)から下流側の前記第二流体枝管(211、212、・・・)に残留する第二流体(残液)の液だれを制御する噴霧停止制御ステップと、
を含んでいてもよい。
【0021】
前記噴霧停止制御ステップは、
前記圧力測定器(40)で測定された第二測定圧力値(PV)が、予め設定されている第二設定圧力値(SV2)未満になった場合に、前記パイロット信号圧制御弁(1135)を閉じ、第一流体の送り込みを遮断することで、三方弁の前記第二流体枝管用弁(V1、V2、・・)を制御してもよい。
【0022】
前記運転停止制御ステップは、
前記噴霧装置が、前記第二流体本管(21)から分岐し、前記二流体ノズル(1、2、・・)へ送る前記第二流体を放出するためのリリーフ配管(26)と、前記リリーフ配管(26)で第二流体の放出を制御するリリーフ制御部(260)と、を備え、
前記圧力測定器(40)で測定された測定圧力値(PV)が、予め設定されている第二設定圧力値(SV2)未満になった場合に、前記リリーフ制御部(260)を制御し第二流体をリリーフ配管(26)から放出させて、前記第二流体枝管用弁(V1、V2、・・)から下流の第二流体枝管(211、212、・・・)と二流体ノズル内の第二流体を、二流体ノズル先端からノズル内部へ戻る第一流体の逆戻り現象により、前記第二流体枝管用弁(V1、V2、・・)より上流側の第二流体枝管(211、212、・・・)へ逆流させ、その後に、二方弁または三方弁の前記第二流体枝管用弁(V1、V2、・・)を制御してもよい。
【0023】
第一流体供給源(10)は、第一流体(圧縮エア)を供給圧に昇圧するためのコンプレッサーを備えていてもよい。
前記内部混合式二流体ノズルは、ノズル先端の気液噴射部と、前記気液噴射部内に設けられる、少なくとも1つの気体噴射部および少なくとも1つの液噴射部と、を備え、液噴射部の噴射圧が気体噴射部の噴射圧よりも小さい場合に、気体噴射部からの気体流が、液噴射部の内部へ流れる構造を有する。気液噴射部は、気体噴射部からの気体と、液噴射部からの液体とを衝突させる気液混合領域を有していてもよい。
前記内部混合式二流体ノズルは、
第一流体(圧縮エア)を噴射する、少なくとも2つの気体噴射部と、第二流体(液体)を噴射する一つの液噴射部とを備えていてもよい。
前記気体噴射部から噴射した第一流体(圧縮エア)同士を前記液噴射部の先端より前方で衝突させて形成した衝突部(気液混合領域)または当該衝突部を含む部分をノズル内部の一部に有し、前記液噴射部で噴射した液とを衝突させて当該液を霧化する構成である。
内部混合式二流体ノズルは、特許第5140712号、特許第5261367号、特許第5971640号に開示されている装置で構成されることが好ましい。
【0024】
前記第一流体は、特に制限されないが、例えば、空気、乾燥空気(ドライエア)、清浄空気(クリーンエア)、窒素、不活性ガス等が挙げられ、使用目的に応じて適宜設定可能である。
前記第二流体は、特に制限されないが、例えば、水、イオン化水、消臭液、保湿液、美容水、化粧水等の化粧薬液、殺菌液、除菌液等の薬液等が挙げられる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【
図2】実施形態1の運転開始および停止の際の動作フロー図である。
【
図3】内部混合式二流体ノズル(クロスニードル構造)を説明するための図である。
【
図4】実施形態1の別例1の噴霧装置の構成図である。
【
図5】実施形態1の別例2の噴霧装置の構成図である。
【
図7】実施形態2の運転開始および停止の際の動作フロー図である。
【
図8】実施形態2の別例1の噴霧装置の構成図である。
【
図9】実施形態2の別例2の噴霧装置の構成図である。
【
図10】実施形態2の別例3の噴霧装置の構成図である。
【
図11】実施形態2の別例4の噴霧装置の構成図である。
【
図12】実施形態2の別例5の噴霧装置の構成図である。
【
図13】実施形態2の別例6の噴霧装置の構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下に本発明のいくつかの実施形態について説明する。以下に説明する実施形態は、本発明の一例を説明するものである。本発明は以下の実施形態になんら限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲において実施される各種の変形形態も含む。「上流」と「下流」は、流体の流れ方向を基準にして定義している。弁に対しその上流は一次側、その下流は二次側と称する。
【0027】
(実施形態1)
図1~3で、実施形態1の噴霧装置A1の構成と動作フローなどを説明する。
噴霧装置A1は、1つ以上の二流体ノズル(1、2、・・)と、二流体ノズル(1、2、・・)に第一流体(空気)を第一圧(例えば、500kPa)で供給するための第一流体供給源10と、第一流体供給源10から二流体ノズル(1、2、・・)へ第一流体(空気)を送るための第一流体本管11と、二流体ノズル(1、2、・・)に第二流体(水)を第二圧(例えば、450kPa)で供給するための第二流体供給源20と、第二流体供給源20から二流体ノズル(1、2、・・)へ第二流体(水)を送るための第二流体本管21と、を備える。
図1では二流体ノズルが2つ示されているが、これに限定されず、3つ以上設けられていてもよい。
【0028】
第一流体枝管111は、第一流体本管11から分岐して二流体ノズル1に第一流体(空気)を送るための分岐配管である。第一流体枝管112は、第一流体本管11から分岐して二流体ノズル2に第一流体(空気)を送るための分岐配管である。二流体ノズルの数に合わせて第一流体枝管も設けられる。
第三流路用分岐配管1111は、二流体ノズル1に接続される第一流体枝管111から分岐して第二流体枝管用弁V1の第三流路(右横弁V13)へ接続される。第三流路用分岐配管1121は、二流体ノズル2に接続される第一流体枝管112から分岐して第二流体枝管用弁V2の第三流路(右横弁V23)へ接続される。二流体ノズルの数に合わせて第三流路用分岐配管も設けられる。
【0029】
第二流体枝管211は、第二流体本管21から分岐して二流体ノズル1に第二流体(水)を送るための分岐配管である。第二流体枝管212は、第二流体本管21から分岐して二流体ノズル2に第二流体(水)を送るための分岐配管である。二流体ノズルの数に合わせて第二流体枝管も設けられる。
【0030】
第二流体枝管用弁V1は、二流体ノズル1より上流側の第二流体枝管211に設けられる三方弁である。第二流体枝管用弁V2は、二流体ノズル2より上流側の第二流体枝管212に設けられる三方弁である。二流体ノズルの数に合わせて第二流体枝管用弁も設けられる。
【0031】
第一流体(空気)制御弁30は、第一流体本管11に設けられる電磁駆動弁である。第一流体(空気)制御弁30は、湿度計で測定された湿度に応じて加湿(噴霧)を制御する加湿コントローラ70からの電気的指令により、弁の開閉が実行される。
パイロット配管113は、第一流体(空気)制御弁30より下流の第一流体本管11から分岐して、二流体ノズルのパイロット信号圧として第一流体(空気)を送るための分岐配管である。パイロット分岐配管1131は、パイロット配管113から分岐し、二流体ノズル1へ第一流体(空気)をパイロット信号圧として送る分岐配管である。パイロット分岐配管1132は、パイロット配管113から分岐し、二流体ノズル2へ第一流体(空気)をパイロット信号圧として送る分岐配管である。二流体ノズルの数に合わせてパイロット分岐配管も設けられる。
【0032】
圧力測定器40は、パイロット配管113に設けられ、第一流体(空気)の圧力(配管内圧力)を測定する。
パイロット信号圧制御弁45は、圧力測定器40の位置より上流のパイロット配管113に設けられる。パイロット信号圧制御弁45は、それよりも下流のパイロット配管113に流れる第一流体(空気)の送り込みを制御する。
なお、別実施形態として、圧力測定器40は、パイロット配管113に設けられることなく、第一流体(空気)制御弁30より下流の第一流体本管11あるいは第一流体枝管111、112のいずれかに設けられていてもよい。
【0033】
第二流体枝管用弁(V1、V2、・・)が三方弁である場合に、パイロット信号圧がON/OFF切替設定値(例えば、200kPa)以上でOFFからON状態になると、第三流路(
図1において右横弁V13)を閉じて、第一流路(
図1において上弁V11、V21)から第二流路(
図1において下弁V12、V22)が開通して第二流体(水)が第一流路(上弁V11、V21)から第二流路(下弁V12、V22)へ流れる。パイロット信号圧がON/OFF切替設定値未満でONからOFF状態になると、第一流路(上弁V11、V21)を閉じて、第三流路(右横弁V13、V23)から第二流路(下弁V12、V22)が開通して第一流体(空気)が流れる。
【0034】
噴霧開始制御手段50は、圧力測定器40で測定された測定圧力値(PV)が、予め設定されている第一設定圧力値(SV1)以上になった場合に、パイロット信号圧制御弁45を開け、パイロット信号圧としての第一流体(空気)を送り込み、三方弁の第二流体枝管用弁(V1、V2、・・)を制御する。噴霧開始制御手段50は、例えば、圧力スイッチを有して構成され、圧力測定器40で測定された測定圧力値(PV)が、予め設定されている第一設定圧力値(SV1)以上になった場合に、スイッチがOFFからON状態になり、パイロット信号圧制御弁45の電磁駆動弁を駆動して弁を開けてもよい。パイロット信号圧制御弁45の電磁駆動弁は二方弁であってもよい。
【0035】
噴霧停止制御手段60は、圧力測定器40で測定された測定圧力値(PV)が、予め設定されている第二設定圧力値(SV2)未満になった場合に、パイロット信号圧制御弁45を閉じ、パイロット信号圧としての第一流体(空気)の送り込みを遮断することで、三方弁の第二流体枝管用弁(V1、V2、・・)を制御する。噴霧停止制御手段60は、例えば、圧力スイッチを有して構成され、圧力測定器40で測定された測定圧力値(PV)が、予め設定されている第二設定圧力値(SV2)未満になった場合に、スイッチがONからOFF状態になり、パイロット信号圧制御弁45の電磁駆動弁を駆動して弁を閉じてもよい。
第一設定圧力値(SV1)と第二設定圧力値(SV2)とを同じ値とし、噴霧開始制御手段50と噴霧停止制御手段60を同じ圧力スイッチで構成していてもよい。
なお、パイロット信号圧制御弁45の電磁駆動弁は二方弁であってもよい。
【0036】
(動作フロー)
図2を参照して噴霧開始および噴霧停止時の動作フローを説明する。
(S1)第一流体(空気)制御弁30、パイロット信号圧制御弁45は閉状態である。第二流体枝管用弁(V1、V2、・・)はOFF状態(第三流路と第二流路が開通状態)である。第一流体(空気)供給源10から所定圧500kPの空気が第一流体本管11へ供給され、第一流体(空気)制御弁30で遮断されている。第二流体(水)供給源20から所定圧450kPaの水が第二流体本管21を通じて第二流体枝管211、212、・・へ供給され、第二流体枝管用弁(V1、V2、・・)の第一流路V11、V22で遮断されている。
【0037】
(S2:噴霧開始)加湿コントローラ70からの指令に応じて第一流体(空気)制御弁30を開ける。なお、噴霧開始制御手段50からの指令、手動スイッチや無線スイッチなどを用いた指令に応じて、第一流体(空気)制御弁30の弁を開けてもよい。
第一流体本管11から第一流体枝管(111、112、・・)へ第一流体(空気)が送られる。これにより、第二流体枝管用弁(V1、V2、・・)の第三流路(V13、V23)から第二流路(V12、V22)を通じて第一流体(空気)が二流体ノズル(1、2)の液剤噴射部へ送られ、かつ二流体ノズルの気体噴射部へ第一流体(空気)が送られる。第一流体本管11からパイロット配管113に第一流体(空気)が送られる。
圧力測定器40で圧力測定される。
【0038】
(S3)運転開始制御手段50は、圧力測定器40の圧力測定値(PV)が第一設定圧力値(SV1:470kPa、第二圧よりも高い)以上になった場合に、パイロット信号圧制御弁45に指令し、弁を開けるように制御する。
(S4)パイロット信号圧制御弁45が開く。これにより、三方弁の第二流体枝管用弁(V1、V2、・・)へパイロット信号圧が送られる。三方弁のパイロット信号圧がON/OFF切替設定値以上でOFFからON状態になると、第三流路(右横弁V13、V23)を閉じて、第一流路(上弁V11、V21)から第二流路(下弁V12、V22)が開通して第二流体(水)が第一流路(上弁V11、V21)から第二流路(下弁V12、V22)へ流れ、二流体ノズル(1、2、・・)の液剤噴射部へ送られる。
【0039】
(S5)二流体ノズル(1、2、・・)において、第二流体(水)と第一流体(空気)とが内部混合され、微粒子が噴射される。
(S6)定常運転が維持される。
【0040】
(S7:噴霧停止)加湿コントローラ70からの指令に応じて第一流体(空気)制御弁30を閉じる。噴霧停止制御手段60からの指令、手動スイッチや無線スイッチなどを用いた指令に応じて、第一流体(空気)制御弁30の弁を閉じてもよい。第一流体本管11から第一流体枝管(111、112、・・)への第一流体(空気)の送り込みが遮断される。第一流体本管11からパイロット配管113への第一流体(空気)の送り込みが遮断される。圧力測定器40で圧力測定される。
【0041】
(S8)噴霧停止制御手段60は、圧力測定器40の圧力測定値(PV)が第二設定圧力値(SV2:470kPa)未満になった場合に、パイロット信号圧制御弁45に指令し、弁を閉じるように制御する。
(S9)パイロット信号圧制御弁45を閉じる。パイロット信号圧としての第一流体(空気)の送り込みを遮断し、パイロット信号圧制御弁45の三方弁のパイロット圧を大気圧開放する。これにより、三方弁の第二流体枝管用弁(V1、V2、・・)へのパイロット信号圧がなくなる。
第二流体枝管用弁(V1、V2、・・)の三方弁のパイロット信号圧がON/OFF切替設定値未満でONからOFF状態になると、第二流体枝管用弁(V1、V2、・・)の第一流路(上弁V11、V21)を閉じて、第三流路(右横弁V13、V23)から第二流路(下弁V12、V22)が開通して第一流体(空気)が第三流路(右横弁V13、V23)から第二流路(下弁V12、V22)へ流れ、二流体ノズル(1、2、・・)の液剤噴射部へ送られる。
【0042】
(S10)第二流体枝管用弁(V1、V2、・・)の第三流路(右横弁V13、V23)から第二流路(下弁V12、V22)への第一流体(第一流体本管11の残圧など)の流れにより、第二流体枝管用弁(V1、V2、・・)から下流の第二流体枝管(211、212、・・・)と二流体ノズル(1、2、・・)の液剤噴射部および液剤配管とに残留する第二流体(残水)を放出する(吹き飛ばす)。
【0043】
(クロスニードルノズル)
図3を参照して二流体ノズルの基本概念の構造を示す。
二流体ノズル1は、2つの気体噴射部1a、1bと、液を噴射する一つの液剤噴射部1cを有する。2つの気体噴射部1a、1bは、第一流体枝管111と連結される内部空気管と連結され、圧縮空気が噴射される。一つの液剤噴射部1cは、第二流体枝管用弁V1より下流の配管と連結される内部液流路と連結され、水が噴射される。2つの気体噴射部1a、1bから噴射した圧縮空気1a1、1b1の両方を液剤噴射部1cの先端より前方で衝突させて形成した衝突部Eまたは当該衝突部Eを含む部分と、液剤噴射部1cで噴射した液1c1とを衝突させて液剤を霧化した霧Fを、噴霧方向前方へ噴霧する。2つの気体噴射部1a、1bの噴射方向同士で形成される角度は45度以上180度以下が好ましい。
【0044】
(実施形態1の別例1の噴霧装置)
図4で、実施形態1の別例1の噴霧装置A2の構成を説明する。噴霧装置A2において、実施形態1の噴霧装置A1(
図1)と同じ符号の構成要素は、その機能が同じであるため説明を省略あるいは簡単に説明する。
実施形態1の噴霧装置A1では、二流体枝管用弁と二流体ノズルとは、1対1のセットで構成されていた。別例1の噴霧装置A2では、第二流体枝管用弁(V1、V2、・・)が1つに対し、その下流に2つの二流体ノズル(1A、1B、2A、2B)が接続された構成である。なお、3つ以上の二流体ノズルでのセットでもよい。
第一流体枝管111から分岐する分岐配管111aが二流体ノズル1Aの気体噴射部の配管へ接続され、分岐配管111bが二流体ノズル1Bの気体噴射部の配管へ接続される。第一流体枝管111がいずれかの分岐配管を兼用していてもよい。
第二流体枝管用弁V1より下流の第二流体枝管211から分岐する分岐配管211aが二流体ノズル1Aの液剤噴射部の配管へ接続され、分岐配管211bが二流体ノズル1Bの液剤噴射部の配管へ接続される。第二流体枝管211がいずれかの分岐配管を兼用していてもよい。
第一流体枝管112から分岐する分岐配管112aが二流体ノズル2Aの気体噴射部の配管へ接続され、分岐配管112bが二流体ノズル2Bの気体噴射部の配管へ接続される。第一流体枝管112がいずれかの分岐配管を兼用していてもよい。
第二流体枝管用弁V2より下流の第二流体枝管212から分岐する分岐配管212aが二流体ノズル2Aの液剤噴射部の配管へ接続され、分岐配管212bが二流体ノズル2Bの液剤噴射部の配管へ接続される。第二流体枝管212がいずれかの分岐配管を兼用していてもよい。
噴霧開始と噴霧時の動作フローは同じである。
【0045】
(実施形態1の別例2の噴霧装置)
図5で、実施形態1の別例2の噴霧装置A3の構成を説明する。噴霧装置A3において、実施形態1の噴霧装置A1、A2(
図1、
図4)と同じ符号の構成要素は、その機能が同じであるため説明を省略あるいは簡単に説明する。
噴霧装置A3は、各第二流体枝配管211、212より上流の第二流体本管21に、第二流体本管制御弁25が設けられる。第二流体本管制御弁25は電磁駆動弁である。
噴霧開始時において、第二流体本管制御弁25が開けられ、第二流体枝管211、212へ第二流体(水)が送られる。加湿コントローラ70からの指令に応じて、第二流体本管制御弁25の弁を開けてもよく、噴霧開始制御手段50からの指令、手動スイッチや無線スイッチなどを用いた指令で弁を開けてもよい。
噴霧停止制御手段60は、圧力測定器40で測定された測定圧力値(PV)が、予め設定されている第二設定圧力値(SV2)未満になった場合に、第二流体本管制御弁25を閉じ、同タイミングであるいはそれよりも後にパイロット信号圧制御弁45を閉じるように制御する。
これにより、第二流体枝管用弁(V1、V2、・・)が故障していても、第二流体(水)を二流体ノズルへ送ることを防止できる。
【0046】
(実施形態1の別例3の噴霧装置)
別例3は、別例1と2の組み合わせ構成である。つまり、第二流体枝管用弁(V1、V2、・・)が1つに対し、その下流に2つの二流体ノズル(1A、1B、2A、2B)が接続された構成と、第二流体本管制御弁25が設けられた構成である
【0047】
(実施形態2)
図6、7で、実施形態2の噴霧装置B1の構成と動作フローなどを説明する。噴霧装置B1において、実施形態1の噴霧装置A1(
図1)と同じ符号の構成要素は、その機能が同じであるため説明を省略あるいは簡単に説明する。
【0048】
噴霧装置B1は、1つ以上の二流体ノズル(1、2、・・)と、二流体ノズル(1、2、・・)に第一流体(空気)を第一圧(例えば、500kPa)で供給するための第一流体供給源10と、第一流体供給源10から二流体ノズル(1、2、・・)へ第一流体(空気)を送るための第一流体本管11と、二流体ノズル(1、2、・・)に第二流体(水)を第二圧(例えば、450kPa)で供給するための第二流体供給源20と、第二流体供給源20から二流体ノズル(1、2、・・)へ第二流体(水)を送るための第二流体本管21と、を備える。
図6では二流体ノズルが2つ示されているが、これに限定されず、3つ以上設けられていてもよい。
【0049】
第一流体枝管111は、第一流体本管11から分岐して二流体ノズル1に第一流体(空気)を送るための分岐配管である。第一流体枝管112は、第一流体本管11から分岐して二流体ノズル2に第一流体(空気)を送るための分岐配管である。二流体ノズルの数に合わせて第一流体枝管も設けられる。
第三流路用分岐配管1111は、二流体ノズル1に接続される第一流体枝管111から分岐して第二流体枝管用弁V1の第三流路(右横弁V13)へ接続される。第三流路用分岐配管1121は、二流体ノズル2に接続される第一流体枝管112から分岐して第二流体枝管用弁V2の第三流路(右横弁V23)へ接続される。二流体ノズルの数に合わせて第三流路用分岐配管も設けられる。
【0050】
第二流体枝管211は、第二流体本管21から分岐して二流体ノズル1に第二流体(水)を送るための分岐配管である。第二流体枝管212は、第二流体本管21から分岐して二流体ノズル2に第二流体(水)を送るための分岐配管である。二流体ノズルの数に合わせて第二流体枝管も設けられる。
【0051】
第二流体枝管用弁V1は、二流体ノズル1より上流側の第二流体枝管211に設けられる三方弁である。第二流体枝管用弁V2は、二流体ノズル2より上流側の第二流体枝管212に設けられる三方弁である。二流体ノズルの数に合わせて第二流体枝管用弁も設けられる。
【0052】
パイロット分岐配管1141は、第一流体本管11から分岐して、二流体ノズル1へ第一流体(空気)をパイロット信号圧として送る分岐配管である。パイロット分岐配管1142は、第一流体本管11から分岐し、二流体ノズル2へ第一流体(空気)をパイロット信号圧として送る分岐配管である。二流体ノズルの数に合わせてパイロット分岐配管も設けられる。
【0053】
第一流体(空気)制御弁30は、第一流体本管11に設けられる。第一流体(空気)制御弁30は、電磁駆動弁である。
圧力測定器41は、第一流体(空気)制御弁30より下流の第一流体本管11に設けられ、第一流体(空気)の圧力(配管内圧力)を測定する。
【0054】
第二流体枝管用弁(V1、V2、・・)が三方弁である場合に、パイロット信号圧がON/OFF切替設定値(例えば、200kPa)以上でOFFからON状態になると、第三流路(
図6において右横弁V13)を閉じて、第一流路(
図6において上弁V11、V21)から第二流路(
図6において下弁V12、V22)が開通して第二流体(水)が第一流路(上弁V11、V21)から第二流路(下弁V12、V22)へ流れる。パイロット信号圧がON/OFF切替設定値未満でONからOFF状態になると、第一流路(上弁V11、V21)を閉じて、第三流路(右横弁V13、V23)から第二流路(下弁V12、V22)が開通して第一流体(気体)が流れる。
【0055】
リリーフ配管26は、第二流体枝管211、212、・・よりも上流の第二流体本管21から分岐し、第二流体(水)を放出するための配管である。
リリーフ弁261は、リリーフ配管26に設けられ、リリーフ設定圧で開弁し一次側の圧力をリリーフ設定圧に調整する。
リリーフ仕切弁262は、リリーフ弁261より下流のリリーフ配管26に設けられる。リリーフ仕切弁262は電磁駆動弁である。
【0056】
加湿コントローラ70は、噴霧開始において、電気的指令を送り、第一流体(空気)制御弁30を開ける。
噴霧開始制御手段50は、第一流体(空気)の供給を開始させる手段(第一流体供給源10の駆動、第一流体制御弁30の開弁)で第一流体の供給が開始され、かつ、圧力測定器41で測定された測定圧力値PVが、予め設定されている第一設定圧力値(SV1)以上になった場合に、リリーフ仕切弁262を閉じる。
噴霧開始前は、リリーフ弁261は作動し、かつリリーフ仕切弁262は開いている。この状態では、第二流体(水)がリリーフ配管26から放出されている状態であり、第二流体枝管用弁(V1、V2、・・)はOFFであるので、第二流体本管21は、リリーフ設定圧(例えば、100kPa)の状態で液圧が維持される。第一流体制御弁30を開け、圧力測定器41の測定圧力値(PV)が上昇し、測定圧力値(PV)が第一設定圧力値(SV1)以上になった場合に、リリーフ仕切弁262を閉じる。リリーフ仕切弁262が閉じられたことで、実質的に第二流体(水)はリリーフ配管26から放出されない。第二流体(水)の圧力が上昇する前に、第一流体(空気)の圧力が十分に大きくなる。この状態で、第二流体枝管用弁(V1、V2、・・)がON状態に切り替わると、微細化した霧を発生させることができる。
【0057】
加湿コントローラ70は、電気的指令を送り、噴霧停止の際に第一流体制御弁30を閉じる。
噴霧停止制御手段60は、圧力測定器41で測定された測定圧力値(PV)が、予め設定されている第二設定圧力値(SV2)未満になった場合に、リリーフ仕切弁262を開ける。
リリーフ仕切弁262が開き、リリーフ弁261から送られる第二流体(水)がリリーフ仕切弁262を通じて放出される。これにより、リリーフ配管26からの放出の即応性を高くできる。
この構成により、第二流体(水)をリリーフ配管26から放出させて、リリーフ配管26より下流の第二流体本管21の第二流体(水)圧を急激に低下させる。二流体ノズルの液剤噴射部1cの第二流体(水)の圧力よりも、二流体ノズルの気体噴射部1a、1bの第一流体(空気)の圧力の方が急に高くなり(例えば、定常運転時50kPaの圧力差が、水圧の方が急激に低下し200kPa以上の圧力差が生じる)、気体噴射部1a、1bからの第一流体(空気)が液剤噴射部1cへ流れる逆流現象が生じる。つまり、第二流体枝管用弁V1、V2、・・から下流の第二流体枝管211、212、・・・と二流体ノズル1、2、・・内の第二流体(水)を、二流体ノズル先端からノズル内部へ戻る第一流体(空気)の逆戻り現象(逆圧は、例えば、150~250kPa)により、第二流体枝管用弁V1、V2、・・より上流側の第二流体枝管211、212、・・・へ逆流させる。次いで、パイロット圧が低下することで、三方弁の第二流体枝管用弁V1、V2、・・の第一流路V11、V21が閉じられる。
第一設定圧力値(SV1)と第二設定圧力値(SV2)とを同じ値とし、噴霧開始制御手段50と噴霧停止制御手段60を同じ圧力スイッチで構成していてもよい。
【0058】
(動作フロー)
図7を参照して運転開始および停止時の動作フローを説明する。
(S21)第一流体(空気)制御弁30は閉である。リリーフ弁261は作動しており、かつリリーフ仕切弁262は開状態である。第二流体枝管用弁(V1、V2、・・)はOFF状態(第三流路V13、V23と第二流路V12、V22が開通状態)である。第一流体(空気)供給源10から所定圧500kPの空気が第一流体本管11へ供給され、第一流体(空気)制御弁30で遮断されている。第二流体(水)供給源20から水が第二流体本管21を通じて第二流体枝管211、212、・・へ供給され、リリーフ弁261により上流の第二流体本管21、第二流体枝管211、212の圧力はリリーフ設定圧100kPaに保持されている。第二流体枝管用弁(V1、V2、・・)の第一流路V11、V22は遮断されている。
なお、別実施形態として、リリーフ配管26は、第二流体本管21へ戻る循環配管に接続されていてもよく、排水管へ接続されていてもよく、第二流体供給源20へ送られる構成であってもよい。
【0059】
(S22:噴霧開始)加湿コントローラ70からの指令に応じて第一流体(空気)制御弁30を開ける。噴霧開始制御手段50からの指令、手動スイッチや無線スイッチなどを用いた指令に応じて、第一流体(空気)制御弁30の弁を開けてもよい。
第一流体本管11から第一流体枝管(111、112、・・)へ第一流体(空気)が送られる。これにより、第二流体枝管用弁(V1、V2、・・)の第三流路(V13、V23)から第二流路(V12、V22)を通じて第一流体(空気)が二流体ノズル(1、2)の液剤噴射部へ送られ、かつ二流体ノズルの気体噴射部へ第一流体(空気)が送られる。
第一流体本管11からパイロット分岐配管1141、1142に第一流体(空気)が送られる。
圧力測定器41で圧力測定される。
【0060】
(S23)パイロット分岐配管1141、1142から送られる第一流体(空気)は、三方弁の第二流体枝管用弁(V1、V2、・・)に送られる。三方弁のパイロット信号圧がON/OFF切替設定値(例えば、150~200kPa)以上でOFFからON状態になると、第三流路(右横弁V13、V23)を閉じて、第一流路(上弁V11、V21)から第二流路(下弁V12、V22)が開通する。
(S24)更に、第一流体本管11の圧力が上昇し、圧力測定器41の測定圧力値(PV)が第一設定圧力値(SV1、470kPa)以上になると、噴霧開始制御手段50により、リリーフ仕切弁262が閉じられる。これにより、第二流体本管21の圧力が、第二流体供給源20の第二圧(450kPa)まで上昇し、第二流体枝管211、212と、第二流体枝管用弁(V1、V2、・・)の第一流路V11、V21と第二流路V12、V22を通じて、第二流体(水)が二流体ノズル(1、2、・・)の液剤噴射部へ送られる。
【0061】
(S25)二流体ノズル(1、2、・・)において、第二流体(水)と第一流体(空気)とが内部混合され、微粒子が噴射される。
(S26)定常運転が維持される。
【0062】
(S27:噴霧停止)加湿コントローラ70は、第一流体(空気)制御弁30を閉じる。噴霧停止制御手段60からの指令、手動スイッチや無線スイッチなどを用いた指令に応じて、第一流体(空気)制御弁30の弁を閉じてもよい。第一流体本管11から第一流体枝管(111、112、・・)およびパイロット分岐配管1141、1142への第一流体(空気)の送り込みが遮断される。圧力測定器41で圧力測定される。
【0063】
(S28)噴霧停止制御手段60は、圧力測定器41の圧力測定値(PV)が第二設定圧力値(SV2:470kPa)未満になった場合に、リリーフ仕切弁262を開け、第二流体(水)をリリーフ配管26から放出させる。
(S29)リリーフ配管26より下流の第二流体本管21の第二流体(水)圧を急激に低下させる。(例えばリリーフ設定圧、例えば、100kPaに低下させる。)。二流体ノズルの液剤噴射部1cの第二流体(水)の圧力よりも、二流体ノズルの気体噴射部1a、1bの第一流体(空気)の圧力の方が相対的に急に高くなり、気体噴射部1a、1bからの第一流体(空気)が液剤噴射部1cへ流れる逆戻り現象(逆流現象)が生じる。第一流体(空気)の逆流で第二流体(水)が押し戻され、液だれが発生しない。
逆戻り(逆流)は、パイロット信号圧がON/OFF切替設定値(例えば、150~200kPa)未満になるよりも早く、第二流体(水)がリリーフ設定圧(例えば、100kPa)に減少し、それよりも大きい圧力(ON/OFF切替設定値)の第一流体(空気)により、生じる現象である。
【0064】
(S30)パイロット信号圧が低下し、パイロット信号圧がON/OFF切替設定値(例えば、150~200kPa)未満になると、三方弁がONからOFF状態になり、第一流路V11、V12が閉じ、第三流路V13、V23と第二流路V12、V22が開通する。
【0065】
(実施形態2の別例1の噴霧装置)
図8で、実施形態2の別例1の噴霧装置B2の構成を説明する。噴霧装置B2において、実施形態2の噴霧装置B1(
図6)と同じ符号の構成要素は、その機能が同じであるため説明を省略あるいは簡単に説明する。
実施形態2の噴霧装置B1では、二流体枝管用弁と二流体ノズルとは、1対1のセットで構成されていた。別例1の噴霧装置B2では、第二流体枝管用弁(V1、V2、・・)が1つに対し、その下流に2つの二流体ノズル(1A、1B、2A、2B)が接続された構成である。なお、3つ以上の二流体ノズルでのセットでもよい。
第一流体枝管111から分岐する分岐配管111aが二流体ノズル1Aの気体噴射部の配管へ接続され、分岐配管111bが二流体ノズル1Bの気体噴射部の配管へ接続される。第一流体枝管111がいずれかの分岐配管を兼用していてもよい。
第二流体枝管用弁V1より下流の第二流体枝管211から分岐する分岐配管211aが二流体ノズル1Aの液剤噴射部の配管へ接続され、分岐配管211bが二流体ノズル1Bの液剤噴射部の配管へ接続される。第二流体枝管211がいずれかの分岐配管を兼用していてもよい。
第一流体枝管112から分岐する分岐配管112aが二流体ノズル2Aの気体噴射部の配管へ接続され、分岐配管112bが二流体ノズル2Bの気体噴射部の配管へ接続される。第一流体枝管112がいずれかの分岐配管を兼用していてもよい。
第二流体枝管用弁V2より下流の第二流体枝管212から分岐する分岐配管212aが二流体ノズル2Aの液剤噴射部の配管へ接続され、分岐配管212bが二流体ノズル2Bの液剤噴射部の配管へ接続される。第二流体枝管212がいずれかの分岐配管を兼用していてもよい。
噴霧開始と噴霧停止時の動作フローは同じである。
【0066】
(実施形態2の別例2の噴霧装置)
図9で、実施形態2の別例2の噴霧装置B3の構成を説明する。噴霧装置B3において、実施形態2の噴霧装置B1、B2(
図6、
図8)と同じ符号の構成要素は、その機能が同じであるため説明を省略あるいは簡単に説明する。
噴霧装置B3は、各第二流体枝配管211、212より上流の第二流体本管21に、第二流体本管制御弁25が設けられる。第二流体本管制御弁25は電磁駆動弁である。
噴霧開始時において、第二流体本管制御弁25が開けられ、第二流体枝管211、212へ第二流体(水)が送られる。加湿コントローラ70からの指令に応じて、第二流体本管制御弁25の弁を開けてもよく、噴霧開始制御手段50からの指令、手動スイッチや無線スイッチなどを用いた指令で弁を開けてもよい。
噴霧停止制御手段60は、圧力測定器41で測定された測定圧力値(PV)が、予め設定されている第二設定圧力値(SV2)未満になった場合に、第二流体本管制御弁25を閉じ、同タイミングであるいはそれよりも前にリリーフ仕切弁262を開けるように制御する。
これにより、第二流体枝管用弁(V1、V2、・・)やリリーフ仕切弁262が故障していても、第二流体(水)を二流体ノズルへ送ることを防止できる。
【0067】
(実施形態2の別例3の噴霧装置)
図10で、実施形態2の別例3の噴霧装置B4の構成を説明する。噴霧装置B4において、実施形態2の噴霧装置B1、B2、B3(
図6、
図8、
図9)と同じ符号の構成要素は、その機能が同じであるため説明を省略あるいは簡単に説明する。
噴霧装置B4は、リリーフ配管26と接続され、第二流体(水)を貯留するための貯留タンク80を備える。貯留タンク80は、浮き式液面レベル計81を備える。
浮き式液面レベル計81で貯留タンク80内の液面レベルが所定量以下になった場合に第二流体(水)が第二流体補充配管84から補充される。第二流体補充配管84は、第二流体(水)の供給源と接続される。
貯留タンク80は、第二流体(水)を、第二流体供給源20あるいは第二流体本管21へ圧送するポンプPを備える。貯留タンク80は、第二流体供給源20としてあるいは第二流体供給源20の補充用に使用されてもよい。
リリーフ配管26から貯留タンク80に回収できる。第二流体のリサイクルが可能になり、排水路を敷設する必要がない。
【0068】
(実施形態2の別例4の噴霧装置)
図11で、実施形態2の別例4の噴霧装置B5の構成を説明する。噴霧装置B5において、実施形態2の噴霧装置B1、B2、B3、B4(
図6、
図8、
図9、
図10)と同じ符号の構成要素は、その機能が同じであるため説明を省略あるいは簡単に説明する。
噴霧装置B5は、第二流体枝管用弁V1、V2、・・の第一流路(一次側)あるいは第二流路枝管211、212に逆止弁(チャッキ弁)C1、C2が設けられていている。
噴霧装置B5は、噴霧停止時において、圧力測定器41で測定された測定圧力値(PV)が、予め設定されている第二設定圧力値未満になった場合に、リリーフ仕切弁262を開け第二流体(水)をリリーフ配管26から放出し、パイロット信号圧低下で三方弁の第一流路を閉じ第三流路と第二流路を開通させ、逆圧により二流体ノズルからの噴霧を停止させる。その後、第一流体枝管内の残圧により、第二流体枝管用弁V1、V2、・・より下流の第二流体枝管と二流体ノズル内の第二流体(水)の残りを放出する(吹き飛ばす)構成である。
運転(噴霧)停止の際に、第一流体(空気)の逆流をなくし、次回運転(噴霧)開始時のタイムラグを減少できる。
【0069】
(実施形態2の別例5の噴霧装置)
図12で、実施形態2の別例5の噴霧装置B6の構成を説明する。噴霧装置B6において、実施形態2の噴霧装置B1、B2、B3、B4、B5(
図6、
図8、
図9、
図10、
図11)と同じ符号の構成要素は、その機能が同じであるため説明を省略あるいは簡単に説明する。
噴霧装置B6は、第二流体枝管用弁V10、V20、・・が、三方弁ではなく二方弁で構成される。二方弁であっても、噴霧停止時において第一流体の逆流が生じることで、第二流体を押し戻し、液だれを抑制できる。
【0070】
(実施形態2の別例6の噴霧装置)
図13で、実施形態2の別例6の噴霧装置B7の構成を説明する。噴霧装置B7において、実施形態2の噴霧装置B1、B2、B3、B4、B5、B6(
図6、
図8、
図9、
図10、
図11、
図12)と同じ符号の構成要素は、その機能が同じであるため説明を省略あるいは簡単に説明する。
噴霧装置B7は、第二流体枝管用弁V100、V200、・・が、電磁駆動の二方弁で構成される。
電磁駆動の二方弁であっても、噴霧停止時において第一流体の逆流が生じることで、第二流体を押し戻し、液だれを抑制できる。
【0071】
噴霧開始の際、噴霧開始制御手段50は、圧力測定器41の測定圧力値(PV)が、第一設定圧力値(SV1、470kPa)以上になった場合に、リリーフ仕切弁262を閉じる。
同様に、噴霧開始制御手段50は、圧力測定器41で測定された測定圧力値(PV)が、第一設定圧力値(SV1=470kPa)以上になった場合に、電気的指令を第二流体枝管用弁V100、V200へ送り、弁を開ける。
噴霧停止の際、噴霧停止制御手段60は、圧力測定器41の圧力測定値(PV)が第二設定圧力値(SV2:470kPa)未満になった場合に、リリーフ仕切弁262を開け、第二流体(水)をリリーフ配管26から放出させる。次いで、噴霧停止制御手段60は、圧力測定器41で測定された測定圧力値(PV)が、予め設定されている設定圧力値(SV2=200kPa)未満になった場合に、、電気的指令を第二流体枝管用弁V100、V200へ送り、弁を閉じる。この弁を閉じるまでに、第一流体の逆流現象で第二流体を押し戻す。
【0072】
(別実施形態)
(1)実施形態1において、第二流体枝管用弁V1、V2・・を三方弁でなく二方弁で構成してもよい。
(2)実施形態1、2において、第二流体枝管用弁V1、V2・・をエア駆動弁でなく電磁駆動弁で構成してもよい。
【要約】
【解決課題】内部混合型二流体ノズルを、天吊り式の配置をはじめとした自由な位置に、本管と枝管の配管構成で配置できるようにでき、停止時の液だれを好適に回避できる二流体ノズルを備える噴霧装置を提供する。
【課題解決手段】噴霧装置は、二流体ノズル1、2と、二流体ノズルに第一流体を第一圧で供給するための第一流体供給源10と、第一流体供給源10から二流体ノズル1、2へ第一流体を送るための第一流体本管11と、第一流体本管11から分岐して前記二流体ノズルのそれぞれに第一流体を送るための第一流体枝管111、112と、二流体ノズル1、2に第二流体を供給するための第二流体供給源20と、第二流体供給源20から二流体ノズル1、2へ第二流体を送るための第二流体本管21と、第二流体本管21から分岐して二流体ノズル1、2のそれぞれに第二流体を送るための第二流体枝管211、212と、二流体ノズル1、2より上流の第二流体枝管211、212のそれぞれに設けられる第二流体枝管用弁V1、V2を備える。
【選択図】
図1