(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-02-20
(45)【発行日】2024-02-29
(54)【発明の名称】プレダスタ
(51)【国際特許分類】
F27D 17/00 20060101AFI20240221BHJP
B01D 45/08 20060101ALI20240221BHJP
【FI】
F27D17/00 105A
B01D45/08 Z
(21)【出願番号】P 2019160164
(22)【出願日】2019-09-03
【審査請求日】2022-08-05
(73)【特許権者】
【識別番号】000203977
【氏名又は名称】日鉄テックスエンジ株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】516047175
【氏名又は名称】三菱重工パワーインダストリー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002044
【氏名又は名称】弁理士法人ブライタス
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 正次
(72)【発明者】
【氏名】田口 雄三
【審査官】村岡 一磨
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-147119(JP,A)
【文献】特開2015-030904(JP,A)
【文献】中国実用新案第207316956(CN,U)
【文献】特開平07-268339(JP,A)
【文献】特開平10-089855(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F27D 17/00
B01D 45/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガスを導入する導入口と、前記導入口より下方に配置され、前記導入口から導入したガスに含まれる粉塵を前記ガスから分離する分離領域と、前記粉塵を分離したガスを排気する排気口と、前記分離領域より下方に設けられ、前記粉塵が溜まる溜まり部と、を有するホッパと、
前記分離領域に配置され、前記導入口から導入したガスを下方に導く整流板と、
前記分離領域に配置され、前記整流板よりも、前記分離領域内の気流方向下流側に配置された衝突板と、
前記溜まり部に溜まる粉塵を水平方向へ送る水平送り機構を有し、前記粉塵を前記溜まり部から排出する粉塵排出部と、
を備え
、
前記衝突板は、水平方向における前記気流方向に沿って複数配置されており、
前記気流方向上流側の衝突板の下端部は、前記気流方向下流側の衝突板の上端部よりも上方に位置している、プレダスタ。
【請求項2】
ガスを導入する導入口と、前記導入口より下方に配置され、前記導入口から導入したガスに含まれる粉塵を前記ガスから分離する分離領域と、前記粉塵を分離したガスを排気する排気口と、前記分離領域より下方に設けられ、前記粉塵が溜まる溜まり部と、を有するホッパと、
前記分離領域に配置され、前記導入口から導入したガスを下方に導く整流板と、
前記分離領域に配置され、前記整流板よりも、前記分離領域内の気流方向下流側に配置された衝突板と、
前記溜まり部に溜まる粉塵を水平方向へ送る水平送り機構を有し、前記粉塵を前記溜まり部から排出する粉塵排出部と、
を備え
、
前記衝突板は、水平方向における前記気流方向に沿って複数配置されており、
前記衝突板のうち、水平方向における前記気流方向に沿って最も下流側に配置された最下流側衝突板の下端部が、予め定めた前記溜まり部に溜まる前記粉塵の堆積高さよりも下方に位置している、プレダスタ。
【請求項3】
ガスを導入する導入口と、前記導入口より下方に配置され、前記導入口から導入したガスに含まれる粉塵を前記ガスから分離する分離領域と、前記粉塵を分離したガスを排気する排気口と、前記分離領域より下方に設けられ、前記粉塵が溜まる溜まり部と、を有するホッパと、
前記分離領域に配置され、前記導入口から導入したガスを下方に導く整流板と、
前記分離領域に配置され、前記整流板よりも、前記分離領域内の気流方向下流側に配置された衝突板と、
前記溜まり部に溜まる粉塵を水平方向へ送る水平送り機構を有し、前記粉塵を前記溜まり部から排出する粉塵排出部と、
を備え
、
前記衝突板は、水平方向における前記気流方向に沿って複数配置されており、
前記衝突板のうち、水平方向における前記気流方向に沿って最も下流側に配置された最下流側衝突板は、前記排気口の中心を通る中心線よりも水平方向において上流側に位置している、プレダスタ。
【請求項4】
ガスを導入する導入口と、前記導入口より下方に配置され、前記導入口から導入したガスに含まれる粉塵を前記ガスから分離する分離領域と、前記粉塵を分離したガスを排気する排気口と、前記分離領域より下方に設けられ、前記粉塵が溜まる溜まり部と、を有するホッパと、
前記分離領域に配置され、前記導入口から導入したガスを下方に導く整流板と、
前記分離領域に配置され、前記整流板よりも、前記分離領域内の気流方向下流側に配置された衝突板と、
前記溜まり部に溜まる粉塵を水平方向へ送る水平送り機構を有し、前記粉塵を前記溜まり部から排出する粉塵排出部と、
を備え
、
前記衝突板は、水平方向における前記気流方向に沿って複数配置されており、
前記衝突板のうち、水平方向における前記気流方向に沿って最も下流側に配置された最下流側衝突板と、水平方向における前記最下流側衝突板の前記気流方向の下流側に位置し、前記最下流側衝突板と対向する前記ホッパの内壁面と、の水平距離は、前記最下流側衝突板の高さ方向に沿った長さよりも長い、プレダスタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガス中に含まれるダストをガスから分離するプレダスタに関する。
【背景技術】
【0002】
鉄鋼、セメント、ごみ焼却プラントなどの高温ガスが発生するプラントでは、排熱回収ボイラが併設されることが多い。粉塵(以下、ダストという)を多く含んだ高温ガスの場合、ボイラ設備保護のために、ボイラ入側にはプレダスタが設置される。プレダスタは、例えば、取り込んだガスの流速をダストの沈降速度以下にして、ダストを沈降させることで、ガスからダストを分離する構成である(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1には、圧力損失を低減しつつ、所定粒径以上のダストだけを除去するダスト除去装置が開示されている。このダスト除去装置は、排ガスが流入される分離室に複数のバッフルプレートを配置した構成である。そして、バッフルプレート間の間隙の流通抵抗によって流速を制限し、流速の均一化を図っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ダスト除去装置の分離室はガスとダストとを分離する機能と同時に、分離したダストを一時的に貯留する機能も有しており、分離室下部から分離ダストを滞りなく排出するためには、分離室の壁の角度を所定の角度(例えば分離ダストの安息角以上)にする必要がある。特許文献1に記載のダスト除去装置は、分離室の壁角度を所定の角度にしたままでダスト除去装置の設置空間を十分に大きくして、複数のバッフルプレートを配置し、分離室内での流速を制限している。しかしながら、ダスト除去装置の設置空間が十分に確保できない場合、特に、高さ方向の空間が確保できない場合、高さ方向に装置を小さくする必要がある。分離室の高さを小さくする方法には、分離室の壁角度を小さく(より水平に)する方法と、分離室の壁角度を所定の角度としたままで、分離室の高さを小さく(切り詰める)方法が考えられる。両者とも、ダストの分離に必要な空間を十分に確保できなくなる可能性があるため、ダストの分離効率が悪化することが想定されるが、衝突板の形状、枚数、配置を工夫することで改善の余地はあると考えられる。一方、分離室の壁角度を所定の角度より小さくすることは、分離・堆積したダストを、重力を利用した連続的な自然排出することができなくなるため、ダスト除去装置としての必要機能を満足しなくなる。以上のことから、分離室の壁角度を所定の角度としたままで分離室の高さを小さく(切り詰める)し、かつ、衝突板の形状、枚数、配置を最適化することで高さの小さな分離室を有したダスト除去装置は実現可能と考えられる。しかしながら、分離室の高さを切り詰めた場合、分離室の底面が連続的なダスト排出に適さない形状、例えば、長方形または広面積などとなるため、分離・堆積したダストの排出方法に課題があると考えられる。
【0006】
そこで、本発明の目的は、分離・堆積した粉塵を連続的に排出することができるプレダスタを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明のプレダスタは、
気体を導入する導入口と、前記導入口より下方に配置され、前記導入口から導入したガスに含まれる粉塵を前記ガスから分離する分離領域と、前記粉塵を分離したガスを排気する排気口と、前記分離領域より下方に設けられ、前記粉塵が溜まる溜まり部と、を有するホッパと、
前記分離領域に配置され、前記導入口から導入したガスを下方に導く整流板と、
前記分離領域に配置され、前記整流板よりも、前記分離領域内の気流方向下流側に配置された衝突板と、
前記溜まり部に溜まる粉塵を水平方向へ送る水平送り機構を有し、前記粉塵を前記溜まり部から排出する粉塵排出部と、
を備える。
【発明の効果】
【0008】
本発明の構成によると、高さを切り詰めたホッパの底部から、分離・堆積したダストを連続的に排出することができる。併せて、ダスト排出位置の水平方向に対する自由度を大きくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、高さ方向から視たプレダスタの平面図である。
【
図3】
図3は、
図1のIII-III線における断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。
【0011】
図1は、高さ方向から視たプレダスタ1の平面図である。
図2は、
図1のII-II線における断面図である。
図3は、
図1のIII-III線における断面図である。なお、
図1では、排気口12を介して視える部材の一部の図示は省略している。
【0012】
プレダスタ1は、例えば、焼成後の冷却設備と、排熱回収ボイラとの間に配置され、冷却設備から排出されたガスに含まれるダストを除去する装置である。プレダスタ1によりダストが除去されたガスは、排熱回収ボイラへ送出され、排熱回収ボイラにて余熱が回収される。
【0013】
プレダスタ1は、高さ方向(鉛直方向)に延びた中空状のホッパ10を備えている。ホッパ10は、高さ方向から視た平面視で長方形状であって、第1側面板101、第2側面板102、第3側面板103および第4側面板104を有している。第1側面板101と第2側面板102とが対向し、第3側面板103と第4側面板104とが対向している。以下の説明では、第1側面板101と第2側面板102とが対向する方向を、第1方向と言う。また、第3側面板103と第4側面板104とが対向する方向を、第2方向と言う。第1方向および第2方向は、それぞれ水平方向に沿った方向であり、互いに直交する。
【0014】
第1側面板101、第2側面板102、第3側面板103および第4側面板104は、高さ方向における中央部近傍から下方に向かうに従い、ホッパ10の外側から内側に向かって傾斜している。高さ方向におけるホッパ10の大型化を抑制するために、ホッパ10の底部は、水平方向に沿った平面状となっている。以下では、第1側面板101における傾斜部分は、第1傾斜部101Aと言い、第2側面板102における傾斜部分は、第2傾斜部102Aと言う。
【0015】
このホッパ10は、吸気口11と、排気口12と、分離領域13と、溜まり部14と、粉塵排出部18と、を有している。
【0016】
吸気口11は、例えば冷却設備から排出されたガスを取り込む開口である。吸気口11は、上方に開口するように、ホッパ10の上部に設けられている。排気口12は、ホッパ10内のガスを排出する開口である。排気口12は、上方に開口するように、ホッパ10の上部に設けられている。吸気口11と、排気口12とは、第1方向に並んで設けられている。また、吸気口11は、第1方向における第1側面板101側に設けられ、排気口12は第2側面板102側に設けられている。
【0017】
分離領域13は、吸気口11および排気口12より下方に位置し、吸気口11から取り込んだガスから、ダストを分離する領域である。分離領域13は、第1側面板101、第2側面板102、第3側面板103および第4側面板104の内壁面で囲まれて形成されている。分離領域13では、吸気口11から取り込んだガスの流速が低下する。ガスの流速がガスに含まれるダストの沈降速度以下となると、ガスに含まれるダストは下方へ沈降する。分離領域13内でダストが分離されたガスは、排気口12から排出される。後述するが、ホッパ10の底部には、溜まり部14が形成されている。分離領域13でガスから分離されて沈降したダストは、溜まり部14に溜められる。
【0018】
分離領域13には、吸気口11から取り込んだガスを下方へ導く整流板15が設けられている。整流板15は、上側整流板151と、下側整流板152とを有している。
【0019】
上側整流板151は、吸気口11の直下に配置されている。上側整流板151は、第1方向における第2側面板102側から第1側面板101側へ向かって、下方に傾斜している。下側整流板152は、上側整流板151の下方側の端部に設けられ、高さ方向に沿って延びている。上側整流板151および下側整流板152は、
図3に示すように、第2方向において、ホッパ10の第3側面板103および第4側面板104まで延びている。
【0020】
上側整流板151は、吸気口11から取り込んだガスを、ホッパ10の第1側面板101側へ導く。上側整流板151は、ガスを第1側面板101に衝突させることで、ダストを沈降させる。下側整流板152は、第1側面板101との間に流路を形成し、ガスをホッパ10内の下方へ導く。下側整流板152と第1側面板101との間の流路を通ったガスは、その後、第1側面板101の第1傾斜部101Aに沿って、ホッパ10内の下方へ向かう。
【0021】
分離領域13には、第1衝突板161と、第2衝突板162とが設けられている。第1衝突板161および第2衝突板162は、整流板15よりも気流方向下流に向かって順に配置され、高さ方向に延びている。また、
図3に示すように、第1衝突板161および第2衝突板162は、第2方向において、ホッパ10の第3側面板103および第4側面板104まで延びている。
【0022】
第1衝突板161の下端と、整流板15の下側整流板152の下端とは、第1側面板101の第1傾斜部101Aに平行な仮想傾斜面P1上に位置していることが好ましい。このように配置された第1衝突板161は、ガスを第1傾斜部101Aに沿わせて、ホッパ10の底部近傍まで導く。このとき、第1衝突板161は、ガスの流れの方向を反転させ、それによって生じるガスとダストの慣性力の差を利用してダストを分離・落下させる。また、慣性力の差でうまく分離できなかったダストは第1衝突板161に衝突し、沈降させる。なお、反転流を作り、ガスとダストとの慣性力の差を利用して、効率よくダストを分離するために、第1衝突板161の下端は、第2衝突板162の上端よりも上方に位置していることが好ましい。
【0023】
第2衝突板162は、その下端が、ホッパ10の底部に設けられた溜まり部14に位置し、溜まり部14から上方へ突出している。第2衝突板162は、溜まり部14の直上を流れるガスを自身に衝突させることで、ダストを沈降させる。第2衝突板162の下端は、好ましくは、運転中に溜まり部14に溜まるダストの堆積レベルの上限よりも下方に位置している。この構成とすることで、第2衝突板162の下方に空間ができず、その空間へのガスの吹き抜けを防止できる。これにより、ダストの捕集率の低下を抑制できる。
【0024】
なお、第2衝突板162は、第1方向における第2側面板102との間の空間がより広く確保されるように、配置されることが好ましい。例えば、第2衝突板162は、高さ方向に沿った排気口12の中心を通る中心線P2より、第1衝突板161側に位置していることが好ましい。また、第1方向に対向する、第2衝突板162と第2側面板102との水平距離、より詳しくは、第2衝突板162の上端部と、第2側面板102との水平距離は、第2衝突板162の高さ方向に沿った長さ(高さ)よりも離れていることが好ましい。このように、第2衝突板162と第2側面板102との間の空間を広くすることで、気流方向における第2衝突板162より下流側での流速を、ダストの沈降速度よりも低下させて、ダストを自然沈降させることができ、捕集率を向上させることができる。
【0025】
溜まり部14は、分離領域13でガスから分離され、沈降したダストが溜まる領域である。ホッパ10内には、その底部に対向配置された逆流防止板17が設けられている。溜まり部14は、ホッパ10の底部と逆流防止板17との間に形成されている。溜まり部14は、第1方向において、分離領域13の気流方向上流側から下流側にかけて広がって形成されていて、第1衝突板161および第2衝突板162に跨っている。
【0026】
逆流防止板17は、溜まり部14内のダストが分離領域13へ逆流することを防止する、例えば、すのこ状の板部材である。溜まり部14の深さは浅い。このため、溜まり部14に溜まったダストは分離領域13に近く、分離領域13内のガスに取り込まれるおそれがある。そこで、逆流防止板17を設けて、分離領域13へのダストの逆流することを防止することで、ダストが再びガスに取り込まれることを防止できる。
【0027】
粉塵排出部18は、溜まり部14に溜まったダストを、溜まり部14から排出する。粉塵排出部18は、溜まり部14に設けられたスクリューフィーダ181を有している。スクリューフィーダ181は、溜まり部14に溜まるダストを水平方向へ送る水平送り機構であって、第1衝突板161および第2衝突板162に跨って、第1方向に延びている。スクリューフィーダ181は、第1方向に延びたシャフトの外周面に螺旋状に羽根が設けられている。スクリューフィーダ181は、シャフト端部が駆動機構183に接続されている。駆動機構183が動作すると、スクリューフィーダ181はシャフトを中心に回転する。これにより、溜まり部14内のダストは、羽根に押されて、第1方向における、気流方向上流側から下流側へ搬送される。
【0028】
粉塵排出部18は、ホッパ10の底部に設けられ、下方に開放した排出口182を有している。排出口182は、第1方向における、気流方向下流側に設けられている。これにより、スクリューフィーダ181により送り出された溜まり部14内のダストは、排出口182から排出される。なお、排出口182には、溜まり部14から排出されるダストを流す、不図示の排出管が接続される。
【0029】
この粉塵排出部18により、高さを切り詰めたホッパ10の底部から、ダストを連続的に排出することができる。また、スクリューフィーダ181は第1衝突板161および第2衝突板162に跨っているので、第1衝突板161および第2衝突板162に衝突して沈降したダストを、溜まり部14から確実に排出できる。
【0030】
以上のように、本実施形態では、ホッパ10の底面形状が溜まったダストの連続排出に適さない形状、例えば長方形など、においても、その溜まり部14に溜まったダストを連続的に排出することができる。そして、第1衝突板161、第2衝突板162を分離領域13に最適に配置することで、高精度にダストを除去できる。
【0031】
また、ホッパ10から排出したダストは、ホッパ10の下部に配置されたコンベアで搬送されることが一般的である。従来のように、重力を利用してダストを排出する場合、ダストの排出口は決められた位置(平面視でホッパの中心線上)に設けられるため、コンベアは、その排出口の位置に合わせて配置する必要がある。このため、コンベアとホッパとのレイアウトを変更することは難しい。本実施形態では、ダストを水平方向へ排出することで、排出口182の位置を自由に設定でき、その結果、ホッパ10とコンベアとのレイアウトの自由度が増す。
【0032】
なお、本実施形態では、水平送り機構の一例としてスクリューフィーダを挙げて説明したが、水平送り機構はスクリューフィーダ以外であってもよい。例えば、水平送り機構は、エアーによりダストを水平方向へ送る機構であってもよい。また、排出口182は、下方に開口して設けられているが、ホッパ10の側方に開口するように設けられてもよい。
【0033】
また、本実施形態では、スクリューフィーダ181は、第1方向において、気流方向上流側から下流側へダストを搬送する構成としているが、その反対方向へダストを搬送する構成としてもよい。この場合、ダスト堆積の形態に合わせて、排出口182を適切な位置に設ける必要がある。
【0034】
さらに、溜まり部14は、本実施形態で説明したものよりも水平方向に大きくてもよい。例えば、溜まり部14は、第2傾斜部102A(または第1傾斜部101A)と重なる位置まで第1方向に延びていてもよい。この場合、スクリューフィーダ181も、第1方向に長くなっていてもよいし、排出口182も、第1傾斜部101Aと重なる位置に形成されていてもよい。
【0035】
本実施形態では、プレダスタ1は、第1衝突板161と、第2衝突板162とを備えているが、一枚の衝突板のみを備えていてもよい。
【符号の説明】
【0036】
1 プレダスタ
10 ホッパ
11 吸気口
12 排気口
13 分離領域
14 溜まり部
15 整流板
17 逆流防止板
18 粉塵排出部
151 上側整流板
152 下側整流板
161 第1衝突板
162 第2衝突板
181 水平送り機構
182 排出口